(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101049
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】不動産担保評価管理装置、不動産担保評価管理方法、および、不動産担保評価管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20240101AFI20240719BHJP
G06Q 40/03 20230101ALI20240719BHJP
【FI】
G06Q50/16
G06Q40/03
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024089223
(22)【出願日】2024-05-31
(62)【分割の表示】P 2020182827の分割
【原出願日】2020-10-30
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐本 拓也
(72)【発明者】
【氏名】小松 聡司
(72)【発明者】
【氏名】菊池 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】西岡 直樹
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
(57)【要約】
【課題】値洗い処理の仕組みに、規定変更処理のマスタ設定値を保持することにより、規定変更での計算も可能とする不動産担保評価管理装置、不動産担保評価管理方法、および、不動産担保評価管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】洗替日の直近の規定基準日に変更された不動産評価規定である変更規定を取得し、洗替の対象物件の不動産担保価値および規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得し、対象物件に対して適用されている不動産評価規定である現行規定を適用した、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果である値洗い結果、および、変更規定を適用した、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得し、値洗い結果と規定変更結果との比較に基づいて、対象物件の不動産担保価値を更新した洗替データを取得する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた不動産担保評価管理装置であって、
前記記憶部は、
不動産評価規定、および、規定基準日を紐付けて設定した規定変更マスタを記憶する規定変更記憶手段と、
物件の不動産担保価値、および、前記物件に適用されている前記規定基準日である規定適用日を設定した物件データを記憶する物件記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
洗替日を設定可能な洗替処理画面を表示させ、前記洗替処理画面にて前記洗替日が設定された場合、前記規定変更マスタに基づいて、前記洗替日の直近の前記規定基準日に変更された前記不動産評価規定である変更規定を取得する規定取得手段と、
前記物件データに基づいて、洗替の対象物件の前記不動産担保価値および前記規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得する対象物件取得手段と、
前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記対象物件に対して適用されている前記不動産評価規定である現行規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である値洗い結果、および、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得する洗替結果取得手段と、
を備えたことを特徴とする不動産担保評価管理装置。
【請求項2】
前記洗替結果取得手段は、
更に、前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記対象物件の前記規定適用日から前記洗替日までの期間が、強制適用期間を超過している場合、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である前記規定変更結果を取得することを特徴とする請求項1に記載の不動産担保評価管理装置。
【請求項3】
前記洗替処理画面は、
更に、前記対象物件の抽出条件が設定可能であり、
前記対象物件取得手段は、
前記洗替処理画面にて前記抽出条件が設定された場合、前記物件データに基づいて、前記抽出条件に合致する前記対象物件を特定し、前記対象物件の前記不動産担保価値および前記規定適用日を設定した前記洗替対象物件データを取得することを特徴とする請求項1に記載の不動産担保評価管理装置。
【請求項4】
前記洗替処理画面は、
更に、試算指示が入力可能であり、
前記洗替結果取得手段は、
更に、前記洗替処理画面にて前記試算指示が入力された場合、前記値洗い結果と前記規定変更結果とをシミュレーション表示させることを特徴とする請求項1に記載の不動産担保評価管理装置。
【請求項5】
前記洗替処理画面は、
更に、規定変更マスタ表示指示が入力可能であり、
前記規定取得手段は、
更に、前記洗替処理画面にて前記規定変更マスタ表示指示が入力された場合、前記変更規定の適用条件、および、強制適用期間を設定可能な規定変更マスタ画面を表示させることを特徴とする請求項1に記載の不動産担保評価管理装置。
【請求項6】
前記洗替結果取得手段は、
更に、前記規定変更マスタ画面にて前記変更規定の適用条件として全件が設定された場合、前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である前記規定変更結果を取得することを特徴とする請求項5に記載の不動産担保評価管理装置。
【請求項7】
記憶部と制御部とを備えた不動産担保評価管理装置に実行させるための不動産担保評価管理方法であって、
前記記憶部は、
不動産評価規定、および、規定基準日を紐付けて設定した規定変更マスタを記憶する規定変更記憶手段と、
