(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101706
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】作業機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/00 20060101AFI20240723BHJP
B60K 11/04 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
E02F9/00 M
B60K11/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005775
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】岡島 一道
【テーマコード(参考)】
2D015
3D038
【Fターム(参考)】
2D015CA02
3D038AA10
3D038AB09
3D038AC02
3D038AC11
3D038AC14
3D038AC15
3D038AC16
3D038AC26
(57)【要約】
【課題】ファンの交換を容易に行うことが可能な作業機械を提供すること
【解決手段】油圧ショベル1は、熱交換器と、第1フレーム44と、第2フレーム61と、ファン62と、を備える。第1フレーム44は、熱交換器の周囲に配置されている。第2フレーム61は、熱交換器に対向して配置されるように第1フレーム44に取り外し可能に固定されている。ファン62は、第2フレーム61に固定され、電力によって駆動する。第2フレーム61は第1フレーム44への固定が解除された後、第1フレーム44に対して上方に移動可能である。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器と、
前記熱交換器の周囲に配置された第1フレームと、
前記熱交換器に対向して配置されるように前記第1フレームに取り外し可能に固定された第2フレームと、
前記第2フレームに固定され、電力によって駆動するファンと、
前記第2フレームは前記第1フレームへの固定が解除された後、前記第1フレームに対して上方に移動可能である、
作業機械。
【請求項2】
前記第2フレームは、
前記熱交換器に対向し、前記ファンが固定された板状のファン固定部と、
前記ファン固定部の上端部から前記第1フレームに向かって突出し、前記第1フレームの上部に上方から係止する係止部と、を有する、
請求項1に記載の作業機械。
【請求項3】
前記熱交換器、前記第1フレーム、前記第2フレーム、および前記ファンを収納する収納部と、
前記第2フレームの上部に配置され、前記第2フレームを前記第1フレームに固定する第1固定部と、を更に備え、
前記収納部は、開閉可能な上面カバーを有し、
前記第1固定部は、前記上面カバーを開けた状態でアクセス可能である、
請求項1に記載の作業機械。
【請求項4】
前記熱交換器、前記第1フレーム、前記第2フレーム、および前記ファンを収納する収納部と、
前記第2フレームの下部に配置され、前記第2フレームを前記第1フレームに固定する第2固定部と、を更に備え、
前記収納部は、底面に形成された貫通孔を有し、
前記第2固定部は、前記貫通孔を介してアクセス可能である、
請求項1に記載の作業機械。
【請求項5】
前記第2フレームは、
前記ファン固定部の前記上端部から前記第1フレームに向かって突出し、前記係止部を含む突出部を更に有し、
前記熱交換器は、前記係止部の上側に配置され、冷媒が流通する管部材が取り付けられる取付口を有し、
前記突出部は、前記取付口の下方に切り欠き部を有する、
請求項2に記載の作業機械。
【請求項6】
エンジンと、
前記熱交換器、前記第1フレーム、前記第2フレーム、前記ファン、および前記エンジンを収納する収納部を更に備え、
前記収納部は、前記ファンによって空気が吸引される空気口を有し、
前記空気口から順に前記熱交換器、前記ファンおよび前記エンジンが並んで配置されている、
請求項1に記載の作業機械。
【請求項7】
前記ファンと繋がっている第1ケーブルと、
前記ファンに電力を供給する第2ケーブルと、
前記第1ケーブルの先端に配置され、前記第2ケーブルが着脱可能に取り付けられるコネクタ部と、を更に備え、
前記コネクタ部は、前記第2フレームに固定されている、
請求項1に記載の作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の作業機械には、各種流体(冷媒等)を冷却するために熱交換器と、熱交換器に冷却風を供給する複数のファンが設けられている。熱交換器としては、例えば、エンジンの冷却水が通るラジエータ、油圧アクチュエータを作動させるための作動油が通るオイルクーラ、圧縮された空気が通るアフタークーラ等が配置されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に示すファンは、シュラウドに取り付けられており、シュラウドが熱交換器まで形成され、ファンからの冷却風を熱交換器に導いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メンテナンス等においてファンを交換する際には、ファンをシュラウドに固定しているボルト等を取り外して、ファンを個別にシュラウドから取り外す必要がある。しかしながら、ボルトが他の構成部品等が混在した場所に配置されているため、脱着性が悪くファンを交換し難かった。
