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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102455
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】情報管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20240724BHJP
【FI】
G06Q10/20
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006343
(22)【出願日】2023-01-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】521139508
【氏名又は名称】株式会社アーリーリフレクション
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】100113549
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 守
(72)【発明者】
【氏名】田中 喜之
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 友紀
(72)【発明者】
【氏名】水野 勇望
(72)【発明者】
【氏名】田中 啓友
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】 管理情報をBIM/CIMと連携させる情報管理システムを提供する。
【解決手段】 情報管理システム10は、複数の構造物オブジェクトの視覚化された形状情報を取得する形状情報取得部111と、複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する管理情報取得部112と、形状情報と管理情報とを構造物オブジェクトごとに関連付ける関連付け部113と、関連付け部113にて関連付けられた形状情報と管理情報とを構造物オブジェクトごとに記憶するデータベース13と、構造物オブジェクトごとに、データベース13から形状情報と当該形状情報に関連付けられた管理情報を読み出して、形状情報に関連付けて管理情報を表示する表示部14とを備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の構造物オブジェクトの視覚化された形状情報を取得する形状情報取得部と、
前記複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する管理情報取得部と、
前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに関連付ける関連付け部と、
前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶するデータベースと、
前記構造物オブジェクトごとに、前記データベースから前記形状情報と当該形状情報に関連付けられた前記管理情報を読み出して、前記形状情報に関連付けて前記管理情報の少なくとも一部を表示する表示部と、
を備える、情報管理システム。
【請求項2】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を指定して、前記形状情報と前記管理情報とを関連付け、
前記表示部は、前記形状情報内の前記関連付け部にて指定された前記位置に関連付けて、当該位置に関連付けられた前記管理情報を表示する、
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を点で指定可能である、請求項2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を領域で指定可能である、請求項2に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記関連付け部は、1つの前記構造物オブジェクトの形状情報について、複数の異なる位置を指定して、前記複数の異なる位置にそれぞれ異なる前記管理情報を関連付ける、請求項2に記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記関連付け部は、前記形状情報及び前記管理情報に、さらに前記構造物オブジェクトに関するタグ情報を関連付け、
前記データベースは、前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報と前記タグ情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項7】
前記データベースは、指定された前記タグ情報が関連付けられた複数の前記構造物オブジェクトの前記形状情報及び前記管理情報を検索可能である、請求項6に記載の情報管理システム。
【請求項8】
前記管理情報は、前記構造物オブジェクトを維持管理するための維持管理情報であり、前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報を含む、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項9】
前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報に関連する時間情報を含む、請求項8に記載の情報管理システム。
【請求項10】
前記表示部は、前記時間情報に従って、前記異常情報及び/又は修繕情報を時系列に表示可能である、請求項9に記載の情報管理システム。
【請求項11】
前記管理情報は、添付ファイルを含む、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項12】
前記管理情報取得部は、外部データベースからAPIを利用して前記複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項13】
前記形状情報は、前記構造物オブジェクトの3次元形状情報である、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項14】
前記構造物オブジェクトは、構造物を構成する部材である、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項15】
複数の前記構造物オブジェクトが組み合わせられて構造物が構成され、
前記表示部は、前記構造物を表示する、請求項14に記載の情報管理システム。
【請求項16】
前記表示部は、前記構造物を構成する複数の構造物オブジェクトを表示するとともに、前記複数の構造物オブジェクトのうちの選択された構造物オブジェクトの色を他の構造物オブジェクトとは異なる方法で表示して、当該選択された構造物のオブジェクトの前記管理情報を表示する、請求項15に記載の情報管理システム。
【請求項17】
前記データベースは、前記管理情報が所定の条件を満たす前記構造物オブジェクトを特定し、
前記表示部は、前記データベースにおいて特定された前記構造物オブジェクトについてのアラートを表示する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項18】
人工知能を用いて前記構造物オブジェクトの解析を行う解析部をさらに備えた、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項19】
前記形状情報は、IFC形式のデータであり、
前記情報管理システムは、前記構造物オブジェクトの点群データを取得する点群データ取得部をさらに備え、
