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特開2024-102672資産管理システム、方法、プログラム、及びコード読み取り装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102672
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】資産管理システム、方法、プログラム、及びコード読み取り装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240724BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006724
(22)【出願日】2023-01-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-11-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.2022年1月28日 三井住友ファイナンス&リース株式会社がassetforceアップデートにて発表 2.2022年1月28日 SMFLみらいパートナーズ株式会社がassetforceアップデートにて発表 3.2022年5月23日 企業グループ向け説明会にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】508169856
【氏名又は名称】三井住友ファイナンス&リース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 雄
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】コードを利用した物品の管理を容易にすることが可能な資産管理システム、方法、プログラム、及びコード読み取り装置を提供すること。
【解決手段】資産管理システムは、撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取る資産管理システムであって、前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶するコード解析ルール記憶部と、撮影された第1コードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記第1コードパターンが表す第1データを解析する解析部と、前記コード解析ルールに基づいて解析された第1データを記憶するデータ記憶部とを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取る資産管理システムであって、
前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶するコード解析ルール記憶部と、
撮影された第1コードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記第1コードパターンが表す第1データを解析する解析部と、
前記コード解析ルールに基づいて解析された第1データを記憶するデータ記憶部とを有する資産管理システム。
【請求項2】
前記コード解析ルール記憶部に記憶されるコード解析ルールを追加あるいは変更する設定部をさらに有する請求項1記載の資産管理システム。
【請求項3】
新規登録用の第2コードパターンに対応する第2データを取得する取得部と、
前記第1データと前記第2データとを対応づけて記録するコード記憶部と、
撮影された第2コードパターンをもとに前記第2データが読み取られた場合に、前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力するデータ出力部と
をさらに有する請求項1または請求項2記載の資産管理システム。
【請求項4】
撮影された第2コードパターンをもとに読み取られた前記第2データに対して第1コードが対応づけられていない場合に、未登録を通知する通知部をさらに有する請求項3記載の資産管理システム。
【請求項5】
前記第2コードパターンを印刷させる印刷部をさらに有する請求項3記載の資産管理システム。
【請求項6】
撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取る方法であって、
前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶させる第1処理と、
撮影されたコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表すデータを解析する第2処理と、
前記コード解析ルールに基づいて解析されたデータを記憶する第3処理とを有する方法。
【請求項7】
撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取るコンピュータに、
前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶する第1の機能、
撮影されたコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表すデータを解析する第2の機能、
前記コード解析ルールに基づいて解析されたデータを記憶する第3の機能とを実現させるためのプログラム。
【請求項8】
撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取るコード読み取り装置であって、
画像を撮影する撮影部と、
前記画像に含まれるコードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶するコード解析ルール記憶部と、
前記撮影部により撮影された前記画像に含まれるコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表すデータを解析する解析部と、
前記コード解析ルールに基づいて解析されたデータを記憶するデータ記憶部とを有するコード読み取り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資産管理システム、方法、プログラム、及びコード読み取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、物品に対して、物品に関するデータを表す1次元コード(例えば、バーコード)あるいは2次元コード(例えば、QRコード(登録商標))を貼り付けるなどして、物品の検品や棚卸し、配送などの管理を容易にしている。
【0003】
例えば、従来の商品情報提供システムでは、標準化された商品識別コードと、商品を一意に識別する識別番号を表す番号またはシリアルコードを統合した商品IDをQRコードに変換して、QRコードを包材に印刷している(特許文献1参照)。商品IDに対応する商品の商品情報は、予め商品情報管理サーバのデータベースに登録される。情報端末のカメラで商品に付された商品IDが撮影されると商品IDが商品情報管理サーバに送信され、商品IDに対応する商品情報が商品情報管理サーバから取得されて情報端末において出力される。
【0004】
また、商品情報を予め決められたルールに従うデータに変換して、このデータを表すようにQRコードを作成することで、カメラで撮影されたQRコードが表すデータを判別して、商品情報を読取ることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-027394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように従来の商品情報提供システムでは、QRコードを用いて物品を管理する場合には、QRコードによってどのようなデータを表すかを予め設定しておく必要があった。例えば、標準化された商品識別コードと管理側で定義された商品を識別する商品IDとをQRコードに変換したり、また商品情報を予め決められたルールに従うデータに変換したりする必要があった。さらに、商品情報管理サーバのデータベースに、予め商品IDに対応する商品情報を登録しておかなければならなかった。
【0007】
すなわち、QRコードを用いて物品を管理するためには、QRコードが表すデータを予め設定し、またデータベースへの登録などを事前にしておく必要があり、例えば新規の物品を管理するためにQRコードを追加あるいは変更するためには、QRコードに対する各種の設定操作が必要となっていた。
【0008】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、コードを利用した物品の管理を容易にすることが可能な資産管理システム、方法、プログラム、及びコード読み取り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0010】
すなわち、請求項1の発明は、撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取る資産管理システムであって、前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶するコード解析ルール記憶部と、撮影された第1コードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記第1コードパターンが表す第1データを解析する解析部と、前記コード解析ルールに基づいて解析された第1データを記憶するデータ記憶部とを有する資産管理システムである。
