(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102470
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】コールセンタシステム、着信接続方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20230101AFI20240724BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006366
(22)【出願日】2023-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】597013836
【氏名又は名称】株式会社ビズ
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 脩平
(72)【発明者】
【氏名】吉野 信
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA02
5L049AA02
(57)【要約】
【課題】オペレータを複数企業間で有効に活用すること。
【解決手段】コールセンタシステム100は、PBXサーバ90と、コールセンタ管理装置1と、オペレータ端末30と、を備えている。コールセンタ管理装置1は、コールセンタシステム100にテナントして入っている複数企業の企業情報を保存し、各オペレータの情報をオペレータ情報として保存する。オペレータ情報は、各オペレータが担当することができる複数企業の情報を含む。PBXサーバ90は、オペレータ情報に基づき、顧客からの着信を、対応する企業のコールセンタ業務を担当することができるオペレータのオペレータ端末30に接続する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PBXサーバと、コールセンタ管理装置と、オペレータ端末と、を備えたコールセンタシステムにおいて、
前記コールセンタ管理装置は、前記コールセンタシステムにテナントして入っている複数企業の企業情報を保存し、各オペレータの情報をオペレータ情報として保存し、
前記オペレータ情報は、各オペレータが担当することができる複数企業の情報を含み、
前記PBXサーバは、前記オペレータ情報に基づき、顧客からの着信を、対応する企業のコールセンタ業務を担当することができる前記オペレータの前記オペレータ端末に接続する、
コールセンタシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のコールセンタシステムにおいて、
前記企業情報は、対応する企業のFAQ情報を含む、
コールセンタシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のコールセンタシステムにおいて、
前記オペレータ端末は、前記オペレータが発した言葉をテキスト表示し、表示されたテキストに基づき、前記FAQ情報を検索する、
コールセンタシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のコールセンタシステムにおいて、
前記オペレータ端末は、ネットワークを介して音声認識サーバと接続され、前記音声認識サーバにおいて生成されたテキストデータに基づき、前記オペレータが発した言葉をテキスト表示する、
コールセンタシステム。
【請求項5】
PBXサーバと、コールセンタ管理装置と、オペレータ端末と、を備えたコールセンタシステムにおいて、顧客からの着信を前記オペレータ端末へ接続する着信接続方法であって、
前記コールセンタ管理装置は、前記コールセンタシステムにテナントして入っている複数企業の企業情報を保存し、各オペレータの情報をオペレータ情報として保存し、
前記オペレータ情報は、各オペレータが担当することができる複数企業の情報を含み、
前記PBXサーバが、前記コールセンタ管理装置に対し顧客からの着信があったことを通知するステップと、
前記コールセンタ管理装置が、前記PBXサーバに対し、前記顧客からの前記着信をエンキューさせるステップと、
前記PBXサーバが、前記コールセンタ管理装置に対し、前記オペレータ情報に基づき抽出した通話可能な前記オペレータに前記着信を接続してもよいか問い合わせるステップと、
前記コールセンタ管理装置が、前記PBXサーバに対し、前記PBXサーバにより抽出された通話可能な前記オペレータが通話可能であれば着信を接続してよいと返答するステップと、
を備えている、
着信接続方法。
【請求項6】
PBXサーバと、コールセンタ管理装置と、オペレータ端末と、を備えたコールセンタシステムにおいて、顧客からの着信を前記オペレータ端末へ接続させるプログラムであって、
前記コールセンタ管理装置は、前記コールセンタシステムにテナントして入っている複数企業の企業情報を保存し、各オペレータの情報をオペレータ情報として保存し、
前記オペレータ情報は、各オペレータが担当することができる複数企業の情報を含み、
前記コールセンタ管理装置が、前記PBXサーバから顧客からの着信があったことを通知されると、前記PBXサーバに対し、前記顧客からの前記着信をエンキューさせるステップと、
