(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101422
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】作業機械用シミュレータ、作業機械用シミュレータのシステムおよび作業機械用シミュレータの制御方法
(51)【国際特許分類】
G09B 9/04 20060101AFI20240722BHJP
G09B 9/05 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
G09B9/04 Z
G09B9/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005392
(22)【出願日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大田 康平
(57)【要約】
【課題】シミュレータにかかる負荷を抑えつつ操作技能の評価が可能な作業機械用シミュレータおよび作業機械用シミュレータの制御方法を提供する。
【解決手段】操作装置1は、操作者により操作される。表示装置3は、体積の異なる複数の粒Rからなる掘削対象物EOの画像、ベッセル21の画像およびバケット18の画像を表示する。コントローラ2は、体積の異なる複数の粒RB、RSのそれぞれに異なる重み付けを付与し、操作装置1の操作に基づいてバケット18の画像が掘削対象物EOの画像を掘削してベッセル21の画像に積み込むよう表示装置3の表示を制御し、ベッセル21に積み込まれた掘削対象物EOの粒Rの重み付けの総和を算出する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者により操作される操作装置と、
体積の異なる複数の粒からなる掘削対象物の画像、被積込体の画像およびバケットの画像を表示する表示装置と、
前記操作装置の操作に基づいて前記バケットの画像が前記掘削対象物の画像を掘削して前記被積込体の画像に積み込むよう前記表示装置の表示を制御し、体積の異なる前記複数の粒のそれぞれに異なる重み付けを付与し、前記被積込体に積み込まれた前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を算出するコントローラと、を備えた、作業機械用シミュレータ。
【請求項2】
前記コントローラは、前記掘削対象物を構成する前記複数の粒のうち体積の大きい第1粒の重み付けが体積の小さい第2粒の重み付けよりも大きくなるように、かつ前記第2粒の単位体積あたりの重み付けが前記第1粒の単位体積あたりの重み付けよりも大きくなるように前記複数の粒に重み付けを付与する、請求項1に記載の作業機械用シミュレータ。
【請求項3】
前記コントローラは、前記バケットの画像による前記掘削対象物の掘削開始前において、前記第2粒の上に前記第1粒を配置するように前記表示装置の表示を制御する、請求項2に記載の作業機械用シミュレータ。
【請求項4】
前記コントローラは、模擬訓練開始から所定時間の経過後に前記被積込体に積み込まれた前記掘削対象物の粒の重み付けの総和の算出を終了する、請求項1に記載の作業機械用シミュレータ。
【請求項5】
前記コントローラは、算出した前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を前記表示装置に表示する、請求項1に記載の作業機械用シミュレータ。
【請求項6】
前記コントローラは、算出した前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を前記表示装置にリアルタイムで表示する、請求項5に記載の作業機械用シミュレータ。
【請求項7】
操作者により操作される操作装置と、体積の異なる複数の粒からなる掘削対象物の画像、被積込体の画像およびバケットの画像を表示する表示装置と、を有する作業機械用シミュレータの制御方法であって、
前記操作装置の操作に基づいて前記バケットの画像が前記掘削対象物の画像を掘削して前記被積込体の画像に積み込むよう前記表示装置の表示を制御するステップと、
体積の異なる前記複数の粒のそれぞれに異なる重み付けを付与するステップと、
前記被積込体に積み込まれた前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を算出するステップと、を備えた、作業機械用シミュレータの制御方法。
【請求項8】
操作者により操作される操作装置と、
体積の異なる複数の粒からなる掘削対象物の画像、被積込体の画像およびバケットの画像を表示する表示装置と、
