(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101054
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】セルフチェックアウト装置
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
G07G1/00 301Z
G07G1/00 311E
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024089694
(22)【出願日】2024-06-03
(62)【分割の表示】P 2020149257の分割
【原出願日】2020-09-04
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川口 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】内藤 英浩
(72)【発明者】
【氏名】矢嶋 信介
(72)【発明者】
【氏名】服部 大祐
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 昌樹
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 孝浩
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 航太
(57)【要約】
【課題】顧客にとってより作業しやすいセルフチェックアウト装置を提供する。
【解決手段】実施形態のセルフチェックアウト装置は、操作者に報知する情報を表示する表示部と、前記表示部の側方に位置し、コードシンボルを読取ることで商品の情報の入力を受け付ける読取部と、前記表示部の下方に位置し、前記読取部による情報受付後の商品及び当該商品を収納するための収納具を載置するための収納台と、を備え、前記読取部は、高さ方向において、前記表示部と前記収納台との間に位置する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者に報知する情報を表示する表示部と、
前記表示部の側方に位置し、コードシンボルを読取ることで商品の情報の入力を受け付ける読取部と、
前記表示部の下方に位置し、前記読取部による情報受付後の商品及び当該商品を収納するための収納具を載置するための収納台と、
を備え、
前記読取部は、高さ方向において、前記表示部と前記収納台との間に位置する、
セルフチェックアウト装置。
【請求項2】
前記表示部と前記収納台との間に位置し、前記読取部による情報受付後の商品を一時的に置くための一時置台をさらに備える、
請求項1に記載のセルフチェックアウト装置。
【請求項3】
前記収納台の側方であって前記読取部が位置する側に位置し、前記読取部による情報受付前の商品を載せるための置台をさらに備える、
請求項1または2に記載のセルフチェックアウト装置。
【請求項4】
前記収納台の側方であって前記置台の反対側に位置し、前記読取部が受け付けた情報に基づいて会計処理を行う決済部をさらに備える、
請求項3に記載のセルフチェックアウト装置。
【請求項5】
前記表示部及び前記読取部は、奥行方向において、前記収納台の奥側に位置する、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のセルフチェックアウト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、セルフチェックアウト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小売店等では顧客自身が商品登録処理や決済処理を行うセルフチェックアウト装置の導入が進んでいる。従来のセルフチェックアウト装置としては、例えば、スキャナやディスプレイを備える本体ユニットと、本体ユニットの一方の側方に設けられた未登録の商品を置くための商品載置台と、本体ユニットの他方の側方に設けられた登録済の商品を袋詰めするための袋詰台と、を備える装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のセルフチェックアウト装置は、スキャナやディスプレイを備える本体ユニットが中央に位置する構成となっている。したがって、例えば、顧客が商品をスキャナに読取らせて袋詰台へ移動させるには、本体ユニットを越える移動が必要になり、商品の動線が長くなってしまう。このため、重い商品がある場合や商品が多い場合等に、商品登録作業に時間がかかる可能性が高く、顧客にとって不都合である。