(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101432
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】集合体シート
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20240722BHJP
【FI】
H05K1/02 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005403
(22)【出願日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100149607
【弁理士】
【氏名又は名称】宇田 新一
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 千尋
(72)【発明者】
【氏名】滝本 顕也
【テーマコード(参考)】
5E338
【Fターム(参考)】
5E338AA01
5E338AA18
5E338DD11
5E338DD12
5E338DD34
5E338EE41
(57)【要約】
【課題】第1配線回路基板および第2配線回路基板を確実に判別できる集合体シートを提供する。
【解決手段】集合体シート1は、支持部2と、複数の配線回路基板3と、連結部4と、を備える。支持部2は、複数の配線回路基板3を支持する。支持部2は、複数の配線回路基板3を間隔を隔てて囲む。連結部4は、複数の配線回路基板3と、支持部2とを連結する。複数の配線回路基板3は、第1配線回路基板31と、第2配線回路基板32と、を備える。第2配線回路基板32は、第1配線回路基板31と間隔を隔てて並ぶ。第2配線回路基板32は、第1配線回路基板31に対して点を中心とした対称である。支持部2は、第1マーク25と、第2マーク26と、を備える。第2マーク26は、第1マーク25に対して点を中心とした非対称である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配線回路基板と、
前記複数の配線回路基板を支持する支持部であって、前記複数の配線回路基板を間隔を隔てて囲む支持部と、
前記複数の配線回路基板と、前記支持部とを連結する連結部と、
を備える集合体シートであり、
前記複数の配線回路基板は、第1配線回路基板と、前記第1配線回路基板と間隔を隔てて並ぶ第2配線回路基板であって、前記第1配線回路基板に対して点を中心とした対称である第2配線回路基板と、を備え、
前記支持部は、第1マークと、前記第1マークに対して前記点を中心とした非対称である第2マークと、を備える、集合体シート。
【請求項2】
前記第1マークは、前記並ぶ方向における前記支持部の一方側部分に配置され、
前記第2マークは、前記並ぶ方向における前記支持部の一方側部分に配置される、請求項1に記載の集合体シート。
【請求項3】
前記第1マークは、前記並ぶ方向における前記支持部の一方側部分に配置され、
前記第2マークは、前記並ぶ方向における前記支持部の他方側部分に配置される、請求項1に記載の集合体シート。
【請求項4】
前記第1配線回路基板は、第1本体部と、前記第1本体部から前記第2配線回路基板に向かって突出する第1突出部と、を備え、
前記第2配線回路基板は、第2本体部と、前記第2本体部から第1配線回路基板に向かって突出する第2突出部と、を備え、
前記第1突出部と前記第2突出部とは、厚み方向および前記並ぶ方向に交差する方向において、隣り合う、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の集合体シート。
【請求項5】
前記支持部は、金属支持層と、ベース絶縁層と、導体層と、を厚み方向の一方側に向かって順に備え、
前記第1マークおよび前記第2マークのそれぞれは、前記導体層に含まれる導体マークを含む、請求項1に記載の集合体シート。
【請求項6】
前記支持部は、金属支持層を含み、
前記第1マークおよび前記第2マークのそれぞれは、前記金属支持層に含まれる金属貫通孔を含む、請求項1に記載の集合体シート。
【請求項7】
前記支持部は、金属支持層を含み、
前記第1マークおよび前記第2マークのそれぞれは、厚み方向における前記金属支持層の一方面または他方面に形成されるバーコードを含む、請求項1に記載の集合体シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合体シートに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の配線回路基板と、支持部と、連結部とを備える集合体シートが知られている(例えば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1に記載の集合体シートでは、支持部は、複数の配線回路基板を支持する。支持部は、複数の配線回路基板を囲む。複数の配線回路基板は、第1配線回路基板と、第2配線回路基板とを備える。第2配線回路基板は、第1配線回路基板に対して点を中心とした対称である。
