(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101902
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】折り畳み陳列ケース
(51)【国際特許分類】
A47F 5/10 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
A47F5/10 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006111
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】394016874
【氏名又は名称】河淳株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】弁理士法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉次 徹
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118AA21
3B118DA24
3B118DA32
(57)【要約】 (修正有)
【課題】任意の方向の側壁を折り畳み可能な折り畳み陳列ケースを提供する。
【解決手段】第1接続部と、第2接続部と、短手方向に沿って延びるとともに、第1接続部を中心に、ケース本体に対して起立した第1位置と、ケース本体の上側に倒れ込んだ第2位置との間で回転可能な第1側壁部であって、第1係合部を有する第1側壁部と、長手方向に沿って延びるとともに第2接続部を中心に、ケース本体に対して起立した第3位置と、ケース本体の上側に倒れ込んだ第4位置との間で回動可能な第2側壁部であって、第2係合部を有する第2側壁部と、ケース本体のコーナー部に設けられるジョイント部であって、回転する第1側壁部の第1係合部と係合したり分離したり可能な第3係合部と、回転する第2側壁部の前記第2係合部と係合したり分離したり可能な第4係合部と、を有するジョイント部とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方形板状のケース本体と、
前記ケース本体の外縁部のうち、前記ケース本体の長手方向と交差する短手方向に沿う第1辺から突出した第1接続部と、
前記外縁部のうち、前記長手方向に沿う第2辺から突出した第2接続部と、
前記短手方向に沿って延びるとともに、前記第1接続部を中心に、前記ケース本体に対して起立した第1位置と、前記ケース本体の上側に倒れ込んだ第2位置と、の間で回転可能な第1側壁部であって、第1係合部を有する第1側壁部と、
前記長手方向に沿って延びるとともに、前記第2接続部を中心に、前記ケース本体に対して起立した第3位置と、前記ケース本体の上側に倒れ込んだ第4位置と、の間で回動可能な第2側壁部であって、第2係合部を有する第2側壁部と、
前記ケース本体のコーナー部に設けられるジョイント部であって、回転する前記第1側壁部の前記第1係合部と係合したり分離したり可能な第3係合部と、回転する前記第2側壁部の前記第2係合部と係合したり分離したり可能な第4係合部と、を有するジョイント部と、
を備える折り畳み陳列ケース。
【請求項2】
前記第1側壁部および前記ジョイント部のいずれか一方は、第1ラッチと、前記第1ラッチを移動させる第1レバーと、を有し、
前記第1側壁部および前記ジョイント部のいずれか他方は、前記第1ラッチが係合する第1孔部を有する請求項1に記載の折り畳みケース。
【請求項3】
前記第2側壁部および前記ジョイント部のいずれか一方は、第2ラッチと、前記第2ラッチを移動させる第2レバーと、を有し、
前記第2側壁部および前記ジョイント部のいずれか他方は、前記第2側壁部が前記第3位置にあるときに、前記第2ラッチが係合する第2孔部を有する請求項1又は請求項2に記載の折り畳みケース。
【請求項4】
前記第1接続部は、第5係合部を有し、前記第5係合部は、前記第4位置にある前記第2側壁部と係合して、前記第2側壁部を前記第4位置で保持する請求項1に記載の折り畳みケース。
【請求項5】
前記第1接続部は、前記第2接続部よりも前記ケース本体から遠い位置まで突出し、
前記第2側壁部が第3位置にある状態で、前記第1側壁部は、前記第2位置になった際に、その先端が前記ケース本体に当接して、前記先端から前記第1接続部に近づくにつれて前記ケース本体から遠ざかるスロープを形成する請求項1又は請求項2に記載の折り畳みケース。
【請求項6】
前記ケース本体のコーナー部に設けられ、前記ジョイント部が載置される載置部を備え、
前記載置部は、前記ケース本体から前記第1接続部と同等の高さにまで突出し、
前記第1接続部は、前記ジョイント部が前記第2側壁部とともに前記第1接続部の上側に倒れ込むことを阻止する請求項5に記載の折り畳み陳列ケース。
【請求項7】
前記第1接続部は、前記第2接続部よりも前記ケース本体から遠い位置まで突出し、
前記第1側壁部は、前記第4位置にある前記第2側壁部の上側に倒れ込むことが可能で、かつ、前記ジョイント部は、前記第1側壁部とともに、前記第2接続部の上側に倒れ込むことが可能である請求項1又は請求項2に記載の折り畳み陳列ケース。