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、顧客にとってより作業しやすいセルフチェックアウト装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のセルフチェックアウト装置は、操作者に報知する情報を表示する表示部と、前記表示部の側方に位置し、コードシンボルを読取ることで商品の情報の入力を受け付ける読取部と、前記表示部の下方に位置し、前記読取部による情報受付後の商品及び当該商品を収納するための収納具を載置するための収納台と、を備え、前記読取部は、高さ方向において、前記表示部と前記収納台との間に位置する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、実施形態のセルフチェックアウト装置の外観の一例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態のセルフチェックアウト装置の外観の一例を示す概略正面図である。
【
図3】
図3は、実施形態のセルフチェックアウト装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、実施形態に係るセルフチェックアウト装置1について、説明する。
【0008】
図1は、セルフチェックアウト装置1の外観の一例を示す斜視図である。
図2は、セルフチェックアウト装置1の外観の一例を示す概略正面図である。
【0009】
セルフチェックアウト装置1は、顧客が自身で商品登録及び決済を行うための装置である。セルフチェックアウト装置1は、中央ユニット10と、決済ユニット20と、籠置台30と、を備えている。
【0010】
籠置台30は、商品登録・袋詰ユニットである中央ユニット10の一方の側方(図では向かって右側)に隣接して設けられる。籠置台30は、情報受付前の商品を載置する置台である。言い換えると、籠置台30は、商品登録前の商品を入れた買物籠を載せるための台である。
【0011】
籠置台30は、買物籠の載置面となる略長方形状の平坦な天板を備える。天板は、上下方向(Z軸方向)に移動可能であり、任意の高さで固定することが可能となっている。天板の上下移動に係る構成は特に問わず、種々の移動機構を採用することができる。
【0012】
例えば、籠置台30の床面に接する底板から一対のレール部材を立設するとともに、当該レール部材に対応する天板の底面の位置に、下方に突出した一対のガイド部材が取り付ける。そして、レール部材とガイド部材とが摺動自在に係合する構成とすることで、天板の上下移動を実現することができる。
【0013】
また、この場合、籠置台30は、天板に商品を入れた買物籠を置いた際に商品の重さにより天板が下方に移動してしまわないようにガイド部材をレール部材に固定する機構(例えば、ネジ等)を有する。これにより、天板を任意の高さで固定することができる。したがって、顧客は、自身の身長に合わせて買物籠の設置面の高さを調節することが可能になる。なお、籠置台30の代わりにショッピングカートを設置できるスペースを設けてもよい。
【0014】
中央ユニット10は、籠置台30に置いた買物籠に入っている商品の登録及び袋詰めを行うためのユニットである。中央ユニット10は、入力部11、表示デバイス12、袋詰台13、及び一時置台14等を備えている。
【0015】
袋詰台13(「収納台」の一例)は、表示デバイス12の下に位置し、入力部11による情報受付後の商品(物品)や当該商品を収納する袋(「収納具」の一例)を載置するための台である。なお、袋詰台13は、袋詰台13に載せられた物品の重さを量る重量センサを備えていてもよい。
【0016】
袋詰台13の奥行方向(Y軸の負方向)の奥側には、支柱16が立設されている。
図1に示す構成では、支柱16は、袋詰台13の幅方向(X軸方向)において、略中央に設けられる。なお、支柱16を立設する位置は、これに限らず、袋詰台13の略中央からも、後述する決済ユニット20が設けられる側(図では向かって左側)に寄った位置に立設する形態としてもよい。
【0017】
支柱16の上部には、表示デバイス12が取り付けられている。つまり、表示デバイス12は、袋詰台13の奥行方向の奥側に位置している。
【0018】
表示デバイス12は、表示部の一例であって、例えば液晶ディスプレイパネルなどである。表示デバイス12は、顧客(操作者の一例)に報知する情報を表示する。
【0019】
また、表示デバイス12は、表示画面上にタッチパネル112を備える。タッチパネル112は、顧客による手入力を受け付ける操作部である。タッチパネル112は、表示デバイス12の表面に重ねて設けられ、表示デバイス12が表示している画像に応じた操作を受け付ける。例えば、表示デバイス12が販売対象事物を表示中に、タッチパネル112が当該事物を選択する顧客の手入力を受け付ける。
