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特開2024-101476形状情報算出装置、形状情報算出方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101476
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】形状情報算出装置、形状情報算出方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20240722BHJP
   G06T 7/50 20170101ALI20240722BHJP
【FI】
A61B8/14
G06T7/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005485
(22)【出願日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】503359821
【氏名又は名称】国立研究開発法人理化学研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 真幸
(72)【発明者】
【氏名】加瀬 究
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 徳人
(72)【発明者】
【氏名】和田 智之
【テーマコード(参考)】
4C601
5L096
【Fターム(参考)】
4C601BB03
4C601DD30
4C601GA18
4C601GA21
4C601JB34
4C601JC08
4C601JC17
5L096AA09
5L096BA06
5L096BA13
5L096DA01
5L096EA39
(57)【要約】
【解決手段】形状情報算出装置は、物体の位置を測定することによって得られた前記物体の複数の点の3次元位置座標を示す情報を取得する取得部と、前記複数の点のそれぞれに対する重みを決定する重み決定部と、前記複数の点の3次元位置座標及び前記重みに基づいて、前記物体の三次元形状を表す関数を算出する算出部とを備え、前記関数は、予め定められた基底関数の線形結合で表され、前記重み決定部は、前記複数の点の少なくとも一部に対して、それぞれの点に対応する領域における点群の密度が低いほど、大きい重みを決定し、前記算出部は、前記重み決定部が決定した重みで前記複数の点のそれぞれを重みづけして前記線形結合における前記基底関数に対する係数を算出することによって、前記関数を算出する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の位置を測定することによって得られた前記物体の複数の点の3次元位置座標を示す情報を取得する位置座標情報取得部と、
前記複数の点のそれぞれに対する重みを決定する重み決定部と、
前記複数の点の3次元位置座標及び前記重みに基づいて、前記物体の3次元形状を表す関数を算出する算出部と
を備え、
前記関数は、予め定められた基底関数の線形結合で表され、
前記重み決定部は、前記複数の点の少なくとも一部に対して、それぞれの点に対応する領域における点群の密度が低いほど、大きい重みを決定し、
前記算出部は、前記重み決定部が決定した重みで前記複数の点のそれぞれを重みづけして前記線形結合の係数を算出することによって、前記関数を算出する
形状情報算出装置。
【請求項2】
前記関数は、球面上で定義される関数である
請求項1に記載の形状情報算出装置。
【請求項3】
前記重み決定部は、前記複数の点を前記球面に投影し、それぞれの投影点に対応する領域における点群の密度が低いほど、大きい重みを決定する
請求項2に記載の形状情報算出装置。
【請求項4】
前記重み決定部は、
それぞれの領域が前記投影点のうちの互いに異なる1つの点を含み、かつ、他の領域に重ならないように、前記球面を複数の領域に分割し、
前記複数の領域のそれぞれの面積を、それぞれの領域に含まれる前記投影点に対応する点に対する前記重みとする
請求項3に記載の形状情報算出装置。
【請求項5】
前記重み決定部は、前記球面をボロノイ分割することによって、前記球面を複数の領域に分割する
請求項4に記載の形状情報算出装置。
【請求項6】
前記関数は、球面調和関数である
請求項2から5のいずれか一項に記載の形状情報算出装置。
【請求項7】
前記算出部は、
前記複数の点のそれぞれについて、それぞれの点に対応する半径と、前記球面上におけるそれぞれの点に対応する領域の面積と、それぞれの点の位置における前記基底関数の値との積を算出し、
前記積により算出された値の総和をとることによって、前記係数を算出する
請求項2から5のいずれか一項に記載の形状情報算出装置。
【請求項8】
前記球面の中心は、前記複数の点の重心である
請求項2から5のいずれか一項に記載の形状情報算出装置。
【請求項9】
前記球面の中心を決定する中心決定部
をさらに備え、
前記中心決定部は、前記中心から見た場合に、前記中心と前記複数の点のそれぞれを結ぶ線が前記物体の面と複数回交差しないように、前記球面の中心を決定する
請求項2から5のいずれか一項に記載の形状情報算出装置。
【請求項10】
