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特開2024-101517メモリ構造体及び同メモリ構造体を動作させるための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101517
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】メモリ構造体及び同メモリ構造体を動作させるための方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 12/00 20230101AFI20240722BHJP
   H01L 21/8234 20060101ALI20240722BHJP
   H01L 21/8249 20060101ALI20240722BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240722BHJP
   G11C 11/405 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
H10B12/00 801
H01L27/088 E
H01L27/06 321J
H01L29/78 613B
G11C11/405
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023108068
(22)【出願日】2023-06-30
(31)【優先権主張番号】63/439,281
(32)【優先日】2023-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/319,513
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500454518
【氏名又は名称】マクロニクス インターナショナル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ-チェン チェン
(72)【発明者】
【氏名】ハン-ティン ルエ
【テーマコード(参考)】
5F048
5F083
5F110
5M024
【Fターム(参考)】
5F048AA01
5F048AB01
5F048AC01
5F048BB19
5F048BB20
5F048BD06
5F048CB02
5F083AD01
5F083AD69
5F083GA01
5F083GA10
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA11
5F083ZA12
5F110AA01
5F110AA04
5F110BB05
5F110BB06
5F110BB11
5F110BB13
5F110CC10
5F110EE01
5F110EE22
5F110FF01
5F110GG02
5F110GG22
5M024BB02
5M024CC03
5M024LL11
5M024PP03
5M024PP05
5M024PP09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】メモリ構造体及びメモリ構造体を動作させる方法を提供する
【解決手段】メモリ構造体10は、第1の方向に沿って配置され互いに分離している第1~第3のゲート構造体112、114、116、第1の端部120a及び第2の端部120bを有するチャネルボディ120、互いに分離しており、第1の導電型を有し、チャネルボディの第1の端部にそれぞれ接続されている複数のソース領域101、互いに分離しており、第2の導電型を有し、チャネルボディの第2の端部にそれぞれ接続されているドレイン領域102及び第2の方向に沿って配置され第3の方向に沿って延在しており、ソース領域及びチャネルボディに電気的に接続されている第1のサイドプラグ131を含む。第1のゲート構造体は、第2の方向に沿って配置され、第3の方向に沿って延在しているアイランド構造体1121を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に沿って配置され互いに分離している第1のゲート構造体、第2のゲート構造体、及び第3のゲート構造体;
互いに分離しており、前記第1の方向に沿って、前記第1のゲート構造体、前記第2のゲート構造体、及び前記第3のゲート構造体を通過している複数のチャネルボディ、前記複数のチャネルボディのそれぞれは、第1の端部、及び前記第1の端部から分離した第2の端部を有する;
互いに分離しており、第1の導電型を有する複数のソース領域、ここで前記複数のソース領域は、前記複数のチャネルボディの前記第1の端部にそれぞれ接続されている;
互いに分離しており、第2の導電型を有する複数のドレイン領域、ここで前記複数のドレイン領域は、前記複数のチャネルボディの前記第2の端部にそれぞれ接続されており、前記第1の導電型は前記第2の導電型とは異なる;及び
第2の方向に沿って配置され、第3の方向に沿って延在している複数の第1のサイドプラグ、ここで前記複数の第1のサイドプラグは、互いに分離しており、前記複数のソース領域及び前記複数のチャネルボディに電気的に接続されており、前記第1の方向、前記第2の方向、及び前記第3の方向は互いに直交している
を備え、
前記第1のゲート構造体が、互いに分離した複数のアイランド構造体を有し、前記複数のアイランド構造体が、前記第2の方向に沿って配置され、前記第3の方向に沿って延在している
メモリ構造体。
【請求項2】
前記第2の方向に沿って配置され、前記第3の方向に沿って延在している複数の第2のサイドプラグをさらに備え、前記複数の第2のサイドプラグが、互いに分離しており、前記複数のドレイン領域及び前記複数のチャネルボディに電気的に接続されている、請求項1に記載のメモリ構造体。
【請求項3】
前記複数の第1のサイドプラグを介して前記複数のソース領域に電気的に接続された複数のソース線;及び
前記複数の第2のサイドプラグを介して前記複数のドレイン領域に電気的に接続された複数のビット線
をさらに備え、前記複数のソース線及び前記複数のビット線が、互いに直交している、請求項2に記載のメモリ構造体。
【請求項4】
前記第3の方向に沿って配置され、互いに分離している複数のサイドパッドをさらに備え、前記複数のサイドパッドが、前記複数のドレイン領域に接続されている、請求項1に記載のメモリ構造体。
【請求項5】
前記第1の導電型がN型であり、前記第2の導電型がP型である、請求項1から4のいずれか一項に記載のメモリ構造体。
【請求項6】
複数のビット線を介して、メモリ構造体における複数のメモリセルに複数の入力信号を入力する段階;
前記複数のメモリセルに格納された複数の重みに基づき、前記複数のメモリセルにより、複数のセル電流を複数のソース線に対して生成する段階;
それぞれのソース線上の前記複数のセル電流の合計を計算して複数のソース線電流を生成する段階;及び
前記複数のソース線電流を出力信号に変換する段階
を有する順方向伝播段階、及び
複数のワード線を介して、前記メモリ構造体における前記複数のメモリセルに複数のエラー入力信号を入力する段階;
前記複数のエラー入力信号に基づき、前記複数のメモリセルにより、複数のエラーセル電流を前記複数のビット線に対して生成する段階;
それぞれのビット線上の前記複数のエラーセル電流の合計を計算して、複数のエラービット線電流を得る段階;
前記複数のエラービット線電流をエラー出力信号に変換する段階;及び
前記エラー出力信号に基づき、前記複数のメモリセルにおける前記複数の重みを更新する段階
を有する逆方向伝播段階
を備える、メモリ構造体を動作させるための方法。
【請求項7】
