(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101293
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】ブラケット及び作業機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/16 20060101AFI20240722BHJP
E02F 9/00 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
E02F9/16 Z
E02F9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005193
(22)【出願日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100187562
【弁理士】
【氏名又は名称】沼田 義成
(72)【発明者】
【氏名】岡▲崎▼ 耕平
(57)【要約】
【課題】複数の機器の組付けや整備における作業性を向上させることを目的とする。
【解決手段】作業機械の運転席の前方に配置されるブラケット50であって、一の機器(前照灯38)と他の機器(モニタ36)とを含む複数の機器を支持する支持部51を備え、ブラケット50に対する所定方向において、一の機器の一部又は全部が他の機器により遮蔽される。支持部51は、一の機器が取り付けられる一の取付面(下面51Lo)と、一の取付面の裏側に設けられ、他の機器が取り付けられる他の取付面(上面51U)と、を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械の運転席の前方に配置されるブラケットであって、
一の機器と他の機器とを含む複数の機器を支持する支持部を備え、
前記ブラケットに対する所定方向において、前記一の機器の一部又は全部が前記他の機器により遮蔽されることを特徴とするブラケット。
【請求項2】
前記支持部は、
前記一の機器が取り付けられる一の取付面と、
前記一の取付面の裏側に設けられ、前記他の機器が取り付けられる他の取付面と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のブラケット。
【請求項3】
前記支持部は、前記一の取付面に交わる方向に貫通し、複数の前記機器の少なくとも一つに接続される配線が通される孔を備えることを特徴とする請求項2に記載のブラケット。
【請求項4】
前記支持部は、前記一の取付面に交わる方向に屈曲した屈曲部を備えることを特徴とする請求項3に記載のブラケット。
【請求項5】
前記支持部は、前記配線を保持する保持部を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載のブラケット。
【請求項6】
前記一の機器は、前照灯であり、
前記他の機器は、情報を表示するモニタであることを特徴とする請求項1に記載のブラケット。
【請求項7】
請求項1に記載のブラケットを備えることを特徴とする作業機械。
【請求項8】
前記ブラケットは、前記運転席から見て乗降口の反対側に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器を支持するブラケット及びブラケットを備える作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
運転席の前方に前照灯が設けられた作業機械が知られている。例えば、特許文献1で開示された建設機械は、柵部材におけるオペレータの足掛けスペースを確保することを目的として、運転席よりも前側に下部走行体を操作するための走行レバーが設けられ、走行レバーよりも前側に柵部材が設けられ、柵部材に前照灯が取り付けられている。しかし、この構成では、オペレータの正面の視界が欠損するという問題がある。
【0003】
これに対して、特許文献2で開示された建設機械は、正面下方の視界を確保できると共に、オペレータの脚が前照灯に接触し難い建設機械の提供を目的として、オペレータが着座する運転席と、運転席の左側または右側の前方に位置して建設機械の状態を報知するモニタ装置と、モニタ装置の前側に位置して前方を照射する前照灯と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-193354号公報
