IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エーエーシー オプティックス (ソシュウ) カンパニーリミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102785
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】撮像光学レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20240724BHJP
   G02B 13/18 20060101ALN20240724BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087765
(22)【出願日】2023-05-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-20
(31)【優先権主張番号】202310066885.4
(32)【優先日】2023-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】320011719
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス (ソシュウ) カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100176337
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 野
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087LA01
2H087PA05
2H087PA19
2H087PB07
2H087QA02
2H087QA07
2H087QA17
2H087QA21
2H087QA26
2H087QA34
2H087QA42
2H087QA45
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA32
2H087RA43
2H087RA44
(57)【要約】
【課題】本発明は、光学レンズ分野に関し、撮像光学レンズを提供する。
【解決手段】前記撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、第1レンズと、第2レンズと、第3レンズと、第4レンズと、第5レンズと、第6レンズと、第7レンズとによって構成され、前記撮像光学レンズの焦点距離をfとし、前記第7レンズの焦点距離をf7とし、前記第3レンズと前記第4レンズとの合成焦点距離をf34とし、前記第1レンズの屈折率をn1とし、前記撮像光学レンズの画角をFOVとし、前記撮像光学レンズの像高をIHとしたときに、条件式1.30≦f7/f≦4.00、1.70≦n1、2.00≦f34/f≦7.00、120.00≦(FOV×f)/IHを満足する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学レンズであって、
前記撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、第1レンズと、第2レンズと、第3レンズと、第4レンズと、第5レンズと、第6レンズと、第7レンズとによって構成され、
前記撮像光学レンズの焦点距離をfとし、前記第7レンズの焦点距離をf7とし、前記第3レンズと前記第4レンズとの合成焦点距離をf34とし、前記第1レンズの屈折率をn1とし、前記撮像光学レンズの画角をFOVとし、前記撮像光学レンズの像高をIHとしたときに、以下の条件式(1)~(4)を満足することを特徴とする撮像光学レンズ。
1.30≦f7/f≦4.00 (1)
1.70≦n1 (2)
2.00≦f34/f≦7.00 (3)
120.00≦(FOV×f)/IH (4)
【請求項2】
前記第5レンズの焦点距離をf5としたときに、以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
1.00≦f5/f≦3.00 (5)
【請求項3】
前記第5レンズの像側面から前記第6レンズの物体側面までの軸上距離をd10としたときに、前記第5レンズの焦点距離をf5とし、前記第6レンズの焦点距離をf6としたときに、以下の条件式(6)~(7)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
d10=0 (6)
0.40≦│f5/f6│≦3.00 (7)
【請求項4】
前記第7レンズの像側面から像面までの軸上距離をBFとし、前記第1レンズの物体側面から前記第7レンズの像側面までの軸上距離をTLとしたときに、以下の条件式(8)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.35≦BF/TL (8)
【請求項5】
前記第2レンズの像側面から絞りまでの軸上距離をd4とし、前記絞りから前記第3レンズの物体側面までの軸上距離をd0とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(9)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.01≦(d4+d0)/TTL≦0.10 (9)
【請求項6】
前記撮像光学レンズの最大画角に対応する前記第1レンズの物体側面の最大クリアアパーチャをDとしたときに、以下の条件式(10)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0<D/IH/FOV≦0.10 (10)
【請求項7】
前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(11)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0<TTL/IH/FOV≦0.06 (11)
