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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101895
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】流動層装置
(51)【国際特許分類】
   F28D 13/00 20060101AFI20240723BHJP
   F28D 19/02 20060101ALN20240723BHJP
   F28D 20/00 20060101ALN20240723BHJP
【FI】
F28D13/00
F28D19/02
F28D20/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006099
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 志宏
(72)【発明者】
【氏名】石川 温士
【テーマコード(参考)】
3L103
【Fターム(参考)】
3L103AA27
3L103BB01
3L103BB05
3L103CC22
3L103DD30
3L103DD61
(57)【要約】
【課題】ヒータの摩耗を抑制する。
【解決手段】流動層装置200は、固体粒子が供給される上室212と、上室212の底面を構成する、複数の孔が形成された分散板220と、分散板220によって上面が構成され、気体が供給される下室214と、平板形状であり、分散板220から略垂直に立設して上室212内に設けられる本体232を有する、複数の電気ヒータ230と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体粒子が供給される上室と、
前記上室の底面を構成する、複数の孔が形成された分散板と、
前記分散板によって上面が構成され、気体が供給される下室と、
平板形状であり、前記分散板から略垂直に立設して前記上室内に設けられる本体を有する、複数の電気ヒータと、
を備える、流動層装置。
【請求項2】
前記複数の電気ヒータの本体同士は、略平行となる位置関係である、請求項1に記載の流動層装置。
【請求項3】
前記電気ヒータの本体には、切欠または貫通孔が形成される、請求項1または2に記載の流動層装置。
【請求項4】
前記複数の電気ヒータの前記切欠または前記貫通孔によって、略水平方向に延在する直線状の連通路が形成される、請求項3に記載の流動層装置。
【請求項5】
前記電気ヒータの本体における前記切欠または前記貫通孔が形成される領域には、耐摩耗加工が施されている、請求項3に記載の流動層装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流動層装置に関する。
【背景技術】
【0002】
固体粒子の流動層が形成される室内に設けられ、水平方向に延在する棒状のヒータを複数備えた流動層装置が開発されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5-157203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1のような、水平方向に延在する棒状のヒータが室内に設けられる構成では、流動化した固体粒子によってヒータが著しく摩耗してしまうという問題がある。
【0005】
本開示は、ヒータの摩耗を抑制することが可能な流動層装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る流動層装置は、固体粒子が供給される上室と、上室の底面を構成する、複数の孔が形成された分散板と、分散板によって上面が構成され、気体が供給される下室と、平板形状であり、分散板から略垂直に立設して上室内に設けられる本体を有する、複数の電気ヒータと、を備える。
【0007】
また、複数の電気ヒータの本体同士は、略平行となる位置関係であってもよい。
【0008】
また、電気ヒータの本体には、切欠または貫通孔が形成されてもよい。
【0009】
また、複数の電気ヒータの切欠または貫通孔によって、略水平方向に延在する直線状の連通路が形成されてもよい。
【0010】
また、電気ヒータの本体における切欠または貫通孔が形成される領域には、耐摩耗加工が施されていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、ヒータの摩耗を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】蓄エネルギー装置を説明する図である。
図2】蓄熱モードにおける制御部の処理を説明する図である。
図3】放熱モードにおける制御部の処理を説明する図である。
図4】本実施形態に係る流動層装置の鉛直断面図である。
図5図4のV-V線断面図である。
図6】本実施形態に係る電気ヒータの本体を下から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0014】
[蓄エネルギー装置100]