物件の不動産担保価値、および、前記物件に適用されている前記規定基準日である規定適用日を設定した物件データを記憶する物件記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行される、
洗替日を設定可能な洗替処理画面を表示させ、前記洗替処理画面にて前記洗替日が設定された場合、前記規定変更マスタに基づいて、前記洗替日の直近の前記規定基準日に変更された前記不動産評価規定である変更規定を取得する規定取得ステップと、
前記物件データに基づいて、洗替の対象物件の前記不動産担保価値および前記規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得する対象物件取得ステップと、
前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記対象物件に対して適用されている前記不動産評価規定である現行規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である値洗い結果、および、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得する洗替結果取得ステップと、
を含むことを特徴とする不動産担保評価管理方法。
【請求項8】
記憶部と制御部とを備えた不動産担保評価管理装置に実行させるための不動産担保評価管理プログラムであって、
前記記憶部は、
不動産評価規定、および、規定基準日を紐付けて設定した規定変更マスタを記憶する規定変更記憶手段と、
物件の不動産担保価値、および、前記物件に適用されている前記規定基準日である規定適用日を設定した物件データを記憶する物件記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
洗替日を設定可能な洗替処理画面を表示させ、前記洗替処理画面にて前記洗替日が設定された場合、前記規定変更マスタに基づいて、前記洗替日の直近の前記規定基準日に変更された前記不動産評価規定である変更規定を取得する規定取得ステップと、
前記物件データに基づいて、洗替の対象物件の前記不動産担保価値および前記規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得する対象物件取得ステップと、
前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記対象物件に対して適用されている前記不動産評価規定である現行規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である値洗い結果、および、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得する洗替結果取得ステップと、
を実行させるための不動産担保評価管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不動産担保評価管理装置、不動産担保評価管理方法、および、不動産担保評価管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、不動産の評価を更新する際に、対象不動産の登記簿データを自動取得し、自動的な洗替を実行することで不動産担保評価を自動的に更新する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、不動産担保価値の値洗い(洗替)を実行する際に、値洗い処理、および、不動産評価規定変更処理を同時に実行することができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、値洗い処理の仕組みに、規定変更処理のマスタ設定値を保持することにより、規定変更での計算も可能とする不動産担保評価管理装置、不動産担保評価管理方法、および、不動産担保評価管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る不動産担保評価管理装置は、記憶部と制御部とを備えた不動産担保評価管理装置であって、前記記憶部は、不動産評価規定、および、規定基準日を紐付けて設定した規定変更マスタを記憶する規定変更記憶手段と、物件の不動産担保価値、および、前記物件に適用されている前記規定基準日である規定適用日を設定した物件データを記憶する物件記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記規定変更マスタに基づいて、洗替日の直近の前記規定基準日に変更された前記不動産評価規定である変更規定を取得する規定取得手段と、前記物件データに基づいて、洗替の対象物件の前記不動産担保価値および前記規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得する対象物件取得手段と、前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記対象物件に対して適用されている前記不動産評価規定である現行規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である値洗い結果、および、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得する洗替結果取得手段と、前記値洗い結果と前記規定変更結果との比較に基づいて、前記対象物件の不動産担保価値を更新した洗替データを取得する更新手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る不動産担保評価管理装置において、前記更新手段は、前記値洗い結果が前記規定変更結果よりも高い場合、前記規定変更結果を前記対象物件の不動産担保価値として設定した前記洗替データを取得することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る不動産担保評価管理装置において、前記更新手段は、前記値洗い結果が前記規定変更結果よりも低い場合、前記値洗い結果を前記対象物件の不動産担保価値として設定した前記洗替データを取得することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る不動産担