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特開2024-102010貨物をモニタリングするための自動視覚システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102010
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】貨物をモニタリングするための自動視覚システム
(51)【国際特許分類】
   B64F 1/32 20060101AFI20240723BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20240723BHJP
   B07C 5/342 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
B64F1/32
H04N7/18 C
H04N7/18 K
B07C5/342
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024004402
(22)【出願日】2024-01-16
(31)【優先権主張番号】63/439,701
(32)【優先日】2023-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/484,063
(32)【優先日】2023-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンズ, ニック シャーベ
(72)【発明者】
【氏名】キャラハン, ケヴィン エス.
(72)【発明者】
【氏名】アショク, ヴェーダ
(72)【発明者】
【氏名】アヤガリ, アルン
(72)【発明者】
【氏名】ビージョー, ガブリエル ファイズ
【テーマコード(参考)】
3F079
5C054
【Fターム(参考)】
3F079BA05
3F079CA10
3F079CA18
3F079CA19
3F079CA20
3F079CA21
3F079CA23
3F079CB24
3F079CB29
5C054CA04
5C054CC02
5C054FC12
5C054FC14
5C054FC15
5C054GB01
5C054GB05
5C054HA05
5C054HA26
(57)【要約】      (修正有)
【課題】輸送体上に積み込まれる貨物をモニタリングするための装置及び方法を提供する。
【解決手段】計算装置は、メモリ回路と、メモリ回路内に記憶されたプログラミング命令にしたがって、貨物の画像を受け取ることと、画像内の貨物を識別することと、識別に基づき、貨物の体積を含む貨物の一又は複数の態様を決定することと、一又は複数の態様に基づき、貨物が積み込まれる輸送体での位置を決定することとを行うよう動作するように構成された処理回路とを含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送体(100)上に積み込まれている貨物(200)をモニタリングするように構成された計算装置であって、前記計算装置が、
メモリ回路(22)と、
処理回路(21)と
を備え、前記処理回路(21)が、
前記メモリ回路(22)内に記憶されたプログラミング命令にしたがって、
前記輸送体(100)に固定された少なくとも1つの電気光学センサ(70)から前記貨物(200)の画像を受け取ることと、
前記画像内の前記貨物(200)を識別することと、
前記貨物(200)の体積を含む、前記貨物(200)の一又は複数の態様を計算することと、
前記貨物(200)の前記画像に基づき、前記貨物(200)が積み込まれる前記輸送体(100)での位置を決定することと、
前記輸送体(100)での積み込まれる前記位置に基づき、前記貨物(200)の前記体積を含む一又は複数の態様を、前記貨物(200)に関連させることと
を行うよう動作するように構成されている、計算装置。
【請求項2】
前記処理回路(21)が、前記画像のうちの少なくとも1つに基づき、前記貨物(200)を識別するように更に構成されている、請求項1に記載の計算装置。
【請求項3】
前記処理回路(21)が、
前記輸送体(100)内の位置合わせエリア(106)内に前記貨物(200)の一時的な位置を決定することと、
前記位置合わせエリア(106)に位置決めされた後、前記貨物(200)が入る前記輸送体(100)内のレーン(105)を決定することと、
前記貨物(200)が最終的に位置決めされる前記レーン(105)に沿った場所を決定することと
を行うように構成されている、請求項1に記載の計算装置。
【請求項4】
前記輸送体(100)に載っている間の前記輸送体(100)上の前記貨物(200)の前記位置を、通信ネットワーク(98)を通じてアップロードするように構成された通信回路(24)を更に備える、請求項1に記載の計算装置。
【請求項5】
前記処理回路(21)が、
セマンティックセグメンテーションを使用して、セマンティックセグメンテーションにより、前記画像の中の第1のセットのピクセルを前記貨物(200)として識別し、別の第2のセットのピクセルを別の物体として識別することと、
前記貨物(200)の識別の信頼値を決定することと
を行うように構成されている、請求項1に記載の計算装置。
【請求項6】
前記処理回路(21)が、
前記画像内の前記貨物(200)を、前記貨物(200)の各々をカプセルに包む境界ボックス(73)によって識別することと、
前記貨物(200)の識別の信頼値を決定することと
を行うように更に構成されている、請求項1に記載の計算装置。
【請求項7】
前記処理回路(21)が、前記画像に基づき、前記貨物(200)上の点を決定し、前記点に基づき、前記輸送体(100)内の前記貨物(200)の前記位置を追跡するように構成されている、請求項1に記載の計算装置。
【請求項8】
前記処理回路が、
主要なカメラ及び一又は複数の従属のカメラからの前記画像を受け取ることと、
前記貨物を捕捉する前記主要なカメラからの前記画像を選択することと、
前記主要なカメラから選択された前記画像と同時に撮像された、前記一又は複数の従属のカメラからの前記画像を選択することと、
選択された前記画像に基づき、前記貨物を識別することと
を行うように更に構成されている、請求項1に記載の計算装置。
【請求項9】
前記処理回路(21)が、前記主要なカメラ及び前記一又は複数の従属のカメラから選択されなかった前記画像を破棄するように更に構成されている、請求項8に記載の計算装置。
【請求項10】
前記処理回路(21)が、前記画像に基づき、前記貨物(200)の3Dメッシュ又は3D点群のうちの一方を計算し、前記3Dメッシュ又は前記3D点群を使用して、前記貨物(200)の前記体積を決定するように更に構成されている、請求項1に記載の計算装置。
【請求項11】
輸送体(100)上に積み込まれている貨物(200)をモニタリングするように構成された計算装置であって、前記計算装置が、
メモリ回路(22)と、
処理回路(21)と
を備え、前記処理回路(21)が、
前記メモリ回路(22)内に記憶されたプログラミング命令にしたがって、
複数の電気光学センサ(70)から前記貨物(200)の画像を受け取ることと、
前記画像を分析し、前記貨物(200)を識別することと、
前記画像に基づき、前記貨物(200)上の点を決定することと、
前記輸送体(100)によって移送する間の前記貨物(200)が積み込まれる前記輸送体(100)での位置を決定することと
を行うよう動作するように構成されている、計算装置。
【請求項12】
前記処理回路(21)が、前記貨物(200)の形状、及び前記貨物(200)の寸法を決定するように更に構成されている、請求項11に記載の計算装置。
【請求項13】
前記処理回路(21)が、前記複数の電気光学センサ(70)から受け取られた限られた数の前記画像を選択し、前記限られた数の画像に基づき、前記貨物(200)を識別するように更に構成されている、請求項11に記載の計算装置。
【請求項14】
前記処理回路が、
主要なカメラ及び一又は複数の従属のカメラからの前記画像を受け取ることと、
前記貨物を捕捉する前記主要なカメラからの前記画像を選択することと、
前記主要なカメラから選択された前記画像と同時に撮像された、前記一又は複数の従属のカメラからの前記画像を選択することと、
選択された前記画像のみに基づき、前記貨物を分析し、識別することと
を行うように更に構成されている、請求項11に記載の計算装置。
【請求項15】
前記処理回路(21)が、前記主要なカメラ及び前記一又は複数の従属のカメラから選択されなかった前記画像を破棄するように更に構成されている、請求項14に記載の計算装置。
【請求項16】
輸送体(100)上に積み込まれている貨物(200)をモニタリングする方法であって、前記方法が、
複数の電気光学センサから前記貨物(200)の画像を受け取ることと、
限られた数の前記画像を含む、前記画像のワーキングセットを決定することと、
前記画像の前記ワーキングセット内の前記貨物(200)を識別することと、
前記画像の前記ワーキングセットに基づき、前記貨物(200)上の点を決定することと、
前記画像の前記ワーキングセットに基づき、前記貨物(200)の体積を決定することと、
前記輸送体(100)によって移送する間、前記貨物(200)が積み込まれる前記輸送体(100)の位置を決定することと
を含む、方法。
【請求項17】
前記貨物を捕捉しない前記画像を破棄することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記貨物を捕捉する主要なカメラからの前記画像を選択することと、
前記主要なカメラから選択された前記画像と同時に撮像された、一又は複数の従属のカメラからの前記画像を選択することと、
選択された前記画像から前記ワーキングセットを作り出すことと
を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記輸送体(100)上の前記貨物(200)の前記位置をリモートノードに送信することであって、前記送信が、前記貨物(200)が前記輸送体(100)に積み込まれている間に生じることを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
受け取られた限られた数の前記画像に基づき、前記貨物(200)の一又は複数の態様を決定することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、2023年1月18日に出願された米国仮特許出願第63/439,701号からの優先権を主張し、同出願の開示は、全体として参照により本明細書に援用される。
【0002】
[0002]本開示は、広くは、貨物の取り扱いの分野に関し、より具体的には、貨物を識別する視覚システムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]多種多様な輸送体が、貨物を移送するために使用される。例えば、航空機、遠洋航行船、及びトラックが含まれるが、これらに限定されるわけではない。移送プロセスは、一般に、貨物を輸送体上に積み込むこと、輸送体内の貨物を位置決めすること、第1の場所から第2の場所に貨物を移送すること、次いで、貨物を降ろすことを含む。移送プロセス中、貨物を識別し、モニタリングする必要性がある。
【0004】
[0004]既存のシステムは、輸送体上に積み込まれる貨物を識別する様々な方法を提供する。しかしながら、これらのシステムは、貨物の体積を正確に決定することはできない。十分に積み込まれていない貨物コンテナ/パレットを識別するのは困難であるため、このことは、輸送非効率性へとつながる。更に、契約された梱包利用基準にしたがって梱包整合性を測定する方法はない。この情報なしでは、整合性を強化するのは困難である。
【0005】
[0005]幾つかの既存のシステムは、貨物の重量を使用して、輸送体の積み荷を識別及び/又は提供する。しかし、貨物の様々なサイズ及び寸法のため、貨物の重さを正確に量ることは困難である。更に、たとえ重量が正確に決定されても、この重量に基づいて体積を決定することは、困難であり、かつ/又は効果的でない。正確な体積決定なしでは、積み荷プロセスの非効率性は継続して生じる。
【0006】
[0006]幾つかの既存のシステムは、貨物を視覚的に検査するオペレータを必要とする。オペレータは、貨物の観察された態様に基づき、梱包の効率性を決定する。しかし、貨物の視覚的識別は、不正確であることが分かっている。体積を決定するための基準は主観的であり、異なるオペレータの間で不正確な結果へとつながる。
【0007】
[0007]既存のシステムは、正確な体積見積を提供しないので、個々の貨物の積み荷と輸送体の全体の積み荷とが食い違う。更に、貨物の追加の梱包/再梱包を考慮した非効率性を識別する機構が存在しない。
【発明の概要】
【0008】
[0008]一態様が、輸送体上に積み込まれている貨物をモニタリングするように構成された計算装置を対象とする。計算装置は、メモリ回路と、メモリ回路内に記憶されたプログラミング命令にしたがって、輸送体に添えられた少なくとも1つの電気光学センサから貨物の画像を受け取ることと、画像内の貨物を識別することと、貨物の体積を含む、貨物の一又は複数の態様を計算することと、貨物の画像に基づき、貨物が積み込まれる輸送体での位置を決定することと、輸送体の積み込まれた位置に基づき、貨物の体積を含む一又は複数の態様を貨物に関連させることとを行うよう動作するように構成された処理回路とを備える。
【0009】
[0009]別の態様では、処理回路は、画像のうちの少なくとも1つに基づき、貨物を識別するように更に構成されている。
【0010】
[0010]別の態様では、処理回路は、輸送体の位置合わせエリア内に貨物の一時的な位置を決定することと、位置合わせエリアに位置決めされた後、貨物が入る輸送体内のレーンを決定することと、貨物が最終的に位置決めされるレーンに沿った場所を決定することとを行うように構成されている。
【0011】
[0011]別の態様では、通信回路が、輸送体に載っている間、輸送体上の貨物の位置を、通信ネットワークを通じてアップロードするように構成されている。
【0012】
[0012]別の態様では、処理回路は、画像の中の第1のセットのピクセルを貨物として識別し、別の第2のセットのピクセルをセマンティックセグメンテーションを通した別の物体として識別するために、セマンティックセグメンテーションを使用することと、貨物の識別の信頼値を決定することとを行うように構成されている。
【0013】
[0013]別の態様では、処理回路は、貨物の各実例をカプセルに包む境界ボックスを有する画像内の貨物を識別することと、貨物の識別の信頼値を決定することとを行うように更に構成されている。
【0014】
[0014]別の態様では、処理回路は、画像に基づき、貨物上の点を決定し、点に基づき、輸送体内の貨物の位置を追跡するように構成されている。
【0015】
[0015]別の態様では、処理回路は、主要なカメラ及び一又は複数の従属のカメラからの画像を受け取ることと、貨物を捕捉する主要なカメラからの画像を選択することと、主要なカメラから選択された画像と同時に撮像された、一又は複数の従属のカメラからの画像を選択することと、選択された画像のみに基づき、貨物を識別することとを行うように更に構成されている。
【0016】
[0016]別の態様では、処理回路は、主要なカメラ及び一又は複数の従属のカメラから選択されなかった画像を破棄するように更に構成されている。
【0017】
[0017]別の態様では、処理回路は、画像に基づき、貨物の3Dメッシュ又は3D点群のうちの一方を計算し、3Dメッシュ又は3D点群を使用して、貨物の体積を決定するように更に構成されている。
【0018】
[0018]一態様が、輸送体上に積み込まれている貨物をモニタリングするように構成された計算装置を対象とする。計算装置は、メモリ回路と、メモリ回路内に記憶されたプログラミング命令にしたがって、
複数の電気光学センサから貨物の画像を受け取ることと、画像を分析し、貨物を識別することと、画像に基づき、貨物上の点を決定することと、輸送体によって移送する間、貨物が積み込まれる輸送体での位置を決定することとを行うよう動作するように構成された処理回路とを備える。
【0019】
[0019]別の態様では、処理回路は、貨物の形状、及び貨物の寸法を決定するように更に構成されている。
【0020】
[0020]別の態様では、処理回路は、複数の電気光学センサから受け取られた限られた数の画像を選択し、限られた数の画像に基づき、貨物を識別するように更に構成されている。
【0021】
[0021]別の態様では、処理回路は、主要なカメラ及び一又は複数の従属のカメラからの画像を受け取ることと、貨物を捕捉する主要なカメラからの画像を選択することと、主要なカメラから選択された画像と同時に撮像された、一又は複数の従属のカメラからの画像を選択することと、選択された画像のみに基づき、貨物を分析し、識別することとを行うように更に構成されている。
【0022】
[0022]別の態様では、処理回路は、主要なカメラ及び一又は複数の従属のカメラから選択されなかった画像を破棄するように構成されている。
【0023】
[0023]一態様が、輸送体上に積み込まれている貨物をモニタリングする方法を対象とする。本方法は、複数の電気光学センサから貨物の画像を受け取ることと、限られた数の画像を含む、画像のワーキングセットを決定することと、画像のワーキングセット内の貨物を識別することと、画像のワーキングセットに基づき、貨物上の点を決定することと、画像のワーキングセットに基づき、貨物の体積を決定することと、輸送体によって移送する間、貨物が積み込まれる輸送体での位置を決定することとを含む。
【0024】
[0024]別の態様では、本方法は、貨物を捕捉しない画像を破棄することを更に含む。
【0025】
[0025]別の態様では、本方法は、貨物を捕捉する主要なカメラからの画像を選択することと、主要なカメラから選択された画像と同時に撮像された、一又は複数の従属のカメラからの画像を選択することと、選択された画像からワーキングセットを作り出すこととを更に含む。
【0026】
[0026]別の態様では、本方法は、貨物が輸送体に積み込まれる間、送信が生じた状態で、輸送体上の貨物の位置をリモートノードに送信することを更に含む。
【0027】
[0027]別の態様では、本方法は、受け取られた限られた数の画像に基づき、貨物の一又は複数の態様を決定することを更に含む。
【0028】
[0028]上述の特徴、機能、及び利点は、様々な態様において単独で実現することができ、又は、更に別の態様において組み合わせることができるが、これらの更なる詳細は、以下の記載及び図面を参照することによって確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】[0029]視覚システムを使用する方法のフロー図である。
図2】[0030]視覚システムを有する輸送体の等角図である。
図3】[0031]輸送体の開口部を通じて積み込まれる貨物の等角図である。
図4】[0032]計算装置及びカメラを含む視覚システムの概略図である。
図5】[0033]輸送体上に積み込まれている貨物をモニタリングする方法のフロー図である。
図6】[0034]画像内で識別される貨物の概略図である。
図7A】[0035]異なるカメラによって捕捉された画像のチャートである。
図7B】[0036]異なるカメラによって捕捉された画像のチャートである。
図7C】[0037]異なるカメラによって捕捉された画像のチャートである。
図8】[0038]それぞれが貨物を捕捉する画像のセットである。
図9】[0039]輸送体の内部空間の概略図である。
図10】[0040]貨物が積み込まれた輸送体の内部空間の概略図である。
図11】[0041]通信ネットワークの概略図である。
図12】[0042]視覚システムの一部である計算装置の概略図である。
図13】[0043]視覚システムの適用の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[0044]本開示は、容積測定貨物の体積見積のための自動視覚システムを対象とする。1つの特定の適用は、輸送体上に貨物を積み込む間の使用のためである。次いで、貨物のための正確な体積見積が、多種多様な分析を決定するために使用され得、多種多様な分析は、貨物の体積、貨物の寸法、及び輸送体内での貨物の配置を含むが、これらに限定されるわけではない。この分析はまた、輸送体の積み荷の効率性、及び輸送体内での貨物の場所などの輸送体積み荷態様を含む。非効率性は、移送中に識別され得、貨物を降ろすこと、効率性を向上させるために追加の材料を貨物に付加すること、次いで再梱包された貨物を再び積み込むことによってなどで対処され得る。
【0031】
[0045]システムは、自動システムである。これは、オペレータの介在を最小化及び/又は除外する。システムは、電気光学センサによって自動的に捕捉された画像を利用する。システムは、機械学習画像データ品質フィルタを更に利用して、画像の数量、ひいては3D画像分析のために使用されるデータ量を低減する。システムはまた、接続性と一致するようにアップロード/出力されたデータ忠実度及び動的データを低減するように構成され、一又は複数のリモートノードに送信されるデータを優先させ得る。一実施例では、システムは輸送体と一体化しており、輸送体が動作する様々な場所での使用を提供する。別の実施例では、システムは、静止した地理的な場所(例えば、ウェアハウス又は空港積み荷施設)に取り付けられる。
【0032】
[0046]図1は、視覚システムの処理の高水準概要を示す。処理は、貨物の画像を捕捉することを含む(ブロック300)。次いで、捕捉された画像は、貨物の体積を決定するために分析される(ブロック302)。次いで、この情報は、一又は複数のリモートノードに送られる(ブロック304)。
【0033】
[0047]一実施例では、視覚システム15は、貨物を移送するように構成された輸送体100に一体化される。視覚システム15は、貨物の画像を捕捉する電気光学センサ70、及び体積を決定し、データをリモートノードに送る計算装置20を含む。図2は、輸送体100が航空機である特定の実施例を示す。輸送体100は、貨物を保持するように構成された内部空間103を含む胴体101を含む。一又は複数のドア102が、内部空間103内の貨物の積み下ろしを提供する。
【0034】
[0048]図3は、輸送体100内に積み込むためにプラットフォーム201に位置決めされている貨物200を示す。輸送体胴体101のドア102が開位置にある。これは、貨物200が胴体101の開口部104を通じて、内部空間103内に移動することをもたらす。貨物200は、様々な形状及びサイズを有し得る。一実施例では、貨物200は、手荷物、運送貨物、及び郵便物を広胴型及び特定の狭胴型航空機上に積み込むために使用されるコンテナを含むユニットロードデバイス(ULD)を含む。別の実施例では、貨物200は、パレットに位置決めされ、包装材料と一緒に保持されるより小さいコンテナ(例えば、箱、木箱)を含む。
【0035】
[0049]電気光学センサ70が輸送体100に位置決めされて、貨物200が開口部104を通って移動するときに貨物200の画像を捕捉する。以下の開示は、カメラである電気光学センサ70を含むが、他の種類の電気光学センサは、貨物200の画像を捕捉するために使用され得る。カメラ70は、ドア102のうちの一又は複数、開口部104の胴体壁部、及び内部空間103内を含む様々な場所で輸送体100に取り付けられる。カメラ70は、貨物200の個々の別々の画像及び/又は貨物200の映像を捕捉するように構成される。カメラ70は、2次元及び3次元の画像を捕捉するように構成される。
【0036】
[0050]一実施例では、複数のカメラ70がドア102のそれぞれに位置決めされる。ある特定の実施例では、3つのカメラ70が輸送体100のドア102のそれぞれに位置決めされる。カメラは、異なる見方から貨物200の画像を捕捉するように位置決めされる。カメラ70は、貨物200の異種の見方を取得するように位置決めされる。異なる見方は、貨物200の異なる側を捕捉して、より正確な体積見積を提供し、カメラ70の一又は複数が動作しない又はビューがブロックされた場合には、余剰の画像を提供する。
【0037】
[0051]一実施例では、カメラ70は固定された視野を含む。これは、視野の端から端まで移動する貨物200を含む捕捉されるべき画像のシーケンスを提供する。例えば、シーケンスの第1の画像は画像の第1の側で貨物200を捕捉し、第2の画像は画像の中央で貨物200を捕捉し、第3の画像は視野の反対側の第2の側で貨物を捕捉する。
【0038】
[0052]一実施例では、カメラ70はヒータを装備している。ヒータは、カメラのビューをふさぎ得る凝縮を防止/低減する。追加的に又は代替的に、カメラは明るい光源(例えば、日光/ヘッドライト)からまぶしい光を和らげる偏光子を含む。一実施例では、カメラ70はレーザなどの能動的エネルギーを含まない受動的カメラである。受動的カメラは、制限的な必要条件を有する空港では、ディプロイ及び動作するのにより適切となる。
【0039】
[0053]図4は、計算装置20及びカメラ70を含む視覚システム15の概略図を示す。一実施例では、カメラ70はデータバス29を通して計算装置20と通信する。システムは、カメラ70から計算装置20にカメラデータの送達を可能にするために、イーサネットの出力を利用する。カメラ70は、様々な他の無線及び有線構造を通じて計算装置20に画像を送り得る。
【0040】
[0054]一実施例では、視覚システム15は輸送体100と一体化している。計算装置20は、貨物200の計算のみを提供する独立型装置であり得る。別の実施例では、計算装置20は、一又は複数の追加の機能を実行する。例えば、計算装置20は、輸送体100の動作を監督する飛行制御コンピュータの一部であり得る。別の実施例では、計算装置20は、輸送体100の至るところに位置するカメラ70を備え、乗客及び/又は貨物をモニタリングするために使用される視覚システム全体の一部である。更に別の実施例では、計算装置20は輸送体100から遠隔に位置する。一実施例は、カメラ70から画像を受け取り、視覚データを処理するリモートサーバである計算装置20を含む。
【0041】
[0055]計算装置20は、カメラ70から画像を受け取る。計算装置20は、機械学習知覚、写真測量法、及び自動化されたソフトウェアモジュールの組み合わせを使用して、データをリアルタイムで自動的に処理し、送達するように構成される。計算装置20は、データ量及びジョブの必要とされるパラメータに応じて、分から時間の範囲に及び得る良いタイミングでデータを処理するように構成される。一実施例では、計算装置20は、カメラ70から画像を受け取って20分以内に、画像を処理し、体積計算を決定するように構成される。
【0042】
[0056]図5は、貨物200の体積及び輸送体100での位置を決定する方法を示す。最初に、カメラ70は貨物200の画像を捕捉する。画像の数は変動し得る。画像は、計算装置20によって受け取られる(ブロック310)。計算装置20は、画像を処理して貨物200を識別し(ブロック312)、追跡のために使用される貨物200上の点を決定する(ブロック314)。画像のサブセットが更なる処理のために選択され(ブロック316)、貨物の体積を決定する(ブロック318)。計算装置20が利用可能な情報を使用して、輸送体100上での貨物200の位置を決定する(ブロック320)。貨物200が位置する位置に基づき、体積を含む一又は複数の態様が、貨物200と関連させられる。
【0043】
[0057]貨物検出(ブロック312)が、カメラ70から送られた画像内の貨物200を識別する。一実施例では、画像内の貨物200の場所を識別するために、識別は、セマンティックセグメンテーション及び境界ボックスを使用する。セマンティックセグメンテーションは、ラベル又はカテゴリを、画像の中のピクセルと関連させる深層学習アルゴリズムである。計算装置20は、貨物200を形成するピクセルの収集を識別する。計算装置20は、貨物200の一部ではない画像の中のピクセルも識別する。幾つかの実施例では、これらの他のピクセルは、別の物体として識別される。
【0044】
[0058]一実施例では、計算装置20は畳み込みニューラルネットワークの使用を通じて訓練されて、貨物検出を実行する。畳み込みニューラルネットワークは、画像を撮像し、重量及び偏りなどの重要性を画像内の様々な異なる態様に割り当てる深層学習アルゴリズムであり、様態を区別することができる。一実施例では、計算装置20は、訓練ライブラリに記憶される訓練用画像を使用して、訓練される。訓練用画像は、計算装置20内の別個の記憶、メモリ回路の一部、又はリモートデータベースなどの、計算装置20から遠隔に記憶される別個の構成要素であり得る。一実施例では、訓練用画像は、カメラ70によって捕捉される見方とは異なる見方から捕捉される。別の実施例では、訓練用画像は、異なる設定で貨物200の映像を含む(例えば、積み荷エリアの通路の貨物、空港カートによって移動されている貨物)。ある特定の実施例では、映像はユーチューブから取得される。
【0045】
[0059]画像内の貨物200を検出することに加えて、プロセスは、貨物200の形状及びサイズを更に決定する。この分析は、貨物200を画像内の他のエリアに対して分類するセマンティックセグメンテーションに基づく。分類されたピクセルに基づき、貨物200の全体のサイズ及び寸法が決定される。
【0046】
[0060]貨物検出プロセスは、画像を分析し、画像内の貨物200を識別する。分析の結果に基づき、アルゴリズムは画像内の識別された貨物に信頼値を割り当てる。信頼値は、画像の識別された様態が実際に貨物である可能性がどの程度であるかを表す。一実施例では、信頼値は、1.00(最も高い信頼値)から変動し、下方に低減する。図6は、計算装置20によって分析された画像71を示す。分析は、画像71内で視認できる様々な別個の貨物200を識別する。識別された貨物200をカプセルに包む境界ボックス73が形成される。信頼値72が各貨物200に対して決定される。この実施例では、信頼値72は、画像71内でより十分に視認できる貨物200に対してより高くなる。画像71内でより隠された貨物200は、より低い信頼値72を有する。一実施例では、信頼値は、ニューラルネットワークを使用した標準の物体検出を使用して決定される。
【0047】
[0061]プロセスは、貨物上の点を識別することを含む(ブロック314)。この点は、貨物200がカメラ70の視野を通じて移動するときなど、貨物200が異なる画像71で追跡されることをもたらす。一実施例では、これは、画像71内の貨物200の特定の点の場所を決定することを含む。例えば、画像71内の貨物200の重心の位置である。他の実施例は、貨物200上の別の点(限定されるわけではないが、コーナー、上縁部上の点、下縁上の点など)を選択することを含む。
【0048】
[0062]幾つかの実施例では、点は、複数の画像71で一貫している貨物200の部分に沿って位置決めされる。例えば、貨物200は堅いULDコンテナを含む。選択された点は、各側が堅いので、側のうちの1つに沿って位置し、貨物200の他の部分に対しては移動しない。別の実施例では、貨物200は、箱の上に大まかに延在する防水布を伴う箱の積み重ねである。防水布は移動可能であり、異なる画像71では別の相対的な位置を有するため、貨物200のために選択された点は、防水布で覆われていない箱の1つの上にある。幾つかの実施例では、貨物200の下部の特徴は、デフォルトの点として選択される。下部は通常、貨物200の他の部分よりも移動する可能性の低い堅い部材(例えば、パレット、ULDの堅い側)である。
【0049】
[0063]幾つかの実施例では、画像71は、画像が捕捉された時間を示すタイムスタンプを含む。タイムスタンプは、カメラ70又は計算装置20によって適用され得る。タイムスタンプは、貨物200の移動、及びカメラ70によって捕捉される異なる画像を追跡するために、計算装置によって使用され得る。
【0050】
[0064]ある期間にわたって画像を捕捉する複数のカメラを使用する視覚システム15では、画像の数は大量のデータをもたらし得る。プロセスは、カメラ70によって捕捉された全画像から限られた数の画像を選択することを含む(ブロック316)。限られた数の画像は、カメラ70から受け取られた画像の総数よりも少ないワーキングセットである。選択は、処理されるべきデータ量を低減し、そのことが、記憶及び処理出力を低減し、処理時間を低減する。選択された画像を使用することにより、貨物の体積を決定する際、より良い画像分析がもたらされる。
【0051】
[0065]画像選択プロセスは、識別された点が所定のエリアに位置する画像71を識別し、選択する。一実施例では、選択は、画像を選択するために、時空間的なフィルタを使用する。計算装置20は、貨物200が一又は複数のカメラ70の視野を通って移動するある期間にわたり捕捉された、一連の画像及び/又は映像シーケンスを受け取る。計算装置20は貨物200を識別し、時空間的なフィルタを通った点を識別する。シーケンスのより早い画像について、点は画像の第1のエリア内にある。シーケンスのより遅い画像は、画像の第1のエリアから第2のエリアまで移動した点を含む。シーケンスの最後の画像は、第3のエリアに移動した点を含む。一実施例では、画像は、輸送体100に積み込まれている貨物200のシーケンスを含む。貨物200は、左から右へシーケンス内の視野を通って移動する。より早い画像は、画像の左側に沿って位置する貨物200を含み、より遅い画像は、画像の中央に沿って位置する貨物200を含み、次いで、画像は最終的に、画像の右側に沿った貨物200を含む。計算装置20は、識別された点が画像の予想されたエリアに位置決めされる画像を選択するために、時空間的なフィルタリングを使用する。
【0052】
[0066]別の実施例では、計算装置20は、選択された点が画像の選択されたエリア内にある画像を選択する。例えば、選択されたエリアは、画像の中心点を中心に置く。識別された点が所定のエリア内に入る画像が使用される。
【0053】
[0067]幾つかの実施例では、画像は、カメラ階層に基づき選択又は破棄される。一実施例は、主要であるカメラ70及び従属である他のカメラ70のうちの一方を含む。主要によって捕捉される貨物を含む画像は、同時に従属によって捕捉された画像として保存される。主要によって捕捉される、貨物を含まない画像は、同時に従属によって捕捉された画像と同様に破棄される。図7Aは、カメラ1が主要で、カメラ2及び3が従属である状態の、主要-従属配置の実施例を示す。カメラのそれぞれは、別の時間にそれぞれ7つの画像を捕捉する(例えば、それぞれ所定の時間空けた画像の進行)。カメラ1によって捕捉された最初の4つの画像(画像1~4)は貨物を含み、したがって保存される。カメラ2及び3によって同時に捕捉された画像も保存される。カメラ2及び3からのこれらの画像は、貨物を含んでもよいし、含まなくてもよい。カメラ1によって捕捉された画像5~7は貨物を含まず、したがって破棄される。同様に、カメラ2及び3によって同時に捕捉された画像5~7も、破棄される(貨物を捕捉しても捕捉しなくても)。
【0054】
[0068]別の実施例では、カメラ70のそれぞれは独立している。貨物200を含む、カメラ70のいずれかによって捕捉された画像は保存される。貨物200を含まない、カメラによって捕捉された画像は破棄される。図7Bは、独立したカメラを有する実施例を示す。カメラ1からの画像1~4は、それらが貨物200を含むので保存される。カメラ1からの画像5~7は、それらが貨物を捕捉しないので破棄される。カメラ2の画像3~5は、画像1、2、6及び7が破棄されて、保存される。カメラ3の画像4~6は、画像1~3及び7が破棄されて、保存される。
【0055】
[0069]別の実施例では、カメラが貨物を含む画像を捕捉すれば、その時点からの画像は、カメラのそれぞれについて保存される。いずれのカメラによっても貨物が捕捉されないときに捕捉された画像は、破棄される。図7Cは、画像のどれも貨物を捕捉していないので破棄される、カメラ1~3の第1の画像のそれぞれを含む。カメラ1の画像が貨物を捕捉するので、カメラのそれぞれからの第2の画像は保存される。カメラ1及び2が貨物を捕捉するので、各カメラからの第3の画像は保存される。カメラ2が貨物を捕捉するので、第4の画像は保存される。カメラ2及び3が貨物を捕捉するので、第5の画像は保存される。第3のカメラが貨物を捕捉するので、第6の画像は保存される。画像のどれも貨物を捕捉していないので、カメラからの第7の画像は破棄される。