【特許文献2】特開2007-63778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載された建設機械においては、キャノピの右側壁部に沿って配線等を覆うカバー部材が設けられ、カバー部材の前端側に上側に向けて角柱状に突出した突出部が設けられ、突出部のうち運転席と対面する側にモニタ装置が取り付けられている。また、運転席の前側に運転席を保護するガード部材が設けられ、ガード部材の上側水平支柱に取付座が設けられ、取付座に前照灯が取り付けられている。そのため、モニタ装置を組み付ける作業と前照灯を組み付ける作業とが別々に発生する。また、整備のためにモニタ装置と前照灯を取り外す場合にも、モニタ装置を取り外す作業と前照灯を取り外す作業とが別々に発生する。要するに、特許文献2に記載された構成では、機器の組付けや整備において、運転席周辺での窮屈な姿勢での作業が多くなるため、作業性が悪いという問題があった。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮し、複数の機器の組付けや整備における作業性を向上させることのできるブラケット及び作業機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係るブラケットは、作業機械の運転席の前方に配置されるブラケットであって、一の機器と他の機器とを含む複数の機器を支持する支持部を備え、前記ブラケットに対する所定方向において、前記一の機器の一部又は全部が前記他の機器により遮蔽される。
【0008】
前記支持部は、前記一の機器が取り付けられる一の取付面と、前記一の取付面の裏側に設けられ、前記他の機器が取り付けられる他の取付面と、を備えていてもよい。
【0009】
前記支持部は、前記一の取付面に交わる方向に貫通し、複数の前記機器の少なくとも一つに接続される配線が通される孔を備えていてもよい。
【0010】
前記支持部は、前記一の取付面に交わる方向に屈曲した屈曲部を備えていてもよい。
【0011】
前記支持部は、前記配線を保持する保持部を備えていてもよい。
【0012】
前記一の機器は、前照灯であり、前記他の機器は、情報を表示するモニタであってもよい。
【0013】
また、本発明に係る作業機械は、上記のいずれかのブラケットを備える。
【0014】
前記ブラケットは、前記運転席から見て乗降口の反対側に設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数の機器の組付けや整備における作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係る作業機械の左側面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る作業機械の正面図である。
【
図3】囲いに取り付けられたブラケットを示す正面図である。
【
図4】囲いに取り付けられたブラケットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態に係るブラケット50の取付構造について説明する。
【0018】
最初に、作業機械1の全体の構成について説明する。
図1は、作業機械1の左側面図である。
図2は、作業機械1の正面図である。各図において、U、Lo、L、R、Fr、Rrは、それぞれ上、下、左、右、前、後を示す。
【0019】
作業機械1は、建設現場、解体現場、鉱山等で用いられ、オペレータが行う操作に応じて作業を行う。本実施形態における作業機械1は、土砂の掘削作業などを行う油圧ショベルである。作業機械1は、下部走行体2と、上部旋回体3と、作業機4とを備えている。下部走行体2の上方に上部旋回体3が設けられ、上部旋回体3の右前部に作業機4が設けられている。
【0020】
[下部走行体]
下部走行体2は、左右一対のクローラ21と、トラックフレーム22と、ブレード24と、を備えている。一対のクローラ21は、上部旋回体3に設けられた原動機31から動力を伝達され、作業機械1の走行を行う。トラックフレーム22は、一対のクローラ21の間に設けられ、上部旋回体3を旋回可能に支持する。ブレード24は、整地作業等に用いられる。
【0021】
[上部旋回体]
上部旋回体3は、旋回フレーム30と、原動機31と、カウンタウェイト32と、運転部33と、を備えている。旋回フレーム30は、スイベルジョイント(図示省略)を介してトラックフレーム22に旋回可能に支持され、油圧モータ(図示省略)によって旋回駆動される。原動機31は、例えば内燃機関である。運転部33は、旋回フレーム30の左右方向の中央から左側に設けられている。
