(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101903
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】陳列ケース
(51)【国際特許分類】
A47F 5/10 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
A47F5/10 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006112
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】394016874
【氏名又は名称】河淳株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】弁理士法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉次 徹
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118AA21
3B118DA24
3B118DA32
(57)【要約】 (修正有)
【課題】用途に応じた種々の陳列を可能にする陳列ケースを提供する。
【解決手段】第1接続部と、第2接続部と、前記短手方向に沿って延びるとともに、第1接続部を中心に、ケース本体に対して起立した第1位置と、ケース本体の上側に倒れ込んだ第2位置と、の間で回転可能な第1側壁部であって、第1係合部を有する第1側壁部と、長手方向に沿って延びるとともに、第2接続部を中心に、ケース本体に対して起立した第3位置と、ケース本体の上側に倒れ込んだ第4位置との間で回動可能な第2側壁部であって、第2係合部を有する第2側壁部と、ケース本体のコーナー部に設けられるジョイント部であって、回転する第1側壁部の第1係合部と係合したり分離したり可能な第3係合部と、回転する第2側壁部の第2係合部と係合したり分離したり可能な第4係合部とを有するジョイント部とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有する方形板状のケース本体と、
前記第1面の外縁部から起立するとともに頂面を有する枠体と、
前記頂面の第1角部およびその周辺のいずれかに設けられた第1凸部と、
前記第1凸部の近傍に設けられ、前記第1凸部とは相補的な形状を有する第1凹部と、
前記頂面の前記第1角部と隣接する第2角部およびその周辺のいずれかに設けられた第2凸部であって、前記第1凸部と同等の形状を有する第2凸部と、
前記第2凸部の近傍に設けられ、前記第2凸部と相補的な形状を有する第2凹部と、
を備え、
前記第2凹部は、前記第1凸部とは左右対称形であるとともに、前記第1凸部とは相補的形状であり、
前記第2凸部は、前記第1凹部とは左右対称形であるとともに、前記第1凹部とは相補的形状である陳列ケース。
【請求項2】
前記第1角部に対向する前記第2面の第3角部およびその周辺のいずれかに設けられた第3凸部と、
前記第3凸部の近傍に設けられ、前記第3凸部とは相補的な形状を有する第3凹部と、
を備え、
前記第3凹部は、前記第1凸部と対向する位置に設けられ、前記第1凸部とは相補的形状であり、
前記第3凸部は、前記第1凹部と対向する位置に設けられ、前記第1凹部とは相補的形状である請求項1に記載の陳列ケース。
【請求項3】
前記第2面の略中央部に前記第1凸部と相補的な第4凹部を備える請求項1又は請求項2に記載の陳列ケース。
【請求項4】
前記第2面の略中央部に前記第1凹部と相補的な凸部を設けない請求項3に記載の陳列ケース。
【請求項5】
前記枠体は、第1側壁部と、前記第1側壁部と交差する第2側壁部と、を有し、
前記第1側壁部および前記第2側壁部の少なくとも一方は、その長さ方向の略中間部かつ前記頂面に対応する位置に、前記第1凸部と相補的な第5凹部を有する請求項3に記載の陳列ケース。
【請求項6】
前記第2面の外縁部で長手方向Lにおける中間部および前記第2面の外縁部で短手方向Sにおける中間部の少なくとも一方は、前記第1凸部と相補的な第6凹部を有する請求項3に記載の陳列ケース。
【請求項7】
第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有する方形板状のケース本体と、
前記ケース本体の外縁部のうち、一対の第1辺から突出した一対の第1接続部と、
前記外縁部のうち、一対の第2辺から突出するとともに、前記一対の第1接続部よりも前記ケース本体に近い位置で突出する一対の第2接続部と、
前記一対の第1接続部を中心に、前記ケース本体に対して起立した第1位置と、前記ケース本体の上側に倒れ込んだ第2位置と、の間で回転可能な一対の第1側壁部であって、第1係合部を有する一対の第1側壁部と、
前記一対の第2接続部を中心に、前記ケース本体に対して起立した第3位置と、前記ケース本体の上側に倒れ込んだ第4位置と、の間で回動可能な一対の第2側壁部であって、第2係合部を有する一対の第2側壁部と、
前記ケース本体の前記第1面のコーナー部に設けられる複数の載置部と、
前記複数の載置部に対して1対1で載置される複数のジョイント部であって、回転する前記第1側壁部の前記第1係合部と係合したり分離したり可能な第3係合部と、回転する前記第2側壁部の前記第2係合部と係合したり分離したり可能な第4係合部と、を有するとともに、前記第2位置に回転する前記第1側壁部とともに回転して前記載置部を露出可能である複数のジョイント部と、
前記第2面の対角の位置にある一対の角部にそれぞれ設けられた少なくとも一対の第3凸部と、
前記複数のジョイント部の頂部に設けられ前記第3凸部と相補的な形状の複数の第1凹部と、
前記複数の載置部に設けられ、前記第3凸部と相補的な形状の複数の第7凹部と、
を備える陳列ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品を陳列可能な陳列ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、収納箱兼用折り畳み陳列台が知られている(例えば、特許文献1参照)。この陳列台では、コーナーに設けられた突起と凹部との係合によって、陳列台同士を重ねて配置することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、陳列台には、種々の陳列方法が存在し、例えば、陳列台を天地逆転して設置したり、陳列台を斜めに設置したりする陳列方法も存在している。しかしながら、上記のように単純な突起と凹部の係合では、複雑な陳列方法には対応できない問題があった。
従って、本発明の目的は、用途に応じた種々の陳列を可能にする陳列ケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、以下の本発明により解決される。すなわち、本発明(1)の陳列ケースは、
第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有する方形板状のケース本体と、
前記第1面の外縁部から起立するとともに頂面を有する枠体と、
前記頂面の第1角部およびその周辺のいずれかに設けられた第1凸部と、
前記第1凸部の近傍に設けられ、前記第1凸部とは相補的な形状を有する第1凹部と、
前記頂面の前記第1角部と隣接する第2角部およびその周辺のいずれかに設けられた第2凸部であって、前記第1凸部と同等の形状を有する第2凸部と、
前記第2凸部の近傍に設けられ、前記第2凸部と相補的な形状を有する第2凹部と、
を備え、
前記第2凹部は、前記第1凸部とは左右対称形であるとともに、前記第1凸部とは相補的形状であり、
前記第2凸部は、前記第1凹部とは左右対称形であるとともに、前記第1凹部とは相補的形状である。
【0006】
また、本発明(2)の陳列ケースは、(1)記載の陳列ケースであって、