図1は、蓄エネルギー装置100を説明する図である。図1に示すように、蓄エネルギー装置100は、気体供給部110と、流動層装置200と、固気分離器140と、分配部142と、高温槽150と、高温粒子供給部152と、低温槽160と、低温粒子供給部162と、気体送出部170と、第1熱利用機器180と、第2熱交換器190と、流体供給部192と、第2熱利用機器194と、制御部196とを含む。なお、図1中、実線の矢印は、固体粒子および固気混合物の流れを示す。図1中、破線の矢印は、流体の流れを示す。
【0015】
気体供給部110は、後述する流動層装置200の下室214に気体(例えば、空気)を供給する。気体供給部110は、ブロワ112と、排出管114a、114b、114cと、バルブ116a、116b、116cと、ブロワ116dとを含む。ブロワ112は、吸入側が気体供給源に接続され、吐出側が排出管114aに接続される。ブロワ112は、気体を排出管114aに吐出する。排出管114aは、ブロワ112と下室214とを接続する。バルブ116aは、排出管114aに設けられる。排出管114bは、排出管114aにおけるブロワ112とバルブ116aとの間から分岐され、後述する低温槽160の風箱160bに接続される。バルブ116bは、排出管114bに設けられる。排出管114cは、後述する低温槽160の低温収容部160aと下室214とを接続する。バルブ116cは、排出管114cに設けられる。ブロワ116dは、排出管114cにおけるバルブ116cの上流側に設けられる。
【0016】
流動層装置200には、気体供給部110から気体が供給され、後述する高温槽150および低温槽160から固体粒子が供給される。流動層装置200において、気体供給部110から供給された気体によって固体粒子の流動層が形成される。流動層装置200は、気体供給部110から供給された気体と、高温槽150から供給された固体粒子とを熱交換する。また、流動層装置200は、気体供給部110から供給された気体および低温槽160から供給された固体粒子を加熱する。
【0017】
固体粒子は、後述する第1熱利用機器180の要求温度より融点が高い材料で構成される。
【0018】
固体粒子は、例えば、シリカ、アルミナ、バライト砂(重晶石、硫酸バリウム)、部分仮焼した粘土、ガラス球、回収石油触媒等である。固体粒子は、好ましくは、シリカ、および、アルミナのうちいずれか一方または両方である。固体粒子をシリカとする場合、固体粒子に要するコストを低減することができる。また、固体粒子(シリカ)として、砂漠の砂や、川砂を用いることにより、低コストかつ容易に入手することが可能となる。また、固体粒子を相対的に融点が高いアルミナとすることで、固体粒子を高温にすることができ、より高い蓄エネルギー密度とすることが可能となる。
【0019】
固体粒子は、粒径が0.01mm以上10mm以下の粒子である。固体粒子の形状に限定はなく、球形状であってもよいし、球形状でなくてもよい。
【0020】
本実施形態において、流動層装置200は、収容槽210と、分散板(Distributor)220と、複数の電気ヒータ230と、集約部240と、排出路250とを含む。
【0021】
収容槽210は、中空形状の容器である。収容槽210は、例えば、角筒形状である。収容槽210の上部には、後述する集約部240が接続される。収容槽210の底部には、排出管114aおよび排出管114cが接続される。
【0022】
分散板220は、収容槽210内に略水平に設けられる。分散板220は、複数の孔が形成された板である。分散板220に形成される孔の大きさは、後述する固体粒子よりも小さい。分散板220は、収容槽210内を上室212と、下室214とに区画する。分散板220は、上室212の底面を構成する。また、分散板220は、下室214の上面を構成する。
【0023】
上室212には、後述する配管154および配管164が接続される。配管154を通じて、上室212には、高温槽150から固体粒子が供給される。また、配管164を通じて、上室212には、低温槽160から固体粒子が供給される。これにより、固体粒子が上室212に収容される。
【0024】
下室214は、上室212の下方に設けられる。下室214には、気体供給部110(ブロワ112)から気体が供給される。下室214に供給された気体は、分散板220に形成された複数の孔を通じて上室212に供給される。
【0025】
気体供給部110によって上室212に供給される気体の流速は、上室212内の固体粒子の終端速度(terminal velocity)以上である。また、固体粒子は、上室212の底面に配される分散板220に形成された複数の孔より上方から供給される。したがって、固体粒子および気体の固気混合物は、上室212内を下部から上部(底面から上面)に向かって通過する。また、上室212内において、固体粒子および気体の流動層が形成され、また、固体粒子と気体とが強く攪拌されることから、固体粒子と気体とが効率よく接触する。
【0026】
