(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101202
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】チケット端末装置およびチケット管理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 9/00 20060101AFI20240722BHJP
G07B 1/00 20060101ALI20240722BHJP
G07B 5/00 20060101ALI20240722BHJP
G07F 17/32 20060101ALI20240722BHJP
G07F 9/00 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
A63F9/00 513
G07B1/00 E
G07B5/00 Z
G07F17/32
G07F9/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005032
(22)【出願日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】000116987
【氏名又は名称】旭精工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】宮地 勝
(72)【発明者】
【氏名】岩井 忠弘
(72)【発明者】
【氏名】湯川 賢二
【テーマコード(参考)】
3E044
【Fターム(参考)】
3E044AA02
3E044AA05
3E044CA04
3E044CA05
3E044CA06
3E044CA09
3E044CC10
3E044DE01
3E044DE04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】チケットの不発券を防止し、チケットの残量管理などのゲーム装置のメンテナンスの負荷の軽減が可能なチケット端末装置およびチケット管理システムを提供する。
【解決手段】チケット端末装置3は、ゲーム装置2から入力するチケット信号30に基づいて電子チケットを生成すると共に、端末読取装置15によってカードから識別情報を取得する。チケット端末装置3は、電子チケットと識別情報とを、電子チケットを管理するチケット管理装置4に出力する。チケット管理装置4は、入力したチケット情報に基づき新たに獲得した電子チケットを識別情報に対応して記憶されている電子チケットに加算し、データを更新する。電子チケットは特典と交換可能であり、チケット交換装置5にカードの識別情報を取得させ、チケット交換装置5からチケット管理装置4にアクセスし、識別情報に対応する電子チケットの減算と引換えにチケット交換装置5から特典を払出す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子チケットを提供するためにサービス装置から出力されるチケット信号を入力する入力手段と、
前記サービス装置を利用するユーザーを特定する識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記入力手段に入力された前記チケット信号に基づいて提供される前記電子チケットの数を含むチケット情報を生成するチケット生成手段と、
前記識別情報と前記チケット情報とを関連づけて記憶するチケット管理装置にデータ通信可能に接続される通信手段と、を有し、
前記チケット生成手段によって生成された前記チケット情報と、前記識別情報取得手段によって取得された前記識別情報とを前記通信手段から前記チケット管理装置に出力することを特徴とするチケット端末装置。
【請求項2】
前記チケット情報に含まれる前記電子チケットの数を表示する表示手段を有し、
前記チケット生成手段によって生成された前記チケット情報に含まれる前記電子チケットの数を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載のチケット端末装置。
【請求項3】
前記通信手段は、前記チケット管理装置から出力される前記識別情報に関連づけて記憶されている前記電子チケットの数を入力し、
前記表示手段は、入力された前記電子チケットの数を表示することを特徴とする請求項2に記載のチケット端末装置。
【請求項4】
前記識別情報取得手段は、画像入力手段と画像解析手段を有し、前記画像入力手段は、前記識別情報が予め決められた規則に基づいて記録された媒体から画像データを取得し、前記画像解析手段によって取得された前記画像データを解析して前記識別情報を抽出することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のチケット端末装置。
【請求項5】
電子チケットを発行するためにサービス装置から出力されるチケット信号を入力する第1入力手段と、
前記サービス装置を利用するユーザーを特定する識別情報を取得する第1識別情報取得手段と、
前記第1入力手段に入力された前記チケット信号に基づいて発行される前記電子チケットの数を含むチケット情報を生成するチケット生成手段と、
外部装置とデータ通信可能に接続される第1通信手段と、を有するチケット端末装置と、
外部装置とデータ通信可能に接続される第2通信手段と、メモリーと、前記第2通信手段と前記メモリーを制御する制御手段と、を有するチケット管理装置と、を備え、
前記チケット端末装置は、前記第1識別情報取得手段によって取得した前記識別情報と前記チケット情報とを前記第1通信手段から前記チケット管理装置に送信し、
前記チケット管理装置は、前記第2通信手段によって前記第1通信手段から前記識別情報と前記チケット情報とを受信し、前記制御手段によて前記チケット端末装置から取得した前記識別情報と前記チケット情報とを関連づけて前記メモリーに記憶させることを特徴とするチケット管理システム。
【請求項6】
前記サービス装置は、サービスを提供するサービス提供手段と、所定の金額の入金に応じて課金信号を出力する入金手段と、前記入金手段からの前記課金信号の入力に応じて前記サービス提供手段の動作を開始して前記サービスを提供するサービス装置制御手段と、を有し、前記サービス装置制御手段は、前記サービス提供手段の前記サービスの終了に応じて前記チケット信号を出力し、
前記チケット端末装置は、前回の前記チケット情報の生成から所定期間の経過後かまたは前回の前記識別情報と前記チケット情報とを前記第1通信手段から前記チケット管理装置に送信した後のどちらかから、前記入金手段からの前記課金信号の入力に応じて前記サービス提供手段の動作が開始された前記サービスの終了に応じて出力される前記チケット信号の入力に基づき前記チケット生成手段による今回の前記チケット情報の生成から前記所定期間の経過前に、前記第1識別情報取得手段によって取得された前記識別情報と、今回生成された前記チケット情報とを前記第1通信手段から前記チケット管理装置に送信することを特徴とする請求項5に記載のチケット管理システム。
【請求項7】
特典を予め決められた前記電子チケットの数と交換して発行する発行手段と、外部装置とデータ通信可能に接続される第3通信手段と、前記発行手段を利用する前記ユーザーを特定する前記識別情報を取得する第2識別情報取得手段と、を備えるチケット交換装置を有し、
前記チケット交換装置は、前記第2識別情報取得手段によって取得した前記識別情報を前記第3通信手段から前記チケット管理装置に送信し、
前記チケット管理装置は、前記第2通信手段によって前記第3通信手段から受信した前記識別情報に関連づけられて記憶されている前記電子チケットの数から前記特典と交換する前記電子チケットの数を減算する演算をし、該減算の結果を前記第2通信手段から前記チケット交換装置に送信し、
前記チケット交換装置は、前記第3通信手段によって前記第2通信手段から前記結果を受信し、前記発行手段から前記特典を発行することを特徴とする請求項5に記載のチケット管理システム。
【請求項8】
前記チケット交換装置は、前記第2識別情報取得手段によって第1のユーザーを特定する第1識別情報と第2のユーザーを特定する第2識別情報とを取得し、前記第1識別情報と前記第2識別情報を前記チケット管理装置に出力し、
前記チケット管理装置は、前記第1識別情報に関連づけされて記憶されている前記電子チケットの数に予め指定された前記電子チケットの数を加算し、前記第2識別情報に関連づけされて記憶されている前記電子チケットの数から前記予め指定された前記電子チケットの数を減算することを特徴とす請求項7に記載のチケット管理システム。
【請求項9】
前記チケット交換装置は第2入力手段を有し、
前記予め指定された前記電子チケットの数は、前記第2入力手段によって入力されることを特徴とする請求項8に記載のチケット管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チケットを電子的に払い出すチケット端末装置および電子的に払い出されたチケットを管理するチケット管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コインの投入に応じて所定のサービスを提供するコイン始動式のサービス装置が知られている。例えば、コイン始動式のゲーム装置は、コインの投入後、サービスとしてのゲームを提供する。また、この種のゲーム装置は、ゲーム結果に応じた枚数のチケットやそれに準ずるものを報酬として払出すものが知られている。チケットは、ゲーム装置内に折り畳まれて格納されているか、あるいはロール状に巻かれて格納されており、ゲーム結果に応じた枚数のチケットが排出される。ゲーム装置の払出口から排出されたチケットは、プレイヤによって取得される。例えば、払出されたチケットは、クーポン、割引券、商品等に交換することができる。例えば、特開2011-120741号公報には、アーケード型のチケット払出ゲーム装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、チケットがゲーム装置内に収納されており、チケットが全て排出された場合、その後のチケットの発券ができない問題があった。また、ゲームセンターなどの施設のオペレーターは、チケットが無くならないようにチケットの残量の管理を行い、チケットの残量が少なくなれば補充するなどのメンテナンス作業を行っていた。