前記コールセンタ管理装置が、前記PBXサーバから前記オペレータ情報に基づき抽出した通話可能な前記オペレータに前記着信を接続してもよいかの問い合わせを受けると、前記PBXサーバに対し、前記PBXサーバにより抽出された通話可能な前記オペレータが通話可能であれば着信を接続してよいと返答するステップと、
を前記コールセンタ管理装置のプロセッサに実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コールセンタシステム、着信接続方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数企業のコールセンタ業務を一括で管理するマルチテナントと呼ばれるサービスが広がりつつある。例えば特許文献1には、コールセンタシステムが複数テナントを管理し、顧客からの着信を対応する企業のシステム内にあるオペレータ端末へ転送する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、顧客からの着信ついては、対応する各企業のオペレータが受電するようになっている。しかしながら、近年では人材不足が懸念されており、オペレータを自社で確保することが難しくなりつつある。また、必要な人数のオペレータを確保できたとしても、優秀なオペレータを十分に確保できなくなるおそれがあり、サービスの質が低下する可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、オペレータを複数企業間で有効に活用することができるコールセンタシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の代表的な実施の形態によるコールセンタシステムは、PBXサーバと、コールセンタ管理装置と、オペレータ端末と、を備えている。コールセンタ管理装置は、コールセンタシステムにテナントして入っている複数企業の企業情報を保存し、各オペレータの情報をオペレータ情報として保存する。オペレータ情報は、各オペレータが担当することができる複数企業の情報を含む。PBXサーバは、オペレータ情報に基づき、顧客からの着信を、対応する企業のコールセンタ業務を担当することができるオペレータのオペレータ端末に接続する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、オペレータを複数企業間で有効に活用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態1に係るコールセンタシステムの概要を示す図である。
【
図3】企業情報データベースの構成を例示する図である。
【
図4】オペレータ情報データベースの構成を例示する図である。
【
図6】オペレータのログイン処理に係るフロー図である。
【
図7】オペレータのログイン処理を説明する図である。
【
図8】ログイン完了時のオペレータ画面を例示する図である。
【
図9】通話接続処理から問い合わせ受付ファイル作成までの工程に係るフロー図である。
【
図11】着信を受けた企業の特定処理に係るフロー図である。
【
図12】着信を受けた企業の特定処理を説明する図である。
【
図13】顧客からの着信を受電するときのオペレータ画面を例示する図である。
【
図14】受電後のオペレータ画面を例示する図である。
【
図17】顧客特定時のオペレータ画面を例示する図である。
【
図18】顧客特定時のオペレータ画面を例示する図である。
【
図19】問い合わせ受付ファイルの作成方法を説明する図である。
【
図20】問い合わせ受付ファイルの作成方法を説明する図である。
【
図21】問い合わせ受付ファイルの作成方法を説明する図である。
【
図22】問い合わせ受付ファイルの作成方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は適宜省略する。
【0010】
<コールセンタシステムの概要>
本実施の形態に係るコールセンタシステムは、1つのシステムに複数企業のコールセンタ機能を統合させたマルチテナント方式のシステムであり、1人のオペレータが複数企業のコールセンタ業務を担当することができるように構成されている。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態1に係るコールセンタ管理装置を含むコールセンタシステムの概要を示す図である。コールセンタシステム100は、
図1に示すように、コールセンタ管理装置1、複数のオペレータ端末30(30_1,30_2,・・・,30_m)、外部PBX(Private Branch Exchange)サーバ90、ネットワークNET等を備えている。コールセンタシステム100内の各構成要素は、
図1に示すように、ネットワークNETを介して互いに接続されている。ネットワークNETは、代表的にはインターネットであるが、これ以外のネットワークでもよい。
【0012】
<<コールセンタ管理装置>>
コールセンタ管理装置1は、コールセンタシステム100にテナントとして入っている複数企業のコールセンタ業務を一括で管理する装置である。例えば、コールセンタ管理装置1は、例えば、各企業の企業情報の管理、オペレータ情報の管理、着信時における各構成要素間における情報の送受信等を行う。
【0013】
コールセンタ管理装置1は、