保評価管理装置において、前記洗替結果取得手段は、更に、前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記対象物件の前記規定適用日から前記洗替日までの期間が、強制適用期間を超過している場合、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である前記規定変更結果を取得し、前記更新手段は、更に、前記規定変更結果を前記対象物件の不動産担保価値として設定した前記洗替データを取得することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る不動産担保評価管理装置において、前記規定取得手段は、前記洗替日を設定可能な洗替処理画面を表示させ、前記洗替処理画面にて前記洗替日が設定された場合、前記規定変更マスタに基づいて、前記洗替日の直近の前記規定基準日に変更された前記変更規定を取得することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る不動産担保評価管理装置において、前記洗替処理画面は、更に、前記対象物件の抽出条件が設定可能であり、前記対象物件取得手段は、前記洗替処理画面にて前記抽出条件が設定された場合、前記物件データに基づいて、前記抽出条件に合致する前記対象物件を特定し、前記対象物件の前記不動産担保価値および前記規定適用日を設定した前記洗替対象物件データを取得することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る不動産担保評価管理装置において、前記洗替処理画面は、更に、試算指示が入力可能であり、前記洗替結果取得手段は、更に、前記洗替処理画面にて前記試算指示が入力された場合、前記値洗い結果と前記規定変更結果とをシミュレーション表示させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る不動産担保評価管理装置において、前記洗替処理画面は、更に、規定変更マスタ表示指示が入力可能であり、前記規定取得手段は、更に、前記洗替処理画面にて前記規定変更マスタ表示指示が入力された場合、前記変更規定の適用条件、および、強制適用期間を設定可能な規定変更マスタ画面を表示させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る不動産担保評価管理装置において、前記洗替結果取得手段は、更に、前記規定変更マスタ画面にて前記変更規定の適用条件として全件が設定された場合、前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である前記規定変更結果を取得し、前記更新手段は、更に、前記規定変更結果を前記対象物件の不動産担保価値として設定した前記洗替データを取得することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る不動産担保評価管理方法は、記憶部と制御部とを備えた不動産担保評価管理装置に実行させるための不動産担保評価管理方法であって、前記記憶部は、不動産評価規定、および、規定基準日を紐付けて設定した規定変更マスタを記憶する規定変更記憶手段と、物件の不動産担保価値、および、前記物件に適用されている前記規定基準日である規定適用日を設定した物件データを記憶する物件記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記規定変更マスタに基づいて、洗替日の直近の前記規定基準日に変更された前記不動産評価規定である変更規定を取得する規定取得ステップと、前記物件データに基づいて、洗替の対象物件の前記不動産担保価値および前記規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得する対象物件取得ステップと、前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記対象物件に対して適用されている前記不動産評価規定である現行規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である値洗い結果、および、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得する洗替結果取得ステップと、前記値洗い結果と前記規定変更結果との比較に基づいて、前記対象物件の不動産担保価値を更新した洗替データを取得する更新ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る不動産担保評価管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた不動産担保評価管理装置に実行させるための不動産担保評価管理プログラムであって、前記記憶部は、不動産評価規定、および、規定基準日を紐付けて設定した規定変更マスタを記憶する規定変更記憶手段と、物件の不動産担保価値、および、前記物件に適用されている前記規定基準日である規定適用日を設定した物件データを記憶する物件記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記規定変更マスタに基づいて、洗替日の直近の前記規定基準日に変更された前記不動産評価規定である変更規定を取得する規定取得ステップと、前記物件データに基づいて、洗替の対象物件の前記不動産担保価値および前記規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得する対象物件取得ステップと、前記規定変更マスタ、および、前記洗替対象物件データに基づいて、前記対象物件に対して適用されている前記不動産評価規定である現行規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である値洗い結果、および、前記変更規定を適用した、前記洗替日における前記対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得する洗替結果取得ステップと、前記値洗い結果と前記規定変更結果との比較に基づいて、前記対象物件の不動産担保価値を更新した洗替データを取得する更新ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、今まではそれぞれが個別で値洗い処理および規定変更処理を実施していたが、1つの処理で同時に両処理を可能にするという効果を奏する。