(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101662
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】プロジェクター
(51)【国際特許分類】
G03B 21/14 20060101AFI20240723BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20240723BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20240723BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
G03B21/14 E
G03B21/00 E
H04N5/64 501D
H04N5/74 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005684
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】槌谷 浩
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
【Fターム(参考)】
2K203FA03
2K203FA23
2K203FA32
2K203FA44
2K203FA62
2K203FA82
2K203FB04
2K203GA04
2K203GB12
2K203GB18
2K203KA01
2K203KA25
2K203MA32
5C058AA18
5C058BA35
5C058EA02
5C058EA54
(57)【要約】
【課題】小型化および高音質化を両立させたプロジェクターを提供する。
【解決手段】本発明のプロジェクターは、白色光を射出する光源と、光源から射出された白色光を画像信号に基づいて変調し、カラーの画像光を射出する1つの液晶パネルと、液晶パネルから射出された画像光を投射する投射レンズと、音を発する音発生部と、を備える。音発生部は、スピーカーと、スピーカーの背面を収容する収容筐体と、を有し、液晶パネルは、前記収容筐体に固定される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
白色光を射出する光源と、
前記光源から射出された前記白色光を画像信号に基づいて変調し、カラーの画像光を射出する1つの液晶パネルと、
前記液晶パネルから射出された前記画像光を投射する投射レンズと、
音を発する音発生部と、を備え、
前記音発生部は、スピーカーと、前記スピーカーの背面を収容する収容筐体と、を有し、
前記液晶パネルは、前記収容筐体に固定される
ことを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
前記液晶パネルは、前記収容筐体の内側に収容される
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項3】
前記白色光の光路または前記画像光の光路上に配置される光学部品をさらに備え、
前記光学部品および前記光源の少なくとも一方が前記収容筐体の内側に収容される
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項4】
前記白色光または前記画像光を反射し、前記収容筐体の内側に収容される反射部材をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項5】
前記収容筐体は、前記反射部材の光反射面と反対側の第1空間を囲む第1筐体部と、前記液晶パネルが固定され前記第1空間に連通する第2空間を囲む第2筐体部と、を有する
ことを特徴とする請求項4に記載のプロジェクター。
【請求項6】
前記光源、前記液晶パネルおよび前記反射部材は、前記第2筐体部に囲まれた前記第2空間に収容される
ことを特徴とする請求項5に記載のプロジェクター。
【請求項7】
前記スピーカーの背面は、前記第1筐体部に囲まれた前記第1空間に収容される
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のプロジェクター。
【請求項8】
前記音発生部は、複数の前記スピーカーを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項9】
前記複数のスピーカーは、第1スピーカーと第2スピーカーとを含み、
前記第1スピーカーおよび前記第2スピーカーは、各々が同じ方向を向いた状態で前記収容筐体に配置される
ことを特徴とする請求項8に記載のプロジェクター。
【請求項10】
前記収容筐体は、前記液晶パネルを支持する第1壁部と、平面からなる内面を含む第2壁部を有し、
