(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101390
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】給水装置
(51)【国際特許分類】
F04D 15/00 20060101AFI20240722BHJP
F04B 51/00 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
F04D15/00 D
F04D15/00 Z
F04B51/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005352
(22)【出願日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】000148209
【氏名又は名称】株式会社川本製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】村田 幸栄
(72)【発明者】
【氏名】藤田 雅之
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 裕大
(72)【発明者】
【氏名】豊田 耕司
【テーマコード(参考)】
3H020
3H145
【Fターム(参考)】
3H020AA03
3H020BA11
3H020CA01
3H020CA04
3H020DA22
3H020EA03
3H020EA12
3H020EA17
3H145AA14
3H145AA23
3H145CA03
3H145CA06
3H145DA07
3H145EA13
3H145EA14
3H145FA16
3H145FA23
(57)【要約】
【課題】逆止弁の修復機能を有する給水装置を提供すること。
【解決手段】給水装置は、複数のポンプユニットと、前記複数のポンプユニットの二次側にそれぞれ接続される複数の流量検出器と、前記複数の流量検出器の一次側又は二次側にそれぞれ接続される複数の逆止弁と、前記複数のポンプユニットの二次側に設けられる圧力検出器と、前記ポンプユニットの全てが停止中に、流量を検出した前記流量検出器に接続された逆止弁を異常と判定するとともに、前記異常と判定した前記逆止弁に接続された前記ポンプユニットを駆動する制御部と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のポンプユニットと、
前記複数のポンプユニットの二次側にそれぞれ接続される複数の流量検出器と、
前記複数の流量検出器の一次側又は二次側にそれぞれ接続される複数の逆止弁と、
前記複数のポンプユニットの二次側に設けられる圧力検出器と、
前記ポンプユニットの全てが停止中に、流量を検出した前記流量検出器に接続された逆止弁を異常と判定するとともに、前記異常と判定した前記逆止弁に接続された前記ポンプユニットを駆動する制御部と、を備える給水装置。
【請求項2】
前記ポンプユニットを駆動するインバータを備え、
前記制御部は、所定の目標圧力で前記インバータを制御する通常駆動制御と、前記逆止弁の前記異常を判定したときに、前記通常駆動制御の圧力制御に関わる制御設定に対して異なる圧力制御に関わる制御設定で前記インバータを制御する修復制御とを行う、請求項1に記載の給水装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ポンプユニットの全てが停止中に、前記圧力検出器で検出された圧力が起動圧力以下であり、且つ、前記異常と判定した前記逆止弁がないときには前記通常駆動制御で前記ポンプユニットを制御し、前記ポンプユニットの全てが停止中に、前記圧力検出器で検出された圧力が前記起動圧力以下であり、且つ、前記異常と判定した前記逆止弁があるときには前記修復制御で前記ポンプユニットを制御する、請求項2に記載の給水装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ポンプユニットの全てが停止中に、前記圧力検出器で検出された圧力が起動圧力以下であるときに、前記異常と判定した前記逆止弁があるときは前記通常駆動制御で前記ポンプユニットを制御し、前記通常駆動制御において前記流量検出器で検出した流量が停止流量となると、前記ポンプユニットの全てを停止し、その後、前記修復制御で前記ポンプユニットを制御する、請求項2に記載の給水装置。
【請求項5】
前記圧力制御に関わる制御設定とは、目標圧力及び周波数加速度の少なくとも一方である、請求項2に記載の給水装置。
【請求項6】
前記制御部は、所定の回数、前記逆止弁の前記異常を判定したときに、前記逆止弁の故障と判定する、請求項1に記載の給水装置。
【請求項7】
発報部及び通信器の少なくとも一方を備え、
