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特開2024-10168カイロプラクティック矯正器具システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010168
(43)【公開日】2024-01-23
(54)【発明の名称】カイロプラクティック矯正器具システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61H 1/00 20060101AFI20240116BHJP
【FI】
A61H1/00 311C
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023189300
(22)【出願日】2023-11-06
(62)【分割の表示】P 2022019513の分割
【原出願日】2018-09-18
(31)【優先権主張番号】62/559,806
(32)【優先日】2017-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MySQL
(71)【出願人】
【識別番号】520094787
【氏名又は名称】アクティベーター メソッド インターナショナル,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】フュール,アーラン,ダブリュ.
(57)【要約】
【課題】弾性又はクッション性のヘッドを有するプランジャーを介して、選択可能な矯正エネルギーインパルスを患者に印加する、手持ち式のバッテリー電動カイロプラクティック矯正器具、マニピュレーター、又はスラスターを提供する。
【解決手段】プランジャーに印加されるエネルギーインパルスは、ソレノイドによって供給される。矯正器具は、予付勢、動作準備状態、エネルギーインパルスのレベル等についてのアナンシエーター又はインジケーターを備えることができる。電源は、充電式内部バッテリー又は取外し可能な充電式バッテリーパックとすることができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矯正エネルギーインパルスを患者に印加する手持ち式カイロプラクティック矯正器具であって、該手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、
電源と、
伸長位置と予付勢圧縮位置との周辺かつその間で軸方向に可動であるように構成されたスラスト先端プランジャーと、
前記電源に選択的に連結されるソレノイドサブアセンブリであって、
ソレノイドと、
前記ソレノイドロッドに連結されるとともに、前記スラスト先端プランジャーが前記伸長位置にあり、前記ソレノイドがアクティベートされていない場合の最大距離と、前記スラスト先端プランジャーが前記伸長位置にあり、前記ソレノイドがアクティベートされていない場合の最小距離とにおいて又はその間で前記スラスト先端プランジャーの前記ベースプレートから離隔したハンマー部材であって、該ハンマー部材は、作動時に前記電源によって供給される前記電流を前記ソレノイドに選択的に通電することに応じて、前記スラスト先端プランジャーに選択的に力強く接触する、ハンマー部材と、
を備える、ソレノイドサブアセンブリと、
該デバイスの所定の時間にわたる前記出力を測定する手段であって、該出力を測定する手段は、前記スラスト先端プランジャーの力及び加速度を測定するように構成された少なくとも1つのトランスデューサーを含む、出力を測定する手段と、
前記患者に印加される前記エネルギーインパルスの前記周波数又は振幅を変化させる手段と、
を備える、手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項2】
第1の端部及び離隔した第2の端部を有するとともに、スラスト先端マウントの細長い長手方向軸に延在するコアを画定するスラスト先端マウントを更に備える、請求項1に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項3】
前記手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、内部キャビティ及びポートを画定するハウジングを更に備え、前記スラスト先端プランジャーは、前記ハウジング内に摺動可能に収納されるように構成され、前記ハウジングに対して軸方向に可動であるように構成される、請求項2に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項4】
前記スラスト先端マウントは、該スラスト先端マウントの前記第2の端部が前記ポートまで延在するように前記ハウジング内に位置する、請求項3に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項5】
前記スラスト先端プランジャーは、前記スラスト先端マウントに対して、前記スラスト先端マウントの前記長手方向軸に沿って軸方向に可動であるように構成される、請求項2に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項6】
前記スラスト先端プランジャーは、先端部と、前記細長いロッドに連結されるとともに、該細長いロッドに対して実質的に横断方向に延在するベースプレートとを備える、請求項2に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項7】
前記スラスト先端プランジャーの前記ロッドは、前記スラスト先端マウントの前記コアの第1の内径に対応するサイズの部分内に摺動可能に収納されるように構成され、前記スラスト先端プランジャーの前記先端部の前記外面は、前記スラスト先端マウントの前記コアの、前記第1の内径よりも大きな第2の内径に対応するサイズの部分内に摺動可能に収納されるように構成される、請求項6に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項8】
前記スラスト先端プランジャーの前記ロッドは、前記スラスト先端マウントの前記コアの第1の内径に対応するサイズの部分内に摺動可能に収納されるように構成され、前記スラスト先端プランジャーの前記先端部の前記外面は、前記スラスト先端マウントの前記コアの、前記第1の内径よりも大きな第2の内径に対応するサイズの前記部分内に摺動可能に収納されるように構成される、請求項7に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項9】
前記ソレノイドはコアを画定し、前記電源によって供給される前記電流を選択的に通電することに応じて、前記コア内を前記ソレノイドの長手方向軸に沿って選択的に及び従来どおりに二軸方向に可動であるソレノイドロッドを更に備え、前記ソレノイドの前記長手方向軸は、前記スラスト先端マウントの前記長手方向軸と同軸である、請求項2に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項10】
前記ハンマー部材は、前記ソレノイドロッドの前記遠位端部に取り付けられ、前記ハンマー部材は、作動時に前記電源によって供給される前記電流を前記ソレノイドに選択的に通電することに応じて、前記スラスト先端プランジャーの前記ベースプレートに選択的に力強く接触する、請求項6に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項11】
前記手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、前記スラスト先端アセンブリの前記スラスト先端プランジャーを前記予付勢圧縮位置に解放可能に保持するように構成された予付勢/安全スイッチを更に備え、前記予付勢圧縮位置において、前記スラスト先端プランジャーの前記ベースプレートは、前記ソレノイドサブアセンブリの前記ハンマー部材から所定の距離だけ離隔する、請求項6に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項12】
インジケーターを更に備える、請求項1に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項13】
前記出力を測定する手段は、前記スラスト先端プランジャーの遠位端部によって前記患者に印加される前記矯正エネルギーインパルスと、前記スラスト先端プランジャーの前記遠位端部によって前記患者に印加される前記矯正エネルギーインパルスの前記強さと、前記スラスト先端プランジャーの前記遠位端部によって前記患者に経時的に印加される前記矯正エネルギーインパルスの前記強さとのうちの少なくとも1つを確定する手段を更に含む、請求項1に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項14】
前記スラスト先端プランジャーを作動方向に付勢するように構成された少なくとも1つの付勢部材を更に備える、請求項1に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項15】
矯正エネルギーインパルスを患者に印加する方法であって、
請求項1に記載の前記手持ち式カイロプラクティック矯正器具を準備することと、
前記スラスト先端プランジャーの前記先端部を前記患者の所望の場所及び向きに当てることと、
前記手持ち式カイロプラクティック矯正器具を作動させることと、
前記スラスト先端プランジャーの遠位端部によって前記患者に印加される前記矯正エネルギーインパルスと、前記スラスト先端プランジャーの前記遠位端部によって前記患者に印加される前記矯正エネルギーインパルスの前記強さと、前記スラスト先端プランジャーの前記遠位端部によって前記患者に経時的に印加される前記矯正エネルギーインパルスの前記強さとのうちの少なくとも1つから少なくとも1つの処置データプロトコルを決定することと、
前記少なくとも1つの処置プロトコルを前記患者に対して選択的に表示することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、筋骨格構造のカイロプラクティック矯正(アジャストメント)において使用される手持ち式カイロプラクティック器具に関する。より詳細には、本発明は、所望の衝突力又はスラストを人体に印加する電動カイロプラクティック矯正器具システム、及びそのシステムを脊椎手技療法において使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カイロプラクティック分野は、一般的に、人体の様々な関節を徒手により整復することによって、歪んだ体の構造を矯正することであるとみなされている。一方で、当該技術分野においてより具体的な対象となるのは、相互接続された複数の筋骨格構造又は椎骨から構成される脊柱である。ヒトの脊椎は、歪み、雑多な外傷及び疼痛、並びに加齢又は疾病による状態悪化を含む多くの異なる病理学的異常を被りやすい。しかしながら、様々なカイロプラクティック技法を使用することで、カイロプラクター又はカイロプラクティック分野の当業者は、病理学的に異常のある脊椎を首尾よく処置することが可能であり得る。そのような処置は、多くの場合、患者が悩まされている場合がある疼痛又は不快感を即座に緩和する結果となり、患者の生活の質を全体的に改善することができる。
