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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102715
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】電圧電流変換回路
(51)【国際特許分類】
   G05F 3/24 20060101AFI20240724BHJP
   G05F 1/56 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
G05F3/24 A
G05F1/56 310S
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006789
(22)【出願日】2023-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(72)【発明者】
【氏名】串田 弥音
(72)【発明者】
【氏名】入江 浩一
【テーマコード(参考)】
5H420
5H430
【Fターム(参考)】
5H420NB03
5H420NB12
5H420NB16
5H420NB22
5H420NB25
5H420NC02
5H430BB01
5H430BB12
5H430EE04
5H430GG11
5H430HH01
(57)【要約】
【課題】出力電流の非線形の誤差を低減することが可能な電圧電流変換回路を提供する。
【解決手段】本開示に係る電圧電流変換回路1は、第1のオペアンプ20と、第1のMOSトランジスタ30と、抵抗回路10とを備える。抵抗回路10は、入力電圧に基づいて基準電圧を生成する基準電圧生成回路12と、入力電圧に基づいて基準電流を生成する基準電流生成回路13と、第2のオペアンプ14と、第1の合成抵抗15と、第2の合成抵抗16とを備える。第2のオペアンプ14の非反転入力端子は、第1の合成抵抗15の一端に接続され、第2のオペアンプ14の出力端子は、第2のMOSトランジスタ152のゲートと、第3のMOSトランジスタ162のゲートとに接続され、第1の合成抵抗15には、基準電流が供給され、第2の合成抵抗16の一端は、第1のオペアンプ20の反転入力端子と、第1のMOSトランジスタ30のソースとに接続されている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のオペアンプと、第1のMOSトランジスタと、抵抗回路とを備え、前記第1のオペアンプ、前記第1のMOSトランジスタ及び前記抵抗回路によって負帰還を形成し、前記第1のオペアンプの非反転入力端子に入力される入力電圧に基づいて出力電流を生成する電圧電流変換回路であって、
前記抵抗回路は、
前記入力電圧に基づいて基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
前記入力電圧に基づいて基準電流を生成する基準電流生成回路と、
前記基準電圧が反転入力端子に接続される第2のオペアンプと、
第1の抵抗と第2のMOSトランジスタとが直列に接続された第1の合成抵抗と、
第2の抵抗と第3のMOSトランジスタとが直列に接続された第2の合成抵抗と、
を備え、
前記第2のオペアンプの非反転入力端子は、前記第1の合成抵抗の一端に接続され、
前記第2のオペアンプの出力端子は、前記第2のMOSトランジスタのゲートと、前記第3のMOSトランジスタのゲートとに接続され、
前記第1の合成抵抗には、前記基準電流が供給され、
前記第2の合成抵抗の一端は、前記第1のオペアンプの反転入力端子と、前記第1のMOSトランジスタのソースとに接続されている、電圧電流変換回路。
【請求項2】
請求項1に記載の電圧電流変換回路において、
前記基準電圧と前記基準電流との比は一定である、電圧電流変換回路。
【請求項3】
請求項1に記載の電圧電流変換回路において、
前記抵抗回路は、前記入力電圧をデジタル値に変換するAD変換器をさらに備え、
前記基準電圧生成回路は、前記デジタル値に基づいて前記基準電圧の大きさを切り替え、
前記基準電流生成回路は、前記デジタル値に基づいて前記基準電流の大きさを切り替える、電圧電流変換回路。
【請求項4】
請求項3に記載の電圧電流変換回路において、
前記基準電圧生成回路は、前記入力電圧の大きさと前記基準電圧の大きさとの差が所定の範囲以下になるように、前記基準電圧の大きさを切り替え、
前記基準電流生成回路は、前記基準電圧と前記基準電流との比が一定になるように、前記基準電流の大きさを切り替える、電圧電流変換回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電圧電流変換回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入力電圧を電流に変換する電圧電流変換回路が知られている。電圧電流変換回路は、通常、抵抗を用いて電圧を電流に変換する。
