(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102622
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
E02F 9/24 20060101AFI20240724BHJP
E02F 9/20 20060101ALI20240724BHJP
E02F 9/16 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
E02F9/24 J
E02F9/20 K
E02F9/16 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006633
(22)【出願日】2023-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】洪水 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】寺内 謙一
【テーマコード(参考)】
2D003
2D015
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003BA01
2D003BA04
2D003CA02
2D003CA10
2D003DA04
2D003DB02
2D003DB03
2D003DB04
2D015EB01
2D015GA03
2D015GB01
2D015GB02
(57)【要約】
【課題】操作部の操作反力を、状況に応じた適切な大きさに調整する。
【解決手段】第二操作反力制御部(62)には、第一操作部(31)が操作者に操作されていると第二操作反力制御部(62)が判定したことを含む条件である第二操作反力増加条件が設定される。第二操作反力制御部(62)は、第二操作反力増加条件が満たされる場合の第二操作反力(F2a)を、第二操作反力増加条件が満たされない場合の第二操作反力(F2b)よりも大きくする場合がある。第二操作反力制御部(62)は、第二操作部(32)の操作速度(V2)が大きくなるにしたがって、第二操作反力増加条件がみたされる場合の第二操作反力(F2a)を大きくする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行可能な走行体と、作業を行うアタッチメントと、を備える作業機械を操作するための操作装置であって、
操作者に操作され、前記走行体および前記アタッチメントのうち一方を操作するための第一操作部と、
前記操作者に操作され、前記走行体および前記アタッチメントのうち前記第一操作部に操作される方とは異なる方を操作するための第二操作部と、
前記第二操作部に加えられる操作力に対する反力である第二操作反力を制御する第二操作反力制御部と、
を備え、
前記第二操作反力制御部には、前記第一操作部が前記操作者に操作されていると前記第二操作反力制御部が判定したことを含む条件である第二操作反力増加条件が設定され、
前記第二操作反力制御部は、前記第二操作反力増加条件が満たされる場合の前記第二操作反力を、前記第二操作反力増加条件が満たされない場合の前記第二操作反力よりも大きくする場合があり、
前記第二操作反力制御部は、前記第二操作部の操作速度が大きくなるにしたがって、前記第二操作反力増加条件が満たされる場合の前記第二操作反力を大きくする、
操作装置。
【請求項2】
請求項1に記載の操作装置であって、
前記第二操作反力増加条件は、前記第二操作部が前記操作者に操作されていないと前記第二操作反力制御部が判定したことをさらに含む、
操作装置。
【請求項3】
請求項2に記載の操作装置であって、
前記第二操作部を支持する操作部支持部を備え、
前記第二操作反力制御部は、前記操作部支持部の加速度を取得し、取得した前記加速度に基づいて前記操作部支持部の揺れの度合いを算出し、
前記第二操作反力制御部は、前記揺れの度合いが大きくなるにしたがって、前記第二操作反力増加条件が満たされる場合の前記第二操作反力を大きくする、
操作装置。
【請求項4】
請求項1に記載の操作装置であって、
前記第一操作部に加えられる操作力に対する操作反力である第一操作反力を制御する第一操作反力制御部を備え、
前記第一操作反力制御部には、前記第一操作部が前記操作者に操作されていると前記第一操作反力制御部が判定したことを含む条件である第一操作反力増加条件が設定され、
前記第一操作反力制御部は、前記第一操作反力増加条件が満たされる場合の前記第一操作反力を、前記第一操作反力増加条件が満たされない場合の前記第一操作反力よりも大きくする場合があり、
前記第一操作反力制御部は、前記第一操作部の操作速度が大きくなるにしたがって、前記第一操作反力増加条件が満たされる場合の前記第一操作反力を大きくする、
操作装置。
【請求項5】
請求項4に記載の操作装置であって、
前記第一操作部を支持する操作部支持部を備え、
前記第一操作反力制御部は、前記操作部支持部の加速度を取得し、取得した前記加速度に基づいて前記操作部支持部の揺れの度合いを算出し、
前記第一操作反力制御部は、前記揺れの度合いが大きくなるにしたがって、前記第一操作反力増加条件が満たされる場合の前記第一操作反力を大きくする、
操作装置。
【請求項6】
請求項1に記載の操作装置であって、
前記第二操作反力制御部は、前記作業機械の動作制限が行われることが決定されたときに、前記動作制限が行われることが決定されていないときに比べ、前記第二操作反力を大きくする場合がある、
操作装置。
【請求項7】
請求項1に記載の操作装置であって、
前記第一操作部に加えられる操作力に対する操作反力である第一操作反力を制御する第一操作反力制御部を備え、
前記第一操作反力制御部は、前記作業機械の動作制限が行われることが決定されたときに、前記動作制限が行われることが決定されていないときに比べ、前記第一操作反力を大きくする場合がある、
操作装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の操作装置であって、
前記第一操作部は、前記走行体を操作するための走行操作部であり、
前記第二操作部は、前記アタッチメントを操作するための作業操作部である、
操作装置。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか1項に記載の操作装置であって、
前記第一操作部は、前記アタッチメントを操作するための作業操作部であり、
前記第二操作部は、前記走行体を操作するための走行操作部である、
操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械を操作するための操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に、操作部(同文献ではフロント操作レバー)の操作反力を増大させる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
操作部の操作反力を、状況に応じた適切な大きさに調整することが望まれている。
【0005】
本発明の目的は、操作部の操作反力を、状況に応じた適切な大きさに調整できる操作装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
操作装置は、作業機械を操作するためのものである。前記作業機械は、走行可能な走行体と、作業を行うアタッチメントと、を備える。操作装置は、第一操作部と、第二操作部と、第二操作反力制御部と、を備える。前記第一操作部は、操作者に操作され、前記走行体および前記アタッチメントのうち一方を操作するためのものである。前記第二操作部は、前記操作者に操作され、前記走行体および前記アタッチメントのうち前記第一操作部に操作される方とは異なる方を操作するためのものである。前記第二操作反力制御部は、前記第二操作部に加えられる操作力に対する反力である第二操作反力を制御する。前記第二操作反力制御部には、第二操作反力増加条件が設定される。前記第二操作反力増加条件は、前記第一操作部が前記操作者に操作されていると前記第二操作反力制御部が判定したことを含む条件である。前記第二操作反力制御部は、前記第二操作反力増加条件が満たされる場合の前記第二操作反力を、前記第二操作反力増加条件が満たされない場合の前記第二操作反力よりも大きくする場合がある。前記第二操作反力制御部は、前記第二操作部の操作速度が大きくなるにしたがって、前記第二操作反力増加条件が満たされる場合の前記第二操作反力を大きくする。
【発明の効果】
【0007】
上記の操作装置は、操作部の操作反力を、状況に応じた適切な大きさに調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】操作装置20、および操作装置20に操作される作業機械1を横から見た図である。
【
図2】
図1に示す操作装置20のブロック図である。
【
図3】
図2に示す操作反力制御部60aの制御の例E1のフローチャートである。
【
図4】
図3に示す制御の例E1における作業操作速度V2と作業操作反力F2との関係を表すグラフである。
【
図5】
図2に示す操作反力制御部60aの制御の例E2のフローチャートである。
【
図6】
図5に示す制御の例E2における作業操作速度V2と作業操作反力F2との関係を表すグラフである。
【
図7】
図2に示す操作反力制御部60aの制御の例E3のフローチャートである。
【
図8】
図7に示す制御の例E3における走行操作速度V1と走行操作反力F1との関係を表すグラフである。
【
図9】
図2に示す操作反力制御部60aの制御の例E4のフローチャートである。
【
図10】
図9に示す制御の例E4における走行操作速度V1と走行操作反力F1との関係を表すグラフである。
【
図11】
図2に示す操作反力制御部60aの制御の例E5のフローチャートである。
【
図12】
図11に示す制御の例E5における操作速度Vと操作反力Fとの関係を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1~
図12を参照して、
