特開 2024-102420 壁と柱の連結構造

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024102420

(43)【公開日】2024-07-31

(54)【発明の名称】壁と柱の連結構造

(51)【国際特許分類】

   E04B 1/58 20060101AFI20240724BHJP

   E04B 1/10 20060101ALI20240724BHJP

【ＦＩ】

E04B1/58 600A

E04B1/10 C

E04B1/58 602

【審査請求】有

【請求項の数】1

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023006276

(22)【出願日】2023-01-19

(11)【特許番号】

(45)【特許公報発行日】2023-06-27

(71)【出願人】

【識別番号】515119099

【氏名又は名称】尾形 仁

(72)【発明者】

【氏名】尾形 仁

【テーマコード（参考）】

2E125

【Ｆターム（参考）】

2E125AA03

2E125AA12

2E125AB12

2E125AC23

2E125AG12

2E125AG23

2E125AG41

2E125BB02

2E125BB27

2E125BD01

2E125BE07

2E125BF03

2E125CA04

(57)【要約】      （修正有）

【課題】壁部材と柱との連結の構造に於ける簡潔化と省力化への対応が要求される。
【解決手段】壁に装填した横筋３の位置を基点１２にして、柱２へ位置決めさせて横貫通孔に挿通の両端ネジ付きボルト４を、棒状突起７付きプレート６を上向きにナット５で固定させ交差連結では同じ位置での挿通が不可である故に、ボルト一本分を交差で下側へ挿通させて、壁部材１と前記柱２とを連結する。柱２の溝に装着させた棒状の突起７を固着したプレート６と、壁に装填の横筋３の端部に連結孔１５を作孔して突出に装填の横筋端部を柱２へ押接させ、壁と柱２を一対に合体させて、始めに建てた柱２へ壁側を押接、片方の柱２のホゾをホゾ穴へ差し込みで接合させ、壁に装填した横筋３の端部の連結孔１５と柱２に装着したプレート６の突起７とを、相対した溝の内部で直結連結させる。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

木造建築に於ける壁と柱の連結に於いて、壁部材は複数の角材を横方向に段積みさせて、互いに重なる相対面に加工した横溝の所定の位置に、連結孔を有する平鋼を横筋として装填させ、さらに壁部材側には縦溝を形成し、柱部材に形成された縦溝には、前記横筋の端部を前記柱部材の縦溝の溝奥に届く長さに突出して装填させ、前記連結孔に、柱の縦溝に固定されたプレートに固着した棒状突起を篏合させ、壁部材と柱を連結させることを特徴とする壁と柱の連結構造。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、組建ての工程に於ける壁と柱に対する連結構造に関する。

【背景技術】

【0002】

本来木造に於ける壁は、柱に対しボードを貼り付けた筋交い併用で、その強度を担保した大壁方式が一般的であり、塗り壁式も一部施工されてはいるが、建築資材に関しても山野に放置された状態であり、自然災害に対処させるべき治山治水や脱炭素運動の為にも、木材活用で木造での構築物へ、更には簡潔化と省力化させる事で為る工法に替えて、木材の持つ保温・保湿・断熱に防音等の特性を享受するべきなのに、事更に自然環境の保護に向けた取り組み不足の今日こそ、連結構造での追究した工法で構築法を提供する。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特許第７１１７４４９号

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

当出願者が既得の公知に為る特許第7117449号に示した、柱に装填の連結治具への座繰り加工と繰り抜き径や木工での影響に対し、壁部材に装填させた横筋の形状や、横穿孔で前記柱に装着した座付きナットにボルトで連結させる角材端部への造作加工と、壁面への復旧に於ける工程に於いて煩雑感の払拭が課題と為っている。

【0005】

また当出願者が既得の公知権利に対しては、連結治具類の装填時での座繰り加工時、柱の強度を削がない加工にするのと壁部材を構築させる段積みの複数の角材には、端部へ横筋装填の為の木工と接続の工程への煩雑感を削ぐ為に、前記柱へは連結用の横穿孔と座繰り加工の簡潔と省力をさせるのに、連結治具の固着と前記柱へ相対の壁部材に対して、四方向からとそれ以外四種類もの連結形に、前記柱への簡潔な省力で接続させる為の対応が要求される。

【0006】

それ故に既設の部材と治具類とで頑丈な躯体の実現と、簡潔化と省力化の追究で人手等の職人不足に対応した工法にさせる木造建築への対応策は、低級材等を含めた素材を大掛かりな設備無しでも製造可能になる壁部材の構築に於いては、近年称えられている自伐型林業に見られる小回りを利かした、小規模な林業を広域で試みるなど大掛かりな製造無しでも、部材の加工と開発を含め、簡便な製法での供給で構築する壁と柱の連結構造で対応が可能になる。

【課題を解決するための手段】

【0007】

壁部材は長さ不揃いの端材を含め連結した角材での構成にした段積みさせ、その重ね面に加工の溝に平鋼と木パッキンを、決められた位置に挿入させているが、溝幅より狭い平鋼での設置にして、その両脇から木パッキンで補填させ気密保持を高め、上辺から下辺に懸けて貫通孔を穿ち丸鋼の挿通で縦筋として、既得公知の権利と同等の仕様にさせて、上下左右の四方に鉄筋封入させた木構造での壁部材の構築物へと繋げる。

【0008】

更には角材の段積み構成の壁部材に装填した横筋の設置位置を基点に定めて、その位置を四面加工した柱の縦溝への連結用横穿孔位置も決まり、棒状の突起を固着のプレートを柱の溝底へ平らに装着するベース座繰りと、固着位置を基点から割り振りして、横穿孔で両端ネジ付きボルトにより前記プレートを前記柱の溝底と平にナットで固定させ、前記壁部材に装填の前記横筋の端部に対して座繰り寸法を除いた位置に連結孔も作孔され、前記壁部材から前記柱の溝底まで届く長さに突出させた装填にして前記横筋の端部と、棒状の突起を固着の前記プレートと篏合させる為に、前記柱と前記壁部材の相対面の溝内部で接続させる連結での、簡潔化と省力化の追究になる特徴の連結構造である。

【発明の効果】

【0009】

本発明は装填の前記横筋は端部からプレートの厚みの寸法を除いた部位へ連結孔を作孔させ、柱の溝へ座繰りの溝底に届く長さで壁部材の両端から延長で突出装填され、前記横筋の水平芯を基点に前記柱へ位置決めされるのと、棒状突起を固着のプレートを前記柱に対して横穿孔加工で両端ネジ付きボルトを挿通させて、ナットで固定した前記プレートの棒状の前記突起の先端部の上辺から、前記横筋の突出させた端部を、前記柱に加工の溝底に押接させながら壁ごと押し下げられて為る特徴で接合させる、連結構造である柱と壁の連結を簡潔に実行させる工程の省力が図れる。

【図面の簡単な説明】

【0010】

【図1】柱と壁の連結部位の斜視図。

【図2】柱に三方から壁連結の断面部分の平面図。

【図3】柱と壁の部分断面透視の立面図。

【図4】建て込み柱と、壁に合体の柱との連結工程前の配置図。

【発明を実施するための形態】

【0011】

図１乃至図３に於いて柱2の溝奥を平鋼の厚さ分座繰りして装填させたプレート6は、平鋼を兼用長さで交差連結での装着に対応させ、両端ネジ付きボルト4を交差挿通の対応でナット5により固定させた、壁部材1に装填の横筋3の端部を座繰り加工の溝底までの長さを壁部材1の両端へ延長装填させた前記横筋3端部を、前記柱2の縦溝へ前記プレート6のベース座繰り11と同時に、溝底を移動させるのにプレート6の分を前記柱2のホゾ長を加えた長さで座繰りさせ、連結する壁部材1へ横筋端部と、柱2側に棒状の突起7を固着のプレート6が、横穿孔の挿通で固定の両端ネジ付きボルト4へ、其れを併せた接合体を連結治具にさせ、接合工程での連結構造を平易で簡潔な省力の工程になるように、連結治具rへ前記柱2に対して基点12から装着位置が決められ固定される位置へは、同じ水平位置に揃えた設置で交差横穿孔の挿通を、ボルト一本分をずらして、さらに前記プレート6も兼用長さにさせた所以である。

