(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101762
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】洗濯機、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
D06F 34/28 20200101AFI20240723BHJP
D06F 33/30 20200101ALI20240723BHJP
D06F 33/44 20200101ALI20240723BHJP
D06F 34/00 20200101ALI20240723BHJP
D06F 34/05 20200101ALI20240723BHJP
D06F 34/06 20200101ALI20240723BHJP
D06F 34/18 20200101ALI20240723BHJP
D06F 101/14 20200101ALN20240723BHJP
D06F 103/04 20200101ALN20240723BHJP
D06F 103/38 20200101ALN20240723BHJP
D06F 105/52 20200101ALN20240723BHJP
D06F 105/56 20200101ALN20240723BHJP
【FI】
D06F34/28
D06F33/30
D06F33/44
D06F34/00
D06F34/05
D06F34/06
D06F34/18
D06F101:14
D06F103:04
D06F103:38
D06F105:52
D06F105:56
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005875
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】杉本 哲也
【テーマコード(参考)】
3B167
【Fターム(参考)】
3B167AE03
3B167AE04
3B167AE05
3B167BA45
3B167BA47
3B167BA48
3B167BA91
3B167BA92
3B167HA11
3B167JC03
3B167JC25
3B167KA02
3B167KA52
3B167KB01
3B167KB02
3B167LA23
3B167LA36
3B167LA38
3B167LC25
3B167MA03
3B167MA13
3B167MA17
(57)【要約】
【課題】ユーザが希望する時刻又は時間までに完了できる運転内容を提案することで、使い勝手を向上した洗濯機を提供する。
【解決手段】洗濯機は、ユーザからの操作の受け付け及び各種情報を表示する操作表示部と、ユーザが希望する洗濯機の運転の終了時刻又は終了時間に基づいて、終了時刻又は終了時間までに終了する運転内容を提案するための提案情報を生成して、操作表示部を用いてユーザに提案情報を提示する提案処理を実行する提案処理部と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの操作の受け付け及び各種情報を表示する操作表示部を備える洗濯機であって、
前記ユーザが希望する前記洗濯機の運転の終了時刻又は終了時間に基づいて、前記終了時刻又は前記終了時間までに終了する運転内容を提案するための提案情報を生成して、前記操作表示部を用いて前記ユーザに前記提案情報を提示する提案処理を実行する提案処理部と、
を備える洗濯機。
【請求項2】
前記提案処理は、前記ユーザが前記運転に含まれる工程に関する運転条件を設定した場合、設定された前記運転条件に基づいて前記提案情報を生成する処理を含む、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記運転を実行するために用いられる各種の情報を記憶可能な記憶部と、
前記運転条件を前記記憶部に記憶する記憶処理を実行する記憶処理部と、を更に備え、
前記提案処理は、前記記憶処理で記憶された前記運転条件に基づいて、前記提案情報を生成する処理を含む、
請求項2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記提案情報には、前記運転内容に応じて想定される消費電力及び消費水量の少なくともいずれかを含む消費情報が含まれる、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記提案処理は、前記運転内容による通常の運転時間に所定時間を加算した時間に基づいて前記提案情報を生成する処理を含む、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記提案処理は、前記ユーザが希望する前記洗濯機の前記運転の前記終了時刻又は前記終了時間までに終了可能な前記運転内容がない場合、前記ユーザに前記運転内容の提案が不可能であることを提示する処理を含む、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記提案処理は、前記ユーザが希望する前記洗濯機の前記運転の前記終了時刻又は前記終了時間までに終了可能な前記運転内容がない場合、短時間で終了可能な前記運転内容を示す運転情報を生成して、前記ユーザに前記運転情報を提示する処理を含む、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項8】
前記提案処理は、前記ユーザが任意に設定した前記洗濯物に関する固有の情報に基づいて前記提案情報又は前記運転情報を生成する処理を含む、
請求項7に記載の洗濯機。
【請求項9】
前記洗濯機と通信可能な外部機器から、季節に関する季節情報、外気温に関する外気温情報、水質に関する水質情報、の少なくともいずれかを含む外部情報を取得する取得処理を実行する取得処理部を更に備え、