前記スピーカーは、前記収容筐体の前記第2壁部に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献には、光変調装置として1枚の液晶パネルを用いた単板方式のプロジェクターが開示されている。このような単板方式のプロジェクターでは1枚の液晶パネルで画像を形成するため、サイズの大きい液晶パネルを採用し、これに伴って、光源から液晶パネルまでの光路上に配置する光学部品も大型化なものが採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、内蔵スピーカーのエンクロージャーの容積を大きくすること、プロジェクターのさらなる高音質化が望まれている。しかしながら、上記のような単板方式のプロジェクターにおいてエンクロージャーの容積が大きいスピーカーを設けると、プロジェクター自体が大型化してしまうという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明の1つの態様によれば、白色光を射出する光源と、前記光源から射出された前記白色光を画像信号に基づいて変調し、カラーの画像光を射出する1つの液晶パネルと、前記液晶パネルから射出された前記画像光を投射する投射レンズと、音を発する音発生部と、を備え、前記音発生部は、スピーカーと、前記スピーカーの背面を収容する収容筐体と、を有し、前記液晶パネルは、前記収容筐体に固定されるプロジェクターが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
【
図2】
図1のII-II線矢視による断面図である。
【
図3】第2実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
【
図4】第3実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
【
図5】第4実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
【
図6】第5実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
【
図7】第6実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
【
図8】第7実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
【
図9A】第8実施形態のプロジェクターの要部構成を示す斜視図である。
【
図9B】第8実施形態のプロジェクターの要部構成を示す断面図である。
【
図10A】第9実施形態のプロジェクターの要部構成を示す斜視図である。
【
図10B】第9実施形態のプロジェクターの要部構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター100は、被投射面であるスクリーンSCR上にカラー画像を表示する投射型画像表示装置である。
プロジェクター100は、光源ユニット1と、画像生成部2と、投射レンズ3と、音発生部4と、外装筐体5と、を備えている。
【0009】
以下、図面中に示すXYZ座標系を用いて各部材の配置関係を説明する場合がある。各図面において、Y軸はプロジェクター100における光学部品が並ぶ基準軸である光軸AXに沿う軸である。X軸はY軸に直交し、プロジェクター100が画像を投射するスクリーンSCRの幅方向に沿う軸である。Z軸はX軸およびY軸に直交する軸であり、スクリーンSCRの高さ方向に沿う軸である。
【0010】
本実施形態では、例えば、Z軸に沿う両方向をまとめてプロジェクター100における「上下方向Z」、+Z方向に向かう方向を「上側」、-Z方向に向かう方向を「下側」と称す。また、X軸に沿う両方向をまとめてプロジェクター100における「左右方向X」、+X方向に向かう方向を「右側」、-X方向に向かう方向を「左側」と称する。また、Y軸に沿う両方向をまとめてプロジェクター100における「前後方向Y」、+Y方向に向かう方向を「前側」、-Y方向に向かう方向を「後側」と称す。
なお、上下方向Z、前後方向Yおよび左右方向Xとは、単にプロジェクター100の各構成部材の配置関係を説明するための名称であって、プロジェクター100における実際の設置姿勢や向きを規定するものではない。
【0011】
光源ユニット1は、光源10とリフレクター(反射部材)11とを含む。
光源10は白色光Lを射出する。本実施形態の光源10は、例えば、発光ダイオード(LED)から構成される。本実施形態のプロジェクター100は、光源10としてLEDを用いることで光源ユニット1の小型化および軽量化を図っている。
リフレクター11は、光源10の光射出側に設けられる。リフレクター11は、光源10から大きい放射角で射出された白色光Lを反射して画像生成部2に入射させる。
なお、リフレクター11は必要に応じて省略してもよい。つまり、光源ユニット1は光源10のみで構成されてもよい。
【0012】
画像生成部2は、第1レンズ(光学部品)21と、1つの液晶パネル22と、第2レンズ(光学部品)23と、を有する。
第1レンズ21は液晶パネル22の光入射側である前側(+Y)に位置し、光源ユニット1から射出される白色光Lの光路上に配置される。第1レンズ21は白色光Lを平行化して液晶パネル22に入射させる。なお、第1レンズ21をフレネルレンズで構成することで光軸AXに沿うプロジェクター100の前後方向Yの寸法を小型化してもよい。
【0013】
液晶パネル22はカラーフィルターを有し、光源10からの白色光Lを画像情報に基づいて変調し、カラーの画像光LTを生成して射出する。液晶パネル22は、光入射側および光射出側に設けられた不図示の入射側偏光板を含む。
【0014】
本実施形態のプロジェクター100は1枚の液晶パネル22を用いた単板方式を採用することで装置構成の小型化を図っている。
【0015】
第2レンズ23は液晶パネル22の光射出側である前側(+Y)に位置し、液晶パネル22から射出された画像光LTの光路上に配置される。第2レンズ23は画像光LTを投射レンズ3に向けて集光して射出する。なお、第2レンズ23をフレネルレンズで構成することで光軸AXに沿うプロジェクター100の前後方向Yの寸法を小型化してもよい。