【0006】
本開示は、ファンの交換を容易に行うことが可能な作業機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様にかかる作業機械は、熱交換器と、第1フレームと、第2フレームと、ファンと、を備える。第1フレームは、熱交換器の周囲に配置され、熱交換器に対向する開口を有する。第2フレームは、熱交換器に対向して配置されるように第1フレームに取り外し可能に固定されている。ファンは、第2フレームに固定され、電力によって駆動する。第2フレームは第1フレームへの固定が解除された後、第1フレームに対して上方に移動可能である。
【発明の効果】
【0008】
本開示の態様によれば、ファンの交換を容易に行うことが可能な作業機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態にかかる油圧ショベルを示す斜視図である。
【
図3】エンジンルームの内側から左側面側を見た図である。
【
図5】冷却ユニットからファンユニットを取り外した状態を示す斜視図である。
【
図6】カバーフレームを冷却ユニットから取り外した状態を示す図である。
【
図8B】ファンユニットを右方向から視た正面図である。
【
図8C】ファンユニットを前方から視た側面図である。
【
図8D】ファンユニットを上方から視た平面図である。
【
図11A】油圧ショベルの旋回体を示す斜視図である。
【
図11B】エンジンルームの上面カバーを開放した状態の拡大図である。
【
図12A】油圧ショベルの旋回体の底面を示す図である。
【
図13】(a)~(c)ファンユニットを熱交換器ユニットから取り外す動作を説明するための模式側面図である。
【
図14】
図11Bにおいてアフタークーラの流入口からホースを取り外した状態を示す図である。
【
図15】ファンユニットを熱交換器ユニットに対して上方を移動した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示にかかる作業機械の一例としての油圧ショベルについて図面を参照しながら以下に説明する。
【0011】
<構成>
(油圧ショベル1の概要)
図1は、本実施の形態の油圧ショベル1の構成を示す模式図である。
【0012】
油圧ショベル1(作業機械の一例)は、車両本体2と、作業機3と、を有する。車両本体2は、
図1に示すように、走行体11と、旋回体12を有している。走行体11は、一対の走行装置11a、11bを有する。各走行装置11a、11bは、履帯11c、11dを有している。エンジン33(後述の
図2参照)からの駆動力によって走行モータが回転して履帯11c、11dが駆動されることによって油圧ショベル1が走行する。
【0013】
旋回体12は、走行体11上に載置されている。旋回体12は、図示しない旋回装置によって上下方向に沿った軸を中心として走行体11に対して旋回可能に構成されている。旋回体12の前部左側位置には、オペレータが運転時に着座する運転席としてのキャブ30が設けられている。キャブ30の内部には、運転席、作業機3を操作するためのレバー、各種の表示装置等が配置されている。
【0014】
尚、本実施の形態において断りなき場合、前後左右はキャブ30内の運転席を基準として説明する。運転席が正面に正対する方向を前方向(矢印Xf参照)とし、前方向に対向する方向を後方向(矢印Xb参照)とする。運転席が正面に正対したときの側方方向の右側、左側をそれぞれ右方向(矢印Yr参照)、左方向(矢印Yl参照)とする。また、本明細書において「高さ方向」、「鉛直方向」および「水平方向」は、特段記載のない限り、車両本体2が傾斜せずに水平な状態での方向を示している。なお、本明細書において水平とは、厳密な意味で水平でなくてもよく、誤差を含んでもよく、社会通念上水平と認められればよい。また、本明細書において鉛直とは、厳密な意味で鉛直でなくてもよく、誤差を含んでもよく、社会通念上鉛直と認められればよい。また、明細書において垂直とは、厳密な意味で垂直でなくてもよく、誤差を含んでもよく、社会通念上垂直と認められればよい。
【0015】
作業機3は、旋回体12の前部中央位置に取り付けられている。作業機3は、
図1に示すように、ブーム21、アーム22、掘削バケット23を有する。ブーム21の基端部は、旋回体12に回動可能に連結されている。また、ブーム21の先端部はアーム22の基端部に回動可能に連結されている。アーム22の先端部は、掘削バケット23に回動可能に連結されている。掘削バケット23は、その開口が旋回体12の方向(後方)を向くことができるようにアーム22に取り付けられている。掘削バケット23が、このような向きに取り付けられた油圧ショベル1は、バックホウと呼ばれている。
【0016】
ブーム21、アーム22および掘削バケット23のそれぞれに対応するように油圧シリンダ24~26(ブームシリンダ24、アームシリンダ25およびバケットシリンダ26)が配置されている。これらの油圧シリンダ24~26が駆動されることによって作業機3が駆動される。これにより、掘削等の作業が行われる。
【0017】
旋回体12のキャブ30の後側には、エンジンルーム31が配置されている。旋回体12のエンジンルーム31の後側には、カウンタウエイト32が配置されている。
