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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101777
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】作業機用プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   B62D 21/14 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
B62D21/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005904
(22)【出願日】2023-01-18
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和4年度、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター「戦略的スマート農業技術等の開発・改良(自動運転と自動充電による連続的な農作業が可能な小型電動農機プラットフォームの開発)」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】391025914
【氏名又は名称】八鹿鉄工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三浦 裕一郎
(72)【発明者】
【氏名】中谷 謙太
(72)【発明者】
【氏名】谷口 真文
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA21
3D203BA13
3D203CB09
3D203DA15
3D203DB05
3D203DB07
3D203DB08
(57)【要約】
【課題】複数の用途に使用可能であり、使用頻度を増大させることが可能な作業機用プラットフォームを提供する。
【解決手段】作業機用プラットフォーム1は、走行方向と直交する幅方向に沿って配置される一対の第1前輪21Aおよび第2前輪21Bと、第1前輪21Aおよび第2前輪21Bよりも走行方向の後側に配置される一対の第1後輪21Bおよび第2後輪22Bと、第1前輪21Aおよび第1後輪22Aを支持する第1フレーム31と、第2前輪21Bおよび第2後輪22Bを支持し、第1フレーム31に対して幅方向へ移動可能な第2フレーム32とを有し、作業アタッチメントATを装着可能な機体3と、機体3に支持され、第1前輪21Aおよび第2前輪21Bと、第1後輪22Aおよび第2後輪22Bとの少なくとも一方を駆動する走行用モータ41と、機体3に支持され、作業アタッチメントATに対して駆動力を出力可能な作業用モータ43とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行方向と直交する幅方向に沿って配置される一対の第1前輪および第2前輪と、
一対の前記第1前輪および前記第2前輪よりも前記走行方向の後側において、前記幅方向に沿って配置される一対の第1後輪および第2後輪と、
前記第1前輪および前記第1後輪を支持する第1フレームと、前記第2前輪および前記第2後輪を支持し、前記第1フレームに対して前記幅方向へ移動可能な第2フレームとを有し、作業アタッチメントを装着可能な機体と、
前記機体に支持され、前記第1前輪および前記第2前輪と、前記第1後輪および前記第2後輪との少なくとも一方を駆動する走行用モータと、
前記機体に支持され、前記作業アタッチメントに対して駆動力を出力可能な作業用モータと、
を備える作業機用プラットフォーム。
【請求項2】
前記第1フレームと前記第2フレームとの前記幅方向の間隔を調節するトレッド幅調節機構を備える請求項1に記載の作業機用プラットフォーム。
【請求項3】
前記トレッド幅調節機構は、
前記第1フレームおよび前記第2フレームの一方に支持される第1パイプと、
前記第1フレームおよび前記第2フレームの他方に支持され、前記第1パイプに摺動可能に挿入される第1軸と、
前記第1パイプに対する前記第1軸の挿入方向における位置を固定する第1ストッパと、
を有する請求項2に記載の作業機用プラットフォーム。
【請求項4】
前記第1前輪と前記第1後輪との前記走行方向における距離、および前記第2前輪と前記第2後輪との前記走行方向における距離を調節するホイールベース調節機構を備える請求項1に記載の作業機用プラットフォーム。
【請求項5】
前記第1フレームに回動可能に取り付けられるとともに、前記第1前輪を回転可能に支持する第1前支持アームと、
前記第1フレームに回動可能に取り付けられるとともに、前記第1後輪を回転可能に支持する第1後支持アームと、
前記第2フレームに回動可能に取り付けられるとともに、前記第2前輪を回転可能に支持する第2前支持アームと、
前記第2フレームに回動可能に取り付けられるとともに、前記第2後輪を回転可能に支持する第2後支持アームとを備え、
前記ホイールベース調節機構は、
前記第1前支持アームおよび前記第1後支持アームの一方、ならびに前記第2前支持アームおよび前記第2後支持アームの一方に支持される第2パイプと、
前記第1前支持アームおよび前記第1後支持アームの他方、ならびに前記第2前支持アームおよび前記第2後支持アームの他方に支持され、前記第2パイプに摺動可能に挿入される第2軸と、
前記第2パイプに対する前記第2軸の挿入方向における位置を固定する第2ストッパと、
を有する請求項4に記載の作業機用プラットフォーム。
【請求項6】
