(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101604
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】ピンチ具
(51)【国際特許分類】
D06F 55/00 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
D06F55/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005590
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】518282598
【氏名又は名称】株式会社アイビー
(74)【代理人】
【識別番号】100109911
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義仁
(74)【代理人】
【識別番号】100071168
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 久義
(74)【代理人】
【識別番号】100099885
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 健市
(72)【発明者】
【氏名】城尾 八也
(57)【要約】
【課題】被挟持物の外観低下を抑制しうる挟み痕を被挟持物に付けることができるピンチ具を提供する。
【解決手段】ピンチ具1は 被挟持物30を挟持する一対の挟み面5、5を有する。両挟み面5、5のうち少なくとも一方に、被挟持物30に両挟み面5、5による挟み痕からなる絵柄40を付ける押圧凸部及び押圧凹部の少なくとも一方が設けられている。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被挟持物を挟持する一対の挟み面を有するピンチ具であって、
前記両挟み面のうち少なくとも一方に、前記被挟持物に前記両挟み面による挟み痕からなる絵柄を付ける押圧凸部及び押圧凹部の少なくとも一方が設けられているピンチ具。
【請求項2】
一方の前記挟み面に前記押圧凸部が設けられるとともに、他方の前記挟み面に前記押圧凹部が設けられており、
前記押圧凸部及び前記押圧凹部は、前記両挟み面間で前記被挟持物を挟持した状態で又は前記両挟み面を直接閉じ合わせた状態で互いに嵌合可能である請求項1記載のピンチ具。
【請求項3】
前記両挟み面を閉じ合わせた状態において前記押圧凸部の周側面と前記押圧凹部の周側面との間に隙間が設けられるとともに、
前記押圧凸部の周側面と前記押圧凹部の周側面がそれぞれテーパ状に形成されている請求項2記載のピンチ具。
【請求項4】
互いに略対向状に配置されるとともに枢着部を中心に枢動可能に連結された一対の挟持片と、付勢部材とを備え、
前記各挟持片の一端部側に挟み部が形成されており、
一方の前記挟持片の挟み部の内面に一方の前記挟み面が設けられるとともに、他方の前記挟持片の挟み部の内面に他方の前記挟み面が設けられており、
前記両挟持片が前記付勢部材の付勢力により前記両挟み面を閉じ合わす方向に付勢されており、
前記両挟持片における少なくとも一方の挟み部の外面に前記絵柄に関連する意匠が施されている請求項1~3のいずれかに記載のピンチ具。
【請求項5】
前記絵柄は、前記被挟持物の利用者又は所有者において有意味な絵柄である請求項1~3のいずれかに記載のピンチ具。
【請求項6】
前記絵柄は、キャラクター、人物、動植物、物品、団体又は標章の絵柄か、あるいはそれに関連する絵柄である請求項1~3のいずれかに記載のピンチ具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯物、布団類、毛布類などの被挟持物を干す際などに用いられるピンチ具に関する。
【背景技術】
【0002】
被挟持物として例えば洗濯物を干す際に用いるピンチ具であるいわゆる洗濯ばさみは、洗濯物を挟持する一対の挟み面を有している。従来の洗濯ばさみは、両挟み面間で挟持した洗濯物が両挟み面間から不慮に脱落しないようにするため、各挟み面には例えば滑り止め用凹凸条部が形成されている(例えば特許文献1参照)。この場合、両挟み面間から洗濯物を取り出すと、両挟み面間に洗濯物が挟持されたことによる凹凸条形状の挟み痕が洗濯物に付き(残り)、洗濯物の外観が低下し、その結果、例えば洗濯物を着衣する人に対して不快感を与えるという難点があった。