図2は、エンジンルーム31の内部構成を模式的に示す斜視図である。
図2では、内部構成を示すために
図1と比較してエンジンルーム31の外形を模式的に記載している。旋回体12は、エンジン33と、冷却ユニット34と、を更に備える。冷却ユニット34およびエンジン33は、左側から右側に向かって順に並んで配置されている。エンジン33は、駆動力を発生する。エンジン33は、ディーゼルエンジン等の内燃機関である。
【0018】
図3は、エンジンルーム31の内側から左側面側を見た図である。
図3では、エンジン33の場所を示すためにエンジン33が点線で示されている。冷却ユニット34は、冷媒や圧縮空気等の各種冷却対象流体を冷却する。冷却ユニット34の左側におけるエンジンルーム31の側壁には、
図2に示すように、空気口31aが配置されている。空気口31aには、ネットが配置されている。エンジン33の右側におけるエンジンルーム31の側壁には、空気口31bが配置されている。空気口31bには、ネットが配置されている。冷却ユニット34は、複数のファン62を有している。ファン62が回転すると、
図2の矢印Aに示すように、空気口31aから外部の空気がエンジンルーム31内に取り込まれる。エンジンルーム31内に取り込まれた空気は、エンジン33を通過して空気口31bから外部に排出される。
【0019】
(冷却ユニット34)
冷却ユニット34は、
図2に示すように、熱交換器ユニット35と、ファンユニット36と、を有する。熱交換器ユニット35は、各種冷却対象流体を冷却する複数の熱交換器(後述する)を有する。ファンユニット36は、熱交換器ユニット35に冷却風を供給する。
【0020】
図4は、冷却ユニット34の斜視図である。
図5は、熱交換器ユニット35を示す斜視図である。熱交換器ユニット35は、ファンユニット36の左側に配置されている。熱交換器ユニット35は、ファンユニット36の空気口31a側に配置されている。空気口31aから空気口31bに向かって、熱交換器ユニット35、ファンユニット36、およびエンジン33の順に配置されている。
【0021】
(熱交換器ユニット35)
熱交換器ユニット35は、
図5に示すように、オイルクーラ41と、アフタークーラ42と、ラジエータ43と、第1フレーム44と、上カバーフレーム45と、を有する。
図6は、上カバーフレーム45を冷却ユニット34から取り外した状態を示す図である。
図7は、冷却ユニット34の分解斜視図である。これらオイルクーラ41、アフタークーラ42、およびラジエータ43の各々は、熱交換器の一例である。
【0022】
オイルクーラ41には、油圧シリンダ24~26等の油圧アクチュエータを作動させるための作動油が供給される。作動油はオイルクーラ41を通過しながら冷却される。オイルクーラ41は、熱交換器ユニット35の前部に配置されている。油圧ショベル1の左右方向に沿って視て、オイルクーラ41は、上下方向に長い略矩形状である。オイルクーラ41は、上部に作動油が流入する流入口41aを有する。流入口41aには、作動油が供給されるホースが取り付けられる。オイルクーラ41は、下部に冷却された作動油が流出する流出口41bを有する。流出口41bには、作動油が排出されるホースが取り付けられる。
【0023】
アフタークーラ42には、図示しない過給機によって外気が取り込まれて圧縮された圧縮空気が供給される。アフタークーラ42はエンジン33に接続される。圧縮空気は、アフタークーラ42を通過しながら冷却され、エンジン33に送られる。アフタークーラ42は、オイルクーラ41の後側に配置されている。油圧ショベル1の左右方向に沿って視て、アフタークーラ42は、上下方向に長い略矩形状である。アフタークーラ42は、上部に圧縮空気が流入する流入口42aを有する。流入口42aには、圧縮空気が供給されるホースが取り付けられる。アフタークーラ42は、下部に冷却された圧縮空気が流出する流出口42bを有する。流出口42bには、圧縮空気が排出されるホースが取り付けられる。
【0024】
ラジエータ43には、エンジン33の冷却水が供給される。供給された冷却水は、ラジエータ43を通過しながら冷却され、エンジン33に向かって排出される。ラジエータ43は、アフタークーラ42の後側に配置されている。油圧ショベル1の左右方向に沿って視て、ラジエータ43は、上下方向に長い略矩形状である。ラジエータ43は、上部に冷却水が流入する流入口43aを有する。流入口43aには、冷却水が供給されるホースが取り付けられる。ラジエータ43は、下部に冷却された冷却水が流出する流出口43bを有する。流出口43bには、冷却水が排出されるホースが取り付けられる。
【0025】
オイルクーラ41、アフタークーラ42、およびラジエータ43は、油圧ショベル1の前側から後側に向かって順に並んで配置されている。
【0026】
第1フレーム44は、オイルクーラ41、アフタークーラ42およびラジエータ43を支持する。第1フレーム44は、並んで配置されたオイルクーラ41、アフタークーラ42およびラジエータ43の周縁部分を囲むように配置されている。第1フレーム44は、前方フレーム部51と、後方フレーム部52と、底フレーム部53と、右上方フレーム部54と、左上方フレーム部55と、下カバーフレーム部56と、を有する。
【0027】