図1に示すように、サーバ10、各企業に対応する複数の企業情報データベース20(20_1,20_2,・・・,20_n)、オペレータ情報データベース25等を備えている。コールセンタ管理装置1は、例えばクラウドサービスとして提供されるリソースを用いて構成される。クラウドサービスの利用者は、ネットワークNETを介してクラウドサービスへアクセスすることで、クラウドサービス内のリソースをコールセンタ管理装置1として利用することができる。なお、
図1では、1つのコールセンタ管理装置1が例示されているが、クラウドサービス内に複数のコールセンタ管理装置1が構成されてもよい。あるいは、1つのコールセンタ管理装置1内に同等の機能を備えた構成要素が複数設けられてもよい。この場合、各リソースに係る負荷等に応じて、使用されるコールセンタ管理装置1やリソースが適宜切り換えられる。
【0014】
なお、コールセンタ管理装置1は、クラウドサービスのリソースを用いることなく、専用のハードウェアが用意されてもよい。なお、企業情報データベース20は、複数の企業情報データベースを纏めて設けられてもよい。例えば、1つの企業情報データベースにすべての企業情報データベースが纏められてもよいし、一部の企業情報データベースを纏めた企業情報データベースが複数設けられてもよい。一方、オペレータ情報データベース25は、企業ごとにそれぞれ設けられてもよいし、一部のオペレータ情報データベースを纏めたオペレータ情報データベースが複数設けられてもよい。さらに、企業ごとに企業情報データベースとオペレータ情報データベースとを纏めたデータベースが設けられてもよいし、一部又はすべての企業のデータベースを纏めたデータベースが設けられてもよい。
【0015】
<<<サーバ>>>
図2は、サーバの構成を例示する図である。
図2に示すように、サーバ10は、プロセッサ11、メインメモリ13、ストレージ15、通信インタフェース17を備えている。なお、サーバ10には、コールセンタ業務に関わる各種画像等を表示するモニタ19が設けられてもよい。
【0016】
通信インタフェース17は、ネットワークNETを介して、サーバ10をオペレータ端末30、PBXサーバ90、複数の企業情報データベース20、およびオペレータ情報データベース25と接続させる。通信インタフェース17は、サーバ10と、これらの装置との間で各種情報を送受信させる通信装置である。
【0017】
ストレージ15は、プログラム記憶領域15a等の各記憶領域を備えている。プログラム記憶領域15aは、サーバ10のOS(Operating System)等の基本プログラム、プロセッサ11にコールセンタ業務に関わる機能ブロックを実現するアプリケーション等の各種プログラムを記憶する。プログラム記憶領域15aは、基本プログラムやアプリケーション等の各種プログラムの更新プログラム、各プログラムのパラメータ等を記憶する。このように、ストレージ15は、プログラムの記録媒体としての機能を有する。
【0018】
メインメモリ13は、プログラム記憶領域15aから読み出したプログラムやパラメータ等を保持する。また、メインメモリ13は、通信インタフェース17を介して受信した情報や、通信インタフェース17を介して送信する情報等も一時的に保持する。なお、プロセッサ11において使用頻度が高い情報については、プロセッサ11とメインメモリ13との間に設けられるキャッシュメモリに保持されてもよい。
【0019】
プロセッサ11は、メインメモリ13やキャッシュメモリに保持されたプログラムを読み出し実行することで、サーバ10の各構成要素を駆動させる機能ブロック、コールセンタ管理装置1、ひいてはコールセンタシステム100を実現するための機能ブロック等をソフトウェアで構成する。なお、一部の機能は、ハードウェアで構成されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせて構成されてもよい。
【0020】
<<<企業情報データベース>>>
企業情報データベース20は、コールセンタシステム100にテナントとして入っている各企業の情報を企業情報として記憶する装置である。
図3は、企業情報データベースの構成を例示する図である。
図3に示すように、企業情報データベース20は、FAQ(Frequently Asked Questions)記憶領域20a、顧客情報記憶領域20b、問い合わせ受付ファイル記憶領域20c等の各記憶領域を備えている。企業情報は、FAQ情報および顧客情報を含む。
【0021】
FAQ情報記憶領域20aは、オペレータが利用するための対応する各企業のFAQ情報を記憶する。FAQ情報は、企業から提供されるFAQ更新情報により最新の情報に適宜更新される。顧客情報記憶領域20bは、対応する企業の顧客情報を記憶する。顧客情報には、例えば、顧客識別情報(例えば顧客ID)、顧客名称(氏名、団体名、企業名等)、住所、電話番号、メールアドレス、購入履歴、コールセンタへの問い合わせ履歴等の情報が含まれる。なお、顧客情報には、これらのうちの一部のみが含まれてもよい。問い合わせ受付ファイル記憶領域20cは、オペレータが作成した問い合わせ受付ファイルを記憶する。問い合わせ受付ファイルには、例えば、作成時刻(作成開始時刻または作成完了時刻、あるいは着信時刻でもよい)、着信時刻、顧客識別情報、問い合わせ内容、問い合わせ内容に対応するFAQ項目等の各情報が含まれる。また、問い合わせ受付ファイルには、FAQ情報に対応する内容が含まれていない場合等、オペレータがすぐに回答することができない場合に別途顧客へ回答する必要がある事項や、その他対応する企業を担当するオペレータへ連絡すべき事項等が、特記事項として問い合わせ受付ファイルに含まれてもよい。顧客情報は、問い合わせ受付ファイルを含んでもよい。