前記制御部は、前記発報部及び前記通信器の少なくとも一方を制御して前記逆止弁の前記異常及び前記故障の少なくとも一方の情報を含む運転情報を外部に出力する、請求項6に記載の給水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆止弁を用いる給水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従前から、給水装置において、ポンプの二次側に流量検知部を設け、流量検知部によって検知した流量によってポンプの制御を行う技術が知られている。しかしながら、逆止弁の異常として、異物の噛み込みや弁体の変形が生じると、逆止弁が逆流防止としての機能を成さずに、逆流が生じる虞がある。そこで、給水装置として、流量検知部を用いて、逆止弁の異常の検知をする技術も知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6682189号公報
【特許文献2】特許第6650491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、逆止弁の異常を検知することはできても、逆止弁の異常を改善でき得るかどうかの確認は行っていない。特に、軽度な逆止弁の異常であれば、解消可能な場合があることから、異常が生じた逆止弁の修復を試みる技術が求められている。
【0005】
そこで本発明は、異常が生じた逆止弁の修復機能を有する給水装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、給水装置は、複数のポンプユニットと、前記複数のポンプユニットの二次側にそれぞれ接続される複数の流量検出器と、前記複数の流量検出器の一次側又は二次側にそれぞれ接続される複数の逆止弁と、前記複数のポンプユニットの二次側に設けられる圧力検出器と、前記ポンプユニットの全てが停止中に、流量を検出した前記流量検出器に接続された逆止弁を異常と判定するとともに、前記異常と判定した前記逆止弁に接続された前記ポンプユニットを駆動する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、逆止弁の修復機能を有する給水装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る管理システムの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら実施形態に係る給水装置について説明する。なお、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号を付し、重複する説明については基本的に省略する。例えば、複数の同一または類似の要素が存在する場合に、各要素を区別せずに説明するために共通の符号を用いることがあるし、各要素を区別して説明するために当該共通の符号に加えて枝番号を用いることもある。
【0010】
図1は、本実施形態に係る管理システムを例示するブロック図である。
図1に示すように、管理システムは、管理サーバ1、複数の給水装置3-nおよび複数の端末5-n(nはインデックス)を含む。
図1では、nが2である場合の構成を示しているが、これに限定する必要はなく、nは1以上であれば幾つでもよい。以下、特に区別しないときは単に給水装置3および端末5と記載することとする。管理システムでは、給水装置3に関して測定されるポンプ情報などを管理サーバ1で用いて管理するコンピュータシステムである。
【0011】
図1に示すように、管理サーバ1と給水装置3と端末5とは、ネットワークNWを介して、4G、5Gといった携帯通信網や、Wimaxなどの比較的遠距離の無線通信回線を介して接続される。また、給水装置3と端末5とは、上述した無線通信回線に加え、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Filed Communication)、赤外線通信といった比較的近距離の無線通信手段により接続されることを想定する。なお、給水装置3と端末5とは、USBやケーブルによるLAN接続といった有線通信回線を介して接続されてもよい。
【0012】
管理サーバ1は、管理装置の一例であり、CPU等のプロセッサ、ROMやRAM等のメモリ、表示機器、入力機器及び通信機器を有するコンピュータである。管理サーバ1は、複数の給水装置3に関する各種データを管理するためのHDD、SSD、集積回路記憶装置等の大容量記憶装置を有する。当該大容量記憶装置をデータベースと呼ぶことにする。例えば、管理サーバ1は、給水装置3に関する各種データをデータベースに記憶し、そして、給水装置3の稼働状況を管理する。なお、管理サーバ1は、オンプレミスサーバに限らず、クラウドサーバであってもよい。
【0013】
給水装置3は、例えば、水を増圧し、建物に設けられた蛇口やシャワーヘッド等の供給先に給水する。
【0014】