複数の電気ヒータ230は、上室212内に設けられる。電気ヒータ230は、電力を消費して、上室212内の気体および固体粒子を加熱する。電気ヒータ230は、抵抗加熱装置(電力が供給された導体から生じる熱を利用する装置)である。本実施形態において、電気ヒータ230は、セラミックで被覆された電熱線(導体)を有するセラミックヒータである。
【0027】
電気ヒータ230は、再生可能エネルギーを利用した発電システム、および、タービン発電機を利用した発電システムのいずれか一方または両方で生成された電力を消費することができる。再生可能エネルギーを利用した発電システムは、例えば、太陽熱発電システム、太陽光発電システム、風力発電システム、または、水力発電システムである。電気ヒータ230が再生可能エネルギーを利用した発電システムで生成された電力を消費することで、余剰することが多い電力を効率よく熱に変換することができる。
【0028】
電気ヒータ230の形状および電気ヒータ230の配置については、後述する。
【0029】
集約部240は、上室212(収容槽210の上部)と、排出路250とを接続する。集約部240の流路断面積(水平断面積)は、下端から上端に向かって漸減する。集約部240は、例えば、四角錐の筒形状である。
【0030】
排出路250は、集約部240と、固気分離器140とを接続する。排出路250の流路断面積は、収容槽210(上室212)の水平断面積よりも小さい。排出路250は、例えば、円筒形状である。
【0031】
固気分離器140は、流動層装置200から排出された固気混合物を固気分離する。固気分離器140は、例えば、サイクロンや、フィルタである。分配部142は、固気分離器140によって固気分離された固体粒子を高温槽150または低温槽160に分配する。分配部142は、配管144a、144bと、バルブ146a、146bとを含む。配管144aは、固気分離器140の固体粒子の排出口と、高温槽150とを接続する。バルブ146aは、配管144aに設けられる。配管144bは、固気分離器140の固体粒子の排出口と、低温槽160とを接続する。バルブ146bは、配管144bに設けられる。なお、バルブ146aとバルブ146bとは、後述する制御部196によって排他的に開閉される。
【0032】
高温槽150は、固気分離器140によって固気分離された固体粒子を貯留する。高温槽150は、例えば、ホッパである。高温粒子供給部152は、高温槽150に貯留された固体粒子を流動層装置200の上室212に供給する。高温粒子供給部152は、配管154と、流量調整弁156とを含む。配管154は、高温槽150の下部と流動層装置200の上室212とを接続する。流量調整弁156は、配管154に設けられる。
【0033】
低温槽160は、固気分離器140によって固気分離された固体粒子を貯留する。低温槽160には、高温槽150とタイミングを異にして固体粒子が供給される。低温槽160は、低温収容部160aと、風箱160bと、排気管160cと、逆止弁160dとを含む。低温収容部160aは、分配部142によって供給された固体粒子を収容する。低温収容部160aは、中空形状の容器である。風箱160bは、低温収容部160aの下方に設けられる。風箱160bの上部は、通気可能な分散板で構成される。風箱160bの上部は、低温収容部160aの底面としても機能する。風箱160bには、気体供給部110(ブロワ112)または固気分離器140から流動化気体(例えば、空気)が供給される。風箱160bに供給された流動化気体は、低温収容部160aの底面(分散板)から低温収容部160a内に供給される。
【0034】
なお、気体供給部110から低温収容部160aに供給される流動化気体の流速は、固体粒子の最小流動化速度以上飛散速度未満である。また、固気分離器140から低温収容部160aに供給される流動化気体の流速は、固体粒子の最小流動化速度以上終端速度(terminal velocity)未満である。したがって、固気分離器140から供給された固体粒子は、流動化気体によって流動化し、低温収容部160a内において流動層(気泡流動層)が形成される。また、固気分離器140から低温収容部160aに供給される流動化気体の流速は、終端速度未満であるため、低温収容部160aから固体粒子が飛散することはない。
【0035】
排気管160cは、低温収容部160aと圧力エネルギー回収部160eとを接続する。逆止弁160dは、排気管160cに設けられる。逆止弁160dは、低温収容部160a内の圧力が所定圧力以上になると開弁する。低温収容部160aが加圧状態である場合、排気管160cから排気される気体の圧力は大気圧以上である。この場合、圧力エネルギー回収部160eは、例えば、タービンである。
【0036】
低温粒子供給部162は、低温槽160に貯留された固体粒子を流動層装置200の上室212に供給する。低温粒子供給部162は、配管164と、流量調整弁166とを含む。配管164は、低温収容部160aの下部と流動層装置200の上室212の下部とを接続する。流量調整弁166は、配管164に設けられる。
【0037】
