(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102264
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】見込み客との通信を開始するためのコンピュータベースの方法および通信システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20240723BHJP
【FI】
G06Q30/0251
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024076216
(22)【出願日】2024-05-09
(62)【分割の表示】P 2021507932の分割
【原出願日】2019-08-16
(31)【優先権主張番号】102018120076.5
(32)【優先日】2018-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.FACEBOOK
3.WHATSAPP
(71)【出願人】
【識別番号】521056113
【氏名又は名称】シーエイチイーピー テクノロジー ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】パニック,マルコ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】見込み客との通信を開始するためのコンピュータベースの方法および通信システムを提供する。
【解決手段】ショップフロア(12)に設置されたビーコン(14)を用いて見込み客との通信を開始するためのコンピュータベースの通信システム(10)による方法であって、スマートデバイス(22)がビーコン(14)に近づいていることを検出することと、チャット招待信号をスマートデバイス(22)に送信することと、チャット承認信号を受信することと、スマートデバイス(22)上で特にチャットボットとのチャットを開始させることと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書および/または図面に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショップフロアに設置されたビーコンを用いて見込み客との通信を開始するためのコンピュータベースの方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブルートゥース規格を用いて動作する「ビーコン」が例えばスーパーマーケットのショップフロアに使用されることは先行技術から公知である。ビーコンの信号はスマートフォンによって受信することができる。それにより、見込み客がビーコンの近くにいる場合に見込み客に通知、例えば特定の製品の特別提供に関するお知らせを送信することができる。特にビーコンは前記製品が載せられた製品パレットに配置することができる。その製品パレットをショップフロアに配置した場合にビーコンがショップフロアに設置される。
【0003】
先行技術における通知伝達方法の1つの欠点は、見込み客が特定のアプリ、例えばその見込み客が現在その支店にいるスーパーマーケットチェーンの顧客ロイヤルティアプリまたは各種スーパーマーケットチェーンを網羅しているボーナスアプリを自身のスマートフォンにインストールしている場合にのみその伝達が可能であるということである。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、見込み客が「適当な」アプリを自身のスマートフォンにインストールすることを必要とすることなく見込み客に特定の製品またはサービスに気づかせることである。
【0005】
この目的を達成するために、以下の工程が本発明に従って提供されている:
-スマートデバイスがビーコンに近づいていることを検出すること、
-チャット招待信号をスマートデバイスに送信すること、
-チャット承認信号を受信すること、および
-スマートデバイス上で特にチャットボットとのチャットを開始させること。
【0006】
この方法の利点は、特別なスーパーマーケット専用のアプリが必要とされるのではなく、ほぼ全てのスマートデバイス、特にほぼ全てのスマートフォンにインストールされている標準的なインスタントメッセージングアプリにおいてチャットを開始させるということである。そのようなインスタントメッセージングアプリの例はFacebookアプリおよびWhatsAppである。
【0007】
本方法の特定の利点は、見込み客がウェブサイトにログインすることを必要としないということである。
【0008】
ビーコンは好ましくは、ショップフロアにおける製品パレットの位置に関わらず正しい時、すなわち見込み客が当該製品の近くに位置している時に見込み客に「話しかける」ことができるように製品パレット上に配置されており、かつその上に載せられた商品にリンクされている。
【0009】
スマートフォン上に表示される通知は、見込み客からのあらゆる質問に自動的に答えることができるように従業員、アドバイザまたは顧客サービス係とチャットすることが可能であること、さらなる情報を提供することができること、あるいは彼らのためにカスタマイズされたオファーを提供することができることをユーザに示すことができる。
【0010】
本発明に係る方法は、「ビーコンが装着された各種製品パレットをスーパーマーケットのショップフロアに配置する。前記ビーコンは製品に特化した情報を一斉送信する」というよう進行してもよい。
【0011】
スマートフォンがブルートゥースによるプッシュ通知を許可し、かつ位置サービスを起動させている限り、ビーコンの信号は見込み客のスマートフォンによって受信させることができる。
【0012】
見込み客が自身のスマートフォンと共に特定の製品パレットの近くに到達した場合、従業員、顧客サービス係または顧客アドバイザと直接チャットすることが可能であることを伝える通知が彼らのスマートフォンに表示される。
【0013】
見込み客がその通知をクリックすると、インスタントメッセージングアプリにおいてチャットボットへの接続が開始される。これにより、見込み客に当該製品に関するさらなる(販売促進)情報を提供すること、彼らのために特別にカスタマイズされたオファーを彼らに提供すること、あるいはさらには特定の位置に応じて動的に製品情報を彼らに示し、その時に見込み客が直接フィードバックを与えることができることが可能になる。
【0014】
本発明によれば、本目的は、ショップフロアに設置され、かつ近づいているスマートデバイスを検出して(またはそれと「通信して」)チャット招待信号をそのスマートデバイスに一斉送信するように構成されたビーコンと、信号伝達のためにビーコンに接続され、かつ上に記載されている方法を実行するように構成された制御装置とを備える通信システムによっても達成される。その利点に関しては上の説明を参照されたい。言い換えると、このようにビーコンはスマートデバイスと通信するように構成されている。
【0015】
例えばチャット招待信号を用いて、汎用一意識別子(UUID)をスマートデバイスに一斉送信することができる。
【0016】
ビーコンは好ましくは製品パレット上に配置されている。
【0017】
制御装置はビーコンに組み込まれており、かつ/または別個のデータ処理装置の一部であってもよい。別個のデータ処理装置は、例えばコンピュータ、ラップトップ、ノートパソコン、スマートフォンまたは別のスマートデバイスである。
【0018】