前記物体は、超音波によって測定される生物の臓器又は組織である
請求項1から5のいずれか一項に記載の形状情報算出装置。
【請求項11】
物体の位置を測定することによって得られた前記物体の複数の点の3次元位置座標を示す情報を取得する段階と、
前記複数の点のそれぞれに対する重みを決定する段階と、
前記複数の点の3次元位置座標及び前記重みに基づいて、前記物体の3次元形状を表す関数を算出する段階と
を備え、
前記関数は、予め定められた基底関数の線形結合で表され、
前記重みを決定する段階は、前記複数の点の少なくとも一部に対して、それぞれの点に対応する領域における点群の密度が低いほど、大きい重みを決定し、
前記関数を算出する段階は、前記重み決定部が決定した重みで前記複数の点のそれぞれを重みづけして前記線形結合における前記基底関数に対する係数を算出することによって、前記関数を算出する
形状情報算出方法。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1から5のいずれか一項に記載の形状情報算出装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、形状情報算出装置、形状情報算出方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1-2には、超音波を用いて膀胱を測定する技術が記載されている。非特許文献1-8には、3次元形状のモデリング技術について記載されている。
先行技術文献
特許文献
特許文献1 国際公開第2018/168363号
特許文献2 特開2011-183142号公報
非特許文献1 Laura Pascal, Jonathan Perdomo, Martin Styner, Hina Shah, Beatriz Paniagua, "SPHARM-PDM User Tutorial", [online],2017年5月, [令和4年4月19日検索], インターネット<URL: https://github.com/NIRALUser/SPHARM-PDM/blob/master/Doc/SPHARM-PDM-Tutorial.pdf>
非特許文献2 梅野善雄、"(総説)球面調和関数による展開とその利用例"、日本数学教育学会 高専・大学部会論文誌、日本数学教育学会高専・大学部会論文誌編集委員会、2022年4月、第28巻、第1号、p. 63-72
非特許文献3 建山智子、陳延偉、"球面調和関数による三次元臓器モデリングと可視化への応用"、MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY、日本医用画像工学会、2015年3月、第33巻、第2号、p. 58-66
非特許文献4 Li Shen、Fillia Makedon、"Spherical mapping for processing of 3D closed surfaces"、Image and Vision Computing、(英)、Elsevier Ltd.、2006年7月1日、Vol. 24、No.7、p. 743-761
非特許文献5 Martin Styner他、"Framework for the Statistical Shape Analysis of Brain Structures using SPHARM-PDM"、The Insight Journal、(米)、Kitware, Inc.、2006年7月1日、Vol. 1071、p. 242-250
非特許文献6 Heng Huang他、"A Novel Surface Registration Algorithm with Biomedical Modeling Applications"、 IEEE Transactions on Information Technology in Biomedicine、(米)、Institute of Electrical and Electronics Engineers、2007年7月11日、Vol. 11, No.4、p. 474-482
非特許文献7 Ch. Brechbuhler他、"Parametrization of closed surfaces for 3-D shap description"、 The Insight Journal、(米)、Kitware, Inc.、1995年3月、Vol. 61、No. 2、p. 154-170
非特許文献8 健山智子他、"球面調和関数を用いた人体脾臓の3次元形状モデリングと統計形状モデルの構築"、画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2011)論文集2011、情報処理学会、2011年7月20日、第2011巻、p. 255-262