【0011】
請求項2の発明は、前記コード解析ルール記憶部に記憶されるコード解析ルールを追加あるいは変更する設定部をさらに有する請求項1記載の資産管理システムである。
【0012】
請求項3の発明は、新規登録用の第2コードパターンに対応する第2データを取得する取得部と、前記第1データと前記第2データとを対応づけて記録するコード記憶部と、撮影された第2コードパターンをもとに前記第2データが読み取られた場合に、前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力するデータ出力部とをさらに有する請求項1または請求項2記載の資産管理システムである。
【0013】
請求項4の発明は、撮影された第2コードパターンをもとに読み取られた前記第2データに対して第1コードが対応づけられていない場合に、未登録を通知する通知部をさらに有する請求項3記載の資産管理システムである。
【0014】
請求項5の発明は、前記第2コードパターンを印刷させる印刷部をさらに有する請求項3記載の資産管理システムである。
【0015】
請求項6の発明は、撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取る方法であって、前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶させる第1処理と、撮影されたコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表すデータを解析する第2処理と、前記コード解析ルールに基づいて解析されたデータを記憶する第3処理とを有する方法である。
【0016】
請求項7の発明は、撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取るコンピュータに、前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶する第1の機能、撮影されたコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表すデータを解析する第2の機能、前記コード解析ルールに基づいて解析されたデータを記憶する第3の機能とを実現させるためのプログラムである。
【0017】
請求項8の発明は、撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取るコード読み取り装置であって、画像を撮影する撮影部と、前記画像に含まれるコードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶するコード解析ルール記憶部と、前記撮影部により撮影された前記画像に含まれるコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表すデータを解析する解析部と、前記コード解析ルールに基づいて解析されたデータを記憶するデータ記憶部とを有するコード読み取り装置である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の資産管理システム、方法、プログラム、及びコード読み取り装置によれば、コードを利用した物品の管理を容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の実施形態に係る資産管理方法が適用された資産管理システムの適用例を説明するための概念図である。
図2図2は、本実施形態における資産管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、本実施形態における資産管理システムのメモリに記憶されているプログラムをCPUが実行することにより実現される機能構成を例示する図である。
図4図4は、本実施形態における記憶装置(メモリ)に記憶されるコード解析ルールを概念的に例示する図である。
図5図5は、本実施形態における記憶装置(メモリ)に記憶されるコードを概念的に例示する図である。
図6図6は、本実施形態における資産管理システムの資産管理サービスを利用するために担当者が使用する電子機器の構成の一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態におけるリース業務のワークフローの一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態における電子機器において表示される画面の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態における新規登録用QRに対応する資産情報を登録する登録画面の一例を示す図である。
図10図10は、本実施形態におけるコード解析ルールの設定画面の一例を示す図である。
図11図11は、倉庫に搬入された資産の一例を示す図である。
図12図12は、本実施形態における電子機器において表示される「資産情報」の処理画面の一例を示す図である。
図13図13は、電子機器において表示される帳票の一覧画面と新規登録用のQRコードパターンの印刷イメージの一例を示す図である。
図14図14は、電子機器において表示される画面の一例を示す図である。
図15図15は、資産が納入された際に添付された納品書の一例を示す図である。
図16図16は、電子機器において表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
(構成例)
図1は、本発明の実施形態に係る資産管理方法が適用された資産管理システム10の適用例を説明するための概念図である。図2は、資産管理システム10の電子回路構成例を示すブロック図である。
【0022】
本実施形態に係る資産管理システム10は、各種の物品(以下、資産と称する)を容易に管理することができる資産管理サービスを提供するための機能を有する。図1に示す資産管理システム10は、例えば顧客から受注した資産を顧客に出荷する業務に携わる、営業担当、事務担当、倉庫担当、運送会社(配送担当)のそれぞれが、電子機器30,32,34,36を通じて、資産管理サービスを利用する例を示している。例えば、各種車両や機械、設備、資材などの資産を顧客に対してリースするリース業務を実施する際に、資産管理システム10が提供する資産管理サービスを利用して、顧客からの受注に応じた資産の出荷までのワークフローの管理及びワークフローにおける各業務(タスク)毎の資産管理をすることができる。
【0023】
図1に示すように、資産管理システム10は、電子機器30,32,34,36と、例えばインターネットのような通信ネットワーク24を介して互いに通信可能に接続されている。なお、この種の通信ネットワークは、イーサネット(登録商標)等のLAN(Local Area Network)、あるいは公衆回線や専用回線を介して複数のLANが接続されるWAN(Wide Area Network)等を含む。LANの場合には、必要に応じてルータを介した多数のサブネットから構成される。また、WANの場合には、公衆回線に接続するためのファイアウォール等を適宜備えているが、図1ではその図示及び詳細説明を省略する。
【0024】
図2は、本実施形態における資産管理システム10の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、資産管理システム10は、例えばサーバ装置によって実現され、バス11によって互いに接続されたCPU12、記録媒体読取部14、通信部15、ディスプレイ16、および入力部17、メモリ20、および記憶装置22を備えている。入力部17は、例えばマウスやキーボードを含むことができる。記憶装置22は、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等からなる。
【0025】
図3は、本実施形態における資産管理システム10のメモリ20に記憶されているプログラム200をCPU12が実行することにより実現される機能構成を例示する図である。
【0026】
プログラム200は、コード解析ルール記憶部42、解析部44、データ記憶部46、設定部48、新規データ記憶部50、印刷部52、コード読み取り部54、取得部56、データ出力部58、コード記憶部60、通知部62を含む複数の機能を実現するためのサブプログラムを有する。
【0027】
これらサブプログラムは、メモリ20に予め記憶されていてもよいし、あるいはメモリカード等の外部記録媒体13から記録媒体読取部14を介してメモリ20に読み込まれて記憶されたものであってもよい。
【0028】
メモリ20には、ユーザ書き換え不可能なエリアの他に、書き換え可能なデータを記憶するエリアとして、書込可能データエリア210が確保されている。
【0029】
CPU12は、コンピュータであって、メモリ20に記憶されている各サブプログラムに従う機能部により回路各部の動作を制御する。本実施形態における資産管理システム10は、プログラム200の実行によって、資産(車両、機械、設備、資材など)を管理するために使用するコード(例えば、バーコードなどの1次元コード、QRコードなどの2次元コード)を簡単に追加あるいは変更して使用可能にする資産管理サービスを提供する。例えば、倉庫担当が電子機器34を通じて資産管理システム10の資産管理サービスを利用して、倉庫に収納される資産に対して新規のコードを発行し、新規のコードに対応する資産に関するデータを簡単に登録できるようにする。本実施形態では、新規のコードに対応するデータを担当が入力操作をして登録するだけでなく、例えば会社毎に独自に定義されたコードを電子機器34のカメラによって撮影(スキャン)させることで読み取り、新規のコードに対応するデータとして登録できるようにする。