気体送出部170は、固気分離器140によって固気分離された気体を第1熱利用機器180または風箱160bに供給する。気体送出部170は、配管172a、172bと、バルブ174a、174bとを含む。配管172aは、固気分離器140の気体の排気口と、第1熱利用機器180とを接続する。バルブ174aは、配管172aに設けられる。配管172bは、固気分離器140の気体の排気口と、風箱160bとを接続する。バルブ174bは、配管172bに設けられる。
【0038】
第1熱利用機器180は、固気分離器140によって分離された気体が有する熱エネルギーを利用する機器である。第1熱利用機器180は、例えば、ガスタービン発電機、蒸気タービン発電機(ボイラ)、蒸気を提供するボイラ、炉(ファーネス、キルン)、空調機器である。
【0039】
第2熱交換器190は、配管144bにおけるバルブ146bと低温収容部160aとの間に設けられる。第2熱交換器190は、配管144bを通過する固体粒子と流体(例えば、水、水蒸気、空気、燃焼排ガス)とを熱交換する。第2熱交換器190は、固体粒子の流動層を形成する構成であってもよいし、固体粒子の移動層を形成する構成であってもよい。第2熱交換器190は、伝熱配管190aを有する。伝熱配管190aは、固体粒子内(固体粒子の流動層内または移動層内)を通過する。流体は、伝熱配管190aを通過する。流体供給部192は、第2熱交換器190に流体を通過させ、第2熱交換器190によって熱交換(加熱)された流体を第2熱利用機器194に供給する。流体供給部192は、例えば、ポンプである。
【0040】
第2熱利用機器194は、第2熱交換器190によって加熱された流体が有する熱エネルギーを利用する機器である。第2熱利用機器194は、例えば、ガスタービン発電機、蒸気タービン発電機(ボイラ)、蒸気を提供するボイラ、炉(ファーネス、キルン)、空調機器である。
【0041】
制御部196は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。制御部196は、ROMからCPUを動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。制御部196は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して、蓄エネルギー装置100全体を管理および制御する。
【0042】
本実施形態において、制御部196は、気体供給部110(ブロワ112、バルブ116a、116b、116c、ブロワ116d)、電気ヒータ230、分配部142(バルブ146a、146b)、高温粒子供給部152(流量調整弁156)、低温粒子供給部162(流量調整弁166)、気体送出部170(バルブ174a、174b)、流体供給部192を制御する。
【0043】
本実施形態において、制御部196は、電力が余剰(発電電力量-需要電力量 > 所定値(例えば0))する期間、余剰した電力を熱エネルギーに変換して蓄熱する(蓄熱モード)。一方、制御部196は、熱あるいは電力が必要なとき、蓄熱した熱エネルギーを第1熱利用機器180、第2熱利用機器194で利用する(放熱モード)。なお、初期状態において、ブロワ112、116d、電気ヒータ230、流体供給部192は停止しており、バルブ116a、116b、116c、146a、146b、174a、174b、流量調整弁156、166は閉弁されている。また、初期状態において、固体粒子は、低温槽160(低温収容部160a)に貯留されている。以下、蓄熱モードおよび放熱モードそれぞれにおける制御部196の処理について説明する。
【0044】
[蓄熱モード]
図2は、蓄熱モードにおける制御部196の処理を説明する図である。なお、理解を容易にするために、図2中、蓄熱モードにおいて利用されない構成を省略する。
【0045】
制御部196は、バルブ116b、116c、146b、174a、流量調整弁156を閉弁する。制御部196は、ブロワ116d、流体供給部192を停止する。また、図2に示すように、制御部196は、ブロワ112、電気ヒータ230を駆動する。また、制御部196は、バルブ116a、146a、174bを開弁する。制御部196は、流量調整弁166を開弁して開度を調整する。
【0046】
そうすると、低温収容部160aから流動層装置200の上室212に低温の固体粒子が供給される。また、ブロワ112によって流動層装置200の下室214に気体が供給される。これにより、上室212において、固体粒子の流動層が形成される。また、電気ヒータ230によって余剰の電力が消費される。そうすると、上室212の固体粒子および気体が電気ヒータ230によって加熱される。電気ヒータ230は、固体粒子の耐熱温度未満、第1熱利用機器180の要求温度を満たす所定の第1温度に気体を加熱する。例えば、固体粒子がシリカである場合、電気ヒータ230は、固体粒子および気体を1600℃以下に加熱する。
【0047】