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、形状情報算出装置が提供される。形状情報算出装置は、物体の位置を測定することによって得られた前記物体の複数の点の3次元位置座標を示す情報を取得する位置座標情報取得部を備える。形状情報算出装置は、前記複数の点のそれぞれに対する重みを決定する重み決定部を備える。形状情報算出装置は、前記複数の点の3次元位置座標及び前記重みに基づいて、前記物体の3次元形状を表す関数を算出する算出部を備える。前記関数は、予め定められた基底関数の線形結合で表される。前記重み決定部は、前記複数の点の少なくとも一部に対して、それぞれの点に対応する領域における点群の密度が低いほど、大きい重みを決定する。前記算出部は、前記重み決定部が決定した重みで前記複数の点のそれぞれを重みづけして前記線形結合の係数を算出することによって、前記関数を算出する。
【0004】
上記の形状情報算出装置において、前記関数は、球面上で定義される関数であってよい。
【0005】
上記いずれかの形状情報算出装置において、前記重み決定部は、前記複数の点を前記球面に投影し、それぞれの投影点に対応する領域における点群の密度が低いほど、大きい重みを決定してよい。
【0006】
上記いずれかの形状情報算出装置において、前記重み決定部は、それぞれの領域が前記複数の投影点のうちの互いに異なる1つの点を含み、かつ、他の領域に重ならないように、前記球面を複数の領域に分割し、前記複数の領域のそれぞれの面積を、それぞれの領域に含まれる投影点に対応する点に対する前記重みとしてよい。
【0007】
上記いずれかの形状情報算出装置において、前記重み決定部は、前記球面をボロノイ分割することによって、前記球面を複数の領域に分割してよい。
【0008】
上記いずれかの形状情報算出装置において、前記関数は、球面調和関数であってよい。
【0009】
上記いずれかの形状情報算出装置において、前記算出部は、前記複数の点のそれぞれについて、それぞれの点の半径と、前記球面のそれぞれの点に対応する領域の面積と、それぞれの点における基底関数の値との積を算出し、前記積の値の総和をとることによって、前記係数を算出してよい。
【0010】
上記いずれかの形状情報算出装置において、前記球面の中心は、前記複数の点の重心であってよい。
【0011】
上記いずれかの形状情報算出装置は、前記球面の中心を決定する中心決定部を備えてよい。前記中心決定部は、前記中心から見た場合に、前記中心と前記複数の点のそれぞれを結ぶ線が前記物体の面と複数回交差しないように、前記球面の中心を決定してよい。
【0012】
上記いずれかの形状情報算出装置において、前記物体は、超音波によって測定される生物の臓器又は組織であってよい。
【0013】
本発明の第2の態様においては、形状情報算出方法が提供される。形状情報算出方法は、物体の位置を測定することによって得られた前記物体の複数の点の3次元位置座標を示す情報を取得する段階を備える。形状情報算出方法は、前記複数の点のそれぞれに対する重みを決定する段階を備える。形状情報算出方法は、前記複数の点の3次元位置座標及び前記重みに基づいて、前記物体の3次元形状を表す関数を算出する段階を備える。前記関数は、予め定められた基底関数の線形結合で表される。前記重みを決定する段階は、前記複数の点の少なくとも一部に対して、それぞれの点に対応する領域における点群の密度が低いほど、大きい重みを決定する。前記関数を算出する段階は、前記重み決定部が決定した重みで前記複数の点のそれぞれを重みづけして前記線形結合における前記基底関数に対する係数を算出することによって、前記関数を算出する。
【0014】
本発明の第3の態様においては、プログラムが提供される。前記プログラムは、コンピュータを、上記いずれかの形状情報算出装置として機能させる。
【0015】
上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態に係る3次元形状測定システム5の全体構成を示す図である。
図2】形状情報算出装置100の機能構成を示す。
図3】超音波エコーによって測定された膀胱の表面位置を表す点群の一例を示す。
図4】測定された点群に含まれる複数の点をそれぞれ単位球面400に投影した投影点の一例を示す。
図5】模擬的な膀胱の表面形状を視覚的に表す。
図6図5に示す模擬的な膀胱を測定することによって得られた400個の点群を模擬したものを示す。
図7】ボロノイ領域の面積に基づいて点群に重み付けすることによって算出された膀胱の3次元形状を示す。
図8】点群に重み付けせずに算出された膀胱の3次元形状を示す。
図9】形状情報算出装置100が実行するシミュレーション方法に関する処理の手順を示すフローチャートである。
図10】コンピュータ2000の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
図1は、一実施形態に係る3次元形状測定システム5の全体構成を示す図である。3次元形状測定システム5は、形状情報算出装置100と、超音波プローブ110と、カメラ130a、カメラ130b及びカメラ130bを含む複数のカメラとを備える。3次元形状測定システム5は、超音波プローブ110によって測定される被検者90の膀胱の3次元形状を算出し、算出した3次元形状に基づいて被検者90の膀胱の体積を示す情報を出力する。
【0019】
本実施形態における膀胱は、測定対象である物体の一例である。被検者90は生物の一例である。膀胱は、生物の臓器又は組織の一例である。
【0020】