【0003】
従来の脊椎矯正技法は、脊椎の傷んだ対象領域にスラスト又は力を選択的に印加することを含み得る。そのような従来の脊椎矯正技法は、脊椎の「モビリゼーション」(すなわち、比較的緩慢な周期的又は揺動的な動きによって脊椎を受動的に動かすこと)、又は脊椎の「マニピュレーション」(すなわち、適切に定められた方向において脊椎の特定の領域に衝撃的なスラスト又は力を印加すること)を含むことができる。これらの技法は、専門の流派に応じて、カイロプラクティック矯正、オステオパシーマニピュレーション、整形外科的徒手療法、及び/又は脊椎手技療法と呼ばれる。かかる機械的衝撃波療法は、カイロプラクティック実技に広く用いられることが理解される。
【0004】
当該技術分野において、衝撃波と音波との違いは、音波は概して周期的な振動からなるのに対し、衝撃波は単一のパルスであるという点である。動作時、カイロプラクティックに関して印加される衝撃波は、人体内に正弦半波として広がる機械的な圧力パルスである。さらに、印加される衝撃波の伝播能力及び組織貫通深さは、衝撃波のエネルギー及び組織の減衰作用に左右される。衝撃波の粘弾性減衰は、組織の固有周波数において又は固有周波数付近で最小となる。高い伝達性は、組織共鳴において達成することができ、それと同時に、衝撃波発生装置のエネルギー要件が低減され、周囲組織の過剰刺激によって引き起こされる副作用が減少することが想定される。
【0005】
「マニピュレーション」、すなわち、衝撃的なスラストを脊椎に与えるいくつかのよく知られた手順又は技法が存在する。1つの技法は、1つ以上の親指によるスラストを歪んだ又は傷んだ椎骨に与えることを含む。個々の親指によるスラストに対する理想的な力/時間波形は、正弦半波に近似する。しかしながら、理解されるように、ヒトによって開始される親指によるスラストは、強さ及び場所が不正確となるとともに、施術が大変である傾向がある。別の技法は、手動で操作されるカイロプラクティック矯正器具の使用を含む。例えば、Fuhr他に対して発行された特許文献1、Fuhr他に対して発行された特許文献2、Fuhr他に対して発行された特許文献3、Keller他に対して発行された特許文献4、Keller他に対して発行された特許文献5、及びMorgan, Jr.に対して発行された特許文献6に、そのような器具が開示されている。
【0006】
本明細書に開示のデバイスを介するような器具を用いる脊椎マニピュレーションは、脊椎手技療法の分野でかなり主流になってきている。従来、これらの高速低振幅(HVLA)の機械的衝撃波療法デバイスは、対象となる解剖学的部位に配置され、トリガーされると、手動印加のマニピュレーション技法と比較して振幅がより低く、持続時間がより短く、より速い力速度を伴う力-時間プロファイルをもたらす。長年にわたり、電動の機械的衝撃波療法デバイスは、しばしば、使用時に、手動で操作されるデバイスに優る利益又は利点を提供することができることも知られていた。特に、手持ち式であり、また、処置の質を損なう強さ又は疲労の問題を伴わずに、一貫した所望のインパルスを患者に対して所望の場所及び方向に容易に繰り返し印加することができる、小型で軽量のデバイスが、現在必要とされている。
【0007】
Evansに対して発行された特許文献7、Adelmanに対して発行された特許文献8、Colloca他に対して発行された特許文献9、又はColloca他に対して発行された特許文献10に記載されているような電気ソレノイド駆動の矯正器具は、手動デバイスに優る調整及び制御性の利益を提供することができる。しかしながら、これまでのところ、そのような電気ソレノイド駆動の矯正器具は、所望の正弦半波形のインパルスを適切に再現することができていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第4,116,235号
【特許文献2】米国特許第6,702,836号
【特許文献3】米国特許第6,379,375号
【特許文献4】米国特許第5,626,615号
【特許文献5】米国特許第5,656,017号
【特許文献6】米国特許第4,498,464号
【特許文献7】米国特許第4,841,955号
【特許文献8】米国特許第4,682,490号
【特許文献9】米国特許第7,144,417号
【特許文献10】米国特許第8,083,699号
【発明の概要】
【0009】
本カイロプラクティック矯正器具システム及び方法は、脊椎手技療法の実施時に、患者に対して所望のエネルギーインパルスを与えることが可能である。これを達成するために、本発明は、理想的な正弦半波インパルスの形態に非常に近似することができる所望の衝突力又はスラストを人体に選択的に印加するように構成されたカイロプラクティック矯正器具システム及び方法を提供する。
【0010】
1つの態様において、プランジャーの遠位端部に取り付けられる弾性又はクッション性のスラストノイズピースを有する、軸方向に可動なプランジャーを備える手持ち式カイロプラクティック矯正器具、マニピュレーター、又はスラスターが提供される。1つの態様において、プランジャーの近位端部は、ソレノイドの軸方向に選択的に可動なコアの遠位端部に選択的に動作接触させることができ、コアの遠位端部によってプランジャーの近位端部に及ぼされるエネルギーにより、選択的な矯正エネルギーインパルスを患者に印加することができるようになっている。種々の態様において、カイロプラクティック矯正器具システムは、負荷、振幅、及びユーザー選択の固有周波数範囲内の周波数に関して「調節可能」又は設定可能であるように構成することができることが想定される。
【0011】
更なる一態様において、カイロプラクティック矯正器具は、予付勢、動作準備状態、エネルギーインパルスのレベル等に対するアナンシエーター又はインジケーターを備えることができる。
【0012】
更なる一態様において、カイロプラクティック矯正器具は、長耐久性であり、充電式又は交換式とすることもできる内蔵電源を備えることができる。電源は、交換式の内部バッテリー又は取外し可能な充電式バッテリーパックとすることができることが想定される。必要に応じて、電源は、従来のAC電源又はDC電源とすることができる。
【0013】
本発明の更なる実施形態は、一部が、詳細な説明、図面、及び添付の特許請求の範囲に記載され、一部が、詳細な説明から導出されるか、又は本発明の実施によって知得することができる。上述の包括的な説明及び以下の詳細な説明の双方は、例示及び説明にすぎず、本発明を開示のとおりに制限するものではないことを理解されたい。
【0014】
本発明の好ましい実施形態のこれらの特徴及び他の特徴は、添付図面を参照する詳細な説明においてより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】カイロプラクティック矯正器具の正面斜視図である。
図2】カイロプラクティック矯正器具の背面斜視図である。
図3】カイロプラクティック矯正器具のハウジングの一部から分離された充電式電源を示す、図1のカイロプラクティック矯正器具の背面斜視図である。
図4】カイロプラクティック矯正器具のハウジング内に取り付けられた電気機械駆動アセンブリ50を示す、図1のカイロプラクティック矯正器具の断面斜視図である。
図5図1のカイロプラクティック矯正器具の部分断面図である。
図6図1のカイロプラクティック矯正器具の分解斜視側面図である。
図7】静止位置における電気機械駆動アセンブリ及び予付勢移動制限アセンブリの概略図である。この例では、予付勢移動制限アセンブリは、任意選択の予付勢安全スイッチを備える。スラスト先端プランジャーが伸長位置で示されており、スラスト先端プランジャーのベースプレートは、スラスト先端マウントの第1の端部に接触している。スラスト先端プランジャーのベースプレートから最大距離だけ離隔した、ソレノイドのソレノイドロッドに連結されたハンマーが更に示されている。
図8】予付勢圧縮位置における電気機械駆動アセンブリ及び予付勢/安全アセンブリの概略図である。作動方向とは反対の方向において、少なくとも1つの付勢部材を所望の予付勢圧縮レベルまで圧縮する予付勢圧縮位置に移動しているスラスト先端プランジャーと、予付勢安全スイッチと解放可能に接触しているスラスト先端プランジャーのベースプレートとが示されている。スラスト先端プランジャーのベースプレートから最大距離より小さい距離だけ離隔した、ソレノイドのソレノイドロッドに連結されたハンマーが更に示されている。
図9】ソレノイドサブアセンブリの作動又は通電と、その結果のソレノイドサブアセンブリとスラスト先端サブアセンブリとの相互作用とにより、制御されたエネルギーインパルスをスラスト先端サブアセンブリの先端部分を介して患者に印加する結果となる、電気機械駆動アセンブリ及び予付勢/安全アセンブリの概略図である。ソレノイドが作動されると、ソレノイドサブアセンブリのハンマーがスラスト先端プランジャーのベースプレートに接触するように軸方向移動させ、スラスト先端プランジャーのベースプレートをスラスト先端マウントの第1の端部に接触するように強制的に駆動し、それにより、スラスト先端プランジャーの先端部分が、作動方向において伸長位置に向かって戻ることが示されている。ソレノイドサブアセンブリのベースプレートは、ソレノイドの後部に接触して、作動方向におけるソレノイドロッドの軸方向移動を制限することが更に示されている。
図10】静止位置における電気機械駆動アセンブリ及び予付勢移動制限アセンブリの概略図である。取付けプレートの表面から外方に実質的に作動方向に延在するアームを備える取付けプレートが示されている。この態様では、アームは、取付けプレートの表面から固定された所定の距離だけ離隔する遠位端部を画定する。スラスト先端プランジャーのベースプレートから最大距離だけ離隔した、ソレノイドのソレノイドロッドに連結されたハンマーが更に示されている。この態様では、アームの遠位端部は、スラスト先端アセンブリのスラスト先端プランジャーの後方移動(作動方向の反対)に干渉する位置にあることができ、例えば、アームの遠位先端部は、スラスト先端アセンブリのスラスト先端プランジャーのベースプレートに干渉及び接触することによって停止部として機能し、スラスト先端プランジャーの最大後方移動を制限するように構成される。
図11】様々な選択された作動レベルにおける、図1のカイロプラクティック矯正器具によって生成される実際のエネルギースラスト曲線/インパルスを、理想的な正弦半波のスラスト波形に照らして比較するグラフ図である。グラフにおいて、色の濃い線は、実際のエネルギー曲線であり、細い方の線は、理想的な正弦半波のスラスト波形である。図面に示されているように、図1のカイロプラクティック矯正器具の実際に生成されるエネルギー曲線は、滑らかな正弦半波に近似して、非常に速く加速し、その後、減速して停止する。曲線の上昇部分から、完全に停止し、その後、曲線の下降部分に至るまで、滑らかな移行を呈する。ソレノイドサブアセンブリのハンマー部材がスラスト先端プランジャーのバックプレートから分離していることにより、図1のカイロプラクティック矯正器具の一回の作動で複数のインパルスが患者に印加される(少なくとも1つの付勢部材の保存されたエネルギーの結果としてのインパルス、及びスラスト先端プランジャーのベースプレートに対するハンマー部材の衝突及び駆動の結果としてのインパルス)ことが想定される。