前記逆方向伝播段階中に、前記複数のソース線が接地される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記逆方向伝播段階中に、前記複数のワード線に-1V~2Vの電圧が印加される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記逆方向伝播段階中に、前記複数のビット線に正電圧が印加される、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記順方向伝播段階中に、前記複数のビット線に正電圧が印加され、前記複数のソース線が接地される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記メモリ構造体が、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)である、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記メモリ構造体の動作機構が、サイリスタに基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記順方向伝播段階中に、それぞれのメモリセルが、対応する前記入力信号及び対応する前記重みに基づき乗算演算を実行して、対応する前記セル電流を生成する、請求項6から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
複数の第1のビット線を介して、メモリ構造体の第1のメモリセルアレイに複数の第1の入力信号を入力する段階;
前記第1のメモリセルアレイに格納された複数の第1の重みに基づき、前記第1のメモリセルアレイにより、複数の第1のセル電流を複数の第1のソース線に対して生成する段階;
それぞれの第1のソース線上の前記複数の第1のセル電流の合計を計算して複数の第1のソース線電流を生成する段階;
複数の第2のビット線を介して、前記メモリ構造体における第2のメモリセルアレイに複数の第2の入力信号を入力する段階;
前記第2のメモリセルアレイに格納された複数の第2の重みに基づき、前記第2のメモリセルアレイにより、複数の第2のセル電流を複数の第2のソース線に対して生成する段階;
それぞれの第2のソース線上の前記複数の第2のセル電流の合計を計算して複数の第2のソース線電流を得る段階;及び
前記複数の第1のソース線電流及び前記複数の第2のソース線電流を、出力信号に変換する段階
を有する順方向伝播段階
を備え、前記複数の第1の重みが正の重みであり、前記複数の第2の重みが負の重みである、メモリ構造体を動作させるための方法。
【請求項15】
前記出力信号が、第1の出力信号及び第2の出力信号を含み、前記第1の出力信号が、前記複数の第1のソース線電流の一部分及び前記複数の第2のソース線電流の一部分を変換することによって形成され、前記第2の出力信号が、前記複数の第1のソース線電流の別の一部分及び前記複数の第2のソース線電流の別の一部分を変換することによって形成される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記メモリ構造体が、ダイナミックランダムアクセスメモリである、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記メモリ構造体の動作機構が、サイリスタに基づく、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
複数の第1のワード線を介して、前記メモリ構造体における前記第1のメモリセルアレイに複数の第1のエラー入力信号を入力する段階;
前記複数の第1のエラー入力信号に基づき、前記第1のメモリセルアレイにより、複数の第1のエラーセル電流を前記複数の第1のビット線に対して生成する段階;
それぞれの第1のビット線上の前記複数の第1のエラーセル電流の合計を計算して複数の第1のエラービット線電流を得る段階;
複数の第2のワード線を介して、前記メモリ構造体における前記第2のメモリセルアレイに複数の第2のエラー入力信号を入力する段階;
前記複数の第2のエラー入力信号に基づき、前記第2のメモリセルアレイにより、複数の第2のエラーセル電流を前記複数の第2のビット線に対して生成する段階;
それぞれの第2のビット線上の前記複数の第2のエラーセル電流の合計を計算して複数の第2のエラービット線電流を得る段階;
前記複数の第1のエラービット線電流及び前記複数の第2のエラービット線電流を、エラー出力信号に変換する段階;及び
前記エラー出力信号に基づき、前記第1のメモリセルアレイにおける前記複数の第1の重み、及び前記第2のメモリセルアレイにおける前記複数の第2の重みを更新する段階
を有する逆方向伝播段階
をさらに備える、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記エラー出力信号が、第1のエラー出力信号及び第2のエラー出力信号を含み、前記第1のエラー出力信号が、前記複数の第1のエラービット線電流の一部分及び前記複数の第2のエラービット線電流の一部分を変換することによって形成され、前記第2のエラー出力信号が、前記複数の第1のエラービット線電流の別の一部分及び前記複数の第2のエラービット線電流の別の一部分を変換することによって形成される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記メモリ構造体が、ダイナミックランダムアクセスメモリであり、前記メモリ構造体の動作機構が、サイリスタに基づく、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体構造体、及び同半導体構造体を動作させるための方法に関し、より詳細にはメモリ構造体、及び同メモリ構造体を動作させるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビックデータ及び人工知能の革新の到来に伴い、人的活動によって発生するデータの量が爆発的に増大してきている。大量のデータを格納及び処理するために、大容量及び高演算速度を有するメモリデバイスの必要性が高まっている。しかしながら、フォンノイマンアーキテクチャに基づく既存の処理システムでは、データ処理ユニット(例えば中央処理装置)及びデータ格納ユニット(例えばメモリ)が分離しており、データ処理ユニットは、データ格納ユニットからデータを受信して処理し、その結果がデータ格納ユニットに送られて格納される。データは、データ処理ユニット及びデータ格納ユニット間で頻繁に転送されなくてはならない。フォンノイマンアーキテクチャでは、データ処理ユニット及びデータ格納ユニット間の転送速度により、データ格納の速度及び演算速度が制限されることになり、ひいてはそのようなアーキテクチャは、大量のデータ処理をロードすることが困難である。
【0003】
大容量、高演算速度、及び高耐久性を有する、改善されたメモリ構造体、及び同メモリ構造体を動作させるための方法に向けた技術を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一実施形態によれば、メモリ構造体が提供される。メモリ構造体は、第1のゲート構造体、第2のゲート構造体、第3のゲート構造体、複数のチャネルボディ、複数のソース領域、複数のドレイン領域、及び、複数の第1のサイドプラグを含む。第1のゲート構造体、第2のゲート構造体、及び第3のゲート構造体は、第1の方向に沿って配置され、互いに分離している。複数のチャネルボディは、互いに分離しており、第1の方向に沿って、第1のゲート構造体、第2のゲート構造体、及び第3のゲート構造体を通過する。複数のチャネルボディのそれぞれは、第1の端部、及び第1の端部から分離した第2の端部を有する。複数のソース領域は、互いに分離しており、第1の導電型を有する。複数のソース領域は、複数のチャネルボディの第1の端部にそれぞれ接続されている。複数のドレイン領域は、互いに分離しており、第2の導電型を有する。複数のドレイン領域は、複数のチャネルボディの第2の端部にそれぞれ接続されている。第1の導電型は、第2の導電型とは異なる。複数の第1のサイドプラグは、第2の方向に沿って配置され、第3の方向に沿って延在している。複数の第1のサイドプラグは、互いに分離しており、複数のソース領域及び複数のチャネルボディに電気的に接続されている。第1の方向、第2の方向、及び第3の方向は、互いに直交している。第1のゲート構造体は、互いに分離した複数のアイランド構造体を含む。複数のアイランド構造体は、第2の方向に沿って配置され、第3の方向に沿って延在している。
