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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102005
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】耐振動性電気的平型メス端子
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/533 20060101AFI20240723BHJP
   H01R 13/187 20060101ALI20240723BHJP
   H01R 13/11 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
H01R13/533 D
H01R13/187 A
H01R13/11 A
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024003729
(22)【出願日】2024-01-15
(31)【優先権主張番号】10 2023 101 116.2
(32)【優先日】2023-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン シェアー
(72)【発明者】
【氏名】ハラルト ウルリヒ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン マーザック
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087FF02
5E087FF08
5E087QQ04
5E087RR15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車両、特に電気トラクションモータを有する車両用の、電気接続部、特に高電圧接続部のための、耐振動性電気機械的平型ソケット端子を提供する。
【解決手段】特に高電圧平型ソケット端子であって、平型ソケット端子との電気的接触を形成するための電気的相手側端子、特に高電圧相手側端子の直方体のタブコンタクト部分を差し込むことが可能な本質的に直方体のタブコンタクトレセプタクル250を有する耐振動性電気機械的平型ソケット端子に関し、タブコンタクトレセプタクルは、電気機械的接続部品10のプラグコンタクト部分110と、平型ソケット端子の、プラグコンタクト部分とは別個に形成される機械的コンタクトばねケージ20との間に形成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両、特に電気トラクションモータを有する車両用の、電気接続部(0)、特に高電圧接続部(0)のための、耐振動性電気機械的平型ソケット端子(1)、特に高電圧平型ソケット端子(1)であって、
前記平型ソケット端子(1)との電気的接触を形成するための電気的相手側端子(5)、特に高電圧相手側端子(5)の本質的に直方体のタブコンタクト部分(550)を差し込むことが可能な本質的に直方体のタブコンタクトレセプタクル(250)を有する耐振動性電気機械的平型ソケット端子(1)において、
前記タブコンタクトレセプタクル(250)が、電気機械的接続部品(10)のプラグコンタクト部分(110)と、前記平型ソケット端子(1)の、前記プラグコンタクト部分(110)とは別個に形成されている機械的コンタクトばねケージ(20)との間に形成されている
ことを特徴とする、耐振動性電気機械的平型ソケット端子(1)。
【請求項2】
● 単一の前記平型ソケット端子(1)が、前記プラグコンタクト部分(110)および前記コンタクトばねケージ(20)のうちの少なくとも2つのまたは厳密に2つの部分において堅固に機械的に接続されている端子(1)として形成され、

● 前記コンタクトばねケージ(20)が、実質的に平坦な形態で前記プラグコンタクト部分(110)に設けられ、前記コンタクトばねケージ(20)の上側内面および前記プラグコンタクト部分(110)の外面が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)を画定し、かつ/または、

● さらに前記コンタクトばねケージ(20)の少なくとも1つのさらなる側方内面、特に2つのさらなる側方内面が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)を画定する
ことを特徴とする、請求項1に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項3】
● 前記接続部品(10)の前記プラグコンタクト部分(110)が、本質的にまたは実質的にタブとして形成され、

● 前記接続部品(10)の少なくとも前記プラグコンタクト部分(110)が、物質的に接合された単一品としてまたは一体的に形成され、かつ/または、

● 前記プラグコンタクト部分(110)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)における複数の電気機械的接触領域(112)を有する
ことを特徴とする、請求項2に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項4】
● 前記コンタクトばねケージ(20)が、少なくとも1つのまたは厳密に1つの側において前記タブコンタクト部分(550)に対してアクセス可能であり、
● 前記コンタクトばねケージ(20)が、単一品として、物質的に接合された単一品として、または一体的に形成され、かつ/または、
● 前記コンタクトばねケージ(20)が、曲げられたばねおよび/またはスタンピングされたばねとして形成されている
ことを特徴とする、請求項3に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項5】
● 前記コンタクトばねケージ(20)が、少なくとも3つ、少なくとも4つ、または5つの側において実質的に閉じたものとして形成され、

● 前記コンタクトばねケージ(20)のカバー壁(230)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)へと張り出すまたは突き出る少なくとも1つの機械的カバーコンタクトばね(232)を有し、

● 前記コンタクトばねケージ(20)の少なくとも1つの側壁(220)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)へと張り出すまたは突き出る機械的サイドコンタクトばね(222)を有し、かつ/または、

● 前記少なくとも1つのカバーコンタクトばね(232)および/または前記少なくとも1つのサイドコンタクトばね(222)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)へと略180°曲げられたコンタクトばね(232、222)として形成されている
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項6】
● コンタクトばね(222、232)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)に差し込まれた前記タブコンタクト部分(550)を前記タブコンタクトレセプタクル(250)の中心に配し、前記プラグコンタクト部分(110)に押し付けるように、前記コンタクトばねケージ(20)が形成されている、

● 少なくとも1つのカバーコンタクトばね(232)のばね方向および少なくとも1つのサイドコンタクトばね(222)のばね方向が、互いに実質的に垂直であるように、前記コンタクトばねケージ(20)が形成されている、

● 前記少なくとも1つのカバーコンタクトばね(232)および前記少なくとも1つのサイドコンタクトばね(222)が、実質的に前記平型ソケット端子(1)の長手方向(Lr)に延びるように、前記コンタクトばねケージ(20)が形成されている、かつ/または、

● カバーコンタクトばね(232)および/またはサイドコンタクトばね(222)が、前記タブコンタクト部分(550)との電気機械的接触を形成するための厳密に1つのまたは少なくとも1つの機械的コンタクト突起(225)を有するように、前記コンタクトばねケージ(20)が形成されている、
ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項7】
前記タブコンタクトレセプタクル(250)において、
● 少なくとも1つのカバーコンタクトばね(232)が、前記プラグコンタクト部分(110)の上方において前記平型ソケット端子(1)の縦方向(Hr)にばね荷重をかけるように構成され、
● 少なくとも1つのサイドコンタクトばね(222)が、前記プラグコンタクト部分(110)の上方において前記平型ソケット端子(1)の横方向(Qr)にばね荷重をかけるように構成され、かつ/または、
● 前記横方向(Qr)において互いに反対側に位置する2つのサイドコンタクトばね(222)が、互いに対してばね荷重をかけるように構成されている
ことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項8】
● 前記コンタクトばねケージ(20)が底壁(210)を有し、前記底壁(210)を介して、前記コンタクトばねケージ(20)がプラグコンタクト部分(110)に固定され、

● 2つの側壁(220)が、それぞれ、前記プラグコンタクト部分(110)が前記コンタクトばねケージ(20)に差し込まれる貫通開口部(228、229)を有し、かつ/または、

● 前記プラグコンタクト部分(110)が、装着手段(212)により前記底壁(210)においてレセプタクル本体(200)に固定されている
ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項9】
● 前記側壁(220)の、前記ソケット端子の内側における貫通開口部(228)が、実質的に前記プラグコンタクト部分(110)全体を横方向(Qr)に差し込むことが可能であるような寸法を有し、

● 前記ソケット端子の内側における貫通開口部(228)が、前記接続部品(10)の少なくとも1つの阻止肩部(118)がレセプタクル本体(200)の外側に当たるような寸法を有し、かつ/または、

● 前記側壁(220)の、前記ソケット端子の外側における貫通開口部(229)が、前記プラグコンタクト部分(110)の少なくとも1つの阻止肩部(119)が前記レセプタクル本体(200)の内側に当たるような寸法を有する
ことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項10】
● 装着手段(214)が、前記底壁(210)から露出する前記底壁(210)の装着タブ(214)として形成され、

● 前記装着タブ(214)が、前記プラグコンタクト部分(110)の縁部の周囲に係合し、これによりレセプタクル本体(200)を前記プラグコンタクト部分(110)に固定し、かつ/または、