端末5は、点検作業員等のユーザが持ち運び可能な通信端末であり、例えば、ノートPC、モバイル端末(スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット)が挙げられる。なお、端末5は、給水装置3の管理専用に構成された通信デバイスであってもよい。端末5から、給水装置3を制御可能としてもよく、例えば、給水装置3を制御するためのアプリケーション(以下、制御アプリケーションともいう)が搭載されてもよいし、Webブラウザから給水装置3を制御可能としてもよい。
【0015】
次に、実施形態に係る給水装置3について
図2及び
図3を用いて説明する。
図2に示すように、給水装置3は、複数のポンプユニット11と、各ポンプユニット11の二次側に設けられた複数の流量検出器12と、各流量検出器12の二次側に設けられた複数の逆止弁13と、複数のポンプユニット11の二次側に設けられた圧力検出器14と、ポンプユニット11の二次側に設けられた蓄圧装置15と、ポンプユニット11を制御する制御盤50と、を備える。また、給水装置3は、各種配管を含む。なお、一次側とは、
図2に矢印で示すポンプユニット11を駆動したときの水の流れ方向において上流側を意味し、二次側とは、該水の流れ方向において下流側を意味する。
【0016】
流量検出器12及び逆止弁13は、複数のポンプユニット11のそれぞれの二次側に設けられる。本実施形態においては、
図2に示すように、給水装置3がポンプユニット11を2台有する例を用いて説明する。2台のポンプユニット11は、並列に接続される。例えば、2台のポンプユニット11は、一次側に分岐配管16が接続される。また、2台のポンプユニット11は、二次側に合流配管17が接続され、この合流配管17の合流部17aの二次側が給水先に接続される。なお、ポンプユニット11は、2台以上であれば、その台数は限定されない。
【0017】
分岐配管16は、分岐部16aの一次側が貯水槽等の給水源に接続される。分岐配管16は、分岐部16aの二次側にそれぞれポンプ21の吸込口が接続される配管である。
【0018】
合流配管17は、各ポンプ21の吐出口に接続され、各ポンプ21の二次側において合流する配管である。合流配管17は、合流部17aの二次側に、二方向に分岐する分岐部17bと、分岐部17bの一方に接続された配管17cと、分岐部17bの他方に接続された分岐管17dと、を備える。配管17cは、給水先である給水管に接続され、分岐管17dは、蓄圧装置15に接続される。
【0019】
ポンプユニット11は、回転機械としてのポンプ21と、回転電機としてのモータ22と、を備える。なお、ポンプユニット11は、ポンプ21の一次側及び逆止弁13の二次側に、手動によって流路を開閉可能に形成され、常時開で使用され、メンテナンス等において閉じられる開閉弁を有していても良い。
【0020】
ポンプ21は、駆動することで、水を増圧し、二次側へ供給する。ポンプ21は、ポンプケーシング内に回転軸に固定された羽根車を有し、モータ22によって回転軸が回転することで、羽根車が回転し、水を増圧する。このようなポンプ21は、1枚の羽根車を有する単段ポンプであってもよく、また、複数の羽根車を有する多段ポンプであってもよい。
【0021】
モータ22は、ポンプ21を駆動する。モータ22は、例えば、固定子、回転子及びモータ軸を有し、モータ軸がポンプ21の回転軸に接続される。モータ22は、制御盤50の後述するインバータ54に接続される。
【0022】
流量検出器12は、流量センサである。流量検出器12は、各ポンプユニット11にそれぞれに設けられ、ポンプユニット11の二次側、即ち、ポンプ21の吐出口から吐出する水の流れを検出する。具体例として、流量検出器12は、ポンプ21の二次側であって、且つ、逆止弁13の一次側に設けられる。流量検出器12は、ポンプ21の二次側であって、且つ、逆止弁13の一次側において、各ポンプ21の吐出流量を検出する。流量検出器12は、検出した流量の情報を信号として出力する。
【0023】
例えば、流量検出器12は、流量値を検出可能な羽根車式等が用いられる。なお、流量検出器12は、停止流量のみを検出するパドル式、スイング式、リフト式及びフロート式等であってもよい。
【0024】
逆止弁13は、ポンプ21の二次側に設けられる。具体例として、ポンプ21の吐出口又は吐出口の二次側の配管に設けられ、ポンプ21側への水の逆流を防止する機能を有する。逆止弁13は、弁座と、弁座に相対的に移動する弁体を含む。逆止弁13は、ポンプ21からポンプ21の二次側に移動する水によって、弁体が弁座から離れて水の流れを許容し、そして、ポンプ21の二次側からポンプ21に向かって移動する水によって弁体が弁座に当接して、水がポンプ21の二次側からポンプ21に向かって移動することを防止する。
【0025】
圧力検出器14は、圧力センサである。圧力検出器14は、合流配管17に設けられる。圧力検出器14は、制御盤50に接続され、検出した圧力の情報を信号として出力される。
【0026】