【0022】
運転部33の内部には、オペレータが着座する運転席35、各種情報を表示するモニタ36、オペレータの操作を受け付ける操作部37が設けられている。モニタ36は、例えば、液晶表示装置である。操作部37は、例えば、クローラ21を操作するための走行レバー、作業機4を操作するためのコンソール等である。原動機31は、運転席35の下方に設けられている。カウンタウェイト32は、原動機31の後方に設けられている。
【0023】
運転部33は、囲い34によって保護されている。囲い34は、支柱34Pと屋根34Rと隔壁34Wと柵34Fとを備える。支柱34Pは、運転席35の右前方、右後方、及び、後方中央に設けられている。屋根34Rは、これら3本の支柱34Pによって支持されている。隔壁34Wは、右前方の支柱34Pと右後方の支柱34Pとにわたって設けられ、作業機4と運転部33とを隔てている。運転部33の左方は開放されており、オペレータが運転部33に乗り降りするための乗降口34Eとして用いられる。柵34Fは、運転席35の前方に設けられており、運転部33を保護する機能と、オペレータが運転部33に乗り降りする際に掴む手すりとしての機能を兼ね備える。
【0024】
[作業機]
作業機4(
図1、2参照)は、オペレータが行う操作に応じて土砂の掘削作業、破砕作業、排土作業等の各種作業を行う。作業機4は、運転部33の右方に設けられている。作業機4は、ブーム41と、アーム42と、アタッチメント43と、を備えている。ブーム41は、旋回フレーム30の右前部に設けられた水平軸41Hを支点として揺動可能である。アーム42は、ブーム41の先端に設けられた水平軸42Hを支点として揺動可能である。アタッチメント43は、アーム42の先端に設けられた水平軸43Hを支点として揺動可能である。本実施形態では、アタッチメント43として、掘削作業用のバケットが設けられているが、ブレーカ、オーガ等が設けられていてもよい。
【0025】
作業機4は、ブーム41、アーム42、アタッチメント43をそれぞれ駆動するブームシリンダ41A、アームシリンダ42A、アタッチメントシリンダ43Aを備えている。作業機4は、原動機31が発生した動力により駆動される油圧ポンプ(図示省略)によって作動油をタンク(図示省略)からブームシリンダ41A、アームシリンダ42A、アタッチメントシリンダ43Aへ供給し、油圧ポンプによって加圧されるとともにコントロールバルブ(図示省略)によって方向や流量が規制された作動油を動力伝達媒体としてブームシリンダ41A、アームシリンダ42A、アタッチメントシリンダ43Aを駆動する。
【0026】
図3は、囲い34に取り付けられたブラケット50を示す正面図である。
図4は、囲い34に取り付けられたブラケット50を示す斜視図である。
図5乃至7は、ブラケット50を示す斜視図である。なお、
図7では、前照灯38が省略されている。
【0027】
ブラケット50は、運転席35の右前方に配置され(
図1乃至4参照)、囲い34の隔壁34Wの前端部に取り付けられている(
図4参照)。ブラケット50は、複数の機器を支持する支持部51を備えている。本実施形態に係るブラケット50は、複数の機器の一例として、前照灯38とモニタ36を支持する。
【0028】
ブラケット50(
図6、7参照)は、水平に配置された平板状の支持部51を備えている。支持部51は、前後方向及び左右方向に平行な四辺を有する長方形の左後部の隅角部を斜めに直線的に切り欠いた形状を有する。また、支持部51の右前部の隅角部は、右前方の支柱34Pの形状に沿って切り欠かれている。本実施形態では、支柱34Pが丸パイプであるため、支持部51の右前部の隅角部は、円弧状に切り欠かれている。すなわち、支持部51は、前後方向に沿う左縁部51L及び右縁部51Rと、左右方向に沿う前縁部51Fr及び後縁部51Rrと、左縁部51Lと後縁部51Rrとをつなぐ左後切欠部51Aと、右縁部51Rと前縁部51Frとをつなぐ右前切欠部51Bと、を有する。右縁部51R、後縁部51Rr、切欠部51A、左縁部51Lには、それぞれ下方に屈曲した屈曲部52が設けられている。前縁部51Frには、上方に屈曲した屈曲部56が設けられている。
【0029】
右縁部51Rに設けられた屈曲部52は、隔壁34Wと平行に配置され、前後方向の2箇所に上下方向を長手方向とする長孔52Hを備えている。隔壁34W(