【0003】
そこで、洗濯物に挟み痕が付かないようにするため、両挟み面の全体をそれぞれ互いに嵌合する凹球面状及び凸球面状に形成するなど様々な工夫が施されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、洗濯物に挟み痕を完全に付かないようにすることは困難であった。
【0006】
そこで本発明は、洗濯物などの被挟持物に挟み痕が付かないようにするのではなく、被挟持物の外観低下を抑制しうる挟み痕を被挟持物に付けることができるピンチ具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下の手段を提供する。
【0008】
1) 被挟持物を挟持する一対の挟み面を有するピンチ具であって、
前記両挟み面のうち少なくとも一方に、前記被挟持物に前記両挟み面による挟み痕からなる絵柄を付ける押圧凸部及び押圧凹部の少なくとも一方が設けられているピンチ具。
【0009】
2) 一方の前記挟み面に前記押圧凸部が設けられるとともに、他方の前記挟み面に前記押圧凹部が設けられており、
前記押圧凸部及び前記押圧凹部は、前記両挟み面間で前記被挟持物を挟持した状態で又は前記両挟み面を直接閉じ合わせた状態で互いに嵌合可能である前項1記載のピンチ具。
【0010】
3) 前記両挟み面を閉じ合わせた状態において前記押圧凸部の周側面と前記押圧凹部の周側面との間に隙間が設けられるとともに、
前記押圧凸部の周側面と前記押圧凹部の周側面がそれぞれテーパ状に形成されている前項2記載のピンチ具。
【0011】
4) 互いに略対向状に配置されるとともに枢着部を中心に枢動可能に連結された一対の挟持片と、付勢部材とを備え、
前記各挟持片の一端部側に挟み部が形成されており、
一方の前記挟持片の挟み部の内面に一方の前記挟み面が設けられるとともに、他方の前記挟持片の挟み部の内面に他方の前記挟み面が設けられており、
前記両挟持片が前記付勢部材の付勢力により前記両挟み面を閉じ合わす方向に付勢されており、
前記両挟持片における少なくとも一方の挟み部の外面に前記絵柄に関連する意匠が施されている前項1~3のいずれかに記載のピンチ具。
【0012】
5) 前記絵柄は、前記被挟持物の利用者又は所有者において有意味な絵柄である前項1~4のいずれかに記載のピンチ具。
【0013】
6) 前記絵柄は、キャラクター、人物、動植物、物品、団体又は標章の絵柄か、あるいはそれに関連する絵柄である前項1~5のいずれかに記載のピンチ具。
【発明の効果】
【0014】
本発明は以下の効果を奏する。
【0015】
前項1では、両挟み面のうち少なくとも一方に、被挟持物に両挟み面による挟み痕からなる絵柄を付ける押圧凸部及び押圧凹部の少なくとも一方が設けられていることにより、両挟み面間で挟持された被挟持物を両挟み面間から取り出すと、被挟持物に絵柄が付けられるので、挟み痕による被挟持物の外観低下を抑制できる。そのため、被挟持物の利用者、所有者などの人に対して挟み痕による不快感を与えるのを抑制できる。
【0016】
また、押圧凸部及び押圧凹部の少なくとも一方が両挟み面間で挟持した被挟持物に対する滑り止め部としても作用しうるため、被挟持物の両挟み面間からの不慮の脱落を抑制できる。
【0017】
前項2では、押圧凸部及び押圧凹部は両挟み面間で被挟持物を挟持した状態で又は両挟み面を直接閉じ合わせた状態で互いに嵌合可能であるから、被挟持物に絵柄を確実に付けることができるし、被挟持物の両挟み面間からの不慮の脱落を確実に抑制できる。
【0018】
前項3では、両挟み面を閉じ合わせた状態において押圧凸部の周側面と押圧凹部の周側面との間に隙間が設けられているので、両挟み面間で被挟持物を確実に挟持することができる。
【0019】
さらに、押圧凸部の周側面と押圧凹部の周側面がそれぞれテーパ状に形成されているので、両挟み面間で被挟持物を挟持することによる被挟持物の表面の傷付きを抑制できる。
【0020】
