(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101935
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
B65D 25/20 20060101AFI20240723BHJP
B65D 6/18 20060101ALI20240723BHJP
B65D 43/04 20060101ALN20240723BHJP
【FI】
B65D25/20 V
B65D6/18 C
B65D43/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006175
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111095
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 光男
(72)【発明者】
【氏名】中井 英嗣
【テーマコード(参考)】
3E061
3E062
3E084
【Fターム(参考)】
3E061AA01
3E061AB09
3E061CA02
3E061DB17
3E062AA01
3E062AB07
3E062AC02
3E062CA12
3E084AA05
3E084AA14
3E084AA24
3E084AB10
3E084BA01
3E084CA03
3E084CC03
3E084DA03
3E084DB18
3E084DC03
3E084FD12
3E084GA08
3E084GB12
3E084LD30
(57)【要約】
【課題】容器本体を折畳状態として好適に運搬等を可能とする容器を提供する。
【解決手段】容器本体2が組立状態から折畳状態とされる場合に、先に一対の長辺側側壁部22が折畳姿勢とされ、その上方に一対の短辺側側壁部21が折畳姿勢とされる。折畳姿勢にある一対の短辺側側壁部21同士の間には隙間が形成され、前記隙間が形成される箇所に対応して、一対の長辺側土台部14からそれぞれ上方に突出する支持突部61が設けられる。蓋体3には、容器本体2と、蓋体3とを結束可能なバンドを使用する場合に、当該バンドの水平方向への変位を規制するバンド掛け部65が設けられる。バンド掛け部65は、少なくとも蓋体3が折畳状態にある容器本体2に被せられた場合に支持突部61の直上方に位置する部位に設けられる。バンドにより折畳状態の容器本体2、及び、蓋体3が結束される場合に、バンド掛け部65の下面側が支持突部61により支持可能とされている。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略矩形板状の底壁部、及び、前記底壁部の各側辺部に沿ってそれぞれ上方に突出する土台部を備える底壁構成部と、前記各土台部に対して、前記各土台部の上方に立設される起立姿勢と、前記底壁部の上方に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能に連結された側壁部とを具備し、全ての前記側壁部が前記起立姿勢とされた組立状態と、全ての前記側壁部が前記折畳姿勢とされた折畳状態とに状態変化可能な容器本体と、
前記容器本体に対して着脱自在に被せられる蓋体と
を備える容器において、
前記土台部は、前記底壁部の相対する一対の第1側辺部からそれぞれ上方に突出する第1土台部と、前記底壁部の相対する一対の第2側辺部からそれぞれ上方に突出し、前記一対の第1土台部の両端部間をそれぞれ連結するようにして設けられる第2土台部とを備え、
前記側壁部は、前記第1土台部に連結される第1側壁部と、前記第2土台部に連結される第2側壁部とを備え、
前記容器本体が前記組立状態から前記折畳状態とされる場合に、先に一対の前記第2側壁部が前記折畳姿勢とされ、前記折畳姿勢とされた前記第2側壁部の上方に一対の前記第1側壁部が前記折畳姿勢とされる構成であって、
前記蓋体には、前記容器本体と、前記蓋体とを結束可能なバンドを使用する場合に、当該バンドの水平方向への変位を規制するバンド掛け部が設けられ、
前記容器本体の前記折畳状態において、前記折畳姿勢にある一対の前記第1側壁部同士の間には隙間が形成され、
前記底壁構成部は、前記隙間が形成される箇所に対応して、一対の前記第2土台部からそれぞれ上方に突出する支持突部を備え、
前記バンド掛け部は、少なくとも前記蓋体が前記折畳状態にある前記容器本体に被せられた場合に前記支持突部の直上方に位置する部位に設けられ、
前記折畳状態の前記容器本体に前記蓋体を被せ、前記支持突部の直上方に位置する前記バンド掛け部に前記バンドを掛けて前記容器本体、及び、前記蓋体が結束される場合に、前記バンド掛け部の下面側が前記支持突部により支持可能に構成されていることを特徴とする容器。
【請求項2】
前記蓋体には、前記バンド掛け部の下面から下方に延出する蓋体リブが設けられ、
前記支持突部は、前記蓋体リブと当接可能な支持面部と、前記支持面部の下面から下方に延出する支持突部リブとを備え、
前記折畳状態の前記容器本体に前記蓋体を被せた場合に、前記蓋体リブと、前記支持突部リブとが、前記支持面部を介して、上下方向に連続して延在するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記蓋体には、前記組立状態の前記容器本体に前記蓋体を被せた場合に、前記容器本体の前記側壁部の内面に対向して、当接又は近接する嵌合リブが設けられ、
