(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101250
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240722BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005128
(22)【出願日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】521556417
【氏名又は名称】TRIBAWL株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】山本 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 清貴
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB72
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】完全に無人化された小売店舗の運営にあたり、顧客の入店制限や多額の設備投資を必要とする場合に比べて、顧客側および店舗運営側の各々の負担を抑制すること。
【解決手段】情報処理システム1を構成する管理サーバ10の制御部11では、情報取得部101と、区画ユーザ抽出部102と、距離算出部103と、監視対象特定部104と、画像特定部105と、退店制御情報生成部106と、により、算出された距離が所定値以下となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内を撮像する1以上の撮像画像を取得する取得手段と、
店舗の所定の区画を特定する区画特定手段と、
取得手段が取得した撮像画像に基づいて、店舗内のユーザと特定された区画との距離を算出する距離算出手段と、
算出された距離が所定値以下となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理システム。
【請求項2】
前記所定の区画には、商品が陳列されている陳列領域と、当該商品の在庫が保管されている保管領域との少なくとも一方が含まれ、
前記区画特定手段は、前記所定の区画として、前記陳列領域に配置された商品陳列棚と、前記保管領域に配置された商品保管棚との少なくとも一方を特定し、
前記ユーザには、前記陳列領域に存在し得る顧客と、前記陳列領域および前記保管領域に存在し得る従業員との少なくとも一方が含まれることを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記商品の決済に関する決済情報と、当該商品の在庫に関する在庫情報とを少なくとも含む、当該商品に関する商品情報を取得する商品情報取得手段をさらに有し、
前記区画特定手段は、さらに、前記商品情報取得手段により取得された前記商品情報に基づいて、前記所定の区画を特定することを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記区画特定手段は、さらに、前記決済情報から算出される前記商品の販売の実績数と、前記在庫情報から算出される当該商品の在庫の増減に関する在庫増減数とを比較した結果に基づいて、それらの差が所定値以上である場合に、前記所定の区画を特定することを特徴とする、
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記ユーザとしての顧客の前記店舗内への進入を検知する顧客検知手段と、
アバター画像を表示させる表示手段と、
をさらに有することを特徴とする、
請求項2乃至4のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
アバター表示手段に設けられ、進入する顧客の顔を撮像する進入時顔画像取得手段と、
前記顧客が購入する前記商品の決済と、決済時の当該顧客の顔の撮像とを行う決済撮像手段と、
前記取得手段により取得された撮像画像から、前記顧客の顔画像を抽出する抽出手段と、
前記進入時顔画像取得手段により取得された前記顧客の進入時顔画像と、抽出手段により抽出された前記顧客の店舗内顔画像と、前記決済撮像手段により撮像された前記顧客の決済時顔画像と、当該決済撮像手段により決済された前記商品の情報と、前記商品の決済額とを記憶する記憶手段と、
をさらに有することを特徴とする、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
進入時顔画像、前記店舗内顔画像、および前記決済時顔画像を比較し、同一人物であるか否かを判定することにより、顔画像の関連付けを行う判定手段をさらに有し、
前記記憶手段は、記憶手段に記憶された入店時顔画像、店舗内顔画像、精算時顔画像、精算された商品、および決済金額を対応付けて記憶することを特徴とする、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
警告の対象となる顧客が前記店舗内に進入すると、所定の警告を管理者に報知する警告報知手段をさらに有し、
前記記憶手段は、前記警告の対象となる顧客の顔の撮像画像をさらに記憶し、
前記判定手段は、さらに、前記進入時顔画像と、前記警告の対象となる顧客の顔の撮像画像とを比較した結果に基づいて、当該顧客が同一人物であるか否かを判定し、
前記警告報知手段は、前記判定手段が、前記進入時顔画像と、前記警告の対象となる顧客の顔の撮像画像とが同一の顧客の顔を撮像したものであると判定した場合、前記所定の警告を前記管理者に報知することを特徴とする、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
店舗内を撮像する1以上の撮像画像を取得する取得手段と、
店舗の所定の区画を特定する区画特定手段と、
撮像手段が取得した店舗内画像に基づいて、店舗内のユーザと特定された区画との距離を算出する距離算出手段と、
算出された距離が所定値以下となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項10】
店舗内を撮像する1以上の撮像画像を取得するステップと、
店舗の所定の区画を特定するステップと、
撮像手段が取得した店舗内画像に基づいて、店舗内のユーザと特定された区画との距離を算出するステップと、
算出された距離が所定値以下となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定ステップと、
を含むことを特徴とする、
情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
店舗内を撮像する1以上の撮像画像を取得する機能と、
店舗の所定の区画を特定する機能と、
撮像手段が取得した店舗内画像に基づいて、店舗内のユーザと特定された区画との距離を算出する機能と、
算出された距離が所定値以下となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人手不足を背景として、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店舗では、店舗に常駐するスタッフの数の削減や、商品の決済を顧客が行えるいわゆるセルフレジの導入といった省人化が進んでいる。近年では、完全に無人化された小売店舗も出現し、関連する技術も知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、完全に無人化された小売店舗を安全に運営しようとすると、事前に登録された顧客のみ入店を許可する入店制限や、店舗内に多数のカメラを設置するために多額の設備投資を必要とするなど、顧客側および店舗運営側の各々の負担が大きかった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、完全に無人化された小売店舗の運営にあたり、顧客の入店制限や多額の設備投資を必要とする場合に比べて、顧客側および店舗運営側の各々の負担を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理システムは、
店舗内を撮像する1以上の撮像画像を取得する取得手段と、
店舗の所定の区画を特定する区画特定手段と、
取得手段が取得した撮像画像に基づいて、店舗内のユーザと特定された区画との距離を算出する距離算出手段と、
算出された距離が所定値以下となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定手段と、
を有する。
【0007】
また、本発明の一態様の情報処理装置は、
店舗内を撮像する1以上の撮像画像を取得する取得手段と、
店舗の所定の区画を特定する区画特定手段と、
撮像手段が取得した店舗内画像に基づいて、店舗内のユーザと特定された区画との距離を算出する距離算出手段と、
算出された距離が所定値以下となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定手段と、
を有する。
【0008】
本発明の一態様の上記情報処理システムに対応する情報処理方法およびプログラムも、本発明の一態様の情報処理方法およびプログラムとして提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、完全に無人化された小売店舗の運営にあたり、顧客の入店制限や多額の設備投資を必要とする場合に比べて、顧客側および店舗運営側の各々の負担を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】本実施の形態が適用される情報処理装置としてのオペレータ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】管理サーバの制御部の機能構成の一例を示す図である。
【
図5】(A)は、オペレータ端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。(B)は、ゲート端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。(C)は、管理者端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。
