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  • 特開-鋳造用生型砂の検定方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102458
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】鋳造用生型砂の検定方法
(51)【国際特許分類】
   B22C 1/02 20060101AFI20240724BHJP
   B22C 9/00 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
B22C1/02 Z
B22C9/00 E
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006347
(22)【出願日】2023-01-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000104814
【氏名又は名称】クニミネ工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000130318
【氏名又は名称】株式会社コヤマ
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】弁理士法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 真海
(72)【発明者】
【氏名】田中 直也
【テーマコード(参考)】
4E092
【Fターム(参考)】
4E092AA36
4E092BA20
(57)【要約】
【課題】鋳造工場の現場で迅速に界面活性剤の残存量を検定することができる鋳造用生型砂の検定方法を提供する。
【解決手段】界面活性剤が配合された鋳造用生型砂の検定方法であって、界面活性剤が配合された所定重量の鋳造用生型砂1と、該鋳造用生型砂1の重量に対し予め設定された範囲の重量の水2を容器10に収容し、該容器10を閉鎖して振動させた後、静置して沈降した砂成分と水成分からなる上澄み液とに分離する第1工程と、第1工程で分離した上澄み液を容器10から取り出して透明容器11に移し、該透明容器11を揺動させた後、静置することで水2と泡3を分離する第2工程と、第2工程で分離した泡3の量を測定し、測定した泡3の量に基づいて鋳造用生型砂に含まれた界面活性剤の配合量を検定することを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
界面活性剤が配合された鋳造用生型砂の検定方法であって、
界面活性剤が配合された所定重量の鋳造用生型砂と、該鋳造用生型砂の重量に対し予め設定された範囲の重量の水を容器に収容し、該容器を閉鎖して振動させた後、静置して沈降した砂成分と水成分からなる上澄み液とに分離する第1工程と、
前記第1工程で分離した上澄み液を前記容器から取り出して透明容器に移し、該透明容器を揺動させた後、静置することで水と泡を分離する第2工程と、
前記第2工程で分離した泡の量を測定し、測定した泡の量に基づいて鋳造用生型砂に含まれた界面活性剤の配合率を検定することを特徴とする鋳造用生型砂の検定方法。
【請求項2】
未使用の生型砂に対し界面活性剤を異なる配合率で配合した複数の基準測定用生型砂を調製し、
夫々の基準測定用生型砂に対し、該基準測定用生型砂の重量と等しい重量の水を容器に収容し、該容器を閉鎖して振動させた後、静置して沈降した砂成分と水成分からなる上澄み液とに分離し、次いで、前記分離した上澄み液を前記容器から取り出して透明容器に移し、該透明容器を揺動させた後、静置することで水と泡を分離し、次いで前記分離した泡の量を測定し、
夫々の基準測定用生型砂に於ける測定された泡の量と界面活性剤の配合率に基づいて、界面活性剤の配合率と泡の量を関連させた検量線を設定し、
使用されている所定重量の鋳造用生型砂に対し、該鋳造用生型砂の重量と等しい重量の水を容器に収容し、該容器を閉鎖して振動させた後、静置して沈降した砂成分と水成分からなる上澄み液とに分離し、次いで、前記分離した上澄み液を前記容器から取り出して透明容器に移し、該透明容器を揺動させた後、静置することで水と泡を分離し、次いで前記分離した泡の量を測定し、
測定された泡の量を前記検量線に対応させて前記使用されている鋳造用生型砂に於ける界面活性剤の配合率を検定することを特徴とする鋳造用生型砂の検定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳造用生型砂に配合されている界面活性剤の配合率を迅速に測定することができ、且つ界面活性剤の配合率を定量し得るようにした鋳造用生型砂の検定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