前記操作装置の操作に基づいて前記バケットの画像が前記掘削対象物の画像を掘削して前記被積込体の画像に積み込むよう前記表示装置の表示を制御し、体積の異なる前記複数の粒のそれぞれに異なる重み付けを付与し、前記被積込体に積み込まれた前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を算出するコントローラと、を備えた、作業機械用シミュレータのシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械用シミュレータ、作業機械用シミュレータのシステムおよび作業機械用シミュレータの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベルなどの作業機械における操作の練習、体験などのために作業機械用シミュレータを使用することが考えられる。作業機械用シミュレータを使用することで、作業機械の実機を使用する必要がなくなる。このため実機を用いた場合と比較して、操作の練習、体験などに要する場所および機材数を縮小することができる。このような作業機械用シミュレータは、たとえば特開2000-39836号公報(特許文献1)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
油圧ショベルなどの作業機械用シミュレータにおいて操作技能を評価したいとの要望があった。
【0005】
本開示の目的は、操作技能の評価が可能な作業機械用シミュレータ、作業機械用シミュレータのシステムおよび作業機械用シミュレータの制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の作業機械用シミュレータおよび作業機械用シミュレータのシステムの各々は、操作装置と、表示装置と、コントローラとを備えている。操作装置は、操作者により操作される。表示装置は、体積の異なる複数の粒からなる掘削対象物の画像、被積込体の画像およびバケットの画像を表示する。コントローラは、操作装置の操作に基づいてバケットの画像が掘削対象物の画像を掘削して被積込体の画像に積み込むよう表示装置の表示を制御し、体積の異なる複数の粒のそれぞれに異なる重み付けを付与し、被積込体に積み込まれた掘削対象物の粒の重み付けの総和を算出する。
【0007】
本開示の作業機械用シミュレータの制御方法は、操作者により操作される操作装置と、体積の異なる複数の粒からなる掘削対象物の画像、被積込体の画像およびバケットの画像を表示する表示装置と、を有する作業機械用シミュレータの制御方法であって、以下のステップを有する。
【0008】
操作装置の操作に基づいてバケットの画像が掘削対象物の画像を掘削して被積込体の画像に積み込むよう表示装置の表示が制御される。体積の異なる複数の粒のそれぞれに異なる重み付けが付与される。被積込体に積み込まれた掘削対象物の粒の重み付けの総和が算出される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、操作技能の評価が可能な作業機械用シミュレータ、作業機械用シミュレータのシステムおよび作業機械用シミュレータの制御方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態における作業機械用シミュレータの構成を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示すコントローラの機能ブロックを示す図である。
【
図4】
図1に示す表示装置において掘削前の様子を示す表示画面を示す図である。
【
図5】
図1に示す表示装置において掘削の様子を示す表示画面を示す図である。
【
図6】
図1に示す表示装置において被積込体への積込の様子を示す表示画面を示す図である。
【
図7】本開示の一実施形態における作業機械用シミュレータにおいて掘削対象物としての粒の配置を示す概念図である。
【
図8】本開示の一実施形態における作業機械用シミュレータの制御方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0012】
明細書および図面において、同一の構成要素または対応する構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。また、図面では、説明の便宜上、構成を省略または簡略化している場合もある。
【0013】
<作業機械用シミュレータの構成>
【0014】
図1は、本開示の一実施形態における作業機械用シミュレータの構成を概略的に示す斜視図である。
図1に示されるように、本実施形態の作業機械用シミュレータ(模擬訓練装置)100は、操作装置1と、コントローラ2と、表示装置3と、操作席4とを有している。
【0015】
操作席4は、作業機械用シミュレータ100の操作者が着座する箇所である。操作席4に着座した操作者のたとえば左右両側に操作装置1が配置されている。操作装置1は、作業機械用シミュレータ100の操作者により操作される。操作席4に着座した操作者のたとえば前方に表示装置3が配置されている。表示装置3は、作業機械の運転席に実際に搭乗した運転者が視認する視界を模した画面を模擬視界として表示する。表示装置3に表示された模擬視界は、操作者による操作装置1の操作に基づいて変化する。操作席4に着座した操作者は、表示装置3において模擬視界を確認しながら操作装置1を操作することにより作業機械の模擬訓練を行うことができる。
