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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102557
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20240724BHJP
【FI】
G06F3/0481
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006528
(22)【出願日】2023-01-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 嘉則
(72)【発明者】
【氏名】▲曽▼根 悠一
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA26
5E555BA03
5E555BA04
5E555BB03
5E555BB04
5E555BC08
5E555BE12
5E555DA05
5E555DA06
5E555DB03
5E555EA04
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】少なくとも2画面モードを有する画面モードの切り替えの際の表示を適切に制御すること。
【解決手段】情報処理装置は、折り畳み可能な1つのディスプレイの画面領域を1つの表示領域とする第1表示モードと、第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分ける第2表示モードとを切り替え、第1表示モードから第2表示モードに切り替える際に、第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを第1表示領域に表示させ、第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を第2表示領域に表示させる。また、情報処理装置は、第2表示モードに切り替わる前の第1表示モードにおいて、実行中のアプリケーションのウィンドウの全てが非表示にされていた場合には、第2表示モードに切り替える際に、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを第1表示領域に表示させる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、
少なくともプログラムを記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、
前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて表示を制御する第2表示モードとを切り替える表示モード切替処理と、
前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記第1表示領域に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させる表示制御処理と、
を行い、
前記表示制御処理において、前記第2表示モードに切り替わる前の前記第1表示モードにおいて、実行中のアプリケーションのウィンドウの全てが非表示にされていた場合には、前記第2表示モードに切り替える際に、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを前記第1表示領域に表示させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記表示制御処理において、前記第2表示モードに切り替わる前の前記第1表示モードにおいて、実行中のアプリケーションのウィンドウの全てが非表示にされていた場合には、前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示領域に表示させたアプリケーションのウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記表示制御処理において、前記第2表示モードに切り替わる前の前記第1表示モードにおいて、実行中のアプリケーションのウィンドウの全てが非表示にされていた場合には、前記第2表示モードに切り替える際に、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従ってアクティブウィンドウとして前記第1表示領域に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記表示モード切替処理において、前記第2表示モードで前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する表示モードと、前記第2表示モードで前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する表示モードとを切り替える表示領域の切り替えが可能であり、
前記表示制御処理において、実行中のアプリケーションのウィンドウのうち前記第2表示モードで前記セカンダリ画面に表示されているウィンドウの全てが非表示にされた状態で前記表示領域の切り替えが行われた場合、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記表示モード切替処理において、前記第2表示モードで前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する表示モードと、前記第2表示モードで前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する表示モードとを切り替える表示領域の切り替えが可能であり、
前記表示制御処理において、前記表示領域の切り替えが行われた際に、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記表示制御処理において、前記表示領域の切り替えが行われた際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記プライマリ画面に表示させる、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記表示制御処理において、前記表示領域の切り替えが行われた際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、前記サムネイル画像を前記プライマリ画面に表示させる、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、
少なくともプログラムを記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、
前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて表示を制御する第2表示モードとを切り替える表示モード切替処理と、
前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記第1表示領域に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させる表示制御処理と、
を行い、
前記表示制御処理において、前記第1表示モードから前記第2表示モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の前記第1表示領域に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記第1表示領域に表示させる、
情報処理装置。
【請求項9】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、
少なくともプログラムを記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、
前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて、前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第3表示モードとを切り替える表示モード切替処理と、
前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記プライマリ画面に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記セカンダリ画面に表示させる表示制御処理と、
を行い、
前記表示制御処理において、前記第2表示モードと前記第3表示モードとの切り替わりの際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記プライマリ画面に表示させ、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる、
情報処理装置。
【請求項10】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、
少なくともプログラムを記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、
前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて、前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第3表示モードとを切り替える表示モード切替処理と、
前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記プライマリ画面に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記セカンダリ画面に表示させる表示制御処理と、
を行い、
前記表示制御処理において、前記第2表示モードと前記第3表示モードとの切り替わりの際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、前記サムネイル画像を前記プライマリ画面に表示させ、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる、
情報処理装置。
【請求項11】
前記優先度は、実行中のアプリケーションのウィンドウが非表示にされたのが遅い順に高くなるように予め設定されている、
請求項3、請求項6、請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記優先度は、実行中のアプリケーションのウィンドウがアクティブウィンドウ化されたのが遅い順に高くなるように予め設定されている、
請求項3、請求項6、請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記優先度は、ユーザの使用頻度が高いアプリケーションのウィンドウであるほど高くなるように設定されている、
請求項3、請求項6、請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記表示制御処理において、
前記サムネイル画像のいずれかがユーザにより選択された場合、前記サムネイル画像を非表示にさせるとともに、選択された前記サムネイル画像に対応する前記第2ウィンドウをアクティブウィンドウとして、前記第1表示領域と前記第2表示領域とのうち前記サムネイル画像が表示されていた表示領域に表示させる、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、
前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて表示を制御する第2表示モードとを切り替える表示モード切替ステップと、
前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記第1表示領域に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させる表示制御ステップと、
を含み、
前記表示制御ステップにおいて、前記第2表示モードに切り替わる前の前記第1表示モードにおいて、実行中のアプリケーションのウィンドウの全てが非表示にされていた場合には、前記第2表示モードに切り替える際に、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを前記第1表示領域に表示させる、
制御方法。
【請求項16】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、
前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて表示を制御する第2表示モードとを切り替える表示モード切替ステップと、
前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記第1表示領域に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させる表示制御ステップと、
を含み、
前記表示制御ステップにおいて、前記第1表示モードから前記第2表示モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の前記第1表示領域に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記第1表示領域に表示させる、
制御方法。
【請求項17】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、
前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて、前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第3表示モードとを切り替える表示モード切替ステップと、
前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記プライマリ画面に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記セカンダリ画面に表示させる表示制御ステップと、
を含み、
前記表示制御ステップにおいて、前記第2表示モードと前記第3表示モードとの切り替わりの際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記プライマリ画面に表示させ、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる、
制御方法。
【請求項18】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、
前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて、前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第3表示モードとを切り替える表示モード切替ステップと、
前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記プライマリ画面に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記セカンダリ画面に表示させる表示制御ステップと、
を含み、
前記表示制御ステップにおいて、前記第2表示モードと前記第3表示モードとの切り替わりの際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、前記サムネイル画像を前記プライマリ画面に表示させ、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、折り畳み可能なフレキシブルディスプレイ(表示部)が設けられている情報処理装置がある(例えば、特許文献1参照)。例えば、連結部(ヒンジ機構)を介して折り畳みが可能な第1筐体と第2筐体に亘って1つのディスプレイが設けられ、第1筐体と第2筐体との折り曲げに応じて、ディスプレイも折り曲がる構成となっている。このように第1筐体と第2筐体に亘って1つのディスプレイが設けられている場合、1つのディスプレイを1つの画面として使用するだけでなく、1つのディスプレイを第1筐体側の表示領域と第2筐体側の表示領域とに分けて疑似的に2画面構成として使用することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-13850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報処理装置でアプリケーションを実行して作業を行っていると、アプリケーションのウィンドウを1画面に表示させたい場合や、2画面にして複数のアプリケーションを表示させたい場合などがある。上述したような1画面モードと2画面モードの両方で使用可能な情報処理装置では作業内容によって1画面モードと2画面モードを切り替えて使用することができるため利便性がよい。また、2画面モードにおいても、2つの画面の表示を入れ替えた画面モードで使用できるものもある。しかしながら、画面モードを切り替えた際に、切り替え前の表示状態によっては切り替え後に適切な表示状態にならない場合があった。