【請求項8】
前記一対の第2側壁部のそれぞれは、前記長手方向に延びる角部を有し、前記角部は、前記第3位置にあるときに前記第2接続部に当接し、前記第4位置にあるときに前記ケース本体から離間し、
前記ジョイント部は、断面L字形をなすとともに略直交する一対の内面を有し、前記一対の第2側壁部が前記第4位置にあるときに、当該一対の内面で前記角部に当接する請求項7に記載の折り畳み陳列ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、側壁を折り畳むことが可能な折り畳み陳列ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、収納箱兼用折り畳み陳列台が知られている(例えば、特許文献1参照)。この陳列台では、長手方向の側壁を折り畳んで商品を陳列することで、商店を訪れた顧客が商品を取りやすく陳列することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、陳列台は、長手方向の側壁を折り畳んで陳列台とする場合だけでなく、短手方向の側壁を折り畳んで陳列台としたい場合もある。しかしながら、上記従来の陳列台の構造では、短手方向の側壁のみを折り畳むことが構造的にできない問題があった。
従って、本発明の目的は、任意の方向の側壁を折り畳み可能な折り畳み陳列ケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、以下の本発明により解決される。すなわち、本発明(1)の折り畳み陳列ケースは、
方形板状のケース本体と、
前記ケース本体の外縁部のうち、前記ケース本体の長手方向と交差する短手方向に沿う第1辺から突出した第1接続部と、
前記外縁部のうち、前記長手方向に沿う第2辺から突出した第2接続部と、
前記短手方向に沿って延びるとともに、前記第1接続部を中心に、前記ケース本体に対して起立した第1位置と、前記ケース本体の上側に倒れ込んだ第2位置と、の間で回転可能な第1側壁部であって、第1係合部を有する第1側壁部と、
前記長手方向に沿って延びるとともに、前記第2接続部を中心に、前記ケース本体に対して起立した第3位置と、前記ケース本体の上側に倒れ込んだ第4位置と、の間で回動可能な第2側壁部であって、第2係合部を有する第2側壁部と、
前記ケース本体のコーナー部に設けられるジョイント部であって、回転する前記第1側壁部の前記第1係合部と係合したり分離したり可能な第3係合部と、回転する前記第2側壁部の前記第2係合部と係合したり分離したり可能な第4係合部と、を有するジョイント部と、
を備える。
【0006】
また、本発明(2)の折り畳み陳列ケースは、(1)記載の折り畳み陳列ケースであって、
前記第1側壁部および前記ジョイント部のいずれか一方は、第1ラッチと、前記第1ラッチを移動させる第1レバーと、を有し、
前記第1側壁部および前記ジョイント部のいずれか他方は、前記第1ラッチが係合する第1孔部を有する。
【0007】
また、本発明(3)の折り畳み陳列ケースは、(1)又は(2)記載の折り畳み陳列ケースであって、
前記第2側壁部および前記ジョイント部のいずれか一方は、第2ラッチと、前記第2ラッチを移動させる第2レバーと、を有し、
前記第2側壁部および前記ジョイント部のいずれか他方は、前記第2側壁部が前記第3位置にあるときに、前記第2ラッチが係合する第2孔部を有する。
【0008】
また、本発明(4)の折り畳みケースは、(1)に記載の折り畳みケースであって、
前記第1接続部は、第5係合部を有し、前記第5係合部は、前記第4位置にある前記第2側壁部と係合して、前記第2側壁部を前記第4位置で保持する。
【0009】
また、本発明(5)の折り畳みケースは、(1)又は(2)に記載の折り畳みケースあって、
前記第1接続部は、前記第2接続部よりも前記ケース本体から遠い位置まで突出し、
前記第2側壁部が第3の位置にある状態で、前記第1側壁部は、前記第2の位置になった際に、その先端が前記ケース本体に当接して、前記先端から前記第1接続部に近づくにつれて前記ケース本体から遠ざかるスロープを形成する。
【0010】
また、本発明(6)の折り畳みケースは、(5)に記載の折り畳みケースあって、
前記ケース本体のコーナー部に設けられ、前記ジョイント部が載置される載置部を備え、
前記載置部は、前記ケース本体から前記第1接続部と同等の高さにまで突出し、
前記第1接続部は、前記ジョイント部が前記第2側壁部とともに前記第1接続部の上側に倒れ込むことを阻止する。
【0011】
また、本発明(7)の折り畳みケースは、(1)又は(2)に記載の折り畳みケースあって、
前記第1接続部は、前記第2接続部よりも前記ケース本体から遠い位置まで突出し、
前記第1側壁部は、前記第4位置にある前記第2側壁部の上側に倒れ込むことが可能で、かつ、前記ジョイント部は、前記第1側壁部とともに、前記第2接続部の上側に倒れ込むことが可能である。
【0012】
また、本発明(8)の折り畳みケースは、(7)に記載の折り畳みケースあって、