前項4では、両挟持片における少なくとも一方の挟み部の外面に絵柄に関連する意匠が施されているので、ピンチ具の外観が向上するし、またわざわざピンチ具の両挟み面間を開いて挟み面を目視しなくても被挟持物にどのような絵柄が付くのかピンチ具の挟み部の外面から判断することができる。
【0021】
前項5では、被挟持物の利用者又は所有者に対して挟み痕による不快感を与えるのを確実に抑制できる。
【0022】
前項6では、挟み痕による被挟持物の外観低下を確実に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は本発明の一実施形態に係るピンチ具の斜視図である。
【
図2】
図2は同ピンチ具を示す図であって、(a)は側面図、(b)は平面図及び(c)は背面図である。
【
図4】
図4は同ピンチ具の両挟み面間を開けた状態を示す斜視図である。
【
図5】
図5は同ピンチ具を斜め方向から見た同ピンチ具の分解斜視図である。
【
図6】
図6は同ピンチ具を
図5とは別の方向から見たピンチ具の分解斜視図である。
【
図7】
図7は同ピンチ具の両挟み面間で被挟持物を挟持した状態を示す斜視図である。
【
図8】
図8は同ピンチ具の両挟み面間から被挟持物を取り出した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。
【0025】
図7に示すように、本発明の一実施形態に係るピンチ具1は、被挟持物30として例えば衣類等の洗濯物を干す際に用いられる物干し用ピンチ具の一種であるいわゆる洗濯ばさみと呼ばれているものである。
【0026】
このピンチ具1は、
図1~6に示すように、被挟持物30をその厚さ方向の両側から挟持する一対の挟み面5、5を有するものであり、互いに略対向状に配置された一対のプラスチック(例:ポリプロピレン)製の挟持片2、2と、バネ線材(又はバネ板材)からなる略U字状(乃至略C字状)の付勢部材20とを備えている。
【0027】
図1に示すように、両挟持片2、2は、両挟持片2、2の長さ方向の略中間部に設けられた枢軸部10を中心に枢動可能に連結されている。
【0028】
各挟持片2における枢軸部10から遊端部側である一端部側の部分には挟み部4が形成されるとともに、各挟持片2における枢軸部10から他端部側の部分には摘まみ部3が形成されている。本実施形態では詳述すると、挟み部4は挟持片2の一端部に形成されており、摘まみ部3は挟持片2の他端部に形成されている。
【0029】
一方の挟持片2の挟み部4の内面には一方の挟み面5が設けられており、他方の挟持片2の挟み部4の内面には他方の挟み面5が設けられている。
【0030】
図5及び6に示すように、各挟持片2の長さ方向の略中間部の内面には断面略凹円弧状の受け凹部12が形成されるとともに、各受け凹部12に枢軸部10を構成する複数(本実施形態では三つ)の略半円板状の枢軸片部11が挟持片2の幅方向に間隔をおいて一体に突設されている。さらに、一方の挟持片2の枢軸片部11が他方の挟持片2の枢軸片部11間の受け凹部12内に枢動可能に配置された状態に両挟持片2、2が組み合わされている。そして
図3に示すように、この状態を保持するように付勢部材20の両端部21、21が両挟持片2、2にそれぞれ設けられた細長状の孔13を通って挟持片2の挟み部4と枢軸片部11との間の部位14をその外面側から付勢部材20の弾性付勢力によって両挟み面5、5を閉じ合わす方向に常時押圧している。これにより、両挟持片2、2は、付勢部材20の弾性付勢力により両挟み面5、5を閉じ合わす方向に常時付勢された状態で枢軸部10(枢軸片部11)を中心に枢動可能に連結されている。
【0031】
図4~6に示すように、一方の挟持片2の挟み面5にはその略全体に亘って形成された平坦状部6と当該平坦状部6に対して局部的に突出した複数の押圧凸部7とが設けられるとともに、他方の挟持片2の挟み面5にはその略全体に亘って形成された平坦状部6と当該平坦状部6に対して局部的に窪んだ、上記複数の押圧凸部7に対応する複数の押圧凹部8とが設けられている。
【0032】
押圧凸部7及び押圧凹部8は、被挟持物30を両挟み面5、5間で挟持することにより被挟持物30に両挟み面5、5による挟み痕からなる絵柄40(
図8参照)を付けるものである。
【0033】
そして、両挟み面5、5は、