前方フレーム部51は、オイルクーラ41の前側に配置されている。前方フレーム部51は、板状の部材である。前方フレーム部51は、上下方向に沿って配置されている。前方フレーム部51は、右側の端に、後方に向かって折れ曲がった端部51aを有する。端部51aは、左右方向に対して垂直に配置されている。
【0028】
後方フレーム部52は、ラジエータ43の後側に配置されている。後方フレーム部52は、板状の部材である。後方フレーム部52は、上下方向に沿って配置されている。後方フレーム部52は、右側の端に、前方に向かって折れ曲がった端部52aを有する。端部52aは、左右方向に対して垂直に配置されている。
【0029】
底フレーム部53は、オイルクーラ41、アフタークーラ42およびラジエータ43の下側に配置されている。底フレーム部53は、板状である。底フレーム部53は、後方フレーム部52から前方に向かって配置されている。
【0030】
右上方フレーム部54は、オイルクーラ41の上部の右側に配置されている。前後方向において、右上方フレーム部54は、アフタークーラ42の前側に配置されている。右上方フレーム部54は、板状の部材である。右上方フレーム部54は、その主面が左右方向に対して垂直になるように配置されている。右上方フレーム部54は、前方フレーム部51から後方に向かうように配置されている。右上方フレーム部54の上端54aは、前方よりも後方の方が上側に位置するように形成されている。上端54aは、前部分54bと、傾斜部分54cと、後部分54dと、を有する。前部分54bは、上端54aのうち前方の部分である。前部分54bは、水平に配置されている。前部分54bは、オイルクーラ41の流入口41aよりも下方に位置する。後部分54dは、上端54aのうち後方の部分である。後部分54dは、水平に配置されている。後部分54dは、上下方向において、アフタークーラ42の流入口42aおよびラジエータ43の流入口43aよりも下方に配置されている。傾斜部分54cは、前部分54bの後端と後部分54dの前端とを繋ぐ。傾斜部分54cは、後方に向かうに従って上方に向かうように傾斜している。右上方フレーム部54のうち、オイルクーラ41の流入口41aに対向する部分には切り欠きが形成されているともいえる。右上方フレーム部54は、流入口41aの対向しないように、形成されている。
【0031】
左上方フレーム部55は、アフタークーラ42の上部およびラジエータ43の上部の左側に配置されている。左上方フレーム部55は、板状である。左上方フレーム部55は、左右方向に対して垂直に配置されている。左上方フレーム部55は、後方フレーム部52の左方向側の端から前方に向かうように配置されている。
【0032】
下カバーフレーム部56は、オイルクーラ41、アフタークーラ42およびラジエータ43と、ファンユニット36との間の隙間を下方から覆う。下カバーフレーム部56は、底フレーム部53よりも上方に配置されている。下カバーフレーム部56は、流出口41b、42b、43bの上側に配置されている。
図5に示すように、下カバーフレーム部56は、前方フレーム部51と後方フレーム部52の間に配置されている。下カバーフレーム部56は、前後方向に細長く形成されている。下カバーフレーム部56は、前方フレーム部51と後方フレーム部52に固定されている。
【0033】
第1フレーム44には、ボルト孔44a~44gが形成されている。ボルト孔44a~44gは、左右方向に沿って、第1フレーム44を貫通している。
図5に示すように、ボルト孔44aは、前方フレーム部51の端部51aの上端近傍に形成されている。後述する
図7に示すように、ボルト孔44bは、後方フレーム部52の端部52aの上端近傍に形成されている。
図7に示すように、ボルト孔44cは、後方フレーム部52の端部52aの上端近傍であって、ボルト孔44bよりも下方に形成されている。
図5に示すように、ボルト孔44dは、前方フレーム部51の端部51aの下端近傍に形成されている。ボルト孔44eは、後方フレーム部52の端部52aの下端近傍に形成されている。ボルト孔44f、44gは、下カバーフレーム部56に前後方向に並んで形成されている。ボルト孔44fは、ボルト孔44gよりも前方向側に配置されている。
【0034】
上カバーフレーム45は、
図5に示すように、ラジエータ43の右側に配置されている。上カバーフレーム45は、
図5および
図7に示すように、ファンユニット36とラジエータ43の隙間を上方から覆う。上カバーフレーム45は、板状の部材を折り曲げて形成されている。上カバーフレーム45は、
図5および
図7に示すように、上部45aと、水平部45bと、下部45cと、を有する。上部45aは、ラジエータ43の上部に平行に配置されている。上部45aは、左右方向に対して垂直に配置されている。上部45aには、流入口43aが配置される切り欠き45eが形成されている。水平部45bは、上部45aの下端から右方向に向かって突出している。水平部45bは、水平に配置されている。下部45cは、水平部45bの右側の端から下方に向かうように配置されている。下部45cは、左右方向に対して垂直に配置されている。下部45cの後部には、左右方向に沿った貫通孔45dが形成されている。
図7に示すように、ボルト102が、この貫通孔45dを通して、後方フレーム部52の端部52aの上部に形成されたボルト孔44bに挿入されている。これによって、上カバーフレーム45は、第1フレーム44に固定されている。
【0035】