前記第1角部に対向する前記第2面の第3角部およびその周辺のいずれかに設けられた第3凸部と、
前記第3凸部の近傍に設けられ、前記第3凸部とは相補的な形状を有する第3凹部と、
を備え、
前記第3凹部は、前記第1凸部と対向する位置に設けられ、前記第1凸部とは相補的形状であり、
前記第3凸部は、前記第1凹部と対向する位置に設けられ、前記第1凹部とは相補的形状である。
【0007】
また、本発明(3)の陳列ケースは、(1)記載の陳列ケースであって、
前記第2面の面の略中央部に前記第1凸部と相補的な第4凹部を備える。
【0008】
また、本発明(4)の陳列ケースは、(3)に記載の陳列ケースであって、
前記第2面の略中央部に前記第1凹部と相補的な凸部を設けない。
【0009】
また、本発明(5)の陳列ケースは、(1)に記載の陳列ケースあって、
前記枠体は、第1側壁部と、前記第1側壁部と交差する第2側壁部と、を有し、
前記第1側壁部および前記第2側壁部の少なくとも一方は、その長さ方向の略中間部かつ前記頂面に対応する位置に、前記第1凸部と相補的な第5凹部を有する。
【0010】
また、本発明(6)の陳列ケースは、(3)に記載の陳列ケースあって、
前記第2面の外縁部で長手方向Lにおける中間部および前記第2面の外縁部で短手方向Sにおける中間部の少なくとも一方は、前記第1凸部と相補的な第6凹部を有する。
【0011】
また、本発明(7)の陳列ケースは、
第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有する方形板状のケース本体と、
前記ケース本体の外縁部のうち、一対の第1辺から突出した一対の第1接続部と、
前記外縁部のうち、一対の第2辺から突出するとともに、前記一対の第1接続部よりも前記ケース本体に近い位置で突出する一対の第2接続部と、
前記一対の第1接続部を中心に、前記ケース本体に対して起立した第1位置と、前記ケース本体の上側に倒れ込んだ第2位置と、の間で回転可能な一対の第1側壁部であって、第1係合部を有する一対の第1側壁部と、
前記一対の第2接続部を中心に、前記ケース本体に対して起立した第3位置と、前記ケース本体の上側に倒れ込んだ第4位置と、の間で回動可能な一対の第2側壁部であって、第2係合部を有する一対の第2側壁部と、
前記ケース本体の前記第1面のコーナー部に設けられる複数の載置部と、
前記複数の載置部に対して1対1で載置される複数のジョイント部であって、回転する前記第1側壁部の前記第1係合部と係合したり分離したり可能な第3係合部と、回転する前記第2側壁部の前記第2係合部と係合したり分離したり可能な第4係合部と、を有するとともに、前記第2位置に回転する前記第1側壁部とともに回転して前記載置部を露出可能である複数のジョイント部と、
前記第2面の対角の位置にある一対の角部にそれぞれ設けられた少なくとも一対の第3凸部と、
前記複数のジョイント部の頂部に設けられ前記第3凸部と相補的な形状の複数の第1凹部と、
前記複数の載置部に設けられ、前記第3凸部と相補的な形状の複数の第7凹部と、
を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、用途に応じた種々の陳列を可能にする陳列ケースを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】
図1に示す陳列ケースを上方から示した平面図である。
【
図3】陳列ケースの上側に陳列ケースを重ねて設置する状態を斜め上方から示す斜視図である。
【
図4】陳列ケースの上側に陳列ケースを重ねて設置する状態を斜め下方から示す斜視図である。
【
図5】
図1に示す陳列ケースにおいてジョイント部を取り外した状態を示す斜視図である。
【
図6】
図1に示す陳列ケースのケース本体を第1面側から示す斜視図である。
【
図7】
図3に示すケース本体を第2面側から示す斜視図である。
【
図8】
図6に示すケース本体を上方から示す平面図である。
【
図9】
図1に示すF9-F9線の位置に沿った断面図である。
【
図10】
図1に示す陳列ケースの第1側壁部を外側から示す斜視図である。
【
図11】
図10に示す第1側壁部を内側から示した斜視図である。
【
図12】
図1に示す陳列ケースの第2側壁部を外側から示す斜視図である。
【
図13】
図12に示す第2側壁部を内側から示した斜視図である。
【
図14】
図1に示す陳列ケースの計4個のジョイント部を示す斜視図である。
【
図15】
図1に示す陳列ケースのF15-F15線の位置に沿った断面図である。
【
図16】
図15に示す陳列ケースにおいて、第2レバーを矢印の上方向に引き上げて、第2孔部に対する第2ラッチの係合を解除した状態を断面図である。
【
図17】
図1に示す陳列ケースにおいて、一対の第2側壁部のうちの一方を第4位置に移動した後の状態を示す斜視図である。
【
図18】
図1に示す陳列ケースにおいて、一対の第1側壁部のうちの一方を第2位置に移動した後の状態を示す斜視図である。
【
図19】
図17に示す陳列ケースを上方から見た平面図である。
【
図20】
図19に示す陳列ケースのF20-F20線の位置に沿った断面図である。
【
図21】
図1に示す陳列ケースの第1側壁部および第2側壁部をケース本体の上側に倒れ込んだ位置にして折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【
図22】第1の特殊使用態様61を含む複数の使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図23】
図7に示すケース本体の第2面の第3位置決め部およびそれに嵌る第1位置決め部を示す斜視図である。
【
図24】第1の応用的な使用態様の一対の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図25】第2の応用的な使用態様の一対の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図26】第3の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図27】第4の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図28】第5の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図29】第6の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図30】第6の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図31】第7の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図32】第8の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図33】第9の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図34】第10の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図35】第11の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図36】第12の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図37】第13の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図38】第14の応用的な使用態様の陳列ケースを示す斜視図である。
【
図39】第1変形例の陳列ケースを示す平面図である。
【
図40】第2変形例の陳列ケースを示す平面図である。
【