【0016】
操作装置1は、第1操作レバー1aと、第2操作レバー1bとを含んでいる。第1操作レバー1aは、操作席4のたとえば左側に配置されている。第2操作レバー1bは、操作席4のたとえば右側に配置されている。第1操作レバー1aおよび第2操作レバー1bでは、前後左右の動作が2軸の動作に対応する。
【0017】
第1操作レバー1aにより、たとえば
図2に示す油圧ショベル10のアーム17および旋回体13が操作される。第1操作レバー1aの左右方向の操作は、たとえば旋回体13の旋回に対応する。第1操作レバー1aの左右方向の操作に応じて旋回体13の右旋回動作および左旋回動作が実行される。第1操作レバー1aの前後方向の操作は、たとえばアーム17の操作に対応する。第1操作レバー1aの前後方向の操作に応じてアーム17のダンプ方向(上向き)および掘削方向(下向き)への動作が実行される。
【0018】
第2操作レバー1bにより、たとえば
図2に示す油圧ショベル10のブーム16およびバケット18が操作される。第2操作レバー1bの前後方向の操作は、たとえばブーム16の操作に対応する。第2操作レバー1bの前後方向の操作に応じてブーム16が下降する動作および上昇する動作が実行される。第2操作レバー1bの左右方向の操作は、たとえばバケット18の操作に対応する。第2操作レバー1bの左右方向の操作に応じてバケット18の掘削方向(上向き)およびダンプ方向(下向き)への動作が実行される。
【0019】
なお、第1操作レバー1aの左右方向の操作がアーム17の操作に対応し、前後方向の操作が旋回体13の操作に対応してもよい。また第2操作レバー1bの左右方向の操作がブーム16の操作に対応し、前後方向の操作がバケット18の操作に対応してもよい。
【0020】
操作装置1は、操作者の操作に応じた操作信号を出力する。操作装置1は操作量センサ(図示せず)を有している。操作量センサは、操作装置1の操作量を検出する。操作量センサは、たとえばポテンショメータ、ホール素子などである。操作量センサにより検出された操作量の信号は、操作信号としてコントローラ2に入力される。
【0021】
コントローラ2は、操作装置1からの操作信号に基づいて模擬視界を生成する。コントローラ2は、生成した模擬視界の信号を表示装置3に出力することにより、表示装置3における表示内容(模擬視界)を制御する。コントローラ2の機能ブロックについては後述する。
【0022】
表示装置3は、コントローラ2により生成された模擬視界を表示する。表示装置3は、作業機械の運転席に実際に搭乗した運転者が視認する前後左右の視界を模した画面を模擬視界として表示する。これにより模擬訓練を行う操作者は、作業機械の運転席に実際に搭乗している感覚を得られる。
【0023】
表示装置3の表示パネルは、操作者が作業機械に実際に搭乗している感覚を得られるように、操作席4に着座した操作者を囲むように配置されている。表示装置3は、単一の表示パネルから構成されていてもよく、複数の表示パネルから構成されていてもよい。
【0024】
<作業機械の構成>
【0025】
次に、操作者が模擬訓練を行う作業機械の一例として油圧ショベルの構成について
図2を用いて説明する。なお作業機械用シミュレータの操作者は、作業機械を実際に運転するのではなく、作業機械用シミュレータの操作を行うことにより、以下に説明する作業機械をあたかも実際に運転しているような感覚で模擬訓練を行うことができる。模擬訓練を行う作業機械は油圧ショベルに限定されず、電動ショベル、ハイブリッド駆動ショベルであってもよく、ホイールローダなどであってもよい。模擬訓練を行う作業機械は、被積込体に掘削対象物を積み込むためのバケットを有するものであればよい。
【0026】
図2は、油圧ショベルの構成を示す斜視図である。
図2に示されるように、油圧ショベル10は、本体11と、油圧により作動する作業機12とを有している。本体11は、旋回体13と、走行体15とを有している。
【0027】
走行体15は、一対の履帯15Crと、走行モータ15Mとを有している。油圧ショベル10は、履帯15Crの回転により走行可能である。走行モータ15Mは、走行体15の駆動源として設けられている。
【0028】
旋回体13は、走行体15の上に配置され、かつ走行体15により支持されている。旋回体13は、旋回モータ(図示せず)により旋回軸RXを中心として走行体15に対して旋回可能である。旋回軸RXは、旋回体13の旋回中心となる仮想の直線である。
【0029】
旋回体13は、運転室14(キャブ)を有している。運転室14内には、オペレータが着座する運転席14Sが設けられている。運転者(乗員)は、運転室14に搭乗して、作業機12の操作、走行体15に対する旋回体13の旋回操作、および走行体15による油圧ショベル10の走行操作が可能である。本実施形態の作業機械用シミュレータ100を操作する操作者は、あたかも運転席14Sに着座して各部を操作している感覚で模擬訓練を実施できる。