超音波プローブ110は、超音波により、被検者90の膀胱の位置を示す情報を生成する。超音波プローブ110は、超音波を送信し、送信した超音波が対象物によって反射した超音波エコーを検出する。超音波プローブ110は、検出した超音波エコーに基づいて、被検者90の膀胱の位置を示す測定情報を生成する。超音波プローブ110が生成する測定情報は、超音波プローブ110から画像情報であってよく、超音波プローブ110の位置に対する膀胱の相対位置を示す情報であってよい。超音波プローブ110が生成する測定情報は、形状情報算出装置100に出力される。超音波プローブ110は、被検者90自身が操作してよい。超音波プローブ110は、被検者90以外に人物によって操作されてよい。
【0021】
カメラ130a、カメラ130b及びカメラ130cは、測定空間内の互いに異なる位置に設けられる。カメラ130a、カメラ130b、及びカメラ130cは、被検者90の少なくとも腹部を撮像することができる位置に設けられる。本実施形態において、カメラ130a、カメラ130b及びカメラ130cを含む複数のカメラのことをカメラ130と総称する場合がある。カメラ130によって撮像した画像は、形状情報算出装置100に出力される。
【0022】
超音波プローブ110には、複数の光学マーカが予め定められた位置に取り付けられている。形状情報算出装置100は、カメラ130により生成された画像のそれぞれから光学マーカの像を抽出して、抽出した各光学マーカの像の位置に基づいて、各時刻における超音波プローブ110の位置及び向きを特定する。これにより、形状情報算出装置100は、超音波プローブ110において測定情報が取得された時刻におけるカメラ130の位置及び向きを特定する。形状情報算出装置100は、形状情報算出装置100が取得した測定情報と、当該測定情報が取得された時刻におけるカメラ130の位置及び向きに基づいて、被検者90の膀胱の表面の位置を示す3次元位置座標を示す点群データを取得する。
【0023】
形状情報算出装置100は、点群データに基づいて、被検者90の膀胱の形状を表す、予め定められた基底関数により展開される形状関数を算出する。基底関数は例えば球面調和関数である。形状情報算出装置100は、例えば、算出した形状関数に基づいて、被検者90の膀胱の体積を算出する。形状情報算出装置100は、例えば、被検者90の膀胱の体積に基づいて、蓄尿量を示す情報を出力する。
【0024】
図2は、形状情報算出装置100の機能構成を示す。形状情報算出装置100は、測定情報取得部200と、位置座標情報取得部210と、形状情報演算部270とを備える。形状情報演算部270は、中心決定部220と、重み決定部230と、算出部240とを備える。
【0025】
形状情報算出装置100は、コンピュータを含んで構成され得る。形状情報算出装置100の少なくとも一部は、演算処理を行うCPU等のプロセッサにより実装されてよい。フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶媒体を含んでよい。形状情報算出装置100は、不揮発性記憶媒体に記憶されたプログラムに従ってプロセッサが動作することによって、各種の処理を実行してよい。
【0026】
測定情報取得部200は、超音波プローブ110が生成した測定情報と、カメラ130によって撮像された画像を取得する。位置座標情報取得部210は、カメラ130により生成された画像のそれぞれから光学マーカの像を抽出して、抽出した各光学マーカの像の位置に基づいて、各撮像時刻における超音波プローブ110の位置及び向きを特定する。位置座標情報取得部210は、超音波プローブ110が生成した測定情報と、当該測定情報が取得された時刻に対応する時刻におけるカメラ130の位置及び向きに基づいて、被検者90の膀胱の表面の位置を示す3次元位置座標を示す点群データを取得する。点群データは、形状情報演算部270の各部において使用される。
【0027】
位置座標情報取得部210は、膀胱の位置を測定することによって得られた膀胱の複数の点の3次元位置座標を示す情報を取得する。例えば、位置座標情報取得部210は、測定情報取得部200によって取得された超音波プローブ110からの測定情報と、カメラ130からの画像とに基づいて、予め定められた特定の点を原点とした場合の膀胱の表面の3次元位置座標を示す情報を取得する。
【0028】
重み決定部230は、測定された複数の点のそれぞれに対する重みを決定する。重み決定部230は、測定された複数の点の少なくとも一部に対して、それぞれの点に対応する領域における点群の密度が低いほど、大きい重みを決定する。このように、重み決定部230は、点群が疎な領域の重みを、点群が蜜な領域の重みより大きくする。
【0029】
算出部240は、測定された複数の点の3次元位置座標及び重みに基づいて、膀胱の3次元形状を表す関数を算出する。本実施形態において、算出部240が算出する関数のことを、便宜上、「形状関数」と呼ぶ。形状関数は、予め定められた基底関数の線形結合で表される。算出部240は、重み決定部230が決定した重みで複数の点のそれぞれを重みづけして線形結合の係数を算出することによって、形状関数を算出する。
【0030】