【0030】
これにより、コードを利用して資産の管理をする場合に、従来のシステムのように、コードが表すデータを予め登録して、事前にコードを発行したり、データベースへの登録をしたりすることなく、複数の異なる会社のそれぞれにおいて、例えば倉庫などの資産を取り扱う現場で新規コードを発行して資産に貼り付ける、あるいはタグ付けするなどして、資産の検品や棚卸し、配送などの管理を容易にできるようにする。
【0031】
コード解析ルール記憶部42は、複数の異なる体系別に独自に定義されたコード(コードパターン)が表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールをメモリ20あるいは記憶装置22に記憶させる(図4参照)。複数の異なる体系別のコードは、例えば、会社毎の管理ルールあるいは資産管理の目的となる資産種類に応じて定義されるコード、形式が異なるコード(1次元コード、2次元コード)など、各種形式のデータを含むものとする。
【0032】
コード解析ルールは、コード(コードパターン)をスキャンすることで読み取られるデータ、例えば、英数字/漢字などを含む文字列から必要な情報を取得して、資産管理システム10に登録することを定義するルールが設定される。例えば、会社毎の管理ルールに基づいて作成されたコードは、コードから読み取られるデータの何れの範囲にどのような情報が設定されているか会社毎に異なる。従って、コード解析ルールでは、例えば、コードから読み取られるデータの何れの範囲が、資産に関する何を示すデータ(例えば、資産名、モデルNo、ロットNoなどの管理データに基づいて設定された各種データ)であるかを解析するためのルールが定義される。
【0033】
解析部44は、例えば、資産を取り扱う電子機器(倉庫担当が使用する電子機器34)のカメラによって撮影されたコード(第1コードパターン)に対して、コード解析ルール記憶部42に記憶された、複数の異なる体系別のコード解析ルールの何れかに基づいて、コードパターンが表すデータ(第1データ)を解析する。例えば、解析部44は、会社毎の既存のコードパターンを、会社に対応するコード解析ルールを用いて解析して、コードパターンが表すデータ(第1データ)、すなわち資産に関するデータを取得することができる。
【0034】
データ記憶部46は、解析部44によって、コード解析ルールに基づいて解析された、コードが表す資産に関するデータ(第1データ)、あるいは例えば倉庫担当の電子機器34に対する入力操作によって入力された資産に関するデータ(第1データ)を、メモリ20あるいは記憶装置22に記憶させる。
【0035】
設定部48は、コード解析ルール記憶部42に記憶されるコード解析ルールを追加あるいは変更する。設定部48は、例えば、事務担当が使用する電子機器32における入力操作に応じて、コード解析ルールに対する設定処理を実行する。
【0036】
新規データ記憶部50は、資産管理サービスを利用した資産管理に利用可能な、新規登録用のコードパターン(第2コードパターン)に対応する複数のデータ(第2データ)をメモリ20あるいは記憶装置22に記憶させる。
【0037】
印刷部52は、資産管理サービスを利用して管理しようとする資産に付すために、新規データ記憶部50に用意されたデータに対応する新規登録用のコードパターンを印刷させる。印刷部52は、例えば事務担当の電子機器32あるいは倉庫担当の電子機器34からの操作に応じて、新規登録用のコードパターンを生成して、図示せぬプリンタ装置によってコードパターンを印刷させる。
【0038】
コード読み取り部54は、資産管理サービスを利用して資産を管理するために、資産に対して付された新規登録用のコードパターン(第2コードパターン)を読み取る処理を実行する。コード読み取り部54は、取得部56及びデータ出力部58を有する。
【0039】
取得部56は、新規登録用のコードパターン(第2コードパターン)に対応するデータ(第2データ)を取得する。取得部56は、例えば、倉庫担当により電子機器34のカメラによって撮影されたコードパターンからデータを読み取っても良いし、新規データ記憶部50から新規登録用のデータを選択しても良い。
【0040】
取得部56によって取得されたデータ(第2データ)と対応づけて、資産に関するデータ(第1データ)がコード記憶部60により記憶されていない場合、コード読み取り部54は、取得部56によって取得されたデータ(第2データ)に対応する資産に関するデータが未登録であることを、通知部62により、新規登録用のコードパターンの読み取り操作をした倉庫担当に対して通知させる。
【0041】
通知部62による通知の方法としては、例えば、電子機器34のカメラによってスキャンされた新規登録用のコードパターンを表示する画面に、資産に関するデータが未登録であることを通知すると共に資産に関するデータの登録を促すメッセージを表示させる。
【0042】
資産に関するデータの登録方法としては、解析部44によるデータ解析の機能を利用して、会社の管理ルールに基づいて生成された、運用中の既存のコード(コードパターン)を読み取ることで登録することができる。運用中のコードは、例えば会社内の担当間でやり取りされる納品書等に印刷されたコード、資産に付されているコード、あるいは納品書等の電子データ(イメージデータ)を表示するディスプレイ画面のコードを利用することができる。また、解析部44によるデータ解析の機能を利用できない場合、担当者の入力操作によって入力されたデータを登録することができる。
【0043】
データ出力部58は、例えば、倉庫担当により電子機器34のカメラによって撮影されたコード(第2コードパターン)をもとにデータ(第2データ)が読み取られた場合に、このデータ(第2データ)と対応づけて資産に関するデータ(第1データ)が記憶されていれば、第2コードに対応づけられた第1データを、撮影されたコードに対応するデータ(資産に関するデータ)として出力する。
【0044】
コード記憶部60は、会社毎の管理ルールなどに基づく、資産に関するデータ(第1データ)と、資産管理サービスを利用して資産を管理するために、資産に付されるコードパターンに対応するデータ(第2データ)とを対応づけて、メモリ20あるいは記憶装置22に記憶させる(図5参照)。
【0045】
図4は、本実施形態における記憶装置22(あるいはメモリ20)に記憶されるコード解析ルールを概念的に例示する図である。
【0046】
図4に示すように、コード解析ルール記憶部42によって、資産管理サービスを利用する会社のそれぞれに対応する複数の異なる体系(会社)別のコード解析ルールが記憶される。コード解析ルールは、例えば、会社毎の管理ルールなどに基づく独自に定義されたコード(コードパターン)が表すデータを解析するためのルールである。
【0047】
例えば、A社が資産管理サービスを利用する場合には、A社の管理ルールなどに基づいて作成されたコードを解析するためのコード解析ルールが記憶される。従って、例えばA社の資産を取り扱う倉庫などの現場において、A社が使用している既存のコードをA社用のコード解析ルールを用いて読み取ることで、コードが表す資産に関するデータを取得することができる。
【0048】
コード解析ルール記憶部42には、例えば、コードを用いた資産管理の目的となる資産種類ごとに、コード解析ルールを設定しておくことができる。資産種類には、例えば新規登録用、個体管理、固定資産、注文など、複数の種類が含まれる。
【0049】
図5は、本実施形態における記憶装置22(あるいはメモリ20)に記憶されるコードを概念的に例示する図である。
【0050】
図5に示すように、記憶装置22には、新規登録用のコードパターン(第2コードパターン)に対応するデータ(第2データ)と、新規登録用のコードパターンに対して登録された資産に関するデータ(第1データ)とが対応づけて記憶される。
【0051】
資産に関するデータ(第1データ)は、前述したように、会社毎の管理ルールなどに基づいて作成されたコードを撮影して読み取られたデータ、あるいは担当者の入力操作によって入力されたデータが記憶される。
【0052】
なお、資産管理システム10は、前述したように独立したサーバ装置によって実現されるだけでなく、複数のサーバ装置が協働して資産管理サービスを提供するクラウドシステムによって実現されていても良い。
【0053】
また、資産管理システム10は、コード解析ルール記憶部42、解析部44、データ記憶部46、設定部48及びデータ記憶部46を有することにより、コード読み取り装置として機能することができる。すなわち、資産管理システム10(コード読み取り装置)は、電子機器によって撮影された画像に含まれるコードパターンに対して、設定部48により設定されたコード解析ルールの何れかに基づいて、コードパターンが表すデータを解析して記憶させる。
【0054】
図6は、本実施形態における資産管理システム10の資産管理サービスを利用するために担当者が使用する電子機器の構成の一例を示す図である。電子機器は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどが使用される。図6は、倉庫などの資産を取り扱う現場において使用される、例えばスマートフォンにより実現される電子機器34の例を示している。
【0055】
図6に示すように、電子機器34は、プロセッサ341、メモリ342、記憶デバイス343、無線デバイス344、タッチパネル345、カメラユニット346を備える。
【0056】