前記提案処理は、前記取得処理で取得された前記外部情報に基づいて前記提案情報又は前記運転情報を生成する処理を含む、
請求項7に記載の洗濯機。
【請求項10】
各種情報を表示する表示部と、ユーザからの操作を受け付ける入力部と、洗濯機に通信可能に接続する通信部と、
を備える外部端末が有するコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
前記洗濯機は、
前記ユーザからの操作の受け付け及び各種情報を表示する操作表示部と、
前記操作表示部又は前記外部端末を用いて入力された前記ユーザが希望する前記洗濯機の運転の終了時刻又は終了時間に基づいて、前記終了時刻又は前記終了時間までに終了する運転内容を提案するための提案情報を生成して、前記外部端末を用いて前記ユーザに前記提案情報を提示する提案処理を実行する提案処理部と、を備えるものであって、
前記提案処理を実行する旨の命令を前記通信部が受信した場合に前記提案処理の内容に応じて前記表示部を動作させる出力処理を前記コンピュータに実行させることができる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、洗濯機、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗濯物の投入が完了していることに対応する完了情報を取得し、完了情報が取得されると洗濯物の量を洗濯機に測定させ、測定された洗濯物の量及び洗濯物の量に基づく洗濯動作時間の少なくとも一方である測定情報に基づいて洗濯完了時間の予約可能範囲を端末に提示させ、予約可能範囲から予約された洗濯完了時間を、端末を介して取得し、端末を介して取得された予約された洗濯完了時間に基づき洗濯機に洗濯物を洗濯させる情報処理方法が知られている。
【0003】
このような情報処理方法では、ユーザが設定した運転内容に応じて洗濯完了時間の予約可能範囲をユーザに提示し、その予約可能範囲内でユーザが洗濯完了時間を予約することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来構成では、例えばユーザが設定した運転内容によっては、ユーザが希望する洗濯機の運転が完了する時刻又は時間が予約可能範囲外となる場合がある。この場合、予約可能範囲内で運転完了が可能な運転内容にユーザが設定を変更する必要があり、使い勝手が悪く不便が生じていた。
【0006】
そこで、ユーザが希望する時刻又は時間までに完了できる運転内容を提案することで、使い勝手を向上した洗濯機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態に係る洗濯機は、ユーザからの操作の受け付け及び各種情報を表示する操作表示部と、前記ユーザが希望する前記洗濯機の運転の終了時刻又は終了時間に基づいて、前記終了時刻又は前記終了時間までに終了する運転内容を提案するための提案情報を生成して、前記操作表示部を用いて前記ユーザに前記提案情報を提示する提案処理を実行する提案処理部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態による洗濯機システムの一例を概略的に示す図
【
図2】第1実施形態による洗濯機の一例を概略的に示す斜視図
【
図3】第1実施形態による洗濯機の電気的構成の一例を示すブロック図
【
図4】第1実施形態による外部端末の電気的構成の一例を示すブロック図
【
図5】第1実施形態による洗濯機について、予約トップ画面に表示される内容の一例を示す図
【
図6】第1実施形態による洗濯機について、予約設定画面に表示される内容の一例を示す図
【
図7】第1実施形態による洗濯機について、記憶部に記憶される運転時間情報の一例を示す図
【
図8】第1実施形態による洗濯機について、運転内容設定画面に表示される内容の一例を示す図
【
図9】第1実施形態による洗濯機について、洗い条件キーが操作された場合に予約設定画面に表示される内容の一例を示す図
【
図10】第1実施形態による洗濯機について、予約設定画面において洗い条件キーが操作された場合の運転内容設定画面に表示される内容の一例を示す図
【
図11】第1実施形態による洗濯機について、予約不可画面に表示される内容の一例を示す図
【
図12】第1実施形態による洗濯機について、運転可能画面に表示される内容の一例を示す図
【
図13】第1実施形態による洗濯機について、予約運転が実行される場合の制御内容の一例を示すフローチャート
【
図14】第2実施形態による洗濯機について、運転内容設定画面に表示される内容の一例を示す図
【
図15】第3実施形態による洗濯機について、記憶部に記憶される洗い時間テーブル及び乾燥時間テーブルの一例を示す図
【
図16】第4実施形態による洗濯機について、外部情報に基づいて生成される提案情報又は運転情報に含まれる運転内容の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、複数の実施形態による洗濯機について、図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。また、以下の実施形態において、構成要素等に付された第1、第2、・・・との語句は、類似した構成要素を単に区別するためのものであり、構成要素間の優劣や時間的要素を意味するものではない。
【0010】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について、
図1から
図13を参照して説明する。
図1に示す洗濯機10は、洗濯物に対して洗い、すすぎ、脱水、乾燥等の処理を施すことができる。洗濯機10は、例えば横軸又は斜め軸型のドラム式洗濯機である。洗濯機10は、縦軸型の洗濯機であっても良い。洗濯機10は、1つ又は複数の外部端末30と通信可能に接続されて洗濯機システム1を構成する。洗濯機システム1は、洗濯機10と外部端末30とを、図示しないアクセスポイント及びネットワーク2等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続して構成されている。なお、洗濯機システム1は、洗濯機10単体で構成することもできる。また、以下の説明において、外部とは、洗濯機10の外部を意味する。
