(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101474
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】折り畳みコンテナ
(51)【国際特許分類】
B65D 6/18 20060101AFI20240722BHJP
【FI】
B65D6/18 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005481
(22)【出願日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】593203619
【氏名又は名称】セイカン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138519
【弁理士】
【氏名又は名称】奥谷 雅子
(72)【発明者】
【氏名】塚田 真敏
【テーマコード(参考)】
3E061
【Fターム(参考)】
3E061AA02
3E061AA05
3E061AB05
3E061CA02
3E061CA15
3E061DB11
3E061DB17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】簡単な構成により、収穫後の農作物を、コンテナ内に効率良く収容して、農作物の加工ラインに投入することができ、また加工ライン内での農作物の取り出し、再収容等も容易に可能な、農作物用折り畳みコンテナを提供する。
【解決手段】平面略四角形の架台(2)と、前記架台の四隅に立設した支柱(50)と、前記支柱のそれぞれに接続されて鉛直方向に立設した、前記架台の向かい合う方向に対向して設けられた第1の一対のパネル(10)及び、前記一対のパネル以外の向かい合う方法に対向して設けられた第2の一対のパネル(11)と、前記第1の一対のパネルまたは第2の一対のパネルのいずれかの一対のパネルのうちの少なくとも一方のパネルの周囲に設けられた外枠部(30)と、前記少なくとも一方のパネルと前記外枠部とを結合し回動可能とする回動機構と、を有する折り畳みコンテナ。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面略四角形の架台と、
前記架台の四隅に立設した支柱と、
前記支柱のそれぞれに接続されて鉛直方向に立設した、前記架台の向かい合う方向に対向して設けられた第1の一対のパネル及び、前記一対のパネル以外の向かい合う方法に対向して設けられた第2の一対のパネルと、
前記第1の一対のパネルまたは第2の一対のパネルのいずれかの一対のパネルのうちの少なくとも一方のパネルの周囲に設けられた外枠部と、
前記少なくとも一方のパネルと前記外枠部とを結合し回動可能とする回動機構と、
を有する折り畳みコンテナ。
【請求項2】
前記第1の一対のパネルが長辺パネルであり、前記第2のパネルが短辺パネルであり、前記外枠および前記回動機構が、短辺パネルに設置されている、請求項1に記載の折り畳みコンテナ。
【請求項3】
前記回動機構が、ヒンジ部材である、請求項1または請求項2に記載の折り畳みコンテナ。
【請求項4】
前記ヒンジ部材は、前記外枠部と前記少なくとも一対のパネルに接続される一対のフラット部分と、前記フラット部分の間で軸方向に回動可能なヒンジ軸と、を有する、請求項2に記載の折り畳みコンテナ。
【請求項5】
前記ヒンジ軸が配置される位置は、前記外枠部の端部よりも、コンテナ内側にある、請求項3に記載の折り畳みコンテナ。
【請求項6】
前記回動機構が、ブラケット機構である、請求項1または請求項2に記載の折り畳みコンテナ。
【請求項7】
前記ブラケット機構が、略コの字状の持ち送り部材と回転軸とからなる、請求項6に記載の折り畳みコンテナ。
【請求項8】
前記一対のパネルの一方または両方の外周部分に設けられ、前記外枠部と前記一対のパネルとの位置を固定すると共に、回動時には外枠とパネルとの固定が解除される、パネル固定機構を更に有する、請求項1または2に記載の折り畳みコンテナ。
【請求項9】
前記短辺パネル固定機構は、前記短辺パネルの外周部に設けられたフック部材により係止されるハンドル部材である、請求項8に記載の折り畳みコンテナ。
【請求項10】
前記外枠部が直行するパネルに固定するためのハンドル部を更に備える、請求項8に記載の折り畳みコンテナ。
【請求項11】