【0005】
本開示の別の実施形態によれば、メモリ構造体を動作させるための方法が提供される。この方法は、順方向伝播段階及び逆方向伝播段階を含む。順方向伝播段階は、複数のビット線を介して、メモリ構造体の複数のメモリセルに複数の入力信号を入力する段階;前記複数のメモリセルに格納された複数の重みに基づき、前記複数のメモリセルにより、複数のセル電流を複数のソース線に対して生成する段階;それぞれのソース線の前記複数のセル電流の合計を計算して複数のソース線電流を得る段階;前記複数のソース線電流を出力信号に変換する段階を含む。逆方向伝播段階は、複数のワード線を介して、前記メモリ構造体の前記複数のメモリセルに複数のエラー入力信号を入力する段階;前記複数のエラー入力信号に基づき、前記複数のメモリセルにより、複数のエラーセル電流を前記複数のビット線に対して生成する段階;それぞれのビット線の前記複数のエラーセル電流の合計を計算して、複数のエラービット線電流を得る段階;前記複数のエラービット線電流をエラー出力信号に変換する段階;前記エラー出力信号に基づき、前記複数のメモリセルの前記複数の重みを更新する段階を含む。
【0006】
本開示の別の実施形態によれば、メモリ構造体を動作させるための方法が提供される。方法は、順方向伝播段階を含む。順方向伝播段階は、複数の第1のビット線を介して、メモリ構造体の第1のメモリセルアレイに複数の第1の入力信号を入力する段階;前記第1のメモリセルアレイに格納された複数の第1の重みに基づき、前記第1のメモリセルアレイにより、複数の第1のセル電流を複数の第1のソース線に対して生成する段階;それぞれの第1のソース線の前記複数の第1のセル電流の合計を計算して複数の第1のソース線電流を生成する段階;複数の第2のビット線を介して、前記メモリ構造体の第2のメモリセルアレイに複数の第2の入力信号を入力する段階;前記第2のメモリセルアレイに格納された複数の第2の重みに基づき、前記第2のメモリセルアレイにより、複数の第2のセル電流を複数の第2のソース線に対して生成する段階;それぞれの第2のソース線の前記複数の第2のセル電流の合計を計算して複数の第2のソース線電流を得る段階;前記複数の第1のソース線電流及び前記複数の第2のソース線電流を、出力信号に変換する段階を含む。前記複数の第1の重みが正の重みであり、前記複数の第2の重みが負の重みである。
【0007】
非限定的な実施形態の以下の詳細な説明に関しては、本開示の上記及び他の実施形態のより良い理解が得られるであろう。下記説明は、添付図面を参照して行われる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態によるメモリ構造体の概略図を示す。
【0009】
図2図1に示すメモリ構造体を動作させた結果を示す。
【0010】
図3】本開示の一実施形態によるメモリ構造体の等価回路図を示す。
【0011】
図4図1に示すメモリ構造体を動作させた結果を示す。
図5図1に示すメモリ構造体を動作させた結果を示す。
図6図1に示すメモリ構造体を動作させた結果を示す。
【0012】
図7】本開示の一実施形態によるメモリ構造体の等価回路図を示す。
【0013】
図8】本開示の一実施形態によるメモリ構造体の等価回路図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
様々な実施形態が、添付図面を参照して以下でより完全に説明されるが、これらは、限定する目的ではなく、例示及び説明の目的で提供される。明確にするために、要素は縮尺どおりに描かれていない場合がある。さらに、いくつかの要素及び/又は参照番号は、いくつかの図面から省略される場合がある。ある実施形態の要素及び特徴を、別の実施形態ではさらに列挙することなく有益に組み込むことができることが企図される。
【0015】
本開示の実施形態を、様々な種類の3次元積層型半導体デバイスに適用してもよい。例えば、実施形態を、積層チップを含む半導体デバイス、又は積層チップを含む半導体パッケージに適用してもよいが、これらに限定されない。
【0016】
本開示は、3つのトランジスタ(3T)を含む3次元メモリ構造体を提供する。
【0017】
図1を参照する。図1は、本開示の一実施形態によるメモリ構造体10の概略図を示す。この実施形態において、X方向は第1の方向を表してよく、Y方向は第2の方向を表してよく、Z方向は第3の方向を表してよい。第1の方向、第2の方向、及び第3の方向は、互いに直交している。メモリ構造体10は、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、第3のゲート構造体116、複数のチャネルボディ120、複数のソース領域101、複数のドレイン領域102、複数の誘電膜122、複数の第1のサイドプラグ131、複数の第2のサイドプラグ132、及び複数のサイドパッド133を含む。
【0018】
第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116は、X方向(例えば第1の方向)に沿って配置され、互いに分離している。第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116は、Y方向(例えば第2の方向)及びZ方向(例えば第3の方向)によって画定された平面に延在してよい。第2のゲート構造体114は、第1のゲート構造体112及び第3のゲート構造体116の間にある。第1のゲート構造体112は、Y方向(例えば第2の方向)に沿って配置されて互いに分離した第1のアイランド構造体1121、第2のアイランド構造体1122、及び第3のアイランド構造体1123を含む。第1のアイランド構造体1121、第2のアイランド構造体1122、及び第3のアイランド構造体1123は、Z方向(例えば第3の方向)に沿って延在してよい。第3のゲート構造体116は、Y方向(例えば第2の方向)に沿って配置されて互いに分離した第4のアイランド構造体1161、第5のアイランド構造体1162、及び第6のアイランド構造体1163を含む。第4のアイランド構造体1161、第5のアイランド構造体1162、及び第6のアイランド構造体1163は、Z方向(例えば第3の方向)に沿って延在してよい。第1のアイランド構造体1121、第2のアイランド構造体1122、第3のアイランド構造体1123、第4のアイランド構造体1161、第5のアイランド構造体1162、及び第6のアイランド構造体1163は、独立して制御可能である。一実施形態において、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116は、半導体材料又は金属材料を含んでよい。例えば、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116は、単結晶シリコン、又は多結晶シリコン、又は金属を含んでよい。
【0019】
チャネルボディ120は、互いに分離している。それぞれのチャネルボディ120は、X方向(例えば第1の方向)に沿って延在しており、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116を通過する。それぞれのチャネルボディ120は、第1の端部120a、及び第1の端部120aから分離した第2の端部120bを有する。チャネルボディ120の第1の端部120a、及びチャネルボディ120の第2の端部120bは、それぞれX方向(例えば第1の方向)に沿ったチャネルボディ120の2つの反対側の端部部分にある。チャネルボディ120は、Y方向(例えば第2の方向)に沿って配置された、チャネルボディの第1のグループ、チャネルボディの第2のグループ、及びチャネルボディの第3のグループを含む。チャネルボディの第2のグループは、チャネルボディの第1のグループ及びチャネルボディの第3のグループの間にある。