一例として、形状関数は、球面上で定義される関数である。重み決定部230は、測定された複数の点を球面に投影し、それぞれの投影点に対応する領域における点群の密度が低いほど、大きい重みを決定する。
【0031】
重み決定部230は、それぞれの領域が複数の投影点のうちの互いに異なる1つの点を含み、かつ、他の領域に重ならないように、球面を複数の領域に分割する。例えば、重み決定部230は、複数の投影点に基づいて球面をボロノイ分割することによって、球面を複数の領域に分割する。重み決定部230は、分割した複数の領域のそれぞれの面積を、それぞれの領域に含まれる投影点に対応する点に対する重みとする。
【0032】
一例として、形状関数は、球面調和関数である。
【0033】
算出部240は、複数の点のそれぞれについて、上記球面の中心を原点とした場合それぞれの点の半径、球面におけるそれぞれの点に対応する領域の面積、及びそれぞれの点の方位角における基底関数の値の積を算出する。算出部240は、当該積の総和をとることによって、基底関数に対する線形結合の係数を算出する。
【0034】
中心決定部220は、上記球面の中心を算出する。中心決定部220は、点群データに基づいて、点群の重心を算出する。中心決定部220は、算出した重心を、上記球面の中心を算出する。すなわち、球面の中心は、複数の点の重心であってよい。中心決定部220は、中心から見た場合に、中心と複数の点のそれぞれを結ぶ線が膀胱の面と複数回交差しないように、球面の中心位置を設定することが望ましい。例えば、中心決定部220は、予め定められた立体角内の複数の点の半径の最大値と最小値の差が予め定められた値未満になるように中心を決定してよい。
【0035】
ここで、基底関数として球面調和関数を用いる場合の形状関数を説明する。
【0036】
球面調和関数は、球座標において次の式で表される。
【数1】
ここで、P (w)は、ルジャンドル培関数であり、次の式で表される。
【数2】
【0037】
球面上の関数f(θ,φ)は、Y (θ,φ)を基底関数として線形基底展開により、次の式のようにY (θ,φ)の線形結合で表すことができる。
【数3】
ここで、係数almは、次の式で算出される。
【数4】
ただし、Y lm(θ,φ)は、Ylm(θ,φ)の複素共役である。
【0038】
なお、本実施形態において対象となる物体の3次元形状を表す関数は、実数のみを扱うものとなる。そこで、本実施形態では、次の式で表される実数球面調和関数を用いるものとする。
【数5】
【0039】
次に、超音波によって測定された膀胱表面の点群の3次元位置座標情報から係数almを算出する方法を説明する。
【0040】
図3は、超音波エコーによって測定された膀胱の表面位置を表す点群の一例を示す。図3において、小さい点は超音波エコーによって測定された点を表し、大きい点は、測定された点から算出される中心点300を示す。一例として、中心決定部220は、測定された点群に含まれる複数の点の重心を、中心点300として決定する。
【0041】
超音波プローブ110を用いて人体内の臓器等の位置を測定する場合、通常、超音波プローブ110は人間の手で走査されるため、一定の間隔で臓器を操作することは容易でない。また、超音波プローブ110を人体に密着させて測定する必要があるが、人体は比較的に柔らかいため、走査時に超音波プローブ110の位置及び角度が変化し易い。そのため、超音波エコーにより測定される点群は、一定の間隔でスキャンされたものにはならず、図3に示されるように疎密が生じることとなる。
【0042】
図4は、測定された点群に含まれる複数の点をそれぞれ単位球面400に投影した投影点の一例を示す。単位球面400は、中心点300を中心とする、半径1の球面である。
【0043】
重み決定部230は、中心点300を中心として、点群に含まれる複数の点をそれぞれ単位球面400に投影する。この投影時には中心点300からの各点の角度は保存される。重み決定部230は、単位球面400上の投影点の位置に基づいてボロノイ分割することによって、単位球面を複数の領域に分割する。重み決定部230は、複数の領域のそれぞれの面積Sを算出する。例えば、図4に示されるように、投影点1を含むボロノイ領域A1の面積S1、投影点2を含むボロノイ領域A2の面積S2等を算出する。
【0044】
数4に示す式において、sinθdθdφは(θ,φ)に対応する単位球面上の点において、θ方向に微小角dθ、φ方向に微小角dφだけ変化させた領域の面積を表す。算出部240は、点群に含まれる複数の点の単位球面への投影点iについて、中心点300からの投影点iの距離をr、投影点iを含むボロノイ領域の面積Sとして、次の式で係数almを算出する。
【数6】
ここで、θは投影点iのθ方向の角度であり、φは投影点iのφ方向の角度である。また、Nは点群に含まれる複数の点の数である。
【0045】
数6に示されるように、重み決定部230によって算出された面積Sは、投影点iに対応する点の重みとなる。一般に、ボロノイ領域の面積は、点群が密であるほど小さく、点群が疎であるほど大きくなる。そのため、疎に測定された点に比べると、密に測定された点の位置が係数almに反映されにくくすることができる。これにより、係数almは、密に測定された点の測定ノイズの影響を受けにくくすることができる。そのため、滑らかな形状関数を得ることができる。
