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特開2024-101560タッチ保護手段を有する高電圧タブコンタクト手段および高電圧コネクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101560
(43)【公開日】2024-07-29
(54)【発明の名称】タッチ保護手段を有する高電圧タブコンタクト手段および高電圧コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/44 20060101AFI20240722BHJP
【FI】
H01R13/44 Z
【審査請求】有
【請求項の数】28
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024004956
(22)【出願日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】10 2023 100 974.5
(32)【優先日】2023-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】24151779.6
(32)【優先日】2024-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】518105024
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクス フランス エスアーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】グレゴール パーニッツ
(72)【発明者】
【氏名】ディルク デュンケル
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム ウーアレ
(72)【発明者】
【氏名】ヨッヘン ブラント
(72)【発明者】
【氏名】ピエール レプリヴィー
(72)【発明者】
【氏名】グザヴィエ ルイヤール
(72)【発明者】
【氏名】イマド スミラニ
(72)【発明者】
【氏名】アレクシス メッタヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ヂィンウェン ヤン
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE10
5E087FF02
5E087LL21
5E087PP03
5E087QQ04
5E087RR17
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車両のための高電圧コネクタ用の高電圧電気タブ端子を提供する。
【解決手段】特に電気トラクションモータを有する車両のための高電圧コネクタ用の高電圧電気タブ端子(1)であって、長手方向(Lr)に延びる高電圧電気タブコンタクト手段(10)と、高電圧タブコンタクト手段(10)の長手方向自由端部(11)に設けられた電気絶縁タッチ保護手段(20)とを備え、高電圧タブコンタクト手段(10)は、その長手方向自由端部(11)に、高電圧タブコンタクト手段(10)の幅方向(Br)に配置された少なくとも1つのスタッド状プラグベース(110)を有し、タッチ保護手段(20)は、プラグベース(110)に少なくとも部分的に相補的な少なくとも1つのプラグソケット(210)を有し、少なくとも1つのプラグベース(110)は、少なくとも1つのプラグソケット(210)と互いにプラグ接続されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
好ましくは車両、特に電気トラクションモータを有する車両のための高電圧コネクタ(0)用の高電圧電気タブ端子(1)であって、
長手方向(Lr)に延びる高電圧電気タブコンタクト手段(10)と、
前記高電圧タブコンタクト手段(10)の長手方向自由端部(11)に設けられた電気絶縁タッチ保護手段(20)と
を備えた高電圧電気タブ端子(1)において、
前記高電圧タブコンタクト手段(10)は、その長手方向自由端部(11)に、前記高電圧タブコンタクト手段(10)の幅方向(Br)に配置された少なくとも1つのスタッド状プラグベース(110、150)を有し、前記タッチ保護手段(20)は、前記プラグベース(110、150)に少なくとも部分的に相補的な少なくとも1つのプラグソケット(210、250)を有し、前記少なくとも1つのプラグベース(110、150)は、前記少なくとも1つのプラグソケット(210、250)と互いにプラグ接続されている
ことを特徴とする、高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項2】
前記高電圧タブコンタクト手段(10)は、その長手方向自由端部(11)に、前記高電圧タブコンタクト手段(10)の前記幅方向(Br)に配置された複数のスタッド状プラグベース(110)を有し、前記タッチ保護手段(20)は、前記プラグベース(110)に少なくとも部分的に相補的な複数のプラグソケット(210)を有し、前記プラグベース(110)は、前記プラグソケット(210)と互いにプラグ接続されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項3】
前記タッチ保護手段(20)から前記高電圧タブコンタクト手段(10)への前記高電圧タブ端子(1)の移行領域において、
前記高電圧タブ端子(1)では、前記タッチ保護手段(20)は、前記タッチ保護手段(20)に隣接する前記高電圧タブコンタクト手段(10)の長手方向側面と略同一平面にある少なくとも1つの側面、少なくとも2つの側面、少なくとも3つの側面、または4つの側面で位置合わせされていることを特徴とする、請求項1または2に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項4】
前記スタッド状プラグベース(110)は、好ましくはピン状および/または好ましくは直方体状であり、
・少なくとも/正確に2つ、少なくとも/正確に3つ、少なくとも/正確に4つ、または少なくとも/正確に5つのプラグベース(110)が、前記長手方向自由端部(11)に配置され、
・クランプ溝(120)が、2つの直接隣接するプラグベース(110)間に配置されて、前記タッチ保護手段(20)のクランプバー(220)を収容し、
・前記長手方向(Lr)および前記幅方向(Br)に延びる前記プラグベース(110)の外面が、好ましくはそれぞれ、クランプデバイス(112)を有しておらず、かつ/もしくは、自由端部の方向に互いに向かって円錐状にテーパ付けされ、かつ/または、
・前記幅方向(Br)における外側プラグベース(110)の外側面(130)が、好ましくはそれぞれ、クランプデバイス(112)を有しておらず、かつ/または、自由端部の方向に互いに向かって円錐状にテーパ付けされている
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項5】
・単一のプラグベース(110)が、前記高電圧タブコンタクト手段(10)の端面(12)から突出し、前記端面(12)は、前記高電圧タブコンタクト手段(10)の内側で前記長手方向自由端部(11)を境界付け、
・前記プラグベース(110)は、少なくとも1つの側面、少なくとも2つの側面、少なくとも3つの側面、または4つの側面において、前記高電圧タブコンタクト手段(10)の4つの前記長手方向側面から内方にずれ、かつ/または、
・前記プラグベース(110)は、少なくとも1つの側面、少なくとも2つの側面、少なくとも3つの側面、または4つの側面において、自由端部の方向に円錐状にテーパ付けされている
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項6】
前記プラグソケット(210)は、好ましくは少なくとも1つの側面で開いたチャンバとして、前記タッチ保護手段(20)に配置され、
・前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧タブコンタクト手段(10)が有するプラグベース(110)よりも少ないかまたは前記プラグベース(110)と正確に同じ数のプラグソケット(210)を有し、
・前記タッチ保護手段(20)を前記高電圧タブコンタクト手段(10)のクランプ溝(120)に固定するために、クランプバー(220)が、2つの直接隣接するプラグソケット(210)間に配置され、かつ/または、
・前記タッチ保護手段(20)の前記幅方向(Br)における外側領域が、前記外側領域に配置される前記高電圧タブコンタクト手段(10)の領域のカバー(230)としてのみ設計されている
ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項7】
前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧タブコンタクト手段(10)に押圧、ラッチ、および/もしくは結合され、かつ/または、
前記高電圧タブ端子(1)は、前記タッチ保護手段(20)と前記高電圧タブコンタクト手段(10)との間の主な保持力(F)が、前記幅方向(Br)のみに作用する、かつ/もしくは、前記幅方向(Br)に互いに実質的に打ち消し合うように設計されている
ことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項8】
前記タッチ保護手段(20)のクランプバー(220)が、前記高電圧タブコンタクト手段(10)の対応するクランプ溝(120)に固定され、
・前記クランプバー(220)は、前記クランプ溝(120)に圧力嵌めおよび/もしくは形状嵌合で受け入れられ、
・前記クランプバー(220)は、前記クランプ溝(120)に押し込まれ、かつ/もしくは前記クランプ溝(120)にラッチされ、かつ/または、
・前記クランプバー(220)は、実質的に前記幅方向(Br)に作用する、互いの方に向かう2つの保持力(F)によって、前記クランプ溝(120)に固定されている
ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項9】
プラグベース(110)が、特に押圧デバイス(112)またはラッチデバイス(112)として設計された少なくとも1つのクランプデバイス(112)を有し、
・前記クランプデバイス(112)は、前記クランプ溝(120)においてのみ機械的に有効であり、
・前記クランプデバイス(112)は、押圧突起(112)もしくはラッチ突起(112)もしくはラッチ凹部として設計され、かつ/または、
・前記クランプデバイス(112)は、前記プラグベース(110)の長手方向内面に配置され、好ましくは長手方向外面には配置されない
ことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項10】
前記高電圧タブコンタクト手段(10)の外向き内端面(12)の外縁領域および前記タッチ保護手段(20)の内向き外端面(22)の外縁領域が、互いに対向し、特に前記長手方向(Lr)を完全に取り囲み、
前記外縁領域は、前記高電圧タブ端子(1)において、狭い溝を介して、主にもしくは略一致して、略平行に、互いに実質的に形状嵌合で、かつ/または、互いに直接隣接して配置されている
ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項11】
・前記高電圧タブ端子(1)は、直線状のまたは角度を有する高電圧タブ端子(1)として設計され、
・前記高電圧タブ端子(1)は、2ピースのみの固定閉鎖部品として設計され、かつ/または、
・前記高電圧タブ端子(1)は、請求項18から22のいずれか一項に記載の高電圧電気コネクタ(0)を組み立てる方法によって得られる
ことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項12】
前記高電圧タブコンタクト手段(10)の前記スタッド状プラグベース(150)は、幅方向(Br)に延びる固定レール(150)として形成され、
前記タッチ保護手段(20)は、幅方向(Br)に前記固定レール(150)上へ滑るスライド(20)として形成され、前記タッチ保護手段(20)のプラグソケット(250)は、溝付きプラグソケット(250)として設計されている
ことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項13】
前記溝付きプラグソケット(250)および前記固定レール(150)は、
・幅方向(Br)において、前記タッチ保護手段(20)を前記固定レール(150)に横方向に装着し、前記固定レール(150)上に横方向に押すことができ、それにより、前記固定レール(150)は前記溝付きプラグソケット(250)に受け入れられるように形成され、
・前記タッチ保護手段(20)が最初に前記固定レール(150)上に押されると、少なくとも1つの横方向側面で開いた前記溝付きプラグソケット(250)は、押圧されてより開くことができ、したがって、前記固定レール(150)を前記溝付きプラグソケット(250)に受け入れることができるように形成され、かつ/または、
・前記タッチ保護手段(20)を前記固定レール(150)に組み付けた後、前記固定レール(150)は、特に本質的に形状嵌合のみで、前記タッチ保護手段に受け入れられるように形成されている
