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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101642
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】カメラモジュール用筐体
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20240723BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20240723BHJP
   A63H 33/04 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
G03B17/56 A
G03B17/02
A63H33/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005658
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】520003594
【氏名又は名称】高木 直士
(71)【出願人】
【識別番号】523020604
【氏名又は名称】平林 徹也
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】高木 直士
(72)【発明者】
【氏名】平林 徹也
【テーマコード(参考)】
2C150
2H100
2H105
【Fターム(参考)】
2C150EH01
2C150EH09
2C150EH16
2H100AA41
2H100BB06
2H105AA02
2H105AA17
(57)【要約】
【課題】インターネットに接続可能なカメラモジュール用の筐体であって、被取付体に着脱自在に接続することが可能であり、かつ、比較的強固に被取付体に接続することが可能なカメラモジュール用筐体を提供する。
【解決手段】カメラモジュール用筐体10は、インターネットに接続可能なカメラモジュール20を収納する収納室31が形成された本体部30と、本体部を被取付体100に接続する接続部40と、を有する。接続部は、被取付体に設けられた円柱形状を有する複数の凸部110同士の間に嵌り込む複数の突状体50を有する。接続部は、凸部の外周面111と突状体との間の摩擦力によって、被取付体に着脱自在に接続される。被取付体は、組立用玩具から構成でき、被取付体の凸部は、組立用玩具の嵌合凸部から構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットに接続可能なカメラモジュールを収納する収納室が形成された本体部と、
前記本体部を被取付体に接続する接続部と、を有し、
前記接続部は、前記被取付体に設けられた円柱形状を有する複数の凸部同士の間に嵌り込む複数の突状体を有し、
前記凸部の外周面と前記突状体との間の摩擦力によって、前記接続部が前記被取付体に着脱自在に接続される、カメラモジュール用筐体。
【請求項2】
前記被取付体は、組立用玩具から構成され、
前記凸部は、前記組立用玩具の嵌合凸部から構成される、請求項1に記載のカメラモジュール用筐体。
【請求項3】
前記接続部の前記突状体は、少なくとも4個以上の前記凸部を囲む枠形状を有する枠状突状体を含み、
前記枠状突状体の外周面及び内周面のうち少なくとも前記内周面は、前記枠状突状体の内側に含まれる複数の前記凸部のうち前記内周面に向かい合う複数の前記凸部のそれぞれの外周面に接触する、請求項1又は請求項2に記載のカメラモジュール用筐体。
【請求項4】
前記接続部の前記突状体は、矩形状に隣り合う4個の前記凸部の内側に嵌り込む円柱形状を有する円柱状突状体を含み、
前記円柱状突状体の外周面は、4個の前記凸部のそれぞれの外周面に接触する、請求項1又は請求項2に記載のカメラモジュール用筐体。
【請求項5】
前記接続部の前記突状体は、向かい合って配列された2列の前記凸部の間に嵌り込む板形状を有する板状突状体を含み、
前記板状突状体の対向する2つの外側面は、2列の前記凸部のそれぞれの外周面に接触する、請求項1又は請求項2に記載のカメラモジュール用筐体。
【請求項6】
前記接続部の前記突状体は、
少なくとも4個以上の前記凸部を囲む枠形状を有する枠状突状体と、
矩形状に隣り合う4個の前記凸部の内側に嵌り込む円柱形状を有する円柱状突状体と、
向かい合って配列された2列の前記凸部の間に嵌り込む板形状を有する板状突状体と、を含み、
前記枠状突状体の外周面及び内周面のうち少なくとも前記内周面は、前記枠状突状体の内側に含まれる複数の前記凸部のうち前記内周面に向かい合う複数の前記凸部のそれぞれの外周面に接触し、