(ファンユニット36)
図8Aは、ファンユニット36を示す斜視図である。
図8Bは、ファンユニット36を右方向から視た正面図である。
図8Cは、ファンユニット36を前方から視た側面図である。
図8Dは、ファンユニット36を上方から視た平面図である。
【0036】
ファンユニット36は、熱交換器であるオイルクーラ41、アフタークーラ42、およびラジエータ43に対向するように配置されている。
【0037】
ファンユニット36は、
図8Aに示すように、第2フレーム61と、複数のファン62と、第1ケーブル63と、コネクタ部64と、を有する。複数のファン62は、第2フレーム61に回転可能に支持されている。ファンユニット36には、上下方向に並んで2つのファン62が配置されている。それぞれのファン62は、回転軸が左右方向に沿うように配置されている。
【0038】
第2フレーム61は、後述するボルト101~105によって第1フレーム44に着脱可能に取り付けられる。第2フレーム61は、複数のファン62を回転可能に支持する。第2フレーム61は、例えば板状の部材を折り曲げて形成されている。第2フレーム61は、ファン固定部71と、突出部72と、を有する。
【0039】
ファン固定部71は、板状である。ファン固定部71には、複数のファン62が固定される。ファン固定部71は、左右方向に対して垂直に配置されている。ファン固定部71には、上下方向に並んで配置された2つの貫通孔が形成されている。各々の貫通孔にファン62が固定されている。
図8Aおよび
図8Bに示すように、ファン固定部71には、貫通孔71a~71gが形成されている。貫通孔71a~71gは、左右方向にファン固定部71を貫通している。貫通孔71a~71gは、第2フレーム61を第1フレーム44に固定する際にボルトが挿入される。貫通孔71aは、ファン固定部71の前端部の上端近傍に形成されている。貫通孔71bは、ファン固定部71の後端部の上端近傍に形成されている。貫通孔71cは、ファン固定部71の後端部の上端近傍であって、貫通孔71bの下側に形成されている。貫通孔71dは、ファン固定部71の前端部の下端近傍に形成されている。貫通孔71eは、ファン固定部71の後端部の下端近傍に形成されている。貫通孔71fは、ファン固定部71の下端近傍であって前後方向における中央よりも前側寄りに配置されている。貫通孔71fは、貫通孔71dよりも後側に配置されている。貫通孔71gは、ファン固定部71の下端近傍であって前後方向における中央よりも後側寄りに配置されている。貫通孔71gは、貫通孔71eよりも前側に配置されている。貫通孔71gは、貫通孔71fよりも後側に配置されている。
【0040】
突出部72は、
図8Dに示すように、ファン固定部71の上端から第1フレーム44に向かって突出するように配置されている。突出部72は、ファン固定部71の上端から左方向に向かうように形成されている。突出部72は、第1突出部73(係止部の一例)と、第2突出部74と、切り欠き部75と、を有する。第1突出部73は、突出部72のうち前方向側の部分である。第2突出部74は、突出部72のうち後方向側の部分である。第1突出部73は、第2突出部74よりも左方向側に延びている。第1突出部73の後方向側の端と、第2突出部74の左方向側の端によって、切り欠き部75が形成されている。
【0041】
第2突出部74は、水平に配置されている。
図9は、
図6の上面図である。第2突出部74は、ラジエータ43の流入口43aよりも前方向側に配置されている。
図9に示すように、ラジエータ43の流入口43aの下側には突出部72は形成されていない。切り欠き部75は、アフタークーラ42の流入口42aの概ね下側に配置されている。
【0042】
第1突出部73は、
図9に示すように、オイルクーラ41の流入口41aよりも右方向側に配置されている。第1突出部73は、第1フレーム44の右上方フレーム部54に係止する。
【0043】
第1突出部73は、
図8A、
図8Cおよび
図8Dに示すように、前部分73bと、傾斜部分73cと、後部分73dと、端部73eと、を有する。前部分73bは、第1突出部73のうち前方の部分である。前部分73bは、水平に配置されている。後部分73dは、第1突出部73のうち後方の部分である。後部分73dは、水平に配置されている。後部分73dの後端が第2突出部74に繋がっている。傾斜部分73cは、前部分73bの後端と後部分73dの前端とを繋ぐ。傾斜部分73cは、後方に向かうに従って上方に向かうように傾斜している。
図8Aおよび
図8Cに示すように、端部73eは、第1突出部73の左方向側の端から下方に向かうように配置されている。端部73eは、前部分73bの左端、傾斜部分73cの左端、および後部分73dの左端の全体に亘って形成されている。
【0044】
第2フレーム61を第1フレーム44に取り付けた場合、後述する
図13(e)の模式図に示すように、端部73e(
図8A参照)は第1フレーム44の右上方フレーム部54(
図5参照)の左方向側に配置される。また、第2フレーム61の前部分73bは、右上方フレーム部54の前部分54bの上側に配置され、第2フレーム61の傾斜部分73cは、右上方フレーム部の傾斜部分54cの上側に配置され、第2フレーム61の前部分73bは、右上方フレーム部54の前部分54bの上側に配置される。このように、端部73eが右上方フレーム部54の右側に配置されるとともに、前部分73b、傾斜部分73c、および後部分73dが右上方フレーム部54上に載置され、第2フレーム61を第1フレーム44に係止することできる。