図41】第3変形例の陳列ケースを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下図面を参照して、本発明の陳列ケースの実施形態について説明する。本発明の陳列ケースは、車両から商店のバックヤード内に商品を搬入する際に用いられるだけでなく、商店内の売り場内に設置されて商品の陳列にも用いることができるものである。また、本発明の陳列ケースは、種々の陳列方法に用いることが可能である。
[実施形態]
【0015】
図1、
図5~
図7に示すように、陳列ケース11は、方形板状のケース本体12を有する。ケース本体12は、表側の第1面12Aと、裏側の第2面12Bと、を有する。陳列ケース11は、第1面12Aの外縁部から起立する枠体10を有する。このため、陳列ケース11は、ケース本体12および枠体10によって、箱状をなしている。枠体10は、頂面10Aを有する。
【0016】
陳列ケース11は、ケース本体12の外縁部のうち短手方向Sに沿う第1辺13から突出した一対の第1接続部14と、ケース本体12の外縁部のうち長手方向Lに沿う第2辺19から突出した一対の第2接続部15と、第1接続部14に接続された一対の第1側壁部16と、第2接続部15に接続された一対の第2側壁部17と、第1側壁部16と第2側壁部17との間に介在される計4個のジョイント部18と、第1接続部14に設けられる第5係合部21と、ケース本体12の第1面12Aのコーナー部に設けられる計4個の載置部22と、ジョイント部18の頂部に設けられた第1位置決め部57と、ケース本体12の第2面12Bの角部に設けられた第2位置決め部59と、ケース本体12の第2面12Bの略中央部に設けられた第3位置決め部63と、第1側壁部16および第2側壁部17の長さ方向における中間部にそれぞれ設けられる第4位置決め部64と、ケース本体12の第2面12Bの外縁部に設けられる第5位置決め部68と、載置部22に設けられる第6位置決め部71と、を備える。陳列ケース11の各部品は、例えば、合成樹脂材料によって成形されている。第1接続部14、第2接続部15、第1側壁部16、第2側壁部17、ジョイント部18、および載置部22は、枠体10の概念に含まれる。
【0017】
図6、
図7に示すように、第1面12Aから、一対の第1接続部14と、一対の第2接続部15と、が隆起している。第1接続部14および第2接続部15は、第1面12Aから隆起する枠状をなしている。第1接続部14同士は、同形態である。第2接続部15同士も、同形態である。
【0018】
図5に示すように、一対の第2接続部15のそれぞれは、第2側壁部17の第2軸部23が嵌り込む溝状に形成されている。第2側壁部17の第2軸部23は、略円柱形をなしているが、一部に突出部23Aを有している。この突出部23Aは、第2接続部15の突起24と係合するようになっている。第2側壁部17の第2軸部23は、突起24および突出部23Aによって第2接続部15から容易には脱落しないようになっている。
【0019】
一対の第1接続部14のそれぞれは、第2接続部15と同様の形態を有する。すなわち、第1接続部14は、第1側壁部16の第1軸部が嵌り込む溝状に形成されている。第1接続部14が延びる短手方向Sは、第2接続部15が延びる長手方向Lと交差する方向である。第1接続部14は、第2接続部15よりもケース本体12から遠い位置まで突出している。
【0020】
図6に示すように、4個の載置部22のそれぞれは、第1面12Aから隆起するように設けられ、第1接続部14と同じ突出高さでこれと連続するように形成されている。載置部22に対して、ジョイント部18が載置される。載置部22には、ケース本体12の中央部側の角部が円弧となるようにアール加工部分22Aが形成されており、これに載置されたジョイント部18がアール加工部分22Aによって容易に第2接続部15の上側に倒れ込み可能になっている。
【0021】
図8に示すように、載置部22は、第6位置決め部71を有する。第6位置決め部71は、一対の凹部57B(第7凹部)を有する。凹部57Bは、後述する第1位置決め部57の凸部57Aと相補的な形状をなしている。この一対の凹部57Bのいずれかに対して、後述する第1位置決め部57の凸部57Aであったり、第2位置決め部59の凸部59Aであったりを差し込んで、陳列ケース11同士を重ね合わせて配置できる。
【0022】
図12、
図13に示すように、一対の第2側壁部17同士は、同形態に形成される。第2側壁部17は、長手方向Lに沿って延びている。第2側壁部17は、平板状をなした第2側壁部本体25と、第2側壁部本体25の側面に上下一対に設けられた第2係合部26と、第2係合部26同士を連結するように補強する平板状の第2補強板27と、一対の第2係合部26同士の間に設けられた第2ラッチ28と、第2ラッチ28の引っ込みを操作する第2レバー31と、第2側壁部本体25の下端に設けられた第2軸部23および下部稜線32と、を有する。第2側壁部17は、第2接続部15(第2軸部23)を中心に、ケース本体12に対して起立した第3位置P3と、ケース本体12の上側に倒れ込んだ第4位置P4と、の間で回動可能である。下部稜線32は、長手方向Lに延びている。下部稜線32は、第3位置P1にあるときに第2接続部15に当接し、第2位置P2にあるときにケース本体12から離間する。
【0023】
第2係合部26は、フック状に形成されている。第2係合部26の先端は、第2側壁部17の厚み方向に延びている。第2係合部26は、第2補強板27と一体的に形成されている。
図13、
図15、
図16に示すように、第2レバー31は、第2指掛部33と、第2ラッチ28を片持ちで支持する第2支持部34と、を有する。第2レバー31は、合成樹脂材料によって一体に形成されている。
【0024】
第2レバー31は、第2側壁部本体25に対してスライド移動可能に、第2側壁部本体25の凹部内に収納されている。
図15、
図16に示すように、第2ラッチ28は、第2レバー31と一体に形成され、台形に形成されている。第2ラッチ28は、開口部35から引っ込んだり突出したりすることが可能である。
図16で矢印に示すように、利用者が第2指掛部33を介して第2レバー31を上方に引き上げると、第2側壁部本体25に形成された開口部35と第2ラッチ28との関係から第2支持部34が撓んで、第2ラッチ28を第2側壁部17内に引っ込ませることができる。この状態で、利用者は、第2側壁部17を第3位置P3から第4位置P4に移動させることができる。一方、利用者が第2レバー31の引き上げを解除すると、第2支持部34が撓む前の元の形状に復元することで、第2レバー31を元の位置に復帰させるとともに第2ラッチ28を再び外側に突出させることができる。なお、第2レバー31の構成は一例であり、下方に押し下げることで第2ラッチ28が引っ込むような構造であってもよい。
【0025】
一方、第2側壁部17を第4位置P4から第3位置P3に戻す場合には、第2側壁部17をそのまま第3位置P3に移動させる。このとき、第2ラッチ28がその斜面の作用で第2側壁部17内に引っ込んだ後に、第2支持部34が元の形状に復元することで第2ラッチ28が再び突出する。これによって、第2ラッチ28がジョイント部18の第2孔部56に係合して、第2側壁部17が第3位置P3に保持される。
【0026】
図10、
図11に示すように、一対の第1側壁部16同士は、同形態に形成される。第1側壁部16は、短手方向Sに沿って延びている。第1側壁部16は、長さ寸法が異なる点、手掛部42を有している点、で第2側壁部17とは異なっているが、それ以外の構成は、第2側壁部17と略同様である。
【0027】
第1側壁部16は、平板状をなした第1側壁部本体41と、第1側壁部本体41の中央部下側に設けられた手掛部42と、第1側壁部本体41の側面に上下一対に設けられた第1係合部43と、第1係合部43同士を連結するように補強する第1補強板44と、一対の第1係合部43同士の間に設けられた第1ラッチ45と、第1ラッチ45の引っ込みを操作する第1レバー46と、第1側壁部本体41から下端に設けられた第1軸部47と、を有する。第1側壁部16は、第1接続部14(第1軸部47)を中心に、ケース本体12に対して起立した第1位置P1と、ケース本体12の上側に倒れ込んだ第2位置P2と、の間で回動可能である。