【0003】
抵抗として、IC(Integrated Circuit)内部の抵抗を用いると、製造プロセスに起因する抵抗値のばらつきが大きく、また、温度による抵抗値の変動が大きいため、電圧電流変換の精度が悪くなる。
【0004】
そのため、電圧電流変換回路は、IC外部の高精度の抵抗を用いて電圧電流変換をすることも多い。この場合、電圧電流変換の精度の問題は解消できる。しかしながら、高精度の抵抗を用いることによるコストの増加、IC外部の抵抗を接続するためのICピンの追加、IC外部に抵抗を配置することによる基板面積の増大といった問題が生じる。特に複数の電圧電流変換回路がICに含まれている場合、IC外部の抵抗が複数個必要になるため、これらの問題がより大きな問題となる。
【0005】
IC内部において高精度の抵抗を実現する方法として、抵抗値補正機能を有する抵抗回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4676646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
電圧電流変換回路において、抵抗値補正機能を有する抵抗回路を用いて、電圧を電流に変換することが考えられる。しかしながら、抵抗値補正機能を有する抵抗回路を用いた場合、出力電流の非線形の誤差に改善の余地があった。
【0008】
そこで、本開示は、出力電流の非線形の誤差を低減することが可能な電圧電流変換回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
幾つかの実施形態に係る電圧電流変換回路は、第1のオペアンプと、第1のMOSトランジスタと、抵抗回路とを備え、前記第1のオペアンプ、前記第1のMOSトランジスタ及び前記抵抗回路によって負帰還を形成し、前記第1のオペアンプの非反転入力端子に入力される入力電圧に基づいて出力電流を生成する電圧電流変換回路であって、前記抵抗回路は、前記入力電圧に基づいて基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、前記入力電圧に基づいて基準電流を生成する基準電流生成回路と、前記基準電圧が反転入力端子に接続される第2のオペアンプと、第1の抵抗と第2のMOSトランジスタとが直列に接続された第1の合成抵抗と、第2の抵抗と第3のMOSトランジスタとが直列に接続された第2の合成抵抗と、を備え、前記第2のオペアンプの非反転入力端子は、前記第1の合成抵抗の一端に接続され、前記第2のオペアンプの出力端子は、前記第2のMOSトランジスタのゲートと、前記第3のMOSトランジスタのゲートとに接続され、前記第1の合成抵抗には、前記基準電流が供給され、前記第2の合成抵抗の一端は、前記第1のオペアンプの反転入力端子と、前記第1のMOSトランジスタのソースとに接続されている。このような電圧電流変換回路によれば、出力電流の非線形の誤差を低減することができる。
【0010】
一実施形態に係る電圧電流変換回路において、前記基準電圧と前記基準電流との比は一定であってもよい。これにより、第1の合成抵抗の抵抗値を一定の抵抗値にすることができる。
【0011】
一実施形態に係る電圧電流変換回路において、前記抵抗回路は、前記入力電圧をデジタル値に変換するAD変換器をさらに備え、前記基準電圧生成回路は、前記デジタル値に基づいて前記基準電圧の大きさを切り替え、前記基準電流生成回路は、前記デジタル値に基づいて前記基準電流の大きさを切り替えてもよい。
【0012】
一実施形態に係る電圧電流変換回路において、前記基準電圧生成回路は、前記入力電圧の大きさと前記基準電圧の大きさとの差が所定の範囲以下になるように、前記基準電圧の大きさを切り替え、前記基準電流生成回路は、前記基準電圧と前記基準電流との比が一定になるように、前記基準電流の大きさを切り替えてもよい。これにより、基準電圧の大きさを入力電圧の大きさに近づけることができる。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、出力電流の非線形の誤差を低減することが可能な電圧電流変換回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】従来の電圧電流変換回路の概略構成を示す図である。
図2】従来の抵抗回路の概略構成を示す図である。
図3】比較例に係る電圧電流変換回路の概略構成を示す図である。
図4A】MOSトランジスタのVds-Id特性を示す図である。