制御装置は信号伝達のために、例えば比較的大きいショップフロアにわたって分散された複数のビーコンに接続することができる。次いで各種ビーコンを別個のデータ処理装置によって中央制御することができる。
【0019】
本発明によれば、本目的はコンピュータプログラムがコンピュータおよび/または制御装置、特に上に記載されている通信システムの制御装置で実行された場合に上に記載されている方法を実行するためのプログラムコード手段を含むコンピュータプログラムによっても達成される。
【0020】
本発明のさらなる利点および特徴は参照される以下の説明および図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明に係る通信システムの概略平面図である。
【
図2】本発明に係る方法の工程の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は通信システム10を概略的に示す。この通信システムは、ショップフロア12に配置された複数のビーコン14を備え、ビーコン14はそれぞれ製品パレット16に取り付けられている。
【0023】
ビーコン14は信号伝達のために制御装置18に無線接続されており、前記制御装置は別個の中央コンピュータ20内に配置されている。あるいは、この制御装置はビーコン14の1つの中に収容することもできる。
【0024】
制御装置18は、
図2に基づいて以下に説明されているように、見込み客との通信を開始するための方法を実行するように構成されている。特に本方法を実行するためのプログラムコード手段を含むコンピュータプログラムはこの制御装置で実行される。
【0025】
最初に、少なくとも1つのビーコン14を用いてスマートデバイス22が少なくとも1つのビーコン14に近づいていることを検出する(工程S1)。特にスマートデバイス22はスマートフォンである。
【0026】
次いでビーコン14は、チャット招待通知をスマートデバイス22に一斉送信し(工程S2)、かつ対応する通知をユーザに表示する(工程S3)。
【0027】
特に従業員、顧客サービス係または顧客アドバイザと直接チャットすることが可能であることをユーザに表示する。
【0028】
次にユーザはこのチャット招待を承認または拒否することができる(工程S4)。ユーザがチャット招待を拒否した場合、スマートデバイス22との通信を終了させる(工程S5)。
【0029】
しかしユーザがチャット招待を受諾した場合、ビーコン14を用いてスマートデバイス22からのチャット承認信号を受信し(工程S6)、スマートデバイス22上で特にチャットボットとのチャットを開始させる(工程S7)。
【0030】
この場合、このスマートデバイスに既にインストールされているインスタントメッセージングアプリにおいてチャットを開始させる。これにより、見込み客に当該製品に関するさらなる(販売促進)情報を提供すること、彼らのために特別にカスタマイズされたオファーを彼らに提供すること、あるいはさらには特定の位置に応じて(すなわち、どのビーコン14の近くに彼らが位置しているかに応じて)動的に製品情報を彼らに示すことが可能になり、その時に見込み客が直接フィードバックを与えることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショップフロア(12)上に設置されたビーコン(14)を用いて見込み客との通信を開始するためのコンピュータベースの方法であって、前記方法は、
スマートデバイス(22)が前記ビーコン(14)に近づいていることを検出する工程と、
チャット招待信号を前記スマートデバイス(22)に送信する工程と、
チャット承認信号を受信する工程と、
前記スマートデバイス(22)上でチャットを開始する工程と、
を備える、方法。
【請求項2】
前記チャットは、チャットボットと開始される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記チャット招待信号を用いて、前記スマートデバイス(22)に汎用一意識別子(UUID)が送信される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記チャット招待信号は、前記ビーコン(14)によって一斉送信される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ビーコン(14)は、製品パレット(16)上に配置されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ビーコン(14)は、前記製品パレット(16)上の製品に特化した情報を一斉送信する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記製品パレット(16)は運搬可能である、請求項5または請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ビーコン(14)は、前記製品パレット(16)上に載せられた製品にリンクされている、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記スマートデバイス(22)上に、従業員、アドバイザ、または顧客サービス係とチャットすることが可能であることを伝える通知が表示される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記チャットは、インスタントメッセージングアプリケーションにおいて開始される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記インスタントメッセージングアプリケーションは、前記スマートデバイス(22)上にインストールされている標準的なインスタントメッセージングアプリケーションである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
通信システム(10)であって、
ショップフロア(12)上に設置され、かつ近づいているスマートデバイス(22)を検出してチャット招待信号を前記スマートデバイス(22)に一斉送信するように構成されているビーコン(14)と、
信号伝達のために前記ビーコン(14)に接続され、かつ請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されている制御装置(18)と、
を備える、通信システム(10)。
【請求項13】
前記ビーコン(14)は、製品パレット(16)上に配置されている、請求項12に記載の通信システム(10)。
【請求項14】
前記制御装置(18)は、前記ビーコン(14)に組み込まれている、請求項12または13に記載の通信システム(10)。
【請求項15】
前記制御装置(18)は、別個のデータ処理装置(20)の一部である、請求項12または13に記載の通信システム(10)。
【請求項16】
前記制御装置(18)は、前記ショップフロア(12)にわたって分散された複数のビーコンに接続される、請求項14または15に記載の通信システム(10)。
【請求項17】
プログラムコード手段を備えるコンピュータプログラムであって、前記プログラムコード手段は、前記コンピュータプログラムが請求項12乃至16のいずれか一項に記載の通信システム(10)の制御装置(18)上で実行されるときに、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されている、コンピュータプログラム。