そして、固気分離器140は、流動層装置200から排出された固気混合物を固気分離する。固気分離された高温の固体粒子(第1温度の固体粒子)は、配管144aを通じて高温槽150に供給される。高温槽150は、高温の固体粒子を貯留する。一方、固気分離された第1温度の気体は、配管172bを通じて、風箱160bに供給される。風箱160bに供給された第1温度の気体は、低温収容部160aに収容された固体粒子を流動化させる。また、第1温度の気体によって、低温収容部160aに収容された固体粒子は、第3温度(第3温度は、後述する第2温度より低く、常温(例えば、25℃)より高い)に加熱される。つまり、低温収容部160aに収容された固体粒子は、流動層装置200から排出された気体が有する熱を一部回収することができる。
【0048】
このように、蓄熱モードにおいて、余剰の電力が熱に変換されて、熱が固体粒子および気体に伝達される。こうして、余剰の電力が熱エネルギーに変換されて固体粒子に保持(蓄熱)される。なお、固体粒子の熱容量は気体(空気)より大きいので、固体粒子の蓄熱密度(J/m)は気体より高い。
【0049】
なお、制御部196は、余剰した電力の量(以下、「余剰電力量」という)に基づいて、流量調整弁166の開度を調整する。具体的に説明すると、電気ヒータ230によって余剰電力量の電力が熱エネルギーに変換され、この熱エネルギーで固体粒子を加熱した場合に、第1温度となる固体粒子の量が決定される。したがって、制御部196は、決定された量の固体粒子が、流動層装置200に供給されるように流量調整弁166の開度を調整する。
【0050】
これにより、余剰電力量が変動した場合(余剰電力量が時間的に変動した場合)であっても、高温槽150に貯留される固体粒子の温度を、定常的に第1温度に維持することができる。つまり、余剰電力量の変動に対応することができる。したがって、後述する放熱モードにおいて、追加のエネルギーを使用せずとも(例えば、補助燃料を燃焼させずとも)、要求温度を満たす第2温度の気体を第1熱利用機器180に供給することが可能となる。
【0051】
[放熱モード]
図3は、放熱モードにおける制御部196の処理を説明する図である。なお、理解を容易にするために、図3中、放熱モードにおいて利用されない構成を省略する。
【0052】
制御部196は、バルブ116a、146a、174b、流量調整弁166を閉弁する。制御部196は、電気ヒータ230を停止する。また、図3に示すように、制御部196は、バルブ116b、116c、146b、174aを開弁し、流量調整弁156を開弁して開度を調整する。制御部196は、ブロワ112、116d、流体供給部192を駆動する。
【0053】
そうすると、ブロワ112から低温槽160を通じて、流動層装置200の下室214に気体が供給される。なお、ブロワ112は、第1熱利用機器180の要求流量で気体を供給する。また、流動層装置200の上室212には、高温槽150から高温の固体粒子(第1温度の固体粒子)が供給される。したがって、流動層装置200の上室212において、低温の気体と高温の固体粒子とで熱交換が為される。これにより、固体粒子によって気体が加熱され、気体によって固体粒子が冷却される。なお、流動層装置200から排出される固体粒子および気体の温度は、概ね等しく、第2温度である。
【0054】
そして、固気分離器140は、流動層装置200から排出された固気混合物を固気分離する。固気分離された高温の気体(第2温度の気体)は、配管172aを通じて第1熱利用機器180に供給される。なお、第2温度は、第1熱利用機器180の要求温度を満たす所定の温度であり、第1温度より低い。これにより、第1熱利用機器180において、気体が有する熱エネルギーが利用される(例えば、発電される)。一方、固気分離された第2温度の固体粒子は、配管144bを通じて低温槽160(低温収容部160a)に供給される。低温槽160は、第2温度の固体粒子を貯留する。
【0055】
このように、放熱モードにおいて、高温の固体粒子と低温の気体とで熱交換が為され、熱が気体に伝達される。そして、必要となった際(例えば、電力が不足している期間)において、高温の気体(第2温度の気体)が第1熱利用機器180で利用される(例えば、発電される)。
【0056】
なお、制御部196は、第1熱利用機器180の要求温度および要求流量に基づいて、流量調整弁156の開度を調整する。具体的に説明すると、ブロワ112が第1熱利用機器180の要求流量で気体を供給し、高温槽150に貯留された第1温度の固体粒子で気体を加熱する場合に、気体を第2温度に加熱するための固体粒子の量が決定される。したがって、制御部196は、決定された量の固体粒子が、流動層装置200に供給されるように流量調整弁156の開度を調整する。
【0057】
これにより、第1熱利用機器180に供給される気体の温度を第1熱利用機器180の要求温度にすることができる。したがって、追加のエネルギーを使用せずとも(例えば、補助燃料を燃焼させずとも)、安定的に、要求温度を満たす第2温度の気体を第1熱利用機器180に供給することが可能となる。第1熱利用機器180の要求温度(例えば、要求される発電量)が時間的に変動しても、固体粒子の供給量を調整して対応できる。
【0058】