【0005】
ゲームセンターなどの施設のオペレーターからは、チケットの残量不足によるチケットの不発券の防止や、チケットの残量管理などのゲーム装置のメンテナンスの負荷の軽減が望まれていた。また、ゲームセンターなどの施設の利用者からは、チケットの不発券やチケットの紛失などの問題が発生したとき、施設のオペレーターとの交渉が煩わしいので、チケットの不発券やチケットの紛失が防止されることが望まれていた。
【0006】
本発明は、チケット不足によるチケットの不発券を防止し、チケットの残量管理などのサービス装置のメンテナンスの負荷の軽減や、チケットの紛失の防止が可能なチケット端末装置およびチケット管理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のチケット端末装置は、電子チケットを提供するためにサービス装置から出力されるチケット信号を入力する入力手段と、前記サービス装置を利用するユーザーを特定する識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記入力手段に入力された前記チケット信号に基づいて提供される前記電子チケットの数を含むチケット情報を生成するチケット生成手段と、前記識別情報と前記チケット情報とを関連づけて記憶するチケット管理装置にデータ通信可能に接続される通信手段と、を有し、前記チケット生成手段によって生成された前記チケット情報と、前記識別情報取得手段によって取得された前記識別情報とを前記通信手段から前記チケット管理装置に出力することを特徴とする。
【0008】
本発明のチケット管理システムは、電子チケットを発行するためにサービス装置から出力されるチケット信号を入力する第1入力手段と、前記サービス装置を利用するユーザーを特定する識別情報を取得する第1識別情報取得手段と、前記第1入力手段に入力された前記チケット信号に基づいて発行される前記電子チケットの数を含むチケット情報を生成するチケット生成手段と、外部装置とデータ通信可能に接続される第1通信手段と、を有するチケット端末装置と、外部装置とデータ通信可能に接続される第2通信手段と、メモリーと、前記第2通信手段と前記メモリーを制御する制御手段と、を有するチケット管理装置と、を備え、前記チケット端末装置は、前記第1識別情報取得手段によって取得した前記識別情報と前記チケット情報とを前記第1通信手段から前記チケット管理装置に送信し、前記チケット管理装置は、前記第2通信手段によって前記第1通信手段から前記識別情報と前記チケット情報とを受信し、前記制御手段によて前記チケット端末装置から取得した前記識別情報と前記チケット情報とを関連づけて前記メモリーに記憶させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、チケット不足によるチケットの不発券を防止でき、チケットの残量管理などのサービス装置のメンテナンスの負荷の軽減や、チケットの紛失の防止が可能なチケット端末装置およびチケット管理システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、チケット管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、端末読取装置の例を説明する図である。
【
図3】
図3は、ゲーム装置の動作と関連する信号のタイミングを説明するタイミングチャートである。
【
図4】
図4は、チケット管理装置によって管理するデータの例を説明する図である。
【
図5】
図5は、チケット管理システムの動作を説明するフローチャートである。
【
図6】
図6は、チケット交換の動作の例を説明するフローチャートである。
【
図7】
図7は、チケット移動の動作の例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎず、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。
【0012】
本発明の実施形態は、チケット端末装置を備えるゲーム装置を例とした。ゲーム装置は、提供するゲームの対価をユーザーから受け取ることで、例えば硬貨が入金されることで、始動し、ゲームをユーザーに提供する装置である。チケット管理システムは、ランドリー装置、マッサージ装置など硬貨始動式のサービス提供装置(サービス装置とも言う)や物品販売装置についてもゲーム装置と同様に適用可能である。ゲーム装置は、ゲーム装置を扱う者の技能によって得られる結果が変わり、ランドリー装置やマッサージ装置などは、扱う者の技能に関係なく一様なサービスの提供を受けられ、このような点で両者は異なる。ゲーム装置にチケット提供機能を付加することで、得られる結果の差によるユーザーの不満を低減させることができる。また、サービス提供装置にチケット端末装置を備えることで、ユーザーへのサービス向上が図れる。
【0013】
まず、チケット管理システムの全体の構成を説明する。
図1は、チケット管理システムの構成を示すブロック図である。
【0014】
チケット管理システム1は、ゲーム装置2と、チケット端末装置3と、チケット管理装置4と、チケット交換装置5と、ユーザー端末6を備える。
【0015】
ゲーム装置2は、入金装置11とゲーム機10を備える。ゲーム装置2は、ゲームを提供し、その対価をユーザーから受け取る。ユーザーは、ゲームの提供を受けるため、その対価を入金装置11によって入金する。入金後、ゲーム機10は動作を開始する。例としてゲーム装置2が1台の場合を図示したが、ゲーム装置2は複数台であっても良い。チケット信号を出力するものであれば、他のサービス提供装置に適用することも可能である。
【0016】
入金装置11は、現金を入金する装置、クレジットカードにより対価を決済する装置、電子マネーにより対価を決済する装置、二次元コード決済により対価を決済する装置などであり、提供するサービスの対価を決済する装置である。入金装置11によってサービスの対価が決済された場合、ゲーム機10に課金信号が出力される。
【0017】
ゲーム機10は、ユーザーにサービスとしてゲームを提供する装置であり、入金装置11から課金信号を入力した場合、ゲームの動作を開始する。
【0018】
チケット信号30は、ゲーム機10から出力される。ゲーム機10は、スタートしたとき、ゲームの途中、ゲームが終了したとき等の予め決められたタイミングで、予め決められた数のチケットを接続された発券装置から発券できるようにチケット信号30を出力する。例えば、ゲーム機10はゲーム終了後の所定期間に、例えば5秒以内に、発券するチケット数に応じた数のチケット信号30を出力する。例えば、発券できるチケットの数は、チケット信号30の数に応じて決めることができる。ゲーム装置2のゲーム終了後にゲームチケットを2枚発券したい場合は、ゲーム終了後にゲーム機10からチケット信号30が2つ出力され、ゲームチケットを3枚発券したい場合はゲーム機10からチケット信号30が3つ出力される。チケット信号30は、発券するチケットの枚数に関する情報でもある。また、ゲーム終了後にユーザーがゲーム装置から席を外す前であって、次のゲームが開始される前にチケット信号が出力されることが好ましいので、ゲーム終了直後から10秒以内にチケット信号が出力されることが好ましい。
【0019】
また、ゲーム装置2がスタートボタンを備える場合は、入金装置11によってサービスの対価が決済され、かつスタートボタンが押下された場合に、入金装置11から課金信号が出力され、ゲーム機10に入力され、ゲーム機10が始動する。
【0020】
チケット端末装置3は、ゲーム装置2毎に設置され、ゲーム装置2から出力されるチケット信号30を入力し、入力されたチケット信号30を解析し、生成する電子チケットの枚数を演算し、チケット情報を生成し、そのチケット情報を外部装置に出力する。
【0021】
チケット端末装置3は、端末制御回路12、端末表示装置14、端末読取装置15、入力手段16、端末通信装置17、課金信号生成装置13を備える。課金信号生成装置13は、後述するが、必ずしも備えなくても良い。チケット端末装置3は、ゲーム装置2に内蔵することも、一体化することもできる。、また、チケット端末装置3は、ゲーム装置2に後から追加して内部、外部どちらかに取り付けることができる。既存のゲーム装置2にチケット端末装置3を追加設置することが可能である。
【0022】
端末制御回路12は、チケット端末装置3の動作を制御する。端末制御回路12は、不図示のCPU、メモリーを備え、メモリーに記憶されているプログラムに従って動作が制御される。メモリーは、設定値が記憶され、また、CPUのワークエリアにもなる。
【0023】
端末表示装置14は、端末制御回路12によって制御される。端末表示装置14は、端末制御回路12の制御によって、文字、記号、画像などを表示する表示装置であり、例えば液晶表示装置である。端末表示装置14は、例えば、生成された電子チケットの枚数や、後述するチケット管理装置4から取得したユーザーの保有する電子チケットの枚数、ユーザーが獲得した電子チケットの累積枚数など、チケット管理装置4が記憶する値を表示することができる。