【
図6】(A)は、店舗サイネージの制御部の機能構成の一例を示す図である。(B)は、セルフレジ端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。(C)は、顧客端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。
【
図7】管理サーバの処理のうち、ユーザの入店時における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】管理サーバの処理のうち、ユーザの退店時における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図1の情報処理システムが適用される無人店舗の具体例を示す図である。
【
図10】撮像可能領域の撮像画像の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(情報処理システムの構成)
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、管理サーバ10と、オペレータ端末20と、ゲート端末30と、管理者端末40と、店舗カメラ50-1乃至50-n(nは1以上の整数値)と、店舗センサ60-1乃至60-m(mは1以上の整数値)と、店舗サイネージ70-1乃至70-r(rは1以上の整数値)と、セルフレジ端末80と、顧客端末90-1乃至90-p(pは1以上の整数値)とがネットワークNを介して接続されることで構成されている。
【0012】
ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、VPN(Vertual Private Network)、などである。なお、ネットワークNを介して接続されている店舗カメラ50-1乃至50-n、店舗センサ60-1乃至60-m、店舗サイネージ70-1乃至70-r、顧客端末90-1乃至90-pの各々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめて店舗カメラ50、店舗センサ60、店舗サイネージ70、顧客端末90の各々と呼ぶ。
【0013】
本実施の形態において、情報処理システム1は、顧客に対面して商品を販売する店員(以下、「販売店員」と呼ぶ。)が配置されていない店舗T(以下、「無人店舗T」と呼ぶ。)に適用されるシステムである。無人店舗Tとしては、例えば、販売店員が配置されていないコンビニエンスストアやスーパーマーケットなどが挙げられる。無人店舗Tは、顧客が購入できる商品が陳列されている領域Ta(以下、「陳列領域Ta」と呼ぶ。)と、商品の在庫が保管されている領域Tb(以下、「保管領域Tb」と呼ぶ。)とを含むように構成される。
【0014】
無人店舗Tは、完全に無人になる時間帯と、補助店員がいる時間帯とがある。本実施の形態において、補助店員とは、販売店員とは異なり、顧客に対面して商品を販売することはないが、商品の陳列など補助的な業務のみを行う店員のことをいう。補助店員は、陳列領域Taで商品の陳列業務を行うときもあれば、保管領域Tbで商品の在庫の管理業務を行うときもある。無人店舗Tを利用する顧客、および無人店舗Tで業務を行う補助店員は、いずれも本発明における「ユーザ」に該当する。
【0015】
管理サーバ10は、情報処理システム1の全体の管理をするサーバとしての情報処理装置である。管理サーバ10は、オペレータ端末20、ゲート端末30、管理者端末40、店舗カメラ50-1乃至50-n、店舗センサ60-1乃至60-m、店舗サイネージ70-1乃至70-r、セルフレジ端末80、および顧客端末90-1乃至90-pの各々から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、管理サーバ10は、オペレータ端末20、ゲート端末30、管理者端末40、店舗サイネージ70、セルフレジ端末80、および顧客端末90の各々に向けて各種の情報を送信する。
【0016】
例えば、管理サーバ10は、店舗カメラ50-1乃至50-nの各々により撮像された無人店舗T内の所定領域の撮像画像を解析し、その解析結果に基づいて、無人店舗T内に存在するユーザとしての顧客または補助店員と、顧客または補助店員が接近した無人店舗T内の所定区画との各々を特定する。本実施の形態における「所定領域」とは、1台の店舗カメラ50で撮像可能な無人店舗T内の領域(以下、「撮像可能領域」と呼ぶ。)のことをいう。
【0017】
また、本実施の形態における「所定区画」とは、例えば、商品が陳列される商品陳列棚や、商品の在庫が保管される商品保管棚のことをいう。ここで、所定区画としての商品陳列棚または商品保管棚が複数の段からなる場合には、段の単位で所定区画が特定される。具体的には、例えば、上段、中段、および下段の3段からなる商品陳列棚または商品保管棚は、上段、中段、および下段の段の単位で所定区画が特定される。
【0018】
また、管理サーバ10は、特定したユーザとしての顧客または補助店員と、特定した所定区画としての商品陳列棚または商品保管棚との位置関係が、所定条件を満たす場合、その顧客または補助店員を監視対象として特定する。なお、「所定条件」については後述する。
【0019】
また、管理サーバ10は、店舗カメラ50-1乃至50-nの各々の撮像可能領域の撮像画像のデータのうち、監視対象として特定した顧客または補助店員が撮像されている撮像画像のデータを特定する。特定された撮像画像のデータは、例えば、監視対象の顧客が無人店舗T内で不正行為を行っていないかどうかを判断するための証拠資料として用いられる。なお、管理サーバ10の具体的な構成および処理については後述する。
【0020】
オペレータ端末20は、オペレータが操作する情報処理装置であり、パーソナルコンピュータ、タブレット端末などで構成される。本実施の形態において、「オペレータ」とは、無人店舗Tから離れた場所、または無人店舗Tのバックヤードなどから、無人店舗Tにおける顧客の動作を支援するための情報(以下、「支援情報」と呼ぶ。)を顧客に報知する者のことをいう。オペレータ端末20は、管理サーバ10から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、オペレータ端末20は、管理サーバ10に向けて各種の情報を送信する。
さらに、オペレータは、無人店舗内の複数台のカメラによる映像を一台のモニターに同時に表示された画像を監視することができる。
【0021】
例えば、オペレータ端末20は、管理サーバ10から送信されてきた、店舗サイネージ70に顧客が接近したことを示す情報(以下、「サイネージ接近情報」と呼ぶ。)を取得すると、オペレータに対し、店舗サイネージ70に顧客が接近したことを報知する。そして、店舗サイネージ70に顧客が接近したことを報知されたオペレータが所定の操作を行うと、オペレータ端末20と店舗サイネージ70との間で通信が開始され、オペレータのアバター画像が店舗サイネージ70に表示される。
店舗サイネージ70に接近した顧客が、求める商品の場所を問い合わせる質問を行うと、オペレータはその顧客からの音声を聞き取って商品の陳列位置を店舗内情報から探し出す。顧客の質問は音声の他、店舗サイネージ70に対する質問文入力であってもよい。そして、オペレータは探し出した顧客が求める商品の陳列位置をアバターを介して音声により伝え、又は店舗内商品位置概略図を店舗サイネージ70に表示して顧客に提示する。顧客から再度の質問が無ければ、顧客の質問は解消したとみなして、オペレータによる一連の対応は終了する。
【0022】
これにより、アバター画像を介したオペレータと顧客との間のコミュニケーションが開始され、顧客からオペレータに向けた質問や問い合わせ、その質問や問い合わせに対するオペレータからの支援情報の提供などがスムーズに行われる。
なお、店舗サイネージ70に表示されるオペレータのアバター画像の具体例については、
図9を参照して後述する。
【0023】
ゲート端末30は、無人店舗Tの出入口に配置された情報処理装置であり、タブレット端末などで構成される。ゲート端末30は、管理サーバ10から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、ゲート端末30は、管理サーバ10に向けて各種の情報を送信する。
【0024】
例えば、ゲート端末30は、無人店舗Tの出入口となる自動扉から無人店舗Tに入店しようとするユーザ(顧客および補助店員)の顔を撮像し、その撮像画像のデータ(以下、「顔画像データ」と呼ぶ。)を管理サーバ10に向けて送信する。無人店舗Tに入店しようとするユーザの顔を撮像する手法は特に限定されない。本実施の形態では、ゲート端末30に搭載されたカメラがユーザの顔を撮像するが、これに限定されず、検温装置と兼用で配置された店舗カメラ50がユーザの顔を撮像してもよい。
【0025】
自動扉は、通常時は施錠された状態にある。ゲート端末30は、送信した顔画像データが管理サーバ10により取得されると、これをトリガとして、施錠された状態の自動扉を解錠する。これにより、ユーザは、顔画像データを含む生体情報(指紋や声紋など)を事前に登録したり、解錠のための暗証番号を記憶したり、解錠のための媒体(カードなど)を持参したりすることなく、その場で顔画像データを提供するだけで無人店舗Tに入店することができる。
【0026】
また、ゲート端末30は、ユーザが無人店舗Tから退店する際に通過しようとする自動扉の解錠の制御を行う。具体的には、ゲート端末30は、管理サーバ10から送信されてくる、ユーザの退店の可否に関する制御情報(以下、「退店制御情報」と呼ぶ。)に基づいて、自動扉の解錠の制御を行う。
【0027】
ゲート端末30は、退店制御情報の内容がユーザの退店を許可するものである場合には、そのユーザが自動扉に近付くと自動扉を解錠する制御を行う。これに対して、退店制御情報の内容がユーザの退店を禁止するものである場合、そのユーザが自動扉に近付くと、ゲート端末30は自動扉を解錠する制御を行うことなく警告音を出力し、ユーザが退店しようとしている旨を示す情報を管理サーバ10に向けて送信する。