【0016】
投射レンズ3は、画像生成部2の液晶パネル22から射出された画像光LTを投射面であるスクリーンSCRに拡大して投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー画像が表示される。
【0017】
音発生部4は、プロジェクター100からスクリーンSCR上に投射する画像光LTに応じた音を発生する。音発生部4は、スピーカー40と、収容筐体41と、を有する。スピーカー40は音声を含む所定の音を発する。収容筐体41は、スピーカー40を保持する。
【0018】
図2は
図1のII-II線矢視による断面図である。
図2に示すように、スピーカー40は、音を発する前面40aと、前面40aの反対面である背面40bと、を有する。収容筐体41は、スピーカー40の背面40bを収容した状態でスピーカー40を保持する。本実施形態の場合、スピーカー40は収容筐体41のうち上下方向Zの上側(+Z)に位置する上壁(第2壁部)410に配置される。液晶パネル22は下壁420に設けられた保持構造401によって収容筐体に対して固定される。なお、本実施形態では、保持構造401は収容筐体41の下壁(第1壁部)420に設けられるとしたが、他の壁部に設けられていても良い。
【0019】
上壁410の内面410aは平面で構成されている。上壁410の内面410aには、収容筐体41の内部に収容される各部材を保持する保持構造が設けられていない。つまり、収容筐体41の上壁410はスピーカー40の保持以外に利用されていない面であると換言できる。
【0020】
このように本実施形態のプロジェクター100によれば、収容筐体41のうち光学部品の保持などに利用しない面(デッドスペース)をスピーカー40の保持に利用することができる。よって、デッドスペースを有効に利用してスピーカー40を配置できるため、スピーカー40を設けるために収容筐体41の大型化を抑制できる。なお、本実施形態では上壁410はスピーカー40の保持以外に利用されないとしたが、必要に応じて上壁410のうちスピーカー40を保持している領域以外とは異なる他の領域に光学部品を保持する構造を別に設けても良い。
【0021】
なお、スピーカー40の背面40bには不図示のスピーカーケーブルが接続されるが、スピーカーケーブルは収容筐体41内を通過する光を遮らない位置に引き回される。
【0022】
収容筐体41は、スピーカー40の背面40bを覆うことで音質を向上させるエンクロージャーとして機能する。なお、収容筐体41は、内部空間を密閉状態とする構成でも良いし、外装筐体5を介して内部空間と外部とを連通させる構成を採用してもよい。
【0023】
図1に戻って、本実施形態の収容筐体41は、上下方向Zから平面視した際、略矩形状を有している。また、本実施形態の収容筐体41は、光源ユニット1と対向する第1側壁部411に設けられた透光性部材からなる第1窓部411aと、投射レンズ3と対向する第2側壁部412に設けられた透光性部材からなる第2窓部412aとを含む。収容筐体41は、第1窓部411aを介して光源ユニット1から射出された白色光Lを内部に取り込むとともに、第2窓部412aを介して画像生成部2から射出された画像光LTを投射レンズ3に入射させる。なお、収容筐体41は、第1窓部411aに代えて第1側壁部411に形成した開口を介して光源ユニット1からの白色光Lを内部に取り込んでもよいし、第2窓部412aに代えて第2側壁部412に形成した開口を介して画像光LTを投射レンズ3に入射させてもよい。
【0024】
外装筐体5は、光源ユニット1、画像生成部2、投射レンズ3および音発生部4を収容する。光源ユニット1、画像生成部2、投射レンズ3および音発生部4は、外装筐体5の内側に収容される。投射レンズ3は、少なくとも光射出面を外装筐体5の外側に露出させるように、外装筐体5に取り付けられる。外装筐体5は複数の壁部で構成された略直方体箱状であり、プロジェクター100の外装を構成する。外装筐体5は、
図2に示すように、収容筐体41に保持されたスピーカー40の前面40aを露出あるいは突出させる開口50aを有する。本実施形態の場合、外装筐体5は、上下方向Zの上側(+Z)に位置する天板50に開口50aが設けられている。
【0025】
本実施形態において、画像生成部2は音発生部4の収容筐体41の内側に収容されている。すなわち、液晶パネル22、第1レンズおよび第2レンズは収容筐体41の内側に収容される。液晶パネル22、第1レンズおよび第2レンズは、収容筐体41内に固定されている。
【0026】
本実施形態のプロジェクター100において、音発生部4の収容筐体41は、スピーカー40のエンクロージャーを構成する箱体と画像生成部2の各構成部品である液晶パネル22、第1レンズ21および第2レンズ23を収容する筐体とを兼ねている。一般的にエンクロージャーの容積が大きいほど、スピーカーの音質が向上することが知られている。
【0027】
ここで、スピーカー40のエンクロージャーを構成する箱体と画像生成部2の構成部品を収容する筐体とが別部材で構成された場合を比較例として検討する。
このような比較例の構成において、仮に、スピーカーの高音質化を図るためにエンクロージャーの容量を大きくしたとする。この場合、画像生成部の構成部品を収容する筐体とは別に大きな箱体を内部に収容可能と外装筐体が必要となるため、プロジェクター自体が大型化するという問題が生じてしまう。