【0030】
作業機12は、旋回体13に支持されている。作業機12は、ブーム16と、アーム17と、バケット18とを有している。作業機12は、ブームシリンダ19aと、アームシリンダ19bと、バケットシリンダ19cとをさらに有している。
【0031】
ブーム16は、本体11に回動可能に接続されている。具体的にはブーム16の基端部は、ブームフートピンBFを支点として旋回体13に回動可能に接続されている。アーム17は、ブーム16に回動可能に接続されている。具体的にはアーム17の基端部は、ブームトップピンBTを支点としてブーム16の先端部に回動可能に接続されている。バケット18は、アーム17に回転可能に接続されている。具体的にはバケット18の基端部は、アームトップピンATを支点としてアーム17の先端部に回動可能に接続されている。
【0032】
ブーム16は、ブームシリンダ19aにより本体11に対して駆動可能である。この駆動により、ブーム16は、ブームフートピンBFを支点として旋回体13に対して上下方向に回動可能である。
【0033】
アーム17は、アームシリンダ19bによりブーム16に対して駆動可能である。この駆動により、アーム17は、ブームトップピンBTを支点としてブーム16に対して上下方向または前後方向に回動可能である。
【0034】
バケット18は、バケットシリンダ19cによりアーム17に対して駆動可能である。この駆動により、バケット18は、アームトップピンATを支点としてアーム17に対して上下方向に回動可能である。
【0035】
<コントローラ>
【0036】
次に、
図1に示されるコントローラの機能ブロックについて
図3を用いて説明する。
【0037】
図3は、
図1に示すコントローラの機能ブロックを示す図である。
図3に示されるように、コントローラ2は、操作信号取得部31と、作業機速度演算部32と、作業機モデル動作部33と、物理シミュレーション部34と、粒集計部35と、総和算出部36と、表示制御部37と、記憶部38とを有している。
【0038】
操作信号取得部31は、操作装置1からの操作信号を取得する。操作信号取得部31は、取得した操作信号を作業機速度演算部32へ出力する。
【0039】
作業機速度演算部32は、取得した操作信号を演算して作業機12の各部(ブーム16、アーム17、バケット18)の動作方向および動作速度に変換する。作業機速度演算部32は、取得した操作信号に基づいてブームシリンダ19a、アームシリンダ19bおよびバケットシリンダ19cの各々の動作方向および動作速度を算出し、各シリンダ19a~19cの動作方向および動作速度から作業機12の各部の動作方向および動作速度を算出する。作業機速度演算部32は、記憶部38に記憶された操作信号の値と作業機12の各部の動作方向および動作速度との関係を示すテーブルを参照して、取得した操作信号に基づいて作業機12の各部の動作方向および動作速度を算出してもよい。作業機速度演算部32は、変換した作業機12の動作方向および動作速度の信号を作業機モデル動作部33へ出力する。
【0040】
作業機モデル動作部33は、取得した作業機12の動作方向および動作速度の信号に基づいて作業機モデルの動作信号を生成する。作業機モデルは、ブーム16、アーム17およびバケット18の各々のモデルを含む。作業機モデルは、たとえば記憶部38に記憶されている。作業機モデル動作部33は、作業機モデルの動作信号を生成する際に、記憶部38に記憶された作業機モデルの情報を参照する。作業機モデルの動作信号とは、ブーム16、アーム17およびバケット18の各々のモデルの動作を示す信号を含む。作業機モデル動作部33は、生成した作業機モデルの動作信号を物理シミュレーション部34へ出力する。
【0041】
物理シミュレーション部34は、取得した作業機12のモデルの動作信号に基づいて、掘削対象物EOの掘削動作、被積込体21への積込動作などにおける各部モデルの動作信号を生成する。各部モデルは、掘削対象物EOのモデルを含む。掘削対象物EOのモデルは、複数の粒Rから構成される。各部モデルは、たとえば記憶部38に記憶されている。物理シミュレーション部34は、各部モデルの動作信号を生成する際に、記憶部38に記憶された各部モデルの情報を参照する。
【0042】
各部モデルの動作信号は、掘削対象物EOのモデルの動作を示す信号を含む。掘削対象物EOのモデルの動作を示す信号は、掘削による粒Rの動作を示す信号と積込による粒Rの動作を示す信号とを含む。掘削による粒Rの動作を示す信号は、バケット18のモデルの中にすくい取られる粒Rと、バケット18のモデルにより押されて移動する粒Rとの動作を示す信号を含む。積込による粒Rの動作を示す信号は、バケット18のモデルの中から落ちて被積込体21のモデルに積み込まれる粒Rと、被積込体21に積み込まれずに被積込体21以外の箇所に落ちる粒Rとの動作を示す信号を含む。
【0043】
