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特開2024-101998航空機のフライトをスケジューリングするためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101998
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】航空機のフライトをスケジューリングするためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20240723BHJP
   B64F 1/00 20240101ALI20240723BHJP
   G08G 5/00 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
G06Q50/40
B64F1/00 Z
G08G5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023219088
(22)【出願日】2023-12-26
(31)【優先権主張番号】18/150,236
(32)【優先日】2023-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】グランクヴィスト, オーケ マティアス
(72)【発明者】
【氏名】シャレストローム, イェンス アーネ イヴァン
(72)【発明者】
【氏名】アルムクヴィスト, ヴィクトル アンデシュ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェストルンド, カール エリク アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ノルデン, ノラ イライザ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コストを削減するためにフライトスケジュールを適合させる航空機のフライトをスケジューリングするためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】システム100において、スケジューリング制御ユニットは、元々のスケジュールに従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機の1以上のテールアサインメントに対する1以上のリタイミングオプションを決定するように構成されている。1以上のリタイミングオプションは、元々のスケジュール内の1以上のテールアサインメントの1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミング時刻を含む。スケジューリング制御ユニットは、1以上のリタイミングオプションを選択し、選択された1以上のリタイミングオプションに基づいて、元々のスケジュールを修正することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
元々のスケジュール(110)に従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機(102)の1以上のテールアサインメント(112)に対する1以上のリタイミングオプションを決定するように構成されたスケジューリング制御ユニット(104)を備える、システム(100)であって、前記1以上のリタイミングオプションは、前記元々のスケジュール(110)内の前記1以上のテールアサインメント(112)の1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミング時刻を含む、システム(100)。
【請求項2】
前記スケジューリング制御ユニット(104)は、前記1以上のリタイミングオプションを選択すること、及び、選択された前記1以上のリタイミングオプションに基づいて、前記元々のスケジュール(110)を修正すること、を実行するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項3】
前記スケジューリング制御ユニット(104)は、1以上の乗り継ぎ客の1以上の乗り継ぎ便に基づいて、前記1以上のリタイミングオプションを選択するように構成されている、請求項2に記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記スケジューリング制御ユニット(104)は、前記元々のスケジュール(110)に関するコスト削減に基づいて、前記1以上のリタイミングオプションを選択するように構成されている、請求項2に記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記元々のスケジュール(110)を記憶するスケジュール(110)データベース(106)を更に備え、前記スケジューリング制御ユニット(104)は、前記スケジュールデータベース(106)と通信する、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項6】
ディスプレイ(109)を有するユーザインターフェース(108)を更に備え、前記スケジューリング制御ユニット(104)は、前記元々のスケジュール(110)、前記1以上のリタイミングオプション、又は前記1以上のリタイミングオプションに基づいて修正されたスケジュール(110)、のうちの1以上を前記ディスプレイ(109)に表示するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項7】
前記1以上のテールアサインメント(112)は、1以上のフライト番号(116)に関連付けられた1以上の登録番号(114)を含む、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項8】
前記1以上のリタイミングオプションは、複数のリタイミングオプションを含む、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項9】
前記スケジューリング制御ユニット(104)は、1以上の後続のフライトに望ましくない影響を与える前記複数のリタイミングオプションのうちの1以上を破棄するように更に構成されている、請求項8に記載のシステム(100)。
【請求項10】
前記スケジューリング制御ユニット(104)は、元々の航空機(102)が前記複数のリタイミングオプションのうちの1以上に利用不可能であることに応じて、異なる航空機(102)を前記複数のリタイミングオプションのうちの前記1以上に割り当てるように更に構成されている、請求項8に記載のシステム(100)。
【請求項11】
前記スケジューリング制御ユニット(104)は、人工知能又は機械学習システムである、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項12】
スケジューリング制御ユニット(104)によって、元々のスケジュール(110)に従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機(102)の1以上のテールアサインメント(112)に対する1以上のリタイミングオプションを決定することを含み、前記1以上のリタイミングオプションは、前記元々のスケジュール(110)内の前記1以上のテールアサインメント(112)の1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミング時刻を含む、方法。
【請求項13】
前記スケジューリング制御ユニット(104)によって、前記1以上のリタイミングオプションを選択すること、及び