【0005】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、少なくとも2画面モードを有する画面モードの切り替えの際の表示を適切に制御する情報処理装置、及び制御方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1態様に係る情報処理装置は、折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて表示を制御する第2表示モードとを切り替える表示モード切替処理と、前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記第1表示領域に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させる表示制御処理と、を行い、前記表示制御処理において、前記第2表示モードに切り替わる前の前記第1表示モードにおいて、実行中のアプリケーションのウィンドウの全てが非表示にされていた場合には、前記第2表示モードに切り替える際に、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを前記第1表示領域に表示させる。
【0007】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示制御処理において、前記第2表示モードに切り替わる前の前記第1表示モードにおいて、実行中のアプリケーションのウィンドウの全てが非表示にされていた場合には、前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示領域に表示させたアプリケーションのウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させてもよい。
【0008】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示制御処理において、前記第2表示モードに切り替わる前の前記第1表示モードにおいて、実行中のアプリケーションのウィンドウの全てが非表示にされていた場合には、前記第2表示モードに切り替える際に、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従ってアクティブウィンドウとして前記第1表示領域に表示させてもよい。
【0009】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示モード切替処理において、前記第2表示モードで前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する表示モードと、前記第2表示モードで前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する表示モードとを切り替える表示領域の切り替えが可能であり、前記表示制御処理において、実行中のアプリケーションのウィンドウのうち前記第2表示モードで前記セカンダリ画面に表示されているウィンドウの全てが非表示にされた状態で前記表示領域の切り替えが行われた場合、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させてもよい。
【0010】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示モード切替処理において、前記第2表示モードで前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する表示モードと、前記第2表示モードで前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する表示モードとを切り替える表示領域の切り替えが可能であり、前記表示制御処理において、前記表示領域の切り替えが行われた際に、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させてもよい。
【0011】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示制御処理において、前記表示領域の切り替えが行われた際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記プライマリ画面に表示させてもよい。
【0012】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示制御処理において、前記表示領域の切り替えが行われた際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、前記サムネイル画像を前記プライマリ画面に表示させてもよい。
【0013】
また、本発明の第2態様に係る情報処理装置は、折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて表示を制御する第2表示モードとを切り替える表示モード切替処理と、前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちのアクティブウィンドウを前記第1表示領域に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させる表示制御処理と、を行い、前記表示制御処理において、前記第1表示モードから前記第2表示モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の前記第1表示領域に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記第1表示領域に表示させる。
【0014】
また、本発明の第3態様に係る情報処理装置は、折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて、前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第3表示モードとを切り替える表示モード切替処理と、前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちのアクティブウィンドウを前記プライマリ画面に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記セカンダリ画面に表示させる表示制御処理と、を行い、前記表示制御処理において、前記第2表示モードと前記第3表示モードとの切り替わりの際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記プライマリ画面に表示させ、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる。
【0015】
また、本発明の第4態様に係る情報処理装置は、折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて、前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第3表示モードとを切り替える表示モード切替処理と、前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちのアクティブウィンドウを前記プライマリ画面に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記セカンダリ画面に表示させる表示制御処理と、を行い、前記表示制御処理において、前記第2表示モードと前記第3表示モードとの切り替わりの際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、前記サムネイル画像を前記プライマリ画面に表示させ、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる。
【0016】
上記情報処理装置において、前記優先度は、実行中のアプリケーションのウィンドウが非表示にされたのが遅い順に高くなるように予め設定されてもよい。
【0017】
上記情報処理装置において、前記優先度は、実行中のアプリケーションのウィンドウがアクティブウィンドウ化されたのが遅い順に高くなるように予め設定されてもよい。
【0018】
上記情報処理装置において、前記優先度は、ユーザの使用頻度が高いアプリケーションのウィンドウであるほど高くなるように設定されてもよい。
【0019】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記表示制御処理において、前記サムネイル画像のいずれかがユーザにより選択された場合、前記サムネイル画像を非表示にさせるとともに、選択された前記サムネイル画像に対応する前記第2ウィンドウをアクティブウィンドウとして、前記第1表示領域と前記第2表示領域とのうち前記サムネイル画像が表示されていた表示領域に表示させてもよい。
【0020】
また、本発明の第5態様に係る情報処理装置における、折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法は、前記プロセッサが、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて表示を制御する第2表示モードとを切り替える表示モード切替ステップと、前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記第1表示領域に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させる表示制御ステップと、を含み、前記表示制御ステップにおいて、前記第2表示モードに切り替わる前の前記第1表示モードにおいて、実行中のアプリケーションのウィンドウの全てが非表示にされていた場合には、前記第2表示モードに切り替える際に、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを前記第1表示領域に表示させる。
【0021】
また、本発明の第6態様に係る情報処理装置における、折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法は、前記プロセッサが、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて表示を制御する第2表示モードとを切り替える表示モード切替ステップと、前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記第1表示領域に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記第2表示領域に表示させる表示制御ステップと、を含み、前記表示制御ステップにおいて、前記第1表示モードから前記第2表示モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の前記第1表示領域に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記第1表示領域に表示させる。
【0022】
また、本発明の第7態様に係る情報処理装置における、折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法は、前記プロセッサが、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて、前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第3表示モードとを切り替える表示モード切替ステップと、前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記プライマリ画面に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記セカンダリ画面に表示させる表示制御ステップと、を含み、前記表示制御ステップにおいて、前記第2表示モードと前記第3表示モードとの切り替わりの際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って前記プライマリ画面に表示させ、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる。
【0023】
また、本発明の第8態様に係る情報処理装置における、折り畳み可能な1つのディスプレイと、少なくともプログラムを記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行するプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法は、前記プロセッサが、前記メモリに記憶された前記プログラムを実行することにより、前記ディスプレイの画面領域を1つの表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記画面領域を第1表示領域と第2表示領域との2つの表示領域に分けて、前記第1表示領域をプライマリ画面及び前記第2表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、前記第2表示領域をプライマリ画面及び前記第1表示領域をセカンダリ画面として表示を制御する第3表示モードとを切り替える表示モード切替ステップと、前記第1表示モードから前記第2表示モードに切り替える際に、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちの最も表示優先度の高い第1ウィンドウを前記プライマリ画面に表示させ、前記第1表示モードにおいて実行中のアプリケーションのうちの前記第1ウィンドウ以外の第2ウィンドウに対応するサムネイル画像を前記セカンダリ画面に表示させる表示制御ステップと、を含み、前記表示制御ステップにおいて、前記第2表示モードと前記第3表示モードとの切り替わりの際に、切り替え後の前記プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、前記サムネイル画像を前記プライマリ画面に表示させ、切り替え後の前記セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後の前記セカンダリ画面に前記サムネイル画像を表示させる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の上記態様によれば、少なくとも2画面モードを有する画面モードの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1の実施形態に係る情報処理装置の外観を示す斜視図。
図2】第1の実施形態に係る折れ曲がった状態の情報処理装置の例を示す側面図。
図3】第1の実施形態に係る平面の状態の情報処理装置の例を示す側面図。
図4】第1の実施形態に係る情報処理装置の各種の表示モードの具体例を示す図。
図5】第1の実施形態に係る表示モード切替操作の操作仕様の一例を示す図。
図6】第1の実施形態に係る2画面モードの表示例の一例を示す図。
図7】第1の実施形態に係る1画面モードから2画面モードへの切り替え時の表示制御の一例を示す図。
図8】第1の実施形態に係る2画面モードから反転2画面モードへの切り替え時の表示制御の第1例を示す図。
図9】第1の実施形態に係る2画面モードから反転2画面モードへの切り替え時の表示制御の第2例を示す図。
図10】第1の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図。
図11】第1の実施形態に係る表示制御処理に関連する機能構成例を示すブロック図。
図12】第1の実施形態に係る1画面モードから2画面モードへの切り替え時の表示制御処理の一例を示すフローチャート。
図13】第1の実施形態に係るサムネイル画像が選択されたときの表示制御処理の一例を示すフローチャート。
図14】第1の実施形態に係る2画面モードと反転2画面モードとの切り替え時の表示制御処理の一例を示すフローチャート。
図15】第2の実施形態に係る2画面モードと反転2画面モードとの切り替え時の表示制御処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置10の外観を示す斜視図である。本実施形態に係る情報処理装置10は、クラムシェル型(ノート型)のPC(パーソナルコンピュータ)である。情報処理装置10は、第1筐体101、第2筐体102、及びヒンジ機構103を備える。第1筐体101及び第2筐体102は、略四角形の板状(例えば、平板状)の筐体である。第1筐体101の側面の一つと第2筐体102の側面の一つとがヒンジ機構103を介して結合(連結)されており、ヒンジ機構103がなす回転軸の周りに第1筐体101と第2筐体102とが相対的に回動可能である。第1筐体101と第2筐体102との回転軸の周りの開き角θが略0°の状態が、第1筐体101と第2筐体102とが重なり合って閉じた状態である。第1筐体101と第2筐体102とが閉じた状態のことを「閉状態」(closed)と称する。閉状態において第1筐体101と第2筐体102との互いに対面する側の面を、それぞれの「内面」と呼び、内面に対して反対側の面を「外面」と称する。開き角θとは、第1筐体101の内面と第2筐体102の内面とがなす角とも言うことができる。閉状態に対して第1筐体101と第2筐体102とが開いた状態のことを「開状態」と称する。開状態とは、開き角θが予め設定された閾値(例えば、10°)より大きくなるまで、第1筐体101と第2筐体102とが相対的に回動された状態である。