● 前記装着タブ(214)の自由端部が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)において前記プラグコンタクト部分(110)の凹部(114)へと曲げられている
ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項11】
車両、特に電気トラクションモータを有する車両用の、耐振動性電気コネクタ(1、2)、特に高電圧コネクタ(1、2)であって、
前記コネクタ(1、2)は、コネクタハウジング(2)と、前記コネクタハウジング(2)において構成されている電気機械的平型ソケット端子(1)とを備える、耐振動性電気コネクタ(1、2)において、
前記平型ソケット端子(1)が、請求項1から10のいずれか一項に従って形成されている
ことを特徴とする、耐振動性電気コネクタ(1、2)。
【請求項12】
車両、特に電気トラクションモータを有する車両用の、耐振動性電気接続部(0)、特に高電圧接続部(0)であって、
前記接続部(0)が、請求項1から10のいずれか一項に記載の電気機械的平型ソケット端子(1)と、タブコンタクト部分(550)を有する電気的相手側端子(5)、特に高電圧相手側端子(5)とを備え、
前記タブコンタクト部分(550)が、前記平型ソケット端子(1)の前記タブコンタクトレセプタクル(250)を部分的に補完するように形成されている
ことを特徴とする、耐振動性電気接続部(0)。
【請求項13】
● 前記タブコンタクト部分(550)が、前記コンタクトばねケージ(20)に対応する、少なくとも1つの部分的に相補的なクランプ手段(555)を有し、