プロセッサ341は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、電子機器34としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。アプリケーションプログラムには、資産管理システム10にアクセスして資産管理サービスを利用することができる、例えばブラウザプログラムや資産管理サービス用の専用アプリケーションプログラムなどを含む。
【0057】
メモリ342は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)であり、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラム、各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータなどを記憶する。
【0058】
記憶デバイス343は、EEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等であり、プロセッサ341により実行されるプログラム、プロセッサ341が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ341での処理によって作成されたデータ等を保存する。
【0059】
無線デバイス344は、通信ネットワーク24を介して、資産管理システム10を含む他の機器との間で通信を行うための機器である。
【0060】
タッチパネル345は、電子機器34の入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。タッチパネル345は、種々の画像を表示する。そしてタッチパネル345は、表示された画像に対するタッチ位置を検出し、そのタッチ位置情報をプロセッサ341へと出力する。なお、営業担当と事務担当が使用する電子機器30,32がパーソナルコンピュータにより実現される場合、入力デバイスとしてマウスやキーボードなど設けられ、表示デバイスとしてディスプレイ(例えばLCD(Liquid Crystal Display))などが設けられる。
【0061】
カメラユニット(撮影部)346は、画像を撮影するもので、例えば資産管理サービスを利用する場合に資産管理用の1次元コードや2次元コードを含む画像を撮影する。
【0062】
なお、電子機器は、前述した資産管理システム10に設けられるコード解析ルール記憶部42、解析部44、データ記憶部46、設定部48及びデータ記憶部46と同様の機能を設けることにより、コード読み取り装置として機能することができる。すなわち、電子機器(コード読み取り装置)は、カメラユニット(撮影部)346によって撮影された画像に含まれるコードパターンに対して、設定部48により設定されたコード解析ルールの何れかに基づいて、コードパターンが表すデータを解析して記憶させる。
【0063】
また、図3に示す資産管理システム10において実現されるとした機能の一部を、電子機器において資産管理サービス用の専用アプリケーションプログラムによって実現するものとし、資産管理システム10と電子機器とが協働して資産管理サービスを提供する構成(資産管理システム)としても良い。
【0064】
また、図3に示す資産管理システム10において実現されるとした機能を電子機器において実行することも可能である。この場合、電子機器は、例えば、資産管理システム10から資産管理サービス用の専用アプリケーションプログラムをダウンロードして、専用アプリケーションプログラムに基づく動作により各機能を実現することができる。
【0065】
次に、本実施形態における資産管理システム10の動作について説明する。
【0066】
はじめに、資産管理システム10の資産管理サービスを利用して実施されるリース業務の一例について説明する。図7は、本実施形態におけるリース業務のワークフローの一例を示す図である。
【0067】
「1.顧客から受注~メーカーへの発注」の業務では、例えば営業担当が「顧客から受注」F1Aをすると、「在庫確認」F1Bを実施する。顧客から受注した資産の在庫がない場合には「メーカーへの発注」F1Cを実施する。
【0068】
「2.メーカーからの納品」の業務では、営業担当による「メーカーへの発注」F1Cに応じて、メーカーより運送会社による配送作業により資産(車両、機械、設備、資材など)が倉庫などに「納入」F2Aされると、倉庫担当により「納品受け」F2Bの作業が実施される。倉庫担当の業務では、納品された資産に対して、資産管理サービスを利用して資産管理するための新規のコード(例えば、QRコード)を発行し、新規のコードに対応する資産に関するデータを、会社毎の既存のコードを電子機器34のカメラによって撮影(スキャン)させることで読み取り、新規のコードに対応するデータとして登録することができる。倉庫担当により「納品受け」F2Bが実施されることで、事務担当が「納品確認」F2Cをすることができる。
【0069】
「3.受注確認~出荷」の業務では、事務担当により納品確認された資産の「出荷指示」F3Aが倉庫担当に対して実施される。倉庫担当は、「出荷指示」F3Aに応じて、倉庫に納入されている出荷対象とする資産について「ピッキング」F3Bする。倉庫担当による「ピッキング」F3Bでは、資産に付されたコードを電子機器34のカメラにより撮影されると、「ピッキング」F3Bの実施(ワークフローにおけるタスクの完了)を資産管理システム10に通知する。倉庫担当による「ピッキング」F3Bがされた資産は、運送会社による配送作業により顧客に対して「出荷」F3Cされる。
【0070】
次に、本実施形態における資産管理システム10の動作について説明する。
【0071】
まず、資産管理システム10に対して会社別のコード解析ルールを設定する処理について説明する。コード解析ルールの設定は、例えば事務担当によって実施される。事務担当は、会社内で使用されている既存のコード(以下の説明ではQRコードとする)にどのようなデータが、どのような管理ルールに基づいて設定されているかを確認する。そして、既存のQRコードに対して、どのような方法で処理すると、必要なデータが取得できるかを検討する。事務担当は、検討した結果に基づくコード解析ルールを資産管理システム10に設定するための作業を実施する。
【0072】
電子機器32は、事務担当の操作に応じて資産管理システム10にアクセスすると、資産管理サービスを利用するための画面が表示される。この画面には、資産管理サービスが提供する各種の機能を選択することができるメニューが設けられている。メニュー中でコード解析ルールを設定することができる「資産種類」を選択することで、電子機器32の操作により「資産種類」に関する設定をすることができる。
【0073】
図8には電子機器32において表示される「資産種類」の設定画面の一例を示している。図8に示すように、メニューから「資産種類」71が選択されることで、「資産種類」の設定画面が表示されて、設定済みの資産種類の一覧が表示される。
【0074】
「資産種類」の設定画面では、資産種類の「新規登録」の処理の他、設定済みの資産種類に対する各種設定(追加/変更)の処理を実施することができる。各種設定には、例えば「レイアウト設定」「モバイル表示設定」「アラート設定」などがある。それぞれの設定は、資産種類毎に個別に実施することができる。
【0075】
図8に示す例では、資産種類の「レイアウト設定」を指定することで、資産種類(登録する資産の種別ごと)にコード解析ルールを設定することができる。例えば、図8に示す資産種類「新規登録用QR作成」の「レイアウト設定」が指定されると、電子機器32は、資産管理システム10により資産種類「新規登録用QR作成」の登録画面が表示される。
【0076】
図9は、本実施形態における新規登録用QRに対応する資産情報を登録する登録画面の一例を示す図である。図9に示す登録画面には、コード解析ルールを設定する処理の実行を指示するための「QRコード解析」ボタン75が設けられている。
【0077】
「QRコード解析」ボタン75が選択されると、電子機器32は、資産管理システム10(設定部48)により資産種類「新規登録用QR作成」に用いられるQRコードを解析するためのコード解析ルールの設定画面が表示される。
【0078】
図10は、本実施形態におけるコード解析ルールの設定画面の一例を示す図である。コード解析ルールの設定画面には、コード解析ルールを記述するためのコード解析ルール記述エリア77が設けられる。
【0079】
コード解析ルール記述エリア77には、電子機器32に対する事務担当の操作によって、既存のQRコードに対する検討結果に基づく、コード解析ルールが記述される。コード解析ルールは、例えば、javascript(登録商標)により記述される。
【0080】
図10に示すコード解析ルール記述エリア77に記述されたコード解析ルールでは、例えば、読み取ったQRコードの内容(content)を編集、加工し、必要な情報を取得することを定義する記述77A、取得した情報を資産管理システム10に登録するための形式(登録情報)に変換することを定義する記述77B、作成された登録情報を資産管理システム10に登録(インプット)することを定義する記述77Cなどが含まれている。
なお、図10に示すコード解析ルールは、一例であって、どのような形式で定義されても良く、体系別に独自に定義されたコードが表すデータから必要な情報を取得するためのルールが含まれていれば良い。
【0081】
コード解析ルールの設定画面に設けられた「ロジック保存」ボタン79が選択されると、電子機器32は、コード解析ルール記述エリア77に記述されたコード解析ルールを送信する。資産管理システム10(コード解析ルール記憶部42)は、電子機器32からのコード解析ルールを、資産種類「新規登録用QR作成」に対するコード解析ルールとして記憶させる。