図1に示す作業機械1に用いられる操作装置20について説明する。
【0010】
作業機械1は、作業を行う機械であり、例えば建設作業を行う建設機械であり、例えばショベルでもよく、クレーンでもよい。以下では、作業機械1がショベルである場合について説明する。作業機械1は、走行体11と、上部旋回体13と、アタッチメント15と、駆動制御部17(
図2参照)と、を備える。
【0011】
走行体11(下部走行体)は、走行面(地面など)を走行可能である。走行体11は、クローラを備えてもよく、ホイールを備えてもよい。走行体11は、複数の走行装置を備え、例えば、右走行装置11rと、左走行装置11lと、を備える。
【0012】
上部旋回体13は、走行体11に旋回可能に搭載される。上部旋回体13は、旋回装置(旋回ベアリング)を介して走行体11に取り付けられる。上部旋回体13は、運転室13aを備える。運転室13aは、操作者(作業者、オペレータ)が作業機械1を操作するための部分である。なお、作業機械1は、作業機械1の外部の遠隔操作装置(図示なし)から遠隔操作されてもよい。
【0013】
アタッチメント15は、作業を行う装置(作業装置)であり、例えば、ブーム15aと、アーム15bと、先端アタッチメント15cと、を備える。ブーム15aは、上部旋回体13に起伏可能(上下方向に回転可能)に取り付けられる。アーム15bは、ブーム15aに回転可能に取り付けられる。先端アタッチメント15cは、アタッチメント15の先端部に設けられ、アーム15bに回転可能に取り付けられる。先端アタッチメント15cは、例えば作業対象物をすくう作業や掘削などを行うバケットでもよく、作業対象物を挟む装置(グラップル、ニブラなど)でもよく、作業対象物の破砕などを行う装置(ブレーカなど)でもよい。
【0014】
駆動制御部17(
図2参照)は、作業機械1を駆動させるアクチュエータを制御する。駆動制御部17は、油圧式のアクチュエータを制御する油圧回路を備えてもよい。駆動制御部17は、電動式のアクチュエータを制御する電気回路を備えてもよい。駆動制御部17は、走行体11を駆動させる走行モータ(図示なし)を制御する。例えば、駆動制御部17は、右走行装置11rを駆動させる右走行モータ(図示なし)と、左走行装置11lを駆動させる左走行モータ(図示なし)と、を制御する。駆動制御部17は、走行体11に対して上部旋回体13を旋回させる旋回モータ(図示なし)を制御する。駆動制御部17は、上部旋回体13に対してブーム15aを起伏させるブームシリンダ(図示なし)を制御する。駆動制御部17は、ブーム15aに対してアーム15bを回転させるアームシリンダ(図示なし)を制御する。駆動制御部17は、アーム15bに対して先端アタッチメント15cを回転させる先端アタッチメントシリンダ(図示なし)を制御する。
【0015】
操作装置20は、作業機械1を操作するための装置である。操作装置20の一部または全部は、作業機械1に搭載されてもよく、作業機械1の外部(例えば図示しない遠隔操作装置など)に設けられてもよい。
図2に示すように、操作装置20は、操作部30(第一操作部、第二操作部)と、操作部支持部36と、操作反力付与部40と、センサ50と、コントローラ60と、を備える。
【0016】
操作部30(第一操作部、第二操作部)は、操作者に操作される。操作部30は、操作者が作業機械1(
図1参照)を操作する(動きを指示する、動きを決定する)ための部分である。操作部30は、操作者による操作が入力される装置(操作入力器)である。操作部30は、例えばレバーを備えてもよく、ペダルを備えてもよく、ペダルが固定されたレバー(ペダル付きのレバー)を備えてもよい。操作部30は、操作者から入力された操作量に応じた指令を出力する。操作部30は、操作量に応じてパイロット油圧を出力してもよく(油圧式でもよく)、操作量に応じて電気信号を出力してもよい(電気式でもよい)。操作部30が電気式の場合、操作部30の操作に応じて出力される電気信号は、操作センサ50a(後述)により出力されてもよい。操作部30は、運転室13a(
図1参照)に設けられてもよく、遠隔操作装置(図示なし)に設けられてもよい(操作部支持部36、操作反力付与部40、および操作センサ50aも同様)。
【0017】
この操作部30は、走行操作部31と、作業操作部32と、を備える。走行操作部31および作業操作部32のうち一方は、第一操作部である。走行操作部31および作業操作部32のうち、第一操作部とは異なる方は、第二操作部である。具体的には例えば、第一操作部が走行操作部31である場合、第二操作部は作業操作部32である。この場合、後述する、第一操作、第一操作反力、第一操作反力付与部、および、第一操作反力制御部のそれぞれの「第一」は「走行」である。また、後述する、第二操作、第二操作反力、第二操作反力付与部、および、第二操作反力制御部のそれぞれの「第二」は、「作業」である。また、第一操作部が作業操作部32である場合、第二操作部は走行操作部31である。この場合、「第一」は「作業」であり、「第二」は「走行」である。以下では、主に、「第一」が走行であり、「第二」が作業である場合について説明する。以下の説明の「走行」と「作業」とを互いに読み替えてもよい。
【0018】
走行操作部31(例えば第一操作部)は、走行体11を操作するための部分である。走行操作部31による走行体11の操作を、走行操作(例えば第一操作)という。例えば、走行操作には、4種類の操作がある。走行操作には、
図1に示す右走行装置11rの前進および後進、ならびに、左走行装置11lの前進および後進の操作がある。例えば、走行操作部31は、右走行装置11rを操作するためのペダル付きのレバー(右走行レバー)と、左走行装置11lを操作するためのペダル付きのレバー(左走行レバー)と、を備える。なお、
図1および
図2では、走行操作部31のレバーを1つのみ図示した(作業操作部32も同様)。なお、「走行操作」は、上記の4種類の操作のすべてを含んでもよく、4種類の操作のうち一部のみを含んでもよい。
【0019】
作業操作部32(例えば第二操作部)は、
図1に示すアタッチメント15を操作するための部分である。作業操作部32によるアタッチメント15の操作を、作業操作(例えば第二操作)という。例えば、作業操作には、8種類の操作がある。作業操作には、ブーム15aの上げ、下げ、アーム15bの押し、引き、先端アタッチメント15cの押し、引き(例えばバケットの排土、掘削)、および、走行体11に対する上部旋回体13の右旋回、左旋回がある。例えば、作業操作部32は、2本のレバーを備える。2本のレバーのそれぞれは、操作者から見て前後操作、および、左右操作が可能に構成される。各レバーの各方向のそれぞれに、上記の8種類の作業操作のいずれか1種類が割り当てられる。なお、「作業操作」は、上記の8種類の操作のすべてを含んでもよく、8種類の操作のうち一部のみを含んでもよい。
【0020】
操作部支持部36は、操作部30を支持する。操作部支持部36は、操作部30を揺動可能に支持する。例えば、操作部支持部36は、運転室13aの床または床の内部に設けられてもよい。操作部支持部36は、操作者が座ることが可能な座席または座席の近傍に設けられてもよい。操作部支持部36は、遠隔操作装置(図示なし)に設けられてもよい。
【0021】
操作反力付与部40は、
図2に示すように、操作部30に操作反力Fを付与する(加える、作用させる)。操作反力Fは、操作部30に加えられる操作力とは反対向きの力(反力)である。この「操作力」は、例えば、操作者が操作部30に加える力、または、操作部支持部36の揺れによって操作部30に加えられる力(慣性力)である。操作反力付与部40(操作反力調整器)は、操作反力Fの大きさ(強さ)を調整可能に構成される。操作反力付与部40は、操作反力Fを連続的に調整可能でもよく、操作反力Fを段階的に調整可能でもよい。操作反力付与部40による操作反力Fの付与および調整などの具体例は、次の通りである。
【0022】
[操作反力Fの例1]操作反力Fは、電磁力でもよい。例えば、操作反力付与部40は、モータを備えてもよい。この場合、操作部30は、直接的または間接的に、モータの出力部(出力軸など)に接続される。このモータのトルクが変えられる(例えば入力電流が変えられる)ことで、操作反力Fが変えられる(調整される)。
【0023】
[操作反力Fの例2]操作反力Fは、粘性力(減衰力)でもよい。例えば、操作反力付与部40は、磁性流体を備えるものでもよい。この場合、操作部30は、直接的または間接的に磁性流体中に入れられる。この磁性流体に加えられる磁力が変えられることで、磁性流体の粘性が変えられ、操作反力Fが変えられる(調整される)。
【0024】
[操作反力Fの例3]操作反力Fは、弾性力でもよい。例えば、操作反力付与部40は、バネを備えるものでもよい。この場合、操作部30は、直接的または間接的に、バネにより付勢される。このバネの変形量(縮み量など)が変えられることで、バネから操作部30に加えられる付勢力が変えられ、操作反力Fが変えられる(調整される)。
【0025】
この操作反力付与部40は、走行操作反力付与部41と、作業操作反力付与部42と、を備える。
【0026】
走行操作反力付与部41(例えば第一操作反力付与部)は、走行操作部31に操作反力Fを付与する。走行操作反力付与部41が走行操作部31に付与する操作反力Fを、走行操作反力F1(例えば第一操作反力)という。
【0027】
作業操作反力付与部42(例えば第二操作反力付与部)は、作業操作部32に操作反力Fを付与する。作業操作反力付与部42が作業操作部32に付与する操作反力Fを、作業操作反力F2(例えば第二操作反力)という。
【0028】
センサ50は、各種状態を検出する。センサ50は、操作センサ50aと、加速度センサ55と、その他のセンサ57と、を備える。
【0029】
操作センサ50aは、操作部30の操作を検出する。操作センサ50a(操作量検出手段)は、操作部30の操作量を検出してもよい。操作センサ50a(操作速度検出手段)は、操作部30の操作速度V(