【0028】
管理者端末40は、無人店舗Tの管理者が操作する情報処理装置であり、パーソナルコンピュータ、タブレット端末などで構成される。管理者端末40は、管理サーバ10から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、管理者端末40は、管理サーバ10に向けて各種の情報を送信する。
【0029】
例えば、管理者端末40は、管理サーバ10から送信されてくる、無人店舗Tの商品に関する情報(以下、「商品情報」と呼ぶ。)を取得し、取得したその商品情報を表示部に表示する。商品情報には、無人店舗Tの商品の在庫量やその増減などに関する情報(以下、「在庫情報」と呼ぶ。)などが含まれる。また、管理者端末40は、管理サーバ10から送信されてくる、無人店舗Tの商品の決済に関する情報(以下、「決済情報」と呼ぶ。)を取得し、取得したその決済情報を表示部に表示する。
【0030】
また、管理者端末40は、管理サーバ10から送信されてくる、警告の対象とされた顧客に関する情報(以下、「要注意顧客情報」と呼ぶ。)と、警告の対象とされた顧客が無人店舗Tに来店していることを示す情報(以下、「警告情報」と呼ぶ。)を取得する。そして、管理者端末40は、取得した要注意顧客情報および警告情報の各々を表示部に表示する。また、管理者端末40は、表示部に表示した要注意顧客情報および警告情報に対する管理者の対応に関する情報(以下、「管理者対応情報」と呼ぶ。)を管理サーバ10に向けて送信する。管理者対応情報には、例えば、自動扉の解錠を禁止する制御を行うために操作部に入力された情報などが挙げられる。
【0031】
店舗カメラ50は、無人店舗Tに設置された撮像手段としての可動式または固定式のカメラである。例えば、店舗カメラ50は、無人店舗T内の撮像可能領域の撮像を行い、その撮像画像(動画像または静止画像)のデータを管理サーバ10に向けて送信する。無人店舗Tに設置する店舗カメラ50の台数nは特に限定されず、例えば、出入口、天井、商品陳列棚ごとなど、多数の店舗カメラ50を設置することもできる。また、入店時におけるユーザの検温に用いられるカメラと兼用で店舗カメラ50を設置してもよい。
【0032】
ただし、無人店舗内に店舗カメラ50が多数設置されると、無人店舗に来店した顧客は、「誰かに監視されている」という威圧感や恐怖感を感じる場合がある。このような場合、顧客の店舗の滞在時間が減り、その結果、顧客単価も減ってしまうおそれがある。また、無人店舗内に店舗カメラ50が多数設置されると、それだけ設備投資のためのコストや、メンテナンスのためのコストが増大することになる。
【0033】
これに対して、本実施の形態では、店舗カメラ50の設置台数を必要最小限に抑えている。具体的には、店舗カメラ50の設置位置を決定する際、撮像可能領域が最大化される位置を考慮することで店舗カメラ50の設置台数を抑えている。また、撮像可能領域の撮像画像からユーザと所定区画との距離を算出する際、画角を考慮することで店舗カメラ50の設置台数を抑えている。「画角」とは、店舗カメラ50により撮像された撮像可能領域を角度で表したものであり、焦点距離が長くなるほど狭くなり、焦点距離が短くなるほど広くなる。すなわち、店舗カメラ50のレンズとして広角レンズを採用すると画角が広くなり、望遠レンズを採用すると画角が狭くなる。このため、本実施の形態では、店舗カメラ50の設置台数が必要最小限に抑えるべく、店舗カメラ50のレンズとして広角レンズが採用されているが、広角レンズに限定されるものではない。
【0034】
また、店舗カメラ50の設置台数を必要最小限に抑えるために、無人店舗内の撮像可能領域に存在し得る物体の各々の外形サイズがデータベースに予め記憶され管理されている。これにより、撮像可能領域に存在し得る物体の外形サイズを管理することにより、撮像可能領域に存在し得る物体の外形サイズに基づいて、ユーザと所定区画との距離を算出することが可能となる。
【0035】
撮像可能領域に存在し得る物体としては、例えば、ユーザ、ユーザの持ち物、ユーザが身に着けている物、商品陳列棚、商品保管棚、商品、買い物カゴ、買い物袋などが挙げられる。このうち、ユーザの持ち物としては、例えば、バッグ、スマートフォンなどが挙げられる。また、ユーザが身に着けている物としては、例えば、帽子、衣服、靴、腕時計、アクセサリなどが挙げられる。
【0036】
上述の物体を検知する方法としては、例えば、特定の商品棚ごとに枠や線で指示することによる。この方法により、24時間に渡り撮像した画像データのうち、指示した枠として、四角に入った者や当該線を越えた者が存在する画像データだけを抽出することができる。また、当該四角に入った者や当該線を越えた者を特定できる。商品棚を特定する枠は、顔認証方法において顔を四角の枠で囲むといった方法がある。さらに、店舗内に人がいる時間だけを画像データで抽出することもできる。
この際、撮影した画像により、人と商品を紐づけることの他、人が入店した際の画像データや特定の商品棚の商品に触れた人を検索することもできる。
【0037】
店舗内の従業員を監視する場合には、バックヤードにカメラを配置する、従業員の出退勤情報と紐づける、といった方法がある。在庫管理システムと結びついた、商品の特定や精算情報との紐づけ情報を管理することも必要である。
【0038】
店舗センサ60は、無人店舗Tに設置された各種のセンサである。店舗センサ60は、無人店舗内に独立して設置される場合と、店舗カメラ50や店舗サイネージ70に搭載される場合とがある。店舗センサ60としては、例えば、人感センサなどが挙げられる。店舗センサ60は、顧客または補助店員が無人店舗Tに入店したこと、顧客が店舗サイネージ70に接近したこと、顧客または補助店員が無人店舗Tから退店したことなどを検知する。そして、店舗センサ60は、センシングによる検知結果を管理サーバ10に向けて送信する。センシングによる検知結果には、例えば、サイネージ接近情報などが挙げられる。
【0039】
無人店舗Tに設置する店舗センサ60の台数は特に限定されず、例えば、出入口、天井、商品陳列棚ごとなどに設置される。無人店舗内に店舗センサ60を多数設置したとしても、上述の店舗カメラ50とは異なり、無人店舗に来店した顧客に威圧感や恐怖感を感じさせる可能性は少ない。ただし、無人店舗内に店舗センサ60が多数設置されると、上述の店舗カメラ50と同様に、それだけ設備投資のためのコストや、メンテナンスのためのコストが増大することになる。
【0040】
このため、本実施の形態では、店舗センサ60の設置台数を必要最小限に抑えている。具体的には、以下の手法により、店舗センサ60の設置台数を必要最小限に抑えている。すなわち、購入される商品の特定や、万引きの防止などを図るための従来の手法として、セルフレジ端末、商品陳列棚、商品保管棚などに重量センサを利用する手法が多く採用されているが、本実施の形態では重量センサを使用しない。本実施の形態では、撮像可能領域の撮像画像のデータの解析結果や、ユーザの顔画像データなどの情報が対応付けられた、ユーザに関する情報(以下、「ユーザ情報」と呼ぶ。)に基づいて、購入される商品の決済処理や、万引きを防止するための処理などが行われる。
【0041】
店舗カメラ50などの設置台数を必要最小限に抑えるためには、万引きが常習的に発生している店舗についてのみ、来客時にリモート観察することで対応できる。あるいは、来客時にアラートが届き、入口の店舗サイネージでアバターが発声すれば万引きなどへの警告になる。従業員が金庫に近づいたり、精算時以外にレジを操作したりすると、管理者に通知が届くようにしてもよい。
本実施の形態では、顧客および従業員の双方を対象とすること、これらの行動を監視してアラートを通知することも含まれる。
【0042】
万引きを防止するためには、上述のカメラによる方法以外もとることが出来る。例えば、店舗の特定商品の在庫数が10個から6個に減少した場合、その商品の販売実績数が4個であれば、万引きは発生していないことが分かる。逆に、その商品の販売実績数が3個であれば、一個盗難されていることが分かる。
【0043】
店舗サイネージ70は、無人店舗Tに設置されたデジタルサイネージとしての情報処理装置である。店舗サイネージ70は、オペレータ端末20から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、店舗サイネージ70は、オペレータ端末20に向けて各種の情報を送信する。
図1の例において、店舗サイネージ70は1台であるが、無人店舗Tに設置される店舗サイネージ70の台数は特に限定されない。無人店舗Tに2台以上の店舗サイネージ70は設置することもできる。
【0044】
店舗サイネージ70は、顧客が自身に接近したことが店舗センサ60により検知されると、顧客に向けて支援情報を報知する。具体的には、店舗サイネージ70は、オペレータのアバター画像を表示し、オペレータ端末20に入力された支援情報としての音声のデータ、テキスト情報、動画像のデータなどを顧客に向けて出力する。
【0045】
また、店舗サイネージ70は、顧客からの質問や問い合わせとして発話された音声のデータや、顧客の入力操作により入力された入力操作情報などを管理サーバ10に向けて送信する。また、店舗サイネージ70は、撮像部のカメラでユーザの顔を撮像し、店舗内顔画像データとして取得する。そして、店舗サイネージ70は、取得した決済時顔画像データを管理サーバ10に向けて送信する。
【0046】
セルフレジ端末80は、顧客が購入する商品の決済処理を行う情報処理装置であり、タブレット端末などで構成される。セルフレジ端末80は、管理サーバ10および顧客端末90の各々から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、セルフレジ端末80は、管理サーバ10および顧客端末90の各々に向けて各種の情報を送信する。例えば、セルフレジ端末80は、管理サーバ10から送信されてきた商品情報を取得して管理する。
【0047】