選択された前記1以上のリタイミングオプションに基づいて、前記元々のスケジュール(110)を修正することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記選択することは、1以上の乗り継ぎ客の1以上の乗り継ぎ便に基づいて、前記1以上のリタイミングオプションを選択することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記選択することは、前記元々のスケジュール(110)に関するコスト削減に基づいて、前記1以上のリタイミングオプションを選択することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記スケジューリング制御ユニット(104)と通信するスケジュールデータベース(106)内に前記元々のスケジュール(110)を記憶することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記スケジューリング制御ユニット(104)によって、前記元々のスケジュール(110)、前記1以上のリタイミングオプション、又は前記1以上のリタイミングオプションに基づいて修正されたスケジュール(110)、のうちの1以上を前記スケジューリング制御ユニット(104)と通信するユーザインターフェース(108)のディスプレイ(109)に表示することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記1以上のテールアサインメント(112)は、1以上のフライト番号(116)に関連付けられた1以上の登録番号(114)を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記1以上のリタイミングオプションは、複数のリタイミングオプションを含み、前記方法は、
前記スケジューリング制御ユニット(104)によって、1以上の後続のフライトに望ましくない影響を与える前記複数のリタイミングオプションのうちの1以上を破棄すること、又は
前記スケジューリング制御ユニット(104)によって、元々の航空機(102)が前記複数のリタイミングオプションのうちの1以上に利用不可能であることに応じて、異なる航空機(102)を前記複数のリタイミングオプションのうちの前記1以上に割り当てること、
のうちの一方又は両方を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
実行可能な指示命令を含む非一過性のコンピュータ可読記憶媒体であって、前記指示命令は、実行されたことに応じて、プロセッサを備える1以上の制御ユニット(104)に、
元々のスケジュール(110)に従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機(102)の1以上のテールアサインメント(112)に対する1以上のリタイミングオプションを決定することであって、前記1以上のリタイミングオプションは、前記元々のスケジュール(110)内の前記1以上のテールアサインメント(112)の1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミンング時刻を含む、1以上のリタイミングオプションを決定すること、
前記1以上のリタイミングオプションを選択すること、及び
選択された前記1以上のリタイミングオプションに基づいて、前記元々のスケジュール(110)を修正すること、を含む動作を実行させる、非一過性のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施例は、広くは、航空機のフライトをスケジューリングするためのシステム及び方法に関し、特に、フライトをリタイミングするためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 航空機は、様々な場所の間で乗客や貨物を移送するために用いられる。数多くの航空機が、毎日典型的な空港から出発しそのような空港に到着する。
【0003】
[0003] 各航空機は、特定の登録番号(tail number)を持ち、これは航空機の一意の識別を可能にする。航空機は、典型的には、1日、1週間、1ヶ月などの、様々な計画されたフライトに従って移動する。各フライトは、特定のフライト番号を有する。航空機のテールアサインメント(tail assignment)は、航空機の登録番号を特定のフライト番号に組み合わせる。航空機の各フライトは、通常、異なるテールアサインメントを有する。例えば、ニューヨークからシカゴへのフライトは、ニューヨークからシカゴへのトリップに関連付けられたフライト番号を伴う航空機の登録番号を含む。シカゴからシアトルへの航空機のフライトは、同じ登録番号を有するが、フライト番号が異なる。航空機のオペレータは、全ての航空機の全てのフライトのスケジュールを提供する。
【0004】
[0004] 典型的には、スケジュール内のフライトは、出発時刻と到着時刻に関して時間的に固定されていると考えられる。理解され得るように、ある期間(1日、1週間、1ヶ月、又はそれより長い期間など)のフライトのスケジュールは、各航空機用の多数のフライトを含む。例えば、航空機は、第1の空港から第2の空港への第1のフライトに関する第1のテールアサインメント、及び第2の空港から第3の空港への第2のフライトに関する第2のテールアサインメントを有する。更に、1つのフライトに登場した乗客は、1以上の更なるフライトに乗り継ぐ可能性がある。したがって、乗り継ぎ便は、1以上の先行便に基づいてスケジューリングされ得る。
【0005】
[0005] スケジュール内に固定された複数のフライトは、特定のコストを有する。しかし、スケジュール内の多くのフライトが互いに依存しているため、全体的なコストが削減できるかどうかを判断することは通常不可能である。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 航空機のフライト時刻のスケジュールを修正するためのシステム及び方法が必要とされている。更に、コストを削減するためにフライトスケジュールを適合させるシステム及び方法が必要とされている。
【0007】
[0007] これらの必要性を念頭に置いて、本開示の特定の複数の実施例は、元々のスケジュールに従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機の1以上のテールアサインメントに対する1以上のリタイミングオプションを決定するように構成されたスケジューリング制御ユニットを含む、システムを提供する。1以上のリタイミングオプションは、元々のスケジュール内の1以上のテールアサインメントの1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミング時刻を含む。
【0008】
[0008] 少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニットが、1以上のリタイミングオプションを選択すること、及び、選択された1以上のリタイミングオプションに基づいて、元々のスケジュールを修正すること、を実行するように更に構成されている。例えば、スケジューリング制御ユニットは、1以上の乗り継ぎ客の1以上の乗り継ぎ便に基づいて、1以上のリタイミングオプションを選択するように構成されている。例えば、スケジューリング制御ユニットは、元々のスケジュールに関するコスト削減に基づいて、1以上のリタイミングオプションを選択するように構成されている。
【0009】
[0009] システムはまた、元々のスケジュールを記憶するスケジュールデータベースも含み得る。スケジューリング制御ユニットは、スケジュールデータベースと通信する。
【0010】
[0010] 該システムはまた、ディスプレイを有するユーザインターフェースも含み得る。スケジューリング制御ユニットは、元々のスケジュール、1以上のリタイミングオプション、又は1以上のリタイミングオプションに基づいて修正されたスケジュール、のうちの1以上をディスプレイに表示する。
【0011】
[0011] 1以上のテールアサインメントは、1以上のフライト番号に関連付けられた1以上の登録番号を含む。
【0012】