前記機体は、前記作業用モータを、前記作業用モータの出力軸の前記機体に対する角度を調節可能に支持する請求項1に記載の作業機用プラットフォーム。
【請求項7】
前記機体に取り付けられ、前記作業用モータを回動可能に支持する支持板と、
前記作業用モータの前記支持板に対する回動位置を固定する第3ストッパとを備える請求項6に記載の作業機用プラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機用プラットフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車輪を備えた機体に耕耘爪およびエンジンを設けることにより構成された耕耘装置(特許文献1参照)や、クローラ走行装置を備えた機体フレームに除雪用のオーガ等を有する除雪部およびエンジンを設けることにより構成された除雪機(特許文献2参照)等のように、使用用途に応じて構成された種々の作業機が知られている。
【0003】
このような作業機は、耕耘爪や除雪部等の各種作業を行うための専用の作業アタッチメントを、各作業アタッチメントに適した仕様に構成されたエンジンおよび機体に装着した専用機として構成されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-178574号公報
【特許文献2】特開2020-122369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、各作業に対する専用機として構成された作業機は、小・中規模の事業者にとっては使用頻度が低く、コスト負担が大きかった。また、複数種類の専用の作業機を備えた場合には、各作業機を保管するための、大きな保管スペースを確保する必要があった。
【0006】
そこで、本発明においては、複数の用途に使用可能であり、使用頻度を増大させてコスト負担を軽減させるとともに、保管スペースを減少させることが可能な作業機用プラットフォームを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する作業機用プラットフォームは、以下の特徴を有する。
【0008】
即ち、作業機用プラットフォームは、走行方向と直交する幅方向に沿って配置される一対の第1前輪および第2前輪と、一対の前記第1前輪および前記第2前輪よりも前記走行方向の後側において、前記幅方向に沿って配置される一対の第1後輪および第2後輪と、前記第1前輪および前記第1後輪を支持する第1フレームと、前記第2前輪および前記第2後輪を支持し、前記第1フレームに対して前記幅方向へ移動可能な第2フレームとを有し、作業アタッチメントを装着可能な機体と、前記機体に支持され、前記第1前輪および前記第2前輪と、前記第1後輪および前記第2後輪との少なくとも一方を駆動する走行用モータと、前記機体に支持され、前記作業アタッチメントに対して駆動力を出力可能な作業用モータと、を備える。
【0009】
これにより、異なる用途の作業アタッチメントを機体に装着することで、複数用途の作業機を構成することができ、作業機用プラットフォームの使用頻度を増大させてコスト負担を軽減することができる。また、作業機用プラットフォームおよび作業アタッチメントの保管スペースを減少させることができる。
【0010】
また、前記第1フレームと前記第2フレームとの前記幅方向の間隔を調節するトレッド幅調節機構を備える。
【0011】
これにより、作業を行う場所に合わせて第1フレームと第2フレームとの間隔を調節して、第1前輪と第2前輪とのトレッド幅および第1後輪と第2後輪とのトレッド幅を変化させることができ、作業機用プラットフォームを用いて作業を行う場所に対する汎用性を向上することができる。
【0012】
また、前記トレッド幅調節機構は、前記第1フレームおよび前記第2フレームの一方に支持される第1パイプと、前記第1フレームおよび前記第2フレームの他方に支持され、前記第1パイプに摺動可能に挿入される第1軸と、前記第1パイプに対する前記第1軸の挿入方向における位置を固定する第1ストッパと、を有する。
【0013】
これにより、第1フレームと第2フレームとの左右方向の間隔を、容易に調節することができる。
【0014】
また、前記第1前輪と前記第1後輪との前記走行方向における距離、および前記第2前輪と前記第2後輪との前記走行方向における距離を調節するホイールベース調節機構を備える。
【0015】
これにより、第1前輪と第1後輪との距離、および第2前輪と第2後輪との距離を調節することで、作業機用プラットフォームの使用用途に合わせた径を有する車輪を、第1前輪、第1後輪、第2前輪、および第2後輪として用いることができる。
【0016】
また、前記第1フレームに回動可能に取り付けられるとともに、前記第1前輪を回転可能に支持する第1前支持アームと、前記第1フレームに回動可能に取り付けられるとともに、前記第1後輪を回転可能に支持する第1後支持アームと、前記第2フレームに回動可能に取り付けられるとともに、前記第2前輪を回転可能に支持する第2前支持アームと、前記第2フレームに回動可能に取り付けられるとともに、前記第2後輪を回転可能に支持する第2後支持アームとを備え、前記ホイールベース調節機構は、前記第1前支持アームおよび前記第1後支持アームの一方、ならびに前記第2前支持アームおよび前記第2後支持アームの一方に支持される第2パイプと、前記第1前支持アームおよび前記第1後支持アームの他方、ならびに前記第2前支持アームおよび前記第2後支持アームの他方に支持され、前記第2パイプに摺動可能に挿入される第2軸と、前記第2パイプに対する前記第2軸の挿入方向における位置を固定する第2ストッパと、を有する。