前記データベースは、前記構造物オブジェクトごとに、前記形状情報及び前記管理情報にさらに前記点群データを関連付けて記憶し、
前記表示部は、前記形状情報に加えて前記点群データに基づく表示を行う、
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項20】
互いに重なっている前記形状情報の線と前記点群データの点とを結合する統合部をさらに備え、
前記表示部は、前記統合部で少なくとも一部が統合された前記形状情報及び前記点群データに基づく表示を行う、
請求項19に記載の情報管理システム。
【請求項21】
ユーザが前記データベース及び前記表示部を構築するためのシステム構築部をさらに備え、
前記システム構築部は、ノーコードで前記データベース及び前記表示部を構築するためのプラットフォームを備えている、
請求項1に記載の情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造物オブジェクトの情報を管理する情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、BIM(Building Information Modeling)を利用することで、建築に関する作業やデータ管理の効率化が図られている。例えば、建設に使用される実際の構成要素(壁、柱、窓、ドアなど)をコンピュータ上に再現し構成するモデルとして、BIMモデルが利用される。BIMでは、建築物情報を電子データ化して3Dモデルとして扱い、その3Dモデルに建築の諸情報を関連付けて管理される。このようにBIMを情報可視化システムとして利用することにより、建物の各種情報を容易に利用することが可能となる。
【0003】
また、建築をより効率的に計画、設計、建設、管理するための情報やツールが様々利用されているが、計画に関わるすべての関係者が同じソフトウェアで作業しているとは限らず、データの交換時に情報が失われてしまうことがある。これをサポートするために、ファイル形式としてIFC(Industry Foundation Classes)が使用されている。例えば特許文献1では、IFCファイルの3次元形状および属性の可視化を行う技術が開示されている。また、土木に関しては、BIMと同様のモデルとして、CIM(Construction Information Modeling)が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-88065号公報
【特許文献2】特開2020-194539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
BIM及びCIMは施工段階において利用することができるが、建築構造物や土木構造物の完成後の管理にも用いることができる。しかしながら、従来のシステムでは、IFCファイルの3次元形状及び属性を可視化するにとどまり、BIM/CIMを管理情報を連携させた活用はされていなかった。
【0006】
本発明は、管理情報をBIM/CIMと連携させる情報管理システムを提供することで、管理情報の集約、整理、分析を行うことができ、それにより管理者の意思決定を支援できる情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様の情報管理システムは、複数の構造物オブジェクトの視覚化された形状情報を取得する形状情報取得部と、前記複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する管理情報取得部と、前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに関連付ける関連付け部と、前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶するデータベースと、前記構造物オブジェクトごとに、前記データベースから前記形状情報と当該形状情報に関連付けられた前記管理情報を読み出して、前記形状情報に関連付けて前記管理情報の少なくとも一部を表示する表示部と、を備える。
【0008】
この構成により、構造物オブジェクトの形状情報と管理情報とが関連付けて表示されるので、管理情報が更新されるごとに形状情報との関連付けがされて、管理者の意思決定の支援を行うことができる。
【0009】
上記の情報管理システムにおいて、前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を指定して、前記形状情報と前記管理情報とを関連付け、前記表示部は、前記形状情報内の前記関連付け部にて指定された前記位置に関連付けて、当該位置に関連付けられた前記管理情報を表示する構成であってもよい。
【0010】
この構成により、ユーザは、管理情報が関連付けられる構造物オブジェクトの形状情報内の位置を把握できる。
【0011】
上記の情報管理システムにおいて、前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を点で指定可能であってもよい。
【0012】
この構成により、管理情報が関連付けられる構造物オブジェクトの形状情報内の位置を点でできる。
【0013】
上記の情報管理システムにおいて、前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を領域で指定可能であってもよい。
【0014】
この構成により、管理情報が関連付けられる構造物オブジェクトの形状情報内の位置を領域で把握できる。
【0015】
上記の情報管理システムにおいて、前記関連付け部は、1つの前記構造物オブジェクトの形状情報について、複数の異なる位置を指定して、前記複数の異なる位置にそれぞれ異なる前記管理情報を関連付けてもよい。
【0016】
この構成により、1つのオブジェクトに対して複数の位置を指定してそれぞれの管理情報を関連付けることができる。
【0017】
上記の情報管理システムにおいて、前記関連付け部は、前記形状情報及び前記管理情報に、さらに前記構造物オブジェクトに関するタグ情報を関連付け、前記データベースは、前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報と前記タグ情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶する構成であってもよい。
【0018】
この構成により、さらにタグ情報を関連付けることができ、構造物オブジェクトに関する情報をさらに管理することができる。
【0019】
上記の情報管理システムにおいて、前記データベースは、指定された前記タグ情報が関連付けられた複数の前記構造物オブジェクトの前記形状情報及び前記管理情報を検索可能である構成であってもよい。
【0020】
この構成により、データベースにおいてタグ情報から所望の形状情報及び管理情報を検索することができる。
【0021】
上記の情報管理システムにおいて、前記管理情報は、前記構造物オブジェクトを維持管理するための維持管理情報であり、前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報を含んでいてもよい。
【0022】
この構成により、異常情報を含む維持管理情報を形状情報と関連付けて管理することができ、異常情報及び/又は修繕情報に対する管理者の意思決定の支援が可能となる。
【0023】
上記の情報管理システムにおいて、前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報に関連する時間情報を含んでいてもよい。
【0024】