前記側壁部は、前記起立姿勢にある場合の前記容器本体の外方側に延出する側壁部リブを備え、
前記折畳状態の前記容器本体に前記蓋体を被せた場合に、前記嵌合リブの一部と、前記側壁部リブとが、上下方向に連続して延在するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
前記蓋体には、前記バンド掛け部の下面から下方に延出する蓋体リブが設けられ、
前記側壁部は、前記起立姿勢にある場合の前記容器本体の外方側に延出する側壁部リブを備え、
前記側壁部リブは、前記側壁部の上辺部に沿って延びる上辺リブと、前記側壁部の高さ方向に延在する縦リブとを備え、
前記組立状態の前記容器本体に前記蓋体を被せた場合に、前記蓋体リブと、前記縦リブとが、前記上辺リブを介して、上下方向に連続して延在するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記折畳状態の前記容器本体の上方に、前記折畳状態、又は、前記組立状態の前記容器本体を積重ねた場合に、上側の前記容器本体の前記支持突部リブと、下側の前記容器本体の前記支持突部リブとが、前記下側の容器本体の前記支持面部を介して、上下方向に連続して延在するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の運搬等に使用される容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、物品の運搬等に使用される容器として、略矩形板状をなす底壁部、及び、該底壁部の各側辺部に沿ってそれぞれ上方に突出する土台部を具備する底壁構成部と、各土台部に対して、各土台部の上方に立設される起立姿勢と、底壁部の上方に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能に連結された側壁部とを備え、各側壁部を起立姿勢として上方に開口する箱型に組立てられた組立状態と、各側壁部を折畳姿勢とした折畳状態とに状態変化可能な容器が知られている(例えば、特許文献1等参照。)。さらに、折畳可能な容器(容器本体)と、容器本体に被せられる蓋体とを備える容器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、容器の運搬時等の一形態として、パレットの上に容器本体を折畳状態とした容器同士を積重ね、最上段の容器の蓋体からパレットにかけてバンドを回し掛けて結束することが知られている。
【0005】
ところで、容器本体は、組立状態から折畳状態とする場合に、側壁部のうち、相対する一対の側壁部を折畳姿勢とした後、もう一対の側壁部を折畳姿勢とすることとなるが、当該もう一対の側壁部同士の間に隙間が形成される場合、当該隙間が形成された箇所において、当該容器本体に被せられた蓋体と、容器本体との間にも隙間が形成されることとなる。ここで、当該隙間が形成された箇所に対応してバンドが掛けられてしまうと、蓋体が変形等してしまうことが懸念される。
【0006】
本発明は上記例示した問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、容器本体を折畳状態として好適に運搬等を可能とする容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0008】
手段1.略矩形板状の底壁部、及び、前記底壁部の各側辺部に沿ってそれぞれ上方に突出する土台部を備える底壁構成部と、前記各土台部に対して、前記各土台部の上方に立設される起立姿勢と、前記底壁部の上方に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能に連結された側壁部とを具備し、全ての前記側壁部が前記起立姿勢とされた組立状態と、全ての前記側壁部が前記折畳姿勢とされた折畳状態とに状態変化可能な容器本体と、
前記容器本体に対して着脱自在に被せられる蓋体と
を備える容器において、
前記土台部は、前記底壁部の相対する一対の第1側辺部からそれぞれ上方に突出する第1土台部と、前記底壁部の相対する一対の第2側辺部からそれぞれ上方に突出し、前記一対の第1土台部の両端部間をそれぞれ連結するようにして設けられる第2土台部とを備え、
前記側壁部は、前記第1土台部に連結される第1側壁部と、前記第2土台部に連結される第2側壁部とを備え、
前記容器本体が前記組立状態から前記折畳状態とされる場合に、先に一対の前記第2側壁部が前記折畳姿勢とされ、前記折畳姿勢とされた前記第2側壁部の上方に一対の前記第1側壁部が前記折畳姿勢とされる構成であって、
前記蓋体には、前記容器本体と、前記蓋体とを結束可能なバンドを使用する場合に、当該バンドの水平方向への変位を規制するバンド掛け部が設けられ、
前記容器本体の前記折畳状態において、前記折畳姿勢にある一対の前記第1側壁部同士の間には隙間が形成され、
前記底壁構成部は、前記隙間が形成される箇所に対応して、一対の前記第2土台部からそれぞれ上方に突出する支持突部を備え、
前記バンド掛け部は、少なくとも前記蓋体が前記折畳状態にある前記容器本体に被せられた場合に前記支持突部の直上方に位置する部位に設けられ、