図12】様々な選択された作動レベルにおける、図1のカイロプラクティック矯正器具によって生成される実際のエネルギースラスト曲線/インパルスを、理想的な正弦半波のスラスト波形に照らして比較するグラフ図である。グラフにおいて、色の濃い線は、実際のエネルギー曲線であり、細い方の線は、理想的な正弦半波のスラスト波形である。図面に示されているように、図1のカイロプラクティック矯正器具の実際に生成されるエネルギー曲線は、滑らかな正弦半波に近似して、非常に速く加速し、その後、減速して停止する。曲線の上昇部分から、完全に停止し、その後、曲線の下降部分に至るまで、滑らかな移行を呈する。ソレノイドサブアセンブリのハンマー部材がスラスト先端プランジャーのバックプレートから分離していることにより、図1のカイロプラクティック矯正器具の一回の作動で複数のインパルスが患者に印加される(少なくとも1つの付勢部材の保存されたエネルギーの結果としてのインパルス、及びスラスト先端プランジャーのベースプレートに対するハンマー部材の衝突及び駆動の結果としてのインパルス)ことが想定される。
図13】様々な選択された作動レベルにおける、図1のカイロプラクティック矯正器具によって生成される実際のエネルギースラスト曲線/インパルスを、理想的な正弦半波のスラスト波形に照らして比較するグラフ図である。グラフにおいて、色の濃い線は、実際のエネルギー曲線であり、細い方の線は、理想的な正弦半波のスラスト波形である。図面に示されているように、図1のカイロプラクティック矯正器具の実際に生成されるエネルギー曲線は、滑らかな正弦半波に近似して、非常に速く加速し、その後、減速して停止する。曲線の上昇部分から、完全に停止し、その後、曲線の下降部分に至るまで、滑らかな移行を呈する。ソレノイドサブアセンブリのハンマー部材がスラスト先端プランジャーのバックプレートから分離していることにより、図1のカイロプラクティック矯正器具の一回の作動で複数のインパルスが患者に印加される(少なくとも1つの付勢部材の保存されたエネルギーの結果としてのインパルス、及びスラスト先端プランジャーのベースプレートに対するハンマー部材の衝突及び駆動の結果としてのインパルス)ことが想定される。
図14】様々な選択された作動レベルにおける、図1のカイロプラクティック矯正器具によって生成される実際のエネルギースラスト曲線/インパルスを、理想的な正弦半波のスラスト波形に照らして比較するグラフ図である。グラフにおいて、色の濃い線は、実際のエネルギー曲線であり、細い方の線は、理想的な正弦半波のスラスト波形である。図面に示されているように、図1のカイロプラクティック矯正器具の実際に生成されるエネルギー曲線は、滑らかな正弦半波に近似して、非常に速く加速し、その後、減速して停止する。曲線の上昇部分から、完全に停止し、その後、曲線の下降部分に至るまで、滑らかな移行を呈する。ソレノイドサブアセンブリのハンマー部材がスラスト先端プランジャーのバックプレートから分離していることにより、図1のカイロプラクティック矯正器具の一回の作動で複数のインパルスが患者に印加される(少なくとも1つの付勢部材の保存されたエネルギーの結果としてのインパルス、及びスラスト先端プランジャーのベースプレートに対するハンマー部材の衝突及び駆動の結果としてのインパルス)ことが想定される。
図15】同じパルス幅にわたる理想的な正弦半波と比較した、図1のカイロプラクティック矯正器具(Activator V-Eデバイス)によって生成される代表的な衝撃波の力プロファイルを示すグラフ図である。分析によると、このプロファイルは、正弦半波のプロファイルに96.41%一致した。
図16A】硬い組織類似物及び軟らかい組織類似物に対する4つの異なる機械的衝撃波デバイスの最大スラストピーク力を示すグラフ図である。
図16B】硬い組織類似物及び軟らかい組織類似物に対する4つの異なる機械的衝撃波デバイスの最大スラストピーク力を示すグラフ図である。
図17】手持ち式動作及び固定フレーム動作で測定した場合の、硬い組織類似物及び軟らかい組織類似物に対するActivator V-E及びImpulseデバイスのピーク出力を示すグラフ図である。
図18】硬い組織類似物及び軟らかい組織類似物に対する4つの異なる機械的衝撃波デバイスのプランジャー変位を示すグラフ図である。
図19】開示の方法を実行する例示的な動作環境の選択コンポーネントを示す、簡略化された非限定的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、以下の詳細な説明、例、図面、及び特許請求の範囲、並びにその前後の記載を参照することで、より容易に理解することができる。ただし、本デバイス、システム、及び/又は方法を開示及び記載する前に、本発明は、別段明記されない限り、開示されている特定のデバイス、システム、及び/又は方法に限定されず、したがって、当然ながら変更することができることを理解されたい。また、本明細書において用いられる術語は、特定の態様を記載するためのものにすぎず、限定することを意図されていないことを理解されたい。
【0017】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられる場合、数量を特定しない用語(the singular forms "a," "an" and "the")は、文脈において別段明記されない限り、複数の対象物を含む。したがって、例えば、「インパルス設定(impulse setting)」と呼ぶ場合、文脈において別段明記されない限り、2つ以上のそのようなインパルス設定を含むことができる。
【0018】
本明細書において、「約」或る特定の値から及び/又は「約」別の特定の値までという範囲が示される場合がある。そのような範囲が示される場合、別の態様は、或る特定の値から及び/又は他の特定の値を含む。同様に、頭に「約」が使用されることで値が近似値として示される場合、この特定の値は、別の態様を形成することが理解されよう。これらの範囲のそれぞれの端点は、他の端点と関連していても、他の端点と独立していても、有意であることが更に理解されよう。
【0019】
本明細書において用いられる場合、「任意選択の」又は「必要に応じて」という用語は、その後に記載する事象又は状況が起こっても起こらなくてもよく、この記載は、上記事象又は状況が起こる場合及び起こらない場合を含むことを意味する。
【0020】
そのような排他的な術語を使用しない場合、特許請求の範囲における「備える、含む(comprising)」という用語は、所与の数の要素が特許請求の範囲内に列挙されているか否かにかかわらず、任意の追加の要素を含むことを可能にし、又は、特徴の追加は、特許請求の範囲に記載された要素の性質を変換するものとみなすことができる。本明細書において具体的に定義されたものを除いて、本明細書において用いられる全ての技術的及び科学的用語は、特許請求の範囲の有効性を維持しながら、可能な限り広く一般に理解されている意味で与えられる。
【0021】
本発明は、本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な記載及びそこに含まれる例、並びに図面及びその前後の記載を参照することで、より容易に理解することができる。
【0022】
本カイロプラクティック矯正器具システム及び方法は、脊椎手技療法の実施時に、患者に対して所望のエネルギーインパルスを与えることが可能である。これを達成するために、本発明は、理想的な正弦半波インパルスの形態に非常に近似することができる所望の衝突力又はスラストを人体に選択的に印加するように構成されたカイロプラクティック矯正器具システム及び方法を提供する。
【0023】
1つの態様において、ここで図1図6を参照すると、ハウジング12内に取り付けられたエネルギー印加アセンブリ20を備える手持ち式カイロプラクティック矯正器具、マニピュレーター、又はスラスター10が提供される。1つの態様において、ハウジング12は、カイロプラクティック矯正器具の片手持ち及び操作を人間工学的に可能にする外部形状を有することができることが想定される。図示のように、ハウジングの想定される形状の1つは、拳銃形状である。1つの態様において、ハウジング12は、例えば、限定はしないが、ポリマー等の非導電性材料から形成することができることが想定される。
【0024】
更なる一態様において、カイロプラクティック矯正器具10は、内蔵電源30を備えることができる。様々な態様において、内蔵電源は、長持久性とすることができ、充電式及び/又は交換式とすることができることが想定される。例えば、限定はしないが、電源30は、交換式の内部バッテリー又は取外し可能な充電式バッテリーパックとすることができる。必要に応じて、図示されていないが、ハウジングは、従来の外部AC電源又はDC電源に従来どおりに接続されるように構成された電源コードを備えることができることが想定される。
【0025】
更なる一態様において、カイロプラクティック矯正器具10のハウジング12は、ハウジングの一端部におけるポート14と、電気機械駆動アセンブリ35を取り付ける内部キャビティ16とを画定することができる。種々の態様において、電気機械駆動アセンブリ35は、ソレノイドサブアセンブリ80に選択的に連結されるスラスト先端サブアセンブリ40を備えることができる。
【0026】
1つの態様において、スラスト先端サブアセンブリ40は、スラスト先端マウント42と、スラスト先端プランジャー50と、少なくとも1つの付勢部材70と、弾性及び/又はクッション性ノイズピース98とを備えることができる。1つの態様において、スラスト先端マウント42は、実質的に平坦な第1の端部44と、離隔した実質的に平坦な第2の端部46とを備える。スラスト先端マウント42の細長い長手方向軸に沿って延在するコア48が画定される。更なる一態様において、コア48は、スラスト先端マウントの第1の端部に近接する第1の内径と、第2の端部から第1の端部に向かって所定の距離にわたる拡大した第2の内径とを有する。理解されるように、段部49が、コア48における第1の内径から拡大した第2の内径への移行部において画定される。図4及び図5に示されているように、スラスト先端マウント42は、スラスト先端マウント42の第2の端部46がハウジング12のポート14に延在するように、ハウジング内に位置することができる。別の態様において、スラスト先端マウントの第2の端部46は、ポート14を画定するハウジング12の壁と実質的に同一平面に位置することができることが想定される。
【0027】