【0045】
各々のファン62には、
図8Aに示すように、第1ケーブル63が繋がっている。第1ケーブル63は、ファン62に電力を供給するために設けられている。コネクタ部64は、第1ケーブル63の先端に接続されている。コネクタ部64は、第2フレーム61のファン固定部71に固定されている。
図10は、
図3に示す冷却ユニット34の正面図である。
図10に示すように、コネクタ部64には、第2ケーブル110が着脱可能に接続される。第2ケーブル110は、エンジン33の駆動によって発電する発電機から延び、ファン62に電力を供給する。ファンユニット36を熱交換器ユニット35から取り外す際には、第2ケーブル110は、コネクタ部64から取り外される。
【0046】
熱交換器ユニット35へのファンユニット36のボルト101~107を用いた固定について説明する。
図7に示すように、ボルト101(第1固定部の一例)は、第2フレーム61の貫通孔71aを通って、第1フレーム44のボルト孔44aに挿入される。ボルト102(第1固定部の一例)は、上カバーフレーム45の貫通孔45dおよび第2フレーム61の貫通孔71bを通って、第1フレーム44のボルト孔44bに挿入される。ボルト103(第1固定部の一例)は、第2フレーム61の貫通孔71cを通って、第1フレーム44のボルト孔44cに挿入される。ボルト104(第2固定部の一例)は、第2フレーム61の貫通孔71dを通って、第1フレーム44のボルト孔44dに挿入される。ボルト105(第2固定部の一例)は、第2フレーム61の貫通孔71eを通って、第1フレーム44のボルト孔44eに挿入される。ボルト106は、第2フレーム61の貫通孔71fを通って、下カバーフレーム部56のボルト孔44fに挿入される。ボルト107は、第2フレーム61の貫通孔71gを通って、下カバーフレーム部56のボルト孔44gに挿入される。これによって、第2フレーム61および上カバーフレーム45が、第1フレーム44に固定される。
【0047】
(ファンユニット36の取り外し)
次に、油圧ショベル1からのファンユニット36の取り外しについて説明する。
【0048】
図11Aは、油圧ショベル1の旋回体12を示す斜視図である。
図11Aに示すようにエンジンルーム31は、上面カバー12aを有する。上面カバー12aは、後端を回転軸として前端側が上下に開閉する。上面カバー12aの回転軸は、左右方向に沿っている。
図11Bは、上面カバー12aを開放した状態の拡大図である。
図11Bに示すように、上面カバー12aを開放した状態で、作業者は、冷却ユニット34の上部にアクセス可能である。
図11Aおよび
図11Bでは、アフタークーラ42の流入口42aにホース81が接続され、ラジエータ43の流入口43aにはホース82が接続されている。なお、オイルクーラ41の流入口41aは図示せず、流入口41aに接続されているホースも省略されている。
【0049】
図12Aは、油圧ショベル1の旋回体12の底面12bを示す図である。
図12Aに示すように、旋回体12の底面12bには、貫通孔12cが形成されている。貫通孔12cは、エンジンルーム31まで底面12bを貫通している。通常、貫通孔12cは、図示しないカバーによって覆われている。
図12Bは、
図12Aの拡大図である。
図12Bに示すように、貫通孔12cから作業者は、冷却ユニット34の下部にアクセス可能である。
図12Bにおいて、アフタークーラ42の流出口42bにホース83が接続されている。なお、ラジエータ43の流出口43bに接続されているホースは省略され、オイルクーラ41の流出口41bおよび流出口43bに接続されているホースも省略されている。
【0050】
図13(a)~(c)は、ファンユニット36を熱交換器ユニット35から取り外す動作を説明するための模式側面図である。
図13(a)~(c)では、オイルクーラ41およびラジエータ43を省略してアフタークーラ42のみを示している。
【0051】
図13(a)および
図13(b)に示すように、作業者は、アフタークーラ42の流入口42aに接続されているホース81を流入口42aから取り外す。
図14は、アフタークーラ42の流入口42aからホース81を取り外した状態を示す図である。
図11Bおよび
図14に示すように、作業者は、ラジエータ43の流入口43aに接続されているホース82を流入口43aから取り外す。なお、図示していないが、作業者は、オイルクーラ41の流入口41aに接続されているホースも取り外す。次に、作業者は、
図14に示すボルト101、102、103を第1フレーム44、第2フレーム61、および上カバーフレーム45から取り外す。
図13(a)では、ボルト102、103を省略してボルト101のみが示されている。また、図示していないが、作業者は、上面カバー12aを介して、
図10に示す上側の第2ケーブル110をコネクタ部64から取り外す。
【0052】
図13(b)に示すように、第2フレーム61は、第1突出部73によって第1フレーム44に係止しているため、ボルト101~105を取り外した場合でも第2フレーム61が第1フレーム44から落下することを防ぐことができる。
【0053】
作業者は、底面12bの貫通孔12cを介してアフタークーラ42の流出口42bに接続されているホース83(