【0028】
第1係合部43は、フック状に形成されている。第1係合部43の先端は、第1側壁部16の厚み方向に延びている。第1係合部43は、第1補強板44と一体的に形成されている。第1レバー46は、第1指掛部48と、第1ラッチ45を片持ちで支持する第1支持部と、を有する。第1レバー46は、合成樹脂材料によって一体に形成されている。
【0029】
第1レバー46は、第1側壁部本体41に対してスライド移動可能に、第1側壁部本体41の凹部内に収納されている。第1ラッチ45は、第1レバー46と一体に形成され、台形に形成されている。第1ラッチ45は、開口部35から引っ込んだり突出したりすることが可能である。利用者が第1指掛部48を介して第1レバー46を上方に引き上げると、開口部35と第1ラッチ45との関係から、第2支持部34と同様の第1支持部が撓んで、第1ラッチ45を第1側壁部16内に引っ込ませることができる。この状態で、利用者は、第1側壁部16を第1位置P1から第2位置P2に移動させることができる。一方、利用者が第1レバー46の引き上げを解除すると、第1支持部が撓む前の元の形状に復元することで、第1ラッチ45を再び外側に突出させることができる。なお、第1レバー46の構成は一例であり、下方に押し下げることで第2ラッチ28が引っ込むような構造であってもよい。
【0030】
一方、第1側壁部16を第2位置P2から第1位置P1に戻す場合には、第1側壁部16をそのまま第1位置P1に移動させる。このとき、第1ラッチ45がその斜面の作用で第1側壁部16内に引っ込んだ後に、第1支持部が元の形状に復元することで第1ラッチ45が再び突出する。これによって、第1ラッチ45がジョイント部18の第1孔部55に係合して、第1側壁部16が第1位置P1に保持される。
【0031】
図14に示すように、計4個のジョイント部18は、互いに同一の形態を有する。計4個のジョイント部18は、計4個の載置部に対して1対1で載置される。ジョイント部18は、ケース本体12のコーナー部に設けられている。ジョイント部18のそれぞれは、上方からみて「L」字形で、ケース本体12の第1面12Aと交差する方向に延びる柱状に形成されている。ジョイント部18は、一対の内面50と、第1側壁部16に対向する第1壁51と、第2側壁部17に対向する第2壁52と、第1側壁部16の第1係合部43と係合する第3係合部53と、第2側壁部17の第2係合部26と係合する第4係合部54と、第1壁51に設けられ第1側壁部16の第1ラッチ45が係合する第1孔部55と、第2壁52に設けられ第2側壁部17の第2ラッチ28が係合する第2孔部56と、頂部に設けられる第1位置決め部57と、底部に設けられる平坦面58と、を有する。
【0032】
第3係合部53は、フック状の第1係合部43が差し込まれる穴状に形成されている。第3係合部53は、回転する第1側壁部16の第1係合部43と係合したり分離したり可能である。第4係合部54は、フック状の第2係合部26が差し込まれる穴状に形成されている。第4係合部54は、回転する第2側壁部17の第2係合部26と係合したり分離したり可能である。本実施形態において、第3係合部53と第4係合部54は、一体の空洞として形成されている。
【0033】
第1孔部55は、第1壁51を貫通する貫通孔として形成されている。第2孔部56は、第2壁52を貫通する貫通孔として形成されている。なお、本実施形態では、第1側壁部16に第1ラッチ45および第1レバー46が設けられ、ジョイント部18に第1孔部55が設けられているが、この配置に限られるものではない。ジョイント部18に第1ラッチ45および第1レバー46が設けられ、第1側壁部16に第1孔部55が設けられていてもよい。
【0034】
同様に、本実施形態では、第2側壁部17に第2ラッチ28および第2レバー31が設けられ、ジョイント部18に第2孔部56が設けられているが、この配置に限られるものではない。ジョイント部18に第2ラッチ28および第2レバー31が設けられ、第2側壁部17に第2孔部56が設けられていてもよい。
【0035】
図1に示すように、第1位置決め部57は、枠体10の頂面10Aに設けられるとも言い換えることができる。
図14に示すように、第1位置決め部57は、凸部57A(第1凸部)と、凸部57Aと隣接して設けられた凹部57B(第1凹部)と、を有する。
図2に示すように、凸部57Aは、台形の突起として形成されている。凹部57Bは、台形の窪みとして形成されている。第1位置決め部57は、上方から見て、全体として「L」字形をなしている。すなわち、凸部57Aの延びる方向は、凹部57Bが延びる方向と直交している。
【0036】
本実施形態では、便宜的に、
図2中の左下にある角部を頂面10Aの第1角部81とする。
図2中の右下にある角部および左上にある角部を、第1角部81に隣接する頂面10Aの第2角部82とする。同様に、
図2中の右下にある角部を頂面10Aの第1角部81とすれば、
図2中の右下にある角部および左上にある角部は、第1角部81に隣接する頂面10Aの第2角部82となる。なお、第1角部81および第2角部82の区別は便宜的なものであり、これらの関係が逆になる場合もありえる。
【0037】
第1角部81には、凸部57A(第1凸部)が設けられている。第2角部82には、凸部57A(第2凸部)が設けられている。第2角部82の凸部57A(第2凸部)は、第1角部81の凸部57A(第1凸部)と同等の形状であるが、ケース本体12の中央部Cを基準に90度回転した向きで配置されている。
第1角部81には、凹部57B(第1凹部)が設けられている。第2角部82には、凹部57B(第2凹部)が設けられている。第2角部82の凹部57B(第2凹部)は、第1角部81の凹部57B(第1凹部)と同等の形状であるが、ケース本体12の中央部Cを基準に90度回転した向きで配置されている。
【0038】
第1角部81の凹部57B(第1凹部)は、第1角部81の凸部57A(第1凸部)とは相補的な形状である。同様に、第2角部82の凹部57B(第2凹部)は、第2角部82の凸部57A(第2凸部)とは相補的な形状である。
【0039】
第2角部82の凹部57B(第2凹部)は、第1角部81の凸部57A(第1凸部)とは左右対称形である。すなわち、ケース本体12の中央部Cを通る基準線A、Bに基づき、第2角部82の凹部57B(第2凹部)は、第1角部81の凸部57A(第1凸部)とは線対称形である。第2角部82の凹部57B(第2凹部)は、第1角部81の凸部57A(第1凸部)とは相補的形状である。
【0040】
第2角部82の凸部57A(第2凸部)は、第1角部81の凹部57B(第1凹部)とは左右対称形である。すなわち、ケース本体12の中央部Cを通る基準線A、Bに基づき、第2角部82の凸部57A(第2凸部)は、第1角部81の凹部57B(第1凹部)とは線対称形である。第2角部82の凸部57A(第2凸部)は、第1角部81の凹部57B(第1凹部)とは相補的形状である。
【0041】
したがって、本実施形態の陳列ケース11によれば、枠体10を上向きにして設置した陳列ケース11の上側に、枠体10を下向きにして設置した天地逆転の陳列ケース11を重ね合わせた場合に、第2角部82の凹部57B(第2凹部)に第1角部81の凸部57A(第1凸部)が差し込まれ、第1角部81の凹部57B(第1凹部)に第2角部82の凸部57A(第2凸部)が差し込まれる(
図22の特殊使用態様61を参照)。
【0042】
図3、
図4、
図7に示すように、陳列ケース11は、第2面12Bの4つの角部(第3角部83)に、第2位置決め部59をそれぞれ有する。なお、本実施形態では、4つの角部(第3角部83)すべてに第2位置決め部59を設けているが、これに限られるものではなく、対角の位置にある少なくとも一対の角部に設けられていてもよい。