また、セルフレジ端末80は、商品ごとに付された識別情報を読み取ることで、識別情報に紐づけられたその商品の価格を含む商品情報を特定し、商品の決済に必要となる情報(以下、「決済情報」と呼ぶ。)を生成する。そして、セルフレジ端末80は、顧客端末90との間で決済情報のやり取りを行うことで決済処理を完了させる。セルフレジ端末80は、決済処理が完了すると、撮像部のカメラで顧客の顔を撮像し、決済時顔画像データとして取得する。そして、セルフレジ端末80は、顧客の決済処理が完了した旨を示す情報と、決済情報と、その顧客の決済時顔画像データとを管理サーバ10に向けて送信する。
【0048】
セルフレジ端末80が識別情報を読み取る際に用いられる手法、およびセルフレジ端末80と顧客端末90との間で決済情報のやり取りを行う際に用いられる手法は特に限定されない。例えば、2次元コードの読み取り、RFID(Radio Frequency Identifier)タグの読み取りなど従来の手法により行われる。
【0049】
顧客端末90は、情報処理システム1を利用するユーザとしての顧客が操作する情報処理装置である。顧客端末90は、セルフレジ端末80から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行う。また、顧客端末90は、セルフレジ端末80に向けて各種の情報を送信する。例えば、顧客端末90は、無人店舗Tに来店した顧客が商品を購入する際、セルフレジ端末80との間で決済情報の送受信を行うことで決済処理を完了させる。
【0050】
情報処理システム1を構成する管理サーバ10、オペレータ端末20、ゲート端末30、管理者端末40、店舗カメラ50-1乃至50-n、店舗センサ60-1乃至60-m、店舗サイネージ70、セルフレジ端末80、および顧客端末90-1乃至90-pの各々の上述の処理は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。
【0051】
このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内で分担してもよいし協働してもよい。すなわち、管理サーバ10の機能の一部または全部を、情報処理システム1内の他の情報処理装置などの機能としてもよいし、情報処理システム1内の他の情報処理装置などの機能の一部または全部を管理サーバ10の機能としてもよい。さらに、管理サーバ10の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバなどに移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0052】
(管理サーバのハードウェア構成)
図2は、本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。
管理サーバ10は、制御部11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、表示部16とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バスなどで接続されている。
【0053】
制御部11は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)などの各種ソフトウェアの実行を通じて管理サーバ10の機能の制御を行うプロセッサである。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。メモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータなどを記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)などで構成される。
【0054】
記憶部13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データなどを記憶する記憶領域である。記憶部13は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリなどで構成される。記憶部13には、各種の情報を記憶するデータベースとして、撮像画像DB131、ユーザDB132、サイズDB133、商品DB134などが格納されている。
【0055】
記憶部13に格納されているデータベースのうち、撮像画像DB131には、店舗カメラ50-1乃至50-nの各々により撮像された撮像可能領域の撮像画像のデータ、およびその解析結果が記憶されている。また、ユーザDB132には、ユーザごとのユーザ情報が記憶されている。ユーザ情報には、入店時におけるユーザ(顧客および補助店員)の顔画像データ(以下、「入店時顔画像データ」と呼ぶ場合がある。)、店舗内におけるユーザ(顧客および補助店員)の顔画像データ(以下、「店舗内顔画像データ」と呼ぶ場合がある。)、決済時におけるユーザ(顧客)の顔画像データ(以下、「決済時顔画像データ」と呼ぶ場合がある。)、要注意顧客情報、決済情報などが含まれる。また、サイズDB133には、無人店舗内の撮像可能領域に存在し得る物体の各々の外形サイズが記憶されている。また、商品DB134には、商品情報が記憶されている。商品情報には在庫情報などが含まれる。
【0056】
通信部14は、ネットワークNを介してオペレータ端末20、ゲート端末30、管理者端末40、店舗カメラ50-1乃至50-n、店舗センサ60-1乃至60-m、店舗サイネージ70-1乃至70-r、セルフレジ端末80、顧客端末90-1乃至90-p、および外部との間でデータの送受信を行う。操作部15は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。操作部15には、表示部16と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部16は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。
【0057】
(オペレータ端末のハードウェア構成)
図3は、本実施の形態が適用される情報処理装置としてのオペレータ端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。
オペレータ端末20は、
図2の管理サーバ10のハードウェア構成のうち、制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々に対応するハードウェア構成を有している。
すなわち、オペレータ端末20は、CPUなどのプロセッサで構成される制御部21と、RAMなどの記憶領域で構成されるメモリ22と、HDDやSDD、半導体メモリなどの記憶領域で構成される記憶部23とを有している。また、オペレータ端末20は、ネットワークNを介して、ゲート端末30、管理者端末40、店舗カメラ50-1乃至50-n、店舗センサ60-1乃至60-m、店舗サイネージ70-1乃至70-r、セルフレジ端末80、顧客端末90-1乃至90-p、および外部との間でデータの送受信を行う通信部24を有している。また、オペレータ端末20は、タッチパネルなどで構成される操作部25と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどで構成される表示部26とを有している。
【0058】
さらに、オペレータ端末20は、これらの構成に加えて、撮像部27と、録音部28、音声出力部29とを有している。撮像部27は、カメラなどで構成され、被写体となるオペレータを撮像し、動画像のデータとして取得する。録音部28は、オペレータから発せられた音声を録音して、音声のデータとして取得する。音声出力部29は、スピーカなどで構成され、音声のデータを出力する。そして、これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCIバスなどで接続されている。
【0059】
(ゲート端末、管理者端末、および顧客端末のハードウェア構成)
ゲート端末30、管理者端末40、店舗サイネージ70、セルフレジ端末80、および顧客端末90のハードウェア構成は、
図2に示すオペレータ端末20のハードウェア構成の一例と同様の構成を備えている。すなわち、ゲート端末30、管理者端末40、店舗サイネージ70、セルフレジ端末80、および顧客端末90は、
図3の制御部21、メモリ22、記憶部23、通信部24、操作部25、表示部26、撮像部27、録音部28、および音声出力部29と同様の機能を有する、制御部、メモリ、記憶部、通信部、操作部、表示部、撮像部、録音部、および音声出力部をそれぞれ備えている。このため、図示および説明を省略する。
【0060】
(管理サーバの制御部の機能構成)
図4は、管理サーバ10の制御部11の機能構成の一例を示す図である。
管理サーバ10の制御部11では、情報取得部101と、区画ユーザ抽出部102と、距離算出部103と、監視対象特定部104と、画像特定部105と、退店制御情報生成部106と、送信制御部107とが機能する。
【0061】
情報取得部101は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部101は、オペレータ端末20、ゲート端末30、管理者端末40、店舗カメラ50-1乃至50-n、店舗センサ60-1乃至60-m、店舗サイネージ70、セルフレジ端末80の各々、および外部から送信されてきた情報を取得する。また、情報取得部101は、データベースに記憶されている情報を取得する。情報取得部101がデータベースから取得する情報としては、例えば、商品情報などが挙げられる。
【0062】
情報取得部101により取得される情報のうち、オペレータ端末20から送信されてくる情報としては、例えば、支援情報などが挙げられる。また、情報取得部101により取得される情報のうち、ゲート端末30から送信されてくる情報としては、例えば、入店時顔画像データなどが挙げられる。また、情報取得部101により取得される情報のうち、管理者端末40から送信されてくる情報としては、例えば、商品情報、管理者対応情報などが挙げられる。また、情報取得部101により取得される情報のうち、店舗カメラ50-1乃至50-nの各々から送信されてくる情報としては、例えば、撮像可能領域の撮像画像のデータなどが挙げられる。
【0063】