図4B図4Aの一部を拡大した図である。
図5】一実施形態に係る電圧電流変換回路の概略構成を示す図である。
図6】一実施形態に係る電圧電流変換回路の具体例を示す図である。
図7】入力電圧VinとAD変換器の出力との関係を示す図である。
図8】変形例に係る電圧電流変換回路の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(電圧電流変換回路)
最初に、従来の基本的な電圧電流変換回路について説明する。図1は、従来の電圧電流変換回路200の概略構成を示す図である。
【0016】
電圧電流変換回路200は、オペアンプ201と、MOSトランジスタ202と、抵抗203とを備える。
【0017】
図1において、Vinは、電圧電流変換回路200への入力電圧である。Ioutは、電圧電流変換回路200の出力電流である。Vaは、抵抗203の一端の端子電圧である。
【0018】
オペアンプ201は、負帰還により、非反転入力端子に入力される入力電圧Vinと、反転入力端子の電圧である端子電圧Vaとが同じ電圧になるように、MOSトランジスタ202のゲート電圧を制御する。
【0019】
なお、厳密にいえば、オペアンプ201の制御によって、入力電圧Vinと端子電圧Vaとが完全に同じ電圧になるわけではないが、入力電圧Vinと端子電圧Vaとは、ほぼ同じ電圧になる。本明細書においては、このような負帰還による制御については、入力電圧Vinと端子電圧Vaとが「同じ電圧」になると表現することとする。
【0020】
抵抗203の抵抗値をRとすると、抵抗203に流れる電流、すなわち出力電流Ioutは、Iout=Va/Rである。また、オペアンプ201の制御により、入力電圧Vinと端子電圧Vaとは、同じ電圧となる。したがって、出力電流Ioutは、以下の式で表される。
Iout=Vin/R
【0021】
すなわち、入力電圧Vinと、抵抗203の抵抗値Rとに基づいて、出力電流Ioutを決定することができる。
【0022】
電圧電流変換回路200において、抵抗203をIC内部の抵抗とすると、製造プロセスに起因する抵抗値のばらつきが大きくなり、また、温度による抵抗値の変動が大きくなる。そのため、電圧電流変換回路200において、抵抗203をIC内部の抵抗とすると、電圧電流変換の精度が悪くなる。
【0023】
また、電圧電流変換回路200において、抵抗203に、IC外部の高精度の抵抗を用いると、電圧電流変換の精度の問題は解消するが、コストの増加、ICピンの追加、基板面積の増大といった問題が生じることとなる。
【0024】
(抵抗回路)
続いて、従来の抵抗回路について説明する。IC内部において高精度な抵抗を実現するための回路として、抵抗値補正機能を有する抵抗回路が知られている。図2は、抵抗値補正機能を有する従来の抵抗回路300の概略構成を示す図である。
【0025】
抵抗回路300は、オペアンプ310と、電流源320と、第1の合成抵抗330と、第2の合成抵抗340とを備える。第1の合成抵抗330は、抵抗331とMOSトランジスタ332とが直列に接続された構成である。第2の合成抵抗340は、抵抗341とMOSトランジスタ342とが直列に接続された構成である。
【0026】
図2において、Vref1は、ICの内部で生成されている基準電圧である。基準電圧Vref1は、オペアンプ310の反転入力端子に入力される。Iref1は、電流源320が生成する基準電流である。Iは、第2の合成抵抗340に流れる電流である。Vaは、第1の合成抵抗330の一端の端子電圧である。Vbは、第2の合成抵抗340の一端の端子電圧である。
【0027】
抵抗331と抵抗341とは、同じ形状の抵抗であり、同じ抵抗値を有する。MOSトランジスタ332とMOSトランジスタ342とは、同じ形状のMOSトランジスタであり、同じ特性を有する。
【0028】
オペアンプ310は、負帰還により、反転入力端子に入力される基準電圧Vref1と、反転入力端子の電圧である端子電圧Vaとが同じ電圧になるように、MOSトランジスタ332のゲート電圧を制御する。
【0029】
このとき、MOSトランジスタ332は、ゲート電圧制御の可変抵抗として機能する。また、このとき、MOSトランジスタ332は、線形領域で動作する。
【0030】
MOSトランジスタ332のオン抵抗をRon1、抵抗331の抵抗値をR1、第1の合成抵抗330の抵抗値をRaとすると、第1の合成抵抗330の抵抗値Raは、以下の式で表される。
Ra=R1+Ron1=Va/Iref1
【0031】
ここで、オペアンプ310の制御により、基準電圧Vref1と端子電圧Vaとは、同じ電圧となる。したがって、第1の合成抵抗330の抵抗値Raは、以下の式で表される。