【0082】
同様にして、図8に示す資産種類の一覧において選択された資産種類のそれぞれについて、同様にして、資産種類毎のコード解析ルールを設定することができる。これにより、資産管理システム10には、資産種類毎の管理ルールに基づいて作成されたQRコードを解析するための複数の異なる体系別のコード解析ルールが設定される。
【0083】
資産管理システム10(解析部44)は、資産管理サービスを提供する会社毎に、前述したように資産種類別のコード解析ルールが設定されることで、複数の会社のそれぞれについて使用されている既存のQRコードを解析して、QRコードが表すデータ(資産に関するデータ)を取得することができる。
【0084】
次に、資産管理システム10の資産管理サービスを利用して新規登録用のQRコードを作成するための動作について説明する。新規登録用のQRコードの作成では、コード解析ルールを利用して読み取られたデータを、新規登録用のQRコードに対する資産に関するデータとして設定することができる。ここでは、倉庫担当による作業として説明する。
【0085】
メーカーに発注していた資産が運送会社の作業により倉庫に納入されると、倉庫担当は、資産の現物確認を行う。資産の納入時には、納入された資産についての紙による納品書が添付されている。倉庫担当は、納品書を確認し、納品書に記載された資産が正しく納品されているかを、現物(入荷品)を見て確認する。納品書には、納品書に記載された資産に関するデータを表すコード(例えば、QRコード、バーコード)などが印刷されている場合がある(図15参照)。
【0086】
倉庫担当は、新たに倉庫に搬入された資産を、資産管理システム10の資産管理サービスを利用して管理するため、入庫データを新規登録する。すなわち、倉庫に搬入された資産を管理するための新規登録用のQRコードを発行し、この新規登録用のQRコード(QRコードが表すデータ)と対応づけて、資産に関するデータを設定する。
【0087】
図11(a)(b)は、倉庫に搬入された資産の一例を示す図である。
【0088】
図11(a)に示すように、予め資産に対して新規登録用のQRコードが付されている(例えば、タグ付け)場合には、後述する新規登録用のQRコードに対するデータ入力の処理に移行する。
【0089】
資産に対して付される新規登録用のQRコードは、例えば事務担当の作業により発行することができる。事務担当の操作により電子機器32は、資産管理システム10にアクセスすると、資産管理サービスを利用するための画面が表示される。資産管理サービスが提供する各種の機能を選択することができるメニューから「資産情報」を選択することで、電子機器32の操作により「資産情報」に関する処理をすることができる。
【0090】
図12は、本実施形態における電子機器32において表示される「資産情報」の処理画面の一例を示す図である。図12に示すように、メニューから「資産情報」81が選択されることで、「資産情報」の処理定画面が表示される。「資産情報」の処理定画面では、処理対象とする資産種類の選択、及び選択した資産種類についての複数の処理機能の実行を指示するボタンが設けられる。複数の処理機能には、例えば「帳票[資産種類]」「帳票[テナント]」「ワークブック一覧」「マップ」などがある。
【0091】
「資産情報」の処理画面において、資産種類「新規登録用QR作成」を選択して、「帳票[テナント]」ボタン83を指示することで、帳票機能(印刷部52)による新規登録用のQRコードの印刷を指示することができる。
【0092】
資産管理システム10(印刷部52)は、電子機器32から新規登録用のQRコードの印刷が要求されると、新規データ記憶部50に記憶された新規登録用のデータを選択し、このデータに対応する新規登録用のQRコードパターンを生成する。資産管理システム10は、帳票機能(印刷部52)により生成された新規登録用のQRコードパターンを含む帳票の一覧画面を電子機器32に表示させる。
【0093】
図13(a)は、電子機器32において表示される帳票の一覧画面の一例を示している。帳票の一覧画面には、作成された帳票名と、帳票名に対応するプレビュー表示ボタンが設けられている。図13(a)に示す帳票の一覧画面の例では、帳票名「初期登録用QR生成」が表示され、プレビュー表示ボタン84が表示される。複数の帳票が作成されている場合には、それぞれの帳票名とプレビュー表示ボタンが表示される。
【0094】
ここで、プレビュー表示ボタン84を選択する操作がされると、新規登録用のQRコードパターンを印刷する帳票イメージが表示される。図13(b)は、新規登録用のQRコードパターンの印刷イメージの一例を示す図である(複数の新規登録用のQRコードパターンの例)。
【0095】
電子機器34は、印刷イメージに対する印刷実行が指示されると、図示しないプリンタ装置によって、例えばシール台紙に対して新規登録用のQRコードパターンを印刷させる。なお、新規登録用のQRコードパターンは、1枚の台紙シートに対して1パターンのみを印刷させても良いし、帳票の一覧画面に表示された複数の帳票名に対応する、複数の異なる新規登録用のQRコードパターンを1枚の台紙シートに対して一括して印刷しても良い。
【0096】
印刷された新規登録用のQRコードパターンは、倉庫担当の作業により資産、あるいは資産に付されたタグに貼り付けられる。
【0097】
なお、前述した説明では、新規登録用のQRコードの発行作業を事務担当が実施するとしているが、営業担当(電子機器30)あるいは運送会社(電子機器36)によって、前述した事務担当と同様にして実施することも可能である。
【0098】
また、倉庫担当によって、電子機器34を通じて資産管理システム10にアクセスして、前述と同様にして、新規登録用のQRコードを発行することも可能である。
【0099】
すなわち、図11(b)に示すように、資産に新規登録用のQRコードが付されていない場合に、倉庫の現場において、倉庫担当が電子機器34を操作して、前述したように新規登録用のQRコードパターンを印刷させて、資産、あるいは資産に付されたタグに貼り付けることもできる。
【0100】
次に、新規登録用のQRコードに対する資産に関するデータの入力の方法について説明する。
【0101】
倉庫担当は、電子機器34において、例えば資産管理サービス用の専用アプリケーションプログラムを起動させる。電子機器34は、資産管理サービス用の専用アプリケーションプログラムが起動されると、資産管理システム10にアクセスして資産管理サービスを利用するための画面を表示させる。
【0102】
図14(a)には、倉庫担当に対する画面の一例を示している。資産管理サービスを利用するための画面の下部には、例えば「ホーム」「資産」「スキャン」「WF」(ワークフロー)「更新処理」などのボタンを含むメニューが表示される。
【0103】
ここで、「スキャン」ボタン91が操作されると、電子機器34は、カメラユニット346を起動して、QRコードを含む画像を撮影可能な状態となる。電子機器34は、カメラユニット346によって撮影される画像をタッチパネル345に表示させる。倉庫担当は、資産に付された新規登録用のQRコードパターンがカメラユニット346によって撮影されるように、カメラユニット346の撮影方向を調整する。
【0104】
電子機器34は、カメラユニット346によって撮影されたQRコードパターンを含む画像を資産管理システム10に送信する。資産管理システム10(取得部56)は、画像に含まれるQRコードパターンを検出し、QRコードパターンが表すデータを取得する。取得部56は、QRコードパターンから読み取ったデータが新規QRコードに使用されるデータであるかを、新規データ記憶部50に記憶されたデータをもとに判別する。
【0105】
新規QRコードに使用されるデータである場合、取得部56は、このデータと対応づけて、資産に関するデータがコード記憶部60により記憶されているか判別する。資産に関するデータが記憶されていない場合、すなわち新規登録用のQRコードに対する資産に関するデータの登録が完了していないと判別された場合、通知部62は、電子機器34に対して、QRコードパターンが表すデータと共に、資産に関するデータが未登録であることを通知する。
【0106】
電子機器34は、資産管理システム10からの通知に応じて、QRコードが付された資産についてのデータが未登録であることを倉庫担当に通知するための情報を、カメラユニット346によって表示された画像に付加して表示させる。
【0107】
図14(b)は、資産についてのデータが未登録であることを通知する情報が表示された画面の一例を示している。図14(b)に示す例では、「未登録の資産」であり、資産に関するデータの登録を促すメッセージ(「タップして登録へ」)と、QRコードパターンから読み取られたデータ(この例では数字列)を含む読み取り結果92を表示させている。
【0108】
なお、前述した説明では、電子機器34のカメラユニット346によって撮影された新規登録用のQRコードパターンを含む画像を資産管理システム10に送信して、取得部56によって読み取るものとして説明しているが、電子機器34によって画像に含まれるQRコードパターンが表すデータ(この例では数字列)を読み取り、このデータを資産管理システム10に送信して、未登録であるか否かを取得部56により判別させるようにしても良い。
【0109】