【0011】
また、洗濯機10又は外部端末30は、アクセスポイント及びネットワーク2等の電気通信回線を介して外部機器90に通信可能に接続できる。外部機器90は、外部情報を格納している。外部情報には、季節に関する季節情報、外気温に関する外気温情報、水質に関する水質情報、の少なくともいずれかの情報が含まれる。外部機器90は、例えば気象情報の提供を行う気象機関及び水の水質に関する水質情報の提供を行う水質検査機関のうち少なくともいずれかの機関が管理するサーバが含まれる。
【0012】
洗濯機10は、
図2及び
図3に示すように、本体11、扉12、洗濯物収容槽13、モータ14、給水機構15、操作表示部16、ヒータ17、及び乾燥機構18を備えている。本体11は、例えばステンレス鋼板等の金属又は樹脂材等の組合せによって中空箱状に形成されている。本体11は、洗濯機10の外郭を構成している。本体11は、前面側に本体11の内部と外部とを連通する開口部111を有している。扉12は、開口部111を開閉する。ユーザは、扉12を開いた状態で、開口部111を通じて、洗濯物収容槽13から洗濯物の出し入れできる。
【0013】
洗濯物収容槽13は、洗濯物を収容可能である。洗濯物収容槽13は、詳細は図示しないが、内部に水を貯留可能な水槽と、水槽内に回転可能に設けられた回転槽と、を有している。回転槽は、洗濯物を収容可能であって、モータ14によって回転駆動される。また、水槽は、図示しない排水経路と接続されている。排水経路は、水槽内の水を機外に排水するためのものである。
【0014】
給水機構15は、例えば水道等の外部の水源から供給される水を洗濯物収容槽13内に注水する機能を有する。給水機構15は、給水弁151を有している。給水弁151は、電磁的に開閉可能に構成されており、外部の水源から図示しない注水ケースを介して水槽内に至る図示しない給水経路を開閉する。注水ケースは、例えば1回の洗濯運転に必要な洗濯処理剤の投入を受ける処理剤受け部を有している。処理剤受け部は、ユーザが洗濯処理剤を手動で投入する際に用いられる。処理剤受け部内に投入された洗濯処理剤は、給水弁151から注水ケースに供給される水と混合されて水槽内に供給される。また、洗濯機10は、自動投入装置を備えていても良い。自動投入装置は、周知の構成であるため、詳細な説明は省略するが、複数回分の洗濯運転に必要な洗濯処理剤を貯留しておき、洗濯運転の進行に伴い所定量の洗濯処理剤を自動で水槽に投入する機能を有する。
【0015】
操作表示部16は、例えば本体11の天面の前側部分に設けられている。操作表示部16は、例えばタッチパネル又は機械的なスイッチ等で構成され、ユーザが運転や運転ごとのコースに関する設定を行うための入力操作等を受け付けるとともに、入力された操作内容及び運転状況等の各種情報を表示する機能を有する。
【0016】
ユーザは、操作表示部16に対する入力操作によって予約運転に関する設定を行うことができる。予約運転とは、運転が終了する時刻又は時間を予約できる機能を示す。運転とは、複数の異なる工程が順に実行されるものを意味し、運転の種類としては、例えば洗濯運転、乾燥運転、及び洗濯乾燥運転が含まれる。洗濯運転は、洗濯のみを行う運転であり、例えば洗い工程、すすぎ工程、及び脱水工程が順番に行われる。乾燥運転は、乾燥のみを行う運転であり、例えば乾燥工程が行われる。乾燥工程には、送風工程及びソフトキープ工程を含めることができる。洗濯乾燥運転は、洗濯から乾燥までを連続的に行う運転である。各運転で実行される各工程の時間や回数等は、ユーザの要求等に応じて変更可能に構成されている。
【0017】
洗濯機10は、図示しない計時部を備えている。計時部は、操作表示部16と一体に構成できる。計時部は、任意の時点の時刻を取得する機能を有している。時刻とは、例えば何時何分何秒というような絶対的な時刻、又はある時点を基準とした相対的な時刻を意味する。また、計時部は、基準となるある時点からの経過時間を測定する機能を有していても良い。時間とは、ある一点の時刻からある一点の時刻までの時の長さを意味する。
【0018】
ヒータ17は、洗濯物収容槽13の底部付近に設けられている。ヒータ17は、洗濯物収容槽13に供給される水を加熱して温水化する機能を有する。ヒータ17によって生成された温水は、例えば洗い工程やすすぎ工程において用いられる。乾燥機構18は、洗濯物収容槽13内に、洗濯物の乾燥用の温風を供給する機能を有する。乾燥機構18は、周知のように、例えばヒートポンプ式やヒータ式の加熱装置及び送風装置を有して構成されている。加熱装置によって生成された温風は、送風装置によって洗濯物収容槽13内に供給される。
【0019】
また、洗濯機10は、
図2に示すように、検出部19、制御部20、記憶部21、及び通信部22を有している。制御部20及び通信部22は、それぞれ洗濯機側制御部20及び洗濯機側通信部22と称する場合がある。検出部19は、本体11内部の温度を検出する外気温センサ、給水経路を流れる水の硬度を検出する硬度センサ、及び洗濯物収容槽13内に供給された水の温度を検出する水温センサ等の各種センサを含んで構成される。
【0020】
制御部20は、例えば図示しないCPUやROM、RAM、及び書き換え可能なフラッシュメモリ等の記憶領域を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部20の各処理は、CPUがプログラムを実行することにより実現される。記憶部21及び通信部22は、それぞれ制御部20に電気的に接続されている。記憶部21は、洗濯機側制御部20によって参照又は更新され、洗濯機10の運転を実行するために用いられる各種の情報を記憶可能に構成されている。記憶部21は、例えばHDD、SSD、半導体メモリ、磁気ディスク等の周知の記憶媒体で構成することができる。洗濯機側通信部22は、ネットワーク2を介して、洗濯機10と外部端末30との間の通信を行うインターフェースである。