また、情報取得部101により取得される情報のうち、店舗センサ60-1乃至60-mの各々から送信されてくる情報としては、例えば、センシングによる検知結果などが挙げられる。また、情報取得部101により取得される情報のうち、店舗サイネージ70から送信されてくる情報としては、例えば、顧客からの質問や問い合わせとして発話された音声のデータや、顧客の入力操作により入力された入力操作情報などが挙げられる。また、情報取得部101により取得される情報のうち、セルフレジ端末80から送信されてくる情報としては、例えば、決済処理が完了した旨を示す情報や決済情報などが挙げられる。
【0064】
区画ユーザ抽出部102は、情報取得部101により取得された撮像可能領域の撮像画像のデータを解析し、撮像可能領域の撮像画像に含まれるユーザおよび所定区画を特定して抽出する。区画ユーザ抽出部102による画像解析の手法は特に限定されず、オブジェクトの抽出処理、抽出したオブジェクトの画素数の演算処理、演算処理の結果に基づく判別など従来の画像解析の手法を用いることができる。区画ユーザ抽出部102による画像解析では、撮像可能領域の撮像画像のノイズや歪みの除去、撮像可能領域の撮像画像の明るさや色彩の調整、対象物(ユーザおよび所定区画)の輪郭の強調、対象物の領域の抽出、対象物の領域と背景との区別、対象物の画像データの画素単位での抽出などが行われる。
【0065】
距離算出部103は、区画ユーザ抽出部102により撮像可能領域の撮像画像から抽出されたユーザと所定区画との距離を算出する。距離算出部103は、ユーザと所定区画との距離を算出する際、店舗カメラ50-1乃至50-nの各々の設置位置、画角、および撮像可能領域に存在し得る物体の外形サイズを考慮する。距離算出部103により算出されるユーザと所定区画との距離としては、顧客と商品陳列棚との距離、補助店員と商品陳列棚との距離、補助店員と商品保管棚との距離などが挙げられる。
【0066】
監視対象特定部104は、ユーザと所定区画との位置関係が所定条件を満たす場合、そのユーザを監視対象として特定する。具体的には、監視対象特定部104は、距離算出部103により算出されたユーザと所定区画との距離が、管理者などにより予め定められた監視対象距離を下回ったという条件を満たす場合、そのユーザを監視対象として特定する。「監視対象距離」とは、ユーザと所定区画との距離のうち、そのユーザによる不正行為(例えば、万引き)が行われやすい距離として予め定められた距離の閾値のことをいう。
【0067】
また、監視対象特定部104は、監視対象距離のみならず、データベースに記憶されて管理されている要注意顧客情報に基づいて、監視対象とするユーザを特定する。具体的には、監視対象特定部104は、要注意顧客情報に含まれるユーザの顔画像データと、入店時顔画像データとを照合した結果に基づいて、監視対象とするユーザを特定する。
【0068】
また、監視対象特定部104は、監視対象距離および要注意顧客情報のみならず、データベースに記憶されて管理されている商品情報と、セルフレジ端末80から送信されてくる決済情報とに基づいて、監視対象とするユーザを特定する。具体的には、監視対象特定部104は、商品情報のうち在庫情報から得られる商品の在庫量の増減に関する在庫増減情報と、決済情報から算出される商品の販売の実績に関する販売実績情報とに基づいて、監視対象とするユーザを特定する。
【0069】
さらに具体的には、監視対象特定部104は、販売実績情報から特定される、所定区画に存在するべき商品の数量と、在庫増減情報から特定される、所定区画に存在するべき商品の数量とを比較した結果に基づいて、所定の閾値を超える数量の差が生じている所定区画に接近したユーザを監視対象として特定する。なお、この「所定の閾値」は、管理者が設定することができる。
【0070】
画像特定部105は、情報取得部101により取得された撮像可能領域の撮像画像のデータのうち、監視対象特定部104により監視対象として特定されたユーザが撮像されている撮像画像のデータを特定する。具体的には、例えば、監視対象距離が5cm(センチメートル)であることが予め設定されていたとする。この場合、無人店舗Tに来店した顧客が商品陳列棚に近づいたことで、顧客と商品陳列棚との距離が5cmを下回った状態になると、画像特定部105は、その顧客を監視対象として特定する。この場合、監視対象距離である5cmを下回った状態が継続されている必要はなく、一度(例えば、一瞬)でも監視対象距離を下回れば、その顧客は監視対象として特定される。これにより、瞬間的に行われた不正行為(例えば、万引き)を漏らさずに監視することが可能となる。
【0071】
退店制御情報生成部106は、無人店舗に入店したユーザの退店制御情報生成を生成する。具体的には、退店制御情報生成部106は、画像特定部105により特定された撮像可能領域の撮像画像のデータ、入店時顔画像データ、店舗内顔画像データ、決済時顔画像データ、商品情報、および決済情報に基づいて、無人店舗に入店したユーザの退店の許否を判定する。そして、退店制御情報生成部106は、退店の許否の判定結果に基づいて、退店制御情報をユーザごとに生成する。
【0072】
送信制御部107は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部107は、オペレータ端末20、ゲート端末30、管理者端末40、店舗サイネージ70、セルフレジ端末80、および外部の各々に向けて各種の情報を送信する制御を行う。
【0073】
送信制御部107の制御により送信される情報のうち、オペレータ端末20に向けて送信される情報としては、例えば、サイネージ接近情報、顧客の撮像画像のデータ、顧客から発話された音声のデータなどが挙げられる。また、送信制御部107の制御により送信される情報のうち、ゲート端末30に向けて送信される情報としては、例えば、退店制御情報などが挙げられる。また、送信制御部107の制御により送信される情報のうち、管理者端末40に向けて送信される情報としては、例えば、商品情報、要注意顧客情報、警告情報などが挙げられる。
【0074】
また、送信制御部107の制御により送信される情報のうち、店舗サイネージ70に向けて送信される情報としては、例えば、支援情報などが挙げられる。また、送信制御部107の制御により送信される情報のうち、セルフレジ端末80に向けて送信される情報としては、例えば、商品情報などが挙げられる。
【0075】
(オペレータ端末の制御部の機能構成)
図5(A)は、オペレータ端末20の制御部21の機能構成の一例を示す図である。
オペレータ端末20の制御部21では、情報取得部201と、送信制御部202と、出力制御部203とが機能する。
【0076】
情報取得部201は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部201は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を、通信部24を介して取得する。情報取得部201により取得される情報のうち、管理サーバ10から送信されてくる情報としては、例えば、サイネージ接近情報、顧客の撮像画像のデータ、顧客から発話された音声のデータなどが挙げられる。また、情報取得部201は、操作部25を介して入力された情報を取得する。操作部25を介して入力される情報としては、例えば、支援情報などが挙げられる。
【0077】
送信制御部202は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部202は、管理サーバ10および外部に向けて各種の情報を、通信部24を介して送信する制御を行う。送信制御部202の制御により送信される情報のうち、管理サーバ10に向けて送信される情報としては、例えば、支援情報などが挙げられる。
【0078】
出力制御部203は、各種情報を出力する制御を行う。具体的には、例えば、出力制御部203は、管理サーバ10から送信されてきた情報を表示部26から出力する制御を行う。出力制御部203の制御により表示部26から出力される情報としては、例えば、サイネージ接近情報、顧客の撮像画像のデータなどが挙げられる。また、例えば、出力制御部203は、管理サーバ10から送信されてきた情報を音声出力部29から出力する制御を行う。出力制御部203の制御により音声出力部29から出力される情報としては、例えば、顧客から発話された音声のデータなどが挙げられる。
【0079】
(ゲート端末の制御部の機能構成)
図5(B)は、ゲート端末30の制御部の機能構成の一例を示す図である。
ゲート端末30の制御部では、情報取得部301と、送信制御部302と、出力制御部303と、扉制御部304とが機能する。
【0080】
情報取得部301は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部301は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を、通信部を介して取得する。情報取得部301により取得される情報のうち、管理サーバ10から送信されてくる情報としては、例えば、退店制御情報などが挙げられる。また、情報取得部301は、撮像部のカメラで撮像されたユーザの入店時顔画像データを取得する。
【0081】
送信制御部302は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部302は、管理サーバ10および外部に向けて各種の情報を、通信部を介して送信する制御を行う。送信制御部302の制御により送信される情報のうち、管理サーバ10に向けて送信される情報としては、例えば、入店時顔画像データ、ユーザが退店しようとした旨を示す情報などが挙げられる。
【0082】
出力制御部303は、各種情報を出力する制御を行う。具体的には、例えば、出力制御部303は、管理サーバ10から送信されてきた退店制御情報の内容がユーザの退店を禁止するものである場合、そのユーザが自動扉に近付くと、音声出力部から警告音を出力する制御を行う。また、例えば、出力制御部303は、管理サーバ10から送信されてきた退店制御情報の内容がユーザの退店を許可するものである場合、そのユーザが自動扉に近付くと、音声出力部から所定のメッセージを出力する制御を行うこともできる。「所定のメッセージ」としては、例えば、「ありがとうございました。またのご来店を心よりお待ちしております。」といった来店を感謝するメッセージなどであってもよい。