蓄圧装置15は、例えば、アキュムレータである。蓄圧装置15は、例えば、始動圧力以上の圧力で水を蓄圧できる。蓄圧装置15の容積は、給水装置3の使用条件等によって適宜設定される。また、蓄圧装置15は、給水装置3の使用条件等によって複数設置されてもよい。
【0027】
制御盤50は、複数台のポンプユニット11を交互に駆動する交互運転、複数台のポンプユニット11のうち少なくとも2つを同時に駆動する並列運転等により、ポンプユニット11を制御する。また、制御盤50は、流量検出器12で検出する流量値、圧力検出器14で検出する圧力値、インバータ54の周波数、ポンプユニット11の二次側の配管抵抗、合流配管17の二次側に設けられる圧力センサ等の各種センサ類で取得した情報のすくなくともいずれかに基づいて、推定末端圧一定制御、吐出圧力一定制御、実末端圧一定制御等の目標圧力一定制御によって、複数台のポンプユニット11を制御する。
【0028】
具体例として、
図3に示すように、制御盤50は、互いにバスラインを介して接続された、通信器51、入力機器53、インバータ54、インタフェース55、表示機器56、記憶装置57及び制御部としてのプロセッサ58を含む。
【0029】
通信器51は、近距離通信器及び遠距離通信器の少なくとも一方を含む。本実施形態の例において、通信器51は、近距離通信器及び遠距離通信器の双方を含む例を説明する。例えば、近距離通信器は、Bluetooth、Wi-FiまたはNFC等の無線通信の規格に準拠した無線通信モジュールを搭載し、近距離無線通信を行なう。近距離通信器は、USB等の有線通信の規格を用いた近距離通信を行なってもよい。近距離通信器は、端末5との間で、近距離通信回線を介して、給水装置3の運転モードの設定および各種データの送受信などを行なう。
【0030】
遠距離通信器は、携帯通信網、WimaxおよびWi-Fi等の無線通信の規格を用いた遠距離通信を行なう。遠距離通信器は、管理サーバ1または端末5との間で、遠距離通信回線を介して各種データの送受信を行なう。
【0031】
近距離通信器および遠距離通信器による無線接続の確立については、例えば、Bluetoothであれば、一般的なペアリング接続により無線接続が確立されればよく、Wi-Fiであれば、Wi-Fiのアクセスポイントに予め設定されたSSIDおよびパスワードを入力することで、無線接続が確立されればよい。なお、一度、給水装置3と端末5との無線接続が確立していれば、端末5の無線機能をオンにして給水装置3と接近することで、自動的に無線接続が確立されるものとする。
【0032】
入力機器53は、ユーザの指示を電気信号に変換する。入力機器53としては、例えば、操作パネルやタッチパネル、キーボード、マウス、各種スイッチ等が用いられればよい。なお、入力機器53としては、音声入力装置が用いられてもよい。入力機器53からの電気信号はバスを介してプロセッサ58に供給される。
【0033】
インバータ54は、ポンプユニット11を作動する動力を発生する。具体的には、インバータ54は、モータ22に所定周波数の交流電力を供給する。また、インバータ54は、プロセッサ58からインバータ制御信号を受け取る。インバータ54は、インバータ制御信号に応じて動作する。例えば、インバータ54は、運転停止信号または運転開始信号に相当するインバータ制御信号に応じて運転を停止または開始する。また、インバータ54は、回転数制御信号に相当するインバータ制御信号に応じて周波数(運転周波数)を可変させてモータ22の回転数(回転速度)を制御する。
【0034】
具体的には、インバータ54は、図示しないコンバータ回路、平滑コンデンサ及びインバータ回路を含む。コンバータ回路は、交流電源から交流電力を取り込み整流することで直流電力に変換する。平滑コンデンサは、コンバータ回路によって出力される直流電力の電圧を平滑化し、略一定電圧の直流電力を得る。そして、インバータ回路は、平滑コンデンサによって得られた直流電力を制御盤50からのインバータ制御信号(回転数制御信号に相当)に応じた所定周波数の交流電力へと変換してモータに供給する。なお、インバータ54は、制御盤50内に設けられず、モータ22に一体に設けられる構成であってもよい。
【0035】
インタフェース55は、例えば、ポート等の入出力インタフェースである。インタフェース55は、例えば、制御盤50と流量検出器12及び圧力検出器14を含む各種センサ等とを接続し、各種信号を受信する。
【0036】
表示機器56は、各種データを表示する。表示機器56としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、有機EL(electroluminescence)ディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ等の任意のディスプレイが用いられる。
【0037】