ことを特徴とする、請求項12に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項14】
前記溝付きプラグソケット(250)および前記固定レール(150)の組付固定具(152、154、156;252、254、256、257)によって、前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧タブコンタクト手段(10)へのポジティブフィットにより、本質的に力をかけずに保持され、そのために、組付固定具(152、154、156;252、254、256、257)は、互いに接して設けられている
ことを特徴とする、請求項12または13に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項15】
前記固定レール(150)の組付固定具(152、154)は、幅方向(Br)に延びる上部組付固定具(152)と、幅方向(Br)に延びる下部組付固定具(154)とを含み、
・前記上部組付固定具(152)および前記下部組付固定具(154)は、長手方向(Lr)に並んで配置され、それにより、前記上部組付固定具(152)および前記下部組付固定具(154)は、前記固定レール(150)の外側にアンダカットを形成し、
・好ましくは2つのそのようなアンダカットが、前記固定レール(150)に厚さ方向(Dr)に設けられ、前記溝付きプラグソケット(250)の内面が、前記アンダカットにポジティブフィットで当接し、かつ/または、
・上部組付固定具(152)は、前記固定レール(150)の突起(152)として構成され、下部組付固定具(154)は、前記固定レール(150)の凹部(154)として構成されている
ことを特徴とする、請求項12から14のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項16】
・幅方向(Br)において、前記高電圧タブコンタクト手段(10)の横方向組付固定具(156)が、前記高電圧タブコンタクト手段(10)の端面において内方に段付けされた、前記固定レール(150)の横方向外側肩部(156)として構成され、
・幅方向(Br)において、前記タッチ保護手段(20)の横方向組付固定具(256)が、前記溝付きプラグソケット(250)の横方向内側肩部(256)として構成され、前記横方向内側肩部(256)は、実際の前記プラグソケット(250)を境界付け、かつ/または、
・前記タッチ保護手段(20)を前記固定レール(150)に組み付けた後、前記固定レール(150)の2つの前記横方向外側肩部(156)は、前記溝付きプラグソケット(250)の2つの前記横方向内側肩部(256)に当接する
ことを特徴とする、請求項12から15のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項17】
・前記固定レール(150)を受け入れるために、前記溝付きプラグソケット(250)は、好ましくは1つの横方向側面のみで開き、
・前記固定レール(150)を前記溝付きプラグソケット(250)に受け入れるための前記溝付きプラグソケット(250)の横方向開口部(258)が、挿入斜面(257)を含み、かつ/または、
・前記横方向開口部(258)は、前記タッチ保護手段(20)を前記高電圧タブコンタクト手段(10)に組み付ける間、前記固定レール(150)を実際の前記溝付きプラグソケット(250)内に案内する2つのテーパウェッジを含む
ことを特徴とする、請求項12から16のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)。
【請求項18】
好ましくは車両、特に電気トラクションモータを有する車両のための高電圧電気コネクタ(0)を組み立てる方法であって、
少なくとも1つの高電圧コンタクト手段(10)が、電気絶縁コネクタハウジング(5)に、開いた1つの側面から挿入され(V)、前記コネクタハウジング(2)の中央に配置される(Z)方法において、
前記高電圧コンタクト手段(10)が前方へ前記コネクタハウジング(5)における最終組付位置(E)に移動すると、前記コネクタハウジング(5)に配置されたタッチ保護手段(20)が、前記高電圧コンタクト手段(10)の長手方向自由端部(11)にプラグ組付されることを特徴とする、方法。
【請求項19】
前記高電圧コンタクト手段(10)が前方へ移動すると、
・前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧コンタクト手段(10)に押込装着および/または差込装着され、
・前記高電圧コンタクト手段(10)における前記タッチ保護手段(20)の前記プラグ組付は、カウンタ保持具によって支持され、かつ/または、
・前記高電圧コンタクト手段(10)は、前記最終組付位置(E)に対して、前記コネクタハウジング(5)に固定、特にロックされる
ことを特徴とする、請求項18に記載の組立方法。
【請求項20】
前記プラグ組付の間、
・圧入接続部、ラッチ接続部、および/または接着結合接続部が、前記タッチ保護手段(20)と前記高電圧コンタクト手段(10)との間に確立され、
・前記コネクタハウジング(5)に配置された前記タッチ保護手段(20)は、前記コネクタハウジング(5)との接続部(25)から解放され、かつ/または、
・前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧コンタクト手段(10)の前方移動によって、前記コネクタハウジング(5)に引き込まれる
ことを特徴とする、請求項18または19に記載の組立方法。
【請求項21】
前記接続部(25)は、前記タッチ保護手段(20)と前記コネクタハウジング(5)との間の少なくとも1つの一体接続部もしくは非一体接続部(25)、切り取られる一体バー(25)、または接着接続部および/もしくは形状嵌合接続部(25)として設計されることを特徴とする、請求項18から20のいずれか一項に記載の組立方法。
【請求項22】
・前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧コンタクト手段(10)を前方へ最終組付位置(E)の方向に移動させることによって、前記コネクタハウジング(5)から解放され、
・前記タッチ保護手段(20)は、工具、特に切削工具によって、前記コネクタハウジング(5)から取り外され、かつ/または、
・前記高電圧端子(1)は、請求項1から11のいずれか一項に記載の高電圧タブ端子(1)として設計される
ことを特徴とする、請求項18から21のいずれか一項に記載の組立方法。
【請求項23】
好ましくは車両、特に電気トラクションモータを有する車両のための高電圧電気接続用の高電圧電気コネクタ(0)であって、
電気絶縁コネクタハウジング(5)と、
前記電気絶縁コネクタハウジング(5)に収容された少なくとも1つの高電圧電気端子(1)と
を備えた高電圧電気コネクタにおいて、
前記高電圧端子(1)は、請求項1から17のいずれか一項により設計され、かつ/または、
前記高電圧端子(1)は、請求項18から22のいずれか一項に記載の方法によって前記コネクタハウジング(5)に組み付けられる、
ことを特徴とする、高電圧電気コネクタ。
【請求項24】
好ましくは車両、特に電気トラクションモータを有する車両のための高電圧電気エンティティであって、前記高電圧エンティティは、
電気デバイス、
請求項1から17のいずれか一項に記載の高電圧電気タブ端子(1)、および/または
請求項23に記載の高電圧電気コネクタ(0)
を備えた、高電圧電気エンティティ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、好ましくは車両、特に電気トラクションモータを有する車両のための高電圧コネクタ用の高電圧電気タブ端子、および高電圧電気コネクタを組み立てる方法に関する。さらに、本発明は、好ましくは車両、特に電気トラクションモータを有する車両のための高電圧電気接続用の高電圧電気コネクタおよび高電圧電気エンティティに関する。
【背景技術】
【0002】
地上の電力工学およびそれに類するもの以外の電気分野(電気学、電気工学、電力工学など)において、多数の電気コネクタが知られている。これらのコネクタは、例えば、高電圧領域の電圧(高電圧:30V超~最大1kV超の交流電圧、60V超~最大1.5kV超の直流電圧)および/または高電流領域の電流(25A超~最大1kA超の高電流)を接続するために使用される。この場合、コネクタは、温暖な、場合によっては高温の、汚染された、湿潤の、および/または化学的反応性の高い環境において、短時間にかつ/または恒久的に、電気エネルギーを供給および/または分配するために、完全な伝送を保証しなければならない。
【0003】
広範囲の用途のため、多数のこのようなコネクタが、地上の電力工学およびそれに類するもの以外の自動車分野および非自動車分野で知られている。自動車分野では、このような高電圧および/または高電流コネクタは、例えば、高電圧および/または高電流電気ラインを接続すること、そのようなラインを対応する高電圧電気エンティティに電気的に接続すること、もしくは高電圧電気エンティティをそのようなラインに電気的に接続すること、または別の種類の電気機械的接触に適している。本明細書において、高電圧という用語は、高電流という用語も含むことが意図される。
【0004】
高電圧コネクタを、高電圧および/または高電流電源の直接的または間接的な高電圧および/または高電流接続に使用することができる。このような高電圧および/または高電流は、高電圧電気エンティティから生じ、または高電圧エンティティについて決定される。このような高電圧エンティティは、例えば、充電式バッテリモジュールまたは充電式バッテリ、トラクションバッテリモジュールまたはトラクションバッテリ、インバータ、スイッチギア、電気(トラクション)モータ、装置、器具などである(下記も参照)。
【0005】
化石燃料の高いコストおよび環境への影響を低減させる努力は、例えば自動車分野においてハイブリッド自動車または電気自動車を必要とする。これらの車両の一態様は、高い充電電圧および動作電圧ならびに高い充電電流および動作電流の取扱いであり、それに応じて、車両の関連部品を設計しなければならない。これは、例えば、高電圧および/または高電流ライン(例えば、銅合金もしくは好ましくはアルミニウム合金から形成された撚線、バスバなど)ならびに高電圧コネクタの関連する高電圧端子(例えば、アルミニウム合金もしくは好ましくは銅合金から形成された接続片、フラットコンタクト、バスバなど)に関連する。
【0006】
このような高電圧コネクタおよびそのハウジングを、以下で(予め)組み立てられた(電気)ケーブルと呼ばれる送電線、ケーブル、ケーブルハーネスなどに設けることができ、これは、ここでは高電圧電気エンティティとも呼ばれる。高電圧コネクタおよびそのハウジングを、電気デバイスまたは手段、例えば、ハウジング、リードフレーム、バスバなど、(電力)電気部品または対応する集合体などにさらに設けることができ、これも同様に、ここでは高電圧電気エンティティと呼ばれる。
【0007】
高電圧コネクタがケーブルに位置している場合、これは、フライング(プラグ)コネクタまたはプラグ、ソケット、またはカップリングとも呼ばれ、電気部品、集合体などに位置している場合、これは、コネクタデバイス、例えば、(内蔵/装着)コネクタ、(内蔵/装着)プラグ、または(内蔵/装着)ソケットとも呼ばれる。電気工学(好ましくは3相電流高電圧伝送による電気ネットワークにおける、大電流の生成、変換、貯蔵、および輸送)において、高電圧コネクタは、その複雑な構成のため、ケーブル付属品と呼ばれる。
【0008】
高電圧分野において、高電圧端子、特に高電圧タブ端子の高電圧コンタクト手段におけるタッチ保護手段の保持力の必要性が非常に高い。そのため、多くの場合、タッチ保護手段を高電圧コンタクト手段に射出成形して、高電圧コンタクト手段におけるタッチ保護手段の高い保持力を実現し、したがって、高電圧コネクタ用の高電圧端子、特に高電圧タブ端子を得る。
【0009】
あるいは、タッチ保護手段と高電圧コンタクト手段とのプラグ接続に加えて、高電圧コンタクト手段とタッチ保護手段との間の追加の結合または熱かしめが使用される。最新の高電圧端子、特に高電圧タブ端子では、タッチ保護手段が高電圧コンタクト手段の接触面上に延びることも望ましくなく、さらには許容できない。言い換えると、タッチ保護手段を、高電圧コンタクト手段の自由端部に制限しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、特に車両、好ましくは電気トラクションモータを有する車両のための高電圧コネクタ用の改良された高電圧電気端子、特に改良された高電圧タブ端子、および高電圧電気コネクタを組み立てる改良された方法を提供することである。この場合、タッチ保護手段を、高電圧コンタクト手段の自由端部のみに制限することが可能となるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、高電圧コネクタ用の高電圧電気タブ端子によって、高電圧電気コネクタを組み立てる方法によって、高電圧電気接続用の高電圧電気コネクタによって、および高電圧電気エンティティによって実現される。本発明の有利な発展、追加の機構、および/または利点は、従属請求項および以下の説明に見出される。
【0012】