【0017】
これにより、作業を行う場所に合わせて第1前輪と第1後輪との距離および第2前輪と第2後輪との距離を調節して、機体の車高を変化させることができ、作業機用プラットフォームを用いて作業を行う場所に対する汎用性を向上することができる。
【0018】
また、前記機体は、前記作業用モータを、前記作業用モータの出力軸の前記機体に対する角度を調節可能に支持する。
【0019】
これにより、機体に対する作業アタッチメントの装着箇所に合わせて作業用モータの角度を調節することができ、作業アタッチメントの装着箇所の汎用性を向上することができる。
【0020】
また、前記機体に取り付けられ、前記作業用モータを回動可能に支持する支持板と、前記作業用モータの前記支持板に対する回動位置を固定する第3ストッパとを備える。
【0021】
これにより、作業用モータにおける出力軸の機体に対する角度を容易に調節することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、異なる用途の作業アタッチメントを機体に装着することで、複数用途の作業機を構成することができ、作業機用プラットフォームの使用頻度を増大させてコスト負担を軽減することができる。また、作業機用プラットフォームおよび作業アタッチメントの保管スペースを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】作業機用プラットフォームを示す前方斜視図である。
図2】作業機用プラットフォームを示す後方斜視図である。
図3】第1フレームと第2フレームとの間隔が最大間隔である作業機用プラットフォームを示す平面図である。
図4】第1フレームと第2フレームとの間隔が最大間隔である作業機用プラットフォームを示す正面図である。
図5】作業機用プラットフォームを示す側面図である。
図6】トレッド幅調節機構を示す平面断面図である。
図7】第1フレームと第2フレームとの間隔が最小間隔である作業機用プラットフォームを示す平面図である。
図8】第1フレームと第2フレームとの間隔が最小間隔である作業機用プラットフォームを示す正面図である。
図9】ホイールベース調節機構を示す平面断面図である。
図10】第1前輪と第1後輪との距離が最大距離である作業機用プラットフォームを示す側面図である。
図11】第1前輪と第1後輪との距離が最小距離である作業機用プラットフォームを示す側面図である。
図12】水田用の大径の車輪を用いた作業機用プラットフォームを示す側面図である。
図13】支持板を介して機体に支持される作業用モータを示す側面図である。
図14】(a)は機体に対する角度が、出力軸が下方へ向かって延びる角度に調節された作業用モータを示す側面図であり、(b)は機体に対する角度が、出力軸が後方へ向かって延びる角度に調節された作業用モータを示す側面図であり、(c)は機体に対する角度が、出力軸が上方へ向かって延びる角度に調節された作業用モータを示す側面図である。
図15】中間フレームに支持されるジャッキ本体およびシャフトを示す側面図である。
図16】トレッド幅調節機構により第1フレームと第2フレームとの間隔を調節する場合の、ジャッキの使用状態を示す斜視図である。
図17】ホイールベース調節機構により、第2前輪と第2後輪との距離を調節する場合の、ジャッキの使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
以下の説明においては、図1に示すように、作業機用プラットフォームの走行方向を前側と規定し、作業機用プラットフォームの走行方向と反対側を後側と規定する。また、走行方向に向かって左手側を作業機用プラットフォームの左側と規定し、走行方向に向かって右手側を作業機用プラットフォームの右側と規定する。
【0026】
図1図5に示す作業機用プラットフォーム1は、本発明に係る作業機用プラットフォームの一実施形態である。作業機用プラットフォーム1は、種々の用途の作業アタッチメントを装着可能であるとともに、作業アタッチメントを装着した状態で走行可能に構成されており、装着した作業アタッチメントの機能に対応した用途の作業機として用いることが可能である。
【0027】
作業機用プラットフォーム1に装着可能な作業アタッチメントとしては、例えば耕耘作業を行うための耕耘作業用のアタッチメント、草刈り作業を行うための草刈り作業用のアタッチメント、田植え作業を行うための田植え作業用のアタッチメント、および除雪作業を行うための除雪作業用のアタッチメントを挙げることができる。
【0028】
作業機用プラットフォーム1は、一対の前輪21と、一対の後輪22と、機体3と、走行用モータ41と、バッテリ42と、作業用モータ43と、を備えている。一対の前輪21は、走行方向と直交する幅方向である左右方向に沿って配置される第1前輪21Aおよび第2前輪21Bである。一対の後輪22は、一対の前輪21よりも後側において、左右方向に沿って配置される第1後輪22Aおよび第2後輪22Bである。
【0029】
機体3は、第1フレーム31と、第2フレーム32と、中間フレーム33と、第1パイプ34と、第1軸35と、ストッパピン36(図6参照)とを有している。ストッパピン36は、第1ストッパの一例である。
【0030】
第1フレーム31は、前後方向および上下方向に延びる矩形状に形成されており、第1前輪21Aおよび第1後輪22Aを支持している。第2フレーム32は、第1フレーム31の左方に位置しており、第1フレーム31に対して左右方向へ移動可能に構成されている。第2フレーム32は、前後方向および上下方向に延びる矩形状に形成されており、第2前輪21Bおよび第2後輪22Bを支持している。中間フレーム33は、左右方向において第1フレーム31と第2フレーム32との間に位置しており、前後方向および上下方向に延びる矩形状の板状部材にて形成されている。