前記円柱状突状体の外周面は、4個の前記凸部のそれぞれの外周面に接触し、
前記板状突状体の対向する2つの外側面は、2列の前記凸部のそれぞれの外周面に接触し、
前記枠状突状体、前記円柱状突状体及び前記板状突状体は、前記凸部のそれぞれの外周面に3点接触するように配置されてなる、請求項1に記載のカメラモジュール用筐体。
【請求項7】
前記本体部は、前記カメラモジュールを前記収納室内に係止する係止部を有する、請求項1に記載のカメラモジュール用筐体。
【請求項8】
前記本体部は、前記収納室と外部とを連通する連通口と、前記カメラモジュールに接続され前記連通口を介して前記収納室から外部に引き出されるケーブルを巻き付け可能な溝部と、を有する、請求項1に記載のカメラモジュール用筐体。
【請求項9】
前記本体部は、前記収納室の開口部が形成された一の面に、組立用玩具の嵌合凹部に対して嵌合自在な嵌合凸部を有する、請求項1に記載のカメラモジュール用筐体。
【請求項10】
前記収納室の開口部が形成された一の面に着脱自在に取り付けられる蓋部材をさらに有し、
前記本体部は、前記蓋部材の裏面に形成した嵌合凹部に対して嵌合自在な嵌合凸部を有し、
前記蓋部材は、前記裏面とは反対側の表面に、組立用玩具の嵌合凹部に対して嵌合自在な嵌合凸部を有する、請求項1に記載のカメラモジュール用筐体。
【請求項11】
前記本体部は、前記接続部の側から前記収納室の開口部が形成された一の面の側に向けて広がる四角錐形状を有する、請求項1に記載のカメラモジュール用筐体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラモジュール用筐体に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットに接続可能なカメラモジュールは、監視カメラなどに適用されている(特許文献1を参照)。特許文献1に開示された技術は、カメラの筐体を天井等の設置面に螺子で固定しており、カメラを簡易に着脱できない構成となっている。
【0003】
カメラを簡易に着脱できるようにするため、スタンド(脚架13)を用いてウェブカメラを机上に配置したり、クリップによってパソコンのモニタ等の適宜位置にウェブカメラを配置したりする技術が知られている(特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6100068号
【特許文献2】実案3163150号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に開示されたスタンドやクリップなどは、確かに、ウェブカメラを簡易に着脱できる。しかしながら、スタンドの場合、ウェブカメラを被取付体に接続する構造ではなく、設置面に載置できるに過ぎない。また、クリップの場合、被取付体である例えばモニタのフレームに固定する力が比較的弱く、ウェブカメラの落下等の不具合を招く恐れがある。
【0006】
本発明は、インターネットに接続可能なカメラモジュール用の筐体であって、被取付体に着脱自在に接続することが可能であり、かつ、比較的強固に被取付体に接続することが可能なカメラモジュール用筐体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のカメラモジュール用筐体は、インターネットに接続可能なカメラモジュールを収納する収納室が形成された本体部と、前記本体部を被取付体に接続する接続部と、を有する。前記接続部は、前記被取付体に設けられた円柱形状を有する複数の凸部同士の間に嵌り込む複数の突状体を有する。前記接続部は、前記凸部の外周面と前記突状体との間の摩擦力によって、前記被取付体に着脱自在に接続される。
【発明の効果】
【0008】
本発明のカメラモジュール用筐体によれば、被取付体に着脱自在に接続することが可能であり、かつ、比較的強固に被取付体に接続することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態のカメラモジュール用筐体を被取付体としての組立用玩具に接続した状態を示す図である。
図2図2(A)は、カメラモジュール用筐体を正面側から見た斜視図、図2(B)は、カメラモジュール用筐体を背面側から見た斜視図である。
図3】カメラモジュール用筐体の正面図である。
図4】カメラモジュール用筐体の背面図である。
図5】カメラモジュール用筐体の底面図である。
図6図6(A)は、カメラモジュール用筐体の接続部における突状体と、被取付体における凸部との接続状態を模式的に示す断面図、図6(B)は、突状体が凸部の外周面に3点接触する説明において使用する模式図である。