前記一対の第2側壁部のそれぞれは、前記長手方向に延びる角部を有し、前記角部は、前記第3位置にあるときに前記第2接続部に当接し、前記第4位置にあるときに前記ケース本体から離間し、
前記ジョイント部は、断面L字形をなすとともに略直交する一対の内面を有し、前記一対の第2側壁部が前記第4位置にあるときに、当該一対の内面で前記角部に当接する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、任意の方向の側壁を折り畳み可能な折り畳み陳列ケースを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態の折り畳み陳列ケースを示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す折り畳み陳列ケースにおいてジョイント部を取り外した状態を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示す折り畳み陳列ケースのケース本体を第1面側から示す斜視図である。
【
図4】
図3に示すケース本体を第2面側から示す斜視図である。
【
図5】
図1に示すF5-F5線の位置に沿った断面図である。
【
図6】
図1に示す折り畳み陳列ケースの第1側壁部を外側から示す斜視図である。
【
図7】
図6に示す第1側壁部を内側から示した斜視図である。
【
図8】
図1に示す折り畳み陳列ケースの第2側壁部を外側から示す斜視図である。
【
図9】
図8に示す第2側壁部を内側から示した斜視図である。
【
図10】
図1に示す折り畳み陳列ケースの計4個のジョイント部を示す斜視図である。
【
図11】
図1に示す折り畳み陳列ケースのF11-F11線の位置に沿った断面図である。
【
図12】
図11に示す折り畳み陳列ケースにおいて、第2レバーを矢印の上方向に引き上げて、第2孔部に対する第2ラッチの係合を解除した状態を断面図である。
【
図13】
図1に示す折り畳み陳列ケースにおいて、一対の第2側壁部のうちの一方を第4位置に移動した後の状態を示す斜視図である。
【
図14】
図1に示す折り畳み陳列ケースにおいて、一対の第1側壁部のうちの一方を第2位置に移動した後の状態を示す斜視図である。
【
図15】
図13に示す折り畳み陳列ケースを上方から見た平面図である。
【
図16】
図15に示す折り畳み陳列ケースのF16-F16線の位置に沿った断面図である。
【
図17】
図1に示す折り畳み陳列ケースの第1側壁部および第2側壁部をケース本体の上側に倒れ込んだ位置にして折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【
図18】第1の特殊使用態様61を含む複数の使用態様の折り畳み陳列ケースを示す斜視図である。
【
図19】第1の応用的な使用態様の一対の折り畳み陳列ケースを示す斜視図である。
【
図20】第2の応用的な使用態様の一対の折り畳み陳列ケースを示す斜視図である。
【
図21】変形例の折り畳み陳列ケースの第1側壁部およびジョイント部を示す斜視図である。
【
図22】
図21に示す折り畳み陳列ケースの一部を示す平面図である。
【
図23】
図2に示す折り畳み陳列ケースのF23-F23線の位置に沿った断面図である。
【
図24】
図23に示す折り畳み陳列ケースで第1側壁部を第1位置に移動させた状態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下図面を参照して、本発明の折り畳み陳列ケースの実施形態について説明する。本発明の折り畳み陳列ケースは、車両から商店のバックヤード内に商品を搬入する際に用いられるだけでなく、商店内の売り場内に設置されて商品の陳列にも用いることができるものである。また、本発明の折り畳み陳列ケースは、短手方向の側壁部のみを折り畳んで商品の陳列が可能なものである。また、本発明の折り畳み陳列ケースは、従来の陳列ケースと同様に、長手方向の側壁部のみを折り畳んで商品を陳列することも可能である。
[実施形態]
【0016】
図1~
図4に示すように、折り畳み陳列ケース11は、方形板状のケース本体12と、ケース本体12の外縁部のうち短手方向Sに沿う第1辺13から突出した一対の第1接続部14と、ケース本体12の外縁部のうち長手方向Lに沿う第2辺19から突出した一対の第2接続部15と、第1接続部14に接続された一対の第1側壁部16と、第2接続部15に接続された一対の第2側壁部17と、第1側壁部16と第2側壁部17との間に介在される計4個のジョイント部18と、第1接続部14に設けられる第5係合部21と、ケース本体12のコーナー部に設けられる計4個の載置部22と、を備える。折り畳み陳列ケース11の各部品は、例えば、合成樹脂材料によって成形されている。
【0017】
図3、
図4に示すように、ケース本体12は、表側の第1面12Aと、裏側の第2面12Bと、を有する。第1面12Aから、一対の第1接続部14と、一対の第2接続部15と、が隆起している。このため、第1接続部14および第2接続部15は、第1面12Aから隆起する枠状をなしている。第1接続部14同士は、同形態である。第2接続部15同士も、同形態である。