【0020】
支柱16により、高さ方向(Z軸方向)において、表示デバイス12と袋詰台13との間が広く開けられて、袋詰め作業のための空間が形成される。
【0021】
また、表示デバイス12の側方(図では向かって右側)には、スキャナ111(「読取部」の一例)が設けられている。また、スキャナ111は、袋詰台13の奥行方向の奥側で且つ袋詰台13の幅方向の一方の側方側に位置している。
【0022】
スキャナ111は、支柱16から延びる支持部材(図示しない)により支持されていてもよいし、袋詰台13に立設される他の支柱(図示しない)により支持されていてもよい。また、スキャナ111は、高さ方向において、表示デバイス12と袋詰台13との間の高さに位置している。
【0023】
スキャナ111は、バーコードや二次元コードなどのコードシンボルを読取る読取装置である。コードシンボルは、例えば、商品や商品に付されたラベル、あるいは一覧表に表示されている。
【0024】
スキャナ111及びタッチパネル112は、入力部11を構成する。入力部11は、商品の情報の入力を受け付ける。商品は、有価で販売される事物(販売対象事物)であって、有形の物品などである。スキャナ111は、コードシンボルを読取ることで商品の情報の入力を受け付ける。また、タッチパネル112は、顧客による手入力を受け付けることで商品の情報の入力を受け付ける。
【0025】
なお、入力部11として、カメラやキーボード、ボタンが設けられていてもよい。カメラは、商品を撮像して画像を出力する撮像装置である。キーボード及びボタンは、顧客による手入力を受け付ける操作部である。
【0026】
表示デバイス12の下方には、一時置台14が設けられている。一時置台14は、支柱16により支持される。つまり、一時置台14は、高さ方向において、一時置台14は、表示デバイス12と袋詰台13との間に位置している。また、一時置台14は、高さ方向において、スキャナ111よりも下方に位置している。なお、一時置台14は、袋詰台13に立設される支柱等により支持されていてもよい。
【0027】
袋詰台13の奥行方向の手前側には、一対の袋支持部15が立設されている。袋支持部15の一方は、袋詰台13の決済ユニット20が設けられる側の端部(図では向かって左側)に立てられている。袋支持部15の他方は、幅方向において、スキャナ111が設けられる位置よりも決済ユニット20が設けられる側に寄った位置に立設される。
【0028】
顧客は、袋支持部15の上端部に袋の持ち手などを引っかけることにより、袋詰台13上にて袋を開いた状態に保つことができる。
【0029】
中央ユニット10の他方の側方(図では向かって左側)には、決済ユニット20が隣接して設けられている。決済ユニット20は、決済部の一例である。決済ユニット20は、入力部11が受け付けた情報に基づいて金銭授受ないし当該金銭授受に代わる情報授受により会計処理を行う。決済ユニット20は、袋詰台13とは別体である。言い換えると、決済ユニット20は、中央ユニット10と別体である。
【0030】
決済ユニット20は、硬貨釣銭機21と紙幣釣銭機22とを備えている。また、決済ユニット20の筐体201の上面には、プリンタ(印字部)23とカードリーダ(読取装置)24とが載置されている。さらに、決済ユニット20は、警告灯25を備えている。
【0031】
硬貨釣銭機21は、硬貨投入口211及び硬貨排出口212を備えている。紙幣釣銭機22は、紙幣投入口221及び紙幣排出口222を備えている。これら(硬貨投入口211、硬貨排出口212、紙幣投入口221、紙幣排出口222)は、筐体201に設けられている。硬貨投入口211は、硬貨の投入を受け付ける入金口である。
【0032】
硬貨排出口212は、硬貨を排出する出金口である。紙幣投入口221は、紙幣の投入を受け付ける入金口である。紙幣排出口222は、紙幣を排出する出金口である。
【0033】
硬貨排出口212は、払い出された硬貨を受け止める受皿の形状に形成されている。貨幣(硬貨及び紙幣)の入出金のうち最も手間取るのは、硬貨排出口212に払い出された硬貨の取り出しである。このため、硬貨排出口212は、硬貨を取り出すにあたって都合のよい高さに設けられている。当該高さは、利用者として想定される人間の身長を考慮して設定される。
【0034】
他の入出金口(硬貨投入口211、紙幣投入口221、紙幣排出口222)は、硬貨排出口212を高さの基準とし、硬貨排出口212に可能な限り近く設けられる。硬貨投入口211は、硬貨の投げ込みやすさを考慮して、漏斗状に形成されている。
【0035】
また、硬貨投入口211は、硬貨排出口212よりも高い位置に配されている。紙幣投入口221及び紙幣排出口222は、いずれも上向きに開口した様式で、硬貨排出口212よりも低い位置に配されている。