別の態様において、スラスト先端プランジャー50は、実質的に平坦なベースプレート52と、細長いロッド54と、先端部56とを備えることができる。図に示されているように、細長いロッド54の近位端部は、ベースプレート52に接続され、ベースプレート52に対して実質的に横断方向に延在する。1つの態様において、ロッド54は、円筒形状を有し、スラスト先端マウント42の画定されたコア48の第1の内径に対応するサイズの部分内に摺動可能に収納されるように構成された外径を有することができる。別の態様において、スラスト先端プランジャー50の先端部56は、ロッド54の遠位端部の固定連結のために従来どおりに構成された内部キャビティを画定する端面58を有することができる。端面に近接する先端部の外面60は、第1の外径を有し、スラスト先端マウント42の画定されたコア48の第2の内径に対応するサイズの部分内に摺動可能に収納されるように構成された形状を有する。別の態様において、先端部の外面60は、先端部56の端面58から所定の距離において、外面が拡大した直径へと拡大する際のショルダー停止部62を画定する。
【0028】
当業者であれば、スラスト先端プランジャー50は、組み立てられると、固定されたスラスト先端マウント42に対して、伸長位置と予付勢圧縮位置との周辺かつその間で軸方向に可動であることが理解されよう。伸長位置では、スラスト先端プランジャー50の先端部56は、スラスト先端マウントの第1の端部44からの最大軸方向距離に位置し、ベースプレート52は、スラスト先端マウント42の第1の端部44に接触し、作動方向(スラスト先端マウント42の長手方向軸に対して同軸)におけるスラスト先端プランジャー50の更なる軸方向移動を抑制する。先端部56の端面58及び端面の近位の先端部の外面60の一部は、スラスト先端マウント42の画定されたコア48の第2の内径に対応するサイズの部分内に位置し、それにより、端面58は、スラスト先端マウント42の段部49から最大軸方向距離だけ離隔し、先端部56のショルダー停止部62は、スラスト先端マウント42の第2の端部からの最大軸方向距離に位置する。予付勢圧縮位置では、スラスト先端プランジャーの先端部56は、スラスト先端マウントの第1の端部44からの低減した軸方向距離に位置し、ベースプレート52は、スラスト先端マウント42の第1の端部から所定の距離だけ離隔する。先端部56の端面は、スラスト先端マウント42の段部49から最小軸方向距離だけ離隔する。先端部56のショルダー停止部62は、スラスト先端マウント42の第2の端部からの最小軸方向距離に位置する。
【0029】
図に示されているように、コア48の拡大した第2の内径を有する部分、ロッド54の外面の一部、及び先端部56の各端面69、及びスラスト先端マウント42の段部49は、伸長位置において最大となり、予付勢圧縮位置にある場合に最小となる容積を規定する、内部キャビティ64を画定する。1つの態様において、少なくとも1つの付勢部材70は、スラスト先端プランジャー50をスラスト先端マウント42に対する伸長位置に弾性的に移動させるように構成される。1つの態様において、少なくとも1つの付勢部材70は、内部キャビティ64内に位置するとともに、先端部56の各端面69とスラスト先端マウント42の段部49との間に配置されるばね72を備えることができることが想定される。種々の態様において、ばね72は、例えば、限定はしないが、金属(例えば、鋼)、ポリマー等のような、所望のばね力を呈する材料から形成することができる。更なる一態様において、少なくとも1つの付勢部材70は、先端部の各ショルダー停止部62とスラスト先端マウント42の第2の端部の表面との間にある先端部56の外面60上に位置する調節リング74を更に備えることができることが想定される。種々の態様において、調節リング74は、例えば、限定はしないが、圧縮可能なポリマー等のような、所望のばね力を呈する材料から形成することができる。
【0030】
動作時、図7図10に示されているように、スラスト先端プランジャー50が圧縮位置に移動すると、ばね70は、先端部56の各端面69とスラスト先端マウント42の段部49との間で最大限圧縮され、また、用いられる場合、調節リング74は、先端部の各ショルダー停止部62とスラスト先端マウント42の第2の端部の表面との間で最大限圧縮される。当業者には理解されるように、少なくとも1つの付勢部材70によって与えられるばね力は、少なくとも1つの付勢部材の構造と、少なくとも1つの付勢部材が固定の圧縮位置に達するまで圧縮される距離とに基づき、一定である。
【0031】
更なる一態様において、ソレノイドサブアセンブリ80は、コア84を画定するとともに、ソレノイドロッド86を有する従来のソレノイド82を備えることができる。ソレノイドロッド86は、電源によって供給される電流の選択的な印加又は通電に応じて、コア84内をソレノイドの長手方向軸に沿って、選択的に及び従来どおりに二軸方向に可動である。1つの態様において、ソレノイド82の長手方向軸は、スラスト先端マウントの長手方向軸(総称して「動作軸」)及びカイロプラクティック矯正器具の作動方向に対して同軸であることが想定される。図示のように、ソレノイド82は、ハウジング12内に静止位置で取り付けられ、それにより、ソレノイドロッド86は、長手方向軸に沿って及び作動方向に沿って選択的に軸方向に可動である。別の態様において、ソレノイドサブアセンブリ80は、ソレノイドロッド86の近位端部に接続されるとともに、ソレノイドの作動時にソレノイドロッド86の作動方向における軸方向移動を制限するように作用するバックプレート88も備えることができる。図3に示されているように、バックプレートは、ソレノイドロッド86が作動時に最大伸長位置に達すると、ソレノイドの後部に接触する。1つの態様において、ソレノイドサブアセンブリは、ソレノイドロッド86の遠位端部に連結されるハンマー部材89を更に備えることができる。
【0032】
動作時、図7図8及び図10に示されているように、カイロプラクティック矯正器具が静止しているとき、ハンマー部材89がベースプレート52から最大距離だけ離隔する。スラスト先端アセンブリのスラスト先端プランジャーが作動方向とは反対の方向に予付勢圧縮位置まで軸方向に移動すると、ハンマー部材89とベースプレート52との間の間隔は、最小距離まで低減される。しかしながら、予付勢圧縮位置において、ハンマー部材89は、ベースプレート52から所定の距離だけ離隔し、ベースプレート52に接触しないことが留意される。ソレノイドサブアセンブリ80が作動したときのみ、ハンマー部材89がベースプレート52に接触し、スラスト先端アセンブリのスラスト先端プランジャーが作動方向に沿って伸長位置まで駆動され、その後、ソレノイドロッド86の動きが抑制される。
【0033】
当業者には理解されるように、電気機械駆動アセンブリ50によって印加される力は、少なくとも1つの付勢部材70によって印加される実質的に一定の力と、ソレノイドへのエネルギーの選択的な印加の結果としてソレノイドのハンマー部材を介してスラスト先端アセンブリのスラスト先端プランジャーに印加することができる可変かつ選択的な力とを含む追加の力である。図11図15に示されているように、カイロプラクティック矯正器具の実際に生成されるエネルギー曲線は、滑らかな正弦半波に非常に近似して、非常に速く加速し、その後、減速して停止する。曲線の上昇部分から、完全に停止し、その後、曲線の下降部分に至るまで、滑らかな移行を呈する。ソレノイドサブアセンブリのハンマー部材がスラスト先端プランジャーのバックプレートから分離していることにより、カイロプラクティック矯正器具の一回の作動で患者に複数のインパルスが印加されることが想定される。追加の力は、少なくとも1つの付勢部材の保存されたエネルギーの結果であるインパルスと、スラスト先端プランジャーのベースプレートに対するハンマー部材の衝突及び駆動の結果であるインパルスとの組合せであることが更に想定される。
【0034】
更なる一態様において、図7図10を参照すると、カイロプラクティック矯正器具10は、取付けプレート92と、必要に応じて予付勢/安全スイッチ94とを備えることができる予付勢移動制限アセンブリ90を備えることができる。1つの態様において、取付けプレートは、ハウジング12内に取り付けることができ、ソレノイド82において又はソレノイド82に隣接して位置することができる。取付けプレートは、取付けプレートの表面から外方に実質的に作動方向に延在するアーム96も備えることができる。1つの態様において、アーム96は、動作軸に対して実質的に平行に延在することができる。この態様では、アーム96は、取付けプレートの表面から固定された所定の距離だけ離隔する遠位端部97を画定することができる。この態様では、アームの遠位端部97は、スラスト先端アセンブリのスラスト先端プランジャーの後方移動(作動方向の反対)に干渉する位置にあることができ、例えば、アームの遠位先端部97は、スラスト先端アセンブリのスラスト先端プランジャーのベースプレートに干渉及び接触することによって停止部として機能し、スラスト先端プランジャーの最大後方移動を制限するように構成される。さらに、記載の態様において、アーム96の遠位端部97は、スラスト先端プランジャーが予付勢圧縮位置に圧縮されているとき、ハンマー部材89が、スラスト先端プランジャーのベースプレート52から所定の距離だけ離隔し、ベースプレート52に接触しないように構成される。
【0035】
必要に応じて、予付勢/安全スイッチ94は、アーム96の遠位部分に取り付けることができ、スラスト先端プランジャーが予付勢圧縮位置に圧縮されているとき、スラスト先端プランジャー50のベースプレート52に選択的に解放可能に連結するように構成することができる。予付勢という用語は、少なくとも1つの付勢部材70の圧縮によってもたらされる保存された機械的エネルギーを指すことが理解されよう。さらに、図8に示されているように、予付勢/安全スイッチ94は、スラスト先端プランジャーが予付勢圧縮位置に圧縮されているとき、ハンマー部材89が、ベースプレート52から所定の距離だけ離隔し、ベースプレート52に接触しないように、アーム96に取り付けられる。必要に応じて、取付けプレート92は、ソレノイドのマウントとして作用するように構成することができ、ソレノイドロッドが妨げなく軸方向に移動することができるように好適なサイズ及び形状の開口を画定することができる。
【0036】
更に別の態様において、カイロプラクティック矯正器具10は、電源30に動作可能に接続された制御電子アセンブリ100を備え、直流又は交流等の電流をソレノイド82に与え、ソレノイドロッド86及び連結されたハンマー部材89からスラスト先端プランジャー50に、ひいては、スラスト先端プランジャーの先端部の最も遠位の部分に連結された弾性又はクッション性ノイズピース98にインパルスエネルギーを及ぼすことができる。理解されるように、患者に印加されるエネルギーインパルスが再現可能であるように、ソレノイド82への電流の印加が制御電子アセンブリ100によって制御される。
【0037】
本発明の好ましい実施形態では、制御電子アセンブリ100は、少なくとも、計算制御回路102及び記憶デバイス104を備える。1つの態様において、計算制御回路102は、マイクロプロセッサ又は他の任意の同等な処理デバイスを利用し、ソレノイド82に供給される電力を調整する数学的処理を行い、ソレノイドロッドの作動によってその電力の出力を達成することができることが想定される。