それにより、本発明によれば、規定変更におけるシミュレーションが可能となり、シミュレーション結果を踏まえた規定設定を可能にするという効果を奏する。また、本発明によれば、規定変更と値洗い処理とを組み合わせることにより、常に最新の規定に沿った金額で値洗いを実施することで、より精緻な信用リスク管理を可能とするという効果を奏する。また、本発明によれば、規定変更によるリスクを回避することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本実施形態における不動産担保評価管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における規定変更マスタの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態における土地詳細規定マスタの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態における建物詳細規定マスタの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態におけるマンション・アパート規定マスタの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態における実体関連モデルの一例を示すER図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における不動産担保評価管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本実施形態における洗替処理画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施形態における規定変更マスタ画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態における土地詳細画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本実施形態における建物詳細画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本実施形態におけるマンション・アパート詳細画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本実施形態における不動産担保評価管理処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0020】
[1.概要]
まず、本発明の概要を説明する。
【0021】
従来、不動産担保評価・管理の業務分野において、不動産担保価値の値洗い(洗替)は、毎年行っている処理であるが、毎年のルーティンでの値洗い以外でも評価規定の変更も年に1度起きるケースがあるが、値洗い処理と規定変更処理とをそれぞれ実施していたため、規定変更する場合のシミュレーションおよび値洗いが1つの機能内で実施することができなかった。
【0022】
そこで、本実施形態において、規定変更の適用条件として、(1)全件への適用、(2)値洗い結果>規定変更結果、および、(3)値洗い結果<規定変更結果の閾値を設け、値洗い処理の仕組みに、規定変更処理の設定値を保持することにより、規定変更での計算も可能とする仕組みを提供している。また、本実施形態においては、(2)および(3)の設定を採用している場合に、ある特定の期間において、規定の変更が適用されていない対象については、強制適用を可能とする仕組みを提供している。なお、適用する規定については、事前に登録を行うことが可能であり、値洗い処理の基準日時点での最新データを取得して適用してもよい(改定日管理)。
【0023】
[2.構成]
本実施形態に係る不動産担保評価管理装置100の構成の一例について、
図1から
図6を参照して説明する。
図1は、本実施形態における不動産担保評価管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0024】
図1に示すように、不動産担保評価管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、不動産担保評価管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0025】
不動産担保評価管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。不動産担保評価管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0026】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、不動産担保評価管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、不動産担保評価管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0027】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、規定変更マスタ106aと物件データベース106bとを備えている。
【0028】
規定変更マスタ106aは、不動産評価規定、および、規定基準日を紐付けて設定したマスタである。ここで、規定変更マスタ106aは、行番号、規定基準日、および、不動産評価規定内容が設定されていてもよい。また、規定変更マスタ106aは、土地詳細規定マスタ、建物詳細規定マスタ、および、マンション・アパート規定マスタを紐付けて包含していてもよい。
【0029】
ここで、
図2から
図6を参照して、本実施形態における規定変更マスタ106aの一例について説明する。
図2は、本実施形態における規定変更マスタ106aの一例を示す図である。
図3は、本実施形態における土地詳細規定マスタの一例を示す図である。
図4は、本実施形態における建物詳細規定マスタの一例を示す図である。
図5は、本実施形態におけるマンション・アパート規定マスタの一例を示す図である。