【0012】

又図４に於いて壁部材1と柱2を一対に合体させて前記柱2のホゾhを、ホゾ穴bに差し込む工程では前記ホゾhの長さをベース座繰り11に加えた寸法を加工部位に施こして、前記プレート6に固着の突起7へ前記横筋3の突出部分へも連結孔15が作孔されて、前記壁部材1と前記柱2が向合った溝17の内側で接合を実行させる為に、始めに建てた前記柱に一対の壁と柱2の壁側を押接させ、片方の柱ホゾをホゾ穴へ差し込んで連結に為る構造の表示をしたものになる。

【0013】

又段積み角材の重なり面の溝に、鋼材自体をパッキン代わりに挿入するのを避け、狭い平鋼を溝幅に併せるのに細い木パッキン8で両側から補填させ、更に角材で構成される壁内の配線に関して、決められた位置の木パッキン8挿入部分の下辺に配線溝16を穿がかせて、その延長先の前記柱2へも同じ位置で交差形に穿孔で壁対前記柱2への渡りに、縦配線を上中下段の三箇所の横面の前記配線溝16と、壁のどちらか一方に縦の溝を設けて、縦方向にも配線溝16を設ける事で壁内配線を備えた木造壁で対応させる。

【0014】

更に柱2へ横筋3の装着部を基点12に、横穿孔して両端ネジ付きボルト4を挿通させ、棒状の突起7を固着したプレート6を連結治具rとしてナット5で固定させ、前記柱2の両側からの連結では前記連結治具rが相対で装着され、前記柱2止まりの連結は前記両端ネジ付きボルト4を、長さの短いボルトでベース座繰り11部へ大径丸ナット18で固定されて、壁止まり連結での対応となり、前記横筋3の端部を壁幅より平鋼一枚半の長さで両端から延長突出の装着にさせ、前記溝17の内部で連結させる位置へ配置した棒状突起の固着された前記プレート6を、固定の前記ナット5と共に棒状の突起7部分が、前記横筋3端部の前記連結孔15に対し、挿通が前記連結治具rとして接合に至る連結構造にしたものである。

【0015】

それ故図４で示した壁と柱2とを一対に合体させ、当初建て込んだ前記柱2に対して壁の片方を押接させ、合体させた前記柱2のホゾhをホゾ穴bへ差し込む工程に於いて、前記柱2は統一された基点12で連結治具rの装着位置が決められて居り、前記柱2の建て込みの向きを決めるのに、所謂方形ホゾに加工させてどの向きにも対処出来ように、壁連結での向きに併せて建て込みされ、前記柱2へ固定のプレート6に固着の突起7に対し、横筋の端部に加工の連結孔15へ挿通させ、連結される構造で配置され前記柱2と壁とに形成させた、前記溝17の内側へは、木パッキン8の装填で気密を保たせ、前記柱2と前記横筋3端部とを接合させる簡潔化と省力化とを特徴とした、連結構造を木造建築の工法として提供する。

【符号の説明】

【0016】

１…壁部材 ２…柱 ３…横筋 ４…両端ネジ付きボルト ５…ナット ６…プレート ７…突起 ８…木パッキン ９…縦筋 10…プレート装着部 11…ベース座繰り 12…基点 13…桁 14…土台 15…連結孔 16…配線溝 17…溝 18 …大径丸ナット a…荒床板 b…ホゾ穴 h…ホゾ r…連結治具 w…破断線

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【手続補正書】

【提出日】2023-03-31

【手続補正1】

【補正対象書類名】特許請求の範囲

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

【請求項1】

木造建築に於ける壁部材と柱部材の連結に於いて、壁部材は複数の角材を横方向に段積みさせて、互いに重なる相対面に加工した横溝の所定の位置に、連結孔を有する平鋼を横筋として装填させ、さらに柱部材側には縦溝を形成し、柱部材に形成された縦溝には、前記横筋の端部を前記柱部材の縦溝の溝奥に届く長さに突出して装填させ、前記連結孔に、柱部材の縦溝に固定されたプレートに固着した棒状突起を篏合させ、壁部材と柱部材を連結させることを特徴とする壁部材と柱部材の連結構造。