【0036】
プリンタ23は、レシートやクーポン券などを印字発行する。カードリーダ24は、決済に用いられるクレジットカードが記憶する情報を読み取る。警告灯25は、店員による復旧操作が必要などの事態になったとき、当該事態の発生を、光を明滅させるなどにより周囲に報知する。
【0037】
なお、セルフチェックアウト装置1は、クレジット決済に限らず他の電子決済用の記録媒体が保持するデータを読み取る読取装置(例えば、電子マネー決済用のリーダライタ)を備えていてもよい。
【0038】
次に、
図2を用いて商品の登録動作を行う際の動線について説明する。
図2の図中の矢印は商品の動線を表している。なお、
図2では、中央ユニット10及び籠置台30を正面から見た状態を示している。
【0039】
顧客により実施される商品の読取動作及び袋詰動作において、商品の動線(図中矢印)は、右のユニットである籠置台30から、中央ユニット10が備えるスキャナ111を経て、中央ユニット10が備える袋詰台13へと至ることになる。
【0040】
ここで、セルフチェックアウト装置1では、スキャナ111が一方の側方側(右方側)に寄った位置に設けられ、また、スキャナ111が設けられる側方側に籠置台30が隣接して設けられている。したがって、セルフチェックアウト装置1では、籠置台30からスキャナ111までの動線の短縮化を図ることができる。
【0041】
また、セルフチェックアウト装置1では、正面方向から見て、スキャナ111と袋詰台13との高さ方向、奥行き方向及び幅方向の配置が隣接(近接)した位置関係にある。これにより、顧客は、スキャナ111に正対した位置のまま、スキャナ111の位置まで持ち上げた商品を左方に移動させることで、袋内へ投入することができるため、読取動作から袋詰動作への移行をスムーズに行うことができる。
【0042】
また、本実施形態において、スキャナ111は、幅方向において袋詰台13の作業スペースよりも側方(右方)に配置されている。このため、顧客が一度袋詰めした商品(商品登録後の商品)を取り出して袋の中を整理したような場合でも、商品を側方(右側)に移動させない限り、スキャナ111が商品に付されたバーコード等を再度読取ってしまうことがなくなる。つまり、本実施形態のセルフチェックアウト装置1は、商品の二重登録を防止することができる。
【0043】
また、袋詰台13の上方に表示デバイス12が位置しているため、スキャナ111の前方に立って作業を行っている顧客は、スキャナ111で読取った商品を袋詰めする前に、表示デバイス12に視線を向けやすくなる。したがって、顧客は、表示デバイス12に表示されたスキャナ111で読取った商品に関する内容を容易に確認することができる。
【0044】
また、支柱16が幅方向において、袋詰台13の中央よりも左側に寄った位置に立設されている場合、支柱16の上部に取り付けられた表示デバイス12は、決済ユニット20が設けられている左側に寄った位置に存在する。したがって、この場合、顧客が決済ユニット20の前方に立って操作するとき、表示デバイス12は、顧客にとって見えやすい位置に存在することになる。
【0045】
つまり、支柱16が幅方向において、袋詰台13の中央よりも左側に寄った位置に立設されている場合、顧客は、会計処理を行うときに自身の立ち位置を変更することなく表示デバイス12を見ながら決済ユニット20を操作することができる。
【0046】
また、本実施形態において、一時置台14は、商品登録後の商品のうち、袋詰めにあたって一時的に除けておきたい商品を置くために設けられている。一時的に除けておきたい商品としては、例えばパンや卵などのような、最上部に袋詰めする(すなわち最後に袋詰めする)ことが望ましいものなどがある。
【0047】
ここで、仮にスキャナ111が表示デバイス12の下方に位置していた場合、スキャナ111は、一時置台14に置かれた商品に付されたバーコード等を誤って読取ってしまう可能性がある。この場合、商品が二重に登録されてしまい顧客にとって不都合である。
【0048】
これに対し、本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1では、スキャナ111は、表示デバイス12の側方(右側)に位置しており、一時置台14に置かれた商品に付されたバーコード等を誤って読取ってしまうことがなく、商品の二重登録を防止することができる。
【0049】
次に、本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1のハードウェア構成について説明する。
図3は、セルフチェックアウト装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0050】