図7】カメラモジュール用筐体の正面に蓋部材を接続した状態を示す正面図である。
図8】蓋部材に組立用玩具を取り付けた状態を示す正面図である。
図9】カメラモジュール用筐体にスタンドを接続して使用する様子を示す斜視図である。
図10】変形例1の接続部における突状体と、被取付体の凸部との接続状態を模式的に示す断面図である。
図11】変形例2の接続部における突状体と、被取付体の凸部との接続状態を模式的に示す断面図である。
図12】変形例3の接続部における突状体と、被取付体の凸部との接続状態を模式的に示す断面図である。
図13】変形例4の接続部における突状体と、被取付体の凸部との接続状態を模式的に示す断面図である。
図14】変形例5の接続部における突状体と、被取付体の凸部との接続状態を模式的に示す断面図である。
図15】変形例6の接続部における突状体と、被取付体の凸部との接続状態を模式的に示す断面図である。
図16】変形例7の接続部における突状体と、被取付体の凸部との接続状態を模式的に示す断面図である。
図17】変形例8の接続部における突状体と、被取付体の凸部との接続状態を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ここで示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために例示するものであって、本発明を限定するものではない。よって、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者等により考え得る実施可能な他の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範囲、要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0011】
また、本明細書に添付する図面は、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺、縦横の寸法比、形状等について、実物から変更し模式的に表現される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0012】
なお、本明細書において、「第1」、「第2」等の序数詞を付すこともある。しかしながら、これら序数詞に関する特段の説明がない限りは、説明の便宜上、構成要素を識別するために付したものであって、数又は順序を特定するものではない。また、「端部」とは、軸方向の端から一定の範囲を含む領域を意味する。
【0013】
<実施形態>
図1図9を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0014】
図1図6に示すように、実施形態に係るカメラモジュール用筐体10は、概説すれば、インターネットに接続可能なカメラモジュール20を収納する収納室31が形成された本体部30と、本体部30を被取付体100に接続する接続部40と、を有する。接続部40は、被取付体100に設けられた円柱形状を有する複数の凸部110同士の間に嵌り込む複数の突状体50を有する。そして、接続部40は、凸部110の外周面と突状体50との間の摩擦力によって、被取付体100に着脱自在に接続される。なお、以下の説明において、カメラモジュール用筐体10を、単に「筐体10」とも言う。以下、詳述する。
【0015】
実施形態では、被取付体100は、組立用玩具から構成される。被取付体100の凸部110は、組立用玩具の嵌合凸部から構成される。組立用玩具は、例えば、レゴ(登録商標)を挙げることができる。周知のように、組立用玩具は、種々のパーツから構成される。各パーツの基本的な構造は、表面部にスタッドと称される嵌合凸部が形成され、裏面部から内部に伸びた空洞部にチューブが形成されている。チューブの周囲に、他のパーツの嵌合凸部が嵌り込む嵌合凹部が形成されている。組立用玩具は、スタッドが規則的に配列されているため、多種類のパーツを相互に連結可能である。
【0016】
図2(A)、図3に示すように、本体部30は、収納室31の開口部32が正面(「一の面」に相当する)に形成されている。カメラモジュール20は、開口部32から収納室31内に収納される。カメラモジュール20は、カメラ21と、カメラ21が接続されインターネットに接続可能な電子回路と、を有する。カメラモジュール20は、通信又は給電用のケーブル22(図1を参照)が接続される。
【0017】