本発明による高電圧タブ端子は、長手方向に延びる高電圧電気タブコンタクト手段と、高電圧タブコンタクト手段の長手方向自由端部に設けられた電気絶縁タッチ保護手段とを備え、高電圧タブコンタクト手段は、その長手方向自由端部に、高電圧タブコンタクト手段の幅方向に配置された少なくとも1つのスタッド状(stud-like)プラグベースを有することができ、タッチ保護手段は、プラグベースに少なくとも部分的に相補的な少なくとも1つのプラグソケットを有することができ、少なくとも1つのプラグベースは、少なくとも1つのプラグソケットと互いにプラグ接続されている(差し込み接続されている、plugged)。
【0013】
高電圧タブコンタクト手段は、その長手方向自由端部に、高電圧タブコンタクト手段の幅方向に配置された複数のスタッド状プラグベースを有することができ、タッチ保護手段は、前記プラグベースに少なくとも部分的に相補的な複数のプラグソケットを有し、プラグベースは、プラグソケットに差し込まれている(例えば、図示の第1の変形例)。この場合、プラグベースと、同様にプラグソケットとは、幅方向に略直線状に設けられ、特に互い違いに配置されている。
【0014】
ここでは、「高電圧タブ端子」という用語は、「高電圧タブ端子」および「高電流タブ端子」という用語を含み、タッチ保護手段を、当然、指保護キャップなどと呼ぶこともできる。プラグベースおよびプラグソケットに類するものは、ランプベース、例えばE27ベース、およびランプソケット、例えばE27ソケットであり、ここでは、当然、両方のラッチ相手がねじ留めされるのではなく、プラグベースがプラグソケットに差し込まれるか、またはプラグソケットがプラグベースに嵌め込まれ、すなわち、プラグベースとプラグソケットとは、互いにプラグ接続される。
【0015】
本発明によれば、複数のプラグベースと少なくとも部分的に相補的なプラグソケット、すなわち高電圧タブコンタクト手段とタッチ保護手段との多数の可能な装着点により、高電圧タブコンタクト手段におけるタッチ保護手段の高い保持力が生じ、さらに、タッチ保護手段の変形またはさらには損傷の危険がない。タッチ保護手段の組み付け(assembly)、すなわち単にプラグ組付(plug assembly)は、従来技術(上記参照:射出成形プロセス、追加の結合、熱かしめ)と比較して著しく費用効果が高い。
【0016】
タッチ保護手段から高電圧タブコンタクト手段への高電圧タブ端子の移行領域において、タッチ保護手段を、少なくとも1つの側面、少なくとも2つの側面、少なくとも3つの側面、または4つの側面において、それに隣接する、すなわちタッチ保護手段に隣接する、高電圧タブ端子の高電圧タブコンタクト手段の長手方向側面と略同一平面に配置することができる。ここでは、タッチ保護手段と高電圧タブコンタクト手段との同一平面の配置は、当然、長手方向であると考えられ、タッチ保護手段と高電圧タブコンタクト手段との間に間隙を設けることができる。
【0017】
タッチ保護手段は、その長手方向自由端部の方向にテーパ付けされていることが好ましい。この場合、タッチ保護手段は、少なくとも2つの反対の長手方向側面において、特に4つのすべての長手方向側面において、その長手方向自由端部の方向にテーパ付けされていることが好ましい。第1の場合、タッチ保護手段は、上部が切り落とされた切妻(屋根)の形状、または正四角柱の形状を有し、第2の場合、上部が切り落とされた寄棟(屋根)の形状、または四角柱の形状を有する。
【0018】
高電圧タブコンタクト手段のスタッド状プラグベースは、ピン状および/または直方体であってよい。ピン状プラグベースは、原則として、任意に、しかし好ましくは、略楕円形、円形、三角形、四角形、矩形、またはさらなる多角形のベース領域を有することができる。直方体のプラグベースは当然、四角形または矩形のベース領域を有する。したがって、ラッチベースの一面(90°カバー)は、直線状、角を有する(出隅、入隅)、湾曲(凸、凹)、部分的に楕円形、部分的に円形などである。
【0019】
少なくとも/正確に2つ、少なくとも/正確に3つ、少なくとも/正確に4つ、または少なくとも/正確に5つのプラグベースを、長手方向自由端部に配置することができる。当然、異なる数も可能である。クランプ溝を、2つの直接隣接するプラグベース間に配置して、タッチ保護手段のクランプバーを収容することができる。クランプ溝は、2つの直接隣接するラッチベース間の貫通溝として配置されることが好ましい。幅方向における外側プラグベースの外側面は、好ましくはそれぞれ、クランプデバイスを有していなくてもよく、かつ/または、自由端部の方向に互いに向かって円錐状にテーパ付けされていてもよい。
【0020】
タッチ保護手段が高電圧コンタクト手段に組み付けられると、特にプラスチックから形成されたクランプバーが、前方へクランプ溝内に移動し、クランプ溝は、クランプバーの両面を押すまたは押圧することにより、発生する力を打ち消し、機械力がタッチ保護部に対して外方へ作用してタッチ保護部を突出させることを防ぐ。さらに、プラグベースは、長手方向および幅方向に延びるクランプデバイスを外面に有していないことが好ましい。さらに、これらの外面は、その自由端部の方向に互いに向かって円錐状にテーパ付けされていてよい。これは、面取り縁部への移行領域を除いて、プラグベースがこれらの外面で略平滑であることを意味する。
【0021】
単一のプラグベースが、高電圧タブコンタクト手段の端面から突出することができ、端面は、高電圧タブコンタクト手段において長手方向自由端部を内方に境界付けることができる。したがって、端面を、高電圧タブコンタクト手段の内端面と呼ぶこともできる。さらに、個々のプラグベースを、少なくとも1つの側面、少なくとも2つの側面、少なくとも3つの側面、または4つの側面において、高電圧タブコンタクト手段の4つの長手方向側面から内方に(準半径方向に)ずらすこと(offset)ができる。高電圧タブコンタクト手段は、当然、2つの狭い長手方向側面(厚さ方向および長手方向に延びる)および2つの大きい面積の長手方向側面(幅方向および長手方向に延びる)を有する。
加えて、個々のプラグベースは、少なくとも1つの側面、少なくとも2つの側面、少なくとも3つの側面、または4つの側面において、その自由端部の方向に円錐状にテーパ付けされていてよい。
【0022】
さらに、高電圧タブコンタクト手段の端面から始まり、その自由端部の方向において、個々のプラグベースは、最初に略円筒形の部分(原則として任意のベース領域を含む)を有することができる。続いて、個々のプラグベースは、実質的に、角錐台もしくは円錐台、上部が切り落とされた切妻(屋根)もしくは正四角柱、または上部が切り落とされた寄棟(屋根)もしくは四角柱の形状を有することが好ましい。これは、プラグベースの自由端部が、表面、特に四角形の表面または矩形の表面と同一平面にあることが好ましいことを意味する。プラグベースは、好ましくは高電圧タブコンタクト手段の略全体と同様に、固体材料、特に銅合金またはアルミニウム合金から形成されることが好ましい。
【0023】
プラグソケットを、好ましくは少なくとも1つの側面で開いたチャンバとして、タッチ保護手段に配置することができる。タッチ保護手段は、高電圧タブコンタクト手段が有するプラグベースよりも少ないかまたはプラグベースと正確に同じ数のプラグソケットを有することができる。タッチ保護手段を高電圧タブコンタクト手段のクランプ溝に固定するために、クランプバーを、2つの直接隣接するプラグソケット間に配置することができる。タッチ保護手段の幅方向における外側領域を、その外側領域に配置される高電圧タブコンタクト手段の領域のカバーとしてのみ設計することができる。これは、例えば、タッチ保護手段のそのような領域内で、タッチ保護手段は、単に高電圧タブコンタクト手段またはプラグベースに当接するか、または予圧力で取り付けられることを意味する。
【0024】
タッチ保護手段を、高電圧タブコンタクト手段に押圧、ラッチ、および/または結合することができる。加えてまたは代わりに、高電圧タブ端子を、タッチ保護手段と高電圧タブコンタクト手段との間の主な保持力が、幅方向のみに作用する、かつ/または、幅方向に互いに実質的に打ち消し合うように設計することができる。これは当然、高電圧タブ端子の静止位置に当てはまる。この場合、タッチ保護手段の外面の変形またはさらには損傷を生じさせることなく、タッチ保護手段における高電圧タブコンタクト手段の高い押圧力および/またはラッチ力によって生じる高い保持力を実現することができる。
【0025】
タッチ保護手段のクランプバーを、高電圧タブコンタクト手段の対応するクランプ溝に固定することができる。この場合、互いに対応する少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、または複数のクランプバーおよびクランプ溝を、高電圧タブ端子に配置することができる。クランプバーを、クランプ溝に、圧力嵌め(force-fit)および/または形状嵌合(form-fit)で保持することができる。クランプバーを、クランプ溝に押し込むことができ、かつ/またはクランプ溝にラッチすることができる。第1の場合、クランプバーは圧入バー(弾性変形可能および/または塑性変形可能)として設計され、クランプ溝は圧入溝として設計され、第2の場合、クランプバーはラッチバーとして設計され、クランプ溝はラッチ溝として設計される。
さらに、実質的に幅方向に作用する2つの対向する保持力によって、クランプバーをクランプ溝に固定することができる。
【0026】
クランプ溝とクランプバーとの圧入(例えば、ウェッジ接続(wedge connection)、クランプ接続(clamp connection))など)の場合、クランプバーは、組立エネルギーおよびクランプ溝によって弾性変形および/または塑性変形することができる。この場合、圧入を、プラグベースとプラグソケットとの形状嵌合および/または結合によって補うこともできる。クランプ溝とクランプバーとのラッチ接続(例えば、クランプ接続、クリップ留め、ウェッジ接続など)の場合、クランプ溝およびクランプバーの少なくとも部分的に相補的なラッチデバイス(対応するラッチ要素、ラッチ突起、およびラッチ凹部など)が協働することができる。この場合、ラッチを、プラグベースとプラグソケットとの圧入および/または結合によって補うこともできる。
【0027】
代わりにまたは加えて、プラグベースを、主にまたは実質的に圧力嵌め、形状嵌合、および/または一体結合で、プラグソケットに受け入れることができる。プラグベースとプラグソケットとの結合の場合、プラグソケットの弾性変形(圧入または場合によってはラッチ接続の場合のような)および/または塑性変形(実質的に圧入の場合のような)は不要である。しかしながら、当然、これを使用してもよい。この場合、結合を、プラグベースとプラグソケット、またはクランプ溝とクランプバーとの圧入および/またはラッチによって形成することもできる。
【0028】
プラグベースは、特に押圧デバイスまたはラッチデバイスの形態の少なくとも1つのクランプデバイスを有することができる。この場合、クランプデバイスは、クランプ溝においてのみ機械的に有効であってよい。さらに、クランプデバイスを、押圧突起またはラッチ突起またはラッチ凹部として設計することができる。クランプデバイスがクランプ溝においてのみ機械的に有効である場合、クランプデバイスは、クランプ溝内のみに突出することが好ましい。クランプデバイスを、長手方向内面に配置することができ、プラグベースの長手方向外面には配置しないことが好ましい。
【0029】
高電圧タブコンタクト手段の外向き内端面の外縁領域とタッチ保護手段の内向き外端面の外縁領域とは、互いに対向し、特に長手方向を(半径方向に)完全に取り囲んでおり、これらの外縁領域を、高電圧タブ端子において、狭い溝を介して、主にもしくは略一致して、略平行に、互いに実質的に形状嵌合で、かつ/または、互いに直接隣接して配置することができる。この場合、高電圧タブコンタクト手段の外向き(法線ベクトル)内端面とタッチ保護手段の内向き(法線ベクトル)外端面との両方がそれぞれ、長手方向の周りで略矩形であるように外側で半径方向に形成されることが好ましい。
【0030】
実施形態において、高電圧タブ端子を、直線状のまたは角度を有する高電圧タブ端子として設計することができる。高電圧タブコンタクト手段は、少なくともその長手方向自由端部において対称であってよい。この場合、長手方向端部を、長手方向に対して鏡面対称または180°回転対称で設計することができる。さらに、実施形態において、単一の高電圧タブ端子を、堅く閉じた2ピースの単一部品として設計することができる。加えて、高電圧タブ端子を、本発明による高電圧電気コネクタを組み立てる方法によって得ることができる。
【0031】
さらに、高電圧タブコンタクト手段のスタッド状プラグベースを、幅方向に延びる固定レールとして形成することができ、タッチ保護手段を、幅方向に固定レール上へ滑るスライドとして形成することができ、タッチ保護手段のプラグソケットは、溝付きプラグソケットとして設計されている(例えば、図示の第2の変形例)。ここでは、高電圧タブ端子の上記の機構が当然、適用可能であり得る。
【0032】
固定レールを、複数のラグまたはタブから、連続した突起などとして形成することができる。固定レールおよび溝付きプラグソケットは、相互作用する組付固定具(組付具、assembly fixtures)を含むことができ、したがって、タッチ保護手段を、高電圧タブコンタクト手段において長手方向および幅方向に固定することができる。すなわち、固定レールは、溝付きプラグソケットに収容され、固定レールは、タッチ保護手段を高電圧タブコンタクト手段に維持する。このために、固定レールは外側組付固定具を有することができ、溝付きプラグソケットは内側組付固定具を有することができる。