【0028】
これに対して、本実施形態のプロジェクター100は、白色光Lを射出する光源10と、光源10から射出された白色光Lを画像信号に基づいて変調し、カラーの画像光LTを射出する1つの液晶パネル22と、液晶パネル22から射出された画像光LTを投射する投射レンズ3と、音を発する音発生部4と、を備えている。また、音発生部4は、スピーカー40と、スピーカー40の背面40bを収容する収容筐体41と、を有し、液晶パネル22は、収容筐体41に固定されている。
【0029】
本実施形態のプロジェクター100によれば、音発生部4の収容筐体41がスピーカー40のエンクロージャーを構成する箱体と画像生成部2の各構成部品である液晶パネル22を収容する筐体とを兼ねた構成を採用している。これにより、本実施形態のプロジェクター100は、エンクロージャーの容積を十分に確保しつつ、液晶パネル22を収容するための筐体を設置するスペースが不要となるので、装置構成の大型化を抑制することができる。
したがって、本実施形態のプロジェクター100によれば、小型化および高音質化を両立させた付加価値の高いプロジェクターを提供できる。
【0030】
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態のプロジェクターについて説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは画像生成部の構成である。このため、以下では画像生成部の構成を主に説明し、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0031】
図3は本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
図3に示すように、本実施形態のプロジェクター200は、光源ユニット1と、画像生成部20と、投射レンズ3と、音発生部4Aと、外装筐体5と、を備えている。
本実施形態の画像生成部20は、第1レンズ21と、1つの液晶パネル22と、第2レンズ23と、反射ミラー(反射部材)24と、を有する。
【0032】
本実施形態のプロジェクター200において、光源ユニット1、画像生成部20および反射ミラー24は左右方向Xと平行な第1光軸AX1に沿って配置され、反射ミラー24および投射レンズ3は左右方向Xと平行な第2光軸AX2に沿って配置される。
【0033】
本実施形態の液晶パネル22は、収容筐体41Aの投射レンズ3と対向する第3側壁部413と収容筐体41Aの第3側壁部と反対側の第4側壁部414とに設けられた保持構造401によって収容筐体41Aに対して固定されている。なお、本実施形態において、液晶パネル22の光入射側の空間と光出射側の空間とは液晶パネル22および保持構造401によって隔てられてもよいし、隔てられていない、すなわち互いに連通していても良い。
【0034】
反射ミラー24は、画像生成部20と投射レンズ3との間に配置される。反射ミラー24は、画像生成部20の液晶パネル22から射出された画像光LTを反射する。反射ミラー24は、光反射面24aが第1光軸AX1および第2光軸AX2に対して45°の角度をなすように音発生部4の収容筐体41Aの内側に配置されている。反射ミラー24は、画像生成部20から射出された画像光LTの光路を90°折り曲げて投射レンズ3に入射させる。
【0035】
本実施形態の収容筐体41Aは、反射ミラー24を保持する保持面42を有している。保持面42は、収容筐体41Aの内面の一部で構成される。このため、本実施形態の収容筐体41Aは、上下方向Zから平面視した際、略台形状を有している。
【0036】
本実施形態において、スピーカー40は、上下方向Zから平面視して、画像生成部20と反射ミラー24との間に配置されるが、スピーカー40の収容筐体41Aに対する取り付け位置は特に限定されない。
【0037】
本実施形態のプロジェクター200によれば、反射ミラー24により画像光LTの光路を90°折り曲げて投射レンズ3から射出する反射構造を採用する場合においても、装置構成の小型化および高音質化を実現したプロジェクターを提供できる。
【0038】
(第3実施形態)
続いて、第3実施形態のプロジェクターについて説明する。本実施形態と第2実施形態との違いは各部材のレイアウトである。このため、以下では各部材のレイアウトの違いを主に説明し、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0039】
図4は本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
図4に示すように、本実施形態のプロジェクター300は、光源ユニット1と、画像生成部20と、投射レンズ3と、音発生部4Bと、外装筐体5と、を備えている。
【0040】
本実施形態のプロジェクター300において、画像生成部20および光源ユニット1は、音発生部4Bの収容筐体41Bの内側に収容されている。すなわち、本実施形態の場合、液晶パネル22、第1レンズおよび第2レンズ、光源10およびリフレクター11、並びに反射ミラー24が収容筐体41Bの内側に収容されている。このため、収容筐体41Bからなるエンクロージャーの容積を第2実施形態の収容筐体41Aよりも拡大させることができる。
【0041】