Ra=Vref1/Iref1
【0032】
また、第2の合成抵抗340に含まれるMOSトランジスタ342のゲート-ソース間電圧は、第1の合成抵抗330に含まれるMOSトランジスタ332のゲート-ソース間電圧と等しい。
【0033】
ここで、第2の合成抵抗340に流れる電流Iと、基準電流Iref1とが等しい場合、MOSトランジスタ342の動作状態は、MOSトランジスタ332の動作状態と等しくなる。そうすると、MOSトランジスタ342のオン抵抗は、MOSトランジスタ332のオン抵抗と等しくなる。
【0034】
また、抵抗341の抵抗値は、抵抗331の抵抗値と等しいため、第2の合成抵抗340の抵抗値は、第1の合成抵抗330の抵抗値と等しくなる。したがって、第2の合成抵抗340の抵抗値をRbとすると、第2の合成抵抗340の抵抗値Rbは、以下の式で表される。
Rb=Ra=Vref1/Iref1
【0035】
このように、第2の合成抵抗340の抵抗値は、Vref1とIref1とによって決まるため、抵抗341の抵抗値のばらつき及びMOSトランジスタ342の特性のばらつきの影響を受けない。また、高精度のVref1及びIref1を用いれば、第2の合成抵抗340の抵抗値を高精度の抵抗値とすることができる。
【0036】
なお、図2に示す抵抗回路300は、電流源320を備えている。電流源320が生成する基準電流Iref1を高精度の基準電流とするためには、高精度の外付け抵抗が必要である。したがって、抵抗回路300が高精度の外付け抵抗を完全に不要としているわけではない。しかしながら、ICの内部においては、他の用途で基準電流を生成していることが多いため、その基準電流を活用すれば、抵抗回路300用に専用の外付け抵抗を設けなくても、基準電流Iref1を生成することができる。
【0037】
(比較例)
図3は、比較例に係る電圧電流変換回路400の概略構成を示す図である。
【0038】
比較例に係る電圧電流変換回路400は、図1に示した電圧電流変換回路200の抵抗203を、図2に示した抵抗回路300で置き換えた構成である。
【0039】
比較例に係る電圧電流変換回路400は、抵抗回路300の第2の合成抵抗340を抵抗として用いることで、IC外部の高精度の抵抗を用いなくても、ある程度高い精度で電圧電流変換をすることができる。
【0040】
しかしながら、比較例に係る電圧電流変換回路400は、電圧電流変換した後の出力電流に若干の非線形の誤差がある。以下、電圧電流変換回路400の出力電流における非線形の誤差について説明する。
【0041】
電圧電流変換回路400において、入力電圧Vinは可変である。入力電圧Vinが変動すると、オペアンプ201は、非反転入力端子に入力される入力電圧Vinと、反転入力端子の電圧である端子電圧Vbとが同じ電圧になるように、MOSトランジスタ202のゲート電圧を制御する。したがって、端子電圧Vbは、入力電圧Vinとともに変動する。
【0042】
一方、端子電圧Vaは、Vref1と同じ電圧であり、一定の電圧である。したがって、端子電圧Vbと端子電圧Vaとは、常に等しい電圧となっているわけではない。
【0043】
また、出力電流Ioutは、第2の合成抵抗340の抵抗値をRbとすると、Iout=Vin/Rbと表される。したがって、出力電流Ioutは、入力電圧Vinとともに変動する。
【0044】
一方、電流源320が生成する基準電流Iref1は、一定の電流である。したがって、出力電流Ioutと基準電流Iref1とは、常に等しい電流となっているわけではない。
【0045】
このため、MOSトランジスタ342のオン抵抗であるRon2と、MOSトランジスタ332のオン抵抗であるRon1とは、常に等しいとは限らない。したがって、第2の合成抵抗340の抵抗値であるRbと、第1の合成抵抗330の抵抗値であるRaとは、常に等しいとは限らない。
【0046】
MOSトランジスタ342のオン抵抗であるRon2と、MOSトランジスタ332のオン抵抗であるRon1とが等しいとは限らないことについて、図4A及び図4Bを参照して説明する。図4Aは、MOSトランジスタのVds-Id特性を示す図である。図4Bは、図4Aの一部を拡大した図である。
【0047】
MOSトランジスタのオン抵抗Ronは、Ron=Vds/Idである。Vds-Id特性が直線であれば、Vds又はIdの値にかかわらず、Ronは一定である。しかしながら、実際には、Vds-Id特性は、図4Aに示すように曲線である。
【0048】
Id=Iref1のときのVdsをVds1とすると、オン抵抗Ron1は、Ron1=Vds1/Iref1である。また、Id=IoutのときのVdsをVds2とすると、オン抵抗Ron2は、Ron2=Vds2/Ioutである。