図14参照)を流出口42bから取り外す。図示していないが、作業者は、底面12bの貫通孔12cを介してオイルクーラ41の流出口41bに接続されているホースを流出口41bから取り外す。図示していないが、作業者は、底面12bの貫通孔12cを介してラジエータ43の流出口43bに接続されているホースを流出口43bから取り外す。次に、作業者は、貫通孔12cを介して、
図12Bに示すボルト104、105、106、107を第1フレーム44、および第2フレーム61から取り外す。また、
図12Bに示すように、作業者は、貫通孔12cを介して、下側の第2ケーブル110をコネクタ部64から取り外す。なお、ボルト104、105、106、107の取り外しを、ボルト101、102、103の取り外しよりも先に行ってもよい。
【0054】
次に、
図13(b)および
図13(c)に示すように、作業者は、ファンユニット36を熱交換器ユニット35に対して上方に移動する(矢印B参照)。
図15は、ファンユニット36を熱交換器ユニット35に対して上方を移動した状態を示す図である。ここで、
図9に示すように、上面視において流入口41aは突出部72およびファン62と重なっていないため、ファンユニット36を鉛直方向に持ち上げてもファンユニット36と干渉しない。また、流入口43aは、上面視において第2フレーム61と重なっていないため、鉛直方向にファンユニット36を持ち上げても第2フレーム61には干渉しない。そのため、ファンユニット36は、
図9に示す切り欠き部75を流入口42aが通過するように前後方向の位置を調整しながら熱交換器ユニット35に対して上方に持ち上げられる。また、ファンユニット36は、ファン62が流入口42a、43aに干渉しないように持ち上げられる。
【0055】
次に、作業者は、上面カバー12aを通して、油圧ショベル1の外側にファンユニット36を取り出す。
【0056】
以上のように、ファンユニット36を容易に油圧ショベル1から取り外すことができるため、容易にファン62の交換を行うことができる。
【0057】
なお、ファンユニット36を熱交換器ユニット35に取り付ける際には、上記と逆の手順を行えばよい。また、第2フレーム61を、第1突出部73によって第1フレーム44に係止することができるため、ボルト101~107でファンユニット36を熱交換器ユニット35に取り付ける際に、位置決めを容易に行うことができる。
【0058】
<特徴>
(1)
本実施形態の油圧ショベル1は、熱交換器と、第1フレーム44と、第2フレーム61と、ファン62と、を備える。第1フレーム44は、熱交換器の周囲に配置されている。第2フレーム61は、熱交換器に対向して配置されるように第1フレーム44に取り外し可能に固定されている。ファン62は、第2フレーム61に固定され、電力によって駆動する。第2フレーム61は第1フレーム44への固定が解除された後、第1フレーム44に対して上方に移動可能である。
【0059】
これにより、ファン62ごと第2フレーム61を、熱交換の周囲の第1フレーム44から取り外し、更に上方に移動し油圧ショベル1から取り出すことができる。そのため、ファン62を容易に交換することが出来る。なお、取り出した第2フレーム61からファン62を取り外してファン62を交換してもよいし、ファン62と第2フレーム61をまとめて交換してもよい。
【0060】
(2)
本実施形態の油圧ショベル1では、第2フレーム61は、ファン固定部71と、第1突出部73(係止部の一例)と、を有する。ファン固定部71は、熱交換器に対向し、ファンが固定されている。第1突出部73は、ファン固定部71の上端部から第1フレーム44に向かって突出している。第1突出部73は、第1フレーム44の上部に上方から係止する。
【0061】
このように、第1突出部73によって第1フレーム44に係止しているため、第2フレーム61を第1フレーム44から取り外す際に、第2フレーム61が第1フレーム44から落下することを防ぐことができる。また、第2フレーム61を第1フレーム44に取り付ける際に、第1突出部73で第1フレーム44の上部を係止することで、第2フレーム61を第1フレーム44に対して位置決めすることができる。
【0062】
(3)
本実施形態の油圧ショベル1は、エンジンルーム31(収納部の一例)と、ボルト101~103(第1固定部の一例)と、を更に備える。エンジンルーム31は、熱交換器、第1フレーム44、第2フレーム61、およびファン62を収納する。ボルト101~103は、第2フレーム61の上部に配置され、第2フレーム61を第1フレーム44に固定する。エンジンルーム31は、開閉可能な上面カバー12aを有する。ボルト101~103は、上面カバー12aを開けた状態でアクセス可能である。
【0063】
これにより、作業者は、上面カバー12aを開放してボルト101~103にアクセスして、第2フレーム61の第1フレーム44への固定を解除することができる。
【0064】
(4)
本実施形態の油圧ショベル1は、エンジンルーム31と、ボルト104、105、106、107(第2固定部の一例)と、を更に備える。エンジンルーム31は、熱交換器、第1フレーム44、第2フレーム61、およびファン62を収納する。ボルト104、105、106、107は、第2フレーム61の下部に配置され、第2フレーム61を第1フレーム44に固定する。エンジンルーム31は、底面12bに形成された貫通孔12cを有する。ボルト104、105、106、107は、貫通孔12cを介してアクセス可能である。