【0020】
チャネルボディの第1のグループは、Z方向(例えば第3の方向)に沿って配置され且つ異なるレベルに配置された複数のチャネルボディ120を含む(図1に示す実施形態では、チャネルボディの第1のグループは4つのチャネルボディを含むが、本開示はこれに限定されない)。チャネルボディの第1のグループは、第1のゲート構造体112の第1のアイランド構造体1121、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116の第4のアイランド構造体1161を通過する。チャネルボディの第2のグループは、Z方向(例えば第3の方向)に沿って配置され且つ異なるレベルに配置された複数のチャネルボディ120を含む(図1に示す実施形態では、チャネルボディの第2のグループは4つのチャネルボディを含むが、本開示はこれに限定されない)。チャネルボディの第2のグループは、第1のゲート構造体112の第2のアイランド構造体1122、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116の第5のアイランド構造体1162を通過する。チャネルボディの第3のグループは、Z方向(例えば第3の方向)に沿って配置され且つ異なるレベルに配置された複数のチャネルボディ120を含む(図1に示す実施形態では、チャネルボディの第3のグループは4つのチャネルボディを含むが、本開示はこれに限定されない)。チャネルボディの第3のグループは、第1のゲート構造体112の第3のアイランド構造体1123、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116の第6のアイランド構造体1163を通過する。
【0021】
誘電膜122が、第1のゲート構造体112及びチャネルボディ120の間、第2のゲート構造体114及びチャネルボディ120の間、及び第3のゲート構造体116及びチャネルボディ120の間にある。誘電膜122は、チャネルボディ120の外側表面にあってよい。誘電膜122は、チャネルボディ120を取り囲んでいる。一実施形態において、第1のゲート構造体112は、誘電膜122によりチャネルボディ120から電気的に絶縁されており、第2のゲート構造体114は、誘電膜122によりチャネルボディ120から電気的に絶縁されており、第3のゲート構造体116は、誘電膜122によりチャネルボディ120から電気的に絶縁されている。一実施形態において、異なるチャネルボディ120を取り囲む誘電膜は互いに接続されており、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116を被覆している。一実施形態において、チャネルボディ120は、エピタキシャル成長プロセスによって形成されることが可能である。一実施形態において、チャネルボディ120は、単結晶シリコンなどの半導体材料を含んでよい。メモリ構造体10の動作中(例えば、プログラミング又は消去の動作中)に、チャネルボディ120は、キャリア(例えば、電子又は正孔)を格納するために使用されてよい。誘電膜122は、キャリア(例えば、電子又は正孔)を格納する機能を有する必要はない。誘電膜122は、電荷格納構造、例えば酸化物―窒化物―酸化物(oxide-nitride-oxide:ONO)構造を含んでいなくてよい。換言すると、チャネルボディ120及びゲート構造体(すなわち、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116)の間にОNО構造がなくてよい。一実施形態において、誘電膜122は、酸化物などの誘電材料を含んでよい。一実施形態において、誘電膜122は、単層構造であってよい。一実施形態において、誘電膜122は、誘電定数の高い材料(高誘電率材料)を含んでよい。
【0022】
この実施形態において、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116は、誘電膜122及びそれぞれのチャネルボディ120を取り囲んでおり、それによりメモリ構造体10は、ゲートオールアラウンド(gate-all-around:GAA)構造と理解されてよい。それぞれのチャネルボディ120は、3つのゲート(すなわち、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116)によって制御されてよい。チャネルボディの第1のグループのチャネルボディ120は、第1のゲート構造体112の第1のアイランド構造体1121、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116の第4のアイランド構造体1161によって制御されてよい。チャネルボディの第2のグループのチャネルボディ120は、第1のゲート構造体112の第2のアイランド構造体1122、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116の第5のアイランド構造体1162によって制御されてよい。チャネルボディの第3のグループのチャネルボディ120は、第1のゲート構造体112の第3のアイランド構造体1123、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116の第6のアイランド構造体1163によって制御されてよい。チャネルボディ120及びゲート構造体の交点のそれぞれに、トランジスタが形成されている。
【0023】
ソース領域101は、互いに分離している。それぞれのソース領域101は、X方向(例えば第1の方向)に沿って延在している。ソース領域101は、チャネルボディ120の第1の端部120aにそれぞれ接続されてよい。ドレイン領域102は、互いに分離している。それぞれのドレイン領域102は、X方向(例えば第1の方向)に沿って延在している。ドレイン領域102は、チャネルボディ120の第2の端部120bにそれぞれ接続されてよい。それぞれのチャネルボディ120は、対応するソース領域101に第1の端部120aにおいて接続され、対応するドレイン領域102に第2の端部120bにおいて接続されてよい。一実施形態において、ソース領域101及びドレイン領域102は、単結晶シリコンなどの半導体材料を含んでよい。ソース領域101は、第1の導電型を有してよい。ドレイン領域102は、第2の導電型を有してよい。第1の導電型は、第2の導電型とは異なる。一実施形態において、第1の導電型はN型であってよく、第2の導電型はP型であってよい。一実施形態において、ソース領域101は、高ドーピング濃度のN型(N+)であってよく、ドレイン領域102は、高ドーピング濃度のP型(P+)であってよい。
【0024】
第1のサイドプラグ131は、Y方向(例えば第2の方向)に沿って配置され、互いに分離している。それぞれの第1のサイドプラグ131は、Z方向(例えば第3の方向)に沿って延在している。第1のサイドプラグ131及び第1のゲート構造体112は、X方向に沿ってソース領域101の両端にある。第1のサイドプラグ131は、ソース領域101及びチャネルボディ120に電気的に接続されてよい。第1のサイドプラグ131のうちの1つは、チャネルボディの第1のグループ、及びチャネルボディの第1のグループに対応したソース領域101に電気的に接続されてよく、第1のサイドプラグ131のうちの別の1つは、チャネルボディの第2のグループ、及びチャネルボディの第2のグループに対応したソース領域101に電気的接続されてよく、第1のサイドプラグ131のうちの他の1つは、チャネルボディの第3のグループ、及びチャネルボディの第3のグループに対応したソース領域101に電気的に接続されてよい。