【0004】
支持部は、第1マークと、第2マークとを備える。第2マークは、第1マークに対して上記した点を中心とした対称である。第1マークおよび第2マークの判別に基づいて、第1配線回路基板および第2配線回路基板が判別される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
集合体シートは、上記した点を中心として回転する場合がある。その場合には、第2マークが第1マークに対して点対称であることから、第1マークおよび第2マークを判別できない。そのため、第1配線回路基板および第2配線回路基板を確実に判別できないという不具合がある。
【0007】
本発明は、第1配線回路基板および第2配線回路基板を確実に判別できる集合体シートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明[1]は、複数の配線回路基板と、前記複数の配線回路基板を支持する支持部であって、前記複数の配線回路基板を間隔を隔てて囲む支持部と、前記複数の配線回路基板と、前記支持部とを連結する連結部と、を備える集合体シートであり、前記複数の配線回路基板は、第1配線回路基板と、前記第1配線回路基板と間隔を隔てて並ぶ第2配線回路基板であって、前記第1配線回路基板に対して点を中心とした対称である第2配線回路基板と、を備え、前記支持部は、第1マークと、前記第1マークに対して前記点を中心とした非対称である第2マークと、を備える、集合体シートを含む。
【0009】
この集合体シートでは、第2マークは、第1マークに対して上記した点を中心とした非対称である。そのため、たとえ、集合体シートが上記した点を中心にして回転しても、第1マークおよび第2マークを判別できる。その結果、第1マークおよび第2マークの判別に基づいて、第1配線回路基板および第2配線回路基板を確実に判別できる。
【0010】
本発明[2]は、前記第1マークは、前記並ぶ方向における前記支持部の一方側部分に配置され、前記第2マークは、前記並ぶ方向における前記支持部の一方側部分に配置される、[1]に記載の集合体シートを含む。
【0011】
本発明[3]は、前記第1マークは、前記並ぶ方向における前記支持部の一方側部分に配置され、前記第2マークは、前記並ぶ方向における前記支持部の他方側部分に配置される、[1]に記載の集合体シートを含む。
【0012】
本発明[4]は、前記第1配線回路基板は、第1本体部と、前記第1本体部から前記第2配線回路基板に向かって突出する第1突出部と、を備え、前記第2配線回路基板は、第2本体部と、前記第2本体部から第1配線回路基板に向かって突出する第2突出部と、を備え、前記第1突出部と前記第2突出部とは、厚み方向および前記並ぶ方向に交差する方向において、隣り合う、[1]から[3]のいずれか一項に記載の集合体シートを含む。
【0013】
この集合体によれば、第1突出部と第2突出部とは、厚み方向および並ぶ方向に交差する方向において、隣り合うので、第1配線回路基板と第2配線回路基板とは、並び方向において、コンパクトに配置される。そのため、1つの集合体シートにおける複数の配線回路基板の数を増やすことができる。
【0014】
本発明[5]は、前記支持部は、金属支持層と、ベース絶縁層と、導体層と、を厚み方向の一方側に向かって順に備え、前記第1マークおよび前記第2マークのそれぞれは、前記導体層に含まれ導体マークを含む、[1]に記載の集合体シートを含む。
【0015】
本発明[6]は、前記支持部は、金属支持層を含み、前記第1マークおよび前記第2マークのそれぞれは、前記金属支持層に含まれる金属貫通孔を含む、[1]に記載の集合体シートを含む。
【0016】
本発明[7]は、前記支持部は、金属支持層を含み、前記第1マークおよび前記第2マークのそれぞれは、厚み方向における前記金属支持層の一方面または他方面に形成されるバーコードを含む、[1]に記載の集合体シートを含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明の集合体シートでは、第1配線回路基板および第2配線回路基板を確実に判別できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の集合体シートの一実施形態の平面図である。