【0027】
また、情報処理装置10は、カメラ16と、ディスプレイ150とを備える。カメラ16は、第1筐体101の内面に設けられている。ディスプレイ150は、第1筐体101の内面から第2筐体102の内面に亘って設けられている。カメラ16は、例えば第1筐体101の内面のディスプレイ150の画面領域の外側の部分に設けられ、ディスプレイ150に対面する側に存在するユーザなどを撮像することが可能である。ディスプレイ150は、第1筐体101と第2筐体102との相対的な回動による開き角θに合わせて屈曲可能なフレキシブルディスプレイである(図2、3参照)。フレキシブルディスプレイとしては、有機ELディスプレイ等が用いられる。情報処理装置10は、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの表示領域DAとして1画面構成として表示を制御することも、ディスプレイ150の画面領域を第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けて2画面構成として表示を制御することも可能である。ここで、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とは、互いに重ならない表示領域である。ここでは、ディスプレイ150の画面領域のうち第1筐体101の内面側に対応する表示領域が第1表示領域DA1、第2筐体102の内面側に対応する表示領域が第2表示領域DA2であるとする。以下では、1画面構成で表示を制御する表示モードのことを「1画面モード」、2画面構成で表示を制御する表示モードのことを「2画面モード」と称する。
【0028】
なお、ディスプレイ150の画面領域の上にはタッチセンサが設けられている。情報処理装置10は、ディスプレイ150の画面領域に対するタッチ操作を検出することが可能である。ユーザは、情報処理装置10を開状態にすることにより、第1筐体101と第2筐体102のそれぞれの内面に設けられたディスプレイ150の表示を視認することやディスプレイ150へのタッチ操作が可能となり、情報処理装置10の使用が可能となる。
【0029】
次に、情報処理装置10の使用形態と画面モードについて詳しく説明する。まず、情報処理装置10の使用形態としては、第1筐体101と第2筐体102との開き角θによって、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がった状態(Bent form)と、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がっていない平面の状態(Flat form)とに分けられる。以下では、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がった状態(Bent form)のことを単に「折れ曲がった状態(Bent form)」、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がっていない平面の状態(Flat form)のことを単に「平面の状態(Flat form)」と称する。折れ曲がった状態(Bent form)では、第1筐体101と第2筐体102とに亘って設けられているディスプレイ150も折れ曲がった状態になる。平面の状態(Flat form)では、ディスプレイ150も平面の状態になる。
【0030】
図2は、折れ曲がった状態(Bent form)の情報処理装置10の一例を示す側面図である。ディスプレイ150が第1筐体101と第2筐体102とに亘って(またがって)配置されている。ディスプレイ150の画面領域(図1に示す表示領域DA)は、ヒンジ機構103に対応する部分を折り目として折り曲げ(屈曲)が可能であり、この折り目を境に第1筐体101側の表示領域を第1表示領域DA1、第2筐体102側の表示領域を第2表示領域DA2として示している。ディスプレイ150は、第1筐体101と第2筐体102との回動(開き角θ)に応じて屈曲する。情報処理装置10は、開き角θに応じて折れ曲がった状態(Bent form)であるか否かを判別する。一例として10°<θ<170°である場合に、情報処理装置10は、折れ曲がった状態(Bent form)であると判別する。この状態は、所謂クラムシェルモードやブックモードという使用形態に相当する。
【0031】
図3は、平面の状態(Flat form)の情報処理装置10の一例を示す側面図である。情報処理装置10は、典型的には開き角θが180°である場合に平面の状態(Flat form)であると判別するが、一例として、170°≦θ≦180°である場合に平面の状態(Flat form)であると判別してもよい。例えば、第1筐体101と第2筐体102との開き角θが180°の場合、ディスプレイ150も平面の状態となる。この状態は、所謂タブレットモードという使用形態に相当する。
【0032】
次に、図4を参照して、情報処理装置10の各種の使用形態による表示モードについて詳しく説明する。
図4は、本実施形態に係る情報処理装置10の各種の表示モードの具体例を示す図である。情報処理装置10は、第1筐体101と第2筐体102との開き角θ、情報処理装置10の姿勢(向き)、1画面モードであるか2画面モードであるかなどによって分類される使用形態で表示モードが異なる。なお、1画面のことはシングルスクリーン、2画面のことはスプリットスクリーンまたはデュアルスクリーンなどともいわれる。
【0033】
表示モード(a)は、使用形態として第1筐体101と第2筐体102とが閉状態(Closed)であるときの表示モードである。例えば、この閉状態では、情報処理装置10は、例えばスリープや休止状態(ハイバネーション)などの待機状態となり、ディスプレイ150が表示オフの状態である。このスリープや休止状態(ハイバネーション)などの待機状態は、例えばACPI(Advanced Configuration and Power Interface)で規定されているシステムの電源状態のS3またはS4に相当する。
【0034】
表示モード(b)は、使用形態としては折れ曲がった状態(Bent form)で、且つディスプレイ150の画面領域を第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けて表示を制御する2画面モードであるときの表示モードである。また、情報処理装置10の向きは、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とが縦向きで左右に横に並ぶ向きである。表示領域が縦向きとは、長方形の表示領域の4辺のうちの長辺が縦方向、短辺が横方向になる向きである。表示領域が縦向きの場合は表示の向きも縦向きであり、長辺に沿う方向が上下方向に対応し短辺に沿う方向が左右方向になる向きで表示される。この使用形態は、本を開いたときの左右の頁が左右の画面に相当するような使用形態であり、所謂ブックモードに相当する。この使用形態は、折れ曲がった状態(Bent form)で、且つ第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とが横並びで2つを合わせた表示領域が横長であることから、「Fold Landscape」とも称する。
【0035】
この表示モード(b)では、情報処理装置10は、例えば通常の動作状態で、左側の第1表示領域DA1がプライマリ画面として、右側の第2表示領域DA2がセカンダリ画面として、2画面の表示モードとなる。なお、表示モード(b)において、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2とプライマリ画面及びセカンダリ画面との対応関係は、逆としてもよい。
【0036】
表示モード(c-1)は、表示モード(b)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で、且つディスプレイ150の画面領域を第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けて表示を制御する2画面モードであるときの表示モードであるが、情報処理装置10の向きが異なる使用形態である。情報処理装置10の向きは、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とが横向きで上下に縦に並ぶ向きである。表示領域が横向きとは、長方形の表示領域の4辺のうちの長辺が横方向、短辺が縦方向になる向きである。表示領域が横向きの場合は表示の向きも横向きであり、短辺に沿う方向が上下方向に対応し長辺に沿う方向が左右方向になる向きで表示される。この使用形態はクラムシェル(Clamshell)型のPCの一般的な使用形態の一つである。
【0037】
この表示モード(c-1)では、情報処理装置10は、例えば通常の動作状態で、第1表示領域DA1がプライマリ画面として、第2表示領域DA2がセカンダリ画面として、2画面の表示モードとなる。なお、表示モード(c-1)において、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2とプライマリ画面及びセカンダリ画面との対応関係は、逆としてもよい。
【0038】
例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)の変化を検出することで、表示モード(b)から表示モード(c-1)または表示モード(c-1)から表示モード(b)へ自動的に切り替える(Switch by Rotation)。例えば、表示モード(b)に対して表示モード(c-1)は図示でディスプレイ150が右方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(b)の状態から右方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(c-1)へ切り替える。また、表示モード(c-1)に対して表示モード(b)は図示でディスプレイ150が左方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(c-1)の状態から左方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(b)へ切り替える。
【0039】
表示モード(c-2)は、表示モード(c-1)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で情報処理装置10の向きも同じであるが、情報処理装置10に接続可能な外付けのキーボード30(Dockable mini KBD:KeyBord)が接続されていることが異なる。この使用形態は、クラムシェル(Clamshell)型のPCの一般的な使用形態に物理的なキーボード30が接続されている状態である。例えば、キーボード30は、第2表示領域DA2のサイズとほぼ同等であり、第2表示領域DA2の上に載置可能に構成されている。一例として、キーボード30は、底面の内部(端部)にはマグネットが設けられており、第2表示領域DA2の上に載置すると、第2筐体102の内面端部の金属部分と吸着されて固定される。これにより、元々物理的なキーボードが設けられている旧来からのクラムシェル型のPCと同様の使用形態となる。また、情報処理装置10とキーボード30とは、例えば、Bluetooth(登録商標)で接続される。この表示モード(c-2)では、情報処理装置10は、第2表示領域DA2はキーボードで視認できなくなるため、黒表示または表示オフに制御する。つまり、この表示モード(c-2)は、表示に有効なのは半分の画面のみとなる表示モード(以下、「ハーフ画面モード」と称する)であり、第1表示領域DA1のみを使用した1画面モードとなる。
【0040】
例えば、情報処理装置10は、表示モード(c-1)の状態で、外付けのキーボードとの接続を検出すると、表示モード(c-1)から表示モード(c-2)へ自動的に切り替える(Switch by Dock)。
【0041】
表示モード(d)は、表示モード(b)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で、情報処理装置10の向きも同じであるが、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの表示領域DAとして表示を制御する1画面モードであることが異なる。この使用形態は、表示モード(b)に対して、1画面モードであることが異なるが、折れ曲がった状態(Bent form)で、且つ表示領域DAが横長であることから、「Fold Landscape」とも称する。表示領域DAは横向きであり、表示の向きも横向きである。
【0042】
ここで、折れ曲がった状態(Bent form)における1画面モードと2画面モードとの切り替えは、例えば、ユーザの操作により行われる。例えば、情報処理装置10は、1画面モードと2画面モードとを切り替え可能なUI(User Interface)としての操作子を画面上のいずれかの場所に表示させ、当該操作子に対する操作に基づいて、表示モード(b)から表示モード(d)へ切り替える(Switch by UI)。この表示モードの切り替え操作の具体例については後述する。
【0043】
表示モード(e)は、表示モード(c-1)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で、情報処理装置10の向きも同じであるが、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの表示領域DAとして表示を制御する1画面モードであることが異なる。この使用形態は、表示モード(c-1)に対して、1画面モードであることが異なるが、折れ曲がった状態(Bent form)と情報処理装置10の向きから、クラムシェル(Clamshell)型のPCの使用形態に相当する。表示領域DAは縦向きであり、表示の向きも縦向きである。
【0044】
例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)の変化を検出することで、表示モード(d)から表示モード(e)へ、または表示モード(e)から表示モード(d)へ自動的に切り替える(Switch by Rotation)。例えば、表示モード(d)に対して表示モード(e)は図示でディスプレイ150が右方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(d)の状態から右方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(e)へ切り替える。また、表示モード(e)に対して表示モード(d)は図示でディスプレイ150が左方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(e)の状態から左方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(d)へ切り替える。
【0045】
表示モード(d´)は、表示モード(d)と同様に、1画面モードで、情報処理装置10の向きも表示領域DAが横長となる向きであるが、平面の状態(Flat form)であることが異なる。平面の状態(Flat form)とは、第1筐体101と第2筐体102との開き角θが略180°の状態である。この使用形態は、図3を参照して説明した所謂タブレットモードに対応するものであり、平面の状態(Flat form)で、且つ表示領域DAが横長であることから、「Flat Landscape」とも称する。この表示モード(d´)は、表示モード(d)に対して第1筐体101と第2筐体102との開き角θが異なるだけである。表示モード(d)と同様に、表示領域DAは横向きであり、表示の向きも横向きである。
【0046】
表示モード(e´)は、表示モード(e)と同様に、1画面モードで、情報処理装置10の向きも表示領域DAが縦長となる向きであるが、平面の状態(Flat form)であることが異なる。この使用形態は、平面の状態(Flat form)で、且つ表示領域DAが縦長であることから、「Flat Portrait」とも称する。この表示モード(e´)は、表示モード(e)に対して第1筐体101と第2筐体102との開き角θが異なるだけである。表示モード(e)と同様に、表示領域DAは縦向きであり、表示の向きも縦向きである。
【0047】
例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)の変化を検出することで、表示モード(d´)から表示モード(e´)へ、または表示モード(e´)から表示モード(d´)へ自動的に切り替える(Switch by Rotation)。例えば、表示モード(d´)に対して表示モード(e´)は図示でディスプレイ150が右方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(d´)の状態から右方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(e´)へ切り替える。また、表示モード(e´)に対して表示モード(d´)は図示でディスプレイ150が左方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(e´)の状態から左方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(d´)へ切り替える。