本体部30は、カメラモジュール20を収納室31内に係止する係止部33を有する。係止部33は、カメラモジュール20が開口部32から収納室31内に押し込まれると、カメラモジュール20の一部に引っ掛かる。係止部33は、例えば、カメラモジュール20の基板に引っ掛かる爪部材から形成できる。これによって、カメラモジュール20を収納室31内に簡単に係止できる。
【0018】
図2(A)、図2(B)、図5に示すように、本体部30は、収納室31と外部とを連通する連通口34が形成されている。カメラモジュール20に接続されたケーブル22は、連通口34を介して収納室31から外部に引き出される。本体部30は、外周に溝部35を形成できる。溝部35は、ケーブル22を巻き付けることができる(図1を参照)。ケーブル22は、筐体10に巻き付けられることによってカメラモジュール20から抜け難くなり、カメラモジュール20との接続状態が安定する。
【0019】
図2(B)、図4図6(A)、図6(B)に示すように、接続部40の突状体50は、少なくとも4個以上の凸部110を囲む枠形状を有する枠状突状体60を含んでいる。枠状突状体60の外周面61及び内周面62のうち少なくとも内周面62は、枠状突状体60の内側に含まれる複数の凸部110のうち内周面62に向かい合う複数の凸部110のそれぞれの外周面111に接触する。したがって、枠状突状体60は、少なくとも内周面62において、凸部110の外周面111との間に摩擦力が生じる。実施形態の枠状突状体60は、外周面61も、外周面61に向かい合う複数の凸部110のそれぞれの外周面111に接触する。このため、実施形態の枠状突状体60は、外周面61及び内周面62の両面において、凸部110の外周面111との間に摩擦力が生じる。
【0020】
接続部40の突状体50は、矩形状に隣り合う4個の凸部110の内側に嵌り込む円柱形状を有する円柱状突状体70を含んでいる。円柱状突状体70の外周面71は、4個の凸部110のそれぞれの外周面111に接触する。したがって、円柱状突状体70は、周囲の4個の凸部110の外周面111との間に摩擦力が生じる。
【0021】
接続部40の突状体50は、向かい合って配列された2列の凸部110の間に嵌り込む板形状を有する板状突状体80を含んでいる。板状突状体80の対向する2つの外側面81、82は、2列の凸部110のそれぞれの外周面111に接触する。したがって、板状突状体80は、対向する2つの外側面81、82の両面において、凸部110の外周面111との間に摩擦力が生じる。実施形態の板状突状体80は、図6(A)、図6(B)において左右方向に伸びている第1の板状突状体83と、上下方向に伸びている第2の板状突状体84とが十字形状に連結されている。板状突状体80の各端部は、枠状突状体60の内周面62に接続されている。接続部40は、枠状突状体60と板状突状体80とが一体となることによって、強度が増す。したがって、接続部40は、被取付体100に接続したときに反り等の変化が生じ難く、また、経年変形を防止できる。
【0022】
上記のように、実施形態の接続部40の突状体50は、枠状突状体60と、円柱状突状体70と、板状突状体80と、を含んでいる。そして、枠状突状体60、円柱状突状体70及び板状突状体80は、凸部110のそれぞれの外周面111に3点接触するように配置されている。
【0023】
図6(B)を参照して、さらに詳しく説明する、図6(B)においては、円柱状突状体70の識別を容易にするためにa1、a2の記号を付加し、凸部110の識別を容易にするためにb1、b2、b3、b4、b5、b6の記号を付加する。凸部110(b1)の外周面111は、枠状突状体60が2点で接触し、円柱状突状体70(a1)が1点で接触する。凸部110(b2)の外周面111は、枠状突状体60が1点で接触し、円柱状突状体70(a1)が1点で接触し、板状突状体80が1点で接触する。凸部110(b3)の外周面111は、枠状突状体60が1点で接触し、円柱状突状体70(a1)が1点で接触し、円柱状突状体70(a2)が1点で接触する。凸部110(b4)の外周面111は、円柱状突状体70(a1)が1点で接触し、円柱状突状体70(a2)が1点で接触し、板状突状体80が1点で接触する。凸部110(b5)の外周面111は、枠状突状体60が1点で接触し、円柱状突状体70(a2)が1点で接触し、板状突状体80が1点で接触する。凸部110(b6)の外周面111は、円柱状突状体70(a2)が1点で接触し、板状突状体80が2点で接触する。枠状突状体60の内側に存在する凸部110(図示例では24個)は、突状体50が3点接触することによって、突状体50との間の摩擦力が部位によって異ならずに均一になる。したがって、筐体10は、接続部40と被取付体100との着脱が容易になり、かつ、接続部40と被取付体100との連結力を一層向上させることができる。
【0024】