【
図2】
図1に示す集合体シートのX-X線に沿う断面図である。
【
図3】
図1に示す集合体シートが180度回転した状態を示す。
【
図5】
図4に示す集合体シートが180度回転した状態を示す。
【
図6】第2変形例における第1マークの断面図である。
【
図8】
図7における集合体シートの第1マークのY-Y線に沿う断面図である。
【
図10】
図9に示すバーコードのX-X線に沿う断面図である。
【
図11】第5変形例の集合体シートの平面図である。
【
図12】第6変形例の集合体シートの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
1. 集合体シートの一実施形態
図1から
図3を参照して、本発明の集合体シートの一実施形態を説明する。
【0020】
図2に示すように、集合体シート1は、厚みを有する。
図1に示すように、集合体シート1は、面方向に延びる。面方向は、集合体シート1の厚み方向に直交する。本実施形態では、集合体シート1は、例えば、矩形状を有する。本実施形態では、集合体シート1は、点Pを中心とする点対称形状を有する。点Pは、厚み方向に投影したときに、集合体シート1の内側に位置する。例えば、点Pは、集合体シート1の中心に位置する。中心は、第1方向における集合体シート1の中央であり、また、第2方向における集合体シート1の中央である。集合体シート1は、支持部2と、複数の配線回路基板3と、連結部4とを備える。
【0021】
1.1 支持部2
本実施形態では、支持部2は、集合体シート1における外形をなす。支持部2は、次に説明する複数の配線回路基板3を支持する。本実施形態では、支持部2は、平面視において、上記した点Pを中心とする対称形状を有する。支持部2は、フレーム21と、桟部22と、を備える。
【0022】
フレーム21は、支持部2における周端部に配置される。フレーム21は、平面視において、略矩形枠状を有する。フレーム21は、第1部211と、第2部212と、2つの第3部213と、を含む。
【0023】
第1部211は、第1方向に延びる。第1部211は、第2方向におけるフレーム21の一端部に配置される。第2方向は、厚み方向および第1方向に直交する。第1方向および第2方向は、面方向に含まれる。本実施形態では、第1部211は、直線形状を有する。
【0024】
第2部212は、第1方向に延びる。第2部212は、第2方向におけるフレーム21の他端部に配置される。第2部212は、第2方向において第1部211と間隔が隔てられる。本実施形態では、第2部212は、直線形状を有する。
【0025】
第3部213は、第1方向におけるフレーム21の両端部に配置される。第3部213は、第1方向における第1部211の一端部および第2部212の一端部を連結し、第1方向における第1部211の他端部および第2部212の他端部を連結する。本実施形態では、2つの第3部213のそれぞれは、直線形状を有する。
【0026】
桟部22は、第2方向において、第1部211と第2部212との間に配置される。桟部22は、2つの第3部213を架橋する。桟部22は、第1方向に延びる。本実施形態では、桟部22は、直線形状を有する。桟部22は、フレーム21の内部領域を複数に分割する。本実施形態では、桟部22は、フレーム21の内部領域を二分割する。桟部22は、フレーム21の内部領域を、第1領域23Aと、第2領域23Bとに分割する。第1領域23Aと、第2領域23Bとは、第2方向に並ぶ。第2領域23Bは、第2方向において、桟部22に対して第1領域23Aの反対側に配置される。
【0027】
1.2 複数の配線回路基板3
複数の配線回路基板3は、第1方向および第2方向において互いに間隔を隔てて整列配置される。複数の配線回路基板3は、支持部2に囲まれる。複数の配線回路基板3は、支持部2と間隔が隔てられる。換言すれば、支持部2は、複数の配線回路基板3を間隔を隔てて囲む。
【0028】
本実施形態では、複数の配線回路基板3は、複数の第1配線回路基板31と、複数の第2配線回路基板32と、を備える。複数の第1配線回路基板31は、第2方向に並ぶ。複数の第2配線回路基板32は、第2方向に並ぶ。本実施形態では、複数の第1配線回路基板31は、第1配線回路基板31Aと、第1配線回路基板31Bと、を含む。本実施形態では、複数の第2配線回路基板32は、第2配線回路基板32Aと、第2配線回路基板32Bと、を含む。
【0029】
1.2.1 第1配線回路基板31A
第1配線回路基板31A(第1本体部311A、後述)は、第1方向における第1領域23Aの一方側部分に配置される。
【0030】
1.2.2 第1配線回路基板31B