【0024】
端末読取装置15は、端末制御回路12によって制御される。端末読取装置15は、識別情報が記録されたカードから、識別情報を読み取る読取装置である。例えば、カードは、少なくとも識別情報が記録された磁気カード、ICカード、または、少なくとも識別情報がバーコードや二次元コードで記録されたカードである。識別情報は、数字列、アルファベット列、数字とアルファベットが含まれる文字列などで構成され、カードに固有に付与される情報である。端末読取装置15は、カードから少なくとも識別情報を読み取り、端末制御回路12に出力する。端末制御回路12は、識別情報を取得し、制御に使用する。端末読取装置15には、カードにデータを書き込む機能が備わっていても良い。端末読取装置15は、磁気カードを読み取り可能な磁気カードリーダー、ICカードを読み取り可能なICカードリーダー、バーコードを読み取り可能なバーコードリーダー、二次元コードを読み取り可能な二次元コードリーダーなどである。前述の入金装置11によって識別情報が読み取れる場合は、入金装置11によって読み取った識別情報を、端末読取装置15によって読み取る識別情報の代わりに利用できる。入金装置11によって読み取った識別情報をチケット端末装置3に出力し、その識別情報を端末制御回路12が取得し、端末制御回路12は取得した識別情報を制御に使用する。
【0025】
端末制御回路12は、端末読取装置15によって読み取ったバーコードまたは二次元コードのデータを解析し、文字や数字などのデータにデコードする解析手段を備える。複数の種類の記録媒体に対応できるように、端末読取装置15には、複数の種類に対応した読取装置が配置されることが好ましい。識別情報は、ゲームの提供を受けるカードの所有者であるユーザーを特定する情報でもある。
【0026】
入力手段16は、端末制御回路12によって制御される。入力手段16は、ゲーム装置2から出力されるチケット信号30を入力する。端末制御回路12は、入力されたチケット信号30を取得し、制御に使用する。例えば、端末制御回路12は、チケット信号30の信号数をカウントし、その結果のカウント値を電子チケットの枚数として記憶し、制御に使用する。入力手段16は、ゲーム装置2から出力される信号を入力するインターフェースも含み、コネクタ、端子等を備える。チケット信号30は、発行するチケット数を数値データとしたものでも良く、その場合、数字データはシリアル通信を用いて送信される。端末制御回路12は、入力手段16を介して取得した、チケット信号30に基づいて、発行する電子チケットの枚数情報を生成し、記憶する。端末制御回路12は、この電子チケットの枚数情報を制御に使用する。端末制御回路12は、電子チケットの枚数情報と、端末読取装置15によって読み取った識別情報とを関連づけたチケット情報を生成する。チケット情報は、端末制御回路12によって生成されるときに、この2種類の情報の他にチケット端末装置3やゲーム装置2に個別に付与された機器IDの情報、チケット情報を生成した日時などの情報を含ませることができる。
【0027】
端末通信装置17は、端末制御回路12によって制御される。端末通信装置17は、外部装置、例えば後述するチケット管理装置4と接続され、データの送受信を行う。端末制御回路12は、端末通信装置17を介してチケット管理装置4からデータを取得し、制御に使用し、端末通信装置17を介してチケット管理装置4に各種情報を出力する。チケット端末装置3は、少なくとも端末読取装置15によって読み取った識別情報と端末制御回路12によって生成された電子チケットの枚数情報とを含むチケット情報をチケット管理装置4に出力する。
【0028】
課金信号生成装置13は、端末制御回路12によって制御される。課金信号生成装置13は、入金装置11がゲーム機10に出力する課金信号と同等の信号を生成し、出力する。例えば、使用するカードに電子マネー機能がある場合、端末制御回路12は、ゲーム装置2の入金装置11の代わりに、端末読取装置15によってカードを読み書きし、電子マネーによる決済を行い、決済後、課金信号生成装置13によって課金信号と同等の信号を生成し、ゲーム機10に出力するように制御する。さらに、端末制御回路12は、電子マネー機能があるカードから識別情報を読み取り、制御に使用することができる。また、入金装置11は、決済が完了したことを示す破線で示した決済完了信号8を出力し、課金信号生成装置13がこの信号を入力することも可能である。課金信号生成装置13が決済完了信号8を入力した場合、端末制御回路12は、課金信号生成装置13から破線で示した課金信号9をゲーム機10に出力する制御を行う。ゲーム装置2は、チケット端末装置3から出力された課金信号9の入力に応じて動作を開始する。課金信号生成装置13は、チケット端末装置3によってゲーム装置2を動作させるためのものなので、ユーザーの利便性を考え、設けても設けなくても良い機能である。
【0029】
チケット管理装置4は、識別情報毎に関連づけられた電子チケットの枚数情報を管理する。カードはユーザーによって所有されるので、カードの識別情報は、カードを所有しているユーザーの識別情報とも言える。カードの識別情報からそのカードの所有者であるユーザーを特定できる。また、ユーザーが複数のカードを所有していれば、ユーザーはカード毎の識別情報を持つことになる。ユーザーがカードを複数所有している場合は、ユーザーから一つのカードを特定することはできないが、所有しているカードは分かる。ここでは、カードを用いた識別情報を例にして説明しているが、電子メールのアドレスや、電話番号など、ユーザーを特定できる情報を識別情報として使用することもでき、また、チケット管理装置4に設定されたユーザーアカウントを識別情報とすることもできる。
【0030】
チケット管理装置4は、管理装置制御回路18、管理装置メモリー19、管理装置通信装置20を備える。チケット管理装置4は、通信機能を備えたコンピューターであり、例えばサーバーである。
【0031】
管理装置制御回路18は、チケット管理装置4の動作を制御する。管理装置制御回路18は、不図示のCPU、メモリーを備え、メモリーに記憶されているプログラムに従って動作が制御される。また、メモリーは、設定値が記憶され、また、CPUのワークエリアにもなる。
【0032】
管理装置メモリー19は、管理装置制御回路18によって制御される。管理装置メモリー19は、管理装置制御回路18の制御によって、電子チケットの枚数情報を識別情報に関連づけて記憶するデータベースを構成する。データベースには、識別情報に関連づけされた電子チケットの枚数情報が記憶され、管理装置制御回路18は、識別情報毎に電子チケットの枚数を取得することができる。
【0033】
管理装置通信装置20は、管理装置制御回路18によって制御される。管理装置通信装置20は、外部装置、例えば、チケット端末装置3、後述するユーザー端末6、チケット交換装置5と接続され、データの送受信を行う。管理装置制御回路18は、管理装置通信装置20を介して各種データを取得し、制御に使用し、管理装置通信装置20を介して外部装置に各種情報を出力する。
【0034】
後述するユーザー端末6は、チケット管理装置4にアクセスし、Webページであるユーザーページを表示することができる。チケット管理装置4の管理装置メモリー19には、ユーザーページに表示する情報が、識別情報に関連づけられてデータベースに記憶されている。ユーザー端末6にユーザーページを表示する場合に、データベースから所望の情報が抽出され、表示される。チケット管理装置4は、データベースからユーザー端末6に指示された所望の情報を抽出し、ユーザー端末6に表示可能にデータ変換し、出力する。データベースには、識別番号に対応するパスワードが記憶されており、ユーザー端末6がチケット管理装置4にアクセスし、識別番号とパスワードによって認証が成功した場合に、ユーザー端末6がユーザーページにアクセスすることが可能となり、ユーザーページを表示できる。ユーザーページには、電子チケットの枚数情報が少なくとも表示され、また、取得し、未使用の特典情報が表示される。
【0035】
チケット交換装置5は、発行された電子チケットとユーザーに提供する特典を交換する装置である。また、チケット交換装置5は、カードの識別情報を交換装置読取装置28によって読取り、識別情報に対応する電子チケットの枚数情報を表示することができる。チケット交換装置5は、チケット管理装置4に接続されており、チケット管理装置4に記憶されている識別情報に関連づけられた情報を取得し、表示することができる。チケット交換装置5は、識別情報を取得し、チケット管理装置4にアクセスし、その識別情報に対応する電子チケットの枚数情報などチケット管理装置4に記憶されている各種情報を取得する。チケット管理装置4は、データベースから、そこに記憶されているその識別情報に対応する電子チケットの枚数情報を抽出し、チケット交換装置5に出力する。チケット管理装置4は、入力した識別情報に対応する電子チケットの枚数情報以外の情報も抽出可能であり、抽出した情報をチケット交換装置5に出力することができる。チケット交換装置5は、チケット管理装置4から入力した各種情報を表示することができる。
【0036】
チケット交換装置5は、取得した識別番号とそれに関連する電子チケットの枚数情報に応じ、交換可能な特典を選択可能に表示する。その特典に応じた電子チケットの枚数と引き換えに、ユーザーは特典を取得できる。チケット交換装置5は、識別情報と特典に応じた電子チケットの枚数をチケット管理装置4に出力する。チケット管理装置4は、識別番号に関連づけれた電子チケットの枚数情報から、入力した特典に応じた電子チケットの枚数を差し引き、データを更新する。チケット管理装置4は、選択された特典を、プリンター26で印刷するか、または交換品排出装置29から排出する。