【0025】
第2のサイドプラグ132は、Y方向(例えば第2の方向)に沿って配置され、互いに分離している。それぞれの第2のサイドプラグ132は、Z方向(例えば第3の方向)に沿って延在している。第2のサイドプラグ132及び第3のゲート構造体116は、X方向に沿ってドレイン領域102の両端にある。サイドパッド133は、Z方向(例えば第3の方向)に沿って配置され、互いに分離している。サイドパッド133は、それぞれ異なるレベルにある。サイドパッド133は、ドレイン領域102に電気的に接続されている。第2のサイドプラグ132は、それぞれ異なるレベルでサイドパッド133に電気的に接続されてよい。例えば、この実施形態において、第2のサイドプラグ132のうちの1つ(例えば、図1において最も短い第2のサイドプラグ132)は、サイドパッド133のうちの1つ(例えば、図1において最上レベルにあるサイドパッド133)を介して、最上レベルにあるドレイン領域102及び最上レベルにあるチャネルボディ120に電気的に接続されている;第2のサイドプラグ132のうちの1つ(例えば、図1において最も長い第2のサイドプラグ132)は、サイドパッド133のうちの1つ(例えば、図1において最下レベルにあるサイドパッド133)を介して、最下レベルにあるドレイン領域102及び最下レベルにあるチャネルボディ120に電気的に接続されている;他の第2のサイドプラグ132は、同様に他のサイドパッド133に電気的に接続されている。この実施形態において、サイドパッド133は、階段状構造を形成してよいが、本開示はこれに限定されない。一実施形態において、第1のサイドプラグ131、第2のサイドプラグ132、及びサイドパッド133は、半導体材料又は金属材料を含んでよい。例えば、第1のサイドプラグ131、第2のサイドプラグ132、及びサイドパッド133は、単結晶シリコン、又は多結晶シリコン、又は金属を含んでよい。
【0026】
メモリ構造体10は、チャネルボディ120の上に上側導電構造体140を含んでよい。上側導電構造体140は、第1のゲート構造体112の上のコンタクト1401、コンタクト1401の上の第1の導体層1411(例えば金属層ML1)、第1の導体層1411の上のビア1421、及びビア1421の上の第2の導体層1431(例えば金属層ML2)を含む。第1のゲート構造体112、コンタクト1401、第1の導体層1411、ビア1421、及び第2の導体層1431は、互いに電気的に接続されている。上側導電構造体140は、第2のゲート構造体114の上のコンタクト1402、及びコンタクト1402の上の第1の導体層1412(例えば金属層ML1)を含む。第2のゲート構造体114、コンタクト1402、及び第1の導体層1412は、互いに電気的に接続されている。上側導電構造体140は、第3のゲート構造体116の上のコンタクト1403、コンタクト1403の上の第1の導体層1413(例えば金属層ML1)、第1の導体層1413の上のビア1423、及びビア1423の上の第2の導体層1433(例えば金属層ML2)を含む。第3のゲート構造体116、コンタクト1403、第1の導体層1413、ビア1423及び第2の導体層1433は、互いに電気的に接続されている。
【0027】
上側導電構造体140は、第1のサイドプラグ131の上のコンタクト1404、コンタクト1404の上のビア1424、ビア1424の上のビア1434、及びビア1434の上の第3の導体層1444(例えば金属層ML3)を含む。第1のサイドプラグ131、ビア1424、ビア1434、及び第3の導体層1444は、互いに電気的に接続されている。上側導電構造体140は、第2のサイドプラグ132の上のコンタクト1405、コンタクト1405の上のビア1425、ビア1425の上のビア1435、及びビア1435の上の第3の導体層1445(例えば金属層ML3)を含む。第2のサイドプラグ132、ビア1425、ビア1435、及び第3の導体層1445は、互いに電気的に接続されている。一実施形態において、コンタクト1401、1402、1403、1404、及び1405、第1の導体層1411、1412、及び1413、ビア1421、1423、1424、1425、1434、及び1435、第2の導体層1431及び1433、及び第3の導体層1444及び1445は、半導体材料及び金属材料を含んでよい。
【0028】
一実施形態において、メモリ構造体10は、絶縁材料を含んでよい。例えば、絶縁材料は、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116の間の絶縁材料、第1のアイランド構造体1121、第2のアイランド構造体1122、及び第3のアイランド構造体1123の間の絶縁材料、第4のアイランド構造体1161、第5のアイランド構造体1162、及び第6のアイランド構造体1163の間の絶縁材料、第1のサイドプラグ131間の絶縁材料、第2のサイドプラグ132間の絶縁材料、及びサイドパッド133間の絶縁材料を含んでよい。
【0029】
一実施形態において、第1のゲート構造体112、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116は、それぞれワード線(WL)として機能してよい。一実施形態において、アイランド構造体を含む第1のゲート構造体112及びチャネルボディ120の交点のそれぞれに形成されたトランジスタは、ストリング選択トランジスタとして機能してよい;アイランド構造体を含む第3のゲート構造体116及びチャネルボディ120の交点のそれぞれに形成されたトランジスタは、ストリング選択トランジスタとして機能してよい。一実施形態において、メモリ構造体10は、互いに直交する複数のソース線(SL)線及び複数のビット線(BL)を含んでよい。例えば、ソース線は、Z方向に沿って延在してよく、ビット線はY方向に沿って延在してよい;本開示はこれに限定されない。ソース線は、第1のサイドプラグ131を介してソース領域101に電気的に接続されてよい。ビット線は、第2のサイドプラグ132を介してドレイン領域102に電気的に接続されてよい。この実施形態において、それぞれのチャネルボディ120、及びこのチャネルボディ120に対応したソース領域101及びドレイン領域102は、サイリスタとして機能してよい。一実施形態において、本開示のメモリ構造体は、3次元構造を有するダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)として機能してよく、メモリ構造体の動作機構は、サイリスタに基づいている。一実施形態において、ビット線及びソース線が互いに直交しているので、メモリ構造体では積和演算を実行することができる。
【0030】
一実施形態において、メモリ構造体10は、積層ゲートオールアラウンドナノシートCMOSプロセスによって形成されてよい。横型チャネル(すなわちチャネルボディ120)を有するメモリ構造体10は、Z方向に沿って積層されたチャネルボディ120の層をより多く有することができ、それにより、より多くのビットが形成可能であり、横型チャネルを有するメモリ構造体10は、より高密度のメモリセルを有することができ、これはメモリ構造体のサイズの小型化に一層有益である。一実施形態において、メモリ構造体10は、Y方向に沿って配置されたチャネルボディ120をより多く有することができ、第1のゲート構造体及び第3のゲート構造体は、より多くのアイランド構造体を含んでよく、それにより、より多くのビットが形成可能であり、横型チャネルを有するメモリ構造体10は、より高密度のメモリセルを有することができ、これはメモリ構造体のサイズの小型化に一層有益である。
【0031】