図6は、本実施形態における実体関連モデルの一例を示すER図である。
【0030】
図2に示すように、本実施形態における規定変更マスタ106aは、行番号(SEQ)、規定基準日、規定内容、土地補正条件、土地補正率、建物補正条件、建物補正率、マンション(MA)補正条件、MA補正率、および、強制適用期間等が設定されていてもよい。また、
図3に示すように、本実施形態における土地詳細規定マスタは、SEQ、都道府県、市区町村、および、補正率等が設定されていてもよい。また、
図4に示すように、本実施形態における建物詳細規定マスタは、SEQ、構造、種類、耐用年数、および、再調達原価等が設定されていてもよい。また、
図5に示すように、本実施形態におけるマンション・アパート規定マスタは、SEQ、都道府県、市区町村、平均賃料、および、空室率等が設定されていてもよい。そして、
図6に示すように、本実施形態においては、規定変更マスタ106aの下層構造として、土地詳細規定マスタ、建物詳細規定マスタ、および、マンション・アパート規定マスタがSEQを介して規定変更マスタ106aに紐付けられていてもよい。
【0031】
図1に戻り、物件データベース106bは、物件データを記憶する。ここで、物件データベース106bは、物件の不動産担保価値、および、物件に適用されている規定基準日である規定適用日を設定した物件データを記憶していてもよい。ここで、物件データは、物件識別子(例えば、物件番号等)、評価基準日、都道府県、市区町村、補正率、構造、種類、耐用年数、再調達原価、平均賃料、空室率、土地単価、建物単価、および/または、MA単価等が設定されていてもよい。また、物件データベース106bは、洗替対象物件データ、および/または、洗替データ等を記憶していてもよい。ここで、洗替データは、物件識別子(例えば、物件番号等)、洗替基準日、洗替前単価(土地)、洗替後単価(土地)、洗替前単価(建物)、洗替後単価(建物)、洗替前単価(MA)、洗替後単価(MA)、および/または、規定適用日等が設定されていてもよい。
【0032】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0033】
制御部102は、不動産担保評価管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、規定取得部102aと対象物件取得部102bと洗替結果取得部102cと更新部102dとを備えている。
【0034】
規定取得部102aは、規定変更マスタ106aに基づいて、洗替日の直近の規定基準日に変更された不動産評価規定である変更規定を取得する。ここで、規定取得部102aは、洗替日を設定可能な洗替処理画面を表示させ、洗替処理画面にて洗替日が設定された場合、規定変更マスタ106aに基づいて、洗替日の直近の規定基準日に変更された変更規定を取得してもよい。ここで、洗替処理画面は、対象物件の抽出条件が設定可能であってもよい。また、洗替処理画面は、試算指示が入力可能であってもよい。また、洗替処理画面は、規定変更マスタ表示指示が入力可能であってもよい。また、規定取得部102aは、洗替処理画面にて規定変更マスタ表示指示が入力された場合、変更規定の適用条件、および、強制適用期間を設定可能な規定変更マスタ画面を表示させてもよい。
【0035】
対象物件取得部102bは、物件データに基づいて、洗替の対象物件の不動産担保価値および規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得する。ここで、対象物件取得部102bは、洗替処理画面にて抽出条件が設定された場合、物件データに基づいて、抽出条件に合致する対象物件を特定し、対象物件の不動産担保価値および規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得してもよい。また、対象物件取得部102bは、洗替対象物件データを物件データベース106bに登録してもよい。
【0036】
洗替結果取得部102cは、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果を取得する。ここで、洗替結果取得部102cは、規定変更マスタ106a、および、洗替対象物件データに基づいて、対象物件に対して適用されている不動産評価規定である現行規定を適用した、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果である値洗い結果、および、変更規定を適用した、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得してもよい。また、洗替結果取得部102cは、規定変更マスタ106a、および、洗替対象物件データに基づいて、対象物件の規定適用日から洗替日までの期間が、強制適用期間を超過している場合、変更規定を適用した、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得してもよい。また、洗替結果取得部102cは、洗替処理画面にて試算指示が入力された場合、値洗い結果と規定変更結果とをシミュレーション表示させてもよい。また、洗替結果取得部102cは、規定変更マスタ画面にて変更規定の適用条件として全件が設定された場合、規定変更マスタ106a、および、洗替対象物件データに基づいて、変更規定を適用した、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得してもよい。
【0037】
更新部102dは、値洗い結果と規定変更結果との比較に基づいて、対象物件の不動産担保価値を更新した洗替データを取得する。また、更新部102dは、値洗い結果が規定変更結果よりも高い場合、規定変更結果を対象物件の不動産担保価値として設定した洗替データを取得してもよい。また、更新部102dは、値洗い結果が規定変更結果よりも低い場合、値洗い結果を対象物件の不動産担保価値として設定した洗替データを取得してもよい。また、更新部102dは、規定変更結果を対象物件の不動産担保価値として設定した洗替データを取得してもよい。また、更新部102dは、規定変更結果を対象物件の不動産担保価値として設定した洗替データを取得してもよい。また、更新部102dは、洗替データを物件データベース106bに登録してもよい。