【0049】
図4Bを参照すると、オン抵抗Ron1=Vds1/Iref1と、オン抵抗Ron2=Vds2/Ioutは、異なる抵抗値である。このようなオン抵抗Ron1とオン抵抗Ron2との抵抗値の差は、入力電圧Vinと基準電圧Vref1との差が大きくなるほど大きくなる。
【0050】
このように、入力電圧Vinの大きさが基準電圧Vref1の大きさと異なると、MOSトランジスタ342のオン抵抗Ron2とMOSトランジスタ332のオン抵抗Ron1とが異なる抵抗値となる。これにより、第2の合成抵抗340の抵抗値Rbが一定の抵抗値ではなくなるため、出力電流Ioutには非線形の誤差が生じることになる。
【0051】
(本開示の電圧電流変換回路)
図5は、一実施形態に係る電圧電流変換回路1の概略構成を示す図である。図1を参照して、電圧電流変換回路1の構成及び機能について説明する。
【0052】
電圧電流変換回路1は、抵抗回路10と、第1のオペアンプ20と、第1のMOSトランジスタ30とを備える。図5において、Vinは、電圧電流変換回路1への入力電圧である。Ioutは、電圧電流変換回路1の出力電流である。
【0053】
電圧電流変換回路1は、第1のオペアンプ20と、第1のMOSトランジスタ30と、抵抗回路10とによって負帰還を形成する。電圧電流変換回路1は、第1のオペアンプ20の非反転入力端子に入力される入力電圧Vinに基づいて、出力電流Ioutを生成する。
【0054】
第1のオペアンプ20の非反転入力端子には入力電圧Vinが入力される。第1のオペアンプ20の反転入力端子は、第1のMOSトランジスタ30のソースに接続されている。また、第1のオペアンプ20の反転入力端子は、抵抗回路10の第2の合成抵抗16の一端に接続されている。第1のオペアンプ20の出力端子は、第1のMOSトランジスタ30のゲートに接続されている。第1のMOSトランジスタ30は、NMOSである。
【0055】
抵抗回路10は、AD変換器11と、基準電圧生成回路12と、基準電流生成回路13と、第2のオペアンプ14と、第1の合成抵抗15と、第2の合成抵抗16とを備える。第1の合成抵抗15は、第1の抵抗151と第2のMOSトランジスタ152とが直列に接続された構成である。第2の合成抵抗16は、第2の抵抗161と第3のMOSトランジスタ162とが直列に接続された構成である。第2のMOSトランジスタ152及び第3のMOSトランジスタ162は、NMOSである。
【0056】
第1の抵抗151と第2の抵抗161とは、同じ形状の抵抗であり、同じ抵抗値を有する。第2のMOSトランジスタ152と第3のMOSトランジスタ162とは、同じ形状のMOSトランジスタであり、同じ特性を有する。
【0057】
図5の抵抗回路10において、Vrefは、基準電圧生成回路12が生成する基準電圧である。Irefは、基準電流生成回路13が生成する基準電流である。Vaは、第1の合成抵抗15の一端の端子電圧である。Vbは、第2の合成抵抗16の一端の端子電圧である。
【0058】
AD変換器11は、入力電圧Vinをデジタル値に変換する。AD変換器11は、デジタル値に変換した入力電圧Vinを、基準電圧生成回路12及び基準電流生成回路13に出力する。
【0059】
基準電圧生成回路12は、AD変換器11から供給された、デジタル値に変換された入力電圧Vinに基づいて、基準電圧Vrefを生成する。基準電圧生成回路12は、基準電圧Vrefの大きさが、入力電圧Vinの大きさに近い大きさになるように、基準電圧Vrefを生成する。より具体的には、基準電圧生成回路12は、入力電圧Vinの大きさと基準電圧Vrefの大きさとの差が所定の範囲以下になるように、基準電圧Vrefを生成する。
【0060】
基準電流生成回路13は、AD変換器11から供給された、デジタル値に変換された入力電圧Vinに基づいて、基準電流Irefを生成する。基準電流生成回路13は、基準電圧生成回路12が生成する基準電圧Vrefと基準電流Irefとの比が一定になるように、基準電流Irefを生成する。
【0061】
第2のオペアンプ14の反転入力端子は、基準電圧生成回路12に接続されている。第2のオペアンプ14の反転入力端子には、基準電圧Vrefが供給される。第2のオペアンプ14の非反転入力端子は、第1の合成抵抗15の一端に接続されている。第2のオペアンプ14の出力端子は、第2のMOSトランジスタ152のゲートと、第3のMOSトランジスタ162のゲートとに接続されている。
【0062】
第2のオペアンプ14は、負帰還により、反転入力端子に入力される基準電圧Vrefと、非反転入力端子の電圧である端子電圧Vaとが同じ電圧になるように、第2のMOSトランジスタ152のゲート電圧を制御する。
【0063】