記憶装置57は、各種データを記憶するROMやRAM、HDD、SSD、集積回路記憶装置等のメモリ装置である。記憶装置57は、物理的に一つのメモリ装置により実現されてもよいし、給水装置3内に物理的に分離された複数のメモリ装置により実現されてもよい。
【0038】
記憶装置57には、制御情報として、起動圧力、停止流量、目標圧力、加速時間、減速時間、PI制御設定値、運転周波数、最大運転周波数、最小運転周波数といった各種制御設定値が記憶される。また、記憶装置57には、目標圧力一定制御を行うためのプログラム、逆止弁13の異常及び故障を判定するプログラム、逆止弁13の異常を判定したときに、異常な逆止弁13の修復を試みる修復機能としての修復制御を行うプログラム、並びに、修復制御によって逆止弁13の異常の修復の可否の判定を行うプログラム等が記憶される。
【0039】
ここで、逆止弁13の異常としては、例えば、弁座及び弁体の間への異物の噛み込み、弁体の正常時とは異なる姿勢、弁体の変形等が挙げられる。また、逆止弁13の修復制御とは、例えば、逆止弁13の異物の噛み込みや弁体の姿勢や変形等の異常を解消可能な水流を生じさせる制御である。逆止弁13の修復制御は、逆止弁13の正常時における目標圧力一定制御に対して、圧力制御に関わる制御設定が異なる目標圧力一定制御である。修復制御における圧力制御に関わる制御設定とは、目標圧力及び/又はポンプユニット11の起動時における周波数加速度である。周波数加速度とは、例えば、ポンプユニット11の起動から所定の圧力までに要する時間(加速時間)である。
【0040】
以下の説明において、逆止弁13の正常時における目標圧力一定制御を通常駆動制御とし、そして、逆止弁13の異常時における目標圧力一定制御を修復制御として説明することもある。
【0041】
具体例として、修復制御は、インバータ54の周波数を通常駆動制御よりも高くし、モータ22の回転数を上げることで、通常駆動制御時の目標圧力よりも高い目標圧力にてポンプユニット11を制御する。これにより、修復制御における逆止弁13の開閉動作は、通常駆動制御時の目標圧力一定制御における逆止弁13の開閉動作と異なることになる。例えば、修復制御における逆止弁13は、通常駆動制御時よりも、弁体の開度及び/又は弁体に印加される圧力等が増加した状態で開閉動作が行われる。
【0042】
また、他の具体例として、修復制御は、インバータ54の周波数加速度を通常駆動制御よりも高くし、モータ22の回転数を上げることで、通常駆動制御時よりも時間当たりの圧力変化量が増加する。これにより、修復制御における逆止弁13は、通常駆動制御時よりも、弁体の移動速度及び/又は弁体に印加される圧力等が増加した状態で開閉動作が行われる。
【0043】
よって、修復制御は、通常駆動制御時において修復できなかった逆止弁13の異常である、弁体と弁座の間の異物の除去ができる。また、修復制御は、弁体の姿勢が正常な姿勢でない場合に弁体の姿勢を正常な姿勢に戻すことを促すことや、弾性変形した弁体の形状を正常な形状に復元することを促すこともできる。これらのように、修復制御は、通常駆動制御に比較して圧力制御に関わる制御設定を大きい設定値とすることで、通常制御によって修復できない異常が生じた逆止弁13を修復する制御である。
【0044】
なお、上述した逆止弁13の異常の種類や修復内容については例示に過ぎず、上述の内容に限定されない。即ち、異常の種類や修復内容は、逆止弁13の種類や構成によって異なることから、上述した例の少なくとも一つであってもよく、また、上述した例以外であってもよい。
【0045】
記憶装置57には、逆止弁13の異常の修復の可否、即ち、逆止弁13の故障の判定を行うための閾値が記憶される。ここで、逆止弁13の故障の判定を行うための閾値とは、異常と判定した逆止弁13の一次側に接続されるポンプ21を所定の回数の修復制御を行った後においても、逆止弁13の異常を判定したときに、逆止弁13の異常の修復が不可な状態、即ち、逆止弁13の故障であることを判定する回数である。換言すると、閾値とは、全てのポンプ21の停止中に、異常が生じた逆止弁13に接続された流量検出器12において、修復制御を繰り返し行っても異常状態として流量を検出することで、故障と判定する回数である。
【0046】
プロセッサ58は、CPUやマイクロプロセッサ等の演算装置である。プロセッサ58は、ASICやFPGA等の専用の回路により構成されてもよい。プロセッサ58は、記憶装置57に保存された各種プログラムを実行することで、管理装置としての機能、例えば、取得部581と、判定部582と、通信制御部584と、発報部585との各機能を実現する制御部である。
【0047】