本実施形態の液晶パネル22は、収容筐体41Bの第4側壁部414に設けられた保持構造401によって収容筐体41Bに対して固定されている。なお、本実施形態では、保持構造401は収容筐体41Bの第4側壁部414に設けられるとしたが、他の壁部に設けられていても良い。
【0042】
本実施形態のプロジェクター300によれば、画像光LTの光路を90°折り曲げて投射レンズ3から射出する反射構造を採用する場合において、装置構成の大型化を抑制しつつエンクロージャーの容積を拡げることでさらなる高音質化を実現できる。
【0043】
(第4実施形態)
続いて、第4実施形態のプロジェクターについて説明する。本実施形態と第3実施形態との違いは音発生部の収容筐体の構成である。このため、以下では音発生部の収容筐体の違いを主に説明し、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0044】
図5は本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
図5に示すように、本実施形態のプロジェクター400は、光源ユニット1と、画像生成部20と、投射レンズ3と、音発生部4Cと、外装筐体5と、を備えている。
【0045】
本実施形態のプロジェクター400において、画像生成部20および光源ユニット1は、音発生部4Cの収容筐体41Cの内側に収容されている。収容筐体41Cは液晶パネル22を支持する支持壁143を有する。支持壁143は開口143aを介して液晶パネル22の光入射面22aを露出させるように光入射面22aの周囲を保持する。すなわち、液晶パネル22は支持壁143の開口143aを閉塞する。
【0046】
本実施形態において、収容筐体41Cは、液晶パネル22および支持壁143により内部空間が第1収容空間141と第2収容空間142とに分離されている。第1収容空間141は光源ユニット1と第1レンズ21とを収容し、第2収容空間142は液晶パネル22と第2レンズ23と反射ミラー24とを収容する。本実施形態において、第1収容空間141および第2収容空間142は各々が連通しない状態とされるが、第1収容空間141および第2収容空間142は不図示の開口を介して互いが連通されていてもよい。
【0047】
本実施形態において、スピーカー40の背面40bは、収容筐体41Cの第1収容空間141内に収容されている。なお、スピーカー40の背面40bは、収容筐体41Cの第2収容空間142内に収容されてもよい。
【0048】
本実施形態のプロジェクター400によれば、液晶パネル22を用いて収容筐体41Cの内部空間を分離するため、液晶パネル22に白色光Lを入射させるための窓部を省略することができる。よって、収容筐体41Cの構成を簡略化することができる。
【0049】
(第5実施形態)
続いて、第5実施形態のプロジェクターについて説明する。本実施形態と第2実施形態との違いは音発生部の収容筐体の構成である。このため、以下では音発生部の収容筐体の違いを主に説明し、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0050】
図6は本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
図6に示すように、本実施形態のプロジェクター500は、光源ユニット1と、画像生成部20と、投射レンズ3と、音発生部4Dと、外装筐体5と、を備えている。
【0051】
本実施形態のプロジェクター500において、画像生成部20の一部である第2レンズ23と反射ミラー24とは音発生部4Dの収容筐体41Dの内側に収容されている。収容筐体41Dは左右方向Xの左側(-X)に位置する左外壁145に液晶パネル22を保持する。左外壁145は開口145aを介して液晶パネル22の光射出面22bを露出させるように光射出面22bの周囲を保持する。すなわち、液晶パネル22は左外壁145の開口145aを閉塞する。
【0052】
本実施形態において、収容筐体41Dは、液晶パネル22および左外壁145により内部空間を密閉している。すなわち、本実施形態の場合、液晶パネル22は収容筐体41Dに収容されず、収容筐体41Dに固定される。
【0053】
本実施形態のプロジェクター500によれば、液晶パネル22を用いて収容筐体41Dを閉塞するため、液晶パネル22に対して光源ユニット1からの白色光Lを直接入射させることができる。このため、第5実施形態と同様、窓部を省略することで収容筐体41Dの構成を簡略化できる。
【0054】
(第6実施形態)
続いて、第6実施形態のプロジェクターについて説明する。本実施形態と第3実施形態との違いは音発生部の収容筐体の構成である。このため、以下では音発生部の収容筐体の違いを主に説明し、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0055】
図7は本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
図7に示すように、本実施形態のプロジェクター600は、光源ユニット1と、画像生成部20と、投射レンズ3と、音発生部4Eと、外装筐体5と、を備えている。
【0056】
本実施形態のプロジェクター600において、音発生部4Eの収容筐体41Eは、第1筐体部151と第2筐体部152とを含む。第2筐体部152は、
図4に示した収容筐体41Bと同じ形状を有する。すなわち、第2筐体部152は、液晶パネル22、第1レンズおよび第2レンズ、光源10およびリフレクター11、並びに反射ミラー24を内側に収容するとともに各々を固定する。以下、第2筐体部152が囲む空間を第2空間K2と称す。