【0046】
次に、図5から図8に関連して、ボロノイ領域の面積に基づいて点群に重み付けすることによって算出された形状関数と、点群に重み付けをせずに算出された形状関数とを対比する。
【0047】
図5は、模擬的な膀胱の表面形状を視覚的に表す。図6は、図5に示す膀胱を測定することによって得られた400個の点群を模擬したものを立体的に示す。図6は、2%の測定誤差が存在した場合を模擬するために、点群の位置に2%の誤差をランダムに与えたものである。
【0048】
図7は、ボロノイ領域の面積に基づいて点群に重み付けすることによって算出された膀胱の3次元形状を示す。すなわち、図7は、数6の式に従って、Sにボロノイ領域の面積を適用して算出された係数almを用いて、数3で表される関数が表す形状を示す。ただし、数3における次数lの最大値は8とした。
【0049】
図8は、点群に重み付けせずに算出された膀胱の3次元形状を示す。すなわち、図8は、数6の式におけるSに同一の値を適用して算出された係数almを用いて、数3で表される関数が表す形状を示す。具体的には、単位球面の面積は4πであるから、数6の式におけるSとして400個の各点に同一の値4π/400を適用して、係数almを算出している。ただし、数3における次数lの最大値は8とした。
【0050】
図8に示す形状を図1に示す形状と比較すると、点群に対する重みを同一の値として係数almを算出すると、凹凸が不正確に強調された形状関数となってしまう。一方、図7に示す形状を図1に示す形状と比較すると、点群が密な領域の重みを小さくして係数almを算出することで、凹凸が滑らかでより正確な3次元形状を表す形状関数を算出することができる。
【0051】
図9は、形状情報算出装置100が実行する形状情報算出方法に関する処理の手順を示すフローチャートである。本フローチャートの処理において、S910において、測定情報取得部200は、超音波プローブ110により複数の位置で取得された測定情報と、カメラ130によって経時的に撮像された画像を取得する。
【0052】
S920において、位置座標情報取得部210は、各カメラ130により生成された画像から抽出された光学マーカの位置に基づいて、画像が撮像された各時刻における超音波プローブ110の位置及び向きを特定する。位置座標情報取得部210は、S910で取得した測定情報と、当該測定情報が取得された時刻におけるカメラ130の位置及び向きに基づいて、被検者90の膀胱の表面の位置を示す3次元位置座標を示す点群データを取得する。
【0053】
S930において、中心決定部220は、点群の重心を算出する。中心決定部220は、算出した重心を形状関数の原点として決定する。形状関数が球面上で定義される関数である場合、中心決定部220により算出される重心は当該球面の中心となる。
【0054】
S940において、重み決定部230は、S930で決定した点を原点として、点群を構成する複数の点を単位球面に投影した場合の単位球面との投影点を算出する。投影点は、測定された複数の点に対応する、単位球面上における点である。S942において、重み決定部230は、投影点の座標に基づいて、球面を複数のボロノイ領域に分割する。S944において、重み決定部230は、ボロノイ領域の面積を、投影点に対する重みとして決定する。
【0055】
S960において、算出部240は、基底関数に対する係数almを算出する。算出部240は、数6により係数almを算出する。これにより、膀胱の表面形状を表す形状関数が算出される。なお、次数lの最大値は、形状関数が表す物体の種類に応じて予め定められていてよい。
【0056】
S970において、算出部240は、算出された形状関数に基づいて、膀胱の体積を算出する。S980において、形状情報算出装置100は、膀胱の体積に基づく情報を出力する。膀胱の体積に基づく情報は、例えば、膀胱の体積を示す情報、膀胱内の蓄尿量を示す情報等である。形状情報算出装置100は、被検者90に対して、膀胱内の蓄尿量を示す情報を提示してよい。形状情報算出装置100は、形状情報算出装置100以外の装置に、膀胱内の蓄尿量を示す情報を送信してよい。
【0057】
なお、算出部240によって形状関数が算出された場合において、当該形状関数で表される面と複数回交差し、かつ、球面の中心を通る直線が存在するか否かを検証してよい。そのような直線が存在する場合、中心決定部220は中心点を変更した上で、上記のS930以降の計算を再度実行してもよい。
【0058】
以上に説明した方法によれば、数4又は数6に基づいて係数を算出することで、形状関数を算出することができる。これにより、物体の3次元形状を表す形状関数を少ない演算量で算出することができる。また、超音波プローブ110による測定では、測定される点群に疎密が生じ易く、測定ノイズが比較的に大きいが、そのような場合であっても、数4又は数6に基づいて係数を算出する場合にボロノイ領域の面積S重みとして適用することで、3次元形状を比較的に正確に表す形状関数を算出することができる。
【0059】