図4参照)には、長孔52Hに対応するねじ孔(図示省略)が設けられており、ボルト(図示省略)を長孔52Hに通してねじ孔に締結することで、ブラケット50が隔壁34Wに固定される。ブラケット50の上下方向の位置は、長孔52Hの長手方向に沿って調整可能である。
【0030】
支持部51の下面51Lo(一の取付面の一例)には、取付部材53を介して前照灯38(一の機器の一例)が取り付けられている。支持部51の上面51U(他の取付面の一例)には、取付部材54を介してモニタ36(他の機器の一例)が取り付けられている。
【0031】
取付部材53は、支持部51の下面51Loに平行に配置される平板状の基部53Bと、基部53Bの左右両端部から下方に屈曲した屈曲部51Cと、を有する。基部53Bは、上下方向を軸方向とする軸部材53Vを用いて支持部51に取り付けられ、軸部材53V周りに向きの調整が可能である。前照灯38は、水平方向を軸方向とする軸部材53Hを用いて取付部材53に取り付けられ、軸部材53H周りに向きの調整が可能である。
【0032】
取付部材54は、支持部51の上面51Uに平行に配置される平板状の基部54Bと、基部54Bの後端部から上方に屈曲した平板状の本体部54Mと、を備える。本体部54Mは前傾し、且つ、後面を若干左方に向けた姿勢で配置されている。基部54Bは、左後切欠部51Aに沿って、支持部51の上面51Uに溶接されている。モニタ36の内部に本体部54Mが挿入され、モニタ36の後部の内側の部分が本体部54Mに固定される。モニタ36は、表示面を後方斜め上方、且つ、若干左方に向けた姿勢で配置されている。
【0033】
図3、4に示されるように、運転席35に着席したオペレータから見て右前方斜め下方にモニタ36が位置するように、ブラケット50の上下方向の位置が設定されている。前照灯38は、ブラケット50の前方斜め下方に設けられている。そのため、オペレータの視線方向(ブラケット50に対する所定方向の一例)において、前照灯38の一部又は全部がモニタ36により遮蔽されている。
【0034】
支持部51は、左右方向の中央、且つ、前後方向の中央よりも若干後方に、上下方向に貫通した孔51H(
図6、7参照)を備えている。孔51Hは、取付部材54の基部54Bが溶接されている箇所よりも右前方に位置している。また、支持部51の後縁部51Rrに設けられた屈曲部52の前面には、保持部55が設けられている。
図6、7に示された保持部55は、モニタ36に設けられた配線39が接続されるコネクタである。配線39は、モニタ36に電力を供給する給電線、モニタ36に画像信号を入力する信号線等である。なお、保持部55は、前照灯38に電力を供給する給電線(図示省略)を接続するように構成されていてもよい。また、保持部55は、配線39を結束する結束バンド(図示省略)であってもよい。
【0035】
以上説明した本実施形態に係るブラケット50によれば、作業機械1の運転席35の前方に配置されるブラケット50であって、一の機器(前照灯38)と他の機器(モニタ36)とを含む複数の機器を支持する支持部51を備え、ブラケット50に対する所定方向において、一の機器の一部又は全部が他の機器により遮蔽される。この構成によれば、複数の機器をブラケット50に支持されたまま同時に着脱することができるから、複数の機器の組付けと整備における作業性を向上させることができる。
【0036】
また、例えば、運転席35の近傍に複数の機器を設置することを想定すると、運転席35に着席したオペレータの視線方向(ブラケット50に対する所定方向の一例)において一の機器が他の機器により全く遮蔽されない場合には視界の欠損が最大となる。これに対して、本実施形態では、視線方向において一の機器の一部又は全部が他の機器により遮蔽されるから、視界の欠損を減らすことができる。また、ブラケット50に複数の機器を取り付けてユニットを構成し、ユニットを作業機械1に組み付けることで、複数の機器のレイアウトが容易になる。
【0037】
また、本実施形態に係るブラケット50によれば、支持部51は、一の機器が取り付けられる一の取付面(下面51Lo)と、一の取付面の裏側に設けられ、他の機器が取り付けられる他の取付面(上面51U)と、を備える。ブラケット50に複数の機器を取り付けたユニットをコンパクト化することができる。例えば、支持部51の下面51Loに一の機器が取り付けられ、支持部51の上面51Uに他の機器が取り付けられた場合には、ユニットの前後方向及び左右方向のコンパクト化が実現できる。また、このユニットを運転席35の前方に配置することで、正面の視界の欠損を減らすことができる。