前記折畳状態の前記容器本体に前記蓋体を被せ、前記支持突部の直上方に位置する前記バンド掛け部に前記バンドを掛けて前記容器本体、及び、前記蓋体が結束される場合に、前記バンド掛け部の下面側が前記支持突部により支持可能に構成されていることを特徴とする容器。
【0009】
手段1によれば、折畳状態の容器本体に蓋体を被せ、支持突部の直上方に位置するバンド掛け部にバンドを掛けて容器本体、及び、蓋体を結束する場合に、蓋体の変形等を防止することができる。従って、例えば、蓋体が塑性変形してしまい、組立状態の容器本体に対して好適に被せられなくなってしまうといった事態を防止することができる。また、バンド掛け部を折畳姿勢にある第1側壁部同士の間の位置、すなわち、第2側壁部の横幅方向における容器の中央部に対応して設けることができる。従って、1つのバンドでバランスよく容器本体、及び、蓋体を結束することができ、例えば、折畳姿勢にある第1側壁部同士の間の位置を避けて2箇所でバンドを掛ける場合に比べて、作業性の向上等を図ることができる。さらに、バンドの結束に伴い、蓋体を介して、折畳姿勢の側壁部や、側壁部と土台部との連結部位に対して局所的に負荷が掛けられることを回避することができる。従って、側壁部の変形等を抑止し、安定的な側壁部の回動変位等をより長期に維持することができる。
【0010】
手段2.前記蓋体には、前記バンド掛け部の下面から下方に延出する蓋体リブが設けられ、
前記支持突部は、前記蓋体リブと当接可能な支持面部と、前記支持面部の下面から下方に延出する支持突部リブとを備え、
前記折畳状態の前記容器本体に前記蓋体を被せた場合に、前記蓋体リブと、前記支持突部リブとが、前記支持面部を介して、上下方向に連続して延在するように構成されていることを特徴とする手段1に記載の容器。
【0011】
手段2によれば、折畳状態にある容器本体に蓋体を被せた場合に、支持突部リブが蓋体リブを効率的に支持する位置関係となる。従って、バンドにより、折畳状態の容器本体、及び、蓋体を結束して、蓋体リブと、支持突部の支持面部とが当接(圧接)した場合に、支持面部の変形や、蓋体リブの下方への変位(ひいては、蓋体のバンド掛け部の変形)をより確実に防止することができる。尚、「前記蓋体リブと、前記支持突部リブとが、前記支持面部を介して、上下方向に連続して延在する」とは、折畳状態の容器本体に蓋体を被せた場合に蓋体リブが支持面部に当接する構成に限定されず、折畳状態の容器本体に蓋体を被せた状態では蓋体リブが支持面部に近接した状態であり、バンドによる結束を行うことで、蓋体リブが支持面部に当接する構成を含む趣旨である。
【0012】
手段3.前記蓋体には、前記組立状態の前記容器本体に前記蓋体を被せた場合に、前記容器本体の前記側壁部の内面に対向して、当接又は近接する嵌合リブが設けられ、
前記側壁部は、前記起立姿勢にある場合の前記容器本体の外方側に延出する側壁部リブを備え、
前記折畳状態の前記容器本体に前記蓋体を被せた場合に、前記嵌合リブの一部と、前記側壁部リブとが、上下方向に連続して延在するように構成されていることを特徴とする手段1又は2に記載の容器。
【0013】
手段3によれば、折畳状態にある容器本体に蓋体を被せた場合に、蓋体が容器本体に支持される箇所を増やすことができる。従って、バンドにより容器本体、及び、蓋体を結束した場合等における蓋体の変形等をより確実に抑制することができる。尚、「前記嵌合リブの一部と、前記側壁部リブとが、上下方向に連続して延在する」とは、折畳状態の容器本体に蓋体を被せた場合に嵌合リブの一部が側壁部リブに当接する構成に限定されず、折畳状態の容器本体に蓋体を被せた状態では嵌合リブの一部が側壁部リブに近接した状態であり、バンドによる結束を行うことで、嵌合リブの一部が側壁部リブに当接する構成を含む趣旨である。
【0014】
手段4.前記蓋体には、前記バンド掛け部の下面から下方に延出する蓋体リブが設けられ、
前記側壁部は、前記起立姿勢にある場合の前記容器本体の外方側に延出する側壁部リブを備え、
前記側壁部リブは、前記側壁部の上辺部に沿って延びる上辺リブと、前記側壁部の高さ方向に延在する縦リブとを備え、
前記組立状態の前記容器本体に前記蓋体を被せた場合に、前記蓋体リブと、前記縦リブとが、前記上辺リブを介して、上下方向に連続して延在するように構成されていることを特徴とする手段1に記載の容器。
【0015】
手段4によれば、組立状態にある容器本体に蓋体を被せた場合に、縦リブが蓋体リブを効率的に支持する位置関係となる。従って、バンドにより、組立状態の容器本体、及び、蓋体を結束して、蓋体リブと、上辺リブとが当接(圧接)した場合に、上辺リブの変形や、蓋体リブの下方への変位(ひいては、蓋体のバンド掛け部の変形)をより確実に防止することができる。
【0016】
手段5.前記折畳状態の前記容器本体の上方に、前記折畳状態、又は、前記組立状態の前記容器本体を積重ねた場合に、上側の前記容器本体の前記支持突部リブと、下側の前記容器本体の前記支持突部リブとが、前記下側の容器本体の前記支持面部を介して、上下方向に連続して延在するように構成されていることを特徴とする手段2に記載の容器。
【0017】