【0083】
扉制御部304は、自動扉の解錠の制御を行う。具体的には、扉制御部304は、情報取得部101により取得された退店制御情報に基づいて、自動扉の解錠の制御を行う。具体的には、扉制御部304は、退店制御情報の内容がユーザの退店を許可するものである場合には、そのユーザが自動扉に近付くと自動扉を解錠する制御を行う。これに対して、退店制御情報の内容がユーザの退店を禁止するものである場合、扉制御部304は、そのユーザが自動扉に近付いても自動扉を解錠しない。
【0084】
(管理者端末の制御部の機能構成)
図5(C)は、管理者端末40の制御部の機能構成の一例を示す図である。
管理者端末40の制御部では、情報取得部401と、送信制御部402と、出力制御部403とが機能する。
【0085】
情報取得部401は、各種の情報を取得する。具体的には、情報取得部401は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を、通信部を介して取得する。情報取得部401により取得される情報のうち、管理サーバ10から送信されてくる情報としては、例えば、商品情報、要注意顧客情報、警告情報などが挙げられる。
【0086】
送信制御部402は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部302は、管理サーバ10および外部に向けて各種の情報を、通信部を介して送信する制御を行う。送信制御部402の制御により送信される情報のうち、管理サーバ10に向けて送信される情報としては、例えば、管理者対応情報、各種の設定情報(例えば、監視対象距離の設定情報など)などが挙げられる。
【0087】
出力制御部403は、各種情報を出力する制御を行う。具体的には、例えば、出力制御部403は、管理サーバ10から送信されてきた情報を表示部から出力する制御を行う。出力制御部403の制御により表示部から出力される情報としては、例えば、商品情報、要注意顧客情報、警告情報などが挙げられる。
【0088】
(店舗サイネージの制御部の機能構成)
図6(A)は、店舗サイネージ70の制御部の機能構成の一例を示す図である。
店舗サイネージ70の制御部では、情報取得部701と、送信制御部702と、出力制御部703とが機能する。
【0089】
情報取得部701は、各種の情報を取得する。具体的には、例えば、情報取得部701は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を、通信部を介して取得する。情報取得部701により取得される情報のうち、管理サーバ10から送信されてくる情報としては、例えば、支援情報などが挙げられる。
【0090】
また、情報取得部701は、撮像部、録音部、および操作部を介して入力された情報を取得する。撮像部を介して入力される情報としては、例えば、店舗内顔画像データを含む顧客の撮像画像のデータなどが挙げられる。また、録音部を介して入力される情報としては、例えば、顧客が発話した音声のデータなどが挙げられる。また、操作部を介して入力される情報としては、例えば、顧客の入力操作により入力された操作情報などが挙げられる。
【0091】
送信制御部702は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部702は、管理サーバ10および外部に向けて各種の情報を、通信部を介して送信する制御を行う。送信制御部702の制御により送信される情報のうち、管理サーバ10に向けて送信される情報としては、例えば、店舗内顔画像データを含む顧客の撮像画像のデータ、顧客が発話した音声のデータ、顧客の入力操作により入力された操作情報などが挙げられる。
【0092】
出力制御部703は、各種情報を出力する制御を行う。具体的には、例えば、出力制御部703は、管理サーバ10から送信されてきた情報を表示部から出力する制御を行う。出力制御部703の制御により表示部から出力される情報としては、例えば、支援情報としてのテキスト情報や動画像のデータなどが挙げられる。また、例えば、出力制御部703は、管理サーバ10から送信されてきた情報を音声出力部から出力する制御を行う。出力制御部703の制御により音声出力部から出力される情報としては、例えば、支援情報としての音声のデータなどが挙げられる。
【0093】
(セルフレジ端末の制御部の機能構成)
図6(B)は、セルフレジ端末80の制御部の機能構成の一例を示す図である。
セルフレジ端末80の制御部では、情報取得部801と、送信制御部802と、出力制御部803とが機能する。
【0094】
情報取得部801は、各種の情報を取得する。具体的には、例えば、情報取得部801は、管理サーバ10、顧客端末90、および外部から送信されてきた情報を、通信部を介して取得する。情報取得部801により取得される情報のうち、管理サーバ10から送信されてくる情報としては、例えば、商品情報などが挙げられる。また、情報取得部801により取得される情報のうち、顧客端末90から送信されてくる情報としては、例えば、決済情報などが挙げられる。
【0095】
また、情報取得部801は、撮像部および操作部を介して入力された情報を取得する。撮像部を介して入力される情報としては、例えば、決済時顔画像データを含むユーザの撮像画像のデータなどが挙げられる。また、操作部を介して入力される情報としては、例えば、顧客の入力操作により入力された操作情報などが挙げられる。
【0096】
送信制御部802は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部802は、管理サーバ10、顧客端末90、および外部に向けて各種の情報を、通信部を介して送信する制御を行う。送信制御部802の制御により送信される情報のうち、管理サーバ10に向けて送信される情報としては、例えば、顧客の入力操作により入力された操作情報、顧客の決済処理が完了した旨を示す情報、決済情報、決済時顔画像データを含む顧客の撮像画像のデータなどが挙げられる。また、送信制御部802の制御により送信される情報のうち、顧客端末90に向けて送信される情報としては、例えば、決済情報などが挙げられる。
【0097】
出力制御部803は、各種情報を出力する制御を行う。具体的には、例えば、出力制御部803は、管理サーバ10、顧客端末90、および外部から送信されてきた情報を表示部から出力する制御を行う。出力制御部803の制御により表示部から出力される情報としては、例えば、商品情報、決済情報などが挙げられる。また、例えば、出力制御部803は、管理サーバ10から送信されてきた情報を音声出力部から出力する制御を行う。出力制御部803の制御により音声出力部から出力される情報としては、例えば、決済処理が完了した旨を示す所定のメッセージの音声などが挙げられる。
【0098】
(顧客端末の制御部の機能構成)
図6(C)は、顧客端末90の制御部の機能構成の一例を示す図である。
顧客端末90の制御部では、情報取得部901と、送信制御部902と、出力制御部903とが機能する。
【0099】
情報取得部901は、各種の情報を取得する。具体的には、例えば、情報取得部901は、セルフレジ端末80および外部から送信されてきた情報を、通信部を介して取得する。情報取得部901により取得される情報のうち、セルフレジ端末80から送信されてくる情報としては、例えば、決済情報などが挙げられる。また、情報取得部901は、操作部を介して入力された情報を取得する。撮像部を介して入力される情報としては、例えば、顧客の入力操作により入力された操作情報などが挙げられる。
【0100】
送信制御部902は、各種の情報を送信する制御を行う。具体的には、送信制御部802は、セルフレジ端末80および外部に向けて各種の情報を、通信部を介して送信する制御を行う。送信制御部902の制御により送信される情報のうち、セルフレジ端末80に向けて送信される情報としては、例えば、決済情報などが挙げられる。
【0101】
出力制御部903は、各種情報を出力する制御を行う。具体的には、例えば、出力制御部903は、顧客端末90および外部から送信されてきた情報を表示部から出力する制御を行う。出力制御部903の制御により表示部から出力される情報としては、例えば、決済情報などが挙げられる。また、例えば、出力制御部903は、セルフレジ端末80から送信されてきた情報を音声出力部から出力する制御を行う。出力制御部803の制御により音声出力部から出力される情報としては、例えば、決済処理が完了した旨を示す所定のメッセージの音声などが挙げられる。
【0102】
(管理サーバの処理の流れ)
図7は、管理サーバ10の処理のうち、ユーザの入店時における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0103】
管理サーバ10は、ゲート端末30から入店時顔画像データが送信されてくると(ステップS111でYES)、送信されてきた入店時顔画像データを取得して管理する(ステップS112)。これに対して、入店時顔画像データが送信されてきていない場合(ステップS111でNO)、管理サーバ10は、入店時顔画像データが送信されてくるまでステップS111を繰り返す。
【0104】
次に、管理サーバ10は、店舗サイネージ70から店舗内顔画像データが送信されてくると(ステップS113でYES)、送信されてきた店舗内顔画像データを取得して管理する(ステップS114)。これに対して、店舗内顔画像データが送信されてきていない場合(ステップS113でNO)、管理サーバ10は、店舗内顔画像データが送信されてくるまでステップS113を繰り返す。
【0105】
次に、管理サーバ10は、店舗カメラ50-1乃至50-nの各々により撮像された撮像可能領域の撮像画像のデータが送信されてくると(ステップS115でYES)、送信されてきた撮像可能領域の撮像画像のデータを取得して管理する(ステップS116)。これに対して、撮像可能領域の撮像画像のデータが送信されてきていない場合(ステップS115でNO)、管理サーバ10は、撮像可能領域の撮像画像のデータが送信されてくるまでステップS115を繰り返す。