掘削対象物EOのモデルを構成する複数の粒Rは、互いに体積の異なる第1粒RBと第2粒RSとを含む。第1粒RBの体積は第2粒RSの体積よりも大きい。掘削対象物EOのモデルを構成する複数の粒Rには、複数の第1粒RBと、複数の第2粒RSとが含まれていてもよい。掘削対象物EOのモデルを構成する複数の粒Rは、第1粒RBおよび第2粒RSの双方と異なる体積を有する粒を含んでいてもよい。
【0044】
被積込体21のモデルは、たとえばダンプトラック20のベッセル21であってもよい。物理シミュレーション部34は、生成した各部モデルの動作信号を表示制御部37および粒集計部35の各々へ出力する。
【0045】
表示制御部37は、取得した作業機12のモデルと各部モデルとの動作信号に基づいて、作業機12のモデルの画像信号と、掘削対象物EOのモデルの画像信号と、被積込体21の画像信号とを表示装置3へ出力する。
【0046】
表示装置3は、取得した各種画像信号に基づいて、バケット18を含む作業機12の画像と、掘削対象物EOの画像と、被積込体21の画像とを表示する。表示装置3は、作業機12のモデルと各部モデルとの動作信号に基づいて、各画像を表示装置3上において動作(変化)させる。これにより操作者の操作装置1の操作にしたがって表示装置3上の各画像が動作する。
【0047】
粒集計部35は、取得した各部モデルの動作信号に基づいて、被積込体21に積み込まれた掘削対象物EOとしての粒Rを集計する。具体的には粒集計部35は、被積込体21に積み込まれた掘削対象物EOとしての粒Rの種類を識別して、各種類の粒Rの数を集計する。粒Rの種類は、粒Rの体積に基づいて識別される。具体的には粒Rの種類は第1粒RBと第2粒RSとに識別される。粒Rの種類には第1粒RBと第2粒RS以外の粒があってもよい。粒集計部35は、集計結果を示す信号を総和算出部36へ出力する。
【0048】
総和算出部36は、体積の異なる粒R毎に異なる重み付け(たとえば点数)を付与して、被積込体21に積み込まれた粒Rの重み付けの総和を算出する。具体的には総和算出部36は、複数の粒Rのうち体積の大きい第1粒RBの重み付けが体積の小さい第2粒RSの重み付けよりも大きくなるように複数の粒Rに重み付けを付与する。また総和算出部36は、第2粒RSの単位体積あたりの重み付けが第1粒RBの単位体積あたりの重み付けよりも大きくなるように複数の粒Rに重み付けを付与する。そのうえで総和算出部36は、被積込体21に積み込まれた粒Rの重み付けの総和を算出する。総和算出部36は、算出した粒Rの重み付けの総和の信号を表示制御部37へ出力する。
【0049】
表示制御部37は、取得した重み付けの総和の信号に基づいて、重み付けの総和を得点として表示装置3に表示させるように表示装置3を制御する。
【0050】
表示装置3は、取得した重み付けの総和を得点として表示する。コントローラ2は、算出した掘削対象物の粒の重み付けの総和を表示装置3にリアルタイムで表示する。
【0051】
コントローラ2は、プロセッサと、メインメモリと、ストレージとを含む。プロセッサはたとえばCPU(Central Processing Unit)などである。メインメモリは、たとえばROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリおよびRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含む。コントローラ2は、たとえばパーソナルコンピュータであってもよい。
【0052】
コントローラ2は、操作装置1、表示装置3などと有線により接続されていてもよく、また無線により接続されていてもよい。作業機械用シミュレータのシステムとして、コントローラ2は、操作装置1、表示装置3および操作席4から遠く離れた場所に設置されたサーバに格納されていてもよい。
【0053】
コントローラ2は、ストレージに記憶されているプログラムを読み出してメインメモリに展開し、プログラムに従って所定の処理を実行する。プログラムは、コントローラ2の記憶部38に記憶されていてもよく、ネットワークを介してコントローラ2に配信されてもよい。
【0054】
<表示画像の遷移>
【0055】
次に、本実施形態における作業機械用シミュレータの表示装置に表示される表示画像の遷移の一例について
図4~
図7を用いて説明する。
【0056】
図4、
図5および
図6は、
図1に示す表示装置に表示された掘削前の様子、掘削の様子および積込の様子を示す表示画面を示す図である。
図7は、本開示の一実施形態における作業機械用シミュレータにおいて掘削対象物としての粒の配置を示す概念図である。
【0057】
図4に示されるように、この状態は、作業機12が掘削対象物EOを掘削する前の状態を示している。表示装置3は、油圧ショベルの運転席に実際に搭乗した運転者の視界を模した画面を模擬視界として表示する。
【0058】
表示装置3には、たとえば作業機12の画像と、被積込体21の画像と、掘削対象物EOの画像とが表示される。作業機12の画像として、ブーム16、アーム17およびバケット18の各々の画像が表示装置3に表示される。被積込体21の画像として、たとえばダンプトラック20におけるベッセル21の画像が表示装置3に表示される。