珪砂を主成分とする鋳造用生型砂を利用して目的の製品を鋳造することが広く行われている。例えば、特許文献1には、鋳造用生型砂の例として、砂100重量部に対し、活性粘土5~12重量部、界面活性剤0.001~1.0重量部、多価アルコール0.5~5重量部、石炭粉1~5重量部とすることで、表面安定性に優れた鋳造用生型砂とすることが記載されている。
【0003】
鋳造工場で使用される鋳造用生型砂はライン砂とも呼ばれ、繰り返し使用される。このため、使用期間の増加に伴って鋳造用生型砂に配合されているベントナイト、石炭粉、澱粉や水、界面活性剤などが劣化又は減少することがある。特に、界面活性剤が劣化又は減少した場合、鋳造作業や鋳造製品に悪影響を与える虞が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5-215219号公報(特許第5276937)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、鋳造工場では日々多品種の製品を鋳造するため、鋳造用生型砂が溶湯から受ける影響も製品の種類や鋳造回数に応じて変化することになる。特に、界面活性剤は熱の影響を受け易く、鋳造用生型砂に対する残存量(残存率又は配合率)が、一日のうちでも製品の種類や鋳造回数に応じた変化が生じる。
【0006】
このため、この変化に対応して界面活性剤の配合率を略一定の範囲にあるように調整することが好ましい。しかし、界面活性剤の残存率を短時間で測定することは困難であるため、鋳造工場の現場で迅速に界面活性剤の残存率を測定し得る方法の開発が要求されているのが実情である。
【0007】
本発明の目的は、鋳造工場の現場で迅速に界面活性剤の残存率を測定することができ、また、残存率を定量できる鋳造用生型砂の検定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本件発明者は、鋳造工場の現場で使用中の鋳造用生型砂に配合されている界面活性剤の残存率を迅速に測定し得る技術の開発に努めてきた。その結果、現場で使用されている鋳造用生型砂を水と共に容器に収容して振動させることで、界面活性剤を水に溶かし込んで泡立てたとき、配合率に応じて生成する泡の量が異なることが判明した。
【0009】
上記観点から、本発明に係る第1の鋳造用生型砂の検定方法は、界面活性剤が配合された鋳造用生型砂の検定方法であって、界面活性剤が配合された所定量の鋳造用生型砂と、該鋳造用生型砂の重量に対し予め設定された範囲の重量の水を容器に収容し、該容器を閉鎖して振動させた後、静置して沈降した砂成分と水成分からなる上澄み液とに分離する第1工程と、前記第1工程で分離した上澄み液を前記容器から取り出して透明容器に移し、該透明容器を揺動させた後、静置することで水と泡を分離する第2工程と、前記第2工程で分離した泡の量を測定し、測定した泡の量に基づいて鋳造用生型砂に含まれた界面活性剤の配合率を検定することを特徴とするものである。
【0010】
また、第2の鋳造用生型砂の検定方法は、未使用の生型砂に対し界面活性剤を異なる配合率で配合した複数の基準測定用生型砂を調製し、夫々の基準測定用生型砂に対し、該基準測定用生型砂の重量と等しい重量の水を容器に収容し、該容器を閉鎖して振動させた後、静置して沈降した砂成分と水成分からなる上澄み液とに分離し、次いで、前記分離した上澄み液を前記容器から取り出して透明容器に移し、該透明容器を揺動させた後、静置することで水と泡を分離し、次いで前記分離した泡の量を測定し、夫々の基準測定用生型砂に於ける測定された泡の量と界面活性剤の配合率に基づいて、界面活性剤の配合率と泡の量を関連させた検量線を設定し、使用されている所定量の鋳造用生型砂に対し、該鋳造用生型砂の重量と等しい重量の水を容器に収容し、該容器を閉鎖して振動させた後、静置して沈降した砂成分と水成分からなる上澄み液とに分離し、次いで、前記分離した上澄み液を前記容器から取り出して透明容器に移し、該透明容器を揺動させた後、静置することで水と泡を分離し、次いで前記分離した泡の量を測定し、測定された泡の量を前記検量線に対応させて前記使用されている鋳造用生型砂に於ける界面活性剤の配合率を検定することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る第1の鋳造用生型砂(以下、鋳造用生型砂を「生型砂」という)の検定方法では、鋳造工場の現場で迅速に生型砂に於ける界面活性剤の残存量が適正か否かを検定することができる。このため、生型砂に対し、検定結果に応じて界面活性剤を補充することで、配合率を安定した状態で保持することができる。
【0012】
また、第2の生型砂の検定方法では、予め界面活性剤の配合率と泡の量を関連つけた検量線を設定しておくことで、使用中の生型砂の界面活性剤の配合率を正確に定量することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】生型砂の泡を測定する手順を説明する図である。
図2】生型砂に於ける界面活性剤の配合率と泡量との関係を示す検量線を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る第1の生型砂の検定方法は、鋳造工場の現場で使用中の生型砂に於ける界面活性剤の残存率を迅速に検定するための方法に関するものである。また、第2の検定方法は、予め生型砂に於ける界面活性剤の配合率と泡量との関係を測定して検量線を設定しておき、使用中の生型砂で測定した泡量を検量線に対応させて該生型砂に於ける界面活性剤の配合率を正確に定量する方法に関するものである。
【0015】
本発明に係る第1の生型砂の検定方法は、生型砂に配合されている界面活性剤を水に溶け込ませると共に砂成分と水成分とに分離する工程と、界面活性剤が溶け込んだ水を泡立てて泡と水を分離する工程と、分離した泡の量を測定し測定した泡の量に応じて生型砂に対する界面活性剤の配合率を検定するものである。
【0016】
本発明に於いて、生型砂の構成は特に限定するものではないが、界面活性剤が配合されていることが必要である。特に、鋳造工場で一般的に使用される生型砂であって、現に鋳造ラインに流れている生型砂を対象としている。このような生型砂の界面活性剤を除く成分としては、珪砂が単独であって良く、又は珪砂に対し、ベントナイト、澱粉、石炭粉、などを選択的に適量配合して混合させても良い。
【0017】
本発明に於いて、界面活性剤の種類を限定するものではなく、生型砂の諸性能を発揮するために通常使用されるものであって良い。このような界面活性剤としては、例えばアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤などから選択的に利用することが可能である。しかし、生型砂がベントナイトを含有している場合、このベントナイトは陽イオン交換性を持つため、陽イオンであるカチオン性界面活性剤を吸着してしまうことがある。このため、界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤であることが好ましい。特に、代表的なアニオン性界面活性剤としてジオクチルスルホ酸ナトリウム、また代表的な非イオン性界面活性剤としてポリオキシアルキレンアルキルエーテル、などを好ましく利用することが可能である。
【0018】
本発明に係る第1の生型砂の検定方法を実施する際の手順について図1を用いて説明する。この手順は本発明に係る第2の生型砂の検定方法にも適用されるものである。
【0019】
第1工程は、図1(a)に示すように、所定重量の生型砂1、及び該生型砂1の重量に対し予め設定された範囲の重量の水2を容器10に収容して振動させる。このとき、生型砂1の所定重量を限定するものではないが、生型砂1と水2の重量比は1:0.9~1:1.1の範囲であることが好ましい。生型砂1に対し水2が1.1以上であると、生型砂1に配合されている界面活性剤が希釈されすぎて充分に泡が立たない。また、生型砂1に対し水2が0.9以下であると、ドロドロになって泡が立たない。このような観点から、生型砂1の重量に対する水2の重量比は略1:1程度であることがより好ましい。
【0020】
容器10の形状は特に限定するものではなく、蓋によって遮蔽することが可能で、振動させたときに収容した生型砂1と水2がこぼれることがなければ良い。
【0021】
本件発明者が行った実施例では、容器10として容量500ml程度の蓋付の合成樹脂容器を用い、この容器10に、生型砂1を250g、水を250mlを収容して振動させた。容器10を振動させる際の仕様、例えば容器10を縦方向に振動させるか、回転させるかは限定するものではなく、生型砂1を水2によって充分に撹拌し得るような振動をさせることが必要である。
【0022】
充分に振動させた容器10を所定時間静置する。この静置時間は限定するものではなく、容器10を振動させたことによって混合した混合物から、砂成分となる生型砂1が沈降し、上澄み液となる水成分が分離するのに十分な時間であれば良い。この静置時間としては容器10の容量などの条件に応じて異なるものの、前述の容量の容器10の場合、略10分程度であれば、生型砂1が沈降して水が分離するのに充分であった。
【0023】
容器10を静置させて生型砂1と水2が分離した後、第2工程に進行する。この工程では図1(b)に示すように、容器10から上澄み水2を分取し、透明容器11に収容する。このとき分取する上澄み水2の量は、泡3の量を測定する際の基準ともなるため、正確な量であることが必要である。また、透明容器11の構造は特に限定するものではないが、細長く深さ方向に目盛が刻まれた容器、例えばメスシリンダーのような容器であることが好ましい。
【0024】
本件発明者は、透明容器11として100mlの蓋付メスシリンダーを用いた。そして、容器10からピペットを用いて上澄み水2を50ml吸引してメスシリンダーに入れた。
【0025】
図1(c)に示すように、正確な量の上澄み水2を入れた透明容器11の開口部を閉塞した後、揺動させる。この揺動させる際の仕様も特に限定するものではなく、長手方向の略中央を中心として時計方向、反時計方向に交互に回転させることで良い。同様に揺動させる時間も特に限定するものではなく、充分に泡立てが可能な時間であれば良い。