【0033】
溝付きプラグソケットおよび固定レールは、幅方向において、タッチ保護手段を固定レールに対して横方向に装着し、固定レール上に横方向に押し、それにより、固定レールは溝付きプラグソケットに受け入れられるように形成されてよい。タッチ保護手段が最初に固定レール上に押されると、少なくとも1つの横方向側面で開き得る溝付きプラグソケットが、押圧されてより開くことができ、したがって、固定レールを溝付きプラグソケットに受け入れることができる。タッチ保護手段を固定レールに組み付けた後、固定レールを、特に本質的に形状嵌合のみで、タッチ保護手段に受け入れることができる。
【0034】
溝付きプラグソケットおよび固定レールの組付固定具によって、タッチ保護手段を、高電圧タブコンタクト手段へのポジティブフィット(形状接続、形状嵌め、positive fit)により本質的に力をかけずに保持することができ、そのために、組付固定具は、互いに接して取り付けられている。すなわち、高電圧タブコンタクト手段におけるタッチ保護手段の組付状態において、機械的干渉および機械的応力がない。タッチ保護手段は、高電圧タブコンタクト手段に弛緩状態で、すなわち機械的張力付与または予張力付与なしで着座することができる。
【0035】
固定レールの組付固定具は、幅方向に延びる上部組付固定具と、幅方向に延びる下部組付固定具とを含むことができる。上部組付固定具および下部組付固定具を、長手方向に並んで配置することができ、それにより、上部組付固定具および下部組付固定具は、固定レールの外側にアンダカット(undercut)を形成する。そのようなアンダカットと、例えば、高電圧タブコンタクト手段の端面とにより、タッチ保護手段を、高電圧タブコンタクト手段に長手方向に固定することができる。
【0036】
2つのそのようなアンダカットを、固定レールに厚さ方向に設けることができ、溝付きプラグソケットの内面は、ポジティブフィットでこれらのアンダカットに当接することが好ましい。上部組付固定具を固定レールの突起として構成することができ、下部組付固定具を固定レールの凹部として構成することができる。
【0037】
さらに、高電圧コンタクト手段の幅方向における半径方向上部外向きの部分、固定レールの上部突起、および両方の横方向外側肩部(下記参照)の関連部分は、下部組付凹部のフレームを構成することができる。2つのこのようなフレームが使用され、それにより、2つのフレームは、厚さ方向に互いに並んで配置されることが好ましい。ここでは、2つのフレームは、両方の横方向外側肩部を共有する。そのようなフレーム内で、溝付きプラグソケットの内側突起は、本質的に力をかけずに保持される。
【0038】
さらに、溝付きプラグソケットの組付固定具は、幅方向に延びる上部組付固定具と、幅方向に延びる下部組付固定具とを含むことができる。上部組付固定具と下部組付固定具とを、長手方向に互いに並んで配置することができ、それにより、これらの固定具は、溝付きプラグソケット内にアンダカットを形成する。
【0039】
2つのそのようなアンダカットを、溝付きプラグソケットに厚さ方向に設けることができ、固定レールの外面は、これらのアンダカットにポジティブフィットで当接することが好ましい。ここでは、上部組付固定具を、組付凹部として構成することができ、下部組付固定具を、溝付きプラグソケットの突起として構成することができる。固定レールおよび溝付きプラグソケットの相互のアンダカットは、凸および凹として、またはその逆に設計され、かつ/または、互いに少なくとも部分的に相補的である。
【0040】
幅方向において、高電圧タブコンタクト手段の横方向組付固定具を、高電圧タブコンタクト手段の端面において内方に段付けされた、固定レールの横方向外側肩部として構成することができる。さらに、幅方向において、タッチ保護手段の横方向組付固定具は、溝付きプラグソケットの横方向内側肩部として構成され、横方向内側肩部は、実際のプラグソケットを境界付ける。
【0041】
高電圧タブコンタクト手段の横方向外側組付固定具およびタッチ保護手段の横方向内側組付固定具により、タッチ保護手段を、高電圧タブコンタクト手段に幅方向に固定することができる。タッチ保護手段を固定レールに組み付けた後、固定レールの2つの横方向外側肩部は、溝付きプラグソケットの2つの横方向内側肩部に当接する。
【0042】
固定レールを受け入れるために、溝付きプラグソケットは、1つの横方向側面のみで開くことができると好ましい。当然、溝付きプラグソケットは、両方の横方向側面で開くことができてもよい。ここでは、固定レールを溝付きプラグソケットに受け入れるための溝付きプラグソケットの横方向開口部は、挿入斜面を含むことができる。横方向開口部は、タッチ保護手段を高電圧タブコンタクト手段に組み付ける間、固定レールを実際の溝付きプラグソケット内に案内する2つのテーパウェッジ(tapered wedges)を含むことができる。当然、2つのテーパウェッジを、溝付きプラグソケットにおいて厚さ方向に並んで設けることができる。
【0043】
溝付きプラグソケットの横方向開口部の挿入斜面に対応して、固定レールの関連する肩部は、当然、少なくとも1つの挿入斜面、特に厚さ方向に並んで配置された2つの挿入斜面を有することができる。この肩部とは反対の固定レールの肩部表面は、挿入斜面を有しておらず、平坦面として、特に平面の矩形部分として設計されることが好ましい。タッチ保護手段を高電圧タブコンタクト手段に組み付けた状態で、タッチ保護手段の挿入斜面のテーパウェッジの好ましくは平坦な内面が、この平坦な肩部表面に着座する。
【0044】
本発明による方法において、少なくとも1つの高電圧コンタクト手段が、電気絶縁コネクタハウジングに、開いた1つの側面から差し込まれ、同時に、または時系列で、コネクタハウジングの中央に配置され、高電圧コンタクト手段が前方へコネクタハウジングにおける最終組付位置に移動すると、コネクタハウジングに装着されたタッチ保護手段が、高電圧コンタクト手段の長手方向自由端部にプラグ組付される(差し込まれ組付けられる、plug-assembled)。
【0045】
ここでは、高電圧端子を、高電圧タブ端子、高電圧ピン端子、または高電圧ソケット端子として設計することができる。さらに、当然、タッチ保護手段は、組付前位置でコネクタハウジングに固定接続されるだけでなく、特に時間的に、コネクタハウジング、すなわち、タッチ保護手段を含む実際のコネクタハウジングが形成された後には既に固定接続されている。
【0046】
高電圧コンタクト手段がコネクタハウジングにおいて前方へ最終組付位置に移動すると、タッチ保護手段を、高電圧コンタクト手段に嵌め込む、かつ/または高電圧コンタクト手段に差し込むことができる。第1の場合、高電圧コンタクト手段の長手方向自由端部が、タッチ保護手段に貫入し、第2の場合、タッチ保護手段が、長手方向自由端部で高電圧コンタクト手段に貫入する。
【0047】
さらに、高電圧コンタクト手段が前方へ移動すると、高電圧コンタクト手段におけるタッチ保護手段のプラグ組付を、カウンタ保持具(tool for counter-holding)によって支持することができる。この場合、カウンタ保持具は、当然、コネクタハウジング内への高電圧コンタクト手段の差込みまたは前進の方向に逆らって作用する。加えて、高電圧コンタクト手段が前方へ最終組付位置に移動したときに、高電圧コンタクト手段をコネクタハウジングに固定、特にロックすることができる。コネクタハウジングにおける高電圧コンタクト手段の少なくとも1つのロック機構は、このために使用される。そのような一次ロック機構に加えて、二次ロック機構を使用してもよい。
【0048】
コネクタハウジングに配置されたタッチ保護手段がプラグ組付されると、圧入接続部、ラッチ接続部、および/または接着結合接続部を、タッチ保護手段と高電圧コンタクト手段との間に確立することができる。さらに、コネクタハウジングに配置されたタッチ保護手段を、コネクタハウジングとの接続部から取り外すことができる。この場合、タッチ保護手段とコネクタハウジングとの接続部は、機械接続部および/または接着接続部であってよい。加えて、高電圧コンタクト手段の前方移動によって、タッチ保護手段をコネクタハウジングに引き込む(引きずる、entrained)ことができる。これは、タッチ保護手段が、高電圧コンタクト手段との固定機械接続を優先して、コネクタハウジングとの機械接続を略完全に失うことを意味する。
【0049】
コネクタハウジングにおける高電圧コンタクト手段の最終組付位置で、高電圧コンタクト手段およびタッチ保護手段を備えた高電圧端子が、高電圧コネクタにおいて得られる。言い換えると、コネクタハウジングにおける高電圧コンタクト手段の組み付け中、コネクタハウジングの高電圧端子が、コネクタハウジングの単一の高電圧コンタクト手段および単一のタッチ保護手段から、好ましくは機械接続によって得られる。
【0050】
タッチ保護手段とコネクタハウジングとの接続部を、タッチ保護手段とコネクタハウジングとの少なくとも1つの一体接続部または非一体接続部として設計することができる。ここでは、一体接続部を、比較的薄い材料層(一体ヒンジと同様)として、またはタッチ保護手段とコネクタハウジングとの間のバーとして形成することができる。材料層またはバーは、所定の破壊点の機能を有する。さらに、切り取られる一体バーを、接続部のために使用することができる。これらの場合、タッチ保護手段を、特に、コネクタハウジングと同じ材料から形成することができる(分離可能な鋳造部品を用いる単一部品射出成形プロセス)。
【0051】
加えて、タッチ保護手段とコネクタハウジングとの接続部を、タッチ保護手段とコネクタハウジングとの接着接続部および/または形状嵌合接続部として設計することができる。このような接続部を、例えば、分離可能な鋳造部品を用いる多部品射出成形プロセスを使用して実現することができる。ここでは、2つの鋳造部品は、互いに接着により着座してもよく、かつ/または、一方の鋳造部品が、例えばバック成形(back moulding)および/または射出成形によって、他方の鋳造部品に部分的に形状嵌合で設けられる(ラッチ接続など)。
【0052】
高電圧コンタクト手段を前方へ最終組付位置の方向に移動させることによって、タッチ保護手段をコネクタハウジングから取り外すことができる。さらに、工具、特に切削工具を使用して、タッチ保護手段をコネクタハウジングから取り外すことができる。高電圧コンタクト手段は、少なくともその長手方向自由端部において対称であってよい。ここでは、長手方向端部は、長手方向に対して鏡面対称、回転対称、または半径方向に対称であってよく、特に180°、120°、90°、72°、または60°の回転対称であってよい。高電圧端子を、本発明による高電圧タブ端子として設計することができる。
【0053】
本発明による高電圧コネクタは、電気絶縁コネクタハウジングと、電気絶縁コネクタハウジングに収容された少なくとも1つの高電圧端子とを備え、高電圧端子は、本発明による高電圧タブ端子として設計され、かつ/または、高電圧端子は、本発明による方法によってコネクタハウジングに組み立てられる。
【0054】
高電圧コネクタを、少なくとも約100V、200V、300V、400V、500V、600V、750V、1kV、1.25kV、1.5kV、1.75kV、または2kVの電圧用に設計することができる。
ここでは、高電圧コネクタを、これらの値をかなり超える短期電圧(例えば、約+175%、+200%、+250%、+300%、+350%、+400%、+500%のダイナミック駆動モード)にそれぞれ耐えることができるように、さらに設計することができる。高電圧コネクタを、少なくとも約100A、200A、300A、400A、500A、750A、1kA、または1.25kAの永久電流用に設計することができる。ここでは、高電圧コネクタを、これらの値をかなり超える短期電流(例えば、約+175%、+200%、+250%、+300%、+350%、+400%、+500%のダイナミック駆動モード)にそれぞれ耐えることができるように、さらに設計することができる。これらの仕様は、当然、高電圧タブ端子または高電圧端子にも当てはまる。
【0055】
例えばLV214または類似のものによる高電圧コネクタは、クラスの振動要件または厳しさレベル2、3および/または4による振動要件を満たすことができる。特に、クラスまたは厳しさレベル3による振動要件が、高電圧コネクタによって満たされる。例えばLV214または類似のものによる高電圧コネクタは、クラスまたは厳しさレベル4および/またはそれより高いレベルによる振動要件を満たさない。高電圧コネクタは、約40℃~約80℃、100℃、120℃、140℃、150℃、160℃、170℃、または180℃の使用温度用に設計されることが好ましい。これらの仕様は、当然、高電圧端子または高電圧タブ端子およびコネクタハウジングにも当てはまる。
【0056】
本発明による高電圧エンティティは、電気デバイス、および本発明による高電圧タブ端子、および/または本発明による高電圧コネクタを有する。このような高電圧エンティティを、例えば、電気デバイス、組立電気ケーブル、電気サブアセンブリ、電気バスバ、電気モジュール(充電式バッテリモジュール、トラクションバッテリモジュール)、電気部品(充電式バッテリ、トラクションバッテリ、インバータ)、電気器具、電気装置、スイッチギア、電気(トラクション)モータ、電気ユニット、電気設備、電気システムなどとして形成することができる。