【0031】
第1パイプ34は、左右方向に延びており、第1フレーム31と中間フレーム33とを連結している。第1パイプ34の右端部は第1フレーム31に支持されており、第1パイプ34の左端部は中間フレーム33に支持されている。
【0032】
第1パイプ34は、第1フレーム31および中間フレーム33の前端部における上端部および下端部、ならびに第1フレーム31および中間フレーム33の後端部における上端部および下端部に配置されている。つまり、第1パイプ34は、第1フレーム31および中間フレーム33の四隅に配置されている。
【0033】
第1パイプ34は、本実施形態においては断面形状が六角形の六角パイプにて形成されている。但し、第1パイプ34は、断面形状が円形のパイプ、または断面形状が六角形以外の多角形のパイプにて形成することもできる。
【0034】
第1軸35は左右方向に延びており、第1軸35の左端部が第2フレーム32に支持されている。第1軸35は、第2フレーム32の前端部における上端部および下端部、ならびに第2フレーム32の後端部における上端部および下端部に配置されている。つまり、第1パイプ34は、第2フレーム32の四隅に配置されている。
【0035】
第1軸35は、本実施形態においては断面形状が六角形の六角軸にて形成されている。但し、第1軸35は、断面形状が円形の軸、または断面形状が六角形以外の多角形の軸にて形成することもできる。
【0036】
第1軸35の右端部は、第1パイプ34の左端部に摺動可能に挿入されている。第1軸35が第1パイプ34に摺動可能に挿入されることで、第2フレーム32が、第1フレーム31および中間フレーム33に左右方向へ移動可能に支持されている。第1軸35の第1パイプ34に対する挿入方向は、左右方向である。
【0037】
第1フレーム31の前端部には、第1前支持アーム23Aが回動可能に取り付けられている。第1前支持アーム23Aは、上端部が第1前支持軸231Aによって第1フレーム31に回動可能に支持されている。第1前支持アーム23Aの下端部には、第1前輪21Aが回転可能に支持されている。
【0038】
第1フレーム31の後端部には、第1後支持アーム24Aが回動可能に取り付けられている。第1後支持アーム24Aは、上端部が第1後支持軸241Aによって第1フレーム31に回動可能に支持されている。第1後支持アーム24Aの下端部には、第1後輪22Aが回転可能に支持されている。
【0039】
第2フレーム32の前端部には、第2前支持アーム23Bが回動可能に取り付けられている。第2前支持アーム23Bは、上端部が第2前支持軸231Bによって第2フレーム32に回動可能に支持されている。第2前支持アーム23Bの下端部には、第2前輪21Bが回転可能に支持されている。
【0040】
第2フレーム32の後端部には、第2後支持アーム24Bが回動可能に取り付けられている。第2後支持アーム24Bは、上端部が第2後支持軸241Bによって第2フレーム31に回動可能に支持されている。第2後支持アーム24Bの下端部には、第2後輪22Bが回転可能に支持されている。
【0041】
走行用モータ41は、第1走行用モータ41Aと、第2走行用モータ41Bとを有している。第1走行用モータ41Aは第1フレーム31の前端部に支持され、第2走行用モータ41Bは第2フレーム32の前端部に支持されている。
【0042】
第1走行用モータ41Aは第1前支持軸231Aに接続されており、第1前支持軸231Aは第1走行用モータ41Aからの駆動力により駆動される。第1前支持アーム23Aはケース状に形成されており、第1前支持軸231Aと第1前輪21Aの車輪軸211Aとは、第1前支持アーム23A内に収容されるチェン等の駆動力伝達部材により接続されている。第1前輪21Aは、第1前支持軸231Aおよび第1前支持アーム23A内の駆動力伝達部材を介して、第1走行用モータ41Aからの駆動力によって駆動可能である。
【0043】
第1前支持軸231Aと第1後支持軸241Aとには、伝達ベルト25Aが巻回されており、第1走行用モータ41Aからの駆動力を、第1前支持軸231Aから第1後支持軸241Aへ伝達可能となっている。第1後支持アーム24Aはケース状に形成されており、第1後支持軸241Aと第1後輪22Aの車輪軸221Aとは、第1後支持アーム24A内に収容されるチェン等の駆動力伝達部材により接続されている。第1後輪22Aは、第1前支持軸231A、伝達ベルト25A、第1後支持軸241A、および第1後支持アーム24A内の駆動力伝達部材を介して、第1走行用モータ41Aからの駆動力によって駆動可能である。
【0044】
第2走行用モータ41Bは第2前支持軸231Bに接続されており、第2前支持軸231Bは第2走行用モータ41Bからの駆動力により駆動される。第2前支持アーム23Bはケース状に形成されており、第2前支持軸231Bと第2前輪21Bの車輪軸211Bとは、第2前支持アーム23B内に収容されるチェン等の駆動力伝達部材により接続されている。第2前輪21Bは、第2前支持軸231Bおよび第2前支持アーム23B内の駆動力伝達部材を介して、第2走行用モータ41Bからの駆動力によって駆動可能である。
【0045】