この構成により、管理情報は時間情報を含み、時間情報と共に管理情報及び/又は修繕情報を把握することができる。
【0025】
上記の情報管理システムにおいて、前記表示部は、前記時間情報に従って、前記異常情報及び/又は修繕情報を時系列に表示可能であってよい。
【0026】
この構成により、異常情報及び/又は修繕情報を時系列に把握できる。
【0027】
上記の情報管理システムにおいて、前記管理情報は、添付ファイルを含んでいてもよい。
【0028】
この構成により、多くの管理情報を管理することができる。
【0029】
上記の情報管理システムにおいて、前記管理情報取得部は、外部データベースからAPIを利用して前記複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得してもよい。
【0030】
この構成により、APIを利用して管理情報を取得することができるため、既存のデータも一括して管理することができる。
【0031】
上記の情報管理システムにおいて、前記形状情報は、前記構造物オブジェクトの3次元形状情報であってもよい。
【0032】
この構成により、構造物オブジェクトを3次元的に把握することができる。
【0033】
上記の情報管理システムにおいて、前記構造物オブジェクトは、構造物を構成する部材であってもよい。
【0034】
この構成により、構造物を部材単位で管理することができる。
【0035】
上記の情報管理システムにおいて、複数の前記構造物オブジェクトが組み合わせられて構造物が構成されてよく、前記表示部は、前記構造物を表示してもよい。
【0036】
この構成により、複数の部材の組み合わせることで構造物が表示される。
【0037】
上記の情報管理システムにおいって、前記表示部は、前記構造物を構成する複数の構造物オブジェクトを表示するとともに、前記複数の構造物オブジェクトのうちの選択された構造物オブジェクトの色を他の構造物オブジェクトとは異なる方法で表示して、当該選択された構造物のオブジェクトの前記管理情報を表示する構成であってもよい。
【0038】
本構成により、選択された構造物オブジェクトの表示色を変更することができるため、ユーザは、より視覚的に把握することができる。
【0039】
本情報管理システムの前記データベースは、前記管理情報が所定の条件を満たす前記構造物オブジェクトを特定し、前記表示部は、前記データベースにおいて特定された前記構造物オブジェクトについてのアラートを表示してもよい。
【0040】
この構成により、アラートの条件を設定することができ、アラートを表示することができる。
【0041】
上記の情報管理システムは、人工知能を用いて前記構造物オブジェクトの解析を行う解析部をさらに備えていてもよい。
【0042】
この構成により、人工知能を用いて構造物オブジェクトの劣化を予測したり、点検などで計測した値より、将来的な値を予測できる。なお、人工知能による予測は、これらに限られない。
【0043】
上記の情報管理システムにおいて、前記形状情報は、IFC形式のデータであってもよく、前記情報管理システムは、前記構造物オブジェクトの点群データを取得する点群データ取得部をさらに備えていてもよく、前記データベースは、前記構造物オブジェクトごとに、前記形状情報及び前記管理情報にさらに前記点群データを関連付けて記憶し、前記表示部は、前記形状情報に加えて前記点群データに基づく表示を行ってもよい。
【0044】
この構成により、形状情報について、IFC形式のデータに加えて点群データを表示することができる。
【0045】
上記の情報管理システムにおいて、互いに重なっている前記形状情報の線と前記点群データの点とを結合する統合部をさらに備えていてもよく、前記表示部は、前記統合部で少なくとも一部が統合された前記形状情報及び前記点群データに基づく表示を行ってもよい。
【0046】
この構成により、IFCデータと点群データが重複している部分を統合して表示することができ、より詳細に情報を把握することができる。
【0047】
上記の情報管理システムは、ユーザが前記データベース及び前記表示部を構築するためのシステム構築部をさらに備えていてもよく、前記システム構築部は、ノーコードで前記データベース及び前記表示部を構築するためのプラットフォームを備える構成であってもよい。
【0048】
この構成により、ユーザは、データベース及び表示部をノーコードで構築することができる。すなわち、ユーザはより簡易に本情報管理システムを扱うことができる。
【発明の効果】
【0049】
本発明によれば、構造物オブジェクトの形状情報と管理情報とが関連付けて表示されるので、管理者の意思決定の支援を行うことができる
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1図1は、本発明の実施の形態の情報管理システムの構成を示す構成図である。
図2図2は、本発明の実施の形態の情報管理システムの表示部の表示画面の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施の形態の情報管理システムの表示部の表示画面の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施の形態の情報管理システムの表示部の表示画面の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施の形態の情報管理システムの表示部の表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明の実施の形態の情報管理システムについて図面を参照しながら説明する。以下に説明する情報管理システムは、本発明の一実施の形態にすぎず、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0052】
本発明の実施の形態の情報管理システム10は、構造物オブジェクトの管理情報をその形状情報と関連付けて管理するシステムである。ここで、構造物オブジェクトとは、本実施の形態では建築構造物オブジェクトであるが、構造物オブジェクトは、土木構造物オブジェクトであってよく、あるいは、建築構造物オブジェクト及び土木構造物オブジェクトをいずれも含んでいてもよい。また、本実施の形態において、構造物オブジェクトは構造物を構成する要素であって、例えば、構造物がビルディングである場合には、構造物オブジェクトは、地下1階、1階、2階、3階、・・・と階ごとに分類され、さらに、各階がテナント、給水室、手洗い、・・・と部屋ごとに分類され、さらに、ドア、梁、柱、配線、・・・と部材ごとに分類される。すなわち、構造物は、部材の組み合わせによって構成される。このように、構造物オブジェクトは、段階的に分類されていてよい。
【0053】
図1は、本発明の実施の形態の情報管理システムの構成を示す全体図である。情報管理システム10は、情報処理部11、入力部12、データベース13、表示部14を備えている。情報処理部11は、形状情報取得部111と、管理情報取得部112と、関連付け部113を備えている。
【0054】
形状情報取得部111は、複数の構造物オブジェクトの視覚化された形状情報を取得する。本実施の形態では、形状情報はIFC形式のデータである。このIFC形式のデータは、構造物オブジェクトの3次元形状情報及び属性情報を含む。IFC形式のデータは、構造物オブジェクトに関する敷地、建物などの建築の階層、壁、柱、梁、階段などを表す要素タイプ、接続などの情報を含む。また、他の建物との距離感や、立地環境等の情報を含むこともできる。
【0055】