第1の合成抵抗15の一端は、基準電流生成回路13と、第2のオペアンプ14の非反転入力端子とに接続されている。第1の合成抵抗15には、基準電流生成回路13が生成した基準電流Irefが供給される。
【0064】
このとき、第2のMOSトランジスタ152は、ゲート電圧制御の可変抵抗として機能する。また、このとき、第2のMOSトランジスタ152は、線形領域で動作する。
【0065】
第2のMOSトランジスタ152のオン抵抗をRon1、第1の抵抗151の抵抗値をR1、第1の合成抵抗15の抵抗値をRaとすると、第1の合成抵抗15の抵抗値Raは、以下の式で表される。
Ra=R1+Ron1=Va/Iref
【0066】
ここで、第2のオペアンプ14の制御により、基準電圧Vrefと端子電圧Vaとは、同じ電圧となる。したがって、第1の合成抵抗15の抵抗値Raは、以下の式で表される。
Ra=Vref/Iref
【0067】
基準電圧Vrefと基準電流Irefとの比(Vref/Iref)は一定であるため、第1の合成抵抗15の抵抗値Raは、常に一定の値となる。すなわち、第1の合成抵抗15の抵抗値Raは、入力電圧Vinの値に関わらず、常に一定の値となる。
【0068】
第2の合成抵抗16の一端は、第1のオペアンプ20の反転入力端子と、第1のMOSトランジスタ30のソースとに接続されている。第2の合成抵抗16に流れる電流は、そのまま第1のMOSトランジスタ30に流れ、出力電流Ioutとなる。
【0069】
第2の合成抵抗16に含まれる第3のMOSトランジスタ162のゲート-ソース間電圧は、第1の合成抵抗15に含まれる第2のMOSトランジスタ152のゲート-ソース間電圧と等しい。
【0070】
ここで、第1の合成抵抗15に含まれる第2のMOSトランジスタ152の動作状態と、第2の合成抵抗16に含まれる第3のMOSトランジスタ162の動作状態とがほぼ同じであれば、第2のMOSトランジスタ152のオン抵抗Ron1と、第3のMOSトランジスタ162のオン抵抗Ron2とは、ほぼ等しくなる。
【0071】
第1のオペアンプ20は、負帰還により、入力電圧Vinと端子電圧Vbとが同じ電圧になるように、第1のMOSトランジスタ30のゲート電圧を制御する。したがって、第2の合成抵抗16の一端の端子電圧Vbは、Vb=Vinである。
【0072】
一方、第2のオペアンプ14は、負帰還により、基準電圧Vrefと端子電圧Vaとが同じ電圧になるように、第2のMOSトランジスタ152のゲート電圧を制御する。したがって、第2の合成抵抗16の一端の端子電圧Vaは、Va=Vrefである。
【0073】
ここで、基準電圧生成回路12は、基準電圧Vrefの大きさが、入力電圧Vinの大きさに近い大きさになるように、基準電圧Vrefを生成している。したがって、第2の合成抵抗16の一端の端子電圧Vbと、第1の合成抵抗15の一端の端子電圧Vaとは、ほぼ同じ大きさであり、第1の合成抵抗15に含まれる第2のMOSトランジスタ152の動作状態と、第2の合成抵抗16に含まれる第3のMOSトランジスタ162の動作状態とは、ほぼ同じになる。したがって、第2のMOSトランジスタ152のオン抵抗Ron1と、第3のMOSトランジスタ162のオン抵抗Ron2とは、ほぼ等しくなる。
【0074】
第2のMOSトランジスタ152のオン抵抗Ron1と、第3のMOSトランジスタ162のオン抵抗Ron2とが、ほぼ等しいため、第1の合成抵抗15の抵抗値Raと、第2の合成抵抗16の抵抗値Rbは、ほぼ等しい。このように、第2の合成抵抗16の抵抗値Rbは、入力電圧Vinの大きさに関わらず、第1の合成抵抗15の抵抗値Raとほぼ等しい抵抗値であるため、電圧電流変換回路1は、出力電流Ioutの非線形の誤差を低減することができる。
【0075】
以上のような、一実施形態に係る電圧電流変換回路1によれば、出力電流Ioutの非線形の誤差を低減することができる。より具体的には、電圧電流変換回路1の抵抗回路10が備える基準電圧生成回路12は、入力電圧Vinに基づいて基準電圧を生成する。そのため、第1の合成抵抗15の第2のMOSトランジスタ152の動作状態と、第2の合成抵抗16の第3のMOSトランジスタ162の動作状態を同じ動作状態とすることができる。これにより、第2の合成抵抗の抵抗値Rbを、第1の合成抵抗15の抵抗値Raと、ほぼ等しい抵抗値とすることができるため、本実施形態に係る電圧電流変換回路1は、出力電流Ioutの非線形の誤差を低減することができる。
【0076】