【0048】
なお、表示モード(d´)及び表示モード(e´)において、前述した表示モード切替アイコンに対してユーザが操作を行うことにより、平面の状態(Flat form)のまま2画面モードに切り替えることも可能である。例えば、表示モード(d´)の状態から2画面モードに切り替えると、平面の状態(Flat form)で表示状態は表示モード(b)と同様になる。また、表示モード(e´)の状態から2画面モードに切り替えると、平面の状態(Flat form)で表示状態は表示モード(c-1)と同様になる。
【0049】
また、情報処理装置10は、表示モード(e´)の状態でキーボード30との接続を検出すると、表示モード(e´)から表示モード(c-2´)へ自動的に切り替える(Switch by Dock)。表示モード(c-2´)は、平面の状態(Flat form)であり、表示モード(c-2)に対して第1筐体101と第2筐体102との開き角θが異なるだけである。この表示モード(c-2´)では、情報処理装置10は、第2表示領域DA2はキーボードで視認できなくなるため、黒表示または表示オフに制御する。つまり、この表示モード(c-2´)は、表示モード(c-2)と同様に、表示に有効なのは半分の1画面のみとなるハーフ画面モードである。
【0050】
また、情報処理装置10は、平面の状態(Flat form)から折れ曲がった状態(Bent form)への変化を検出した場合、1画面モードから2画面モードに切り替えるようにすることもできる。例えば、情報処理装置10は、第1筐体101と第2筐体102との開き角θに基づいて、表示モード(d´)の状態において折れ曲がった状態(Bent form)への変化を検出した場合、表示モード(d´)から表示モード(b)へ自動的に切り替える。また、情報処理装置10は、第1筐体101と第2筐体102との開き角θに基づいて、表示モード(e´)の状態において折れ曲がった状態(Bent form)への変化を検出した場合、表示モード(e´)から表示モード(c-1)へ自動的に切り替える。
【0051】
(表示モードの切り替え操作)
次に、ユーザの操作により表示モードを切り替える際の操作仕様の具体例を説明する。
図5は、本実施形態に係る表示モード切替操作の操作仕様の一例を示す図である。例えば、図5(A)に示すように、表示モードの切替メニューを表示させるアイコンC1がタスクバーB2に表示される。タスクバーB2は、ディスプレイ150の画面領域内のいずれかに表示される。例えば、1画面モードであっても2画面モードであっても、ディスプレイ150の画面領域内の1か所(例えば、画面領域の最下部)のみにタスクバーB2が表示される。なお、2画面モードの場合に、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2のそれぞれに(例えば、それぞれの最下部に)タスクバーB2が表示されてもよい。
【0052】
切替メニューを表示させるアイコンC1に対して操作がされると、表示モードの切替メニューがポップアップ画面として表示される。なお、折れ曲がった状態(Bent form)から折れ曲がっていない平面の状態(Flat form)へ変化したときに表示モードの切替メニューがポップアップ画面として表示されてもよい。また、平面の状態(Flat form)から折れ曲がった状態(Bent form)へ変化したときに表示モードの切替メニューがポップアップ画面として表示されてもよい。
【0053】
切替メニューには、1画面モードと2画面モードとの切り替え、及び2画面モードにおける第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とのそれぞれに表示させる表示データの入れ替え(プライマリ画面とセカンダリ画面の入れ替え)をユーザが指示するための表示モード切替アイコンが表示モードの選択肢として表示される。切替メニューには、そのときの使用形態(ディスプレイ150の向き)によってユーザが選択可能な表示モードの選択肢が表示される。
【0054】
図5(B)は、使用形態が「Landscape」(表示モード(b)、表示モード(d)、表示モード(d´)など)のときに表示される切替メニューM1を示している。なお、図中の「1」はプライマリ画面であることを示し、「2」はセカンダリ画面であることを示している。切替メニューM1には、表示モード切替アイコンC11、表示モード切替アイコンC12、及び表示モード切替アイコンC13が表示される。表示モード切替アイコンC11は、1画面モード(表示モード(d)及び表示モード(d´))を選択するための操作子として表示される。表示モード切替アイコンC12は、2画面モード(表示モード(b))で第1表示領域DA1がプライマリ画面、第2表示領域DA2がセカンダリ画面となる表示モードを選択するための操作子として表示される。表示モード切替アイコンC13は、2画面モード(表示モード(b))で第2表示領域DA2がプライマリ画面、第1表示領域DA1がセカンダリ画面となる表示モードを選択するための操作子として表示される。以下では、第1表示領域DA1がプライマリ画面及び第2表示領域DA2がセカンダリ画面となる2画面モードに対して、第2表示領域DA2がプライマリ画面及び第1表示領域DA1がセカンダリ画面となる2画面モードを区別して説明する場合には「反転2画面モード」と称する。
【0055】
なお、現在の表示モードに対応する表示モード切替アイコンは、他の表示モード切替アイコンと区別可能な表示態様で表示される。ここでは、表示モード切替アイコンC11が現在の表示モードであることがわかるように、他の表示モード切替アイコンC12、C13に対して強調表示されている。
【0056】
図5(C)は、使用形態が「Clamshell」(表示モード(c-1)、表示モード(e)、表示モード(e´)など)のときに表示される切替メニューM2を示している。切替メニューM2には、表示モード切替アイコンC21、表示モード切替アイコンC22、及び表示モード切替アイコンC23が表示される。表示モード切替アイコンC21は、1画面モード(表示モード(e)及び表示モード(e´))を選択するための操作子として表示される。表示モード切替アイコンC22は、2画面モード(表示モード(c-1))で第1表示領域DA1がプライマリ画面、第2表示領域DA2がセカンダリ画面となる表示モードを選択するための操作子として表示される。表示モード切替アイコンC23は、2画面モード(表示モード(c-1))で第2表示領域DA2がプライマリ画面、第1表示領域DA1がセカンダリ画面となる表示モード(即ち、反転2画面モード)を選択するための操作子として表示される。
【0057】
なお、図5(B)に示す切替メニューM1と同様に、現在の表示モードに対応する表示モード切替アイコンは、他の表示モード切替アイコンと区別可能な表示態様で表示される。ここでは、表示モード切替アイコンC21が現在の表示モードであることがわかるように、他の表示モード切替アイコンC22、C23に対して強調表示されている。
【0058】
ユーザは、切替メニューM1または切替メニューM2に表示されている表示モード切替アイコンのいずれかを任意に選択することが可能である。表示モード切替アイコンのいずれかをユーザが選択した場合、切替メニューの表示は終了される。或いは、切替メニューM1または切替メニューM2が表示されてから所定時間(例えば、3~5秒)経過してもユーザがいずれの表示モード切替アイコンを選択しなかった場合、切替メニューの表示は終了される。また、切替メニューの右上の閉じるボタン「×」に対してユーザが操作した場合、ポップアップされている切替メニューの画面の外側をユーザが操作した場合、または情報処理装置10の向きが変更された場合、切替メニューの表示は終了される。なお、キーボード30が接続されている状態では、第1表示領域DA1のみ表示が有効となるハーフ画面モード(表示モード(c-2)に固定されるため、切替メニューは表示されない。
【0059】
なお、1画面モードと2画面モードとを切り替えるためのUIは、図5に示す例に限定されるものではなく、任意のUIを用いることができる。例えば、操作されるごとに1画面モードと2画面モードとが交互に切り替わるアイコン、または、操作されるごとに1画面モードと2画面モードと反転2画面モードとが順番に切り替わるアイコンがタスクバーB2に表示されてもよい。
【0060】
(1画面モードと2画面モードの切り替え時の表示制御)
次に、1画面モードと2画面モード(或いは、反転2画面モード)の切り替え時の表示制御について説明する。なお、以下の説明において、2画面モードと反転2画面モードとを特に区別しない場合は、2画面モードと総称する。まず、1画面モードから2画面モードへ切り替えた時の表示例について説明する。
【0061】
情報処理装置10は、1画面モードから2画面モードに遷移した場合、2画面のうちのプライマリ画面に、実行中のアプリケーション(以下、単に「アプリ」と称する)のウィンドウのうちのアクティブウィンドウを表示させ、セカンダリ画面に非アクティブウィンドウのサムネイル画像を表示させる。アクティブウィンドウとは、現在選択されユーザの操作対象となっているウィンドウであり、ディスプレイ150の最前面に表示されているウィンドウのことである。プライマリ画面に表示させるアクティブウィンドウは、2画面モードへ遷移する直前の1画面モードのときにアクティブウィンドウとして表示されていたウィンドウである。一方、非アクティブウィンドウとは、2画面モードへ遷移する直前の1画面モードのときのアクティブウィンドウ以外のウィンドウである。以下では、非アクティブウィンドウのサムネイル画像が表示されるウィンドウを「サムネイルウィンドウ」とも称する。
【0062】
図6は、本実施形態に係る2画面モードの表示例を示す図である。ここでは、図4に示す表示モード(c-1)における2画面モードの表示例を示している。クラムシェル型のPCの一般的な2画面モードでの使用形態であり、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とが横向きで上下に縦に並ぶ向きである。表示領域が横向きとは、長方形の表示領域の4辺のうちの長辺が横方向、短辺が縦方向になる向きである。縦は垂直(上下)方向に対応し、横は水平(左右)方向に対応する。垂直方向は、典型的には鉛直方向である。すなわち、第1表示領域DA1の表示の向きにおいて下側となる端辺が、第2表示領域DA2の表示の向きにおいて上側となる端辺側となるように、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とが配置されている。ここでは、第1表示領域DA1がプライマリ画面に対応し、第2表示領域DA2がセカンダリ画面に対応する。なお、反転2画面モードの場合には、第2表示領域DA2がプライマリ画面、第1表示領域DA1がセカンダリ画面となる。
【0063】
情報処理装置10は、1画面モードから2画面モードに遷移したときに、1画面モードで実行中のアプリのアクティブウィンドウを第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる。例えば、情報処理装置10は、1画面モードで表示領域DAに表示されていたアクティブウィンドウを、2画面モードに遷移すると第1表示領域DA1の表示領域全体にアクティブウィンドウとして最前面に表示(全画面表示)させる。また、情報処理装置10は、1画面モードで非アクティブウィンドウであったウィンドウを、2画面モードに遷移すると第1表示領域DA1のアクティブウィンドウが表示されている最前面の後ろのレイヤに、1画面モードのときのレイヤ関係(ウィンドウの重なり順)を維持した状態で対応させる。よって、第1表示領域DA1では、アクティブウィンドウが全画面表示され、非アクティブウィンドウはアクティブウィンドウの後ろのレイヤに存在するものの表示はされない(ユーザからは見えない)状態となる。
【0064】
また、情報処理装置10は、1画面モードから2画面モードに遷移すると、1画面モードで非アクティブウィンドウであったウィンドウのサムネイル画像を生成して第2表示領域DA2(セカンダリ画面)にサムネイルウィンドウを表示させる。非アクティブウィンドウが複数ある場合には、情報処理装置10は、複数の非アクティブウィンドウのサムネイル画像が並ぶサムネイルウィンドウを第2表示領域DA2に表示させる。ユーザの操作(例えば、タップ操作)によりいずれかのサムネイル画像が選択された場合、情報処理装置10は、第2表示領域DA2に表示させていたサムネイルウィンドウを閉じて(非表示にして)、選択されたサムネイル画像に対応する非アクティブウィンドウをアクティブウィンドウとして第2表示領域DA2に表示させる。具体的には一例として、情報処理装置10は、選択されたサムネイル画像に対応する非アクティブウィンドウを第1表示領域DA1から第2表示領域DA2へ移動させた上で、アクティブウィンドウとして最大化して表示(第2表示領域DA2内で全画面表示)させる。
【0065】
例えば、サムネイルウィンドウには、一又は複数のウィンドウのサムネイル画像(縮小画像)が並べられて表示される。サムネイルウィンドウの上端には、タイトルバーB1が表示される。タイトルバーB1の右端の閉じるボタン「×」は、サムネイルウィンドウを閉じるための操作子として表示されている。ユーザは、このタイトルバーB1の閉じるボタン「×」に対して操作(例えば、タップ操作)することで、サムネイル画像のすべてを閉じる(非表示にする)ことも可能である。
【0066】
なお、第1表示領域DA1でアクティブウィンドウの後ろのレイヤに存在する非アクティブウィンドウ(すなわち、第2表示領域DA2にサムネイル画像が表示される非アクティブウィンドウの本体(実ウィンドウ))は、アクティブウィンドウの背面に隠れるように同サイズで優先順に従って重ねて配置されてもよいし、アクティブウィンドウより小さいサイズで優先順に従って重ねて配置されてもよい。また、非アクティブウィンドウ(すなわち、第2表示領域DA2でサムネイル画像が表示される非アクティブウィンドウの本体(実ウィンドウ))は、一旦全て最小化(例えば、Windows(登録商標)ではタスクバー上にアイコンのみが存在する状態)されてもよいし、或いはサムネイルウィンドウが半透過(シースルー)表示でない場合には、その背面に配置されても構わない。要するに、第2表示領域DA2でサムネイル画像が表示される非アクティブウィンドウの本体(実ウィンドウ)は、一旦ユーザから見えないように処理されればよい。そして、第2表示領域DA2には、その後サムネイルウィンドウで選択されたサムネイル画像のアプリのウィンドウがアクティブウィンドウとして最前面に表示される。
【0067】
また、第2表示領域DA2の下端に表示されているタスクバーB2は、図5に示すタスクバーB2に対応し、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2に共通のタスクバーとして1か所に表示されている。なお、タスクバーB2が表示される位置は、第1表示領域DA1または第2表示領域DA2の左端または右端としてもよいし、第1表示領域DA1の上端としてもよい。また、前述したように第1表示領域DA1と第2表示領域DA2のそれぞれにタスクバーが表示されてもよい。タスクバーが表示される位置がいずれであっても本発明の適用を制限するものではない。
【0068】
このように、1画面モードから2画面モードに遷移すると、第1表示領域DA1(プライマリ画面)には1画面モードで表示領域DAに表示されていたアクティブウィンドウが表示され、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)にはサムネイルウィンドウが表示される。また、第2表示領域DA2に表示されていたサムネイルウィンドウ内のサムネイル画像のいずれかが選択されると、選択されたサムネイル画像に対応する非アクティブウィンドウがアクティブウィンドウとして第2表示領域DA2に表示される。
【0069】
なお、1画面モードから2画面モードに遷移すると、第1表示領域DA1(プライマリ画面)には1画面モードで表示領域DAに表示されていたアクティブウィンドウが表示されるが、アクティブウィンドウが無い場合には、1画面モードで表示領域DAに表示されていたウィンドウのうち最も表示優先度の高いウィンドウが第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示される。最も表示優先度の高いウィンドウとは、典型的にはアクティブウィンドウであるが、アクティブウィンドウであるか否かにかかわらず、表示されているウィンドウのうち最上位のレイヤに位置するウィンドウである。例えば、表示領域DAにおいてウィンドウ以外の箇所に対して操作したときにはアクティブウィンドウが無い状態となるが、1画面モードから2画面モードに遷移すると、第1表示領域DA1(プライマリ画面)には、アクティブウィンドウであるか否かにかかわらず、表示されているウィンドウのうち最上位のレイヤに位置するウィンドウが表示される。但し、説明を分かりやすくするために、以下の説明において、最も表示優先度の高いウィンドウのことを、「アクティブウィンドウ」と記載して説明する。