管理情報取得部112は、形状情報取得部111にて取得された複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する。管理情報取得部112は、外部データベース20からAPIを利用して複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得してよく、あるいは入力部12から入力されることで、管理情報を取得してもよい。
【0056】
本実施の形態では、管理情報は、構造物オブジェクトを維持管理するための維持管理情報である。具体的には、維持管理情報は、点検や検査を行った結果の情報として、構造物オブジェクトの異常の有無を表す情報が含まれ、異常がある場合にはその異常の内容を表す異常情報が含まれる。また、構造物オブジェクトに対して、修繕計画を立案したり、修繕を実行した場合には、それらの情報が維持管理情報として管理されてよい。また、維持管理情報には、点検、検査、修繕計画、修繕を行った時刻情報が含まれる。すなわち、本実施の形態の情報管理システム10は、構造物オブジェクトの維持管理情報を管理するシステムとして応用されている。また、管理情報には、点検、検査、修繕等に関する写真、部材の仕様書等の添付ファイルが含まれていてよい。
【0057】
関連付け部113は、形状情報取得部11で取得した形状情報と管理情報取得部112で取得した管理情報とを構造物オブジェクトごとに関連付ける。すなわち、関連付け部13は、取得したIFC形式の形状情報と、点検、検査、修繕等の維持管理情報とを関連付ける。この際に、関連付け部113は、さらに、ユーザから指定されたタグ情報を形状情報及び管理情報に関連付けてもよい。タグ情報は、構造物オブジェクトに関する情報であり、形状情報の属性情報のいずれかであってよく、また、管理情報のいずれかであってよい。
【0058】
関連付け部113は、さらに、形状情報の3次元形状情報内の具体的な位置を指定して、管理情報を関連付ける。1つの構造物オブジェクトに対して、複数の点が指定された場合には、その点ごとに管理情報が関連付けられてよい。位置の指定はユーザによって行われる。位置の指定は、3次元形状内の点を指定したものであってよく、あるいは、3次元形状内の領域を指定したものであってもよい。これにより、例えば、構造物オブジェクトを検査した結果、クラックが発見された場合には、異常の情報として、その位置がユーザによって指定され、当該位置と異常情報とが関連付けられる。また、例えば、構造物オブジェクトに対して修繕を行った場合には、構造物オブジェクト内の修繕位置がユーザによって指定され、当該位置と修繕情報とが関連付けられる。
【0059】
データベース13は、関連付け部113にて関連付けられた形状情報と管理情報と(ユーザから指定された場合には)タグ情報とを構造物オブジェクトごとに記憶する。データベース13は、一般的なデータベースの機能を有し、即ち、各種の検索キーを指定して情報を検索して抽出することが可能であり、情報をソートすることが可能であり、情報の更新及び新たな情報の追加が可能である。
【0060】
表示部14は、構造物オブジェクトごとに、データベース13から形状情報と当該形状情報に関連付けられた管理情報を読み出して、読み出した形状情報に関連付けてその管理情報を表示する。表示部14に複数の構造物オブジェクトが表示されている場合において、ユーザがその一部の構造物オブジェクトを選択すると、選択された構造物オブジェクトの色が他の構造物オブジェクトの色と異なるように表示されてもよい。これにより、表示されている管理情報がどの構造物オブジェクトの情報であるかを形状情報によって視覚的に把握することができる。
【0061】
図2は、本発明の実施の形態の情報管理システムの表示部の表示画面の一例を示す図である。図2は、ある構造物の情報を表示する例を示している。図2では、形状情報として3次元で表された建築物のX断面が示されている。図2の例において、構造物は、最下部、地下4層、地下3層、地下2層、地下1層、最上部という構造物オブジェクトから成り、各構造物オブジェクトはさらに下位層の構造物オブジェクトを含んでいる。
【0062】
図2の例では、構造物の構造物オブジェクトに対して3つの丸点が指定されており、画面右側部には、これらの着目箇所が列挙されている。この表示画面からは、構造物の壁について2点、柱について1点着目されていること、また、着目された壁のうちの1つは修正済みであることが把握できる。このように構造物オブジェクトの位置を指定できることにより、着目箇所と関連する情報を把握することができる。
【0063】
また、図2の表示画面の右上部には、日付とコメントの入力欄が設けられる。これにより、新規の着目箇所とその情報を入力することができ、画面右下部の更新ボタンにより、情報を更新することができる。
【0064】
図3は、本発明の実施の形態の情報管理システムの表示部の表示画面の一例を示す図である。図3は、点検報告を入力するための帳票の画面の例を示している。ユーザは、構造物オブジェクトの点検をして、その結果をこの帳票に記録する。具体的には、ユーザは、この帳票の画面を通じて、点検種別、点検日、入力者、コメント、各構造物オブジェクトの点検結果、添付ファイル、該当箇所の選択、着目の有無を入力する。
【0065】
図4は、本発明の実施の形態の情報管理システムの表示部の表示画面の一例を示す図である。従来の技術では、特許文献2に記載されているように、修繕履歴がその工事完了日と共に表示されている(図6参照)。しかしながら、特許文献2のシステムでは、定期的に行われる施設全体の維持管理作業の詳細を表示できるのみであって、構造物オブジェクトごとに維持管理情報を時系列に把握するには不便である。そこで、本実施の形態では、構造物オブジェクトごとに、経時的な変化や点検から修繕までの変遷を把握するのに便利な表示を行うものとする。これにより、例えば複数の構造物オブジェクトの維持管理情報を横断的に比較して、修繕の優先度の決定や計画の更新といった、構造物オブジェクト毎の分析を行うことができる。
【0066】
図4の例では、各構造物オブジェクトの管理情報を時系列に表示可能とされている。このような時系列の表示画面は、各管理情報の日付の情報を用いることで生成される。この表示画面では、複数の構造物オブジェクトのうちのいずれかを指示すると、管理情報表示欄401が展開して、当該構造物オブジェクトの異常情報についての着目種別、及び修繕の計画、及び報告書を表示することができる。これらの情報は、複数の時点で取得されているため、各情報について、いずれの時点のものを表示するかを時系列表示欄402で選択することができる。時系列表示欄402には、各情報について各年月の情報を指定するためのボタンが設けられ、各情報について所望する年月のボタンを指示することで、当該情報の当該年月の情報が管理情報表示欄402に表示される。
【0067】
図4の例では、構造物オブジェクト1と構造物オブジェクト4が指示されたことにより、管理情報表示欄401においてそれらの管理情報が展開されている。各構造物オブジェクトの管理情報は、指示された年月の情報が表示されている。図4の例では、構造物オブジェクト1の「着目種別:剥離・鉄筋露出」について2021年5月が指示されているので、当該年月の剥離・鉄筋露出についての「対応状況:経過観察」、「健全度:B」という管理情報が表示されている。なお、図4の例では、2021年単年の管理情報が時系列に表示可能であるが、管理情報が複数年にわたる場合には、複数年の管理情報が時系列に表示可能であってよい。このように、図4の表示画面では、指示する年月を順次変更することにより、構造物オブジェクトの管理情報を時系列に表示可能である。
【0068】
情報処理部11は、さらに、ユーザが自らデータベース13及び表示部14を構築するためのシステム構築部114を備えている。システム構築部114は、ノーコードでデータベース13及び表示部14を構築するためのプラットフォームを備えている。
