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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101419
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】柱主筋位置決め装置
(51)【国際特許分類】
   E04C 5/18 20060101AFI20240722BHJP
   E04G 21/12 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
E04C5/18
E04G21/12 105D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005385
(22)【出願日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】522371754
【氏名又は名称】TUS都市開発株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】306002319
【氏名又は名称】普代産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(72)【発明者】
【氏名】小田 稔
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 一
【テーマコード(参考)】
2E164
【Fターム(参考)】
2E164AA02
2E164BA48
2E164CA01
2E164CA39
(57)【要約】
【課題】柱を構成する鉄筋を支持可能な強度を有するとともに、建築コストの低減が可能な柱主筋位置決め装置を提供する。
【解決手段】柱を構成する主筋1aの下端部の位置決めを行う柱主筋位置決め装置10であって、柱の外周側に沿って配置される複数の主筋1aの下端部を下方から支持する枠状部材20と、枠状部材20を設置面Dに固定する枠固定部材と、複数の主筋1aのうちの一部の主筋1aを係合させることによって複数の主筋1aを水平方向に位置決めする主筋係合部21dと、を備え、枠状部材20は、厚さ方向を水平方向に向けた姿勢で、複数の主筋1aの下端部に沿って延在する枠板21からなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱を構成する主筋の下端部の位置決めを行う柱主筋位置決め装置であって、
前記柱の外周側に沿って配置される複数の前記主筋の下端部を下方から支持する枠状部材と、
前記枠状部材を設置面に固定する枠固定部材と、
複数の前記主筋のうちの一部の前記主筋を係合させることによって複数の前記主筋を水平方向に位置決めする主筋係合部と、を備え、
前記枠状部材は、厚さ方向を水平方向に向けた姿勢で、複数の前記主筋の下端部に沿って延在する枠板からなる
柱主筋位置決め装置。
【請求項2】
前記柱は、四角柱であり、
前記枠状部材は、直線状に延在する複数の枠板を組み付けることによって形成されている
請求項1に記載の柱主筋位置決め装置。
【請求項3】
前記枠板は、下方に突出するように設けられ、前記柱の中心部を示す柱芯表示部を有している
請求項2に記載の柱主筋位置決め装置。
【請求項4】
前記柱芯表示部は、前記枠板と別体の表示部材からなり、前記枠板に対して表示部材を取り付けることによって構成される
請求項3に記載の柱主筋位置決め装置。
【請求項5】
前記枠板は、隣り合う前記枠板に係合する係合凹部を有している
請求項2に記載の柱主筋位置決め装置。
【請求項6】
前記主筋係合部は、前記枠板の上面から上方に突出し、複数の前記主筋のうちの前記四角柱の角部分に位置する前記主筋の外周面に係合する
請求項2に記載の柱主筋位置決め装置。
【請求項7】
前記主筋係合部は、前記枠固定部材に筒状に形成され、複数の前記主筋のうちの前記四角柱の角部分に位置する前記主筋の下端側が挿入される
請求項2に記載の柱主筋位置決め装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柱を構成する主筋の下端側を設置面に対して位置決めするための柱主筋位置決め装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の柱主筋位置決め装置としては、四角柱の外周側に沿って配置される複数の主筋の下端部を下方から支持する枠状部材を備え、複数の主筋のうちの四角柱の角部分に位置する主筋の下端部を挿入する挿入孔を枠状部材に設けることによって、複数の前記主筋を水平方向に位置決めするものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-7317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の柱主筋位置決め装置は、横断面が矩形状または円形状の金属製の柱状の部材を柱の外周側に沿って延在するように配置することによって枠状部材が形成されている。従来の柱主筋位置決め装置は、柱を構成する鉄筋を支持可能な強度とするために、断面積が大きい柱状の部材によって枠状部材を形成する必要があり、枠状部材を構成する材料の使用量が多くなり、製造コストが高くなるおそれがある。
【0005】