[0012] 少なくとも1つの実施例では、1以上のリタイミングオプションが、複数のリタイミングオプションを含む。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニットが、1以上の後続のフライトに望ましくない影響を与える複数のリタイミングオプションのうちの1以上を破棄する。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニットが、元々の航空機が複数のリタイミングオプションのうちの1以上に利用不可能であることに応じて、異なる航空機を複数のリタイミングオプションのうちの1以上に割り当てる。
【0013】
[0013] 少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニットが、人工知能又は機械学習システムである。
【0014】
[0014] 本開示の特定の複数の実施例は、スケジューリング制御ユニットによって、元々のスケジュールに従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機の1以上のテールアサインメントに対する1以上のリタイミングオプションを決定することを含む、方法を提供する。その場合、1以上のリタイミングオプションは、元々のスケジュール内の1以上のテールアサインメントの1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミンング時刻を含む。
【0015】
[0015] 本開示の特定の複数の実施例は、実行可能な指示命令を含む非一過性のコンピュータ可読記憶媒体を提供する。該指示命令は、実行されたことに応じて、プロセッサを備える1以上の制御ユニットに、元々のスケジュールに従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機の1以上のテールアサインメントに対する1以上のリタイミングオプションを決定することであって、1以上のリタイミングオプションは、元々のスケジュール内の1以上のテールアサインメントの1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミンング時刻を含む、1以上のリタイミングオプションを決定すること、1以上のリタイミングオプションを選択すること、及び、選択された1以上のリタイミングオプションに基づいて、元々のスケジュールを修正すること、を含む動作を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】[0016] 本開示の一実施例による、航空機のフライトをスケジューリングするためのシステムの概略ブロック図を示す。
図2】[0017] 本開示の一実施例による、テールアサインメント及びリタイミングオプションの簡略化されたブロック図を示す。
図3】[0018] 本開示の一実施例による、航空機のフライトをスケジューリングするための方法のフローチャートを示す。
図4】[0019] 本開示の一実施例による、スケジューリング制御ユニットの概略ブロック図を示す。
図5】[0020] 本開示の一実施例による、航空機の斜視前面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0021] 上記の概要、ならびに特定の実施例の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むことによってより良く理解されるだろう。本明細書で使用されるときに、「一(a)」又は「1つの(an)」に続く単数形の要素又はステップは、複数の当該要素又はステップを必ずしも除外しないと理解されたい。なお、「一実施例」に言及する際には、本明細書に記載の特徴が組み込まれた追加の実施例の存在が除外されるという解釈は意図していない。更に、特定の条件を有する1以上の要素を「含む、備える(comprising)」又は「有する(having)」実施例は、(そうではないと明示的に述べられていない限り、)かかる条件を有しない追加の要素を含み得る。
【0018】
[0022] 本開示の複数の実施例は、多くの航空機のフライトをスケジューリングするためのシステム及び方法を提供する。該システム及び方法は、コストを削減するために、フライトの出発及び到着をリタイミンングする(re-time)ように構成されている。該システム及び方法は、航空機のリフリート(すなわち、フリートタイプの混合)をモデル化し、フライトが元々計画されたものからフリートを変更することを可能にし得る。このようなリフリートを伴うリタイミンングは、異なるフリートに対して以前に計画され、したがって、時間的に同期していなかったフライト間の接続を可能にし、それによって、コスト削減を可能にする。リタイミングを乗務員の計画と同期させることがまた、乗務員が同じ航空機に滞在することができるターン数を増加させることによって、更なる利益を生み得る。
【0019】
[0023] 該システム及び方法は、航空機のテールアサインメントに関してフライト時刻をリタイミングするように構成されている。少なくとも1つの実施例では、該システム及び方法が、選択され得るフライトの離散的にリタイミングされたコピーを作成することによって、テールアサインメントをリタイミングするように構成されている。フライトの接続ネットワークでは、フライトコピーが生成され得る。コピーの数やそれらがリタイミンングされる量は、フライト間でどの接続が可能かに影響を与える。フライトコピーに加えて、テールアサインメントも、各フライトのコピーが1つだけ選択されることを確実にする制約を含むように調整される。
【0020】
[0024] フライトのリタイミングは、コスト削減につながり得る。少なくとも1つの実施例では、フライトのリタイミングが、普通であれば不可能であったはずの経路指定の可能性を提供し得る。更に、リタイミンングはまた、各フライトにより多くの乗客を確保することも可能にし得る。少なくとも1つの実施例では、コストを更に削減し、リフリートと組み合わされたときに収益を増加させるために、フライトが時間的に移動(すなわち、リタイミンング)され得る。少なくとも1つの実施例では、リタイミングが、数時間よりもむしろ5~20分間などの既存のスケジュールに対する調整である。任意選択的に、リタイミンングは20分を超えてもよい。
【0021】
[0025] 図1は、本開示の一実施例による、航空機102のフライトをスケジューリングするためのシステム100の概略ブロック図を示す。システム100は、1以上の有線又は無線接続などを介して、スケジュールデータベース106と通信するスケジューリング制御ユニット104を含む。スケジューリング制御ユニット104はまた、1以上の有線又は無線接続などを介して、ユーザインターフェース108とも通信し得る。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104、スケジュールデータベース106、及びユーザインターフェース108が、中央監視場所などに併設されている。任意選択的に、スケジューリング制御ユニット104、スケジュールデータベース106、及び/又はユーザインターフェース108は、互いにから遠隔に位置付けられ、プライベートネットワークやインターネットなどの通信ネットワークを介して通信し得る。少なくとも1つの実施例では、1以上のユーザネットワークが、航空機102のうちの1以上に搭載され得る。
【0022】
[0026] 少なくとも1つの実施例では、ユーザインターフェース108が、ディスプレイ109と入力デバイス111を含む、それらの両方は、1以上の有線又は無線接続などを介して、スケジューリング制御ユニット104と通信し得る。ディスプレイ109は、電子モニタ、電子スクリーン、テレビ、タッチスクリーンなどであり得る。入力デバイス111は、キーボード、マウス、スタイラス、タッチスクリーンインターフェース(すなわち、入力デバイス111は、ディスプレイ109と一体化され得る)などを含み得る。スケジューリング制御ユニット104は、スケジュール110及び/又はその一部がディスプレイ109に表示されることを可能にする信号を、ユーザインターフェース108に出力する。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、元々のスケジュール、1以上のリタイミングオプション、及び/又は1以上のリタイミングオプションに基づいて修正されたスケジュール、のうちの1以上をディスプレイ109に表示する。
