IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ノヴォ ノルディスク アー/エスの特許一覧

特開2024-102371GLP-1アゴニスト、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩及び滑沢剤を含む固形組成物
<>
  • 特開-GLP-1アゴニスト、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩及び滑沢剤を含む固形組成物 図1
  • 特開-GLP-1アゴニスト、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩及び滑沢剤を含む固形組成物 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102371
(43)【公開日】2024-07-30
(54)【発明の名称】GLP-1アゴニスト、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩及び滑沢剤を含む固形組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/26 20060101AFI20240723BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240723BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20240723BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20240723BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20240723BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20240723BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20240723BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20240723BHJP
   A61K 38/16 20060101ALI20240723BHJP
   C07K 14/47 20060101ALI20240723BHJP
   C12N 15/12 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
A61K38/26 ZNA
A61K45/00
A61P3/10
A61P3/04
A61K9/20
A61K47/12
A61K47/14
A61K47/18
A61K38/16
C07K14/47
C12N15/12
A61K38/26
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024082557
(22)【出願日】2024-05-21
(62)【分割の表示】P 2021055176の分割
【原出願日】2019-02-01
(31)【優先権主張番号】18154913.0
(32)【優先日】2018-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.プルロニック
(71)【出願人】
【識別番号】509091848
【氏名又は名称】ノヴォ ノルディスク アー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ベティ・ロムシュタイン・ペデルセン
(72)【発明者】
【氏名】ビアギッテ・ニスン
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、置換基を含むGLP-1アナログ等のGLP-1アゴニストの加速吸収を呈し、その結果、GLP-1アゴニストの迅速かつ効率的な取り込みを可能にする経口投与向けの医薬組成物を提供することがである。
【解決手段】本発明は、GLP-1アゴニスト、SNAC等の送達剤及び/又は吸収促進剤を含む医薬組成物に関し、送達剤/吸収促進剤は、組成物の賦形剤の少なくとも90%を、例えば少なくとも95%w/wを構成する、医薬組成物に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) GLP-1アゴニスト0.5~50mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩20~800mg、例えば50~500mg及び
c) 滑沢剤0.6~20mg、例えば1~10mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成する、医薬組成物。
【請求項2】
滑沢剤はステアリン酸マグネシウム又はジベヘン酸グリセリルである、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
a) GLP-1アゴニスト、
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩及び
c) 少なくとも1種の滑沢剤
からなる、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の少なくとも90w/w%を構成する、請求項1から3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
組成物は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸)の前記塩100mg当たり、ステアリン酸マグネシウム1~8mg、例えば2~5mg又は例えば2~3mgを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
GLP-1アゴニストは、脂肪酸又は脂肪二酸で置換されているGLP-1ペプチド、
例えば、セマグルチド、Nε26{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}-エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}、Nε37-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}-エトキシ)エトキシ]-アセチル}-[Aib8,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-ペプチド(GLP-1アゴニストB)及びNε27-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブタノイル]-アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]-アセチル]、Nε36-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Lys27,Glu30,Arg34,Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Glu-Gly(GLP-1アゴニストC)からなる群から選択されるGLP-1アゴニストである、請求項1から5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩はN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸ナトリウム(SNAC)である、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
用量単位が、
a) セマグルチド0.5~20mg、
b) SNAC 50~400mg及び
c) 滑沢剤1~10mg
を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
用量単位が、
a) セマグルチド1~10mg、
b) SNAC 50~300mg及び
c) ステアリン酸マグネシウム1~10mg
を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
用量単位が、
a) GLP-1アゴニストC 0.5~20mg、
b) SNAC 50~400mg及び
c) 滑沢剤1~10mg
を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
用量単位が、
a) GLP-1アゴニストC 1~10mg、
b) SNAC 50~300mg及び
c) ステアリン酸マグネシウム1~10mg
を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
組成物は、経口投与向けの錠剤等の、固形組成物である、請求項1から11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
医薬で使用するための、請求項1から12のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項14】
糖尿病及び/又は肥満の処置方法で使用するための、請求項1から13のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物の治療活性量を対象に投与する工程を含む、それを必要とする前記対象の処置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GLP-1アゴニスト及びN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩を含む固形組成物、その調製方法並びに医薬におけるその使用に関する。
【0002】
配列表の参照による組込み
「SEQUENCE LISTING」というタイトルの配列表は4KBであり、2017年1月23日に作成され、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
ヒトGLP-1及びそのアナログは、経口バイオアベイラビリティが低い。ヒトGLP-1及びそのアナログの曝露及びバイオアベイラビリティは、経口投与後、非常に低い。したがって、ヒトGLP-1(及びそのアナログ)は、特定量のある特定の吸収促進剤と共に製剤化されている場合のみ、経口投与後、血漿中に検出することができる。
【0004】
Steinertら(Am J Clin Nutr、2010年10月、92: 810~817頁)では、GLP-1(7-36)アミド及びN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸ナトリウム(SNAC)150mgを含む錠剤の経口投与が開示されている。
【0005】
WO2010/020978では、タンパク質及びN-(8-[2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリレート(SNAC)を含む経口医薬組成物が開示されている。N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]カプリレートの塩を含有するGLP-1アナログの経口剤形について開示している特許出願としては、WO2012/080471、WO2013/189988、WO2013/139694、WO2013/139695及びWO2014/177683が挙げられる。
【0006】
これらの知見にもかかわらず、置換基を含むGLP-1アナログ等のGLP-1アゴニストの経口投与向けの医薬組成物についてまだ更なる最適化の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2010/020978
【特許文献2】WO2012/080471
【特許文献3】WO2013/189988
【特許文献4】WO2013/139694
【特許文献5】WO2013/139695
【特許文献6】WO2014/177683
【特許文献7】WO98/08871
【特許文献8】WO2015/155151
【特許文献9】WO2012/140117
【特許文献10】WO2006/097537
【特許文献11】WO2011/080103
【特許文献12】WO93/19175
【特許文献13】WO96/29342
【特許文献14】WO99/43707
【特許文献15】WO99/43706
【特許文献16】WO99/43341
【特許文献17】WO99/43708
【特許文献18】WO2005/027978
【特許文献19】WO2005/058954
【特許文献20】WO2005/058958
【特許文献21】WO2006/005667
【特許文献22】WO2006/037810
【特許文献23】WO2006/037811
【特許文献24】WO2006/097538
【特許文献25】WO2008/023050
【特許文献26】WO2009/030738
【特許文献27】WO2009/030771
【特許文献28】WO2009/030774
【特許文献29】WO96/030036
【特許文献30】WO00/046182
【特許文献31】WO01/092206
【特許文献32】WO2008/028859
【特許文献33】WO2007/121318
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Steinertら(Am J Clin Nutr、2010年10月、92: 810~817頁)
【非特許文献2】Handbook of Pharmaceutical Excipients、8版、Sheskeyら編、American Pharmaceuticals Association and the Pharmaceutical Press社、Royal Pharmaceutical Society of Great Britain出版部(2017)
【非特許文献3】Remington: the Science and Practice of Pharmacy、22版、Remington and Allen編、Pharmaceutical Press社(2013)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、GLP-1アゴニスト及び吸収促進剤又は送達剤を含む組成物に関する。一実施形態における本発明による組成物は、以下に本明細書で記載されるように、非常に高い含有量の送達剤及び最小含有量の更なる賦形剤を含む。提供の組成物は加速吸収を呈し、その結果、医薬品有効成分の迅速かつ効率的な取り込みを可能にする。
【0010】
治療用ペプチドの経口投与は、胃腸系でのかかるペプチドの急速な分解に起因して難しい課題である。本明細書では、投与後15~30分以内にGLP-1アゴニストの加速吸収をもたらし、それにより経口投与によるGLP-1アゴニストの曝露の改善をもたらす医薬組成物が記載されている。本発明者らは、驚くべきことに、非常に高い含有量の吸収促進剤及び最小含有量の更なる任意の賦形剤と共に組成物を調製すると、GLP-1アゴニストの血漿曝露が上昇することを見いだした。
【0011】
一態様では、本発明は、送達剤の組成物全体に対する、特に、組成物の他の賦形剤に対する質量比が非常に高い、組成物に関する。
【0012】
一実施形態では、本発明は、GLP-1アゴニスト、SNAC等の送達剤及び/又は吸収促進剤を含む医薬組成物に関し、送達剤/吸収促進剤は、組成物の賦形剤の少なくとも90%を、例えば少なくとも95%w/wを構成する。
【0013】
一実施形態では、本発明は、GLP-1アゴニスト、SNAC等の送達剤及び/又は吸収促進剤を含む医薬組成物に関し、送達剤/吸収促進剤は、組成物の少なくとも90%w/wを構成する。
【0014】
更なる実施形態では、組成物は滑沢剤を更に含む。
【0015】
一態様では、本発明は、工程:
a) 送達剤、GLP-1アゴニスト、及び任意選択で滑沢剤を含む混合物を造粒する工程、並びに
b) 工程a)で得られた顆粒化物(granulate)を錠剤に圧し縮める工程、及び任意選択で、圧し縮めの前に顆粒化物に更に滑沢剤を加える工程、
を含む方法等の、本明細書に記載の医薬組成物を調製する方法に関する。
【0016】
更なる態様では、本発明は、糖尿病又は肥満の処置等の医薬で使用するための本明細書で定義される組成物又は顆粒に関し、前記組成物は経口投与される。
【0017】
更なる態様では、本発明は、本明細書で定義される組成物をそれを必要とする患者に投与する工程を含む、糖尿病又は肥満を処置する方法に関し、前記組成物は錠剤であり、経口投与される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】レファレンスAと比較して、A1の迅速な溶解を示す図である。