【0070】
ここで、2画面モードへ切り替える前の1画面モードにおいて、実行中のアプリのウィンドウの全てが非表示になることがある。1画面モードにおいてウィンドウの全てが非表示の状態とは、表示領域DAにウィンドウが一つも表示されていない状態であり、例えば、ウィンドウの全てが最小化されている状態が含まれる。このウィンドウの全てが非表示の状態では当然アクティブウィンドウが表示されていないため、1画面モードから2画面モードへ切り替えた場合には、切り替え後の2画面モードにおいて第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウが無い。そのため、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウが第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示される。
【0071】
図7は、本実施形態に係る1画面モードから2画面モードへの切り替え時の表示制御の一例を示す図である。図7の(A)は、図4に示す表示モード(e)または(e´)に相当する表示画面の例であり、1画面モードの表示領域DAに実行中の複数のアプリのウィンドウが表示されている。例えば、実行中の複数のアプリのウィンドウの全てが最小化されると、図7の(B)に示すように、表示領域DAに表示されていた複数のウィンドウが最小化されて非表示となる。
【0072】
この表示領域DAに表示されていたウィンドウが最小化された状態で、1画面モードから2画面モードへの切り替えが行われると、切り替え前の1画面モードにおいてアクティブウィンドウが表示されていないため、切り替え後の2画面モードの第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがない。そのため、図7の(C)に示すように、第1表示領域DA1(プライマリ画面)には実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウが表示され(最小化されたウィンドウが復元されて表示され)、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)にはサムネイルウィンドウが表示される。
【0073】
ここで、第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されるウィンドウは、例えば、実行中のアプリのウィンドウのうち予め設定された優先度が高いウィンドウである。優先度が高いウィンドウとは、例えば、2画面モードへ切り替わる前の1画面モードにおいて最後に最小化されたウィンドウである。
【0074】
なお、優先度にかかわらず、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウがランダムに選択されて第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されてもよい。
【0075】
また、第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されるウィンドウは、例えば、アクティブウィンドウとして表示される。また、第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されるウィンドウは、例えば、第1表示領域DA1の表示領域全体に最大化して表示される。
【0076】
一方、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されるサムネイルウィンドウは、実行中のアプリのウィンドウ(最小化されたウィンドウ)のうち第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されたウィンドウ以外のウィンドウ(最小化されたウィンドウ、非アクティブウィンドウ)のサムネイル画像が並ぶサムネイルウィンドウである。なお、このときのサムネイル画像は、最小化される直前のウィンドウの表示内容に基づいて生成される。
【0077】
図7の(D)に示すように、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されているサムネイルウィンドウのサムネイル画像のいずれかが、ユーザの操作(例えば、タップ操作)により選択された場合、図7の(E)に示すように、選択されたサムネイル画像に対応する非アクティブウィンドウが最小化されたウィンドウであってもアクティブウィンドウとして第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示される。具体的には、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されていたサムネイルウィンドウが閉じて(非表示になり)、選択されたサムネイル画像に対応する最小化されたウィンドウが復元されて、アクティブウィンドウとして第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示される。例えば、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されるウィンドウは、第2表示領域DA2の表示領域全体に最大化して表示される。
【0078】
なお、図7では、1画面モードから2画面モードへの切り替え時の表示制御の例を示したが、1画面モードから反転2画面モードへの切り替え時も、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2とプライマリ画面及びセカンダリ画面との対応関係が異なるだけで、同様の表示制御となる。
【0079】
次に、2画面モードと反転2画面モードとの切り替え時の表示制御について説明する。2画面モードから反転2画面モードへ切り替える前に、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されていたウィンドウの全てが最小化または閉じられた(クローズされた)場合、切り替え後の第1表示領域DA1(セカンダリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウが無い。この場合、第1表示領域DA1(セカンダリ画面)にはサムネイルウィンドウが表示される。
【0080】
図8は、本実施形態に係る2画面モードから反転2画面モードへの切り替え時の表示制御の第1例を示す図である。図8の(A)は、2画面モードで第1表示領域DA1(プライマリ画面)と第2表示領域DA2(セカンダリ画面)とのそれぞれに、実行中のアプリのウィンドウが表示されている例を示している。ここで、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されているウィンドウの全てが最小化または閉じられた(クローズされた)場合、図8の(B)に示すように、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されていたウィンドウが最小化または閉じられて(クローズされて)非表示となる。
【0081】
この第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されていたウィンドウが非表示の状態で、2画面モードから反転2画面モードへの切り替えが行われると、切り替え後の第2表示領域DA2(プライマリ画面)には、図8の(C)に示すように、切り替え前の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されていたウィンドウが表示される。一方、切り替え前の第2表示領域DA2(セカンダリ画面)にウィンドウが表示されていないため、切り替え後の第1表示領域DA1(セカンダリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがない。そのため、切り替え後の第1表示領域DA1(セカンダリ画面)には、図8の(C)に示すようにサムネイルウィンドウが表示される。
【0082】
ここで、第1表示領域DA1(セカンダリ画面)に表示されるサムネイルウィンドウは、実行中のアプリのウィンドウのうち第2表示領域DA2(プライマリ画面)に表示されたウィンドウ以外のウィンドウ(切り替え前の第2表示領域DA2(セカンダリ画面)で最小化されたウィンドウ、及び切り替え前の第1表示領域DA1(プライマリ画面)の非アクティブウィンドウなど)のサムネイル画像が並ぶサムネイルウィンドウである。
【0083】
また、2画面モードから反転2画面モードへ切り替える前に、第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されていたウィンドウの全てが最小化または閉じられた(クローズされた)場合、切り替え後の第2表示領域DA2(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウが無い。この場合、第2表示領域DA2(プライマリ画面)には、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウが表示される。
【0084】
図9は、本実施形態に係る2画面モードから反転2画面モードへの切り替え時の表示制御の第2例を示す図である。図9の(A)は、2画面モードで第1表示領域DA1(プライマリ画面)と第2表示領域DA2(セカンダリ画面)とのそれぞれに、実行中のアプリのウィンドウが表示されている例を示している。ここで、第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されているウィンドウの全てが最小化または閉じられた(クローズされた場合、図9の(B)に示すように、第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されていたウィンドウが最小化または閉じられて(クローズされて)非表示となる。
【0085】
この第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されていたウィンドウが非表示の状態で、2画面モードから反転2画面モードへの切り替えが行われると、切り替え後の第1表示領域DA1(セカンダリ画面)には、図9の(C)に示すように、切り替え前の第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されていたウィンドウが表示される。一方、切り替え前の第1表示領域DA1(プライマリ画面)にウィンドウが表示されていないため、切り替え後の第2表示領域DA2(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがない。そのため、切り替え後の第2表示領域DA2(プライマリ画面)には、図9の(C)に示すように、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウが表示される。
【0086】
ここで、第2表示領域DA2(プライマリ画面)に表示されるウィンドウは、例えば、実行中のアプリのうち予め設定された優先度が高いウィンドウである。優先度が高いウィンドウとは、例えば、反転2画面モードへ切り替わる前の2画面モードにおいて最後に最小化されたウィンドウである。
【0087】
また、図8及び図9では、2画面モードから反転2画面モードへの切り替え時の表示制御の例を示したが、反転2画面モードから2画面モードへの切り替え時も、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2とプライマリ画面及びセカンダリ画面との対応関係が異なるだけで、同様の表示制御となる。
【0088】
なお、図8及び図9を参照して、切り替え前のセカンダリ画面に表示されているウィンドウの全てが最小化または閉じられた(クローズされた)場合に、切り替え後のセカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウが無いためサムネイルウィンドウを表示させる例と、切り替え前のプライマリ画面に表示されているウィンドウの全てが最小化または閉じられた(クローズされた)場合に、切り替え後のプライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウが無いため優先度が高いウィンドウ表示させる例を説明した。この例では、切り替え後のセカンダリ画面または切り替え後のプライマリ画面にウィンドウを仮に表示させないとしても、切り替え前もウィンドウが表示されていないため違和感としては少ない。しかしながら、例えば、上述した画面モードの切り替え処理を行う本実施形態の機能とは異なる他の機能を用いて、第1表示領域DA1または第2表示領域DA2に表示されているウィンドウの状態が変化した場合には、その状態の変化を上述した画面モードの切り替え処理を行う機能で把握できない場合がある。例えば、他の機能とは、Windows(登録商標)におけるウィンドウのスナップ機能や、他のアプリのウィンドウを制御する機能である。切り替え前のセカンダリ画面またはプライマリ画面に表示されているウィンドウの全てが最小化または閉じられた(クローズされた)後に、例えばWindows(登録商標)におけるウィンドウのスナップ機能によりウィンドウが表示されてしまった場合に、切り替え後のセカンダリ画面または切り替え後のプライマリ画面にウィンドウが仮に表示されないとすると違和感がある。そのため、本実施形態の機能を用いて、切り替え後のセカンダリ画面または切り替え後のプライマリ画面にサムネイルウィンドウまたは優先度が高いウィンドウを表示させることで、違和感を抑制することができる。
【0089】
(情報処理装置10の構成)
以下、情報処理装置10の具体的な構成について説明する。
図10は、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、通信部11と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶部13と、スピーカ14と、表示部15と、カメラ16と、第1加速度センサ161と、第2加速度センサ162と、ホールセンサ17と、制御部18とを備えている。これらの各部は、バスなどを介して通信可能に接続されている。
【0090】
通信部11は、例えば、複数のイーサネット(登録商標)ポートや複数のUSB(Universal Serial Bus)等のデジタル入出力ポート、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)等の無線通信を行う通信デバイス等を含んで構成される。例えば、通信部11は、Bluetooth(登録商標)を用いて、前述の外付けのキーボード30などと通信することが可能である。
【0091】
RAM12には、制御部18により実行される処理のプログラムやデータが展開され、適宜、各種データの保存または消去が行われる。例えば、RAM12は、ディスプレイ150の表示用のビデオメモリ(V-RAM)としても機能する。一例として、RAM12は、ディスプレイ150を1画面モードで制御する際の表示領域DAに表示されるデータのビデオメモリとして機能する。また、RAM12は、ディスプレイ150を2画面モードで制御する際の第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2に表示されるデータのビデオメモリとして機能する。また、RAM12には、実行中のアプリの情報や、実行中のアプリのうちの使用中のアプリ(アクティブウィンドウのアプリ)、それ以外の非アクティブウィンドウのアプリの情報、各ウィンドウがどの表示領域に表示されているかの情報などを記憶する。なお、RAM12は、揮発性メモリであるため、RAM12への給電が停止されるとデータを保持しない。RAM12への給電が停止される際に保持が必要なデータは、記憶部13に移される。
【0092】
記憶部13は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Resad Only Memory)、Flash-ROMなどのいずれか一つ又は複数を含んで構成される。例えば、記憶部13には、BIOS(Basic Input Output System)のプログラムや設定データ、OS(Operating System)やOS上で動作するアプリのプログラム、及びアプリで使用される各種のデータなどが保存される。
スピーカ14は、電子音や音声などを出力する。
【0093】
表示部15は、ディスプレイ150とタッチセンサ155とを備えている。ディスプレイ150は、前述したように、第1筐体101と第2筐体102との相対的な回動による開き角θに合わせて屈曲可能なフレキシブルディスプレイである。ディスプレイ150は、制御部18の制御に応じて、図4を参照して説明した各表示モードに対応する表示を行う。タッチセンサ155は、ディスプレイ150の画面上に設けられており、画面に対するタッチ操作を検出する。例えば、タッチセンサ155は、1画面モードの際には、表示領域DAに対するタッチ操作を検出する。また、タッチセンサ155は、2画面モードの際には、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2の一方または両方に対するタッチ操作を検出する。タッチ操作には、タップ操作、スライド操作、フリック操作、スワイプ操作、ピンチ操作などが含まれる。タッチセンサ155は、タッチ操作を検出し、検出した操作に基づく操作情報を制御部18へ出力する。