【請求項8】
前記第3レンズの像側面から前記第4レンズの物体側面までの軸上距離をd6とし、前記第5レンズの像側面から前記第6レンズの物体側面までの軸上距離をd10としたときに、以下の条件式(12)~(13)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
d6=0 (12)
d10=0 (13)
【請求項9】
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第1レンズは、負の屈折力を有し、
前記第1レンズの焦点距離をf1とし、前記第1レンズの物体側面の中心曲率半径をR1とし、前記第1レンズの像側面の中心曲率半径をR2とし、前記第1レンズの軸上厚みをd1とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(14)~(16)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-3.09≦f1/f≦-0.60 (14)
0.57≦(R1+R2)/(R1-R2)≦1.88 (15)
0.02≦d1/TTL≦0.05 (16)
【請求項10】
前記第2レンズの焦点距離をf2とし、前記第2レンズの物体側面の中心曲率半径をR3とし、前記第2レンズの像側面の中心曲率半径をR4とし、前記第2レンズの軸上厚みをd3とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(17)~(19)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-10.46≦f2/f≦19.43 (17)
-4.44≦(R3+R4)/(R3-R4)≦22.86 (18)
0.03≦d3/TTL≦0.09 (19)
【請求項11】
前記第3レンズの焦点距離をf3とし、前記第3レンズの物体側面の中心曲率半径をR5とし、前記第3レンズの像側面の中心曲率半径をR6とし、前記第3レンズの軸上厚みをd5とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(20)~(22)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-9.86≦f3/f≦1.77 (20)
-1.65≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.53 (21)
0.01≦d5/TTL≦0.14 (22)
【請求項12】
前記第4レンズの焦点距離をf4とし、前記第4レンズの物体側面の中心曲率半径をR7とし、前記第4レンズの像側面の中心曲率半径をR8とし、前記第4レンズの軸上厚みをd7とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(23)~(25)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-3.27≦f4/f≦2.38 (23)
-0.14≦(R7+R8)/(R7-R8)≦1.27 (24)
0.01≦d7/TTL≦0.23 (25)
【請求項13】
前記第5レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第5レンズの像側面は、近軸において凸面であり、前記第5レンズは、正の屈折力を有し、
前記第5レンズの物体側面の中心曲率半径をR9とし、前記第5レンズの像側面の中心曲率半径をR10とし、前記第5レンズの軸上厚みをd9とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(26)~(27)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-0.42≦(R9+R10)/(R9-R10)≦0.84 (26)
0.05≦d9/TTL≦0.22 (27)
【請求項14】
前記第6レンズの物体側面は、近軸において凹面であり、前記第6レンズは、負の屈折力を有し、
前記第6レンズの焦点距離をf6とし、前記第6レンズの物体側面の中心曲率半径をR11とし、前記第6レンズの像側面の中心曲率半径をR12とし、前記第6レンズの軸上厚みをd11とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(28)~(30)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-2.88≦f6/f≦-0.76 (28)
-2.78≦(R11+R12)/(R11-R12)≦0.42 (29)
0.01≦d11/TTL≦0.16 (30)
【請求項15】
前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第7レンズは、正の屈折力を有し、
前記第7レンズの物体側面の中心曲率半径をR13とし、前記第7レンズの像側面の中心曲率半径をR14とし、前記第7レンズの軸上厚みをd13とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(31)~(32)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-0.50≦(R13+R14)/(R13-R14)≦0.28 (31)
0.05≦d13/TTL≦0.20 (32)
【請求項16】