図2を参照する。図2は、図1に示すメモリ構造体10を動作させた結果を示す。X軸はビット線バイアス電圧(VBL)を表し、単位はボルト(V)である;Y軸はビット線電流(IBL)を表し、単位はアンペア(A)である。点線の曲線は、メモリ構造体10のメモリセルが「1」のデータ状態(すなわちロジック「1」)にプログラムされるメモリ構造体10のプログラミング動作を表す。実線の曲線は、メモリ構造体10のメモリセルが「0」のデータ状態(すなわちロジック「0」)にプログラムされるメモリ構造体10の消去動作を表す。同じビット線バイアス電圧下での実線の曲線及び点線の曲線の間の距離は、オン状態及びオフ状態の電流の比(オン/オフ比)を表す。図2に示すように、ビット線バイアス電圧が1.8Vのとき、本開示のメモリ構造体10は、10より大きいオン/オフ比Rを有し、これは、メモリ構造体10のオン状態及びオフ状態は区別が容易であり、メモリ構造体10が大きいメモリ窓を有することを意味する。
【0032】
図1及び3を参照する。図3は、本開示の一実施形態によるメモリ構造体10の等価回路図を示す。図3は、図1の4つの隣接したチャネルボディ120、例えば、第1のゲート構造体112の第1のアイランド構造体1121及び第2のアイランド構造体1122、第2のゲート構造体114、及び第3のゲート構造体116の第4のアイランド構造体1161及び第5のアイランド構造体1162を通過する4つのチャネルボディ120を概略的に示す。
【0033】
トランジスタT1及びトランジスタT11が、第1のアイランド構造体1121及びチャネルボディ120の交点に、異なるレベルでそれぞれ形成されている。トランジスタT4及びトランジスタT41が、第2のアイランド構造体1122及びチャネルボディ120の交点に、異なるレベルでそれぞれ形成されている。トランジスタT2、T21、T5、及びT51が、第2のゲート構造体114及び4つのチャネルボディ120の交点にそれぞれ形成されている。トランジスタT3及びトランジスタT31が、第4のアイランド構造体1161及びチャネルボディ120の交点に、異なるレベルでそれぞれ形成されている。トランジスタT6及びトランジスタT61が、第5のアイランド構造体1162及びチャネルボディ120の交点に、異なるレベルでそれぞれ形成されている。トランジスタT1、T2、及びT3は、同じチャネルボディ120によって形成されている。トランジスタT1、T2、及びT3は、ともにメモリセルCAを形成している。トランジスタT4、T5、及びT6は、同じチャネルボディ120によって形成されている。トランジスタT4、T5、及びT6は、ともにメモリセルCCを形成している。トランジスタT11、T21、及びT31は、同じチャネルボディ120によって形成されている。トランジスタT11、T21、及びT31は、ともにメモリセルCBを形成している。トランジスタT41、T51、及びT61は、同じチャネルボディ120によって形成されている。トランジスタT41、T51、及びT61は、ともにメモリセルCDを形成している。トランジスタT1、T2、及びT3(メモリセルCA)は、ソース線SL1及びビット線BL1に電気的に接続されている。トランジスタT4、T5、及びT6(メモリセルCC)は、ソース線SL2及びビット線BL1に電気的に接続されている。トランジスタT11、T21、及びT31(メモリセルCB)は、ソース線SL1及びビット線BL2に電気的に接続されている。トランジスタT41、T51、及びT61(メモリセルCD)は、ソース線SL2及びビット線BL2に電気的に接続されている。
【0034】
一実施形態において、本開示によるメモリ構造体を動作させるための方法は、行列乗算演算を含む。例えば、行列乗算演算がメモリ構造体10において実行されるとき、複数の入力信号が、メモリセルに電気的に接続された複数のビット線を介して、複数のメモリセルに入力されることが可能である;メモリセルは、メモリセルに格納された複数の重み、及び入力信号に基づき、複数のセル電流を複数のソース線に対して生成することができる。例えば、入力信号は、変換ユニットを介して対応する電圧に変換可能であるか、又は入力信号は電圧の形態であり、電圧(又は入力信号)及び重みに基づきメモリセルにおいて乗算演算が実行されて、セル電流を得ることができる。この実施形態において、メモリセルに格納された重みは、メモリセルのコンダクタンスと理解することができ、重み及び電圧の積が、電流として出力される。それぞれのソース線から出力されるソース線電流は、それぞれのソース線のセル電流を合計することによって得ることができる。得られたソース線電流は、演算の結果である。一実施形態において、得られたソース線電流は、出力信号に変換可能である。
【0035】
図3に示す等価回路図を例にとると、重みwCAはメモリセルCAに格納されており、重みwCCはメモリセルCCに格納されており、重みwCBはメモリセルCBに格納されており、重みwCDはメモリセルCDに格納されている;電圧の形態の入力信号VBL1は、ビット線BL1を介してメモリセルCA及びCCに入力され、電圧の形態の入力信号VBL2は、ビット線BL2を介してメモリセルCB及びCDに入力される;メモリセルCAは、メモリセルCAに格納された重み及び入力信号に基づき、セル電流VBL1×wCAをソース線SL1に対して生成する;メモリセルCCは、メモリセルCCに格納された重み及び入力信号に基づき、セル電流VBL1×wCCをソース線SL2に対して生成する;メモリセルCBは、メモリセルCBに格納された重み及び入力信号に基づき、セル電流VBL2×wCBをソース線SL1に対して生成する;メモリセルCDは、メモリセルCDに格納された重み及び入力信号に基づき、セル電流VBL2×wCDをソース線SL2に対して生成する。ソース線SL1のソース線電流ISL1及びソース線SL2のソース線電流ISL2は、次の式(1)及び式(2)によって表すことができる。そのように行列乗算演算が実現される。
【数1】
【数2】
【0036】
一実施形態において、本開示によるメモリ構造体を動作させるための方法は、順方向伝播段階及び/又は逆方向伝播段階を含む。順方向伝播段階は以下を含む。複数の入力信号が、メモリセルに電気的に接続された複数のビット線を介して複数のメモリセルに入力される(ビット線は、ドレイン領域と等電位である);入力信号が、対応する電圧に変換可能であるか、又は入力信号は電圧の形態である;メモリセルに格納された複数の重み及び入力信号に基づき、メモリセルが、(ソース領域と等電位の)複数のソース線に対して複数のセル電流を生成する;それぞれのソース線のセル電流の合計が計算されて、ソース線電流が得られる;ソース線電流が、出力信号に変換される。順方向伝播段階中に、正電圧に対応した入力信号の正電圧が、ビット線に印加されることが可能であり、ソース線は接地されることが可能である。順方向伝播段階中に、それぞれのメモリセルから入力されるセル電流は、対応するセル電流(又はメモリセルに印加される対応する電圧と理解されてもよい)及び対応する重み(メモリセルに格納された重み)の積とすることができる。逆方向伝播段階は以下を含む。複数のエラー入力信号が、第1のゲート構造体に電気的に接続された複数のワード線を介してメモリセルに入力される;エラー入力信号が、対応するエラー電圧に変換可能であるか、又はエラー入力信号が電圧の形態である;エラー入力信号に基づき、メモリセルが、複数のエラーセル電流をビット線に対して生成する;それぞれのビット線のエラーセル電流の合計が計算されて、複数のエラービット線電流が得られる;エラービット線電流が、エラー出力信号に変換される;メモリセルに格納された重みが、エラー出力信号に基づき更新される。逆方向伝播段階中に、ソース線は接地されることが可能であり、第1のゲート構造体に電気的に接続されたワード線に、-1V~2Vの電圧が印加され、正電圧がビット線に印加される。逆方向伝播の上記段階により、正しい電流方向が得られ、基板効果を低減又は回避することができる。
【0037】