【0057】
本実施形態の液晶パネル22は、収容筐体41Eの第4側壁部414に設けられた保持構造401によって収容筐体41Eに対して固定されている。なお、本実施形態では、保持構造401は収容筐体41Eの第4側壁部414に設けられるとしたが、他の壁部に設けられていても良い。
【0058】
第1筐体部151は、反射ミラー24の光反射面24aと反対側の第1空間K1を囲む。本実施形態において、第1空間K1は、第2筐体部152における反射ミラー24を保持する保持面42を含む保持壁144の背面側の空間に相当する。
図4に示したように収容筐体41Bでは、反射ミラー24を保持する保持面42を含む保持壁144の背面側の空間は外装筐体5内において有効に利用されない、所謂、デッドスペースに相当する。
【0059】
本実施形態のプロジェクター600において、スピーカー40の背面40bは、第1筐体部151に囲まれた第1空間K1に収容される。また、本実施形態の収容筐体41Eは、第1筐体部151が囲む第1空間K1と第2筐体部152が囲む第2空間K2とを連通させる連通孔155を有する。本実施形態では、スピーカー40の背面40bは、第1筐体部に151に囲まれた第1空間K1に収容されるとしたが、第2筐体部152が囲む第2空間K2に収容されていても良い。
【0060】
本実施形態のプロジェクター600によれば、デッドスペースに相当する空間をスピーカー40のエンクロージャーとして有効に利用することができる。また、第1空間K1と第2空間K2とが連通されるため、一つの大きなエンクロージャーとして機能する。このため、本実施形態のプロジェクター600は、外装筐体5内のスペースを有効利用しつつエンクロージャーの容積を最大化することで小型化および高音質化を両立させた付加価値の高いプロジェクターを提供できる。
【0061】
(第7実施形態)
続いて、第7実施形態のプロジェクターについて説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは音発生部の収容筐体の構成である。このため、以下では音発生部の収容筐体の違いを主に説明し、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0062】
図8は本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
図8に示すように、本実施形態のプロジェクター700は、光源ユニット1と、画像生成部20と、投射レンズ3と、音発生部4Fと、外装筐体5と、を備えている。
本実施形態のプロジェクター700において、画像生成部20および光源ユニット1は、音発生部4Eの収容筐体41Fの内側に収容されている。すなわち、本実施形態の場合、液晶パネル22、第1レンズおよび第2レンズ、並びに、光源10およびリフレクター11が収容筐体41Fの内側に収容されている。このため、収容筐体41Fからなるエンクロージャーの容積を第1実施形態の収容筐体41よりも拡大させることができる。
【0063】
本実施形態の液晶パネル22は、収容筐体41Fの第1側壁部411および第2側壁部412間を接続する第5側壁部415と第5側壁部415の反対の第6側壁部416とに設けられた保持構造401によって収容筐体41Fに対して固定されている。なお、本実施形態において、液晶パネル22の光入射側の空間と光出射側の空間とは液晶パネル22および保持構造401によって隔てられてもよいし、隔てられていない、すなわち互いに連通していても良い。
【0064】
本実施形態のプロジェクター700によれば、画像生成部2から射出した画像光LTの光路を折り曲げることなく投射レンズ3から射出する構造を採用する場合において、装置構成の大型化を抑制しつつエンクロージャーの容積を拡げることでさらなる高音質化を実現したプロジェクターを提供できる。
【0065】
(第8実施形態)
続いて、第8実施形態のプロジェクターについて説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは音発生部の収容筐体の構成である。このため、以下では音発生部の収容筐体の違いを主に説明し、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0066】
図9Aは本実施形態のプロジェクターの要部構成を示す斜視図である。
図9Bは本実施形態のプロジェクターの要部構成を示す断面図である。
図9Aに示すように、本実施形態のプロジェクター800において、音発生部4Gの収容筐体41Gは、第1筐体部161と第2筐体部162とを含む。第2筐体部162は、
図3に示した収容筐体41Aと同じ形状を有する。すなわち、第2筐体部162は、画像生成部2および反射ミラー24を内側に収容するとともに各々を固定する。以下、第2筐体部162が囲む空間を第2空間K20と称す。
【0067】
第1筐体部161は、リフレクター11の光反射面11aと反対側の第1空間K10を囲む。本実施形態において、第1空間K10は、リフレクター11の4つの外側面11bの周辺に位置する空間に相当する。
図3に示したように収容筐体41Aでは、リフレクター11の外側面11bの周辺に位置する空間は外装筐体5内において有効に利用されない、所謂、デッドスペースに相当する。
【0068】
本実施形態のプロジェクター800において、スピーカー40は、収容筐体41Gのうち第1筐体部161の前後方向Yの後側(-Y)の外壁161aに設けられる。スピーカー40の背面40bは、