【0059】
掘削対象物EOの画像として、掘削対象物EOを構成する複数の粒Rの画像が表示装置3に表示される。複数の粒Rは、たとえば岩を模した画像として表示される。複数の粒Rは、たとえば土の塊、砂粒などを模した画像として表示されてもよい。複数の粒Rは、互いに上下方向に積み重なるように表示されている。
【0060】
図7に示されるように、複数の粒Rは、互いに体積の異なる第1粒RBと第2粒RSとを含む。第1粒RBの体積は第2粒RSの体積よりも大きい。掘削対象物を構成する複数の粒Rには、複数の第1粒RBと、複数の第2粒RSとが含まれていてもよい。掘削開始前において、第2粒RSの上に第1粒RBが配置するようにコントローラ2は表示装置3の表示を制御する。
【0061】
この後、操作者は操作装置1を操作して作業機12による掘削対象物EOの掘削を開始する。操作者による操作装置1の操作に応じて、表示装置3における作業機12の画像が動作する。
【0062】
図5に示されるように、この状態は、バケット18が掘削対象物EOに突っ込み、掘削が実施されている状態を示している。この状態において、バケット18の画像は、掘削対象物EOに突っ込んでいる。掘削により、バケット18の画像内に掘削対象物EOの粒Rの画像がすくい込まれて取り込まれる。
【0063】
この後、操作者は操作装置1を操作して、粒Rを取り込んだバケット18を上方に持ち上げるとともに旋回体13を旋回させることにより、バケット18をベッセル21の真上に移動させる。その後、操作者は操作装置1を操作してバケット18内の粒Rをベッセル21内に積み込む。
【0064】
図6に示されるように、この状態は、バケット18内の粒Rをベッセル21内に積み込んだ状態を示している。積込により粒Rの画像がベッセル21の画像の範囲内に積み込まれている。
【0065】
この後、操作者は操作装置1を操作して旋回体13を旋回させて、
図4に示す状態となり
図5に示す掘削と
図6に示す積込とを繰り返す。
【0066】
<作業機械用シミュレータの制御方法>
【0067】
次に、本実施形態における作業機械用シミュレータの制御方法について
図3および
図8を主に用いて説明する。
【0068】
図8は、本開示の一実施形態における作業機械用シミュレータの制御方法を示すフロー図である。
図3および
図8に示されるように、操作者が作業機械用シミュレータ100における模擬訓練の開始操作をする。この開始操作は、たとえば模擬訓練開始スイッチまたはボタンの操作であってもよく、操作装置1の操作であってもよく、作業機械用シミュレータ100の電源ONの操作であってもよい。
【0069】
模擬訓練が開始された後、操作者が操作装置1を操作する(ステップS1:
図8)。これによりコントローラ2の操作信号取得部31は、操作装置1から操作信号を取得する。
【0070】
操作信号取得部31は、取得した操作信号を作業機速度演算部32へ出力する。コントローラ2の作業機速度演算部32は、取得した操作信号を演算して作業機12の各部の動作方向および動作速度に変換する(ステップS2:
図8)。
【0071】
作業機速度演算部32は、変換した作業機12の動作方向および動作速度の信号を作業機モデル動作部33へ出力する。コントローラ2の作業機モデル動作部33は、取得した作業機12の動作方向および動作速度の信号に基づいて作業機12のモデルの動作信号を生成する(ステップS3:
図8)。
【0072】
作業機モデル動作部33は、生成した作業機12のモデルの動作信号を物理シミュレーション部34へ出力する。物理シミュレーション部34は、取得した作業機12のモデルの動作信号に基づいて、掘削対象物EOの掘削動作、積込動作などにおける各部モデルの動作信号を生成する。
【0073】
コントローラ2の物理シミュレーション部34は、掘削動作においては、作業機12のモデルにおけるバケット18が掘削対象物EOのモデルにおける粒Rをすくって取り込む動作信号を生成する(ステップS4:
図8)。またコントローラ2の物理シミュレーション部34は、積込動作においては、作業機12のモデルにおけるバケット18内に取り込んだ粒Rを被積込体21に積み込む動作信号を生成する(ステップS5:
図8)。
【0074】
物理シミュレーション部34は、生成した各部モデルの動作信号を表示制御部37および粒集計部35の各々へ出力する。
【0075】
コントローラ2の表示制御部37は、取得した各部モデルの動作信号に基づいて、作業機12のモデルの画像信号と、掘削対象物EOのモデルの画像信号と、被積込体21の画像信号とを表示装置3へ出力する。表示装置3は、取得した各種画像信号に基づいて、バケット18を含む作業機12の画像と、掘削対象物EOの画像と、被積込体21の画像とを表示する。
【0076】
コントローラ2の粒集計部35は、取得した各部モデルの動作信号に基づいて、被積込体21に積み込まれた掘削対象物EOとしての粒Rの種類と個数とを集計する(ステップS6:
図8)。粒Rの種類は粒Rの体積により識別される。具体的には粒集計部35は、被積込体21に積み込まれた体積の大きい第1粒RBの個数と体積の小さい第2粒RSの個数とを識別する。粒集計部35は、集計結果を示す信号を総和算出部36へ出力する。
【0077】
コントローラ2の総和算出部36は、体積の異なる粒R毎に異なる重み付けを付与して、被積込体21に積み込まれた粒Rの重み付けの総和を算出する(ステップS7:
図8)。具体的には総和算出部36は、体積の大きい第1粒RBの重み付けが体積の小さい第2粒RSの重み付けよりも大きくなるように複数の粒Rに重み付けを付与する。また総和算出部36は、第2粒RSの単位体積あたりの重み付けが第1粒RBの単位体積あたりの重み付けよりも大きくなるように複数の粒Rに重み付けを付与する。そのうえで総和算出部36は、被積込体21に積み込まれた粒Rの重み付けの総和を算出する。総和の算出は、(第1粒RBの個数)×(第1粒RBの重み付け)+(第2粒RSの個数)×(第2粒RSの重み付け)の式により実施される。総和算出部36は、算出した重み付けの総和の信号を表示制御部37へ出力する。
【0078】
表示制御部37は、取得した重み付けの総和の信号に基づいて、重み付けの総和を得点として表示装置3に表示させるように表示装置3を制御する(ステップS8:
図8)。表示装置3は、取得した重み付けの総和を得点として表示する。コントローラ2は、算出した掘削対象物EOの粒Rの重み付けの総和を表示装置3にリアルタイムで表示する。
【0079】
この後、コントローラ2は、模擬訓練開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS9:
図8)。コントローラ2が模擬訓練開始から所定時間が経過していないと判定した場合には、上記ステップS1からの処理を繰り返す。またコントローラ2が模擬訓練開始から所定時間が経過したと判定した場合には、模擬訓練は終了する。
【0080】
上記のように本実施形態における作業機械用シミュレータの制御方法は実施される。
【0081】
<効果>
【0082】
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0083】
作業機械10の操作技能を評価するにあたり、掘削量(重量)と、規定量までの掘削・積込時間と、掘削量当たりの掘削・積込速度とが指標となる。このため掘削量が多く、かつ掘削時間が短いことが望ましい。そのためにはバケット18の口に掘削対象物を押し当てることによりバケット18内に取り込む掘削対象物の密度を高める必要がある。
【0084】
本実施形態においては
図8に示されるように、コントローラ2は、体積の異なる複数の粒RB、RSのそれぞれに異なる重み付けを付与し、被積込体21に積み込まれた掘削対象物EOの粒RB、RSの重み付けの総和を算出する。このように異なる体積の粒R毎に異なる重み付けを付与することにより、バケット18および被積込体21の各々に高い密度で掘削対象物EOを入れた場合に重み付けの総和(得点)が高くなるように設定でき、その得点により操作技能を評価することができる。
【0085】
またバケット18内に体積の大きな第1粒RBのみが積み込まれると第1粒RB間の隙間が大きくなり、バケット18内の掘削対象物の密度が小さくなる。一方、バケット18内に体積の小さな第2粒RSのみが積み込まれると第2粒RS間の隙間が小さくなり、バケット18内の掘削対象物の密度が大きくなる。
【0086】
本実施形態においては
図8に示されるように、コントローラ2は、掘削対象物EOを構成する複数の粒Rのうち体積の大きい第1粒RBの重み付けが体積の小さい第2粒RSの重み付けよりも大きくなるように、かつ第2粒RSの単位体積あたりの重み付けが第1粒RBの単位体積あたりの重み付けよりも大きくなるように複数の粒Rに重み付けを付与する。これによりバケット18および被積込体21の各々に高い密度で掘削対象物EOを入れた場合に重み付けの総和(得点)が高くなるように設定でき、その得点により操作技能を評価することができる。
【0087】
本実施形態においては
図7に示されるように、コントローラ2は、掘削開始前において、第2粒RSの上に第1粒RBを配置するように表示装置3の表示を制御する。これにより上手な掘削ができた場合には体積の小さな第2粒RSがバケット18内に入るようになる。また一度掘削した場所では第1粒RBと第2粒RSとが入り乱れた状態となるため、掘削する場所の順番を考慮しなければ得点が伸びない。このように模擬訓練の難易度を変えることもできる。
【0088】
本実施形態においては
図8に示されるように、コントローラ2は、模擬訓練開始から所定時間の経過後に被積込体21に積み込まれた掘削対象物EOの粒Rの重み付けの総和の算出を終了する。これにより所定時間内における運転技術を評価することができる。
【0089】
本実施形態においては