【0065】
これにより、作業者は、貫通孔12cを通してボルト104、105、106、107にアクセスして、第2フレーム61の第1フレーム44への固定を解除することができる。
【0066】
(5)
本実施形態の油圧ショベル1では、第2フレーム61は、ファン固定部71の上端部から第1フレーム44に向かって突出し、第1突出部73を含む突出部72を更に有する。熱交換器は、突出部72の上側に配置され、冷媒が流通するホース81(管部材の一例)が取り付けられる流入口42a(取付口の一例)を有する。突出部72は、流入口42aの下方に切り欠き部75を有する。
【0067】
これにより、流入口42aが切り欠き部75を通過するように、第2フレーム61を第1フレーム44に対して上方に移動することができるため、第2フレーム61を油圧ショベル1から容易に取り出すことができる。
【0068】
(6)
本実施形態の油圧ショベル1は、エンジン33と、エンジンルーム31と、を更に備える。エンジンルーム31は、熱交換器、第1フレーム44、第2フレーム61、ファン62、およびエンジン33を収納する。車両本体2は、ファン62によって空気が吸引される空気口31aを有する。空気口31aから順に熱交換器、ファン62およびエンジン33が並んで配置されている。
【0069】
このようにファン62は熱交換器よりも内側に配置されているため、ファン62が外部の電磁波等によって受ける影響を低減することができる。また、ファン62の下流側では乱流が発生しやすいが、本実施形態では空気口31aからファン62によって吸引された空気がファン62よりも先に熱交換器に当たる。そのため、整流された空気を熱交換に当てることができるため冷却効率を向上することができる。
【0070】
(7)
本実施形態の油圧ショベル1は、第1ケーブル63と、第2ケーブル110と、コネクタ部64と、を更に備える。第1ケーブル63は、ファン62と繋がっている。第2ケーブル110は、ファン62に電力を供給する図示していないが、作業者は、底面12bの貫通孔12cを介してオイルクーラ41の流出口41bに接続されているホースを流出口41bから取り外す。コネクタ部64は、第1ケーブル63の先端に配置され、第2ケーブル110が着脱可能に取り付けられる。コネクタ部64は、第2フレーム61に固定されている。
【0071】
これにより、第2ケーブル110をコネクタ部64から取り外すことによって、ケーブルが干渉せずに、第2フレーム61を第1フレーム44から取り外して上方に移動することができる。
【0072】
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0073】
(A)
上記実施形態では、
図2に示すように、2つのファン62が上下方向に並んで配置されているが、ファン62の数および配置は、図に示す構成に限らなくてもよい。ファン62の数は、1つ若しくは3個以上であってもよい。また、ファン62の配置も上下に限らず車両の前後方向に並んで配置されてもよい。
【0074】
(B)
上記実施形態では、空気口31a、熱交換器ユニット35、ファンユニット36、およびエンジン33は、左から右方向に向かって順に配置されているが、この順に限らなくてもよく、左右方向に限らなくてもよい。
【0075】
(C)
上記実施形態では、ファンユニット36と熱交換器ユニット35の隙間に上カバーフレーム45および下カバーフレーム部56が設けられているが、上カバーフレーム45または下カバーフレーム部56が設けられていなくてもよい。
【0076】
(D)
上記実施形態では、ファンユニット36は、熱交換器ユニット35に上端近傍と下端近傍においてボルト101~105によって固定されているが、これに限らなくてもよい。ファンユニット36は熱交換器ユニット35に、上面カバー12aまたは貫通孔12cを介してアクセス可能な場所で固定されていればよい。
【0077】
(E)
上記実施形態では、第1突出部73には、
図8Aに示すように、下方に折れ曲がった端部73eが設けられているが、設けられておらず、第1突出部73は、左右方向に沿って突出するだけでもよい。
【0078】
(F)
上記実施形態では、ファンユニット36のファン固定部71は、下カバーフレーム部56に固定されているが、ファン固定部71の下部は、前方フレーム部51と後方フレーム部52に固定されているため、下カバーフレーム部56に固定されなくてもよい。逆に、ファン固定部71の下部は、前方フレーム部51と後方フレーム部52に固定されず、下カバーフレーム部56のみに固定されていてもよい。
【0079】
(G)
上記実施の形態では、作業機械の一例として油圧ショベルを用いて説明したが、これに限らなくてもよく、ブルドーザ、ホイールローダ、ダンプ、フォークリフト等であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本開示によれば、ファンの交換を容易に行うことが可能な効果を有し、作業機械等に有用である。
【符号の説明】
【0081】
1 :油圧ショベル
41 :オイルクーラ
42 :アフタークーラ
43 :ラジエータ
44 :第1フレーム
61 :第2フレーム
62 :ファン