前記支柱の上部に、外枠部に備えられたストッパと係止するための切りかけ部を備える、請求項1または2に記載の折り畳みコンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は主に、収穫された農作物を収容するための大型のコンテナに係り、特には農作物の収容、取り出し等を効率的に行えると共に、折り畳みを簡単に行えるように構成された、折り畳みコンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
収穫された農作物を収容するために、従来から
図1に示すようなコンテナが用いられている。このようなコンテナは略長方形の架台2の上部に、それに対応する底部13を設けて、収穫した農作物を収容し、更に底部13の長辺に対応する一対の長辺パネル10と、短辺に対応する一対の短辺パネル11と、を設け、これにより、農作物をコンテナ内に収容しておく、というものである。
【0003】
近年、コンテナ内に収容された農作物は、農作物の加工工場において、農作物の乾燥も含めた加工が行なわれることが多い。そして、その加工のための加工ラインに農作物が投入される際には、コンテナの回転等のため、ダンパー、即ち、いわゆる垂直傾斜用テーブルが使用されることが多い。
【0004】
このようなダンパーを用いた加工の際には、コンテナからの農作物の取り出しや再収容のため、
図1に示すように、長辺パネルの一方を暫定的に取り外す、または長辺パネルの一部分を、長辺方向を軸に回動させ、開口部を設ける、等の方法が用いられる。ここで、農作物を収容したコンテナは、加工ラインの作業が配置されている方向に沿って投入、移動されることが多く、ダンパーを用いての加工ラインへの投入が、必ずしも効率的に行えるものではない。また、このような効率的ではない作業は、作業者に不自然な態勢を強いることも多い。このことから、近年の農業従事者の高齢化もあって、安全でかつ、労力を軽減できる農業用具の需要も高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【0006】
本発明は上述した課題に鑑みなされたもので、農作物用コンテナにおいて、短辺パネル側からの農作物の収容等が容易にでき、かつ運搬や、コンテナ自体の収容、多段積にも有意なコンテナを提供することを目的とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために構成した本発明の手段は、
平面略四角形の架台(2)と、
前記架台の四隅に立設した支柱(50)と、
前記支柱のそれぞれに接続されて鉛直方向に立設した、前記架台の向かい合う方向に対向して設けられた第1の一対のパネル(10)及び、前記一対のパネル以外の向かい合う方法に対向して設けられた第2の一対のパネル(11)と、
前記第1の一対のパネルまたは第2の一対のパネルのいずれかの一対のパネルのうちの少なくとも一方のパネルの周囲に設けられた外枠部(30)と、
前記少なくとも一方のパネルと前記外枠部とを結合し回動可能とする回動機構(20)(21)と、
を有する折り畳みコンテナである。
【0008】
また、本発明の他の実施態様は、前記第1の一対のパネルが長辺パネルであり、前記第2のパネルが短辺パネルであり、前記外枠および前記回動機構が、短辺パネルに設置されている、折り畳みコンテナである。
【0009】
また、本発明の他の実施態様は、前記回動機構が、ヒンジ部材(20)である、折り畳みコンテナである。
【0010】
また、本発明の他の実施態様は、前記ヒンジ部材(20)は、前記外枠部(30)と前記少なくとも一対のパネル(11)に接続される一対のフラット部分(20A)と、前記フラット部分の間で軸方向に回動可能なヒンジ軸(20B)とを有する、折り畳みコンテナである。
【0011】
また、本発明の他の実施態様は、前記ヒンジ軸(20B)が配置される位置は、前記外枠部(30)の端部よりも、コンテナ内側にある折り畳みコンテナである。
【0012】
また、本発明の他の実施態様は、前記回動機構が、ブラケット機構(21)である、折り畳みコンテナである。
【0013】
また、本発明の他の実施態様は、前記ブラケット機構が、略コの字状の持ち送り部材と回転軸とからなる、折り畳みコンテナである。
【0014】
また、本発明の他の実施態様は、前記一対のパネル(11)の一方または両方の外周部分に設けられ、前記外枠部(30)と前記一対のパネル(11)との位置を固定すると共に、回動時には外枠とパネルとの固定が解除される、パネル固定機構(36)を更に有する、折り畳みコンテナである。
【0015】
また、本発明の他の実施態様は、前記短辺パネル固定機構(36)は、前記短辺パネル(11)の外周部に設けられたフック部材(36a)により係止されるハンドル部材(36)である、折り畳みコンテナである。
【0016】
また、本発明の他の実施態様は、前記外枠部(30)が直行するパネルに固定するためのハンドル部(35)を更に備える、折り畳みコンテナである。