第1配線回路基板31B(第1本体部311B、後述)は、第1方向における第2領域23Bの一方側部分に配置される。第1配線回路基板31Bは、第2方向において、第1配線回路基板31Aと並ぶ。第1配線回路基板31Bは、第2方向において、桟部22に対して第1配線回路基板31Aの反対側に配置される。第1配線回路基板31Bの全部は、第2方向に投影したときに、第1配線回路基板31Aの全部と重なる。
【0031】
1.2.3 第2配線回路基板32A
第2配線回路基板32A(第2本体部321A、後述)は、第1方向における第1領域23Aの他方側部分に配置される。第2配線回路基板32Aは、第1方向において、第1配線回路基板31Aと間隔を隔てて並ぶ。
【0032】
第2配線回路基板32Aは、第1配線回路基板31Bに対して点Pを中心とした点対称である。
【0033】
1.2.4 第2配線回路基板32B
第2配線回路基板32B(第2本体部321B、後述)は、第1方向における第2領域23Bの他方側部分に配置される。第2配線回路基板32Bは、第2方向において第2配線回路基板32Aと並ぶ。第2配線回路基板32Bは、第2方向において、桟部22に対して第2配線回路基板32Aの反対側に配置される。第2配線回路基板32Bの全部は、第2方向に投影したときに、第2配線回路基板32Aの全部と重なる。第2配線回路基板32Bは、第1方向において、第1配線回路基板31Bと間隔を隔てて並ぶ。
【0034】
第2配線回路基板32Bは、第1配線回路基板31Aに対して点Pを中心として点対称である。
【0035】
従って、複数の第2配線回路基板32(第2配線回路基板32B,32A)は、複数の第1配線回路基板31(第1配線回路基板31A,31B)に対して点Pを中心とした対称である。第1配線回路基板31Aと、第1配線回路基板31Bと、第2配線回路基板32Bと、第2配線回路基板32Aとは、点Pを中心とする時計回り方向に順に配置されている。
【0036】
1.3 連結部4
連結部4は、支持部2と、複数の配線回路基板3とを連結する。図示しないが、連結部4は、第1配線回路基板31Aと、第2配線回路基板32Aとを連結してもよい。連結部4は、第1配線回路基板31Bと、第2配線回路基板32Bとを連結してもよい。
【0037】
1.4 開口部
集合体シート1は、開口部5をさらに備えてもよい。開口部5は、支持部2と、複数の配線回路基板3との間に配置される。また、開口部5は、第1配線回路基板31Aと、第2配線回路基板32Aとの間にも配置される。開口部5は、第1配線回路基板31Bと、第2配線回路基板32Bとの間にも配置される。本実施形態では、開口部5は、集合体シート1を厚み方向に貫通するスリットである。開口部5は、複数の配線回路基板3のそれぞれの外形を区画する。
【0038】
1.5 第1配線回路基板31A,31B、第2配線回路基板32A,32B、および、支持部2の詳細
第1配線回路基板31A,31B、第2配線回路基板32A,32B、および、支持部2の詳細を順に説明する。
【0039】
1.5.1 第1配線回路基板31A,31Bの詳細
第1配線回路基板31Aは、第1本体部311Aと、第1突出部312Aと、を備える。第1本体部311Aは、略矩形枠状を有する。第1突出部312Aは、第1本体部311Aから第2配線回路基板32Aに向かって突出する。第1突出部312Aは、第2方向における第1本体部311Aの一端部から突出する。第1突出部312Aは、第2方向に延びる。また、第1突出部312Aは、第2方向において、第1部211に向かって突出する。本実施形態では、第1突出部312Aは、略矩形状を有する。
【0040】
第1配線回路基板31Bは、第1本体部311Bと、第1突出部312Bと、を備える。第1本体部311Bは、略矩形枠状を有する。第1突出部312Bは、第1本体部311Bから第2配線回路基板32Bに向かって突出する。第1突出部312Bは、第2方向に延びる。また、第1突出部312Bは、第2方向において、桟部22に向かって突出する。また、本実施形態では、第1突出部312Bは、略矩形状を有する。
【0041】
1.5.2 第2配線回路基板32A,32Bの詳細
第2配線回路基板32Aは、第2本体部321Aと、第2突出部322Aと、を備える。第2本体部321Aは、略矩形枠形状を有する。第2突出部322Aは、第2本体部321Aから第1配線回路基板31Aに向かって突出する。第2突出部322Aは、第2方向に延びる。また、第2突出部322Aは、第2方向において、桟部22に向かって突出する。本実施形態では、第2突出部322Aは、略矩形状を有する。第1突出部312Aと第2突出部322Aとは、厚み方向および並ぶ方向に交差する方向において、隣り合う。具体的には、第1突出部312Aと第2突出部322Aとは、第2方向において、隣り合う。