● 前記コンタクトばねケージ(20)のコンタクトばね(222、232)の機械的接触領域(225、235)が、前記クランプ手段(555)に着座し、かつ/または、

● 前記タブコンタクト部分(550)の少なくとも1つの阻止突起が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)の開口部の外縁部に当たる
ことを特徴とする、請求項12に記載の電気接続部(0)。
【請求項14】
コンタクトばね(222、232)の機械的接触領域(225、235)および前記タブコンタクト部分(550)の関連するクランプ手段(555)が、
前記接続部(0)に振動がある場合に、前記タブコンタクト部分(550)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)へとさらに移動する傾向を有する
ように互いに設計されている
ことを特徴とする、請求項12または13に記載の電気接続部(0)。
【請求項15】
車両、特に電気トラクションモータを有する車両用の、電気エンティティ、特に高電圧エンティティであって、
前記エンティティは、電気デバイスおよび平型ソケット端子(1)、コネクタ(1、2)、および/または接続部(0)を備える、電気エンティティにおいて、
前記平型ソケット端子(1)、前記コネクタ(1、2)、および/または前記接続部(0)が、請求項1から14のいずれか一項に従って形成されている
ことを特徴とする、電気エンティティ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐振動性電気機械的平型メス端子に関し、特に、電気接続部、特に高電圧接続部のための高電圧平型メス端子に関する。本発明はさらに、耐振動性電気コネクタ、特に高電圧コネクタ、耐振動性電気接続部、特に高電圧接続部、および電気エンティティ、特に高電圧エンティティに関する。
【背景技術】
【0002】
地上ベースの電気工学およびそれに類するものを除く電気分野(電気学、電気技術、電気工学等)において、多数の電気コネクタが知られている。それらは、例えば高電圧範囲(高電圧:24V超および最大1kV超の交流電圧、48V超および最大1.5kV超の直流電圧)における電圧および/または高電流範囲(25A超および最大1kA超の高電流)における電流を伝送するために用いられる。ここで、コネクタは、短期間にかつ/または恒久的に、温暖な、場合によっては高温の、汚い、湿潤なかつ/または化学的に攻撃的な環境(chemically aggressive environment)における、電気エネルギーの供給および/または分配のための欠陥のない伝送を行う必要がある。これは勿論、低電圧および/または弱電流の範囲にも当てはまる。
【0003】
広範な用途に起因して、多数のそのようなコネクタが、地上ベースの電気工学およびそれに類するものを除く自動車分野および非自動車分野において知られている。自動車分野において、そのような高電圧および/または高電流のコネクタは、例えば、高電圧および/または高電流の電線の接続、そのような電線の対応する電気的高電圧エンティティへの電気的な接続、およびその逆、または別のタイプの電気機械的接触に好適である。本明細書において、高電圧という用語は、高電流という用語も含むことが意図されている。
【0004】
高電圧コネクタは、高電圧および/または高電流の電源のための直接的または間接的な高電圧および/または高電流の接続部に用いられる場合がある。そのような高電圧および/またはそのような高電流は、電気的高電圧エンティティから入来する、または高電圧エンティティに関して決定される。そのような高電圧エンティティは、例えば、充電式バッテリモジュールまたは充電式バッテリ、トラクションバッテリモジュールまたはトラクションバッテリ、インバータ、スイッチギア、電気(トラクション)モータ、装置、機器等(下記も参照)である。
【0005】
化石燃料の高いコストおよび環境的影響を低減するための取り組みにより、例えばハイブリッド車または電気自動車が自動車分野において必要とされている。これらの車両の1つの側面として、高い充電電圧および動作電圧ならびに高い充電電流および動作電流を扱うことがあり、車両の関連する構成要素は、それに応じて設計される必要がある。これは例えば、高電圧ライン(例えば、銅合金または好ましくはアルミニウム合金から作製される撚り線、バスバー等)、および高電圧コネクタの関連する高電圧端子(例えば、アルミニウム合金または好ましくは銅合金から作製される接続部品、平型コンタクト、バスバー等)に関連する。
【0006】
そのような高電圧コネクタおよびそのハウジングは、以下では(事前)組み立て済み(電気)ケーブルと称される、電線、ケーブル、ケーブルハーネス等に設けられる場合があり、これはここでは電気的高電圧エンティティとも称される。高電圧コネクタおよびそのハウジングは、さらに、例えばハウジング、リードフレーム、バスバー等のような電気デバイスまたは電気的手段、電気的(強電)構成要素または対応する集合体等に設けられる場合があり、これも同様にここでは電気的高電圧エンティティとも称される。
【0007】
コネクタがケーブルに配置される場合、これはフライング(プラグ)コネクタまたはプラグ、ソケットもしくはカップリングとも称され、それが電気的構成要素、集合体等に配置される場合、これは、例えば(内蔵/付属)コネクタ、(内蔵/付属)プラグまたは(内蔵/付属)ソケットなどのコネクタデバイスとも称される。電気工学(好ましくは三相電流高電圧伝送を伴う、電気ネットワークにおける大電流の生成、変換、貯蔵および輸送)において、それらは、その複雑な構造に起因して、ケーブル器具と称される。
【0008】
電気コネクタおよびその端子を改良するための、特にそれらをより効果的に設計し、それらをより高いコスト効果で構成および/または生産するための取り組みが、絶えず行われている。電気的高電圧接続部についての振動要件(LV214もしくはLV215のクラスまたはシビアリティレベル2、3および/もしくは4、またはそれに類するもの)に不適合となることは、多くの場合、高電圧接続部のための端子およびラインが比較的重いために、付随する大きい質量および振動負荷により生じる、共に差し込まれるソケット端子およびタブ端子の間の相対移動に起因する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の平型ソケット端子または高電圧平型ソケット端子を用いて、シビアリティレベル3以上におけるLV214またはLV215の振動要件を満たすことは難しい。そのために必要とされる保持力を生成することを可能とするためには、さらなる方策が必要であり、これは、例えば高コストな平型ソケット端子またはT字型平型ソケット端子などの高コストな解決策をもたらし、さらなる構造スペースを占有する。したがって、本発明の目的は、特に電気トラクションモータを有する車両用の耐振動性電気接続部を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、好ましくはそれぞれ車両、特に電気トラクションモータを有する車両用の、電気接続部、特にT字型接続部のための耐振動性電気機械的平型ソケット端子、特にT字型平型ソケット端子により、耐振動性電気コネクタ、特にT字型コネクタにより、耐振動性電気接続部、特にT字型接続部により、および、電気エンティティ、特にT字型エンティティにより、実現される。本発明の有利な発展例、追加の特徴および/または利点を、従属請求項および以下の説明において見出すことができる。
【0011】
本発明に係る平型ソケット端子は、平型ソケット端子との電気的接触を形成するために相手側端子、特にT字型相手側端子の本質的に直方体のタブコンタクト部分を差し込むことが可能な本質的に直方体のタブコンタクトレセプタクルを備え、タブコンタクトレセプタクルは、電気機械的接続部品のプラグコンタクト部分と、平型ソケット端子の、プラグコンタクト部分とは別個に形成される機械的コンタクトばねケージとの間に形成される。ここで、接続部品は、銅または銅合金から作製されることが好ましく、コンタクトばねケージは、鋼、特にばね鋼から作製されることが好ましい。勿論、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金などの他の材料が接続部品に用いられてもよい。
【0012】
単一の平型ソケット端子は、プラグコンタクト部分およびコンタクトばねケージのうちの少なくとも2つのまたは厳密に2つの部分において堅固に機械的に接続された端子として形成されてよい。ここで、コンタクトばねケージは、単一の部品として(下記参照、物質的に接合された単一品としてまたは一体的に)または複数の部品として形成されてよい。コンタクトばねケージは、実質的に平坦な形態でプラグコンタクト部分に設けられてよく、コンタクトばねケージの上側内面およびプラグコンタクト部分の外面が、タブコンタクトレセプタクルを画定してよい。コンタクトばねケージの少なくとも1つのさらなる側方内面、特に2つのさらなる側方内面が、タブコンタクトレセプタクルをさらに画定してよい。
【0013】
接続部品のプラグコンタクト部分は、本質的にまたは実質的にタブとして形成されてよい。これは、平型ソケット端子のコンタクトばねケージにより、タブとタブとのプラグ接続(第1のタブ:プラグコンタクト部分、第2のタブ:相手側端子のタブコンタクト部分)を行うことが可能であることを意味する。少なくともプラグコンタクト部分は、物質的に接合された単一品としてまたは一体的に形成されてよい。ここで、物質的に接合された単一品としておよび/または一体的にコンタクトばねケージを形成することの下記で述べる詳細は、勿論、プラグコンタクト部分、接続部品全体、または適切なあらゆる箇所に同様に適用されてよい。タブコンタクトレセプタクルにおけるプラグコンタクト部分は、例えば(固体の)突起またはビードとして形成される複数の電気機械的接触領域(ドーム)を有してよい。勿論、例えばコンタクトばねなどの他のタイプの接触領域が用いられてもよい。