また、流体供給部192は、流体を第2熱交換器190の伝熱配管190aに通過させる。そうすると、配管144bを通過する固体粒子と流体とで熱交換が為される。こうして、固体粒子によって加熱された流体は、第2熱利用機器194に供給される。そして、第2熱利用機器194は、流体が有する熱(固気分離器140で分離された固体粒子が有する熱)を利用する。第2熱交換器190および流体供給部192を備える構成により、気体を第2温度に加熱した後の固体粒子の熱を有効利用することができる。
【0059】
さらに、ブロワ112が流動層装置200の下室214に気体を直接供給するのではなく、低温収容部160aに収容された固体粒子に通過させて(固体粒子を経由して)、流動層装置200の下室214に気体を供給する。これにより、流動層装置200の下室214に供給される気体を、第3温度(例えば、300℃以上400℃以下程度)の固体粒子によって予熱することができる。このように、低温収容部160aに収容された固体粒子の熱を利用することによって、熱の利用効率を向上させることが可能となる。そうすると、第1熱利用機器180の出力を増加させることができる。例えば、第1熱利用機器180が蒸気タービン発電機や、ガスタービン発電機である場合に、発電効率を向上させることが可能となる。
【0060】
[流動層装置200の電気ヒータ230]
続いて、本実施形態に係る流動層装置200の電気ヒータ230について説明する。図4は、本実施形態に係る流動層装置200の鉛直断面図である。図5は、図4のV-V線断面図である。図6は、本実施形態に係る電気ヒータ230の本体232を下から見た図である。本実施形態の図4図6では、垂直に交わるX軸(水平方向)、Y軸(水平方向)、Z軸(鉛直方向)を図示の通り定義している。また、図4図5中、分散板220に形成された複数の孔を省略する。図6中、電気ヒータ230の本体232をクロスハッチングで示す。
【0061】
図4図6に示すように、本実施形態に係る収容槽210は、角筒形状である。このため、上室212は、収容槽210の壁210a~210dおよび分散板220によって形成される。また、下室214は、収容槽210の壁210a~210d、分散板220、および、収容槽210の底壁210eによって形成される。壁210aは、壁210cに対向する。壁210bは、壁210dに対向する。
【0062】
図4図5に示すように、収容槽210の壁210bにおける上室212を形成する部分には、供給口212aが設けられている。また、収容槽210の壁210dにおける上室212を形成する部分には、供給口212bが設けられている。供給口212a、212bには、上記配管154および配管164が接続されている。したがって、蓄熱モードにおいて、配管164、供給口212a、212bを通じて、低温槽160から固体粒子が上室212に供給される。また、放熱モードにおいて、配管154、供給口212a、212bを通じて、高温槽150から固体粒子が上室212に供給される。
【0063】
図4に示すように、供給口212a、212bは、例えば、鉛直方向の長さが水平方向の長さよりも長い縦長の矩形形状である。供給口212a、212bは、電気ヒータ230の本体232と、当該本体232と隣り合う電気ヒータ230の本体232との間に設けられる。つまり、供給口212aは、壁210bにおける本体232の側面232bが接触していない箇所に設けられる。供給口212bは、壁210dにおける本体232の側面232dが接触していない箇所に設けられる。供給口212aの水平方向(図4図5中、X軸方向)の位置は、壁210bの中央である。供給口212bの水平方向(図4図5中、X軸方向)の位置は、壁210dの中央である。供給口212a、212bの鉛直方向(図4図5中、Z軸方向)の位置は、配管154、164に設けられるフィーダによる固体粒子の送出力に基づいて決定される。
【0064】
また、図4図6に示すように、上室212内には、複数の電気ヒータ230が設けられる。電気ヒータ230は、平板形状の本体232を有する。本体232は、平板形状であればよく、外縁の形状は限定されない。本実施形態において、本体232は、例えば、四角い平板形状である。本体232は、側面232a~232dと、上面232eと、底面232fとを有する。側面232a、232cの面積は、側面232b、232dよりも大きい。
【0065】
本実施形態において、本体232は、分散板220から略垂直に立設する。つまり、本体232と分散板220との為す角は、略90度である。本体232の底面232fは、分散板220に接触(当接)する。
【0066】
また、上室212内において、複数の電気ヒータ230の本体232同士は、略平行となる位置関係である。また、本体232は、側面232aが収容槽210の壁210a側となり、側面232cが収容槽210の壁210c側となるように上室212内に配される。したがって、本体232の側面232aは、収容槽210の壁210a、または、隣に配される電気ヒータ230の本体232の側面232cに対向する。本体232の側面232cは、収容槽210の壁210c、または、隣に配される電気ヒータ230の本体232の側面232aに対向する。
【0067】