【0069】
図5は、本発明の実施の形態の情報管理システムの表示部の表示画面の一例を示す図である。図5は、システム構築部114によって帳票のフォーマットを作成するための画面の例を示している。帳票は、ユーザが自ら作成することができる。すなわち、ユーザは、各構造物オブジェクトについて、何を点検すべきかを設定することができる。このとき、この図5の画面を用いることで、ユーザは、ノーコードで帳票を作成することができ、データベース13及び表示部14は、この作成された帳票に従って、管理情報を管理し、表示する。
【0070】
情報処理部11は、さらに、人工知能を用いて構造物オブジェクトの解析を行う解析部115をさらに備えている。解析部115は、データベース13に記載された点検ないし検査の結果を人工知能を用いて分析することで、異常の発生や劣化の進行を予測する。この人工知能は、例えば、点検ないし検査の結果を入力として、異常予測を出力とする、主成分分析、重回帰分析、決定木、又はニューラルネットワークであってよい。
【0071】
また、管理情報として構造物の画像を入力された場合には、解析部115は、点検画像からひび割れのある画像のみ抽出してもよい。また、解析部115は、計測した機械音データより、異常のある音を検出してもよい。このように、解析部115は、異常や劣化を予測するものに代えて、又は加えて、すでに発生している異常を検知するものであってもよい。
【0072】
また、解析部115は、設計に資する情報を予測するものであってもよい。例えば、解析部115は、雨量を計測することで得られたデータに基づいて、将来的な水位値を予測するものであってよい。これにより、必要な対策を事前に検討することや、設計段階において予測値の対応を考慮に入れた建築物を設計することが可能となる。
【0073】
情報処理部11は、さらに、構造物オブジェクトの点群データを取得する点群データ取得部116、及び互いに重なっている形状情報の線と点群データの点とを結合する統合部117を備えている。点群データは、例えばステレオ測距やレーザ測距によって取得される。形状情報と点群データとは同じ構造物オブジェクトを表現するものであるが、形状情報が頂点、頂点を結ぶ線、線によって囲まれる面によって形状を表すのに対して、点群データは、構造物オブジェクトの表面の点によってその形状を表す。そこで、統合部19は、形状情報の線と、その線上にある点群とを統合することで、形状情報と点群データとを結合する。
【0074】
データベース13は、構造物オブジェクトごとに、形状情報及び管理情報にさらに点群データ取得部18で取得された点群データを関連付けて記憶する。表示部14は、形状情報に加えて点群データに基づく表示を行う。統合部117によって一部の線と一部の点群が統合された場合にはその統合の結果に従って形状情報を表示する。
【0075】
また、情報処理部11は、アラート部118を備えている。具体的には、アラート部118は、データベース13を用いて管理情報が所定の条件を満たす構造物オブジェクトを特定し、データベース13において特定された構造物オブジェクトについてのアラートを出力する。アラートは表示部14を介して出力(表示)される。
【0076】
さらに、アラート部118は、ユーザからの入力に従ってアラートを表示するための条件を設定する。ユーザは、入力部12を介して、各構造物オブジェクトの検査値についてアラートを出力するための閾値条件を入力(指定)する。
【0077】
閾値条件は数値と符合で設定される。例えば、配管漏水量項目について、アラート条件を「入力値>100」と設定する。この場合、ユーザが配管漏水項目の入力値を「101」としたら、「基準値を超えています」とアラートが表示される。なお、閾値条件の設定およびアラート表示の仕様は、これらに限られない。
【0078】
以上説明した情報処理システム10は、メモリ、プロセッサ、記憶装置を備えたコンピュータによって構成される。上記の情報処理部11は、プロセッサが実施の形態の情報処理プログラムを実行することによって構成される。情報処理プログラムは、非一時的な記憶媒体に記憶されて取引されてよい。これに代えて、情報処理システム10の構成が複数のコンピュータに分散されて配置されてよく、その場合に、複数のコンピュータは、インターネットを経由して接続可能であってよい。
【符号の説明】
【0079】
10 情報管理システム
11 情報処理部
111 形状情報取得部
112 管理情報取得部
113 関連付け部
114 システム構築部
115 解析部
116 点群データ取得部
117 統合部
118 アラート部
12 入力部
13 データベース
14 表示部
20 外部データベース
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の構造物オブジェクトの視覚化された形状情報を取得する形状情報取得部と、
前記複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する管理情報取得部と、
前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに関連付ける関連付け部と、
前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶するデータベースと、
前記構造物オブジェクトごとに、前記データベースから前記形状情報と当該形状情報に関連付けられた前記管理情報を読み出して、前記形状情報に関連付けて前記管理情報の少なくとも一部を表示する表示部と、
を備え、
前記構造物オブジェクトは、構造物を構成する部材であり、
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を指定して、前記形状情報と前記管理情報とを関連付け、
前記表示部は、前記形状情報内の前記関連付け部にて指定された前記位置に関連付けて、当該位置に関連付けられた前記管理情報を表示する、情報管理システム。
【請求項2】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を点で指定可能である、請求項に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を領域で指定可能である、請求項に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記関連付け部は、1つの前記構造物オブジェクトの形状情報について、複数の異なる位置を指定して、前記複数の異なる位置にそれぞれ異なる前記管理情報を関連付ける、請求項に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記関連付け部は、前記形状情報及び前記管理情報に、さらに前記構造物オブジェクトに関するタグ情報を関連付け、
前記データベースは、前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報と前記タグ情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記データベースは、指定された前記タグ情報が関連付けられた複数の前記構造物オブジェクトの前記形状情報及び前記管理情報を検索可能である、請求項に記載の情報管理システム。
【請求項7】
前記管理情報は、前記構造物オブジェクトを維持管理するための維持管理情報であり、前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報を含む、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項8】