取得部581は、ポンプユニット11の運転情報を取得する。運転情報は、ポンプユニット11の運転に関する複数のパラメータを含むポンプユニット11の動作状況である。運転情報に含まれるパラメータとしては、例えば、電源から制御盤50に供給される電圧、電流、電力、各流量検出器12により計測された流量値、圧力検出器14により計測された圧力値(揚程)、モータ22の運転周波数、積算運転時間、運転回数、液面(電極)情報が挙げられる。液面情報は、例えば、給水源として貯水槽(受水槽)が用いられる場合や、給水先として貯水槽(受水槽)が用いられる等、給水装置3に接続される槽の満水、減水、渇水、異常無しといった水位の情報である。なお、運転情報として、加速時間、減速時間、PI制御設定値、運転周波数、最大運転周波数、最小運転周波数といった制御設定値を含んでいてもよい。
【0048】
また、運転情報として、実際のポンプ21(モータ22)の動作状況を含む。例えば、動作状況としては、実際のモータ22の運転周波数、流量検出器12で検出した流量値及び圧力検出器14で検出した圧力値等である。また、運転情報として、例えば動作状況を取得した日時、動作状況から判定した異常又は故障が生じた逆止弁13の情報、逆止弁13に異常又は故障が生じた日時、逆止弁13の修復状況等の情報を含めてもよい。
【0049】
判定部582は、ポンプ21(モータ22)の動作状況、及び、各流量検出器12の出力信号に基づいて、いずれかの逆止弁13の異常及び故障を判定する故障検出部である。
【0050】
具体例として、判定部582は、全てのポンプ21が停止しており、圧力検出器14で検出した圧力が起動圧力以下であるときに、いずれかの流量検出器12で流量を検出すると、流量を検出した流量検出器12(ポンプ21)の二次側に接続された逆止弁13を異常と判定する。
【0051】
また、判定部582は、全てのポンプ21が停止しており、圧力検出器14で検出した圧力が起動圧力以下であるときに、異常と判定された逆止弁13が設けられた流量検出器12において、修復制御を行った後においても、流量を閾値である回数n回検出すると、逆止弁13の異常を修復不可である故障と判定する。
【0052】
通信制御部584は、通信器51を制御して、運転情報を外部に送信する。通信制御部584は、異常及び/又は故障が生じた逆止弁13の情報、逆止弁13の異常、故障及び復帰(修復)までの逆止弁13の動作回数、異常が生じた逆止弁13を修復制御を行うことで逆止弁13が修復された及び/又は修復されなかった動作回数を含む運転情報を外部に送信する。例えば、通信制御部584は、近距離通信器または遠距離通信器を用いて運転情報を管理サーバ1に送信すればよい。
【0053】
発報部585は、所定の条件に基づいて、外部にアラートを発報する。例えば、発報部585は、逆止弁13に異常及び/又は故障が発生した場合に、外部にアラートを発報する。
【0054】
なお、制御盤50を構成する基板の枚数は任意に設計可能であり、各基板が通信器51、入力機器53、インバータ54、インタフェース55、表示機器56、記憶装置57及びプロセッサ58のうちの何れの機器を物理的に装備するのかも任意に設計可能である。また、取得部581と、判定部582と、通信制御部584と、発報部585とは、一のプロセッサ58が担うものとしたが、物理的に分離した複数のプロセッサが分担してもよい。
【0055】
次に、実施形態に係る給水装置3の制御方法として、給水装置3の動作例を、
図4のフローチャートを参照して説明する。
【0056】
給水装置3に電源が供給され、全てのポンプ21の停止中(ステップST1)において、プロセッサ58の取得部581は、各流量検出器12及び圧力検出器14の信号から流量及び圧力の取得を開始する(ステップST2)。
【0057】
例えば、プロセッサ58は、全てのポンプ21の停止中に、いずれかの流量検出器12で流量を検出した場合には、検出した流量の情報、並びに、流量を検出した流量検出器12が設けられるポンプユニット11の識別番号を記憶装置57に記憶する。ここで、ポンプユニット11の識別番号とは、ポンプユニット11の台数をn台とした場合には、1号機からn号機まで、各ポンプユニット11に割り当てられた識別番号であるが、流量を検出した流量検出器12の一次側に設けられたポンプ21及び/又は流量を検出した流量検出器12の二次側に設けられた逆止弁13を識別可能であれば、他の情報であってもよい。
【0058】
また、プロセッサ58は、圧力検出器14で検出した圧力が起動圧力以下であるか否かを判定する(ステップST3)。
【0059】
圧力検出器14で検出した圧力が起動圧力よりも高い圧力である場合(ステップST3のNO)には、ステップST2に戻り、プロセッサ58は、流量及び圧力の検出を継続する。圧力検出器14で検出した圧力が起動圧力以下である場合(ステップST3のYES)には、プロセッサ58の判定部582は、記憶装置57に記憶された検出された流量から逆止弁13の判定を行う(ステップST4)。
【0060】