【0014】
コンタクトばねケージは、少なくとも1つのまたは厳密に1つの側においてタブコンタクト部分に対してアクセス可能であってよい。これは、タブコンタクト部分を単一の側からまたは(少なくとも)2つの側からタブコンタクトレセプタクルに差し込むことができると考えられることを意味する。コンタクトばねケージはさらに、単一品として、物質的に接合された単一品として、または一体的に形成されてよい。勿論、コンタクトばねケージを複数の部品、特に2つの部品として形成することも可能である。
【0015】
単一品の形態は、コンタクトばねケージの構成部品が力嵌めおよび/または形状嵌めにより互いに固定され、好ましくはコンタクトばねケージが、任意選択に器具を用いて、損傷を生じさせることなくその構成部品に再び分離可能である、コンタクトばねケージの形態を意味するものとして理解される。コンタクトばねケージは、複部構成(multi-part)であるが単一の部品(single piece)として設計される。
【0016】
物質的に(接着により)接合された単一品の形態は、コンタクトばねケージの個々の部品が物質的に接合されるように(溶接、はんだ付け、接着接合等)互いに固定され、好ましくはコンタクトばねケージが、その個々の部品のうちの1つを損傷させることなく個々の部品に分離することが不可能である、コンタクトばねケージの形態を意味するものとして理解される。ここで、コンタクトばねケージはさらに、力嵌めおよび/または形状嵌めにより結び付けられてよい(一体型の形態(integral form)の場合を除く)。
【0017】
一体型の形態(integral form)は、破壊することによってのみ分離することが可能な単一の部品のみが存在するコンタクトばねケージの形態を意味するものとして理解される。この部品は、一部は必然的に一体的である単一の原料片(金属薄板、ブランク等)および単一の原料塊(溶融金属)から作製される。これは、接着および/または凝集により内部で結び付けられる。ここで、物質的に(接着により)接合された単一品の積層体、被膜等、または一体化した堆積物、めっき等がさらに存在してもよい。
【0018】
コンタクトばねケージはさらに、曲げられたばねおよび/またはスタンピングされたばねとして形成されてよい。ここで、コンタクトばねケージは、特に180°曲げられたばね、または特に成形されスタンピングされたばねとして形成されてよい。曲げられたばねは、勿論、曲げられる前に、スタンピングされたばねまたは成形されスタンピングされたばねとして形成されていてもよい。
【0019】
コンタクトばねケージは、少なくとも3つ、少なくとも4つ、または5つの側において実質的に閉じたものとして形成されてよい。3つの側において実質的に閉じたものとして形成されるコンタクトばねケージは、2つの側壁およびカバー壁を備えることが好ましい。4つの側において実質的に閉じたコンタクトばねケージは、底壁をさらに備え、5つの側において実質的に閉じたコンタクトばねケージの場合、さらに端面が、この端面を通して相手側端子のタブコンタクト部分を差し込むことができないように少なくとも部分的に閉じる。
【0020】
コンタクトばねケージのカバー壁が、タブコンタクトレセプタクルへと張り出すまたは突き出る少なくとも1つの機械的カバーコンタクトばねを有してよい。コンタクトばねケージの少なくとも1つの側壁は、タブコンタクトレセプタクルへと張り出すまたは突き出る機械的サイドコンタクトばねをさらに有してよい。少なくとも1つのカバーコンタクトばねおよび/または少なくとも1つのサイドコンタクトばねは、タブコンタクトレセプタクルへと略180°曲げられたコンタクトばねとして形成されてよい。勿論、カバーコンタクトばねおよび/またはサイドコンタクトばねの0°の取付け部が用いられてもよい。
【0021】
関連するコンタクトばねは、固定のばね荷重をかけるように(in a fixedly spring-loaded fashion)、すなわち限られた範囲までのみ移動することが可能であるように、相手側端子のタブコンタクト部分をタブコンタクトレセプタクルに機械的に受け入れるまたは装着するように機能する。少なくとも1つのカバーコンタクトばねは、特に、タブコンタクト部分を好ましくはプラグコンタクト部分の接触領域に押し付ける/押圧するように機能する。少なくとも1つのサイドコンタクトばねは、特に、平型ソケット端子に関する振動要件を満たすように機能する。
【0022】
ここで、少なくとも1つのカバーコンタクトばねおよび少なくとも1つのサイドコンタクトばねは、勿論、特にカバーコンタクトばねも振動要件を満たすことに寄与し得るように、相手側端子のタブコンタクト部分を介して相互作用する。関連するコンタクトばねは、コンタクトばねケージのレセプタクル本体の1つの側または両側に取り付けられてよく、特にばねとしてのその変形性に加えて、タブコンタクトレセプタクルの旋回可能なかつ/または直線的に移動可能な内部境界を形成する。
【0023】
コンタクトばねケージは、コンタクトばねが、タブコンタクトレセプタクルに差し込まれたタブコンタクト部分をその中心に配し、そこでプラグコンタクト部分に押し付けるように形成されてよい。コンタクトばねケージはさらに、少なくとも1つのカバーコンタクトばねのばね方向および少なくとも1つのサイドコンタクトばねのばね方向が互いに実質的に垂直であるように形成されてよい。この目的で、コンタクトばねケージまたはタブコンタクトレセプタクルにおいて、カバーコンタクトばねは両方の縦方向に、サイドコンタクトばねは両方の横方向に、移動可能であるように構成される。
【0024】
コンタクトばねケージはさらに、少なくとも1つのカバーコンタクトばねおよび少なくとも1つのサイドコンタクトばねが実質的に平型ソケット端子の長手方向に延びるように形成されてよい。さらに、カバーコンタクトばねおよび/またはサイドコンタクトばねは、タブコンタクト部分との電気機械的接触を形成するための厳密に1つのまたは少なくとも1つの機械的コンタクト突起を有してよい。よって、例えば、コンタクトばねごとに2つ、3つまたはそれよりも多くのコンタクト突起が構成されてよく、勿論、コンタクトばねの該当する数のコンタクト突起は、同じものである必要はない。
【0025】
少なくとも1つのカバーコンタクトばねは、プラグコンタクト部分の上方において平型ソケット端子の縦方向にばね荷重をかけるように、タブコンタクトレセプタクルにおいて構成されてよい。少なくとも1つのサイドコンタクトばねはさらに、プラグコンタクト部分の上方において平型ソケット端子の横方向にばね荷重をかけるように、タブコンタクトレセプタクルにおいて構成されてよい。さらに、横方向において互いに反対側に位置する2つのサイドコンタクトばねは、互いに対してばね荷重をかけるように、タブコンタクトレセプタクルにおいて構成されてよい。
【0026】
単一のコンタクトばねが、長手方向におけるコンタクトばねケージのレセプタクル本体の1つの側または両側において一体的に(上記と同様に)取り付けられてよい。関連するコンタクトばねが1つの側に取り付けられる場合、レセプタクル本体へのコンタクトばねの略180°の取付け部が存在すると好適である。例えば、この目的で、コンタクトばねは、ここではまだ開いていることが好ましいレセプタクル本体へと外側から曲げられている。関連するコンタクトばねが2つの側に取り付けられる場合、レセプタクル本体へのコンタクトばねの略0°の取付け部が存在すると好適である。例えば、この目的で、コンタクトばねは、レセプタクル本体の壁から切り抜かれ、これは特にスタンピング加工により行われてよい。
【0027】
単一のコンタクトばねは、その長手方向の中央領域において、タブコンタクトレセプタクルへと張り出す少なくとも1つのまたは厳密に1つの機械的コンタクト突起を有してよい。単一のコンタクトばねは、そのコンタクト突起に加えて、前方ばね部分および場合によっては後方ばね部分をさらに有してよい。ここで、ばね部分は勿論、コンタクト突起から離れるように一方の長手方向に延びるが、他方のばね部分は、他方の長手方向においてコンタクト突起から離れるように延びる。前方ばね部分、コンタクト突起および後方ばね部分は、V字形状を有することが好ましい。単一のコンタクトばねの自由端部は、レセプタクル本体の内面において摺動可能であるように装着されてよい(勿論、コンタクトばねの片側取り付けの場合に限る)。ここで、自由端部は、V字形状を有することが好ましい。
【0028】
コンタクトばねケージは、底壁を有することができ、この底壁を介して、コンタクトばねケージはプラグコンタクト部分に固定される。これは、コンタクトばねケージが、少なくとも4つの側(2つの側壁、カバー壁、底壁)において実質的に閉じたものとして形成されることが好ましいことを意味する。2つの側壁はそれぞれ、プラグコンタクト部分がコンタクトばねケージに差し込まれる貫通開口部を有してよい。側壁の、ソケット端子の内側における貫通開口部は、特に、横方向において反対側に位置する側壁の、ソケット端子の外側における貫通開口部よりも大きくなるように形成される。ここで、それらの貫通開口部は、勿論、コンタクトばねケージにおいて「同心状に」構成されることが好ましい。
【0029】
ソケット端子の内側における貫通開口部は、実質的にプラグコンタクト部分全体を横方向に差し込むことが可能であるような寸法を有してよい。ソケット端子の内側における貫通開口部は、接続部品の少なくとも1つの阻止肩部がレセプタクル本体の外側に当たるような寸法を有してよい。ソケット端子の外側における貫通開口部は、プラグコンタクト部分の少なくとも1つの阻止肩部がレセプタクル本体の内側に当たるような寸法を有してよい。接続部品またはプラグコンタクト部分において長手方向に縦並びで構成される、貫通開口部ごとに2つの阻止肩部が用いられることが好ましい。