【0023】
[0027] 本明細書で説明されるように、スケジューリング制御ユニット104は、スケジュール110に対する様々なリタイミングオプションを決定する。それらは、ディスプレイ109に表示され得る。少なくとも1つの実施例では、個人がリタイミングオプションを選択することができ、次いで、それがスケジュール110を変更する。少なくとも1つの他の実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、削減されるコストなどに基づいて、決定されたリタイミンングオプションを自動的に(人間の介入なしに)選択する。それによって、スケジュール110が変更される。
【0024】
[0028] 多数の航空機102が、スケジュールデータベース106内に記憶されたスケジュール110に従ってフライトにスケジューリングされる。システム110は、航空機102の各々に対するテールアサインメント112を含む。各航空機102は、複数のテールアサインメント112に割り当てられる。テールアサインメント112は、特定の航空機を識別する登録番号114と、特定の航空機用のフライト番号116とを含む。例えば、シカゴとニューヨークの間のフライト用の航空機A123用のテールアサインメント112は、A123(登録番号)‐F3204(フライト番号)であり得る。ニューヨークからフォートローダーデールへのフライト用の同じ航空機用のテールアサインメント112は、A123‐F1111であり得る。スケジュール110は、1日、1週間、1ヶ月、又はそれより長い期間などの、特定の期間にわたり各航空機102用の様々なテールアサインメントを含む。
【0025】
[0029] 動作中、スケジューリング制御ユニット104は、元々決定されていたスケジュール110(すなわち、元々のスケジュール110)内のテールアサインメント112に対するリタイミングオプションを生成する。例えば、スケジューリング制御ユニット104は、テールアサインメント112に対する2つ以上のリタイミングオプションを生成し得る。リタイミングオプションは、スケジュール内で明記されるような元々スケジューリングされていたテールアサインメント112とは異なる。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、元々スケジューリングされていたテールアサインメント112に関して、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれより多いリタイミングオプションを生成する。各リタイミングオプションは、別のリタイミングオプション、及び元々スケジューリングされていたテールアサインメント112とは時刻が異なる(出発空港における出発時刻及び/又は到着空港における到着時刻の一方又は両方に関してなど)。例えば、リタイミングオプションは、タイミング差を含み得る。このタイミング差は、2~10分間などの時間における所定の差であり得る。一実施例として、元々のテールアサインメント112は、出発空港から到着空港へのフライトの登録番号114及びフライト番号116を含む。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、元々のテールアサインメント112からの登録番号114及びフライト番号116も含むリタイミングオプションを決定する。以下の表は、リタイミングオプションに関する元々のテールアサインメント112の一例を示す。
上記の表は、単なる例示である。スケジューリング制御ユニット104は、示されているものより多い又は少ないリタイミングオプションを決定し得る。更に、スケジューリング制御ユニット104は、5分以外の時間差を決定し得る。少なくとも1つの実施例では、個人が、フライト用のどのリタイミングオプションが可能であるかを決定することができ、スケジューリング制御ユニット104が、最適化されたスケジュールを生成するために、1以上のリタイミングオプションを自動的に選択する。少なくとも1つの他の実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、リタイミングオプションを自動的に決定する。
【0026】
[0030] スケジューリング制御ユニット104が、リタイミングオプションを決定した後で、スケジューリング制御ユニット104は、航空機102の第1のフライト内の乗客の乗り継ぎ便などの、航空機102ならびに他の航空機102の後続のフライトに関するリタイミングオプションを分析する。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、後続のフライトに望ましくない影響を与える場合に、リタイミングオプションを破棄してよい。例えば、スケジューリング制御ユニット104は、航空機102の後続のフライトを妨げる(例えば、後続のテールアサインメント112が実現できない、及び/又は、1時間を超えるなどの所定の遅延閾値よりも長く遅延する)場合に、リタイミングオプションを破棄してよい。別の一実施例として、リタイミングオプションが、特定の航空機102が以前にスケジューリングされていた後続のフライトを飛行することを妨げる場合、スケジューリング制御ユニット104は、異なる航空機102をその特定のフライトに割り当てることができる。すなわち、スケジューリング制御ユニット104は、元々の航空機がリタイミングオプションに利用不可能であることに応じて、異なる航空機をリタイミングオプションに割り当てることができる。
【0027】
[0031] 別の一実施例として、スケジューリング制御ユニット104は、1以上の乗り継ぎ客の1以上の乗り継ぎ便に基づいて、1以上のリタイミングオプションを選択するように構成されている。例えば、スケジューリング制御ユニット104は、元々の第1のフライトの乗客のための乗り継ぎ便に関してリタイミングオプションを分析する(リタイミングオプションは、元々の第1のフライトから決定される)。スケジューリング制御ユニット104は、リタイミングオプションを乗り継ぎ閾値に基づくようにすることができる。該閾値は、リタイミングオプションに関する乗り継ぎ便を利用することができる乗り継ぎ客の所定数である。乗り継ぎ閾値は、乗り継ぎ便を利用することができる90%以上の乗客であり得る。任意選択的に、乗り継ぎ閾値は、乗り継ぎ便を利用することができる乗客の100%であり得る。別の一実施例として、乗り継ぎ閾値は、乗り継ぎ便を利用することができる乗客の90%未満であり得る。
【0028】
[0032] 少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、元々のスケジュール110に関するコスト削減に基づいて、リタイミングオプションを選択するように構成されている(すなわち、リタイミングオプションは、元々のスケジュールよりも低いコストを可能にする)。例えば、スケジューリング制御ユニット104は、乗客のための乗り継ぎ便に関連付けられたコストに基づいて、リタイミングオプションの実行可能性を判断し得る。航空機のプロバイダーのコストは、乗客の最大数が以前にスケジューリングされていた乗り継ぎ便を利用することができることを確実にすることによって削減され得る。別の一実施例として、航空機のプロバイダーのコストは、航空機のフリート内の異なる航空機のフライトに1以上の乗り継ぎ客を再スケジューリングすることによって削減され得る。別の一実施例として、コスト削減は、フライト番号が割り当てられる別の航空機のより低い燃料コスト、又は異なる乗り継ぎ経路などに起因して生じ得る。
【0029】
[0033] 少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、様々なテールアサインメント112、テールアサインメント112における変更、乗り継ぎ便の変更など、についてのコストデータを記憶するコストデータベース120と更に通信する。そのような一実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、コスト削減などのコスト分析に基づいて、リタイミンングオプションを決定する。コスト削減は、特定の乗り継ぎ便の乗客数を増やすことに基づいて実現され得る。任意選択的に、コスト削減は、航空機の特定のフリート内の異なるテールアサインメント112を有する異なる航空機に1以上の乗り継ぎ客を再スケジューリングすることに基づいて実現され得る。