図4参照)を検出してもよい。操作センサ50aは、検出した操作量から、操作速度Vを算出するものでもよい。この場合、操作速度Vの算出は、コントローラ60が行ってもよい(この場合、コントローラ60は、操作センサ50aでもある)。例えば、操作センサ50aは、操作部30の操作角度を検出する角度センサ(例えば可変抵抗など)でもよい。例えば、操作部30が油圧式の場合、操作センサ50aは、操作部30が出力するパイロット油圧の圧力を検出することで、操作部30の操作を検出してもよい。操作センサ50aは、走行操作センサ51と、作業操作センサ52と、を備える。
【0030】
走行操作センサ51(例えば第一操作センサ)は、走行操作部31の操作(走行操作)を検出する。作業操作センサ52(例えば第二操作センサ)は、作業操作部32の操作(作業操作)を検出する。
【0031】
加速度センサ55は、操作部支持部36の加速度を検出する。加速度センサ55は、操作部支持部36の加速度を直接的に検出してもよく、操作部支持部36の加速度を間接的に検出してもよい。例えば、操作部支持部36が(操作部30が)、
図1に示す運転室13aに設けられる場合がある。この場合は、加速度センサ55(
図2参照)は、走行体11の走行面(例えば地面)に対する上部旋回体13の加速度(さらに詳しくは、運転室13aの加速度)を検出してもよい。加速度センサ55は、加速度の測定対象(例えば操作部支持部36、運転室13aなど)に直接取り付けられてもよい。
図2に示す加速度センサ55は、加速度の測定対象を含む画像から、測定対象の加速度を算出するものでもよい。加速度センサ55は、測定対象の位置または速度を検出し、検出した位置または速度から、測定対象の加速度を算出するものでもよい。
【0032】
その他のセンサ57は、センサ50のうち、操作センサ50aおよび加速度センサ55とは異なるものである。例えば、その他のセンサ57は、作業機械1(
図1参照)の動作制限(後述)を行う際に必要な装置を含んでもよい。例えば、その他のセンサ57は、作業機械1の周囲の状況を検出可能でもよく、具体的には例えば、作業機械1の周囲の障害物および作業対象物などを検出可能でもよい。その他のセンサ57は、作業機械1自体の状況を検出可能でもよく、具体的には例えば、作業機械1の姿勢、作業機械1の速度(走行速度、アタッチメント15の動く速度など)、および、作業機械1に作用する負荷などを検出可能でもよい。
【0033】
コントローラ60は、信号の入出力、演算(処理)、情報の記憶などを行うコンピュータである。例えば、コントローラ60の機能は、コントローラ60の記憶部(図示なし)に記憶されたプログラムが演算部(図示なし)で実行されることにより実現される。例えば、コントローラ60には、センサ50から検出結果が入力される。コントローラ60は、操作反力制御部60a(第一操作反力制御部、第二操作反力制御部)と、機械制御部67と、を備える。
【0034】
操作反力制御部60a(第一操作反力制御部、第二操作反力制御部)は、操作反力Fを制御(調整)する。操作反力制御部60aは、操作反力付与部40に操作反力Fの大きさを示す指令を出力する。操作反力制御部60aには、操作反力増加条件が設定される(詳細は後述)。操作反力制御部60aは、走行操作反力制御部61と、作業操作反力制御部62と、を備える。
【0035】
走行操作反力制御部61(例えば第一操作反力制御部)は、走行操作反力F1を制御する。作業操作反力制御部62(例えば第二操作反力制御部)は、作業操作反力F2を制御する。
【0036】
機械制御部67は、作業機械1(
図1参照)を作動させるための指令を出力する。例えば、機械制御部67は、駆動制御部17に指令を出力する事で、作業機械1の作動を制御する。
【0037】
(作動)
作業機械1(
図1参照、以下の作業機械1についても同様)、および、操作装置20は、以下のように作動するように構成される。
【0038】
(操作部30の操作、および、作業機械1の動きなど)
作業機械1は、
図2に示す操作部30の操作に応じて動く。具体的には例えば、操作部30が操作されると、操作部30または操作センサ50aが、操作量に応じた指令を出力する。例えば、この指令(例えばパイロット油圧)が、直接的に駆動制御部17に入力される。また、例えば、この指令(例えば電気信号)が、機械制御部67に入力され、機械制御部67が、駆動制御部17に指令を出力する。駆動制御部17は入力された指令に基づいて、作業機械1を駆動させる(動かす)。具体的には、
図1に示す走行操作部31の操作量に応じて、走行体11が(作業機械1が)走行する。また、作業操作部32の操作量に応じて、アタッチメント15が動く。
【0039】
作業機械1が動くと、作業機械1が揺れる(例えば急峻に揺動する、振動する、作業機械1が衝撃を受ける)。さらに詳しくは、走行体11の走行、走行体11に対する上部旋回体13の旋回、および、アタッチメント15の作動(回転)、の少なくともいずれかの動きにより、作業機械1が揺れる。作業機械1が揺れたときに操作者が操作部30を保持(例えばレバーを把持、または、ペダルを踏んで保持)していない場合は、作業機械1の揺れにより操作部支持部36が揺れ、操作部30が揺れ、操作部30に誤入力が生じる場合がある。また、作業機械1が揺れたときに操作者が操作部30を保持している場合は、作業機械1の揺れにより操作者が揺れ、操作者が操作部30を誤操作する場合がある(以下、「誤入力」には、「誤操作」が含まれる)。
【0040】
なお、操作部30が遠隔操作装置に設けられる場合であって、作業機械1の揺れに応じて遠隔操作装置の操作部支持部36が揺れる場合は、操作部30が運転室13aに設けられる場合と同様に、作業機械1が揺れたときに、操作部30に誤入力が生じる場合がある。以下では主に、操作部30が運転室13aに設けられる場合について説明する。操作部30が遠隔操作装置に設けられる場合は、作業機械1の揺れに関する説明を、遠隔操作装置の揺れに関する説明に読み替えればよい。
【0041】
(操作反力Fの大きさ)
図2に示す操作反力Fは、操作部30に加えられる操作力とは反対向きの力である。操作反力Fが小さいほど、操作部30が操作されるのに必要な操作力は小さい(軽い)。操作反力Fが小さいほど、操作者は操作部30を軽い力で操作できるので、操作者にとって操作性がよい。操作反力Fが小さいほど、作業機械1の(操作部支持部36の)の揺れ、または、操作者の揺れによって、操作部30に誤入力が生じやすい。一方、操作反力Fが大きいほど、操作部30が操作されるのに必要な操作力が大きい(重い)。操作反力Fが大きいほど、操作部30の誤入力が抑制される。操作反力Fが大きいほど、操作者が操作部30を操作するのに必要な力が大きく、操作者にとって操作性が悪くなり得る。
【0042】
(操作反力制御部60aなどの作動)
適切な操作反力Fは、状況によって異なる。そこで、操作反力制御部60aは、操作反力Fを、状況に応じた適切な大きさに設定するように構成される。なお、操作反力制御部60aは、操作部30の誤入力の抑制および操作性の確保とは異なる目的で、操作反力Fを変化させる場合があってもよい(具体例は後述)。
【0043】
操作反力制御部60aの作動(制御、処理)の概要は、次の通りである。操作反力制御部60aは、「操作反力Fの増加」(後述)を行うか否か、および、操作反力Fの増加を行う場合の操作反力Fの増加の度合いなどを、状況に応じて設定する。操作反力制御部60aは、操作反力増加条件(第一操作反力増加条件、第二操作反力増加条件)(後述)が満たされる場合に、操作反力Fの増加を行う場合がある(後述する例A)。操作反力制御部60aは、操作反力Fの増加を行う場合に、操作部30の操作速度Vに応じて操作反力Fを大きくしてもよく(後述する例B1)、操作速度Vとは関係なく操作反力Fを大きくしてもよい(後述する例B2)。
【0044】
(例A:操作反力増加条件が満たされる場合に操作反力Fの増加を行う)
操作反力制御部60aは、操作反力増加条件(後述)が満たされる場合の操作反力Fを、操作反力増加条件が満たされない場合の操作反力Fよりも、大きくする場合がある。操作反力増加条件が満たされる場合の操作反力Fを、増加操作反力Fa(
図4などを参照)という。操作反力増加条件が満たされない場合の操作反力Fを、非増加操作反力Fb(
図4などを参照)という。操作反力制御部60aが、増加操作反力Faを非増加操作反力Fbよりも大きくすること(処理、制御)を、「操作反力Fの増加」ともいう。
【0045】
走行操作反力制御部61は、走行操作反力増加条件(操作反力増加条件の一例)(後述)が満たされる場合の走行操作反力F1を、走行操作反力増加条件が満たされない場合の走行操作反力F1よりも大きくする場合がある。走行操作反力増加条件が満たされる場合の走行操作反力F1を、増加走行操作反力F1a(
図8参照)という。走行操作反力増加条件が満たされない場合の走行操作反力F1を、非増加走行操作反力F1b(
図8参照)という。走行操作反力制御部61が、増加走行操作反力F1aを非増加走行操作反力F1bよりも大きくすることを、「走行操作反力F1の増加」ともいう。
【0046】
作業操作反力制御部62は、作業操作反力増加条件(操作反力増加条件の一例)(後述)が満たされる場合の作業操作反力F2を、作業操作反力増加条件が満たされない場合の作業操作反力F2よりも大きくする場合がある。作業操作反力増加条件が満たされる場合の作業操作反力F2を、増加作業操作反力F2a(
図4参照)という。作業操作反力増加条件が満たされない場合の作業操作反力F2を、非増加作業操作反力F2b(
図4参照)という。作業操作反力制御部62が、増加作業操作反力F2aを非増加作業操作反力F2bよりも大きくすることを、「作業操作反力F2の増加」ともいう。
【0047】
(操作反力増加条件)
操作反力増加条件(第一操作反力増加条件、第二操作反力増加条件)は、操作反力制御部60aが操作反力Fの増加を行うか否かを判定するための条件である。操作反力増加条件は、予め(具体的には、操作反力Fの増加を行うか否かの判定を行う前に)操作反力制御部60aに設定される。操作反力増加条件には、走行操作反力増加条件(例えば第二操作反力増加条件)と、作業操作反力増加条件(例えば第一操作反力増加条件)と、がある。走行操作反力増加条件は、走行操作反力制御部61が走行操作反力F1の増加を行うか否かを判定するための条件である。作業操作反力増加条件は、作業操作反力制御部62が作業操作反力F2の増加を行うか否かを判定するための条件である。