【0021】
外部端末30は、例えばユーザが携帯可能な情報通信端末いわゆるスマートフォンやタブレット端末等で構成できる。外部端末30は、洗濯機システム1のユーザが使用することが想定される。外部端末30は、ユーザから洗濯機10に対する入力を洗濯機10の代わりに受け付けるとともに、洗濯機10からユーザに対する出力を洗濯機10の代わりに行う機能を有する。
【0022】
外部端末30は、
図4に示すように、制御部31、通信部32、入力部33、表示部34、及び出力処理部35を備えている。制御部31及び通信部32は、それぞれ端末側制御部31及び端末側通信部32と称する場合がある。端末側制御部31は、例えば図示しないCPUやROM、RAM、及び書き換え可能なフラッシュメモリ等の記憶領域を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、外部端末30の動作の制御や各種の処理を実行する。端末側通信部32は、ネットワーク2を介して、外部端末30と洗濯機10との間の通信を行うインターフェースである。
【0023】
端末側制御部31の記憶領域は、外部端末30を洗濯機10と通信可能に接続して洗濯機システム1の構成要素として機能させるためのコンピュータプログラムを記憶している。このコンピュータプログラムは、例えば図示しないインターネット上に設けられた外部サーバにいわゆるアプリケーションソフトウェアとして記憶されている。そして、端末側制御部31は、外部サーバからコンピュータプログラムをダウンロードしてインストールすることで、出力処理部35等をソフトウェアとして仮想的に実現する。
【0024】
入力部33及び表示部34は、例えばタッチパネルディスプレイで構成できる。出力処理部35は、洗濯機10からの直接の指示を受けて、その指示の内容に応じて表示部34の出力を制御する機能を有する。出力処理部35は、洗濯機10からの指示を受けて表示部34に表示する内容を制御する機能を有する。
【0025】
また、洗濯機10は、
図3に示すように、取得処理部23、提案処理部24、設定処理部25、記憶処理部26、及び運転処理部27を備えている。取得処理部23、提案処理部24、設定処理部25、記憶処理部26、及び運転処理部27は、特定の処理を行ういわゆる処理ブロック又は機能ブロックである。
【0026】
取得処理部23、提案処理部24、設定処理部25、記憶処理部26、及び運転処理部27は、洗濯機10の制御部20における記憶領域に記憶されているコンピュータプログラムをCPUで実行することによりソフトウェアによって仮想的に実現される。なお、取得処理部23、提案処理部24、設定処理部25、記憶処理部26、及び運転処理部27は、それぞれの一部又は全部をハードウェアにより実現する構成としてもよい。また、各処理部23~27の少なくとも一部は、外部端末30に設けられていても良い。
【0027】
取得処理部23は、取得処理を実行可能である。取得処理は、洗濯機10と通信可能な外部機器90から、季節に関する季節情報、外気温に関する外気温情報、水質に関する水質情報、の少なくともいずれかを含む外部情報を取得する処理を含む。また、取得処理は、検出部19で検出した情報を取得する処理を含む。
【0028】
提案処理部24は、提案処理を実行可能である。提案処理は、操作表示部16又は外部端末30を用いて入力された、ユーザが希望する洗濯機10の運転の終了時刻又は終了時間に基づいて、終了時刻又は終了時間までに終了する運転内容を提案するための提案情報241を生成して、操作表示部16又は外部端末30の表示部34を用いてユーザに提案情報241を提示する処理を含む。終了時刻とは、例えば「2022年12月1日17時00分」といったように、特定の日時を意味する。終了時間とは、例えば「現在の時刻から5時間後」といったように、ユーザが運転の予約に関する情報を操作表示部16又は外部端末30に入力した時点からの経過時間を意味する。運転内容とは、各運転で実行される各工程において予想される所要時間や所要回数、ふろ水の使用の有無、及び温水の使用の有無等が含まれる。
【0029】
例えば洗濯機10の提案処理部24は、外部端末30を用いて提案処理を実行するための命令を、洗濯機側通信部22を介して外部端末30に送信することができる。そして、出力処理部35は、洗濯機10から提案処理を実行する旨の命令を受信すると、その命令に基づいて表示部34に所定の情報例えば提案情報241等を表示させる。
【0030】
提案処理部24は、例えば操作表示部16又は表示部34にホーム画面が表示された状態で、ユーザによって図示しない予約設定に関する操作キーを操作されると、
図5に示すように、予約トップ画面41を表示させる。ホーム画面とは、洗濯機10によって実行可能な複数種類の運転のうちいずれかを選択する入力操作を受け付ける状態の初期画面である。以下の説明では、画面とは、操作表示部16又は表示部34のことを意味する場合がある。
【0031】
予約トップ画面41では、例えば通常予約キー411、時間設定予約キー412、及び選択キー413が配置されている。通常予約キー411は、通常予約を選択するための操作キーである。通常予約とは、例えば予め設定された所定の運転内容が終了可能な予約可能範囲内において、ユーザが希望する運転の終了時刻又は終了時間の予約が行われるものである。
【0032】
時間設定予約キー412は、時間設定予約を選択するための操作キーである。時間設定予約とは、例えばユーザが希望する運転の終了時刻又は終了時間内に終了可能な洗濯機10側から提案された運転内容をユーザが選択することで予約が行われるものである。提案処理部24は、通常予約キー411及び時間設定予約キー412に対する操作が行われると、