【0022】
<<<オペレータ情報データベース>>>
オペレータ情報データベース25は、コールセンタシステム100のオペレータに関する情報を記憶する装置である。
図4は、オペレータ情報データベースの構成を例示する図である。オペレータ情報データベース25は、オペレータ登録情報記憶領域25a、オペレータ稼働情報記憶領域25b、電話番号記憶領域25c等の各記憶領域を備えている。オペレータ登録情報記憶領域25aは、各オペレータの登録情報を記憶する。オペレータ登録情報には、例えば、オペレータ識別情報(例えばオペレータID)、オペレータ氏名、コールセンタシステム100へのログインパスワード、担当することができる企業等の各種情報が含まれる。なお、以下では、オペレータ識別情報およびログインパスワードをログイン情報とも呼ぶ。
【0023】
オペレータ稼働情報記憶領域25bは、各オペレータの稼働状況をまとめたオペレータ稼働情報を記憶する。オペレータ稼働情報は、例えば、各オペレータの状態(ログインの有無等)を含む。また、オペレータ稼働情報は、各オペレータのログイン時刻および/または稼働時間等の情報を含んでもよい。電話番号記憶領域25cは、テナントして入っている各企業のコールセンタの電話番号を記憶する。オペレータ情報は、オペレータ登録情報およびオペレータ稼働情報を含む。
【0024】
<<オペレータ端末>>
オペレータ端末30は、コールセンタのオペレータが使用する端末である。オペレータ端末30は、例えばパソコン等の通信機能を備えた情報処理端末である。
図5は、オペレータ端末の構成を例示する図である。
図5に示すように、オペレータ端末30は、プロセッサ31、メインメモリ33、ストレージ35、通信インタフェース37、ヘッドセット38、モニタ39を備えている。通信インタフェース37は、ネットワークNETを介して、オペレータ端末30をコールセンタ管理装置1、PBXサーバ90、および後述する音声認識サーバと接続させる。通信インタフェース37は、オペレータ端末30と、これらの装置との間で各種情報を送受信させる通信装置である。
【0025】
ストレージ35は、プログラム記憶領域35a等の各記憶領域を備えている。プログラム記憶領域35aは、オペレータ端末30のOS等の基本プログラム、プロセッサ31にコールセンタ業務を行うための機能ブロックを実現するアプリケーション等の各種プログラムを記憶する。プログラム記憶領域35aは、基本プログラムやアプリケーション等の各種プログラムの更新プログラム、各プログラムのパラメータ等を記憶する。このように、ストレージ35は、プログラムの記録媒体としての機能を有する。
【0026】
メインメモリ33は、プログラム記憶領域35aから読み出したプログラムやパラメータ等を保持する。また、メインメモリ33は、通信インタフェース37を介して受信した情報や、通信インタフェース37を介して送信する情報等も一時的に保持する。なお、プロセッサ31において使用頻度が高い情報については、プロセッサ31とメインメモリ33との間に設けられるキャッシュメモリに保持されてもよい。
【0027】
プロセッサ31は、メインメモリ33やキャッシュメモリに保持されたプログラムを読み出し実行することで、オペレータ端末30の各構成要素を駆動させる機能ブロック、コールセンタ業務システムを実現するための機能ブロック等をソフトウェアで構成する。なお、一部の機能は、ハードウェアで構成されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせて構成されてもよい。
【0028】
ヘッドセット38は、マイクおよびイヤホンが一体で構成されている。ヘッドセット38は、顧客との通話時にオペレータが使用する。なお、マイクおよびイヤホンは、それぞれ別体で設けられてもよい。
【0029】
モニタ39は、オペレータ端末30におけるコールセンタ業務に関わる各種画像を表示する。モニタ39には、例えば、ログイン画像、オペレータ端末30の基本操作に関わる画像(例えば顧客情報画面、問い合わせ受付ファイル作成画面)等が含まれる。
【0030】
なお、モニタ39は、タッチ入力機能を備えてもよい。この場合、ユーザは、表示された画像を見ながらモニタ39をタッチすることで所望の入力操作を行うことができる。なお、入力装置は、モニタ39と別体で設けられてもよい。モニタ39には、オペレータが参照するオペレータ画像等の画像が表示される。オペレータ画像の詳細については後述する。
【0031】
図1に示すように、オペレータ端末30は、ネットワークNETを介して、音声認識サーバ95と接続されている。オペレータ端末30には、音声認識サーバ95からAPI(Application Programming Interface)が提供されている。これにより、オペレータ端末30および音声認識サーバ95は、APIを介して互いに連携し、各種データを送受信することができるようになっている。
【0032】
オペレータ端末30は、オペレータが発した言葉を音声データに変換し、音声データを音声認識サーバ95へ送信する。音声認識サーバ95は、オペレータ端末30から受信した音声データに対して音声認識処理を行うことでテキストデータを生成し、生成したテキストデータをオペレータ端末30へ送信する。オペレータ端末30は、音声認識サーバ95から受信したテキストデータに基づき、モニタ39のオペレータ画面にオペレータが発した言葉をテキスト表示する。
【0033】
<<<PBXサーバ>>>
PBXサーバ90は、例えばクラウドサービスとして提供されるリソースで構成されてもよいし、専用のハードウェアで構成されてもよい。PBXサーバ90は、顧客からの着信をオペレータ端末30へ接続する。その際、PBXサーバ90は、コールセンタ管理装置1のサーバ10と通信しながら、着信を接続するオペレータ端末30を選択する。
【0034】
<ログイン処理>
次に、コールセンタシステム100における各処理について順次説明する。まず、ログイン処理について説明する。
図6は、オペレータのログイン処理に係るフロー図である。
図7は、オペレータのログイン処理を説明する図である。オペレータは、使用するオペレータ端末30に到着すると、コールセンタシステム100へログインを行う。
【0035】
ステップS101において、オペレータは、オペレータ端末30を操作し、オペレータ識別情報およびパスワードログイン情報として入力し、入力したログイン情報をコールセンタ管理装置1のサーバ10へ送信することでログインリクエストを行う。
【0036】
ステップS102において、オペレータ端末30からオペレータのログイン情報を受信すると、サーバ10は、ログイン情報をオペレータ情報データベース25へ送信してログイン情報の照会を行う。また、サーバ10は、ログインリクエストを行っているオペレータが担当する企業の情報をオペレータ情報データベース25へ照会する。
【0037】
ステップS103において、オペレータ情報データベース25は、サーバ10から受信したログイン情報と、データベースに保存されているログイン情報とを比較し、これらが一致するかを確認する。ステップS103において、サーバ10から受信したログイン情報と、データベースに保存されているログイン情報とが一致する場合(Yes)、オペレータ情報データベース25は、オペレータ稼働情報記憶領域25bに記憶されているこのオペレータの情報を、「不在」から「出勤」に切り替え、このオペレータがログインしたことを記憶する。
【0038】
そして、ステップS104において、オペレータ情報データベース25は、ログインしたこのオペレータが担当することができる企業の情報(担当企業情報)をサーバ10へ送信する。
【0039】
ステップS105において、サーバ10は、オペレータ情報データベース25から受信した担当企業情報に基づき、担当する企業の企業情報データベース20に企業情報をリクエストする。ステップS106において、リクエストを受けた企業情報データベース20は、記憶しているFAQ情報等の企業情報をサーバへ送信する。
【0040】
図7の例では、ログインリクエストしたオペレータは企業X、企業Zを担当することができるので、サーバ10は、企業X、企業Zのそれぞれに対応する企業情報データベース20X、20Zに対して企業情報をリクエストする。そして、企業情報データベース20X、20Zは、記憶している企業情報をサーバ10へ送信する。
【0041】
ステップS107において、サーバ10は、企業情報データベース20から受信した企業情報をログインリクエストの送信元であるオペレータ端末30へ送信する。オペレータ端末30は、サーバ10から企業情報を受信すると、モニタ39にオペレータ画面390を表示させる。
【0042】
そして、ステップS108において、オペレータ端末30は、ネットワークNETを介してPBXサーバ90と接続し、オペレータ端末30を特定する端末情報およびオペレータが担当することができる企業の情報(担当企業情報)をPBXサーバ90へ送信する。
【0043】
一方、ステップS103において、サーバ10から受信したログイン情報と、データベースに保存されているログイン情報とが一致しない場合(No)、オペレータ情報データベース25は、ログイン情報が一致せずログインできなかったことをサーバ10へ通知する。ステップS109において、サーバ10は、オペレータ情報データベース25からの通知に基づき、ログインリクエストを行ったオペレータ端末30に対し、ログインできなかったことを通知する。オペレータ端末30は、サーバ10からの通知に基づき、ログインできなかったことをモニタ39に表示する。
【0044】
図8は、ログイン完了時のオペレータ画面を例示する図である。
図8に示すように、ログイン完了時のオペレータ画面390には、例えば、タブ表示領域391、顧客検索画面表示領域392、FAQ情報表示領域397、音声認識情報表示領域398等が表示される。なお、
図8は、顧客からの着信を受けていない状態であるため、オペレータ画面390に顧客情報表示領域396は表示されていない。オペレータ画面390の下部には、内線通話ボタン399a、保留対応ボタン399bが表示される。
【0045】
タブ表示領域391は、ログインしたオペレータが担当する企業ごとのタブを表示する。また、タブ表示領域391には、これら以外のタブが表示されてもよい。顧客検索画面表示領域392は、例えば、顧客ID、顧客のフリガナ、電話番号、顧客の氏名等を入力して顧客を検索するための顧客検索画面を表示する。FAQ情報表示領域397は、担当する企業のFAQ情報等を表示する。FAQ情報表示領域397は、FAQ情報検索領域397aを備えている。FAQ情報検索領域397aは、例えば、キーワードの入力、カテゴリの選択を行う各領域を備えている。FAQ情報表示領域397は、FAQ情報検索領域397aで入力および/または選択された内容に対応するFAQ情報を表示する。音声認識情報表示領域398は、オペレータが発した言葉をテキスト表示する。
【0046】
内線通話ボタン399aは、対応する企業の内線を使用する際に使用されるボタンである。保留対応ボタン399bは、例えば、内線使用時に通話を保留する際に使用されるボタンである。保留対応ボタン399bが一度クリックされると、通話が保留状態となり、保留対応ボタン399bがもう一度クリックされると、保留状態が解除され、通話が再開される。
【0047】
<通話接続処理から問い合わせ受付ファイル作成までの工程>
次に、通話接続処理から問い合わせ受付ファイル作成までの工程について説明する。
図9は、通話接続処理から問い合わせ受付ファイル作成までの工程に係るフロー図である。
図10は、通話接続処理を説明する図である。PBXサーバ90は、顧客からの着信を受けると(ステップS201)、着信があったことをサーバ10へ通知する(ステップS202)。
【0048】
ステップS203において、サーバ10は、受電可能な状態であれば顧客からの着信をエンキュー(待機)させるようPBXサーバ90に対し指示する。ここで受電可能な状態とは、例えば、対応する企業を担当することができるオペレータがログインしている状態をいう。
【0049】
ステップS204において、PBXサーバ90は、着信先の電話番号を参照し、参照した電話番号に対応する企業を担当することができるオペレータのうち、通話可能なオペレータを抽出する。具体的には、PBXサーバ90は、オペレータ端末30ごとに、対応するオペレータの担当企業情報を参照し、通話可能なオペレータを抽出する。通話可能なオペレータが複数存在する場合、PBXサーバ90は、待機時間が最も長いオペレータを抽出してもよい。
【0050】
ステップS205では、通話可能なオペレータが抽出されたか否かが判断される。ステップS205において、通話可能なオペレータが抽出されたと判断された場合(Yes)、PBXサーバ90は、サーバ10に対し、抽出したオペレータに着信を接続してもよいか問い合わせる(ステップS206)。ステップS207において、サーバ10は、PBXサーバ90に対し、オペレータが通話可能であれば着信を接続してよいことを返答する。そして、ステップS208において、PBXサーバ90は、顧客からの着信を、ステップS204で抽出したオペレータのオペレータ端末30に接続する。
【0051】
<<着信を受けた企業の特定>>
ステップS209では、着信を受けた企業の特定が行われる。
図11は、着信を受けた企業の特定処理に係るフロー図である。
図12は、着信を受けた企業の特定処理を説明する図である。ステップS301において、オペレータ端末30は、PBXサーバ90から接続された着信を受けた電話番号をサーバ10へ送信する。これにより、オペレータ端末30は、着信を受けた企業の特定をリクエストする。
【0052】
ステップS302において、サーバ10は、オペレータ端末30から受信した電話番号をオペレータ情報データベース25へ送信し、着信を受けた企業をオペレータ情報データベース25へ照会する。
【0053】
ステップS303において、オペレータ情報データベース25は、電話番号記憶領域25cを参照し、サーバ10から受信した電話番号に対応する企業を抽出する。そして、オペレータ情報データベース25は、抽出した企業の情報をサーバ10へ送信する。ステップS304において、サーバ10は、オペレータ情報データベース25から受信した企業の情報を、電話番号の送信元であるオペレータ端末30へ送信する。
【0054】
ここで、通話接続処理の説明に戻る。ステップS210において、オペレータは、PBXサーバ90から接続された顧客からの着信を受電する。
図13は、顧客からの着信を受電するときのオペレータ画面を例示する図である。PBXサーバ90から顧客からの着信が接続されると、
図13に示すように、オペレータ画面390のタブ表示領域391に着信タブ391aが表示され、着信画面393が表示される。着信画面393には、例えば、顧客の電話番号、受電ボタン393a、受電拒否ボタン393bが表示される。オペレータは、受電ボタン393aをクリックすることで着信を受電し、顧客との通話を開始する。なお、クリックにはタッチ操作が含まれてもよい。
【0055】
図14は、受電後のオペレータ画面を例示する図である。
図14に示すように、オペレータが着信を受電すると、オペレータ画面390の下部左側には、内線通話ボタン399a、保留対応ボタン399bに代わり保留ボタン399c、切電ボタン399dが表示される。保留ボタン399cは、顧客との通話を保留する際に使用されるボタンである。オペレータが保留ボタン399cをクリックすると、通話が保留状態となり、保留ボタン399cをもう一度クリックすると、保留状態が解除され、通話が再開可能になる。切電ボタン399dは、顧客との通話を切電する際に使用されるボタンである。
【0056】