第2前支持軸231Bと第2後支持軸241Bとには、伝達ベルト25Bが巻回されており、第2走行用モータ41Bからの駆動力を、第2前支持軸231Bから第2後支持軸241Bへ伝達可能となっている。第2後支持アーム24Bはケース状に形成されており、第2後支持軸241Bと第2後輪22Bの車輪軸221Bとは、第2後支持アーム24B内に収容されるチェン等の駆動力伝達部材により接続されている。第2後輪22Bは、第2前支持軸231B、伝達ベルト25B、第2後支持軸241B、および第2後支持アーム24B内の駆動力伝達部材を介して、第2走行用モータ41Bからの駆動力によって駆動可能である。
【0046】
本実施形態においては、第1前輪21Aおよび第1後輪22Aが第1走行用モータ41Aによって駆動され、第2前輪21Bおよび第2後輪22Bが第2走行用モータ41Bによって駆動されるように構成しているが、第1前輪21Aのみが第1走行用モータ41Aによって駆動され、第2前輪21Bのみが第2走行用モータ41Bによって駆動されるように構成することも可能である。また、第1走行用モータ41Aによって第1後輪22Aのみを駆動し、第2走行用モータ41Bによって第2後輪22Bのみを駆動するように構成することもできる。つまり、第1前輪21Aおよび第2前輪21Bと、第1後輪22Aおよび第2後輪22Bとの少なくとも一方を走行用モータ41によって駆動するように構成することができる。
【0047】
図3図4に示すように、第1パイプ34は固定孔34aを有しており、第1軸35は調節孔35aを有している。調節孔35aは、左右方向に沿って第1軸35の複数箇所に形成されている。
【0048】
図6に示すように、作業機用プラットフォーム1においては、第2フレーム32を第1フレーム31に対して左右方向に移動させて、第1パイプ34の固定孔34aと、第1軸35における何れかの調節孔35aとの位置を合わせた状態で、固定孔34aおよび調節孔35aにストッパピン36を差し込むことで、第1パイプ34に対する第1軸35の挿入方向における位置を固定して、第2フレーム32の第1フレーム31に対する位置決めを行うことができる。
【0049】
ストッパピン36は、一端部に固定孔34aよりも大径の頭部36aを有しており、ストッパピン36を固定孔34aおよび調節孔35aに差し込んだ状態で、ストッパピン36の他端部にスナップピン36bを差し込むことで、ストッパピン36の固定孔34aおよび調節孔35aに差し込んだ状態を保持することが可能である。
【0050】
第2フレーム32を第1フレーム31に対して左右方向に移動させて、固定孔34aおよび調節孔35aにストッパピン36を差し込むことで、第1フレーム31と第2フレーム32との左右方向の間隔を調節することができる。第1フレーム31と第2フレーム32との間隔を調節することで、第1前輪21Aと第2前輪21Bとのトレッド幅および第1後輪22Aと第2後輪22Bとのトレッド幅を調節することが可能である。
【0051】
作業機用プラットフォーム1においては、第1パイプ34と、第1軸35と、ストッパピン36とによって、第1フレーム31と第2フレーム32との左右方向の間隔を調節するトレッド幅調節機構5が構成されている。
【0052】
トレッド幅調節機構5は、第1フレーム31および中間フレーム33と第2フレーム32との間に電動シリンダを介装して構成することもできる。この場合、電動シリンダを伸縮させることによって、第1フレーム31と第2フレーム32との間隔を無段階に調節することが可能である。
【0053】
第1フレーム31と第2フレーム32との間隔は、トレッド幅調節機構5によって、図3図4に示す最大間隔W1と、図7図8に示す最小間隔W2との間で適宜調節することが可能である。
【0054】
これにより、例えば作業機用プラットフォーム1が畝を走行するときの、畝幅や畝に植えられた作物の条間等の大きさに合わせて、第1フレーム31と第2フレーム32との間隔を調節して、第1前輪21Aと第2前輪21Bとのトレッド幅および第1後輪22Aと第2後輪22Bとのトレッド幅を変化させることができ、作業機用プラットフォーム1を用いて作業を行う場所に対する汎用性を向上することが可能である。
【0055】
また、トレッド幅調節機構5は、第1パイプ34と、第1軸35と、ストッパピン36とで構成されているため、第1軸35の第1パイプ34に対する挿入量を調節したうえで、第1パイプ34の固定孔34aと第1軸35の調節孔35aとにストッパピン36を差し込むことで、第1フレーム31と第2フレーム32との左右方向の間隔を、容易に調節することができる。
【0056】
なお、本実施形態においては、第1パイプ34により第1フレーム31と中間フレーム33とを連結して、第1軸35が第2フレーム32によって支持されるように構成しているが、第1パイプ34により第2フレーム32と中間フレーム33とを連結して、第1軸35が第1パイプ34によって支持されるように構成することも可能である。
【0057】
図2図5に示すように、第1前支持アーム23Aには、第2パイプ61が支持されている。第2パイプ61は前後方向に延びており、第2パイプ61の前端部が第1前支持アーム23Aに支持されている。第2パイプ61は、本実施形態においては断面形状が六角形の六角パイプにて形成されている。但し、第2パイプ61は、断面形状が円形のパイプ、または断面形状が六角形以外の多角形のパイプにて形成することもできる。
【0058】
第1後支持アーム24Aには、第2軸62が支持されている。第2軸62は前後方向に延びており、第2軸62の後端部が第1後支持アーム24Aに支持されている。第2軸62は、本実施形態においては断面形状が六角形の六角軸にて形成されている。但し、第2軸62は、断面形状が円形の軸、または断面形状が六角形以外の多角形の軸にて形成することもできる。
【0059】
第2軸62の前端部は第2パイプ61の後端部に摺動可能に挿入されている。第2軸62の第2パイプ61に対する挿入量を変化させることで、第1前支持アーム23Aの第1フレーム31に対する回動位置、および第1後支持アーム24Aの第1フレーム31に対する回動位置を調節することが可能である。
【0060】
図5図9に示すように、第2パイプ61は調節孔61aを有しており、第2軸62は固定孔62aを有している。調節孔61aは、前後方向に沿って第2パイプ61の複数箇所に形成されている。
【0061】
作業機用プラットフォーム1においては、第1前支持アーム23Aおよび第1後支持アーム24Aを前後方向に回動させて、第2軸62の固定孔62aと、第2パイプ61における何れかの調節孔61aとの位置を合わせた状態で、固定孔62aおよび調節孔61aにストッパピン63を差し込むことで、第2パイプ61に対する第2軸62の挿入方向における位置を固定して、第1前支持アーム23Aおよび第1後支持アーム24Aの回動位置を位置決めすることができる。ストッパピン63は、第2ストッパの一例である。
【0062】
ストッパピン63は、一端部に調節孔61aよりも大径の頭部63aを有しており、ストッパピン63を調節孔61aおよび固定孔62aに差し込んだ状態で、ストッパピン63の他端部にスナップピン63bを差し込むことで、ストッパピン63の調節孔61aおよび固定孔62aに差し込んだ状態を保持することが可能である。
【0063】
第1前支持アーム23Aおよび第1後支持アーム24Aを前後方向に回動させて、調節孔61aおよび固定孔62aにスナップピン63bを差し込むことで、第1前支持アーム23Aおよび第1後支持アーム24Aの回動位置を調節することができる。第1前支持アーム23Aおよび第1後支持アーム24Aの回動位置を調節することで、第1前支持アーム23Aに支持される第1前輪21Aと、第1後支持アーム24Aに支持される第1後輪22Aとの走行方向における距離であるホイールベースを調節することが可能である。
【0064】
作業機用プラットフォーム1においては、第2パイプ61と、第2軸62と、ストッパピン63とによって、第1前輪21Aと第1後輪22Aとの走行方向における距離を調節するホイールベース調節機構6が構成されている。なお、ホイールベース調節機構6は、第2パイプ61が第1後支持アーム24Aに支持され、第2軸62が第1前支持アーム23Aに支持される構成とすることもできる。
【0065】
ホイールベース調節機構6は、第1前支持アーム23Aと第1後支持アーム24Aとの間に電動シリンダを介装して構成することもできる。この場合、電動シリンダを伸縮させることによって、第1前支持アーム23Aと第1後支持アーム24Aとの間隔を無段階に調節することが可能である。
【0066】
また、図1に示すように、第2前支持アーム23Bには第2パイプ61が支持され、第2後支持アーム24Bには第2軸62が支持されており、第2軸62の前端部が第2パイプ61の後端部に摺動可能に挿入されている。第2軸62の第2パイプ61に対する挿入量を変化させることで、第2前支持アーム23Bの第2フレーム32に対する回動位置、および第2後支持アーム24Bの第2フレーム32に対する回動位置を調節することが可能である。
【0067】
第1前支持アーム23Aおよび第1後支持アーム24Aの場合と同様に、第2前支持アーム23Bおよび第2後支持アーム24Bを前後方向に回動させて、調節孔61aおよび固定孔62aにスナップピン63bを差し込むことで、第2前支持アーム23Bおよび第2後支持アーム24Bの回動位置を調節することができる。第2前支持アーム23Bおよび第2後支持アーム24Bの回動位置を調節することで、第2前支持アーム23Bに支持される第2前輪21Bと、第2後支持アーム24Bに支持される第2後輪22Bとの走行方向における距離であるホイールベースを調節することが可能である。
【0068】
作業機用プラットフォーム1においては、第1前支持アーム23Aおよび第1後支持アーム24Aの場合と同様に、第2パイプ61と、第2軸62と、ストッパピン63とによって、第2前輪21Bと第2後輪22Bとの走行方向における距離を調節するホイールベース調節機構6が構成されている。なお、ホイールベース調節機構6は、第2パイプ61が第2後支持アーム24Bに支持され、第2軸62が第2前支持アーム23Bに支持される構成とすることもできる。
【0069】
第1前輪21Aと第1後輪22Aとの距離、および第2前輪21Bと第2後輪22Bとの距離は、ホイールベース調節機構6によって、図10に示す最大距離L1と、図11に示す最小距離L2との間で適宜調節することが可能である。また、第1前輪21Aと第1後輪22Aとの距離、および第2前輪21Bと第2後輪22Bとの距離を調節することで、機体3の地面からの高さである車高を調節することができる。
【0070】
これにより、例えば作業機用プラットフォーム1が走行する畝の畝高に合わせて、第1前輪21Aと第1後輪22Aとの距離、および第2前輪21Bと第2後輪22Bとの距離を調節して、機体3の車高を変化させることができ、作業機用プラットフォーム1を用いて作業を行う場所に対する汎用性を向上することが可能である。
【0071】
また、第1前輪21Aと第1後輪22Aとの距離、および第2前輪21Bと第2後輪22Bとの距離は、ホイールベース調節機構6によって、それぞれ個別に調節することができる。従って、例えば草刈り作業用のアタッチメントを装着した作業機用プラットフォーム1が、川縁や路肩の草刈り作業を行うために傾斜地を走行する場合には、第1前輪21Aと第1後輪22Aとの距離と、第2前輪21Bと第2後輪22Bとの距離とを、互いに異なるように調節することで、作業機用プラットフォーム1が横転することを抑制することができる。
【0072】
また、作業機用プラットフォーム1においては、第1前輪21Aと第1後輪22Aとの距離、および第2前輪21Bと第2後輪22Bとの距離を調節することで、作業機用プラットフォーム1の使用用途に合わせた径を有する車輪を、第1前輪21A、第1後輪22A、第2前輪21B、および第2後輪22Bとして用いることができる。従って、作業機用プラットフォーム1は、平地のみならず、傾斜地、畝、および水田等といった種々の場所において、走行しながら作業を行うことが可能である。
【0073】
例えば、図12に示すように、作業機用プラットフォーム1が田植え作業用のアタッチメントを装着して水田を走行する場合には、第1前輪21Aと第1後輪22Aとの距離、および第2前輪21Bと第2後輪22Bとの距離を適宜調節することにより、水田用の大径の車輪を第1前輪21A、第1後輪22A、第2前輪21B、および第2後輪22Bとして用いることができる。
【0074】
図1図4に示すように、機体3における第1フレーム31と中間フレーム33との間にはバッテリ42が配置されている。バッテリ42は、第1フレーム31および中間フレーム33に支持されるブラケット37に取り付けられている。バッテリ42には第1走行用モータ41Aおよび第2走行用モータ41Bが接続されている。第1走行用モータ41Aおよび第2走行用モータ41Bは、バッテリ42からの電力により駆動される電動モータである。
【0075】
第1フレーム31と中間フレーム33との間におけるバッテリ42の後方には、作業用モータ43が配置されている。作業用モータ43はバッテリ42に接続されている。作業用モータ43は、バッテリ42からの電力により駆動される電動モータである。
【0076】
図13図14に示すように、機体3は、機体3の後端部側に位置する第1パイプ34とブラケット37とに支持される支持板38を有している。支持板38は、第1パイプ34およびブラケット37によって機体3に取り付けられている。
【0077】
作業用モータ43は取付台座39に装着されており、取付台座39は支持板38に回転軸39aを中心として回転可能に取り付けられている。回転軸39aは、左右方向に沿って延びる軸である。作業用モータ43は取付台座39の右方に位置しており、支持板38は取付台座39の左方に位置している。
【0078】
支持板38には、調節用スリット38aと、固定孔38bとが形成されている。調節用スリット38aは、回転軸39aを中心とした円弧形状に形成されている。固定孔38bは、回転軸39aを中心とした円の周方向に沿って複数箇所に形成されている。
【0079】
作業用モータ43は出力軸43aを有しており、回転軸39aを中心として回転することにより、出力軸43aの機体3に対する角度を適宜調節することが可能である。例えば、作業用モータ43は、出力軸43aが下方へ向かって延びる角度(図14(a)参照)、出力軸43aが後方へ向かって延びる角度(図14(b)参照)、および出力軸43aが上方へ向かって延びる角度(図14(c)参照)に調節することができる。作業用モータ43の出力軸43aは、機体3に装着された作業アタッチメントATに対して、駆動力を出力可能である。
【0080】
作業用モータ43を回転軸39aを中心として回転させて、出力軸43aの機体3に対する角度を調節した状態で、ボルト45を調節用スリット38aを介して取付台座39に螺装するとともに、ボルト46を固定孔38bを介して取付台座39に螺装して、取付台座39と支持板38とを締結することで、作業用モータ43を支持板38に固定することができる。
【0081】
この場合、取付台座39と支持板38とを締結する際の、ボルト45の調節用スリット38aにおける位置、およびボルト46を挿入する固定孔38bの位置は、出力軸43aの機体3に対する角度に応じて適宜変化する。また、取付台座39と支持板38とを締結するボルト45、46としては、例えばノブボルトを用いることができる。ボルト45、46は、第3ストッパの一例である。
【0082】
作業機用プラットフォーム1においては、例えば、図14(a)に示すように、機体3の下面に作業アタッチメントATを装着した場合には、作業用モータ43の機体3に対する角度を出力軸43aが下方へ向かって延びる角度に調節することで、作業用モータ43からの駆動力を、作業アタッチメントATへ容易に出力することが可能となる。
【0083】
また、図14(b)に示すように、機体3の後面に作業アタッチメントATを装着した場合には、作業用モータ43の機体3に対する角度を出力軸43aが後方へ向かって延びる角度に調節することで、作業用モータ43からの駆動力を、作業アタッチメントATへ容易に出力することが可能となる。
【0084】
さらに、図14(c)に示すように、機体3の上面に作業アタッチメントATを装着した場合には、作業用モータ43の機体3に対する角度を出力軸43aが上方へ向かって延びる角度に調節することで、作業用モータ43からの駆動力を、作業アタッチメントATへ容易に出力することが可能となる。
【0085】
なお、作業用モータ43における出力軸43aの機体3に対する角度は、下方へ延びる角度、後方へ延びる角度、および上方へ延びる角度だけでなく、斜め後ろ上方へ延びる角度および斜め後ろ下方へ延びる角度等、適宜角度に設定することが可能である。
【0086】
このように、機体3は、作業用モータ43を、出力軸43aの機体3に対する角度を調節可能に支持しているため、機体3に対する作業アタッチメントATの装着箇所に合わせて作業用モータ43の角度を調節することができ、作業アタッチメントATの装着箇所の汎用性を向上することが可能となっている。
【0087】
また、作業機用プラットフォーム1は、機体3に接続され、作業用モータ43を回動可能に支持する支持板38と、作業用モータ43の支持板38に対する回動位置を固定するボルト45、46とを備えているため、作業用モータ43における出力軸43aの機体3に対する角度を容易に調節することが可能となっている。
【0088】
また、作業機用プラットフォーム1においては、異なる用途に用いられる種々の作業アタッチメントATを機体3に装着することが可能であり、適宜作業アタッチメントATを機体3に装着することで、複数用途の作業機を構成することができる。これにより、作業機用プラットフォーム1の使用頻度を増大させてコスト負担を軽減することができる。また、作業機用プラットフォーム1および作業アタッチメントATの保管スペースを減少させることができる。なお、作業アタッチメントATは、ボルト等によって容易に機体3に取り付けることが可能である。
【0089】
図2図15に示すように、作業機用プラットフォーム1は、機体3を持ち上げて支持するためのジャッキ70を備えている。ジャッキ70は、ジャッキ本体71とシャフト72とを有しており、ジャッキ本体71およびシャフト72は、中間フレーム33における第1フレーム31と対向する側の面に、着脱可能に支持されている。中間フレーム33は、支持ピン331およびフック332を有しており、ジャッキ本体71の一端部71aは支持ピン331により支持され、シャフト72はフック332により支持されている。
【0090】
ジャッキ本体71は、シャフト72をジャッキ本体71に対して、ジャッキ本体71の軸方向と直交する方向に差し込んで回転させることで、伸縮するように構成されている。
【0091】
図16に示すように、作業機用プラットフォーム1において、トレッド幅調節機構5により第1フレーム31と第2フレーム32との間隔を調節する場合には、ジャッキ本体71の一端部71aを中間フレーム33の支持ピン331によって支持した状態で、ジャッキ本体71を上下方向へ延びる姿勢に配置して、ジャッキ本体71の他端部71bを接地させる。
【0092】
この状態で、中間フレーム33のフック332から取り外したシャフト72をジャッキ本体71に対して水平方向に差し込み回転操作することで、ジャッキ本体71を伸長させて、第2前輪21Bおよび第2後輪22Bを地面から浮上させる。
【0093】
第2前輪21Bおよび第2後輪22Bを地面から浮上させた状態で、第2フレーム32を第1フレーム31に対して移動させることで、第1フレーム31と第2フレーム32との左右方向の間隔を、容易に調節することが可能である。
【0094】
また、図1図3図17に示すように、第2フレーム32は、左右外側へ突出する支持ピン321を有している。支持ピン321は、ジャッキ本体71の一端部71aを支持可能である。
【0095】
図17に示すように、作業機用プラットフォーム1において、ホイールベース調節機構6により、第2前輪21Bと第2後輪22Bとの距離を調節する場合には、ジャッキ本体71の一端部71aを第2フレーム32の支持ピン321によって支持した状態で、ジャッキ本体71を上下方向へ延びる姿勢に配置して、ジャッキ本体71の他端部71bを接地させる。この状態で、シャフト72をジャッキ本体71に対して水平方向に差し込み回転操作することで、ジャッキ本体71を伸長させて、第2前輪21Bおよび第2後輪22Bを地面から浮上させる。
【0096】
第2前輪21Bおよび第2後輪22Bを地面から浮上させた状態で、第2前支持アーム23Bおよび第2後支持アーム24Bの回動位置を調節することで、第2前輪21Bと第2後輪22Bとの走行方向における距離を、容易に調節することが可能である。
【0097】
また、図2図3に示すように、第1フレーム31は、左右外側へ突出する支持ピン311を有している。支持ピン311は、ジャッキ本体71の一端部71aを支持可能である。
【0098】
作業機用プラットフォーム1において、ホイールベース調節機構6により、第1前輪21Aと第1後輪22Aとの距離を調節する場合には、第2前輪21Bと第2後輪22Bとの距離を調節する場合と同様に、ジャッキ本体71の一端部71aを支持ピン311によって支持した状態で、他端部71bを接地させる。この状態で、シャフト72をジャッキ本体71に対して水平方向に差し込み回転操作することで、ジャッキ本体71を伸長させて、第1前輪21Aおよび第1後輪22Aを地面から浮上させる。
【0099】
第1前輪21Aおよび第1後輪22Aを地面から浮上させた状態で、第1前支持アーム23Aおよび第1後支持アーム24Aの回動位置を調節することで、第1前輪21Aと第1後輪22Aとの走行方向における距離を、容易に調節することが可能である。
【符号の説明】
【0100】
1 作業機用プラットフォーム
3 機体
5 トレッド幅調節機構
6 ホイールベース調節機構
21A 第1前輪
21B 第2前輪
22A 第1後輪
22B 第2後輪
23A 第1前支持アーム
23B 第2前支持アーム
24A 第1後支持アーム
24B 第2後支持アーム
31 第1フレーム
32 第2フレーム
34 第1パイプ
35 第1軸
36 ストッパピン
38 支持板
41 走行用モータ
43 作業用モータ
45、46 ボルト
61 第2パイプ
62 第2軸
63 ストッパピン
AT 作業アタッチメント
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17