図5に示すように、操作された予約キー411、412の周囲に例えば枠線が表示される等の表示態様を変更させるとともに、各予約の説明文を表示させる。各予約の説明文の一例として、時間設定予約キー412が操作された場合には、「ご希望時刻までに終了する運転内容を選択可能です。」との文字が表示される。選択キー413は、予約トップ画面41での設定内容を反映した上で、画面を遷移させるための操作キーである。ユーザは、予約トップ画面41において、通常予約キー411又は時間設定予約キー412のいずれかに対する操作を行い、選択キー413に対する操作を行うことで、次の画面以降で各予約の詳細な設定を行うことができる。
【0033】
提案処理部24は、通常予約キー411又は時間設定予約キー412が操作されて、選択キー413が操作されると、予約設定画面42を表示させる。
図6に示すように、予約設定画面42には、第1領域421及び第2領域422が設けられる。第1領域421は、例えば運転を予約する際に終了時刻を設定するための情報が表示される領域である。第1領域421には、時刻表示欄421a及び時間重視キー421bが配置される。時刻表示欄421aは、設定した終了時刻が表示される。例えば時刻表示欄421aを挟んで上下には、時刻を増減するための操作キーが配置される。ユーザは、これらの操作キーを操作することによって、所望の終了時刻を設定できる。時刻表示欄421aは、時刻の表示に限らず、時間の表示であっても良いし、時刻と時間とを併せて表示させても良い。
【0034】
時間重視キー421bは、設定した終了時刻を超過しないことを優先させるための操作キーである。時間重視キー421bは、例えば「時間重視」との文字とともに、チェックボックスによって選択可能に表示される。ユーザは、設定した終了時刻を超過しないことを優先したい場合、時間重視キー421bを操作することで、予約運転において設定された終了時刻を超過しない「時間重視コース」を選択できる。
【0035】
例えば脱水工程において洗濯物収容槽13内の洗濯物に偏りがあると、当該偏りを解消するための動作が実行される場合がある。この場合、実際の脱水工程では、予定された脱水工程の時間に加えて、当該偏りを解消するための動作に要する時間が掛かってしまう。このように、洗濯物の状態等によって運転時間が予定よりも長くなる場合には、設定した終了時刻をそのまま超過して運転が行われることになる。そこで、洗濯機側制御部20は、ユーザによって時間重視キー421bが操作された場合には、設定された運転内容によって予定される通常の運転時間に所定時間を加算した時間を運転終了までに要する時間として設定する。これにより、予約運転時にユーザが設定した終了時刻を超過してしまうことを防止できる。
【0036】
そして、提案処理部24は、運転内容による通常の運転時間に所定時間を加算した時間に基づいて提案情報241を生成する処理を含む。具体的には、提案処理部24は、
図7に示すような記憶部21に記憶された運転時間情報211に基づいて、提案情報241を生成する処理を含む。時間重視コースでは、洗い工程に含まれる給水時間を通常コースの5分に対して例えば7分行う。すすぎ工程に含まれるすすぎ時間を通常コースの10分に対して例えば15分行う。脱水工程に含まれる脱水時間を通常コースの5分に対して例えば10分行う。
【0037】
第2領域422は、例えば運転に含まれる各工程に関する運転条件を設定するための情報が表示される領域である。運転条件には、工程の実行の有無、実行時間、実行回数、ふろ水の使用の有無、及び水温の設定例えば温水の使用の有無等が含まれる。第2領域422には、洗い条件キー422a、すすぎ条件キー422b、脱水条件キー422c、及び乾燥条件キー422dが配置される。洗い条件キー422aは、洗い工程の運転条件例えば実行時間を設定するための操作キーである。すすぎ条件キー422bは、すすぎ工程の運転条件例えば実行回数を設定するための操作キーである。脱水条件キー422cは、脱水工程の運転条件例えば実行時間を設定するための操作キーである。乾燥条件キー422dは、乾燥工程の運転条件例えば実行の有無や実行時間を設定するための操作キーである。例えば各条件キー422a~422dを挟んで上下には、条件を変更するための操作キーが配置される。
【0038】
ユーザは、これらの操作キーを操作することによって、所望の運転条件を設定できる。また、予約設定画面42の初期画面において、各条件キー422a~422dは、各工程を初期設定で実行する「自動」との文字が表示される。予約設定画面42には、設定キー423が配置される。設定キー423は、例えば「次へ」との文字が表示される。設定キー423は、予約設定画面42での設定内容を反映した上で、画面を遷移させるための操作キーである。
【0039】
提案処理部24は、設定キー423が操作されると、運転内容設定画面43を表示させる。
図8に示すように、運転内容設定画面43には、例えば予約設定画面42において設定された終了時刻とともに、提案情報241及び決定キー431が表示される。運転内容設定画面43では、提案情報241が一つ又は複数配置される。本実施形態では、運転内容設定画面43において、提案情報241は複数配置される。提案情報241は、予約運転において実行する運転内容を選択するための操作キーである。複数の提案情報241は、それぞれ異なる運転内容で構成される。複数の提案情報241には、例えば通常コースの運転内容を含めることができる。これにより、ユーザは、通常コースの運転内容と洗濯機10側から提案された運転内容とを比較して、運転内容を選択できる。
【0040】
また、提案情報241には、消費情報242を含めることができる。消費情報242は、運転内容に応じて想定される消費電力及び消費水量の少なくともいずれかを含む。消費情報242は、消費電力及び消費水量を金額に換算した水道光熱費としても算出された情報であっても良い。