【0043】
第2位置決め部59は、凸部59A(第3凸部)と、凸部59Aと隣接して設けられた凹部59B(第3凹部)と、を有する。凹部59B(第3凹部)は、凸部59A(第3凸部83)と相補的な形状である。凸部59Aは、頂面10Aの凸部57Aと略同等な形状であり、台形の突起として形成されている。凹部59Bは、頂面10Aの凹部57Bと略同等な形状であり、台形の窪みとして形成されている。位置決め部59は、全体として「L」字形をなしている。すなわち、凸部59Aの延びる方向は、凹部59Bが延びる方向と直交している。
【0044】
図3、
図4に示すように、第2面12Bの第3角部83の凹部59B(第3凹部)は、第1角部81の凸部57A(第1凸部)と対向する位置に設けられる。第2面12Bの第3角部83の凹部59B(第3凹部)は、第1角部81の凸部57A(第1凸部)と相補的な形状をなしている。
第2面12Bの第3角部83の凸部59A(第3凸部)は、第1角部81の凹部57B(第1凹部)と対向する位置に設けられる。第2面12Bの第3角部83の凸部59A(第3凸部)は、第1角部81の凹部57B(第1凹部)と相補的な形状をなしている。
【0045】
したがって、第1位置決め部57および第2位置決め部59は、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、もう一つの第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を載置する際に、正しい位置に陳列ケース11を載置することができるようにするガイドを構成する。
【0046】
また、第2面12Bの1つの第3角部83の凹部59B(第3凹部)は、これに隣接する第2面12Bの他の1つの第3角部83の凸部59A(第3凸部)とは左右対称形であり、相補的な形状である。同様に、第2面12Bの1つの第3角部83の凸部59A(第3凸部)は、これに隣接する第2面12Bの他の1つの第3角部83の凹部59B(第3凹部)とは左右対称形であり、相補的な形状である。したがって、例えば、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を重ね合わせる場合でも、凹部59B(第3凹部)に対して凸部59A(第3凸部)が差し込まれて、正しい位置に陳列ケース11を載置することができるようにするガイドを構成する。
【0047】
図7、
図23に示すように、第3位置決め部63は、ケース本体12の第2面12Bの略中央部に設けられている。第3位置決め部63は、合計4個の凹部63B(第4凹部)を有している。この凹部63B(第4凹部)は、第1位置決め部57の凸部57Aと凹部57Bとを組み合わせて全体として「L」字形をなし、且つ両者をいずれも窪みとして作成した場合の形状をなしている。凹部63Bには、第1位置決め部57の凸部57Aや、第2位置決め部59の凸部59Aを差し込むことができる。
【0048】
凹部63B同士は、十字状のリブ部65によって仕切られている。この第3位置決め部63の凹部63Bに対して第1位置決め部57の凸部57Aを差し込むことで、例えば
図30に示すように第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の4つの陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の陳列ケース11を設置してひな壇のような陳列台を実現できる。なお、本実施形態は一例であり、第3位置決め部63に第1位置決め部57と同様の凸部57Aを設けることもできる。
【0049】
図1、
図2に示すように、第4位置決め部64は、第1側壁部16の長さ方向における中間部と、第2側壁部17の長さ方向における中間部と、のそれぞれに設けられている。第4位置決め部64は、頂面10Aに対応する位置に設けられている。第4位置決め部64は、合計2つの凹部64B(第5凹部)を有する。第1位置決め部57の凸部57Aと相補的な形状に形成されている。凹部64B同士は、リブ部66によって仕切られている。
【0050】
図7に示すように、第5位置決め部68は、ケース本体12の第2面12Bの外縁部で、長手方向Lにおける中間部と、短手方向Sにおける中間部と、にそれぞれ設けられている。第5位置決め部68は、合計2個の凹部68Bを有している。第5位置決め部68は、第1位置決め部57の凸部57Aと凹部57Bとを組み合わせて全体として「L」字形をなし、且つ両者をいずれも窪みとして作成した場合の形状をなしている。凹部68Bは、第3位置決め部63の凹部63Bと同形態である。凹部64B同士は、リブ部66によって仕切られている。凹部63Bには、第1位置決め部57の凸部57Aや、第2位置決め部59の凸部59Aを差し込むことができる。なお、本実施形態は一例であり、第5位置決め部68に第1位置決め部57と同様の凸部57Aを設けることもできる。
【0051】
これによって、
図22に示すように、第2の特殊使用態様67のように、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、もう一つの第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を載置する際に、下側の陳列ケース11に対して短手方向Sに関して陳列ケース11の半分の長さを位置ずれさせた状態で、上側に陳列ケース11を載置することができる。その際、下側の陳列ケース11の第4位置決め部64の凹部64Bに対して、上側の陳列ケース11の第2位置決め部59の凸部59Aが嵌るとともに、上側の陳列ケース11の第5位置決め部68の凹部68Bに対して、下側の陳列ケース11の第1位置決め部57の凸部57Aが嵌る。
【0052】
また図示しないが、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、もう一つの第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を載置する際に、下側の陳列ケース11に対して長手方向Lに関して陳列ケース11の半分の長さを位置ずれさせた状態で、上側に陳列ケース11を載置することもできる。その際、下側の陳列ケース11の第4位置決め部64の凹部64Bに対して、上側の陳列ケース11の第2位置決め部59の凸部59Aが嵌るとともに、上側の陳列ケース11の第5位置決め部68の凹部68Bに対して、下側の陳列ケース11の第1位置決め部57の凸部57Aが嵌る。
【0053】
図6に示すように、第5係合部21は、第1接続部14のケース本体12(第1面12A)寄りの位置に設けられている。
図6、
図19、
図20に示すように、第5係合部21は、下方に向けて突出した舌状に形成されており、その先端側で可撓性を発揮する。第5係合部21は、舌状の先端部分に第2側壁部17の第2補強板27を係止するための係止突起49を有する。
【0054】
続いて、
図1、
図15~
図17、
図19~
図21を参照して、本実施形態の陳列ケース11の作用について説明する。
図1に示すように、陳列ケース11を箱状にした状態において、利用者は、陳列ケース11内に商品を入れて輸送したり、あるいは、商品の入った陳列ケース11を商店内に設置して、そのまま商品を陳列したりすることができる。このとき、利用者は、手掛部42を用いて陳列ケース11を持ち運ぶことができる。
【0055】
図17に示すように、陳列ケース11は、一対の第2側壁部17のうち、一方のみを第3位置P3から第4位置P4に移動させた状態で、商品の陳列を行うことができる。このとき、利用者は、第2側壁部17の第2レバー31を引き上げることで、第2ラッチ28による係合を解除して、第2側壁部17を第3位置P3から第4位置P4に移動させる。このとき、第2側壁部17の第2係合部26とジョイント部18の第4係合部54との間の係合が解除される。そして、第2補強板27が第5係合部21の係止突起49を乗り越えることで、第5係合部21によって第2側壁部17が第4位置P4に保持される。