【0038】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図7から
図13を参照して説明する。
【0039】
[不動産担保評価管理処理]
ここで、
図7を参照して、本実施形態における不動産担保評価管理処理の一例について説明する。
図7は、本実施形態における不動産担保評価管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0040】
図7に示すように、規定取得部102aは、洗替日および対象物件の抽出条件を設定可能な洗替処理画面を出力装置114に表示させ、ユーザにより入力装置112を介して洗替処理画面にて洗替日が設定された場合、洗替日を特定する(ステップSA-1)。
【0041】
そして、規定取得部102aは、規定変更マスタ106aに基づいて、洗替日の直近の規定基準日に変更された変更規定を取得する(ステップSA-2)。
【0042】
そして、対象物件取得部102bは、ユーザにより入力装置112を介して洗替処理画面にて設定された抽出条件に合致する物件データベース106bに記憶された洗替対象物件を特定し、対象物件の不動産担保価値および規定適用日を設定した洗替対象物件データを取得する(ステップSA-3)。
【0043】
そして、洗替結果取得部102cは、ユーザにより入力装置112を介して規定変更マスタ画面にて変更規定の適用条件として全件が設定されているか否かを判定する(ステップSA-4)。
【0044】
そして、洗替結果取得部102cは、変更規定の適用条件として全件が設定されていると判定した場合(ステップSA-4:Yes)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0045】
そして、洗替結果取得部102cは、規定変更マスタ106a、および、洗替対象物件データに基づいて、変更規定を適用した、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得する(ステップSA-5)。
【0046】
そして、更新部102dは、規定変更結果を対象物件の不動産担保価値として設定した洗替データを取得し(ステップSA-6)、処理を終了する。
【0047】
一方、洗替結果取得部102cは、変更規定の適用条件として全件が設定されていないと判定した場合(ステップSA-4:No)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0048】
そして、洗替結果取得部102cは、規定変更マスタ106a、および、洗替対象物件データに基づいて、対象物件の規定適用日から洗替日までの期間が、強制適用期間を超過しているか否かを判定する(ステップSA-7)。
【0049】
そして、洗替結果取得部102cは、対象物件の規定適用日から洗替日までの期間が、強制適用期間を超過していると判定した場合(ステップSA-7:Yes)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0050】
一方、洗替結果取得部102cは、対象物件の規定適用日から洗替日までの期間が、強制適用期間を超過していないと判定した場合(ステップSA-7:No)、処理をステップSA-8に移行させる。
【0051】
そして、洗替結果取得部102cは、規定変更マスタ106a、および、洗替対象物件データに基づいて、対象物件に対して適用されている不動産評価規定である現行規定を適用した、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果である値洗い結果、および、変更規定を適用した、洗替日における対象物件の不動産担保価値の洗替結果である規定変更結果を取得する(ステップSA-8)。
【0052】
そして、更新部102dは、値洗い結果が規定変更結果よりも高いか否かを判定する(ステップSA-9)。
【0053】
そして、更新部102dは、値洗い結果が規定変更結果よりも高いと判定した場合(ステップSA-9:Yes)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0054】
一方、更新部102dは、値洗い結果が規定変更結果よりも高くないと判定した場合(ステップSA-9:No)、処理をステップSA-10に移行させる。
【0055】
そして、更新部102dは、値洗い結果を対象物件の不動産担保価値として設定した洗替データを取得し(ステップSA-10)、処理を終了する。
【0056】
ここで、
図8から
図12を参照して、本実施形態における不動産担保評価管理処理の一例について説明する。
図8は、本実施形態における洗替処理画面の一例を示す図である。
図9は、本実施形態における規定変更マスタ画面の一例を示す図である。
図10は、本実施形態における土地詳細画面の一例を示す図である。
図11は、本実施形態における建物詳細画面の一例を示す図である。
図12は、本実施形態におけるマンション・アパート詳細画面の一例を示す図である。
【0057】
図8に示すように、本実施形態の洗替処理画面においては、ユーザにより値洗い処理の基準日である洗替日(洗替基準日)が設定(入力)された場合、当該日付より過去で一番近い日付の規定内容の規定データが自動取得される。また、
図8に示すように、本実施形態の洗替処理画面においては、ユーザにより顧客汎用(1)~(4)にて値洗い対象を抽出する範囲(例えば、住所コードおよび/または重点顧客のお客様ランク等)が指定される。また、
図8に示すように、本実施形態の洗替処理画面においては、ユーザにより「試算」ボタンが押下された場合、実データ更新が行われず、シミュレーションが実行され、一覧表データまたはCSVデータとして確認可能に出力され、ユーザにより「実行」ボタンが押下された場合、実データ更新が行われ、一覧表データまたはCSVデータとして確認可能に出力される。また、
図8に示すように、本実施形態の洗替処理画面においては、ユーザにより「規定変更」ボタンが押下された場合、
図9に示す規定変更マスタ画面に画面が遷移される。
【0058】
そして、
図9に示すように、本実施形態の規定変更マスタ画面においては、ユーザにより「表示」ボタンが押下された場合、