また、図14(b)に示す例では、1つのQRコードを含む画像を撮影した例を示しているが、複数のQRコードを同時に撮影しても良いし、QRコードを連続して複数撮影しても良い。すなわち、複数の資産が一括して納入された場合に、それぞれの資産に付した新規QRコードの読み取りを一括して実施することができる。これにより、倉庫担当による作業を効率化して、「納品受け」F2Bの作業を容易にすることができる。
【0110】
また、前述した説明では、新規登録用のQRコードを先に印刷して、資産、あるいは資産に付されたタグに貼り付けてから、電子機器34によりスキャンして新規登録用のQRコードのデータを取得しているが、新規登録用のQRコードに対する資産に関するデータの登録が完了した後に、新規登録用のQRコードを印刷するようにしても良い。
【0111】
例えば、複数の同じ資産(同一車種の車両、同じ形状/材質の資材など)に新規登録用のQRコードを付ける場合には、複数の新規登録用のQRコードを何れの資産に付けても問題がない。この場合、取得部56によって、新規データ記憶部50に記憶された未使用の新規登録用のデータ(第2データ)を順次取得して、電子機器34において表示させるなどして倉庫担当に提示する。倉庫担当は、順次提示されるデータのそれぞれに対して、前述と同様にして納品書のコード(第1データ)を読み取って登録する。その後、納品書のコード(第1データ)を対応づけて登録した、複数の新規登録用のQRコードをまとめて印刷して、複数の資産のそれぞれに新規登録用のQRコードを貼り付ける。
【0112】
これにより、複数の資産のそれぞれに貼り付けられた、複数の新規登録用のQRコードを読み取る作業を省略することができるので、倉庫担当による「納品受け」F2Bの作業を効率化することができる。
【0113】
電子機器34は、図14(b)に示す読み取り結果92を表示する画面において、画面下部に設けられた「スキャンリスト」ボタン93が選択(タップ)されると、QRコードに対するデータの読み取り結果を示すスキャンリスト画面をタッチパネル345に表示させる。
【0114】
図14(c)は、スキャンリスト画面の一例を示す図である。スキャンリストは、QRコードのデータの読み取りにより取得される、基本情報を表示する基本情報エリア94と資産に関する資産情報を表示する資産情報エリア95が設けられている。
【0115】
ここでは、QRコードに対して資産に関するデータが未登録であるため、基本情報エリア94の各欄(例えば、名称、モデルNo、ロットNo)は空白となる。
【0116】
なお、複数のQRコードの読み取りが実行されている場合には、それぞれのQRコードに対応する基本情報エリア94と資産情報エリア95を表示させることができる。
【0117】
スキャンリスト画面の右上には、スキャンアイコン96が設けられている。スキャンアイコン96を選択する操作があると、電子機器34は、資産に関するデータを既存のQRコードを利用して入力するために、カメラユニット346を起動する。電子機器34は、カメラユニット346によって撮影される画像をタッチパネル345に表示させる。
【0118】
図15は、資産が納入された際に添付された納品書100の一例を示す図である。
【0119】
図15に示す納品書100には、資産に関するデータ(品名、品番コード、個数、単価、金額など)が印刷されている他、資産に関するデータ(資産情報を示す)を含むQRコード102とバーコード104が印刷されている。納品書100に印刷されるQRコード102とバーコード104は、会社別の管理ルール等に基づいて作成されたコードである。QRコード102とバーコード104は、体系が異なるコードであるが、それぞれのコードに対するコード解析ルールを事前に資産管理システム10(設定部48)に設定しておけば、何れのコードを用いても資産に関するデータを入力することができる。
【0120】
なお、図15は、紙媒体に印刷された納品書100の例を示しているが、イメージデータをディスプレイに表示させた納品書100としても良い。
【0121】
倉庫担当は、納品書に付されたQRコードパターンがカメラユニット346によって撮影されるように、カメラユニット346の撮影方向を調整する。
【0122】
図16(a)は、カメラユニット346によって撮影された画像の表示例を示している。図16(a)に示す例では、図15に示すQRコード102を用いて資産に関するデータを入力するため、QRコード102を含むように画像が撮影されている。
【0123】
電子機器34は、カメラユニット346によって撮影されたQRコードパターンを含む画像を資産管理システム10に送信する。資産管理システム10(解析部44)は、画像に含まれるQRコードパターンを検出し、QRコードパターンが表すデータを取得する。そして、解析部44は、コード解析ルール記憶部42により記憶されたコード解析ルールを用いて、QRコードが表すデータから資産に関するデータを取得し、データ記憶部46に記憶させる。
【0124】
資産管理システム10は、解析部44によりコード解析ルールを用いた解析によって資産に関するデータが取得されると、このデータが自動入力されたスキャンリスト画面を電子機器34において表示させる。
【0125】
図16(b)は、資産に関するデータが自動入力されたスキャンリスト画面の一例を示す図である。図16(b)に示すように、基本情報を表示する基本情報エリア106の「資産名」の項目には、納品書100のQRコード102から取得された「資産A/M000-1111/Lot999」のデータが入力されている。また、資産情報エリア108には、「名称」の項目に「資産A」、「モデルNo」の項目に「M000-1111」、「ロットNo」の項目に「Lot999」がそれぞれ入力されている。
【0126】
なお、前述した説明では、電子機器34のカメラユニット346によって撮影された納品書100のQRコードパターンを含む画像を資産管理システム10に送信して、解析部44によって読み取るものとして説明しているが、電子機器34によって画像に含まれるQRコードパターンが表すデータを読み取り、このデータを資産管理システム10に送信して、コード解析ルールを用いてQRコードが表すデータから資産に関するデータを取得するようにしても良い。

また、資産管理システム10に設定されたコード解析ルールを電子機器34に予め記憶(ダウンロード)させておき、電子機器34において、納品書100のQRコードが表すデータを読み取り、このデータからコード解析ルールを用いて資産に関するデータを取得するようにしても良い。電子機器34は、QRコードが表すデータからコード解析ルールを用いて取得した資産に関するデータを資産管理システム10に送信する。資産管理システム10は、電子機器34から受信される資産に関するデータをデータ記憶部46に記憶させる。
【0127】
また、図15に示すように、納品書100に複数のコード(QRコード102、バーコード104)が印刷されている場合に、複数のコードを読み取り、それぞれのコードからコード解析ルールを用いて資産に関するデータを取得するようにしても良い。この場合、異なるコードから取得された資産に関するデータを倉庫担当が選択してスキャンリスト画面に自動入力させることができる。あるいは、複数のコードに対して所定の条件(例えば、2次元コードを優先する)に従って優先順位を設定し、優先順位の高いコードから取得された資産に関するデータを先にスキャンリスト画面に自動入力させ、この自動入力されたデータが倉庫担当によりキャンセルされた場合(データが正しくない場合など)に、次に優先順位の高いコードから取得された資産に関するデータをスキャンリスト画面に自動入力させる。
【0128】
なお、コード解析ルールを用いた解析により資産に関するデータが正しく自動入力できない場合には、倉庫担当による操作によって手入力することも可能である。例えば、電子機器34は、スキャンリスト画面の基本情報エリア106あるいは資産情報エリア108の何れかの項目に対してタッチ操作されると、タッチパネル345にソフトウェアキーボードを表示させて、タッチ操作された項目に対して、ソフトウェアキーボードを用いたデータの入力を可能にする。
【0129】
電子機器34は、スキャンリスト画面に入力された資産に関するデータが倉庫担当により確認され、スキャンリスト画面の下部に設けられた「登録」ボタン110が選択されると、資産管理システム10に対して、納品書100のコードから取得された資産に関するデータの登録を指示する。
【0130】
資産管理システム10は、取得部56によって取得された新規登録用のQRコードから読み取られたデータ(第2データ)と、データ記憶部46に記憶された資産に関するデータ(第1データ)とを対応づけて、コード記憶部60により記憶させる。
【0131】
こうして、新規登録用のQRコードのデータと納品書100のコードから取得された資産に関するデータとが対応づけて登録されることで、その後、資産に付された新規登録用のQRコードが資産管理のためにスキャンされた場合(例えば、「ピッキング」F3Bの業務)、資産管理システム10(コード出力部58)は、コード記憶部60に記憶されたデータを参照して、新規登録用のQRコードのデータと対応づけられた資産に関するデータを取得して、スキャンしたコードパターンに対するデータとして出力することができる。
【0132】