【0030】
[0034] 少なくとも1つの他の実施例では、コスト削減が、フリート内の1以上の異なる航空機102に特定のフライトを再スケジューリングすることによって実現され得る。異なる航空機102は、より少ない燃料を消費し、それによって、コスト削減を可能にし得る。別の一実施例として、異なる乗客を異なるテールアサインメント112に再スケジューリングすることによって、燃料コストを削減することができる。結果として、1以上の更なる乗り継ぎが必要とされ得る場合でさえも、飛行経路がより短くなり得るからである。
【0031】
[0035] スケジューリング制御ユニット104が、リタイミンングオプションを決定した後で、スケジューリング制御ユニット104は、ユーザインターフェース108に信号を出力し得る。信号は、リタイミンングオプションを有するデータを含む。次いで、ユーザは所望のリタイミンングオプションを選択し得る。
【0032】
[0036] 少なくとも1つの他の実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、リタイミングオプションを自動的に(人間の介入なしに)選択する。スケジューリング制御ユニット104は、航空会社にとっての最大のコスト削減に基づいて、リタイミンングオプションを自動的に選択し得る。コスト削減は、リタイミンングオプションがスケジュール内の様々なテールアサインメント112にどのような影響を与えるかに基づいて決定される。コスト削減は、様々なテールアサインメント112の燃料コスト削減、(1以上の)特定のテールアサインメント112の乗り継ぎ客の数の増加、異なるテールアサインメントへの乗り継ぎ客の再スケジューリングなどによって、実現され得る。
【0033】
[0037] 理解され得るように、航空機102用のテールアサインメント112を修正することにより、他のテールアサインメント112に関するスケジュール110へのカスケード効果が生じ得る。スケジュール110は、数千以上のテールアサインメント112を含み得る。それらは、リタイミンングオプションによって影響を受け得る。人間は、許容可能な時間(スケジュール110の期間など)内に、リタイミンングオプションがそのようなテールアサインメント112にどのような影響を与えるかを、効率的且つ効果的に検討することができないだろう。
【0034】
[0038] 少なくとも1つの実施例では、スケジュール110がスケジュール制御ユニット104によって修正されたことに応じて、航空機102のうちの1以上が、修正されたスケジュール110に基づいて自動的に運航され得る。例えば、スケジューリング制御ユニット104が、元々のスケジュール110を変更する1以上のリタイミンングオプションを選択したときに、航空機102は、それに基づいて自動的に運航され得る。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、修正されたスケジュールに基づいて、航空機102のうちの1以上を制御し得る。任意選択的に、航空機102は、修正されたスケジュール110に基づいて、自動的に運航されない。
【0035】
[0039] 本明細書で説明されるように、システム100は、スケジューリング制御ユニット104を含む。スケジューリング制御ユニット104は、元々のスケジュール110に従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機102の1以上のテールアサインメント112に対する1以上のリタイミングオプションを決定するように構成されている。1以上のリタイミングオプションは、元々のスケジュール110内の1以上のテールアサインメント112の1以上の元々の時刻(出発及び/又は到着時刻)とは異なる1以上のリタイミング時刻(出発空港におけるリタイミング出発時刻及び/又は到着空港におけるリタイミング到着時刻など)を含む。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、1以上のリタイミングオプションを自動的に選択すること、及び、選択された1以上のリタイミングオプションに基づいて、元々のスケジュール110を修正すること、を実行するように更に構成されている。
【0036】
[0040] 図2は、本開示の一実施例による、テールアサインメント112a及びリタイミングオプション112bの簡略化されたブロック図である。各テールアサインメント112a及び112bは、登録番号114a及び114b(例えば、JP202及びJP204)並びにフライト番号116a及び116b(例えば、1000及び1001)を含む。図1及び図2を参照すると、スケジューリング制御ユニット104は、テールアサインメント112aに対するリタイミングオプション115a、115b、及び115c、ならびにテールアサインメント112bに対するリタイミングオプション117a、117b、及び117cを決定する。リタイミングオプション115a、115b、及び115cは、互いに異なり、元々のテールアサインメント112aと異なる。同様に、リタイミングオプション117a、117b、及び117cは、互いに異なり、元々のテールアサインメント112bと異なる。すなわち、元々のテールアサインメント112a、112bの各々と、リタイミングオプション115a、115b、115c、117a、117b、及び117cとは、異なる時刻にある(5分から10分の刻みで異なるなど)。各リタイミングオプション115a、115b、115c、117a、117b、及び117cは、元々のスケジュール110内で明記される元々のテールアサインメント(元々のテールアサインメント112a又は元々のテールアサインメント112bなど)の離散的にリタイミングされたコピーである。
【0037】
[0041] 図示されているように、元々のスケジュール110内で明記される元々のテールアサインメント112aは、元々のテールアサインメント112aの乗り継ぎ客が、元々のテールアサインメント112bを利用することを可能にする。しかし、そのような乗り継ぎ客は、リタイミングオプション117aを利用することはできないだろう。したがって、スケジューリング制御ユニット104は、可能性としてリタイミングオプション117aを破棄してよい。
【0038】
[0042] 少なくとも1つの実施例では、リタイミングオプションが、特定のテールアサインメント用の種々の時刻である。別の一実施例として、スケジューリング制御ユニット104は、後続のフライト及び/又は乗り継ぎ便との対立が存在する場合に、テールアサインメントを再割り当てすることができる。例えば、スケジューリング制御ユニット104は、リタイミングオプションが航空機102のうちの1以上の後続のフライトに望ましくない影響を与える場合に、特定のフライト番号を利用可能なフリート内の異なる航空機102に切り替えてよい。
【0039】
[0043] 図2で示されているリタイミングオプションは、単なる例示である。スケジューリング制御ユニット104は、図示されているものより少ない又は多いリタイミングオプションを生成し得る。
【0040】
[0044] 図3は、本開示の一実施例による、航空機のフライトをスケジューリングするための方法のフローチャートを示す。図1及び図3を参照すると、300において、スケジューリング制御ユニット104は、元々のスケジュール110を受け取る。元々のスケジュール110は、航空機102用の元々のテールアサインメント112を含む。302において、スケジューリング制御ユニット104は、元々のテールアサインメント112のうちの1以上に対する1以上のリタイミンングオプションを生成する。304において、スケジューリング制御ユニット104は、(1以上の)リタイミングオプションが元々のスケジュール110に従って航空機を運航するコストを削減するかどうかを判定する。そうでない場合に、方法は304から306へ進んで、スケジューリング制御ユニット104は、元々のテールアサインメント112を維持し、方法は302に戻る。