前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報に関連する時間情報を含む、請求項に記載の情報管理システム。
【請求項9】
前記表示部は、前記時間情報に従って、前記異常情報及び/又は修繕情報を時系列に表示可能である、請求項に記載の情報管理システム。
【請求項10】
前記管理情報は、添付ファイルを含む、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項11】
前記管理情報取得部は、外部データベースからAPIを利用して前記複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項12】
前記形状情報は、前記構造物オブジェクトの3次元形状情報である、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項13】
複数の前記構造物オブジェクトが組み合わせられて構造物が構成され、
前記表示部は、前記構造物を表示する、請求項に記載の情報管理システム。
【請求項14】
前記表示部は、前記構造物を構成する複数の構造物オブジェクトを表示するとともに、前記複数の構造物オブジェクトのうちの選択された構造物オブジェクトの色を他の構造物オブジェクトとは異なるで表示して、当該選択された構造物のオブジェクトの前記管理情報を表示する、請求項13に記載の情報管理システム。
【請求項15】
前記データベースは、前記管理情報が所定の条件を満たす前記構造物オブジェクトを特定し、
前記表示部は、前記データベースにおいて特定された前記構造物オブジェクトについてのアラートを表示する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項16】
人工知能を用いて前記構造物オブジェクトの解析を行う解析部をさらに備えた、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項17】
前記形状情報は、IFC形式のデータであり、
前記情報管理システムは、前記構造物オブジェクトの点群データを取得する点群データ取得部をさらに備え、
前記データベースは、前記構造物オブジェクトごとに、前記形状情報及び前記管理情報にさらに前記点群データを関連付けて記憶し、
前記表示部は、前記形状情報に加えて前記点群データに基づく表示を行う、
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項18】
互いに重なっている前記形状情報の線と前記点群データの点とを結合する統合部をさらに備え、
前記表示部は、前記統合部で少なくとも一部が統合された前記形状情報及び前記点群データに基づく表示を行う、
請求項17に記載の情報管理システム。
【請求項19】
ユーザが前記データベース及び前記表示部を構築するためのシステム構築部をさらに備え、
前記システム構築部は、ノーコードで前記データベース及び前記表示部を構築するためのプラットフォームを備え、前記プラットフォームにおいて、前記データベースに記憶されて前記表示部で表示される前記管理情報の内容を設定可能である、
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項20】
複数の構造物オブジェクトの視覚化された形状情報を取得する形状情報取得部と、
前記複数の構造物オブジェクトを維持管理するための維持管理情報を取得する管理情報取得部と、
前記形状情報と前記維持管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに関連付ける関連付け部と、
前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記維持管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶するデータベースと、
前記構造物オブジェクトごとに、前記データベースから前記形状情報と当該形状情報に関連付けられた前記維持管理情報を読み出して、前記形状情報に関連付けて前記維持管理情報の少なくとも一部を表示する表示部と、
ユーザが前記データベース及び前記表示部を構築するためのシステム構築部と、
を備え
前記表示部は、さらに、前記構造物オブジェクトの維持管理情報を入力するための帳票画面を表示し、
前記管理情報取得部は、前記帳票画面を通じて前記構造物オブジェクトの維持管理情報を取得し
前記システム構築部は、ノーコードで前記データベース及び前記表示部を構築するためのプラットフォームを備え、前記プラットフォームにおいて、前記帳票画面を通じて取得する前記維持管理情報の内容を設定可能である、情報管理システム。
【請求項21】
前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの点検又は検査を行った結果の情報として、前記構造物オブジェクトの異常の有無を表す情報を含む、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項22】
前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの修繕を行った結果の情報を含む、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項23】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を指定して、前記形状情報と前記維持管理情報とを関連付け、
前記表示部は、前記形状情報内の前記関連付け部にて指定された前記位置に関連付けて、当該位置に関連付けられた前記維持管理情報を表示する、
請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項24】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を点で指定可能である、請求項23に記載の情報管理システム。
【請求項25】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの形状情報内の位置を領域で指定可能である、請求項23に記載の情報管理システム。
【請求項26】
前記関連付け部は、1つの前記構造物オブジェクトの形状情報について、複数の異なる位置を指定して、前記複数の異なる位置にそれぞれ異なる前記管理情報を関連付ける、請求項23に記載の情報管理システム。
【請求項27】
前記関連付け部は、前記形状情報及び前記維持管理情報に、さらに前記構造物オブジェクトに関するタグ情報を関連付け、
前記データベースは、前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記維持管理情報と前記タグ情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶する、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項28】
前記データベースは、指定された前記タグ情報が関連付けられた複数の前記構造物オブジェクトの前記形状情報及び前記維持管理情報を検索可能である、請求項27に記載の情報管理システム。
【請求項29】
前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの前記維持管理情報に関連する時間情報を含む、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項30】
前記表示部は、前記時間情報に従って、前記維持管理情報を時系列に表示可能である、請求項29に記載の情報管理システム。