【0030】
プラグコンタクト部分は、装着手段により底壁においてコンタクトばねケージのレセプタクル本体に固定されてよい。装着手段は、底壁から露出する底壁の装着タブとして形成されてよい。装着タブは、プラグコンタクト部分の(外)縁部の周囲に係合し、これによりレセプタクル本体をプラグコンタクト部分に固定してよい。装着タブの自由端部は、タブコンタクトレセプタクルにおいてプラグコンタクト部分の窪みへと曲げられてよい。
【0031】
勿論、複数のそのような装着タブが底壁に形成されることが好ましい。特に、プラグコンタクト部分の横方向側ごとに底壁の少なくとも2つのまたは厳密に2つの装着手段が、レセプタクル本体またはコンタクトばねケージをプラグコンタクト部分に固定する。ここで、装着手段が互いに大きいまたは可能な限り大きい間隔を有することがさらに好適である。
【0032】
T字型平型ソケット端子としての平型ソケット端子は、少なくとも約100V、200V、300V、400V、500V、600V、750V、1kV、1.25kV、1.5kV、1.75kV、または2kVの電圧を対象に設計されてよい。ここで、T字型平型ソケット端子はさらに、いずれの場合もこれらの値を大幅に超える短期的な電圧(例えば、約+175%、+200%、+250%、+300%、+350%、+400%、+500%による動的駆動モード)に耐え得るように設計されてよい。T字型平型ソケット端子は、少なくとも約100A、200A、300A、400A、500A、750A、1kA、または1.25kAの常時電流を対象に設計されてよい。ここで、T字型平型ソケット端子はさらに、いずれの場合もこれらの値を大幅に超える短期的な電流(例えば、約+175%、+200%、+250%、+300%、+350%、+400%、+500%による動的駆動モード)に耐え得るように設計されてよい。
【0033】
平型ソケット端子は、例えばLV214、LV215、またはそれに類するものに従って、これらのクラスのまたはシビアリティレベル2、3および/または4における振動要件を満たしてよい。特に、これらのクラスのまたはシビアリティレベル3における振動要件が、平型ソケット端子により満たされる。さらに、平型ソケット端子が、例えばLV214、LV215、またはそれに類するものに従って、これらのクラスのまたはシビアリティレベル4および/またはそれ以上における振動要件を満たさないことも可能であってよい。平型ソケット端子は、約-40℃~約80℃、100℃、120℃、140℃、150℃、160℃、170℃、または180℃の使用温度を対象に設計されることが好ましい。電圧定格、通電容量、耐振動性および/または耐熱性に関する仕様は、勿論、タブ端子、コネクタ(下記参照)および/または接続部(下記参照)にも当てはめることができる。
【0034】
本発明によれば、銅よりも振動要件を満たすために良好な材料特性を有し、銅よりも大幅にコスト効果の高いステンレス鋼から作製される、特に一体型のコンタクトばねケージを用いることが可能である。例えば180°曲げられたばねとして形成されるこのコンタクトばねケージは、いずれの場合も、振動要件を満たすために必要な力の範囲についての複数の実施形態を可能とする。コンタクトばねが鋼から作製される、本発明に係る平型ソケット端子は、銅のばねを有する平型ソケット端子よりも大幅に小さい差込み力を有する。本発明に係る平型ソケット端子の振動強度(サイドコンタクトばね)を、機械的法線力(カバーコンタクトばね)とは独立して設定することができる。
【0035】
本発明に係るコネクタは、コネクタハウジングと、コネクタハウジングにおいて構成される本発明に係る電気機械的平型ソケット端子とを備える。本発明に係る接続部は、本発明に係る電気機械的平型ソケット端子と、タブコンタクト部分を有する電気的相手側端子、特にT字型相手側端子とを備え、タブコンタクト部分は、平型ソケット端子のタブコンタクトレセプタクルを部分的に補完するように形成される。
【0036】
タブコンタクト部分は、コンタクトばねケージに対応する、少なくとも1つの部分的に相補的なクランプ手段を有してよい。タブコンタクト部分は、互いに反対側に位置するタブコンタクト部分の側に構成されることが好ましい厳密に2つのまたは少なくとも2つのクランプ手段を有することが好ましい。勿論、側ごとに2つ以上のクランプ手段が用いられてもよい。クランプ手段は、タブコンタクト部分の広い側および/または狭い側におけるクランプ凹部として構成されてよい。コンタクトばねケージのコンタクトばねの機械的接触領域が、例えばクランプ手段に着座してよい。
【0037】
タブコンタクト部分の少なくとも1つの阻止突起がさらに、タブコンタクトレセプタクルの開口部の外縁部に当たってよい。互いに反対側に位置するタブコンタクト部分の側に構成される少なくとも2つの阻止突起が、タブコンタクトレセプタクルの開口部の周囲外縁部に当たることが好ましい。ここで、それぞれ少なくとも1つの、特にそれぞれ2つのそのような阻止突起が、特にタブコンタクト部分の広い側に構成される。阻止突起は、例えばタブコンタクト部分におけるビードとして構成されてよい。
【0038】
ここで、タブコンタクト部分における少なくとも1つの阻止突起の位置は、平型ソケット端子において、例えば2つの機械的コンタクトばね、例えばサイドコンタクトばねによりタブコンタクト部分のブラケットに機械的引張力を印加するように選定されてよい(参考としてクランプ手段の上方および下方)。結果として、タブコンタクト部分を、平型ソケット端子においてタブコンタクト部分の差込み方向および引抜き方向に、実質的にタブコンタクトレセプタクルにおける遊びなしで保持することができる。
【0039】
コンタクトばねの機械的接触領域およびタブコンタクト部分の関連するクランプ手段は、接続部に振動がある場合に、タブコンタクト部分が、タブコンタクトレセプタクルへとさらに移動する傾向を有するように互いに設計されてよい。これは、例えば以下のように反転されてもよい。
【0040】
例えばサイドコンタクトばねなどの、例えばタブコンタクト部分の長手方向に関して鏡映対称である(すなわちタブコンタクト部分をそこでそれ自体に投影することができる)ようにタブコンタクト部分において構成される2つの機械的コンタクトばねの内向きのコンタクト突起の場合、タブコンタクト部分のそれぞれの関連するクランプ凹部の(タブコンタクト部分の自由な差込み端部により近い)前縁部は、タブコンタクト部分におけるそれぞれの関連するクランプ凹部の(この自由な差込み端部からより遠い)後縁部よりもタブコンタクト部分において急傾斜なものとして構成されてよい。そのようなクランプ凹部の平面図において、クランプ凹部は、例えば短い前方脚部およびより長い後方脚部を有する略V字形状を有する。
【0041】
本発明に係るエンティティは、電気デバイスおよび本発明に係る平型ソケット端子、本発明に係るコネクタおよび/または本発明に係る接続部を有する。そのようなエンティティは、例えば電気デバイス、(事前)組み立て済み電気ケーブル、電気サブアセンブリ、電気バスバー、電気モジュール(例えば充電式バッテリモジュール、トラクションバッテリモジュール)、電気的構成要素(例えば充電式バッテリ、トラクションバッテリ、インバータ)、電気機器、電気装置、スイッチギア、電気(トラクション)モータ、電気ユニット、電気設備、電気システム等として形成されてよい。
【0042】
電気トラクションモータを有する車両、特に自動車(路上走行車)に加えて鉄道車両、水上車両および/または航空機は、電気トラクションモータに加えて、例えば内燃機関などのさらなる非電気的な駆動部を有し得る自動車を意味するものとして理解される。これは、電気トラクションモータを有する車両が、例えばハイブリッド電気自動車、電気自動車(電気駆動のみ)、燃料電池車等を意味するものとして理解されてよいことを意味する。
【0043】
正確な縮尺ではない添付の模式的図面を参照して、例示的実施形態に基づき、本発明を以下で詳細に説明する。同一の、明確なもしくは類似の形態および/または機能を有する部分、要素、部品、ユニット、構成要素および/または図形は、図面の説明(下記参照)、符号の説明、特許請求の範囲、および図面の各図において、同じ参照符号により指定される。発明の説明(上記参照)において説明されていない、図面に示されていない、および/または網羅的でない可能な代替例、本発明の例示的実施形態またはその構成要素、図形、ユニット、部品、要素または部分の静的および/または運動学的な反転、組み合わせ等が、符号の説明および/または図面の説明においてさらに見出される場合がある。
【0044】
本発明において、特徴(部分、要素、部品、ユニット、構成要素、機能、サイズ等)は、顕在的形態を取ってもよく、すなわち存在してもよく、または潜在的形態を取ってもよく、すなわち存在しなくてもよい。本明細書(説明(発明の説明(上記参照)、図面の説明(下記参照))、符号の説明、特許請求の範囲、図面)において、潜在的特徴は、本発明に従ってそれが存在しないか否かが重要でない場合には、特徴として明示的に説明されない。これは、先行技術に従って構成される発明でない実際の発明がこの特徴を省略して成り立つことを意味する。
【0045】
本明細書の特徴は、記載されている態様のみならず、異なる態様で(分離、結合、置換、追加、独立化、省略等がなされて)適用されてもよい。特に、説明、符号の説明、特許請求の範囲および/または図面において、特許請求の範囲および/または説明における特徴を、参照符号およびそれに割り当てられた特徴を助けとして置換、追加または省略することが可能であり、その逆も同様である。さらに、結果として、特徴は、請求項において詳細に説明および/または規定されてよい。
【0046】