【0041】
[0045] しかし、(1以上の)リタイミングオプションが、304においてコストを削減する(必要とされる燃料、後続のフライトに登場する乗客の所望の数などに関して)場合に、方法は304から308へ進んで、スケジューリング制御ユニット104は、乗り継ぎ客がどのような影響を受けるかを判断する。任意選択的に、乗り継ぎ客がどのような影響を受けるかを判断することに加えて又は代えて、方法は、燃料コストや運航上の考慮事項などがどのような影響を受けるかを含み得る。308において、乗り継ぎ客が影響を受けないか又は特定の閾値(乗り継ぎ便を利用することができる乗り継ぎ客の特定の量など)に対して許容可能に影響を受ける場合に、方法は308から310へ進み、スケジューリング制御ユニット104は、(1以上の)リタイミングオプションを自動的に選択し、それによって、元々のスケジュール110を修正する。
【0042】
[0046] しかし、(特定の閾値に対してなど)乗り継ぎ客が許容不可能に影響を受ける場合に、方法は308から312へ進み、スケジューリング制御ユニット104は、リタイミングオプションを破棄し、1以上のテールアサインメント112を再スケジューリングし、及び/又は1以上の乗り継ぎ客を再スケジューリングする。次いで、方法は312から310へ進む。
【0043】
[0047] 図4は、本開示の一実施例による、スケジューリング制御ユニット104の概略ブロック図を示す。少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104が、メモリ402と通信する少なくとも1つのプロセッサ400を含む。メモリ402は、指示命令404、受け取ったデータ406、及び生成されたデータ408を記憶する。図4で示されているスケジューリング制御ユニット104は、単なる例示であり、非限定的である。
【0044】
[0048] 本明細書で使用されるときに、「制御ユニット」、「中央処理装置」、「CPU」、「コンピュータ」などの用語は、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、及び、本明細書で説明される機能を実行することが可能なハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせを含む他の任意の回路若しくはプロセッサを使用したシステムを含む、プロセッサベース又はマイクロプロセッサベースの任意のシステムを含んでよい。上記の例は例示的なものに過ぎず、従って、上記用語の定義及び/又は意味をいかなる形でも限定することを意図していない。例えば、スケジューリング制御ユニット104は、本明細書で説明されるように、動作を制御するよう構成されている1以上のプロセッサであってよく、又はそれを含んでよい。
【0045】
[0049] スケジューリング制御ユニット104は、データを処理するために、(1以上のメモリなどの)1以上のデータストレージユニット又は要素内に記憶される一組の指示命令を実行するように構成されている。例えば、スケジューリング制御ユニット104は、1以上のメモリを含んでよく又は1以上のメモリに結合されてよい。データストレージユニットはまた、所望なように又は必要に応じてデータ又は他の情報も記憶してよい。データストレージユニットは、情報源(information source)又は処理マシン内の物理的なメモリ要素の形態を採ってよい。
【0046】
[0050] 一組の指示命令は、様々なコマンドを含んでよく、これらのコマンドは、処理マシンとしてのリソーススケジューリング制御ユニット104に、特定の動作(例えば、本明細書で説明される主題の様々な実施例の方法及びプロセス)を実行させるよう指示命令する。一組の指示命令は、ソフトウェアプログラムの形態を採ってよい。ソフトウェアは、システムソフトウェア又はアプリケーションソフトウェアなどの様々な形態を採ってよい。更に、ソフトウェアは、別々のプログラムの集合体、より大きなプログラム内のプログラムサブセット、又はプログラムの一部分という形態を採ってよい。ソフトウェアはまた、オブジェクト指向プログラミングの形態を採るモジュラープログラミングも含んでよい。処理マシンによる入力データの処理は、ユーザのコマンドに応答したものか、以前の処理の結果に応答したものか、又は、別の処理マシンによってなされた要求に応答したものであってもよい。
【0047】
[0051] 本明細書の複数の実施例の図は、スケジューリング制御ユニット104などの1以上の制御又は処理ユニットを示してよい。この処理ユニット又は制御ユニットは、本明細書で説明される複数の動作を実行する、関連する指示命令(例えば、コンピュータハードドライブ、ROM、RAMなどといった有形で非一過性のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたソフトウェア)を有するハードウェアとして実装され得る、回路、回路網、又はこれらの一部を表し得ることを理解されたい。ハードウェアは、本明細書で説明される機能を実行するように配線接続された(hardwired)、ステートマシン回路を含んでよい。任意選択的に、ハードウェアは、マイクロプロセッサ、プロセッサ、コントローラなどの1以上の論理ベースの装置を含み及び/又はそれらに接続された、電子回路を含んでよい。任意選択的に、スケジューリング制御ユニット104は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、(1以上の)マイクロプロセッサなどの、処理回路を表してよい。様々な例における回路は、本明細書で説明される機能を実行するための1以上のアルゴリズムを実行するよう構成されてよい。そのような1以上のアルゴリズムは、フローチャート又は方法に明示的に特定されているか否かに関わらず、本明細書で開示される実施例の態様を含んでよい。
【0048】
[0052] 本明細書で使用されるときに、用語「ソフトウェア」と「ファームウェア」は入れ替え可能であり、コンピュータによる実行用に、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、及び不揮発性RAM(NVRAM)メモリを含む、(例えば1つ以上のメモリといった)データ記憶ユニット内に記憶されている、任意のコンピュータプログラムを含む。上記のデータストレージユニットの種類は、単なる例示であり、したがって、コンピュータプログラムの記憶のために使用可能なメモリの種類について限定するものではない。
【0049】
[0053] 図1図4を参照すると、本開示の実施例は、大量のデータを迅速且つ効率的にコンピューティングデバイスにより分析することを可能とする方法及びシステムを提供する。例えば、スケジューリング制御ユニット104は、スケジュール110内の数百、数千、又はそれより多いテールアサインメント112を分析し、リタイミンングオプションを決定し、それらがスケジュール110内の多数の他のテールアサインメントにどのような影響を与えるかをリアルタイムで評価し得る。したがって、人間には判別できないような大量のデータが、追跡され、分析される。本明細書で説明されるように、膨大な量のデータが、スケジューリング制御ユニット104によって効率的に体系化され及び/又は分析される。(1以上の)スケジューリング制御ユニット104は、迅速且つ効率的に様々なスケジューリングオプションを決定し、それに従ってスケジュールを修正するために、比較的短時間でデータを分析する。人間は、このような短時間で、このように膨大な量のデータを効率良く解析することは出来ないであろう。したがって、本開示の複数の実施例は、向上した効率的な機能性、及び膨大な量のデータを解析する人間に対して圧倒的に優れた性能を提供する。
【0050】