【0018】
図5に示すように、一対の第2接続部15のそれぞれは、第2側壁部17の第2軸部23が嵌り込む溝状に形成されている。第2側壁部17の第2軸部23は、略円柱形をなしているが、一部に突出部23Aを有している。この突出部23Aは、第2接続部15の突起24と係合するようになっている。第2側壁部17の第2軸部23は、突起24および突出部23Aによって第2接続部15から容易には脱落しないようになっている。
【0019】
一対の第1接続部14のそれぞれは、第2接続部15と同様の形態を有する。すなわち、第1接続部14は、第1側壁部16の第1軸部が嵌り込む溝状に形成されている。第1接続部14が延びる短手方向Sは、第2接続部15が延びる長手方向Lと交差する方向である。第1接続部14は、第2接続部15よりもケース本体12から遠い位置まで突出している。
【0020】
図3に示すように、載置部22のそれぞれは、第1面12Aから隆起するように設けられ、第1接続部14と同じ突出高さでこれと連続するように形成されている。載置部22に対して、ジョイント部18が載置される。載置部22には、ケース本体12の中央部側の角部が円弧となるようにアール加工部分22Aが形成されており、これに載置されたジョイント部18がアール加工部分22Aによって容易に第2接続部15の上側に倒れ込み可能になっている。
【0021】
図8、
図9に示すように、一対の第2側壁部17同士は、同形態に形成される。第2側壁部17は、長手方向Lに沿って延びている。第2側壁部17は、平板状をなした第2側壁部本体25と、第2側壁部本体25の側面に上下一対に設けられた第2係合部26と、第2係合部26同士を連結するように補強する平板状の第2補強板27と、一対の第2係合部26同士の間に設けられた第2ラッチ28と、第2ラッチ28の引っ込みを操作する第2レバー31と、第2側壁部本体25の下端に設けられた第2軸部23および角部32と、を有する。第2側壁部17は、第2接続部15(第2軸部23)を中心に、ケース本体12に対して起立した第3位置P3と、ケース本体12の上側に倒れ込んだ第4位置P4と、の間で回動可能である。角部32は、長手方向Lに延びている。角部32は、第3位置P1にあるときに第2接続部15に当接し、第2位置P2にあるときにケース本体12から離間する。
【0022】
第2係合部26は、フック状に形成されている。第2係合部26の先端は、第2側壁部17の厚み方向に延びている。第2係合部26は、第2補強板27と一体的に形成されている。
図9、
図11、
図12に示すように、第2レバー31は、第2指掛部33と、第2ラッチ28を片持ちで支持する第2支持部34と、を有する。第2レバー31は、合成樹脂材料によって一体に形成されている。
【0023】
第2レバー31は、第2側壁部本体25に対してスライド移動可能に、第2側壁部本体25の凹部内に収納されている。
図11、
図12に示すように、第2ラッチ28は、第2レバー31と一体に形成され、台形に形成されている。第2ラッチ28は、開口部35から引っ込んだり突出したりすることが可能である。
図12で矢印に示すように、利用者が第2指掛部33を介して第2レバー31を上方に引き上げると、第2側壁部本体25に形成された開口部35と第2ラッチ28との関係から第2支持部34が撓んで、第2ラッチ28を第2側壁部17内に引っ込ませることができる。この状態で、利用者は、第2側壁部17を第3位置P3から第4位置P4に移動させることができる。一方、利用者が第2レバー31の引き上げを解除すると、第2支持部34が撓む前の元の形状に復元することで、第2レバー31を元の位置に復帰させるとともに第2ラッチ28を再び外側に突出させることができる。なお、第2レバー31の構成は一例であり、下方に押し下げることで第2ラッチ28が引っ込むような構造であってもよい。
【0024】
一方、第2側壁部17を第4位置P4から第3位置P3に戻す場合には、第2側壁部17をそのまま第3位置P3に移動させる。このとき、第2ラッチ28がその斜面の作用で第2側壁部17内に引っ込んだ後に、第2支持部34が元の形状に復元することで第2ラッチ28が再び突出する。これによって、第2ラッチ28がジョイント部18の第2孔部56に係合して、第2側壁部17が第3位置P3に保持される。
【0025】
図6、
図7に示すように、一対の第1側壁部16同士は、同形態に形成される。第1側壁部16は、短手方向Sに沿って延びている。第1側壁部16は、長さ寸法が異なる点、手掛部42を有している点、で第2側壁部17とは異なっているが、それ以外の構成は、第2側壁部17と略同様である。
【0026】
第1側壁部16は、平板状をなした第1側壁部本体41と、第1側壁部本体41の中央部下側に設けられた手掛部42と、第1側壁部本体41の側面に上下一対に設けられた第1係合部43と、第1係合部43同士を連結するように補強する第1補強板44と、一対の第1係合部43同士の間に設けられた第1ラッチ45と、第1ラッチ45の引っ込みを操作する第1レバー46と、第1側壁部本体41から下端に設けられた第1軸部47と、を有する。第1側壁部16は、第1接続部14(第1軸部47)を中心に、ケース本体12に対して起立した第1位置P1と、ケース本体12の上側に倒れ込んだ第2位置P2と、の間で回動可能である。