手段5によれば、折畳状態の容器本体の上方に、容器本体を積重ねた場合に、上側の容器本体の支持突部リブが、下側の容器本体の支持面部に当接可能とされ、さらに、上側の容器本体の支持突部リブが、下側の容器本体の支持突部リブによって効率的に支持される位置関係となる。従って、バンドにより、積重ねられた複数の容器本体、及び、最上段の容器本体に被せられた蓋体を結束して、上側の容器本体の支持突部リブと、下側の容器本体の支持面部とが当接(圧接)した場合に、下側の容器本体の支持面部の変形や、上側の容器本体の支持突部リブの下方への変位(ひいては、上側の容器本体の支持面部の変形)をより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】組立状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器を示す斜視図である。
【
図2】折畳状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器を示す斜視図である。
【
図4】折畳状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器を示す一部断面を含む斜視図である。
【
図5】折畳状態の容器本体、及び、蓋体を示す斜視図である。
【
図7】折畳状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
【
図8】折畳状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
【
図9】折畳状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
【
図10】組立状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
【
図11】折畳状態の容器本体同士を重ね、その上に蓋体同士を重ねた状態を示す斜視図である。
【
図12】パレットの上に、容器本体が折畳状態にある容器を積重ね、バンドによりパレットと容器とを結束した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1、
図3等に示すように、容器1は、上方に開口する略四角箱状の容器本体2と、容器本体2に対して着脱自在に被せられる蓋体3とを備えている。また、
図3等に示すように、容器本体2は、略矩形板状の底壁部12と、底壁部12の各短辺部(第1側辺部)に沿って底壁部12からそれぞれ上方に突出する第1土台部としての短辺側土台部13と、底壁部12の各長辺部(第2側辺部)に沿って底壁部12からそれぞれ上方に突出する第2土台部としての長辺側土台部14とを具備する底壁構成部11を備えている。さらに、容器本体2は、各短辺側土台部13、及び、各長辺側土台部14に対して、それぞれ回動変位可能に連結された第1側壁部としての短辺側側壁部21、及び、第2側壁部としての長辺側側壁部22を備えている。短辺側側壁部21、及び、長辺側側壁部22は、
図3に示すように、対応する短辺側土台部13、及び、長辺側土台部14の上方に立設される起立姿勢と、
図5に示すように、底壁部12の上方(中央部側)に倒される折畳姿勢との間を変位可能に構成されている。このため、容器本体2に物品を収容する場合には、全ての短辺側側壁部21、及び、長辺側側壁部22が起立姿勢とされた組立状態(
図3参照)とし、容器本体2を保管等する場合には、全ての短辺側側壁部21、及び、長辺側側壁部22が折畳姿勢とされた折畳状態(
図5参照)とし、省スペース化等を図ることが可能に構成されている。加えて、本実施形態では、
図2に示すように、折畳状態の容器本体2に対し蓋体3を被せる(水平方向における相対変位を規制しつつ蓋体3が容器本体2の載置される)ことも可能に構成されている。尚、本実施形態の容器本体2、及び、蓋体3は、ポリプロピレンによって構成されている。
【0020】
また、
図3等に示すように、短辺側土台部13の底壁部12からの突出長は、長辺側土台部14の底壁部12からの突出長よりも長くなっており、短辺側側壁部21を回動可能に支持するための短辺側軸受部15の形成位置も、長辺側側壁部22を回動可能に支持するための長辺側軸受部16の形成位置よりも上方に位置している。さらに、各長辺側土台部14は、相対する一対の短辺側土台部13の両端部間をそれぞれ連結するようにして設けられており、短辺側側壁部21の横幅は、底壁構成部11の短手幅とほぼ同じに構成され、長辺側側壁部22の横幅は、一対の短辺側土台部13間の距離とほぼ同じに構成されている。このため、本実施形態では、組立状態にある容器本体2を折畳状態とする場合には、一対の長辺側側壁部22を底壁部12の上方に重ねるようにして先に折畳姿勢へと変位させてから、短辺側側壁部21を長辺側側壁部22の上方に重ねるようにして折畳姿勢へと変位させる構成となっている。
【0021】
また、起立姿勢にある長辺側側壁部22(長辺側土台部14よりも上方部位)の高さは、一対の長辺側土台部14間の距離の半分の長さよりも長くなっており、
図4、
図7に示すように、容器本体2の折畳状態では、一方の長辺側側壁部22が底壁部12に当接して支持され、当該一方の長辺側側壁部22の上方に他方の長辺側側壁部22が重ねられて支持される。さらに、短辺側側壁部21の高さは、一対の短辺側土台部13間の距離の半分の長さよりも短くなっており、
図5、