説明の特徴は、((最初にはほとんど未知の)先行技術を考慮して)任意選択的な特徴として解釈されてもよく、すなわち、各特徴は、任意選択的な、任意のまたは好適な、すなわち非強制的な特徴として解釈されてよい。よって、特徴を、場合によってはその外縁を含め、例示的実施形態から抽出することが可能であり、このとき、この特徴は、一般化された発明概念に転換されてよい。例示的実施形態における特徴の欠落(潜在的特徴)は、その特徴が本発明に関して任意選択的な(当業者に知られている)ものであり得ることを示す。さらに、特徴に関する専門用語は、その特徴に関する一般用語(副区分への考えられるさらなる階層的細分化等)として解釈されてもよく、その結果として、その同じ効果および/または等価性を考慮して、その特徴を一般化することが可能である。
【0047】
図面の単に例示的かつ模式的な各図は、以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】車両用の本発明に係る耐振動性電気機械的平型ソケット端子の実施形態の長手方向における二次元端面図である。
図2図1の平型ソケット端子のタブコンタクトレセプタクルの、上部が取り除かれた斜視図(図2)である。
図3図1の平型ソケット端子のタブコンタクトレセプタクルの、断面における二次元側面図(図3)である。
図4】相手側端子のタブコンタクト部分の差し込み中における図1の平型ソケット端子のタブコンタクトレセプタクルの、上部が取り除かれた二次元平面図である。
図5】相手側端子のタブコンタクト部分の差し込み中における図1の平型ソケット端子のタブコンタクトレセプタクルの、上部が取り除かれた二次元平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
(高電流接続部0とも称され得る)高電圧接続部0のための(高電流平型ソケット端子1とも称され得る)耐振動性電気機械的高電圧平型ソケット端子1(10、20)の例示的実施形態に基づいて、本発明を下記で詳細に説明する。勿論、本発明は、低電圧および/または弱電流の範囲における耐振動性電気接続部0のための平型ソケット端子1に適用されてもよい。
【0050】
ここで、高電圧平型ソケット端子1は、勿論、耐振動性電気的高電圧コネクタ1、2を形成するように、コネクタハウジング2(図1参照)に設置されてよい。高電圧コネクタ1、2は、例えばプラグコネクタ1、2、付属コネクタ1、2、内蔵コネクタ1、2等として形成されてよい。高電圧接続部0は、高電圧平型ソケット端子1、または高電圧平型ソケット端子1を有する高電圧コネクタと、電気的高電圧相手側端子5、または高電圧相手側端子5を有する電気的高電圧相手側コネクタとを備える。勿論、同じことが、低電圧および/または弱電流の範囲における耐振動性電気コネクタ1、2および接続部0にも当てはまる。
【0051】
好適な例示的実施形態により本発明をより詳細に説明および例示するが、本発明は開示の例示的実施形態によって限定されるものではなく、より根本的な性質のものである。本発明の保護範囲を越えない限りにおいて、それらおよび/または上記(本発明の説明)から他の変形例が導き出されてよい。本発明は、電気エンティティ(上記参照)の場合、一般に電気分野において、すなわち非自動車分野においても適用されてよい。地上ベースの電気工学およびそれに類するものは例外となる。本発明の理解に必要な本発明の対象の物理的部分のみが、図面に示されている。コネクタおよび相手側コネクタ、端子および相手側端子等のような用語は、同義に解釈されるべきであり、すなわち、いずれの場合も交換可能であってよい。
【0052】
下記において、図面に基づく本発明の説明(上記も参照)は、平型ソケット端子1の接続部0の長手方向Lr、縦方向(vertical direction)Hrおよび横方向(transverse direction)Qr等を参照してなされている。ここで、長手方向Lr(その一例は、相手側端子5のタブコンタクト部分550の差込み方向Srである。下記参照)は、平型ソケット端子1の、タブコンタクトレセプタクル250の主な延在方向およびそこに配置されるコンタクトばね222、232の主な延在方向に対応する。さらに、電気機械的接続部品10は、そのプラグコンタクト部分110が実質的に横方向Qrに延びる。代替的に、プラグコンタクト部分110は、角度が付くように接続部品10において構成されてもよい。プラグコンタクト部分110の電気的接触面は、長手方向Lrおよび横方向Qrに延び、プラグコンタクト部分110およびタブコンタクト部分550の厚みは、縦方向Hrに延びる。
【0053】
まず、図4および図5を比較する。本例において、相手側端子5は、平型ソケット端子1のタブコンタクトレセプタクル250に差し込むことが可能なタブコンタクト部分500を有する。タブコンタクト部分550を除き、相手側端子5は、特定の用途向けに形成されてよい。タブコンタクト部分は、その自由端部におけるタッチ保護手段と、互いに反対側に位置する側における、例えばタブコンタクト部分500のコンタクトばね222、232のための、クランプ手段555、特にクランプ凹部555と、互いに反対側に位置する側における阻止突起(例えば差込み方向Srにおける止め部としてのビード)等とを有してよい(上記参照)。
【0054】
図1は、一体型の電気機械的接続部品10および一体型の機械的コンタクトばねケージ20を備える平型ソケット端子1としての、相手側端子5に対する相手側端子1を示す。接続部品10および/またはコンタクトばねケージ20は、勿論、複数の部品として形成されてもよく、単一品であってもよく、または単一品として物質的に接合されてもよい(上記参照)。
【0055】
電気機械的接続部品10(図2も参照)は、プラグコンタクト部分110と、例えばそれに隣接して、移行部分120と、例えばそれに隣接して、接続部分130とを備える。接続部分130は、例えば、溶接領域、溶接パッド等を有する固定コンタクト部分130として形成される。勿論、例えば溶接圧縮部分、圧着部分等の形態の、異なる形態の接続部分130が用いられてもよい。移行部分120は、コンタクトばねケージ20(図1参照)の底壁210(下記参照)の厚み補償部として用いられてよい。
【0056】
本例において、プラグコンタクト部分110は、本質的にまたは実質的にタブ形状を有するように形成され、コンタクトばねケージ20は、プラグコンタクト部分110に固定され、そのタブコンタクトレセプタクル250またはコンタクトチャンバ250がプラグコンタクト部分110の上方に固定される。ここで、プラグコンタクト部分110の実質的に自由な内面、およびプラグコンタクト部分110に設けられるコンタクトばねケージ20の内面は、相手側端子5のタブコンタクト部分550を差し込むことが可能な、平型ソケット端子1の実質的にソケット形状のタブコンタクトレセプタクル250またはコンタクトチャンバ250を画定する。
【0057】
プラグコンタクト部分110は、タブコンタクトレセプタクル250におけるその自由内面に複数の電気機械的接触領域112を有する。接触領域112は、タブコンタクト部分550に着座するまたは押し付けられることにより、プラグコンタクト部分110をタブコンタクト部分550に電気的に接続するように機能する。本例においては、4つの接触領域112が2組構成される。さらに、プラグコンタクト部分110は、その自由内面に、コンタクトばねケージ20の装着タブ214(下記参照)の自由端部が実質的にプラグコンタクト部分110の表面から張り出さないように受け入れられ得る窪み114を有する。
【0058】
コンタクトばねケージ20を差し込むことにより接続部品10に装着するために、接続部品10は、(実際の接続部品10と実際のプラグコンタクト部分110との間の障壁としての)少なくとも1つの阻止肩部118を有し、接続部品10のプラグコンタクト部分110は、少なくとも1つの阻止肩部119を有する。それぞれ2つの阻止肩部118、118、119、119は、接続部品10またはプラグコンタクト部分110において長手方向Lrに縦並びで構成されることが好ましい。ここで、それぞれの阻止肩部118、119は、コンタクトばねケージ20の関連する側壁220における貫通開口部228、229(下記参照)を通して接続部品10またはプラグコンタクト部分110を再びそれ以上差し込むことができないように、接続部品10またはプラグコンタクト部分110の断面を大きくする。勿論、それぞれの阻止肩部118、119は、ロックカラーの一部分として形成されてもよい。
【0059】
機械的コンタクトばねケージ20(図1図3参照)は、本例において、実質的に平坦な矩形の断面(横方向Qr、縦方向Hr)を有するレセプタクル本体200を有する。ここで、レセプタクル本体200は、少なくとも4つの側において本質的にまたは実質的に閉じたものとして形成され、底壁210、(第1の)側壁220、カバー壁230および(第2の)側壁220を備え、壁210、220、230、220は、周方向においてこの順に互いに一体的に結合する。プラグコンタクト部分110に加えて、これらの壁210、220、230、220は、プラグコンタクト部分110の内面におけるコンタクトばねケージ20のタブコンタクトレセプタクル250を形成する。
【0060】
コンタクトばねケージ20の前端面252は、タブコンタクト部分550がタブコンタクトレセプタクル250に到達するための開口部として形成される。コンタクトばねケージ20の、長手方向Lrにおいてこれの反対側に位置する後端面254も、同様に開口部として形成されてよい。ただし、この端面254は、少なくとも部分的に閉じたものとして形成されることが好ましい。本例において、特に幅広の止めタブ255として形成される止め手段255が、前面254に設けられ、カバー壁230から底壁210の方向における縦方向Hrに延びる。
【0061】