【0056】
[0070]図7A~7Cは、3つのカメラを有する実施例を含む。画像をフィルタリングするためのこれらの階層は、様々な数のカメラを有する視覚システムに適用され得ることが理解される。更に、図7A~7Cは、破棄される選択されない画像を有する実施例を含む。他の実施例では、選択されない画像は記憶されるが、貨物分析の一部としては使用されない。
【0057】
[0071]一又は複数のフィルタリングステップは、体積見積のために保存し、使用されるべき選択された画像を提供する。選択されなかった画像は、このプロセスのために使用されない。選択されなかった画像は、計算装置20で記憶され得るか、又はリモートデータベースなどのリモート記憶場所に送られ得る。幾つかの実施例では、選択されなかった画像は破棄される。
【0058】
[0072]一実施例では、フレーム選択はまた、余剰の画像71も決定する。余剰の画像71は、将来の画像処理のためにデータからフィルタリングされ、データ記憶及び処理能力を再び制限し、一方、画像分析のために必要な画像71を依然として提供する。図8は、ある期間にわたってカメラ70によって捕捉された画像71a、71b、71cのシーケンスを示す。捕捉された画像71の頻度は変動し得る。画像71a~71cのそれぞれは、輸送体100上に積み込まれている貨物200を捕捉する。画像捕捉の頻度及び/又は輸送体に積み込まれている貨物200のスピードのため、各画像は、画像71の実質的に同じ位置に位置する貨物200と同様である。アルゴリズムは、複数の画像71の余剰性を検出し、後続の画像分析に使用されないように、画像のうちの一又は複数を除去するように構成される。この実施例では、第2の画像71bは、余剰であり、除去されるように決定される。
【0059】
[0073]一実施例では、アルゴリズムは、貨物200の重心、エリア、及び輪郭形状のうちの一又は複数を追跡するセマンティックセグメンテーションを利用する。アルゴリズムは、各画像71のための空間分布を計算する。効果的な空間分布は、画像セットにわたり計算され、余剰性を決定するために使用される。
【0060】
[0074]上記で開示の幾つかの実施例では、プロセスは、追加の処理のために選択された画像のみを使用する。他の実施例では、プロセスは、カメラ70によって捕捉される画像の全てを使用する。
【0061】
[0075]画像の追加の処理は、貨物200の体積を決定することを含む(ブロック318)。処理は、貨物200の様々な寸法(例えば、高さ、長さ、幅)及び/又は輪郭を決定することを含む。一実施例では、体積決定は、写真測量、自動メッシュ閉鎖、及び体積見積を含む一連の処理ステップを使用する。
【0062】
[0076]写真測量は、画像71に基づき、貨物200に関する物理的特性を決定する。一実施例では、プロセスは、画像71に基づき、3D容積測定メッシュを決定する。プロセスは、画像から3次元測定を引き出す。一実施例では、プロセスは、画像のスケールに対して画像71の2つの識別された点に基づき、貨物200上の2つの点の間の距離を決定する。一実施例では、プロセスは、測定を決定するとき、グレイスケール画像を使用する。
【0063】
[0077]処理は、画像71に基づき、貨物200の3D容積測定メッシュを作り出す。処理は、固定されたパラメータを使用し、6自由度で画像71の見方を決定する(例えば、画像が捕捉されるときの貨物200に対するカメラ70の場所)。プロセスは、画像71の間の視覚的な特徴の対のセットを見積もり、次いで、一致した視覚的な特徴から、見積もられた疎な3D点群を計算する。プロセスは、更に3Dメッシュを点に一致させる。プロセスは、モデルの中の間隙を満たす自動メッシュ閉鎖を更に含む。間隙は、画像71から決定され得る不十分なデータによって生じる。プロセスは、形成された3Dモデル内にあるデータの欠如によって生じた孔を識別する。次いで、プロセスは、既存の3Dの形状を分析し、形状を一致させて3Dモデルの残りを完成させる。モデルが完成すると、プロセスは貨物200の体積を決定する。体積見積は、スケールに基づき、3Dモデルの寸法を決定し、次いで、体積を決定するために計算を実行することを含み得る。
【0064】
[0078]別の実施例では、画像分析は、画像からの測定値及び画像の既知のスケールを使用して、体積を決定する。画像上の識別された点の間の距離は、スケールに対して計算されて、貨物200の寸法を決定する。
【0065】
[0079]プロセスは、輸送体100の内部空間103内の貨物200の位置を決定することを更に含む(ブロック320)。このプロセスでは、画像を使用して、貨物200が輸送体100のどこに位置するかを決定し、輸送体100の既知のレイアウトを使用して、位置を決定する。
【0066】
[0080]図9は、貨物200が輸送体100に積み込まれる胴体101の、内部空間103及び開口部104を示す。内部空間103は、開口部104から内側の位置合わせエリア106を更に含む。位置合わせエリア106は、内部空間103内に延在するレーン105のうちの1つに沿って貨物200を位置合わせすることをもたらす。積み荷の間、貨物200は位置合わせエリア106内に移動し、レーン105のうちの1つと位置合わせし、次いで、選択されたレーン105に下げられる。貨物200は、レーン105の端部、又は既にレーン105に積み込まれた他の貨物200に達するまで、レーン105に沿って移動する。図9は、内部空間103が6つのレーン105を含む実施例を含む。他のレイアウトは、様々な構成において多数又は少数のレーン105を含む。
【0067】
[0081]カメラ70のうちの一又は複数は、位置合わせエリア106に位置合わせされた貨物200の画像を捕捉するように位置決めされる。計算装置20は、位置合わせエリア106内の貨物の位置を決定する。一実施例では、計算装置20は、貨物200上の識別された点を追跡し、レーン105に対する場所を決定する。計算装置20は、内部空間103内の点の位置に基づき、貨物200が特定のレーン105と位置合わせされることを決定する。一実施例では、貨物200の重心が追跡され、レーン105のうちの1つと位置合わせするように決定される。別の実施例では、計算装置20は、レーン105のそれぞれを識別するために、重心などの識別された点が、位置合わせエリア106の予め指定された閾値をいつ超えるかを決定する。様々な実施例では、計算装置20は、どのレーン105が入っているかを決定するために、貨物200の動きを更にモニタリングする。例えば、計算装置20は、貨物が特定のレーン(例えばレーン4)を有する位置合わせエリア106に位置合わせされることを追跡し、次いで、レーン(例えばレーン4)に沿った貨物の移動をモニタリングして、最初のレーン決定は正確であることを確認する。
【0068】
[0082]図10は、内部空間103内に4つのレーン105a~105dがある実施例を示す。貨物200のうちの2つのユニットは、既にレーン105aに積み込まれ、貨物200の1つのユニットは、レーン105b、105cのそれぞれに積み込まれる。貨物200の後続のユニットについては、計算装置20は、位置合わせエリア106内に貨物200の場所を決定して、適用できるレーン105を決定する。一実施例では、計算装置20は、レーン105の少なくとも最初の部分に沿った移動をモニタリングすることによって、レーン105を更に確認する。一実施例では、積み荷は、貨物200をレーン105の中の可能な限り遠くに移動させることを含む。別の実施例では、貨物200は、レーン105に沿った任意の位置に位置し得る。
【0069】
[0083]計算装置20は、輸送体100の中の貨物200の場所の記録80を更に維持する。記録80は、レーン105及びレーン105内の位置を含む。例として図10を使用して、レーン105bに積み込まれる貨物200の後続のユニットは、レーン105b、第2の位置としてリストされる。レーン105aに積み込まれる貨物200の後続のユニットは、レーン105a、位置3に位置する。位置に加えて、計算装置20は、計算された体積特性を貨物200と関連させる。この関係により、計算装置20は、貨物200の特定のユニットと関連する寸法の位置を突き止めることができる。
【0070】
[0084]内部空間103内の貨物200の位置及び既知の体積は、様々な分析のために使用され得る。分析の実施例は、貨物の個々のユニットの効率性(例えば、貨物体積、貨物サイズ、貨物密度、及び貨物200を識別すること)を含む。追加的に又は代替的に、分析は、輸送体レベルであり、積み込まれた内部空間103の効率性を決定することができる。
【0071】
[0085]計算装置20によって決定されたデータは、一又は複数のリモートノード99に送達される。システムは、ノード99との通信能力の接続性及び帯域幅を検出するように構成される。計算装置20は、データを様々なレベルの忠実度にパッケージし、優先順位を付けてデータを出力できる。一実施例では、このことは、輸送体100が目的地に達する前に、作用できるように、最も小さく最も高い価値のデータをまず送達することを含む。システムはまた、作用し得るデータをクラウドに出力させることができ、次いで、データは、一又は複数のリモートノードに送達される。
【0072】
[0086]輸送体100は、一又は複数の異なる通信チャネルを通じて、リモートノード99と通信するように構成される。図11に示されるように、通信は、無線通信ネットワーク98を通じて生じる。無線通信ネットワーク98は、パケットデータネットワーク(PDN)97を含み得る。PDN97は、インターネットなどの公共ネットワーク、又は私的ネットワークを含み得る。無線通信ネットワーク98は、移動通信ネットワーク(MCN)96(例えば、WCDMA、LTE、又はWiMAXネットワーク)を含み得る。MCN96は、コアネットワーク、及び一又は複数の基地局を含む無線アクセスネットワークを含む。MCN96は、現在知られる又は後に開発される任意の通信基準にしたがって動作する従来のセルラーネットワークであり得る。例えば、MCN96は、Wideband Code Division Multiple Access(WCDMA)ネットワーク、Long Term Evolution(LTE)ネットワーク、又はWiMAXネットワークを含み得る。MCN96は、PDN97にアクセスするように更に構成される。
【0073】
[0087]輸送体100はまた、Wifiインターフェースとして一般に知られている、基準の802.11ファミリーにしたがって動作するWireless Local Area Network(WLAN)95を通じて通信し得る。通信は、一又は複数の衛星90を通じても利用可能であり得る。衛星90は、地上局91のうちの一又は複数を通じて通信し得る。
【0074】
[0088]輸送体100は、異なる時間に、異なる通信のチャネルを使用し得る。例えば、飛行中の航空機は、衛星90を使用して通信し得る。同じ航空機は、地上にあるとき及び空港に駐機しているとき、MCN96及び/又はWLAN95を通じて通信し得る。
【0075】
[0089]計算装置20は、リアルタイムで利用可能な帯域幅を測定及び見積もるように構成される。幾つかの実施例では、計算装置20は、機内インターネット接続を利用し、軽量データの最初のセットをアップロードする。一実施例では、軽量データは、約1MBである。軽量データは、既知のサイズで、所与の時間にわたってアップロードされる。次いで、計算装置20は、利用可能なインターネット接続スピードを見積もる。一実施例では、計算装置20はインターネット接続を分析し、衛星経由でAircraft Communications Addressing and Reporting System(ACARS)及び/又はVHF通信を自動的に選択して、軽量データを送信する。他の実施例では、計算装置20は、異なる通信リンクを使用して、データを送信する。追加的に又は代替的に、輸送体は、LTE/4Gセルラーデータ及び輸送体アンテナを利用して、測定のときに輸送体からデータをアップロードする。
【0076】
[0090]一実施例では、計算装置20は、3つの忠実度レベルを区別する。軽量忠実度レベルは、数的体積、3次式データ、体積使用のパーセントなどの数値/整数値データを含むが、これらに限定されるわけではない。中間の忠実度レベルは、様々な解決法であり得る単一の画像のためである。3番目に高い忠実度レベルは、3Dモデル及びメッシュモデルを含む。一実施例では、3Dモデルは、1.2MBから6.0MBの範囲のサイズにわたる。
【0077】
[0091]計算装置20はまた、loading instruction report(LIR)にアクセスし得る。LIRは、輸送体100に積み込み、輸送体100のどこに貨物200を積み込み、位置決めするか命令を提供するオペレータによって使用されて、重量及びバランスの制限に従う。LIRデータがない場合は、計算装置20は、real-time last in-first out(LIFO)システムを利用して、分析を開始する。
【0078】
[0092]計算装置20は、貨物200を分析するための要求を受け取る。要求は、リモートノード99(例えば顧客)によって輸送体100へ送信される。積まれた要求は、必要に応じて再度優先されて、体積の計算及び他の分析を促進する。
【0079】
[0093]計算装置20は、計算装置20からのデータの陳腐化をパージして、メモリ回路を満たされることから防止する。計算装置20は、メモリ回路で利用可能な残りの記憶をモニタリングし、記憶の閾値に達したときに過剰なデータをパージする。一実施例では、計算装置20は、残りの記憶を評価するスケジュール記憶評価を定期的に実行する。残りの記憶が閾値を下回る場合、データが記録された時間に基づくデータは除去される。このことは、データを消去すること又は別の場所にデータを記憶することを含み得る。一実施例では、通常の動作の間、輸送体に十分なデータ出力の帯域幅が利用可能ではないため、モジュールが使用される。一実施例では、計算装置20は、実行可能なインターネット接続を定期的に取得し、データは、消去されるのではなく別の記憶場所にアップロードされる。
【0080】
[0094]図12に示されるように、計算装置20は、処理回路21、メモリ回路22、カメラインターフェース回路23、及び通信回路24を含む。処理回路51は、メモリ回路22に記憶されたプログラム命令にしたがって、視覚システム15の全体的な動作を制御する。処理回路21は、一又は複数の回路、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ハードウェア、又はそれらの組み合わせを含み得る。処理回路21は、必要な機能を提供するために、様々な量の計算出力を含み得る。一実施例では、処理回路21は、1テラフロップスよりも大きい計算出力を有する。増大された計算出力は、機械学習アルゴリズムを可能にし得る及び/又は畳み込みニューラルネットワークの使用を提供し得る。
【0081】
[0095]メモリ回路22は、コンピュータプログラム製品などの、プログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含み、これは、処理回路21が、本明細書に記述の技法のうちの一又は複数を実装するように構成する。メモリ回路22は、例えば、読み取り専用メモリ、及びフラッシュメモリなどの様々なメモリ装置を含み得る。メモリ回路22は、図12に示されるように別個の構成要素であり得、あるいは処理回路21に組み込まれ得る。あるいは、処理回路21は、例えば、処理回路21が専用かつ非プログラム式である少なくとも幾つかの実施形態にしたがって、メモリ回路22を省略し得る。メモリ回路22は、リアルタイム処理及び記憶のために、ランタイムメモリへの画像のロードを支持するように構成される。一実施例では、メモリ回路22は、ソリッドステート装置(SSD)を含む。
【0082】
[0096]計算装置20は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)81を含む。GPUは、操作するのに設計された特殊な電子回路であり、メモリ回路22を変更して、出力用に意図されたフレームバッファにおける画像の生成を加速させる。GPU81は、必要な機能を提供するために、様々な量の計算出力を含み得る。一実施例では、GPU81は、1テラフロップスよりも大きい計算出力を有する。この処理能力は、大規模機械学習を提供する。一実施例では、計算装置20は、別個のGPU81を含む。別の実施例では、この処理は処理回路21で実行される。
【0083】
[0097]メモリ回路22は、貨物200の記録80を記憶するように構成される。記録80は、輸送体100の貨物200の、計算された体積及び場所を含む。記録80は、貨物200に関する追加の情報を含み得、これは例えば、重量、内容、特定の輸送命令、開始点、及び目的地点であるが、これらに限定されるわけではない。
【0084】
[0098]カメラインターフェース回路23は、カメラ70から画像を受け取ることをもたらす。カメラインターフェース回路23は、カメラ70からの片方向通信、又はカメラ70との間の双方向通信を提供し得る。
【0085】
[0099]通信回路24は、計算装置20との間の通信を提供する。通信は、輸送体100上の他の回路との通信(例えば、輸送体制御システム)及び/又はリモートノード99との通信を含み得る。通信回路24は、リモートノード99でデータを送受信することを提供する。計算装置20は、利用可能な接続性及び帯域幅を自動的に検出する。計算装置20は、通信回路24を通じて、優先されたデータの出力のために、データを変動する忠実度のレベルにパッケージする。一実施例では、優先順位付けは、最初に最も小さく最も高い値/機会の貨物データを送達するので、顧客は輸送体100が目的地に到着する前に、それに基づいて行動することができる。一実施例では、計算装置20は、作用し得るデータを自動的にクラウドに出力して、次いで、顧客に送達する。
【0086】
[00100]ユーザインターフェース28は、ユーザが貨物200に関するデータにアクセスすることをもたらす。ユーザインターフェース28は、一又は複数の入力装置27(例えば、限定されるわけではないが、キーパッド、タッチパッド、水性ボールペン、及びジョイスティック)を含む。ユーザインターフェース28はまた、貨物200に関する情報を表示する及び/又はオペレータが処理回路21にコマンドを入力するための、一又は複数のディスプレイ26を含む。
【0087】
[00101]一実施例では、計算装置20は、走査された画像データを処理し、データを一又は複数のリモートノードに出力するように、自律的に動作する。自律的能力は、プロセスを遅くし得る及び/又は誤りを作り出し得るオペレータの介在を最小化及び/又は除外する。
【0088】
[00102]図13は、視覚システム15を使用する1つの適用を示す。輸送体100が第1の場所400に位置する間、貨物200は、輸送体100上に積み込まれる。貨物200の画像がカメラ70によって捕捉され、体積見積を決定するように処理される。輸送体100が貨物200を移送している間、データはリモートノード99(例えば顧客サーバ)にアップロードされ、ここでデータは、顧客(例えば、貨物に責任のあるエンティティ)によってアクセスされる。データは分析され、貨物200は問題がある(例えば、十分詰まっていない)と決定される。輸送体100が中間の場所401に到着するとき、貨物200が輸送体100から除去され、再梱包されてより高い効率性を提供する。次いで、再梱包された貨物200は輸送体100内に再度積み込まれ、最終目的地まで移送される。
【0089】
[00103]一実施例では、視覚システム15は輸送体100内に一体化している。視覚システム15は、多種多様な輸送体100で使用され得る。輸送体100は、トラック、列車、船舶、及び航空機を含む。
【0090】
[00104]視覚システム15は、他の環境でも使用され得る。例としては、ウェアハウス、空港積み荷施設、及び分配センターが含まれるが、これらに限定されるわけではない。別の実施例では、視覚システム15は人を識別するように構成される。視覚システム15は、人の一又は複数の画像を受け取る。ある特定の実施例では、画像は人の顔である。視覚システム15は、上記で説明したように同様の方法で画像を分析する。一実施例では、このことは、複数の画像を受け取ること、及び識別するのに最も関連のある画像を決定することを含む。例えば、人の顔が不明瞭あるいはその他の方法で十分視認できない画像は破棄される。関連のある画像は分析されて、人を識別する。一実施例では、分析された画像は人の記憶された画像のデータベースに対して評価される。分析は、捕捉された画像を記憶された画像と比較して、人を識別するのに一致するものを決定する。
【0091】
[00105]分量又は測定値に関連する「実質的に(substantially)」という語句は、列挙された特性、パラメータ、又は値を正確に達成する必要はないことを意味する。むしろ、偏差又は変動(例えば、公差、測定誤差、測定精度限界、及び当業者にとって既知の他の要因を含む)が、特性によってもたらされるように意図された効果を排除しない範囲で生じ得る。
【0092】
[00106]本発明は、本発明の本質的な特性から逸脱しない限り、本明細書に具体的に提示された方法よりも他の方法で実施され得る。本実施形態は、あらゆる点で、例示的かつ非限定的であるとみなすべきであり、添付の特許請求の範囲の意味及び均等性の範囲内に入る全ての変更は、特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【外国語明細書】