本発明の目的とするところは、柱を構成する鉄筋を支持可能な強度を有するとともに、建築コストの低減が可能な柱主筋位置決め装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る柱主筋位置決め装置は、柱を構成する主筋の下端部の位置決めを行う柱主筋位置決め装置であって、前記柱の外周側に沿って配置される複数の前記主筋の下端部を下方から支持する枠状部材と、前記枠状部材を設置面に固定する枠固定部材と、複数の前記主筋のうちの一部の前記主筋を係合させることによって複数の前記主筋を水平方向に位置決めする主筋係合部と、を備え、前記枠状部材は、厚さ方向を水平方向に向けた姿勢で、複数の前記主筋の下端部に沿って延在する枠板からなる。
【0007】
また、本発明に係る柱主筋位置決め装置は、前記柱が、四角柱であり、前記枠状部材は、直線状に延在する複数の枠板を組み付けることによって形成されている、ことが好ましい。
【0008】
また、本発明に係る柱主筋位置決め装置は、前記枠板が、下方に突出するように設けられ、柱の中心部を示す柱芯表示部を有している、ことが好ましい。
【0009】
また、本発明に係る柱主筋位置決め装置は、前記柱芯表示部が、前記枠板と別体の表示部材からなり、前記枠板に対して表示部材を取り付けることによって構成される、ことが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る柱主筋位置決め装置は、前記枠板が、隣り合う前記枠板に係合する係合凹部を有している、ことが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る柱主筋位置決め装置は、前記主筋係合部が、前記枠板の上面から上方に突出し、複数の前記主筋のうちの前記四角柱の角部分に位置する前記主筋の外周面に係合する、ことが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る柱主筋位置決め装置は、前記主筋係合部が、前記枠固定部材に筒状に形成され、複数の前記主筋のうちの前記四角柱の角部分に位置する前記主筋の下端側が挿入される、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、枠状部材を構成する材料の使用量を大きくすることなく、柱を構成する鉄筋を支持する強度を得ることが可能となるので、建築コストの低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る柱主筋位置決め装置の側面図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る柱主筋位置決め装置の平面図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る枠板の側面図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る枠固定部材の平面図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る枠固定部材の側面図である。
図6図6は、本発明の他の実施形態に係る柱主筋位置決め装置の側面図である。
図7図7は、本発明の他の実施形態に係る柱主筋位置決め装置の平面図である。
図8図8は、本発明の他の実施形態に係る枠板の側面図である。
図9図9は、本発明の他の実施形態に係る枠固定部材の平面図である。
図10図10は、本発明の他の実施形態に係る枠固定部材の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1乃至図5は本発明の一実施形態を示すものであり、図1は柱主筋位置決め装置の側面図であり、図2は柱主筋位置決め装置の平面図であり、図3は枠板の側面図であり、図4は枠固定部材の平面図であり、図5は枠固定部材の側面図である。
【0016】
本実施形態の柱主筋位置決め装置10は、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、鉄筋コンクリート造(RC造)および鉄骨造(S造)の建築物の基礎部分の柱の下端部に設置されるものである。基礎部分の柱は、主筋1aと帯筋1bとを組み付けた柱脚鉄筋ユニット1を土間コンクリートの上面等の設置面Dに設置し、柱脚鉄筋ユニット1の周りに型枠を配置した状態でコンクリートを打設することによって形成される。ここで、本実施形態の柱は、四角柱である。本実施形態における四角柱は、断面が矩形状の柱に限られず、断面が台形状の柱も含む。
【0017】
柱主筋位置決め装置10は、図1および図2に示すように、柱脚鉄筋ユニット1の柱の外周側に沿って配置される複数の主筋1aの下端部を下方から支持する枠状部材20と、枠状部材20を設置面Dに固定する複数の枠固定部材30と、を備えている。
【0018】
枠状部材20は、図1及び図2に示すように、厚さ方向を水平方向に向けた姿勢で、複数の主筋1aの下端部に沿って延在する枠板からなる。本実施形態における枠状部材20は、四角柱の各辺を直線状に延在する複数(4枚)の枠板21を組み付けることによって形成されている。
【0019】