側壁220、220は、コンタクトばねケージ20をプラグコンタクト部分110に装着するために、プラグコンタクト部分110が少なくとも部分的に差し込まれる、またはその逆が行われる、貫通開口部228、229を有する。このように、プラグコンタクト部分110を、その阻止肩部118、119がコンタクトばねケージ20に寄り掛かる(sit against)まで、コンタクトばねケージ20に差し込むことができる。ここで、接続部品10の少なくとも1つの阻止肩部118は、一方の側壁220の、ソケット端子の内側における貫通開口部228の外縁部に押し掛かり、プラグコンタクト部分110の一方の阻止肩部119は、他方の側壁220の、ソケット端子の外側における貫通開口部229の内縁部に押し掛かる。
【0062】
ここで、プラグコンタクト部分110は、底壁210に配置される。プラグコンタクト部分110が貫通開口部228、229を介して装着されると、底壁210から露出する装着タブ214が、プラグコンタクト部分110の、長手方向Lrにおいて互いに反対側に位置する横方向縁部の周りに曲げられる。ここで、装着タブ214の自由端部が、プラグコンタクト部分110の窪み114に受け入れられる。勿論、プラグコンタクト部分110の上方におけるコンタクトばねケージ20の異なる留め付けが用いられてもよい。プラグコンタクト部分110の少なくとも1つの接触領域112は、関連する横方向縁部の周囲に係合する装着タブ214に実質的に直接隣接して構成されることが好ましい。
【0063】
各側壁220は、長手方向Lrにおいてレセプタクル本体200の1つの側(本例と同様)または両側に取り付けられる少なくとも1つの機械的サイドコンタクトばね222を有する。ここで、レセプタクル本体200への関連する取付け部223は、一体化されたものである。サイドコンタクトばね222が図示のように1つの側に取り付けられる場合、取付け部223は、略180°の取付け部223であることが好ましく、略0°の取付け部223の場合、サイドコンタクトばね222は、例えばストリップ状に側壁220から露出する。
【0064】
図示のサイドコンタクトばね222(特に図2参照)は、略180°の取付け部223を介してその側壁220に一体的に結合する。略180°の取付け部223を始点として、サイドコンタクトばね222は、タブコンタクトレセプタクル250へと張り出し、サイドコンタクトばね222から最も離れてタブコンタクトレセプタクル250へと張り出す機械的コンタクト突起225において終端する(前方)ばね部分224を備える。
【0065】
コンタクト突起225を始点として、サイドコンタクトばね222は、(後方)ばね部分226を通してその側壁220の方向に再び後退し、そこで自由端部227において終端する。自由端部227は、側壁220の内面の反対側に位置する湾曲部を備え、この湾曲部が側壁220に摺動可能に押し掛かる。両側に取り付けられるサイドコンタクトばね222の場合、これは勿論、側壁220に結合する。
【0066】
特に、互いに向かって延びるコンタクト突起225を有する2つのサイドコンタクトばね222がタブコンタクトレセプタクル250において構成される(図2および図4参照)ように、それぞれの側壁220は、単一のサイドコンタクトばね222を有する。タブコンタクト部分550がタブコンタクトレセプタクル250(図4)に差し込まれると、コンタクト突起225は、互いから離れるように押され、次いでそれぞれのばね力Fを横方向Qrにおいてタブコンタクト部分550に及ぼす(図5)。
【0067】
カバー壁230は、長手方向Lrにおいてレセプタクル本体200の1つの側(本例と同様)または両側に取り付けられる少なくとも1つの機械的コンタクトばね232を有する。ここで、レセプタクル本体200への関連する取付け部233は、一体化されたものである。カバーコンタクトばね232が図示のように1つの側に取り付けられる場合、取付け部233は、略180°の取付け部233であることが好ましく、略0°の取付け部233の場合、カバーコンタクトばね232は、例えばストリップ状にカバー壁230から露出する。
【0068】
図示のカバーコンタクトばね232(特に図3参照)は、略180°の取付け部233を介してカバー壁230に一体的に結合する。略180°の取付け部233を始点として、カバーコンタクトばね232は、タブコンタクトレセプタクル250へと張り出し、カバーコンタクトばね232から最も離れてタブコンタクトレセプタクル250へと張り出す機械的コンタクト突起235において終端する(前方)ばね部分234を備える。
【0069】
コンタクト突起235を始点として、カバーコンタクトばね232は、(後方)ばね部分236を通してそのカバー壁230の方向に再び後退し、そこで自由端部237において終端する。自由端部237は、カバー壁230の内面の反対側に位置する湾曲部を備え、この湾曲部がカバー壁230に摺動可能に押し掛かる。両側に取り付けられるカバーコンタクトばね232の場合、これは勿論、カバー壁230に結合する。
【0070】
特に、カバー壁230は、タブコンタクト部分550を接触領域112に押し付けるまたは押圧することを可能とする複数または多数のそのようなカバーコンタクトばね232を有する。ここで、カバーコンタクトばね232の自由端部237は、横方向Qrにおいて互いに離隔していてもよく、または互いに一体的に接続されてもよい。
【0071】
実施形態において、コンタクトばね222、232は、合同かつ/または実質的に同じものとして形成されてよい(図3)。勿論、コンタクトばね222、232を異なるものとして形成することも可能であり、側壁220のコンタクトばね222および/またはカバー壁230のコンタクトばね232は、それぞれ実質的に同じものとして形成されることが好適である。
【0072】
コンタクトばねケージ20の底壁210は、好ましくは両側において、プラグコンタクト部分110の下から長手方向Lrに張り出し(ここで、装着タブ214は例外である)(図2および図4参照)、横方向Qrにおいて接続部品10と位置合わせされることが好ましい(図4および図5参照)。同じことが、底壁210に隣接する側壁220の領域にも当てはまる。
【0073】
横方向Qrにおいて見た場合、コンタクト突起225、235は勿論、平型ソケット端子1において、長手方向Lrにおいて互いに直接隣接する2つの接触領域112の間で、縦方向Hrにおいて上方にずれるように構成されてよい(図3参照)。長手方向Lrにおいて見た場合、装着タブ214は勿論、平型ソケット端子1において、横方向Qrにおいて互いに直接隣接する2つの接触領域112の間で、長手方向Lrにおいてずれるように構成されてよい(図1参照)。
【符号の説明】
【0074】
0 (耐振動性電気的)接続部、特に高電圧接続部
1 (耐振動性電気機械的)平型ソケット端子(10、20)、特に高電圧平型ソケット端子
2 コネクタハウジング
5 (電気的)相手側端子、特に高電圧相手側端子
10 (電気機械的)接続部品
20 (機械的)コンタクトばねケージ
110 プラグコンタクト部分
112 (電気機械的)接触領域
114 装着タブ214のための凹部
120 移行部分
118 接続部品10のロック肩部
119 プラグコンタクト部分110のロック肩部
130 接続部分
200 レセプタクル本体
210 底壁
214 装着手段、特に装着タブ
220 側壁
222 1つの側または両側に取り付けられる(機械的)(サイド)コンタクトばね
223 (一体化された)(好ましくは略0°または略180°の)取付け部
224 (前方)ばね部分
225 (機械的)コンタクト突起
226 (後方)ばね部分
227 自由端部(1つの側に取り付けられるサイドコンタクトばね22の場合に限る)
228 (ソケット端子の内側における)貫通開口部
229 (ソケット端子の外側における)貫通開口部
230 カバー壁
232 1つの側または両側に取り付けられる(機械的)(カバー)コンタクトばね
233 一体化された(好ましくは略0°または略180°の)取付け部
234 (前方)ばね部分
235 (機械的)コンタクト突起
236 (後方)ばね部分
237 自由端部(1つの側に取り付けられるカバーコンタクトばね232の場合に限る)
250 タブコンタクトレセプタクル、コンタクトチャンバ
252 (前)端面
254 (後)端面
255 止め手段、特に止めタブ
550 タブコンタクト部分
555 クランプ手段、特にクランプ凹部
F サイドコンタクトばね222のばね力
Lr 長手方向(無向)
Sr 長手方向軸に平行な差込み方向(有向)
Hr 縦方向(無向)
Qr 横方向(無向)
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-03-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両用の電気接続部(0)のための、耐振動性電気機械的平型ソケット端子(1)であって、
前記平型ソケット端子(1)との電気的接触を形成するための電気的相手側端子(5)の本質的に直方体のタブコンタクト部分(550)を差し込むことが可能な本質的に直方体のタブコンタクトレセプタクル(250)を有する耐振動性電気機械的平型ソケット端子(1)において、
前記タブコンタクトレセプタクル(250)が、電気機械的接続部品(10)のプラグコンタクト部分(110)と、前記平型ソケット端子(1)の、前記プラグコンタクト部分(110)とは別個に形成されている機械的コンタクトばねケージ(20)との間に形成されている
ことを特徴とする、耐振動性電気機械的平型ソケット端子(1)。
【請求項2】
● 単一の前記平型ソケット端子(1)が、前記プラグコンタクト部分(110)および前記コンタクトばねケージ(20)のうちの少なくとも2つのまたは厳密に2つの部分において堅固に機械的に接続されている端子(1)として形成され、