前記第1レンズ及び/又は前記第2レンズ及び/又は前記第3レンズ及び/又は前記第4レンズ及び/又は前記第5レンズ及び/又は前記第6レンズ及び/又は前記第7レンズは、ガラス材質であることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学レンズ分野に関し、特に、スマートフォン、デジタルカメラなどの携帯端末装置と、モニタやPCレンズなどの撮像装置とに適用される撮像光学レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンの発展に伴い、小型化撮影レンズの需要がますます高まっており、且つ感光デバイスの画素サイズが縮小するため、現在の電子製品は、機能性が高く且つ軽量・薄型・短小な外形を発展傾向としている。したがって、良好な結像品質を備えた小型化の撮像レンズは、現在の市場において主流となっている。良好な結像品質を得るために、複数枚構成のレンズ構造を採用することが多い。また、技術の発展及びユーザの多様化のニーズの増加に伴い、感光素子の画素面積が縮小しつつあり且つ結像品質に対するシステムからの要求が高くなってきている場合には、7枚構成のレンズ構造が徐々にレンズの設計に現れている。良好な光学性能を有する広角撮像光学レンズが強く求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記問題に鑑みて、本発明の目的は、良好な光学性能を有し、更に大口径・極薄化・広角化且つ小型化・小さい収差・小さい色収差・5Mに達することができる高解像の特性を有し、且つバックフォーカスが長くて組立てやすい及びコストが低いという特性を有する撮像光学レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術課題を解決するために、本発明の実施形態は、撮像光学レンズを提供し、前記撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、第1レンズと、第2レンズと、第3レンズと、第4レンズと、第5レンズと、第6レンズと、第7レンズとによって構成され、
但し、前記撮像光学レンズの焦点距離をfとし、前記第7レンズの焦点距離をf7とし、前記第3レンズと前記第4レンズとの合成焦点距離をf34とし、前記第1レンズの屈折率をn1とし、前記撮像光学レンズの画角をFOVとし、前記撮像光学レンズの像高をIHとしたときに、以下の条件式(1)~(4)を満足する。
1.30≦f7/f≦4.00 (1)
1.70≦n1 (2)
2.00≦f34/f≦7.00 (3)
120.00≦(FOV×f)/IH (4)
【0005】
好ましくは、前記第5レンズの焦点距離をf5としたときに、以下の条件式(5)を満足する。
1.00≦f5/f≦3.00 (5)
【0006】
好ましくは、前記第5レンズの像側面から前記第6レンズの物体側面までの軸上距離をd10としたときに、前記第5レンズの焦点距離をf5とし、前記第6レンズの焦点距離をf6としたときに、以下の条件式(6)~(7)を満足する。
d10=0 (6)
0.40≦│f5/f6│≦3.00 (7)
【0007】
好ましくは、前記第7レンズの像側面から像面までの軸上距離をBFとし、前記第1レンズの物体側面から前記第7レンズの像側面までの軸上距離をTLとしたときに、以下の条件式(8)を満足する。
0.35≦BF/TL (8)
【0008】
好ましくは、前記第2レンズの像側面から絞りまでの軸上距離をd4とし、前記絞りから前記第3レンズの物体側面までの軸上距離をd0とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(9)を満足する。
0.01≦(d4+d0)/TTL≦0.10 (9)
【0009】
好ましくは、前記撮像光学レンズの最大画角に対応する前記第1レンズの物体側面の最大クリアアパーチャをDとしたときに、以下の条件式(10)を満足する。
0<D/IH/FOV≦0.10 (10)
【0010】
好ましくは、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(11)を満足する。
0<TTL/IH/FOV≦0.06 (11)
【0011】
好ましくは、前記第3レンズの像側面から前記第4レンズの物体側面までの軸上距離をd6とし、前記第5レンズの像側面から前記第6レンズの物体側面までの軸上距離をd10としたときに、以下の条件式(12)~(13)を満足する。
d6=0 (12)
d10=0 (13)
【0012】
好ましくは、前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第1レンズは、負の屈折力を有し、
前記第1レンズの焦点距離をf1とし、前記第1レンズの物体側面の中心曲率半径をR1とし、前記第1レンズの像側面の中心曲率半径をR2とし、前記第1レンズの軸上厚みをd1とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(14)~(16)を満足する。
-3.09≦f1/f≦-0.60 (14)
0.57≦(R1+R2)/(R1-R2)≦1.88 (15)
0.02≦d1/TTL≦0.05 (16)
【0013】
好ましくは、前記第2レンズの焦点距離をf2とし、前記第2レンズの物体側面の中心曲率半径をR3とし、前記第2レンズの像側面の中心曲率半径をR4とし、前記第2レンズの軸上厚みをd3とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(17)~(19)を満足する。
-10.46≦f2/f≦19.43 (17)
-4.44≦(R3+R4)/(R3-R4)≦22.86 (18)
0.03≦d3/TTL≦0.09 (19)
【0014】
好ましくは、前記第3レンズの焦点距離をf3とし、前記第3レンズの物体側面の中心曲率半径をR5とし、前記第3レンズの像側面の中心曲率半径をR6とし、前記第3レンズの軸上厚みをd5とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(20)~(22)を満足する。
-9.86≦f3/f≦1.77 (20)
-1.65≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.53 (21)