【0048】
操作反力増加条件は、様々に設定可能である。操作反力増加条件は、操作部30の操作に関する条件を含んでもよい(後述する例A1)。操作反力増加条件は、操作部30の操作とは異なる条件を含んでもよい(後述する例A2)。
【0049】
(例A1:操作反力増加条件が操作部30の操作に関する条件を含む例)
操作反力増加条件は、操作部30の操作に関する条件を含んでもよい。例えば、操作反力増加条件は、操作部30が操作者に操作されているか否か(操作の有無)に関する条件を含んでもよい。操作反力増加条件は、走行操作部31が操作者に操作されているか否か(走行操作の有無)に関する条件を含んでもよい(具体例は後述)。操作反力増加条件は、作業操作部32が操作者に操作されているか否か(作業操作の有無)に関する条件を含んでもよい(具体例は後述)。
【0050】
(操作部30の操作の有無の判定)
操作反力増加条件が、操作部30の操作の有無(以下、単に「操作の有無」ともいう)に関する条件を含む場合の、操作の有無の判定は、例えば次のように行われる。操作反力制御部60aは、操作センサ50aの検出値に基づいて、操作の有無を判定する。[操作有無の判定の例1]操作反力制御部60aは、操作部30の操作量の大きさに基づいて、操作の有無を判定してもよい。具体的には例えば、作業機械1の揺れによる操作部30の誤入力では入力され得ない(または入力される可能性の低い)程度に大きい操作量が、操作量閾値として、操作反力制御部60aに設定される。そして、操作反力制御部60aは、操作センサ50aにより検出された操作量と、操作量閾値との比較に基づいて、操作の有無を判定してもよい。この場合、操作量閾値は、一定値でもよく、操作反力制御部60aが何らかの条件に応じて変えてもよい。例えば、操作反力制御部60aは、作業機械1の揺れの大きさなどに応じて、操作量閾値の大きさを変えてもよい。[操作有無の判定の例2]上記の[操作有無の判定の例1]における「操作量」を、「操作速度V」としてもよい。[操作有無の判定の例3]操作反力制御部60aは、操作部30の操作量および操作速度Vを総合的に考慮して、操作の有無を判定してもよい。
【0051】
(例A2:操作反力増加条件が操作部30の操作とは異なる条件を含む例)
操作反力増加条件は、操作部30の操作とは異なる条件を含んでもよい。例えば、操作反力増加条件は、作業機械1の動作制限に関する情報(例えば動作制限の有無など)の条件を含んでもよい(具体例は後述)。
【0052】
以下では、主に、作業機械1については
図1を参照し、操作装置20(操作部30、コントローラ60など)については
図2を参照して説明する。
【0053】
(例B1:操作速度Vに応じて操作反力Fを大きくする例)
操作反力制御部60aは、操作反力Fの増加を行う場合に、
図4に示すように、操作部30の操作速度Vが大きくなるにしたがって、この操作部30の増加操作反力Faを大きくする場合があってもよい。例えば、操作反力制御部60aは、操作部30の操作速度Vが大きくなるにしたがって、この操作部30の非増加操作反力Fbに対する増加操作反力Faの増加量(増加操作反力Faから非増加操作反力Fbを引いた値)を大きくする場合があってもよい。
【0054】
ここでは、作業操作反力制御部62が、作業操作速度V2が大きくなるにしたがって、増加作業操作反力F2aを大きくする場合について説明する。以下の説明の作業操作反力制御部62、作業操作速度V2、増加作業操作反力F2a、および非増加作業操作反力F2bなどを、走行操作反力制御部61、走行操作速度V1、増加走行操作反力F1a、および非増加作業操作反力F2bなどに読み替えてもよい。
【0055】
作業操作反力制御部62は、作業操作速度V2が大きくなるにしたがって、増加作業操作反力F2aを段階的に増加させてもよく、連続的に増加させてもよく、作業操作速度V2に応じて増加作業操作反力F2aの増加のさせ方を変えてもよい(具体例は後述)。
【0056】
作業操作速度V2が大きくなるにしたがって、増加作業操作反力F2aが大きくなると、作業操作部32の操作に必要な力(操作力)が大きくなる(重くなる)。よって、作業操作部32の誤入力が抑制される。また、作業操作速度V2が小さくなるにしたがって、増加作業操作反力F2aが小さくなると、作業操作部32の操作に必要な力(操作力)が小さくなる(軽くなる)。よって、操作者による作業操作部32の操作性が確保される。
【0057】
(例B1a)
作業操作反力制御部62は、作業操作速度V2と増加作業操作反力F2aとの関係(例えば
図4のグラフの形状)を、変化させなくてもよい。
【0058】
(例B1b)
作業操作反力制御部62は、作業操作速度V2と増加作業操作反力F2aとの関係を、条件に応じて変化させてもよい(
図10参照)(具体例は後述)。
【0059】
(例B2:操作速度Vとは関係なく操作反力Fを増加させる例)
操作反力制御部60aは、操作反力Fの増加を行う場合に、操作速度Vとは関係なく増加操作反力Faを設定してもよい(
図12参照)。操作反力制御部60aは、操作速度Vとは関係なく、非増加操作反力Fbに対して増加操作反力Faを増加させてもよい。作業操作反力制御部62は、作業操作反力F2の増加を行う場合に、作業操作速度V2とは関係なく増加作業操作反力F2aを設定してもよい。
【0060】
操作反力制御部60aは、操作速度Vとは関係なく増加操作反力Faを設定する場合に、操作速度Vとは関係なく、増加操作反力Faを一定の(一様な)大きさとしてもよい(
図12参照)。操作反力制御部60aは、操作速度Vとは関係なく増加操作反力Faを設定する場合に、操作速度Vとは異なる条件に応じて、増加操作反力Faの大きさを変化させてもよい。
【0061】
(具体例)
操作反力制御部60aの作動(制御、処理)のさらなる具体例は、次の通りである。
【0062】
(例E1:走行操作が有るときに作業操作反力F2を大きくする例)
主に
図3および
図4を参照して、操作反力制御部60aの作動の例E1を説明する。例E1は、操作反力増加条件が操作部30の操作に関する条件であり(上記の例A1)、操作反力制御部60aが操作速度Vに応じて操作反力Fを大きくする場合(上記の例B1)の例である。
図4に示すように、この例E1では、作業操作反力制御部62は、走行操作部31が操作者に操作されていると判定したとき(作業操作反力増加条件の一例)に、作業操作速度V2に応じて作業操作反力F2を大きくする場合がある。
【0063】
この例では、作業操作反力増加条件は、走行操作部31が操作者に操作されていると作業操作反力制御部62が判定したこと(「走行操作が有ること」などともいう)である。この条件が満たされる状況は、例えば次の通りである。走行操作が有るとき、作業機械1が走行し、作業機械1が(操作部支持部36が)揺れていることが想定される。このとき、操作者は、走行操作部31を保持し(例えばレバーを把持し、または、ペダルを踏んで保持し)、作業操作部32を保持していない可能性がある。そのため、作業操作部32は、作業機械1の揺れによって動き、作業操作部32に誤入力が生じる場合がある。また、操作者が走行操作をしながら作業操作部32を保持している場合は、作業機械1が揺れることで操作者が揺れ、作業操作部32に誤入力が生じる場合がある。そこで、作業操作反力制御部62は、走行操作が有るときに、作業操作反力F2を大きくする(さらに詳しくは、非増加作業操作反力F2bよりも増加作業操作反力F2aを大きくする)場合がある。よって、作業操作部32での誤入力が抑制される。
【0064】
この例では、作業操作反力制御部62は、作業操作速度V2が大きくなるにしたがって、増加作業操作反力F2aを大きくする場合がある。よって、作業操作速度V2が比較的大きい場合は(作業操作速度V2として想定される速度範囲の中で比較的大きい速度の場合は)、作業操作部32の誤入力が抑制される。また、作業操作速度V2が比較的小さい場合は、操作者による作業操作部32の操作性が確保される(詳細は上記の例B1の説明を参照)。
【0065】
(例E1の具体例)
例E1での作業操作反力制御部62の処理の具体例(
図3および
図4に示す例)を説明する。初期状態では、作業操作反力制御部62は、作業操作反力F2を、非増加作業操作反力F2b(
図4参照)に設定する。
図3に示すステップS11では、作業操作反力制御部62は、走行操作部31が操作者に操作されているか否か(走行操作が有るか否か)を判定する。走行操作が有る場合(ステップS11でYESの場合)、作業操作反力制御部62は、作業操作反力F2を、増加作業操作反力F2aにする(ステップS13)(
図4参照)。そして、作業操作反力制御部62は、今回の処理のフローを終了し(フローは「エンド」に進み)、次回の処理のフローを開始する(フローは「スタート」に戻る)。走行操作が無い場合(ステップS11でNOの場合)、作業操作反力制御部62は、作業操作反力F2を、非増加作業操作反力F2bにする(ステップS15)(
図4参照)。作業操作反力F2が既に非増加作業操作反力F2bに設定されている場合は、作業操作反力制御部62は、この状態を維持する。作業操作反力F2が増加作業操作反力F2aに設定されている場合は、作業操作反力制御部62は、作業操作反力F2を非増加作業操作反力F2bに設定する(戻す、リセットする)。そして、作業操作反力制御部62は、今回の処理のフローを終了し、次回の処理のフローを開始する。
【0066】
図4に、例E1での、作業操作速度V2と作業操作反力F2との関係(特性、プロファイル、マップ)を表すグラフの例を示す。この例では、作業操作反力制御部62は、非増加作業操作反力F2bを、作業操作速度V2に関わらず一定にする。例えば、非増加作業操作反力F2bは、作業操作反力F2の最小値(F2min)であり、具体的には例えば、作業操作反力付与部42が作業操作部32に付与可能な操作反力Fの最小値でもよい。なお、作業操作反力制御部62は、作業操作速度V2に応じて非増加作業操作反力F2bを変えてもよい(図示なし)。例えば、作業操作反力制御部62は、作業操作速度V2が大きくなるにしたがって、非増加作業操作反力F2bを大きくしてもよい。