【0038】
また、本実施形態に係るブラケット50によれば、支持部51は、一の取付面に交わる方向に貫通し、複数の機器の少なくとも一つに接続される配線39が通される孔51Hを備える。この構成によれば、機器への配索が容易になる。また、支持部51で配線39を隠すことができるから、美観を保つことができる。
【0039】
また、本実施形態に係るブラケット50によれば、支持部51は、一の取付面に交わる方向に屈曲した屈曲部52を備える。この構成によれば、配線39を屈曲部52で隠すことができるから、美観を保つことができる。
【0040】
また、本実施形態に係るブラケット50によれば、支持部51は、配線39を保持する保持部55を備える。この構成によれば、複数の機器の配線39をまとめて保持することができる。また、配線39が接続されたユニットの着脱が容易になる。
【0041】
また、本実施形態に係るブラケット50によれば、一の機器は、前照灯38であり、他の機器は、情報を表示するモニタ36である。この構成によれば、所定方向において前照灯38の一部又は全部がモニタ36により遮蔽されるように配置することができるから、視界の欠損を減らすことができる。
【0042】
また、本実施形態に係る作業機械1によれば、ブラケット50を備える。この構成によれば、視線方向において一の機器の一部又は全部が他の機器により遮蔽されるように配置することができるから、視界の欠損を減らすことができる。
【0043】
また、本実施形態に係る作業機械1によれば、ブラケット50は、運転席35から見て乗降口34Eの反対側に設けられている。この構成によれば、ブラケット50が乗降の邪魔にならない。
【0044】
上記実施形態は以下のように変形されてもよい。
【0045】
図1、2に例示された囲い34は、キャノピ型であるが、囲い34は箱状のキャビン型であってもよい。キャビン型の囲い34の場合、囲い34の前部に前照灯38の前部を露出させる開口部(図示省略)、又は、前照灯38の光を透過する透明な部位(図示省略)を設けることで本発明が適用可能である。
【0046】
上記実施形態では、ブラケット50がモニタ36と前照灯38を支持する例が示されたが、これら以外の機器がブラケット50に支持されていてもよい。例えば、水準器(図示省略)がブラケット50に支持されていてもよい。
【0047】
<付記>
上記実施形態は、以下のように特定することができる。
【0048】
<付記1>
作業機械の運転席の前方に配置されるブラケットであって、
一の機器と他の機器とを含む複数の機器を支持する支持部を備え、
前記ブラケットに対する所定方向において、前記一の機器の一部又は全部が前記他の機器により遮蔽されることを特徴とするブラケット。
【0049】
<付記2>
前記支持部は、
前記一の機器が取り付けられる一の取付面と、
前記一の取付面の裏側に設けられ、前記他の機器が取り付けられる他の取付面と、を備えることを特徴とする付記1に記載のブラケット。
【0050】
<付記3>
前記支持部は、前記一の取付面に交わる方向に貫通し、複数の前記機器の少なくとも一つに接続される配線が通される孔を備えることを特徴とする付記2に記載のブラケット。
【0051】
<付記4>
前記支持部は、前記一の取付面に交わる方向に屈曲した屈曲部を備えることを特徴とする付記3に記載のブラケット。
【0052】
<付記5>
前記支持部は、前記配線を保持する保持部を備えることを特徴とする付記3又は4に記載のブラケット。
【0053】
<付記6>
前記一の機器は、前照灯であり、
前記他の機器は、情報を表示するモニタであることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1つに記載のブラケット。
【0054】
<付記7>
付記1乃至6のいずれか1つに記載のブラケットを備えることを特徴とする作業機械。
【0055】
<付記8>
前記ブラケットは、前記運転席から見て乗降口の反対側に設けられていることを特徴とする付記7に記載の作業機械。
【符号の説明】
【0056】
1 作業機械
34E 乗降口
35 運転席
36 モニタ(他の機器)
38 前照灯(一の機器)
39 配線
50 ブラケット
51 支持部
51Lo 下面(一の取付面)
51U 上面(他の取付面)
51H 孔
52 屈曲部
55 保持部