【0037】
チケット交換装置5は、交換装置制御回路24と、交換装置通信装置25と、プリンター26と、交換装置操作パネル27と、交換装置読取装置28と、交換品排出装置29が備わる。
【0038】
交換装置制御回路24は、不図示のCPU、メモリーを備え、メモリーに記憶されているプログラムに従って動作が制御される。また、メモリーは、設定値が記憶され、CPUのワークエリアでもある。また交換装置制御回路24は、チケット交換装置5の各要素をプログラムに従って制御する。
【0039】
交換装置通信装置25は、交換装置制御回路24に接続され、交換装置制御回路24によって制御される。交換装置通信装置25は、外部装置とデータ通信を行う。例えば、外部装置はチケット管理装置4である。
【0040】
プリンター26は、交換装置制御回路24に接続され、交換装置制御回路24によって制御される。プリンター26は、交換装置制御回路24によって制御され、記録紙に文字、記号、画像などを印刷する感熱式、インクジェット式、電子写真式などの記録装置である。特典は、電子チケットの交換品としてのゲームの割引券、ゲームの無料券、駐車場の割引券、商品の交換券、クーポン券などであり、プリンター26は、記録紙に文字や二次元コードを記録することでこれらの特典を生成する。プリンター26は、特典を記録紙に記録し、排出する。ユーザーは、排出された特典が記録された記録紙を取得し、利用することができる。
【0041】
交換装置操作パネル27は、交換装置制御回路24に接続され、交換装置制御回路24によって制御される。交換装置操作パネル27は、入力手段と表示手段を備え、タッチパネル、または、キーボードと液晶表示装置を備える装置である。交換装置操作パネル27は、交換装置制御回路24に制御され、文字や画像を表示する。交換装置操作パネル27は、交換装置制御回路24によって制御され、タッチした位置を取得でき、複数のボタンから選択された一つのボタンや、文字や数字を入力できる。交換装置操作パネル27は、電子チケットと交換可能な特典を表示し、ユーザーによって選択させ、選択結果を交換装置制御回路24に出力する。
【0042】
交換装置読取装置28は、交換装置制御回路24に接続され、交換装置制御回路24によって制御される。交換装置読取装置28は、識別情報が記録されたカードから、識別情報を読み取る読取装置である。例えば、カードは、少なくとも識別情報が記録された磁気カード、ICカードまたは、少なくとも識別情報がバーコードや二次元コードで記録されたカードである。交換装置読取装置28は、カードから少なくとも識別情報を読み取り、交換装置制御回路24に出力する。交換装置制御回路24は、識別情報を取得し、制御に使用する。交換装置読取装置28には、カードにデータを書き込む機能が備わっていても良い。
【0043】
交換品排出装置29は、交換装置制御回路24に接続され、交換装置制御回路24によって制御される。交換装置操作パネル27によって選択された特典を、ユーザーに取得させるために排出する装置である。例えば、ぬいぐるみなどの商品が、所定数の電子チケットと交換に排出される。
【0044】
ユーザー端末6は、ユーザーが操作する通信機能付きコンピューターであり、スマートフォン、携帯電話、ノートPC、タブレットPC等である。
【0045】
ユーザー端末6は、ユーザー端末制御回路21、ユーザー端末通信装置22、ユーザー端末操作パネル23を備える。
【0046】
ユーザー端末制御回路21は、ユーザー端末6の動作を制御する。ユーザー端末制御回路21は、不図示のCPU、メモリーを備え、メモリーに記憶されているプログラムに従って動作が制御される。また、メモリーは、設定値が記憶され、また、CPUのワークエリアにもなる。
【0047】
ユーザー端末通信装置22は、ユーザー端末制御回路21によって制御される。ユーザー端末通信装置22は、外部装置、例えば、チケット端末装置3と接続され、データの送受信を行う。
【0048】
ユーザー端末制御回路21は、ユーザー端末通信装置22を介して各種データを取得し、制御に使用し、ユーザー端末通信装置22を介して外部装置に各種情報を出力する。
【0049】
ユーザー端末操作パネル23は、ユーザー端末制御回路21に接続され、ユーザー端末制御回路21によって制御される。ユーザー端末操作パネル23は、入力手段と表示手段を備え、タッチパネル、または、キーボードと液晶表示装置を備える装置である。ユーザー端末操作パネル23は、ユーザー端末制御回路21に制御され、文字や画像を表示する。ユーザー端末操作パネル23は、ユーザー端末制御回路21によって制御され、タッチした位置を取得でき、複数のボタンから選択された一つのボタンや、文字や数字を入力できる。
【0050】
【0051】
端末読取装置15は、識別情報が記録されたカードから、識別情報を読み取る読取装置である。例えば、カードは、少なくとも識別情報が記録されたICカード34、少なくとも識別情報が記録された磁気カード35、または、少なくとも識別情報がバーコードや二次元コードなどの画像化されたコード37が紙や樹脂製の媒体に記録されたコードカード36である。端末読取装置15は、ICカード34から少なくとも識別情報を読み取るICカード読取装置31、磁気カード35から少なくとも識別情報を読み取る磁気カード読取装置32、コードカード36から少なくとも識別情報を読み取る画像読取装置33の内の少なくとも何れか1つの読取装置を備える。また、ユーザー端末6のユーザー端末操作パネル23に識別情報が含まれるバーコードや二次元コードなどの画像化されたコード37を表示し、その表示されたコード37を画像読取装置33によって読み取ることができる。また、交換装置読取装置28も端末読取装置15と同様の構成を備えることができる。
【0052】
次に、ゲーム装置から出力されるチケット信号について説明する。
図3は、ゲーム装置の動作と関連する信号のタイミングを説明するタイミングチャートである。
【0053】
図3中のゲーム装置動作タイミングのチャートは、ゲーム装置2の状態が変化するタイミングを示している。ゲーム装置2にゲームの対価の決済である入金49がされ、スタートボタン等が押下されるとゲーム機10の動作がスタート50する。ゲーム機10の動作は、何れ終了51する。タイムアップ52は、ゲーム機10から出力されたチケット信号30の入力後の第1の所定時間経過時のタイミングである。例えば、第1の所定時間は10~30秒程度の時間であり、ゲーム終了後にユーザーが電子チケットを取得する意思がある場合に、ユーザーに与える電子チケットを取得するための操作時間である。タイムアップ52は、時間の他に、ボタン入力によって切り換えることもできる。タイムアップ52の後に次の入金53があり、ゲームがスタート54する。この様な状態の変化を繰り返す。スタートとしたゲームに対応するチケット信号30のチケット端末装置3への入力、カードからの識別情報の読み取りのタイミング等を以下に説明する。
【0054】
チケット信号30は、ゲーム機10の終了51後から第2の所定時間経過するまでの間に出力される。出力されるチケット信号30はチケット端末装置3が入力し、出力されるチケット信号30は一つでも良いし、複数でも良い。発券するチケットの枚数は、それぞれのタイミングで異なる信号でも良い。チケット信号30は、タイムアップ52迄の間に出力され、チケット端末装置3に入力される。
図3のチケット信号のチャートはゲーム装置2から出力されチケット信号30がチケット端末装置3に入力されるタイミングをあらわしている。チケット信号30は、ゲーム装置2からゲーム終了時に出力され、チケット端末装置3がそのチケット信号30をほぼ同時に入力する。第2の所定時間は、ゲーム装置2によって予め定められる時間である。第1の所定時間は第2の所定時間より長い時間が予め設定される。第1の所定時間は第2所定時間より数秒長い時間が設定され、この差の時間はユーザーが不満に思わないようになるべく短い時間に設定されることが好ましい。例えば差の時間は1~2秒であり、5秒以内が好ましい。
【0055】
第1ID読取期間40は、カードから識別情報を読み取る期間であり、入金49およびスタート50に対応して出力されるチケット信号30に基づいて生成される電子チケットに関連づけされる識別情報を読み取る期間である。第1ID読取期間40は、入金49の前からタイムアップ52までである。しかし、タイムアップ52の前であっても、既に電子チケットが生成され、外部装置にチケット情報が出力されていれば、第1ID読取期間40の範囲外となる。すなわち、チケット情報は、対応するチケット信号30に対して1度だけ生成され、外部に出力される。
【0056】
第2ID読取期間41は、入金53およびスタート54に対応して出力されるチケット信号に対応する電子チケットに関連づけされる識別情報を読み取る期間である。第1ID読取期間40の終了後またはタイムアップ52以降から、第2ID読取期間41が範囲内となる。第2ID読取期間41の終了は、第1ID読取期間40と同様である。
【0057】
チケット出力可能期間のHレベル42は、電子チケットが生成され、チケット情報が生成され、外部装置に出力される可能性がある期間を示している。電子チケットが生成され、チケット情報が生成され、外部装置に出力された場合にHレベルからLレベルになり、電子チケットが生成されない期間となる。
【0058】
破線で示した第1ID読取期間40の後期部分は、第1ID読取期間40が最大でタイムアップ52迄であることを示してる。破線で示した第2ID読取期間41の開始部分は、第2ID読取期間41が最大でチケット出力期間終了時から開始されるとを示している。
【0059】