【0094】
カメラ16は、レンズ及び撮像素子などを含んで構成されている。カメラ16は、制御部18の制御に応じて、画像(静止画や動画)を撮像し、撮像した画像のデータを出力する。
【0095】
第1加速度センサ161は、第1筐体101の内部に設けられており、第1筐体101の向き及び向きの変化を検出する。例えば、第1表示領域DA1の長手方向に平行な方向をX1方向、短手方向に平行な方向をY1方向、X1方向及びY1方向に垂直な方向をZ1方向とすると、第1加速度センサ161は、X1方向、Y1方向、及びZ1方向のそれぞれの加速度を検出し、検出結果を制御部18へ出力する。
【0096】
第2加速度センサ162は、第2筐体102の内部に設けられており、第2筐体102の向き及び向きの変化を検出する。例えば、第2表示領域DA2の長手方向に平行な方向をX2方向、短手方向に平行な方向をY2方向、X2方向及びY2方向に垂直な方向をZ2方向とすると、第2加速度センサ162は、X2方向、Y2方向、及びZ2方向のそれぞれの加速度を検出し、検出結果を制御部18へ出力する。
【0097】
ホールセンサ17は、キーボード30の接続を検出するために設けられている。例えば、第2筐体102の第2表示領域DA2の上にキーボード30が載置されると、キーボード30の底面の内部に設けられたマグネットが接近することにより磁界が変化し、ホールセンサ17の検出値(出力値)が変化する。つまり、ホールセンサ17は、キーボード30が載置されているか否かによって異なる検出結果を出力する。
【0098】
制御部18は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロコンピュータ(Microcomputer)等のプロセッサを含んで構成されており、それらが記憶部13等に記憶されたプログラム(BIOSや、OS、OS上で動作するアプリなどの各種プログラム)を実行することにより各種の機能を実現する。例えば、制御部18は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、情報処理装置10の姿勢(向き)を検出する。また、制御部18は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、開状態であるか又は閉状態であるか、及び開状態の場合に折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるかなどを検出する。
【0099】
また、制御部18は、ユーザによる表示モード切替操作(例えば、図5に示す表示モード切替アイコンに対する操作)を検出する。また、制御部18は、ホールセンサ17の検出結果に基づいて、キーボード30との接続を検出する。なお、このキーボード30との接続とは、第2表示領域DA2の上へのキーボード30の載置のことを指しており、通信の接続のことを指すものではない。キーボード30との通信の接続については、制御部18は、Bluetooth(登録商標)の機能などを用いて検出する。
【0100】
また、制御部18は、システムの状態、情報処理装置10の姿勢(向き)、開状態であるか又は閉状態であるか、及び開状態の場合に折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるか、ユーザによる表示モード切替操作(図5参照)、キーボード30との接続などを検出することによって、図4、及び図7~9を参照して説明したディスプレイ150の表示の制御を行う。
【0101】
次に、制御部18が実行する処理のうちの表示制御処理に関連する機能構成について説明する。
図11は、本実施形態に係る表示制御処理に関連する機能構成の一例を示すブロック図である。制御部18は、システム処理部181と、検出処理部182と、表示処理部183とを備えている。ここで、システム処理部181は、例えばOS又はBIOSなどに基づいてCPUが処理を実行する機能構成である。また、検出処理部182は、例えばOS又はBIOSなどの処理を実行するCPUとは別のマイクロコンピュータが各種検出処理を実行する機能構成である。表示処理部183は、例えばOS上で動作するプログラムに基づいてCPUが処理を実行する機能構成である。
【0102】
システム処理部181は、OSを起動するとともに、OS上で動作するドライバやアプリなどの各種プログラムを実行する。また、システム処理部181は、実行アプリ情報生成部1811を備えている。実行アプリ情報生成部1811は、実行中のアプリの識別情報(例えば、アプリID)及び実行中のアプリのうちユーザによって使用中のアプリ(すなわち、ウィンドウがアクティブなアプリ)を示す情報などを含むアプリ情報を生成する。また、実行アプリ情報生成部1811は、実行中のアプリのウィンドウの状態を示すウィンドウ情報を生成する。ウィンドウの状態とは、アクティブウィンドウであるか否か、及びウィンドウのサイズ(最小化、最大化など)などである。実行アプリ情報生成部1811は、生成したアプリ情報及びウィンドウ情報をRAM12に記憶させて保持する。
【0103】
検出処理部182は、情報処理装置10の状態を検出する機能構成として、開閉検出部1821と、姿勢検出部1822と、接続検出部1823とを備えている。開閉検出部1821は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、情報処理装置10が開状態であるか閉状態であるかを検出する。また、開閉検出部1821は、情報処理装置10が開状態である場合、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、第1筐体101と第2筐体102との開き角θを検出する。そして、開閉検出部1821は、検出した開き角θに基づいて、折れ曲がった状態(Bent form)であるか或いは平面の状態(Flat form)であるかを検出する。姿勢検出部1822は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、情報処理装置10の姿勢(向き)を検出する。接続検出部1823は、キーボード30との接続を検出する。例えば、接続検出部1823は、ホールセンサ17の検出結果に基づいて、第2表示領域DA2の上にキーボード30が載置されているか否かを検出することにより、キーボード30との接続を検出する。検出処理部182は、開閉検出部1821、姿勢検出部1822、及び接続検出部1823による検出結果(情報処理装置10の状態)を表示処理部183へ出力する。
【0104】
また、検出処理部182は、情報処理装置10に対する操作を検出する機能構成として、操作検出部1824を備えている。操作検出部1824は、ディスプレイ150の画面上に設けられているタッチセンサ155から出力される操作情報に基づいて、ユーザの操作を検出する。例えば、操作検出部1824は、表示モードの切り替えが可能な切替メニュー画面(図5参照)に対するユーザの操作に基づく操作情報を取得し、取得した操作情報に基づいて、ユーザが表示モードを切り替える表示モード切替操作を検出する。検出処理部182は、検出したユーザの操作情報を表示処理部183へ出力する。
【0105】
表示処理部183は、検出処理部182から取得する情報処理装置10の開閉状態および姿勢(向き)、ユーザの操作などに基づいて、表示モードを判定して切り替える。また、表示処理部183は、システム処理部181から取得するアプリ情報に基づいて、実行中のアプリのウィンドウ(アクティブウィンドウ及び非アクティブウィンドウ)の表示を表示モードに応じて制御する。具体的には、表示モード判定部1831と、表示モード切替部1832と、サムネイル生成部1833と、表示制御部1834とを備える。
【0106】
表示モード判定部1831は、検出処理部182により検出された情報処理装置10の状態またはユーザの操作についての検出結果に基づいて、表示モードを判定する判定処理を行う。例えば、表示モード判定部1831は、情報処理装置10の開閉状態の検出結果、開状態である場合に折れ曲がった状態(Bent form)であるか或いは平面の状態(Flat form)であるかの検出結果、情報処理装置10の姿勢(向き)の検出結果、ユーザの操作情報を検出処理部182から取得する。そして、表示モード判定部1831は、検出処理部182から取得した各検出結果及び操作情報に基づいて、図4を参照して説明した表示モードを判定する。
【0107】
表示モード切替部1832は、表示モード判定部1831により判定された表示モードに基づいて、図4を参照して説明した表示モードに切り替える表示モード切替処理を行う。例えば、表示モード切替部1832は、表示モード判定部1831により判定された表示モードに基づいて、1画面モードと2画面モード(或いは反転2画面モード)との切替、各表示領域の向き、各表示領域の表示内容などの表示モードを設定する。
【0108】
サムネイル生成部1833は、実行中のアプリのウィンドウのうちの非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像を生成する。このサムネイル画像は、セカンダリ画面にサムネイルウィンドウに表示させるためのものである(図6参照)。
【0109】
表示制御部1834は、表示モード切替部1832によって設定された表示モードに従って、各表示領域へ表示させるアプリのウィンドウやサムネウィンドウの表示データを出力して表示させる。
【0110】
例えば、表示制御部1834は、表示モード切替部1832により1画面モードから2画面モードに切り替えた場合、1画面モードにおいて表示領域DAに表示されていたアクティブウィンドウを第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる。また、表示制御部1834は、表示モード切替部1832により1画面モードから2画面モードに切り替えた場合、1画面モードにおけるアクティブウィンドウ以外の非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像が含まれるサムネイルウィンドウを第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示させる。なお、反転2画面モードの場合には、表示制御部1834は、第2表示領域DA2(プライマリ画面)にアクティブウィンドウを表示させ、第1表示領域DA1(セカンダリ画面)にサムネイルウィンドウを表示させる。
【0111】
また、表示制御部1834は、2画面モードに切り替わる前の1画面モードにおいて、実行中のアプリのウィンドウの全てが最小化されていた場合には、2画面モードに切り替える際に、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる(図7の(b)、(c)参照)。即ち、表示制御部1834は、1画面モードから2画面モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウ(1画面モードにおけるアクティブウィンドウ)がない場合、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを第1表示領域DA1に表示させる。
【0112】
このとき、表示制御部1834は、例えば、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って、アクティブウィンドウとして第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる。例えば、優先度は、1画面モードにおいてウィンドウが最小化されたのが遅い順に優先度が高くなるように設定されている。表示制御部1834は、例えば、2画面モードへ切り替わる前の1画面モードにおいて最後に最小化されたウィンドウを、アクティブウィンドウとして第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる。
【0113】
なお、表示制御部1834は、2画面モードに切り替わる前の1画面モードにおいて、実行中のアプリのウィンドウの全てが最小化されていた場合には、2画面モードに切り替える際に、第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させたアプリのウィンドウ以外の非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像が含まれるサムネイルウィンドウを第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示させる。
【0114】
また、表示制御部1834は、2画面モードにおいてセカンダリ画面に表示されているサムネイル画像のいずれかが選択された場合、選択されたサムネイル画像に対応する非アクティブウィンドウ(最小化されたウィンドウも含む)をアクティブウィンドウとしてセカンダリ画面に表示させる。例えば、表示制御部1834は、選択されたサムネイル画像に対応する非アクティブウィンドウをアクティブウィンドウとしてセカンダリ画面に最大化して表示させる。
【0115】
また、表示制御部1834は、2画面モードにおいて実行中のアプリのウィンドウのうち第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示されているウィンドウの全てが最小化された状態で、2画面モードから反転2画面モードへの切り替えが行われた場合、切り替え後の第1表示領域DA1(セカンダリ画面)にサムネイルウィンドウを表示させる。即ち、表示制御部1834は、2画面モードから反転2画面モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の第1表示領域DA1(セカンダリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、切り替え後の第1表示領域DA1(セカンダリ画面)にサムネイルウィンドウを表示させる。なお、反転2画面モードから2画面モードへの切り替えが行われた際も同様に、表示制御部1834は、切り替え後の第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、切り替え後の第2表示領域DA2(セカンダリ画面)にサムネイルウィンドウを表示させる。
【0116】
また、表示制御部1834は、2画面モードから反転2画面モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の第2表示領域DA2(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って第2表示領域DA2(プライマリ画面)に表示させる。なお、反転2画面モードから2画面モードへの切り替えが行われた際も同様に、表示制御部1834は、切り替え後の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる。例えば、優先度は、1画面モードにおいてウィンドウが最小化されたのが遅い順に優先度が高くなるように設定されている。
【0117】
次に、制御部18が実行する表示制御処理の動作について説明する。
まず、図12を参照して、1画面モードから2画面モードへの切り替えが行われたときの表示制御処理の動作について説明する。
図12は、本実施形態に係る1画面モードから2画面モードへの切り替え時の表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0118】
(ステップS101)制御部18は、1画面モードから2画面モードへの切り替えを行うか否かを判定する。制御部18は、1画面モードから2画面モードへの切り替えを行わないと判定した場合(NO)、1画面モードを継続し、再びステップS101の処理を行う。一方、制御部18は、1画面モードから2画面モードへの切り替えを行うと判定した場合(YES)、表示領域DAを第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けた2画面モードへ切り替え、ステップS103の処理に進む。
【0119】
(ステップS103)制御部18は、切り替え後の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがあるか否かを判定する。例えば、制御部18は、切り替え前の1画面モードでアクティブウィンドウが表示されていた場合、切り替え後の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがあると判定する。制御部18は、切り替え後の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがあると判定した場合(YES)、ステップS105の処理へ進む。一方、制御部18は、切り替え後の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがないと判定した場合(NO)、ステップS107の処理へ進む。
【0120】