このようにして、本実施形態における資産管理システム10の資産管理サービスを利用して、納入された新たな資産に対して新規登録用のQRコードを付して、この新規登録用のQRコードに対応して、納品書100などに印刷された既存のコード(QRコード102、バーコード104)を利用して資産に関するデータを登録することができる。従って、倉庫担当は、電子機器34に対して、カメラユニット346を利用して新規登録用のQRコードを読み取らせ、次に、同様にしてカメラユニット346を利用して納品書100などに印刷された既存のコードを読み取らせる作業をするだけで良い。一般に、倉庫担当は、作業中には手袋などを装着している場合も多いが、単に電子機器34を用いたコードの読み取り操作だけで良いため、手袋などの取り外しなどをする必要もない。また、資産に関する複数の項目に対して、ソフトウェアキーボード等を用いたデータ入力するための操作が不要であるので、倉庫担当の負担が軽減され、また「納品受け」F2Bの業務の効率を向上することができる。また、資産を取り扱う現場(倉庫)において、資産に関するデータの入力が実施されるので、事務担当や運送会社などの作業負担を軽減することができる。
【0133】
よって、資産管理システム10が提供する資産管理サービスを利用することにより、コードを利用した物品の管理を容易にすることが可能となる。
【0134】
なお、本発明は実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0135】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD、MO、Blu-ray(登録商標)等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【符号の説明】
【0136】
10…資産管理システム、11…バス、12…CPU、13…外部記録媒体、14…記録媒体読取部、15…通信部、16…ディスプレイ、17…入力部、20…メモリ、200…プログラム、210…書込可能データエリア、22…記憶装置、30,32,34,36…電子機器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2023-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取る資産管理システムであって、
画像を撮影する撮影部と、
前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶装置に記憶させるコード解析ルール記憶部と、
前記撮影部によって撮影された第1コードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記第1コードパターンが表す第1データを解析する解析部と、
記第1データを前記記憶装置に記憶させるデータ記憶部と
資産管理に利用可能な、新規登録用のQRコードパターンである第2コードパターンに対応する第2データを前記記憶装置に記憶させる新規データ記憶部と、
前記第1データと前記第2データとを対応付けて前記記憶装置に記憶させるコード記憶部と、
前記コード解析ルールに基づいて、前記記憶装置から、前記第2コードパターンに対応する前記第2データを取得し、前記記憶装置に記憶された前記対応付けに基づいて、前記撮影部によって撮影された画像に含まれるQRコードパターンから読み取った第2データが、新規QRコードに使用されるデータであるかを判別し、前記新規QRコードに使用されるデータである場合、この第2データと対応づけて、前記第1データが前記記憶装置に記憶されているかを判別する取得部と、
前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力するデータ出力部とを有し、
複数の異なる体系別の前記コード解析ルールは、コードを用いた資産管理の目的となる資産種類ごとに設定され、前記資産種類は、少なくとも、新規登録用、個体管理、および注文のいずれかを含む、資産管理システム。
【請求項2】
前記コード解析ルール記憶部によって前記記憶装置に記憶されるコード解析ルールを追加あるいは変更する設定部をさらに有する請求項1記載の資産管理システム。
【請求項3】
撮影された第2コードパターンをもとに読み取られた前記第2データに対して第1データが対応づけられていない場合に、未登録を通知する通知部をさらに有する請求項記載の資産管理システム。
【請求項4】
前記第2コードパターンを印刷させる印刷部をさらに有する請求項記載の資産管理システム。
【請求項5】
撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取る装置によって実施される方法であって、
前記装置のプロセッサが、撮影部に画像を撮影させる処理と、
前記装置のプロセッサが、前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶装置に記憶させる第1処理と、
前記装置のプロセッサが、撮影されたコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表す第1データを解析する第2処理と、
前記装置のプロセッサが、前記コード解析ルールに基づいて解析された第1データを前記記憶装置に記憶させる第3処理と、
前記装置のプロセッサが、資産管理に利用可能な、新規登録用のQRコードパターンである第2コードパターンに対応する第2データを前記記憶装置に記憶させる第4処理と、
前記装置のプロセッサが、前記第1データと前記第2データとを対応付けて前記記憶装置に記憶させる第5処理と、
前記装置のプロセッサが、前記コード解析ルールに基づいて、前記記憶装置から、前記第2コードパターンに対応する前記第2データを取得し、前記記憶装置に記憶された前記対応付けに基づいて、前記撮影部によって撮影された画像に含まれるQRコードパターンから読み取った第2データが、新規QRコードに使用されるデータであるかを判別し、前記新規QRコードに使用されるデータである場合、この第2データと対応づけて、前記第1データが前記記憶装置に記憶されているかを判別する第6処理と、
前記装置のプロセッサが、前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力する第7処理とを有し、
複数の異なる体系別の前記コード解析ルールは、コードを用いた資産管理の目的となる資産種類ごとに設定され、前記資産種類は、少なくとも、新規登録用、個体管理、および注文のいずれかを含む、方法。
【請求項6】
撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取るコンピュータに、
撮影部に画像を撮影させる機能、
前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶装置に記憶させる第1の機能、
撮影されたコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表す第1データを解析する第2の機能、
前記コード解析ルールに基づいて解析された第1データを前記記憶装置に記憶させる第3の機能、
資産管理に利用可能な、新規登録用のQRコードパターンである第2コードパターンに対応する第2データを前記記憶装置に記憶させる第4の機能、
前記第1データと前記第2データとを対応付けて前記記憶装置に記憶させる第5の機能、
前記コード解析ルールに基づいて、前記記憶装置から、前記第2コードパターンに対応する前記第2データを取得し、前記記憶装置に記憶された前記対応付けに基づいて、前記撮影部によって撮影された画像に含まれるQRコードパターンから読み取った第2データが、新規QRコードに使用されるデータであるかを判別し、前記新規QRコードに使用されるデータである場合、この第2データと対応づけて、前記第1データが前記記憶装置に記憶されているかを判別する第6の機能、
前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力する第7の機能を実現させ、
複数の異なる体系別の前記コード解析ルールは、コードを用いた資産管理の目的となる資産種類ごとに設定され、前記資産種類は、少なくとも、新規登録用、個体管理、および注文のいずれかを含む、プログラム。
【請求項7】
撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取るコード読み取り装置であって、
画像を撮影する撮影部と、
前記画像に含まれるコードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶装置に記憶させるコード解析ルール記憶部と、
前記撮影部により撮影された前記画像に含まれるコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表す第1データを解析する解析部と、
前記コード解析ルールに基づいて解析された第1データを前記記憶装置に記憶させるデータ記憶部と
資産管理に利用可能な、新規登録用のQRコードパターンである第2コードパターンに対応する第2データを前記記憶装置に記憶させる新規データ記憶部と、
前記第1データと前記第2データとを対応付けて前記記憶装置に記憶させるコード記憶部と、
前記コード解析ルールに基づいて、前記記憶装置から、前記第2コードパターンに対応する前記第2データを取得し、前記記憶装置に記憶された前記対応付けに基づいて、前記撮影部によって撮影された画像に含まれるQRコードパターンから読み取った第2データが、新規QRコードに使用されるデータであるかを判別し、前記新規QRコードに使用されるデータである場合、この第2データと対応づけて、前記第1データが前記記憶装置に記憶されているかを判別する取得部と、
前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力するデータ出力部とを有し、