第1識別情報は、チケット信号30がチケット端末装置3に入力される前であれば、最後に取得された識別情報が有効な識別情報となる。例えば、第1ID読取期間40の期間内であってチケット信号30がチケット端末装置3に入力される前に複数回のカードの読取があった場合、最後に読み取られたカードの識別情報が有効となる。有効となった識別情報と電子チケット情報が外部装置に出力される。第1ID読取期間40の期間内であってチケット信号30がチケット端末装置3に入力された後であれば、最初に読み取られたカードの識別情報が有効となる。
【0060】
次に、チケット管理装置4に記憶される電子チケットに関する情報について説明する。
図4は、チケット管理装置によって管理するデータの例を説明する図である。チケット管理装置4は識別情報毎に、様々なデータを記憶している。チケット管理装置4に記憶されている識別情報毎のデータには、履歴情報も含まれる。
【0061】
チケット総数に関する情報は、識別情報に関連づけられた最新の電子チケットの数である。識別情報によって特定されるユーザーが保有する電子チケットの数であるとも言える。更新日時が、識別情報に関連づけられた最新の電子チケットの数と共に記憶される。
【0062】
獲得情報は、ゲーム終了時に払い出される電子チケットなど、ユーザーの保有する電子チケットが増加する場合の履歴情報である。ユーザーの保有する電子チケットが増加する場合にその都度、獲得情報が追加されて記憶される。例えば、ゲームが終了したときにユーザーに払い出される電子チケットの数に関する情報である。獲得情報には、獲得チケット数としてチケット端末装置3から識別情報と共に入力した電子チケットの数、獲得日時としてその電子チケットが発生した日時、獲得理由が含まれる。獲得理由は、ゲームが終了したときに払い出されたものか、クーポンや譲渡などで獲得したものなのかなどの獲得理由を特定する情報である。
【0063】
使用情報は、電子チケットと特典を交換するなど、ユーザーの保有する電子チケットが減少する場合の履歴情報である。ユーザーの保有する電子チケットが減少する場合にその都度、使用情報が追加されて記憶される。例えば、特典を得るため、特典と交換するユーザーの保有する電子チケットが減少する。使用チケット数はこの減少した電子チケット数であり、使用日時は交換した日時である。使用理由は、ユーザーの保有するチケットが減少した理由を特定する情報であり、例えば、交換した特典に関する情報である。交換した特典に関する情報はクーポンや割引券である。また、他のユーザーに電子チケットを譲渡することで保有する電子チケットが減少する場合がある。
【0064】
属性情報は、例えば、ユーザー名や連絡先などユーザーに関する情報や、今まで獲得した電子チケットの累積値に関する情報である総獲得チケット数である。総獲得チケット数は、この数に応じてユーザーのランクを決めたり、ランクに応じた特典を与えたりすることに利用することができる。ランクは属性情報に記憶される。ランクに応じてボーナスとして電子チケットを加算することもできる。
【0065】
特典情報は、ユーザーが電子チケットと交換して取得した特典など、ユーザーが取得した特典に関する情報である。保有特典情報は、ユーザーが取得した特典に関する情報であり、ユーザーが取得した場合にその都度、特典情報が追加されて記憶される。さらに、その特典が使用された場合に、特典使用日時に日時情報が記憶される。取得した特典が使用されたか否かが判断できる。また、特典属性情報は、特典の属性情報であり、特典の使用可能期間などの使用条件など、その特典に関する情報が記憶されている。
【0066】
識別情報毎に関連づけされた電子チケットに関する情報は、データベースとして記憶され、識別情報、日時などの検索条件に基づき、各種情報を抽出し制御に使用することができる。抽出した各種情報は、外部装置に出力され、外部装置が取得し、外部装置が取得した各種情報を制御に使用できる。
【0067】
次に、チケット管理システムの動作にについて、
図5~
図7のフローチャートを用いて説明する。チケット管理システムの動作は、
図1のブロックに示される各要素が、予め記憶されているプログラムに従って、各制御回路によって制御されることで実現する。
【0068】
図5は、チケット管理システムの動作を説明するフローチャートである。
【0069】
ゲーム処理装置処理は、ゲーム装置2の処理であり、チケット端末装置チケット信号処理は、チケット管理装置4の処理であり、チケット管理装置チケット確認処理とチケット管理装置チケット確認処理はチケット管理装置の処理である。ゲーム装置2はゲーム装置2に内蔵の不図示の制御回路によって各種動作の制御がされる。チケット端末装置3は、端末制御回路12によって各種動作の制御がされる。チケット管理装置4は、管理装置制御回路18によって各種動作の制御がされる。
【0070】
まずゲーム装置2の動作について説明する。
【0071】
ステップS1では、ゲーム装置2のゲームの対価の決済がされるのを待ち、ゲームの対価の決済がされた場合、入金装置11は、課金信号をゲーム機10に出力する。または、スタートボタンの操作がゲームのスタートの条件ならば、課金信号は、ゲームの対価の決済とスタートボタンの押下の両者が検出された場合に、入金装置11から課金信号をゲーム機10に出力する。
【0072】
ステップS2では、ゲーム機10は、課金信号を入力し、ゲームがスタートする。
【0073】
ステップS3では、ゲーム装置2は、ユーザーにゲームを提供し、ユーザーはゲーム装置2に対して各種操作等を行いゲームの提供を受ける。
【0074】
ステップS4では、ゲーム装置2は、予め定められた条件に一致した場合、提供するゲームを終了する。
【0075】
ステップS5では、ゲーム装置2からチケット端末装置3に予め定められた条件に従って決められた数のチケットを発券できるようにチケット信号30が出力される。
【0076】
ゲーム装置2は、ユーザーにゲームの提供を行い、ゲームの提供後にチケット信号30をチケット端末装置3に出力する。そして再びゲームが行われるのを待つため、ステップS1に移行する。
【0077】
次にチケット端末装置3の動作について説明する。チケット端末装置3は、ゲームの提供を受けるユーザーを特定する識別情報を取得し、ゲーム装置2から出力されるチケット信号を入力し、発行する電子チケットの数を演算し、チケット管理装置4に識別情報と発行する電子チケットの数を出力する。
【0078】
ステップS6からステップS10は、ゲームの提供を受けるユーザーを特定する識別情報を取得する識別情報取得処理である。識別情報取得処理は、チケット端末装置3がゲーム装置2からチケット信号を入力する前に識別情報を取得する処理である。また、チケット端末装置3は、後述する処理により、チケット信号を入力した後からタイムアウト前に識別情報を取得することもできる。
【0079】
ステップS6では、チケット端末装置3は、端末読取装置15によって記録媒体から記録されている識別情報を含む情報が読み取られたかを監視し、識別情報が読み取られた場合はステップS7へ、読取がされていない場合はステップS11へ移行する。
【0080】
次にステップS7では、端末制御回路12は、読み取ったデータを解析し、識別情報を抽出し、抽出した識別情報を取得し、制御に使用する。必要に応じて識別情報は端末制御回路12に記憶される。
【0081】
例えば、記録媒体がICカード34の場合は、ICカード読取装置31によって、ICカード34に記録されている識別情報を読み取り、端末制御回路12が取得し、制御に使用する。例えば、記録媒体が二次元コードが記録されているコードカード36の場合は、画像読取装置33によって二次元コードを読み取り、端末制御回路12によって、二次元コードを解析し、識別情報を抽出する。抽出された識別情報は、端末制御回路12によって取得され、制御に使用される。
【0082】
次にステップS8では、チケット端末装置3は、チケット管理装置4に、取得した識別情報を付加した情報出力要求を出力する。本例では、チケット端末装置3がチケット管理装置4から電子チケット総数の情報を取得する処理を行う。情報出力要求には、識別情報と、取得したい情報を指定する情報としてチケット総数の情報を指定する情報が含まれている。取得したい情報を指定する情報は、チケット管理装置4によって記憶されている識別情報に関連付けられて記憶されている情報に関連する情報であり、例えば、チケット総数の情報、使用情報、特典情報、属性情報などの情報である。情報出力要求に含まれる識別情報と取得したい情報を指定する情報とに基づいてチケット管理装置4は記憶されている各種情報から目的の情報を抽出することになる。
【0083】
ステップS9では、チケット端末装置3は、情報出力要求に対するチケット管理装置4から応答を待ち、チケット管理装置4から送出されるチケット総数の情報を取得する。
【0084】
ステップS10では、チケット端末装置3は、チケット管理装置4から取得したチケット総数の情報を端末表示装置14によって表示する。ユーザーは、自己の保有する電子チケットの数を確認することができる。チケット端末装置3は、情報出力要求に対応して返された他の取得したい情報も、チケット管理装置4からそれら情報を取得し、表示することができる。
【0085】
ここで、チケット管理装置4のチケット管理処理を説明する。
【0086】
ステップS22では、チケット管理装置4は、チケット端末装置3からの情報出力要求を入力する。チケット管理装置4の管理装置制御回路18は、入力した情報出力要求に含まれる識別情報と取得したい情報を指定する情報を抽出し制御に使用する。管理装置制御回路18が、取得したい情報を指定する情報としてチケット総数の情報を指定する情報を取得した場合の例を説明する。
【0087】
