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特開2024-102175フックアンドループファスナを有するウォッチバンド
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102175
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】フックアンドループファスナを有するウォッチバンド
(51)【国際特許分類】
   A44C 5/18 20060101AFI20240723BHJP
   A44C 5/20 20060101ALI20240723BHJP
   A44C 5/02 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
A44C5/18 A
A44C5/20 B
A44C5/02 D
A44C5/02 E
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024072843
(22)【出願日】2024-04-26
(62)【分割の表示】P 2022068443の分割
【原出願日】2018-07-11
(31)【優先権主張番号】15/663,654
(32)【優先日】2017-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シェーファー, ベンジャミン, エー.
(72)【発明者】
【氏名】濱田 陽司
(72)【発明者】
【氏名】畑中 元秀
(72)【発明者】
【氏名】チェン, シャン-ホン
(72)【発明者】
【氏名】白石 英亮
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ウェアラブルデバイスの固定に関し、より具体的には、フックアンドループファスナを有するウォッチバンドに関する。
【解決手段】ウォッチバンドは、電子デバイスをユーザの手首に快適に固定することができる。ウォッチバンドは、接触面と反対側の係合面と反対側の接触面を有するベースと、ユーザと接触するための接触面における接触ループと、フックと係合するための係合面における係合ループと、を備える。フックは、接触ループの一部とは反対側に、係合面に設けることができる。ベースは、ベース糸を含むことができ、接触ループ及び係合ループは、接触面と係合面との間のベース糸の一部の周りに織られた接触糸及び係合糸によって形成することができる。隣接する係合ループの間で、係合糸は、隣接する接触ループの間の接触糸よりも、ベースにより確実に取り付けることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウォッチバンドであって、
係合面とは反対側の接触面を有するベースと、
ユーザと接触するための前記接触面における接触ループと、
前記係合面にあり、かつ前記接触ループの一部とは反対側のフックと、
前記フックと係合するための前記係合面における係合ループと、を備える、ウォッチバンド。
【請求項2】
前記係合面における前記フックを支持するフックパッドであって、それぞれが前記ベースに取り付けられており、前記ベースに沿って他の全てのフックパッドから離間されている、フックパッドと、
前記ベースの第1の端部に付けられており、かつウォッチ筐体の第1の側に接続されるように構成された、筐体コネクタと、
前記ウォッチ筐体の第2の側に接続されるように構成された保持リングであって、前記保持リングの穴内に前記ベースを摺動可能に保持する、保持リングと、
前記ベースが前記保持リングから滑り落ちることを防止するために、前記ベースの第2の端部に付けられたストッパと、を更に備え、
前記接触ループが、前記接触面と前記係合面との間に織られた接触糸によって形成されており、前記係合ループが、前記接触面と前記係合面との間に織られた係合糸によって形成されている、請求項1に記載のウォッチバンド。
【請求項3】
前記フックパッドが、前記ベースの長手方向の中点と前記ベースの長手方向の端部との間に位置する、請求項2に記載のウォッチバンド。
【請求項4】
前記ストッパが、前記保持リングの穴の最大寸法よりも大きい最大寸法を有する、請求項2に記載のウォッチバンド。
【請求項5】
前記係合ループが、前記係合面の全長未満で織り込まれている、請求項1に記載のウォッチバンド。
【請求項6】
前記接触ループを支持する前記接触面の表面積が、前記係合ループを支持する前記係合面の表面積よりも大きい、請求項1に記載のウォッチバンド。
【請求項7】
ウォッチバンドあって、
ベース糸を含み、第2の表面とは反対側の第1の表面を有するベースと、
前記第1の表面と前記第2の表面との間の前記ベース糸の一部の周りに織られており、かつ前記第1の表面を越えて延在する第1のループを形成している第1の糸と、
前記第1の表面と前記第2の表面との間の前記ベース糸の一部の周りに織られており、かつ前記第2の表面を越えて延在する第2のループを形成している第2の糸と、を備える、ウォッチバンド。
【請求項8】
前記ベースが、前記第1の糸及び前記第2の糸を横断するベース糸を含み、前記第1の糸が、隣接する第1のループの間の前記ベース糸の一部の周りに固定されており、前記第2の糸が、隣接する第2のループの間の前記ベース糸の一部の周りに固定されている、請求項7に記載のウォッチバンド。
【請求項9】
前記ベース糸が、織物の2つの撚りを形成しており、前記撚りのそれぞれが、前記ベース糸を横断して延在する弾性糸を有する、請求項8に記載のウォッチバンド。
【請求項10】
前記隣接する第2のループの間において、前記第2の糸が、隣接する第1のループの間の前記第1の糸よりも多数の前記ベース糸の周りに固定されている、請求項8に記載のウォッチバンド。
【請求項11】
隣接する第1のループの間において前記第1の糸が、前記第1の表面と前記第2の表面との間で交互に延在する回数よりも、隣接する第2のループの間において前記第2の糸が、前記第1の表面と前記第2の表面との間で交互に延在する回数の方が多い、請求項7に記載のウォッチバンド。
【請求項12】
前記第1の表面を越えて延在する前記第1のループの総数が、前記第2の表面を越えて延在する前記第2のループの総数よりも多い、請求項7に記載のウォッチバンド。
【請求項13】
隣接する第2のループ間の距離が、隣接する第1のループ間の距離よりも長い、請求項7に記載のウォッチバンド。
【請求項14】
前記第1の表面を越えて延在する前記第1のループの密度が、前記第2の表面を越えて延在する前記第2のループの密度よりも高い、請求項7に記載のウォッチバンド。
【請求項15】
前記第1の糸及び前記第2の糸が、前記ベース糸の一部に溶融されている、請求項7に記載のウォッチバンド。
【請求項16】
前記第1の糸及び前記第2の糸が、連続するストランドのセグメントである、請求項7に記載のウォッチバンド。
【請求項17】
前記第1のループのそれぞれが、複数のベース糸にわたり張られた長手方向の長さだけ前記第1の表面にわたり延在し、前記第2のループのそれぞれが、複数のベース糸にわたり張られた長手方向の長さだけ前記第2の表面にわたり延在する、請求項7に記載のウォッチバンド。
【請求項18】
前記第1の表面と前記第2の表面との間の前記ベース糸の一部の周りに織られており、かつ前記第1の表面を越えて延在する第3のループを形成している第3の糸であって、前記第3のループが前記第1の表面にわたり延在する長手方向の位置とは異なる長手方向の位置において、前記第1のループが前記第1の表面にわたり延在する、第3の糸と、
前記第1の表面と前記第2の表面との間の前記ベース糸の一部の周りに織られており、かつ前記第2の表面を越えて延在する第4のループを形成している第4の糸であって、前記第4のループが前記第2の表面にわたり延在する長手方向の位置とは異なる長手方向の位置において、前記第2のループが前記第2の表面にわたり延在する、第4の糸と、を更に備える、
請求項7に記載のウォッチバンド。
【請求項19】
ウォッチバンドであって、
係合面とは反対側の接触面を有するベースと、
ユーザに接触するために前記接触面に接触ループを形成している接触糸と、
フックに係合するために前記係合面に係合ループを形成している係合糸と、を備え、
隣接する接触ループの間における前記接触糸の前記ベースへの取り付けよりも、前記係合糸が、隣接する係合ループにおいて、前記ベースにより確実に取り付けられている、ウォッチバンド。
【請求項20】
前記係合ループから前記フックが係合解除されるときに、前記係合ループに加えられる力よりも強い取り付けによって、前記係合糸が前記ベースに固定されている、請求項19に記載のウォッチバンド。
【請求項21】
前記ウォッチバンドがユーザに着用されているとき、前記接触ループが、前記ユーザと前記ベースとの間に空隙を維持する、請求項19に記載のウォッチバンド。
【請求項22】
前記ウォッチバンドがユーザに着用されているとき、前記接触ループが、前記ユーザから水分を取り除くように構成されている、請求項19に記載のウォッチバンド。
【請求項23】
前記ウォッチバンドが、長手方向の軸線に沿って伸張可能である、請求項19に記載のウォッチバンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年7月28日に出願された、「WATCHBANDS WITH HOOK AND LOOP FASTENERS」と題する、米国特許出願第15/663,654号の利益及び優先権を主張するものであり、その開示は参照によってその全体が全ての目的のために本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本明細書は、概して、ウェアラブルデバイスの固定に関し、より具体的には、フックアンドループファスナを有するウォッチバンドに関する。
【背景技術】
【0003】
一部の電子デバイスは、ユーザに着脱可能に取り付けることができる。例えば、リストウォッチ又はフィットネス/健康追跡デバイスは、ウォッチバンドの自由端を一緒に接合することによってユーザの手首に取り付けることができる。多くの場合、ウォッチバンドは、限定されたフィット調整増加分を使用可能とすることができる。例えば、いくつかのバンドは、小刻みにユーザ調節可能なサイズ(例えば、座屈留め金、ピン、及びアイレットなど)を有するのに対し、他のバンドは、実質的に固定されたサイズを有し、特殊な工具及び/又は専門技術によってのみ調節可能である(例えば、折り畳み式留め金、展開留め金、スナップ嵌め留め金など)。他のバンドは、ユーザの手首周りにフィットするように伸張する、伸縮性のある伸張型バンドとすることができる。電子デバイスの快適性及び固定の程度は、ウォッチバンドの機能及び構成に依存し得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
主題の技術のある特徴を、添付の特許請求の範囲に示す。しかしながら、説明の目的のため、主題の技術のいくつかの実施形態を、以下の図に示す。
【0005】
図1】本開示の一部の実施形態に係る、ユーザの手首にあるウォッチの斜視図である。
【0006】
図2】本開示の一部の実施形態に係る、ユーザの手首にある図1のウォッチの別の斜視図である。
【0007】
図3】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチバンドを備えたウォッチの側面図である。
【0008】
図4】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチバンドの平面図である。
【0009】
図5】本開示の一部の実施形態に係る、図4のウォッチバンドの別の図である。
【0010】
図6】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチバンドを備えたウォッチの側面図である。
【0011】
図7】本開示の一部の実施形態に係る、ストッパ及びベースの斜視分解図である。
【0012】
図8】本開示の一部の実施形態に係る、図7のストッパ及びベースの断面図である。
【0013】
図9】本開示の一部の実施形態に係る、ストッパ及びベースの斜視図である。
【0014】
図10】本開示の一部の実施形態に係る、図9のストッパ及びベースの斜視分解図である。
【0015】
図11】本開示の一部の実施形態に係る、ストッパ及びベースの斜視図である。
【0016】
図12】本開示の一部の実施形態に係る、ストッパ及びベースの斜視分解図である。
【0017】
図13】本開示の一部の実施形態に係る、ストッパ及びベースの斜視分解図である。
【0018】
図14】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチバンドの一部分の斜視断面図である。
【0019】
図15】本開示の一部の実施形態に係る、織りパターンを示す断面図である。
【0020】
図16】本開示の一部の実施形態に係る、織りパターンを示す断面図である。
【0021】
図17】本開示の一部の実施形態に係る、フックパッドの斜視図である。
【0022】
図18】本開示の一部の実施形態に係る、フックパッドの側面図である。
【0023】
図19】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチバンドの一部分の平面図である。
【0024】
図20】本開示の一部の実施形態に係る、図19のウォッチバンドの一部分の側面図である。
【0025】
図21】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチバンドの一部分の平面図である。
【0026】
図22】本開示の一部の実施形態に係る、図21のウォッチバンドの一部分の側面図である。
【0027】
図23】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチバンドの一部分の斜視図である。
【0028】
図24】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチの斜視図である。
【0029】
図25】本開示の一部の実施形態に係る、図24のウォッチの斜視図である。
【0030】
図26】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチの斜視図である。
【0031】
図27】本開示の一部の実施形態に係る、図26のウォッチの一部分の横断面図である。
【0032】
図28】本開示の一部の実施形態に係る、図28のウォッチの一部分の横断面図である。
【0033】
図29】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチの斜視図である。
【0034】
図30】本開示の一部の実施形態に係る、ウォッチの斜視図である。
【0035】
図31】本開示の一部の実施形態に係る、図30のウォッチの側面図である。
【0036】
図32】本開示の一部の実施形態に係る、図30のウォッチの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に述べる詳細な説明は、主題の技術の様々な構成の説明として意図されており、主題の技術を実施できる唯一の構成を表すことを意図するものではない。添付の図面は、本明細書に組み込まれ、詳細な説明の一部を構成する。詳細な説明は、主題の技術の完全な理解を提供するために特定の詳細を含む。しかし、主題の技術は、本明細書において説明されている特定の詳細に限定されず、これらの特定の詳細なしに実施され得ることが当業者には明確であり、明らかであろう。一部の例では、主題の技術の概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造体及び構成要素がブロック図の形式で示されている。
【0038】
リストウォッチ又はフィットネス/健康追跡デバイスなどの電子デバイスは、ウォッチバンドによってユーザの手首に取り付けることができる。電子デバイスが過度にずれないように、又はユーザから滑り落ちることがないように、手首への確実な取り付けを維持することが所望されることがある。ユーザに対する電子デバイスの固定は、バイオメトリックセンサなどの電子構成要素の機能にとっても重要であり得る。更に、電子デバイスを装着している間のユーザの快適性を最大化することが所望されることがある。頻繁に、確実な取り付けは、ユーザの手首に望ましくない量の力を加え得る。多くの場合、従来のウォッチバンドは、バンドが過度にきついと、使用中にユーザの毛髪又は皮膚に絡みつく、引っ掛かる、又はユーザの毛髪又は皮膚を引っ張ることがある。他の場合、ウォッチバンドは、バンドが過度に緩いと、ユーザの手首に沿って摺動することがあるか、ユーザの手首周りに回転することがあるか、又はそうでなくてもユーザにとって不快であるか若しくは煩わしいことがある。これらの問題は、ランニングの間又はスポーツをやっている間などの、強度の高い活動期間中に悪化することがある。
【0039】
更に、従来のウォッチバンドのサイズ又はフィットの調整は、複数のステップ、特殊な工具、及び/又は技術的な専門知識を必要とすることが多い。ユーザが利用できるサイズ調整オプションは、適切なフィットを得るには十分でないことがある。フィットは、特定の環境(例えば、温度、湿度)又は生物学的条件(例えば、汗、炎症)のもとでは、異なることがあり、及び/又は異なると知覚されることがある。結果として、従来のリストウォッチ及び/又はフィットネス/健康追跡デバイスのユーザは、フィットネス/健康追跡デバイス用のきついバンド及び従来のリストウォッチ用の緩いバンドを確保しつつ、(最適には快適ではないにしても)許容可能なフィットを選択することができる。しかしながら、一部のウェアラブル電子デバイスは、フィットネス/健康追跡機能及び計時機能の両方を提供する多目的デバイスであり得る。したがって、ユーザは、ウォッチのフィットを使用に合わせて変更することを好むことがある。例えば、ユーザは、計時モードではより緩いフィット、及びフィットネス/健康追跡モードではよりきついフィットを好むことがある。したがって、ウェアラブル電子デバイスのフィットを動的に調整するためのシステム及び方法の必要性が存在し得る。
【0040】
本開示の実施形態は、フックアンドループ取り付け機構を提供する。取り付け機構は、ユーザへの確実な取り付けを提供し、また向上した快適性も提供する。例えば、ループは、フックとの係合、並びにユーザとの快適な接触を提供するために、パターンで織ることができる。ループは、ユーザの皮膚に接触し、水分の取り除き又は換気を提供するために、ウォッチバンドの接触側にループを形成するように織ることができる。本開示の実施形態は、外部の力の作用下で偶発的に外れることを回避するために、ユーザによる調整の容易さ、並びに確実な取り付けを提供する。
【0041】
一部の実施形態によれば、例えば図1に示すように、ウォッチ10は、ウォッチバンド20でもって手首2に装着される電子デバイス12を含む。電子デバイス12は、ポータブルであってよく、また、ユーザの他の身体部分、又は他のデバイス、構造体、若しくは物体に取り付けることもできる。ウォッチバンド20は、可撓性であってよく、ユーザの手首2の少なくとも一部分を取り囲むことができる。電子デバイス12をユーザである人間に固定することによって、ウォッチバンド20は、確実性及び利便性を提供する。一部の実施形態では、電子デバイス12は、ディスプレイ14と、構成要素を収容するための筐体16とを含む。一部の実施形態によれば、例えば図2に示すように、ウォッチバンド20は、電子デバイス12からユーザの手首2の反対側まで延在する。ウォッチバンド20は、互いに重なり合って係合する内側部分22及び外側部分24を含む。
【0042】
一部の実施形態によれば、例えば図3に示すように、ウォッチバンド20は、内側部分22と外側部分24の重なりの程度を選択することによって、手首2に確実かつ快適にフィットするように調節可能である。例えば、ウォッチバンド20の直径は、手首2への確実かつ快適なフィットに適するように調整可能である。ウォッチバンド20は、筐体コネクタ30を用いて、電子デバイス12の筐体16の一部分に、着脱可能に取り付けられる。ウォッチバンド20は、保持リング40を用いて、電子デバイス12の筐体16の別の部分に、着脱可能に取り付けられる。したがって、ウォッチバンドは電子デバイス12から着脱可能であり、交換され、それによって、ユーザは必要に応じて又は所望に応じてウォッチバンドを切り替えることができる。ウォッチバンド20の一部分は、保持リング40の穴を通り、それによって内側部分22の長さ及び外側部分24の長さは、保持リング40のいずれの側において画定される。
【0043】
ウォッチバンド20の接触面26は、ユーザの手首2に接触するように位置決め可能である。内側部分22に沿って、接触面26は、手首2に向いて内側に面する。外側部分24に沿って、接触面26は、外側に向いた面として続く。ウォッチバンド20の係合面28は、ウォッチバンド20自体に接触するように位置決め可能である。内側部分22に沿って、係合面28は、手首2とは反対側で外側に面する。外側部分24に沿って、係合面28は、内側部分22に向いて内側に面し、かつ内側部分22に沿って延在する係合面28の部分と反対側である。フックゾーン54は、係合面28上及び外側部分24に沿って設けられている。フックゾーン54は、本明細書で更に説明するように、係合面28上及び内側部分22に沿ったループゾーン52のループと係合するように配置されている。係合面28は、ユーザの手首2との接触を回避するように配置することができる。
【0044】
一部の実施形態によれば、例えば図4に示すように、筐体コネクタ30及びストッパ50は、ウォッチバンド20の端部に又は端部付近に位置する。保持リング40は、ウォッチバンド20のベース32に摺動可能に接続されており、電子デバイス12の筐体16との接続を提供する。接触面26は、筐体コネクタ30とストッパ50との間に延在する。例えば、接触面26は、筐体コネクタ30及び/又はストッパ50まで延在する。接触面26は、内側部分22に沿って手首2と接触し、外側部分24に沿って外側に向けられた面を提供するために、ベース32から延在するループを提供する。
【0045】
図4に示すように、保持リング40は、係合端部44及び穴42を有することができ、この穴42を通ってウォッチバンド20は延在することができる。ストッパ50は、穴42の少なくとも1つの断面寸法よりも大きい少なくとも1つの断面寸法を有する。例えば、ストッパ50は、穴42の横方向断面寸法よりも大きい、ウォッチバンド20の長手方向軸線を横断する横方向断面寸法を有することができる。保持リング40は、電子デバイス12の筐体16に確実に係合させるための係合部材を更に含む。例えば、係合部材は、保持リング40が筐体16のチャネル内で、筐体16に確実に係合することを可能にする。係合部材は、筐体コネクタ30の係合部材と同じであってよく、同様であってよく、又は異なっていてよい。
【0046】
一部の実施形態によれば、例えば図5に示すように、係合面28は、筐体コネクタ30とストッパ50との間に延在する。係合面28は、ループゾーン52及びフックゾーン54を含む。ループゾーン52は、筐体コネクタ30よりに延在することができ、フックゾーン54は、ストッパ50よりに延在することができる。ループゾーン52に沿って、係合面28は、フックゾーン54のフックと係合するための、ベース32から延在するループを提供する。フックゾーン54は、ループゾーン52のループと係合するための、ベース32に取り付けられた1つ以上のフックパッド56を含むことができる。
【0047】
図4及び図5に示すように、ループを有する接触面26の部分は、係合面28のループゾーン52の面積よりも大きい面積を有することができる。例えば、接触面26は、筐体コネクタ30とストッパ50との間の全長に沿ってループを有することができる。係合面28は、ループゾーン52とフックゾーン54とに分けることができる。
【0048】
一部の実施形態によれば、例えば図6に示すように、ウォッチバンド20は、保持リング40を通って摺動可能に延在する。保持リング40の両側に延在するウォッチバンド20の長さは、ユーザの手首2における好ましい快適性及び把持のために、ユーザによって所望通りに調整することができる。ストッパ50は、保持リング40を通過するのを防止するように寸法設計及び構成することができ、それによってウォッチバンド20の一部分が保持リング40の少なくとも一部分内にとどまる。ストッパ50は、外側部分24の端部において、外側部分24に沿って、係合面28において、及び/又は接触面26において特徴部を含むことができる。
【0049】
一部の実施形態によれば、例えば図7及び図8に示すように、ストッパ50は、ウォッチバンド20のベース32に確実に係合させるためにばね部材と共に組み立てられる。ベース32は、シェル154の1つ以上の部分が係合することができる係合区分34を含むことができる。例えば、シェル154の1つ以上の歯は、係合区分34の穴内に延在する。弓形ばね156が、シェル154とインサート152との間に設けられている。インサート152がシェル154の上に配置されると、インサート152は、シェル154と係合区分34との係合解除を防ぐ。インサート152内で弓形ばね156が弛緩された位置まで延在すると、弓形ばね156は、インサート152がシェル154から摺動して外れることを防止する。カバー150は、インサート152の少なくとも一部分の上に提供する(例えば、オーバーモールドする)ことができる。
【0050】
一部の実施形態によれば、例えば図9及び図10に示すように、ストッパ50は、ウォッチバンド20のベース32に確実に係合させるためにピンと共に組み立てられる。ベース32は、1つ以上のピン166が係合することができる係合区分34を含むことができる。例えば、1つ以上のピン166は、係合区分34の穴を通って、シェル168の穴を通って、及び/又はインサート162の穴を通って延在することができる。シェル168は、インサート162の少なくとも一部分内に嵌めることができる。ピン166は、長手方向における係合区分34とインサート162及び/又はシェル168との係合解除を防止する。ピン166がインサート162及び/又はシェル168から外れないようにするために、インサート162及び/又はシェル168の少なくとも一部分の上に、複数あるカバー164のうちの1つを提供する(オーバーモールドする、接着する、スナップさせる)ことができる。
【0051】
一部の実施形態によれば、例えば図11から図13に示すように、ストッパ50は、ベース32の上にモールドされる。ストッパ50は、保持リング40の穴42よりも大きい断面寸法を提供する1つ以上の突出部198を含むことができる。ベース32は、ストッパ50の1つ以上の部分が係合することができる係合区分34を含むことができる。図12に示すように、係合区分34は穴を含むことができる。図13に示すように、係合区分34はノッチを含むことができる。ストッパ50の一部分がその確実な係合のために係合区分34の空所内に延在するように、ストッパ50は、ベース32の係合区分34の上にオーバーモールドすることができる。
【0052】
一部の実施形態によれば、例えば図14に示すように、ウォッチバンド20は、ベース32上にループ80を含む。ループ80は、ベース32から延在してベース32へと戻るループ糸によって形成することができる。各ループ糸は、ベース32内に織り込むことができ、接触面26及び係合面28上に又はそれを越えて延在することができる。ベース32は、ベース糸60及び/又は弾性糸72から形成することができる。弾性糸72は、長手方向において、例えば筐体コネクタ30及びストッパ50に向かって延在する。ベース糸60は、弾性糸72及び/又はループ糸を横断する方向に延在する。弾性糸72は、ベース32の1つ以上の端部において、反転されて逆方向に向かう。
【0053】
本明細書で使用するとき、ループは、閉じられた空間を包囲する構造体の長さによって画定される。ループは、閉じられた空間を包囲するために、糸がその糸自体に接続されない場合であっても、糸によって形成することができる。例えば、糸の「ループ」は、糸及びベースが一緒に閉じられた空間を包囲するように、ベースから延在してベースへと戻ることができる。
【0054】
糸のために選択される材料は、本明細書に記載される製造及び使用を容易にするように選択することができる。糸は、天然繊維及び/又は合成繊維を含むことができる。糸は、ポリマー、コポリマー、又はポリマーブレンドを含むことができる。糸は、スパンデックスを含む、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、及びこれらの組み合わせを含むことができる。糸は、単一のフィラメント及び/又は糸束を含むことができる。弾性糸72は、伸張を容易にする材料であってもよい。ベース糸60及びループ糸は、同じ材料又は類似の材料の糸であってよい。ベース糸60は、ループ糸の融点よりも低い融点を有することができる。
【0055】
一部の実施形態によれば、例えば図15に示すように、1つ以上の係合ループ糸が、係合面28において係合ループ80を形成するために使用される。係合ループ80は、フックとの係合を強化するように形成及び配置される。例えば、係合ループ80の形状、サイズ、数、及び分布は、フックとの迅速かつ確実な係合を容易にすることができる。このような特徴部には、係合ループ80を形成する織物が設けられている。
【0056】
図15に示すように、第1の係合ループ糸82、第2の係合ループ糸84、及び第3の係合ループ糸86は、同じベース32に織り込まれている。第1の係合ループ糸82、第2の係合ループ糸84、及び第3の係合ループ糸86は、別個の糸であるか、又は1つ以上の連続する糸のセグメントである。係合ループ80を含む係合ループ糸の少なくとも一部のセグメントは、ベース32に沿って互いに平行に延在する。
【0057】
図15に示すように、第1の係合ループ糸82は、ベース32の係合面28から離れる方向に、及び長手方向の長さに沿って延在する係合ループ80を形成する。係合ループ80の長手方向の長さは、係合ループ80がベース32から延在する位置間の多数のベース糸60に対応する。例えば、図15に示すように、係合ループ80は、5本のベース糸60(すなわち、ベース32の対向する面におけるベース糸60の組み合わせた数を表す)にわたって長手方向に延在する。他の長手方向の長さ及び飛び越されるベース糸60の数は、本明細書で更に説明するように、係合ループ80を特徴付けるために適用することができる。例えば、係合ループ糸は、3、4、5、6、7、8、9、10、又は10より多くのベース糸60にわたり延在する係合ループ80を形成することができる。
【0058】
各係合ループ80間では、第1の係合ループ糸82は、ベース32の対向する面(すなわち、接触面26及び係合面28)の間を、及び/又はベース32の対向する面を超えて交互に延在する。各面では、第1の係合ループ糸82は、ベース糸60の周りに少なくとも部分的に延在し、また反転してベース32に再び入る。第1の係合ループ糸82は、係合ループ80を形成することなく、又は任意のベース糸60を飛び越えるように長手方向に延在することなく、反転してベース32に戻る。このような構成では、第1の係合ループ糸82の反転は、係合ループ80としてベース32から離れて上昇するのではなく、ベース32に向かう。隣接する係合ループ80間の第1の係合ループ糸82の範囲は、その周りで第1の係合ループ糸82が反転する、連続するベース糸60の数に対応する。例えば、図15に示すように、第1の係合ループ糸82は、隣接する係合ループ80間の7個の連続するベース糸60の周りで反転することができる。接触するベース糸60の他の数は、本明細書で更に説明するように、第1の係合ループ糸82を特徴付けるために適用することができる。例えば、係合ループ糸は、隣接する係合ループ80間の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は14より多くの連続するベース糸60の周りで反転することができる。
【0059】
図15に示すように、異なる糸が互い違いになっており、それによって、1つの糸の係合ループ80は、別の糸の係合ループ80とは異なる長手方向の位置に形成される。例えば、第1の係合ループ糸82の係合ループ80は、第2の係合ループ糸84によって形成される係合ループ80の位置とは異なる、長手方向の位置に形成することができる。更に、第3の係合ループ糸86の係合ループ80は、第1の係合ループ糸82によって形成される係合ループ80の位置及び第2の係合ループ糸84によって形成される係合ループ80の位置とは異なる、長手方向の位置に形成することができる。このような構成は、係合ループ80を互いに更に離して分布させることを可能にし、それによってフックと係合するより大きな機会が提供される。したがって、1本の糸の係合ループ80は、別の糸の係合ループ80が延在しているベース糸60のセットとは異なる、ベース糸60のセットにわたり延在する。更に、1本の糸の係合ループ80は、その周りで別の糸が反転する連続するベース糸60のセットとは異なる、連続するベース糸60のセットの周りで反転する。
【0060】
一部の実施形態によれば、例えば図16に示すように、1つ以上の接触ループ糸が、接触面26において接触ループ90を形成するために使用される。接触ループ90は、ユーザの手首2との接触を向上させるように形成及び配置される。例えば、接触ループ90の形状、サイズ、数、及び分布は、ユーザの快適性、通気性、及び水分の取り除き能力を促進する。このような特徴部には、接触ループ90を形成する織物を設けることができる。
【0061】
図16に示すように、第1の接触ループ糸92及び第2の接触ループ糸94は、同じベース32に織り込むことができる。第1の接触ループ糸92及び第2の接触ループ糸94は、別個の糸であってよいか、又は1つ以上の連続する糸のセグメントであってよい。接触ループ90を含む、接触ループ糸の少なくとも一部のセグメントは、ベース32に沿って互いに平行に延在する。
【0062】
図16に示すように、第1の接触ループ糸92は、ベース32の接触面26から離れる方向に、及び長手方向の長さに沿って延在する接触ループ90を形成する。接触ループ90の長手方向の長さは、接触ループ90がベース32から延在する位置間の多数のベース糸60に対応する。例えば、図15に示すように、接触ループ90は、5本のベース糸60(すなわち、ベース32の対向する面におけるベース糸60の組み合わせた数を表す)にわたって長手方向に延在する。他の長手方向の長さ及び飛び越されるベース糸60の数は、本明細書で更に説明するように、接触ループ90を特徴付けるために適用することができる。例えば、接触ループ糸は、3、4、5、6、7、8、9、10、又は10より多くのベース糸60にわたり延在する接触ループ90を形成することができる。
【0063】
係合ループ80のうちの1つ以上の係合ループ80の長手方向の長さは、接触ループ90のうちの1つ以上の接触ループ90の長手方向の長さと同じであってよく、又は異なっていてよい。例えば、長さは、係合面28における係合ループ80及び接触面26における接触ループ90の両方に対して均一であってよい。代替的に又は組み合わせで、ループは、ユーザとの接触及びフックとの係合の異なる機能に適合するために、異なるサイズを有することができる。
【0064】
各接触ループ90間では、第1の接触ループ糸92は、ベース32の対向する面(すなわち、接触面26及び係合面28)の間を、及び/又はベース32の対向する面を超えて交互に延在する。各面では、第1の接触ループ糸92は、ベース糸60の周りに少なくとも部分的に延在し、また反転してベース32に再び入る。第1の接触ループ糸92は、接触ループ90を形成することなく、又は任意のベース糸60を飛び越えるように長手方向に延在することなく、反転してベース32に戻る。このような構成では、第1の接触ループ糸92の反転は、接触ループ90としてベース32から離れて上昇するのではなく、ベース32に向かう。隣接する接触ループ90間の第1の接触ループ糸92の範囲は、その周りで第1の接触ループ糸92が反転する、連続するベース糸60の数に対応する。例えば、図16に示すように、第1の接触ループ糸92は、隣接する接触ループ90間の3個の連続するベース糸60の周りで反転する。接触するベース糸60の他の数は、本明細書で更に説明するように、第1の接触ループ糸92を特徴付けるために適用することができる。例えば、接触ループ糸は、隣接する係合ループ80間の2、3、4、5、6、7、8、又は8より多くの連続するベース糸60の周りで反転することができる。
【0065】
隣接する係合ループ80間の反転の数は、隣接する接触ループ90間の反転の数と同じであってよく、又は異なっていてよい。例えば、反転の数は、ユーザとの接触及びフックとの係合の異なる機能に適合するために異なっていてよい。隣接する係合ループ80間の反転の数は、隣接する接触ループ90間の反転の数よりも大きくてもよく、それによって、係合ループ80は、複数回のフック係合動作及びフック係合解除動作にわたり、より確実に固定されたままとなる。隣接する接触ループ90間のより少ない数の反転は、ベース32の所定の領域における接触ループ90のより高い密度をもたらすこともできる。例えば、係合ループ80及び接触ループ90が同じ長さ又は実質的に等しい長さを有する場合、隣接する接触ループ90間のより少ない数の反転は、所定の領域における係合ループ80よりも多くの数の接触ループ90をもたらす。より高い密度の接触ループ90は、より多くの数の接触ループ90にわたり力を分布させることによって、ユーザにとってより高い快適性を提供する。
【0066】