図3に示した比較例に係る電圧電流変換回路400と比較すると、比較例に係る電圧電流変換回路400は、入力電圧Vinの大きさに関わらず基準電圧Vref1の大きさが固定であったため、第2の合成抵抗340の抵抗値が入力電圧Vinの変動に応じて変動し、出力電流Ioutに非線形の誤差が生じていた。これに対し、本実施形態に係る電圧電流変換回路1は、入力電圧Vinの値に応じて、基準電圧Vrefの大きさを、入力電圧Vinの大きさに近づけるように変動させるため、第2の合成抵抗16の抵抗値が、入力電圧Vinが変動してもほとんど変動しない。したがって、本実施形態に係る電圧電流変換回路1は、出力電流Ioutの非線形の誤差を低減することができる。
【0077】
(電圧電流変換回路の具体例)
図6は、電圧電流変換回路1の具体例の一例を示す図である。なお、図6に示す構成は、電圧電流変換回路1の一例として示すものであり、電圧電流変換回路1は、この構成に限定されるものではない。
【0078】
図6に具体例として示すAD変換器11は、コンパレータ111-1~111-3と、デコーダ112とを備える。コンパレータ111-1~111-3は、図6においては、「CMP」と表記している。
【0079】
コンパレータ111-1は、入力電圧Vinと、閾値電圧Vth1とを比較し、入力電圧Vinの大きさが閾値電圧Vth1の大きさ以上であるとき、High信号を出力する。コンパレータ111-2は、入力電圧Vinと、閾値電圧Vth2とを比較し、入力電圧Vinの大きさが閾値電圧Vth2の大きさ以上であるとき、High信号を出力する。コンパレータ111-3は、入力電圧Vinと、閾値電圧Vth3とを比較し、入力電圧Vinの大きさが閾値電圧Vth3の大きさ以上であるとき、High信号を出力する。
【0080】
閾値電圧Vth1~Vth3は、Vth1<Vth2<Vth3という関係である。
【0081】
デコーダ112は、コンパレータ111-1~111-3から供給された信号をデコードし、デジタル信号S1~S4を出力する。デジタル信号S1~S4は、基準電圧生成回路12が備えるスイッチ122-1~122-4と、基準電流生成回路13が備えるスイッチ132-1~132-4を制御する信号である。
【0082】
図7に、入力電圧Vinの大きさと、AD変換器11が出力するデジタル信号S1~S4との関係を示す。図7において、「1」はHigh信号を示し、「0」はLow信号を示す。
【0083】
図6に具体例として示す基準電圧生成回路12は、電圧源121-1~121-4と、スイッチ122-1~122-4とを備える。
【0084】
電圧源121-1は、電圧がVref1の電圧源である。電圧源121-2は、電圧がVref2の電圧源である。電圧源121-3は、電圧がVref3の電圧源である。電圧源121-4は、電圧がVref4の電圧源である。
【0085】
電圧源121は、一定の電圧を出力可能な任意の構成の電圧源であってよい。電圧源121は、例えば、抵抗分割回路であってよい。
【0086】
Vref1~Vref4と、Vth1~Vth3との大小関係は以下のように表される。
Vref1<Vth1<Vref2<Vth2<Vref3<Vth3<Vref4
【0087】
スイッチ122-1~122-4のオン/オフは、それぞれ、デジタル信号S1~S4によって制御される。デジタル信号S1が「1」であるとき、スイッチ122-1がオンする。デジタル信号S2が「1」であるとき、スイッチ122-2がオンする。デジタル信号S3が「1」であるとき、スイッチ122-3がオンする。デジタル信号S4が「1」であるとき、スイッチ122-4がオンする。
【0088】
このように、入力電圧Vinの大きさに基づいて、入力電圧Vinの大きさに近い大きさの電圧を出力する電圧源121が選択されるように切り替えることにより、基準電圧生成回路12は、基準電圧Vrefとして、入力電圧Vinの大きさに近い大きさの電圧を出力することができる。
【0089】
図6に具体例として示す基準電流生成回路13は、電流源131-1~131-4と、スイッチ132-1~132-4とを備える。
【0090】
電流源131-1は、電流がIref1の電流源である。電流源131-2は、電流がIref2の電流源である。電流源131-3は、電流がIref3の電流源である。電流源131-4は、電流がIref4の電流源である。
【0091】
電流源131は、一定の電流を出力可能な任意の構成の電流源であってよい。電流源131は、例えば、カレントミラー回路であってよい。
【0092】
Iref1~Iref4の大きさは、VrefxとIrefxとの比が常に一定となるように、以下のように設定されている。
Vref1/Iref1=Vref2/Iref2=Vref3/Iref3=Vref4/Iref4
【0093】
スイッチ132-1~132-4のオン/オフは、それぞれ、デジタル信号S1~S4によって制御される。デジタル信号S1が「1」であるとき、スイッチ132-1がオンする。デジタル信号S2が「1」であるとき、スイッチ132-2がオンする。デジタル信号S3が「1」であるとき、スイッチ132-3がオンする。デジタル信号S4が「1」であるとき、スイッチ132-4がオンする。