【0056】
これによって、例えば、
図22に示す第1の特殊使用態様61のように、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の陳列ケース11を設置することができる。この場合でも、天地逆転状態の陳列ケース11において、重力の作用によって第2側壁部17が第4位置P4から第3位置P3に戻ってしまう不具合を生じることがない。これによって、正面側を大きく開放した商品陳列を実現できる。
【0057】
第2側壁部17を第4位置P4から第3位置P3に戻すには、利用者が手で第2側壁部17を起こすと、第5係合部21の先端が撓んで後退して、第2補強板27が第5係合部21の係止突起49を乗り越えることができる。第2側壁部17の第2ラッチ28は、第4位置P4から第3位置P3に向かう方向に行くにつれて突出高さが小さくなるように斜面を有する。このため、利用者が第2ラッチ28の存在を意識せずに第2側壁部17を第4位置P4から第3位置P3に戻すことで、第2ラッチ28が自動的に第2側壁部17内に後退して、その後に元の突出状態に復帰することで、第2ラッチ28がジョイント部18の第2孔部56に係合する。これによって、第2側壁部17が第3位置P3に保持される。
【0058】
一方、本実施形態の陳列ケース11は、
図18に示すように、一対の第1側壁部16のうち、一方のみを第1位置P1から第2位置P2に移動させた状態で、商品の陳列を行うことができる。このとき、利用者は、第1側壁部16の第1レバー46を引き上げることで、第1ラッチ45による係合を解除して、第1側壁部16を第1位置P1から第2位置P2に移動させる。このとき、
図18から明らかなように、第1接続部14は、第2接続部15よりもケース本体12から遠い位置まで突出しているため、第2位置P2にある第1側壁部16はスロープを形成することとなる。すなわち、この第1側壁部16は、その先端16Aがケース本体12に当接して、先端16Aから第1接続部14に近づくにつれてケース本体12から遠ざかるスロープを形成している。
このような使用態様において、例えば、大根やゴボウ、ねぎなど、細長い商品を陳列する際に、スロープに商品の一部を乗せた状態で陳列することができる。
【0059】
第1側壁部16を第2位置P2から第1位置P1に戻したい場合には、利用者が第1側壁部16を第2位置P2から第1位置P1まで移動することで足りる。第1側壁部16の第1ラッチ45は、第2位置P2から第1位置P1に向かう方向に行くにつれて突出高さが小さくなるように斜面を有する。このため、利用者が第1ラッチ45の存在を意識せずに第1側壁部16を第2位置P2から第1位置P1に戻すことで、第1ラッチ45が自動的に第1側壁部16内に後退してその後に元の突出状態に復帰することで、第1ラッチ45がジョイント部18の第1孔部55に係合する。これによって、第1側壁部16が第1位置P1に保持される。
【0060】
図21に示すように、陳列ケース11は、折り畳み状態にすることもできる。すなわち、上記した第2側壁部17の第3位置P3から第4位置P4への移動と同様の方法によって、一対の第2側壁部17を起立した第3位置P3からケース本体12上に倒れ込んだ第4位置P4に移動させる。さらに、第2側壁部17の上側に第1側壁部16を倒れ込ませるように、第1側壁部16を第1位置P1から第2位置P2へ移動させる。このとき、載置部22のアール加工部分によって、第1側壁部16およびジョイント部18の第1位置P1から第2位置P2への移動が円滑になされる。このとき、ジョイント部18は、その一対の内面50が、第2位置P2にある第1側壁部16の下部稜線32に当接する。
【0061】
一方、陳列ケース11の折り畳みは、第1側壁部16の上側に第2側壁部17が位置するような態様が禁止される。すなわち、
図18に示すように、第1側壁部16が第2位置P2にある状態では、ジョイント部18がストッパーとなるために、第1側壁部16の上側に第2側壁部17が倒れ込んでしまうことがない。これによって、下側になった第1側壁部16が荷重で破損してしまうような不具合を生じることが極力防止される。
【0062】
図24に示すように、本実施形態の陳列ケース11の第1の応用的な使用態様として、第2側壁部17の一方のみを第4位置P4にした状態で、陳列ケース11同士を突き合わせることで、細長い商品を陳列することができる。
【0063】
同様に、
図25に示すように、本実施形態の陳列ケース11の第2の応用的な使用態様として、第1側壁部16の一方のみを第2位置P2にした状態で、陳列ケース11同士を突き合わせることで、さらに細長い商品を陳列することができる。
【0064】
図26に第3の応用的な使用態様を5つ示す。いずれも複数の陳列ケース11同士の組み合わせである。紙面中の左端は、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を重ねて設置した状態を示す。
【0065】
紙面中、左から2番目は、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、折り畳んだ状態の陳列ケース11を通常使用状態の向きで重ねて設置した状態を示す。
【0066】
紙面中、左から3番目は、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の陳列ケース11を重ねて設置した状態を示す。この場合には、上側の陳列ケース11の第2面12Bを商品の陳列台として利用することができる。
【0067】
紙面中、左から4番目は、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の陳列ケース11で折り畳んだ状態のものを重ねて設置した状態を示す。この場合には、上側の陳列ケース11の第2面12Bを商品の陳列台として利用することができる。
【0068】
紙面中、左から5番目は、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、斜め陳列アダプター形態の陳列ケース11を重ねて設置し、斜め陳列アダプター形態の陳列ケース11の上側に通常使用状態の陳列ケース11を斜めに重ねて設置した状態を示す。
【0069】
斜め陳列アダプター形態の陳列ケース11は、一対の第2側壁部17の一方を第4位置P4にし、一対の第2側壁部17の他方を第3位置P3にし、一対の第1側壁部16のいずれも第2位置P2にすることで実現される。この上側に通常使用状態の陳列ケース11を設置するには、前側の載置部22の第6位置決め部71と、後側のジョイント部18の頂面にある第1位置決め部57と、にわたすように陳列ケース11を設置する。その際、前側の位置で、上側の陳列ケース11の第2位置決め部59が下側の陳列ケース11の載置部22の第6位置決め部71に嵌り、後側の位置で、上側の陳列ケース11の第2位置決め部59が下側の陳列ケース11のジョイント部18の第1位置決め部57に嵌る。これによって、陳列ケースを第1辺13(短手方向S)の方向に沿って設置高さが変わるように斜めに支持する支持台となる。
【0070】
図27は、第4の応用的な使用態様を示す。第4の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の陳列ケース11を積み重ねて陳列台を構成する。
【0071】