【0057】
電気トラクションモータを有する車両、特に自動車(道路車両)、さらには鉄道車両、水上車両、および/または航空機は、電気トラクションモータに加えて、例えば内燃機関などのさらなる非電気駆動装置を有することのできる自動車を意味するものと理解される。これは、電気トラクションモータを有する車両が、例えば、ハイブリッド電気自動車、電気自動車(電動駆動のみ)、燃料電池車などを意味するものと理解できることを意味する。
【0058】
以下で、縮尺通りでない添付の概略図面を参照しながら、例示的な実施形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。同一の、明確な、もしくは類似の形態および/または機能を有する部分、要素、部品、ユニット、構成要素、および/または図形は、図面の説明(下記参照)、符号の説明、特許請求の範囲、および図面の各図において同じ参照符号で示される。本発明の説明(上記参照)で説明されず、図示されず、かつ/または包括的でない可能な代替案、本発明の例示的な実施形態、またはその構成要素、図形、ユニット、部品、要素、もしくは部分の静的および/または運動学的反転、組合せなどは、符号の説明および/または図面の説明においてさらに見出すことができる。
【0059】
本発明において、特徴(部分、要素、部品、ユニット、構成要素、機能、サイズなど)は顕在的な形態をとってもよく、すなわち存在してもよく、または潜在的な形態をとってもよく、すなわち存在しなくてもよい。本明細書(説明(本発明の説明(上記参照)、図面の説明(下記参照))、符号の説明、特許請求の範囲、図面)において、潜在的な特徴は、それが存在しないことが本発明により重要でない場合には、特徴として明示的に説明されていない。これは、従来技術により構成された発明ではなく実際の本発明が、この特徴を省略することを意味する。
【0060】
本明細書の特徴を、記載された方式だけでなく、異なる方式(分離、組合せ、置換、追加、単独化、省略など)で適用してもよい。特に、参照符号およびそれに割り当てられた特徴、または特徴およびそれに割り当てられた参照符号を用いて、明細書、符号の説明、特許請求の範囲、および/または図面において、特許請求の範囲および/または明細書における特徴を置換、追加、または省略することができる。さらに、これにより、特徴を、特許請求の範囲において詳細に説明および/または特定することができる。
【0061】
本明細書の特徴を((最初はほとんど知られていない)従来技術を考慮して)、任意選択の特徴として解釈することもできる。すなわち、各特徴を、任意選択の、任意の、または好ましい特徴として、すなわち拘束力のない特徴として考慮することができる。したがって、特徴を、場合によってはその周辺を含めて、例示的な実施形態から抜き出すことができ、次いで、この特徴を一般化された発明概念に転換することができる。例示的な実施形態に特徴がないこと(潜在的な特徴)は、その特徴が本発明に関して任意選択であり得る(当業者に知られている)ことを示す。さらに、特徴についての技術の用語は、その特徴の一般的な用語(場合によっては、亜属へのさらなる階層的細分化など)と解釈することもでき、これにより、同じ効果および/または均等物を考慮して、特徴を一般化することができる。
【0062】
単なる例示である概略的な図面は、以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
図1】本発明による高電圧タブ端子の実施形態の、長手方向自由端部における斜視図(組付前位置)である。
図2】本発明による高電圧タブ端子の実施形態の、長手方向自由端部における、幅方向の中央で切断した長手方向側面図(最終組付位置)である。
図3図1および図2の高電圧タブ端子の本発明による高電圧タブコンタクト手段の、長手方向自由端部における斜視図である。
図4図1および図2の高電圧タブ端子の本発明による高電圧タブコンタクト手段の、長手方向自由端部における厚さ方向の長手方向側面図である。
図5図3および図4の高電圧タブコンタクト手段のための本発明によるタッチ保護手段の、幅方向の中央で切断した長手方向側面図である。
図6図3および図4の高電圧タブコンタクト手段のための本発明によるタッチ保護手段の斜視図である。
図7図7図9は、コネクタハウジングと高電圧タブコンタクト手段とを備えた高電圧コネクタの例に基づく、本発明による、車両のための高電圧電気コネクタを組み立てる方法の単一の組付ステップを示す図である。
図8図7図9は、コネクタハウジングと高電圧タブコンタクト手段とを備えた高電圧コネクタの例に基づく、本発明による、車両のための高電圧電気コネクタを組み立てる方法の単一の組付ステップを示す図である。
図9図7図9は、コネクタハウジングと高電圧タブコンタクト手段とを備えた高電圧コネクタの例に基づく、本発明による、車両のための高電圧電気コネクタを組み立てる方法の単一の組付ステップを示す図である。
図10図10図12は、組立方法を実施するときの、高電圧コネクタのためのタッチ保護手段が配置されたコネクタハウジングの3つの実施形態を示す、完全に破断した長手方向側断面図である。
図11図10図12は、組立方法を実施するときの、高電圧コネクタのためのタッチ保護手段が配置されたコネクタハウジングの3つの実施形態を示す、完全に破断した長手方向側断面図である。
図12図10図12は、組立方法を実施するときの、高電圧コネクタのためのタッチ保護手段が配置されたコネクタハウジングの3つの実施形態を示す、完全に破断した長手方向側断面図である。
図13図13および図14は、本発明による1ステップ組立方法を、高電圧ピン端子として設計された丸端子に適用することを示す図であり、この組立方法は高電圧ソケット端子などの他の高電圧端子にも同様に適用可能である。
図14図13および図14は、本発明による1ステップ組立方法を、高電圧ピン端子として設計された丸端子に適用することを示す図であり、この組立方法は高電圧ソケット端子などの他の高電圧端子にも同様に適用可能である。
図15】本発明による高電圧タブ端子の第2の変形例の実施形態の、長手方向自由端部における斜視図(組付前位置)である。
図16】本発明による高電圧タブ端子の第2の変形例の実施形態の、長手方向自由端部における斜視図(最終組付位置)である。
図17図17図19は、タッチ保護手段と高電圧タブコンタクト手段との相互の固定が詳細に示されている、第2の変形例による高電圧タブ端子の、最終組付位置(図16)における相互切断図である。
図18図17図19は、タッチ保護手段と高電圧タブコンタクト手段との相互の固定が詳細に示されている、第2の変形例による高電圧タブ端子の、最終組付位置(図16)における相互切断図である。
図19図17図19は、タッチ保護手段と高電圧タブコンタクト手段との相互の固定が詳細に示されている、第2の変形例による高電圧タブ端子の、最終組付位置(図16)における相互切断図である。
図20】スライドとして形成され、高電圧タブコンタクト手段の固定レール上に幅方向において横方向に押すことのできる、高電圧タブ端子の第2の変形例のタッチ保護手段の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下で、車両、特に電気トラクションモータを有する車両のための高電圧コネクタ0(高電圧コネクタ0および/または高電流コネクタ0とも称する)用の高電圧タブ端子1としての高電圧電気端子1(高電圧端子1および/または高電流端子1とも称する)の2つの変形例(変形例1は図1図6に最もよく見られ、変形例2は図15図20に最もよく見られる)の例示的な実施形態を参照しながら、本発明をより詳細に説明する。さらに、以下で、やはり車両のための高電圧電気コネクタ0(図7図14)を組み立てる方法の例示的な実施形態を参照しながら、本発明をより詳細に説明する。高電圧コネクタ0を、例えば、プラグコネクタ0、装着コネクタ、内蔵コネクタ0などとして形成することができる。
【0065】
好ましい例示的な実施形態により、本発明をより詳細に説明および図示するが、本発明は、開示される例示的な実施形態によって限定されるものではなく、より根本的な性質のものである。本発明の保護の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態および/または上記(本発明の説明)から他の変形例を導き出すことができる。本発明は、電気分野、すなわち非自動車分野においても、高電圧の場合に一般に適用することができる(上記参照)。地上の電力工学およびそれに類するものが1つの例外となる。本発明の理解に必要な本発明の主題の物理的部分のみが、図面に示されている。コネクタおよび相手側コネクタ、端子(上記参照)および相手側端子などの用語は、同義に解釈されるべきであり、すなわち、それぞれ入れ替え可能である。
【0066】
以下で、図面を参照する本発明の説明は、高電圧タブ端子1の長手方向Lr(この方向の選択は、コネクタハウジング5内への高電圧タブコンタクト手段10のプラグ(差込)方向Srである、下記参照)、幅方向Br、および厚さ方向Drに言及する。ここでは、長手方向Lrは、少なくとも長手方向自由端部11における高電圧タブ端子1の広がりの主方向に対応する。高電圧タブ端子1の電気接触面は、幅方向Brおよび長手方向Lrに延び、高電圧タブ端子1の狭い側面は、厚さ方向Dr(例えば、高電圧タブ端子1が打ち抜かれる金属シートの厚さ)および長手方向Lrに延びる。
【0067】
図1は、高電圧(タブ)端子1の分解斜視図、図2は高電圧(タブ)端子1の断面平面図であり、高電圧(タブ)端子1は、高電圧タブコンタクト手段10としての高電圧電気コンタクト手段10(高電圧コンタクト手段10および/または高電流コンタクト手段10とも称する)と、前記コンタクト手段の長手方向自由端部11に設けることができる(図1)または設けられている(図2)電気絶縁タッチ保護手段20とを備える。ここでは、タッチ保護手段20は、高電圧タブコンタクト手段10に圧力嵌め、形状嵌合、および/または接着により接続可能であるか、または接続されてよい。
【0068】
直線状または角度を有する高電圧タブコンタクト手段10(図3および図4も参照)は、好ましくは少なくとも(差込/嵌込)側面(プラグ方向Sr)に主にまたは略矩形の断面を有する、タブコンタクト本体100としてのコンタクト本体100を有する。タブコンタクト本体100は、その長手方向自由端部11に、複数の好ましくは一体のプラグベース110を有し、これらのプラグベース110は、幅方向Brに並んで配置され、特に幅方向Brに互いに位置合わせされている。長手方向自由端部11の始端は、高電圧コンタクト手段10の電気接触面の一端部を形成する。
【0069】
ここでは、プラグベース110は、高電圧タブコンタクト手段10の端面12から離れるように立ち上がり(離れて位置し、stand away)、端面12は、自由端部11において高電圧タブコンタクト手段10の外方を向く内端面12(プラグベース110により内側となっている)として設計されている。言い換えると、外向き(内)端面12は、高電圧タブコンタクト手段10の長手方向自由端部11を境界付ける。ここでは、(内)端面12は、「半径方向」外側に、略矩形の縁部または略矩形の形状もしくは輪郭を有する。
【0070】
単一の、好ましくはスタッド状または、特にピン状または直方体のプラグベース110が、端面12から離れるように立ち上がり(離れて、stands away)、特に直角に位置し、ともに長手方向自由端部11を形成し、特に、その自由端部に、平坦な、好ましくは矩形または楕円形状を有する。長手方向自由端部において、プラグベース110は、特に互いに反対の2つの側面または特に4つの側面で、円錐状にテーパ付けされてよい。この場合、プラグベース110は、高電圧タブコンタクト手段10の4つの長手方向側面から4つの側面で内方にずれている(特に図3参照)。当然、端面12において、プラグベース110を、高電圧タブコンタクト手段10の4つの長手方向側面から1つのみ、2つ、または3つの側面で内方にずらすことが可能である。
【0071】
特に、高電圧タブコンタクト手段10のクランプ溝120が、それぞれの2つのプラグベース110間に設けられ、例えば、圧入溝120、ラッチ溝120、接着溝などとして設計されてよい。このために、個々のプラグベース110は、少なくとも1つのクランプデバイス112を有し、このクランプデバイス112により、タッチ保護手段20を、高電圧タブコンタクト手段10の長手方向自由端部11に固定することができると好ましい。
【0072】
当該クランプデバイス112を、特に押圧デバイス112、好ましくは押圧突起112、またはラッチデバイス112、好ましくはラッチ突起112もしくはラッチ凹部として設計することができる。当該クランプデバイス112は、厚さ方向Drに延び、プラグベース110から好ましくは直接隣接するクランプ溝120(例えば押圧突起、ラッチ突起)内に幅方向Brに延び、またはプラグベース110(例えばラッチ凹部)内に幅方向Brに延びることが好ましい。
【0073】
すなわち、関連するクランプデバイス112は、プラグベース110の長手方向内面(厚さ方向Drにさらに延びる)に配置され、好ましくは長手方向外面(幅方向Brにさらに延びる)には配置されない。特に、幅方向Brに互いに対向して位置する少なくともまたは正確に2つのクランプデバイス112が、タッチ保護手段20のクランプバー220(下記参照)を保持(クランプ、押圧、ラッチなど)することができる。この場合、プラグベース110は、長手方向外面(幅方向Brにも延びる)にクランプデバイス112を有していない。