複数の枠板21は、それぞれ、例えば、厚さ寸法が12mmの鋼板を切断することによって形成され、例えば、長手方向の大きさが900mm、短手方向の大きさが50mmに形成されている。枠板21は、図3に示すように、長手方向の一端側に設けられ、上部側が切り欠かれた一端側係合凹部21aと、長手方向の他端側に設けられ、下部側が切り欠かれた他端側係合凹部21bと、有している。枠状部材20は、複数の枠板21のそれぞれの一端側係合凹部21aを、隣り合う他の枠板21の他端側係合凹部21bに係合させることによって形成される。
【0020】
また、枠板21は、図1に示すように、長手方向中央部の下部から設置面Dの高さまで下方に突出するように設けられ、柱の中心部を示す柱芯表示部21cを有している。本実施形態では、柱芯表示部21cは、枠板21と同一の部材からなる。
【0021】
また、枠板21は、図1および図3に示すように、長手方向の両端側の上部側に設けられ、枠状に組み付けられた状態で、柱脚鉄筋ユニット1を構成する複数の主筋1aのうちの四角柱の角部分に位置する主筋1aの外周面に係合する主筋係合部21dを有している。
【0022】
複数の枠固定部材30は、それぞれ、図4および図5に示すように、設置面Dに固定されるベースプレート31と、ベースプレート31の上面から上方に延在し、枠状部材20の角部分の内側において2つの枠板21を支持する支持プレート32と、を有している。ベースプレート31は、アンカーボルト33によって土間コンクリートに固定される。支持プレート32は、例えば等辺山形鋼等、互いに直交する平面を有する部材からなる。支持プレート32には、取付ボルト34および取付ナット35によって枠板21が締結される。
【0023】
以上のように構成された柱主筋位置決め装置10において、設置面Dに柱脚鉄筋ユニット1を設置する場合には、まず、柱主筋位置決め装置10を設置面Dに設置し、次に、設置面Dに設置された柱主筋位置決め装置10の上面に柱脚鉄筋ユニット1を設置する。
【0024】
柱主筋位置決め装置10を設置面Dに設置する場合には、まず、複数の枠板21のそれぞれの一端側係合凹部21aに、隣り合う枠板21の他端側係合凹部21bを係合させることによって、枠状部材20を形成する。次に、枠状部材20に複数の枠固定部材30を固定し、枠固定部材30を設置面Dに固定する。ここで、枠固定部材30を設置面Dに固定する場合には、それぞれの枠板21の長手方向中央部に設けられた柱芯表示部21cを、設置面Dに墨だしによって表示された通り芯に合わせた状態で、枠固定部材30を設置面Dに固定する。
【0025】
設置面Dに設置された柱主筋位置決め装置10に、柱脚鉄筋ユニット1を設置する際には、柱脚鉄筋ユニット1の複数の主筋1aのうちの四角柱の角部分に位置する主筋1aの外周面に、主筋係合部21dを係合させる。これにより、柱脚鉄筋ユニット1は、柱主筋位置決め装置10によって位置決めされる。
【0026】
このように、本実施形態の柱主筋位置決め装置によれば、柱を構成する主筋1aの下端部の位置決めを行う柱主筋位置決め装置10であって、柱の外周側に沿って配置される複数の主筋1aの下端部を下方から支持する枠状部材20と、枠状部材20を設置面Dに固定する枠固定部材30と、複数の主筋1aのうちの一部の主筋1aを係合させることによって複数の主筋1aを水平方向に位置決めする主筋係合部21dと、を備え、枠状部材20は、厚さ方向を水平方向に向けた姿勢で、複数の主筋1aの下端部に沿って延在する枠板21からなる。
【0027】
これにより、枠状部材20を構成する材料の使用量を大きくすることなく、柱を構成する柱脚鉄筋ユニット1を支持する強度を得ることが可能となるので、建築コストの低減を図ることが可能となる。
【0028】
また、柱は、四角柱であり、枠状部材20は、直線状に延在する複数の枠板21を組み付けることによって形成されている、ことが好ましい。
【0029】
これにより、柱の設置場所に板状部材として枠板21を搬入し、柱の設置場所において枠板21を組み付けることによって枠状部材20を形成することが可能となるので、搬入時に係るコストの低減を図ることが可能となる。
【0030】
また、枠板21は、下方に突出するように設けられ、柱の中心部を示す柱芯表示部21cを有している、ことが好ましい。
【0031】
これにより、柱の設置場所に表示された通り芯に柱芯表示部21cを合わせることによって、柱主筋位置決め装置10を、柱を設置する位置に正確且つ容易に設置することが可能となるため、柱主筋位置決め装置10の設置作業における作業効率の向上を図ることが可能となる。
【0032】
また、枠板21は、隣り合う枠板21に係合する一端側係合凹部21aおよび他端側係合凹部21bを有している、ことが好ましい。
【0033】
これにより、一端側係合凹部21aを、隣り合う枠板21の他端側係合凹部21bと係合させることによって枠状部材20を形成することが可能となるので、枠状部材20を形成する作業の作業効率の向上を図ることが可能となる。
【0034】
また、主筋係合部21dは、枠板21の上面から上方に突出し、複数の主筋1aのうちの四角柱の角部分に位置する主筋1aの外周面に係合する、ことが好ましい。
【0035】
これにより、四角柱の角部分に位置する主筋1aを位置決めすることによって、他の主筋1aの配置や数に関わらず、柱脚鉄筋ユニット1を適切な位置に設置することが可能となり、種々の柱脚鉄筋ユニット1に対して柱主筋位置決め装置10を適用することが可能となる。
【0036】