【0106】
次に、管理サーバ10は、ステップS116で取得した撮像可能領域の撮像画像のデータを解析し(ステップS117)、撮像可能領域の撮像画像に含まれるユーザおよび所定区画を特定して抽出する(ステップS118)。管理サーバ10は、抽出したユーザと所定区画との距離を算出する(ステップS119)。そして、ユーザと所定区画との距離が監視対象距離を下回る場合(ステップS120でYES)、管理サーバ10は、ステップS118で撮像可能領域の撮像画像から抽出したユーザを監視対象として特定する(ステップS121)。これに対して、ユーザと所定区画との距離が監視対象距離を下回らない場合(ステップS120でNO)、管理サーバ10の処理はステップS115に戻る。次に、管理サーバ10は、ステップS116で取得した撮像可能領域の撮像画像のデータのうち、ステップS121で監視対象として特定したユーザが撮像されている撮像画像のデータを特定する(ステップS122)。
【0107】
図8は、管理サーバ10の処理のうち、ユーザの退店時における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0108】
管理サーバ10は、セルフレジ端末80から決済後顔画像データおよび決済情報が送信されてくると(ステップS211でYES)、送信されてきた決済後顔画像データおよび決済情報を取得して管理する(ステップS212)。これに対して、決済後顔画像データおよび決済情報が送信されてきていない場合(ステップS211でNO)、管理サーバ10は、これらの情報が送信されてくるまでステップS211を繰り返す。
【0109】
次に、管理サーバ10は、ユーザが退店しようとしている旨を示す情報がゲート端末30から送信されてくると(ステップS213でYES)、送信されてきた情報を取得して管理する(ステップS214)。これに対して、ユーザが退店しようとしている旨を示す情報が送信されてきていない場合(ステップS213でNO)、管理サーバ10は、ユーザが退店しようとしている旨を示す情報が送信されてくるまでステップS213を繰り返す。
【0110】
次に、管理サーバ10は、ユーザの退店の許否を判定する(ステップS215)。具体的には、管理サーバ10は、上述の
図7のステップS112で取得したユーザの入店時顔画像のデータと、
図7のステップS114で取得したユーザの店舗内顔画像のデータと、
図7のステップS117で解析した撮像可能領域の撮像画像のデータの解析結果と、
図8のステップS212で取得した決済後顔画像データおよび決済情報とに基づいて、ユーザの退店の許否を判定する。ステップS215の判定では、ユーザの入店時顔画像のデータと、店舗内顔画像のデータと、決済後顔画像データとが一致するかどうかが考慮される。
【0111】
そして、管理サーバ10は、ユーザの退店の許否の判定結果に基づいて、退店制御情報を生成し(ステップS216)、生成した退店制御情報をゲート端末30に向けて送信する(ステップS217)。その後、ゲート端末30にて退店制御情報に基づく自動扉の解錠の制御が行われることになる。
【0112】
(具体例)
図9は、
図1の情報処理システム1が適用される無人店舗T1の具体例を示す図である。
図9には、無人店舗T1を構成する陳列領域Taの様子が示されている。陳列領域Taには、商品M1が陳列された商品陳列棚H1と、商品M2が陳列された商品陳列棚H2とが配置されている。また、情報処理システム1を構成するゲート端末30と、店舗カメラ50-1乃至50-3と、店舗センサ60と、店舗サイネージ70-1乃至70-3と、セルフレジ端末80とが陳列領域Taに配置されている。また、ゲート端末30の近傍には、ゲート端末30に連動して警告灯を点灯させるパトランプLが配置されている。
【0113】
また、陳列領域Taには、無人店舗T1に入店した顧客Uc1およびUc2の各々が買い物をしている。また、無人店舗T1の外には、商品の補充陳列作業のために無人店舗T1に入店しようとしている補助店員Uf1が自動扉Dの前に立っている。顧客Uc1およびUc2の各々は、図示はしないが顧客端末90-1および90-2の各々を所持している。
【0114】
また、無人店舗T1が所在するZ県X市に隣接するZ県Y市には、無人店舗T1およびT2の運営を管理する管理事務所Jが設置されている。管理事務所Jには、管理者端末40を操作する管理者Kと、Z県Y市に隣接するZ県R市に所在する無人店舗T2の商品の補充陳列作業を行う図示せぬ補助店員が勤務している。また、無人店舗Tや管理事務所Jが所在するZ県から遠く離れた東京都のS区には、オペレータEが勤務するカスタマセンタCが設置されている。カスタマセンタCには、オペレータEが業務上使用するオペレータ端末20が配置されている。
【0115】
ゲート端末30は、補助店員Uf1が無人店舗T1に入店する際、補助店員Uf1の顔を撮像し、入店時顔画像データを取得する。補助店員Uf1の顔画像データが事前登録されている。このため、顔認証により自動扉Dの解錠の制御が行われる。これに対して、すでに無人店舗T1に入店している顧客Uc1およびUc2のうち顧客Uc2は、無人店舗T1を初めて利用する顧客である。このため、顔画像データが事前登録されていないが、入店時に顔画像データを提供する(すなわち、ゲート端末30に顔を撮像してもらう)だけでスムーズに入店することができる。
【0116】
また、顧客Uc2は、無人店舗T1を初めて利用する顧客であるが、店舗サイネージ70-1乃至70-3の各々に表示されるオペレータEのアバター画像とのコミュニケーションを通じて支援情報を提供してもらうことでスムーズに買い物をすることができる。なお、例えば、
図8の右上の吹き出しに示すように、過去に万引きなどの不正行為が行われたことがある商品陳列棚Hや、目玉商品や高額商品が陳列された商品陳列棚Hに店舗サイネージ70を設置されている場合には、管理者K側の効果として、不正行為の抑制や、目玉商品や高額商品の売り上げの増加を図ることができる。
【0117】
また、顧客Uc1は、要注意顧客として顔画像データが事前登録されている顧客である。顧客Uc1は、顧客Uc2と同様に、入店時に顔画像データを提供する(すなわち、ゲート端末30に顔を撮像してもらう)だけでスムーズに入店することができるが、ゲート端末30から管理サーバ10(
図1参照)に向けて送信された要注意顧客情報が管理者端末40により受信されている。このため、顧客Uc1に認識させることなく監視対象としてすでに特定され、管理者に情報共有されている。これにより、顧客Uc1が無人店舗T1で万引きなどの不正行為を行うことは困難になる。
【0118】
ここで、例えば、無人店舗T1に初めて来店した顧客Uc2が、商品M2を万引きするために商品陳列棚H2に接近し、店舗カメラ50-2の撮像可能領域に商品陳列棚H2が含まれていたとする。この場合、店舗カメラ50-2の撮像可能領域の撮像画像のデータの解析結果から算出される顧客Uc2と商品陳列棚H2との距離に基づいた監視が行われる。
【0119】
図10は、撮像可能領域の撮像画像の具体例を示す図である。
図10に示す撮像可能領域の撮像画像のデータは、上述の
図9の具体例における店舗カメラ50-2の撮像可能領域の撮像画像であるものとする。この撮像画像には、顧客Uc2と商品陳列棚H2とが含まれており、この撮像画像の解析結果から顧客Uc2と商品陳列棚H2との距離dが算出される。そして、算出された距離dが監視対象距離dtを下回った場合には、顧客Uc2が監視対象として特定される。これに対して、距離dが監視対象距離dtを下回らなかった場合には、顧客Uc2が監視対象として特定されない。
【0120】
顧客Uc2が監視対象として特定された後、撮像画像の解析結果から、顧客Uc2が接近した商品陳列棚H2に陳列されている商品M2が特定され、商品M2の商品情報および決済情報から顧客Uc2が不正行為(万引き)を行った可能性が高いと判定されたとする。この場合、顧客Uc2が自動扉Dから退店しようとしても自動扉Dが解錠されず、ゲート端末30から警告音が出力され、これに連動してパトランプLが点灯する。
【0121】
(他の実施の形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
【0122】
例えば、上述の実施の形態では、
図1の情報処理システム1が適用される無人店舗について説明しているが、有人の店舗であってもよいし、また、店舗ではなく商品が保管された倉庫などであってもよい。
【0123】
また、上述の実施の形態では、顧客と補助店員とで同一の監視対象距離が設定されているが、顧客と補助店員とでそれぞれ異なる監視対象距離が設定されてもよい。
【0124】
また、上述の実施の形態では、店舗サイネージ70にオペレータのアバター画像が表示されるが、アバター画像に限定されず、例えば、オペレータの撮像画像であってもよい。
【0125】
また、
図1に示す情報処理システム1の構成、
図2および
図3の各々に示す管理サーバ10およびオペレータ端末20各々のハードウェア構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。また、
図4乃至
図6(C)の各々に示す管理サーバ10、オペレータ端末20、ゲート端末30、管理者端末40、店舗サイネージ70、セルフレジ端末80、および顧客端末90の各々の機能構成も例示に過ぎず、特に限定されない。上述した処理を全体として実行できる機能が
図1の情報処理システム1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるかは
図4乃至
図6(C)の例に限定されない。
【0126】
また、
図7および
図8に示す管理サーバ10の処理のステップの順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われてもよい。また、
図9および
図10に示す具体例も一例に過ぎず、特に限定されない。