図9Bに示すように、第1筐体部161に囲まれた第1空間K10に収容される。また、本実施形態の収容筐体41Gは、第1筐体部161が囲む第1空間K10と第2筐体部162が囲む第2空間K20とを連通させる連通孔165を有する。連通孔165は、上下方向Zの下側(-Z)において第1筐体部161と第2筐体部162とを連通させる。
【0069】
本実施形態の液晶パネル22は、第2筐体部162の投射レンズ3側の第7側壁部417に設けられた保持構造401によって収容筐体41Gの第2筐体部162に対して固定されている。なお、本実施形態では、保持構造401は第2筐体部162の第7側壁部417に設けられるとしたが、他の壁部に設けられていても良い。
【0070】
本実施形態のプロジェクター800によれば、デッドスペースに相当する空間をスピーカー40のエンクロージャーとして有効に利用することができる。また、第1空間K10と第2空間K20とが連通されるため、一つの大きなエンクロージャーとして機能する。このため、本実施形態のプロジェクター800は、外装筐体5内のスペースを有効利用しつつエンクロージャーの容積を最大化することで小型化および高音質化を両立させた付加価値の高いプロジェクターを提供できる。
【0071】
(第9実施形態)
続いて、第9実施形態のプロジェクターについて説明する。本実施形態と第8実施形態との違いは音発生部がスピーカーを複数備える点である。このため、以下ではスピーカーのレイアウトを主に説明し、上記実施形態と共通の部材については同じ符号を付し、詳細については説明を省略する。
【0072】
図10Aは本実施形態のプロジェクターの要部構成を示す斜視図である。
図10Bは本実施形態のプロジェクターの要部構成を示す断面図である。
図10Aに示すように、本実施形態のプロジェクター900において、音発生部4Gは、複数のスピーカー140を含む。複数のスピーカー140は、第1スピーカー140aと第2スピーカー140bとを含む。2つスピーカー140を備えることでステレオ音源を発することができる。本実施形態の場合、複数のスピーカー140は2つのスピーカーで構成されたが、スピーカーの数は3つ以上でもよい。
【0073】
第1スピーカー140aは、収容筐体41Gのうち第1筐体部161の上下方向Zの上側(+Z)を向く上壁161bに設けられる。第2スピーカー140bは、収容筐体41Gのうち第2筐体部162の上下方向Zの上側(+Z)を向く上壁162bに設けられる。第1筐体部161の上壁161bと第2筐体部162の上壁162bとは互いに同じ方向(+Z)を向く。本実施形態の場合、また、上壁161bおよび上壁162bの表面は互いに面一とされるが、上壁161bおよび上壁162bの表面は上下方向Zにおいて互いの位置がずれていてもよい。
【0074】
図10Bに示すように、第1スピーカー140aの背面140a1は第1筐体部161に囲まれた第1空間K10内に収容され、第2スピーカー140bの背面140b1は第2筐体部162に囲まれた第2空間K20内に収容される。
【0075】
このような構成に基づき、本実施形態のプロジェクター900において、第1スピーカー140aおよび第2スピーカー140bは、各々が同じ方向(+Z)を向いた状態で収容筐体41Gに配置される。
このため、本実施形態のプロジェクター900によれば、同じ方向を向いた状態で配置された第1スピーカー140aおよび第2スピーカー140bを含む音発生部4Gを備えるため、音の指向性を高めることができる。これにより、プロジェクター900に対して所定方向に位置するユーザーに向けてより高音質な音を発することができる。
【0076】
本実施形態の液晶パネル22は、第2筐体部162の下側(-Z)の第8側壁部418に設けられた保持構造401によって収容筐体41Gの第2筐体部162に対して固定されている。本実施形態では、保持構造401は第2筐体部162の第8側壁部418に設けられるとしたが、他の壁部に設けられていても良い。
【0077】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
その他、プロジェクターを構成する各種構成要素の数、配置、形状および材料等の具体的な構成は、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。
【0078】
例えば、第9実施形態では2つのスピーカーを並べて配置したが、2つのスピーカーは互いに反対向き配置されていてもよい。第1実施形態~第8実施形態の構成において、スピーカー40を2つ以上配置してもよい。この場合において、各スピーカーは収容筐体の同一面に並んで配置されてもよいし、異なる面に配置されてもよい。
【0079】
以下、本開示のまとめを付記する。
(付記1)
白色光を射出する光源と、
前記光源から射出された前記白色光を画像信号に基づいて変調し、カラーの画像光を射出する1つの液晶パネルと、
前記液晶パネルから射出された前記画像光を投射する投射レンズと、
音を発する音発生部と、を備え、
前記音発生部は、スピーカーと、前記スピーカーの背面を収容する収容筐体と、を有し、
前記液晶パネルは、前記収容筐体に固定される
ことを特徴とするプロジェクター。
【0080】
この構成のプロジェクターによれば、音発生部の収容筐体がスピーカーのエンクロージャーを構成する箱体と画像生成部の各構成部品である液晶パネルを収容する筐体とを兼ねた構成を実現できる。このため、この構成のプロジェクターは、エンクロージャーの容積を十分に確保しつつ、液晶パネルを収容するための筐体を設置するスペースが不要となるので、装置構成の大型化を抑制できる。