接続部40の突状体50(枠状突状体60、円柱状突状体70及び板状突状体80)の高さは、凸部110の高さとほぼ同じ寸法に形成できる。
【0025】
図2(A)、図2(B)、図5に示すように、本体部30は、接続部40の側から収納室31の開口部32が形成された一の面の側に向けて広がる四角錐形状を有する。
【0026】
筐体10の形成素材は、特に限定されないが、軽量化の観点から樹脂材料から形成できる。筐体10は、射出成形や、3Dプリンターによる造形等、公知の製造技術を適用して製造される。筐体10を取り付ける部位は、特に限定されない。筐体10は、例えば、壁面、天井面、床面、構造物の外面、子供向け遊具の外面等に取り付けることができる。その他にも、広告、装飾、文字などが表記されたパネル材の表面等にも取り付けることができる。
【0027】
図2(A)、図3に示すように、本体部30は、収納室31の開口部32が形成された一の面に、組立用玩具の嵌合凹部に対して嵌合自在な嵌合凸部36を有することができる。本体部30の嵌合凸部36は、組立用玩具のスタッドと同じ形状、大きさ、ピッチで形成されている。組立用玩具の嵌合凹部は、上記したように、組立用玩具の空洞部に形成されたチューブの周囲に形成される。本体部30の一の面は、組立用玩具のパーツであるアクセサリー等を連結できる。
【0028】
図1図7図8に示すように、筐体10は、収納室31の開口部32が形成された一の面に着脱自在に取り付けられる蓋部材90をさらに有する。蓋部材90は、カメラモジュール20のカメラ21を露出させる第1の穴部92と、カメラモジュール20に搭載されたフラッシュライトによる光を筐体10の外部へ放出するのための第2の穴部93と、を有する。本体部30は、蓋部材90の裏面に形成した嵌合凹部に対して嵌合自在な嵌合凸部36を有することができる。蓋部材90は、裏面とは反対側の表面に、組立用玩具の嵌合凹部に対して嵌合自在な嵌合凸部91を有することができる。
【0029】
蓋部材90は、組立用玩具のパーツを流用することができる。この場合には、上記したように、本体部30の嵌合凸部36は、組立用玩具のスタッドと同じ形状、大きさ、ピッチで形成されている。蓋部材90の嵌合凹部は、組立用玩具の空洞部に形成されたチューブの周囲に形成される。蓋部材90の表面は、組立用玩具のパーツ120(図1図8を参照)を連結できる。
【0030】
図9に示すように、本体部30に形成した溝部35は、本体部30を保持するスタンド200の保持部210を係止するために使用可能である。このようにすれば、筐体10は、被取付体100に接続して使用する場合に限られず、スタンド200によって載置して使用できる。さらに、接続部40に、被取付体100として組立用玩具から構成されたパネル材を接続できる。パネル材には、例えば、広告、装飾、文字などを表記できる。
【0031】
(作用効果)
以上のように、実施形態に係る筐体10は、カメラモジュール20を収納する収納室31が形成された本体部30と、本体部30を被取付体100に接続する接続部40と、を有する。接続部40は、被取付体100に設けられた円柱形状を有する複数の凸部110同士の間に嵌り込む複数の突状体50を有する。筐体10は、凸部110の外周面111と突状体50との間の摩擦力によって、接続部40が被取付体100に着脱自在に接続される。
【0032】
このように構成したカメラモジュール用筐体10は、被取付体100に着脱自在に接続することが可能であり、かつ、比較的強固に被取付体100に接続することが可能となる。
【0033】
被取付体100は、組立用玩具から構成され、凸部110は、組立用玩具の嵌合凸部から構成される。このように構成すれば、汎用性の高い組立用玩具に連結可能な構造を採用しているため、誰でも簡単にウェブカメラを所望の位置に取り付けることが可能となる。
【0034】
接続部40の突状体50は、少なくとも4個以上の凸部110を囲む枠形状を有する枠状突状体60を含んでいる。枠状突状体60の外周面61及び内周面62は、外周面61に向かい合う複数の凸部110及び内周面62に向かい合う複数の凸部110のそれぞれの外周面111に接触する。このように構成すれば、枠状突状体60は、外周面61及び内周面62の両面において、凸部110の外周面111との間に摩擦力が生じる。これによって、筐体10は、強固に被取付体100に接続される。
【0035】
接続部40の突状体50は、矩形状に隣り合う4個の凸部110の内側に嵌り込む円柱形状を有する円柱状突状体70を含んでいる。円柱状突状体70の外周面71は、4個の凸部110のそれぞれの外周面111に接触する。このように構成すれば、円柱状突状体70は、周囲の4個の凸部110の外周面111との間に摩擦力が生じる。これによって、筐体10は、強固に被取付体100に接続される。