また、本実施形態において、複数の電気ヒータ230の本体232は、略等間隔で上室212内に配される。隣り合う電気ヒータ230の本体232間の間隔Dは、固体粒子の最大の長さ(例えば、粒径)の7倍以上である。これにより、複数の電気ヒータ230の本体232の間が固体粒子で閉塞してしまう事態を回避することができる。また、隣り合う電気ヒータ230の本体232の間の間隔Dは、可能な限り小さい方が好ましい。
【0068】
複数の電気ヒータ230の本体232の側面232bは、収容槽210の壁210bに接触(当接)する。複数の電気ヒータ230の本体232の側面232dは、収容槽210の壁210dに接触(当接)する。本実施形態において、本体232の側面232bまたは側面232dから不図示の配線が引き出されている。配線は、本体232内に設けられた電熱線に接続される。配線は、収容槽210の壁210bまたは壁210dを介して収容槽210の外方まで引き出されている。収容槽210の外方において、配線に電源が接続される。
【0069】
また、図5図6に示すように、電気ヒータ230の本体232には、1または複数の切欠236が形成される。切欠236は、例えば、四角形状である。ここでは、1の電気ヒータ230の本体232に切欠236が2つ形成される場合を例に挙げる(図5図6において、切欠236A、236Bで示す)。本実施形態において、切欠236は、本体232の下部に形成される。つまり、切欠236と分散板220とで貫通孔が形成される。
【0070】
図5に示すように、切欠236の高さhは、分散板220から供給される気体の気泡径Db0以上である。気泡径Db0は、下記式(1)を用いて算出することができる。
【0071】
b0 = (3.77/g)×(U-Umf …式(1)
上記式(1)において、Uは空塔速度を示す。また、Umfは、最小流動化速度を示す。gは重力加速度を示す。
【0072】
また、切欠236の幅Wは、切欠236の高さh以上である。
【0073】
図6に示すように、本実施形態において、複数の電気ヒータ230の本体232それぞれに形成された切欠236Aの中心は、図6中、X軸方向に延在する仮想直線VA上に位置する。また、複数の電気ヒータ230の本体232それぞれに形成された切欠236Bの中心は、図6中、X軸方向に延在する仮想直線VB上に位置する。つまり、電気ヒータ230の切欠236Aによって、略水平方向(例えば、図6中、X軸方向)に延在する直線状の連通路238Aが形成される。同様に、電気ヒータ230の切欠236Bによって、略水平方向(例えば、図6中、X軸方向)に延在する直線状の連通路238Bが形成される。
【0074】
また、本実施形態において、本体232の上面232e、および、本体232における切欠236が形成される領域には、耐摩耗加工が施されている。耐摩耗加工は、例えば、本体232の上面232e、および、本体232における切欠236が形成される領域を耐摩耗材でコーティングする加工、または、本体232の上面232e、および、本体232における切欠236が形成される領域を他の部分よりも肉厚にする加工である。耐摩耗材は、例えば、二段焼結窒化ケイ素、アルミナ、クロムカーバイド/ニッケル-クロムサーメット、炭化ケイ素系セラミックス繊維複合材料、ニッケル-クロム鋼、クロムカーバイド、ステンレス鋼(SUS304、SUS316、SUS310S等)である。
【0075】
以上説明したように、本実施形態に係る流動層装置200では、供給口212a、212bを通じて、高温槽150および低温槽160から上室212内に固体粒子が供給される。また、下室214および分散板220を通じて、気体供給部110(ブロワ112)から上室212に気体が供給される。これにより、上室212内において、固体粒子の流動層が形成される。そして、供給口212a、212bを通じて、固体粒子が連続的に供給されることにより、上室212内の固体粒子が押し出されて、集約部240に集約され、排出路250を通じて固気分離器140に供給される。つまり、上室212において、固体粒子は鉛直上方に移動する。
【0076】
そして、本実施形態に係る複数の電気ヒータ230の本体232は、平板形状であり、分散板220から略垂直に立設して上室212内に設けられる。したがって、電気ヒータ230の本体232の面のうち、上室212内に曝される側面232a、232cを、固体粒子の移動方向と略平行にすることができる。これにより、電気ヒータ230の本体232の側面232a、232cが、固体粒子の移動方向と垂直である場合と比較して、固体粒子が本体232に接触(衝突)する頻度を極めて低くすることができる。したがって、固体粒子による電気ヒータ230の本体232の摩耗を抑制することが可能となる。
【0077】
また、上記のように、複数の電気ヒータ230の本体232同士は、略平行となる位置関係である。これにより、複数の電気ヒータ230の本体232同士が交差して配される場合と比較して、上室212内に多数の本体232を設置することができる。したがって、流動層装置200は、複数の電気ヒータ230によって効率よく固体粒子を加熱することが可能となる。
【0078】