図7に示すように、容器本体2の折畳状態では、折畳姿勢とされた一対の短辺側側壁部21が、それぞれ内面側の両側部において長辺側土台部14の上面側に当接することにより、互いに同じ高さ位置で支持されるとともに、折畳姿勢にある一対の短辺側側壁部21同士の間には隙間が形成されるように構成されている。加えて、
図5に示すように、短辺側土台部13の上辺部(上面)は、折畳姿勢にある短辺側側壁部21よりも上方に位置している。
【0022】
図3、
図5等に示すように、短辺側側壁部21は、当該短辺側側壁部21の内面を構成する略矩形板状のベース壁部23と、ベース壁部23から(短辺側側壁部21が起立姿勢にある場合の)容器本体2の外方側に延出する側壁部リブ24とを備えている。側壁部リブ24は、ベース壁部23の上縁部(短辺側側壁部21の上辺部)に沿って延びる上辺リブ25と、ベース壁部23の下縁部に沿って延びる下辺リブ26と、短辺側側壁部21の高さ方向に延在する縦リブ27とを備えている。さらに、短辺側側壁部21は、下辺リブ26から下方に突出し、短辺側土台部13の短辺側軸受部15に対して回動変位可能に連結されるヒンジ部28を備えている。
【0023】
図3等に示すように、長辺側側壁部22についても、当該長辺側側壁部22の内面を構成する略矩形板状のベース壁部23と、ベース壁部23から(長辺側側壁部22が起立姿勢にある場合の)容器本体2の外方側に延出する側壁部リブ24とを備えている。さらに、側壁部リブ24は、ベース壁部23の上縁部(長辺側側壁部22の上辺部)に沿って延びる上辺リブ25と、ベース壁部23の下縁部に沿って延びる下辺リブ26と、長辺側側壁部22の高さ方向に延在する縦リブ27とを備えている。さらに、長辺側側壁部22は、下辺リブ26から下方に突出し、長辺側土台部14の長辺側軸受部16に対して回動変位可能に連結されるヒンジ部28を備えている。
【0024】
また、
図3等に示すように、短辺側側壁部21の内面側の両側辺部からそれぞれ容器本体2の内方側に突出する規制壁部29が設けられている。これに対し、長辺側側壁部22の外面側の両側部には、容器本体2の組立状態において、短辺側側壁部21の規制壁部29と略当接する被規制壁部30が設けられている。容器本体2の組立状態においては、被規制壁部30の外面側が規制壁部29に略当接し、長辺側側壁部22の両側部が短辺側側壁部21の内面に略当接し、規制壁部29、及び、被規制壁部30において設けられた凹凸形状が互いに略嵌合状態とされる。加えて、
図1に示すように、長辺側側壁部22の外面側上部には、短辺側側壁部21の所定部位と係止される係止状態と、係止状態が解除される解除状態とに状態変化可能な左右一対のロック片32と、一対のロック片32を同時に解除状態へと状態変化可能とする操作部33とを備えるロック部材31が設けられている。尚、
図3、
図5に示すように、長辺側土台部14の上面側には、底壁構成部11の外周側の位置において、折畳姿勢とされる短辺側側壁部21の規制壁部29を収容可能な収容凹部34が形成されている。
【0025】
図5、
図6に示すように、蓋体3は、平面視略矩形状の天板部41と、天板部41の各短側辺部にそれぞれ連結され、天板部41よりも上方に突出する短辺側凸部42と、天板部41の各長側辺部にそれぞれ連結され、天板部41よりも上方に突出する長辺側凸部43と、天板部41の下面うち各側辺部よりも若干内周側の位置から下方に突出する嵌合リブ44とを備えている。短辺側凸部42、及び、長辺側凸部43は、両端部において互いに連結されており、全体として平面視略四角枠状をなしている。また、短辺側凸部42、及び、長辺側凸部43は、天板部41の各短側辺部、及び、各長側辺部から上方に延びる凸部内壁部45と、凸部内壁部45の上縁部から蓋体3の外周側に延出する凸部上壁部46と、凸部上壁部46の外縁部から下方に延びる凸部外壁部47と、凸部内壁部45と凸部上壁部46と凸部外壁部47との間を連結する蓋補強リブ48とを備えている。
【0026】
図7等に示すように、凸部外壁部47、及び、蓋補強リブ48の下辺部は、天板部41の下面とほぼ同じ高さとされ、
図1等に示すように、組立状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体3の凸部外壁部47、及び、蓋補強リブ48の下辺部が、側壁部21、22の上辺リブ25(
図3参照)に当接して支持される。さらに、組立状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合、蓋体3の嵌合リブ44が、容器本体2の側壁部21、22の内面に対向して、当接又は近接するように構成されている。
【0027】
図7等に示すように、底壁構成部11の短辺側土台部13、及び、長辺側土台部14は、底壁部12の各短側辺部、及び、各長側辺部から上方に延びる土台内壁部51と、土台内壁部51の上縁部から底壁構成部11の外周側に延出する土台上壁部52と、土台上壁部52の外縁部から下方に延びる土台外壁部53と、土台内壁部51と土台上壁部52と土台外壁部53との間を連結する土台補強リブ54とを備えている。また、底壁部12のほぼ全域から下方に突出する略格子状をなし、容器1が設置面に設置される場合に、設置面に接地して、容器1を支持する接地リブ55が設けられている。
【0028】
さて、