[0054] 少なくとも1つの実施例では、スケジューリング制御ユニット104などのシステム100の構成要素が、コンピュータシステムが様々なスケジューリングオプションを決定し、それに従ってスケジュールを修正するための、専用コンピュータシステムとして動作することを提供し及び/又は可能にする。スケジューリング制御ユニット104は、リタイミンングオプションを分析し、リタイミンングオプションを自動的に選択し、選択されたリタイミングオプションに基づいてスケジュールを修正することによって、標準的なコンピューティングデバイスを改善する。
【0051】
[0055] 少なくとも1つの実施例では、本明細書で説明されるシステム及び方法の全部又は一部が、本明細書でも説明される方法の動作を自動的に実行することができる人工知能(AI)又は機械学習システムであってよく、又はさもなければそれを含んでよい。例えば、スケジューリング制御ユニット104は、人工知能又は機械学習システムであり得る。これらのタイプのシステムは、外部の情報から訓練され及び/又は自己訓練されてよく、リタイミングオプションを決定し、スケジュールを修正するために、データが分析されるやり方の精度を繰り返し改良する。経時的に、これらのシステムは、正確さとスピードを増しながらリタイミングオプションを決定し、スケジュールを修正することによって改善され、それにより、任意の潜在的なエラーの可能性を大幅に減らすことができる。本明細書で説明されるAI又は機械学習システムは、適応予測能力によって可能にされる技術を含んでよい。該技術は、パターン検出(例えば、データ内の不規則性又は規則性を認識すること)、カスタマイズ(例えば、レコードのマッチングを最適化するために、規則を生成又は修正すること)などを、自動化及び/又は強化するために、少なくともある程度の自律学習を示す。該システムは、データ、アンサンブルデータ、及び/又は他のそのようなデータの1以上の事前解析からのフィードバックを使用して、訓練及び再訓練されてよい。このフィードバックに基づいて、該システムは、同じ解析に使用される1以上のパラメータ、重量、規則、基準などを調整することによって、訓練されてよい。このプロセスは、訓練データの代わりにデータやアンサンブルデータを使用して実行され得、テールアサインメントのスケジューリングを繰り返し改善するために、何回も繰り返されてよい。訓練は、反復訓練アルゴリズムを実行することによって、対立及び干渉を最小限に抑える。この訓練では、システムが、システムの最新の訓練前に検査されたフィードバックに基づいて、データの更新された一組(例えば、航空機及びスケジュールに関してリアルタイムで受け取られたデータ)を用いて再訓練される。これにより、テールアサインメントのスケジューリングをより良好に調整することができるロバストな分析モデルが提供される。
【0052】
[0056] 図5は、本開示の一実施例による、航空機102の斜視前面図を示している。航空機102は、例えばエンジン514を含む、推進システム512を含む。任意選択的に、推進システム512は、図示されるより多くのエンジン514を含み得る。エンジン514は、航空機102の翼516によって担持される。他の実施例では、エンジン514が、胴体518及び/又は尾部520によって担持されてもよい。尾部520はまた、水平安定板522及び垂直安定板524を支持し得る。航空機102の胴体518が、内部キャビン530を画定し、該キャビンは、フライトデッキ、又はコックピット、1以上の作業セクション(例えば、ギャレー、乗務員の手荷物エリアなど)、1以上の乗客セクション(例えば、ファーストクラス、ビジネスクラス、及びエコノミークラス)、1以上のトイレなどを含む。図5は、航空機102の一例を示している。航空機102は、図5で示されているものとは異なるようにサイズ決定され、成形され、及び構成され得る。
【0053】
[0057] 更に、本開示は、以下の条項による複数の実施例を含む。
【0054】
[0058] 条項1.
元々のスケジュールに従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機の1以上のテールアサインメントに対する1以上のリタイミングオプションを決定するように構成されたスケジューリング制御ユニットを備える、システムであって、前記1以上のリタイミングオプションは、前記元々のスケジュール内の前記1以上のテールアサインメントの1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミング時刻を含む、システム。
【0055】
[0059] 条項2.
前記スケジューリング制御ユニットは、前記1以上のリタイミングオプションを選択すること、及び、選択された前記1以上のリタイミングオプションに基づいて、前記元々のスケジュールを修正すること、を実行するように更に構成されている、条項1に記載のシステム。
【0056】
[0060] 条項3.
前記スケジューリング制御ユニットは、1以上の乗り継ぎ客の1以上の乗り継ぎ便に基づいて、前記1以上のリタイミングオプションを選択するように構成されている、条項2に記載のシステム。
【0057】
[0061] 条項4.
前記スケジューリング制御ユニットは、前記元々のスケジュールに関するコスト削減に基づいて、前記1以上のリタイミングオプションを選択するように構成されている、条項2又は3に記載のシステム。
【0058】
[0062] 条項5.
前記元々のスケジュールを記憶するスケジュールデータベースを更に備え、前記スケジューリング制御ユニットは、前記スケジュールデータベースと通信する、条項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【0059】
[0063] 条項6.
ディスプレイを有するユーザインターフェースを更に備え、前記スケジューリング制御ユニットは、前記元々のスケジュール、前記1以上のリタイミングオプション、又は前記1以上のリタイミングオプションに基づいて修正されたスケジュール、のうちの1以上を前記ディスプレイに表示するように更に構成されている、条項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【0060】
[0064] 条項7.
前記1以上のテールアサインメントは、1以上のフライト番号に関連付けられた1以上の登録番号を含む、条項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【0061】
[0065] 条項8.
前記1以上のリタイミングオプションは、複数のリタイミングオプションを含む、条項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【0062】
[0066] 条項9.
前記スケジューリング制御ユニットは、1以上の後続のフライトに望ましくない影響を与える前記複数のリタイミングオプションのうちの1以上を破棄するように更に構成されている、条項8に記載のシステム。
【0063】
[0067] 条項10.
前記スケジューリング制御ユニットは、元々の航空機が前記複数のリタイミングオプションのうちの1以上に利用不可能であることに応じて、異なる航空機を前記複数のリタイミングオプションのうちの前記1以上に割り当てるように更に構成されている、条項8又は9に記載のシステム。
【0064】
[0068] 条項11.
前記スケジューリング制御ユニットは、人工知能又は機械学習システムである、条項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
【0065】
[0069] 条項12.
スケジューリング制御ユニットによって、元々のスケジュールに従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機の1以上のテールアサインメントに対する1以上のリタイミングオプションを決定することを含み、前記1以上のリタイミングオプションは、前記元々のスケジュール内の前記1以上のテールアサインメントの1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミング時刻を含む、方法。
【0066】
[0070] 条項13.
