(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102159
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21V 3/02 20060101AFI20240723BHJP
F21V 3/00 20150101ALI20240723BHJP
F21V 3/08 20180101ALI20240723BHJP
F21S 43/20 20180101ALI20240723BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240723BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20240723BHJP
H01L 33/58 20100101ALI20240723BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240723BHJP
【FI】
F21V3/02
F21V3/00 530
F21V3/00 510
F21V3/08
F21S43/20
F21S2/00 481
H01L33/50
H01L33/58
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024071485
(22)【出願日】2024-04-25
(62)【分割の表示】P 2021507643の分割
【原出願日】2019-07-31
(31)【優先権主張番号】10-2018-0095319
(32)【優先日】2018-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジュンジュ
(72)【発明者】
【氏名】ハン,サルム
(57)【要約】 (修正有)
【課題】暗線が発生することを防止し、面光源の輝度を均一にするための照明装置に関する。
【解決手段】基板110と、基板110の上に所定の間隔で配置される光源120と、前記基板110及び前記光源120の上に配置される樹脂層130と、前記樹脂層130の上に配置される蛍光体層140とを含み、前記蛍光体層140は、前記光源120とオーバーラップし、フラットな領域を含む第1領域141と、前記第1領域141のエッジから前記基板110のエッジ方向に延長され、曲面を含む第2領域143とを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上に所定の間隔で配置されるN個の光源(Nは3以上の自然数)と、
前記基板及び前記光源の上に配置される樹脂層と、
前記樹脂層の上に配置される蛍光体層と、
を含み、
前記蛍光体層は、前記基板と垂直方向に前記N個の光源のうちの一部とオーバーラップ
し、フラットな領域を含む第1領域と、前記第1領域の側面から前記基板の方向に延長さ
れ曲面を含む第2領域とを含み、
前記第2領域は、前記樹脂層の側面と一番隣接する第1光源の中心から前記基板に水平
方向に接する第1地点、前記曲面の上の第2地点、及び前記第1光源の中心から前記基板
に垂直な直線が通る第3地点を含み、
前記第1光源の中心から前記第2地点までの第2距離は、前記第1光源の中心から前記
第1地点までの第1距離より大きく、前記第1光源の中心から前記第3地点までの第3距
離より小さい、照明装置。
【請求項2】
前記第1距離は、前記光源の間の距離の44%~55%である、請求項1に記載の照明
装置。
【請求項3】
前記光源の間の距離は、5.5mm~6.5mmである、請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第2領域の曲面の曲率半径は、前記基板の垂直方向の前記樹脂層の厚さと前記蛍光
体層の前記第1領域の厚さの和と同一またはより大きい、請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第2領域の曲面の曲率半径は、前記樹脂層の厚さと前記蛍光体層の前記第1領域の
厚さの和の100%~110%であり、
前記樹脂層の厚さと前記蛍光体層の前記第1領域の厚さの和は、5.5mm~6.0mm
である、請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記N個の光源は、列に合わせて配置され、行に合わせて配置されるM個の光源をさら
に含む、請求項1に記載の照明装置。
【請求項7】
前記蛍光体層は、前記第1領域と前記第2領域の間に位置し、前記蛍光体層の外面の一
地点である第4地点、及び前記基板と前記第2領域の外面が対向する第7地点を含み、
前記基板は、前記第4地点から前記基板の上面と最短距離である前記基板の第5地点を
含み、
前記基板の前記第5地点は、前記第7地点から前記第1地点に一番隣接する前記第1光
源までの距離より大きく、前記曲面の曲率半径より小さいまたは同一な領域内に配置され
る、請求項1に記載の照明装置。
【請求項8】
前記蛍光体層は、前記蛍光体層の前記第2領域と前記基板との間に前記基板と垂直な第
3領域を含み、
前記第3領域は、前記基板と対向する第6地点を含み、
前記第1光源の中心から前記第6地点までの距離は、前記第1距離より大きい、請求項
1から7のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記基板の上面を基準として前記第3領域の高さは、前記光源の高さより小さく、
前記第1地点、前記第2地点、及び前記第3地点は、前記蛍光体層の前記第2領域の外
面である、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
基板と、
前記基板の上に所定の間隔で配置されるN個の光源(Nは3以上の自然数)と、
前記基板及び前記光源の上に配置される樹脂層と、
前記樹脂層の上に配置される蛍光体層と、
を含み、
前記蛍光体層は、前記N個の光源のうちの一部と前記基板と垂直方向にオーバーラップ
するフラットな領域と、前記フラットな領域と隣接する曲面領域とを含み、
前記蛍光体層は、前記蛍光体層と前記基板が接触する第7地点、及び前記蛍光体層の前
記曲面領域と前記フラットな領域が接する第4地点を含み、
前記基板は、前記第4地点から前記基板の上面と最短距離である前記基板の第5地点を
含み、
前記基板の前記第5地点は、前記第7地点から前記第7地点に一番隣接する前記第1光
源までの距離よりは大きく、前記曲面領域の曲率半径よりは小さいまたは同一な領域内に
配置される、照明装置。
【請求項11】
前記第4地点は、前記蛍光体層の外面に配置され、
前記第7地点は、前記蛍光体層と前記樹脂層が隣接する前記蛍光体層の内側面に配置さ
れる、請求項10に記載の照明装置。
【請求項12】
前記蛍光体層の前記フラットな領域の厚さは、前記曲面領域の厚さと同一である、請求
項10または11に記載の照明装置。
【請求項13】
基板と、
前記基板の上に所定の間隔で離隔して配置される複数の光源と、
前記基板及び光源の上に配置される樹脂層と、
前記樹脂層の上に配置される蛍光体層と、
を含み、
前記樹脂層は、第1側面、第2側面と前記第1側面及び第2側面と接する角領域を含み
、
前記樹脂層は、前記基板の上面と対向する領域で前記第1側面と前記角領域が接する第
8地点と、前記基板の上面と対向する領域で前記第2側面と前記角領域が接触する第9地
点と、前記角領域の外面である第10地点とを含み、
前記樹脂層の角領域に一番隣接する第1光源の中心から前記角領域の外面の第10地点
までの距離は、前記第1光源の中心から前記第8地点及び前記第9地点までの距離と同一
である、照明装置。
【請求項14】
前記第1側面と前記基板の上面が対向する領域は、直線を含み、
前記角領域の外面は、前記第1光源の中心から前記基板に垂直な方向に最短距離である
第11地点を含み、
前記第1光源の中心から前記第11地点までの直線距離は、前記第1光源の中心から前
記第10地点までの距離より大きい、請求項13に記載の照明装置。
【請求項15】
前記蛍光体層は、赤色インクを含む、請求項1、10または13のいずれか一項に記載
の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光効率を向上させるための面発光照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、発光素子、例えば発光ダイオード(LED)は、蛍光灯、白熱灯等既存の光源に
比べて、低消費電力、半永久的な寿命、速い応答速度、安全性、環境親和性等の長所があ
る。このような発光ダイオードは、各種表示装置、室内灯または室外灯のような各種照明
装置に適用されている。
【0003】
最近では、車両用光源として、発光素子を採用するランプが提案されている。白熱灯と
比較すると、発光素子は、消費電力が小さいという点で有利である。発光素子は、サイズ
が小さいので、ランプのデザイン自由度を高めることができ、半永久的な寿命によって経
済性もある。
【0004】
このような車両用照明装置は、面光源の照明装置が用いられており、これによって車両
用ランプの立体感及び独特な審美感を付与している。
【0005】
従来、面光源の照明装置は、上面と側面が折り曲げられる多面体からなっているが、上
面と側面の間の角領域は、発光素子との距離が非常に遠いので、発光素子の光が到達する
時間が発生し、これによって角領域に暗線が発生することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、暗線が発生することを防止するための照明装置を提供することを目的とする
。
【0007】
また、本開示は、面光源の輝度を均一にするための照明装置を提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る照明装置は、基板と、前記基板の上に所定の間隔で配置されるN個の光源
と、前記基板及び前記光源の上に配置される樹脂層と、前記樹脂層の上に配置される蛍光
体層とを含み、前記蛍光体層は、前記基板と垂直方向に前記N個の光源のうちの一部とオ
ーバーラップし、フラットな領域を含む第1領域と、前記第1領域の側面から前記基板の
方向に延長され曲面を含む第2領域とを含み、前記第2領域は、前記樹脂層の側面と一番
隣接する第1光源の中心から前記基板に水平方向に対向する第1地点、前記曲面の上の第
2地点、及び前記第1光源の中心から前記基板に垂直な直線と対向する第3地点を含み、
前記第1光源の中心から前記第2地点までの第2距離は、前記第1光源の中心から前記第
1地点までの第1距離より大きく、前記第1光源の中心から前記第3地点までの第3距離
より小さく形成されてもよい。
【0009】
前記第1距離は、前記光源の間の距離の44%~55%であってもよい。前記光源の間
の距離は、5.5mm~6.5mmを有することができる。前記第2領域の曲面の曲率半径
は、前記基板の垂直方向の前記樹脂層の厚さと前記蛍光体層の前記第1領域の厚さの和よ
り大きくまたは同一に形成されてもよい。前記第2領域の曲面の曲率半径は、前記基板の
垂直方向の前記樹脂層の厚さと前記蛍光体層の前記第1領域の厚さの和の100%~11
0%であってもよい。前記基板の垂直方向の前記樹脂層の厚さと前記蛍光体層の前記第1
領域の厚さの和は、5.5mm~6.0mmを有することができる。
【0010】
前記N個の光源は、列に合わせて配置され、行に合わせて配置されるM個の光源をさら
に含むことができる。前記蛍光体層は、前記第1領域と前記第2領域の境界に位置し、前
記蛍光体層の外側面の一地点である第4地点、及び前記基板と前記第2領域の外面が対向
する第7地点を含み、前記基板は、前記第4地点から前記基板の上面と最短距離である前
記基板の第5地点を含み、前記基板の前記第5地点は、前記第7地点から前記第1地点に
一番隣接する前記第1光源までの距離よりは大きく、前記曲面領域の曲率半径よりは小さ
いまたは同一な領域内に配置されてもよい。前記蛍光体層は、前記蛍光体層の前記第2領
域と前記基板との間に前記基板と垂直な第3領域を含み、前記第3領域は、前記基板と接
触または対向する第6地点を含み、前記第1光源の中心から前記第6地点までの距離は、
前記第1距離より大きく形成されてもよい。前記基板の上面を基準として前記第3領域の
高さは、前記光源の高さより小さく形成されてもよい。前記第1地点、前記第2地点、及
び前記第3地点は、前記蛍光体層の前記第2領域の外面であってもよい。
【0011】
また、本開示に係る照明装置は、基板と、前記基板の上に所定の間隔で配置されるN個
の光源と、前記基板及び前記光源の上に配置される樹脂層と、前記樹脂層の上に配置され
る蛍光体層とを含み、前記蛍光体層は、前記N個の光源のうちの一部と前記基板と垂直方
向にオーバーラップするフラットな領域と、前記フラットな領域と隣接する曲面領域とを
含み、前記蛍光体層は、前記蛍光体層と前記基板が接触または対向する第7地点、前記蛍
光体層の前記曲面領域と前記フラットな領域が接触または対向する第4地点を含み、前記
基板は、前記第4地点から前記基板の上面と最短距離である前記基板の第5地点を含み、
前記基板の前記第5地点は、前記第7地点から前記第7地点に一番隣接する前記第1光源
までの距離よりは大きく、前記曲面領域の曲率半径よりは小さいまたは同一な領域内に配
置されてもよい。
【0012】
前記第4地点は、前記蛍光体層の外側面に配置され、前記第7地点は、前記蛍光体層と
前記樹脂層が接触または対向する前記蛍光体層の内側面に配置されてもよい。前記蛍光体
層の前記フラットな領域の厚さは、前記曲面領域の厚さと対応してもよい。
【0013】
また、本開示に係る照明装置は、基板と、前記基板の上に所定の間隔で離隔して配置さ
れる複数の光源と、前記基板及び光源の上に配置される樹脂層と、前記樹脂層の上に配置
される蛍光体層とを含み、前記樹脂層は、第1側面、第2側面と前記第1側面及び第2側
面と接触する角領域を含み、前記樹脂層は、前記基板の上面と対向する領域で前記第1側
面と前記角領域が接する第8地点と、前記基板の上面と対向する領域で前記第2側面と前
記角領域が接触する第9地点と、前記角領域の外面である第10地点とを含み、前記樹脂
層の角領域に一番隣接する第1光源の中心から前記角領域の外面の第10地点までの距離
は、前記第1光源の中心から前記第8地点及び前記第9地点までの距離と同一に形成され
てもよい。
【0014】
前記第1側面と前記基板の上面が接触する領域は、直線を含むことができる。前記角領
域の外面は、前記第1光源の中心から前記基板に垂直な方向に最短距離である第11地点
を含み、前記第1光源の中心から前記第11地点までの直線距離は、前記第1光源の中心
から前記第10地点までの距離より大きく形成されてもよい。前記蛍光体層は、赤色イン
クを含むことができる。
【発明の効果】
【0015】
本開示は、蛍光体層の側面が曲面を有するように形成することで、蛍光体層の上部面と
側面の間の境界面で暗線が発生することを防止することができる。
【0016】
また、本開示は、蛍光体層の側面と光源の中心との距離を変化させることで、蛍光体層
の輝度の均一性を向上させることができる効果がある。
【0017】
また、本開示は、蛍光体層の側面に直線を有する面をさらに形成することで、蛍光体層
の側面から出射する光の輝度をより向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、第1実施例に係る照明装置を示した斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の照明装置において基板に実装された光源の配置構造を説明するための斜視図である。
【
図5】
図5は、
図1の照明装置において蛍光体層を除去した状態の照明装置を示した斜視図である。
【
図6】
図6は、
図5の照明装置において光源と樹脂層の間の距離に応じた関係を説明するための平面図である。
【
図8】
図8は、第2実施例に係る照明装置を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。本発明の
技術思想は、説明される一部実施例に限定されるものではなく、相互異なる多様な形態で
具現することができ、本発明の技術思想の範囲内であれば、各実施例の構成要素のうちの
1つ以上を選択的に結合、置換して用いることができる。また、本発明の実施例に使用さ
れた用語(技術及び科学的用語を含む)は、明白に特義して記述されない限り、本発明が属
する技術分野で通常の知識を有した者に一般的に理解できる意味であると解釈することが
でき、辞書に定義された用語のように、一般的に使用される用語は、関連文脈上の意味を
考慮してその意味を解釈することができるだろう。また、本発明の実施例で用いられる用
語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。
【0020】
本明細書において、単数型は、特に言及しない限り複数型も含むことができ、「A及び
(と)B、Cのうち少なくとも1つ(または1つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組
合せることができる全ての組合せのうちの1つ以上を含むことができる。また、本発明の
実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いるこ
とができるが、このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのもので
あり、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序等で限定されるものではな
い。そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると
記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結、結合または接続さ
れる場合だけではなく、その構成要素とその他の構成要素の間にあるさらに他の構成要素
によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。また、各構
成要素の「上または下」に形成または配置されると記載される場合、上または下は、2つ
の構成要素が直接接触する場合だけではなく1つ以上のさらに他の構成要素が2つの構成
要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上または下」と表現される場合、
1つの構成要素を基準として、上側方向だけではなく下側方向の意味も含むことができる
。
【0021】
図1は、第1実施例に係る照明装置を示した斜視図であり、
図2は、基板に実装された
光源の配置構造を説明するための斜視図であり、
図3は、
図1のA‐A断面図であり、図
4は、
図3の一部拡大図である。
【0022】
図1に示されたように、第1実施例に係る照明装置100は、六面体形状を含むことが
できる。照明装置100の形状は、これに限定されるものではない。照明装置100は、
多面発光が可能な構造で形成されてもよい。例えば、照明装置100の上面及び4つの側
面から光が出射される。上記では、光が5面から出射するものと図示したが、これに限定
されるものではなく、下面を通じて光が出射されてもよい。
【0023】
図1~
図3を参照すると、前記照明装置100は、基板(PCB(Printed Circuit Board))
110と、前記基板110の上に配置された複数の光源120と、前記光源120の上に
配置された樹脂層130と、前記樹脂層130の上に配置された蛍光体層140を含むこ
とができる。
【0024】
前記基板110は、絶縁性または導電性材質を含むことができる。前記基板110は、
リジッド(rigid)またはフレキシブルな材質からなることができる。前記基板110は、
透明または不透明な材質からなることができる。前記基板110は、上部に導電性パター
ンの電極が形成される。
【0025】
前記光源120は、前記基板110の上に配置される。前記光源120は、前記基板1
10の第1方向または長軸方向にN個が配置され、第2方向または短軸方向にM個が配置
されてもよい。基板110の長軸方向に配置されたN個の光源120の間の間隔は、同一
または異なってもよい。前記第1方向は列方向であり、前記第2方向は行方向であり、前
記第1及び第2方向は相互直交する方向であってもよい。前記Nは3以上の整数であり、
前記Mは2以上または3以上の整数であってもよい。前記基板110の短軸方向に配置さ
れたM個の光源120の間の間隔は、同一または異なってもよい。前記光源120の間の
離隔距離は、面光源を効果的に具現するために適宜配置される。
【0026】
前記光源120は、発光素子を含むことができる。前記光源120は、青色、緑色、赤
色、白色、赤外線または紫外線の光を発光することができる。前記光源120は、例えば
420nm~470nmの範囲の青色光を発光することができる。前記光源120は、化
合物半導体から提供されてもよい。前記光源120は、半導体を含み、例えばII族‐VI族
またはIII族‐V族化合物半導体を含むことができる。例えば、前記光源120は、アルミ
ニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、リン(P)、ヒ素(As)、窒素(N)から選択され
た少なくとも2つ以上の元素を含むことができる。
【0027】
前記光源120は、第1導電型半導体層、活性層、第2導電型半導体層を含むことがで
きる。前記第1及び第2導電型半導体層は、II族‐VI族またはIII族‐V族の化合物半導体
のうち少なくとも1つで具現することができる。前記第1及び第2導電型半導体層は、例
えばInxAlyGa1‐x‐yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導
体材料からなることができる。例えば、前記第1及び第2導電型半導体層は、GaN、AlN、
AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInP等を含む群か
ら選択された少なくとも1つを含むことができる。前記第1導電型半導体層は、Si、Ge、
Sn、Se、Te等のn型ドーパントがドーピングされたn型半導体層であってもよい。前記第
2導電型半導体層は、Mg、Zn、Ca、Sr、Ba等のp型ドーパントがドーピングされたp型半
導体層であってもよい。前記活性層は、化合物半導体で具現することができる。前記活性
層は、例えばII族‐VI族またはIII族‐V族の化合物半導体のうち少なくとも1つで具現す
ることができる。前記活性層が多重井戸構造に具現された場合、前記活性層は、交互に配
置された複数の井戸層と複数の障壁層を含むことができ、InxAlyGa1‐x‐yN(0≦x≦1
、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材料で配置されてもよい。例え
ば、前記活性層は、InGaN/GaN、GaN/AlGaN、AlGaN/AlGaN、InGaN/AlGaN、InGaN/InGaN、A
lGaAs/GaAs、InGaAs/GaAs、InGaP/GaP、AlInGaP/InGaP、InP/GaAsを含む群から選択され
た少なくとも1つを含むことができる。
【0028】
前記基板110の上部には反射層(図示されない)がさらに形成されてもよい。前記反射
層は、光源120から発生した光を上部に誘導する役割をする。前記反射層は、ホワイト
材質を含むことができる。前記反射層は、樹脂材質を含むことができる。反射層は、シリ
コンまたはエポキシ内に反射物質、例えばTiO2を含むことができる。前記反射層は、
前記基板110と樹脂層130の間に配置されてもよい。前記反射層の厚さは、前記光源
120の厚さより小さく配置され、前記光源120の側方向に放出された光を反射させる
ことができる。
【0029】
前記樹脂層130は、前記基板110及び前記光源120の上に配置されてもよい。前
記樹脂層130は、前記光源120のそれぞれの上面及び側面を覆うことができる。前記
樹脂層130の上面は、フラットに形成され、前記樹脂層130の各側面は、曲面を含む
ことができる。前記樹脂層130は、トップビュー形状が多角形形状を有することができ
、少なくとも4つの側面を含むことができる。前記樹脂層130は、トップビュー形状が
円形または楕円形状を有することができ、曲面を有する側面を含むことができる。
【0030】
前記樹脂層130の上面は、蛍光体層140の下面と対向し、前記樹脂層130の側面
は、前記蛍光体層140の側面と対向することができる。前記樹脂層130は、透明な樹
脂材質、例えばUV(Ultra Violet)樹脂(Resin)、シリコンまたはエポキシのような樹脂
材質であってもよい。前記UV樹脂は、例えば主材料として、ウレタンアクリレートオリ
ゴマーを主原料とする樹脂(オリゴマータイプ)を利用することができる。例えば、合成オ
リゴマーであるウレタンアクリレートオリゴマーを利用することができる。前記主材料に
低沸点希釈型反応性モノマーであるIBOA(isobornyl acrylate)、HBA(Hydroxybutyl Acryl
ate)、HEMA(Hydroxy Metaethyl Acrylate)等が混合されたモノマーをさらに含むことがで
き、添加剤として光開始剤(例えば、1‐hydroxycyclohexyl phenyl‐ketone、Diphenyl)
、Diphwnyl(2,4,6‐trimethylbenzoyl phosphine oxide)等または酸化防止剤等を混合す
ることができる。前記UV樹脂は、オリゴマー10~21%、モノマー30~63%、添
加剤1.5~6%を含んで構成される組成物からなることができる。この場合、前記モノ
マーは、IBOA(isobornyl Acrylate)10~21%、HBA(Hydroxybutyl Acrylate)10~2
1%、HEMA(Hydroxy Metaethyl Acrylate)10~21%の混合物で構成されてもよい。前
記添加剤は、光開始剤1~5%を添加して光反応性を開始する機能をするようにすること
ができ、酸化防止剤0.5~1%を添加して黄変現象を改善できる混合物からなることが
できる。上述した組成物を利用した前記樹脂層130の形成は、導光板の代わりにUV樹
脂等の樹脂で層を形成して、屈折率、厚さ調節を可能とすると共に、上述した組成物を利
用して粘着特性と信頼性及び量産速度を全て充足できるようにすることができる。前記樹
脂層130は、内部に拡散剤(beads or dispersing agent)をさらに含むことができる。
前記拡散剤は、球形状を有することができ、そのサイズは4μm~6μmの範囲を有する
ことができる。前記拡散剤の形状及びサイズは、これに限定されるものではない。
【0031】
前記樹脂層130は、単一層に形成したが、多層に形成してもよい。例えば、多層の前
記樹脂層130は、基板110の上に不純物が含まれない第1樹脂層と、前記第1樹脂層
の上に拡散剤を含む第2樹脂層を含むことができる。逆に、多層の前記樹脂層130は、
基板110の上に拡散剤を含む第1樹脂層、及び不純物を含まない第2樹脂層を含むこと
ができる。
【0032】
前記蛍光体層140は、樹脂層130の上に形成されてもよい。前記蛍光体層140は
、透光性物質を含むことができる。前記蛍光体層140は、透明な絶縁物質と内部に波長
変換手段を含むことができる。前記蛍光体層140は、シリコン材質であってもよく、例
えば相互異なる化学的結合を有するシリコン材質であってもよい。前記シリコンは、無機
物であるケイ素と有機物である炭素が結合された重合体として、無機物の熱安定性、化学
的安定性、耐摩耗性、光沢性等と有機物の特性である反応性、溶解性、弾力性、加工性等
の物性を持っている。前記シリコンは、一般シリコン、フッ素比率を高めたフッ素シリコ
ンを含むことができる。前記フッ素シリコンのフッ素比率を高めると、防湿性を改善させ
ることができる効果がある。
【0033】
前記蛍光体層140は、前記光源120から放出される光が入射し、波長変換された光
を提供する波長変換手段を含むことができる。例えば、前記蛍光体層140は、蛍光体ま
たは量子ドットのうち少なくとも1つを含むことができる。前記蛍光体または量子ドット
は、青色、緑色、赤色の光を発光することができる。前記蛍光体は、蛍光体層140の内
部に均一に配置される。前記蛍光体は、フッ化物(fluoride)化合物の蛍光体を含むことが
でき、例えばMGF系蛍光体、KSF系蛍光体またはKTF系蛍光体のうち少なくとも1
つを含むことができる。前記蛍光体は、相互異なるピーク波長を発光することができ、前
記光源120から放出された光を、相互異なる黄色と赤色または相互異なる赤色ピーク波
長で発光することができる。前記蛍光体が赤色蛍光体である場合、前記赤色蛍光体は、6
10nmから650nmまでの波長範囲を有することができ、前記波長は10nm未満の
幅を有することができる。前記赤色蛍光体は、フッ化物(fluoride)系蛍光体を含むことが
できる。前記フッ化物系蛍光体は、KSF系赤色K2SiF6:Mn4+、K2TiF6
:Mn4+、NaYF4:Mn4+、NaGdF4:Mn4+、K3SiF7:Mn4+
のうち少なくとも1つを含むことができる。前記KSF系蛍光体、例えばKaSi1‐c
Fb:Mn4+
cの組成式を有することができ、前記aは1≦a≦2.5、前記bは5≦
b≦6.5、前記cは0.001≦c≦0.1を満足する。
【0034】
また、前記フッ化物系赤色蛍光体は、高温・高湿における信頼性を向上させるために、
それぞれMnを含有しないフッ化物でコーティングされるか、蛍光体表面またはMnを含
有しないフッ化物コーティング表面に有機物コーティングをさらに含むことができる。上
記のようなフッ化物系赤色蛍光体の場合、その他蛍光体とは違って10nm以下の幅を具
現できるので、高解像度装置に活用することができる。実施例に係る蛍光体組成は、基本
的に化学量論(Stoichiometry)に符合しなければならず、各元素は、周期律表上の各族内
で他の元素で置換が可能である。例えば、Srはアルカリ土類(II)族のBa、Ca、Mg等で、
Yはランタノイド系のTb、Lu、Sc、Gd等で置換が可能である。また、活性剤であるEu等
は、所望のエネルギー準位に応じてCe、Tb、Pr、Er、Yb等で置換が可能であり、活性剤単
独または特性変形のために不活性剤等がさらに適用されてもよい。
【0035】
前記量子ドットは、II‐VI化合物またはIII‐V族化合物半導体を含むことができ、赤色
光を発光することができる。前記量子ドットは、例えばZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、Cd
Te、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InP、InAs、In、Sb、AlS、AlP、AlAs、PbS、PbSe、Ge、Si、
CuInS2、CuInSe2等のようなもの及び組合わせからなることができる。
【0036】
前記蛍光体層140は、蛍光体と有色インクを含むことができる。前記蛍光体層140
は、内部に赤色インクを含むことができる。前記赤色インクは、光源120が点灯されな
い場合、照明装置140の外部面は赤色に見える。即ち、照明装置100は、光が点灯ま
たは点灯されない場合のいずれも赤色に見えることで、色差による異質感を防止すること
ができる。前記赤色インクは、赤色粉末または赤色インク粒子を含むことができる。
【0037】
前記蛍光体層140は、前記樹脂層130の上に配置された第1領域141と、前記樹
脂層130の側面に配置された第2領域143を含むことができる。前記蛍光体層140
の第1領域141は、前記基板110と垂直方向にN個の光源120のうち一部とオーバ
ーラップすることができる。前記蛍光体層140の第1領域141は、前記基板110の
上の一番外側に配置された少なくとも1つの光源120の一部と垂直方向にオーバーラッ
プしなくてもよい。
【0038】
前記蛍光体層140の第1領域141は、前記基板110の上面と平行するように配置
されてもよい。前記蛍光体層140の第1領域141の幅は、前記基板110の幅より小
さくてもよい。前記蛍光体層140の第1領域141のエッジは、前記基板110の側面
より内側に配置されてもよい。前記蛍光体層140の第1領域141の上面または下面は
、フラットな面を含むことができる。
【0039】
前記蛍光体層140の第2領域143は、蛍光体層140の第1領域141のエッジか
ら基板110方向に延長される。前記蛍光体層140の第2領域143は、曲面を含むこ
とができる。前記第2領域143は、前記第1領域141のエッジから前記蛍光体層14
0の下端まで連結する仮想の直線より外側に配置されてもよい。前記蛍光体層140の第
2領域143は、前記樹脂層130の内部から外部に向かって膨らむ形状を有する曲面を
含むことができる。前記蛍光体層140の第2領域143は、前記基板110の上部の一
番外側に配置された前記光源120と基板110の垂直方向にオーバーラップするように
形成されてもよい。実施例では、蛍光体層140の第1領域141の厚さと蛍光体層14
0の第2領域143の厚さは同一であってもよい。別の例として、前記第1領域141の
厚さは、前記第2領域143の厚さより厚くてもよい。
【0040】
前記蛍光体層140の側面部が曲面を有するように形成されることで、前記蛍光体層1
40の角領域と前記基板100の一番外側に配置された光源120との距離が減り、前記
蛍光体層140の第1領域141と第2領域143の間の境界面で暗線が発生することを
防止することができる。比較例で、多角形形状の蛍光体層は、上面と側面の間の角部分で
暗線が発生することがある。発明の実施例は、曲面を有する側面と上面を有する蛍光体層
の上面エッジ部分における暗線は除去される。
【0041】
前記光源、樹脂層及び蛍光体層の配置構造を中心に説明したが、前記暗線の除去及び光
の均一度を向上させるために、前記光源と前記蛍光体層の間の距離、前記蛍光体層の第2
領域の曲率半径、前記樹脂層及び前記蛍光体層の厚さの間の関係は重要である。以下、前
記照明装置の各構成要素に対して詳しく説明することにする。
【0042】
図4に示されたように、前記光源120は、前記蛍光体層140の第1領域141と垂
直方向に重なり、前記蛍光体層140の第2領域143と垂直方向に重なった第1光源1
21を含むことができる。前記第1光源121は、前記第1領域141と垂直方向に重な
った光源より外側に配置されるか、前記樹脂層130の曲面により隣接することができる
。ここで、前記第1光源121は、前記基板100に配置された前記複数の光源120の
うち前記樹脂層130の側面または外側曲面と一番隣接するように配置された光源であっ
てもよい。
【0043】
前記樹脂層130の各側面は曲面であってもよい。前記樹脂層130の各側面は、前記
樹脂層130の上面エッジと下面エッジの間を連結した仮想の直線より外側に膨らむこと
ができる。前記樹脂層130の各側面は、膨らんだ曲面であってもよく、前記膨らんだ曲
面は、前記樹脂層130の周りに沿って配置されてもよい。前記樹脂層130の側面の間
の境界部分または角部分は、曲面であってもよい。
【0044】
前記蛍光体層140の第2領域143は、曲面を含むことができる。蛍光体層140の
第2領域143は、第1地点P1、第2地点P2及び第3地点P3を含むことができる。
前記第1地点P1、第2地点P2及び第3地点P3は、蛍光体層140の第2領域143
の外面上の地点であってもよい。前記第2領域143の外側面は、前記第1地点P1、第
2地点P2及び第3地点P3を含むことができる。前記第1地点P1は、前記蛍光体層1
40の表面で前記基板110に隣接して前記第1光源121より外側に配置されてもよい
。前記第1地点P1は、前記第1光源121の上面に水平な直線より低く配置されてもよ
い。前記第2地点P2は、前記光源120の上面より高い位置に配置され、前記第1地点
P1を通る垂直な仮想の直線より内側に配置されてもよい。前記第3地点P3は、前記第
2地点P2よりも第1領域141に隣接して前記第2地点P2を通る垂直な仮想の直線よ
り内側に配置されてもよい。
【0045】
前記第1地点P1は、前記第1光源121の中心C1から基板110に水平方向に蛍光
体層140の第2領域143の外面と接触または交差する位置であってもよい。前記第3
地点P3は、前記第1光源121の中心C1から前記基板110に垂直な直線と蛍光体層
140の第2領域143の外面と接触または交差する位置であってもよい。前記第2地点
P2は、蛍光体層140の第2領域143の第1地点P1と第3地点P3の間のいずれか
1つの領域であってもよい。前記第1地点P1と前記第3地点P3は、前記第1光源12
1の中心C1を基準として水平な直線及び垂直な直線と交差する地点であってもよい。
【0046】
前記第1光源121の中心C1から第1地点P1の間の第1距離L1と、前記第1光源
121の中心C1から前記第2地点P2までの第2距離L2と、前記第1光源121の中
心C1から前記第3地点P3までの第3距離L3は、相互異なってもよい。前記第1光源
121の中心C1から前記第3地点P3までの第3距離L3は、前記第1光源121の中
心C1から第1地点P1の間の第1距離L1と、前記第1光源121の中心C1から前記
第2地点P2までの第2距離L2より大きく形成されてもよい。前記第1光源121の中
心C1から第2地点P2の間の第2距離L2は、第1光源121の中心C1から前記第1
地点P1までの第1距離L1より大きく形成されてもよい。
【0047】
従来の問題を説明すると、前記樹脂層140の側面が曲面ではない場合、光源のうち一
番外側に配置された第1光源121の中心C1から第2地点P2の間の第2距離L2は、
第1光源121の中心C1から第3地点P3の間の第3距離L3と第1光源121の中心
C1から第1地点P1の間の第1距離L2に比べて著しく遠く形成される。このような前
記第2地点P2と第1光源121の間の距離が相対的に増加することにより、前記第2地
点P2及びその周辺は暗線が発生する問題がある。
【0048】
実施例は、第1光源121の中心C1と第2地点P2の間の第2距離L2が減るように
蛍光体層140の第2領域143が曲面を有するように形成されることで、暗線が発生す
ることを防止できる効果がある。また、実施例は、第1距離L1、第2距離L2及び第3
距離L3の値の差が殆どないように曲面を形成することで、前記蛍光体層140の側面の
光均一度を向上させ、蛍光体層140の上面と側面の間の光均一度も向上させることがで
きる。実質的に、第1距離L1、第2距離L2、第3距離L3の距離値の差はあるが、蛍
光体層140の上面及び側面に行くほど前記距離値の差は非常に小さいので、外部から見
た時輝度差を認知し難い。
【0049】
前記第1光源121の中心C1から第1地点P1の間の第1距離L1は、第1光源12
1の間の距離によって決定されてもよい。前記第1光源121とそれに隣接する光源の間
の距離L4は、5.5mm~6.5mmとなるように前記第1光源121を配置することが
できる。第1光源121とそれに隣接する光源の間の距離L4が6.5mmを超えると、
外部から見る時第1光源121が配置された領域にホットスポットが発生することがある
。
【0050】
前記第1光源121の中心C1から第1地点P1の間の第1距離L1は、隣接する2つ
の光源の間の第4距離L4の44%~55%となるように第1光源121を配置すること
ができる。例えば、第1光源121の中心C1から第1地点P1の間の第1距離L1は3
mm前後に決定されてもよい。前記第1光源121の中心C1から第1地点P1の間の第
1距離L1が第4距離L4の44%未満であるか55%を超えると、蛍光体層140の第
2領域143を通じて出射される光が過度に明るくまたは暗く見えることになり、光均一
度が低下する問題が発生することがある。
【0051】
前記蛍光体層140の第2領域143の曲率半径R1は、前記蛍光体層140及び前記
樹脂層130の厚さによって決定されてもよい。前記蛍光体層140の第2領域143の
曲率半径R1は、基板110と垂直方向の樹脂層130の厚さt1と蛍光体層140の第
1領域141の厚さt2の和より大きくまたは同一に形成されてもよい。例えば、前記蛍
光体層140の第2領域143の曲率半径R1は、前記基板110と垂直方向の樹脂層1
30の厚さt1と前記蛍光体層140の第1領域141の厚さt2の和の100%~11
0%となるように形成されてもよい。前記垂直方向に前記樹脂層130の厚さt1は最大
厚であってもよい。
【0052】
ここで、前記樹脂層130の厚さt1は5.0mm~5.5mmを有し、前記蛍光体層1
40の第1領域141の厚さt2は0.5mmを有することができる。これによって、前
記蛍光体層140の第2領域143の曲率半径R1は5.5mm~6.0mmを有すること
ができる。ここで、前記蛍光体層140の第1領域141の厚さt2を0.5mm未満に
形成する場合光効率は増加することができる。前記蛍光体層140の第1領域141の厚
さt2を0.5mm未満に形成する工程は現実的に難しいので、蛍光体層140の第1領
域141の厚さt2は最小限に形成することが効果的である。
【0053】
また、蛍光体層140は、第1領域141と第2領域143の間に第4地点P4を含む
ことができる。第4地点P4は、蛍光体層140の外面の一領域に配置されてもよい。ま
た、第4地点P4と最短距離の基板110の上には第5地点P5を含むことができる。
【0054】
蛍光体層140の第4地点P4と基板110の第5地点P5の間の距離L5は、蛍光体
層140の第2領域143の第1地点P1から第1光源120までの第1距離L1より大
きくてもよい。また、蛍光体層140の第4地点P4と基板110の第5地点P5の間の
距離L5は、蛍光体層140の第2領域143の曲率半径R1より小さくまたは同一に形
成されてもよい。
【0055】
前記蛍光体層140は、前記蛍光体層140の第2領域143と基板110が接触する
第7地点P7を含むことができる。第7地点P7は、前記蛍光体層140の第2領域14
3と樹脂層130が接触または対向する蛍光体層140の内側面であってもよい。
【0056】
前記蛍光体層140の第2領域143の第7地点P7と光源120の側面の間の距離L
7は、前記光源120の間の距離L4より小さく形成されてもよい。前記基板110に形
成される第5地点P5は、前記第7地点P7から前記第1光源120までの距離より大き
く、前記曲率半径R1より小さいまたは同一な領域内に配置されてもよい。
【0057】
上記のように、照明装置100の諸条件によって蛍光体層140の第2領域143の曲
率半径R1が決定される。
【0058】
図5は、
図1の照明装置において蛍光体層を除去した状態の照明装置を示した斜視図で
あり、
図6は、
図5の照明装置において光源と樹脂層の間の距離に応じた関係を説明する
ための平面図であり、
図7は、
図5のB‐B断面図である。
【0059】
図5に示されたように、樹脂層130は、フラットな上面131と、前記上面131か
ら基板110に向かって折り曲げられて形成された第1側面133と、前記第1側面13
3と隣接するように配置された第2側面135と、前記第1側面133と第2側面135
の間に配置された角領域137を含むことができる。ここで、第1側面133、第2側面
135及び角領域137は、曲面を含むことができる。
【0060】
樹脂層130の上面131は、蛍光体層の第1領域の下部と接触することができる。樹
脂層130の側面133、135及び角領域137は、蛍光体層の第2領域と接触するこ
とができる。即ち、樹脂層130の上面131、側面133、135及び角領域137は
、蛍光体層の内側面と対応する形状に形成されてもよい。
【0061】
前記樹脂層130は、基板110の上面と接触または対向する領域において樹脂層13
0の第1側面133と角領域137が接触または対向する第8地点P8を含むことができ
る。前記樹脂層130は、基板110の上面と接触または対向する領域において第2側面
135と角領域137が接触または対応する第9地点P9を含むことができる。樹脂層1
30は、基板110の上面と接触または対向する領域において角領域137の外面である
第10地点P10を含むことができる。ここで、前記樹脂層130と基板110の上面が
接触または対向する領域は、直線133aを含むことができる。
【0062】
図6に示されたように、樹脂層130に角領域137に隣接する第1光源120の中心
C1から前記角領域137の第10地点P10までの距離L10は、第1光源120の中
心C1から樹脂層130の第8地点P8までの距離L8と同一に形成されてもよい。
【0063】
樹脂層130の角領域137に隣接する第1光源120の中心C1から前記角領域13
7の第10地点P10までの距離L10は、第1光源120の中心C1から樹脂層130
の第9地点P9までの距離L9と同一に形成されてもよい。
【0064】
これによって、樹脂層130の角領域137から出射する光は、樹脂層130の第1側
面133及び第2側面135から出射する光と同じ輝度を有することができる。
【0065】
図7に示されたように、樹脂層130の角領域137の外面は、第1光源120の中心
C1から基板110に垂直な最短距離である第11地点P11を含むことができる。よっ
て、第1光源120の中心C1から第11地点P11までの直接距離L11は、第1光源
120の中心C1から第10地点P10までの距離L10より大きく形成されてもよい。
即ち、樹脂層130の角領域137は、樹脂層130の側面と同様に、樹脂層130の上
面に向かうほど第1光源120からの距離が増加することができる。ここで、前記基板1
10と前記樹脂層130の間に反射層が配置された場合、前記基板110の上に配置され
る各地点P5、P7は、前記反射層に位置または前記反射層と接触する地点であり、前記
基板110に一番隣接する地点であってもよい。前記基板110と前記蛍光体層140の
下端の間に反射層が配置された場合、前記蛍光体層140の下端は、反射層に接触または
前記基板110に一番隣接する地点であってもよい。前記反射層は、前記基板110の上
部層であってもよい。
【0066】
実施例に係る照明装置と従来照明装置を比較すると、従来の照明装置が多面体に形成さ
れる場合、面と面との間の境界領域で暗線が発生することが分かる。反面、実施例の照明
装置は、面と面との間の境界領域を曲面に形成することで、暗線が発生することを防止で
きることが分かる。また、照明装置の側面を曲面を有するように形成することで、照明装
置の光輝度が全体的に均一であることがわかる。
【0067】
図8は、第2実施例に係る照明装置を示した断面図である。第2実施例の説明において
、第2実施例は、前記第1実施例と同じ構成及び説明を含むことができ、重複説明は省略
することにする。
【0068】
図8を参照すると、第2実施例に係る照明装置100は、基板110と、前記基板11
0の上に配置された複数の光源120と、前記光源120の上に配置された樹脂層130
と、前記樹脂層130の上に配置された蛍光体層140を含むことができる。
【0069】
前記基板110は、絶縁性または導電性材質を含むことができる。前記基板110は、
リジッドまたはフレキシブルな材質からなることができる。前記基板110は、透明また
は不透明な材質からなることができる。前記基板110は、上部に導電性パターンの電極
が形成される。前記基板110は、使用目的に応じて多様に設計することができる。
【0070】
前記光源120は、前記基板110の上に配置されてもよい。前記光源120は、発光
素子を含むことができる。前記光源120は、基板110の長軸(列)方向にN個の光源1
20が配置され、前記基板110の短軸(行)方向にM個の光源120が配置されてもよい
。前記樹脂層130は、基板110及び光源120の上に配置されてもよい。前記樹脂層
130は、複数の光源120の上面及び側面を覆うように形成されてもよい。前記蛍光体
層140は樹脂層130の上に配置されてもよい。
【0071】
前記蛍光体層140は、樹脂層130の上に形成された第1領域141と、樹脂層13
0の側面に配置された第2領域143と、前記第2領域143と基板110の間に配置さ
れた第3領域145を含むことができる。
【0072】
前記蛍光体層140の第1領域141は、前記基板110と垂直方向にN個の光源12
0のうち一部とオーバーラップすることができる。前記蛍光体層140の第1領域141
は、前記基板110の上面と平行するように配置されてもよい。前記蛍光体層140の第
1領域141は、フラットな面を含むことができる。
【0073】
前記蛍光体層140の第2領域143は、蛍光体層140の第1領域141の側面から
基板110方向に延長される。蛍光体層140の第2領域143は、曲面を含むことがで
きる。前記蛍光体層140の第2領域143は、外部に膨らむ形状の曲面を含むことがで
きる。前記蛍光体層140の第3領域145は、蛍光体層140の第2領域143と基板
110の間に垂直に配置されてもよい。前記蛍光体層140の第3領域145の一側は、
前記蛍光体層140の第2領域143と接触し、蛍光体層140の第3領域145の他側
は、前記基板110の上面と接触または対向することができる。前記蛍光体層140の第
3領域145の高さh1は、前記光源120または第1光源121の高さh2より小さく
形成されてもよい。
【0074】
実施例では、蛍光体層140の第1領域141の厚さと蛍光体層143の第2領域14
3の厚さと蛍光体層140の第3領域145の厚さは対応するように形成することができ
る。前記蛍光体層140の第2領域143は、第1地点P1、第2地点P2及び第3地点
P3を含むことができる。前記第1地点P1、第2地点P2及び第3地点P3は、蛍光体
層140の第2領域143の外面であってもよい。
【0075】
前記第1地点P1は、樹脂層130の側面と一番隣接するように配置された第1光源1
21の中心C1から前記基板110に水平方向に蛍光体層140の第2領域143の外面