図3に示すように両挟み面5、5間で被挟持物30を挟持しないで両挟み面5、5を直接閉じ合わせた状態において、両方の平坦状部6、6が互いに略面接触状態に当接するとともに押圧凸部7と押圧凹部8が互いに嵌合するように形成されている。これにより、被挟持物30に絵柄40を確実に付けることができる。
【0034】
なお本発明では、両挟み面5、5は上述のように形成されていることに限定されるものではなく、その他に、当該両挟み面5、5間で被挟持物30を挟持した状態において、両方の平坦状部6、6が互いに略面接触状態に当接するとともに押圧凸部7と押圧凹部8が互いに嵌合するように形成されていてもよい。
【0035】
また、押圧凸部7及び押圧凹部8は両挟み面5、5間で挟持した被挟持物30に対する滑り止め部としても作用し、これにより被挟持物30の両挟み面5、5間からの不慮の脱落が抑制される。
【0036】
絵柄40は、被挟持物30の利用者(例えば被挟持物30が衣類である場合にはその着衣者など)、所有者などの人において有意味な絵柄であり、本実施形態では
図8に示すように絵柄40は猫の足裏部の肉球の絵柄である。これにより、挟み痕が被挟持物30に付くことによる被挟持物30の外観低下を抑制できるし、更には、被挟持物30に絵柄40が付くことによって被挟持物30の利用者、所有者などの人に対して可愛らしさや癒やしなどを感じさせることができる。
【0037】
なお本発明では、絵柄40は可愛らしさや癒やしを感じさせるものであることに限定されるものではなく、その他に、上品さ、美しさ、麗しさ、面白さ、かっこよさなどを感じさせるものであってもよい。
【0038】
押圧凸部7と押圧凹部8の構成について詳述すると以下のとおりである。
【0039】
図3に示すように、両挟み面5、5を直接閉じ合わせた状態において互いに対応する押圧凸部7の周側面7aと押圧凹部8の周側面8aとの間に隙間(クリアランス)9が押圧凸部7の周側面7aの全周に亘って設けられており、また押圧凸部7の周側面7aと押圧凹部8の周側面8aがそれぞれ互いに対応するテーパ状に形成されており、更に、押圧凸部7の先端面が押圧凹部8の底面8bに略面接触状態に当接している。
【0040】
隙間9は両挟み面5、5間で挟持された状態の被挟持物30の厚みに対応するものであり、このような隙間9を設けることにより、両挟み面5、5間で被挟持物30を確実に挟持することができるし、被挟持物30に絵柄を確実に付けることができる。隙間9の大きさは限定されるものではなく、両挟み面5、5間で挟持された状態の被挟持物30の厚みに対して例えば1~3倍の範囲に設定される。
【0041】
また、押圧凸部7の周側面7aと押圧凹部8の周側面8aがそれぞれテーパ状に形成されていることにより、両挟み面5、5間で被挟持物30を挟持することによる被挟持物30の表面の傷付きを抑制できる。各周側面7a、8aのテーパ半角は限定されるものではなく、例えば10°~45°の範囲に設定される。
【0042】
押圧凸部7の突出高さは限定されるものではなく、例えば0.2mm~3mmの範囲に設定される。押圧凹部8の深さは限定されるものではなく、押圧凸部7の突出高さに対して例えば1~2倍の範囲に設定される。
【0043】
また、被挟持物30の種類は限定されるものではなく、また被挟持物30が衣類である場合において両挟み面5、5間で挟持された状態の衣類の厚みは限定されるものではなく、例えば0.1mm~2mmの範囲である。ただし本発明では被挟持物30が衣類であることに限定されるものではない。
【0044】
また、各挟持片2の挟み部4の外面4aには猫の足裏部の肉球の絵柄40に関連する意匠が施されており、本実施形態では各挟み部4の外面4aが猫の足表部の形状に形成されている。これにより、ピンチ具1の外観が向上するし、更には、わざわざピンチ具1の両挟み面5、5間を開いて各挟み面5を目視しなくても被挟持物30にどのような絵柄が付くのかピンチ具1の挟み部4の外面4aから判断することができる。
【0045】