(ステップS105)制御部18は、2画面モードに切り替える直前に1画面モードで表示されていたアクティブウィンドウを、切り替え後の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示(例えば、プライマリ画面に全画面表示)させる。そして、ステップS109の処理へ進む。
【0121】
(ステップS107)制御部18は、予め設定された優先度に従って、実行中のアプリのウィンドウのうち優先度が高いウィンドウ(例えば、最後に最小化されたウィンドウ)を、切り替え後の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示(例えば、全画面表示)させる。そして、ステップS109の処理へ進む。
【0122】
(ステップS109)制御部18は、実行中のアプリのウィンドウのうち第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示されていない非アクティブウィンドウ(最小化されたウィンドウも含む)に対応するサムネイル画像が含まれるサムネイルウィンドウを第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示させる。
【0123】
なお、1画面モードから反転2画面モードへの切り替えが行われたときには、図12を参照して説明した処理において、第1表示領域DA1に代えて第2表示領域DA2がプライマリ画面となり、第2表示領域DA2に代えて第1表示領域DA1がセカンダリ画面となる。
【0124】
次に、図13を参照して、2画面モードでサムネイル画像が選択されたときの表示制御処理の動作について説明する。
図13は、本実施形態に係るサムネイル画像が選択されたときの表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0125】
(ステップS201)制御部18は、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示させているサムネイル画像のいずれかが選択されたか否かを判定する。制御部18は、サムネイル画像が選択されていないと判定した場合(NO)、ステップS203の処理に進む。一方、制御部18は、サムネイル画像のいずれかが選択されたと判定した場合(YES)、ステップS207の処理に進む。
【0126】
(ステップS203)制御部18は、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示させているサムネイルウィンドウのタイトルバーに表示されている閉じるボタンに対して操作がされたか否かを判定する。制御部18は、閉じるボタンに対して操作がされたと判定した場合(YES)、ステップS205の処理に進む。一方、制御部18は、閉じるボタンに対して操作がされていないと判定した場合(NO)、ステップS201の処理に戻る。
【0127】
(ステップS205)制御部18は、ステップS203で閉じるボタンに対して操作がされたと判定した場合、サムネイルウィンドウを閉じて非表示にして、サムネイルウィンドウの表示制御処理を終了する。
【0128】
(ステップS207)制御部18は、ステップS201でサムネイル画像のいずれかが選択されたと判定した場合、サムネイルウィンドウを閉じて、ステップS209の処理に進む。
【0129】
(ステップS209)制御部18は、選択されたサムネイル画像に対応する非アクティブウィンドウ(最小化されたウィンドウも含む)をアクティブウィンドウとして、第2表示領域DA2(セカンダリ画面)に表示(例えば、全画面表示)させる。
【0130】
なお、反転2画面モードでサムネイル画像が選択されたときの表示制御処理は、図13を参照して説明した処理において、第1表示領域DA1に代えて第2表示領域DA2がプライマリ画面となり、第2表示領域DA2に代えて第1表示領域DA1がセカンダリ画面となる。
【0131】
次に、図14を参照して、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えが行われたときの表示制御処理の動作について説明する。
図14は、本実施形態に係る2画面モードと反転2画面モードとの切り替え時の表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0132】
(ステップS301)制御部18は、2画面モードから反転2画面モードへの切り替えを行うか否かを判定する。制御部18は、2画面モードから反転2画面モードへの切り替えを行うと判定した場合(YES)、ステップS305の処理に進む。一方、制御部18は、2画面モードから反転2画面モードへの切り替えを行わないと判定した場合(NO)、ステップS303の処理に進む。
【0133】
(ステップS303)制御部18は、反転2画面モードから2画面モードへの切り替えを行うか否かを判定する。制御部18は、反転2画面モードから2画面モードへの切り替えを行うと判定した場合(YES)、ステップS307の処理に進む。一方、制御部18は、反転2画面モードから2画面モードへの切り替えを行わないと判定した場合(NO)、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えを行わずに処理を終了する。
【0134】
(ステップS305)制御部18は、プライマリ画面を第1表示領域DA1から第2表示領域DA2へ入れ替え、切り替え前の第1表示領域DA1の表示を切り替え後の第2表示領域DA2の表示とする。また、制御部18は、セカンダリ画面を第2表示領域DA2から第1表示領域DA1へ入れ替え、切り替え前の第2表示領域DA2の表示を切り替え後の第1表示領域DA1の表示とする。そして、ステップS309の処理へ進む。
【0135】
(ステップS307)制御部18は、プライマリ画面を第2表示領域DA2から第1表示領域DA1へ入れ替え、切り替え前の第2表示領域DA2の表示を切り替え後の第1表示領域DA1の表示とする。また、制御部18は、セカンダリ画面を第1表示領域DA1から第2表示領域DA2へ入れ替え、切り替え前の第1表示領域DA1の表示を切り替え後の第2表示領域DA2の表示とする。そして、ステップS309の処理へ進む。
【0136】
以下の処理では、第1表示領域DA1がプライマリ画面で第2表示領域DA2がセカンダリ画面の場合と、第2表示領域DA2がプライマリ画面で第1表示領域DA1がセカンダリ画面の場合とがあるため、両方の場合を想定して、「プライマリ画面」及び「セカンダリ画面」を用いて説明する。
【0137】
(ステップS309)制御部18は、プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがあるか否かを判定する。制御部18は、プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがあると判定した場合(YES)、ステップS311の処理へ進む。一方、制御部18は、プライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがないと判定した場合(NO)、ステップS313の処理へ進む。
【0138】
(ステップS311)制御部18は、切り替え前にプライマリ画面に表示されていたウィンドウをプライマリ画面に表示させる。そして、ステップS315の処理へ進む。
【0139】
(ステップS313)制御部18は、予め設定された優先度に従って、実行中のアプリのうち優先度の高いウィンドウ(例えば、最後に最小化されたウィンドウ)をプライマリ画面に表示させる。そして、ステップS315の処理へ進む。
【0140】
(ステップS315)制御部18は、セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがあるか否かを判定する。制御部18は、セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがあると判定した場合(YES)、ステップS317の処理へ進む。一方、制御部18は、セカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがないと判定した場合(NO)、ステップS319の処理へ進む。
【0141】
(ステップS317)制御部18は、切り替え前にセカンダリ画面に表示されていたウィンドウをセカンダリ画面に表示させる。
【0142】
(ステップS319)制御部18は、実行中のアプリのウィンドウのうち、プライマリ画面に表示されていない非アクティブウィンドウ(最小化されたウィンドウも含む)に対応するサムネイル画像が含まれるサムネイルウィンドウをセカンダリ画面に表示させる。
【0143】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10は、折り畳み可能な1つのディスプレイ150と、少なくともプログラムを記憶する記憶部13(メモリの一例)と、記憶部13に記憶されたプログラムを実行する制御部18(例えば、CPU、GPU、マイクロコンピュータ等のプロセッサの一例)と、を備える。制御部18は、記憶部13に記憶されたプログラムを実行することにより、以下の各処理を行う。制御部18は、ディスプレイ150の画面領域を1つの表示領域として表示を制御する1画面モード(第1表示モードの一例)と、ディスプレイ150の画面領域を第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けて表示を制御する2画面モード(第2表示モードの一例)とを切り替える表示モード切替処理を行う。また、制御部18は、1画面モードから2画面モードに切り替える際に、1画面モードにおいて実行中のアプリ(アプリケーション)のウィンドウのうちのアクティブウィンドウ(最も表示優先度の高い第1ウィンドウの一例)を第1表示領域DA1に表示させ、1画面モードにおいて実行中のアプリのうちのアクティブウィンドウ以外の非アクティブウィンドウ(第2ウィンドウの一例)に対応するサムネイル画像を第2表示領域DA2に表示させる表示制御処理を行う。また、制御部18は、表示制御処理において、2画面モードに切り替わる前の1画面モードにおいて、実行中のアプリのウィンドウの全てが非表示に(例えば、最小化)されていた場合には、2画面モードに切り替える際に、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを第1表示領域DA1に表示させる。
【0144】
即ち、制御部18は、上記表示制御処理において、1画面モードから2画面モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の第1表示領域DA1に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って第1表示領域DA1に表示させる。
【0145】
これにより、情報処理装置10は、1画面モードから2画面モードへの切り替え後の2つの画面(表示領域)のいずれかが1つもウィンドウが表示されない状態になってしまうことを抑制できるため、1画面モードと2画面モードの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。
【0146】
例えば、制御部18は、上記表示制御処理において、2画面モードに切り替わる前の1画面モードにおいて、実行中のアプリのウィンドウの全てが非表示に(例えば、最小化)されていた場合には、2画面モードに切り替える際に、第1表示領域DA1に表示させたアプリのウィンドウ以外の非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像を第2表示領域DA2に表示させる。
【0147】
これにより、情報処理装置10は、1画面モードから2画面モードへの切り替え後に、一方の画面(表示領域)に表示させたアプリのウィンドウを除いたサムネイル画像を他方の画面(表示領域)に表示させることができる。
【0148】
また、例えば、制御部18は、上記表示制御処理において、2画面モードに切り替わる前の1画面モードにおいて、実行中のアプリのウィンドウの全てが非表示に(例えば、最小化)されていた場合には、2画面モードに切り替える際に、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従ってアクティブウィンドウとして第1表示領域DA1に表示させる。
【0149】
これにより、情報処理装置10は、1画面モードから2画面モードへの切り替え後の2つの画面(表示領域)のいずれかが実行中のアプリのウィンドウが1つも表示されない状態になってしまうことを抑制でき、優先度の高いアプリのウィンドウを表示させることができる。よって、1画面モードと2画面モードの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。
【0150】
また、制御部18は、上記表示モード切替処理において、2画面モードで第1表示領域DA1をプライマリ画面及び第2表示領域DA2をセカンダリ画面として表示を制御する表示モード(2画面モード)と、2画面モードで第2表示領域DA2をプライマリ画面及び第1表示領域DA1をセカンダリ画面として表示を制御する表示モード(反転2画面モード)とを切り替える表示領域の切り替えが可能である。そして、制御部18は、上記表示制御処理において、実行中のアプリのウィンドウのうち2画面モードでセカンダリ画面に表示されているウィンドウの全てが非表示に(例えば、最小化)された状態で上記表示領域の切り替え(2画面モードと反転2画面モードとの切り替え)が行われた場合、切り替え後のセカンダリ画面に非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像を表示させる。
【0151】
つまり、制御部18は、上記表示制御処理において、上記表示領域の切り替え(2画面モードと反転2画面モードとの切り替え)が行われた際に、切り替え後のセカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、切り替え後のセカンダリ画面に非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像を表示させる。
【0152】
これにより、情報処理装置10は、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際に、切り替え後のセカンダリ画面にサムネイル画像やアプリのウィンドウが1つもが表示されない状態になってしまうことを抑制できるため、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。
【0153】
また、制御部18は、上記表示制御処理において、上記表示領域の切り替え(2画面モードと反転2画面モードとの切り替え)が行われた際に、切り替え後のプライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従ってプライマリ画面に表示させる。
【0154】
これにより、情報処理装置10は、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際に、切り替え後のプライマリ画面にアプリのウィンドウが1つも表示されない状態になってしまうことを抑制できるため、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。
【0155】
ここで、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従ってアクティブウィンドウとして表示させる場合の優先度は、実行中のアプリのウィンドウが非表示に(例えば、最小化)されたのが遅い順に高くなるように予め設定されている。即ち、画面モードの切り替え後のプライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウが無い場合にプライマリ画面に表示される優先度が高いウィンドウは、例えば、2画面モードへ切り替わる前の1画面モードにおいて最後に非表示に(例えば、最小化)されたウィンドウである。
【0156】
これにより、情報処理装置10は、画面モードの切り替え前に使用していたアプリのウィンドウを優先して、切り替え後に表示させることができる。
【0157】
なお、上記の優先度は、実行中のアプリのウィンドウがアクティブウィンドウ化されたのが遅い順に高くなるように予め設定されてもよい。即ち、画面モードの切り替え後のプライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウが無い場合にプライマリ画面に表示される優先度が高いウィンドウは、例えば、2画面モードへ切り替わる前の1画面モードにおいて最後にアクティブ化(フォーカス)されたウィンドウであってもよい。
【0158】
これにより、情報処理装置10は、画面モードの切り替え前に使用していたアプリのウィンドウを優先して、切り替え後に表示させることができる。
【0159】
また、上記の優先度は、ユーザの使用頻度が高いアプリのウィンドウであるほど高くなるように設定されていてもよい。なお、使用頻度は、アプリの使用回数による頻度であってもよいし、使用時間による頻度であってもよい。また、使用頻度は、期間(例えば、最近の3カ月など)区切って集計されたものであってもよい。また、頻度は、時間帯によって区別して集計されたものであってもよく、時間帯によって優先度の高いアプリのウィンドウが異なってもよい。