図8に示されるように、コントローラ2は、算出した掘削対象物EOの粒Rの重み付けの総和を表示装置3に表示する。これにより操作者は表示装置3において自己の得点を確認することができる。
【0090】
本実施形態においては
図8に示されるように、コントローラ2は、算出した掘削対象物EOの粒Rの重み付けの総和を表示装置3にリアルタイムで表示する。これにより操作者は、表示装置3において自己の得点を確認しながら掘削・積込操作を続行することができる。
【0091】
<付記>
【0092】
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
【0093】
(付記1)
操作者により操作される操作装置と、
体積の異なる複数の粒からなる掘削対象物の画像、被積込体の画像およびバケットの画像を表示する表示装置と、
前記操作装置の操作に基づいて前記バケットの画像が前記掘削対象物の画像を掘削して前記被積込体の画像に積み込むよう前記表示装置の表示を制御し、体積の異なる前記複数の粒のそれぞれに異なる重み付けを付与し、前記被積込体に積み込まれた前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を算出するコントローラと、を備えた、作業機械用シミュレータ。
【0094】
(付記2)
前記コントローラは、前記掘削対象物を構成する前記複数の粒のうち体積の大きい第1粒の重み付けが体積の小さい第2粒の重み付けよりも大きくなるように、かつ前記第2粒の単位体積あたりの重み付けが前記第1粒の単位体積あたりの重み付けよりも大きくなるように前記複数の粒に重み付けを付与する、付記1に記載の作業機械用シミュレータ。
【0095】
(付記3)
前記コントローラは、前記バケットの画像による前記掘削対象物の掘削開始前において、前記第2粒の上に前記第1粒を配置するように前記表示装置の表示を制御する、付記2に記載の作業機械用シミュレータ。
【0096】
(付記4)
前記コントローラは、模擬訓練開始から所定時間の経過後に前記被積込体に積み込まれた前記掘削対象物の粒の重み付けの総和の算出を終了する、付記1から付記3のいずれか1つに記載の作業機械用シミュレータ。
【0097】
(付記5)
前記コントローラは、算出した前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を前記表示装置に表示する、付記1から付記4のいずれか1つに記載の作業機械用シミュレータ。
【0098】
(付記6)
前記コントローラは、算出した前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を前記表示装置にリアルタイムで表示する、付記5に記載の作業機械用シミュレータ。
【0099】
(付記7)
操作者により操作される操作装置と、体積の異なる複数の粒からなる掘削対象物の画像、被積込体の画像およびバケットの画像を表示する表示装置と、を有する作業機械用シミュレータの制御方法であって、
前記操作装置の操作に基づいて前記バケットの画像が前記掘削対象物の画像を掘削して前記被積込体の画像に積み込むよう前記表示装置の表示を制御するステップと、
体積の異なる前記複数の粒のそれぞれに異なる重み付けを付与するステップと、
前記被積込体に積み込まれた前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を算出するステップと、を備えた、作業機械用シミュレータの制御方法。
【0100】
(付記8)
操作者により操作される操作装置と、
体積の異なる複数の粒からなる掘削対象物の画像、被積込体の画像およびバケットの画像を表示する表示装置と、
前記操作装置の操作に基づいて前記バケットの画像が前記掘削対象物の画像を掘削して前記被積込体の画像に積み込むよう前記表示装置の表示を制御し、体積の異なる前記複数の粒のそれぞれに異なる重み付けを付与し、前記被積込体に積み込まれた前記掘削対象物の粒の重み付けの総和を算出するコントローラと、を備えた、作業機械用シミュレータのシステム。
【0101】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0102】
1 操作装置、1a 第1操作レバー、1b 第2操作レバー、2 コントローラ、3 表示装置、4 操作席、10 作業機械、11 本体、12 作業機、13 旋回体、14 運転室、14S 運転席、15 走行体、15Cr 履帯、15M 走行モータ、16 ブーム、17 アーム、18 バケット、19a ブームシリンダ、19b アームシリンダ、19c バケットシリンダ、20 ダンプトラック、21 ベッセル、31 操作信号取得部、32 作業機速度演算部、33 作業機モデル動作部、34 物理シミュレーション部、35 粒集計部、36 総和算出部、37 表示制御部、38 記憶部、100 作業機械用シミュレータ、AT アームトップピン、BF ブームフートピン、BT ブームトップピン、EO 掘削対象物、R 粒、RB 第1粒、RS 第2粒、RX 旋回軸。