【請求項31】
前記維持管理情報は、添付ファイルを含む、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項32】
前記管理情報取得部は、外部データベースからAPIを利用して前記複数の構造物オブジェクトの維持管理情報を取得する、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項33】
前記形状情報は、前記構造物オブジェクトの3次元形状情報である、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項34】
前記構造物オブジェクトは、構造物を構成する部材である、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項35】
複数の前記構造物オブジェクトが組み合わせられて構造物が構成され、
前記表示部は、前記構造物を表示する、請求項34に記載の情報管理システム。
【請求項36】
前記表示部は、前記構造物を構成する複数の構造物オブジェクトを表示するとともに、前記複数の構造物オブジェクトのうちの選択された構造物オブジェクトの色を他の構造物オブジェクトとは異なるで表示して、当該選択された構造物のオブジェクトの前記維持管理情報を表示する、請求項35に記載の情報管理システム。
【請求項37】
前記データベースは、前記維持管理情報が所定の条件を満たす前記構造物オブジェクトを特定し、
前記表示部は、前記データベースにおいて特定された前記構造物オブジェクトについてのアラートを表示する、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項38】
人工知能を用いて前記構造物オブジェクトの解析を行う解析部をさらに備えた、請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項39】
前記形状情報は、IFC形式のデータであり、
前記情報管理システムは、前記構造物オブジェクトの点群データを取得する点群データ取得部をさらに備え、
前記データベースは、前記構造物オブジェクトごとに、前記形状情報及び前記維持管理情報にさらに前記点群データを関連付けて記憶し、
前記表示部は、前記形状情報に加えて前記点群データに基づく表示を行う、
請求項20に記載の情報管理システム。
【請求項40】
互いに重なっている前記形状情報の線と前記点群データの点とを結合する統合部をさらに備え、
前記表示部は、前記統合部で少なくとも一部が統合された前記形状情報及び前記点群データに基づく表示を行う、
請求項39に記載の情報管理システム。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の構造物オブジェクトの視覚化された形状情報を取得する形状情報取得部と、
前記 を取得する管理情報取得部と、
前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに関連付ける関連付け部と、
前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶するデータベースと、
前記構造物オブジェクトごとに、前記データベースから前記形状情報と当該形状情報に関連付けられた前記管理情報を読み出して、前記形状情報に関連付けて前記管理情報の少なくとも一部を表示する表示部と、
を備え、
前記構造物オブジェクトは、構造物を構成する部材であり、
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの視覚化された形状情報上で位置を指定して、前記形状情報と前記管理情報とを関連付け、
前記表示部は、前記形状情報内の前記関連付け部にて指定された前記位置に関連付けて、当該位置に関連付けられた前記管理情報を表示する、情報管理システム。
【請求項2】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの視覚化された形状情報上で位置を点で指定可能である、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの視覚化された形状情報上で位置を領域で指定可能である、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記関連付け部は、1つの前記構造物オブジェクトの形状情報について、複数の異なる位置を指定して、前記複数の異なる位置にそれぞれ異なる前記管理情報を関連付ける、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記関連付け部は、前記形状情報及び前記管理情報に、さらに前記構造物オブジェクトに関するタグ情報を関連付け、
前記データベースは、前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報と前記タグ情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記データベースは、指定された前記タグ情報が関連付けられた複数の前記構造物オブジェクトの前記形状情報及び前記管理情報を検索可能である、請求項5に記載の情報管理システム。
【請求項7】
前記管理情報は、前記構造物オブジェクトを維持管理するための維持管理情報であり、前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報を含む、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項8】
前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報に関連する時間情報を含む、請求項7に記載の情報管理システム。
【請求項9】
前記表示部は、前記時間情報に従って、前記異常情報及び/又は修繕情報を時系列に表示可能である、請求項8に記載の情報管理システム。
【請求項10】
前記管理情報は、添付ファイルを含む、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項11】
前記管理情報取得部は、外部データベースからAPIを利用して前記複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項12】
前記形状情報は、前記構造物オブジェクトの3次元形状情報である、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項13】
複数の前記構造物オブジェクトが組み合わせられて構造物が構成され、
前記表示部は、前記構造物を表示する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項14】
前記表示部は、前記構造物を構成する複数の構造物オブジェクトを表示するとともに、前記複数の構造物オブジェクトのうちの選択された構造物オブジェクトの色を他の構造物オブジェクトとは異なる色で表示して、当該選択された構造物のオブジェクトの前記管理情報を表示する、請求項13に記載の情報管理システム。
【請求項15】
前記データベースは、前記管理情報が所定の条件を満たす前記構造物オブジェクトを特定し、
前記表示部は、前記データベースにおいて特定された前記構造物オブジェクトについてのアラートを表示する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項16】
人工知能を用いて前記構造物オブジェクトの解析を行う解析部をさらに備えた、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項17】