図16に示すように、異なる糸は互い違いにすることができ、それによって、1つの糸の接触ループ90は、別の糸の接触ループ90とは異なる、長手方向の位置に形成される。例えば、第1の接触ループ糸92の接触ループ90は、第2の接触ループ糸94によって形成される接触ループ90の位置とは異なる、長手方向の位置に形成することができる。このような構成は、接触ループ90を互いに更に離して分布させることを可能にし、それによって、ユーザの手首2に力及び圧力がより均一に分布される。したがって、1本の糸は、別の糸の接触ループ90が延在しているベース糸60のセットとは異なる、ベース糸60のセットにわたり延在することができる。更に、1本の糸は、その周りで別の糸が反転する連続するベース糸60のセットとは異なる、連続するベース糸60のセットの周りで反転することができる。
【0067】
係合ループ80のうちの1つ以上の係合ループ80及び接触ループ90のうちの1つ以上の接触ループ90は、連続的な糸のセグメントであってよい。例えば、単一の糸は、ベース32を通って延在して、係合面28及び接触面26の両方にループを形成することができる。更なる例によって、単一の糸は、ベース32の端部間の係合面28に係合ループ80を形成し、逆方向に反転し、ベースの端部間の接触面26に接触ループ90を形成することができる。
【0068】
一部の実施形態によれば、係合ループ80及び接触ループ90は、製織プロセスによって形成及び固定される。ベース32は、ベース糸60間の長手方向の間隔を拡大するために長手方向に伸張させることができる。長手方向に延在する弾性糸72は、弾性糸72の弾性特性に基づいて伸張を促進することができる。ループ糸は、本明細書に記載されるように、ベース32が伸張された構成である間に、ベース32に織り込むことができる。ベース32が伸張されていない構成又は弛緩した構成に戻ると、係合ループ80及び接触ループ90は、係合ループ80及び接触ループ90が、ベース32から延在する位置間の短縮により、ベース32から上昇する。ループ糸及びベース32は、加熱することができ、それによって、少なくともベース糸60は、少なくとも部分的に溶融して、ベース糸60に接触してその周りで反転するループ糸に融着及び結合する。したがって、ループ糸とベース糸60との間の確実な係合が達成される。結合の強度は、ベース糸60の周りにループ糸によって行われる反転の数に比例することができる。
【0069】
ウォッチバンドは、本明細書に記載される設計に基づいて生じる、視覚的効果を有する様々な色で作製することができる。接触ループ糸、係合ループ糸、接触ベース糸、及び係合ベース糸のうちの少なくとも一部は、ウォッチバンド20における他の糸とは異なる色であってよい。いくつかの糸を組み合わせて、所望のようなカスタム色の組み合わせを生成することができる。色は、本明細書に記載される製織パターンでの、特定の糸の外観に基づいて選択することができる。更に、糸の部分は表面から離れて上昇するので、異なる角度で見たときに、製織パターンは、異なる視覚的効果をもたらす。例えば、一部の視野角では、多数のベース糸の視野を阻止しながら、ループの列は、それ自体で視覚的に存在する。これらの角度では、ループ糸のために選択された色は、比較的より目立つ。他の視野角では、ベース糸は、より容易に見られる。これらの角度では、ベース糸のために選択された色は、比較的より目立つ。したがって、見かけの色、パターン、及び設計は、ウォッチバンド20を異なる角度から見ると変化する。
【0070】
一部の実施形態によれば、例えば図17に示すように、フックパッド56は、ループと係合するための1つ以上のフック58を含むことができる。フック58は、フックパッド56の表面にわたり分布させることができる。フック58の数、密度、サイズ、及び/又は形状は、フックパッド56の表面にわたり一定であってよい、又は変化してよい。フックパッド56の外周は、縁部の急峻度を低減するための1つ以上の曲線を含むことができる。
【0071】
一部の実施形態によれば、例えば図18に示すように、フックパッド56は、急峻な縁部を低減する上面から底面への移行部を含む。例えば、フックパッド56は、フックパッド56の周縁に沿って縁部領域62を含むことができる。縁部領域62は、移行を提供する1つ又は表面特徴部を含むことができる。例えば、図18に示すように、フックパッド56は、丸みのある斜面を含むことができる。他の形状及び幾何学を提供することができる。例えば、縁部領域62は、1つ以上のチャンファ、フィレット、スカラップ、起伏、及び/又はテクスチャを含むことができる。縁部領域62は、直角の角又は縁部に対して急峻度を低減する。縁部領域62によって提供される移行部は、ユーザとの接触時の快適性を提供し、物体に引っ掛かることを回避する。一部の実施形態によれば、フックパッド56は、フック58を含むシートから形成される。フックパッド56は、例えばダイカットを用いてシートから切り出すことができる。縁部領域62は、所望の形状を有するようにフックパッド56の領域を切断又は成形することによって形成することができる。
【0072】
フックパッド56の数、密度、サイズ、及び/又は形状は、フックゾーン54の表面にわたり一定であってよい、又は変化してよい。フックパッド56は、溶接(例えば、レーザー溶接)、積層、接着、織り合わせ、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上によってベース32に取り付けることができる。
【0073】
一部の実施形態によれば、例えば図19及び図20に示すように、複数のフックパッド56は、ウォッチバンド20のフックゾーン54に沿って設けられている。フックゾーン54は、ウォッチバンド20のループゾーン52に隣接している。フックゾーン54は、ベース32から延在するループを有さないベース32の長さを提供する。フックゾーン54は、ストッパ50に隣接することができる。各フックパッド56は、1つ又は長手方向に隣接するフックパッド56から長手方向に離間している。フックパッド56間の中断は、1つ以上のフックパッド56の連続する長さが提供されるよりも、高い可撓性を提供する。したがって、フックゾーン54は、中断部を備えて、全体的により高い可撓性を有する。ウォッチバンド20の終端部又はその付近の1つ以上のフックパッド56は、向上した係合を提供することができる。例えば、フックパッド56のうちの一番端のフックパッド56は、フックゾーン54内に位置する、ストッパ50からより遠くにある他のフックパッド56よりも長くてよい。他のフックパッド56と比較して、ウォッチバンド20の終端部又はその付近の1つ以上のフックパッド56におけるフックの異なる数、密度、分布、サイズ、及び/又は形状など、他の特徴部を設けることができる。一番端のフックパッド56の特異な特徴部は、ウォッチバンド20自体からウォッチバンド20が係合解除される力に耐えるために、ウォッチバンド20の終端部付近でより強い係合を提供することができる。短い中断部を含むより多くの数のフックパッド56は、フックパッド56によって占有されているフックゾーン54のより大きい表面積と共に、可撓性も提供することができる。
【0074】
一部の実施形態によれば、例えば図21及び図22に示すように、ストッパ50は、係合要素64を含む。フックゾーン54に沿ったベース32におけるフックパッド56に代替的に又はそれと組み合わせて、ストッパ50の係合要素64は、ウォッチバンド20の別の部分に係合するためのフック又は別の特徴部を含むことができる。係合要素64は、溶接(例えば、レーザー溶接)、積層、接着、織り合わせ、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上によってストッパ50に取り付けることができる。係合要素64のフックは、ループゾーン52のループに係合することができる。ストッパ50の係合要素64は、フックゾーン54内に位置するフックパッド56よりも大きくてよい。フックパッド56と比較して、係合要素64におけるフックの異なる数、密度、分布、サイズ、及び/又は形状など、他の特徴部を設けることができる。係合要素64の特異な特徴部は、ウォッチバンド20の他の部分との係合からストッパ50を係合解除させる力に耐えるために、ストッパ50に対してより強い係合を提供する。代替的に又は組み合わせて、係合要素64は、ウォッチバンド20の別の部分に取り外し可能に係合するための磁石、留め金、又は別の機構を含むことができる。ストッパ50の係合要素64は、有利には、ウォッチバンド20の終端部付近における係合を提供する。この構成は、ウォッチバンド20のより大きな範囲に沿った係合を容易にするのに役立つ。更に、ストッパ50に作用する力によって、ストッパ50がウォッチバンド20の他の部分に係合し続けることが阻止される。
【0075】
一部の実施形態によれば、例えば図23に示すように、フックセクション66は、ウォッチバンド20の終端部に又は終端部付近に位置する。ストッパ50は、フックゾーン54とフックセクション66との間に位置することができる。フックゾーン54及びフックセクション66の両方は、1つ以上のフックパッド56を含むことができる。したがって、フックゾーン54及びフックセクション66の両方におけるフックは、ウォッチバンド20の他の部分(例えば、ループ)との係合を提供する。フックセクション66は、有利には、ウォッチバンド20自体からウォッチバンド20が係合解除される力に耐えるために、ウォッチバンド20の終端部付近で係合を提供する。
【0076】
一部の実施形態によれば、例えば図24及び図25に示すように、捕捉バンド110は、ストッパ50が挿入されたときにストッパ50を保持する。捕捉バンド110は、ウォッチバンド20のストッパ50及び/又は外側部分24を収容するように、弾性に伸張及び/又は変形する。図24及び図25に示すように、ユーザは、少なくともストッパ50を、捕捉バンド110の一部分を通して挿入することができる。捕捉バンド110は、続いて、内側部分22及び外側部分24の一部分を包囲する。このような構成では、捕捉バンド110は、外側部分24が内側部分22と係合し続ける、及び/又は内側部分22と接触し続ける追加の支持を提供する。捕捉バンド110は、内側部分22及び/又は外側部分24の長手方向の長さに沿って摺動可能である。例えば、捕捉バンド110は、ストッパ50を収容し、ストッパ50の付近に位置するように調整することができる。捕捉バンド110は、弾性であり、外側部分24及び内側部分22を一緒に押すように寸法設計される。ユーザは、外側部分24及びストッパ50に対して捕捉バンド110を摺動させることによって、捕捉バンド110からストッパ50及び外側部分24を取り外すことができる。
【0077】
一部の実施形態によれば、例えば図26から図45に示すように、摺動可能なシールド112は、シールド112に接続されたときにストッパ50を保持する。摺動可能なシールド112は、ストッパ50に整列されるように調整可能である。例えば、図27に示すように、ユーザは、外側部分24を内側部分22に当て、ストッパ50を内側部分22の近傍に接近させることができる。図28に示すように、摺動可能なシールド112は、ストッパ50に位置合わせされるように、内側部分22に沿って摺動可能である。摺動可能なシールド112は、ストッパ50と接触することができ、及び/又はストッパ50の少なくとも一部分にわたり延在することができる。このような構成では、摺動可能なシールド112は、ストッパ50が内側部分22と係合し続ける、及び/又は内側部分22と接触し続ける追加の支持を提供する。ストッパを内側部分22から引き上げることになる力は、摺動可能なシールド112によって提供されるシールドによって偏向される。例えば、ストッパ50及び摺動可能なシールド112は、ストッパ50と摺動可能なシールド112との間の係合を容易にする機構(例えば、磁石、フック及びループ、留め金)を含むことができる。ユーザは、摺動可能なシールド112及びストッパ50を互いに離す方向に摺動させることによって、摺動可能なシールド112からストッパ50を取り外すことができる。
【0078】
一部の実施形態によれば、例えば図29に示すように、摺動可能な収容部116は、収容部116に接続されたときにストッパ50を保持する。摺動可能な収容部116は、ストッパ50に整列されるように調整可能である。例えば、図29に示すように、ユーザは、外側部分24を内側部分22に当て、ストッパ50を内側部分22の近傍に接近させることができる。摺動可能な収容部116は、ストッパ50に位置合わせされるように、内側部分22に沿って摺動可能である。摺動可能な収容部116及びストッパ50は、相補的な形状を有することができ、それによってストッパ50は、ストッパ50が押し付けられたときに摺動可能な収容部116内に堅く嵌まる。例えば、ストッパ50は、摺動可能な収容部116よりも僅かに大きく寸法設計することができる。代替的に又は組み合わせて、摺動可能な収容部116及びストッパ50は、ソケット及びスタッドを含むボタン結合部などの相補的な特徴部を有することができ、その結果、ストッパ50は、一緒に押し付けられたときに摺動可能な収容部116とスナップ嵌めすることができる。係合すると、摺動可能な収容部116は、ストッパ50が内部に係合された状態に維持するための支持を提供する。ユーザは、係合を克服するには十分な力を加えることによって、摺動可能な収容部116からストッパ50を取り外すことができる。
【0079】
一部の実施形態によれば、例えば、図30から図32に示すように、カバーストラップ35は、ストッパ50及び外側部分24を内側部分22に対して保持する。カバーストラップ35は、電子デバイス12の筐体16、筐体コネクタ30、保持リング40とは反対側の別の構造体、及び/又はウォッチバンド20の別の部分から延在する。カバーストラップ35は、外側部分24のループと係合するためのフックパッド36を含むことができる。例えば、図31に示すように、ユーザは、外側部分24を内側部分22に当て、ストッパ50を内側部分22の近傍に接近させることができる。図32に示すように、カバーストラップ35は、外側部分24の外側表面に当てられる。カバーストラップ35は、ストッパ50及び外側部分24の少なくとも一部分にわたり延在することができる。カバーストラップ35のフックパッド36は、外側部分24の外側表面におけるループに係合することができる。このような構成では、カバーストラップ35は、ストッパ50が内側部分22と係合し続ける、及び/又は内側部分22と接触し続ける追加の支持を提供する。ストッパを内側部分22から引き上げることになる力は、カバーストラップ35によって提供されるシールドによって偏向される。更に、外側部分24からカバーストラップ35を引き離しやすい力は、内側部分22からストッパ50を引き離しにくい。ユーザは、外側部分24の外側表面におけるループからフックパッド36を係合解除するには十分な力で引くことによって、外側部分24からカバーストラップ35を取り外すことができる。
【0080】