図2】本発明に従って製剤化した場合に、アナログA、B及びCのビーグル犬への経口錠剤投与を受けて、用量補正曝露が上昇することを示す図である。データは平均値として与えられている。組成物A1、B1及びC1全てによって、レファレンス組成物に対して用量補正曝露の上昇が実証されている。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の一態様は、GLP-1アゴニスト及び吸収促進剤又は送達剤を含む組成物に関する。組成物は、錠剤、サシェ又はカプセル等の経口投与に適した形態とすることができる。一実施形態では、組成物は、経口医薬組成物等の、経口組成物、又は医薬組成物である。
【0020】
一実施形態における本発明による組成物は、以下に本明細書で記載されるように、高い含有量の送達剤及び最小含有量の更なる賦形剤を含む。提供の組成物は、加速溶解及び加速吸収を呈し、医薬品有効成分の迅速かつ効率的な取り込みを可能にする。
【0021】
GLP-1
本明細書で使用する「GLP-1アゴニスト」という用語は、ヒトGLP-1受容体を完全に又は部分的に活性化する化合物を指す。したがって、この用語は、他の文献で使用される「GLP-1受容体アゴニスト」という用語と同じである。本明細書に記載の用語GLP-1アゴニスト並びに特定のGLP-1アゴニストは、本明細書の塩形態も包含することを意味する。
【0022】
GLP-1アゴニストは「GLP-1活性」を呈することが求められるが、この活性とは、化合物が、すなわちGLP-1アナログ又はGLP-1アナログを含む化合物がGLP-1受容体に結合する能力、及び、当技術分野で公知であるようにインスリン分泌作用又は他の生理学的効果を結果としてもたらすシグナル伝達経路を開始する能力を指すということである。一部の実施形態では、「GLP-1アゴニスト」は、当技術分野で公知の方法(例えば、WO98/08871を参照されたい)で測定して、例えば、1μΜ未満、例えば100nM未満の親和定数(KD)でGLP-1受容体に結合し、又は、1μΜ未満、例えば100nM未満の効力(EC50)で受容体を活性化し且つインスリン分泌活性を呈するが、インスリン分泌活性については、通常の当業者であれば公知のin vivo又はin vitroアッセイで測定することができる。例えば、GLP-1アゴニストを、血中グルコースが上昇している動物(例えば、静脈内グルコース負荷試験(IVGTT)を使用して得られる)に投与することができる。当業者であれば、例えば動物の種に応じて、IVGTT用に適切なグルコース投与計画及び適切な血液採取計画を決定し、血漿インスリン濃度を経時的に測定することができよう。
【0023】
適切なアッセイは、WO2015/155151等に記載されている。
【0024】
半分最大効果濃度(EC50)という用語は一般に、用量反応曲線を参照することにより、ベースラインと最大との間の中間の反応を誘導する濃度を指す。EC50は、化合物の効力の尺度として使用され、その最大効果の50%が観察される濃度を表す。本明細書に記載の置換基を含むGLP-1アゴニストのアルブミン結合効果のため、アッセイがヒト血清アルブミンを含むかどうかに注意を向けることが重要である。
【0025】
GLP-1アゴニストのin vitro効力は、2015/155151、例29(HSAなし)に記載の通りに決定することができ、EC50を決定することができる。EC50値が低いほど、効力はより良好である。一実施形態では、決定された効力(EC50)(HSAなし)は、5~1000pM、例えば10~750pM、10~500pM又は10~200pMである。一実施形態では、EC50(HSAなし)は、最高でも500pM、例えば最高でも300pM、例えば最高でも200pMである。
【0026】
一実施形態では、EC50(HSAなし)は、ヒトGLP-1(7-37)に匹敵する。
【0027】
一実施形態では、EC50(HSAなし)は最高でも50pMである。更なるかかる実施形態では、EC50は最高でも40pM、例えば最高でも30pM、例えば最高でも20pM、例えば最高でも10pMである。一実施形態では、EC50はおよそ10pMである。
【0028】
場合によっては、公知のGLP-1受容体アゴニストに関する倍率変動はEC50(テストアナログ)/EC50(公知のアナログ)として算出でき、この比が例えば0.5~1.5又は0.8~1.2である場合、効力は同等とみなされる。
【0029】
一実施形態では、効力、EC50(HSAなし)は、リラグルチドの効力と同等である。
【0030】
一実施形態では、効力、EC50(HSAなし)は、セマグルチドの効力と同等である。
【0031】
一実施形態では、効力、EC50(HSAなし)は、化合物Bの効力と同等である。
【0032】
一実施形態では、効力、EC50(HSAなし)は、化合物Cの効力と同等である。
【0033】
一部の実施形態では、GLP-1アゴニストとは、任意選択で1個の置換基を含むGLP-1アナログである。GLP-1ペプチド(以後「ペプチド」)を参照して本明細書で使用する「アナログ」という用語は、ペプチドの少なくとも1個のアミノ酸残基が別のアミノ酸残基によって置換されている及び/又は少なくとも1個のアミノ酸残基がペプチドから欠失している及び/又は少なくとも1個のアミノ酸残基がペプチドに付加されている、及び/又はペプチドの少なくとも1個のアミノ酸残基が修飾されている、ペプチドを意味する。アミノ酸残基のこのような付加又は欠失はペプチドのN末端で及び/又はペプチドのC末端で起こりうる。一部の実施形態では、簡単な命名法が、GLP-1アゴニストを説明するのに使用され、例えば、[Aib8]GLP-1(7-37)は、8位の天然由来のAlaがAibで置換されているGLP-1(7-37)のアナログを指定する。一部の実施形態では、GLP-1アゴニストは、例えばGLP-1(7-37)と比較して、例えば、置換、欠失、挿入及び/又は修飾により改変された、最高12個、例えば、最高10個、8個又は6個のアミノ酸を含む。一部の実施形態では、アナログは、例えば、GLP-1(7-37)と比較して、10個までの置換、欠失、付加及び/又は挿入、例えば9個までの置換、欠失、付加及び/又は挿入、8個までの置換、欠失、付加及び/又は挿入、7個までの置換、欠失、付加及び/又は挿入、6個までの置換、欠失、付加及び/又は挿入、5個までの置換、欠失、付加及び/又は挿入、4個までの置換、欠失、付加及び/又は挿入、或いは、3個までの置換、欠失、付加及び/又は挿入を含む。他に明記されていない限り、GLP-1は、L-アミノ酸のみを含む。
【0034】
一部の実施形態では、本明細書で使用する「GLP-1アナログ」又は「GLP-1のアナログ」という用語は、ヒトグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1(7-37))の変異型であるペプチド又は化合物を指す。GLP-1(7-37)は、配列HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRG(配列番号1)を有する。一部の実施形態では、「変異型」という用語は、1個又は複数のアミノ酸の置換、欠失、付加及び/又は挿入を含む化合物を指す。
【0035】
一実施形態では、GLP-1アゴニストは、GLP-1(7-37)の全長にわたって、GLP-1(7-37)に対する少なくとも60%、65%、70%、80%又は90%の配列同一性を呈する。2つのアナログ間の配列同一性を決定する方法の例としては、2つのペプチド[Aib8]GLP-1(7-37)とGLP-1(7-37)のアライメントを取る。[Aib8]GLP-1(7-37)のGLP-1(7-37)に対する配列同一性は、アライメントを取った同一の残基の数から異なる残基の数を引いたものを、GLP-1(7-37)の残基の合計数で割ることによって得られる。したがって、前記の例において、配列同一性は、(31-1)/31である。
【0036】
一実施形態では、GLP-1アゴニストのC-末端は、アミドである。
【0037】
一部の実施形態では、GLP-1アゴニストは、GLP-1(7-37)又はGLP-1(7-36)アミドである。一部の実施形態では、GLP-1アゴニストは、エキセンディン-4であり、その配列は、HGEGTFITSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPPS (配列番号2)である。
【0038】
GLP-1アゴニストの効果を延長するために、GLP-1アゴニストは延長された半減期を有することが好ましい。半減期は、当技術分野で公知の方法により、且つWO2012/140117に記載の雄性Sprague Dawleyラット又はミニブタにおける等の適切なモデルにおいて決定することができる。
【0039】
一実施形態では、本発明によるGLP-1アゴニストは、ミニブタにおいて24時間を超える半減期を有する。一実施形態では、本発明によるGLP-1アゴニストは、ミニブタにおいて、30時間超、例えば36時間超、例えば42時間超、例えば48時間超、例えば54時間超又は例えば60時間超の半減期を有する。
【0040】
一部の実施形態では、GLP-1アゴニストは、ペプチドに共有結合している1個の置換基を含む。一部の実施形態では、置換基は、脂肪酸又は脂肪二酸を含む。一部の実施形態では、置換基は、C16、C18又はC20脂肪酸を含む。一部の実施形態では、置換基は、C16、C18又はC20脂肪二酸を含む。
【0041】
一部の実施形態では置換基は、式(X)
【0042】
【化1】
【0043】
を含む(式中、nは、少なくとも13であり、例えば、nは、13、14、15、16、17、18又は19である)。一部の実施形態では、置換基は、式(X)を含む(式中、nは、13~19の範囲、例えば、13~17の範囲である)。一部の実施形態では、置換基は、式(X)を含む(式中、nは13、15又は17である)。一部の実施形態では、置換基は、式(X)を含む(式中、nは13である)。一部の実施形態では、置換基は、式(X)を含む(式中、nは15である)。一部の実施形態では、置換基は、式(X)を含む(式中、nは17である)。
【0044】
一部の実施形態では、置換基は、式(XIa)HOOC-(C6H4)-O-(CH2)m-CO-* (XIa)を含む(式中、mは6~14の範囲の整数である)。
【0045】
一部の実施形態では、置換基は、式(XIb)
【0046】
【化2】
【0047】
を含む(式中、カルボキシ基は(C6H4)基の2、3又は4位にあり、且つ、mは8~11の範囲の整数である)。
【0048】
一部の実施形態では、置換基は式(XIa)又は式(XIb)を含む(式中、mは6~14の範囲、例えば8~11の範囲である)。一部の実施形態では、置換基は式(XIa)又は式(XIb)を含む(式中、mは8、10又は12である)。一部の実施形態では、置換基は式(XIa)又は式(XIb)を含む(式中、mは9である)。一部の実施形態では、置換基は式(XIa)又は式(XIb)を含む(式中、mは11である)。
【0049】
一部の実施形態では、置換基は、1個又は複数の8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸(OEG)、例えば2個のOEGを含む。
【0050】
一部の実施形態では、置換基は、[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]である。
【0051】
一部の実施形態では、置換基は、[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]である。
【0052】
一部の実施形態では、GLP-1アゴニストは、N-エプシロン26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8、Arg34]GLP-1(7-37)(配列番号4)としても公知であるセマグルチドであり、これは、以下の構造:
【0053】
【化3】
【0054】
を持って、WO2006/097537、例4に記載の通りに調製することができる。
【0055】
一実施形態では、GLP-1アゴニストはGLP-1アゴニストBであり、これは、WO2011/080103の例2に示され、且つ以下の構造、
【0056】
【化4】
【0057】
を持って、Nε26-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}-エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}、Nε37-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]-アセチル}-[Aib8、Arg34、Lys37]GLP-1(7-37)-ペプチドと命名されている、ジアシル化[Aib8、Arg34、Lys37]GLP-1(7-37)(配列番号5)である。
【0058】
一実施形態では、GLP-1アゴニストはGLP-1アゴニストCであり、これは、WO2012/140117の例31に示され、且つ以下の構造、
【0059】
【化5】
【0060】
を持って、Nε27-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]-アセチル]、Nε36-[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]-ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]-[Aib8、Glu22、Arg26、Lys27、Glu30、Arg34、Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Glu-Gly、と命名されている、ジアシル化[Aib8、Glu22、Arg26、Lys27、Glu30、Arg34、Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Glu-Gly(配列番号6)である。
【0061】
一般に、GLP-1アゴニストという用語は、GLP-1アゴニスト及びその薬学的に許容されるあらゆる塩、アミド、又はエステルを包含することを意味する。一部の実施形態では、組成物は、GLP-1アゴニスト又はその薬学的に許容される塩、アミド、又はエステルを含む。一部の実施形態では、組成物は、GLP-1アゴニスト及び1つ又は複数の薬学的に許容される対イオンを含む。
【0062】
一部の実施形態では、GLP-1アゴニストは、WO93/19175、WO96/29342、WO98/08871、WO99/43707、WO99/43706、WO99/43341、WO99/43708、WO2005/027978、WO2005/058954、WO2005/058958、WO2006/005667、WO2006/037810、WO2006/037811、WO2006/097537、WO2006/097538、WO2008/023050、WO2009/030738、WO2009/030771及びWO2009/030774に記述のGLP-1アゴニストの1つ又は複数から選択される。
【0063】
一部の実施形態では、GLP-1アゴニストは、N-エプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド;N-エプシロン26{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デサミノHis7,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシ-ノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-[2-(2-[2-(2-((R)-3-[1-(17-カルボキシヘプタデカノイル)ピペリジン-4-イルカルボニルアミノ]3-カルボキシプロピオニルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][,デサミノHis7,Glu22 Arg26,Arg34,Phe(m-CF3)28]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン26-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-{4-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]ブチリル}[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({4-[(trans-19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル[Aib8,Lys26]GLP-1(7-37)アミド;N-エプシロン26[2-(2-[2-(2-[2-(2-((S)-2-[trans-4-((9-カルボキシノナデカノイルアミノ]メチル)シクロヘキシルカルボニルアミノ]-4-カルボキシブタノイルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Lys26]GLP-1(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサン-カルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{4-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)-ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]-ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{4-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-34);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]-ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-34);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-34);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-35);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-35);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-36)アミド;N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{6-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ヘキサノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-35);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリル-アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Lys33,Arg34]GLP-1-(7-34);N-エプシロン26-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-36)アミド;N-エプシロン26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Lys26,Arg34]GLP-1-(7-36)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシ-ノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド;N-エプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-[2-(2-[2-(2-((R)-3-[1-(17-カルボキシヘプタ-デカノイル)ピペリジン-4-イルカルボニルアミノ]3-カルボキシ-プロピオニルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Phe(m-CF3)28]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサン-カルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサン-カルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイル-スルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-(3-((2-(2-(2-(2-


(2-ヘキサデシルオキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ))プロピオニル)[デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-アミド;N-エプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリル-アミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デサミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシ-ブチリル-アミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(オクタデカノイル-アミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチル)[デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド;N-エプシロン37-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン37-(2-{2-[2-((S)-4-カルボキシ-4-{(S)-4-カルボキシ-4-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル)[デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン37-{2-[2-(2-{(S)-4-[(S)-4-(12-{4-[16-(2-tert-ブチル-2H-テトラゾール-5-イル)-ヘキサデカノイルスルファモイル]ブチリルアミノ}ドデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ]-4-カルボキシブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}[デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37);N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-アルファ37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,エプシロン-Lys37]GLP-1-(7-37)ペプチド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン36-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシ-ペンタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][デサミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys36]GLP-1-(7-37)-Glu-Lysペプチド;N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({trans-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリル-アミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Aib35,Lys37]GLP-1-(7-37);N-エプシロン37-[(S)-4-カルボキシ-4-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)ブチリル][Aib8,Glu22,Arg26,34,Lys37]GLP-1(7-37);N-エプシロン37-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリ-ラミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][ImPr7,Glu22,Arg26,34,Lys37]、GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}、N-エプシロン37-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシ-フェノキシ)デカノイルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}-[Aib8,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-OH;N-エプシロン26(17-カルボキシヘプタ-デカノイル)-[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)-ペプチド;N-エプシロン26-(19-カルボキシノナデカノイル)-[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-(4-{[N-(2-カルボキシエチル)-N-(15-カルボキシペンタ-デカノイル)アミノ]メチル}ベンゾイル[Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][3-(4-イミダゾリル)プロピオニル7,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-(カルボキシメチル-アミノ)アセチルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-3(S)-スルホプロピオニルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Gly8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)-アミド;N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34,Pro37]GLP-1-(7-37)アミド;Aib8,Lys26(N-エプシロン26-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ペンタデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}),Arg34)GLP-1 H(7-37)-OH;N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-{[N-(2-カルボキシエチル)-N-(17-カルボキシヘプタデカノイル)アミノ]メチル}ベンゾイル)アミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1(7-37);N-alpha7-ホルミル、N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイル-アミノ)-4(S)-カルボキシ-ブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン2626-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシ-ブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26{3-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-[4-(15-(N-((S)-1,3-ジカルボキシプロピル)カルバモイル)ペンタデカノイルアミノ)-(S)-4-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]プロピオニル}[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-{[N-(2-カルボキシエチル)-N-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイル)アミノ]メチル}ベンゾイル)アミノ](4(S)-カルボキシブチリル-アミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1(7-37);N-エプシロン26-{(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ)ブチリルアミノ)ブチリルアミノ)ブチリルアミノ}[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-4-(17-カルボキシヘプタデカノイル-アミノ)-4(S)-カルボキシブチリル-[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-{3-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-[4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]プロピオニル}[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);N-エプシロン26-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[Aib8,22,27,30,35,Arg34,Pro37,Lys26]GLP-1(7-37)アミド;N-エプシロン26-[2-(2-[2-[4-(21-カルボキシウンイコサノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37);及びN-エプシロン26-[2-(2-[2-(2-[2-(2-[4-(21-カルボキシウンイコサノイルアミノ)-4(S)-カルボキシブチリルアミノ]エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)からなる群から選択される。
【0064】
送達剤
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩
本発明で使用される送達剤は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩である。N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリレートの構造式を式(I)
【0065】
【化6】
【0066】
に示す。
【0067】
一部の実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、1つの一価カチオン、2つの一価カチオン、又は1つの二価カチオンを含む。一部の実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸のナトリウム塩、カリウム塩及び/又はカルシウム塩からなる群から選択される。一実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩及び/又はアンモニウム塩からなる群から選択される。一実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、ナトリウム塩又はカリウム塩である。N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、例えば、WO96/030036、WO00/046182、WO01/092206又はWO2008/028859に記載の方法を使用して調製することができる。
【0068】
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、結晶質及び/又は非晶質とすることができる。一部の実施形態では、送達剤は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩の無水物、一水和物、二水和物、三水和物、溶媒和物、又は三分の一水和物、並びにそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、送達剤は、WO2007/121318に記載のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩である。
【0069】
一部の実施形態では、送達剤は、ナトリウム8-(サリチロイルアミノ)オクタノエートとしても公知である、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸ナトリウム(本明細書では「SNAC」と呼ばれる)である。
【0070】
組成物
本発明の組成物又は医薬組成物は、本明細書において以下に更に記載のように経口経路による投与に適した固形又は乾燥組成物である。
【0071】
一部の実施形態では、組成物は、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。本明細書で使用する「賦形剤」という用語は、治療有効成分又は医薬品有効成分(API)以外の任意の成分を広く指す。賦形剤は、薬学的に化学作用を起こさない(inert)物質、不活性(inactive)物質、及び/又は治療上若しくは薬としては非活性(none active)物質とすることができる。
【0072】
賦形剤は、例えば、担体、媒体、充填剤、バインダー、滑沢剤、流動促進剤、崩壊剤、流れ調整剤、結晶化抑制剤、可溶化剤、安定化剤、着色剤、香味剤、界面活性剤、乳化剤又はそれらの組合せとして、及び/又は、治療活性物質又は医薬品有効成分の投与及び/又は吸収を改善するのに、種々の目的に役立つことができる。使用される各賦形剤の量は、当技術分野において慣習的な範囲内で様々とすることができる。経口剤形を製剤化するのに使用しうる技法及び賦形剤は、Handbook of Pharmaceutical Excipients、8版、Sheskeyら、編、American Pharmaceuticals Association and the Pharmaceutical Press社、Royal Pharmaceutical Society of Great Britain出版部(2017);及びRemington: the Science and Practice of Pharmacy、22版、Remington and Allen、編、Pharmaceutical Press社(2013)に、記載されている。
【0073】
一部の実施形態では、賦形剤は、バインダー、例えば、ポリビニルピロリドン(ポビドン)等;充填剤、例えば、セルロース粉末、微結晶セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシ-プロピルメチルセルロースのようなセルロース誘導体、第二リン酸カルシウム、コーンスターチ、アルファ化デンプン等;滑沢剤及び/又は流動促進剤、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、トリベヘン酸グリセロール等;流れ調整剤、例えば、コロイダルシリカ、タルク等;結晶化抑制剤、例えば、ポビドン等;可溶化剤、例えば、プルロニック、ポビドン等;染料及び顔料を含めて、着色剤、例えば、赤色酸化鉄若しくは黄色酸化鉄、二酸化チタン、タルク等;pH調整剤、例えば、クエン酸、酒石酸、フマル酸、クエン酸ナトリウム、第二リン酸カルシウム、第二リン酸ナトリウム等;界面活性剤及び乳化剤、例えば、プルロニック、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエトキシル化及び水添カスターオイル等;並びにこれらの賦形剤及び/又は補助剤の2種以上の混合物、から選択することができる。
【0074】
組成物はバインダーを、例えば、ポビドン;澱粉;セルロース及びその誘導体、例えば、微結晶セルロース、例えば、FMC社(Philadelphia、PA)製のAvicel PH、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びDow Chemical Corp.社(Midland、MI)製のヒドロキシルプロピルメチルセルロースMETHOCEL;スクロース;デキストロース;コーンシロップ;多糖類;並びにゼラチンを含むことができる。バインダーは、ドライバインダー及び/又は湿式造粒バインダーからなる群から選択することができる。適切なドライバインダーは、例えば、セルロース粉末及び微結晶セルロース、例えばAvicel PH 102及びAvicel PH 200である。一部の実施形態では、組成物は、Avicel、例えばAvicel PH 102を含む。湿式造粒又は乾式造粒に好適なバインダーは、コーンスターチ、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、ビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー(コポビドン)、並びにヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシル-プロピルメチルセルロースのようなセルロース誘導体である。一部の実施形態では、組成物はポビドンを含む。
【0075】
一部の実施形態では、組成物は充填剤を含み、これは、ラクトース、マンニトール、エリスリトール、スクロース、ソルビトール、リン酸カルシウム、例えばリン酸水素カルシウム、微結晶セルロース、粉末セルロース、精製粉末糖、圧縮糖(compressible sugar)、デキストレート(dextrates)、デキストリン及びデキストロースから選択することができる。一部の実施形態では、組成物は、微結晶セルロース、例えばAvicel PH 102又はAvicel PH 200を含む。
【0076】
一部の実施形態では、組成物は滑沢剤及び/又は流動促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、滑沢剤及び/又は流動促進剤、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、ベヘノイルポリオキシル-8グリセリド、ポリエチレンオキシドポリマー、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、水添植物油、二酸化ケイ素及び/又はポリエチレングリコール等を含む。一部の実施形態では、組成物は、ステアリン酸マグネシウム又はジベヘン酸グリセリル(例えばCompritol(登録商標)888 ATO製品、これは、ジエステル画分が優勢である状態でベヘン酸(C22)のモノエステル、ジエステル及びトリエステルからなる)を含む。
【0077】
一部の実施形態では、組成物は、崩壊剤、例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、又は乾燥コーンスターチを含む。
【0078】
組成物は、1種又は複数の界面活性剤、例えば、1種の界面活性剤、少なくとも1種の界面活性剤、又は異なる2種の界面活性剤を含むことができる。「界面活性剤」という用語は、水溶性(親水性)部分と脂溶性(親油性)部分とで構成される任意の分子又はイオンを指す。界面活性剤は、例えば、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及び/又は両性イオン界面活性剤からなる群から選択することができる。
【0079】
本明細書の実施例に示されるように、本発明の組成物は非常に高い含有量の送達剤を有する。この非常に高い含有量とは、医薬品有効成分(すなわちGLP-1アゴニスト)も含めて錠剤の全含有量に対して、或いは医薬品有効成分を除く賦形剤の総含有量に対して定めることができる。以下の本明細書での説明はまた、特定の成分、GLP-1アゴニスト及び賦形剤からなる組成物に言及しているが、からなるという用語は、組成物の機能にまったく影響がない任意の物質を痕跡量でそれでもなお包含するということを理解されたく、かかる状況はまた、から本質的になると言及される場合もある。かかる物質は、GLP-1アゴニストの調製の際に残留する不純物、或いはNACの塩の生成に由来の、又は製剤の品質若しくは吸収に影響を及ぼさない最小量(1%未満)の薬学的に許容される任意の賦形剤由来の、不純物とすることができる。
【0080】
一実施形態では、医薬組成物は、
a. GLP-1アゴニスト及び
b. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の前記塩は、組成物の少なくとも90w/w%又は90w/w%超を構成する。
【0081】
更なるかかる実施形態では、NACの塩は、前記組成物の91w/w%超、例えば92w/w%超、例えば93w/w%超、例えば94w/w%超、例えば95w/w%超を構成する。
【0082】
更なるかかる実施形態では、NACの塩は、前記組成物の、少なくとも91w/w%、例えば少なくとも92w/w%、例えば少なくとも93w/w%、例えば少なくとも94w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成する。
【0083】
一実施形態では、医薬組成物は、
a. GLP-1アゴニスト及び
b. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%を構成する。
【0084】
一実施形態では、医薬組成物は、
a) GLP-1アゴニスト及び
b) 賦形剤、
からなり、ここで賦形剤は
i. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩及び
ii. 1種又は複数の更なる賦形剤
であり、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%を構成する。
【0085】
更なるかかる実施形態では、NACの塩は、組成物の賦形剤の、少なくとも91w/w%、例えば少なくとも92w/w%、例えば少なくとも93w/w%、例えば少なくとも94w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成する。
【0086】
一実施形態では、医薬組成物は、
a) GLP-1アゴニスト及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩、
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも95w/w%を構成する。
【0087】
一実施形態では、医薬組成物は、
a) GLP-1アゴニスト及び
b) 賦形剤、
からなり、ここで賦形剤は
i. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩及び
ii. 1種又は複数の更なる賦形剤
であり、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも95w/w%を構成する。
【0088】
更なるかかる実施形態では、NACの塩は、組成物の95w/w%超、例えば96w/w%超、例えば97w/w%超、又は例えば98w/w%超を構成する。
【0089】
更なるかかる実施形態では、NACの塩は、組成物の賦形剤の少なくとも95w/w%、例えば少なくとも96w/w%、例えば少なくとも97w/w%、又は例えば少なくとも98w/w%を構成する。
【0090】
上述のように、送達剤以外の賦形剤の含有量は本発明によれば最小であるのが好ましい。一実施形態では、医薬組成物は少なくとも1種の滑沢剤を含む。
【0091】
一実施形態では、医薬組成物は、
a) GLP-1アゴニスト、
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩及び
c) 少なくとも1種の滑沢剤
を含む又はそれらからなる。
【0092】
かかる実施形態では、滑沢剤はステアリン酸マグネシウム又はジベヘン酸グリセリルとすることができる。一実施形態では、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。一実施形態では、滑沢剤はジベヘン酸グリセリルである。
【0093】
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の前記塩が組成物の賦形剤の少なくとも95w/w%を構成する上記の組成物は更に、前記塩が組成物の少なくとも90w/w%又は90w/w%超を構成する組成物とすることができる。
【0094】
同様に、前記塩が組成物の少なくとも90w/w%又は90w/w%超を構成する上記の組成物は更に、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の前記塩が組成物の賦形剤の少なくとも95w/w%を構成する組成物とすることができる。
【0095】
医薬組成物は更に、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩が、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)のナトリウム塩、カリウム塩及び/又はカルシウム塩からなる群から、或いは、ただナトリウム塩及びカリウム塩からなる群から選択される、組成物とすることができる。一実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸ナトリウムである。
【0096】
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の前記塩が組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%を構成する実施形態では、組成物は、バインダー、充填剤、及び/又は滑沢剤/流動促進剤等の、最高でも10w/w%の更なる任意の賦形剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも90w/w%又は90w/w%超の送達剤、並びに、バインダー、充填剤、及び/又は滑沢剤/流動促進剤等の、5w/w%未満の更なる任意の賦形剤を含む。一実施形態では、医薬組成物は、少なくとも90w/w%の送達剤及び5w/w%未満の滑沢剤を含む。一実施形態では、医薬組成物は、少なくとも90w/w%の送達剤及び3w/w%未満の滑沢剤を含む。
【0097】
一部の実施形態では、組成物は、少なくとも90w/w%又は90w/w%超の送達剤及び0.1~5w/w%、例えば、0.5~4w/w%又は1~3w/w%の滑沢剤を含む。更なるかかる実施形態では、組成物は2~2.5w/w%の滑沢剤を含む。
【0098】
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の前記塩が組成物の賦形剤の少なくとも95w/w%を構成する実施形態では、組成物は、バインダー、充填剤、及び/又は滑沢剤/流動促進剤等の、最高でも5w/w%の更なる任意の賦形剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも95w/w%の送達剤、及び5w/w%未満の滑沢剤を含む。一実施形態では、医薬組成物は、少なくとも95w/w%の送達剤及び3w/w%未満の滑沢剤を含む。
【0099】
一部の実施形態では、組成物は、少なくとも95w/w%の送達剤及び0.1~5w/w%、例えば、0.5~4w/w%又は1~3w/w%の滑沢剤を含む。更なるかかる実施形態では、組成物は2~2.5w/w%の滑沢剤を含む。
【0100】
本発明による医薬組成物は、本明細書で以下に記載される経口投与に適した剤形で作製されるのが好ましい。以下において、本発明の組成物の成分の絶対量は、投与単位での、すなわち錠剤、カプセル又はサシェ毎の含有量に基づいて提供される。
【0101】
本発明の医薬組成物は、更なる実施形態では、用量単位当たり、最高でも1000mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩を含むことができる。一実施形態では、本発明は、用量単位が最高でも500mgの前記塩を含む、組成物に関する。
【0102】
一部の実施形態では、用量単位当たりのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩の量は、少なくとも0.05mmol、例えば少なくとも0.075mmol、例えば少なくとも0.1mmol、例えば少なくとも0.125mmol、例えば少なくとも0.15mmol、例えば少なくとも0.20mmol、少なくとも0.25mmol、少なくとも0.30mmol、少なくとも0.35mmol、少なくとも0.40mmol、少なくとも0.45mmol、少なくとも0.50mmol、少なくとも0.55mmol又は少なくとも0.60mmolである。
【0103】
一部の実施形態では、組成物の投与単位当たりのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩の量は、最高で3mmol、例えば最高で2.75mmol、例えば最高で2.5mmol、例えば最高で2.25mmol、例えば2mmol、例えば最高で1.5mmol、最高で1mmol、最高で0.75mmol、最高で0.6mmol、最高で0.5mmol、最高で0.4mmol、最高で0.3mmol及び最高で0.2mmolである。
【0104】
一部の実施形態では、組成物の用量単位当たりのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩の量は、0.05~3mmol、0.10~2.5mmol、0.15~2.0mmol、0.20~1.5mmol、0.25~1.0mmol、0.30~0.75mmol又は例えば0.45~0.65mmolの範囲である。
【0105】
一部の実施形態では、NACの塩がSNACである場合、組成物中のSNACの量は、用量単位あたり、少なくとも20mg、例えば少なくとも25mg、例えば少なくとも50mg、例えば少なくとも75mg、少なくとも100mg、少なくとも125mg、少なくとも150mg、少なくとも175mg、少なくとも200mg、少なくとも225mg、少なくとも250mg、少なくとも275mg及び少なくとも300mgである。
【0106】
一部の実施形態では、NACの塩がSNACである場合、組成物中のSNACの量は、用量単位当たり、最高で800mg、例えば最高で600mg、例えば最高で575mg、例えば最高で550mg、最高で525mg、最高で500mg、最高で475mg、最高で450mg、最高で425mg、最高で400mg、最高で375mg、最高で350mg、最高で325mg単位、又は用量単位当たり最高で300mgである。
【0107】
一部の実施形態では、NACの塩がSNACである場合、組成物中のSNACの量は、用量単位当たり、20~800mg、例えば25~600mg、例えば50~500mg、例えば50~400mg、例えば75~400mg、例えば80~350mg又は例えばおよそ100からおよそ300mgの範囲である。
【0108】
一実施形態では、NACの塩がSNACである場合、SNACの量は、用量単位当たりおよそ100mg等の、20~200mg、例えば25~175mg、例えば75~150mg、例えば80~120mgの範囲である。
【0109】
一実施形態では、NACの塩がSNACである場合、SNACの量は、用量単位当たりおよそ300mg等の、200~800mg、例えば250~400mg、例えば250~350mg、例えば275~325mgの範囲である。
【0110】
一実施形態では、本発明の医薬組成物の用量単位が、GLP-1アゴニスト0.1~100mg又は0.2~100mgを含む。
【0111】
一部の実施形態では、組成物の用量単位が、0.2~50mg又は1~40mgの範囲である量のGLP-1アゴニストを含む。
【0112】
一部の実施形態では、用量単位が、用量単位当たり、GLP-1アゴニスト0.5~5mg、例えば0.75~4.5mg、例えば1、1.5、2、2.5若しくは3mg又は3.5、4、4.5mg、例えば1~3又は3~5mgのGLP-1アゴニストを含む。
【0113】
一部の実施形態では、用量単位が、用量単位当たり、GLP-1アゴニスト2~20mg、例えば2~15mg、例えば2、3、4、5、6若しくは7mg、例えば2、3、4若しくは5mg、又は例えば8、10、12若しくは14mg、例えば15mg又は例えば20mgのGLP-1アゴニストを含む。
【0114】
一部の実施形態では、用量単位が、用量単位当たり、GLP-1アゴニスト5~50mg、例えば10~45mg、例えば20、30若しくは40mg、又は例えば25、35、若しくは45mg、又は例えば30~50mg若しくは例えば20~40mgのGLP-1アゴニストを含む。
【0115】
GLP-1アゴニストの量は、GLP-1アゴニストの同一性及び所望の効果に応じて様々であってもよく、すなわち、より高い含有量が、糖尿病と比較して肥満を処置するのに適切とすることができる。
【0116】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量が、ステアリン酸マグネシウム0.5~25mg、例えばステアリン酸マグネシウム例えば1~10mg、例えば2~8mg、又は例えば2~5mgを含む。
【0117】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量が、SNAC等のN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩100mg当たり、ステアリン酸マグネシウム1~8mg又は例えばステアリン酸マグネシウム2~5mg又はステアリン酸マグネシウム2~3mgを含むように、ステアリン酸マグネシウムの量はSNAC等のNACの塩の量に対して決定される。
【0118】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量が、SNAC 80~120mg、GLP-1アゴニスト0.5~5mg、及び滑沢剤2~3mgを含む。
【0119】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量が、SNAC 80~120mg、GLP-1アゴニスト1.5~10mg、及び滑沢剤2~3mgを含む。
【0120】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量が、SNAC 80~120mg、GLP-1アゴニスト5~50mg、及び滑沢剤2~3mgを含む。
【0121】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量が、SNAC 250~350mg、GLP-1アゴニスト0.5~5mg及び滑沢剤3~10mgを含む。
【0122】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量が、SNAC 250~350mg、GLP-1アゴニスト1.5~10mg及び滑沢剤3~10mgを含む。
【0123】
好ましい実施形態では、組成物の単位用量が、SNAC 250~350mg、GLP-1アゴニスト5~50mg及び滑沢剤3~10mgを含む。
【0124】
一実施形態では、本発明の医薬組成物は、in vitroで迅速な放出を有する。放出又は溶解は、当技術分野で公知の通りに、アッセイIで本明細書に記載の通りに試験することができる。放出は、組成物のGLP-1アゴニストの総含有量に対する、所与の期間後の溶液中で測定されるGLP-1アゴニストの量として表すことができる。相対量は百分率で与えることができる。一実施形態では、本発明の医薬組成物からのGLP-1アゴニストの放出は、15分以内で少なくとも85%、又は30分以内で少なくとも95%である。かかる一実施形態では、放出はpH 6.8で測定される。
【0125】
一実施形態では、医薬組成物は、
a) GLP-1アゴニスト及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩
を含み、
GLP-1アゴニストの放出は、15分以内で85%又は30分以内で95%に達する。一実施形態では、放出はpH6.8で測定される。
【0126】
一実施形態では、本発明の医薬組成物によって、in vivoでの早期曝露が提供される。一実施形態では、本発明の医薬組成物によって、in vivoでの曝露の上昇が提供される。一実施形態では、本発明の医薬組成物によって、in vivoでの早期曝露の上昇が提供される。このようなin vivo暴露は、本明細書に記載のアッセイIII等の関連モデルで試験することができる。table 3.1(表5)でわかるよう、本明細書に開示の組成物によって、経口投与後の最初の30分以内にビーグル犬において用量補正初期暴露が上昇することが実証されている。また、本明細書に記載の組成物についてtable 3.1(表5)にも提供されているようにt=0~30分間等の、所定の期間にわたって曝露を測定し、累積用量補正曝露(AUC)を算出することができる。
【0127】
一実施形態では、本発明は、t=30分での用量補正曝露が、更なる賦形剤、微結晶セルロース及びポビドンを含むWO2013/139694に記載の組成物に対して上昇している、医薬組成物に関する。所与のGLP-1アゴニストのレファレンス組成物は、WO2013/139694でF型及びH型について開示されている2種の顆粒を用いて調製し、セマグルチド/化合物Aを目的のGLP-1アゴニストで置換することにより調製することが好ましい。
【0128】
一実施形態では、医薬組成物は、
a) GLP-1アゴニスト及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩
を含み、
t=30分での用量補正曝露は、WO2013/139694のF型/H型の組成物に対して上昇している。
【0129】
一実施形態では、医薬組成物は、
a) GLP-1アゴニスト及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩
を含み、
t=0~30分間の用量補正暴露(AUC)は、WO2013/139694のF型/H型の組成物に対して上昇している。
【0130】
一実施形態では、t=0~30分間の用量補正曝露(AUC)は、WO2013/139694のF型/H型の組成物と比較して少なくとも1.5倍、例えば2倍上昇している。
【0131】
剤形
組成物は、数種の剤形で、例えば、錠剤;コーティング錠;サシェ又はハード若しくはソフトシェルカプセル等のカプセル剤として投与することができる。
【0132】
組成物は更に、例えば、安定性及び/又は溶解性を向上させるために、又は更にバイオアベイラビリティを更に向上させるために、薬物担体又は薬物送達系で調合することができる。組成物は、凍結乾燥組成物であっても噴霧乾燥組成物であってもよい。
【0133】
組成物は、錠剤等の用量単位の形態とすることができる。一部の実施形態では、用量単位の質量は、50mg~1000mgの範囲、例えば50~750mgの範囲、又は例えば100~500mgの範囲である。
【0134】
一部の実施形態では、用量単位の質量は、75 mg~350mgの範囲、例えば100~300mgの範囲又は例えば200~350mgの範囲である。
【0135】
一部の実施形態では、用量単位の質量は、100mg~400mgの範囲、例えば50~300mgの範囲又は例えば200~400mgの範囲である。
【0136】
一部の実施形態では、組成物は、圧縮する前に造粒することができる。組成物は、顆粒内部分及び/又は顆粒外部分を含むことができ、顆粒内部分は造粒されたものであり、顆粒外部分は造粒後に付加されたものである。
【0137】
顆粒内部分は、GLP-1アゴニスト、送達剤、並びに/又は、潤滑剤及び/若しくは流動促進剤等の賦形剤を含むことができる。一部の実施形態では、顆粒内部分は、送達剤並びに滑沢剤及び/又は流動促進剤を含む。
【0138】
顆粒外部分は、GLP-1アゴニスト、並びに/又は、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤及び/若しくは流動促進剤を含むことができる。一部の実施形態では、顆粒外部分はGLP-1アゴニストを含む。一部の実施形態では、顆粒外部分は、賦形剤、例えばステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤及び/又は流動促進剤を含む。
【0139】
更なる実施形態では、顆粒内部分は、GLP-1アゴニスト、送達剤、並びに滑沢剤及び/又は流動促進剤を含む。かかる実施形態では、顆粒化物は錠剤に直接圧し縮めることができ、錠剤は顆粒外部分を有さない。
【0140】
組成物の調製
本発明による組成物の調製は当技術分野で公知の方法に従って行うことができる。
【0141】
打錠材料の乾燥ブレンドを調製するには、種々の成分を計量し、任意選択で塊を分離し又はふるいにかけ、次いで組み合わせる。均質なブレンドが得られるまで、成分の混合を実行してもよい。
【0142】
打錠材料に顆粒を使用する場合、顆粒は当業者に公知の様式で作製することができ、例えば、「ビルトアップ(built-up)」顆粒又は「ブロークンダウン(broken-down)」顆粒の製造に関して公知の湿式造粒方法を使用して製造することができる。ビルトアップ顆粒の形成方法は、例えばドラム形造粒機中、パン形造粒機中、円板形造粒機上、流動床中において、噴霧乾燥、噴霧造粒又は噴霧固化により、例えば、造粒塊に造粒液を噴霧する工程と乾燥する工程とを連続的に操作することができ、且つ、同時にこれらの工程を含むことができる。或いは、ビルドアップ顆粒の形成方法は、例えば、流動床中で、回転流体床中で、高せん断ミキサー若しくは低せん断ミキサー等のバッチミキサー中で、又は噴霧-乾燥ドラム中で、非連続的に操作することができる。ブロークンダウン顆粒の製造方法は非連続的に行うことができ、この場合、造粒塊が造粒液と共に湿潤した凝集物をまず形成し、続いてこの凝集物が粉砕され又は他の手段によって所望の大きさの顆粒に形成され、次いで、その顆粒を乾燥することができる。湿式造粒工程に適切な機器は、遊星型ミキサー、低剪断ミキサー、高剪断ミキサー、押出成形機及び球状化機(spheroniser)、例えば、Loedige社、Glatt社、Diosna社、Fielder社、Collette社、Aeschbach社、Alexanderwerk社、Ytron社、Wyss & Probst社、Werner & Pfleiderer社、HKD社、Loser社、Fuji社、Nica社、Caleva社、及びGabler社製の装置である。顆粒はまた、乾式造粒技術によって形成してもよく、この乾式造粒技術では、賦形剤の1種又は複数及び/又は医薬品有効成分を圧し縮めて、比較的大きな成形物、例えばスラッグ又はリボンを形成し、この成形物を磨砕により粉砕し、この磨砕材料を打錠材料として利用して、後で圧縮する。乾式造粒に適切な機器は、限定されないが、Gerteis MICRO-PACTOR, MINI-PACTOR及びMACRO-PACTOR等の、Gerteis社製のローラー型圧縮装置である。
【0143】
「顆粒化物」及び「顆粒」という用語は、本明細書で互換的に使用され、上記のように調製することができる組成物材料の粒子を指す。
【0144】
打錠材料を固形の経口剤形、例えば錠剤に圧縮するために、打錠機を使用してもよい。打錠機では、打錠材料を、ダイキャビティに充填する(例えば、強制送りする又は重力送りする)。次いで、打錠材料を、圧力をかけて1セットのパンチにより、圧縮する。続いて、結果として得られる圧縮物、即ち錠剤を打錠機から取り出す。上述の打錠工程は、以後、本明細書では「圧縮工程」と呼ぶ。適切な打錠機としては、限定されないが、回転型打錠機及びエキセントリック型打錠機が挙げられる。打錠機の例としては、限定されないが、Fette 102i(Fette GmbH社)、Korsch XL100、Korsch PH 106回転型型打錠機(Korsch AG社、ドイツ)、Korsch EK-Oエキセントリック型打錠機(Korsch AG社、ドイツ)及びManesty F-Press(Manesty Machines Ltd.社、英国)が挙げられる。
【0145】
一実施形態では、組成物は少なくとも1つの顆粒化物を含む。一実施形態では、組成物は1つのタイプの顆粒化物を含む。或いは、組成物は2つのタイプの顆粒化物を含んでもよい。
【0146】
一部の実施形態では、錠剤の調製方法は;
a) 送達剤及び任意選択で滑沢剤を含む混合物を造粒する工程;b) a)の顆粒化物をGLP-1アゴニスト及び任意選択で更なる滑沢剤とブレンドする工程、並びに次いで、c) b)のブレンドを錠剤に圧し縮める工程、を含む。
【0147】
一部の実施形態では、錠剤の調製方法は;a) 送達剤、GLP-1アゴニスト及び任意選択で滑沢剤を含む混合物を造粒する工程、並びにb) a)の顆粒化物を錠剤に圧し縮める工程、及び任意選択で更なる滑沢剤を含ませる工程、を含む。
【0148】
一般に、顆粒化物は、湿式、溶融又は乾式の各造粒、好ましくは乾式造粒により調製することができる。
【0149】
医薬組成物の適応症
本発明はまた、医薬として使用するための本発明の組成物に関する。特定の実施形態では、本発明の組成物は、以下の医療処置に使用することができ、すべてが糖尿病及び/又は肥満にいずれにせよ関係していることが好ましい:
(i) 糖尿病の全ての形態、例えば、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能異常、1型糖尿病、インスリン非依存型糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠糖尿病の予防及び/若しくは処置、並びに/又はHbA1Cの低下向け;
(ii) 糖尿病の進行、例えば、2型糖尿病における進行の遅延又は予防、耐糖能異常(IGT)のインスリン要求型2型糖尿病への進行の遅延、及び/又は、インスリン非要求型2型糖尿病のインスリン要求型2型糖尿病への進行の遅延;
(iii) β細胞機能の改善、例えばβ細胞アポトーシスの減少、β細胞機能及び/若しくはβ細胞量の上昇、並びに/又はβ細胞に対するグルコース感受性の回復向け;
(iv) 認知障害の予防及び/又は処置;
(v) 例えば、食物摂取の減少、体重の減少、食欲の抑制、満腹感の誘発による、肥満等の摂食障害の予防及び/又は処置;過食性障害、神経性大食症、及び/又は抗精神病薬若しくはステロイドの投与によって誘発される肥満の処置又は予防;胃の運動性の低下;並びに/又は胃内容排出の遅延;
(vi) 末梢神経障害を含めて、神経障害等の糖尿病合併症;腎症;又は網膜症の予防及び/又は処置;
(vii) 脂質異常症の予防及び/又は処置等の脂質パラメーターの改善、総血清脂質の低下;HDLの低下;低密度LDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;HDLの上昇;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿レベルの低下;in vitro及び/又はin vivoにおけるアポリポタンパク質a(apo(a))の生成阻害;
(iix) 心血管疾患の予防及び/又は処置、例えば、シンドロームX;アテローム硬化症;心筋梗塞;冠動脈心疾患;卒中;脳虚血;左室肥大等の初期心疾患又は初期心血管疾患;冠状動脈不全;本態性高血圧;急性の高血圧緊急症;心筋症;心不全;運動耐容能;慢性心不全;不整脈;心律動異常;卒倒;アテローム硬化症;軽度慢性心不全;狭心症;心臓バイパス再閉塞;間欠性跛行(動脈硬化性閉塞症);拡張機能障害;及び/又は心臓収縮機能不全;
(ix) 炎症性腸症候群;小腸症候群、又はクローン病;消化不良;及び/又は胃潰瘍等の、胃腸疾患の予防及び/又は処置;
(x) 危篤状態の患者、重篤疾患の多腎症(CIPNP)患者、及び/又は潜在的なCIPNP患者の処置等の、重篤疾患の予防及び/又は処置;CIPNPの重篤疾患又は発症の予防;
患者の全身性炎症反応症候群(SIRS)の予防、処置、及び/又は治癒;及び/又は入院中に患者が菌血症、敗血症、及び/又は敗血症性ショックを罹患する可能性を予防又は低減するため;並びに/又は
(xi) 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防及び/又は処置。
【0150】
特定の実施形態では、適応症は、(i)~(iii)及び(v)~(iix)からなる群から、例えば、適応症(i)、(ii)、及び/若しくは(iii)、又は適応症(v)、適応症(vi)、適応症(vii)、及び/若しくは適応症(iix)からなる群から選択される。別の特定の実施形態では、適応症は(i)である。更なる特定の実施形態では、適応症は(v)である。更に特定の実施形態では、適応症は(iix)である。一部の実施形態では、適応症は2型糖尿病及び/又は肥満である。
【0151】
処置の方法
本発明は更に、それを必要とする対象を処置する方法に関し、本発明による治療有効量の組成物を前記対象に投与する工程を含む。一実施形態では、処置の方法は、糖尿病又は肥満及び/又は上で特定された更なる適応症の処置のためのものである。
【0152】
一部の実施形態では、GLP-1アゴニスト、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩及び任意選択で滑沢剤を含む医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与する工程を含む糖尿病の処置方法が記載されている。
【0153】
一部の実施形態では、GLP-1アゴニスト0.5~50mg、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩50~500mg、及び滑沢剤1~10mgを含む医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与する工程を含む糖尿病の処置方法が記載されている。好ましい実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、組成物の少なくとも90%(w/w)を構成する。
【0154】
好ましい実施形態では、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、組成物の賦形剤の少なくとも95%(w/w)を構成する。
【0155】
代替の実施形態では、GLP-1アゴニスト約1~14mg、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩約100~300mg、及びステアリン酸マグネシウム約2~8mgを含む医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与する工程を含む糖尿病の処置方法が記載されている。
【0156】
一部の実施形態では、GLP-1アゴニストは、N-エプシロン26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8、Arg34]GLP-1(7-37)の式を有するセマグルチドであり、且つ、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸(NAC)の塩はN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸ナトリウム(SNAC)である。ステアリン酸マグネシウムを含めて、滑沢剤の種々の例が記載されている。組成物は経口投与され、錠剤、カプセル又はサシェの形態である。
【0157】
更なるかかる実施形態では、1又は複数の用量単位を、必要とする前記対象に投与することができる。
【0158】
併用処置
本発明による組成物による処置はまた、1又は複数の更なる医薬品有効成分と併用してもよく、この更なる医薬品有効成分は、例えば、抗糖尿病剤、抗肥満剤、食欲制御剤、抗高血圧剤、糖尿病から生じる又は糖尿病に伴う合併症の処置及び/又は予防のための薬剤、肥満から生じる又は肥満に伴う合併症及び障害の処置及び/又は予防のための薬剤から選択される。これらの薬理学的に活性な物質の例は;インスリン、スルホニルウレア、ビグアニド、メグリチニド、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴンアンタゴニスト、DPP-IV(ジペプチジルペプチダーゼ-IV)阻害剤、ナトリウム-グルコース結合トランスポーター2(SGLT2)阻害剤;カナグリフロジン(canagliflozin)、ダパグリフロジン(dapagliflozin)、エンパグリフロジン(Empagliflozin)、エルツグリフロジン(ertugliflozin)、イプラグリフロジン(ipragliflozin)、トホグリフロジン(tofogliflozin)、ルセオグリフロジン(luseogliflozin)、ベキサグリフロジン(bexagliflozin)、レモグリフロジンエタボン酸エステル(remogliflozin etabonate)及びソタグリフロジン(sotagliflozin)、特にダパグリフロジン及びエンパグリフロジン、糖新生及び/又はグリコーゲン分解の刺激に関与する肝酵素の阻害剤、グルコース取り込み調節剤、脂質代謝を調節する化合物、例えばHMG CoA阻害剤(スタチン)のような抗高脂血症剤、消化管抑制ポリペプチド(GIPアナログ)、食物摂取を低下させる化合物、RXRアゴニスト、及びβ細胞のATP-依存性カリウムチャネルに作用する薬剤;コレスチラミン、コレスチポール、クロフィブラート、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、プロブコール、デキストロチロキシン、ナテグリニド、レパグレニド;β-遮断薬、例えば、アルプレノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、プロプラノロール及びメトプロロール、ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬、例えば、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、アラトリオプリル、キナプリル及びラミプリル、カルシウムチャネル遮断薬、例えば、ニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、イスラジピン、ニモジピン、ジルチアゼム及びベラパミル、並びにα-遮断薬、例えば、ドキサゾシン、ウラピジル、プラゾシン及びテラゾシン;CART(コカインアンフェタミン調節転写産物)アゴニスト、NPY(ニューロペプチドY)アンタゴニスト、PYYアゴニスト、Y2受容体アゴニスト、Y4受容体アゴニスト、混合Y2/Y4受容体アゴニスト、MC4(メラノコルチン4)アゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、TNF(腫瘍壊死因子)アゴニスト、CRF(コルチコトロピン放出因子)アゴニスト、CRF BP(コルチコトロピン放出因子結合タンパク質)アンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、オキシントモジュリン及びアナログ、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、MCH(メラニン細胞集中ホルモン)アンタゴニスト、CCK(コレシストキニン)アゴニスト、セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害剤、混合セロトニン及びノルアドレナリン化合物、5HT(セロトニン)アゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)アゴニスト、UCP2若しくは3(脱共役タンパク質2若しくは3)モジュレータ、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン)、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、RXR(レチノイドX受容体)モジュレータ、TRβアゴニスト:ヒスタミンH3アンタゴニスト、消化管抑制ポリペプチドアゴニスト若しくはアンタゴニスト(GIPアナログ)、ガストリン及びガストリンアナログである。
【0159】
本明細書に記載の本発明は、ここに限定されることなく、以下に本明細書に記載の実施形態及び本文書の特許請求の範囲によって更に定義される。
【0160】
実施形態
1.
a. GLP-1アゴニスト及び
b. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の少なくとも90w/w%を構成する、
医薬組成物。
【0161】
2.
a) GLP-1アゴニスト及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成する、
医薬組成物。
【0162】
3.
a) GLP-1アゴニスト及び
b) 賦形剤
からなり、ここで賦形剤は
i. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩及び
ii. 1種又は複数の更なる賦形剤
であり、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成する、
医薬組成物。
【0163】
4. 組成物は少なくとも1種の滑沢剤を含む、先の実施形態1~3のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0164】
5.
a) GLP-1アゴニスト、
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩及び
c) 少なくとも1種の滑沢剤
からなる、医薬組成物。
【0165】
6. 滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである、先の実施形態4及び5に記載の医薬組成物。
【0166】
7. 組成物は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩100mg当たり、ステアリン酸マグネシウム1~8mg、例えば2~5mg又は例えば2~3mgを含む、実施形態1~6のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0167】
8. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の少なくとも90w/w%を構成する、先の実施形態2~7のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0168】
9. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも95w/w%を構成する、先の実施形態1、5~8のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0169】
10. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸のナトリウム塩、カリウム塩及び/又はカルシウム塩からなる群から選択される、実施形態1~9のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0170】
11. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩はN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸ナトリウム(SNAC)である、実施形態1~10のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0171】
12. 用量単位が、最高でも1000mgのN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩を含む、実施形態1~11のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0172】
13. 用量単位がGLP-1アゴニスト0.5~50mgを含む、実施形態1~12のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0173】
14. GLP-1アゴニストは、ミニブタにおいて少なくとも24時間のT1/2を有する、実施形態1~13のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0174】
15. GLP-1アゴニストは、最高でも100pM、例えば最高でも50のEC50(HSAなし)を有する、実施形態1~14のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0175】
16. GLP-1アゴニストは:リラグルチド、セマグルチド、GLP-1アゴニストB及びGLP-1アゴニストCからなる群から選択される、実施形態1~15のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0176】
17. GLP-1アゴニストは:セマグルチド及びGLP-1アゴニストCからなる群から選択される、実施形態1~16のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0177】
18. 組成物は少なくとも1つの顆粒化物を含む、実施形態1~17のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0178】
19. 少なくとも1つの顆粒化物は、N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩を含む、先の実施形態18に記載の医薬組成物。
【0179】
20. 少なくとも1つの顆粒化物は、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤を更に含む、先の実施形態18又は19に記載の医薬組成物。
【0180】
21. 少なくとも1つの顆粒化物はGLP-1アゴニストを更に含む、先の実施形態18~20のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0181】
22. 少なくとも1つの顆粒化物は、ローラー圧縮による等の乾式造粒によって調製される、先の実施形態18~21のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0182】
23. 組成物は顆粒外部分を含む、先の実施形態18~22のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0183】
24. 組成物の顆粒外部分は、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤若しくは流動促進剤及び/又はGLP-1アゴニストを含む、先の実施形態18~23のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0184】
25.
a) GLP-1アゴニスト0.5~50mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩20~800mg、例えば25~600mg、例えば50~500mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはセマグルチドである、医薬組成物。
【0185】
26.
a) GLP-1アゴニスト1~25mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩50~400mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはセマグルチドである、医薬組成物。
【0186】
27.
a) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩75~150mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはセマグルチドである、医薬組成物。
【0187】
28.
a) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩75~125mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはセマグルチドである、医薬組成物。
【0188】
29.
a) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩80~120mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはセマグルチドである、医薬組成物。
【0189】
30.
a) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩200~400mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはセマグルチドである、医薬組成物。
【0190】
31.
a) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩250~350mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはセマグルチドである、医薬組成物。
【0191】
32.
a) GLP-1アゴニスト0.1~25mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩20~800mg、例えば25~600、50~500mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはGLP-1アゴニストCである、医薬組成物。
【0192】
33.
a) GLP-1アゴニスト1~25mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩50~400mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはGLP-1アゴニストCである、医薬組成物。
【0193】
34.
a) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩75~150mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはGLP-1アゴニストCである、医薬組成物。
【0194】
35.
c) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
d) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩75~125mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはGLP-1アゴニストCである、医薬組成物。
【0195】
36.
c) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
d) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩80~120mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはGLP-1アゴニストCである、医薬組成物。
【0196】
37.
a) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩200~400mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも90w/w%、例えば少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはGLP-1アゴニストCである、医薬組成物。
【0197】
38.
a) GLP-1アゴニスト1~15mg及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩250~350mg
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも95w/w%を構成し、且つGLP-1アゴニストはGLP-1アゴニストCである、医薬組成物。
【0198】
39. ステアリン酸マグネシウム等の、滑沢剤1~10mgを更に含む、実施形態25~38のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0199】
40. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸)の塩100mg当たり、ステアリン酸マグネシウム1~8mg、例えば2~5mg又は例えば2~3mgを更に含む、実施形態25~38のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0200】
41. 組成物は経口投与向けである、実施形態1~40のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0201】
42. 組成物は固形組成物である、実施形態1~41のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0202】
43. 組成物は、錠剤、カプセル又はサシェ等の固形組成物である、実施形態1~42のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0203】
44.
a) GLP-1アゴニスト及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩、
を含み、
GLP-1アゴニストの放出は、15分以内で85%又は30分以内で95%に達する、
医薬組成物。
【0204】
45.
a) GLP-1アゴニスト及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩、
を含み、
t=30分での用量補正曝露は、WO2013/139694のF型/H型のレファレンス組成物に対して上昇している、
医薬組成物。
【0205】
46.
a) GLP-1アゴニスト及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩、
を含み、
t=0~30分間の用量補正暴露(AUC)は、WO2013/139694のF型/H型のレファレンス組成物に対して上昇している、
医薬組成物。
【0206】
47. T=0~30分間の用量補正曝露(AUC)は、少なくとも1.5倍、例えば少なくとも2倍上昇している、先の実施形態46に記載の医薬組成物。
【0207】
48. 実施形態8、10、11、18~24及び41~47のうちの1つ又は複数の特徴によって更に定義される、実施形態25~40のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0208】
49. 実施形態4、6~24及び41~43のうちの1つ又は複数の特徴によって更に定義される、実施形態44、45、46又は47に記載の医薬組成物。
【0209】
50. 医薬で使用するための、実施形態1~49のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0210】
51. 糖尿病及び/又は肥満の処置方法で使用するための、実施形態1~50のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0211】
52. 実施形態1~51のいずれか一形態に記載の組成物の治療活性量を対象に投与する工程を含む、それを必要とする前記対象の処置方法。
【0212】
更なる実施形態
1.
a. GLP-1アゴニスト及び
b. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩
を含み、
N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の賦形剤の少なくとも95w/w%を構成する、
医薬組成物。
【0213】
2. 少なくとも1種の滑沢剤を更に含む、実施形態1に記載の医薬組成物。
【0214】
3.
a) GLP-1アゴニスト、
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩及び
c) 少なくとも1種の滑沢剤
からなる、医薬組成物。
【0215】
4. N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩は、組成物の90w/w%超を構成する、実施形態1~3のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0216】
5. 滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである、先の実施形態2~4のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0217】
6. 用量単位が、
a) GLP-1アゴニスト0.5~50mg及び/又は
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩50~500mg
を含む、実施形態1~5のいずれか一形態による医薬組成物。
【0218】
7. 用量単位が、
a) GLP-1アゴニスト0.5~50mg、
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の前記塩50~500mg及び
c) ステアリン酸マグネシウム等の、滑沢剤1~10mg
を含む、実施形態1~6のいずれか一形態による医薬組成物。
【0219】
8. GLP-1アゴニストは:リラグルチド、セマグルチド、GLP-1アゴニストB及びGLP-1アゴニストCからなる群から選択される、実施形態1~7のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0220】
9. 組成物は、経口投与向けの錠剤等の、固形組成物である、実施形態1~8のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0221】
10.
a) GLP-1アゴニスト及び
b) N-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリル酸の塩、
を含み、
i. GLP-1アゴニストの放出は、15分以内で85%に達し及び/又は
ii. t=0~30分間からの用量補正暴露(AUC)は、WO2013/139694のF型/H型のレファレンス組成物に対して上昇しており、及び/又は、
iii. 30分での用量補正曝露(AUC)は、WO2013/139694のF型/H型のレファレンス組成物に対して上昇している、
医薬組成物。
【0222】
11. 実施形態1~9のいずれか一形態の特徴の1つ又は複数を有する、実施形態10に記載の医薬組成物。
【0223】
12. 医薬で使用するための、実施形態1~11のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0224】
13. 糖尿病及び/又は肥満の処置方法で使用するための、実施形態1~12のいずれか一形態に記載の医薬組成物。
【0225】
14. 実施形態1~13のいずれか一形態に記載の組成物の治療活性量を個体に投与する工程を含む、それを必要とする前記個体の処置方法。
【0226】
方法及び例
検出及び特性評価の一般方法
アッセイI:溶解試験
溶解試験は適切な溶解装置、例えばUSP溶解装置2で実施され、欧州薬局方(Ph Eur 2.9.3)に準拠する標準溶解試験を実施して、in vitroでのGLP-1アゴニスト及びSNACの放出を測定することができる。
【0227】
本明細書に記載のデータは、パドル回転速度50rpmを使用する米国薬局方35に従った装置2を使用して得られる。pH6.8での試験の場合、0.05Mリン酸バッファの500mL溶解媒体を37±0.5℃の温度で使用する。溶解媒体は0.1%Brij(登録商標)35の含有量を有する。試料を適当な間隔で取り出す。試料含有量を、SNACとGLP-1アゴニストとの二重検出のためにRP-HPLC法を使用して決定する。試料含有量は、それぞれ、SNACレファレンス及びGLP-1アゴニストレファレンスのピーク面積に対するクロマトグラムでのSNACピーク及びGLP-1アゴニストピークのピーク面積に基づいて算出される。SNAC及びGLP-1アゴニストの放出量は、錠剤中の実際の含有量、すなわちSNACについては1錠剤当たり100/200/300mg及びGLP-1アゴニスト(例えば、アナログA、B又はC)については1錠剤当たり3/5/4mgの百分率として算出する。錠剤中の実際の含有量は、アッセイ(II)を使用して決定する。GLP-1アゴニストの放出量は、3錠の平均値として報告されている。
【0228】
アッセイII:GLP-1アゴニスト及びSNACの量の分析
GLP-1アゴニスト及びSNACの抽出前に、錠剤を計量する。錠剤を、アセトニトリル20%を含む適切な量の0.05Mリン酸バッファpH7.4に溶かす。2時間の抽出時間を使用する。試料を遠心分離し、適切な容量をHPLCバイアルに移す。関連するGLP-1アゴニスト及びSNACの標準液を、試料と同じ希釈液を使用して調製する。UV検出器を備えたHPLCを、GLP-1アゴニスト含有量及びSNAC含有量の決定に使用する。試料含有量は、それぞれ、SNACレファレンス及びGLP-1アゴニストレファレンスのピーク面積に対するクロマトグラムでのSNACピーク及びGLP-1アゴニストピークのピーク面積に基づいて算出される。含有量は、3錠の平均値として報告されている。
【0229】
アッセイIII:ビーグル犬における薬物動態研究
ビーグル犬における薬物動態(PK)研究を、さまざまな剤形の経口投与後のGLP-1アゴニストの暴露を決定するために実施する。
【0230】
薬物動態研究の場合、オスのビーグル犬、1~5歳、研究開始時に体重約10~12kg、を使用する。イヌを、檻(12時間明期:12時間暗期)の中に群で収容し、ロイヤルカナンミディアムアダルトドッグ(Royal Canin Products社、China Branch、又はBrogaarden A/S、デンマーク)で個別に、1日1回制限的に給餌する。運動及びグループソーシャル(group social)は、可能な限り毎日させる。連続投薬間の適切な洗浄期間により、イヌを繰り返しの薬物動態研究に使用する。最初の薬物動態研究開始前に、適切な順化期間を与える。動物の取扱い、投薬及び血液採取は全て、訓練を受け熟練したスタッフが行う。研究前に一晩及び投薬後0~4時間、イヌを絶食させる。更に、投薬1時間前から投薬4時間後までイヌは水を制限され、それ以外の場合は全期間にわたって水に自由にアクセスできる。
【0231】
本明細書に記載の、p.o.研究に使用されるGLP-1アゴニスト錠剤は、経口投与される即時放出SNACベースの錠剤である。
【0232】
GLP-1アゴニストを含有する錠剤は、以下の方法で投与される:錠剤投与の10分前に、イヌに約3nmol/kgの配列番号3を皮下投与する。GLP-1錠剤を、噛むのを防ぐためにイヌの口の奥に置く。次いで、口を閉じ、10mL又は50mLの水道水を注射器又はチューブ投与により与えて、錠剤の嚥下を容易にする。
【0233】
血液採取
GLP-1アゴニストの全血漿濃度-時間吸収プロファイルを適切にカバーするように、投薬後10時間までの間、所定の時点で血液を採取する。
各血液採取時点で、全血約0.8mLを1.5mL EDTAコーティングチューブに採取し、チューブを穏やかに回転させて試料をEDTAと混合させる。血液試料(例えば0.8mL)をEDTAバッファ(8mM)に採取し、次いで4℃及び2000Gで10分間遠心分離する。血漿をドライアイス上のMicronicチューブにピペッティングし、分析まで-20℃に維持する。
血液試料を、必要に応じて、例えば、最初の2時間は前肢の橈側皮静脈中のvenflonから、次いで残りの時点では頚静脈からシリンジで採取する(最初の数滴をvenflonから流出させて、venflonから試料へのヘパリン生理食塩を回避する)。
【0234】
錠剤調製の一般的な方法
方法1:乾式造粒
乾式造粒は、Gerteis MICRO-PACTORでローラー圧縮により行う。ロール速度は1rpm、ローラー圧縮力は6kN/cmに設定し、充填深さは8mmである。乾式造粒に続いて、0.8mmワイヤメッシュスクリーンを使用することによりリボンを顆粒へと手動でのふるい分けを行う。任意選択で、微粒子を除去するために、Retch揺動ふるいでの第2のふるい分け工程を適用し、90μmスクリーンを使用する。
【0235】
方法2:錠剤調製
錠剤を、単一セット又は4セットのパンチを搭載したKilian Style One又はFette 102Iで作製し、割目がない、4mmラウンド錠剤、7mmラウンド錠剤又は5.75×10mm、7.2×12mm、7.5×12.5mm若しくは9×18mmの卵形錠剤が得られる。パンチサイズは、錠剤の総質量に応じて選択される。Kilian Style Oneの場合、プレス速度を10%に設定し、Fette 102Iの場合、プレス速度を20rpmに設定する。充填容量を、28.6mgから823.5mgの目標質量を持つ錠剤が得られるように調整する。およそ2~15kNの圧縮力を加えて、錠剤サイズに応じておよそ20~160Nの粉砕強度を持つ錠剤を得る。
【実施例0236】
(実施例1)
-組成物の調製
様々な量のGLP-1アゴニスト、SNAC及び更なる賦形剤を含む錠剤を調製した。調製した組成物の内容を、Table 1(Table 1.1(表1)、Table 1.2(表2)、及びTable 1.3(表3))に提供する。GLP-1アゴニストAはセマグルチドであり、GLP-1アゴニストBはジアシル化[Aib8、Arg34、Lys37]GLP-1(7-37)(WO2011/080103の例2)であり、GLP-1アゴニストCはジアシル化-[Aib8、Glu22、Arg26、Lys27、Glu30、Arg34、Lys36]-GLP-1-(7-37)-ペプチジル-Glu-Gly(WO2012/140117の例31)である。セマグルチドは、WO2006/097537、例4に記載の方法に従って調製することができる。GLP-1アゴニストB及びCは、それぞれWO2011/080103及びWO2012/140117に記載の通りに調製することができる。SNACは、WO2008/028859に記載の方法に従って調製した。
【0237】
レファレンス組成物A、B及びCは全体として、WO2013/139694に記載の通りに調製した。試験組成物(A1、A2、B1~B4、C1及びC2は全体として、上の方法1及び2に記載の通りに調製したが、以下に特定されるようにローラー圧縮及び錠剤調製の前のプロセスにわずかの変更があった。
【0238】
【表1】
【0239】
【表2】
【0240】
【表3】
【0241】
試験組成物A1、A2、B1、B3、C1及びC2を調製するために、以下の手順に従った;顆粒のステアリン酸マグネシウムを355μm又はより細かいふるいにかけた。ステアリン酸マグネシウム及びSNACの正確な量を計量した。ステアリン酸マグネシウムを、幾何学的混合原理に従ってSNACと手動で混合した。2サイクルの幾何学的希釈を適用した。SNACの残りの分量を混合容器に移し、Turbulaミキサーで25rpmで30分間、SNAC及びステアリン酸マグネシウムプレミックスと混合した。ブレンドは、方法1に記載の通りにローラー圧縮した。
【0242】
GLP-1アゴニスト及びSNACとステアリン酸マグネシウムとの顆粒の正確な量を計量した。SNACとステアリン酸マグネシウムとの顆粒を、混合容器に加え、幾何学的混合原理に従ってGLP-1アゴニストと手動で混合した。2サイクルの幾何学的希釈を適用した。SNACとステアリン酸マグネシウムとの顆粒の残りの分量を混合容器に移した。GLP-1アゴニスト及び顆粒の最終混合は、Turbulaミキサーで25rpmで7分間、又は25rpmで20分間行った。錠剤を、方法2に従ってこの組成物から調製した。
【0243】
B2は以下の通り調製した;ステアリン酸マグネシウムとSNACとの顆粒は、先の試験組成物について記載の通りに調製した。SNACとステアリン酸マグネシウムとの顆粒及びGLP-1アゴニストの正確な量を計量した。SNACとステアリン酸マグネシウムとの顆粒の1/3を、幾何学的混合原理に従って、混合容器に顆粒を添加することによりGLP-1アゴニストと混合した。Turbulaミキサーで25rpmで7分間の混合を適用した。2サイクルの幾何学的希釈を適用した。SNACとステアリン酸マグネシウムとの顆粒の残りの分量を混合容器に移し、幾何学的混合原理に従って混合した。GLP-1アゴニスト及び顆粒の最終混合は、Turbulaミキサーで25rpmで7分間行った。錠剤を、方法2に従ってこの組成物から調製した。
【0244】
B4は以下の通り調製した;SNAC顆粒(ステアリン酸マグネシウムを含まない)は、先の試験組成物について及び方法1で記載の通りに調製した。GLP-1アゴニスト、及びSNAC顆粒の正確な量を計量した。SNAC顆粒を混合容器に加え、幾何学的混合原理に従ってGLP-1アゴニストと混合した。2サイクルの幾何学的希釈を適用した。SNAC顆粒の残りの分量を混合容器に加えた。GLP-1アゴニスト及び顆粒の機械的混合は、Turbulaミキサーで25rpmで7分間行った。ジベヘン酸グリセリル(Compritol 888 ATO)を350μm以下のふるいにかけた。ジベヘン酸グリセリルの正確な量を計量した。ジベヘン酸グリセリルを、幾何学的混合原理に従って、SNAC顆粒及びGLP-1アゴニストの混合物と手動で混合した。3サイクルの幾何学的希釈を適用した。得られた混合物を、残りのSNAC顆粒及びGLP-1アゴニストとの混合物とともに混合容器に移した。Compritol 888 ATOとの最終混合は、Turbulaミキサーで25rpmで2分間行った。錠剤を、方法2に従ってこの組成物から調製した。
【0245】
(実施例2)
-溶解試験
実施例1に記載の一連の錠剤組成物の溶解を評価することを本研究の目的とした。
【0246】
溶解は、アッセイIに従って測定した。Table 2(表4)に、上の実施例1に従って調製した錠剤の結果を示すが、ここで、放出は、実験開始時の錠剤中のGLP-1アゴニストの総量に対する、15、30及び60分後の溶液中のGLP-1アゴニストの量を表す「溶液中のGLP-1アゴニスト(%)」として提示されている。錠剤中のGLP-1アゴニスト及びSNACの総量は、アッセイIIに従って決定した。
【0247】
【表4】
【0248】
得られた結果が示すところは、試験組成物によって、レファレンス組成物で観察されたものと比較して、GLP-1アゴニストのより速い放出が発揮されることである。GLP-1アゴニストの有意により速い放出が初期の時点について、すなわち15分及び30分で観察される。放出の違いは、60分後ではより小さい。錠剤中のSNACの量は、GLP-1アゴニストの放出に影響を与えなかった、すなわち、SNAC 100mgを含む錠剤は、15分以降に測定した場合、SNAC 300mgを含む錠剤と同じくらいの速さで溶解する。
【0249】
組成物A1及びレファレンスAについて5、10、15、20、30、45及び60分後に得られた更なるデータを図1に示すが、あらゆる時点で放出の上昇が実証されている。
【0250】
(実施例3)
-経口曝露
ビーグル犬への投与向けに10mlの水を使用する、上の実施例1に記載の一連の組成物に関してビーグル犬での経口暴露について評価することを本研究の目的とした。各製剤について実行された試験数は、nによって示されている。
【0251】
解析及び結果
それぞれのGLP-1アゴニストの血漿濃度を、ELISA又はLOCI等の同様の抗体をベースとするアッセイを使用して分析した。個々の血漿濃度-時間プロファイルを、WinNonlin v. 5.0又はPhoenix v. 6.2若しくは6.3(Pharsight Inc.社、Mountain View、CA、米国)でノンコンパートメントモデルによって、或いはPK分析用の他の関連ソフトウェアによって解析した。
【0252】
t=30分で測定した化合物の暴露を決定し、用量/kg体重で正規化した。
【0253】
最初の30分間の血漿濃度対時間曲線下面積(AUC、[時間×濃度])を経口投与後に算出し(Pharsightプログラムによる)、((用量/kg体重)*100)により正規化して、用量補正曝露を得た。得られた平均値をtable 3.1(表5)に提供する。
【0254】
製剤A1、レファレンスA、B1及びレファレンスB、C1及びレファレンスCで得られた、t=0、5、10、15、20及び30分間のアナログA、B及びCの平均用量補正暴露を図2に示す。
【0255】
個々のGLP-1アゴニストは異なって挙動するので、すなわち、一般バイオアベイラビリティがより高い場合又はより低い場合もあるので、相対的な曝露を比較して、同じGLP-1アゴニストを含む異なる剤形/用量単位の効果と比較した特定の剤形/用量単位の効果を理解することも重要であろう。そのような結果はtable 3.2(表6)に含まれており、これが示すところは、各GLP-1アゴニストのレファレンス剤形と比較して、本明細書に開示の剤形を使用して、最初の30分間の曝露において2倍上昇が得られたことである。
【0256】
【表5】
【0257】
【表6】
【0258】
(実施例4)
-SNAC錠剤25~800mgの経口暴露
SNACの量について増減を伴う更なる錠剤を、A1及びA2について上記の通りに製造した。
【0259】
A5は上のA2と同じ組成を有する。ここでも、顆粒は、MINI-PACTOR(登録商標)を使用して乾式造粒により、それに続く90μmのふるいスクリーンを使用して微粒子の除去により製造した。SNACとステアリン酸マグネシウムを、乾式造粒の前にVシェルで25rpmで50分間混合した。SNACとステアリン酸マグネシウムとの顆粒を、方法2に従って錠剤の圧し縮め前に、Vシェルで25rpmで10分間、GLP-1アゴニストと混合した。組成物A7の場合、GLP-1アゴニストAをSNAC及びステアリン酸マグネシウムと一緒にMINI-PACTOR(登録商標)を使用して乾式造粒し、それに続く90μmのふるいスクリーンを使用して微粒子の除去を行った。SNAC及びステアリン酸マグネシウムは、Vシェルで25rpmで50分間混合し次いで、乾式造粒前にGLP-1を添加し、25rpmで20分間混合した。続いて、方法2に従って顆粒を錠剤に圧し縮めた。組成物A5及びA7の場合、MINI-PACTORを、圧縮力6kN/cmで、ギャップ1mmで、ロール速度3rpmで、ワイヤメッシュスクリーン0.63μmを備えて、運転した。
【0260】
【表7】
【0261】
Table 4(表7)に記載の一連の組成物に関してビーグル犬での経口暴露について評価することを本研究の目的とした。ビーグル犬への投与向けに50mlの水を使用して、上の実施例1に記載の通りにビーグル犬で経口暴露について評価した。各製剤について実行された試験数は、nによって示されている。
【0262】
結果を例3で記載の通りに分析し、得られた平均値をtable 4.2(表8)に提供し、相対値を以下のtable 4.3(表9)に提供する。
【0263】
【表8】
【0264】
【表9】
【0265】
データでは、レファレンス剤形と比較すると、本明細書に開示の剤形を使用して最初の30分間に曝露の上昇が得られることが確認された。
図1
図2
【配列表】
2024102371000001.app
【外国語明細書】