【0067】
図4に示す例では、作業操作反力制御部62は、作業操作速度V2が、0以上、所定作業操作速度V2a以下のときに、増加作業操作反力F2aを一定の大きさとする。この「一定の大きさ」は、例えば、非増加操作反力Fbと同じ大きさでもよく、非増加操作反力Fbよりも大きい値でもよい。また、作業操作反力制御部62は、作業操作速度V2が所定作業操作速度V2aよりも大きいときに、作業操作速度V2が大きくなるにしたがって、増加作業操作反力F2aを大きくする。作業操作反力制御部62は、作業操作速度V2が所定作業操作速度V2aよりも大きいときに、作業操作速度V2が大きくなるにしたがって、非増加作業操作反力F2bに対する増加作業操作反力F2aの増加量を大きくする。この例では、作業操作速度V2が所定作業操作速度V2aよりも大きいときの、作業操作速度V2と作業操作反力F2との関係は、一次関数である。この例では、作業操作速度V2が最大値(V2max)になったときに、増加作業操作反力F2aが最大値(F2max)になる。作業操作速度V2の最大値(V2max)は、例えば、操作センサ50aが検出可能な作業操作速度V2の最大値でもよく、作業操作速度V2として想定される速度範囲の最大値でもよい。増加作業操作反力F2aの最大値(F2max)は、操作反力付与部40が付与可能な作業操作反力F2の最大値でもよい。
【0068】
なお、
図4に示す作業操作速度V2と作業操作反力F2との関係は、一例にすぎず、この関係は様々に設定可能である(
図6、
図8、
図10、および
図12に示す関係も同様)。例えば、作業操作速度V2が、所定作業操作速度V2aよりも大きい所定の大きさになったときに、作業操作反力F2が最大値(F2max)になってもよい。この場合に、作業操作速度V2がさらに大きくなっても(上記「所定の大きさ」よりも大きくなっても)、作業操作反力F2が最大値(F2max)で一定となってもよい。
【0069】
(例E2:走行操作が有り作業操作がないときに、作業操作反力F2を大きくする例)
主に
図5および
図6を参照して、操作反力制御部60aの作動の例E2について、上記の例E1との相違点を説明する。上記の例E1では、作業操作反力増加条件は、走行操作が有ること(さらに詳しくは、走行操作部31が操作者に操作されていると作業操作反力制御部62が判定したこと)であった。この例E2では、作業操作反力増加条件は、作業操作部32が操作者に操作されていないと作業操作反力制御部62が判定したこと(作業操作が無いこと)をさらに含む。
【0070】
作用操作反力増加条件に作業操作が無いことを含むことによる利点の例は、次の通りである。上記の例E1では、作業操作反力増加条件は、走行操作が有ることを含み、作業操作部32に関する条件を含まない。そのため、例E1では、走行操作が有り、かつ、作業操作が有るときに、作業操作反力制御部62が作業操作反力F2を大きくする(増加作業操作反力F2aに設定する)場合がある。この場合、作業操作部32の操作が重くなる。一方、この例E2では、作業操作反力増加条件は、走行操作が有り、かつ、作業操作が無いことである。そのため、走行操作が有るときでも、作業操作が有るときには、作業操作反力増加条件が満たされない。作業操作が有るときには、作業操作反力制御部62は、作業操作反力F2を非増加作業操作反力F2bに設定する。よって、作業操作部32の操作性が確保される。例えば、例E1において走行操作が無く作業操作が有るときの作業操作反力F2(非増加作業操作反力F2b)と、例E2において走行操作が有り作業操作も有るときの作業操作反力F2(非増加作業操作反力F2b)と、を同じにできる(操作感を維持できる)。
【0071】
(例E2の具体例)
例E2での作業操作反力制御部62の処理の具体例(
図5および
図6に示す例)について、主に例E1との相違点を説明し、例E1との共通点の説明は省略する場合がある(共通点を省略することについては他の例も同様)。
図5に示すステップS211では、作業操作反力制御部62は、「走行操作部31が操作者に操作され、かつ、作業操作部32が操作者に操作されていない」という条件を満たすか(走行操作が有り、かつ、作業操作が無いか)否かを判定する。走行操作が有り、かつ、作業操作が無い場合(ステップS211でYESの場合)、作業操作反力制御部62は、作業操作反力F2を、増加作業操作反力F2aにする(ステップS13)(
図6参照)。「走行操作が有り、かつ、作業操作が無い」という条件が満たされない場合(ステップS211でNOの場合)、作業操作反力制御部62は、作業操作反力F2を、非増加作業操作反力F2bに設定する(ステップS15)。
【0072】
図6に、例E2での、作業操作速度V2と作業操作反力F2との関係の例を示す。例E2での、作業操作速度V2と作業操作反力F2との関係は、例えば、例E1での、作業操作速度V2と作業操作反力F2との関係(
図4参照)と同様である。
【0073】
(例E3:走行操作が有るときに、走行操作反力F1を大きくする例)
主に
図7および
図8を参照して、操作反力制御部60aの作動の例E3を説明する。例E3では、操作反力増加条件が操作部30の操作に関する条件であり(上記の例A1)、操作反力制御部60aが操作速度Vに応じて操作反力Fを大きくする場合(上記の例B1)の例である。この例E3では、走行操作反力制御部61は、走行操作部31が操作者に操作されていると判定したとき(走行操作反力増加条件の一例)に、走行操作速度V1に応じて走行操作反力F1を大きくする場合がある。
【0074】
この例では、走行操作反力増加条件は、走行操作が有ることである。この条件が満たされるとき、上記例E1と同様に、作業機械1が(操作部支持部36が)揺れていることが想定される。このとき、作業機械1の揺れにより、操作者が揺れている場合がある。すると、操作者は、走行操作部31を誤操作し、走行操作部31に誤入力が生じる場合がある(例えばレバーハンチングが生じる場合がある)。また、2つの走行操作部31(例えば2本のレバー)のうち一方の走行操作部31のみが操作されている場合に、操作者は、他方の走行操作部31を保持していない可能性がある。そのため、作業機械1の揺れにより、保持されていない走行操作部31が揺れ、走行操作部31に誤入力が生じる場合がある。そこで、走行操作反力制御部61は、走行操作が有るときに、走行操作反力F1を大きくする(さらに詳しくは、非増加走行操作反力F1bよりも増加走行操作反力F1aを大きくする)場合がある。よって、走行操作部31での誤入力が抑制される。その結果、作業機械1が、安定して走行動作できる。
【0075】
(例E3の具体例)
例E3での走行操作反力制御部61の処理の具体例(
図7および
図8に示す例)を説明する。例E3での走行操作反力制御部61の処理について、例E1での作業操作反力制御部62の処理との相違点を説明する。初期状態では、走行操作反力制御部61は、走行操作反力F1を、非増加走行操作反力F1b(
図8参照)に設定する。
図7に示すステップS311では、走行操作反力制御部61は、走行操作が有るか否かを判定する。走行操作が有る場合(ステップS311でYESの場合)、走行操作反力制御部61は、走行操作反力F1を、増加走行操作反力F1aにする(ステップS313)(
図8参照)。そして、走行操作反力制御部61は、今回の処理のフローを終了し、次回の処理のフローを開始する。走行操作が無い場合(ステップS311でNOの場合)、走行操作反力制御部61は、走行操作反力F1を、非増加走行操作反力F1bにする(ステップS315)(
図8参照)。そして、走行操作反力制御部61は、今回の処理のフローを終了し、次回の処理のフローを開始する。
【0076】
図8に示すように、例E3での、走行操作速度V1と走行操作反力F1との関係は、例えば、例E1での、作業操作速度V2と作業操作反力F2との関係(
図4参照)と同様である。なお、
図8のV1maxは、V2max(
図4参照)に対応し、走行操作速度V1の最大値である。所定走行操作速度V1aは、所定作業操作速度V2a(
図4参照)に対応する。所定走行操作速度V1aは、増加走行操作反力F1aを一定の大きさにするV1場合と、走行操作速度V1が大きくなるにしたがって増加走行操作反力F1aを大きくする場合と、の境界となる走行操作速度V1である。F1minは、F2min(
図4参照)に対応し、走行操作反力F1の最小値である。F1maxは、F2max(
図4参照)に対応し、増加走行操作反力F1aの最大値である。
【0077】
(例E4:増加操作反力Faを変化させる例)
主に
図9および
図10を参照して、操作反力制御部60aの作動の例E4について、上記の例E1などとの相違点を説明する。上記の例E1などの、操作速度Vと増加操作反力Faとの関係(例えば
図4のグラフの形状)は、条件に応じて変えられてもよい。上記の例E1、例E2、および例E3では、作業操作反力制御部62が作業操作反力F2を制御する場合について説明したが、この例E4では、走行操作反力制御部61が走行操作反力F1を制御する場合について説明する。なお、この例でも「走行」と「作業」とを互いに逆にしてもよい。
【0078】
例えば、走行操作反力制御部61は、操作部支持部36の揺れの度合いに応じて、増加走行操作反力F1a(
図10参照)を変える。例えば、走行操作反力制御部61は、操作部支持部36の揺れの度合いが大きいほど、増加走行操作反力F1aを大きくする。この例の詳細は、次の通りである。
【0079】
走行操作反力制御部61は、加速度センサ55から、操作部支持部36の加速度を取得する。走行操作反力制御部61が取得する加速度の方向は、作業機械1の走行方向を含んでもよく、作業機械1の上下方向(鉛直方向または略鉛直方向)を含んでもよく、走行体11に対する上部旋回体13の旋回方向を含んでもよい。走行操作反力制御部61は、取得した加速度に基づいて、操作部支持部36の揺れの度合いを算出する。