即ち、ステップST4として、判定部582は、全てのポンプ21の停止中に、いずれかの流量検出器12で流量を検出したか否かを判定する。全てのポンプ21の停止中に、いずれの流量検出器12でも、流量を検出していない場合(ステップST4のNO)には、全ての逆止弁13が正常として、プロセッサ58は、通常駆動制御として、目標圧力一定制御により、1台又は複数台によるポンプユニット11を制御する(ステップST5)。そして、流量検出器12で検出された流量が停止流量となると(ステップST6)、プロセッサ58は、駆動しているポンプ21を停止し、ステップST1に戻る。
【0061】
全てのポンプ21の停止中に、いずれかの流量検出器12で流量を検出した場合(ステップST4のYES)には、判定部582は、流量を検出した流量検出器12の二次側に設けられた逆止弁13に異常が生じていると判定する。そして、プロセッサ58は、少なくとも異常が生じた逆止弁13が二次側に設けられたポンプユニット11を用いて修復制御を行う(ステップST7)。即ち、プロセッサ58は、単数のポンプユニット11を起動する場合には、異常が生じた逆止弁13の一次側に設けられたポンプユニット11を制御する。また、複数台のポンプユニット11を起動する場合には、プロセッサ58は、修復制御を行うポンプユニット11に異常が生じた逆止弁13の一次側に設けられたポンプユニット11を含める。
【0062】
流量検出器12で検出された流量が停止流量となると(ステップST8)、プロセッサ58は、駆動しているポンプ21を停止する(ステップST9)。なお、取得部581は、流量検出器12及び圧力検出器14による流量及び圧力の取得を継続する。
【0063】
プロセッサ58は、圧力検出器14で検出した圧力が起動圧力以下であるか否かを判定する(ステップST10)。圧力検出器14で検出した圧力が起動圧力よりも高い圧力である場合(ステップST10のNO)には、圧力検出器14で検出した圧力が起動圧力以下となるまで待機し、圧力検出器14で検出した圧力が起動圧力以下である場合(ステップST10のYES)には、プロセッサ58の判定部582は、記憶装置57に記憶された検出された流量から逆止弁13の判定を行う(ステップST11)。
【0064】
即ち、ステップST11として、判定部582は、ステップST9以降の全てのポンプ21の停止中に、いずれかの流量検出器12で流量を検出したか否かを判定する。全てのポンプ21の停止中に、いずれの流量検出器12でも、流量を検出していない場合(ステップST11のNO)には、全ての逆止弁13が正常として、プロセッサ58は、通常駆動制御として、目標圧力一定制御により、1台又は複数台によるポンプユニット11を制御する(ステップST5)。また、このとき、判定部582は、前回異常と判定された逆止弁13が修復制御によって修復されたと判定し、記憶装置57にこの情報を記憶する。そして、流量検出器12で検出された流量が停止流量となると(ステップST6)、プロセッサ58は、駆動しているポンプ21を停止し、ステップST1に戻る。
【0065】
全てのポンプ21の停止中に、いずれかの流量検出器12で流量を検出した場合(ステップST11のYES)には、判定部582は、前回異常と判定した逆止弁13と同じ逆止弁13の一次側の流量検出器12で閾値と同じ回数nだけ修復制御を行い、その後停止時に流量を検出したか否かを判定する(ステップST12)。回数nよりも少ない回数修復制御を行った後に流量(異常)を検出した場合(ステップST12のNO)、即ち、最初に異常を判定した後に、同じ逆止弁13の異常判定を行った回数が閾値のよりも少ない場合には、ステップST7に戻り、プロセッサ58は、継続して流量を検出した流量検出器12の二次側の逆止弁13が異常であると判定し、該流量を検出した流量検出器12の一次側のポンプユニット11を用いて修復制御を行う。
【0066】
なお、判定部582が、回数n回より少ない回数連続して、逆止弁13の異常と判定した場合には、プロセッサ58は、逆止弁13が異常である情報、及び、逆止弁13を異常と判定した回数等の情報を記憶装置57に記憶する。また、前回異常と判定した逆止弁13とは異なる逆止弁13の一次側の流量検出器12で流量を検出した場合には、判定部582は、前回異常と判定した逆止弁13が修復された判定し、そして、新たな逆止弁13に異常が生じたと判定し、プロセッサ58は、これらの情報を記憶装置57に記憶する。
【0067】
異常が生じた逆止弁13において回数nだけ修復制御を行い、そして、全ポンプ21が停止しているときに流量を閾値である回数n回検出した場合(ステップST12)には、判定部582は、逆止弁13の異常を修復制御によって修復不可、即ち、逆止弁13の故障と判定する(ステップST14)。プロセッサ58は、逆止弁13の故障の情報等を記憶装置57に記憶するとともに、発報部585によりアラートを発報し(ステップST14)、通信器51により、逆止弁13の故障の情報を外部に送信する(ステップST15)。そして、ステップST7へと戻り、プロセッサ58は、同様の処理を繰り返す。
【0068】