【0027】
第1係合部43は、フック状に形成されている。第1係合部43の先端は、第1側壁部16の厚み方向に延びている。第1係合部43は、第1補強板44と一体的に形成されている。第1レバー46は、第1指掛部48と、第1ラッチ45を片持ちで支持する第1支持部と、を有する。第1レバー46は、合成樹脂材料によって一体に形成されている。
【0028】
第1レバー46は、第1側壁部本体41に対してスライド移動可能に、第1側壁部本体41の凹部内に収納されている。第1ラッチ45は、第1レバー46と一体に形成され、台形に形成されている。第1ラッチ45は、開口部35から引っ込んだり突出したりすることが可能である。利用者が第1指掛部48を介して第1レバー46を上方に引き上げると、開口部35と第1ラッチ45との関係から、第2支持部34と同様の第1支持部が撓んで、第1ラッチ45を第1側壁部16内に引っ込ませることができる。この状態で、利用者は、第1側壁部16を第1位置P1から第2位置P2に移動させることができる。一方、利用者が第1レバー46の引き上げを解除すると、第1支持部が撓む前の元の形状に復元することで、第1ラッチ45を再び外側に突出させることができる。なお、第1レバー46の構成は一例であり、下方に押し下げることで第2ラッチ28が引っ込むような構造であってもよい。
【0029】
一方、第1側壁部16を第2位置P2から第1位置P1に戻す場合には、第1側壁部16をそのまま第1位置P1に移動させる。このとき、第1ラッチ45がその斜面の作用で第1側壁部16内に引っ込んだ後に、第1支持部が元の形状に復元することで第1ラッチ45が再び突出する。これによって、第1ラッチ45がジョイント部18の第1孔部55に係合して、第1側壁部16が第1位置P1に保持される。
【0030】
図10に示すように、計4個のジョイント部18は、互いに同一の形態を有する。ジョイント部18は、ケース本体12のコーナー部に設けられている。ジョイント部18のそれぞれは、上方からみて「L」字形で、ケース本体12の第1面12Aと交差する方向に延びる柱状に形成されている。ジョイント部18は、一対の内面50と、第1側壁部16に対向する第1壁51と、第2側壁部17に対向する第2壁52と、第1側壁部16の第1係合部43と係合する第3係合部53と、第2側壁部17の第2係合部26と係合する第4係合部54と、第1壁51に設けられ第1側壁部16の第1ラッチ45が係合する第1孔部55と、第2壁52に設けられ第2側壁部17の第2ラッチ28が係合する第2孔部56と、頂部に設けられる位置決め部57と、底部に設けられる平坦面58と、を有する。
【0031】
第3係合部53は、フック状の第1係合部43が差し込まれる穴状に形成されている。第3係合部53は、回転する第1側壁部16の第1係合部43と係合したり分離したり可能である。第4係合部54は、フック状の第2係合部26が差し込まれる穴状に形成されている。第4係合部54は、回転する第2側壁部17の第2係合部26と係合したり分離したり可能である。本実施形態において、第3係合部53と第4係合部54は、一体の空洞として形成されている。
【0032】
第1孔部55は、第1壁51を貫通する貫通孔として形成されている。第2孔部56は、第2壁52を貫通する貫通孔として形成されている。なお、本実施形態では、第1側壁部16に第1ラッチ45および第1レバー46が設けられ、ジョイント部18に第1孔部55が設けられているが、この配置に限られるものではない。ジョイント部18に第1ラッチ45および第1レバー46が設けられ、第1側壁部16に第1孔部55が設けられていてもよい。
【0033】
同様に、本実施形態では、第2側壁部17に第2ラッチ28および第2レバー31が設けられ、ジョイント部18に第2孔部56が設けられているが、この配置に限られるものではない。ジョイント部18に第2ラッチ28および第2レバー31が設けられ、第2側壁部17に第2孔部56が設けられていてもよい。
【0034】
位置決め部57は、凸部57Aと、凹部57Bと、を隣接した位置に有する。位置決め部57は、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の折り畳み陳列ケース11の上側に、もう一つの第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の折り畳み陳列ケース11を載置する際に、正しい位置に折り畳み陳列ケース11を載置することができるようにするガイドを構成する。
【0035】
同様に、位置決め部57は、凸部57Aと凹部57Bとを組み合わせた形状によって、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の折り畳み陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の折り畳み陳列ケース11を設置することができる。