【0094】
このように、入力電圧Vinの大きさに基づいて、VrefxとIrefxとの比が常に一定となるように、電流源131が選択されることにより、VrefxとIrefxとの比は常に一定となる。
【0095】
(変形例)
図8は、変形例に係る電圧電流変換回路1aの概略構成を示す図である。図8を参照して、変形例に係る電圧電流変換回路1aについて説明する。
【0096】
変形例に係る電圧電流変換回路1aは、第1のオペアンプ20-1~20-3と、第1のMOSトランジスタ30-1~30-3と、抵抗回路10aとを備える。
【0097】
変形例に係る電圧電流変換回路1aは、3本の出力電流を出力できるという点で、図5に示した電圧電流変換回路1と相違する。なお、図8においては、3本の出力電流を出力する構成を示しているが、これは一例である。変形例に係る電圧電流変換回路1aは、2本の出力電流を出力可能であってもよいし、4本以上の出力電流を出力可能であってもよい。
【0098】
本開示は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。従って、先の記述は例示的であり、これに限定されない。開示の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含される。
【0099】
例えば、上述した各構成部の配置及び個数等は、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の配置及び個数等は、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
【0100】
例えば、図6に示した電圧電流変換回路1の具体例において、AD変換器11が4つのデジタル信号S1~S4を出力し、基準電圧生成回路12が4つの電圧源121を切り替え、基準電流生成回路13が4つの電流源131を切り替えるものとして説明した。しかしながら、AD変換器11が出力するデジタル信号の数、基準電圧生成回路12が切り替える電圧源121の数、基準電流生成回路13が切り替える電流源131の数は4つに限定されない。AD変換器11が出力するデジタル信号の数、基準電圧生成回路12が切り替える電圧源121の数、基準電流生成回路13が切り替える電流源131の数は、任意の個数であってよい。
【0101】
例えば、図5に示した電圧電流変換回路1において、第1の抵抗151と第2の抵抗161とが、同じ形状の抵抗であり、同じ抵抗値を有するものとして説明した。また、第2のMOSトランジスタ152と第3のMOSトランジスタ162とが、同じ形状のMOSトランジスタであり、同じ特性を有するものとして説明した。しかしながら、このように同一の形状ではなく、一定の比を有する関係であってもよい。例えば、第2の抵抗161が、第1の抵抗151と同じ形状の抵抗を2つ並列接続した構成であり、第3のMOSトランジスタ162が、第2のMOSトランジスタ152と同じ形状のMOSトランジスタを2つ並列接続した構成であってもよい。この場合、出力電流Ioutは2倍になる。
【0102】
例えば、図5に示した電圧電流変換回路1において、第1のMOSトランジスタ30、第2のMOSトランジスタ152及び第3のMOSトランジスタ162がNMOSであるとして説明した。しかしながら、これに限定されず、電圧電流変換回路1は、第1のMOSトランジスタ30、第2のMOSトランジスタ152及び第3のMOSトランジスタ162がPMOSであるような構成であってもよい。
【符号の説明】
【0103】
1、1a 電圧電流変換回路
10、10a 抵抗回路
11 AD変換器
12 基準電圧生成回路
13 基準電流生成回路
14 第2のオペアンプ
15 第1の合成抵抗
16 第2の合成抵抗
20 第1のオペアンプ
30 第1のMOSトランジスタ
111 コンパレータ
112 デコーダ
121 電圧源
122 スイッチ
131 電流源
132 スイッチ
151 第1の抵抗
152 第2のMOSトランジスタ
161 第2の抵抗
162 第3のMOSトランジスタ
200 電圧電流変換回路
201 オペアンプ
202 MOSトランジスタ
203 抵抗
300 抵抗回路
310 オペアンプ
320 電流源
330 第1の合成抵抗
331 抵抗
332 MOSトランジスタ
340 第2の合成抵抗
341 抵抗
342 MOSトランジスタ
400 電圧電流変換回路
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8