以上に説明した実施形態では、主として、点群の投影点に基づいて単位球面をボロノイ領域に分割した面積に基づいて重みを算出する場合を説明した。しかし、重み決定部230は、ボロノイ分割以外の方法によって単位球面を分割することによって得られた領域の面積を、重みとして算出してよい。すなわち、重み決定部230は、点群の密度が低い点の重みが大きくなるように、ボロノイ分割以外の任意方法によって重みを算出してよい。
【0060】
以上に説明した実施形態では、主として、基底関数として球面調和関数を用いて形状関数を算出する場合を説明した。しかし、基底関数は球面調和関数に限られない。直交性を有する基底関数であれば、数3のような基底関数で展開される線型結合の係数を、数4と同様の方法で算出することが可能である。
【0061】
図10は、本発明の複数の実施形態が全体的又は部分的に具現化され得るコンピュータ2000の例を示す。コンピュータ2000にインストールされたプログラムは、コンピュータ2000を、実施形態に係る3次元形状測定システム5等のシステム又はシステムの各部、もしくは形状情報算出装置100等の装置又は当該装置の各部として機能させる、当該システム又はシステムの各部もしくは当該装置又は当該装置の各部に関連付けられるオペレーションを実行させる、及び/又は、実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2000に、本明細書に記載の処理手順及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU2012によって実行されてよい。
【0062】
本実施形態によるコンピュータ2000は、CPU2012、及びRAM2014を含み、それらはホストコントローラ2010によって相互に接続されている。コンピュータ2000はまた、ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040を含む。ROM2026、フラッシュメモリ2024、通信インタフェース2022、及び入力/出力チップ2040は、入力/出力コントローラ2020を介してホストコントローラ2010に接続されている。
【0063】
CPU2012は、ROM2026及びRAM2014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0064】
通信インタフェース2022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。フラッシュメモリ2024は、コンピュータ2000内のCPU2012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。ROM2026は、アクティブ化時にコンピュータ2000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ2000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入力/出力チップ2040はまた、キーボード、マウス及びモニタ等の様々な入力/出力ユニットをシリアルポート、パラレルポート、キーボードポート、マウスポート、モニタポート、USBポート、HDMI(登録商標)ポート等の入力/出力ポートを介して、入力/出力コントローラ2020に接続してよい。
【0065】
プログラムは、CD-ROM、DVD-ROM、又はメモリカードのようなコンピュータ可読記憶媒体又はネットワークを介して提供される。RAM2014、ROM2026、又はフラッシュメモリ2024は、コンピュータ可読記憶媒体の例である。プログラムは、フラッシュメモリ2024、RAM2014、又はROM2026にインストールされ、CPU2012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2000に読み取られ、プログラムと上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ2000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0066】
例えば、コンピュータ2000及び外部デバイス間で通信が実行される場合、CPU2012は、RAM2014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2022に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2022は、CPU2012の制御下、RAM2014及びフラッシュメモリ2024のような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取った送信データをネットワークに送信し、ネットワークから受信された受信データを、記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0067】
また、CPU2012は、フラッシュメモリ2024等のような記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM2014に読み取られるようにし、RAM2014上のデータに対し様々な種類の処理を実行してよい。CPU2012は次に、処理されたデータを記録媒体にライトバックする。