0.01≦d5/TTL≦0.14 (22)
【0015】
好ましくは、前記第4レンズの焦点距離をf4とし、前記第4レンズの物体側面の中心曲率半径をR7とし、前記第4レンズの像側面の中心曲率半径をR8とし、前記第4レンズの軸上厚みをd7とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(23)~(25)を満足する。
-3.27≦f4/f≦2.38 (23)
-0.14≦(R7+R8)/(R7-R8)≦1.27 (24)
0.01≦d7/TTL≦0.23 (25)
【0016】
好ましくは、前記第5レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第5レンズの像側面は、近軸において凸面であり、前記第5レンズは、正の屈折力を有し、
前記第5レンズの物体側面の中心曲率半径をR9とし、前記第5レンズの像側面の中心曲率半径をR10とし、前記第5レンズの軸上厚みをd9とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(26)~(27)を満足する。
-0.42≦(R9+R10)/(R9-R10)≦0.84 (26)
0.05≦d9/TTL≦0.22 (27)
【0017】
好ましくは、前記第6レンズの物体側面は、近軸において凹面であり、前記第6レンズは、負の屈折力を有し、
前記第6レンズの焦点距離をf6とし、前記第6レンズの物体側面の中心曲率半径をR11とし、前記第6レンズの像側面の中心曲率半径をR12とし、前記第6レンズの軸上厚みをd11とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(28)~(30)を満足する。
-2.88≦f6/f≦-0.76 (28)
-2.78≦(R11+R12)/(R11-R12)≦0.42 (29)
0.01≦d11/TTL≦0.16 (30)
【0018】
好ましくは、前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第7レンズは、正の屈折力を有し、
前記第7レンズの物体側面の中心曲率半径をR13とし、前記第7レンズの像側面の中心曲率半径をR14とし、前記第7レンズの軸上厚みをd13とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(31)~(32)を満足する。
-0.50≦(R13+R14)/(R13-R14)≦0.28 (31)
0.05≦d13/TTL≦0.20 (32)
【0019】
好ましくは、前記第1レンズ及び/又は前記第2レンズ及び/又は前記第3レンズ及び/又は前記第4レンズ及び/又は前記第5レンズ及び/又は前記第6レンズ及び/又は前記第7レンズは、ガラス材質である。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る撮像光学レンズは、良好な光学性能を有し、更に大口径・極薄化・広角化且つ小型化・小さい収差・小さい色収差・5Mに達することができる高解像の特性を有し、且つバックフォーカスが長くて組立てやすい及びコストが低いという特性を有し、高画素用のCCD、CMOS等の撮像素子で構成された携帯電話撮像レンズアセンブリ及びWEB撮像レンズに特に適用される。
【0021】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下に実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかなように、以下に説明する図面は本発明のいくつかの実施例だけであり、当業者にとって、創造的労働をしない前提で、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図2図1に示す撮像光学レンズの軸上色収差の模式図である。
図3図1に示す撮像光学レンズの倍率色収差の模式図である。
図4図1に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差の模式図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図6図5に示す撮像光学レンズの軸上色収差の模式図である。
図7図5に示す撮像光学レンズの倍率色収差の模式図である。
図8図5に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差の模式図である。
図9】本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図10図9に示す撮像光学レンズの軸上色収差の模式図である。
図11図9に示す撮像光学レンズの倍率色収差の模式図である。
図12図9に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差の模式図である。
図13】本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図14図13に示す撮像光学レンズの軸上色収差の模式図である。
図15図13に示す撮像光学レンズの倍率色収差の模式図である。
図16図13に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差の模式図である。
図17】本発明の第5実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図18図17に示す撮像光学レンズの軸上色収差の模式図である。
図19図17に示す撮像光学レンズの倍率色収差の模式図である。
図20図17に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差の模式図である。