前記形状情報は、IFC形式のデータであり、
前記情報管理システムは、前記構造物オブジェクトの点群データを取得する点群データ取得部をさらに備え、
前記データベースは、前記構造物オブジェクトごとに、前記形状情報及び前記管理情報にさらに前記点群データを関連付けて記憶し、
前記表示部は、前記形状情報に加えて前記点群データに基づく表示を行う、
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項18】
互いに重なっている前記形状情報の線と前記点群データの点とを結合する統合部をさらに備え、
前記表示部は、前記統合部で少なくとも一部が統合された前記形状情報及び前記点群データに基づく表示を行う、
請求項17に記載の情報管理システム。
【請求項19】
ユーザが前記データベース及び前記表示部を構築するためのシステム構築部をさらに備え、
前記システム構築部は、ノーコードで前記データベース及び前記表示部を構築するためのプラットフォームを備え、前記プラットフォームにおいて、前記データベースに記憶されて前記表示部で表示される前記管理情報の内容を設定可能である、
請求項1に記載の情報管理システム。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の構造物オブジェクトの視覚化された形状情報を取得する形状情報取得部と、
前記複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する管理情報取得部と、
前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに関連付ける関連付け部と、
前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶するデータベースと、
前記構造物オブジェクトごとに、前記データベースから前記形状情報と当該形状情報に関連付けられた前記管理情報を読み出して、前記形状情報に関連付けて前記管理情報の少なくとも一部を表示する表示部と、
を備え、
前記構造物オブジェクトは、構造物を構成する部材であり、
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの視覚化された形状情報上で位置を指定して、前記形状情報と前記管理情報とを関連付け、
前記表示部は、前記形状情報内の前記関連付け部にて指定された前記位置に関連付けて、当該位置に関連付けられた前記管理情報を表示する、情報管理システム。
【請求項2】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの視覚化された形状情報上で位置を点で指定可能である、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記関連付け部は、前記構造物オブジェクトの視覚化された形状情報上で位置を領域で指定可能である、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記関連付け部は、1つの前記構造物オブジェクトの形状情報について、複数の異なる位置を指定して、前記複数の異なる位置にそれぞれ異なる前記管理情報を関連付ける、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記関連付け部は、前記形状情報及び前記管理情報に、さらに前記構造物オブジェクトに関するタグ情報を関連付け、
前記データベースは、前記関連付け部にて関連付けられた前記形状情報と前記管理情報と前記タグ情報とを前記構造物オブジェクトごとに記憶する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記データベースは、指定された前記タグ情報が関連付けられた複数の前記構造物オブジェクトの前記形状情報及び前記管理情報を検索可能である、請求項5に記載の情報管理システム。
【請求項7】
前記管理情報は、前記構造物オブジェクトを維持管理するための維持管理情報であり、前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報を含む、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項8】
前記維持管理情報は、前記構造物オブジェクトの異常情報及び/又は修繕情報に関連する時間情報を含む、請求項7に記載の情報管理システム。
【請求項9】
前記表示部は、前記時間情報に従って、前記異常情報及び/又は修繕情報を時系列に表示可能である、請求項8に記載の情報管理システム。
【請求項10】
前記管理情報は、添付ファイルを含む、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項11】
前記管理情報取得部は、外部データベースからAPIを利用して前記複数の構造物オブジェクトの管理情報を取得する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項12】
前記形状情報は、前記構造物オブジェクトの3次元形状情報である、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項13】
複数の前記構造物オブジェクトが組み合わせられて構造物が構成され、
前記表示部は、前記構造物を表示する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項14】
前記表示部は、前記構造物を構成する複数の構造物オブジェクトを表示するとともに、前記複数の構造物オブジェクトのうちの選択された構造物オブジェクトの色を他の構造物オブジェクトとは異なる色で表示して、当該選択された構造物のオブジェクトの前記管理情報を表示する、請求項13に記載の情報管理システム。
【請求項15】
前記データベースは、前記管理情報が所定の条件を満たす前記構造物オブジェクトを特定し、
前記表示部は、前記データベースにおいて特定された前記構造物オブジェクトについてのアラートを表示する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項16】
人工知能を用いて前記構造物オブジェクトの解析を行う解析部をさらに備えた、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項17】
前記形状情報は、IFC形式のデータであり、
前記情報管理システムは、前記構造物オブジェクトの点群データを取得する点群データ取得部をさらに備え、
前記データベースは、前記構造物オブジェクトごとに、前記形状情報及び前記管理情報にさらに前記点群データを関連付けて記憶し、
前記表示部は、前記形状情報に加えて前記点群データに基づく表示を行う、
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項18】
互いに重なっている前記形状情報の線と前記点群データの点とを結合する統合部をさらに備え、
前記表示部は、前記統合部で少なくとも一部が統合された前記形状情報及び前記点群データに基づく表示を行う、
請求項17に記載の情報管理システム。
【請求項19】
ユーザが前記データベース及び前記表示部を構築するためのシステム構築部をさらに備え、
前記システム構築部は、ノーコードで前記データベース及び前記表示部を構築するためのプラットフォームを備え、前記プラットフォームにおいて、前記データベースに記憶されて前記表示部で表示される前記管理情報の内容を設定可能である、
請求項1に記載の情報管理システム。