一実施形態において、順方向伝播段階及び逆方向伝播段階は、ニューラルネットワークの訓練に使用することができる。
【0038】
本開示のメモリ構造体に適用可能な順方向伝播段階のうちの1つ、及び本開示のメモリ構造体に適用可能な逆方向伝播段階のうちの1つを、図1及び図4~6を参照しながら以下で説明する。本開示は、これに限定されない。
【0039】
図4~5は、図1に示すメモリ構造体10で順方向伝播段階を実行することにより得られる、ビット線電流及びビット線バイアス電圧の関係を示す図である。図4において、X軸はビット線バイアス電圧を表し、単位はボルト(v)である;Y軸はビット線電流を表し、単位はマイクロアンペア(μA)である。図5において、X軸はビット線バイアス電圧を表し、単位はボルト(v)である;Y軸はビット線電流を表し、単位はアンペア(A)である。この実施形態において、第2のゲート構造体114及び第3のゲート構造体116に印加される電圧は3Vであり、第1のゲート構造体112に印加される電圧は-1Vであり、(ソース領域101と等電位の)ソース線に印加される電圧は0V(接地)であり、(ドレイン領域102と等電位の)ビット線に印加される電圧は、0V~2Vである。図4~5に示すように、メモリ構造体10にPNダイオードが存在することに起因して、ビット線バイアス電圧が増大するにつれて、ビット線電流は指数関数的に増大する。図4~5に示すように、順方向伝播段階に適したビット線バイアス電圧は、1V(100ナノアンペア(nA)のビット線電流に対応)から2V(10マイクロアンペア(μA)のビット線電流に対応)の範囲とすることができる。
【0040】
図6は、図1に示すメモリ構造体10で逆方向伝播段階を実行することにより得られる、ビット線電流及び第1のゲートバイアス電圧(第1のゲート構造体に印加される電圧)の関係を示す図である。図6において、X軸は第1のゲートバイアス電圧を表し、単位はボルト(v)である;Y軸はビット線電流を表し、単位はマイクロアンペア(μA)である。この実施形態において、第2のゲート構造体114及び第3のゲート構造体116に印加される電圧は3Vであり、(ドレイン領域102と等電位の)ビット線に印加される電圧は1.2Vであり、(ソース領域101と等電位の)ソース線に印加される電圧は0V(接地)であり、第1のゲート構造体112に印加される電圧は、-2V~2Vである。図6に示すように、第1のゲートバイアス電圧が増大するにつれて、ビット線電流は線形に増大する。図6に示すように、逆方向伝播段階に適した第1のゲートバイアス電圧は、-1Vから2Vの範囲とすることができる。
【0041】
一実施形態において、本開示によるメモリ構造体を動作させるための方法は、メモリ構造体の異なるメモリセルアレイに、正の重み及び負の重みを格納し、次いで順方向伝播段階及び/又は逆方向伝播段階を実行する段階を含む。本開示のメモリ構造体に適用可能な動作方法のうちの1つを、図7~8を参照しながら以下で説明する。本開示は、これに限定されない。図7~8は、本開示の実施形態によるメモリ構造体20の等価回路図を示す。メモリ構造体20は、図1に示すメモリ構造体10に類似した構造を有してよい。
【0042】
メモリ構造体20は、第1のメモリセルアレイR1及び第2のメモリセルアレイR2を含む。第1のメモリセルアレイR1及び第2のメモリセルアレイR2は、異なるメモリセルを含む。第1のメモリセルアレイR1において、トランジスタTP1、TP4、TP7、及びTP10が、第1のゲート構造体の2つのアイランド構造体及び4つのチャネルボディの交点にそれぞれ形成されており、トランジスタTP2、TP5、TP8、及びTP11が、第2のゲート構造体及び4つのチャネルボディの交点にそれぞれ形成されており、トランジスタTP3、TP6、TP9、及びTP12が、第3のゲート構造体の2つのアイランド構造体及び4つのチャネルボディの交点にそれぞれ形成されている。トランジスタTP1、TP2、及びTP3は、同じチャネルボディによって形成されている。トランジスタTP1、TP2、及びTP3は、ともにメモリセルCP33を形成している。トランジスタTP4、TP5、及びTP6は、同じチャネルボディによって形成されている。トランジスタTP4、TP5、及びTP6は、ともにメモリセルCP34を形成している。トランジスタTP7、TP8、及びTP9は、同じチャネルボディによって形成されている。トランジスタTP7、TP8、及びTP9は、ともにメモリセルCP43を形成している。トランジスタTP10、TP11、及びTP12は、同じチャネルボディによって形成されている。トランジスタTP10、TP11、及びTP12は、ともにメモリセルCP44を形成している。メモリセルCP33は、ビット線BL3及びソース線SL3に電気的に接続されている。メモリセルCP34は、ビット線BL3及びソース線SL4に電気的に接続されている。メモリセルCP43は、ビット線BL4及びソース線SL3に電気的に接続されている。メモリセルCP44は、ビット線BL4及びソース線SL4に電気的に接続されている。第2のメモリセルアレイR2において、トランジスタTN1、TN4、TN7、及びTN10が、第1のゲート構造体の2つのアイランド構造体及び4つのチャネルボディの交点にそれぞれ形成されており、トランジスタTN2、TN5、TN8、及びTN11が、第2のゲート構造体及び4つのチャネルボディの交点にそれぞれ形成されており、トランジスタTN3、TN6、TN9、及びTN12が、第3のゲート構造体の2つのアイランド構造体及び4つのチャネルボディの交点にそれぞれ形成されている。トランジスタTN1、TN2、及びTN3は、同じチャネルボディによって形成されている。トランジスタTN1、TN2、及びTN3は、ともにメモリセルCN35を形成している。トランジスタTN4、TN5、及びTN6は、同じチャネルボディによって形成されている。トランジスタTN4、TN5、及びTN6は、ともにメモリセルCN36を形成している。トランジスタTN7、TN8、及びTN9は、同じチャネルボディによって形成されている。トランジスタTN7、TN8、及びTN9は、ともにメモリセルCN45を形成している。トランジスタTN10、TN11、及びTN12は、同じチャネルボディによって形成されている。トランジスタTN10、TN11、及びTN12は、ともにメモリセルCN46を形成している。メモリセルCN35は、ビット線BL5及びソース線SL5に電気的に接続されている。メモリセルCN36は、ビット線BL5及びソース線SL6に電気的に接続されている。メモリセルCN45は、ビット線BL6及びソース線SL5に電気的に接続されている。メモリセルCN46は、ビット線BL6及びソース線SL6に電気的に接続されている。
【0043】
メモリ構造体20において、重みw33、w34、w43、及びw44(例えば第1の重み)が、それぞれメモリセルCP33、CP34、CP43、及びCP44に格納されており、重みw33、w34、w43、及びw44は正の重みである。メモリ構造体20において、重みw35、w36、w45、及びw46(例えば第2の重み)が、それぞれメモリセルCN35、CN36、CN45、及びCN46に格納されており、重みw35、w36、w45、及びw46は負の重みである。
【0044】