このように構成された給水装置3によれば、全てのポンプ21が停止しているときに、流量検出器12で流量を検知したときに、プロセッサ58によって流量を検知した逆止弁13を異常と判定する。また、プロセッサ58は、逆止弁13の異常の修復制御として、異物の噛み込みや弁体の変形等の所定の状態にある異常が生じた逆止弁13を修復できる見込みのある、圧力設定に関わる制御設定で目標圧力一定制御を行う。これにより、給水装置3は、逆止弁13が故障したときに修復を試みることができる。
【0069】
また、給水装置3は、逆止弁13が故障した後に、修復制御を行い、その後、全ポンプ21の停止中に流量を検出しなかった場合には、逆止弁13の修復が完了し、逆止弁13が正常に復帰したと判定する。また、給水装置3は、逆止弁13に異常が生じた後に、修復制御を行い、その後、全ポンプ21の停止中に閾値と同じ回数のn回だけ流量を検出したときに、逆止弁13を故障と判定し、外部に情報を報知できる。ここで、逆止弁13の故障情報の報知は、発報部585におけるアラート発報による外部への警報の送出や、通信器51を介した管理サーバ1や端末5への情報の送信によって行われる。
【0070】
このように、給水装置3は、異常が生じた逆止弁13の修復機能を有するとともに、逆止弁13の修復ができない故障時に発報部585や通信器51によって外部に情報を出力することで、メンテナンスを促すことができる。また、給水装置3は、故障と判断する前である、逆止弁13に異常が生じた情報を外部に報知することで、メンテナンスの準備を促すことができる。このように、給水装置3が発報部585及び通信器51の少なくとも一方により、異常及び故障の少なくとも一方の情報を含む運転情報を外部に出力することで、メンテナンスを含む給水装置3の管理において、逆止弁13の異常及び/又は故障の情報を活用することが可能となる。
【0071】
以上に示した実施形態によれば、給水装置3は、異常が生じた逆止弁13の修復機能を実現することができる。
【0072】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した例では、給水装置3は、修復機能として、全てのポンプ21の停止中において、いずれかの流量検出器12で流量を検出し、そして、起動圧力以下となった場合に、修復制御を行う例を説明したがこれに限定されない。例えば、給水装置3は、通常駆動制御において、停止流量となり、駆動しているポンプ21を停止した後に、修復制御をおこなってもよい。
【0073】
また、上述した実施形態においては、逆止弁13の故障時に行う修復制御について説明したが、この修復制御に用いられる制御設定は、一つに限定されない。即ち、修復制御に用いられる制御設定は、目標圧力及び周波数加速度が異なる値に設定された異なる制御設定を複数有し、逆止弁13が故障と判断されたあと、修復制御を行う回数に応じて、異なる制御設定としてもよい。例えば、故障と判定した後、1回目の修復制御における制御設定は、もっとも条件が低い設定とし、修復制御の回数が増える度に、目標圧力や周波数加速度を漸次高くする等、条件を高くする設定とし、逆止弁13の修復不可と判定するまでに、修復の可能性を高めるとともに、修復制御によって各構成要素に負荷を極力かけないようにしてもよい。
【0074】
また、外部への逆止弁13の報知の回数やタイミングについても、上述した例に限定されない。即ち、回数n回に達するまでに、毎回外部へと情報を報知してもよく、また、特定回数だけ逆止弁13が異常及び/又は故障と判断する毎に、外部へと情報を報知してもよい。また、アラートや情報の送信における警告レベルを、故障と判断される回数に応じて変える構成としてもよい。
【0075】
また、上述した例では、給水装置3は、逆止弁13を故障と判定した後に、少なくとも故障した逆止弁13の一次側のポンプユニット11を修復制御する例を説明したがこれに限定されない。例えば、給水装置3は、逆止弁13を故障と判定した後に、少なくとも故障した逆止弁13の一次側のポンプユニット11を通常駆動制御する構成としてもよい。これは、通常駆動制御であっても、逆止弁13が開くことから、異物の噛み込みや弁体の変形を修復できる可能性があるためである。
【0076】
また、上述した例では、給水装置3として、水を増圧する説明を行ったが、給水装置3は、水以外の液体、例えば、油、冷却液等の水以外の液体に適用できる。
【0077】
即ち、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0078】
1…管理サーバ、3…給水装置、5…端末、11…ポンプユニット、12…流量検出器、13…逆止弁、14…圧力検出器、15…蓄圧装置、16…分岐配管、16a…分岐部、17…合流配管、17a…合流部、17b…分岐部、17c…配管、17d…分岐管、21…ポンプ、22…モータ、50…制御盤、51…通信器、53…入力機器、54…インバータ、55…インタフェース、56…表示機器、57…記憶装置、58…プロセッサ、581…取得部、582…判定部、584…通信制御部、585…発報部。