したがって、小型化および高音質化を両立させた付加価値の高いプロジェクターを提供できる。
【0081】
(付記2)
前記液晶パネルは、前記収容筐体の内側に収容される
ことを特徴とする付記1に記載のプロジェクター。
【0082】
この構成によれば、液晶パネルを収容する分だけ収容筐体が大きくなるため、装置構成の大型化を抑制しつつエンクロージャーの容積を効率良く大きくすることでさらなる高音質化を図ることができる。
【0083】
(付記3)
前記白色光の光路または前記画像光の光路上に配置される光学部品をさらに備え、
前記光学部品および前記光源の少なくとも一方が前記収容筐体の内側に収容される
ことを特徴とする付記1または付記2に記載のプロジェクター。
【0084】
この構成によれば、光学部品および光源の少なくとも一方を収容する分だけ収容筐体が大きくなるため、装置構成の大型化を抑制しつつエンクロージャーの容積を効率良く大きくすることでさらなる高音質化を図ることができる。
【0085】
(付記4)
前記白色光または前記画像光を反射し、前記収容筐体の内側に収容される反射部材をさらに備える、
ことを特徴とする付記1から付記3のうちのいずれか一つに記載のプロジェクター。
【0086】
この構成によれば、画像光の光路を折り曲げて投射レンズから射出する反射構造を採用するプロジェクターにおいて、小型化および高音質化を両立させることができる。
【0087】
(付記5)
前記収容筐体は、前記反射部材の光反射面と反対側の第1空間を囲む第1筐体部と、前記液晶パネルが固定され前記第1空間に連通する第2空間を囲む第2筐体部と、を有する
ことを特徴とする付記4に記載のプロジェクター。
【0088】
この構成によれば、第1空間と第2空間とが連通されるため、一つの大きなエンクロージャーとして機能するため、装置内のスペースを有効利用しつつエンクロージャーの容積を最大化することで小型化および高音質化を両立させた付加価値の高いプロジェクターを提供できる。
【0089】
(付記6)
前記光源、前記液晶パネルおよび前記反射部材は、前記第2筐体部に囲まれた前記第2空間に収容される
ことを特徴とする付記5に記載のプロジェクター。
【0090】
この構成によれば、光源、液晶パネルおよび反射部材を収容する分だけ第2筐体部が大きくなるため、装置構成の大型化を抑制しつつエンクロージャーの容積を効率良く大きくすることでさらなる高音質化を図ることができる。
【0091】
(付記7)
前記スピーカーの背面は、前記第1筐体部に囲まれた前記第1空間に収容される
ことを特徴とする付記5または付記6に記載のプロジェクター。
【0092】
この構成によれば、デッドスペースに相当する第1空間をスピーカーのエンクロージャーとして有効に利用することができる。
【0093】
(付記8)
前記音発生部は、複数の前記スピーカーを有する
ことを特徴とする付記1から付記7のうちのいずれか一つに記載のプロジェクター。
【0094】
この構成によれば、複数のスピーカーを備えることでステレオ音源を発することができる。
【0095】
(付記9)
前記複数のスピーカーは、第1スピーカーと第2スピーカーとを含み、
前記第1スピーカーおよび前記第2スピーカーは、各々が同じ方向を向いた状態で前記収容筐体に配置される
ことを特徴とする付記8に記載のプロジェクター。
【0096】
この構成によれば、同じ方向を向いた状態で配置された第1スピーカーおよび第2スピーカーを含む音発生部を備えるため、音の指向性を高めることができる。これにより、プロジェクターに対して所定方向に位置するユーザーに向けてより高音質な音を発することができる。
【0097】
(付記10)
前記収容筐体は、前記液晶パネルを支持する第1壁部と、平面からなる内面を含む第2壁部を有し、
前記スピーカーは、前記収容筐体の前記第2壁部に配置される
ことを特徴とする付記1から付記9のうちのいずれか一つに記載のプロジェクター。
【0098】
ここで、平面からなる内面を有する第2壁部は収容筐体の内部に収容される各部材を保持する保持構造が設けられないため、収容筐体の第2壁部はスピーカーの保持以外に利用されていない面となる。この構成によれば、収容筐体のうち光学部品の保持などに利用しない面(デッドスペース)をスピーカーの保持に利用することができる。よって、デッドスペースを有効に利用してスピーカーを配置できるため、装置構成のさらなる小型化を図ることができる。
【符号の説明】
【0099】
3…投射レンズ、4,4A,4B,4C,4D,4E,4F,4G…音発生部、10…光源、11…リフレクター(反射部材)、11a,24a…光反射面、21…第1レンズ(光学部品)、22…液晶パネル、23…第2レンズ(光学部品)、24…反射ミラー(反射部材)、40,140…スピーカー、40b,140a1,140b1…背面、41,41A,41B,41C,41D,41E,41F,41G…収容筐体、100,200,300,400,500,600,700,800,900…プロジェクター、140a…第1スピーカー、140b…第2スピーカー、151,161…第1筐体部、152,162…第2筐体部、410…上壁(第2壁部)、410a…内面、412…第2側壁部、420…下壁(第1壁部)、K1,K10…第1空間、K2,K20…第2空間、L…白色光、LT…画像光。