【0080】
操作部支持部36の揺れの度合いは、加速度の大きさに関する度合いでもよく、例えば、加速度が閾値以上となった(または閾値を超えた)頻度でもよく、加速度が閾値以上となった時間でもよい。この加速度の閾値は、加速度の方向ごとに異なる値でもよい。走行操作反力制御部61は、加速度の方向、ならびに、加速度が閾値以上となった頻度および時間の、少なくとも2つ以上の情報から総合的に、操作部支持部36の揺れの度合いを算出してもよい。操作部支持部36の揺れの度合いは、ある瞬間での操作部支持部36の加速度の大きさを含んでもよく、所定の長さの時間(上記「瞬間」より長い時間)での操作部支持部36の加速度の大きさを含んでもよい。操作部支持部36の揺れの度合いは、積算されてもよい。例えば、操作部支持部36の揺れの度合いは、所定の条件が満たされているときに積算されてもよく、具体的には例えば、走行操作部31が操作されている間に積算されてもよい。
【0081】
走行操作反力制御部61は、操作部支持部36の揺れの度合いが大きくなるにしたがって、増加走行操作反力F1aを大きくする(
図10参照)。よって、操作部支持部36の揺れの度合いが比較的大きい場合は(揺れの度合いとして想定される範囲の中で、揺れの度合いが比較的大きい場合は)、走行操作部31の誤入力が抑制される。また、走行操作反力制御部61は、操作部支持部36の揺れの度合いが小さくなるにしたがって、増加走行操作反力F1aを小さくする。操作部支持部36の揺れの度合いが比較的小さい場合は、走行操作部31の操作性が確保される(走行操作部31を操作するのに必要な操作力が大きくなりすぎることが抑制される)。
【0082】
(例E4の具体例)
例E4での走行操作反力制御部61の処理の具体例(
図9および
図10に示す例)を説明する。この例では、走行操作反力制御部61は、加速度センサ55から取得した操作部支持部36の加速度(取得加速度a)が閾値Tth以上となった時間(上記「揺れの度合い」の一例)に応じて、増加走行操作反力F1aを大きくする。具体的には、走行操作反力制御部61は、上記「揺れの度合い」に応じて傾きΔVを変える。走行操作反力制御部61は、上記「揺れの度合い」が大きくなるにしたがって、傾きΔVを大きくする。傾きΔVは、走行操作速度V1が所定走行操作速度V1aよりも大きいときの、走行操作速度V1と増加走行操作反力F1aとの関係を示すグラフの傾きである。具体的には、走行操作反力制御部61は、例えば次の数式(数1)から傾きΔVを算出する。この例では、傾きΔVの最大値を1とする。
【0083】
【0084】
数式(数1)中の記号の意味の概要は、次の通りである。
a:加速度センサ55から取得した取得加速度
Tth:取得加速度aの閾値
Tsum:取得加速度aが閾値Tth以上となった時間の積算値(初期値は0)
Δt:制御サンプリング時間
ΔV:傾き
K:積算値Tsumの増加に対する傾きΔVの増加の感度
【0085】
積算値Tsumは、走行操作部31の操作継続中に、取得加速度aが閾値Tth以上となった時間(例えば制御サンプリング時間Δt)を積算した値(積算時間)である。この数式(数1)では、前回値の積算値Tsumに、制御サンプリング時間Δtが加算された時間が、今回値の積算値Tsumになる。Kは、積算値Tsumが増加したときに傾きΔVがどれだけ増加するかを定める値(感度、例えば定数)である。この数式(数1)では、積算値Tsumが大きくなるにしたがって、ΔVが大きくなる。ΔVが1に近づくほど、積算値Tsumが増加したときのΔVの増加の度合いが減る。ΔVが略1になると、積算値Tsumが増加しても、ΔVがほとんど増加しない。
【0086】
例E4aの走行操作反力制御部61の処理のさらなる具体例(
図9および
図10に示す例)について、主に例E1との相違点を説明する。初期状態では、走行操作反力制御部61は、走行操作反力F1を非増加走行操作反力F1b(
図10参照)に設定し、積算値Tsumを0とする。初期状態では、走行操作反力制御部61は、傾きΔVを、例えば0に設定する。
【0087】
図9に示すステップS411では、走行操作反力制御部61は、走行操作が有るか否かを判定する(例E3のステップS311(
図7参照)と同様)。走行操作が有る場合(ステップS411でYESの場合)、走行操作反力制御部61の処理のフローは、ステップS413aに進む。走行操作が無い場合(ステップS411でNOの場合)、走行操作反力制御部61は、走行操作反力F1を非増加操作反力Fbにする(ステップS415)(
図10参照)。このとき、走行操作反力制御部61は、例えば、積算値Tsumを初期値(例えば0)に戻す。なお、このとき、走行操作反力制御部61は、積算値Tsumを初期値に戻さなくてもよく、例えば積算値Tsumを減少させてもよい。そして、走行操作反力制御部61は、今回の処理のフローを終了する。
【0088】
ステップS413aでは、走行操作反力制御部61は、取得加速度aが閾値Tth以上か否かを判定する。
図9に示す例では、取得加速度aは、作業機械1が走行しているときの作業機械1の加速度(走行加速度)である。取得加速度aが閾値Tth以上である場合(ステップS413aでYESの場合)、走行操作反力制御部61の処理のフローは、ステップS413bに進む。取得加速度aが閾値Tth未満である場合(ステップS413aでNOの場合)、走行操作反力制御部61は、今回の処理のフローを終了する。この場合、今回の処理では、傾きΔVは、更新(ステップS413c参照)されない。
【0089】
ステップS413bでは、走行操作反力制御部61は、積算値Tsumの処理を行う。具体的には、走行操作反力制御部61は、前回の処理までの積算値Tsumに、今回の処理において取得加速度aが閾値Tthを超えた時間を加算した値を、今回の処理の積算値Tsumとする。この例では、上記「超えた時間」は、走行操作反力制御部61の制御サンプリング時間Δtである。次に、走行操作反力制御部61の処理のフローは、ステップS413cに進む。
【0090】
ステップS413cでは、走行操作反力制御部61は、傾きΔVを更新する。具体的には、走行操作反力制御部61は、上記の数式(数1)に基づいて、更新後の傾きΔVを算出する。そして、走行操作反力制御部61は、今回の処理のフローを終了し、次回の処理のフローを開始する。
【0091】
(例E5:操作速度とは関係なく操作反力Fを変える例)
主に
図11および
図12を参照して、操作反力制御部60aの作動の例E5を説明する。例E5では、操作反力増加条件が操作部30の操作以外の条件であり(上記の例A2)、操作反力制御部60aが操作速度Vとは関係なく操作反力Fを大きくする場合(上記の例B2)の例である。なお、この例における操作反力制御部60aは、走行操作反力制御部61でもよく、作業操作反力制御部62でもよく、走行操作反力制御部61および作業操作反力制御部62の両方でもよい。
【0092】
この例E5では、操作反力制御部60aは、作業機械1の動作制限が行われることが決定されたときに(「動作制限が有るとき」などともいう)(操作反力増加条件の一例)に、操作反力Fを大きくする場合がある。例えば、動作制限が有るときに、走行操作反力制御部61が走行操作反力F1を大きくし、作業操作反力制御部62が作業操作反力F2を大きくする。
【0093】
作業機械1の動作制限が行われるか否か(動作制限が有るか否か)は、コントローラ60(例えば機械制御部67)により決定される。[動作制限の具体例1]例えば、作業機械1が、障害物との干渉(衝突)を自動的に回避する機能(自動干渉回避機能)を有する場合がある。この場合、作業機械1の周囲を監視するセンサ50(その他のセンサ57)が障害物を検出する。例えば、作業機械1から障害物までの距離が所定距離以下となった場合などに、機械制御部67は、作業機械1の動作制限を行うことを決定する。[動作制限の具体例2]例えば、作業機械1の目標動作(目標作業内容、目標走行経路など)が、機械制御部67に設定される場合がある。例えば、操作者が操作部30で簡易な(単純な)操作を行うだけで、作業機械1が自動的に目標動作を行うように、機械制御部67が作業機械1を制御する機能(マシンコントロール)が、作業機械1に設けられる場合がある。このように、作業機械1の目標動作が機械制御部67に設定される場合に、例えば、作業機械1が目標動作から外れるような操作が操作部30で行われた場合などに、機械制御部67は、作業機械1の動作制限を行うことを決定する。
【0094】
作業機械1の動作制限は、作業機械1の動きの停止でもよく、作業機械1の動く速度を制限すること(例えば速度の上限を下げることなど)でもよい。この動作制限は、作業機械1の一部分の動きの制限でもよく、例えば、走行体11の動きの制限でもよく、アタッチメント15の動き(上部旋回体13の旋回を含む)の制限でもよい。この動作制限は、作業機械1全体の動きの制限でもよく、具体的には、走行体11およびアタッチメント15のそれぞれの動きの制限でもよい。
【0095】
例えば、操作反力制御部60aは、動作制限が有るか否かを、動作制限信号Lsを受信したか否かによって判定する。動作制限信号Lsは、作業機械1の動作制限が行われることが機械制御部67に決定されたときに(動作制限が有るときに)、機械制御部67が出力する信号である。
【0096】
操作反力制御部60aは、動作制限が有る場合の操作反力F(増加操作反力Fa)を、動作制限が行われることが決定されない場合(動作制限が無い場合)の操作反力F(非増加操作反力Fb)よりも大きくする場合がある(
図12参照)。例えば、操作反力制御部60aは、通常通りの操作が可能な状態ではないと操作者が認識できるような大きさに増加操作反力Fa(
図12参照)を設定してもよい。例えば、操作反力制御部60aは、操作者が操作部30を操作できない(または略操作できない)ような大きさに、増加操作反力Faを設定してもよい(操作部30の操作を物理的に制限してもよい)。
【0097】