図3のブロック図に示すように、決済ユニット20は、制御部26、I/O機器制御部27、及び通信I/F28を、さらに備えている。そして、中央ユニット10は、I/O機器制御部17、及び通信I/F18を、さらに備えている。
【0051】
通信I/F(インタフェース)18,28は、自装置を外部装置と通信可能に接続する。I/O機器制御部27は、制御部26に、硬貨釣銭機21、紙幣釣銭機22、プリンタ23、及びカードリーダ24を、接続する。
【0052】
I/O機器制御部17は、通信I/F18,28を介して、制御部26に、表示デバイス12、及びスキャナ111を、接続する。なお、I/O機器制御部17は、通信I/F18,28を介して、制御部26に、重量センサを接続してもよい。
【0053】
制御部26は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有する。ROMは、CPUが実行する各種プログラムや各種データを記憶する。RAMは、CPUがプログラムを実行する際に一時的にデータやプログラムを記憶する。制御部26は、CPUがROMから読み出したプログラムをRAMに展開して実行することにより、自装置が備える各部を統括的に制御する。
【0054】
なお、本実施形態では、決済ユニット20が制御部26を備えているが、中央ユニット10が制御部を備える構成であってもよい。また、中央ユニット10及び決済ユニット20の両方がそれぞれのユニットを統括的に制御する制御部を備える構成であってもよい。
【0055】
このような構成において、セルフチェックアウト装置1は、顧客自身で行うチェックアウトに用いられる。すなわち、顧客は、スキャナ111に、商品コードが符号化されたバーコード等をかざす。
【0056】
スキャナ111は、バーコード等を読取って商品コードを出力する。制御部26は、スキャナ111が商品コードを出力すると、例えば自装置ないしオンライン接続された外部装置の記憶部に記憶されたPLU(Price Look Up)ファイルを参照する。PLUファイルは、商品コードに関連付けて、商品の名称や価格などを、例えばテーブルの形式で記録したものである。
【0057】
制御部26は、PLUファイルに記録された情報のうち、スキャナ111が読み取った商品コードに関連付けられた情報を得る。そして、これらの情報を、商品の情報として記録するとともに、商品の価格を購入金額に加算する。これにより、商品登録が行われる。
【0058】
顧客は、セルフチェックアウト装置1において商品登録及び袋詰めまで終えると、次に決済を行う。セルフチェックアウト装置1は、顧客から決済に進むための操作を受けると、表示デバイス12に登録済みの商品の価格を合計した代金を表示する。これに伴い、決済ユニット20は、顧客による決済操作の受付を開始する。セルフチェックアウト装置1は、決済完了をもって一つの取引を終了し、次の取引の開始を待機する状態へ移る。
【0059】
次に、本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1の効果について説明する。本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1は、顧客に報知する情報を表示する表示デバイス12と、表示デバイス12の側方に位置し、商品の情報の入力を受け付けるスキャナ111と、表示デバイス12の下に位置し、スキャナ111による情報受付後の商品を収納する袋を載置するための袋詰台13と、を備える。また、スキャナ111は、高さ方向において、表示デバイス12と袋詰台13との間に位置している。
【0060】
本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1では、袋詰台13は、幅方向においてはスキャナ111の側方であって、高さ方向においてはスキャナ111の下方に位置することになる。
【0061】
このため、顧客は、スキャナ111に正対した位置において、商品をスキャナ111に読取らせた後、商品を側方に移動させることで、自身の立ち位置を変更しなくても、商品をスムーズに袋に収納することができる。つまり、顧客は、商品登録作業及び登録した商品を袋に収納する作業をしやすくなる。
【0062】
また、スキャナ111は、幅方向において、袋詰台13の側方に位置している。このため、顧客が、一度袋詰めした商品登録後の商品を袋から取り出して袋の中身を整理したような場合でも、当該商品を側方に動かさない限り、スキャナ111は、当該商品に付されたバーコード等を誤って読取ってしまうことがなくなる。
【0063】
つまり、本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1は、商品の二重登録を防止することができる。係る構成により、顧客は、作業中に商品が二重登録されないように注意する必要がなくなり、商品登録や商品の袋詰め等の作業が行いやすくなる。