図28は、第5の応用的な使用態様を示す。第5の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の陳列ケース11を積み重ねて陳列台を構成した応用的な使用態様を示す。この例では、下側の陳列ケース11に対して、一部の陳列ケース11を短手方向Sに関して陳列ケース11の半分の長さを位置ずれさせて、上側に重ねて設置している。その際、下側の陳列ケース11の第5位置決め部68に対して上側の陳列ケース11の第1位置決め部57が嵌って、上側の陳列ケース11が固定される。同様に、上側の陳列ケース11の第4位置決め部64に下側の陳列ケース11の第2位置決め部59が嵌って、上側の陳列ケース11が固定される。このようにして商品の陳列台を実現できる。
【0072】
図29、
図30は、第6の応用的な使用態様を示す。第6の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の陳列ケース11を積み重ねて陳列台を構成する。この例では、下側の陳列ケース11に対して、一部の陳列ケース11を長手方向および短手方向Sの両方向に関して、陳列ケース11の半分の長さを位置ずれさせて上側に重ねることで、ひな壇のような陳列台を構成している。その際、下側の陳列ケース11の第3位置決め部63に対して、上側の陳列ケース11の第1位置決め部57が嵌って陳列ケース11の位置が固定される。
【0073】
図31は、第7の応用的な使用態様を示す。第7の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を積み重ねて陳列台を構成する。この例では、下側の陳列ケース11に対して、一部の陳列ケース11を短手方向Sに関して、陳列ケース11の半分の長さを位置ずれさせて上側に重ねて陳列台を構成している。その際、上側の陳列ケース11の第2位置決め部59が下側の陳列ケース11の第4位置決め部64に嵌る。また、下側の陳列ケース11の第1位置決め部57が上側の陳列ケース11の第5位置決め部68に嵌る。これによって、上側の陳列ケース11の位置が固定される。
【0074】
図32は、第8の応用的な使用態様を示す。第8の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を下側にした天地逆転状態の陳列ケース11の上側に、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を積み重ねて陳列台を構成する。この例では、下側の陳列ケース11に対して、一部の陳列ケース11を短手方向Sに関して、陳列ケース11の半分の長さを位置ずれさせて上側に重ねて陳列台を構成している。その際、下側の陳列ケース11の第2第1位置決め部57が上側の陳列ケース11の第5位置決め部68に嵌って、上側の陳列ケース11の第2第1位置決め部57が下側の陳列ケース11の第5位置決め部68に嵌る。これによって、上側の陳列ケース11の位置が固定される。
【0075】
図33は、第9の応用的な使用態様を示す。第9の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を積み重ねて陳列台を構成した応用的な使用態様を示す。
図34は、第10の応用的な使用態様を示す。第10の応用的な使用態様では、
図33の使用態様から最上段の陳列ケース11の前側に位置する一方の第2側壁部17を第4位置P4に移動させた使用態様である。
図34の使用態様では、店舗を訪れた顧客が商品を取りやすい陳列を実現できる。
【0076】
図35は、第11の応用的な使用態様を示す。第11の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を積み重ねて陳列台を構成する。この例では、下側の陳列ケース11に対して、一部の陳列ケース11を短手方向Sに関して、陳列ケース11の半分の長さを位置ずれさせて上側に重ねて陳列台を構成している。基本的なレイアウトは、
図31と同様である。この使用態様では、通路側に位置する第2側壁部17を第4位置P4にすることで、店舗を訪れた顧客が商品を取りやすい陳列を実現できる。
【0077】
図36は、第12の応用的な使用態様を示す。第12の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11の上側に、通常使用状態の陳列ケース11を重ね合わせた状態を示す。この例では、下側の陳列ケース11に対して、一部の陳列ケース11を長手方向Lおよび短手方向Sの両方向に関して、陳列ケース11の半分の長さを位置ずれさせて上側に重ねることで、目新しい陳列台を構成している。このとき、上側の陳列ケース11の第3位置決め部63に対して下側の陳列ケース11の第1位置決め部57が嵌ることで、上側の陳列ケース11の位置が固定される。
【0078】
図37は、第13の応用的な使用態様を示す。第13の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を積み重ねて陳列台を構成する。最上段の陳列ケース11の直下の陳列ケース11は、
図26の右端に示すような、斜め陳列アダプター形態をなしている。このように複数の陳列ケース11を短手方向Sに沿って斜めに設置する使用態様も実現できる。
【0079】
図38は、第14の応用的な使用態様を示す。第14の応用的な使用態様では、第1側壁部16および第2側壁部17を上側にした通常使用状態の陳列ケース11を積み重ねて陳列台を構成した応用的な使用態様を示す。最上段の陳列ケース11の直下の陳列ケース11は、第2の斜め陳列アダプター形態をなしている。この第2の斜め陳列アダプター形態は、一対の第2側壁部17を第4位置P4にし、その状態で、一方の第1側壁部16を第2位置P2にし、他方の第1側壁部16を第1位置P1のままで維持する。この状態で、前側の載置部22の第6位置決め部71と後側のジョイント部18の第1位置決め部57とに跨るように陳列ケース11を斜めに設置する。これによって、複数の陳列ケース11を第2辺19(長手方向L)に沿って斜めに設置する使用態様も実現できる。
【0080】
本実施形態によれば、以下のことがいえる。陳列ケース11は、第1面12Aと、第1面12Aとは反対側の第2面12Bと、を有する方形板状のケース本体12と、第1面12Aの外縁部から起立するとともに頂面10Aを有する枠体10と、頂面10Aの第1角部81およびその周辺に設けられた第1凸部57Aと、第1凸部の近傍に設けられ、第1凸部57Aとは相補的な形状を有する第1凹部と、頂面10Aの第1角部81と隣接する第2角部82およびその周辺に設けられた第2凸部であって、前記第1凸部と同等の形状を有する第2凸部と、前記第2凸部の近傍に設けられ、前記第2凸部と相補的な形状を有する第2凹部と、を備え、前記第2凹部は、前記第1凸部とは左右対称形であるとともに、前記第1凸部とは相補的形状であり、前記第2凸部は、前記第1凹部とは左右対称形であるとともに、前記第1凹部とは相補的形状である。
【0081】
この構成によれば、例えば、枠体10を上に向けて配置した一つの陳列ケース11に対して、枠体10を下に向けて配置した他の一つの陳列ケース11を重ね合わせて陳列することができる。また、この状態であっても、上側に設置した陳列ケース11の位置がずれることがなく、上側の陳列ケース11が落下してしまうことがない。
【0082】
この場合、第1角部81に対向する第2面12Bの第3角部83およびその周辺に設けられた第3凸部と、前記第3凸部の近傍に設けられ、前記第3凸部とは相補的な形状を有する第3凹部と、を備え、前記第3凹部は、前記第1凸部と対向する位置に設けられ、前記第1凸部とは相補的形状であり、前記第3凸部は、前記第1凹部と対向する位置に設けられ、前記第1凹部とは相補的形状である。
【0083】
この構成によれば、枠部10を上に向けて配置した一つの陳列ケース11に対して、枠部10を上に向けて配置した他の一つの陳列ケース11を重ね合わせて設置することができる。或いは、枠部10を下に向けて配置した一つの陳列ケース11に対して、枠部10を下に向けて配置した他の一つの陳列ケース11を重ね合わせて設置することができる。
【0084】