【0042】
第2配線回路基板32Bは、第2本体部321Bと、第2突出部322Bと、を備える。第2本体部321Bは、略矩形枠形状を有する。第2突出部322Bは、第2本体部321Bから第1配線回路基板31Bに向かって突出する。第2突出部322Bは、第2方向に延びる。また、第2突出部322Bは、第2方向において、第2部212に向かって突出する。また、本実施形態では、第2突出部322Bは、略矩形状を有する。第1突出部312Bと第2突出部322Bとは、厚み方向および並ぶ方向に交差する方向において、隣り合う。具体的には、第1突出部312Bと第2突出部322Bとは、第2方向において、隣り合う。
【0043】
1.5.3 支持部2の詳細
支持部2は、第1マーク25と、第2マーク26と、を備える。
【0044】
1.6 第1マーク25
第1マーク25は、支持部2の第1部211に配置される。第1マーク25は、第1方向における第1部211の一方側部分に配置される。換言すれば、第1マーク25は、並ぶ方向における支持部2の一方側部分に配置される。本実施形態では、第1マーク25は、第1配線回路基板31Aと隣接する。本実施形態では、第1マーク25は、平面視略円形状を有する。なお、第1マーク25は、平面視略矩形状であってもよい。
【0045】
1.7 第2マーク26
第2マーク26は、支持部2の第2部212に配置される。第2マーク26は、並ぶ方向における支持部2の一方側部分に配置される。そのため、第2マーク26は、第1マーク25に対して点Pを中心とした非対称である。本実施形態では、第2マーク26は、第1配線回路基板31Bと隣接する。本実施形態では、第2マーク26は、第1マーク25と同一形状を有する。具体的には、第2マーク26は、平面視略円形状を有する。
【0046】
なお、第2マーク26は、第1マーク25と異なる形状を有してもよい。例えば、第1マーク25が円形状を有し、第2マーク26が矩形状を有する。
【0047】
1.8 集合体シート1の層構成
図2に示すように、集合体シート1は、金属支持層11と、ベース絶縁層12と、導体層13と、カバー絶縁層14と、を厚み方向において順に備える。
【0048】
1.8.1 金属支持層11
金属支持層11は、厚み方向における集合体シート1の他端部に位置する。金属支持層11は、集合体シート1の外形を成す。金属支持層11は、支持部2と、複数の配線回路基板3と、連結部4(
図2において図示されず)とのそれぞれに含まれる。金属支持層11の材料としては、例えば、金属が挙げられる。金属としては、例えば、ステンレスおよび銅合金が挙げられる。金属は、剛性を有する。金属支持層11の厚みは、例えば、15μm以上、好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、250μm以下である。
【0049】
1.8.2 ベース絶縁層12
ベース絶縁層12は、厚み方向における金属支持層11の一方面に配置される。ベース絶縁層12は、例えば、支持部2と、複数の配線回路基板3とのそれぞれに含まれる。支持部2におけるベース絶縁層12は、ベース貫通孔121を有する。ベース貫通孔121は、第1マーク25および第2マーク26のそれぞれより大きく、第1マーク25および第2マーク26のそれぞれを囲む。ベース絶縁層12の材料としては、例えば、樹脂が挙げられ、好ましくは、ポリイミドが挙げられる。樹脂は、可撓性を有する。ベース絶縁層12の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、25μm以下、好ましくは、15μm以下である。
【0050】
1.8.3 導体層13
導体層13は、厚み方向におけるベース絶縁層12の一方面に配置される。さらに、導体層13は、厚み方向における金属支持層11の一方面に配置されていてもよい。導体層13は、単層または複層である。導体層13は、支持部2と、複数の配線回路基板3とのそれぞれに含まれる。
【0051】
支持部2における導体層13は、導体マーク131を含む。導体マーク131は、ベース貫通孔121を介して、厚み方向における金属支持層11の一方面に接触する。第1マーク25および第2マーク26のそれぞれは、上記した導体マーク131を含む。
【0052】
複数の配線回路基板3における導体層13は、配線132および端子(図示せず)を含む。
【0053】
1.8.4 カバー絶縁層14
カバー絶縁層14は、厚み方向におけるベース絶縁層12の一方面に配置される。カバー絶縁層14は、支持部2と、複数の配線回路基板3とのそれぞれに含まれる。
【0054】