【0064】
また、本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1は、表示デバイス12と袋詰台13との間に位置し、スキャナ111による情報受付後の商品を一時的に置くための一時置台14を備える。これにより、顧客は、商品登録を行ったが、すぐには袋詰めしたくない商品(例えば、最後に袋詰めすることが望ましいパンや卵等の商品)を一時的に除けておくことができる。
【0065】
さらに、スキャナ111は、表示デバイス12の側方に位置しているため、表示デバイス12の下に位置する一時置台14に置かれた商品に付されたバーコード等を誤って読取ってしまうことがなくなる。つまり、本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1は、一時置台14を設けたとしても商品の二重登録を防止することができる。
【0066】
また、本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1は、袋詰台13の側方であってスキャナ111が位置する側に位置し、スキャナ111による情報受付前の商品を載せるための籠置台30を備える。これにより、顧客は買物籠から商品を取り出しやすくなり、商品登録の作業も行いやすくなる。
【0067】
また、本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1は、袋詰台13の側方であって籠置台30の反対側に位置し、スキャナ111が受け付けた情報に基づいて会計処理を行う決済ユニット20を備える。これにより、顧客は、商品の袋詰め後、すぐに会計処理を行うことができる。
【0068】
また、本実施形態に係るセルフチェックアウト装置1の表示デバイス12及びスキャナ111は、奥行方向において、袋詰台13の奥側に位置している。これにより、奥行方向における袋詰め作業のための空間を広げることができる。つまり、顧客は、商品の袋詰め作業がしやすくなる。
【0069】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0070】
例えば、上記実施形態では、中央ユニット10と決済ユニット20と籠置台30とがそれぞれ別の筐体を有するセルフチェックアウト装置1として図示及び説明しているが、セルフチェックアウト装置1の構成はこれに限定されない。
【0071】
つまり、セルフチェックアウト装置1は、中央ユニット10と決済ユニット20と籠置台30とが一体となった構成でもよいし、中央ユニット10と、決済ユニット20または籠置台30とが一体となった構成でもよい。
【0072】
また、例えば、上記実施形態では、決済ユニット20を備える形態について説明したが、決済ユニット20を設けず、中央ユニット10に電子決済(クレジットカードや電子マネー等による決済)を行う決済端末を接続したキャッシュレス専用のセルフチェックアウト装置としてもよい。
【0073】
また、例えば、上記実施形態では、袋詰台13に袋支持部15が立設されている形態について説明したが、袋詰台13は、袋支持部15を備えていなくてもよい。袋支持部15を備えない形態は、特に、収納具として袋ではなく箱を用いる場合に有用である。この場合、顧客は、袋支持部15がない方が箱の載置面のスペースが広くなり、作業がしやすくなるからである。
【0074】
また、例えば、上記実施形態では、中央ユニット10の袋詰台13は、幅方向において、右側の袋支持部15よりも籠置台30側にまで広がっているが、袋詰台13は、幅方向において、右側の袋支持部15が立設されている位置までの幅であってもよい。この場合、籠置台30を中央ユニット10側に詰めてもよいし、籠置台30と中央ユニット10との間にスペースを設けてもよい。
【0075】
籠置台30と中央ユニット10との間にスペースを設ける場合、このスペースを利用して、顧客に販売する買物袋(ビニール袋)を引っ掛けておくためのフックや大型商品等の読取に用いるハンドスキャナを載置するための台等を設置してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 セルフチェックアウト装置
10 中央ユニット
11 入力部
12 表示デバイス
13 袋詰台
14 一時置台
15 袋支持部
16 支柱
17 I/O機器制御部
18 通信I/F
20 決済ユニット
21 硬貨釣銭機
22 紙幣釣銭機
23 プリンタ
24 カードリーダ
25 警告灯
26 制御部
27 I/O機器制御部
28 通信I/F
30 籠置台
111 スキャナ
112 タッチパネル
211 硬貨投入口
212 硬貨排出口