● 前記コンタクトばねケージ(20)が、実質的に平坦な形態で前記プラグコンタクト部分(110)に設けられ、前記コンタクトばねケージ(20)の上側内面および前記プラグコンタクト部分(110)の外面が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)を画定し、かつ/または、

● さらに前記コンタクトばねケージ(20)の少なくとも1つのさらなる側方内面、または2つのさらなる側方内面が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)を画定する
ことを特徴とする、請求項1に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項3】
● 前記接続部品(10)の前記プラグコンタクト部分(110)が、本質的にまたは実質的にタブとして形成され、

● 前記接続部品(10)の少なくとも前記プラグコンタクト部分(110)が、物質的に接合された単一品としてまたは一体的に形成され、かつ/または、

● 前記プラグコンタクト部分(110)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)における複数の電気機械的接触領域(112)を有する
ことを特徴とする、請求項2に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項4】
● 前記コンタクトばねケージ(20)が、少なくとも1つのまたは厳密に1つの側において前記タブコンタクト部分(550)に対してアクセス可能であり、
● 前記コンタクトばねケージ(20)が、単一品として、物質的に接合された単一品として、または一体的に形成され、かつ/または、
● 前記コンタクトばねケージ(20)が、曲げられたばねおよび/またはスタンピングされたばねとして形成されている
ことを特徴とする、請求項3に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項5】
● 前記コンタクトばねケージ(20)が、少なくとも3つ、少なくとも4つ、または5つの側において実質的に閉じたものとして形成され、

● 前記コンタクトばねケージ(20)のカバー壁(230)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)へと張り出すまたは突き出る少なくとも1つの機械的カバーコンタクトばね(232)を有し、

● 前記コンタクトばねケージ(20)の少なくとも1つの側壁(220)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)へと張り出すまたは突き出る機械的サイドコンタクトばね(222)を有し、かつ/または、

● 前記少なくとも1つのカバーコンタクトばね(232)および/または前記少なくとも1つのサイドコンタクトばね(222)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)へと略180°曲げられたコンタクトばね(232、222)として形成されている
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項6】
● コンタクトばね(222、232)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)に差し込まれた前記タブコンタクト部分(550)を前記タブコンタクトレセプタクル(250)の中心に配し、前記プラグコンタクト部分(110)に押し付けるように、前記コンタクトばねケージ(20)が形成されている、
● 少なくとも1つのカバーコンタクトばね(232)のばね方向および少なくとも1つのサイドコンタクトばね(222)のばね方向が、互いに実質的に垂直であるように、前記コンタクトばねケージ(20)が形成されている、
● 前記少なくとも1つのカバーコンタクトばね(232)および前記少なくとも1つのサイドコンタクトばね(222)が、実質的に前記平型ソケット端子(1)の長手方向(Lr)に延びるように、前記コンタクトばねケージ(20)が形成されている、かつ/または、
● カバーコンタクトばね(232)および/またはサイドコンタクトばね(222)が、前記タブコンタクト部分(550)との電気機械的接触を形成するための厳密に1つのまたは少なくとも1つの機械的コンタクト突起(225)を有するように、前記コンタクトばねケージ(20)が形成されている、
ことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項7】
前記タブコンタクトレセプタクル(250)において、
● 少なくとも1つのカバーコンタクトばね(232)が、前記プラグコンタクト部分(110)の上方において前記平型ソケット端子(1)の縦方向(Hr)にばね荷重をかけるように構成され、
● 少なくとも1つのサイドコンタクトばね(222)が、前記プラグコンタクト部分(110)の上方において前記平型ソケット端子(1)の横方向(Qr)にばね荷重をかけるように構成され、かつ/または、
● 前記横方向(Qr)において互いに反対側に位置する2つのサイドコンタクトばね(222)が、互いに対してばね荷重をかけるように構成されている
ことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項8】
● 前記コンタクトばねケージ(20)が底壁(210)を有し、前記底壁(210)を介して、前記コンタクトばねケージ(20)がプラグコンタクト部分(110)に固定され、

前記コンタクトばねケージ(20)の2つの側壁(220)が、それぞれ、前記プラグコンタクト部分(110)が前記コンタクトばねケージ(20)に差し込まれる貫通開口部(228、229)を有し、かつ/または、

● 前記プラグコンタクト部分(110)が、装着手段(212)により前記底壁(210)においてレセプタクル本体(200)に固定されている
ことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項9】
前記コンタクトばねケージ(20)の側壁(220)の、前記ソケット端子の内側における貫通開口部(228)が、実質的に前記プラグコンタクト部分(110)全体を横方向(Qr)に差し込むことが可能であるような寸法を有し、

● 前記ソケット端子の内側における貫通開口部(228)が、前記接続部品(10)の少なくとも1つの阻止肩部(118)がレセプタクル本体(200)の外側に当たるような寸法を有し、かつ/または、

● 前記側壁(220)の、前記ソケット端子の外側における貫通開口部(229)が、前記プラグコンタクト部分(110)の少なくとも1つの阻止肩部(119)が前記レセプタクル本体(200)の内側に当たるような寸法を有する
ことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項10】
● 装着手段(214)が、前記コンタクトばねケージ(20)の底壁(210)から露出する前記底壁(210)の装着タブ(214)として形成され、

● 前記装着タブ(214)が、前記プラグコンタクト部分(110)の縁部の周囲に係合し、これによりレセプタクル本体(200)を前記プラグコンタクト部分(110)に固定し、かつ/または、

● 前記装着タブ(214)の自由端部が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)において前記プラグコンタクト部分(110)の凹部(114)へと曲げられている
ことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【請求項11】
両用の、耐振動性電気コネクタ(1、2)であって、
前記コネクタ(1、2)は、コネクタハウジング(2)と、前記コネクタハウジング(2)において構成されている電気機械的平型ソケット端子(1)とを備える、耐振動性電気コネクタ(1、2)において、
前記平型ソケット端子(1)が、請求項1からのいずれか一項に従って形成されている
ことを特徴とする、耐振動性電気コネクタ(1、2)。
【請求項12】
両用の、耐振動性電気接続部(0)であって、
前記耐振動性電気接続部(0)が、請求項1からのいずれか一項に記載の電気機械的平型ソケット端子(1)と、タブコンタクト部分(550)を有する電気的相手側端子(5)とを備え、
前記タブコンタクト部分(550)が、前記平型ソケット端子(1)の前記タブコンタクトレセプタクル(250)を部分的に補完するように形成されている
ことを特徴とする、耐振動性電気接続部(0)。
【請求項13】
● 前記タブコンタクト部分(550)が、前記コンタクトばねケージ(20)に対応する、少なくとも1つの部分的に相補的なクランプ手段(555)を有し、

● 前記コンタクトばねケージ(20)のコンタクトばね(222、232)の機械的接触領域(225、235)が、前記クランプ手段(555)に着座し、かつ/または、

● 前記タブコンタクト部分(550)の少なくとも1つの阻止突起が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)の開口部の外縁部に当たる
ことを特徴とする、請求項12に記載の耐振動性電気接続部(0)。
【請求項14】
コンタクトばね(222、232)の機械的接触領域(225、235)および前記タブコンタクト部分(550)の関連するクランプ手段(555)が、
前記耐振動性電気接続部(0)に振動がある場合に、前記タブコンタクト部分(550)が、前記タブコンタクトレセプタクル(250)へとさらに移動する傾向を有する
ように互いに設計されている
ことを特徴とする、請求項12に記載の耐振動性電気接続部(0)。
【請求項15】
車両用の、電気エンティティであって、
前記エンティティは、電気デバイスおよび平型ソケット端子(1)、コネクタ(1、2)、および/または電気接続部(0)を備える、電気エンティティにおいて、
前記平型ソケット端子(1)、前記コネクタ(1、2)、および/または前記電気接続部(0)が、請求項1からのいずれか一項に従って形成されている
ことを特徴とする、電気エンティティ。
【請求項16】
前記平型ソケット端子(1)は、電気トラクションモータを有する車両用の電気接続部(0)のための端子である、
請求項1から4のいずれか一項に記載の平型ソケット端子(1)。
【外国語明細書】