【0036】
接続部40の突状体50は、向かい合って配列された2列の凸部110の間に嵌り込む板形状を有する板状突状体80を含んでいる。板状突状体80の対向する2つの外側面81、82は、2列の凸部110のそれぞれの外周面111に接触する。このように構成すれば、板状突状体80は、対向する2つの外側面81、82の両面において、凸部110の外周面111との間に摩擦力が生じる。これによって、筐体10は、強固に被取付体100に接続される。
【0037】
接続部40の突状体50は、上記の枠状突状体60と、円柱状突状体70と、板状突状体80と、を含んでいる。枠状突状体60、円柱状突状体70及び板状突状体80は、凸部110のそれぞれの外周面111に3点接触するように配置されている。このように構成すれば、枠状突状体60の内側に存在する凸部110(図示例では24個)は、突状体50が3点接触することによって、突状体50との間の摩擦力が部位によって異ならずに均一になる。これによって、筐体10は、接続部40と被取付体100との着脱が容易になり、かつ、接続部40と被取付体100との連結力を一層向上させることができる。
【0038】
本体部30は、カメラモジュール20を収納室31内に係止する係止部33を有する。このように構成すれば、カメラモジュール20は、収納室31内の所定の位置にずれることなく収納される。また、筐体10に衝撃が加わった場合であっても、カメラモジュール20が収納室31から外部に飛び出ることを防止できる。
【0039】
本体部30は、収納室31と外部とを連通する連通口34と、カメラモジュール20に接続され連通口34を介して収納室31から外部に引き出されるケーブル22を巻き付け可能な溝部35と、を有する。このように構成すれば、連通口34を通したケーブル22によって、外部からカメラモジュール20に給電したり、カメラモジュール20との間で信号の授受をしたりできる。ケーブル22は溝部35に巻き付けることができる。したがって、ケーブル22をまとめることができ、筐体使用時における外観の美観を高めることができる。さらに、ケーブル22は、カメラモジュール20から抜け難くなり、カメラモジュール20との安定した接続が維持される。
【0040】
本体部30は、収納室31の開口部32が形成された一の面に、組立用玩具の嵌合凹部に対して嵌合自在な嵌合凸部36を有する。このように構成すれば、組立用玩具を用いて、筐体10の拡張が可能となる。例えば、本体部30の一の面に、組立用玩具のパーツであるアクセサリーを連結できる。
【0041】
収納室31の開口部32が形成された一の面に着脱自在に取り付けられる蓋部材90をさらに有する。本体部30は、蓋部材90の裏面に形成した嵌合凹部に対して嵌合自在な嵌合凸部36を有する。蓋部材90は、裏面とは反対側の表面に、組立用玩具の嵌合凹部に対して嵌合自在な嵌合凸部91を有する。このように構成すれば、本体部30の一の面に取り付けた蓋部材90の表面に、組立用玩具のパーツ120(図1図8を参照)を連結可能となり、カメラ21の機能の拡張が可能となる。例えば、ライトをつけたり、電池をつけたり、小型のWi-Fi(登録商標)の機器をつけたりすることができる。また、蓋部材90は、裏面が本体部30の嵌合凸部36と連結可能となっていることによって、蓋部材90が容易に外れることを防ぐことができ、カメラモジュール20を保護できる。
【0042】
本体部30は、接続部40の側から収納室31の開口部32が形成された一の面の側に向けて広がる四角錐形状を有する。このように構成すれば、一の面に直交する方向から見た接続部40の面積が小さくなる。したがって、狭い場所であっても、接続部40を被取付体100に連結して、ウェブカメラ21を設置することが容易となる。また、一の面に直交する方向から一の面を見たとき、つまり筐体10の正面視において、接続部40やカメラ21に接続したケーブル22が見え難くなることから、見栄えを向上できる。
【0043】
以下に、接続部40の種々の変形例を説明する。
【0044】
(変形例1)
図10は、変形例1の接続部40における突状体50と、被取付体100の凸部110との接続状態を模式的に示す断面図である。
【0045】
実施形態においては、枠状突状体60は、外周面61及び内周面62の両面が凸部110の外周面111に接触している。本発明はこの場合に限定されない。枠状突状体60は、外周面61及び内周面62のうち少なくとも内周面62が、内周面62に向かい合う複数の凸部110のそれぞれの外周面111に接触していれば足りる。
【0046】