なお、オペレータは、着信画面393の受電拒否ボタン393bをクリックすることで、PBXサーバ90から接続された着信を拒否することができる。この場合、PBXサーバ90は、他の通話可能なオペレータの抽出を行う。
【0057】
<<顧客の特定>>
ステップS211では、オペレータによる顧客との通話と並行して、通話相手である顧客の特定を行う。
図15は、顧客特定処理に係るフロー図である。
図16は、顧客特定処理を説明する図である。ステップS401において、オペレータ端末30は、受電した着信の発信者である顧客の電話番号、およびステップS209において特定された着信を受けた企業の情報をサーバ10へ送信する。これにより、オペレータ端末30は、通話相手の顧客を照会する。
【0058】
ステップS402において、サーバ10は、オペレータ端末30から受信した顧客の電話番号および企業の情報に基づき、対応する企業情報データベース20へ顧客の電話番号を送信し、電話番号に対応する顧客情報を企業情報データベース20へ問い合わせる。
【0059】
ステップS403において、企業情報データベース20は、顧客情報記憶領域20bを参照し、サーバ10から受信した電話番号に対応する顧客情報を抽出する。そして、企業情報データベース20は、抽出した顧客情報をサーバ10へ送信する。ステップS404において、サーバ10は、企業情報データベース20から受信した顧客情報を、電話番号および企業情報の送信元であるオペレータ端末30へ送信する。
【0060】
ステップS405において、オペレータ端末30は、サーバ10から受信した顧客情報に基づき、モニタ39に顧客情報を表示する。
図17、
図18は、顧客特定時のオペレータ画面を例示する図である。顧客が特定されると、
図17に示すように、オペレータ画面390には、顧客確認画面394が表示される。顧客確認画面394には、例えば、顧客の電話番号や氏名等、および顧客確認ボタン394aが表示される。オペレータは、顧客確認画面394に表示された顧客の氏名が通話相手の顧客であることを確認すると、顧客確認ボタン394aをクリックする。そうすると、
図18に示すように、オペレータ画面390の顧客情報表示領域396には、顧客情報や過去に作成された問い合わせ受付ファイル等が表示される。音声認識情報表示領域398には、受電後にオペレータが発した言葉がテキスト表示される。
【0061】
なお、ステップS403において、顧客情報が抽出できなかった場合、企業情報データベース20は、顧客情報が抽出されなかったことをサーバ10へ通知する。そして、サーバ10は、オペレータ端末30に対し、顧客情報が抽出されなかったことを通知する。この場合、オペレータは、顧客検索画面表示領域392から顧客の検索を行うようにしてもよい。
【0062】
ここで、通話接続処理の説明に戻る。一方、ステップS205において、通話可能なオペレータが抽出されなかったと判断された場合(No)、PBXサーバ90は、ステップS204に戻り、通話可能なオペレータの抽出を継続して行ってもよい。この場合、所定の時間が経過するまで通話可能なオペレータが抽出できなかった場合、PBXサーバ90は、通話可能なオペレータの抽出を一時的に保留してもよいし、中止してもよい。
【0063】
オペレータは、顧客からの問い合わせ内容の受付及びそれに対する説明等といった問い合わせ対応を行う(ステップS212)。なお、前述のステップS211において顧客の特定ができなかった場合、オペレータは、ステップS212において顧客情報の登録作業を行ってもよい。
【0064】
オペレータは、顧客との通話内容、及び音声認識情報表示領域398に表示されたテキストを参照しながら、FAQ情報を検索するキーワードを選択する。オペレータが表示されたテキストからキーワードにしたい用語をクリックすると、キーワードに対応するFAQ情報がFAQ情報表示領域397に表示される。オペレータは、表示されたFAQ情報から、問い合わせ内容に対応するFAQ情報を選択し、FAQ情報表示領域397に表示させる。オペレータは、表示されたFAQ情報を参照して説明することで、顧客に対する問い合わせ対応を行う。
【0065】
そして、問い合わせ対応が終了すると、顧客端末における切電操作、あるいは、オペレータ画面390の切電ボタン399dをクリックすることにより、顧客との通話が切電される(ステップS213)。通話が切電されると、
図19等に示すように、オペレータ画面390の下部左側には、保留ボタン399c、切電ボタン399dに代わり、内線通話ボタン399a、保留対応ボタン399bが再び表示される。また、オペレータ画面390の下部右側には、完了ボタン402が表示される。
【0066】
<問い合わせ受付ファイルの作成>
顧客との通話が終了したら、新規の問い合わせ受付ファイルを作成する(ステップS214)。なお、以下では、チケット販売を行う企業のコールセンタ業務が例示されているが、本実施の形態は、このような業種に限定されるものではない。
【0067】
図19-
図22は、問い合わせ受付ファイルの作成方法を説明する図である。
図19に示すように、顧客情報表示領域396には、問い合わせ受付ファイル作成ボタン396aが表示されている。オペレータが、問い合わせ受付ファイル作成ボタン396aをクリックすると、
図19等に示すように、顧客情報表示領域396に、新規の問い合わせ受付ファイルを作成するための問い合わせ受付ファイル作成画面400が表示される。