【0038】
本方法及びシステムは、多数の他の汎用又は専用のコンピューティングシステム環境又は構成とともに動作することができる。このシステム及び方法とともに用いるのに好適であり得るよく知られたコンピューティングシステム、環境、及び/又は構成の例として、限定はしないが、パーソナルコンピューター、サーバーコンピューター、ラップトップデバイス、携帯電子デバイス、車両搭載電子デバイス、及びマルチプロセッサシステムが挙げられる。更なる例として、セットトップボックス、プログラム可能な家庭用電子機器、ネットワークPC、ミニコンピューター、メインフレームコンピューター、及び上記システム又はデバイスのうちの任意のものを含む分散コンピューティング環境等が挙げられる。
【0039】
1つの態様において、本明細書に開示されるシステム及び方法は、単一のリモート又はマルチプロセッサ及び/又は分散コンピューティング環境において使用することができることが想定される。この態様では、システム及び方法は、例えば、限定はしないが、スラスト先端プランジャーの先端部の最も遠位の部分に連結された弾性又はクッション性ノイズピース98を介して患者に印加される力レベル、弾性又はクッション性ノイズピース98を介して患者に印加される力レベルの大きさ及び/又は持続時間等のようなデータ信号を受信するように適合することができる。更なる一態様において、システム及び方法は、データ信号を受信すると、医師であるオペレーターに対してデータを表示する手段を提供することができ、更なる一態様において、所望の処理データを患者に送信することを可能にすることができる。種々の態様において、全般的に以下に記載するように、医師であるオペレーター及び/又は患者へのデータの送信は、従来の無線伝送技術によって、電子的に接続されたパーソナルコンピューター、サーバーコンピューター、ラップトップデバイス、携帯電子デバイス、車両搭載電子デバイス、及びマルチプロセッサシステム等の従来の表示デバイスに対して無線で行うことができることが想定される。
【0040】
開示される方法及びシステムの処理は、ソフトウェアコンポーネントによって行うことができる。開示されるシステム及び方法は、1つ以上のコンピューター又は他のデバイスによって実行される、プログラムモジュール等のコンピューター実行可能命令の一般的なコンテキストにおいて記載することができる。概して、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する又は特定のタイプの抽象データを実装するコンピューターコード、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等を含む。1つの態様において、プログラムモジュールは、システム制御モジュールを含むことができる。開示の方法は、通信ネットワークを通じてリンクしたリモート処理デバイスによってタスクが実行されるグリッドベースの分散コンピューティング環境において実施することもできる。分散コンピューティング環境において、プログラムモジュールは、メモリ記憶デバイスを含むローカル及びリモート双方のコンピューター記憶媒体に配置することができる。
【0041】
さらに、当業者であれば、少なくとも制御電子アセンブリ100の計算制御回路102及び記憶デバイス104に関して本明細書に開示されるシステム及び方法は、コンピューター200の形態の汎用コンピューティングデバイスを介して実現することができることが理解されよう。図19に概略的に示されているように、コンピューター200のコンポーネントとして、限定はしないが、1つ以上のプロセッサ又は処理ユニット203、システムメモリ212、及びプロセッサ203からシステムメモリ212までを含む様々なシステムコンポーネントを接続するシステムバス213を挙げることができる。
【0042】
システムバス213は、多様なバスアーキテクチャのうちの任意のものを用いる、メモリバス又はメモリコントローラー、周辺バス、アクセラレーテッドグラフィックスポート、及びプロセッサ又はローカルバスを含む、いくつかの可能なタイプのバス構造のうちの1つ以上を表す。例として、そのような構造は、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(VESA)ローカルバス、アクセラレーテッドグラフィックスポート(AGP)バス、及び、メザニンバスとしても知られるペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バスを含むことができる。バス213、及び本明細書に明記される全てのバスは、有線又は無線ネットワーク接続を介して実現することもでき、プロセッサ203、大容量記憶デバイス204、オペレーティングシステム205、接触センサーソフトウェア206、接触センサーデータ207、ネットワークアダプター208、システムメモリ212、入出力インターフェース210、ディスプレイアダプター209、表示デバイス211、及びヒューマンマシンインターフェース202を含むサブシステムのそれぞれは、この形態のバスを通して接続され、事実上、完全な分散システムを実現する、物理的に離れた場所にある1つ以上のリモートコンピューティングデバイス214a、214b、214c内に収容することができる。
【0043】
コンピューター200は、通常、多様なコンピューター可読媒体を備える。例示的な可読媒体は、コンピューター200によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体とすることができ、例えば、限定を意味しないが、揮発性及び不揮発性媒体、取外し可能及び取外し不能な媒体のいずれをも含む。システムメモリ212は、例えば、限定はしないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性メモリ、及び/又は、例えば、限定はしないが、読み出し専用メモリ(ROM)等の不揮発性メモリの形態のコンピューター可読媒体を含むことができる。システムメモリ212は、様々な計算式、数学定数、電力管理及びソレノイド動作ソフトウェア、タイマー、カウンター、並びに、様々な所望のインパルスタイプ及びレベルと、計算制御回路が処理及び動作中に用いる特定の動作要件とに関する情報に対するストレージを提供することができる。システムメモリは、圧力、強さ、加速度、及び/又は叩き(strike)持続時間データ207等のデータ、及び/又は、オペレーティングシステム205及び出力モジュールソフトウェア206等のプログラムモジュールも収容することができ、これらは、処理ユニット203に即座にアクセス可能であり、及び/又は処理ユニット203によって現在動作している。1つの例示的な態様において、システムメモリは、所定の期間又は持続時間にわたるカイロプラクティック矯正器具10の出力等のデータを収容することもでき、このデータは、以下により詳細に記載するように、スラスト先端プランジャー50に連結され、スラスト先端プランジャー50の力及び加速度を測定するように構成された少なくとも1つのトランスデューサー又は複数のトランスデューサーから得ることができる。
【0044】
別の態様において、コンピューター200は、他の取外し可能/取外し不能な揮発性/不揮発性コンピューター記憶媒体を備えることもできる。例として、図19は、コンピューターコード、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール、及びコンピューター200の他のデータの不揮発性記憶装置を提供することができる大容量記憶デバイス204を示している。例えば、限定を意味しないが、大容量記憶デバイス204は、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク、磁気カセット又は他の磁気記憶デバイス、フラッシュメモリカード、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、又は他の光学記憶装置、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)等とすることができる。
【0045】
必要に応じて、任意の数のプログラムモジュールを、例としてオペレーティングシステム205及び接触センサーモジュールソフトウェア206を含む大容量記憶デバイス204に記憶することができる。オペレーティングシステム205及び接触センサーモジュールソフトウェア206(又はその何らかの組合せ)のそれぞれは、プログラミング及びロードセルモジュールソフトウェア206の要素を含むことができる。圧力及び/又はヒステリシスデータ207も、大容量記憶デバイス204に記憶することができる。圧力及び/又はヒステリシスデータ207は、当該技術分野において既知の1つ以上のデータベースのうちの任意のものに記憶することができる。そのようなデータベースの例として、DB2(商標)、Microsoft(商標)アクセス、Microsoft(商標)SQLサーバー、Oracle(商標)、mySQL、PostgreSQL等が挙げられる。データベースは、集中化させるか又は複数システムにわたって分散させることができる。
【0046】
別の態様において、ユーザーが、入力デバイスを介して、カイロプラクティック矯正器具10にコマンド及び情報を入力することができる。そのような入力デバイスの例として、限定はしないが、カイロプラクティック矯正器具10に対する入力、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、「マウス」)、マイクロフォン、ジョイスティック、スキャナー、グローブ及び他の体を被覆するもの等の触覚入力デバイス等が挙げられる。これらの入力デバイス及び他の入力デバイスは、システムバス213に接続されたヒューマンマシンインターフェース202を介して処理ユニット203に接続することができるが、パラレルポート、ゲームポート、IEEE 1394ポート(Firewire(登録商標)ポートとしても知られる)、シリアルポート、又はユニバーサルシリアルバス(USB)等の他のインターフェース及びバス構造によっても接続することができる。
【0047】
更に別の態様において、表示デバイス211は、ディスプレイアダプター209等のインターフェースを介してシステムバス213に接続することもできる。コンピューター200は、2つ以上のディスプレイアダプター209を備えることができ、コンピューター200は、2つ以上の表示デバイス211を備えることができることが想定される。例えば、表示デバイスは、インジケーター112、モニター、LCD(液晶ディスプレイ)、プロジェクター等とすることができる。表示デバイス211に加えて、他の出力周辺デバイスとして、入出力インターフェース210を介してコンピューター200に接続することができるプリンター(図示せず)等のコンポーネントを挙げることができる。
【0048】