第2面12Bの略中央部に前記第1凸部と相補的な第4凹部を備える。この構成によれば、枠体10を下向きにして設置した4つの陳列ケース11の上側中央に、1つの陳列ケース11を設置してひな壇を形成することができる。これによって、立体的な商品陳列を可能にすることができる。また、枠体10を上向きにして設置した4つの陳列ケース11の上側中央に、枠体10を上向きにした1つの陳列ケース11を設置して、奇抜な商品陳列を実現することもできる。
【0085】
この場合、第2面12Bの略中央部に前記第1凹部と相補的な凸部を設けない。この構成によれば、枠体10を下向きにして設置した陳列ケース11の上側に商品を陳列する場合に、中央部に陳列した商品に凸部が干渉しないようにすることができる。
【0086】
この場合、枠体10は、第1側壁部16と、第1側壁部16と交差する第2側壁部17と、を有し、第1側壁部16および第2側壁部17の少なくとも一方は、その長さ方向の略中間部かつ頂面10Aに対応する位置に、前記第1凸部と相補的な第5凹部を有する。この構成によれば、枠体10を上向きにして設置した陳列ケース11の上側に、他の陳列ケース11を半分位置ずれさせた状態で設置する奇抜な商品陳列を実現できる。
【0087】
陳列ケース11は、第1面12Aと、第1面12Aとは反対側の第2面12Bと、を有する方形板状のケース本体12と、ケース本体12の外縁部のうち、一対の第1辺13から突出した一対の第1接続部14と、前記外縁部のうち、一対の第2辺19から突出するとともに、前記一対の第1接続部14よりもケース本体12に近い位置で突出する一対の第2接続部15と、前記一対の第1接続部14を中心に、ケース本体12に対して起立した第1位置P1と、ケース本体12の上側に倒れ込んだ第2位置P2と、の間で回転可能な一対の第1側壁部16であって、第1係合部43を有する一対の第1側壁部16と、前記一対の第2接続部15を中心に、ケース本体12に対して起立した第3位置P3と、ケース本体12の上側に倒れ込んだ第4位置P4と、の間で回動可能な一対の第2側壁部17であって、第2係合部26を有する一対の第2側壁部17と、ケース本体12のコーナー部に設けられる複数の載置部22と、複数の載置部22に1対1で載置される複数のジョイント部18であって、回転する第1側壁部16の第1係合部43と係合したり分離したり可能な第3係合部53と、回転する第2側壁部17の第2係合部26と係合したり分離したり可能な第4係合部54と、を有するとともに、第2側壁部17が第4位置P4にあるときに第1係合部43と第3係合部53とが係合した状態で、第2位置P2に回転する第1側壁部16とともに回転して載置部22を露出可能である複数のジョイント部18と、第2面12Bの対角の位置にある一対の角部にそれぞれ設けられた少なくとも一対の第3凸部と、複数のジョイント部18の頂部に設けられ前記第3凸部と相補的な形状の複数の第1凹部と、複数の載置部22に設けられ、前記第3凸部と相補的な形状の複数の第7凹部と、を備える。
【0088】
この構成によれば、一方の第2側壁部17を第4位置P4にし、他方の第2側壁部17を第3位置P3にし、且つ第3位置P3にある第2側壁部17と隣接したジョイント部18とは反対側のジョイント部18とともに一対の第1側壁部16を第2位置P2にすることで、陳列ケース11を斜めの支持台とすることができる。すなわち、第1凹部と第6凹部との間に他の同形の陳列ケース11を跨らせることで、陳列ケース11を第1辺13の方向に沿って設置高さが変わるように斜めに支持する支持台とすることができる。
【0089】
同様に上記構成によれば、一対の第2側壁部17を第4位置P4にし、一方の第1側壁部16を第2位置P2にし、他方の第1側壁部16を第1位置P1にすることでも、陳列ケース11を斜めの支持台とすることができる。すなわち、第1凹部と第6凹部との間に他の同形の陳列ケース11を跨らせることで、陳列ケース11を第2辺19の方向に沿って設置高さが変わるように斜めに支持する支持台とすることができる。
【0090】
上記した実施形態および変形例は、さらなる種々の置き換えや変形を加えて実施できる。すなわち、上記実施形態および変形例では、第1接続部14は、第2接続部15よりもケース本体12から遠い位置まで突出しているが、この態様に限られるものではない。例えば、第2接続部15が第1接続部14よりもケース本体12から遠い位置まで突出している態様であっても当然によい。
【0091】
また、上記実施形態では、第1凸部(凸部57A)は、第1角部81に設けられているが、第1角部81の周辺、すなわち、ジョイント部18ではなく、第1側壁部16又は第2側壁部17に設けられていてもよい。同様に、第1凹部(凹部57B)は、第1角部81に設けられているが、第1角部81の周辺、すなわち、ジョイント部18ではなく、第1側壁部16又は第2側壁部17に設けられていてもよい。同様に、第3凸部(凸部59A)は、第3角部83に設けられているが、第3角部83の周辺、すなわち、第3角部83の近傍で第3角部83から外れた位置に設けられていてもよい。同様に、第3凹部(凹部59B)は、第3角部83に設けられているが、第3角部83の周辺、すなわち、第3角部83の近傍で第3角部83から外れた位置に設けられていてもよい。
【0092】
第1位置決め部~第6第1位置決め部57~71の形状は、上記実施形態に限られるものではない。例えば、
図39に示す第1変形例のように、2つの三角形を組み合わせた形状(正方形状)をなすようにしてもよい。すなわち、第1位置決め部57(第2位置決め部59)は、直角三角形状をなした凸部57A(59A)と、直角三角形状をなし且つ凸部57Aと相補的形状をなした凹部57B(59B)と、を有する。凹部57B(59B)は、凸部57A(59A)の近傍に設けられている。第1変形例において、第3位置決め部から第6位置決め部63~71の形状は、上記実施形態と同様に、第1位置決め部57(第2位置決め部59)に対して適宜に相補的な形状とすることで実現できる。この変形例によっても、上記実施形態と同様の作用・効果を奏する。
【0093】
例えば、
図40に示す第2変形例のように、4つの扇形を組み合わせた形状(円形状)をなすようにしてもよい。すなわち、第1位置決め部57(第2位置決め部59)は、直角の中心角を有する扇形をなした2つの凸部57A(59A)と、直角の中心角を有する扇形をなし且つ凸部57Aと相補的形状をなした2つの凹部57B(59B)と、を有する。凹部57B(59B)は、凸部57A(59A)の近傍に設けられている。第2変形例において、第3位置決め部から第6位置決め部63~71の形状は、上記実施形態と同様に、第1位置決め部57(第2位置決め部59)に対して適宜に相補的な形状とすることで実現できる。この変形例によっても、上記実施形態と同様の作用・効果を奏する。
【0094】
例えば、
図41に示す第3変形例のように、2つの長方形を組み合わせた形状(正方形状)をなすようにしてもよい。すなわち、第1位置決め部57(第2位置決め部59)は、長方形をなした凸部57A(59A)と、長方形をなし且つ凸部57Aと相補的形状をなした2つの凹部57B(59B)と、を有する。凹部57B(59B)は、凸部57A(59A)の近傍に設けられている。第3変形例において、第3位置決め部から第6位置決め部63~71の形状は、上記実施形態と同様に、第1位置決め部57(第2位置決め部59)に対して適宜に相補的な形状とすることで実現できる。この変形例によっても、上記実施形態と同様の作用・効果を奏する。
【符号の説明】
【0095】
10 枠体
10A 頂面
11 陳列ケース
12 ケース本体
S 短手方向
13 第1辺
14 第1接続部
L 長手方向
15 第2接続部
16 第1側壁部
17 第2側壁部
18 ジョイント部
19 第2辺
22 載置部
26 第2係合部
P3 第3位置
P4 第4位置
43 第1係合部
P1 第1位置
P2 第2位置
53 第3係合部
54 第4係合部