次に、ステップS23では、管理装置制御回路18は、管理装置メモリー19に記憶されている情報の中から、取得した識別情報のチケット総数の情報を抽出する。管理装置制御回路18は、識別情報と取得したい情報を指定する情報に基づいて、管理装置メモリー19に構成されているデータベースから、所望の情報を抽出することができ、抽出した情報を制御に使用できる。
【0088】
次に、ステップS24では、チケット管理装置4は、抽出したチケット総数の情報をチケット端末装置3に出力する。
【0089】
次に、チケット端末装置3の処理に戻って説明する。
【0090】
ステップS11では、チケット端末装置3は、ゲーム装置2から出力されたチケット信号が入力されたか否かを監視する。チケット端末装置3は、チケット信号が入力されていなければステップS6へ移行し、ゲーム装置2の利用者を特定する識別情報の読取があるか確認する。チケット端末装置3はチケット信号が入力されていればステップS12へ移行する。チケット端末装置3はチケット信号の入力がある前においては、何度でもカードを読取り、識別情報を取得することができる。新たに取得された識別情報及びそれに関連する情報が有効な情報となり、前回に取得された識別情報及びそれに関連する情報は無効となり、処理の過程で一時的にチケット端末装置3に記憶される情報が新たに取得された情報に更新される。この場合、チケット端末装置3は最後に取得した識別情報に対応して後述するチケット情報が生成される。
【0091】
ステップS12では、ゲーム装置2から出力されたチケット信号を入力する。
【0092】
次に、ステップS13では、チケット端末装置3は、入力したチケット信号に基づいて、電子チケットの数を演算する。例えば、チケット信号がパルス信号の場合は、電子チケットの数は、入力したパルス信号の数に応じた数とすることができる。予め決められた規則に基づいて演算する。入力されたパルス数に所定の数を乗じた数を電子チケットの数とすることができる。チケット管理装置4に記憶されている属性情報のユーザーのランクに応じて乗ずる数を変えることもできる。所定の数が1の場合は、パルス数が電子チケットの数でり、所定の数が2の場合は、パルス数に2を乗じた数が電子チケットの数である。予め決められた規則は、パルス数と電子チケットの数の関係をあらわした計算式であっても良いし、パルス数と電子チケットの数の関係をテーブル化したものでも良い。
【0093】
次にステップS14では、チケット端末装置3は、ステップS12で求めた電子チケットの数を端末表示装置14に表示する。ゲーム終了時に、ユーザーに発行される電子チケットの数が表示される。
【0094】
次にステップS15では、チケット端末装置3は、識別情報が取得されているか否かを判断し、識別情報が取得されていればステップS16に移行し、取得されていなければステップS20に移行する。本例では、チケット端末装置3が識別情報を取得した後に、チケット端末装置3にチケット信号の入力がある場合と、チケット端末装置3が識別情報を取得する前に、チケット端末装置3にチケット信号が入力される場合を考慮している。チケット信号をチケット端末装置3が入力してから所定時間経過するまでは、チケット端末装置3は、電子チケットを獲得するユーザーを特定する識別情報を取得可能である。
【0095】
ステップS20では、チケット端末装置3は、識別情報がチケット信号の入力後に取得されたか確認する。例えば、ユーザーによってカードを端末読取装置15に読み込ます操作が行われた場合、ステップS6からステップS10及びステップS22からステップS24と同等の処理がされる。
【0096】
ステップS21では、チケット端末装置3は、チケット信号を入力後、例えば10秒などの所定時間経過したか否かを判断する。チケット端末装置3は、所定時間経過していなければステップS15へ移行し、識別情報を取得したか確認し、経過していれば生成された電子チケットを獲得するユーザーが不在であると判断し、処理を終了する。
【0097】
次に、ステップS16では、チケット端末装置3は、チケット情報を生成する。チケット情報は、少なくとも電子チケットを獲得するユーザーに対応する識別番号と、発行する電子チケットの数とを組み合わせた情報である。チケット情報は、機器IDなどの情報や、日時情報を付加することもできる。
【0098】
次に、ステップS17では、チケット端末装置3は、チケット管理装置4に、ステップS16で生成したチケット情報を送信する。
【0099】
ここで、チケット管理装置4の情報更新処理を説明する。
【0100】
ステップS25では、チケット管理装置4は、ステップS17においてチケット端末装置3から出力されたチケット情報を入力する。チケット管理装置4は、入力されたチケット情報から、識別情報と電子チケットの数の情報を抽出し、制御に使用できるようにする。
【0101】
次に、ステップS26では、チケット管理装置4は、管理装置メモリー19に記憶されている識別情報毎の情報にアクセスし、情報を追記あるいは更新する。チケット管理装置4は、新たな獲得情報として、獲得チケット数として入力された電子チケットの数を、獲得日として情報を入力した日時を、獲得理由としてゲーム装置2の使用に基づくことを示す情報を履歴情報として識別情報に関連づけして追記する。また、チケット管理装置4は、識別情報に対応するチケット総数を抽出する。チケット管理装置4は、抽出したチケット総数に今回獲得した電子チケットの数を加え、新たなチケット総数を算出し、その値をもって管理装置メモリー19に記憶されている識別情報に関連付けされて記憶されているチケット総数の情報を更新する。チケット管理装置4は、同様に更新日時も更新する。
【0102】
次に、ステップS27では、チケット管理装置4は、ステップS17で出力され、ステップS25で入力したチケット情報に基づき、管理装置メモリー19の情報の更新が完了したことを示す更新情報を、チケット端末装置3に出力し、通知する。
【0103】
次に、チケット端末装置3の処理に戻って説明する。
【0104】
ステップS18では、チケット端末装置3は、チケット管理装置4から更新情報の入力をする。
【0105】
次に、ステップS19では、チケット端末装置3は、端末表示装置14に、電子チケットが獲得されたことを表示する。識別情報に関連づけらて記憶される新たなチケット総数の情報を更新情報に含ませることで、端末表示装置14は、その新たなチケット総数の情報を表示でき、更新後のユーザーの保有する電子チケットの総数をユーザーに確認させることができる。
【0106】
チケット端末装置3は、チケット情報を生成する前に最後に取得した識別情報に対応してチケット情報を生成する。ステップS15において、チケット端末装置3は、識別情報が取得されていると判断した後、チケット情報を生成する。すなわち、チケット端末装置3は、ゲーム装置2からチケット信号が入力される前において最後に取得された識別情報に対応したチケット情報を生成する。チケット端末装置3は、ゲーム装置2からチケット信号が入力される前において識別情報が取得されておらず、チケット信号が入力された後に識別情報が取得された場合、タイムアップ前に限りそのチケット信号に対応させる識別情報を1度だけ取得することができる。ユーザーは、ゲーム終了前ならば、チケット端末装置3に何度でもカードを読み込ませ、識別情報を更新することができる。チケット端末装置3は、チケット信号の入力がされた後に、識別情報が取得された場合、その識別情報に対応して電子チケットが獲得される。
【0107】
次に、ユーザーが保有する電子チケットを特典と交換する動作について説明する。
図6は、チケット交換の動作の例を説明するフローチャートである。チケット交換装置5は、交換装置制御回路24によって各種動作の制御がされる。チケット管理装置4は、管理装置制御回路18によって各種動作の制御がされる。
【0108】
ステップS30、ステップS31、ステップS32は、チケット交換装置5の処理である。
【0109】
ステップS30からステップS36は、電子チケットを特典に交換するのユーザーを特定する識別情報を取得する識別情報の取得処理である。
【0110】
ステップS30では、チケット交換装置5は、交換装置読取装置28によって記録媒体から識別情報を読み取る。
【0111】
次にステップS31では、読み取ったデータを交換装置制御回路24によって解析し、識別情報を抽出し、抽出した識別情報を交換装置制御回路24が取得し、制御に使用する。必要に応じて識別情報は交換装置制御回路24に記憶される。例えば、交換装置読取装置28は、端末読取装置15と同様の構成である。
【0112】
次にステップS32では、チケット交換装置5は、チケット管理装置4に、取得した識別情報を付加した情報出力要求を出力する。本例では、チケット管理装置4からチケット総数の情報を取得する処理を行う。情報出力要求には、識別情報と、取得したい情報を指定する情報としてチケット総数の情報を指定する情報が含まれている。取得したい情報を指定する情報は、チケット管理装置4によって記憶されている識別情報に関連付けられて記憶されている情報に関連する情報であり、例えば、チケット総数の情報、使用情報、特典情報、属性情報などの情報である。情報出力要求に含まれる識別情報と取得したい情報を指定する情報とに基づいてチケット管理装置4は記憶されている各種情報から目的の情報を抽出することになる。
【0113】
次に、ステップS33、ステップS34、ステップS35はチケット管理装置4の処理である。
【0114】
ステップS33では、チケット管理装置4は、チケット交換装置5からの情報出力要求を入力する。チケット管理装置4の管理装置制御回路18は、入力した情報出力要求に含まれる識別情報と取得したい情報を指定する情報とを抽出し、制御に使用する。管理装置制御回路18が、取得したい情報を指定する情報としてチケット総数の情報を指定する情報を取得した場合の例を説明する。