【0160】
これにより、情報処理装置10は、画面モードの切り替え後に、ユーザがよく使用していたアプリのウィンドウを優先して表示させることができる。
【0161】
なお、上記の優先度は、図4を参照して説明した各表示モードによって区別して集計されたものであってもよく、ユーザの使用形態(表示モード)によって優先度の高いアプリのウィンドウが異なってもよい。また、上記の優先度は、情報処理装置10の使用場所によって区別して集計されたものであってもよく、ユーザの使用場所によって優先度の高いアプリのウィンドウが異なってもよい。
【0162】
また、制御部18は、上記表示制御処理において、サムネイル画像のいずれかがユーザにより選択された場合、サムネイル画像を非表示にさせるとともに、選択されたサムネイル画像に対応する非アクティブウィンドウをアクティブウィンドウとして、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とのうちサムネイル画像が表示されていた表示領域に表示させる。
【0163】
これにより、情報処理装置10は、ユーザがサムネイル画像を選択するだけで、容易に非アクティブウィンドウ(非表示に(例えば、最小化)されたウィンドウも含む)のアプリのウィンドウを使用可能に表示することができる。
【0164】
また、本実施形態に係る情報処理装置10における制御方法は、制御部18が、記憶部13(メモリの一例)に記憶されたプログラムを実行することにより、ディスプレイ150の画面領域を1つの表示領域として表示を制御する1画面モード(第1表示モードの一例)と、ディスプレイ150の画面領域を第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けて表示を制御する2画面モード(第2表示モードの一例)とを切り替える表示モード切替ステップと、1画面モードから2画面モードに切り替える際に、1画面モードにおいて実行中のアプリ(アプリケーション)のウィンドウのうちのアクティブウィンドウ(最も表示優先度の高い第1ウィンドウの一例)を第1表示領域DA1に表示させ、1画面モードにおいて実行中のアプリのうちのアクティブウィンドウ以外の非アクティブウィンドウ(第2ウィンドウの一例)に対応するサムネイル画像を第2表示領域DA2に表示させる表示制御ステップと、を含み、表示制御ステップにおいて、2画面モードに切り替わる前の1画面モードにおいて、実行中のアプリのウィンドウの全てが非表示に(例えば、最小化)されていた場合には、2画面モードに切り替える際に、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを第1表示領域DA1に表示させる。
【0165】
これにより、情報処理装置10は、1画面モードから2画面モードへの切り替え後の2つの画面(表示領域)のいずれかが1つもウィンドウが表示されない状態になってしまうことを抑制できるため、1画面モードと2画面モードの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。
【0166】
また、本実施形態に係る情報処理装置10における制御方法は、制御部18が、記憶部13(メモリの一例)に記憶されたプログラムを実行することにより、ディスプレイ150の画面領域を1つの表示領域として表示を制御する1画面モード(第1表示モードの一例)と、ディスプレイ150の画面領域を第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けて表示を制御する2画面モード(第2表示モードの一例)とを切り替える表示モード切替ステップと、1画面モードから2画面モードに切り替える際に、1画面モードにおいて実行中のアプリ(アプリケーション)のウィンドウのうちのアクティブウィンドウ(最も表示優先度の高い第1ウィンドウの一例)を第1表示領域DA1に表示させ、1画面モードにおいて実行中のアプリのうちのアクティブウィンドウ以外の非アクティブウィンドウ(第2ウィンドウの一例)に対応するサムネイル画像を第2表示領域DA2に表示させる表示制御ステップと、を含み、上記表示制御ステップにおいて、1画面モードから2画面モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の第1表示領域DA1に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従って第1表示領域DA1に表示させる。
【0167】
これにより、情報処理装置10は、1画面モードから2画面モードへの切り替え後の2つの画面(表示領域)のいずれかが1つもウィンドウが表示されない状態になってしまうことを抑制できるため、1画面モードと2画面モードの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。
【0168】
また、本実施形態に係る情報処理装置10における制御方法は、制御部18が、記憶部13(メモリの一例)に記憶されたプログラムを実行することにより、ディスプレイ150の画面領域を1つの表示領域として表示を制御する1画面モード(第1表示モードの一例)と、ディスプレイ150の画面領域を第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けて、第1表示領域DA1をプライマリ画面及び第2表示領域DA2をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、第2表示領域DA2をプライマリ画面及び第1表示領域DA1をセカンダリ画面として表示を制御する反転2画面モード(第3表示モードの一例)とを切り替える表示モード切替ステップと、1画面モードから2画面モードに切り替える際に、1画面モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちのアクティブウィンドウ(最も表示優先度の高い第1ウィンドウの一例)をプライマリ画面に表示させ、1画面モードにおいて実行中のアプリケーションのうちのアクティブウィンドウ以外の非アクティブウィンドウ(第2ウィンドウの一例)に対応するサムネイル画像をセカンダリ画面に表示させる表示制御ステップと、を含み、上記表示制御ステップにおいて、2画面モードと反転2画面モードとの切り替わりの際に、切り替え後のプライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、実行中のアプリケーションのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従ってプライマリ画面に表示させ、切り替え後のセカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後のセカンダリ画面に非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像を表示させる。
【0169】
これにより、情報処理装置10は、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際に、切り替え後のプライマリ画面にアプリのウィンドウが1つも表示されない状態になってしまうことを抑制できるとともに、切り替え後のセカンダリ画面にサムネイル画像やアプリのウィンドウが1つもが表示されない状態になってしまうことを抑制できるため、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。
【0170】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態の概要について説明する。
上記の第1の実施形態において、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際に、切り替え後のプライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、実行中のアプリのうちのいずれかのウィンドウを予め設定された優先度に従ってプライマリ画面に表示させる例を説明したが、プライマリ画面にサムネイルウィンドウを表示させてもよい。
【0171】
例えば、表示制御部1834は、2画面モードから反転2画面モードへの切り替えが行われた際に、切り替え後の第2表示領域DA2(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、非アクティブウィンドウ(最小化されたウィンドウも含む)に対応するサムネイル画像が含まれるサムネイルウィンドウを第2表示領域DA2(プライマリ画面)に表示させる。また、反転2画面モードから2画面モードへの切り替えが行われた際も同様に、表示制御部1834は、切り替え後の第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、非アクティブウィンドウ(最小化されたウィンドウも含む)に対応するサムネイル画像が含まれるサムネイルウィンドウを第1表示領域DA1(プライマリ画面)に表示させる。
【0172】
図15は、本実施形態に係る2画面モードと反転2画面モードとの切り替え時の表示制御処理の一例を示すフローチャートである。この図において、図14の各処理に対応する処理には同一の符号を付しており、その説明を省略する。図15に示す処理は、ステップS313Aの処理のみが図14に示す処理と異なる。
【0173】
(ステップS313A)制御部18は、実行中のアプリのウィンドウのうち、セカンダリ画面に表示されていない非アクティブウィンドウ(最小化されたウィンドウも含む)に対応するサムネイル画像が含まれるサムネイルウィンドウをプライマリ画面に表示させる。そして、ステップS315の処理へ進む。
【0174】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10は、表示制御処理において、上記表示領域の切り替え(2画面モードと反転2画面モードとの切り替え)が行われた際に、切り替え後のプライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合、非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像をプライマリ画面に表示させる。
【0175】
これにより、情報処理装置10は、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際に、切り替え後のプライマリ画面にサムネイル画像やアプリのウィンドウが1つも表示されない状態になってしまうことを抑制できるため、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。
【0176】
また、本実施形態に係る情報処理装置10における制御方法は、制御部18が、記憶部13(メモリの一例)に記憶されたプログラムを実行することにより、ディスプレイ150の画面領域を1つの表示領域として表示を制御する1画面モード(第1表示モードの一例)と、ディスプレイ150の画面領域を第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けて、第1表示領域DA1をプライマリ画面及び第2表示領域DA2をセカンダリ画面として表示を制御する第2表示モードと、第2表示領域DA2をプライマリ画面及び第1表示領域DA1をセカンダリ画面として表示を制御する反転2画面モード(第3表示モードの一例)とを切り替える表示モード切替ステップと、1画面モードから2画面モードに切り替える際に、1画面モードにおいて実行中のアプリケーションのウィンドウのうちのアクティブウィンドウ(最も表示優先度の高い第1ウィンドウの一例)をプライマリ画面に表示させ、1画面モードにおいて実行中のアプリケーションのうちのアクティブウィンドウ以外の非アクティブウィンドウ(第2ウィンドウの一例)に対応するサムネイル画像をセカンダリ画面に表示させる表示制御ステップと、を含み、上記表示制御ステップにおいて、2画面モードと反転2画面モードとの切り替わりの際に、切り替え後のプライマリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像をプライマリ画面に表示させ、切り替え後のセカンダリ画面に表示させる表示対象のウィンドウがない場合には、切り替え後のセカンダリ画面に非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像を表示させる。
【0177】
これにより、情報処理装置10は、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際に、切り替え後のプライマリ画面にサムネイル画像やアプリのウィンドウが1つも表示されない状態になってしまうことを抑制できるとともに、切り替え後のセカンダリ画面にサムネイル画像やアプリのウィンドウが1つもが表示されない状態になってしまうことを抑制できるため、2画面モードと反転2画面モードとの切り替えの際の表示を適切に制御することができる。また、プライマリ画面に非アクティブウィンドウに対応するサムネイル画像が表示されるため、ユーザは、使用したいアプリを容易に選択して使用することができる。
【0178】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。例えば、上記の各実施形態で説明した構成は、任意に組み合わせてもよい。
【0179】
また、上記実施形態では、2画面モードのデフォルトで第1表示領域DA1をプライマリ画面及び第2表示領域DA2をセカンダリ画面とし、反転2画面モードにおいて第2表示領域DA2をプライマリ画面及び第1表示領域DA1をセカンダリ画面とする例を説明したが、プライマリ画面とセカンダリ画面の対応関係は逆でもよい。つまり、2画面モードのデフォルトで第2表示領域DA2をプライマリ画面及び第1表示領域DA1をセカンダリ画面とし、反転2画面モードにおいて第1表示領域DA1をプライマリ画面及び第2表示領域DA2をセカンダリ画面としてもよい。
【0180】
また、上述した実施形態では、ディスプレイ150の画面領域を1つの表示領域DAとして表示を制御する1画面モードと、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2との2つの表示領域に分けて表示を制御する2画面モードとの例を説明したが、ディスプレイ150の画面領域を分ける場合、2つの表示領域に分けるのみに限られるものではなく、3以上の表示領域に分けてもよい。例えば、ディスプレイ150の画面領域を3つの表示領域に分けて表示を制御する3画面モードとした場合、3つの表示領域のうちの1つの表示領域をプライマリ画面とし、他の1つの表示領域をセカンダリ画面としてもよい。
【0181】
また、上述した実施形態では、折り畳み可能な1つのディスプレイ150を1画面モードと2画面モードで使用する例を説明したが、2つのディスプレイを用いてもよい。つまり、2つのディスプレイのそれぞれの画面領域(表示領域)を1つにまとめた画面領域(表示領域)として表示を制御する1画面モードと、2つのディスプレイのそれぞれの画面領域(表示領域)の表示を個別に制御する2画面モードとの切り替えに対して、上述した各実施形態における処理を適用することもできる。
【0182】
また、上述した実施形態では、入力部(タッチセンサ)と表示部とが一体となって構成されている複数のタッチパネル式のディスプレイに対するタッチ操作の例を説明したが、タッチ操作に限定されるものではなく、マウスによるクリック操作、ジェスチャーによる操作などとしてもよい。
【0183】
なお、上述した制御部18は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した制御部18のそれぞれが備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した制御部18のそれぞれが備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0184】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に制御部18が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0185】
また、上述した実施形態における制御部18が備える各機能の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0186】
10 情報処理装置、101 第1筐体、102 第2筐体、103 ヒンジ機構、11 通信部、12 RAM、13 記憶部、14 スピーカ、15 表示部、16 カメラ、150 ディスプレイ、155 タッチセンサ、161 第1加速度センサ、162 第2加速度センサ、17 ホールセンサ、18 制御部、181 システム処理部、1811 実行アプリ情報生成部、182 検出処理部、1821 開閉検出部、1822 姿勢検出部、1823 接続検出部、1824 操作検出部、183 表示処理部、1831 表示モード判定部、1832 表示モード切替部、1833 サムネイル生成部、1834 表示制御部
図1
図2
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