[動作制限時の操作反力Fの増加による作用の例1]作業機械1の動作制限を行うことを機械制御部67が決定したとき、機械制御部67は、自動的に(操作部30の操作とは関係なく)作業機械1の動作制限を行ってもよい。この場合、機械制御部67は、操作部30の操作を無効にし、操作反力制御部60aは、操作反力Fを大きくする(増加操作反力Faにする)。このとき、操作者は、操作反力Fが大きくなった(例えば重くなった、例えば動かない)ことを認識できる。よって、操作者は、制御によって(自動的に、バックグラウンドで)作業機械1の動作が制限されていることを直観的に認識しやすい。よって、操作反力Fを増加させることにより、作業機械1の動作制限が行われていることを操作者に認識させることができる。よって、作業機械1の動作制限が行われていることを、例えば、光(表示など)または音(警報)などで操作者に警告する必要がない。また、操作反力Fを増加させることにより、作業機械1の動作が制限されるような状況になるような操作を減らすように操作者を促すことができ、操作者の操作能力の向上(成長)を促すことができる。
【0098】
[動作制限時の操作反力Fの増加による作用の例2]作業機械1の動作制限を行うことを機械制御部67が決定したとき、操作部30の操作が有効のままで、操作反力制御部60aが、操作反力Fを大きくしてもよい。この場合、操作者は、操作部30を操作できなくなる(または略操作できなくなる)。操作部30が操作されない(または略操作されない)ことにより、作業機械1の動作制限が行われてもよい。
【0099】
(例E5の具体例)
例E5での操作反力制御部60aの処理の具体例(
図11および
図12に示す例)を説明する。初期状態では、操作反力制御部60aは、操作反力Fを、非増加操作反力Fb(
図12参照)に設定する。
図11に示すステップS511では、操作反力制御部60aは、作業機械1の動作制限を行うことが決定されたか否か(動作制限が有るか否か)を判定する。
【0100】
動作制限が有る場合(ステップS511でYESの場合)、操作反力制御部60aは、操作反力Fを増加させる(操作反力Fを増加操作反力Fa(
図12参照)とする)(ステップS513)。この場合、
図12に示す例では、操作反力制御部60aは、操作速度Vとは関係なく(一様に)、操作反力Fを一定値にする。この一定値は、例えば、操作反力付与部40が操作部30に付与可能な操作反力Fの最大値(Fmax)でもよく、最大値未満の大きさでもよい。なお、操作反力制御部60aは、操作速度Vに応じて増加操作反力Faを変えてもよい(上記の例B1でもよい)(例えば
図4などを参照)。
図11に示すように、操作反力制御部60aは、ステップS513の後、今回の処理のフローを終了する。
【0101】
動作制限が無い場合(ステップS511でNOの場合)、操作反力制御部60aは、操作反力Fを非増加操作反力Fb(
図12参照)(例えば操作反力Fの最小値(Fmin))に設定する(ステップS515)。そして、操作反力制御部60aは、今回の処理のフローを終了する。なお、
図12中のVmaxは、操作速度Vの最大値である(例えば作業操作速度V2の最大値(V2max)など)。
【0102】
(各例の変形例)
操作反力制御部60aは、上記の例A(例A1、例A2)、例B1(例B1a、例B1b)、例B2、例E1、例E2、例E3、例E4、および、例E5の、いずれか1つの制御のみを行ってもよく、複数の制御を組み合わせて行ってもよい。操作反力制御部60aは、ある例(例えば例E1)の一部の制御を行い、この例(例E1)の残りの制御を行わなくてもよい。操作反力制御部60aは、ある例(例えば例E1)の少なくとも一部の制御と、他の例(例E1以外の例)の少なくとも一部の制御と、を組み合わせて行ってもよい。例えば、操作反力制御部60aは、例Aおよび例Bの両方の制御を行ってもよく、例Aの制御を行い、例Bの制御を行わなくてもよく、例Bの制御を行い、例Aの制御を行わなくてもよい。
【0103】
(第1の発明の効果)
図1に示す操作装置20による効果は、次の通りである。操作装置20は、作業機械1を操作するためのものである。作業機械1は、走行可能な走行体11と、作業を行うアタッチメント15と、を備える。操作装置20は、走行操作部31(第一操作部)と、作業操作部32(第二操作部)と、作業操作反力制御部62(
図2参照)(第二操作反力制御部)と、を備える。「第一操作部」(この例では走行操作部31)は、操作者に操作され、走行体11およびアタッチメント15のうち一方を操作するためのものである。「第二操作部」(この例では作業操作部32)は、操作者に操作され、走行体11およびアタッチメント15のうち「第一操作部」(走行操作部31)に操作される方とは異なる方を操作するためのものである。
図2に示す作業操作反力制御部62は、作業操作部32に加えられる操作力に対する反力である作業操作反力F2(第二操作反力)を制御する。
【0104】
[構成1-1]作業操作反力制御部62には、作業操作反力増加条件(第二操作反力増加条件)が設定される。作業操作反力増加条件は、走行操作部31が操作者に操作されていると作業操作反力制御部62が判定したことを含む条件である(
図3のステップS11、
図4参照)。
【0105】
[構成1-2]作業操作反力制御部62は、
図4に示すように、増加作業操作反力F2aを、非増加作業操作反力F2bよりも大きくする場合がある。増加作業操作反力F2aは、作業操作反力増加条件が満たされる場合の作業操作反力F2である。非増加作業操作反力F2bは、作業操作反力増加条件が満たされない場合の作業操作反力F2である。
【0106】
[構成1-3]
図2に示す作業操作反力制御部62は、作業操作部32の作業操作速度V2(操作速度V)が大きくなるにしたがって、増加作業操作反力F2aを大きくする(
図4参照)。
【0107】
上記[構成1-1]の作業操作反力増加条件が満たされる場合は、走行操作部31が操作者に操作されている。このとき、作業機械1は、操作に応じて動き、揺れる場合がある。また、走行操作部31が操作者に操作されているとき、作業操作部32は、操作者に保持されていない可能性がある。この場合、作業操作部32は、作業機械1の揺れによって誤入力される可能性がある。そこで、上記[構成1-2]では、作業操作反力制御部62は、作業操作反力増加条件が満たされる場合に、作業操作反力F2を、非増加作業操作反力F2bよりも大きい増加作業操作反力F2aにする場合がある(
図4参照)。よって、操作装置20は、作業操作部32での誤入力を抑制できる。
【0108】
また、操作者が走行操作部31を操作しているときに、操作者が作業操作部32も操作している場合が想定される。また、作業操作速度V2が比較的小さいときには、操作者が作業操作部32を意図して操作している可能性がある。そこで、上記[構成1-3]では、作業操作反力制御部62は、作業操作部32の作業操作速度V2が大きくなるにしたがって、増加作業操作反力F2aを大きくする(
図4参照)。よって、作業操作速度V2が比較的小さいときには、作業操作反力F2が比較的小さくなる。よって、作業操作速度V2が比較的小さいときには、操作者が作業操作部32を操作するのに必要な操作力を小さく(軽く)することができる。よって、作業操作速度V2とは関係なく(例えば一様に)増加作業操作反力F2aを非増加作業操作反力F2bよりも大きくする場合(
図12参照)などに比べ、作業操作部32の操作性を確保することができる。
【0109】
よって、上記[構成1-1]、上記[構成1-2]、および、上記[構成1-3]により、操作装置20は、作業操作部32の誤入力を抑制しつつ、作業操作部32の操作性を確保できる。したがって、操作装置20は、作業操作部32(第二操作部)の作業操作反力F2(第二操作反力)を、状況に応じた適切な大きさに調整できる。
【0110】
(第2の発明の効果)
[構成2]作業操作反力増加条件は、作業操作部32が操作者に操作されていないと作業操作反力制御部62が判定したことをさらに含む(
図5のステップS211、
図6参照)。
【0111】
上記[構成2]により、次の効果が得られる。上記[構成1-1]および[構成1-2]では、走行操作部31が操作者に操作されていれば、作業操作部32が操作者に操作されていても、作業操作部32の作業操作反力F2が大きく(増加作業操作反力F2aに)なる場合がある(
図4参照)。そこで、上記[構成2]では、作業操作反力増加条件は、作業操作部32が操作者に操作されていないと作業操作反力制御部62が判定したことをさらに含む(
図5のステップS211、
図6参照)。よって、作業操作部32が操作者に操作されていると作業操作反力制御部62が判定した場合は、作業操作反力増加条件は満たされない。よって、この場合、作業操作反力制御部62は、作業操作反力F2を、非増加作業操作反力F2bにする(
図5のステップS15、
図6参照)。よって、作業操作部32の操作性を確保することができる。したがって、作業操作部32の作業操作反力F2を、状況に応じたより適切な大きさに調整することができる。
【0112】
(第3の発明の効果)
操作装置20は、作業操作部32を支持する操作部支持部36を備える。
【0113】
[構成3]作業操作反力制御部62は、操作部支持部36の加速度を取得し、取得した加速度に基づいて操作部支持部36の揺れの度合い(例えば積算値Tsum(
図9のステップS143b参照))を算出する。作業操作反力制御部62は、揺れの度合い(例えば積算値Tsum)が大きくなるにしたがって、作業操作反力増加条件が満たされる場合の作業操作反力F2(増加作業操作反力F2a)を大きくする(
図10参照)。
【0114】
上記[構成3]により、次の効果が得られる。操作部支持部36の揺れの度合い(例えば積算値Tsum)が大きいほど、操作部支持部36の揺れによって作業操作部32に誤入力が生じる可能性が高くなる。また、操作部支持部36の揺れの度合い(例えば積算値Tsum)が大きいほど、操作者が揺れる可能性が高くなり、操作者が作業操作部32を誤操作(誤入力)する可能性が高くなる。そこで、上記[構成3]では、作業操作反力制御部62は、操作部支持部36の揺れの度合い(例えば積算値Tsum)が大きくなるにしたがって、増加作業操作反力F2aを大きくする(