コンピューター200は、ネットワーク環境において、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス214a、214b、214cに対する論理的接続を用いて動作することができる。例として、リモートコンピューティングデバイスは、パーソナルコンピューター、ポータブルコンピューター、サーバー、ルーター、ネットワークコンピューター、ピアデバイス、又は他の一般的なネットワークノード等とすることができる。コンピューター200とリモートコンピューティングデバイス214a、214b、214cとの間の論理的接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)及び一般のワイドエリアネットワーク(WAN)を介して行うことができる。そのようなネットワーク接続は、ネットワークアダプター208を通して行うことができる。ネットワークアダプター208は、有線環境及び無線環境の双方において実装することができる。そのようなネットワーク環境は、従来の一般的なオフィス内、企業規模のコンピューターネットワーク、イントラネット、及びインターネット215である。
【0049】
例示のために、本明細書では、オペレーティングシステム205等のアプリケーションプログラム及び他の実行可能プログラムコンポーネントが、個々のブロックとして示されているが、そのようなプログラム及びコンポーネントは、コンピューティングデバイス200の異なる記憶コンポーネント内に様々な時点で存在し、コンピューターのデータプロセッサ(複数の場合もある)によって実行されることが理解される。接触センサーソフトウェア206の一実施態様は、何らかの形態のコンピューター可読媒体に記憶し、コンピューター可読媒体間で送信することができる。コンピューター可読媒体は、コンピューターによってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体とすることができる。例として、限定を意味しないが、コンピューター可読媒体は、「コンピューター記憶媒体」及び「通信媒体」を含むことができる。「コンピューター記憶媒体」は、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の情報を記憶する任意の方法又は技術で実現される揮発性及び不揮発性の媒体、取外し可能及び取外し不能な媒体を含む。例示的なコンピューター記憶媒体には、限定はしないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)若しくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は、所望の情報を記憶するのに用いることができるとともに、コンピューターによってアクセスすることができる他の任意の媒体がある。
【0050】
種々の態様において、本明細書に記載される方法及びシステムは、機械学習及び反復学習等の人工知能技法を使用することができることが想定される。そのような技法の例として、限定はしないが、エキスパートシステム、事例ベース推論、ベイジアンネットワーク、行動規範型AI、ニューラルネットワーク、ファジーシステム、進化的計算(例えば、遺伝的アルゴリズム)、群知能(例えば、蟻アルゴリズム)、及びハイブリッドインテリジェントシステム(例えば、ニューラルネットワークを通して生成されるエキスパート推論規則又は統計学習による生成規則)が挙げられる。
【0051】
1つの態様において、計算制御回路102は、電圧及び供給電流の周波数を診断/分析するように構成することができ、ソレノイドへの電流の印加のオンオフ持続時間を制御することにより、カイロプラクティックアクチュエーターの弾性又はクッション性ノイズピースを介して患者に供給されるエネルギーインパルスが所望の波形のパルス持続時間又はインパルスをもたらすことができるように、ソレノイドを再現可能に通電することができる。より詳細には、エネルギーインパルスは、所望の正弦半波形に実質的に一致することができる。図10図13に更に示されているように、実際のエネルギーインパルスのグラフが、4つの異なるエネルギーインパルスの所望の高正弦波形のモデルとともにプロットされている。本発明のカイロプラクティック矯正器具10によって生成されるエネルギーインパルスは、望ましい又は理想的なモデルの正弦半波形を実質的に反映することが留意される。種々の態様において、実際のエネルギーインパルスは、所望の波形の少なくとも90%、好ましくは所望の波形の少なくとも93%、更により好ましくは所望の波形の少なくとも95%を実質的に反映する(mirror)又はそれに一致する。また、実際のエネルギーインパルスと所望の正弦半波のインパルス波形との間の形状の一致は、実際のエネルギーインパルスの前半において特に一致することが留意される。
【0052】
任意選択の一態様において、計算制御回路102は、カイロプラクティック矯正器具10のステータス、例えば、スラスト先端プランジャーが予付勢圧縮位置にあるか否か、及び予付勢/安全スイッチに解放可能に連結されているか否かを診断するようにプログラムすることができる。
【0053】
種々の態様において、制御電子アセンブリ100は、印加されるエネルギーインパルスの周波数及び/又は振幅を制御するために、ハウジングの外部に位置するとともに複数の選択可能な位置を有するレベル選択スイッチ110を更に備えることができる。別の態様において、制御電子アセンブリ100は、オペレーターに表示を提供するために、計算制御回路に連結されたアナンシエーター又はインジケーター112を備えることもできる。上記表示は、例として、限定はしないが、電源オン表示、予付勢準備表示、インパルスレベル表示、及びエラー表示を含むことができる。1つの例において、インジケーター112は、ハウジング12に取り付けられるLEDディスプレイを含むことができる。
【0054】
更なる一態様において、計算制御回路102は、所定の期間又は持続時間にわたってカイロプラクティック矯正器具10の出力を測定するように構成することができる。種々の態様において、出力を測定する手段は、スラスト先端プランジャー50に連結されるとともに、スラスト先端プランジャー50の力及び加速度を測定するように構成された少なくとも1つのトランスデューサー又は複数のトランスデューサーを備えることができる。更に別の態様において、出力を測定する手段は、加速度計を含むことができる。そのような加速度計は、所望の加速度信号を生成することができる。この態様では、加速度計は、例えば、限定はしないが、ピエゾ型加速度計、MEMS型加速度計等の従来の加速度計とすることができることが想定される。1つの態様において、カイロプラクティック矯正器具10の出力を測定する手段は、スラスト先端プランジャー50の遠位端部に連結することができる。
【0055】
1つの態様において、少なくとも1つのトランスデューサーによって生成される力及び加速度信号を分析して、作動中及び作動直後のスラスト先端プランジャー50のインピーダンスを求めることができる。さらに、少なくとも1つのトランスデューサーによって生成される力及び加速度信号を分析して、他の適用可能な物理的パラメーターを生成することができることが想定される。例えば、限定はしないが、加速度信号を時間で積分することで、スラスト先端プランジャー50の速度を得ることができ、次いで、再び時間で積分することで、スラスト先端プランジャー50の変位を得ることができる。例えば、限定はしないが、力を変位で割った割合は、カイロプラクティック矯正器具10及び患者の動剛性を表す。当業者には理解されるように、これらの力及び加速度信号とそこから得られたパラメーターとの他の組合せは、異なる物理的意味を表す場合もある。
【0056】
別の例示的な態様において、力出力は、ソレノイドに印加される電力を通じて間接的に測定することができる。この態様では、印加される電力は、電流と印加電圧との積、又は電流の2乗と電気抵抗との積として表すことができることが想定される。この態様では、電流は、例えば、限定はしないが、電流トランスデューサー、小型の集積抵抗器等のような従来の手段によって測定することができる。さらに、電圧は、例えば、限定はしないが、ソレノイドと並列される大型の抵抗器、集積回路(例えば、電圧フォロワーとして接続される演算増幅器)等のような従来の手段によって測定することができる。計算制御回路102は、測定された電力又は電流を、ソレノイドが出力するスラスト力を表す値に相関させるように構成することができることが想定される。
【0057】
1つの態様において、信号分析は、カイロプラクティック矯正器具10の計算制御回路102によって行うことができることが想定される。信号分析の結果は、デバイスのオペレーターに対するフィードバックとしてインジケーター112上に表示することができる。必要に応じて、信号分析の結果又は生成された信号は、従来どおりに外部コンソール(図示せず)に転送し、その後、デバイスのオペレーターが使用するために表示することができることが想定される。当業者は、データをグラフ、チャート、図、パーセンテージ、絶対値等として表示することを必要に応じて選択することができる。
【0058】
1つの態様において、信号分析及び導出された結果は、患者の処置の必要性又は現在の健康状態を判断するのに用いられ得る患者の組織反応を評価するのに用いることができることが想定される。この態様では、比較分析は、患者の既定の正常な組織状態と、患者の現在の組織状態を反映する現在の測定値との間で行うことができる。必要に応じて、比較分析は、例えば、限定はしないが、患者自身の以前のデータ、他の患者及び健康な個人からのプールされたデータセット、基準チャート等のような他の参照データと比較して行うことができる。別の態様において、所定の信号、信号分析、及び/又は導出された結果信号は、治療的介入の前後に患者の組織反応を評価するのに用いることができる。求められた測定差は、当業者が治療の成功又は医療的介入の成功を判断するのに用いることができることが想定される。
【0059】
1つの態様において、カイロプラクティック矯正器具10は、制御電子アセンブリ100を介して電気機械駆動システムをトリガーするためのトリガーシステム120を備えることができる。1つの態様において、トリガーシステム120は、トリガー及びトリガーばねを備えることができ、それにより、オペレーターは、制御電子アセンブリに選択的に電気機械駆動アセンブリ35の起動を指示することができる。任意選択の一態様において、トリガーシステム120は、予付勢/安全スイッチ94によってアクティベートされるトリガースイッチ122を備えることもできる。トリガースイッチ122は、インターロック又は安全デバイスとして機能するように構成することができ、予付勢/安全スイッチ94がアクティベートされない限り、電気機械駆動アセンブリ35が作動することができないようになっている。種々の態様において、トリガースイッチ122は、任意のタイプの従来の光学式、電気式、機械式、又は磁気式スイッチとすることができ、アクティベートされない限り、電気機械駆動アセンブリの起動を阻止するように電気機械駆動アセンブリに連結されるように、多くの方法で構成することができる。