【0127】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0128】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータなどにネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0129】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体などで構成される。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0130】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムは、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
すなわち、本発明が適用される情報処理システム(例えば
図1の情報処理システム1)は、
店舗(例えば、
図1の無人店舗T)内の所定領域(例えば、上述の「撮像可能領域」)を撮像する1以上の撮像手段(例えば、
図1の店舗カメラ50-1乃至50-n)と、
店舗の所定の区画(例えば、
図8の商品陳列棚H1およびH2)を特定する区画特定手段(例えば、
図4の区画ユーザ抽出部102)と、
取得手段が取得した撮像画像に基づいて、店舗内のユーザと特定された区画との距離を算出する距離算出手段と、
算出された距離(例えば、ユーザと所定区画との距離)が所定値以下(例えば、上述の「監視対象距離」を下回る場合)となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定手段(例えば、
図4の距離算出部103、監視対象特定部104)と、
を有する。
これにより、店舗内の所定領域の撮像画像から算出されるユーザと所定区画との距離に基づいて、ユーザの不正行為を抑制することができる。その結果、完全に無人化された小売店舗の運営にあたり、顧客の入店制限や多額の設備投資を必要とする場合に比べて、顧客側および店舗運営側の各々の負担を抑制する情報システムを提供できる。
【0131】
また、前記所定の区画には、商品が陳列されている陳列領域と、当該商品の在庫が保管されている保管領域との少なくとも一方が含まれ、前記区画特定手段は、前記所定の区画として、前記陳列領域に配置された商品陳列棚と、前記保管領域に配置された商品保管棚との少なくとも一方を特定し、前記ユーザには、前記陳列領域に存在し得る顧客と、前記陳列領域および前記保管領域に存在し得る従業員との少なくとも一方が含まれることを特徴とすることができる。
これにより、店舗内の所定領域の撮像画像から算出されるユーザと所定区画との距離が予め定められた距離の閾値を下回るかどうかに基づいて、ユーザの不正行為を抑制することができる。
【0132】
前記商品の決済に関する決済情報と、当該商品の在庫に関する在庫情報とを少なくとも含む、当該商品に関する商品情報を取得する商品情報取得手段(例えば、
図4の情報取得部101)をさらに有し、
前記区画特定手段は、さらに、前記商品情報取得手段により取得された前記商品情報に基づいて、前記所定区画を特定することを特徴とすることができる。
これにより、顧客および従業員と商品陳列棚および商品保管棚の各々との距離と、決済情報と、在庫情報とに基づいて、ユーザの不正行為を抑制することができる。
【0133】
前記区画特定手段は、さらに、前記決済情報から算出される前記商品の販売の実績数と、前記在庫情報から算出される当該商品の在庫の増減に関する在庫増減数とを比較した結果に基づいて、それらの差が所定値以上である場合に、前記所定の区画を特定することを特徴とすることができる。
これにより、顧客および従業員と商品陳列棚および商品保管棚の各々との距離と、在庫情報から算出される在庫増減情報と、決済情報から算出される販売実績情報とに基づいて、ユーザの不正行為を抑制することができる。
【0134】
また、前記ユーザとしての顧客の前記店舗内への進入を検知する顧客検知手段と、
アバター画像を当該顧客に表示する表示手段と、
をさらに有することを特徴とすることができる。
これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0135】
また、前記報知手段は、前記店舗内の所定位置に配置された表示手段に前記支援情報を表示することで、当該支援情報を前記顧客に報知することを特徴とすることができる。
これにより、表示手段から得られる支援情報によってユーザの利便性を向上させることができる。
【0136】
また、アバター表示手段に設けられ、進入する顧客の顔を撮像する進入時顔画像取得手段と、
前記顧客が購入する前記商品の決済と、決済時の当該顧客の顔の撮像とを行う決済撮像手段と(例えば、
図1のセルフレジ端末80)、
前記取得手段により取得された撮像画像から、前記顧客の顔画像を抽出する抽出手段と、
前記進入時顔画像取得手段により取得された前記顧客の進入時顔画像と、抽出手段により抽出された前記顧客の店舗内顔画像と、前記決済撮像手段により撮像された前記顧客の決済時顔画像と、当該決済撮像手段により決済された前記商品の情報と、前記商品の決済額とを記憶する記憶手段と(例えば、
図2の管理サーバ10の記憶部13)、
をさらに有することを特徴とすることができる。
これにより、店舗に入店した顧客の顔の撮像画像のデータと、店舗内の顧客の行動とを対応付けて管理することができる。
【0137】
また、進入時顔画像、前記店舗内顔画像、および前記決済時顔画像を比較し、同一人物であるか否かを判定することにより、顔画像の関連付けを行う判定手段(例えば、
図4の監視対象特定部104)をさらに有し、
前記記憶手段は、記憶手段に記憶された入店時顔画像、店舗内顔画像、精算時顔画像、精算された商品、および決済金額を対応付けて記憶することを特徴とすることができる。
これにより、店舗に入店した顧客の顔の撮像画像のデータと、店舗内の顧客の行動とを対応付けて管理することができる。
【0138】
また、警告の対象となる顧客が前記店舗内に進入すると、所定の警告を管理者に報知する警告報知手段(例えば、
図5(B)の送信制御部302、出力制御部303、扉制御部304)をさらに有し、
前記記憶手段は、前記警告の対象となる顧客の顔の撮像画像をさらに記憶し、
前記判定手段は、さらに、前記進入時顔画像と、前記警告の対象となる顧客の顔の撮像画像とを比較した結果に基づいて、当該顧客が同一人物であるか否かを判定し、
前記警告報知手段は、前記判定手段が、前記進入時顔画像と、前記警告の対象となる顧客の顔の撮像画像とが同一の顧客の顔を撮像したものであると判定した場合、前記所定の警告を前記管理者に報知することを特徴とすることができる。
これにより、顧客の不正行為を抑制することができる。
【0139】
また、本発明が適用される情報処理装置(例えば
図4の管理サーバ10)は、
店舗内を撮像する1以上の撮像画像を取得する取得手段(例えば、
図4の情報取得部101)と、
店舗の所定の区画を特定する区画特定手段と、
撮像手段が取得した店舗内画像に基づいて、店舗内のユーザ(例えば、
図9の顧客Uc2)と特定された区画との距離を算出する距離算出手段と、
算出された距離が所定値以下(例えば、上述の「監視対象距離」を下回る場合)となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定手段(例えば、
図4の距離算出部103、監視対象特定部104)と、
を有することを特徴とすることができる。
これにより、完全に無人化された小売店舗の運営にあたり、顧客の入店制限や多額の設備投資を必要とする場合に比べて、顧客側および店舗運営側の各々の負担を抑制する情報処理装置を提供できる。
【0140】
また、本発明が適用される情報処理方法は、
店舗内を撮像する1以上の撮像画像を取得するステップと(例えば
図7のステップS116)、
店舗の所定の区画を特定するステップと(例えば
図7のステップS118)、
撮像手段が取得した店舗内画像に基づいて、店舗内のユーザと特定された区画との距離を算出するステップと、
算出された距離が所定値以下となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定ステップと、
を含むことを特徴とする。
これにより、完全に無人化された小売店舗の運営にあたり、顧客の入店制限や多額の設備投資を必要とする場合に比べて、顧客側および店舗運営側の各々の負担を抑制する情報処理方法を提供できる。
【0141】
また、本発明が適用されるプログラムは、
コンピュータに、
店舗内を撮像する1以上の撮像画像を取得する機能と、
店舗の所定の区画を特定する機能と、
撮像手段が取得した店舗内画像に基づいて、店舗内のユーザと特定された区画との距離を算出する機能と、
算出された距離が所定値以下となったユーザが撮像されている店舗内画像を特定する画像特定機能と、
を実現させるためのプログラムである。
これにより、完全に無人化された小売店舗の運営にあたり、顧客の入店制限や多額の設備投資を必要とする場合に比べて、顧客側および店舗運営側の各々の負担を抑制するプログラムを提供できる。
【符号の説明】
【0142】
1・・・情報処理システム、10・・・管理サーバ、11・・・制御部、12・・・メモリ、13・・・記憶部、14・・・通信部、15・・・操作部、16・・・表示部、20・・・オペレータ端末、21・・・制御部、22・・・メモリ、23・・・記憶部、24・・・通信部、25・・・操作部、26・・・表示部、27・・・撮像部、28・・・録音部、29・・・音声出力部、30・・・ゲート端末、101・・・情報取得部、102・・・区画ユーザ抽出部、103・・・距離算出部、104・・・監視対象特定部、105・・・画像特定部、106・・・退店制御情報生成部、107・・・送信制御部、131・・・撮像画像DB、132・・・ユーザDB、133・・・サイズDB、134・・・商品DB、301・・・情報取得部、302・・・送信制御部、303・・・出力制御部、304・・・扉制御部、701・・・情報取得部、702・・・送信制御部、703・・・出力制御部、801・・・情報取得部、802・・・送信制御部、803・・・出力制御部、901・・・情報取得部、902・・・送信制御部、903・・・出力制御部、N・・・ネットワーク