【0036】
図3に示すように、第5係合部21は、第1接続部14のケース本体12(第1面12A)寄りの位置に設けられている。
図3、
図15、
図16に示すように、第5係合部21は、下方に向けて突出した舌状に形成されており、その先端側で可撓性を発揮する。第5係合部21は、舌状の先端部分に第2側壁部17の第2補強板27を係止するための係止突起49を有する。
【0037】
続いて、
図1、
図11~
図13、
図15~
図17を参照して、本実施形態の折り畳み陳列ケース11の作用について説明する。
図1に示すように、折り畳み陳列ケース11を箱状にした状態において、利用者は、折り畳み陳列ケース11内に商品を入れて輸送したり、あるいは、商品の入った折り畳み陳列ケース11を商店内に設置して、そのまま商品を陳列したりすることができる。このとき、利用者は、手掛部42を用いて折り畳み陳列ケース11を持ち運ぶことができる。
【0038】
図13に示すように、折り畳み陳列ケース11は、一対の第2側壁部17のうち、一方のみを第3位置P3から第4位置P4に移動させた状態で、商品の陳列を行うことができる。このとき、利用者は、第2側壁部17の第2レバー31を引き上げることで、第2ラッチ28による係合を解除して、第2側壁部17を第3位置P3から第4位置P4に移動させる。このとき、第2側壁部17の第2係合部26とジョイント部18の第4係合部54との間の係合が解除される。そして、第2補強板27が第5係合部21の係止突起49を乗り越えることで、第5係合部21によって第2側壁部17が第4位置P4に保持される。
【0039】
これによって、例えば、
図18に示す第1の特殊使用態様61のように、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の折り畳み陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の折り畳み陳列ケース11を設置することができる。この場合でも、天地逆転状態の折り畳み陳列ケース11において、重力の作用によって第2側壁部17が第4位置P4から第3位置P3に戻ってしまう不具合を生じることがない。これによって、正面側を大きく開放した商品陳列を実現できる。
【0040】
第2側壁部17を第4位置P4から第3位置P3に戻すには、利用者が手で第2側壁部17を起こすと、第5係合部21の先端が撓んで後退して、第2補強板27が第5係合部21の係止突起49を乗り越えることができる。第2側壁部17の第2ラッチ28は、第4位置P4から第3位置P3に向かう方向に行くにつれて突出高さが小さくなるように斜面を有する。このため、利用者が第2ラッチ28の存在を意識せずに第2側壁部17を第4位置P4から第3位置P3に戻すことで、第2ラッチ28が自動的に第2側壁部17内に後退して、その後に元の突出状態に復帰することで、第2ラッチ28がジョイント部18の第2孔部56に係合する。これによって、第2側壁部17が第3位置P3に保持される。
【0041】
一方、本実施形態の折り畳み陳列ケース11は、
図14に示すように、一対の第1側壁部16のうち、一方のみを第1位置P1から第2位置P2に移動させた状態で、商品の陳列を行うことができる。このとき、利用者は、第1側壁部16の第1レバー46を引き上げることで、第1ラッチ45による係合を解除して、第1側壁部16を第1位置P1から第2位置P2に移動させる。このとき、
図14から明らかなように、第1接続部14は、第2接続部15よりもケース本体12から遠い位置まで突出しているため、第2位置P2にある第1側壁部16はスロープを形成することとなる。すなわち、この第1側壁部16は、その先端16Aがケース本体12に当接して、先端16Aから第1接続部14に近づくにつれてケース本体12から遠ざかるスロープを形成している。
このような使用態様において、例えば、大根やゴボウ、ねぎなど、細長い商品を陳列する際に、スロープに商品の一部を乗せた状態で陳列することができる。
【0042】
第1側壁部16を第2位置P2から第1位置P1に戻したい場合には、利用者が第1側壁部16を第2位置P2から第1位置P1まで移動することで足りる。第1側壁部16の第1ラッチ45は、第2位置P2から第1位置P1に向かう方向に行くにつれて突出高さが小さくなるように斜面を有する。このため、利用者が第1ラッチ45の存在を意識せずに第1側壁部16を第2位置P2から第1位置P1に戻すことで、第1ラッチ45が自動的に第1側壁部16内に後退してその後に元の突出状態に復帰することで、第1ラッチ45がジョイント部18の第1孔部55に係合する。これによって、第1側壁部16が第1位置P1に保持される。
【0043】
図17に示すように、折り畳み陳列ケース11は、折り畳み状態にすることもできる。すなわち、上記した第2側壁部17の第3位置P3から第4位置P4への移動と同様の方法によって、一対の第2側壁部17を起立した第3位置P3からケース本体12上に倒れ込んだ第4位置P4に移動させる。さらに、第2側壁部17の上側に第1側壁部16を倒れ込ませるように、第1側壁部16を第1位置P1から第2位置P2へ移動させる。このとき、載置部22のアール加工部分によって、第1側壁部16およびジョイント部18の第1位置P1から第2位置P2への移動が円滑になされる。このとき、ジョイント部18は、その一対の内面50が、第2位置P2にある第1側壁部16の角部32に当接する。