【0060】
1つの態様において、矯正エネルギーインパルスを患者に印加する手持ち式カイロプラクティック矯正器具が記載される。この態様では、手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、ハウジングと、電源と、スラスト先端サブアセンブリと、少なくとも1つの付勢部材と、ソレノイドサブアセンブリとを備えることができる。1つの態様において、ハウジングは、内部キャビティ及びポートを画定することができることが想定される。別の態様において、電源は、バッテリーとすることができる。必要に応じて、バッテリーは、従来の充電可能なバッテリーとすることができる。
【0061】
1つの態様において、スラスト先端サブアセンブリは、ハウジング内に取り付けられ、先端部と、ハウジング内に摺動可能に収納されるように構成された細長いロッドに連結され、この細長いロッドに対して実質的に横断方向に延在するベースプレートとを備えるスラスト先端プランジャーを備えることができる。この態様では、スラスト先端プランジャーは、ハウジングに対して、伸長位置と予付勢圧縮位置との周辺かつその間で軸方向に可動であるように構成することができる。必要に応じて、スラスト先端プランジャーは、スラスト先端マウントの長手方向軸に沿ってスラスト先端マウントに対して軸方向に可動であるように構成することができる。更なる一態様において、少なくとも1つの付勢部材は、スラスト先端プランジャーを作動方向に付勢するように構成することができる。
【0062】
更なる一態様において、スラスト先端サブアセンブリは、第1の端部と離隔した第2の端部とを有するとともに、スラスト先端マウントの細長い長手方向軸に延在するコアを画定するスラスト先端マウントを備えることもできる。1つの態様において、スラスト先端マウントは、スラスト先端マウントの第2の端部がポートまで延在するように、ハウジング内に位置することができる。別の態様において、スラスト先端サブアセンブリのロッドは、スラスト先端マウントのコアの第1の内径に対応するサイズの部分内に摺動可能に収納されるように構成することができる。さらに、スラスト先端サブアセンブリの先端部の外面は、スラスト先端マウントのコアの、第1の内径よりも大きな第2の内径に対応するサイズの部分内に摺動可能に収納されるように構成することができる。
【0063】
別の態様において、ソレノイドサブアセンブリは、電源及びスラスト先端サブアセンブリに選択的に連結することができる。この態様では、ソレノイドサブアセンブリは、ソレノイドと、ソレノイドロッドと、ハンマー部材とを備えることができることが想定される。1つの態様において、ソレノイドは、コアを画定し、ソレノイドロッドは、コア内をソレノイドの長手方向軸に沿って、選択的に及び従来どおりに二軸方向に可動とすることができ、ソレノイドの長手方向軸は、スラスト先端マウントの長手方向軸と同軸とすることができる。この態様では、ソレノイドロッドは、電源によって供給される電流の選択的な印加及び/又は通電に応じて、二軸方向に可動であることが想定される。1つの態様において、ハンマー部材は、ソレノイドロッドに連結するとともに、スラスト先端プランジャーのベースプレートから、スラスト先端プランジャーが伸長位置にあり、ソレノイドがアクティベートされていない場合の最大距離と、スラスト先端プランジャーが伸長位置にあり、ソレノイドがアクティベートされていない場合の最小距離とにおいて又はその間で離隔することができる。この態様では、ハンマー部材は、作動時に電源によって供給される電流をソレノイドに選択的に通電することに応じて、スラスト先端プランジャーに選択的に力強く接触する。
【0064】
別の態様において、手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、スラスト先端アセンブリのスラスト先端プランジャーを予付勢圧縮位置に解放可能に保持するように構成することができる予付勢/安全スイッチを更に備えることができる。この態様において、予付勢圧縮位置において、スラスト先端プランジャーのベースプレートは、ソレノイドサブアセンブリのハンマー部材から離隔する。
【0065】
別の態様において、手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、インジケーターを更に備えることができる。更なる一態様において、手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、患者に印加されるエネルギーインパルスの周波数若しくは振幅を変化させる手段、及び/又はデバイスの所定の時間にわたる出力を測定する手段を更に備えることができる。1つの態様において、出力を測定する手段は、スラスト先端プランジャーの力及び加速度を測定するように構成された少なくとも1つのトランスデューサーを備えることができる。更なる一態様において、出力を測定する手段は、スラスト先端プランジャーの遠位端部によって患者に印加される矯正エネルギーインパルスと、スラスト先端プランジャーの遠位端部によって患者に印加される矯正エネルギーインパルスの強さと、スラスト先端プランジャーの遠位端部によって患者に経時的に印加される矯正エネルギーインパルスの強さとのうちの少なくとも1つを確定する手段を更に含む。さらに、動作時、上記に記載及び具現された手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、オペレーターに提供することができることが想定される。続いて、スラスト先端プランジャーの先端部を、患者の所望の場所及び向きに当て、手持ち式カイロプラクティック矯正器具を作動させることにより、所望の矯正エネルギーインパルスを患者に与えることができる。
【0066】
更なる一態様において、オペレーター及び患者に対して、印加される矯正エネルギーインパルス、並びに上記に記載及び具現した手持ち式カイロプラクティック矯正器具を用いた処置プロトコルの効果を示す選択的なデータを、患者の選択したデバイス上に表示することができる。この態様では、使用時、手持ち式カイロプラクティック矯正器具を使用する方法は、上述した手持ち式カイロプラクティック矯正器具を準備することと、スラスト先端プランジャーの先端部を患者の所望の場所及び向きに当てることと、手持ち式カイロプラクティック矯正器具を作動させることと、スラスト先端プランジャーの遠位端部によって患者に印加される矯正エネルギーインパルスと、スラスト先端プランジャーの遠位端部によって患者に印加される矯正エネルギーインパルスの大きさと、スラスト先端プランジャーの遠位端部によって患者に経時的に印加される矯正エネルギーインパルスの大きさとのうちの少なくとも1つから少なくとも1つの処置データプロトコルを決定することと、患者に対して少なくとも1つの処置プロトコルを選択的に表示することとすることができる。
【0067】

4つの異なる機械的衝撃波デバイスを、機械的衝撃波デバイスの所望のスラストプロファイルを得る能力を確定するために試験した。機械的衝撃波デバイスのうちの2つは、手動で操作され、既知のばね付勢ハンマー型の機械的衝撃波デバイス(アリゾナ州フェニックス所在のActivator Methods International Ltd.社によるActivator II及びActivator IV/FS)の例とした。一方、もう2つの機械的衝撃波デバイスは、電磁ソレノイドを介して電気的に駆動した(アリゾナ州チャンドラー所在のNeuromechanical Innovations LLC社によるImpulse、及び本発明の機械的衝撃波デバイス(以下、アリゾナ州フェニックス所在のActivator Methods International Ltd.社によるActivator V-Eデバイス))。
【0068】
全てのデバイスは、画一化した方法で試験した。デバイスハウジングの1つのコンポーネントを、機械加工されたねじ留めカラーを介して試験フレームに固定した。このカラーにより、試験フレームに対するデバイスの相対移動を防止した。機械的衝撃波デバイスのゴム製キャップを取り外し、代わりに付属のインピーダンスヘッドを連結した。その後、ゴム製キャップをインピーダンスヘッドの前に再度配置した。インピーダンスヘッドは、ダイナミックロードセル及び三軸加速度計を備えるものとした。
【0069】
デバイスの前には、均質なポリマーブロック(組織類似物)及び第2のダイナミックロードセルを置いた。ポリマーブロックは、フレームに強固に取り付けられたロードセルに固定した。ポリマーブロックにより、臨床で見られ得るヒト組織に適合する値に追加の極端な例を加えた範囲を表現した。デバイス適用時、機械的衝撃波が、解放機構からインピーダンスヘッド、ゴム製キャップ、及びポリマーブロックを通って、静止しているダイナミックロードセルのフロントプレートまで伝播した。作用線内で最もコンプライアントなコンポーネントは、Activator II、Activator IV/FS、及びActivator V-Eデバイスに使用される市販のゴム製キャップであるゴム製キャップであった。
【0070】
Activator IV/FS、Activator V-E、及びImpulseデバイスは、製造業者の推奨に基づいて予付勢した。Activator IIデバイスでは、デバイス先端部と組織類似物との間に事前設定される間隙距離は、スラストの強さ設定ごとに決定し、デバイスをその位置にロックした。
【0071】
予付勢後、Activator IV/FS及びActivator V-Eデバイスを、4つのスラスト設定のうちの1つに設定した。4つの可能な設定は、系統誤差を排除するためにランダム様式で選択した。同じ手順を、Impulseデバイスの3つの可能な設定について繰り返した。Activator IIデバイスでは、中間値を表すようにフルスケール範囲の一部を選択した。
【0072】
【表1】
【0073】
処置の有効性は、体内に伝播する機械的衝撃波に大きく依存するため、衝撃波は、正弦半波に可能な限り近づくことが望ましい。振動減衰は、衝撃波が固有周波数における又は固有周波数付近の純粋な正弦半波である場合に最小となり得る。衝撃波プロファイルは、正弦半波の波高率及び形状近似に関して特徴付けられ、その偏差はパーセントで表示される。4つの異なるデバイスの記録されたスラスト出力プロファイルからいくつかの追加のパラメーターを抽出し、計算した。追加のパラメーターとは、主に、ニュートン単位のピークスラスト力、メートル/秒単位のピークスラスト加速度、ミリ秒単位のスラスト持続時間又はパルス幅、ミリメートル単位のプランジャー変位である。データを表にし、シリーズごとに平均値及び標準偏差を計算した(N=10)。このプロセスを各デバイス及び設定について繰り返した。
【0074】