221 紙幣投入口
222 紙幣排出口
【先行技術文献】
【特許文献】
【0077】
【手続補正書】
【提出日】2024-06-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者に報知する情報を表示する表示部と、
前記表示部の側方に位置し、コードシンボルを読取ることで商品の情報の入力を受け付ける読取部と、
前記表示部の下方に位置し、前記読取部による情報受付後の商品及び当該商品を収納するための収納具を載置するための収納台と、
前記収納台の側方であって前記読取部が位置する側に位置し、前記読取部による情報受付前の商品を載せるための置台と、
前記収納台の側方であって前記置台の反対側に位置し、前記読取部が受け付けた情報に基づいて会計処理を行う決済部と、
前記収納台の奥側で且つ幅方向において前記決済部が設けられる側に寄った位置に設けられる支柱と、
を備え、
前記表示部は、前記支柱の上部に取り付けられ、且つ幅方向において、前記決済部が設けられる側に寄った位置に位置し、
前記読取部は、幅方向において、前記置台と前記支柱との間に位置し、且つ高さ方向において、前記表示部と前記収納台との間に位置する、
セルフチェックアウト装置。
【請求項2】
操作者に報知する情報を表示する表示部と、
前記表示部の側方に位置し、コードシンボルを読取ることで商品の情報の入力を受け付ける読取部と、
前記表示部の下方に位置し、前記読取部による情報受付後の商品及び当該商品を収納するための袋を載置するための収納台と、
前記収納台の側方であって前記読取部が位置する側に位置し、前記読取部による情報受付前の商品を載せるための置台と、
前記収納台の側方であって前記置台の反対側に位置し、前記読取部が受け付けた情報に基づいて会計処理を行う決済部と、
前記収納台の奥側で且つ幅方向において前記決済部が設けられる側に寄った位置に設けられる支柱と、
高さ方向において、前記表示部と前記収納台との間、且つ前記読取部よりも下方に位置し、前記読取部による情報受付後の商品を一時的に置くための一時置台と、
前記収納台の奥行方向の手前側に一対で立設され、一方は、幅方向において、前記収納台の前記決済部が設けられる側の端部に、他方は、幅方向において、前記読取部が設けられる位置よりも前記決済部が設けられる側に寄った位置に位置する袋支持部と、
を備え、
前記表示部は、前記支柱の上部に取り付けられ、且つ幅方向において、前記決済部が設けられる側に寄った位置に位置し、
前記読取部は、幅方向において、前記置台と前記支柱との間に位置し、且つ高さ方向において、前記表示部と前記収納台との間に位置し、
前記一時置台は、幅方向において、前記読取部と重複しない位置に設けられ、
高さ方向において、前記読取部の下方には前記収納台が存在しない、
セルフチェックアウト装置。
【請求項3】
高さ方向において、前記表示部と前記収納台との間、且つ前記読取部よりも下方に位置し、前記読取部による情報受付後の商品を一時的に置くための一時置台をさらに備え、
前記一時置台は、幅方向において、前記読取部と重複しない位置に設けられる、
請求項1に記載のセルフチェックアウト装置。
【請求項4】
前記収納具は袋であり、
前記収納台の奥行方向の手前側に一対で立設され、一方は、幅方向において、前記収納台の前記決済部が設けられる側の端部に、他方は、幅方向において、前記読取部が設けられる位置よりも前記決済部が設けられる側に寄った位置に位置する袋支持部、を更に備える、
請求項1に記載のセルフチェックアウト装置。
【請求項5】
高さ方向において、前記読取部の下方には前記収納台が存在しない、
請求項1に記載のセルフチェックアウト装置。
【請求項6】
前記表示部及び前記読取部は、奥行方向において、前記収納台の奥側に位置する、
請求項1乃至5の何れか1項に記載のセルフチェックアウト装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
実施形態のセルフチェックアウト装置は、操作者に報知する情報を表示する表示部と、前記表示部の側方に位置し、コードシンボルを読取ることで商品の情報の入力を受け付ける読取部と、前記表示部の下方に位置し、前記読取部による情報受付後の商品及び当該商品を収納するための収納具を載置するための収納台と、前記収納台の側方であって前記置台の反対側に位置し、前記読取部が受け付けた情報に基づいて会計処理を行う決済部と、
前記収納台の奥側で且つ幅方向において前記決済部が設けられる側に寄った位置に設けられる支柱と、を備え、前記表示部は、前記支柱の上部に取り付けられ、幅方向において前記決済部が設けられる側に寄った位置に位置し、前記読取部は、幅方向において、前記置台と前記支柱との間に位置し、高さ方向において、前記表示部と前記収納台との間に位置する。