【0074】
プラグベース110のクランプデバイス112の他の位置および/または形態も可能であり得、当然、長手方向外面のクランプデバイス112も可能であり得る。幅方向Brの外側プラグベース110は、幅方向Brにおける外側面130、すなわち外側面130にクランプデバイス112を有していないことが好ましいが、適宜クランプデバイス112を有していてもよい。これは、幅方向Brにおける外側プラグベース110の2つの外側面130に特に当てはまる。2つの外側面130の2つの外側自由端部が、互いに向かって円錐状に延びることが好ましい。
【0075】
主に矩形形状のタッチ保護手段20(図5および図6も参照)は、高電圧タブコンタクト手段10の凸であるプラグベース110に対して凹であるプラグソケット210を有し、プラグベース110をプラグソケット210と互いにプラグ接続することができ(図1)、またはプラグ接続されている(図2)。これは、個々のプラグソケット210が、特にチャンバ状、または特に中空スタッド状、または好ましくは中空ピン状、または好ましくは中空直方体状であることを意味する。この場合、タッチ保護手段20は、タブコンタクト本体100が有するプラグベース110と同じ数またはプラグベース110よりも少ない数のプラグソケット210を有する。
【0076】
この場合、プラグソケット210は、タッチ保護手段20の端面22からタッチ保護手段20内に内方へ突出し、端面22は、タッチ保護手段20の自由端部において高電圧タブ端子1の内方を向く外端面22として設計されている。言い換えると、(外)端面22は、高電圧タブ端子1の内側でタッチ保護手段20を境界付ける。ここでは、(外)端面22は、「半径方向」外側に、略矩形の縁部または略矩形の形状もしくは輪郭を有する。
【0077】
特に、タッチ保護手段20のクランプバー220は、それぞれ2つの直接隣接するプラグソケット210間に配置され、例えば、圧入バー220、ラッチバー220、接着バーなどとして設計されてよい。クランプバー220は、圧入バー220として弾性変形可能および/または塑性変形可能であり、クランプバー220および対応するクランプ溝120の寸法または形状は、クランプバー220の材料に従って互いに適合する。
【0078】
タッチ保護手段20のそれぞれのクランプバー220を、高電圧タブコンタクト手段10の対応するクランプ溝120内に前方へ移動させることができ、クランプバー220はクランプ溝120に固定される。この場合、関連するクランプバー220を、圧力嵌めで、例えば圧入で、および/または形状嵌合で、例えばラッチで、クランプ溝120に受け入れることができる。加えてまたは代わりに、当然、接着接続も適用可能である。
【0079】
ここでは、それぞれのクランプバー220を、2つのプラグベース110の2つのクランプデバイス112によって、クランプ溝120に固定することができ、これらのクランプデバイス112は、互いの方に向けられ、幅方向Brにおいて互いに対向して配置されている。ここでは、例えば、突起112として設計された押圧デバイス112が、クランプバー220を弾性的および/または塑性的に圧縮または押圧し、したがって、クランプバー220をクランプ溝120に保持することができる。
【0080】
あるいは、例えば、ラッチデバイス112、212は、クランプバー220(ラッチデバイス212)をクランプ溝120(ラッチデバイス112)に堅く保持することができる。この場合、相互ラッチデバイス112/212は、対応するおよび/または少なくとも部分的に相補的なラッチデバイス112/212として設計される。ここでは、それぞれのラッチデバイス112、212を、クランプ溝120におけるそれぞれのプラグベース110のラッチ突起112として形成することができ、クランプバー220のそれぞれのラッチ凹部212として形成することができる。当然、これを逆にすることができ、すなわち、クランプバー220のそれぞれのラッチ突起およびそれぞれのプラグベース110のラッチ凹部であっても、または明確に形成されたラッチ凹部のない、相互作用するラッチ突起であってもよい。
【0081】
タッチ保護手段20は、幅方向Brの外側にのみカバー230を有し、このカバー230は、対応するプラグベース110に押圧もラッチもされないことが好ましい。この場合、カバー230は、それぞれのプラグベース110に単に載るまたは着座することが好ましい。これは、タッチ保護手段20の幅方向Brにおける両方のカバー230に特に当てはまる。2つのカバー230の2つの外側自由端部が、互いに向かって円錐状にテーパ付けされていることが好ましい。
【0082】
高電圧タブ端子1は、高電圧タブコンタクト手段10の4つの長手方向側面が、その間にあり得る溝は別にして、略同一平面で、すなわち段なしで、タッチ保護手段20の対応する4つ長手方向側面に合わさるように、設計されることが好ましい。当然、高電圧タブコンタクト手段10の1つのみ、2つ、または3つの長手方向側面が、タッチ保護手段20の対応する長手方向側面に同一平面で合わさることも可能である。言い換えると、高電圧タブコンタクト手段10およびタッチ保護手段20の対応する長手方向側面は、端面図において(in an end-face view)位置合わせされ、両方が略共通な平面に位置する。
【0083】
高電圧タブ端子1はまた、タッチ保護手段20またはクランプバー220と高電圧タブコンタクト手段10またはプラグベース110との間の主な保持力F(図2参照)が、互いに実質的に打ち消し合うように設計されることが好ましい。保持力Fは、高電圧タブコンタクト手段10またはプラグベース110の外壁(例えば、図2の2つの大きい面積の外面)ではなく、プラグベース110に内部で(例えば、図2の4つの狭い内面)加えられる。それぞれのクランプバー220に反対方向から作用する保持力Fは、互いに実質的に打ち消し合う。
【0084】
図7図9は、高電圧電気コネクタ0を組み立てる方法を示す。ここでは、高電圧コンタクト手段10は、高電圧コネクタ0の電気絶縁コネクタハウジング5に高電圧端子1として組み付けられている。これは、高電圧タブコンタクト手段10を前述した高電圧タブ端子1として、コネクタハウジング5に組み付ける例を使用して行われている。
【0085】
当然、本発明による組立方法を、高電圧ピン端子1(図13および図14参照)、高電圧ソケット端子(1)、または高電圧専用端子(1)、すなわち高電圧端子1について同様に実施することが可能である。この場合、結果として得られる高電圧コネクタ0は、単一の高電圧端子1のみ、または複数の高電圧端子1を備えることができ、必要であれば、高電圧端子1を異なって構成することができる。
【0086】
組付プロセスにおいて、少なくとも1つの高電圧コンタクト手段10が、コネクタハウジング5に差し込まれ、コネクタハウジング5は、例えば後部で開いている。これは、ここでは、コネクタハウジング5における高電圧コンタクト手段10の組付前位置V(図7参照)と呼ばれる。高電圧コンタクト手段10がさらに前方へコネクタハウジング5内に移動すると、高電圧コンタクト手段10は、コネクタハウジング5の中央に配置される。これは、ここでは、コネクタハウジング5における高電圧コンタクト手段10の中間組付位置Z(図7図8参照)と呼ばれる。
【0087】
高電圧コンタクト手段10がさらに前方へコネクタハウジング5内に移動すると、コネクタハウジング5の内部に配置されたタッチ保護手段20が、高電圧コンタクト手段10を前方へ移動させることによって、高電圧コンタクト手段10の長手方向自由端部11にプラグ組付される(plug-assembled)(図8)。ここでは、高電圧コンタクト手段10におけるタッチ保護手段20のプラグ組付(プラグ組付体、plug assembly)を、工具、例えばカウンタホルダ(counter―holder)によってプラグ面側で支えることができる。
【0088】
時系列で、高電圧コンタクト手段10の前方移動によって、タッチ保護手段20をコネクタハウジング5に引き込むことができる。次に、高電圧コンタクト手段10およびタッチ保護手段20によって形成された高電圧端子1は、その最終組付位置E(図9)に移動し、最終組付位置Eで、高電圧コンタクト手段10または高電圧端子1は、コネクタハウジング5に固定、例えばラッチされる。
【0089】
本発明による組立方法は、単一の方法ステップで、従来技術の2つの方法ステップを実現する。従来技術においては、第1のステップで、タッチ保護手段20が高電圧コンタクト手段10に組み付けられ、次の第2のステップで、結果として形成された高電圧端子1が、コネクタハウジング5に組み付けられる。本発明によれば、高電圧コンタクト手段10は、高電圧端子1としてコネクタハウジング5に組み付けられ、すなわち、コネクタハウジング5内への高電圧コンタクト手段10の好ましくは単一の組付移動(単一の組立体の移動、single assembly movement)により、高電圧端子1を形成し、コネクタハウジング5に固定する。
【0090】
高電圧コンタクト手段10がコネクタハウジング5にプラグ組付されると、例えば、前述したように、タッチ保護手段20と高電圧コンタクト手段10との間に、圧入接続部、ラッチ接続部、および/または接着結合接続部を確立することができる。これに時間的に続いて、かつ/またはこのプロセス中に、コネクタハウジング5に設置されたタッチ保護手段20を、コネクタハウジング5との接続部25から解放することができる。タッチ保護手段20とコネクタハウジング5との接続部25は、例えば、機械接続部および/または接着接続部25であってよい。
【0091】
例えば、図10は、接続部25として、タッチ保護手段20とコネクタハウジング5との一体設計を示し、タッチ保護手段20は、コネクタハウジング5内に一体に配置されている。ここでは、接続部25は、所定の破壊点25として設計されている。例えば、一種の一体ヒンジ(所定の破壊点)または細いバー(所定の破壊点)またはテーパを有するバー(所定の破壊点)が、このために適している。
【0092】
一体設計は、「破壊すること」によってのみ分離可能な単一の元(single original)の部分がある、タッチ保護手段20とコネクタハウジング5との設計を意味するものと理解される。元の部分は、必ず一体である単一の元の塊(single original mass)(プラスチック溶融物)から形成される。このような一体設計を、例えば、分離可能な鋳造部品を用いる単一部品射出成形プロセスを使用して実現することができる。
【0093】
図11は、タッチ保護手段20とコネクタハウジング5との接着一体接続部25を示し、タッチ保護手段20は、コネクタハウジング5の内部に接着配置されている。これは、タッチ保護手段20がコネクタハウジング5に接着されることを意味する。さらに、代わりにまたは加えて、タッチ保護手段20とコネクタハウジング5との形状嵌合接続部25、したがって一体設計を実現することができる。それぞれの接続部25を機械的に解放することができる。
【0094】
接着接続部および/または形状嵌合接続部25は、タッチ保護手段20とコネクタハウジング5とが互いに一体結合でおよび/または機械的に接続され、接続部25を緩めることによってタッチ保護手段20をコネクタハウジング5から分離することができるようになっている、タッチ保護手段20とコネクタハウジング5との設計を意味するものと理解される。このような接着設計および/または形状嵌合設計を、例えば、分離可能な鋳造部品を用いる多部品または2部品射出成形プロセスによって実現することができる。ここでは、接続部25自体を、鋳造部品としてのタッチ保護手段20とコネクタハウジング5との間の接着接合部および/またはアンダカット(ラッチ接続部などと同様)として設計することができる。
【0095】
図12も、接続部25としてのタッチ保護手段20とコネクタハウジング5との一体設計25を示し、タッチ保護手段20は、コネクタハウジング5内に一体に配置されている。ここでは、接続部25は、切削工具によって切り取られる一体バー25として設計されている。このために、バーをコネクタハウジング5において切削工具により分離することができ、またはコネクタハウジング5から除去することができるように、バーを幾何学的に設計しなければならない。
【0096】
図13および図14は、本発明による方法を高電圧ピン端子1に適用することを示す。図13は、図10と同様に、または場合によっては図12とも同様に、コネクタハウジング5における高電圧ピンコンタクト手段10のタッチ保護手段20の一体接続部25を示す。ここでは、前述したように、高電圧ピンコンタクト手段10が、コネクタハウジング5に挿入され、次に、他の例示的な実施形態のように、タッチ保護手段20が、高電圧ピンコンタクト手段10に自動的に組み付けられ、それにより、高電圧ピン端子1がコネクタハウジング5において、高電圧コネクタ0として得られる。当然、カウンタホルダ(counter-holder)を使用してもよい。
【0097】
図15図20は、高電圧コネクタ0の高電圧タブ端子1の第2の変形例を示す。ここでは、高電圧タブコンタクト手段10へのタッチ保護手段20の装着部が、前述した第1の変形例とは異なって設計されている。高電圧タブ端子1の装着部以外の機構は、前述したように設計されてよい。
【0098】