【0026】
本件発明者は、透明容器11の長手方向の両端を両手で保持し、時計方向に略180度回動させ、その後、反時計方向に略180度回動させることで透明容器11の揺動とした。そして、この動作を約20秒間に15回繰り返した。このように透明容器11を揺動させることで充分に泡立てることが可能であった。
【0027】
透明容器11を揺動させた後、この透明容器11を静置する。この静置時間も特に限定するものではなく、水2と泡3が分離するのに充分な時間であれば良い。本件発明者は静置時間を1分間とした。透明容器11を静置することによって、水2の上部に泡3が分離した。
【0028】
透明容器11を静置することによって、図1(d)に示すように泡3が水2の上部に分離する。そして、泡3の長さを測定し、透明容器11の断面積と泡3の長さとによって泡3の量(ml)を測定することが可能である。そして、測定された泡3の量に基づいて、生型砂1に於ける界面活性剤の配合率を検定することが可能である。
【0029】
本件発明者が幾つかの鋳造現場で調査したところ、生型砂1に対する界面活性剤の配合率は鋳造製品の形状や製品重量などの鋳造条件、気象条件などによって微妙な違いがある。このため、生型砂に於ける界面活性剤の配合率は、複数の鋳造現場に対し一律に設定し得るものではなく、個々の作業現場毎に経験的な配合率が設定されている。
【0030】
従って、予め作業現場毎に、作業に最適な状態の生型砂に於ける泡の量、或いは泡の量の範囲を把握しておき、前述の手順に従って使用中の生型砂1の泡の量を測定し、前記最適な泡の量との間に差が生じたとき、この差を解消するように界面活性剤の配合率を調整することで、生型砂1を良好な状態に保持することが可能である。そして、このようにして界面活性剤の配合率を保持した生型砂1を用いることで、良好な鋳造作業を行うことが可能となる。
【0031】
本発明に係る第2の生型砂の検定方法は、予め新しい生型砂に対して異なる配合率(重量%)で界面活性剤を配合した複数の基準測定用生型砂を調製し、夫々の基準測定用生型砂に対し上記したと同一の手順で泡の量を測定し、この測定値と配合率とによって検量線を作成しておき、使用中の生型砂を上記したと同一の手順で泡の量を測定し、測定した泡の量と検量線によって配合率を定量するものである。
【0032】
検量線を作成するために、新しい所定重量の生型砂に対し、基準測定用生型砂1;界面活性剤:0、基準測定用生型砂2;界面活性剤:0.0008重量%、基準測定用生型砂3;界面活性剤:0.002重量%、基準測定用生型砂4;界面活性剤:0.004重量%、基準測定用生型砂5;界面活性剤:0.008重量%、基準測定用生型砂6;界面活性剤:0.016重量%、基準測定用生型砂7;界面活性剤:0.024重量%を夫々配合した複数の基準測定用生型砂を調製し、これらの基準測定用生型砂1~7に対し前述の第1の生型砂の検定方法の手順に従って泡の量を測定した(透明容器11として100mlのメスシリンダーを用いた)。
【0033】
各基準測定用生型砂1~7で測定された泡の量は、基準測定用生型砂1:0ml、基準測定用生型砂2:0.5ml、基準測定用生型砂3:2.0ml、基準測定用生型砂4:4.7ml、基準測定用生型砂5:15.0ml、基準測定用生型砂6:25.7ml、テスト用生型砂7:36.7mlであった。
【0034】
これらの測定結果からを図2に示す検量線を得た。この検量線は次の式で表すことが可能である。
y=1583.6x-0.3259
=0.9908
【0035】
従って、鋳造現場で使用中の生型砂を前述の第1の生型砂の検定方法の手順に従って泡の量を測定し、測定した泡の量と図2の検量線から生型砂に配合されている界面活性剤の配合率を正確に定量することが可能である。そして、目的の生型砂に対する界面活性剤の配合率が予め指定されている場合、指定された配合率と測定した泡の量に対応する配合率を比較して増加或いは減少(生型砂の希釈)させるように調整することが可能である。
【0036】
前述した第1、2の生型砂の検定方法に従って泡の量を測定する場合、容器10の振動の仕様である振動方向や振動時間及び静置時間、及び透明容器11の揺動の仕様である揺動形式や揺動時間及び静置時間、などは作業標準を定めておくことが好ましい。予め定められた作業標準に従って作業を進行させることで、作業員の個性によるバラツキが生じることを避けることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明に係る第1の生型砂の検定方法では、現在使用中の生型砂に於ける界面活性剤の配合量を迅速に検定ことが可能となるため、鋳造現場の規模の大きさに関わらず利用することが可能である。また、本発明に係る第2の生型砂の検定方法では、現在使用中の生型砂に於ける界面活性剤の配合量を正確に定量することが可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 生型砂
2 水、上澄み液
3 泡
10 容器
11 透明容器
図1
図2