図5等に示すように、底壁構成部11は、一対の長辺側土台部14の延在方向の中央部からそれぞれ上方に突出する支持突部61を備えている。つまり、折畳姿勢の短辺側側壁部21は、長辺側土台部14の上面側に当接して支持されることとなるが、折畳姿勢にある一対の短辺側側壁部21同士の間には「隙間」が形成されており、当該隙間が形成される箇所に対応して支持突部61が設けられている。
図7~
図9に示すように、本実施形態の支持突部61は、断面が下方に開口する略コ字状の長辺側土台部14を上方に膨出させる格好で設けられている。以下、支持突部61の上面を構成する部位を「支持面部62」とも称する。本実施形態では、支持面部62の上面は、短辺側土台部13の上面と同じ高さとなっている。
【0029】
さらに、
図8、
図9に示すように、短辺側土台部13、及び、長辺側土台部14の内側に設けられる土台補強リブ54は、支持突部61に対応する位置にも設けられるとともに、支持突部61の内側にも延設されている。以下、土台補強リブ54のうち、支持面部62の下面から下方に延出するものを「支持突部リブ63」とも称する。
【0030】
図2、
図8等に示すように、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体3の凸部外壁部47、及び、蓋補強リブ48の下辺部が、短辺側土台部13の土台上壁部52、及び、支持突部61の支持面部62に当接して支持される(
図5参照)。さらに、
図8等に示すように、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合、蓋体3の嵌合リブ44が、容器本体2の短辺側土台部13、及び、支持突部61の内面(底壁構成部11の内周側の面)に対向して、当接又は近接するように構成されている。尚、長辺側側壁部22の下部には、支持突部61の挿入を許容する許容凹部64(
図3、
図8参照)が設けられている。
【0031】
図1等に示すように、蓋体3には、容器本体2と、蓋体3とを結束可能なバンド(図示略)を使用する場合に、当該バンドの水平方向への変位を規制するバンド掛け部65が設けられている。例えば、
図12に示すように、容器1の運搬時等の一形態として、パレット71の上に折畳状態とした容器本体2に蓋体3を被せた容器1同士を積重ね、最上段の容器1の蓋体3からパレット71にかけてバンドを回し掛けて結束することが行われる(
図12の二点鎖線参照)。尚、
図12の二点鎖線では、蓋体3の長辺側凸部43に設けられたバンド掛け部65を利用してバンドの結束を行う場合を示しているが、かかる構成に加えて、蓋体3の短辺側凸部42に設けられたバンド掛け部65を利用してバンドによる結束を行うようにしてもよい。
【0032】
さらに、例えば、
図11に示すように、容器1の運搬時等の一形態として、複数の容器1を容器本体2と蓋体3とに分けるとともに、折畳状態とした容器本体2同士を積重ね、最上段の容器本体2に対し、蓋体3同士を積重ねたものを被せる(さらに、例えば、最上段の蓋体3から最下段の容器本体2にかけてバンドを回し掛けて結束する)ことも可能に構成されている。
【0033】
また、
図5に示すように、本実施形態のバンド掛け部65は、各短辺側凸部42の延在方向の中央部、及び、各長辺側凸部43の延在方向の中央部をそれぞれ凹ませることで設けられている。このため、長辺側凸部43に設けられたバンド掛け部65は、蓋体3が折畳状態にある容器本体2に被せられた場合に支持突部61の直上方に位置する部位に設けられていることとなる(
図7参照)。尚、本実施形態のバンド掛け部65の底面は略水平方向に延在しているが、蓋体3の外周側に向けて下方傾斜させることとしてもよい。また、バンド掛け部65は、少なくとも蓋体3が折畳状態にある容器本体2に被せられた場合に支持突部61の直上方に位置する部位に設けられていればよく、例えば、短辺側凸部42のバンド掛け部65を省略してもよい。
【0034】
さらに、
図6に示すように、長辺側凸部43、及び、短辺側凸部42の内側に設けられる蓋補強リブ48は、バンド掛け部65に対応する位置にも設けられている。以下、蓋補強リブ48のうち、バンド掛け部65の下面から下方に延出するものを「蓋体リブ66」とも称する。
図8等に示すように、本実施形態では、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、支持突部61の支持面部62と、蓋体リブ66とが当接するように構成されている。そして、支持突部61の直上方に位置するバンド掛け部65にバンドを掛けて容器本体2、及び、蓋体3が結束される場合に、バンド掛け部65の下面側(蓋体リブ66)が支持突部61(支持面部62)に当接して支持されるように構成されている。
【0035】
また、
図9に示すように、本実施形態では、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体リブ66と、支持突部リブ63とが、支持面部62を介して、上下方向に連続して延在するように構成されている。尚、本実施形態では、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せるだけで、蓋体リブ66と、支持面部62とが当接するように構成されているが、例えば、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた状態では蓋体リブ66が支持面部62に近接した状態であり、バンドによる結束を行う等することで、蓋体リブ66が支持面部62に当接する構成としてもよい。