【0041】
提案処理部24は、複数の提案情報241のうちいずれかの提案情報241が選択操作されると、
図8に示すように、選択操作された提案情報241の周囲に例えば枠線が表示される等の表示態様を変更させる。決定キー431は、運転内容を決定させるための操作キーである。決定キー431は、例えば「選択」との文字が表示される。ユーザは、運転内容設定画面43において、複数の提案情報241のいずれかに対する操作を行い、決定キー431に対する操作を行うことで、操作した提案情報241に対応する運転内容を予約運転における運転内容として設定できる。そして、運転内容設定画面の次画面において、例えば予約運転を開始するためのスタートキーに対する操作が行われると、設定された運転内容に基づいて予約運転が実行される。
【0042】
提案処理は、ユーザが運転に含まれる工程に関する運転条件を設定した場合、設定された運転条件に基づいて提案情報241を生成する処理を含む。具体的には、提案処理部24は、予約設定画面42において条件キー422a~422dに対する操作が行われた場合、条件キー422a~422dに対する操作に対応した運転条件に基づいて提案情報241を生成する。例えば
図9に示すように、洗い条件キー422aが操作されて洗い工程の時間が「14分」に設定された場合、
図10に示すように、提案処理部24は、洗い工程の時間を「14分」に固定して複数の提案情報241を生成する。つまり、提案処理部24は、ユーザが任意の工程の運転条件を設定した場合、当該運転条件は固定して他の工程の運転内容を変更して提案情報241を生成することができる。
【0043】
また、提案処理は、ユーザが希望する洗濯機10の運転の終了時刻又は終了時間までに終了可能な運転内容がない場合、ユーザに運転内容の提案が不可能であることを提示する処理を含めることができる。具体的には、提案処理部24は、予約設定画面42においてユーザが入力した終了時刻までに終了可能な運転内容がない場合、
図11に示すような予約不可画面44を表示させる。予約不可画面44には、例えば「設定された時間で運転可能な内容はありません」との文字とともに、戻るキー441が表示される。戻るキー441は、画面を前画面例えばホーム画面に遷移させるための操作キーである。戻るキー441は、例えば「戻る」との文字が表示される。ユーザは、戻るキー441に対する操作を行うことで、ホーム画面から再度予約運転に関する設定を行う。
【0044】
提案処理は、ユーザが希望する洗濯機10の運転の終了時刻又は終了時間までに終了可能な運転内容がない場合、短時間で終了可能な運転内容を示す運転情報243を生成して、ユーザに運転情報243を提示する処理を含めることができる。具体的には、提案処理部24は、予約設定画面42においてユーザが入力した終了時刻までに終了可能な運転内容がない場合、
図12に示すような運転可能画面45を表示させる。運転可能画面45には、例えば「運転可能な内容がありませんでした。短時間で運転できる内容を提案します。」との文字とともに、運転情報243及び決定キー451が表示される。
【0045】
運転情報243は、提案情報241と同様に、予約運転において実行する運転内容を選択するための操作キーである。運転情報243には、運転の所要時間に関する所要時間情報243aを含めることができる。決定キー451は、決定キー431と同様の機能を有する操作キーである。
【0046】
設定処理部25は、設定処理を実行可能である。設定処理は、操作表示部16又は外部端末30を用いて入力された内容に基づいて、予約運転において実行する運転内容を設定する処理を含む。本実施形態では、設定処理は、運転内容設定画面43においてユーザによって選択された提案情報241又は運転情報243の内容に基づいて、予約運転において実行する運転内容を設定できる。
【0047】
記憶処理部26は、記憶処理を実行可能である。記憶処理は、予約設定画面42においてユーザが条件キー422a~422dを操作することで設定された運転条件を記憶部21に記憶する処理を含む。記憶処理部26は、設定処理の実行後に、記憶処理を実行可能に構成されている。なお、記憶処理は、設定処理の実行前に実行されても良い。運転処理部27は、運転処理を実行可能である。運転処理は、モータ14、給水弁151、ヒータ17、及び乾燥機構18等の駆動を制御して、洗濯機10による運転を実行する処理を含む。運転処理は、設定処理によって設定された運転内容に基づいて、予約運転を実行する処理を含む。運転処理部27は、予約設定画面42においてユーザが時刻表示欄421aに入力した終了時刻に応じて自動で運転を実行する。
【0048】
次に、
図13を参照して、予約運転が実行される際の制御内容の一例について説明する。なお、
図13の例において各処理部23~27で実行される制御は、いずれも洗濯機側制御部20が主体となって実行するものとして説明する。
【0049】
洗濯機側制御部20は、例えば操作表示部16に対する操作を受けて起動すると(
図13のスタート)、ステップS11において、予約トップ画面41の時間設定予約キー412が操作されたか否かを判断する。時間設定予約キー412に対する操作がされず通常予約キー411が操作された場合(ステップS11でNO)、洗濯機側制御部20は、ステップS14に処理を移行する。
【0050】
時間設定予約キー412に対する操作がされた場合(ステップS11でYES)、洗濯機側制御部20は、ステップS12において、提案処理を実行する。これにより、洗濯機側制御部20は、ユーザに対してユーザが希望する運転終了時刻内に終了可能な運転内容を提示する。そして、洗濯機側制御部20は、ステップS13において、提案情報241が選択操作されることで運転内容が選択されたか否かを判断する。運転内容が選択されると(ステップS13でYES)、洗濯機側制御部20は、ステップS14に処理を移行し、設定処理を実行する。これにより、洗濯機側制御部20は、予約運転において実行する運転内容を設定する。