【0044】
一方、折り畳み陳列ケース11の折り畳みは、第1側壁部16の上側に第2側壁部17が位置するような態様が禁止される。すなわち、
図14に示すように、第1側壁部16が第2位置P2にある状態では、ジョイント部18がストッパーとなるために、第1側壁部16の上側に第2側壁部17が倒れ込んでしまうことがない。これによって、下側になった第1側壁部16が荷重で破損してしまうような不具合を生じることが極力防止される。
【0045】
図19に示すように、本実施形態の折り畳み陳列ケース11の第1の応用的な使用態様として、第2側壁部17の一方のみを第4位置P4にした状態で、折り畳み陳列ケース11同士を突き合わせることで、細長い商品を陳列することができる。
【0046】
同様に、
図20に示すように、本実施形態の折り畳み陳列ケース11の第2の応用的な使用態様として、第1側壁部16の一方のみを第2位置P2にした状態で、折り畳み陳列ケース11同士を突き合わせることで、さらに細長い商品を陳列することができる。
【0047】
本実施形態によれば、以下のことがいえる。折り畳み陳列ケース11は、方形板状のケース本体12と、ケース本体12の外縁部のうち、ケース本体12の長手方向Lと交差する短手方向Sに沿う第1辺13から突出した第1接続部14と、前記外縁部のうち、長手方向Lに沿う第2辺19から突出した第2接続部15と、短手方向Sに沿って延びるとともに、第1接続部14を中心に、ケース本体12に対して起立した第1位置P1と、ケース本体12の上側に倒れ込んだ第2位置P2と、の間で回転可能な第1側壁部16であって、第1係合部43を有する第1側壁部16と、長手方向Lに沿って延びるとともに、第2接続部15を中心に、ケース本体12に対して起立した第3位置P3と、ケース本体12の上側に倒れ込んだ第4位置P4と、の間で回動可能な第2側壁部17であって、第2係合部26を有する第2側壁部17と、ケース本体12のコーナー部に設けられるジョイント部18であって、回転する第1側壁部16の第1係合部43と係合したり分離したり可能な第3係合部53と、回転する第2側壁部17の第2係合部26と係合したり分離したり可能な第4係合部54と、を有するジョイント部18と、を有する。
【0048】
この構成によれば、長手方向Lに沿う第2側壁部17を第3位置P3にしたまま、短手方向Sに沿う第2側壁部17を第4位置P4にして、商品を取りやすくすることができる。また、短手方向Sに沿う第1側壁部16を第1位置P1にしたまま、長手方向Lに沿う第2側壁部17を第2位置P2にして、商品を取りやすくすることもできる。特に、これまで不可能であった前者の配置の場合に、大根やゴボウ、ねぎなど、細長い商品についても陳列がしやすく且つ顧客が手に取りやすい陳列を実現することができる。
【0049】
この場合、第1側壁部16およびジョイント部18のいずれか一方は、第1ラッチ45と、第1ラッチ45を移動させる第1レバー46と、を有し、第1側壁部16およびジョイント部18のいずれか他方は、第1ラッチ45が係合する第1孔部55を有する。
この構成によれば、利用者が意図しないときに、重力の作用で第1側壁部16が第1位置P1から第2位置P2に移動してしまうことを防止できる。
【0050】
この場合、第2側壁部17およびジョイント部18のいずれか一方は、第2ラッチ28と、第2ラッチ28を移動させる第2レバー31と、を有し、第2側壁部17およびジョイント部18のいずれか他方は、第2側壁部17が第3位置P3にあるときに、第2ラッチ28が係合する第2孔部56を有する。
この構成によれば、利用者が意図しないときに、重力の作用で第2側壁部17が第3位置P3から第4位置P4に移動してしまうことを防止できる。
【0051】
この場合、第1接続部14は、第5係合部21を有し、第5係合部21は、第4位置P4にある第2側壁部17と係合して、第2側壁部17を第4位置P4で保持する。
【0052】
この構成によれば、第2側壁部17を第4位置P4で保持することができる。これによって、例えば、折り畳み陳列ケース11を天地逆転で、ケース本体12よりも第1側壁部16および第2側壁部17を下側に配置して使用する場合でも、第2側壁部17が重力の作用で第4位置P4から第3位置P3に移動してしまうことを防止できる。これによって、ケース本体12よりも第1側壁部16および第2側壁部17を上側に配置して使用する通常使用状態の折り畳み陳列ケース11の上側に、ケース本体12よりも第1側壁部16および第2側壁部17を下側に配置して使用する天地逆転の折り畳み陳列ケース11を載置することで、正面側を大きく開口した陳列を可能にすることができる。
【0053】