【0068】
問い合わせ受付ファイル作成画面400は、受付内容入力領域410、対応内容入力領域420(
図22等を参照)を含む。受付内容入力領域410には、例えば、受付日時、受付区分、受付方法、着信または発信、カテゴリ、受付内容等を入力する領域が設けられている。
図21-
図22に示すように、対応内容入力領域420には、例えば、対応ステータス、対応内容等を入力する領域が設けられている。
【0069】
オペレータは、顧客との通話内容、及び音声認識情報表示領域398に表示されたテキストを参照しながら、受付日時、受付区分、受付方法、着信または発信等の各項目を入力する。
【0070】
オペレータは、顧客との通話内容、及び音声認識情報表示領域398に表示されたテキストを参照しながら、FAQ情報を検索するキーワードを選択する。オペレータがキーワードにしたい用語をクリックにより選択すると、
図19等に示すように、選択した用語がFAQ情報検索領域397aにキーワードとしてインポートされる。なお、キーワードは、1つでもよいし、複数でもよい。そうすると、オペレータ端末30は、インポートされたキーワードに対応するFAQ情報を検索し、抽出した1または複数のFAQ情報をFAQ情報表示領域397に表示する。ここでは、音声認識により表示されたテキストを用いてFAQ情報の検索を行っているが、オペレータが入力したキーワードを用いてFAQ情報の検索が行われてもよい。
【0071】
そして、オペレータは、表示されたFAQ情報から、問い合わせ内容に対応するFAQ情報を選択する。FAQ情報が選択されると、
図19等に示すように、選択されたFAQ情報の詳細内容がFAQ情報表示領域397に表示される。なお、オペレータ端末30は、インポートされた用語だけでなく、類義語や関連する用語でもFAQ情報を検索してもよい。
【0072】
オペレータは、選択したFAQ情報を問い合わせ受付ファイルに入力する。受付内容入力領域410には、
図19等に示すように、カテゴリを入力する領域にカテゴリーインポートボタン411、受付内容を入力する領域に受付内容インポートボタン412が設けられている。また、対応内容入力領域420には、
図21等に示すように、対応内容インポートボタン421が設けられている。
【0073】
オペレータが、選択したFAQ情報の詳細内容が表示された状態でカテゴリーインポートボタン411をクリックすると、
図20に示すように、カテゴリを入力する領域に、選択したFAQ情報のカテゴリがインポートされる。また、オペレータが、受付内容インポートボタン412をクリックすると、
図21に示すように、受付内容を入力する領域に、選択したFAQ情報の受付内容がインポートされる。また、オペレータが、対応内容インポートボタン421をクリックすると、
図22等に示すように、対応内容を入力する領域に、選択したFAQ情報の対応内容がインポートされる。
【0074】
問い合わせ受付ファイル作成画面400における必要な情報の入力が完了すると、オペレータは、保存ボタン401をクリックする。これにより、作成した新規の問い合わせ受付ファイルが対応する企業の企業情報データベース20に保存される。
【0075】
問い合わせ受付ファイルの作成が完了すると、オペレータは、完了ボタン402をクリックする。これにより、オペレータ画面390のタブ表示領域391から着信タブ391a及び完了ボタン402が消え、着信の待ち受け状態を示す
図8の画面に切り替わる。
【0076】
なお、ここでは、問い合わせ対応(ステップS212)の終了後に問い合わせ受付ファイルの作成(ステップS214)を行う場合について説明したが、問い合わせ対応と問い合わせ受付ファイルの作成とが並行して行われてもよい。また、問い合わせ受付ファイルの作成中に顧客との通話が切電されてもよい。
【0077】
<本実施の形態による主な効果>
本実施の形態によれば、PBXサーバ90は、オペレータ情報データベースに保存された担当企業情報に基づき、顧客からの着信を、対応する企業のコールセンタ業務を担当することができるオペレータのオペレータ端末30に接続する。この構成によれば、1人のオペレータが複数企業のコールセンタ業務を担当することができるので、オペレータを複数企業間で有効に活用することができる。
【0078】
また、本実施の形態によれば、コールセンタ管理装置1は、企業情報としてFAQ情報を保存している。この構成によれば、オペレータは、異なる企業のコールセンタ業務を行う場合でも、対応する企業のFAQ情報を参照し、顧客に対して適切な対応を行うことができる。
【0079】
ここまで、本発明の各実施形態を説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。例えば、本発明は、社内あるいは関連会社間の内線電話におけるコールセンタ業務にも適用することができる。ここまで、各オペレータが複数企業のコールセンタ業務を兼務することを前提としてきたが、一部のオペレータが1つの企業のコールセンタ業務のみを行う場合にも、本発明は適用される。
【符号の説明】
【0080】
1…コールセンタ管理装置、10…サーバ、20…企業情報データベース、25…オペレータ情報データベース、30…オペレータ端末、90…PBXサーバ、95…音声認識サーバ、100…コールセンタシステム、NET…ネットワーク