【0051】
次に、洗濯機側制御部20は、ステップS15において、予約設定画面42の条件キー422a~422dに対する操作によって運転条件が設定されたか否かを判断する。運転条件が設定されていない場合(ステップS15でNO)、洗濯機側制御部20は、ステップS17に処理を移行する。一方、運転条件が設定されていた場合(ステップS15でYES)、洗濯機側制御部20は、ステップS16に処理を移行し、記憶処理を実行する。これにより、洗濯機側制御部20は、ユーザが設定した運転条件を記憶部21に記憶する。洗濯機側制御部20は、ステップS17において、運転処理を実行する。これにより、予約運転が実行されて一連の制御が終了する(エンド)。
【0052】
以上説明した実施形態によれば、洗濯機10は、操作表示部16と、提案処理部24と、を備える。操作表示部16は、ユーザからの操作の受け付け及び各種情報を表示する。提案処理部24は、ユーザが希望する洗濯機10の運転の終了時刻又は終了時間に基づいて、終了時刻又は終了時間までに終了する運転内容を提案するための提案情報241を生成して、操作表示部16を用いてユーザに提案情報241を提示する提案処理を実行する。
【0053】
これによれば、洗濯機10は、ユーザが希望する時刻又は時間までに完了できる運転内容を提案できる。これにより、例えばユーザが運転内容を選択後に、希望する時刻又は時間までに当該運転内容では予約不可となるような事態を回避できる。よって、効率良く予約運転の設定を行うことができるため、ユーザにとって使い勝手を向上できる。
【0054】
提案処理は、ユーザが運転に含まれる工程に関する運転条件を設定した場合、設定された運転条件に基づいて提案情報241を生成する処理を含む。これによれば、ユーザは所望の運転条件に基づいて予約運転を実行できる。結果として、ユーザにとって使い勝手を向上できる。
【0055】
提案情報には、運転内容に応じて想定される消費電力及び消費水量の少なくともいずれかを含む消費情報242が含まれる。これによれば、消費情報242つまり光熱費に関わる情報を考慮して、予約運転で実行する運転内容を選択できる。よって、ユーザの使い勝手をより一層向上できる。
【0056】
また、提案処理は、運転内容による通常の運転時間に所定時間を加算した時間に基づいて提案情報241を生成する処理を含む。これによれば、例えば脱水工程における洗濯物収容槽13内の洗濯物の偏りを解消するための動作に要する時間等の所定時間を通常の運転時間に加算して運転時間が設定される。これにより、ユーザが設定した終了時刻を超過してしまうことを防止できる。
【0057】
更に、提案処理は、ユーザが希望する洗濯機10の運転の終了時刻又は終了時間までに終了可能な運転内容がない場合、ユーザに運転内容の提案が不可能であることを提示する処理を含む。これによれば、ユーザは希望の終了時刻では、予約運転の実行が不可能であることを認識できる。よって、ユーザにとって使い勝手が向上する。
【0058】
また、提案処理は、ユーザが希望する洗濯機10の運転の終了時刻又は終了時間までに終了可能な運転内容がない場合、短時間で終了可能な運転内容を示す運転情報243を生成して、ユーザに運転情報243を提示する処理を含む。これによれば、例えばユーザは希望の終了時刻までの時間外において最短で実行が可能な運転内容を知ることができる。よって、ユーザにとって使い勝手が向上する。
【0059】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、
図14を参照して説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態と提案処理部24の処理内容が異なる。具体的には、本実施形態では、提案処理は、記憶処理で記憶された運転条件に基づいて、提案情報241を生成する処理を含む。つまり、提案処理は、予約運転における運転内容の履歴に基づいて、提案情報241を生成する処理を含む。
【0060】
提案処理部24は、例えば過去にユーザが洗い工程の時間を通常例えば14分よりも長い時間に設定して予約運転を実行していた場合には、ユーザが洗いをしっかりしたい傾向にあると判断する。そして、提案処理部24は、予約設定画面42においてユーザが洗い時間を設定していない場合には、
図14に示すように、洗い工程の時間を通常よりも長い時間にした内容の提案情報241を生成して、ユーザに提示する。
【0061】
このような第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。また、ユーザが設定した過去の運転条件つまりユーザの傾向に基づいた提案情報241をユーザに提示できるため、使い勝手をより向上できる。
【0062】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、
図15を参照して説明する。この第3実施形態では、提案処理部24の処理内容が上記各実施形態と異なる。本実施形態の場合、提案処理は、ユーザが任意に設定した洗濯物に関する固有の情報に基づいて提案情報241又は運転情報243を生成する処理を含む。固有の情報は、ユーザが任意に設定可能な情報であって、例えば洗濯物の汚れ具合や洗濯物の素材等に関する情報を含む。ユーザは、例えばホーム画面において図示しない操作キーを操作することで、固有の情報に対応した運転条件を設定できる。
【0063】
記憶部21には、