【0115】
次に、ステップS34では、管理装置制御回路18は、管理装置メモリー19に記憶されている情報の中から、取得した識別情報に対応するチケット総数の情報を抽出する。管理装置制御回路18は、識別情報と取得したい情報を指定する情報とに基づいて、管理装置メモリー19に構成されているデータベースから、所望の情報を抽出することができ、制御に使用できる。
【0116】
次に、ステップS35では、チケット管理装置4は、抽出したチケット総数の情報をチケット交換装置5に出力する。
【0117】
ステップS36からステップS39の処理はチケット交換装置5の処理である。
【0118】
ステップS36では、チケット交換装置5は、情報出力要求に対するチケット管理装置4から応答を待ち、チケット管理装置4から送出されるチケット総数の情報を取得する。
【0119】
ステップS37では、チケット交換装置5は、チケット管理装置4から取得したチケット総数の情報を交換装置操作パネル27によって表示する。ユーザーは、自己の保有する電子チケットの数を確認することができる。更に、チケット交換装置5の交換装置制御回路24は、交換装置操作パネル27にユーザーが選択可能なメニューを表示する。交換装置操作パネル27には、ユーザーの保有する電子チケットの数、交換可能な特典と交換に必要な電子チケットの数が表示される。
【0120】
次にステップS38では、交換装置操作パネル27に表示されるメニューには、チケットと交換する特典に対応するボタンが表示され、ユーザーが所望のボタンを選択する。交換装置操作パネル27はタッチパネルなので、所望のボタンをタッチする。交換装置制御回路24では、ユーザーに選択されたボタンに対応する特典と電子チケットを交換する処理が実行される。
【0121】
次にステップS39では、チケット交換装置5は、チケット管理装置4に電子チケットを使用して特典と交換するためのチケット使用要求を出力する。チケット管理装置4は、電子チケットに関連する情報を管理しており、電子チケットの使用に関しても管理する。チケット使用要求には、電子チケットを交換するユーザーを特定する識別情報と、電子チケットと交換する特典に関する情報を含む。特典に関する情報は、例えば特典を得るために交換に必要な電子チケットの数や交換する特典を示す情報である。チケット管理装置4が、予め交換する特典を示す情報と交換に必要な電子チケットの数の関係を記憶していれば、特典を得るために交換に必要な電子チケットの数は、チケット使用要求に含めなくとも良い。
【0122】
ステップS40からステップS43の処理は、チケット管理装置4による処理である。
【0123】
ステップS40では、チケット管理装置4は、チケット交換装置5から出力されたチケット使用要求を入力する。チケット管理装置4は、チケット使用要求に含まれる識別情報、交換する特典に関する情報を抽出し、抽出した情報を制御に使用する。抽出した情報には識別情報、特典を示す情報、交換に必要な電子チケットの数が含まれる。チケット使用要求に交換に必要な電子チケットの数が含まれていない場合は、特典を示す情報に基づいてチケット管理装置4に記憶されている特典を示す情報と交換に必要な電子チケットの数の対応関係から、所望の特典に対応する交換に必要な電子チケットの数を取得する。
【0124】
ステップS41では、チケット管理装置4は、管理装置メモリー19に記憶されている情報の更新と新たな履歴情報を追加して記憶する。チケット管理装置4は、取得した識別情報に関連づけされているチケット総数から、特典を得るために交換に必要な電子チケットの数を減算して新たなチケット総数を求め、情報を更新し、更新日時も更新する。さらに、チケット管理装置4は、特典を得るために電子チケットを使用するので、使用情報として履歴情報を追加して記憶する。使用チケット数の情報は交換に必要な電子チケットの数である。使用日時の情報はチケット使用要求を入力した日時である。使用理由、交換した特典の情報は、特典の交換を示す情報と、交換する特典を示す情報である。
【0125】
次にステップS42では、さらに、チケット管理装置4は、ユーザーが得た特典に関する情報を履歴情報として、特典情報に追加して記憶する。保有特典情報はユーザーが交換した特典を示す情報である。特典属性情報は、特典の使用可能期間などの条件、交換した日時などを含む特典に関する情報である。特典使用日時は、特典が使用された場合に日時が記憶される。特典使用日時に使用された日時が記憶されている場合、特典を使用することができない。例えば、使用限度回数が複数回の特典の場合は、特典属性情報にカウントされた使用回数が記憶される。カウントされた使用回数が、使用限度回数に達した場合に特典が使用できなくなる処理がされる。特典使用日時は、特典が使用された場合に日時が更新されるので、特典使用日時が、デフォルトで設定された値であれば、使用されていないことが分かる。
【0126】
次にステップS43では、チケット管理装置4は、特典を得るために保有する電子チケットを減算する処理、特典情報、履歴情報を格納する処理などのチケット使用処理が完了したことを示す情報をチケット交換装置5に出力する。チケット使用処理が完了したことを示す情報には、特典を交換後の新たなチケット総数の情報が付加されている。
【0127】
次に、チケット交換装置5の処理に戻って説明する。
【0128】
ステップS44では、チケット交換装置5は、チケット管理装置4からチケット使用処理が完了したことを示す情報が入力された場合、ユーザーに提供する特典を発行する。ユーザーに提供する特典が品物ならば、交換装置制御回路24は交換品排出装置29を制御して、品物を排出する。ユーザーに提供する特典がクーポン券などの印刷物ならば、交換装置制御回路24はプリンター26を制御して、クーポン券などの印刷物を印刷して排出する。チケット交換装置5は、電子チケットと交換に特典を発行することができる。
【0129】
次に、ステップS45では、チケット交換装置5の交換装置操作パネル27には、特典を交換後の新たなチケット総数の情報が表示される。表示後の所定時間経過後に交換装置操作パネル27の表示は初期状態の表示に戻る。
【0130】
次に、チケットの譲渡に関する処理を説明する。2枚のカードの一方から他方に、一方のカードに対応する電子チケットの数を他方のカードに移動することができる。例えば、ゲームセンターのオーナーが、所定の電子チケットの数が予め設定されているカードを、入場者にプレゼントした場合、既に自身の所有するカードに対応する電子チケットの数に、プレゼントで取得したカードの電子チケットの数を加え、一方、プレゼントで取得したカードの電子チケットの数を減らすことで電子チケットの移動ができる。移動する電子チケットの数は、予め決められた数でも良いし、入力等によって任意に決められた数でも良い。
【0131】
図7は、チケット移動の動作の例を説明するフローチャートである。第1カードに対応する電子チケットの数を第2カードに対応する電子チケットの数に全て移動する例を説明する。移動する電子チケットの数は、交換装置操作パネル27から入力された任意の値にすることもできる。このような場合、例えばステップS57とステップS58の間に移動する電子チケットの数を入力する処理を挿入し、ステップS60で出力する要求に移動する電子チケットの数を含ませ、ステップS66の電子チケットの数の演算処理のときに移動する電子チケットの数に基づいて演算する。
【0132】
ステップS50からステップS52、ステップS56からステップS60、ステップS64からステップS65、ステップS68からステップS70、ステップS73はチケット交換装置5の処理であり、ステップS53からステップS55、ステップS61からステップS63、ステップS66からステップS67、ステップS71からステップS72はチケット管理装置4の処理である。チケット交換装置5は交換装置制御回路24によって各種動作の制御がされる。チケット管理装置4は、管理装置制御回路18によって各種動作の制御がされる。
【0133】
ステップS50では、チケット交換装置5は、交換装置読取装置28によって電子チケットの移動元となる第1カードから識別情報を読み取る。
【0134】
次にステップS51では、交換装置制御回路24は、読み取ったデータを解析し、識別情報を抽出し、抽出した識別情報を取得し、制御に使用する。必要に応じて識別情報は交換装置制御回路24に記憶される。
【0135】
次にステップS52では、チケット交換装置5は、チケット管理装置4に、取得した識別情報を付加した情報移動第1要求を出力する。本例では、情報移動第1要求は、チケット管理装置4からのチケット総数の情報の取得と、電子チケットの移動の処理を行う要求である。情報移動第1要求には、識別情報と、電子チケットの移動元となることを示す情報が含まれている。
【0136】
ステップS53では、チケット管理装置4は、チケット交換装置5からの情報移動第1要求を入力する。チケット管理装置4の管理装置制御回路18は、入力した情報移動第1要求に含まれる識別情報と電子チケットの移動元となることを示す情報を抽出し制御に使用する。
【0137】
次に、ステップS54では、管理装置制御回路18は、管理装置メモリー19に記憶されている情報の中から、取得した識別情報に対応するチケット総数の情報を抽出する。
【0138】
次に、ステップS55では、チケット管理装置4は、抽出したチケット総数の情報を第1カードの第1識別情報に対応する第1チケット数の情報としてチケット交換装置5に出力する。チケット管理装置4は、次の処理をする為の入力待ちとなる。
【0139】