本変形例によれば、高電圧タブコンタクト手段10のスタッド状プラグベース150は、幅方向Brの固定レール150として形成され、固定レール150(凸)を、連続する突起(図15図20参照)として構成することができる。固定レール150を、複数のラグ、複数のタブなど(図示せず)によって形成してもよい。さらに、タッチ保護手段20は、固定レール150上へ幅方向Brに滑るスライド20として形成されている。このために、タッチ保護手段20のプラグソケット250は、溝付きプラグソケット250(凹)として設計されている。
【0099】
固定レール150は、高電圧タブコンタクト手段10の長手方向自由端部11を構成し、タブコンタクト本体100の外向き端面12から凸として溝付きプラグソケット250に突出する。固定レール150は、すべての側面で端面12から内方にずれていることが好ましい。しかしながら、固定レール150が、1つまたは複数の側面、特に狭い長手方向側面において、コンタクト本体100の外面と同一平面にあることも可能である。
【0100】
場合により長手方向Lrに設けられた溝(図示せず)は別にして、固定レール150全体は、全体的に細長い直方体として設計され、その長さは、長手方向Lrの高さの倍数(例えば4~20倍)および/または厚さ方向Drの最小幅または最大幅の倍数(例えば8~30倍)である。当然、直方体の代わりに、直方体と同様の幾何学体を使用してもよい。
【0101】
固定レール150は、幅方向Brおよび長手方向Lrに延びる少なくとも1つの(図示せず)、特に2つの大きい面積の側面に、細長い内側凹部154((下部)組付固定具154)を有する。大きい面積の側面の内側凹部154により、固定レール150は、長手方向Lrの自由上側(図15)から見たときに、最初に突起152((上部)組付固定具152)を有し、次に凹部154を有する。前述したように、固定レール150を、大きい面積の側面の両方に、このように設計することができる。
【0102】
上部突起152および下部凹部154は、幅方向Brおよび厚さ方向Drにアンダカットを形成し、幅方向Brのアンダカットは、少なくとも1つの、好ましくは2つの肩部156((横方向外側)組付固定具156)によって境界付けられる。上部突起152、2つの横方向外側肩部156、および端面12の幅方向の一部が、下部凹部154のフレームを構成し、上部フレーム部分(上部突起152)の内縁部が、アンダカットを形成する。
【0103】
さらに、肩部156のうちの一方が、少なくとも1つの、特に2つの挿入斜面158を有して、溝付きプラグソケット250を有するタッチ保護手段20の、固定レール150上への摺動を容易にすることが好ましい。この肩部156とは幅方向Brに反対の肩部156は、挿入斜面158を有していないことが好ましく、すなわち、平坦面として設計されることが好ましい。
【0104】
タッチ保護手段20は、固定レール150に対して凹としての溝付きプラグソケット250を内部に含む。これは、溝付きプラグソケット250と固定レール150とが本質的に互いに相補的であることを意味する。タッチ保護手段20の溝付きプラグソケット250全体(特に図17図18、および図20参照)は、全体的に細長いスリットとして設計され、その長さは、長手方向Lrの高さの倍数(例えば4~20倍)、および/または厚さ方向Drの最小幅または最大幅の倍数(例えば8~30倍)である。
【0105】
グローバルな視点から、溝付きプラグソケット250は、接触保護手段20の2つの側面で開いた溝として形成されることが好ましい。一方で、溝付きプラグソケット250は、下面(幅方向Brおよび厚さ方向Drにわたる平面)で開き、他方で、タッチ保護手段20において横方向に(長手方向Lrおよび厚さ方向Drにわたる平面で)開く。
【0106】
溝付きプラグソケット250は、幅方向Brおよび長手方向Lrに延びる少なくとも1つの(図示せず)、特に2つの大きい面積の内面に、細長い内側突起254((下部)組付固定具254)を有する。大きい面積の内面の内側突起254により、溝付きプラグソケット250は、タッチ保護手段20の長手方向Lrの外側の下面(図20)から見たときに、最初に内側突起254を有し、次に内側凹部252((上部)組付固定具252)を有する。前述したように、溝付きプラグソケット250を、大きい面積の内面の両方にこのように設計することができる。
【0107】
上部凹部252および下部突起254は、幅方向Brおよび厚さ方向Drのアンダカットを形成し、幅方向Brのアンダカットは、高電圧タブコンタクト手段10の固定レール150の肩部156のための受入チャンバで終端する。当然、下部突起254は受入チャンバで終端し、それにより、下部突起254は受入チャンバを境界付ける。それぞれの受入チャンバは、肩部256((横方向内側)組付固定具256)によって幅方向Brに制限される。肩部256の一方のみが、横方向開口部258を介してタッチ保護手段20の横方向側面に開いていることが好ましい。
溝付きプラグソケット250を有するタッチ保護手段20を、この横方向開口部258を通して固定レール150に押し付けることができ、それにより、固定レール150は、溝付きプラグソケット250の空間を占め続ける。横方向開口部258は、少なくとも1つの、好ましくは2つの挿入斜面257を含んで、溝付きプラグソケット250における固定レール150の受入れを容易にする。溝付きプラグソケット250の肩部256の内面は、固定レール150の肩部156のそれぞれの外面に平行であることが好ましい。
【0108】
組み付け後、タッチ保護手段20は、場合によっては密な隙間嵌め(tight clearance fit)または場合によっては広い中間嵌め(wide transition fit)により、高電圧タブコンタクト手段10に着座し、すなわち、タッチ保護手段20は、本質的に力をかけずに高電圧タブコンタクト手段10に着座する。タッチ保護手段20の挿入力を、組付固定具152、154、252、254および/またはタッチ保護手段20の自由下面および高電圧タブコンタクト手段10の端面12を介して伝達することができる。
【符号の説明】
【0109】
0 高電圧(電気)コネクタ
1 高電圧(電気)端子、高電圧(電気)タブ端子
5 (電気絶縁)コネクタハウジング
10 高電圧(電気)コンタクト手段、高電圧(電気)タブコンタクト手段
11 長手方向自由端部
12 (高電圧タブ端子1の)(半径方向外側の略矩形の)外向き(内)端面
20 (電気絶縁)タッチ保護手段
22 (高電圧タブ端子1の)(半径方向外側の略矩形の)内向き(外)端面
25 タッチ保護手段20とコネクタハウジング5との(機械および/または接着)接続部
100 コンタクト本体、タブコンタクト本体
110 (スタッド状)プラグベース
112 (内側)クランプデバイス、押圧デバイス、ラッチデバイス
120 クランプ溝、圧入溝、ラッチ溝
130 好ましくはクランプデバイスのない外側面
150 (スタッド状)プラグベース、固定レール
152 (上部)組付固定具、突起
154 (下部)組付固定具、凹部
156 (横方向外側)組付固定具、肩部
158 挿入斜面
210 (チャンバ状)プラグソケット
220 クランプバー、圧入バー(弾性、塑性)、ラッチバー
212 クランプデバイス(任意選択)、ラッチデバイス、ラッチ凹部/ラッチ突起
230 カバー
250 (溝付き)プラグソケット
252 (上部)組付固定具、凹部
254 (下部)組付固定具、突起
256 (横方向内側)組付固定具、肩部
257 挿入斜面
258 (横方向)開口部
Lr 長手方向(無向)
Sr 長手方向Lrに平行な高電圧タブコンタクト手段10のプラグ方向(有向)
Br 幅方向(無向)
Dr 厚さ方向(無向)
F 保持力
V 高電圧コンタクト手段10の組付前位置
Z 高電圧コンタクト手段10の中間組付位置
E 高電圧端子1としての高電圧コンタクト手段10の最終組付位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧コネクタ(0)用の高電圧電気タブ端子(1)であって、
長手方向(Lr)に延びる高電圧電気タブコンタクト手段(10)と、
前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の長手方向自由端部(11)に設けられた電気絶縁タッチ保護手段(20)と
を備えた高電圧電気タブ端子(1)において、
前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)は、その長手方向自由端部(11)に、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の幅方向(Br)に配置された少なくとも1つのスタッド状プラグベース(110、150)を有し、前記タッチ保護手段(20)は、前記プラグベース(110、150)に少なくとも部分的に相補的な少なくとも1つのプラグソケット(210、250)を有し、前記少なくとも1つのプラグベース(110、150)は、前記少なくとも1つのプラグソケット(210、250)と互いにプラグ接続されている
ことを特徴とする、高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項2】
前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)は、その長手方向自由端部(11)に、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の前記幅方向(Br)に配置された複数のスタッド状プラグベース(110)を有し、前記タッチ保護手段(20)は、前記プラグベース(110)に少なくとも部分的に相補的な複数のプラグソケット(210)を有し、前記プラグベース(110)は、前記プラグソケット(210)と互いにプラグ接続されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項3】
前記タッチ保護手段(20)から前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)への前記高電圧電気タブ端子(1)の移行領域において、
前記高電圧電気タブ端子(1)では、前記タッチ保護手段(20)は、前記タッチ保護手段(20)に隣接する前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の長手方向側面と略同一平面にある少なくとも1つの側面、少なくとも2つの側面、少なくとも3つの側面、または4つの側面で位置合わせされていることを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項4】
前記スタッド状プラグベース(110)は、ピン状および/または直方体状であり、
・少なくとも/正確に2つ、少なくとも/正確に3つ、少なくとも/正確に4つ、または少なくとも/正確に5つのプラグベース(110)が、前記長手方向自由端部(11)に配置され、
・クランプ溝(120)が、2つの直接隣接するプラグベース(110)間に配置されて、前記タッチ保護手段(20)のクランプバー(220)を収容し、
・前記長手方向(Lr)および前記幅方向(Br)に延びる前記プラグベース(110)の外面が、それぞれ、クランプデバイス(112)を有しておらず、かつ/もしくは、自由端部の方向に互いに向かって円錐状にテーパ付けされ、かつ/または、
・前記幅方向(Br)における外側プラグベース(110)の外側面(130)が、それぞれ、クランプデバイス(112)を有しておらず、かつ/または、自由端部の方向に互いに向かって円錐状にテーパ付けされている
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項5】
・単一のプラグベース(110)が、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の端面(12)から突出し、前記端面(12)は、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の内側で前記長手方向自由端部(11)を境界付け、
・前記プラグベース(110)は、少なくとも1つの側面、少なくとも2つの側面、少なくとも3つの側面、または4つの側面において、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の4つの長手方向側面から内方にずれ、かつ/または、
・前記プラグベース(110)は、少なくとも1つの側面、少なくとも2つの側面、少なくとも3つの側面、または4つの側面において、自由端部の方向に円錐状にテーパ付けされている
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項6】
前記プラグソケット(210)は、少なくとも1つの側面で開いたチャンバとして、前記タッチ保護手段(20)に配置され、
・前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)が有するプラグベース(110)よりも少ないかまたは前記プラグベース(110)と正確に同じ数のプラグソケット(210)を有し、
・前記タッチ保護手段(20)を前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)のクランプ溝(120)に固定するために、クランプバー(220)が、2つの直接隣接するプラグソケット(210)間に配置され、かつ/または、