と接触または対向する領域であってもよい。前記第1地点P1は、前記蛍光体層140の
第2領域143と第3領域145が接触または対向する領域であってもよい。前記第2地
点P2は、前記蛍光体層140の第2領域143の外面のうちいずれか1つの領域であっ
てもよい。前記第3地点P3は、前記第1光源121の中心C1から前記基板110に垂
直な直線と前記蛍光体層140の第2領域143の外面と接触または対向する領域であっ
てもよい。
【0076】
前記第1光源121の中心C1から第1地点P1の間の第1距離L1と、前記第1光源
121の中心C1から前記第2地点P2までの第2距離L2と、前記第1光源121の中
心C1から前記第3地点P3までの第3距離L3は、相互異なるように形成されてもよい
。
【0077】
前記第1光源121の中心C1から前記第3地点P3までの第3距離L3は、第1光源
121の中心C1から第1地点P1の間の第1距離L1と、前記第1光源121の中心C
1から前記第2地点P2までの第2距離L2より大きく形成されてもよい。前記第1光源
121の中心C1から第2地点P2の間の第2距離L2は、第1光源121の中心C1か
ら前記第1地点P1までの第1距離L1より大きく形成されてもよい。
【0078】
前記蛍光体層140は、第1領域141と第2領域143の間に第4地点P4を含むこ
とができる。前記第4地点P4は、蛍光体層140の外面に配置されてもよい。前記第4
地点P4と最短距離の基板110の上には第5地点P5を含むことができる。前記蛍光体
層140の第4地点P4と前記基板110の第5地点P5の間の距離L5は、前記蛍光体
層140の第2領域143の第1地点P1から第1光源121までの距離より大きくても
よい。前記蛍光体層140の第4地点P4と前記基板110の第5地点P5の間の距離L
5は、前記蛍光体層140の第2領域143の曲率半径R1より小さいまたは同一であっ
てもよい。
【0079】
前記蛍光体層140の第3領域145は、第6地点P6を含むことができる。前記第6
地点P6は、前記蛍光体層140の第3領域145の外側面と前記基板110の上面が接
触または対向する領域であってもよい。前記第1光源121の中心C1から第6地点P6
までの距離L6は、第1光源121の中心C1から第1地点P1までの距離L1より大き
くてもよい。ここで、前記基板110と前記樹脂層130の間に反射層が配置された場合
、前記基板110の上に配置される各地点P5、P7は、前記反射層に位置または前記反
射層と接触する地点であってもよく、前記基板110に一番隣接する地点であってもよい
。前記基板110と前記蛍光体層140の下端の間に反射層が配置された場合、前記蛍光
体層140の下端は反射層に接触または前記基板110に一番隣接する地点であってもよ
い。前記反射層は、前記基板110の上部層であってもよい。
【0080】
第2実施例に係る照明装置は、樹脂層130の側面に基板110の上面と垂直な直線を
有する蛍光体層140を備えることで、側面に出射する光の輝度をより均一に形成できる
効果がある。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上に配置される複数の光源と、
前記基板の上に配置され、前記複数の光源を覆う樹脂層と、
前記樹脂層の上に配置される蛍光体層と、を含み、
前記複数の光源のうち3つ以上は、列方向に配列され、
前記複数の光源のうち3つ以上は、行方向に配列され、
前記樹脂層の表面は、上面と、前記上面の外側に複数の側面を有し、
前記樹脂層の複数の側面のうち少なくとも1つは、曲面を有し、
前記蛍光体層は、前記樹脂層の上面に配置された第1領域と、前記樹脂層の複数の側面に配置された第2領域を有し、
前記第2領域は、前記第1領域の端部から曲面で前記基板まで延長され、
前記複数の光源は、一番外側に配列された第1光源を含み、
前記樹脂層の曲面と前記蛍光体層の第2領域は、前記第1光源と垂直方向に重なり、
前記複数の光源から発生した光は、前記樹脂層の上面と前記曲面を介して放出される、照明装置。
【請求項2】
前記樹脂層の複数の側面のそれぞれは、膨らんだ曲面を有する、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記樹脂層の上面と前記蛍光体層の第1領域は、互いに平行に延長される、請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記蛍光体層の第2領域は、膨らんだ曲面を有する、請求項2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記樹脂層の複数の側面のうち隣接した両側面の間の角は、膨らんだ曲面を有し、
前記樹脂層の角は、前記第1光源と垂直方向に重なる、請求項2から4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記蛍光体層は、前記樹脂層の角の外側に膨らんだ曲面領域を有する、請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記第2領域は、前記樹脂層の側面と一番隣接した前記第1光源の中心から前記基板に水平方向に接する第1地点と、前記樹脂層の曲面の上の第2地点と、前記第1光源の中心から前記基板に垂直な直線が通る第3地点とを含み、
前記第1光源の中心から前記第2地点までの第2距離は、前記第1光源の中心から前記第1地点までの第1距離より大きく、前記第1光源の中心から前記第3地点までの3距離より小さい、請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記第1距離は、前記光源の間の距離の44%~55%である、請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記光源の間の距離は、5.5mm~6.5mmである、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記第2領域の曲面の曲率半径は、前記基板の上面に垂直な方向に前記樹脂層の厚さと前記蛍光体層の第1領域の厚さの和より大きいか同一である、請求項1から9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記樹脂層の厚さと前記蛍光体層の第1領域の厚さの和は、垂直方向に5.5mm~6.0mmである、請求項10に記載の照明装置。
【請求項12】
前記蛍光体層は、前記第1領域と前記第2領域の間に位置した第4地点と、前記基板と前記第2領域の外面が対向する第7地点を含み、
前記基板は、前記第4地点から前記基板の上面と最短距離である前記基板の第5地点を含み、
前記基板の第5地点は、前記第7地点から前記第1地点に一番隣接した前記第1光源までの距離より大きい、請求項7から9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項13】
前記蛍光体層は、前記蛍光体層の前記第2領域と前記基板の間に前記基板と垂直な第3領域を含み、
前記第3領域は、前記基板と対向する第6地点を含み、
前記第1光源の中心から前記第6地点までの距離は、前記第1距離より大きい、請求項7から9のいずれか一項に記載の照明装置。