図10に示すように、変形例1の枠状突状体60は、内周面62のみが凸部110の外周面111に接触している。変形例1においても、枠状突状体60、円柱状突状体70及び板状突状体80が、凸部110のそれぞれの外周面111に3点接触するように配置されている。
【0047】
(変形例2)
図11は、変形例2の接続部40における突状体50と、被取付体100の凸部110との接続状態を模式的に示す断面図である。
【0048】
実施形態の接続部40は、板状突状体80の端部が枠状突状体60の内周面62に接続されていることから、6個の凸部110を囲む枠形状を有する枠状突状体60が4個連結した構成ととらえることができる。枠状突状体60は、6個の凸部110を囲む場合に限定されない。枠状突状体60は、少なくとも4個以上の凸部110を囲む枠形状を有していれば足りる。
【0049】
図11に示すように、変形例2の枠状突状体60は、4個の凸部110を囲む枠形状を有している。変形例2においても、枠状突状体60、円柱状突状体70及び板状突状体80が、凸部110のそれぞれの外周面111に3点接触するように配置されている。
【0050】
(変形例3~5)
図12図13図14のそれぞれは、変形例3、4、5の接続部40における突状体50と、被取付体100の凸部110との接続状態を模式的に示す断面図である。
【0051】
実施形態の接続部40は、枠状突状体60、円柱状突状体70及び板状突状体80を組み合わせて構成されている。また、実施形態の接続部40は、凸部110のそれぞれの外周面111に3点接触するように配置されている。接続部40は、この場合に限定されず、枠状突状体60、円柱状突状体70及び板状突状体80のそれぞれ単独から形成できる。また、突状体50が凸部110の外周面111に3点接触する場合に限られない。
【0052】
図12に示すように、変形例3の接続部40は、枠状突状体60のみから形成されている。図13に示すように、変形例4の接続部40は、円柱状突状体70のみから形成されている。図14に示すように、変形例5の接続部40は、板状突状体80のみから形成されている。これらの変形例3~5は、突状体50が凸部110の外周面111に3点接触する場合に限られない。
【0053】
(変形例6~8)
図15図16図17のそれぞれは、変形例6、7、8の接続部40における突状体50と、被取付体100の凸部110との接続状態を模式的に示す断面図である。
【0054】
実施形態の接続部40は、枠状突状体60、円柱状突状体70及び板状突状体80の3つを組み合わせて構成されている。また、実施形態の接続部40は、凸部110のそれぞれの外周面111に3点接触するように配置されている。接続部40は、この場合に限定されず、枠状突状体60、円柱状突状体70及び板状突状体80のうちの2つを組み合わせて形成できる。図15に示すように、変形例6の接続部40は、枠状突状体60と円柱状突状体70とを組み合わせて形成されている。図16に示すように、変形例7の接続部40は、枠状突状体60と板状突状体80とを組み合わせて形成されている。図17に示すように、変形例8の接続部40は、円柱状突状体70と板状突状体80とを組み合わせて形成されている。これらの変形例6~8は、突状体50が凸部110の外周面111に3点接触する場合に限られない。
【0055】
(その他の変形例)
被取付体100を組立用玩具から構成した実施形態及び変形例1~8を示したが、被取付体100は、組立用玩具から構成する場合に限定されない。被取付体100は、筐体10の接続部40が着脱自在に接続される構成(凸部110)を有する限りにおいて、任意の部材を適用できる。本体部30の一の面に形成した嵌合凸部36、蓋部材90の裏面に形成した嵌合凹部、及び蓋部材90の表面に形成した嵌合凸部91も、組立用玩具を接続する構成に限定されない。部材同士を着脱自在に接続できる限りにおいて、任意の構成(大きさや形状)を適用できる。
【符号の説明】
【0056】
10 カメラモジュール用筐体
20 カメラモジュール
21 カメラ
22 ケーブル
30 本体部
31 収納室
32 開口部
33 係止部
34 連通口
35 溝部
36 嵌合凸部
40 接続部
50 突状体
60 枠状突状体(突状体)
70 円柱状突状体(突状体)
80 板状突状体(突状体)
83 第1の板状突状体(突状体)
84 第2の板状突状体(突状体)
90 蓋部材
91 嵌合凸部
100 被取付体(組立用玩具)
110 凸部(組立用玩具の嵌合凸部(スタッド))
120 組立用玩具のパーツ
200 スタンド
210 保持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17