【0017】
また、本発明の他の実施態様は、前記支柱(50)の上部に、外枠部(30)に備えられたストッパ(30a)と係止するための切りかけ部を備える、折り畳みコンテナである。
【発明の効果】
【0018】
本開示の折り畳みコンテナによれば、収穫後の農作物を、コンテナ内に効率良く収容して、農作物の加工ラインに投入することができる。また加工ライン内での農作物の取り出し、再収容等も、容易に可能である。また、これらの作業を少量の農作物についても効率的に行うことができる。
【0019】
特に、架台にコンテナのフォークを差し込み、コンテナを持ち上げた状態で、短辺パネル側のいずれか一方から、農作物を製造工程に出すことができる。農業用コンテナにおいて、従来は収穫作業の観点から長辺パネル側の折畳や高さ調整を行っていたが、本発明のように短辺パネルも併せて開閉自在にすることで、製造工程(例えば工業の製造ラインのベルトコンベアなど)に場所を選ばすに農作物を効率的にコンテナに出すことができる。
【0020】
更に、本開示の農作物用折り畳みコンテナは、コンテナ全体の構造をメッシュ構造とするなどで、軽量化を図ることができる。また、底板に波型の板を採用する、ネトロンシートをCリングなどで適宜設置することができ、収穫した農作物を保護しながら、農作物を運搬・加工することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、従来の農産物の収容に使用される折り畳みコンテナの斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の折り畳みコンテナのスチールタイプにおける一実施態様の斜視図であり、短辺パネルがヒンジ機構20により外枠に収容されている状態を示す。
【
図3】
図3は、
図2に示す折り畳みコンテナの位置実施態様における斜視図であり、短辺パネルがヒンジ機構20により回動して、開口部が形成されている状態を示す図である。
【
図4】
図4は、
図2及び
図3に示す折り畳みコンテナに用いられる、短辺パネルの回動のためのヒンジ機構を示す、部分斜視図である。
【
図5】
図5は、
図2及び
図3に示す折り畳みコンテナにおいて、短辺パネルが外枠に収容されている際のヒンジ機構の状態を示す部分断面図である。
【
図6】
図6は、
図5に示すヒンジ機構により短辺パネルが回動した際の、ヒンジの状態を示す部分断面図である。
【
図7】
図7は、本開示に係る折り畳みコンテナのうち、スチールタイプの場合の短辺パネルの構成を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、
図7に示す短辺パネルがヒンジ機構2により回動して、開口部が形成された状態を示す斜視図である。
【
図9】
図9は、本開示に係る折り畳みコンテナのうち、短辺パネルがブラケット構造21により外枠30と結合する態様を示す図である。
【
図11】
図11は、
図9及び
図10に記載のブラケット機構21による結合部を有する側面パネルの態様を示す斜視図である。
【
図12】
図12は、
図11における短面パネルがブラケット機構21により回動して、開口部が形成されている状態を示す図である。
【
図13】
図13は、外枠と短面パネルとの係合機構を示す図である。ハンドルを上げてロックをリリースすることで、側面パネルがリリースされる構成になっている。リリースのためのハンドルの操作方向と短面パネルのリリース方向が同一であるため、作業がしやすくなっている。
【
図14】
図14は、
図13の係合機構においてロック時のハンドルの位置が逆になったものである。本発明の外枠と短面パネルの係合機構をこのような構成にすることにより、作業環境により、作業しやすいように係合機構を適宜変更することができる。
【
図16】
図16は、本開示に係る折り畳みコンテナの、短辺パネルを折り畳むための機構を説明するための部分斜視図である。
【
図19】
図19は、本開示に係る折り畳みコンテナの、長辺パネル及び短辺パネルの折り畳みについて説明するための斜視図である。
【
図20】
図20は、本開示に係る折り畳みコンテナの、外枠と支柱との係止機構部分の斜視図である。
【
図21】
図21は、本開示に係る折り畳みコンテナの、外枠と支柱との係止機構の固定が解除される構成を説明する図である。
【
図22】