・前記タッチ保護手段(20)の前記幅方向(Br)における外側領域が、前記外側領域に配置される前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の領域のカバー(230)としてのみ設計されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項7】
前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)に押圧、ラッチ、および/もしくは結合され、かつ/または、
前記高電圧電気タブ端子(1)は、前記タッチ保護手段(20)と前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)との間の主な保持力(F)が、前記幅方向(Br)のみに作用する、かつ/もしくは、前記幅方向(Br)に互いに打ち消し合うように設計されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項8】
前記タッチ保護手段(20)のクランプバー(220)が、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の対応するクランプ溝(120)に固定され、
・前記クランプバー(220)は、前記クランプ溝(120)に圧力嵌めおよび/もしくは形状嵌合で受け入れられ、
・前記クランプバー(220)は、前記クランプ溝(120)に押し込まれ、かつ/もしくは前記クランプ溝(120)にラッチされ、かつ/または、
・前記クランプバー(220)は、前記幅方向(Br)に作用する、互いの方に向かう2つの保持力(F)によって、前記クランプ溝(120)に固定されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項9】
前記プラグベース(110)が、押圧デバイス(112)またはラッチデバイス(112)として設計された少なくとも1つのクランプデバイス(112)を有し、
・前記クランプデバイス(112)は、前記クランプ溝(120)においてのみ機械的に有効であり、
・前記クランプデバイス(112)は、押圧突起(112)もしくはラッチ突起(112)もしくはラッチ凹部として設計され、かつ/または、
・前記クランプデバイス(112)は、前記プラグベース(110)の長手方向内面に配置され
とを特徴とする、請求項4に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項10】
前記クランプデバイス(112)は、前記プラグベース(110)の長手方向外面には配置されない
ことを特徴とする、請求項9に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項11】
前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の外向き内端面(12)の外縁領域および前記タッチ保護手段(20)の内向き外端面(22)の外縁領域が、互いに対向し
記外縁領域は、前記高電圧電気タブ端子(1)において、狭い溝を介して、略一致して、略平行に、互いに実質的に形状嵌合で、かつ/または、互いに直接隣接して配置されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項12】
前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の外向き内端面(12)の前記外縁領域および前記タッチ保護手段(20)の内向き外端面(22)の前記外縁領域が、前記長手方向(Lr)を完全に取り囲む
ことを特徴とする、請求項11に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項13】
・前記高電圧電気タブ端子(1)は、直線状のまたは角度を有する高電圧電気タブ端子(1)として設計され、
・前記高電圧電気タブ端子(1)は、2ピースのみの堅く閉じた部品として設計され、かつ/または、
・前記高電圧電気タブ端子(1)は、請求項21に記載の高電圧電気コネクタ(0)を組み立てる方法によって得られる
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項14】
前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の前記スタッド状プラグベース(110、150)は、前記幅方向(Br)に延びる固定レール(150)として形成され、
前記タッチ保護手段(20)は、前記幅方向(Br)に前記固定レール(150)上へ滑るスライド(20)として形成され、前記タッチ保護手段(20)のプラグソケット(250)は、溝付きプラグソケット(250)として設計されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項15】
前記溝付きプラグソケット(250)および前記固定レール(150)は、
前記幅方向(Br)において、前記タッチ保護手段(20)を前記固定レール(150)に横方向に装着し、前記固定レール(150)上に横方向に押すことができ、それにより、前記固定レール(150)は前記溝付きプラグソケット(250)に受け入れられるように形成され、
・前記タッチ保護手段(20)が最初に前記固定レール(150)上に押されると、少なくとも1つの横方向側面で開いた前記溝付きプラグソケット(250)は、押圧されてより開くことができ、したがって、前記固定レール(150)を前記溝付きプラグソケット(250)に受け入れることができるように形成され、かつ/または、
・前記タッチ保護手段(20)を前記固定レール(150)に組み付けた後、前記固定レール(150)は、形状嵌合で、前記タッチ保護手段に受け入れられるように形成されている
ことを特徴とする、請求項14に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項16】
前記溝付きプラグソケット(250)および前記固定レール(150)の組付固定具(152、154、156;252、254、256、257)によって、前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)へのポジティブフィットにより、力をかけずに保持され、そのために、組付固定具(152、154、156;252、254、256、257)は、互いに接して設けられている
ことを特徴とする、請求項14に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項17】
前記固定レール(150)の組付固定具(152、154)は、前記幅方向(Br)に延びる上部組付固定具(152)と、前記幅方向(Br)に延びる下部組付固定具(154)とを含み、
・前記上部組付固定具(152)および前記下部組付固定具(154)は、長手方向(Lr)に並んで配置され、それにより、前記上部組付固定具(152)および前記下部組付固定具(154)は、前記固定レール(150)の外側にアンダカットを形成し、
・2つのそのようなアンダカットが、前記固定レール(150)に厚さ方向(Dr)に設けられ、前記溝付きプラグソケット(250)の内面が、前記アンダカットにポジティブフィットで当接し、かつ/または、
前記上部組付固定具(152)は、前記固定レール(150)の突起(152)として構成され、前記下部組付固定具(154)は、前記固定レール(150)の凹部(154)として構成されている
ことを特徴とする、請求項14に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項18】
前記幅方向(Br)において、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の横方向組付固定具(156)が、前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)の端面において内方に段付けされた、前記固定レール(150)の横方向外側肩部(156)として構成され、
前記幅方向(Br)において、前記タッチ保護手段(20)の横方向組付固定具(256)が、前記溝付きプラグソケット(250)の横方向内側肩部(256)として構成され、前記横方向内側肩部(256)は、実際の前記溝付きプラグソケット(250)を境界付け、かつ/または、
・前記タッチ保護手段(20)を前記固定レール(150)に組み付けた後、前記固定レール(150)の2つの前記横方向外側肩部(156)は、前記溝付きプラグソケット(250)の2つの前記横方向内側肩部(256)に当接する
ことを特徴とする、請求項14に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項19】
・前記固定レール(150)を受け入れるために、前記溝付きプラグソケット(250)は、1つの横方向側面で開き、
・前記固定レール(150)を前記溝付きプラグソケット(250)に受け入れるための前記溝付きプラグソケット(250)の横方向開口部(258)が、挿入斜面(257)を含み、かつ/または、
・前記横方向開口部(258)は、前記タッチ保護手段(20)を前記高電圧電気タブコンタクト手段(10)に組み付ける間、前記固定レール(150)を実際の前記溝付きプラグソケット(250)内に案内する2つのテーパウェッジを含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項20】
電気トラクションモータを有する車両のための前記高電圧コネクタ(0)用の高電圧電気タブ端子(1)である
ことを特徴とする、請求項1に記載の高電圧電気タブ端子(1)。
【請求項21】
電圧電気コネクタ(0)を組み立てる方法であって、
少なくとも1つの高電圧コンタクト手段(10)が、電気絶縁コネクタハウジング(5)に、開いた1つの側面から挿入され(V)、前記電気絶縁コネクタハウジング()の中央に配置される(Z)方法において、
前記高電圧コンタクト手段(10)が前方へ前記電気絶縁コネクタハウジング(5)における最終組付位置(E)に移動すると、前記電気絶縁コネクタハウジング(5)に配置されたタッチ保護手段(20)が、前記高電圧コンタクト手段(10)の長手方向自由端部(11)にプラグ組付されることを特徴とする、組立方法。
【請求項22】
前記高電圧コンタクト手段(10)が前方へ移動すると、
・前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧コンタクト手段(10)に押込装着および/または差込装着され、
・前記高電圧コンタクト手段(10)における前記タッチ保護手段(20)の前記プラグ組付は、カウンタ保持具によって支持され、かつ/または、
・前記高電圧コンタクト手段(10)は、前記最終組付位置(E)、前記電気絶縁コネクタハウジング(5)に固定される
ことを特徴とする、請求項21に記載の組立方法。
【請求項23】
前記高電圧コンタクト手段(10)は、前記最終組付位置(E)で、前記電気絶縁コネクタハウジング(5)にロックされる
ことを特徴とする、請求項22に記載の組立方法。
【請求項24】
前記プラグ組付の間、
・圧入接続部、ラッチ接続部、および/または接着結合接続部が、前記タッチ保護手段(20)と前記高電圧コンタクト手段(10)との間に確立され、
・前記電気絶縁コネクタハウジング(5)に配置された前記タッチ保護手段(20)は、前記電気絶縁コネクタハウジング(5)との接続部(25)から解放され、かつ/または、
・前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧コンタクト手段(10)の前方移動によって、前記電気絶縁コネクタハウジング(5)に引き込まれる
ことを特徴とする、請求項21に記載の組立方法。
【請求項25】
前記接続部(25)は、前記タッチ保護手段(20)と前記電気絶縁コネクタハウジング(5)との間の少なくとも1つの一体接続部もしくは非一体接続部(25)、切り取られる一体バー(25)、または接着接続部および/もしくは形状嵌合接続部(25)として設計されることを特徴とする、請求項24に記載の組立方法。
【請求項26】
・前記タッチ保護手段(20)は、前記高電圧コンタクト手段(10)を前方へ最終組付位置(E)の方向に移動させることによって、前記電気絶縁コネクタハウジング(5)から解放され、
・前記タッチ保護手段(20)は、工具によって、前記電気絶縁コネクタハウジング(5)から取り外され、かつ/または、
・高電圧電気端子(1)、請求項1から13のいずれか一項に記載の高電圧電気タブ端子(1)として設計される
ことを特徴とする、請求項21から25のいずれか一項に記載の組立方法。
【請求項27】
電圧電気接続用の高電圧電気コネクタ(0)であって、
電気絶縁コネクタハウジング(5)と、
前記電気絶縁コネクタハウジング(5)に収容された少なくとも1つの高電圧電気端子(1)と
を備えた高電圧電気コネクタにおいて、
前記高電圧電気端子(1)は、請求項1から20のいずれか一項により設計され、かつ/または、
前記高電圧電気端子(1)は、請求項21に記載の方法によって前記電気絶縁コネクタハウジング(5)に組み付けられる、
ことを特徴とする、高電圧電気コネクタ。
【請求項28】
電圧電気エンティティであって、前記高電圧電気エンティティは、
電気デバイス、
請求項1から20のいずれか一項に記載の高電圧電気タブ端子(1)、および/または
請求項27に記載の高電圧電気コネクタ(0)
を備えた、高電圧電気エンティティ。
【外国語明細書】