支持部2におけるカバー絶縁層14は、導体マーク131を間隔を隔てて囲む。また、支持部2におけるカバー絶縁層14は、カバー貫通孔141を含む。導体マーク131は、厚み方向に投影したときに、カバー貫通孔141の内側に配置される。
【0055】
複数の配線回路基板3におけるカバー絶縁層14は、配線132を被覆し、端子(図示せず)を露出する。
【0056】
カバー絶縁層14の材料としては、例えば、樹脂が挙げられ、好ましくは、ポリイミドが挙げられる。樹脂は、可撓性を有する。カバー絶縁層14の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、25μm以下、好ましくは、15μm以下である。
【0057】
以上より、支持部2は、金属支持層11と、ベース絶縁層12と、導体層13と、カバー絶縁層14と、を厚み方向の一方側に向かって順に備える。複数の配線回路基板3のそれぞれは、金属支持層11と、ベース絶縁層12と、導体層13と、カバー絶縁層14と、を厚み方向の一方側に向かって順に備える。連結部4は、金属支持層11を備える。本実施形態では、連結部4は、ベース絶縁層12と、導体層13と、カバー絶縁層14とを備えない。
【0058】
1.9 集合体シート1の製造方法
集合体シート1を製造するには、図示しない金属板を準備する。次いで、厚み方向における金属板の一方側に、ベース絶縁層12、導体層13、および、カバー絶縁層14を順に形成する。その後、金属板を外形加工して、金属支持層11を形成する。
【0059】
2. 作用効果
図1に示すように、この集合体シート1では、第2マーク26は、第1マーク25に対して点Pを中心とした非対称である。そのため、たとえ、
図3に示すように、集合体シート1が点Pを中心にして回転しても、第1マー25クおよび第2マーク26を判別できる。その結果、第1マーク25および第2マーク26の判別に基づいて、複数の第1配線回路基板31(31A,31B)および複数の第2配線回路基板32(32A,32B)を確実に判別できる。
【0060】
具体的には、
図3に示すように、
図1に示す集合体シート1が180度回転しても、作業者は、互いに非対称である第1マーク25および第2マーク26を判別できる。そのため、第1マーク25に隣接する第1配線回路基板31Aを特定し、第2マーク26に隣接する第1配線回路基板31Bを特定できる。第1配線回路基板31Aの判別に基づいて、第1領域23A内に位置する第2配線回路基板32Aであって、第1配線回路基板31Aと並ぶ第2配線回路基板32Aを特定できる。第2配線回路基板32Aの判別に基づいて、第2領域23B内に位置する第2配線回路基板32Bであって、第1配線回路基板31Bと並ぶ第2配線回路基板32Bを特定できる。
【0061】
図1に示すように、この集合体シート1によれば、第1突出部312A,312Bと、第2突出部322A,322Bとは、厚み方向および並ぶ方向に交差する方向において、隣り合う。そのため、第1配線回路基板31(31A,31B)と第2配線回路基板32(32A,32B)とは、並び方向において、コンパクトに配置される。そのため、1つの集合体シート1における複数の配線回路基板3の数を増やすことができる。
【0062】
3. 変形例
以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例は、特記する以外、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、一実施形態およびその変形例を適宜組み合わせることができる。
【0063】
3.1 第1変形例
図4に示すように、第2マーク26は、第1方向における第2部212の他方側部分に配置される。換言すれば、第2マーク26は、並ぶ方向における支持部の他方側部分に配置される。この変形例では、第1マーク25は、第1方向における第1部211の一方側部分の中間部または他端部に配置される。第2マーク26は、第1方向における第2部212の他方側部分の他端部に配置される。これによって、第2マーク26は、第1マーク25に対して点Pを中心とした非対称である。第2マーク26は、第2配線回路基板32Bと近接する。
【0064】
第1変形例であっても、
図5に示すように、
図4に示す集合体シート1が180度回転しても、作業者は、互いに非対称である第1マーク25および第2マーク26を判別できる。そのため、第1マーク25に隣接する第1配線回路基板31Aを特定し、第2マーク26に近接する第2配線回路基板32Bを特定できる。第1配線回路基板31Aの判別に基づいて、第1領域23A内に位置する第2配線回路基板32Aであって、第1配線回路基板31Aと並ぶ第2配線回路基板32Aを特定できる。第2配線回路基板32Bの判別に基づいて、第2領域23B内に位置する第1配線回路基板31Bであって、第1配線回路基板31Bと並ぶ第1配線回路基板31Bを特定できる。