図15に示すような洗い時間テーブルや乾燥時間テーブルが記憶されている。そして、提案処理部24は、記憶部21に記憶された各時間テーブルを参照して提案情報241又は運転情報243を生成する。具体的には、提案処理部24は、例えば洗濯物の汚れ量が「多い」と設定された場合、洗い時間を「長め」例えば20分に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。提案処理部24は、例えば洗濯物の汚れ量が「普通」と設定された場合、洗い時間を「通常」例えば14分に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。そして、提案処理部24は、例えば洗濯物の汚れ量が「少ない」と設定された場合、洗い時間を「短め」例えば10分に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。
【0064】
また、提案処理部24は、例えば洗濯物の素材が「綿系」と設定された場合、乾燥時間を「長め」例えば180分に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。提案処理部24は、例えば洗濯物の素材が「化繊系」と設定された場合、乾燥時間を「通常」例えば150分に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。つまり、洗濯機10は、洗濯物の素材が綿系つまり乾燥しにくい素材である場合、乾燥時間を長くして予約運転を実行することをユーザに提案できる。
【0065】
このような第3実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。また、ユーザが任意に設定した洗濯物に関する固有の情報に基づいて、予約運転で実行可能な運転内容をユーザに提示することで、ユーザが個別に運転条件を設定することなく、ユーザの要望に沿った運転を実行できる。
【0066】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、
図16を参照して説明する。この第4実施形態では、提案処理部24の処理内容が上記各実施形態と異なる。本実施形態の場合、提案処理は、取得処理で取得された外部情報に基づいて提案情報241又は運転情報243を生成する処理を含む。具体的には、提案処理部24は、外部情報としての季節情報を用いる場合、現在の季節に応じて温水の使用の有無を提案情報241又は運転情報243に含めることができる。これにより、現在の季節つまり現在の日付に基づいて、温水の使用の有無に関する提案をユーザに行うことができるため、ユーザにとって利便性が向上する。
【0067】
提案処理部24は、例えば季節が「春」、「夏」、及び「秋」である場合、温水の使用を「無し」に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。提案処理部24は、例えば季節が「冬」である場合、温水の使用を「有り」に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。つまり、洗濯機10は、季節が冬である場合、水温を高めて洗浄力を向上させて予約運転を実行することをユーザに提案できる。
【0068】
提案処理部24は、外部情報としての外気温情報を用いる場合、現在の外気温に応じて温水の使用の有無を提案情報241又は運転情報243に含めることができる。これにより、現在の外気温に基づいて、温水の使用の有無に関する提案をユーザに行うことができるため、ユーザにとって利便性が向上する。
【0069】
提案処理部24は、例えば外気温が「高い」例えば17℃以上である場合、温水の使用を「無し」に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。提案処理部24は、例えば外気温が「低い」例えば17℃未満である場合、温水の使用を「有り」に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。つまり、洗濯機10は、外気温が低い場合、水温を高めて洗浄力を向上させて予約運転を実行することをユーザに提案できる。
【0070】
提案処理部24は、外部情報としての水質情報を用いる場合、例えば洗濯機10が設置された地域の水道水の硬度に応じての洗い時間及びすすぎ時間を設定して提案情報241又は運転情報243を生成する。これにより、水の硬度に基づいて、洗い時間及びすすぎ時間に関する提案をユーザに行うことができるため、ユーザにとって利便性が向上する。
【0071】
提案処理部24は、例えば水の硬度が「硬水」である場合、洗い時間及びすすぎ時間を「長め」例えば洗い時間20分及びすすぎ時間15分に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。提案処理部24は、例えば水の硬度が「軟水」である場合、洗い時間及びすすぎ時間を「通常」例えば洗い時間14分及びすすぎ時間10分に設定して、提案情報241又は運転情報243を生成する。つまり、洗濯機10は、水の硬度が硬水である場合、洗い時間及びすすぎ時間を長くして洗浄力及びすすぎ力を向上させて予約運転を実行することをユーザに提案できる。
【0072】
このような第4実施形態によれば、外部情報に基づいて、予約運転で実行可能な運転内容をユーザに提示することで、ユーザが個別に運転条件を設定することなく、ユーザの要望に沿った運転を実行できる。また、提案処理は、外部情報に代えて、取得処理で取得された検出部19で検出した各種情報に基づいて、提案情報241又は運転情報243を生成しても良い。
【0073】
上記各実施形態は、相互に組み合わせることができる。また、2以上の実施形態の特徴部分のみを抽出して組み合わせることもできる。
以上、本発明の複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
10…洗濯機、16…操作表示部、21…記憶部、24…提案処理部、241…提案情報、242…消費情報、243…運転情報、26…記憶処理部、30…外部端末、32…通信部、33…入力部、34…表示部