図22は、本開示に係る折り畳みコンテナの、外枠が折りたたまれた場合の外枠と支柱との係止機構の状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。なお、本開示において、説明の便宜のために、本発明の一実施態様として、4つの側面パネルを対向する第1の一対のパネルと第2の一対のパネルとし、さらに第1の一対のパネルを長辺パネル、第2の一対のパネルを短辺パネルとして説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲内には、4つのパネルの辺長がすべて同じである、略立方体状の折り畳みコンテナも含まれる。
【0023】
図2は、本開示に係る折り畳みコンテナ1のうち、スチールタイプの一実施態様を示す斜視図である。架台2の上には底板13があり、収穫した農作物などが収容される。架台2の長辺及び短辺に沿って、一対の長辺パネル10並びに短辺パネル11が架台上に直立して固定されている。
【0024】
本実施態様では、支柱50が架台2の四隅に立設され、その支柱50に沿って、短辺パネル11の外枠30が接続される。そして、短辺パネル11の上辺と、外枠パネル30とがヒンジ20により接続される。
図3に示すように、ヒンジ20を起点として短辺パネル11の下側が解放され、農作物の出し入れが可能となる。短辺パネルを固定する係止機構のロックを解除することで、短辺パネル11の下側がリリースされ、架台2にフォークリフトのフォークを差し込み、リリースされている側にコンテナ1を傾けることで中の農作物を外に出すことができる。
【0025】
次に、
図4及び
図5に示すように、ヒンジ20による短辺パネルの回動について説明する。ヒンジ20は一対のフラット部20A(ハネとも言われる)とヒンジ軸20Bから構成される。ヒンジ20のうちの一対のフラット部20Aはそれぞれ、外枠30と短辺パネル11に固定される。そして、これらフラット部20Aの取り付け位置に平行に設けられた円柱状のヒンジ軸20Bの回転により、
図6に示すように、短辺パネル11がヒンジ軸20B周りに回動する。なお、
図5に示すように、ヒンジ軸20Bは、外枠30の端部よりも、コンテナ内部側に収まっていることが望ましい。これにより、他のコンテナが隣接して配置されたときの、ヒンジ部分同士の干渉を回避し、コンテナを並べた時に隙間ができないようにすることができる。
【0026】
図7は、
図3に示す折り畳みコンテナ1において、回動可能とされる短辺パネル11と、その周囲に配置される外枠部30との関係を示す斜視図である。前述のように、短辺パネル11と外枠30とはヒンジ20により接続されて、短辺パネルが回動可能となる。そして、外枠30には、垂直方向に外枠固定ハンドル35が設けられ、外枠固定ハンドル35は、長辺パネル10に外枠部30を含む短辺パネル11を固定するために用いられる。また、短辺パネル11の回動の際に外枠を固定するときに用いる、長辺パネル10との契合を解除することにより、折りたたむことを可能とする。当然に、外枠固定ハンドル35を用いて、外枠部30を含む短辺パネル11を長辺パネル10と係止することにより、コンテナを移動する、または運搬する、際のコンテナの保持のために利用される。
【0027】
図8は、
図7の状態から、短辺パネル11が回動した状態を示す斜視図である。そして、短辺パネル外側の、垂直方向の枠にはパネル固定ハンドル36が設けられる。このパネル固定ハンドル36は、
図8に示されるように、短辺パネルの左右双方の枠部に設けられても良い。そして、このハンドル36は、外枠部30の直方向の枠に設けられた突起36aとの間で、
図9に示すように係合可能に構成される。これにより、短辺パネル11を回動させない際には、外枠部30と短辺パネル11との位置関係が安定的に固定される。ハンドル36は、矢印方向(
図13または
図14)に回動可能に構成されており、短辺パネルを回動させる際には、ハンドル36を操作して係合を解除し、従って、
図8に示すように、短辺パネル11が回動する。なお、
図15に示すように、ハンドル36を、短辺パネル外側の垂直方向の枠に沿って安定的に配置するために、フック36bを設ける。
【0028】
次に、本発明の折り畳みコンテナの他の態様を説明する。
図9及び
図10に示すように、ブラケット機構21による短辺パネルの回動について説明する。ブラケット機構21は略コの字形状の持ち送り部が開口部を外枠側に溶接により接合することができる。接合形態は特に重要ではないが、短辺パネルの回動を十分支えることができるような手段で接合されることが重要である。持ち送り部と短辺パネル側はボルトとナットで結合することができる。このような構成により、ボルトとナットが回転軸となって
図12に示すように短辺パネルを回動させることができる。
【0029】
図11は、回動可能とされる短辺パネル11と、その周囲に配置される外枠部30との関係を示す斜視図である。前述のように、短辺パネル11と外枠30とはブラケット機構21により接続されて、短辺パネルが回動可能となる。そして、外枠30には、垂直方向に外枠固定ハンドル35が設けられ、外枠固定ハンドル35は、長辺パネル10に外枠部30を含む短辺パネル11を固定するために用いられる。また、短辺パネル11の回動の際に外枠を固定するときに用いる、長辺パネル10との契合を解除することにより、折りたたむことを可能とする。当然に、外枠固定ハンドル35を用いて、外枠部30を含む短辺パネル11を長辺パネル10と係止することにより、コンテナを移動する、または運搬する、際のコンテナの保持のために利用される。
【0030】
図12は、
図11の状態から、短辺パネル11が回動した状態を示す斜視図である。そして、短辺パネル外側の、垂直方向の枠にはパネル固定ハンドル36が設けられる。このパネル固定ハンドル36は、垂直方向の枠の一方にのみ設けられても良いし、
図12に示されるように、短辺パネルの左右双方の枠部に設けられても良い。そして、このハンドル36は、外枠部30の直方向の枠に設けられた突起36aとの間で、
図13および
図14に示すように係合可能に構成される。これにより、短辺パネル11を回動させない際には、外枠部30と短辺パネル11との位置関係が安定的に固定される。ハンドル36は、矢印b方向に回動可能に構成されており、短辺パネルを回動させる際には、ハンドル36を操作して係合を解除し、従って、
図12に示すように、短辺パネル11が回動する。なお、
図15に示すように、ハンドル36を、短辺パネル外側の垂直方向の枠に沿って安定的に配置するために、フック36bを設けることも可能である。
【0031】
図16は、本開示に係る折り畳みコンテナ1における、長辺パネル10および短辺パネル11、ならびに支柱50との接続を示す斜視図である。そして、
図17および
図18は、
図16中の矢印a-a´に沿って、その接続を詳細に示す部分斜視図である。
図17および
図18に示すように、各パネルから、短辺パネルの際は外枠部30を介して、ボルト部材50aが支柱50に設けられた、鉛直方向に所定の長さを有する開口部51に挿入され、ナット部材50cにより固定される。なお、必要に応じてワッシャ部材50bを、ボルト部材50aとナット部材50cとの間に挿入しても良い。
【0032】
図19は、本開示に係る折り畳みコンテナの、長辺パネル及び短辺パネルの折り畳みについて説明するための斜視図である。
図19においては、長辺パネルは既に折り畳まれた状態にある。対向する一対の短辺パネル11は、後述するように支柱50からリリースされて、コンテナ内側に折り畳めるように構成されている。
【0033】
図20は、短辺パネル11が外枠部30と共に立設した状態にある際の、支柱50近辺の構成を示す部分斜視図である。支柱50の上部には、切り欠きが設けられ、外枠部30の外周の垂直部分に設けられたストッパ30aが係合できるように構成されている。この部分はストッパ30aを固定可能であれば他の手段を用いてもよい。このストッパ30aが固定されることにより、短辺パネル11が立設した状態では、外枠部30がコンテナ内側方向に、不用意に倒れることが防止されている。
【0034】
図21は、
図20の状態から、外枠部30を、短辺パネル11と共に倒す場合の状況を示す部分斜視図である。
図20に示すように、外枠部30を鉛直方向上向きに、矢印cに沿って移動させる。このことにより、ストッパ30aによる係合が解除される。
【0035】
図22は、
図21の状態から、外枠部30を、コンテナ内側に倒す状況を示す部分斜視図である。ストッパ30aによる係合が解除されている外枠部30は、矢印dに示す向きに、コンテナ内側に向けて倒すことが可能となる。なお、この際は、外枠部30と支柱50とを接続しているボルト50aの軸周りに外枠部30が倒れる。これにより、コンテナ全体の鉛直方向内でのサイズが小さくなり、コンテナの保管、運搬が容易に行えるようになる。なお、支柱50の鉛直方向長さは適宜決定することがきできるが、本実施態様においては、長辺パネル2枚分を折り畳んだ高さと同程度とすることで、折りたたんだ場合に、隙間なく積み重ねることができる。
【0036】
上記の各態様及び実施例は、本開示の実施態様としての一例であり、本開示の趣旨から逸脱しない限り、さまざまな変更が可能なものである。
【符号の説明】
【0037】
折り畳みコンテナ1、架台2、長辺パネル10、短辺パネル11、底板13、外枠部30、ヒンジ20、ブラケット21、フラット部20A、ヒンジ軸20B、支柱50、開口部51、外枠固定ハンドル35、パネル固定ハンドル36、突起36a、フック36b、ボルト50a、ワッシャ50b、ナット50c、