前記スケジューリング制御ユニットによって、前記1以上のリタイミングオプションを選択すること、及び
選択された前記1以上のリタイミングオプションに基づいて、前記元々のスケジュールを修正することを更に含む、条項12に記載の方法。
【0067】
[0071] 条項14.
前記選択することは、1以上の乗り継ぎ客の1以上の乗り継ぎ便に基づいて、前記1以上のリタイミングオプションを選択することを含む、条項13に記載の方法。
【0068】
[0072] 条項15.
前記選択することは、前記元々のスケジュールに関するコスト削減に基づいて、前記1以上のリタイミングオプションを選択することを含む、条項13又は14に記載の方法。
【0069】
[0073] 条項16.
前記スケジューリング制御ユニットと通信するスケジュールデータベース内に前記元々のスケジュールを記憶することを更に含む、条項12から15のいずれか一項に記載の方法。
【0070】
[0074] 条項17.
前記スケジューリング制御ユニットによって、前記元々のスケジュール、前記1以上のリタイミングオプション、又は前記1以上のリタイミングオプションに基づいて修正されたスケジュール、のうちの1以上を前記スケジューリング制御ユニットと通信するユーザインターフェースのディスプレイに表示することを更に含む、条項12から16のいずれか一項に記載の方法。
【0071】
[0075] 条項18.
前記1以上のテールアサインメントは、1以上のフライト番号に関連付けられた1以上の登録番号を含む、条項12から17のいずれか一項に記載の方法。
【0072】
[0076] 条項19.
前記1以上のリタイミングオプションは、複数のリタイミングオプションを含み、前記方法は、
[0077] 前記スケジューリング制御ユニットによって、1以上の後続のフライトに望ましくない影響を与える前記複数のリタイミングオプションのうちの1以上を破棄すること、又は
[0078] 前記スケジューリング制御ユニットによって、元々の航空機が前記複数のリタイミングオプションのうちの1以上に利用不可能であることに応じて、異なる航空機を前記複数のリタイミングオプションのうちの前記1以上に割り当てること、
のうちの一方又は両方を更に含む、条項12から18のいずれか一項に記載の方法。
【0073】
[0079] 条項20.
実行可能な指示命令を含む非一過性のコンピュータ可読記憶媒体であって、前記指示命令は、実行されたことに応じて、プロセッサを備える1以上の制御ユニットに、
元々のスケジュールに従ってフライトにスケジューリングされた1以上の航空機の1以上のテールアサインメントに対する1以上のリタイミングオプションを決定することであって、前記1以上のリタイミングオプションは、前記元々のスケジュール内の前記1以上のテールアサインメントの1以上の元々の時刻とは異なる1以上のリタイミンング時刻を含む、1以上のリタイミングオプションを決定すること、
前記1以上のリタイミングオプションを選択すること、及び
選択された前記1以上のリタイミングオプションに基づいて、前記元々のスケジュールを修正すること、を含む動作を実行させる、非一過性のコンピュータ可読記憶媒体。
【0074】
[0080] 本明細書で説明されるように、本開示の複数の実施例は、航空機のフライト時刻のスケジュールを修正するためのシステム及び方法を開示する。更に、本開示の複数の実施例は、コストを削減するためにフライトスケジュールを適合させるためのシステム及び方法を提供する。
【0075】
[0081] 本開示の実施例の説明のために、上部、底部、下方、中央、横方向、水平、垂直、前方向などの空間及び方向に関する様々な用語が使用される場合があるが、かかる用語は図面中で示す向きに関するものとして使用されているにすぎないことを理解されたい。これらの向きを反転、回転、又はその他の方法で変更してもよく、その結果、上部が下部となったり、下部が上部となったり、水平が垂直となったりする。
【0076】
[0082] 本明細書で使用されるときに、タスク又は動作を実施する「ように構成される」構造物、限定事項、又は要素は、特にタスク又は動作に対応するように、構造的に形成、構成、又は適合されている。分かり易くするため、且つ誤解を避けるために言うと、タスク又は動作を実施するために改変されることが可能であるだけの対象物は、本明細書における、タスク又は動作を実施する「ように構成/設定」されているものではない。
【0077】
[0083] 上記の説明は、限定ではなく、例示を意図するものであることを理解するべきである。例えば、上述した例(及び/又はそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用され得る。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの改変を加えて、本開示の様々な実施例の教示に特定の状況又は材料に適合させることができる。本明細書で説明される材料の寸法及び種類は、本開示の様々な実施例の態様を規定することを意図しているが、複数の実施例は、決して限定のためのものではなく、例示的な実施例である。上記の説明を精査すれば、当業者には、他の多くの例が自明となろう。本開示の様々な実施例の範囲は、添付の特許請求の範囲、並びに、こうした特許請求の範囲が認められる均等物の全範囲に関連して決定されるべきである。付随する特許請求の範囲及び本明細書の発明を実施するための形態では、「含む(including)」及び「そこで(in which)」という語は、それぞれ、「備える(comprising)」及び「そこで(wherein)」という語の平易な英語(plain English)の同義語として使用されている。更に、「第1の(first)」、「第2の(second)」、及び「第3の(third)」などの用語は、単に符号として使用されており、それらの対象物に数的要件を課すことを意図するものではない。更に、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズプラスファンクション形式で記述されておらず、かかる特許請求の範囲の限定が、更なる構造を欠く機能の記述が後続する、「~のための手段(means for)」という言い回しを明示的に使用しない限り、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図するものではない。
【0078】
[0084] ここに記載した説明で実施例を使用しているのは、ベストモードを含む本開示の様々な実施例を開示するためと、当業者が任意のデバイスまたはシステムを作成及び使用すること、並びに組み込まれた任意の方法の実施することを含めて本開示の様々な実施例を実施することを可能にするためである。本開示の様々な例の特許性の範囲は、特許請求の範囲によって規定されるものであり、当業者が想起するその他の例を含み得る。かかる他の実施例は、実施例が特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、又は、実施例が、特許請求の範囲の文言とごくわずかな相違しかない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】