図6乃至図10は、本発明の他の実施形態を示すものである。図6は柱主筋位置決め装置の側面図であり、図7は柱主筋位置決め装置の平面図であり、図8は枠板の側面図であり、図9は枠固定部材の平面図であり、図10は枠固定部材の側面図である。前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0037】
本実施形態の柱主筋位置決め装置10は、柱芯表示部21cが、図6および図8に示すように、枠板21と別体の表示部材22からなり、枠板21に対して表示部材22をボルト等の締結部材22aによって取り付けることによって構成される。
【0038】
また、枠固定部材30は、図9および図10に示すように、設置面Dに固定されるベースプレート31と、ベースプレート31の上面から上方に延在し、枠状部材20の角部分および主筋1aを保持する主筋係合部としての保持筒36とを有している。ベースプレート31は、前記実施形態と同様に、アンカーボルト33によって設置面Dに固定される。保持筒36は、中心軸を中心としてそれぞれ45度の角度をおいて形成され、枠状部材20の角部分に位置する枠板21を保持可能な4つの切欠き部36aを有している。保持筒36は、切欠き部36aに枠板21を保持した状態で、柱脚鉄筋ユニット1を構成する複数の主筋1aのうちの四角柱の角部分に位置する主筋1aの下端側が挿入可能である。
【0039】
以上のように構成された柱主筋位置決め装置10において、柱主筋位置決め装置10を設置面Dに設置する場合には、まず、4つの枠板21のそれぞれの一端側係合凹部21aに、隣り合う枠板21の他端側係合凹部21bを係合させることによって、枠状部材20を形成する。次に、枠状部材20のそれぞれの角部分を保持筒36の切欠き部36aに保持させ、枠固定部材30を設置面Dに固定する。ここで、枠固定部材30を設置面Dに固定する場合には、前記実施形態と同様に、それぞれの枠板21の長手方向中央部に設けられた柱芯表示部21cを、設置面Dに表示された通り芯に合わせた状態で、枠固定部材30を設置面Dに固定する。
【0040】
設置面Dに設置された柱主筋位置決め装置10に、柱脚鉄筋ユニット1を設置する際には、柱脚鉄筋ユニット1の複数の主筋1aのうちの四角柱の角部分に位置する主筋1aを、枠状部材20の角部分を保持している保持筒36の上部側に挿入する。
【0041】
このように、本実施形態の柱主筋位置決め装置によれば、前記実施形態と同様に、枠状部材20を構成する材料の使用量を大きくすることなく、柱を構成する柱脚鉄筋ユニット1を支持する強度を得ることが可能となるので、建築コストの低減を図ることが可能となる。
【0042】
また、柱芯表示部21cは、枠板21と別体の表示部材22からなり、枠板21に対して表示部材22を取り付けることによって構成される、ことが好ましい。
【0043】
これにより、板状部材を矩形状に切断することによって枠板21を形成することが可能となり、効率的な枠板21の製造が可能となる。
【0044】
また、主筋係合部は、枠固定部材30に筒状に形成された保持筒36であり、複数の主筋1aのうちの四角柱の角部分に位置する主筋1aの下端側が挿入される、ことが好ましい。
【0045】
これにより、四角柱の角部分に位置する主筋1aを位置決めすることによって、他の主筋1aの配置や数に関わらず、柱脚鉄筋ユニット1を適切な位置に設置することが可能となり、種々の柱脚鉄筋ユニット1に対して柱主筋位置決め装置10を適用することが可能となる。また、主筋1aは、保持筒36に挿入されて保持されるため、主筋1aを確実に所定位置に保持することが可能となる。
【0046】
尚、前記実施形態では、柱主筋位置決め装置10として、四角柱を構成する複数の主筋1aのうちの四角柱の角部分に位置する主筋1aを設置面Dに位置決めするものを示したが、これに限られるものではない。柱を構成する複数の主筋のうちの一部を設置面Dに位置決めするものであれば、例えば、円柱を構成する複数の主筋の内の一部を設置面に位置決めするものに本発明を適用可能である。
【0047】
また、前記実施形態では、枠板21を、鋼板を切断することによって形成するようにしたものを示したが、これに限られるものではない。枠板は、主筋を含む柱脚鉄筋ユニットの重量を支持可能であればよく、鋼板に限られるものではない。
【0048】
また、前記実施形態では、枠板21の上部側が切り欠かれた一端側係合凹部21aに、隣り合う枠板21の下部側が切り欠かれた他端側係合凹部21bを係合させることによって枠状部材20を形成するようにしたものを示したが、複数の枠板を組み付けて枠状部材を形成することが可能であれば、これに限られるものではない。枠板の一端側に隣り合う枠板の他端側を組み付け可能であれば、例えば、一の枠板の両端側に上部側が切り欠かれた係合凹部を形成し、他の枠板の両端側に下部側切り欠かれた係合凹部を形成し、一の枠板の係合凹部に、他の枠板の係合凹部を係合させることによって枠状部材を形成してもよい。
【符号の説明】
【0049】
1a 主筋
10 柱主筋位置決め装置
20 枠状部材
21 枠板
21a 一端側係合凹部
21b 他端側係合凹部
21c 柱芯表示部
21d 主筋係合部
30 枠固定部材
36 保持筒
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10