図8に示す洗替処理画面にて設定(入力)された洗替日(2020/6/22)に基づいて、洗替日≧規定基準日となっている直近の規定基準日(2020/4/1)の内容(令和2年規定変更)が表示される。なお、
図9に示すように、本実施形態の規定変更マスタ画面においては、物件種類(土地、建物、または、マンション・アパート)毎に設定可能であり、ユーザにより「詳細」ボタンが押下された場合、
図10から
図12に示すように、各物件種類の詳細設定が可能となっている。また、
図9に示すように、本実施形態の規定変更マスタ画面においては、「強制適用期間」に設定された設定値で、各不動産担保データに保持している前回規定適用日からの経過期間が判定され、期間超の場合、次回強制的に規定適用される。
【0059】
ここで、
図10に示すように、本実施形態における土地詳細画面においては、建物詳細規定マスタに設定された地域毎の補正率の設定が可能であり、規定変更マスタ画面の土地補正率の設定と複合して適用され、規定変更マスタ画面の適用条件が当該画面にも適用される。
【0060】
また、
図11に示すように、本実施形態における建物詳細画面においては、土地詳細規定マスタに設定された建物の構造・種類毎に耐用年数、および、同様の構造・種類を再調達する際の原価単価である再調達原価の設定が可能であり、規定変更マスタ画面の建物補正率の設定と複合して適用され、規定変更マスタ画面の適用条件が当該画面にも適用される。
【0061】
また、
図12に示すように、本実施形態におけるマンション・アパート詳細画面においては、マンション・アパート規定マスタに設定された地域毎の平均賃料(平米単価)および空室率の設定が可能であり、規定変更マスタ画面のマンション・アパート補正率の設定と複合して適用され、規定変更マスタ画面の適用条件が当該画面にも適用される。
【0062】
また、
図13を参照して、本実施形態における不動産担保評価管理処理の一例について説明する。
図13は、本実施形態における不動産担保評価管理処理の一例を示す図である。
【0063】
図13(1)に示すように、本実施形態において、データは物件単位(土地建物一体、評価の単位)で保持されており、物件番号1-100-0、1-101-0および1-102-0の物件データの都道府県コードおよび市区町村コードに基づいて、補正率が土地詳細規定マスタから取得され、物件番号1-100-0および1-101-0の物件データの構造コードおよび種類コードに基づいて、耐用年数および再調達原価が建物詳細規定マスタから取得され、物件番号1-102-0の物件データの都道府県コードおよび市区町村コードに基づいて、平均賃料および空室率がマンション・アパート規定マスタから取得され、各マスタから取得されたデータ(図中の下線)を用いて、土地単価、建物単価およびMA単価が算出されて保持されている。
【0064】
そして、
図13(2)に示すように、本実施形態において、
図13(1)に示す物件データに基づいて、2020/4/1に洗替の対象物件として抽出された物件番号1-100-0、1-101-0および1-102-0の物件データに対して、洗替データ(値洗い結果)が取得され、更に、
図13(3)に示すように、
図13(2)に示す洗替後単価に基づいて、2020/4/1に洗替の対象物件として抽出された物件番号1-100-0、1-101-0および1-102-0の物件データに対して、規定変更後データ(規定変更結果)が取得される。
【0065】
そして、
図13の「規定適用日」に示すように、本実施形態において、値洗い結果と規定変更結果との比較に基づいて、物件番号1-100-0および1-101-0の物件データについては、2020/4/1に変更された直近の変更規定が適用されて、規定変更結果が不動産担保価値として更新され、物件番号1-102-0の物件データについては、2019/4/1に変更された現行規定が適用されて、値洗い結果が不動産担保価値として更新される。
【0066】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0067】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0068】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0069】
また、不動産担保評価管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0070】
例えば、不動産担保評価管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて不動産担保評価管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0071】
また、このコンピュータプログラムは、不動産担保評価管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0072】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0073】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0074】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0075】
また、不動産担保評価管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、不動産担保評価管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0076】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、規定による不動産評価を行っている金融業界および不動産業界等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0078】
100 不動産担保評価管理装置
102 制御部
102a 規定取得部
102b 対象物件取得部
102c 洗替結果取得部
102d 更新部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 規定変更マスタ
106b 物件データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク