IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大橋 美穂の特許一覧

<>
  • 特開-帯枕 図1
  • 特開-帯枕 図2
  • 特開-帯枕 図3
  • 特開-帯枕 図4
  • 特開-帯枕 図5
  • 特開-帯枕 図6
  • 特開-帯枕 図7
  • 特開-帯枕 図8
  • 特開-帯枕 図9
  • 特開-帯枕 図10
  • 特開-帯枕 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101859
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】帯枕
(51)【国際特許分類】
   A41F 19/00 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
A41F19/00 108
A41F19/00 101Z
A41F19/00 102N
A41F19/00 102Q
A41F19/00 102E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006027
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】722011777
【氏名又は名称】大橋 美穂
(72)【発明者】
【氏名】大橋 美穂
(57)【要約】
【課題】通気性・軽量性を高めるとともに、帯枕としての強度や反発性を維持し、暑苦しさを軽減しながら、着物の伝統美を損なわない帯枕を提供する。
【解決手段】成形体の他、プラスチック樹脂やクラフトテープ、PPバンドなどの帯状のもの、水引などの紐状のものをつなぎ合わせたり織り込んだりした、または押出成形法などで形成された網目状の空隙のあるシート状のものを利用した、内部が中空の網目状の空隙がある外装体に同様の内装体を重ね、外装体と内装体の左右両端に開口部を設け、保冷剤入り保冷袋の出し入れを可能とした籠状帯枕とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が中空の網目形状の外装体と、その外装体の内側に内部が中空の網目形状の内装体と、を有し、前記外装体と前記内装体とが間欠的に、直接または間接的に接触または固着した帯枕。
【請求項2】
前記外装体には前記内装体を出し入れできる開口部を有し、前記内装体には保冷剤を出し入れできる開口部を有する請求項1の帯枕。
【請求項3】
前記外装体には前記内装体を出し入れできる開口部を有し、前記内装体には保冷袋を出し入れできる開口部を有し、前記保冷袋には保冷剤を出し入れできる開口部を有するか、または、
前記外装体には保冷袋を出し入れできる開口部を有し、前記保冷袋には前記内装体を出し入れできる開口部を有し、前記内装体には保冷剤を出し入れできる開口部を有する請求項1の帯枕。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯枕に関する。特に和服着用時に使用する帯枕に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の気温上昇により、特に盛夏となる7月8月の暑さは和服着用を敬遠する要因の一つとなっている。和服着用時に使用される帯枕は、一重太鼓や二重太鼓などの帯結びの際に必要な和装小物であるが、背中に密着するため、より暑苦しさを感じる事となる。軽装として帯枕を使用しない帯の結び方や、帯幅が半分の半幅帯、柔らかい兵児帯も存在するが、礼装・準礼装を求められる場では、帯枕を使用しない帯結びで臨むことは難しい。
【0003】
帯枕の素材として、従来、ウレタン発泡体、ヘチマまたは麻などが使用されている。図11に示すように、ウレタン製帯枕は、通気性が悪く、背中に熱が籠り、気温以上に暑さを感じさせる。図11(a)はウレタン製帯枕の正面図、図11(b)はE-E’断面図を示している。ウレタン製帯枕は通気性を期待できず、特に背中に当たる後面に厚紙を使用しているものは暖かさを感じる程である。またウレタン製帯枕内部には空間や隙間が無く、背中と帯枕の間に熱や汗を籠らせてしまう。その籠った熱を放出するため帯枕を外すと帯のお太鼓形状を維持することは困難である。ヘチマや麻など自然素材を利用した帯枕もありウレタン製帯枕より通気性は高いが、背中への密着度はやはり高く涼しさを感じるには難しい。
【0004】
そのため特許文献1には、帯枕を中空の籠状にすることで、通気性が大幅に改善されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11-107022公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に示すような単なる中空の籠状の帯枕の場合、軽量だが、帯枕としての強度や形状を維持するための反発性を得ることは困難となりやすい。
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためのもので、通気性・軽量性を高めるとともに、帯枕としての強度や反発性を維持し、暑苦しさを軽減しながら、着物の伝統美を損なわない帯枕を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するために、下記の帯枕を提供するものである。
(1) 内部が中空の網目形状の外装体と、その外装体の内側に、内部が中空の網目形状の内装体と、を有し、前記外装体と前記内装体とが間欠的に、直接または間接的に接触または固着した帯枕。
(2) 前記外装体には前記内装体を出し入れできる開口部を有し、前記内装体には保冷剤を出し入れできる開口部を有する(1)の帯枕。
(3) 前記外装体には前記内装体を出し入れできる開口部を有し、前記内装体には保冷袋を出し入れできる開口部を有し、前記保冷袋には保冷剤を出し入れできる開口部を有するか、または、
前記外装体には保冷袋を出し入れできる開口部を有し、前記保冷袋には前記内装体を出し入れできる開口部を有し、前記内装体には保冷剤を出し入れできる開口部を有する(1)の帯枕。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、通気性・軽量性を高めるとともに、帯枕としての強度や反発性を維持し、暑苦しさを軽減しながら、着物の伝統美を損なわない帯枕を提供するができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の帯枕の概略斜視図を示している。
図2】本発明の帯枕の分解図(紐は非表示)を示している。
図3】本発明の帯枕の合体図(紐は非表示)を示している。
図4】本発明の帯枕の別の分解図または合体図(紐は非表示)を示している。
図5】本発明の帯枕の別の断面図を示している。
図6】本発明の保冷袋の概略図を示している。
図7】本発明の帯枕と保冷袋の合体図(紐は非表示)を示している。
図8】本発明の保冷袋の使用方法を示している。
図9】本発明の使い勝手の良い帯枕の外観例(紐は非表示)を示している。
図10】本発明の帯枕を装着した状態を示している。
図11】従来の帯枕を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の外装体は、帯枕の外側形状となっていて、表面側は網目状の空隙があり、内部側は中空の構造体で構成されている。この形状を得るのに、成形体のほか、プラスチック樹脂やクラフトテープ、PPバンドなどの帯状のもの、水引などの紐状のものを、つなぎ合わせたり織り込んだりしてもよいし、網目状の空隙のあるシート状のものを折り込んで、外側形状にしてもよい。シート状のものに網目状の空隙を設ける方法として、パンチング、エキスパンド処理なども利用できる。
外装体の大きさは帯枕の外側寸法で左右の幅約22cm、上下の高さ約9cm、前後の厚み約5cm程度である。高さや厚みは締める帯や年齢、用途によってさまざまな大きさが考えられるが、帯枕の左右の幅が帯幅より長くなることは考えにくい。標準的な名古屋帯や袋帯の幅は鯨尺で約8寸(約30cm)程であることから、帯枕の左右の幅は帯幅未満の寸法が妥当である。
【0012】
本発明の内装体は、外装体の中空内に設けるもので、表面側が網目状で、内部側が中空の構造体で、ひとつまたは複数個で構成されている。外装体の中空内で、内装体が、がたつかないようにするのが好ましい。内装体は外装体と同じ素材を利用することもできるが、外装体よりも弾性があると、出し入れが容易で、しっかり外装体に保持され好ましい。内装体は外装体の中に入れ込む部品であるため外装体より小さいが、一部外装体からはみ出してもかまわない。
【0013】
本発明の帯枕内に保冷剤等の冷却手段等を挿入する場合、外装体および内装体の左右どちらかの端に開口部を設けると、外装体や内装体に挿入体が挿入しやすくなる。外装体と内装体が分離できる場合は、外装体と内装体の左右向き逆端に開口部を設けると保冷剤等の冷却手段が抜け落ちにくい。内装体の開口部の大きさは、上下の高さは約6cm、前後の厚みは4cm程度であれば、保冷剤等を挿入しやすい。開口部の形状は円形や楕円形、四角形、蓋形状など様々な形状が考えられ、形状により大きさも変化するが、外装体の開口部は、内装体の開口部と同じかそれ以上の大きさとなる。
【0014】
本発明の外装体と内装体とは、間欠的に、直接または間接的に接触または固着の接合された二重構造となる。その接触または固着された接合部は、外装体と内装体が直接接触または固着してもよいし、連絡体のような中間体を設け、間接的に接触または固着してもよい。特に内装体を外装体から出し入れする場合、連絡体を弾性体にすると、装着後、安定しやすい。連絡体を設けず、内装体を外装体に直接接触または固着させることもでき、複数個の内装体を外装体内部に固着させることにより、強度と反発性をより高めることもできる。
【0015】
本発明に使用できる保冷材は、保冷剤をプラスチックフィルムなどの収納袋に詰め込んだ板状または棒状体で、冷凍庫などで冷やして用いる。
【0016】
本発明の保冷袋は、保冷剤を入れる袋で、保冷効果を持続する機能があり、保冷剤表面の結露水を吸収する素材も選択できる。結露水を吸収する機能としては綿生地などが好ましく使用できる。耐水性不織布を利用すれば結露水が不織布の外に染みにくくなる。また、表面に金属被服の繊維より織られた生地成形体を使用したり、保冷袋の材料に金属シートを使用したりすると、保冷剤の解凍を遅らせることができ、より長時間保冷力を持続できる。
【0017】
本発明の帯枕において、外装体外表面は帯揚げや帯に接触するが、内装体は外装体内部にあり、帯揚げ等に接触することはない。外装体と内装体が二重構造になっている目的は、帯枕の強度と反発性の維持の他、保冷剤使用時の結露水への対策である。着物や帯、小物類の素材の多くは正絹で、水に弱く染みになりやすい。保冷剤を使用すると、時間と共に結露水が、保冷剤表面に付着するが、二重構造の内側である内装体に保冷剤を挿入することで、結露水が帯揚げ等に浸透する前に気化する構造となっている。更に前記保冷袋を利用することで、結露水への対策がより高まるため、保冷剤利用時は保冷袋に保冷剤を入れ込むことが望ましい。
【0018】
本発明の外装体外表面は、帯揚げが直接触れる面であるため、帯揚げが引っかからないよう、つなぎ目や段差が少ない滑らかな構造が望ましい。
【0019】
クラフトテープなどの紙製品を材料とする場合、前記結露水がクラフトテープに浸透すると強度が低下するため、耐水性を上げるためにニスなどの仕上げ材を塗布する事が望ましい。
【0020】
職場や稽古場など、目的地に冷凍庫があり、個人でも使用できる場合、予備の保冷剤を凍結しておくことで、使用中の保冷剤が解凍しても、帯を着用したまま開口部より予備の凍結済み保冷剤に交換することが可能である。
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、本発明の帯枕の概略斜視図を示している。空隙のある網目を有する籠形状の外装体1と、その外装体1の内部に空隙のある網目を有する籠形状の内装体2があり、さらに内装体2の内部に保冷剤入り保冷袋4が挿入されている。本実施例は、内外を貫通する空隙のある網目を有しており高い通気性を実現する。紐5は、背中側からおなか側へ回し、体の前面で結ぶため、長さは65cm程だが省略も可能。帯枕の長辺を左右、長辺に対し垂直方向を上下、背中に当たる面を後、帯のお太鼓内側に当たる湾曲面を前とする。
【0023】
図2は、本発明の帯枕の分解図(紐は非表示)を示している。図2(a)は外装体斜視図、図2(b)は内装体斜視図、図2(c)は外装体側面図、図2(d)は内装体側面図を示している。
図2(a)に示す外装体1は、帯枕の外側形状で、表面は網目状の空隙を有する。左右両端には開口部11を有し、図2(c)に示す通りその内部は中空14である。帯枕としての外観を形作るのはこの外装体1であるため、お太鼓側になる前面は半円形でふくらみを有し、左右両端も曲線を描き、着物着用時に美しい帯のお太鼓を形作るための形状を持つ。
図2(b)に示す内装体2は、外装体1の内部に入る内側形状で、外装体1と同様の網目状の空隙を有し、左右に開口部21を有する。内装体2の内部は図2(d)に示す通り中空24である。内装体2の突起部が、外装体1と内装体2とを間欠的に、直接的に接触または固着する接合部31となる。内装体2の形状は、外装体1に覆われるため、帯着用時のお太鼓の形を意識しなくても良い。
【0024】
図3は、本発明の帯枕の合体図(紐は非表示)を示している。図3(a)は正面図、図3(b)は平面図、図3(c)は側面図、図3(d)はA-A’断面図を示している。
図3(a)や図3(b)に示す通り、外装体1は内装体2を覆っている。図3(c)に示す通り、外装体内中空14の内部に内装体2がある。内装体開口部21からは保冷剤入り保冷袋4を挿出でき、外装体開口部11は内装体開口部21と同寸またはそれ以上の大きさがある。
図3(d)で示す通り、本事例では内装体2に設けられた接合部31により上下で接触または固着しているが、例えば前後方向で接触または固着することも可能で、接合させる場所、数や大きさに制限はなく、外装体1と内装体2のいずれに接合部31があってもよい。接合部31の素材は外装体1や内装体2と同じものでも良いし別の素材でも良い。
また外装体外表面12は、帯揚げが直接触れる面であるため、帯揚げが引っかからないよう、つなぎ目や段差が少ない滑らかな構造が望ましい。そのため接合部を接合させる際は、内装体外表面22と外装体内表面13とが接触または固着するような構造にするなどの配慮が欲しい。
【0025】
図4は、本発明の帯枕の別の分解図または合体図(紐は非表示)を示している。図4(a)は外装体正面図、図4(b)は外装体平面図、図4(c)は内装体正面図、図4(d)は合体図、図4(e)はB-B’断面図を示しており図3の接合部31の代わりに、独立部材の連絡体32を設けるものである。
連絡体32は独立部材のため、弾性を有する素材にすると、内装体2の出し入れが容易になったり、外装体1と内装体2と接触または固着が全体的に良好となったり、内装体2が外装体1に安定して設置されやすくなる。連絡体32も前記接合部31と同様、設置場所や数、大きさに制限はない。
図4(e)のB-B’断面図では、外装体内部に内装体を挿入し、外装体に設けられた弾性体の連絡体32が外装体1と内装体2とを、間欠的に、間接的に接触または固着している様子を示している。
【0026】
図5は、本発明の帯枕の別の断面図を示している。図5(a)は内装体2がひとつ、図5(b)は内装体2が複数個の場合を示している。図5(a)は、円形の内装体2が外装体1内で接合している様子を示している。この形状では接合部31や連結体32は存在せず、外装体内表面13と内装体外表面22が直接接合している。図5(b)は、複数個の内装体2が外装体1内で接合している様子を示している。この形状では、内装体2を複数個接合させることにより、より強度を増すことができる帯枕の形状である。
【0027】
図6は、本発明に使用する、保冷袋の概略図を示している。図6(a)は正面図、図6(b)はC-C’断面図、(c)は引き抜ける保冷シートを示している。
保冷袋4の口は、紐を絞る巾着形式である必要はない。本実施例の保冷袋4は、耐水性不織布41にて保冷剤から出る結露水の吸水を、金属シート42にて保冷剤持続効果を、表面の木綿43にて金属シート42の表面につく結露水の吸水を目的としている。結露水が着物や帯揚げに付着することを防ぐためのものであり、前述の素材以外にも使用可能で、組み合わせ方も自由である。
また、金属シート42は日光のあたるお太鼓側に設置し保冷剤持続効果を狙い、背中側には設置しないことで保冷剤の冷気を感じやすくしている。
図6(c)の保冷シート6は保冷効果を持続させるための金属シートである。前記保冷袋に使用する金属シートと同じ素材でなくてもよい。形状もシート状であっても良いし、袋状であってもよい。外装体1と内装体2の接触または固着の方法によりその形状は変化する。
【0028】
図7は、本発明の帯枕と保冷袋の合体図(紐は非表示)を示している。図7(a)は正面図、図7(b)は平面図、図7(c)はD-D’の一部断面図、図7(d)は側面図を示している。
【0029】
図8は、保冷シート6の使用方法を示している。図8(a)は、外装体1と内装体2の隙間の外装体内中空14に、保冷シート6が差し込まれている様子を示している。外装体1には2か所の開口部11が設けられ、挿入体を挿入するための大きな開口部11と、その逆端に小さな開口部11が設けられている。図8(b)は差し込まれた保冷シート6を外装体1の小さな開口部11より矢印方向に引き抜いている様子を示している。
図8(c)は、内装体2と内装体2に挿入された保冷剤入り保冷袋4の隙間の内装体内中空24に、保冷シート6が差し込まれている様子を示している。図8(d)は差し込まれた保冷シート6を内装体開口部21と外装体1の小さな開口部11より矢印方向に引き抜いている様子を示している。
外装体開口部11、内装体開口部21は、前記のものだけでなく、網目状を活かし、様々な場所に様々な大きさや形状で設けることができる。それらの開口部より、外装体内中空14や内装体内中空24に差し込まれた保冷シート6をタイミングを見計らって引き抜くことで、必要な時に保冷剤の涼感をより強く感じる事ができる。例えば、帯着用後、出かける直前までは保冷シート6で保冷剤入り保冷袋4を包んで解凍を遅らせ、暑い屋外で保冷シート6を引き抜けば、保冷剤の冷気をより感じ暑苦しさを軽減させられるなど、着用後の保冷タイミングをコントロールできる。
【0030】
図9は、本発明の使い勝手の良い帯枕の外観例(紐は非表示)を示している。図9(a)は正面図、図9(b)は平面図を示している。 使い勝手の良い帯枕の形状として、図9(a)の正面図のように上下左右すべての辺が湾曲することで、帯の着用後、帯のお太鼓山の形に柔らかな印象を与え、帯枕下部の上方向への穏やかな湾曲は帯枕の安定性を増す効果がある。
また、外装体の後面は利用者の背中に当たる面のため、図9(b)に示すように、背中の丸みにあわせたゆるやかな湾曲があることで、背中に沿い、よりよい着心地となり好ましい。
【0031】
図10は、本発明の帯枕を装着した状態を示している。本発明の保冷剤入り保冷袋を使用する手順について、帯着用前内ならば内装体内部に保冷剤入り保冷袋を挿入、準備しておき、順次着付けるが、帯着用後ならば図10に示すように、外装体開口部11、内装体開口部21にかかる帯揚げをずらす、または帯揚げ全体を一旦取り外すことにより、外装体開口部11、内装体開口部21が現れ、内装体への保冷剤入り保冷袋4の挿出が可能となる。帯揚げ全体を一旦取り外した場合は保冷剤入り保冷袋4を挿入後、あらためて帯揚げを装着しなおす必要があるが、その過程で帯の形が崩れることはない。
【符号の説明】
【0032】
1 外装体
2 内装体
4 保冷袋
5 紐
6 保冷シート
11 外装体開口部
12 外装体外表面
13 外装体内表面
14 外装体内中空
21 内装体開口部
22 内装体外表面
24 内装体内中空
31 接合部
32 連絡体
41 不織布
42 金属シート
43 木綿布
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11