前述の説明は、当業者が本明細書で説明した様々な態様を実施することを可能にするために提供される。これらの態様に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般的な原理は、他の態様にも適用することができる。それゆえ、請求項は、本明細書に示される態様に限定されること意図されておらず、文言による請求項に合致した全範囲を認められるべきであり、単数形による要素への言及は、特に断りのない限り、「唯一の(one and only one)」を意味することを意図されておらず、むしろ、「1つ以上の(one or more)」を意味すること意図されている。特記しない限り、「いくつかの(some)」という用語は、1つ以上のものを指す。男性系(例えば、彼)の代名詞は、女性及び中性の性別(例えば、彼女及びその)を含み、並びにその逆である。もしあれば、見出し及び小見出しは、便宜上のみに使用され、本願の開示を限定するものではない。
【0081】
「~ように構成された(configured to)」、「~ように動作可能な(operable to)」、及び「~ようにプログラムされた(programmed to)」という述語は、対象物の特有の有形又は無形の改変を意味するものではなく、むしろ交換可能に使用されることを意図している。
【0082】
「態様(aspect)」などの語句は、このような態様が本願の技術に必須であること、又はこのような態様が本願の技術の全ての構成に適用されることを含意しない。一態様に関する開示は、全ての構成、又は1つ以上の構成に適用され得る。「一態様(an aspect)などの語句は1つ以上の態様を指し、その逆も真である。「構成(configuration)」などの語句は、このような構成が本願の技術に必須であること、又はこのような構成が本願の技術の全ての構成に適用されることを含意しない。一構成(a configuration)に関する開示は、全ての構成、又は1つ以上の構成に適用され得る。一構成(a configuration)などの語句は1つ以上の構成を指し、その逆も真である。
【0083】
単語「例(example)」は、本明細書において、「例又は実例の役割を果たすこと」を意味するために使用される。本明細書において説明される態様又は設計はいずれも、必ずしも、他の態様又は設計よりも好ましい、又は有利なものと解釈されるべきではない。
【0084】
当業者に知られているか又は後に知られるようになる、本開示を通じて説明される様々な態様のエレメントに対する全ての構造的及び機能的な均等物は、参照により明示的に本明細書に組み込まれ、かつ、特許請求の範囲に包含されるものと意図する。更に、本明細書で開示されたいかなるものも、そのような開示が特許請求の範囲に明白に列挙されているかどうかにかかわらず、公共に捧げられることを意図しない。いかなるクレーム要素も、要素が、表現「~のための手段(means for)」を使用して明示的に列挙されるか、又は方法クレームの場合には、要素が、表現「~のためのステップ(step for)」を使用して列挙されない限り、米国特許法第112条第6段落の規定に基づいて解釈されるべきではない。更に、用語「含む(include)」、「有する(have)」又は同様のものが明細書又は特許請求の範囲で使用される限りにおいて、そのような用語は、「備える(comprise)」が特許請求の範囲において移行語として使用されるときに解釈されるように、用語「備える(comprise)」と同様の様態で包括的であることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図11
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図30
図31
図32
【手続補正書】
【提出日】2024-05-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウォッチバンドであって、
対向する面を画定する糸によって形成されたベースであって、前記ベースの終端部を画定して、前記ベースを通って延在する穴を形成する係合区分を備えるベースと、
前記係合区分の前記穴内に延在する歯を含むシェルと、
前記シェルの上に配置されて、前記シェルを前記係合区分との係合解除を防ぐインサートと、
前記シェルと前記インサートとの間に配置されて、前記インサートが前記シェルから摺動して外れることを防ぐ弓形ばねと、を備える、ウォッチバンド。
【請求項2】
前記インサートの少なくとも一部分の上に配置されたカバーをさらに備える、請求項1に記載のウォッチバンド。
【請求項3】
前記ベースのループゾーンにおいて前記対向する面から延在するループをさらに備える、請求項1に記載のウォッチバンド。
【請求項4】
前記ベースのフックゾーンにおいて前記ベースから延在するフックをさらに備え、前記フックゾーンは、前記ループゾーンと前記係合区分との間にある、請求項3に記載のウォッチバンド。
【請求項5】
前記対向する面は、接触面と、前記接触面と反対の係合面と、を備える、請求項3に記載のウォッチバンド。
【請求項6】
前記係合面の上にフックをさらに備える、請求項5に記載のウォッチバンド。
【請求項7】
前記ループは、
前記接触面から延在して、前記係合面から離れる接触ループと、
前記フックと係合するために、前記係合面から延在して、前記接触面から離れる係合ループと、
を備える、請求項6に記載のウォッチバンド。
【請求項8】
ウォッチバンドであって、
糸を含み、ループゾーンと、フックゾーンと、前記ベースの終端部を画定する係合区分と、を形成するベースであって、前記フックゾーンは、前記ループゾーンと前記係合区分との間にあり、前記係合区分は、前記ベースを通り延在する穴を形成する、ベースと、
前記係合区分の周りに配置され、前記穴内に延在するストッパと、
前記ループゾーンにおいて前記ベースから延在するループと、
前記フックゾーンにおいて前記ベースから延在するフックと、を備える、ウォッチバンド。
【請求項9】
係合端部と、開口と、を有する保持リングをさらに備え、前記ベースは前記開口を通り延在する、請求項8に記載のウォッチバンド。
【請求項10】
前記ストッパは、前記開口の少なくとも1つの断面寸法より大きい少なくとも1つの断面寸法を有する、請求項9に記載のウォッチバンド。
【請求項11】
前記ベースは、接触面と、前記接触面と反対の係合面と、を形成する、請求項8に記載のウォッチバンド。
【請求項12】
前記フックは前記係合面から延在する、請求項11に記載のウォッチバンド。
【請求項13】
前記ループは、
前記接触面から延在して、前記係合面から離れる接触ループと、
前記フックと係合するために、前記係合面から延在して、前記接触面から離れる係合ループと、
を備える、請求項12に記載のウォッチバンド。
【請求項14】
ウォッチバンドであって、
接触面と、前記接触面と反対の係合面と、を有するベースと、
前記接触面から延在して、前記係合面から離れる接触ループと、
前記係合面から延在して、前記接触面から離れる係合ループと、
前記ベースの終端部を取り囲み、前記ベースの前記接触面と前記係合面とを通り延在する歯を有するストッパと、を備える、ウォッチバンド。
【請求項15】
前記ベースはベース糸を含み、
前記接触ループは接触糸で形成され、
前記係合ループは係合糸で形成される、
請求項14に記載のウォッチバンド。
【請求項16】
前記ベース糸が、前記接触糸と前記係合糸の融点よりも低い融点を有する、請求項15に記載のウォッチバンド。
【請求項17】
前記ベース糸の少なくとも一部は、少なくとも部分的に溶融されている、請求項15に記載のウォッチバンド。
【請求項18】
前記ベース糸は、織物の2つの撚りを形成しており、前記2つの撚りのそれぞれが、前記ベース糸を横断して延在する弾性糸を有する、請求項15に記載のウォッチバンド。
【請求項19】
前記接触糸と前記係合糸は、前記ベース糸に溶融されている、請求項15に記載のウォッチバンド。
【請求項20】
前記ベース糸は、前記接触糸と前記係合糸とを横断する、請求項15に記載のウォッチバンド。
【外国語明細書】