複数の異なる体系別の前記コード解析ルールは、コードを用いた資産管理の目的となる資産種類ごとに設定され、前記資産種類は、少なくとも、新規登録用、個体管理、および注文のいずれかを含む、コード読み取り装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
すなわち、請求項1の発明は、撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取る資産管理システムであって、画像を撮影する撮影部と、前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶装置に記憶させるコード解析ルール記憶部と、前記撮影部によって撮影された第1コードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記第1コードパターンが表す第1データを解析する解析部と、前記第1データを前記記憶装置に記憶させるデータ記憶部と、資産管理に利用可能な、新規登録用のQRコードパターンである第2コードパターンに対応する第2データを前記記憶装置に記憶させる新規データ記憶部と、前記第1データと前記第2データとを対応付けて前記記憶装置に記憶させるコード記憶部と、前記コード解析ルールに基づいて、前記記憶装置から、前記第2コードパターンに対応する前記第2データを取得し、前記記憶装置に記憶された前記対応付けに基づいて、前記撮影部によって撮影された画像に含まれるQRコードパターンから読み取った第2データが、新規QRコードに使用されるデータであるかを判別し、前記新規QRコードに使用されるデータである場合、この第2データと対応づけて、前記第1データが前記記憶装置に記憶されているかを判別する取得部と、前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力するデータ出力部とを有し、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールは、コードを用いた資産管理の目的となる資産種類ごとに設定され、前記資産種類は、少なくとも、新規登録用、個体管理、および注文のいずれかを含む、資産管理システムである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
請求項2の発明は、前記コード解析ルール記憶部によって前記記憶装置に記憶されるコード解析ルールを追加あるいは変更する設定部をさらに有する請求項1記載の資産管理システムである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項の発明は、撮影された第2コードパターンをもとに読み取られた前記第2データに対して第1データが対応づけられていない場合に、未登録を通知する通知部をさらに有する請求項記載の資産管理システムである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
請求項の発明は、前記第2コードパターンを印刷させる印刷部をさらに有する請求項記載の資産管理システムである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
請求項の発明は、撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取る装置によって実施される方法であって、前記装置のプロセッサが、撮影部に画像を撮影させる処理と、前記装置のプロセッサが、前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶装置に記憶させる第1処理と、前記装置のプロセッサが、撮影されたコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表す第1データを解析する第2処理と、前記装置のプロセッサが、前記コード解析ルールに基づいて解析された第1データを前記記憶装置に記憶させる第3処理と、前記装置のプロセッサが、資産管理に利用可能な、新規登録用のQRコードパターンである第2コードパターンに対応する第2データを前記記憶装置に記憶させる第4処理と、前記装置のプロセッサが、前記第1データと前記第2データとを対応付けて前記記憶装置に記憶させる第5処理と、前記装置のプロセッサが、前記コード解析ルールに基づいて、前記記憶装置から、前記第2コードパターンに対応する前記第2データを取得し、前記記憶装置に記憶された前記対応付けに基づいて、前記撮影部によって撮影された画像に含まれるQRコードパターンから読み取った第2データが、新規QRコードに使用されるデータであるかを判別し、前記新規QRコードに使用されるデータである場合、この第2データと対応づけて、前記第1データが前記記憶装置に記憶されているかを判別する第6処理と、前記装置のプロセッサが、前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力する第7処理とを有し、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールは、コードを用いた資産管理の目的となる資産種類ごとに設定され、前記資産種類は、少なくとも、新規登録用、個体管理、および注文のいずれかを含む、方法である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
請求項の発明は、撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取るコンピュータに、撮影部に画像を撮影させる機能、前記コードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶装置に記憶させる第1の機能、撮影されたコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表す第1データを解析する第2の機能、前記コード解析ルールに基づいて解析された第1データを前記記憶装置に記憶させる第3の機能、資産管理に利用可能な、新規登録用のQRコードパターンである第2コードパターンに対応する第2データを前記記憶装置に記憶させる第4の機能、前記第1データと前記第2データとを対応付けて前記記憶装置に記憶させる第5の機能、前記コード解析ルールに基づいて、前記記憶装置から、前記第2コードパターンに対応する前記第2データを取得し、前記記憶装置に記憶された前記対応付けに基づいて、前記撮影部によって撮影された画像に含まれるQRコードパターンから読み取った第2データが、新規QRコードに使用されるデータであるかを判別し、前記新規QRコードに使用されるデータである場合、この第2データと対応づけて、前記第1データが前記記憶装置に記憶されているかを判別する第6の機能、前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力する第7の機能を実現させ、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールは、コードを用いた資産管理の目的となる資産種類ごとに設定され、前記資産種類は、少なくとも、新規登録用、個体管理、および注文のいずれかを含む、プログラムである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
請求項の発明は、撮影されたコードパターンをもとにコードが表すデータを読み取るコード読み取り装置であって、画像を撮影する撮影部と、前記画像に含まれるコードパターンが表すデータを解析するための、複数の異なる体系別のコード解析ルールを記憶装置に記憶させるコード解析ルール記憶部と、前記撮影部により撮影された前記画像に含まれるコードパターンに対して、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールの何れかに基づいて、前記コードパターンが表す第1データを解析する解析部と、前記コード解析ルールに基づいて解析された第1データを前記記憶装置に記憶させるデータ記憶部と、資産管理に利用可能な、新規登録用のQRコードパターンである第2コードパターンに対応する第2データを前記記憶装置に記憶させる新規データ記憶部と、前記第1データと前記第2データとを対応付けて前記記憶装置に記憶させるコード記憶部と、前記コード解析ルールに基づいて、前記記憶装置から、前記第2コードパターンに対応する前記第2データを取得し、前記記憶装置に記憶された前記対応付けに基づいて、前記撮影部によって撮影された画像に含まれるQRコードパターンから読み取った第2データが、新規QRコードに使用されるデータであるかを判別し、前記新規QRコードに使用されるデータである場合、この第2データと対応づけて、前記第1データが前記記憶装置に記憶されているかを判別する取得部と、前記第2データに対応づけられた前記第1データを出力するデータ出力部とを有し、複数の異なる体系別の前記コード解析ルールは、コードを用いた資産管理の目的となる資産種類ごとに設定され、前記資産種類は、少なくとも、新規登録用、個体管理、および注文のいずれかを含む、コード読み取り装置である。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
データ出力部58は、例えば、倉庫担当により電子機器34のカメラによって撮影されたコード(第2コードパターン)をもとにデータ(第2データ)が読み取られた場合に、このデータ(第2データ)と対応づけて資産に関するデータ(第1データ)が記憶されていれば、第2データに対応づけられた第1データを、撮影されたコードに対応するデータ(資産に関するデータ)として出力する。