この場合、第1接続部14は、第2接続部15よりもケース本体12から遠い位置まで突出し、第2側壁部17が第3位置P3にある状態で、第1側壁部16は、第2位置P2になった際に、その先端16Aがケース本体12に当接して、先端16Aから第1接続部14に近づくにつれてケース本体12から遠ざかるスロープを形成する。
【0054】
この構成によれば、大根やゴボウ、ねぎなど、細長い商品を陳列する際に、商品の一部をスロープ上に載せて陳列することができる。これによって、商品を立体的に陳列できるだけでなく、顧客に手に取ってもらいやすい陳列を実現できる。また、スロープを形成した折り畳み陳列ケース11を2個突き合わせることで、さらに細長い商品を陳列することができる。
【0055】
この場合、ケース本体12のコーナー部に設けられ、ジョイント部18が載置される載置部22を備え、載置部22は、ケース本体12から第1接続部14と同等の高さにまで突出し、第1接続部14は、ジョイント部18が第2側壁部17とともに第1接続部14の上側に倒れ込むことを阻止する。
【0056】
この構成によれば、第2位置P2にある第1側壁部16の上側に、第2側壁部17が倒れ込んでしまうことがない。これによって、スロープを形成している第1側壁部16が、第2側壁部17からの荷重で破損してしまう不具合を生じる危険を低減できる。
【0057】
この場合、第1接続部14は、第2接続部15よりもケース本体12から遠い位置まで突出し、第1側壁部16は、第4位置P4にある第2側壁部17の上側に倒れ込むことが可能で、かつ、ジョイント部18は、第1側壁部16とともに、第2接続部15の上側に倒れ込むことが可能である。
この構成によれば、折り畳み陳列ケース11をコンパクトに折り畳むことができる。
【0058】
この場合、一対の第2側壁部17のそれぞれは、長手方向Lに延びる角部32を有し、角部32は、第3位置P1にあるときに第2接続部15に当接し、第2位置P2にあるときにケース本体12から離間し、ジョイント部18は、断面L字形をなすとともに略直交する一対の内面50を有し、一対の第2側壁部17が第4位置P4にあるときに、当該一対の内面50で角部32に当接する。
【0059】
この構成によれば、ジョイント部18の内面の内側に角部32を配置することができる。これによって、折り畳み陳列ケース11をコンパクトに折り畳むことができる。
【0060】
続いて、
図21~
図24を参照して、変形例の折り畳み陳列ケース11について説明する。以下の変形例では、主として上記実施形態と異なる部分について説明し、上記実施形態と共通する部分については説明を省略する。
【0061】
本変形例において、第1ラッチ45および第2ラッチ28は、互いに同形態に形成されている。第1孔部55および第2孔部56は、互いに同形態に形成されている。このため、以下では、
図21、
図23に示される第1ラッチ45および第1孔部55についてのみ説明する。
【0062】
第1ラッチ45は、例えば柱状に形成され、第1側壁部本体41の開口部35から外側に突出するように形成されている。第1ラッチ45は、第1レバー46の操作によって上下動することができる。本変形例では、第1レバー46は、図示しないばねによって下方に向けて付勢されている。
第1孔部55は、第2ラッチ28が嵌り込むこと可能な、断面かぎ状の窪みとして形成されている。
【0063】
続いて、
図21~
図24を参照して、変形例の折り畳み陳列ケース11の作用について説明する。
図21に示すように、第1側壁部16を第2位置P2から第1位置P1に戻す際には、
図22~
図24に示すように、第1ラッチ45は、第1孔部55の入口付近に設けられたスロープ55Aに当接して、スロープ55Aを乗り上げる。これによって、第1ラッチ45は、第1孔部55内に収納される。また、これと同時に、第1係合部43が第3係合部53に係合する。これによって、第1側壁部16が第1位置P1に保持される。
【0064】
一方、第1側壁部16を第1位置P1から第2位置P2に移動させる際には、第1レバー46を上方に引き上げることで、第1ラッチ45も上側に移動して、第1孔部55に対する嵌り込みが解除される。この状態で、利用者が第1側壁部16を第1位置P1から第2位置P2に移動させることができる。
【0065】
上記した実施形態および変形例は、さらなる種々の置き換えや変形を加えて実施できる。すなわち、上記実施形態および変形例では、第1接続部14は、第2接続部15よりもケース本体12から遠い位置まで突出しているが、この態様に限られるものではない。例えば、第2接続部15が第1接続部14よりもケース本体12から遠い位置まで突出している態様であっても当然によい。
【符号の説明】
【0066】
11 折り畳み陳列ケース
12 ケース本体
S 短手方向
13 第1辺
14 第1接続部
L 長手方向
15 第2接続部
16 第1側壁部
16A 先端
17 第2側壁部
18 ジョイント部
19 第2辺
21 第5係合部
22 載置部
26 第2係合部
28 第2ラッチ
31 第2レバー
32 角部
P3 第3位置
P4 第4位置
43 第1係合部
45 第1ラッチ
46 第1レバー
P1 第1位置
P2 第2位置
50 内面
53 第3係合部
54 第4係合部
55 第1孔部
56 第2孔部