次に、ステップS56では、チケット交換装置5は、情報移動第1要求に対するチケット管理装置4から応答を待ち、チケット管理装置4から送出される第1チケット数の情報を取得する。第1チケット数の情報は、第1カードの第1識別情報に対応するチケット総数の情報である。
【0140】
次に、ステップS57では、チケット交換装置5は、チケット管理装置4から取得したチケット総数の情報を交換装置操作パネル27によって表示する。ユーザーは、第1カードに対応する電子チケットの数を確認することができる。更に、チケット交換装置5の交換装置制御回路24は、交換装置操作パネル27にユーザーが選択可能な移動させる電子チケットの数の入力欄を表示し、ユーザーに入力させることができる。本例では、移動させる電子チケットの数の入力処理は無く、デフォルトで設定されている値で電子チケットの移動の処理がされる。例えば、移動させる電子チケットの数のデフォルト値は全電子チケットの数である。交換装置操作パネル27には、第1カードに対応する電子チケットの数と移動させる電子チケットの数が表示される。
【0141】
次に、ステップS58では、チケット交換装置5は、交換装置読取装置28によって電子チケットの数の移動先となる第2カードから識別情報を読み取る。
【0142】
次に、ステップS59では、交換装置制御回路24は、読み取ったデータを解析し、識別情報を抽出し、抽出した識別情報を取得し、制御に使用する。必要に応じて識別情報は交換装置制御回路24に記憶される。
【0143】
次に、ステップS60では、チケット交換装置5は、チケット管理装置4に、取得した識別情報を付加した情報移動第2要求を出力する。本例では、情報移動第2要求は、チケット管理装置4からのチケット総数の情報の取得と、電子チケットの移動の処理の継続を行う要求である。情報移動第2要求には、識別情報と、電子チケットの移動先となることを示す情報が含まれている。
【0144】
ステップS61では、チケット管理装置4は、チケット交換装置5からの情報移動第2要求を入力する。チケット管理装置4の管理装置制御回路18は、入力した情報移動第2要求に含まれる識別情報と電子チケットの移動先となることを示す情報を抽出し、制御に使用する。
【0145】
次に、ステップS62では、管理装置制御回路18は、管理装置メモリー19に記憶されている情報の中から、取得した識別情報のチケット総数の情報を抽出する。
【0146】
次に、ステップS63では、チケット管理装置4は、抽出したチケット総数の情報を第2カードの第2識別情報に対応する第2チケット数の情報としてチケット交換装置5に出力する。チケット管理装置4では、ステップS63の処理に続き、ステップS66の処理に移行し、実行される。
【0147】
次に、ステップS64では、チケット交換装置5は、情報移動第2要求に対するチケット管理装置4から応答を待ち、チケット管理装置4から送出される第2チケット数の情報を取得する。取得した第2チケット数の情報は、第2カードの第2識別情報に対応するチケット総数の情報である。
【0148】
次に、ステップS65では、チケット交換装置5は、チケット管理装置4から取得したチケット総数の情報を交換装置操作パネル27によって表示する。ユーザーは、第2カードに対応する電子チケットの数を確認することができる。この処理終了後、チケット交換装置5は、チケット管理装置4からの出力される情報の待ち状態となる。
【0149】
ステップS66では、チケット管理装置4は、第2識別情報に対応するチケット総数である第2チケット数に移動する電子チケットの数を加算した値を一時的に記憶する。移動する電子チケットの数は値が指定されていない場合は第1識別情報に対応するチケット総数の値である。更に、チケット管理装置4は、第1識別情報に対応するチケット総数である第1チケット数から移動する電子チケットの数を減算した値を一時的に記憶する。移動する電子チケットの数は値が指定されていない場合は第1識別情報に対応するチケット総数の値である。
【0150】
次に、ステップS67では、チケット管理装置4は、演算された結果の第1チケット数と第2チケット数をそれぞれ識別情報を付加し、チケット交換装置5に出力する。そして、チケット管理装置4は、チケット交換装置5からの情報の入力待ちとなる。
【0151】
次に、ステップS68では、チケット交換装置5は、更新された場合の第1チケット数と第2チケット数が入力される。そしてチケット交換装置5は、入力された第1チケット数と第2チケット数を交換装置操作パネル27に表示する。好ましくは、移動前の第1チケット数と第2チケット数も移動後の値と同時に交換装置操作パネル27に表示し、比較できることである。少なくとも移動元の第1カードと移動先の第2カードにそれぞれ対応する移動後に保有する電子チケットの数が表示される。
【0152】
次に、ステップS69では、チケット交換装置5は、交換装置操作パネル27に表示された移動元の第1カードと移動先の第2カードにそれぞれ対応する移動後に保有する電子チケットの数をユーザーに確認させ、電子チケットの移動を許可するか否についてユーザーにその結果を入力させる。ユーザーの操作によって交換装置操作パネル27から電子チケットの移動の可否が入力され、その結果を交換装置制御回路24が取得し、制御に使用する。
【0153】
次に、ステップS70では、チケット交換装置5は、チケット交換装置5からチケット管理装置4にチケットの移動の可否の情報を出力する。
【0154】
チケット管理装置4の処理に移る。
【0155】
ステップS71では、チケット管理装置4は、チケット交換装置5から出力された電子チケットの移動の可否の情報を入力する。チケット管理装置4は、電子チケットの移動が否定された場合は、電子チケットの移動が行われずに、管理装置メモリー19のデータの書き換えは行われない。チケット管理装置4は、電子チケットの移動が肯定された場合は、電子チケットの移動が行われる。ステップS66において演算した結果を管理装置メモリー19のデータベースに書き込む。チケット管理装置4は、第2識別情報に対応するチケット総数である第2チケット数をステップS66において演算した結果に更新する。チケット総数の更新日時も加算したときの日時に更新される。また、獲得情報については、獲得チケット数を加算された電子チケットの数とし、獲得日時は更新日時とし、獲得理由として第1識別情報からの移動であることを示す情報として履歴が追加され記憶される。更に、チケット管理装置4は、第1識別情報に対応するチケット総数である第1チケット数をステップS66において演算した結果に更新する。チケット総数の更新日時も減算したときの日時に更新される。また、使用情報について使用チケット数を減算された電子チケットの数とし、使用日時は更新日時とし、使用理由として第2識別情報への移動であることを示す情報として履歴が追加され記憶される。
【0156】
次に、ステップS72では、チケット管理装置4は、電子チケットの移動が否定された場合は、チケット移動済通知として、電子チケットの移動が行われないことを示す情報をチケット交換装置5に出力する。チケット管理装置4は、電子チケットの移動は肯定された場合は、チケット移動済通知として、電子チケットの移動が行われたことを示す情報をチケット交換装置5に出力する。チケット移動済通知には第1識別情報と第2識別情報の夫夫の更新後のチケット総数の情報が付加されている。
【0157】
次に、チケット交換装置5の処理に移行する。
【0158】
ステップS73では、チケット交換装置5は、チケット管理装置4から出力されたチケット移動済通知を入力し、その通知に応じて処理をする。チケット交換装置5は、チケット移動済通知として、電子チケットの移動が行われないことを示す情報を入力した場合は、第1カードの第1識別情報に対応するチケット総数と、第2カードの第2識別情報に対応するチケット総数と、電子チケットの移動が行われなかった旨の情報を、交換装置操作パネル27に表示する。チケット交換装置5は、チケット移動済通知として、電子チケットの移動が行わたことを示す情報を入力した場合は、第1カードの第1識別情報に対応する更新されたチケット総数と、第2カードの第2識別情報に対応する更新されたチケット総数と、電子チケットの移動が行われた旨の情報を、交換装置操作パネル27に表示する。ユーザーは、更新後の各カードに対応する保有する電子チケットの数を確認できる
【0159】
例えば、複数のカードの夫夫に対応する電子チケットの数を、一つのカードにまとめることができる。また、移動に関する履歴は、チケット管理装置4に記録される。ステップS72において、チケット移動済通知に、履歴情報を含ませ、チケット交換装置5の交換装置操作パネル27に履歴情報を表示させることもできる。チケット交換装置5は、電子チケットと特典と交換するだけではなく、識別情報の異なる夫夫の識別情報に対応する電子チケットを一方から他方に移動することができる。
【0160】
なお、本態様によれば、チケット不足によるチケットの不発券を防止でき、チケットの残量管理などのゲーム装置等のサービス装置のメンテナンスの負荷の軽減が可能なチケット端末装置およびチケット管理システムを提供できる。また、ユーザーのチケットの紛失を防止できる。本態様によれば、現金等の入金に応じて動作を開始するサービス装置においても、チケット端末装置によって取得された識別情報と、チケット端末装置により生成されるチケット信号に基づく電子チケットの数とをチケット管理装置に出力し、チケット管理装置によって管理することで、チケット不足によるチケットの不発券を防止でき、チケットの残量管理などのゲーム装置等のサービス装置のメンテナンスの負荷の軽減が可能なチケット端末装置およびチケット管理システムを提供できる。
【符号の説明】
【0161】
1 チケット管理システム
2 ゲーム装置
3 チケット端末装置
4 チケット管理装置
5 チケット交換装置
6 ユーザー端末