【0036】
さらに、
図7に示すように、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体3の嵌合リブ44の一部と、短辺側側壁部21の側壁部リブ24(縦リブ27)とが、上下方向に連続して延在するように構成されている。尚、本実施形態では、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せるだけで、嵌合リブ44の一部と、短辺側側壁部21の側壁部リブ24とが当接するように構成されているが、例えば、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた状態では、嵌合リブ44の一部が短辺側側壁部21の側辺部リブ24に近接した状態であり、バンドによる結束を行うことで、嵌合リブ44の一部が短辺側側壁部21の側壁部リブ24に当接する構成としてもよい。
【0037】
加えて、
図10に示すように、組立状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体リブ66と、縦リブ27とが、上辺リブ25を介して、上下方向に連続して延在するように構成されている。また、
図11に示すように、折畳状態の容器本体2の上方に、折畳状態(組立状態でもよい)の容器本体2を積重ねた場合に、上側の容器本体2の支持突部リブ63と、下側の容器本体2の支持突部リブ63とが、下側の容器本体2の支持面部62を介して、上下方向に連続して延在するように構成されている。
【0038】
以上詳述したように、本実施形態によれば、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せ、蓋体3の長辺側凸部43に設けられたバンド掛け部65にバンドを掛けて容器本体2、及び、蓋体3を結束する場合に、前記バンド掛け部65の下面側(バンド掛け部65の下面から下方に延出する蓋体リブ66)が支持突部61に当接して支持されることから、蓋体3の変形等を防止することができる。従って、例えば、蓋体3が塑性変形してしまい、組立状態の容器本体2に対して好適に被せられなくなってしまうといった事態を防止することができる。また、バンド掛け部65を折畳姿勢にある短辺側側壁部21同士の間の位置、すなわち、容器1の長手幅方向の中央部に対応して設けることができる。従って、1つのバンドでバランスよく容器本体2、及び、蓋体3を結束することができ、例えば、折畳姿勢にある短辺側側壁部21同士の間の位置を避けて2箇所で(例えば、長辺側土台部14の延在方向両端部を短辺側土台部13と同じ高さとして、かかる両端部において)バンドを掛ける場合に比べて、作業性の向上等を図ることができる。さらに、バンドの結束に伴い、蓋体3を介して、折畳姿勢の側壁部21、22や、側壁部21、22と土台部13、14との連結部位(ヒンジ部28、及び、軸受部15、16)に対して局所的に負荷が掛けられることを回避することができる。従って、側壁部21、22の変形等を抑止し、安定的な側壁部21、22の回動変位等をより長期に維持することができる。
【0039】
尚、上記実施形態では、支持突部61が設けられることで、容器1の短手幅方向に沿って支障なくバンドを掛けることが可能とされ、例えば、容器1の長手幅方向に沿ってのみバンドを掛けることが許容されるような構成に比べ、作業性の向上、及び、利便性の向上等を図ることができる。加えて、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せるとともに、短辺側凸部42に設けられたバンド掛け部65にバンドを掛けて容器本体2、及び、蓋体3を結束する場合には、当該バンド掛け部65の下面側に設けられた蓋体リブ66の一部が、短辺側土台部13の上辺部(土台上壁部52)に当接して支持される上、短辺側凸部42の内側に設けられた複数の蓋補強リブ48が短辺側土台部13の上辺部(土台上壁部52)に当接して支持されるため、バンドにより容器本体2、及び、蓋体3を結束しても、蓋体3(短辺側凸部42等)の変形等が抑制される。
【0040】
また、支持突部61は、蓋体リブ66と当接可能な支持面部62と、支持面部62の下面から下方に延出する支持突部リブ63とを備え、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体リブ66と、支持突部リブ63とが、支持面部62を介して、上下方向に連続して延在するように構成されている。このため、折畳状態にある容器本体2に蓋体3を被せた場合に、支持突部リブ63が蓋体リブ66を効率的に支持する位置関係となる。従って、バンドにより、折畳状態の容器本体2、及び、蓋体3を結束して、蓋体リブ66と、支持突部61の支持面部62とが当接(圧接)した場合に、支持面部62の変形や、蓋体リブ66の下方への変位(ひいては、蓋体3のバンド掛け部65の変形)をより確実に防止することができる。
【0041】