【0068】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理にかけられてよい。CPU2012は、RAM2014から読み取られたデータに対し、本明細書に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々な種類のオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々な種類の処理を実行してよく、結果をRAM2014にライトバックする。また、CPU2012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2012は、第1の属性の属性値が指定されている、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0069】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ2000上又はコンピュータ2000近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能である。コンピュータ可読記憶媒体に格納されたプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2000に提供してよい。
【0070】
コンピュータ2000にインストールされ、コンピュータ2000を形状情報算出装置100として機能させるプログラムは、CPU2012等に働きかけて、コンピュータ2000を、形状情報算出装置100の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ2000に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である形状情報算出装置100の各部として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ2000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の形状情報算出装置100が構築される。
【0071】
様々な実施形態が、ブロック図等を参照して説明された。ブロック図において各ブロックは、(1)オペレーションが実行されるプロセスの段階又は(2)オペレーションを実行する役割を持つ装置の各部を表してよい。特定の段階及び各部が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウエア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、及び他の論理オペレーション、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウエア回路を含んでよい。
【0072】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく実行され得る命令を含む製品の少なくとも一部を構成する。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0073】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0074】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はプログラマブル回路に対し、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、説明された処理手順又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段をもたらすべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0075】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0076】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の序順で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0077】
5 システム
90 被検者
100 形状情報算出装置
110 超音波プローブ
130 カメラ
200 測定情報取得部
210 位置座標情報取得部
220 中心決定部
230 決定部
240 算出部
270 形状情報演算部
300 中心点
400 単位球面
2000 コンピュータ
2010 ホストコントローラ
2012 CPU
2014 RAM
2020 入力/出力コントローラ
2022 通信インタフェース
2024 フラッシュメモリ
2026 ROM
2040 入力/出力チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10