なお本発明は、挟み部4の外面4aに施す意匠は、挟み部4の外面4aを絵柄40に関連する形状に形成することに限定されるものではなく、その他に例えば、絵柄40に関連する意匠として絵柄40に関連する模様、色彩、加工等を挟み部4の外面4aに施してもよい。さらに本発明は、本実施形態のピンチ具1のように両挟み部4、4の外面4a、4aにそれぞれ絵柄40に関連する意匠が施されていることが好ましいが、これに限定されず、その他に例えば、両挟み部4、4の外面4a、4aの一方だけに絵柄40に関連する意匠が施されていてもよい。
【0046】
本実施形態のピンチ具1は、従来の洗濯ばさみ(物干し用ピンチ具)と同じように使用される。すなわち、ピンチ具1の両挟み面5、5間で被挟持物30を挟持する場合は、ピンチ具1の両摘まみ部3、3を手指で摘まんで両挟み面5、5間を開け、この両挟み面5、5間に被挟持物30を入れて手指の力を緩める。これにより、
図7に示すように被挟持物30が両挟み面5、5間で挟持される。
【0047】
挟持時間が所定時間、例えば被挟持物30が洗濯物である場合には洗濯物の乾燥に要する時間経過したら、
図8に示すように、ピンチ具1の両摘まみ部3、3を手指Fで摘まんで両挟み面5、5間を開けて両挟み面5、5間から被挟持物30を取り出す。これにより、被挟持物30に両挟み面5、5による挟み痕として肉球の絵柄40が付く。
【0048】
なお、絵柄40は挟み痕からなるので経時的に薄れていく。また絵柄40は被挟持物30へのアイロン掛け、洗濯などにより取り除くことができる。
【0049】
以上で本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々に変更可能である。
【0050】
例えば、上記実施形態のピンチ具1のように、一方の挟み面5に押圧凸部7が設けられるとともに、他方の挟み面5に押圧凹部8が設けられていることが好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、一方の挟み面に押圧凸部又は押圧凹部が設けられるとともに、他方の挟み面には押圧凸部や押圧凹部が設けられていなくてもよいし、一方の挟み面に押圧凸部及び押圧凹部が設けられるとともに、他方の挟み面に上記押圧凸部及び上記押圧凹部に対応する押圧凹部及び押圧凸部が設けられていてもよい。
【0051】
さらに、上記実施形態では被挟持物30に付ける絵柄40は肉球であるが、本発明では絵柄は肉球であることに限定されるものではなく、その他に例えば、ハート柄であってもよいし、花丸、花びら(例:桜の花びら)などの花柄であってもよい。さらに本発明では絵柄は、肉球、花柄、葉などの動植物(その一部を含む)又は動植物に関連する絵柄であることに限定されるものではなく、その他に、キャラクター(その一部を含む)、人物(その一部を含む)、物品(その一部を含む)、団体又は標章(記章、印章、商標、ロゴマーク、シンボルマークなどを含む)の絵柄か、あるいはそれに関連する絵柄であってもよい。
【0052】
キャラクターとしては、演劇、映画、小説、漫画、アニメーション、ゲーム、遊園地(テーマパーク、アミューズメントパークを含む)、公園、広告、団体などで登場する又はそのシンボルとされるキャラクター(マスコットを含む)が挙げられる。
【0053】
動植物としては、哺乳類、爬虫類、鳥類、両生類、魚類、貝類、昆虫、草木、菌類などが挙げられる。
【0054】
団体としては、スポーツ団体、音楽団体、演劇団体、文芸団体、学術団体、企業、集団(音楽グループ、ダンスグループを含む)、組織、自治体、組合、協会などが挙げられる。
【0055】
標章としては、団体の標章や、物品・役務の標章などが挙げられる。
【0056】
さらに、本発明に係るピンチ具は、洗濯ばさみや、毛布ばさみ、布団ばさみなどのような物干し用ピンチ具であることが好ましいが、これに限定されるものではないし、書類用のピンチ具などを排除するものでもない。
【0057】
さらに、本発明に係るピンチ具は、当該ピンチ具の吊り下げ部(例:吊り下げ孔)や吊り下げ部材(例:吊り下げ条)などを備えていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、洗濯物、布団類、毛布類などの被挟持物を干す際などに用いられるピンチ具に利用可能である。
【符号の説明】
【0059】
1:ピンチ具 2:挟持片
3:摘まみ部 4:挟み部
5:挟み面 7:押圧凸部
8:押圧凹部 9:隙間
10:枢着部 20:付勢部材
30:被挟持物 40:絵柄