また、上記のように、本体232の側面232b、232dは、収容槽210の壁210b、210dと接触する。これにより、電気ヒータ230の配線を、上室212内に曝すことなく、容易に収容槽210の外方まで引き出すことができる。したがって、電気ヒータ230の配線の固体粒子による摩耗を防止することが可能となる。
【0079】
また、上記のように、電気ヒータ230の本体232には、切欠236が形成されている。したがって、固体粒子は、切欠236を通じて水平方向に移動できる。したがって、供給口212a、212bを通じて、上室212内に供給された固体粒子を満遍なく複数の電気ヒータ230の本体232に行き渡らせることが可能となる。これにより、蓄熱モードにおいて、複数の電気ヒータ230による固体粒子の加熱効率を向上させることができる。
【0080】
また、上記のように、複数の電気ヒータ230の切欠236Aによって、略水平方向に延在する直線状の連通路238Aが形成され、複数の電気ヒータ230の切欠236Bによって、略水平方向に延在する直線状の連通路238Bが形成される。これにより、複数の切欠236の配列方向(図4図6中、X軸方向)と直交する方向(図4図6中、Y軸方向)への固体粒子の移動を抑制することができる。したがって、固体粒子による電気ヒータ230の本体232の摩耗をさらに抑制することが可能となる。
【0081】
また、上記のように、切欠236は、電気ヒータ230の本体232の下部、つまり、分散板220の近傍に形成される。分散板220を通じて上室212に供給される気体の気泡径は、上室212の下部(分散板220の近傍)の方が上部よりも小さい。このため、固体粒子の移動速度は、上室212の上部よりも下部の方が小さい。したがって、電気ヒータ230の本体232の下部に切欠236が形成されることにより、本体232における切欠236が形成される領域の固体粒子による摩耗を抑制することが可能となる。
【0082】
また、上記のように、本体232の上面232eおよび本体232における切欠236が形成される領域には、耐摩耗加工が施されている。これにより、本体232における上面232eおよび切欠236が形成される領域の固体粒子による摩耗をさらに抑制することが可能となる。
【0083】
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0084】
例えば、上述した実施形態において、複数の電気ヒータ230の本体232同士が略平行となる位置関係である場合を例に挙げた。しかし、複数の電気ヒータ230は、分散板220から略垂直に立設して上室212内に設けられていれば、配列態様は限定されない。
【0085】
また、上記実施形態において、電気ヒータ230の本体232が切欠236を備える場合を例に挙げた。しかし、電気ヒータ230の本体232には、切欠236に代えて、貫通孔が形成されてもよい。また、電気ヒータ230の本体232には、切欠236または貫通孔が形成されなくてもよい。
【0086】
また、上記実施形態において、複数の電気ヒータ230の切欠236A、236Bによって、略水平方向に延在する直線状の連通路238A、238Bが形成される場合を例に挙げた。しかし、複数の電気ヒータ230の切欠236Aの配列態様は限定されない。同様に、複数の電気ヒータ230の切欠236Bの配列態様は限定されない。
【0087】
また、上記実施形態において、電気ヒータ230の本体232の上面232eおよび本体232における切欠236が形成される領域に耐摩耗加工が施される場合を例に挙げた。少なくとも本体232における切欠236が形成される領域に耐摩耗加工が施されていればよい。また、本体232における切欠236が形成される領域に耐摩耗加工が施されていなくてもよい。
【0088】
また、上記実施形態において、供給口212aが収容槽210の壁210bにおける上室212を形成する部分に設けられ、供給口212bが収容槽210の壁210dにおける上室212を形成する部分に設けられる場合を例に挙げた。しかし、供給口212aは、収容槽210の壁210aにおける上室212を形成する部分に設けられ、供給口212bは、収容槽210の壁210cにおける上室212を形成する部分に設けられてもよい。つまり、供給口212a、212bは、複数の電気ヒータ230の配列方向(図4図6中、X軸方向)と平行な収容槽210の壁210b、210dに設けられてもよいし、複数の電気ヒータ230の配列方向(図4図6中、X軸方向)と直交する収容槽210の壁210a、210cに設けられてもよい。この場合であっても、供給口212aの水平方向の位置は、壁210aの中央であり、供給口212bの水平方向の位置は、壁210cの中央であるとよい。また、供給口212a、212bの鉛直方向の位置は、配管154、164に設けられるフィーダによる固体粒子の送出力に基づいて決定されるとよい。
【符号の説明】
【0089】
200 流動層装置
212 上室
214 下室
220 分散板
230 電気ヒータ
232 本体
236 切欠
236A 切欠
236B 切欠
238A 連通路
238B 連通路
図1
図2
図3
図4
図5
図6