さらに、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体3の嵌合リブ44の一部と、短辺側側壁部21の側壁部リブ24(縦リブ27)とが、上下方向に連続して延在するように構成されている。このため、折畳状態にある容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体3が容器本体2に支持される箇所を増やすことができる。従って、バンドにより容器本体2、及び、蓋体3を結束した場合等における蓋体3の変形等をより確実に抑制することができる。
【0042】
加えて、組立状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体3の(長辺側凸部43、及び、短辺側凸部42にそれぞれ設けられたバンド掛け部65からそれぞれ下方に延出する)蓋体リブ66と、長辺側側壁部22、及び、短辺側側壁部21の縦リブ27とが、上辺リブ25を介して、上下方向に連続して延在するように構成されている。このため、組立状態にある容器本体2に蓋体3を被せた場合に、縦リブ27が蓋体リブ66を効率的に支持する位置関係となる。従って、バンドにより、組立状態の容器本体2、及び、蓋体3を結束して、蓋体リブ66と、上辺リブ25とが当接(圧接)した場合に、上辺リブ25の変形や、蓋体リブ66の下方への変位(ひいては、蓋体3のバンド掛け部65の変形)をより確実に防止することができる。
【0043】
また、折畳状態の容器本体2の上方に容器本体2を積重ねた場合に、上側の容器本体2の支持突部リブ63と、下側の容器本体2の支持突部リブ63とが、下側の容器本体2の支持面部62を介して、上下方向に連続して延在するように構成されている。つまり、折畳状態の容器本体2の上方に、容器本体2を積重ねた場合に、上側の容器本体2の支持突部リブ63が、下側の容器本体2の支持面部62に当接可能とされ、さらに、上側の容器本体2の支持突部リブ63が、下側の容器本体2の支持突部リブ63によって効率的に支持される位置関係となる。従って、バンドにより、積重ねられた複数の容器本体2、及び、最上段の容器本体2に被せられた蓋体3を結束して、上側の容器本体2の支持突部リブ63と、下側の容器本体2の支持面部62とが当接(圧接)した場合に、下側の容器本体2の支持面部62の変形や、上側の容器本体2の支持突部リブ63の下方への変位(ひいては、上側の容器本体2の支持面部62の変形)をより確実に防止することができる。
【0044】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0045】
(a)上記実施形態では、組立状態の容器本体2を折畳状態とする場合に、先に一対の長辺側側壁部22を折畳姿勢としてから、一対の短辺側側壁部21を折畳姿勢とする構成とされているが、先に一対の短辺側側壁部を折畳姿勢としてから、一対の長辺側側壁部を折畳姿勢とする構成を採用してもよい。かかる構成を採用する場合、折畳姿勢とされた一対の長辺側側壁部同士の間には隙間が形成され、当該隙間が形成される箇所に対応して、短辺側土台部から上方に突出する支持突部が設けられることとする。また、かかる構成を採用する場合、短辺側側壁部が第2側壁部に相当し、長辺側側壁部が第1側壁部に相当する。尚、上記実施形態において、折畳姿勢とされた一対の長辺側側壁部22が、互いに重なることなく同じ高さに配置されるように構成してもよい。加えて、上記実施形態では、容器1は、ポリプロピレンにより構成されているが、ポリエチレン、PET、ポリアミド等その他の樹脂材料により構成されることとしてもよい。
【0046】
(b)上記実施形態では、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体リブ66と、支持突部リブ63とが、支持面部62を介して、上下方向に連続して延在するように構成されているが、多少ずれて配置されていてもよい。さらに、折畳状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、嵌合リブ44の一部と、側壁部リブ24(縦リブ27)とが、上下方向に連続して延在するように構成されているが、ずれて配置されている、或いは、上下に比較的大きく離間している構成としてもよい。加えて、組立状態の容器本体2に蓋体3を被せた場合に、蓋体3の蓋体リブ66と、長辺側側壁部22、及び、短辺側側壁部21の縦リブ27とが、上辺リブ25を介して、上下方向に連続して延在するように構成されているが、ずれて配置されていてもよい。また、折畳状態の容器本体2の上方に容器本体2を積重ねた場合に、上側の容器本体2の支持突部リブ63と、下側の容器本体2の支持突部リブ63とが、下側の容器本体2の支持面部62を介して、上下方向に連続して延在するように構成されているが、上下に比較的大きく離間している構成としてもよい。加えて、短辺側軸受部15の位置を短辺側凸部42に設けられたバンド掛け部65からずらして設けることとしてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1…容器、2…容器本体、3…蓋体、11…底壁構成部、12…底壁部、13…短辺側土台部、14…長辺側土台部、21…短辺側側壁部、22…長辺側側壁部、24…側壁部リブ、25…上辺リブ、27…縦リブ、42…短辺側凸部、43…長辺側凸部、44…嵌合リブ、48…蓋補強リブ、54…土台補強リブ、61…支持突部、62…支持面部、63…支持突部リブ、65…バンド掛け部、66…蓋体リブ。