【0065】
3.2 第2変形例
図6に示すように、第1マーク25は、金属支持層11に含まれる金属貫通孔111を含む。
【0066】
第1マーク25は、厚み方向の一方側および他方側のいずれからも認識可能である。
【0067】
なお、第1マーク25が厚み方向の一方側から認識可能である場合には、ベース貫通孔121およびカバー貫通孔141のそれぞれは、金属貫通孔111より大きい。ベース貫通孔121およびカバー貫通孔141から露出する金属支持層11の一方面は、第1マーク25を構成する。
【0068】
3.3 第3変形例
図7に示すように、支持部2は、第1マーク25A,25Bと、第2マーク26A,26Bとを備える。
【0069】
3.3.1 第1マーク25Aおよび第2マーク26A
【0070】
第1マーク25Aおよび第2マーク26Aは、点Pに対して非対称である。第1マーク25Aおよび第2マーク26Aのそれぞれは、第1部211に配置される。
【0071】
第1マーク25Aは、第1配線回路基板31Aと隣接する。第1マーク25Aは、第2方向において、第1配線回路基板31Aに対して第1配線回路基板31Bの反対側に配置される。
【0072】
第2マーク26Aは、第1マーク25Aに対して、第1方向に間隔が隔てられる。第2マーク26Aは、第2配線回路基板32Aと隣接する。第2マーク26Aは、第2方向において、第2配線回路基板32Aに対して第2配線回路基板32Bの反対側に配置される。第1マーク25Aおよび第2マーク26Aのそれぞれは、文字マーク(アルファベットマーク)である。
【0073】
図8に示すように、第1マーク25Aおよび第2マーク26Aのそれぞれは、ベース貫通孔121の内部における、金属支持層11の一方面から構成される。
【0074】
3.3.2 第1マーク25Bおよび第2マーク26B
図7に示すように、第1マーク25Bおよび第2マーク26Bは、点Pに対して非対称である。第1マーク25Bおよび第2マーク26Bのそれぞれは、一の第3部213に配置される。
【0075】
第1マーク25Bは、第1配線回路基板31Aと隣接する。第1マーク25Bは、第1方向において、第1配線回路基板31Aに対して第2配線回路基板32Aの反対側に配置される。
【0076】
第2マーク26Bは、第1マーク25Bに対して、第2方向に間隔が隔てられる。第2マーク26Bは、第1配線回路基板31Bと隣接する。第2マーク26Bは、第1方向において、第1配線回路基板31Bに対して第2配線回路基板32Bの反対側に配置される。第1マーク25Bおよび第2マーク26Bのそれぞれは、文字マーク(数字マーク)である。
【0077】
第1マーク25Bおよび第2マーク26Bのそれぞれの層構成は、第1マーク25Aと同様である。
【0078】
第3変形例では、第1マーク25A,25Bと、第2マーク26A,26Bとが判別されることによって、第1配線回路基板31A,31Bと、第2配線回路基板32A,32Bとのそれぞれが判別される。
【0079】
集合体シート1は、4つのマーク(第1マーク25A,25B、第2マーク26A,26B)のうち、互いに非対称である少なくとも2つマークを備えればよい。
【0080】
3.4 第4変形例
図9に示すように、第1マーク25および第2マーク26のそれぞれは、バーコードBCを含む。バーコードBCは、
図10の実線に示すように、厚み方向における金属支持層11の一方面に形成される。バーコードBCは、
図10の仮想線に示すように、厚み方向における金属支持層11の他方面に形成されていてもよい。
【0081】
3.5 第5変形例
図11に示すように、第1配線回路基板31は、単数であり、第2配線回路基板32は、単数であってもよい。
【0082】
第5変形例では、支持部2は、桟部22を備えない。
【0083】
3.6 第6変形例
図12に示すように、複数の配線回路基板3のそれぞれは、突出部を備えなくてもよい。複数の配線回路基板3のそれぞれは、矩形枠形状を有する。
【符号の説明】
【0084】
1 集合体シート
2 支持部
3 配線回路基板
4 連結部
11 金属支持層
12 ベース絶縁層
13 導体層
25,25A,25B 第1マーク
26,26A,26B 第2マーク
31,31A,31B 第1配線回路基板
32,32A,32B 第2配線回路基板
111 金属貫通孔
131 導体マーク
311A,311B 第1本体部
312A,312B 第1突出部
321A,321B 第2本体部
BC バーコード
P 点