図10参照)。よって、操作装置20は、作業操作部32の誤入力をより抑制できる。
【0115】
(第4の発明の効果)
操作装置20は、走行操作反力制御部61(第一操作反力制御部)を備える。走行操作反力制御部61は、走行操作部31に加えられる操作力に対する操作反力Fである走行操作反力F1(第一操作反力)を制御する。
【0116】
[構成4-1]走行操作反力制御部61には、走行操作反力増加条件(第一操作反力増加条件)が設定される。走行操作反力増加条件は、走行操作部31が操作者に操作されていると走行操作反力制御部61が判定したことを含む条件である(
図7のステップS311、
図8参照)。
【0117】
[構成4-2]走行操作反力制御部61は、
図8に示すように、増加走行操作反力F1aを、非増加走行操作反力F1bよりも大きくする場合がある。増加走行操作反力F1aは、走行操作反力増加条件が満たされる場合の走行操作反力F1である。非増加走行操作反力F1bは、走行操作反力増加条件が満たされない場合の走行操作反力F1である。
【0118】
[構成4-3]
図2に示す走行操作反力制御部61は、走行操作部31の走行操作速度V1(操作速度V)が大きくなるにしたがって、走行操作反力増加条件が満たされる場合の走行操作反力F1(増加走行操作反力F1a)を大きくする(
図8参照)。
【0119】
上記[構成4-1]の走行操作反力増加条件が満たされる場合は、走行操作部31が操作者に操作されている。このとき、作業機械1は、操作に応じて動き、揺れる場合がある。作業機械1の揺れにより、操作者が揺れ、走行操作部31を誤操作(誤入力)する可能性がある。そこで、上記[構成4-2]では、走行操作反力制御部61は、走行操作反力増加条件が満たされる場合に、走行操作反力F1を、非増加走行操作反力F1bよりも大きい増加走行操作反力F1aにする場合がある(
図8参照)。よって、操作装置20は、走行操作部31での誤入力を抑制できる。
【0120】
また、走行操作速度V1が比較的小さいときには、操作者が走行操作部31を意図して操作している可能性が高い(誤入力の可能性が低い)。そこで、上記[構成4-3]では、走行操作反力制御部61は、走行操作部31の走行操作速度V1が大きくなるにしたがって、増加走行操作反力F1aを大きくする(
図8参照)。よって、走行操作速度V1が比較的小さいときには、走行操作反力F1が比較的小さくなる。よって、走行操作速度V1が比較的小さいときには、操作者が走行操作部31を操作するのに必要な操作力を小さく(軽く)することができる。よって、走行操作速度V1とは関係なく(例えば一様に)増加走行操作反力F1aを非増加走行操作反力F1bよりも大きくする場合(
図12参照)などに比べ、走行操作部31の操作性を確保することができる。
【0121】
よって、上記[構成4-1]、上記[構成4-2]、および、上記[構成4-3]により、操作装置20は、走行操作部31の誤入力を抑制しつつ、走行操作部31の操作性を確保できる。したがって、操作装置20は、走行操作部31の走行操作反力F1を、状況に応じた適切な大きさに調整できる。
【0122】
(第5の発明の効果)
操作装置20は、走行操作部31を支持する操作部支持部36を備える。
【0123】
[構成5]走行操作反力制御部61は、操作部支持部36の加速度を取得し、取得した加速度に基づいて操作部支持部36の揺れの度合い(例えば積算値Tsum(
図9のステップS143b参照))を算出する。走行操作反力制御部61は、揺れの度合い(例えば積算値Tsum)が大きくなるにしたがって、走行操作反力増加条件が満たされる場合の走行操作反力F1(増加走行操作反力F1a)を大きくする(
図10参照)。
【0124】
上記[構成5]により、次の効果が得られる。操作部支持部36の揺れの度合い(例えば積算値Tsum)が大きいほど、操作部支持部36の揺れによって走行操作部31に誤入力が生じる可能性が高くなる。また、操作部支持部36の揺れの度合い(例えば積算値Tsum)が大きいほど、操作者が揺れる可能性が高くなり、操作者が走行操作部31を誤操作(誤入力)する可能性が高くなる。そこで、上記[構成5]では、走行操作反力制御部61は、操作部支持部36の揺れの度合い(例えば積算値Tsum)が大きくなるにしたがって、増加走行操作反力F1aを大きくする(
図10参照)。よって、操作装置20は、走行操作部31の誤入力をより抑制できる。
【0125】
(第6の発明の効果)
[構成6]作業操作反力制御部62は、作業機械1の動作制限が行われることが決定されたときに、動作制限が行われることが決定されていないときに比べ、作業操作反力F2を大きくする場合がある(増加作業操作反力F2aにする場合がある)(
図12参照)。
【0126】
上記[構成6]により、次の効果が得られる。例えば、作業機械1の動作制限が行われるときに、作業操作部32の操作が無効になる場合が想定される。この場合、作業操作反力F2が大きくなることで、作業機械1の動作制限が自動的に行われていることを、操作者に認識させやすい。また、例えば、作業機械1の動作制限が行われることが決定されたときに、作業操作部32の操作が有効のままである場合が想定される。この場合、作業機械1の動作制限が行われることが決定されたときに、作業操作反力F2が大きくなることで、作業操作部32の操作を不可能または困難にすることができる。作業操作部32の操作が不可能または困難になることで、作業機械1の動作制限を行うことができる。
【0127】
(第7の発明の効果)
[構成7]操作装置20は、走行操作反力制御部61を備える。走行操作反力制御部61は、走行操作部31に加えられる操作力に対する操作反力Fである走行操作反力F1を制御する。走行操作反力制御部61は、作業機械1の動作制限が行われることが決定されたときに、動作制限が行われることが決定されていないときに比べ、走行操作反力F1を大きくする場合がある(増加走行操作反力F1aにする場合がある)(
図12参照)。
【0128】
上記[構成7]により、次の効果が得られる。例えば、作業機械1の動作制限が行われるときに、走行操作部31の操作が無効になる場合が想定される。この場合、走行操作反力F1が大きくなることで、作業機械1の動作制限が自動的に行われていることを、操作者に認識させやすい。また、例えば、作業機械1の動作制限が行われることが決定されたときに、走行操作部31の操作が有効のままである場合が想定される。この場合、作業機械1の動作制限が行われることが決定されたときに、走行操作反力F1が大きくなることで、走行操作部31の操作を不可能または困難にすることができる。走行操作部31の操作が不可能または困難になることで、作業機械1の動作制限を行うことができる。
【0129】
(第8の発明の効果)
[構成8]上記「第一操作部」は、走行体11を操作するための走行操作部31である。上記「第二操作部」は、アタッチメント15を操作するための作業操作部32である。
【0130】
上記[構成8]、上記[構成1-1]、上記[構成1-2]、および、上記[構成1-3]により、作業操作部32の作業操作反力F2を、状況に応じた適切な大きさに調整することができる。
【0131】
(第9の発明の効果)
[構成9]上記「第一操作部」は、アタッチメント15を操作するための作業操作部32である。上記「第二操作部」は、走行体11を操作するための走行操作部31である。
【0132】
上記[構成9]、上記[構成1-1]、上記[構成1-2]、および、上記[構成1-3]により、走行操作部31の走行操作反力F1を、状況に応じた適切な大きさに調整することができる。
【0133】
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、上記実施形態の構成要素(変形例を含む)の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。例えば、上記実施形態の変形例どうしが様々に組み合わされてもよい。例えば、
図2に示す各構成要素の接続は変更されてもよい。例えば、構成要素の配置は変更されてもよい。例えば、構成要素の包含関係は様々に変更されてもよい。例えば、ある上位の構成要素に含まれる下位の構成要素として説明したものが、この上位の構成要素に含まれなくてもよく、他の構成要素に含まれてもよい。具体的には例えば、操作装置20は、作業機械1の構成要素でもよい。例えば、互いに異なる複数の部材や部分として説明したものが、一つの部材や部分とされてもよい。例えば、一つの部材や部分として説明したものが、互いに異なる複数の部材や部分に分けて設けられてもよい。具体的には例えば、コントローラ60の構成要素は、別々に設けられてもよく、一体的に設けられてもよい。例えば、各種パラメータ(閾値、範囲など)は、コントローラ60に予め設定されてもよく、作業者の手動操作(作業機械1の操作、スイッチ操作など)により直接的に設定されてもよい。各種パラメータは、作業者の手動操作により設定された情報に基づいてコントローラ60に算出されてもよく、センサ50に検出された情報に基づいてコントローラ60に算出されてもよい。例えば、各種パラメータ(閾値、範囲など)は、変えられなくてもよく、手動操作により変えられてもよく、何らかの条件に応じてコントローラ60が自動的に変えてもよい。例えば、
図3、5、7、9、および11に示すフローチャートのステップの順序が変更されてもよく、ステップの一部が行われなくてもよく、互いに異なるフローチャートのステップどうしが組み合わされてもよい。例えば、各構成要素は、各特徴(作用機能、配置、形状、作動など)の一部のみを有してもよい。
【符号の説明】
【0134】
1 作業機械
11 走行体
15 アタッチメント
20 操作装置
31 走行操作部(第一操作部(または第一操作部))
32 作業操作部(第二操作部(または第二操作部))
36 操作部支持部
61 走行操作反力制御部(第一操作反力制御部(または第二操作反力制御部))
62 作業操作反力制御部(第二操作反力制御部(または第一操作反力制御部))
F1 走行操作反力(第一操作反力(または第二操作反力))
F2 作業操作反力(第二操作反力(または第一操作反力))