動作方法は、メモリ構造体20で順方向伝播段階を実行する段階を含んでよく、それには以下の段階が含まれる。電圧の形態の入力信号VBL3及びVBL4(例えば第1の入力信号)が、ビット線BL3及びBL4(例えば第1のビット線)を介して第1のメモリセルアレイR1に入力される。電圧の形態の入力信号VBL5及びVBL6(例えば第2の入力信号)が、ビット線BL5及びBL6(例えば第2のビット線)を介して第2のメモリセルアレイR2に入力される。入力信号VBL3及び入力信号VBL5は、同じとすることができる。入力信号VBL4及び入力信号VBL6は、同じとすることができる。第1のメモリセルアレイR1に格納された重みw33、w34、w43、及びw44(例えば第1の重み)及び入力信号に基づき、第1のメモリセルアレイR1のメモリセルCP33及びCP43において乗算演算が実行されて、対応する第1のセル電流がソース線SL3(例えば第1のソース線)に対して生成され、第1のメモリセルアレイR1のメモリセルCP34及びCP44において乗算演算が実行されて、対応する第1のセル電流がソース線SL4(例えば第1のソース線)に対して生成される。ソース線SL3及びSL4のそれぞれの第1のセル電流を合計することにより、第1のソース線電流О1及びО2が得られる。第2のメモリセルアレイR2に格納された重みw35、w36、w45、及びw46(例えば第2の重み)及び入力信号に基づき、第2のメモリセルアレイR2のメモリセルCN35及びCN45において乗算演算が実行されて、対応する第2のセル電流がソース線SL5(例えば第2のソース線)に対して生成され、第2のメモリセルアレイR2のメモリセルCN36及びCN46において乗算演算が実行されて、対応する第2のセル電流がソース線SL6(例えば第2のソース線)に対して生成される。ソース線SL5及びSL6のそれぞれの第2のセル電流を合計することにより、第2のソース線電流О1及びО2が得られる。第1のソース線電流О1及びО2、及び第2のソース線電流О1及びО2は、変換器71及び変換器72を介して出力信号に変換可能である。具体的には、出力信号は、第1の出力信号及び第2の出力信号を含み、第1の出力信号は、変換器71を介して第1のソース線電流О1及び第2のソース線電流О1を変換することによって形成され、第2の出力信号は、変換器72を介して第1のソース線電流О2及び第2のソース線電流О2を変換することによって形成される。順方向伝播段階における演算は、次の式(3)によって表すことができる。
【数3】
【0045】
動作方法は、メモリ構造体20で逆方向伝播段階を実行する段階を含んでよく、それには以下の段階が含まれる。電圧の形態のエラー入力信号δ及びδ(例えば第1のエラー入力信号)が、第1のゲート構造体に電気的に接続されたワード線WL1及びWL2(例えば第1のワード線)を介して第1のメモリセルアレイR1に入力される。電圧の形態のエラー入力信号δ及びδ(例えば第2のエラー入力信号)が、第1のゲート構造体に電気的に接続されたワード線WL3及びWL4(例えば第2のワード線)を介して第2のメモリセルアレイR2に入力される。エラー入力信号δ及びエラー入力信号δは同じとすることができる。エラー入力信号δ及びエラー入力信号δは同じとすることができる。第1のメモリセルアレイR1に格納された重み、及びエラー入力信号δ及びδに基づき、第1のメモリセルアレイR1のメモリセルCP33及びCP34が、対応する第1のエラーセル電流をビット線BL3に対して生成し、第1のメモリセルアレイR1のメモリセルCP43及びCP44が、対応する第1のエラーセル電流をビット線BL4に対して生成する。ビット線BL3及びBL4のそれぞれの第1のエラーセル電流を合計することにより、第1のエラービット線電流σ1及びσ2が得られる。第2のメモリセルアレイR2に格納された重み、及びエラー入力信号δ及びδに基づき、第2のメモリセルアレイR2のメモリセルCN35及びCN36が、対応する第2のエラーセル電流をビット線BL5に対して生成し、第2のメモリセルアレイR2のメモリセルCN45及びCN46が、対応する第2のエラーセル電流をビット線BL6に対して生成する。ビット線BL5及びBL6のそれぞれの第2のエラーセル電流を合計することにより、第2のエラービット線電流σ1及びσ2が得られる。第1のエラービット線電流σ1及びσ2、及び第2のエラービット線電流σ1及びσ2は、変換器81及び変換器82を介してエラー出力信号に変換可能である。具体的には、エラー出力信号は、第1のエラー出力信号及び第2のエラー出力信号を含み、第1のエラー出力信号は、変換器81を介して第1のエラービット線電流σ1及び第2のエラービット線電流σ1を変換することによって形成され、第2のエラー出力信号は、変換器82を介して第1のエラービット線電流σ2及び第2のエラービット線電流σ2を変換することによって形成される。逆方向伝播段階における演算は、次の式(4)によって表すことができる。
【数4】
【0046】
動作方法は、第1のメモリセルアレイR1における重みw33、w34、w43、及びw44(例えば第1の重み)、及び第2のメモリセルアレイR2における重みw35、w36、w45、及びw46(例えば第2の重み)を更新する段階を含んでよい。
【0047】
比較例では、正の重み及び負の重みが同じメモリセルアレイに格納されている。比較例に比べて、本開示は、正の重み及び負の重みを異なるメモリセルアレイに格納しており、これにより、順方向伝播段階の重み行列及び逆方向伝播段階の重み行列を互いに転置できないという問題を回避することができる。
【0048】
一実施形態において、本開示によるメモリ構造体を動作させるための方法は、それぞれのメモリセルに格納されたビット数を単一ビット(つまり、単一のメモリセルをロジック「1」又はロジック「0」にプログラムできる)から複数ビットに増大させるためのシフター及び加算器を使用する段階を含む。そうして、それぞれのメモリセルに格納される重みを、単一レベルから複数レベルに増大することができる。
【0049】
上述の実施形態によれば、本開示のメモリ構造体は、異なるソース線に電気的に接続されたメモリセルを含む(例えば、メモリセルは、第1のサイドプラグ131を介して、互いに分離した異なるソース線に電気的に接続される);そのような構成により、それぞれのソース線の出力値を別々に計算することができ、本開示のメモリ構造体が行列乗算演算を実行できるようになり、ひいては本開示のメモリ構造体を、ニューラルデバイス又は人工知能(AI)の分野に応用することができる。本開示のメモリ構造体、及びメモリ構造体を動作させるための方法では、コンピューティングインメモリ動作を実行することができ、データ処理ユニット及びデータ格納ユニットの間でデータを転送する必要がなく、ひいては本開示のメモリ構造体、及びメモリ構造体を動作させるための方法は、フォンノイマンアーキテクチャと比べて、演算速度及び大量のデータを処理するための能力を大幅に改善することができる。本開示は、コンピューティングインメモリ動作を実行可能な3次元構造を有するDRAMを提供し、メモリ構造体の動作機構は、サイリスタに基づいており、それにより、大容量で、格納密度が高く、拡張性が高く、耐久性が高く、データ保持時間が長く、演算速度が速いという特性を示す。さらに上記の特徴により、本開示は、大量のデータ計算を伴う人工知能訓練に応用可能であり、これにより、人工知能訓練における不十分なメモリ容量及び伝送帯域幅の問題を解決することができ、人工知能訓練の効率を大幅に改善することができる。
【0050】
上述の要素及び方法は、例示のために提供されていることに留意されたい。本開示は、上記で開示された構成及び手順に限定されない。既知の要素の異なる構成を有する他の実施形態を適用可能であり、例示された要素は、実際的用途の現実のニーズに基づいて調整及び変更され得る。もちろん、図の構成は例示のためにのみ描かれており、限定のためではないことに留意されたい。したがって、半導体素子内の関連する要素及び層、その要素の形状又は位置関係、及び手順の詳細は、実際的用途の現実の要件及び/又は製造段階に従って調整又は変更され得ることが、当業者には知られている。
【0051】
本開示は、例として、かつ例示的な実施形態の観点から、説明されてきたが、本開示はこれに限定されないことを理解するべきである。それどころか、様々な変形、及び同様の構成及び手順を包含することを目的としており、それゆえに、添付の特許請求の範囲は、そのような変形、及び同様の構成及び手順をすべて内包するように、最も広い解釈に従うべきである。
図1
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