4つのタイプの機械的衝撃波デバイスが同様のプロファイルとなるため、統計学的固定効果モデル比較を行った。ピーク出力(ニュートン)、力パルス持続時間(ミリ秒)、スラスト実行中のプランジャー変位(ミリメートル)、及びスラスト速度(メートル/秒)の統計学的比較に主眼を置いた。全てのデバイスについて同様のパワー設定を利用したため、デバイスのタイプ、パルス幅、プランジャー移動、及びスラスト速度についての多因子分散分析(ANOVA)を、全てのデバイスについてのこれらのパラメーターの平均値に対して行った。対をなす両側T検定を、主効果及びデバイスとパラメーターとの間の交互作用について行った。図16A及び図16Bに示されているように、4つの試験された機械的衝撃波デバイスの全ては、スラスト力の出力に関して実質的に同等であった。4つの異なる設定に起因して、Activator V-Eは、スラスト値の可変範囲が最も大きく広がることが可能であった。最小範囲を有するデバイスは、Activator IV/FSであった。Activator IIは、最大スラストとゼロとの間で無数の調整能力を有するが、3つの設定のみを評価した。Impulseデバイスは、Activator IV/FSデバイスとActivator V-Eデバイスとの間のスラスト値の範囲を達成した。全体的なスラスト力の比較は、258.07N/mmのポリマーブロックに対して試験した機械的衝撃波デバイスの全てについて示された。
【0075】
衝撃波プロファイルは、4つの試験された機械的衝撃波デバイスとパワー設定との間で有意に異なった。概して、パルス幅は、材料のコンプライアント性の増大及びパワー設定が高くなるのに伴って増大した。ほとんどのデバイスで、パルス幅は、3ミリ秒~7ミリ秒であった。例外は、Activator IIであり、パルス幅は約12ミリ秒であった。このパルス幅を正弦半波の一部として考えると、Activator IIデバイスの駆動周波数は、約42Hzであり、その他のデバイスについては、約72Hz~約150Hzの駆動周波数を有した。
【0076】
【表2】
【0077】
正弦半波とスラスト曲線との近似は、ばね付勢デバイス(Activator II及びActivator IV/FSの機械的衝撃波デバイス)では、よりプログラム可能な電磁気的駆動デバイス(Activator V-E及びImpulse)と比較して低かった。平均すると、Activator IIデバイスは、正弦半波プロファイルの48%(±6.1%)、Activator IV/FSは74%(±8.3%)、Impulseは83%(±3.9%)、及びActivator V-Eは94%(±3.5%)に当たった。また、この発見は、波高率が、Activator IIデバイスでは1.13±0.21であり、Impulseデバイスでは1.28±0.16であり、Activator IV/FSデバイスでは1.32±0.18であり、Activator V-Eデバイスでは1.43±0.16であることを反映している。当業者であれば、波高率が1.4142の場合に完全な正弦半波を示すことが理解されよう。図15を参照すると、1つの例示的な試験において、Activator V-E(本明細書に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具)の衝撃波の力プロファイルは、理想的な正弦半波の96.41%内に一致した。
【0078】
パルス持続時間と同様に、測定されるスラスト速度(力発生フェーズ中のプランジャーの最大速度)は、デバイスのパワー設定に比べて、組織類似物のコンプライアント性に対しては依存度が低い。図17に示されているように、より硬い組織類似物と比較して、よりコンプライアントな組織類似物は、測定された出力を発生させるのにより大きな変形を必要とした。パルス幅は当然一定であるため、より軟らかい材料を変形させるには、より硬い材料と比較してより高い速度が必要である。図18を参照すると、プランジャー変位は、硬い材料ではパワー設定に比例して変化するが、より軟らかい材料ではそれほど変化しなかった。例外は、Activator IIデバイスであり、双方の組織類似物についてパワー設定とプランジャー移動との間で強い相関を示した。
【0079】
本発明のいくつかの実施形態を上述の明細書において開示したが、当業者には、本発明に関連する、上述の記載及び添付図面に提示されている教示の利益を有する、本発明の多くの変形形態及び他の実施形態が想到されることが理解される。したがって、本発明は、本明細書に開示される特定の実施形態に制限されず、本発明の多くの変形形態及び他の実施形態が本発明の範囲内に含まれるように意図されることが理解される。さらに、本明細書において特定の用語が使用されているが、これらの用語は、包括的及び説明的な意味で用いられているにすぎず、記載の発明を限定する目的はない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2023-12-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矯正のための衝突力又はスラストである矯正エネルギーインパルスを患者に印加する手持ち式カイロプラクティック矯正器具であって、該手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、
電源と、
伸長位置と予圧縮位置との周辺及びその間で軸方向に可動であるように構成されたスラスト先端プランジャーと、
前記電源に連結されるように構成されソレノイドサブアセンブリであって、
ソレノイドロッドを有するソレノイドと、
前記ソレノイド連結されるハンマー部材であって、該ハンマー部材は、前記スラスト先端プランジャーが前記伸長位置にあり前記ソレノイドがアクティベートされていない場合に、前記スラスト先端プランジャーのベースプレートから最大距離に離隔され、前記スラスト先端プランジャーが前記予圧縮位置にあり前記ソレノイドがアクティベートされていない場合に、前記スラスト先端プランジャーのベースプレートから最小距離に離隔され、該ハンマー部材は、作動時に前記電源によって供給される電流を前記ソレノイドに通電することに応じて、前記スラスト先端プランジャーに接触する、ハンマー部材と、
を備える、ソレノイドサブアセンブリと、
器具の所定の時間にわたる出力を測定する手段であって、該出力を測定する手段は、前記スラスト先端プランジャーの力及び加速度を測定するように構成された、前記スラスト先端プランジャーの遠位端部に連結される少なくとも1つのトランスデューサーを含む、出力を測定する手段と、
測定された、前記スラスト先端プランジャーの前記遠位端部によって前記患者に印加された矯正エネルギーインパルス、前記スラスト先端プランジャーの前記遠位端部によって前記患者に印加された前記矯正エネルギーインパルスの測定された大きさ、及び前記スラスト先端プランジャーの前記遠位端部によって前記患者に経時的に印加された前記矯正エネルギーインパルスの測定された大きさから少なくとも1つの処置プロトコルを決定するプロセッサと、
前記少なくとも1つの処置プロトコルを選択的に表示する手段と、
選択された処置プロトコルに応じて前記スラスト先端プランジャーの遠位端部によって前記患者に印加される前記矯正エネルギーインパルスの周波数又は振幅を変化させる手段と、
を備える、手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項2】
第1の端部及び該第1の端部から離隔した第2の端部を有するとともに、スラスト先端マウントの軸において延在するコアを画定するスラスト先端マウントを更に備える、請求項1に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項3】
前記手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、内部キャビティ及びポートを画定するハウジングを更に備え、前記スラスト先端プランジャーは、前記ハウジング内に摺動可能に収納されるように構成され、前記ハウジングに対して軸方向に可動であるように構成される、請求項2に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項4】
前記スラスト先端マウントは、該スラスト先端マウントの前記第2の端部が前記ポートまで延在するように前記ハウジング内に位置する、請求項3に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項5】
前記スラスト先端プランジャーは、前記スラスト先端マウントに対して、前記スラスト先端マウントの前記軸に沿って軸方向に可動であるように構成される、請求項2に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項6】
前記スラスト先端プランジャーは、先端部において終端する長形ロッドを備え、前記スラスト先端プランジャーのベースプレートは、前記長形ロッドに連結されるとともに、前記長形ロッドに対して実質的に直交して延在する、請求項2に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項7】
前記スラスト先端プランジャーの前記長形ロッドは、前記スラスト先端マウントの前記コアの第1の内径に対応するサイズの第1の部分内に摺動可能に収納されるように構成され、前記スラスト先端プランジャーの前記先端部の外面は、前記スラスト先端マウントの前記コアの、前記第1の内径よりも大きな第2の内径に対応するサイズの第2の部分内に摺動可能に収納されるように構成される、請求項6に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項8】
前記ソレノイドはコアを画定し、前記ソレノイドロッドは、前記電源によって供給される前記電流を通電することに応じて、前記コア内を前記ソレノイドの軸に沿って軸方向に可動であり、前記ソレノイドの前記軸は、前記スラスト先端マウントの前記軸と同軸である、請求項2に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項9】
前記ハンマー部材は、前記ソレノイドロッドの遠位端部に取り付けられ、前記ハンマー部材は、作動時に前記電源によって供給される前記電流を前記ソレノイドに通電することに応じて、前記スラスト先端プランジャーの前記ベースプレートに接触する、請求項6に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項10】
前記手持ち式カイロプラクティック矯正器具は、前記スラスト先端プランジャーを前記予圧縮位置において解放可能に保持するように構成された予/安全スイッチを更に備え、前記予圧縮位置において、前記スラスト先端プランジャーの前記ベースプレートは、前記ソレノイドサブアセンブリの前記ハンマー部材から所定の距離だけ離隔する、請求項6に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項11】
インジケーターを更に備える、請求項1に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。
【請求項12】
前記スラスト先端プランジャーを作動方向に付勢するように構成された少なくとも1つの付勢部材を更に備える、請求項1に記載の手持ち式カイロプラクティック矯正器具。