図21】本発明の第6実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図22図21に示す撮像光学レンズの軸上色収差の模式図である。
図23図21に示す撮像光学レンズの倍率色収差の模式図である。
図24図21に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差の模式図である。
図25】比較例1に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図26図25に示す撮像光学レンズの軸上色収差の模式図である。
図27図25に示す撮像光学レンズの倍率色収差の模式図である。
図28図25に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の目的と、解決手段とメリットがより明らかなように、以下は本発明図面を参照して、本発明の各実施形態における技術案を詳細に説明する。しかしながら、本発明の各実施形態において、本発明が読者に良く理解されるように多くの技術的詳細が与えられているが、それらの技術的詳細及び以下の各実施形態に基づく各種の変化及び修正が存在しなくとも、本発明の保護しようとするものを実現可能であることは、当業者に理解されるべきである。
【0024】
(第1実施形態)
図面に示すように、本発明は、撮像光学レンズ10を提供する。図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10の構成を示す模式図であり、7つのレンズを含む。具体的には、左側が物体側であり、右側が像側であり、物体側から像側へ順に、第1レンズL1と、第2レンズL2と、絞りS1と、第3レンズL3と、第4レンズL4と、第5レンズL5と、第6レンズL6と、第7レンズL7とを含む。第7レンズL7と像面Siとの間には、光学フィルタ(filter)GFなどの光学素子が設置されてもよい。
【0025】
本実施形態において、第1レンズL1は、ガラス材質であり、第2レンズL2は、ガラス材質であり、第3レンズL3は、ガラス材質であり、第4レンズL4は、ガラス材質であり、第5レンズL5は、ガラス材質であり、第6レンズL6は、ガラス材質であり、第7レンズL7は、ガラス材質である。システムの性能及び安定性の向上に役立つ。他の実施形態において、各レンズは、他の材質であってもよい。
【0026】
撮像光学レンズ10の焦点距離をfとし、第7レンズL7の焦点距離をf7としたときに、1.30≦f7/f≦4.00を満足する。これは、第7レンズL7の焦点距離f7と撮像光学レンズ10の焦点距離fとの比を規定し、条件式の範囲内では、受光に役立ち、通光量を保証し、撮像光学レンズ10が小さいCRA(主光線が像面への入射角がCRAである)を有し、且つCRA<17.5°である。
【0027】
第1レンズL1の屈折率をn1としたときに、1.70≦n1を満足する。これは、第1レンズL1の使用材質の屈折率の範囲を規定し、条件式の範囲内では、先端口径の減少と結像品質の向上に有利である。
【0028】
撮像光学レンズ10の焦点距離をfとし、第3レンズL3と第4レンズL4との合成焦点距離をf34としたときに、2.00≦f34/f≦7.00を満足する。これは、第3レンズL3と第4レンズL4との合成焦点距離f34と撮像光学レンズ10の焦点距離fとの比を規定し、条件式の範囲内では、第1レンズL1と第4レンズL4との間の光線方向を効果的に制御することができ、第1レンズL1の大角度光線による収差を低減するとともに、撮像光学レンズ10をコンパクトにさせ、小型化に有利である。
【0029】
撮像光学レンズ10の焦点距離をfとし、撮像光学レンズ10の画角をFOVとし、撮像光学レンズ10像高をIHとしたときに、120.00≦(FOV×f)/IHを満足する。これは、撮像光学レンズ10の画角FOVと撮像光学レンズ10の焦点距離fとの積と撮像光学レンズ10の像高IHとの比を規定し、条件式の範囲内では、撮像光学レンズ10の望遠と広い画角の設計要件を同時に満たすことができる。
【0030】
撮像光学レンズ10の焦点距離をfとし、第5レンズL5の焦点距離をf5としたときに、1.00≦f5/f≦3.00を満足する。これは、第5レンズL5の焦点距離f5と撮像光学レンズ10の焦点距離fとの比を規定し、焦点距離を合理に割り当てることにより、条件式の範囲内では、温度ドリフトを制御することに役立ち、温度性能が高い。
【0031】
第5レンズL5の焦点距離をf5とし、第6レンズL6の焦点距離をf6とし、第5レンズL5の像側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離をd10としたときに、d10=0、0.40≦│f5/f6│≦3.00を満足する。第5レンズL5の焦点距離f5と第6レンズL6の焦点距離f6との比を規定し、条件式の範囲内では、接合レンズの2つのレンズの焦点距離の絶対値が近く、光線の緩やかな遷移に役立ち、像質を向上させ、色差を│LC│≦10μmとする。
【0032】
第7レンズL7の像側面から像面までの軸上距離をBFとし、第1レンズL1の物体側面から第7レンズL7の像側面までの軸上距離をTLとしたときに、0.35≦BF/TLを満足する。これは、第7レンズL7の像側面から像面までの軸上距離BFと第1レンズL1の物体側面から第7レンズL7の像側面までの軸上距離TLとの比を規定し、小型化を実現する上で、バックフォーカスが長く、モジュールの組立に役立ち、レンズ群の長さTLが短く、構造がコンパクトであり、レンズのMTFに対する感度を低下させ、製造の歩留まりを向上させ、製造コストを低減することに役立つ。
【0033】
撮像光学レンズの光学長をTTLとし、第2レンズL2の像側面から絞りS1までの軸上距離をd4とし、絞りS1から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離をd0としたときに、0.01≦(d4+d0)/TTL≦0.10を満足する。これは、第2レンズL2から第3レンズL3までの軸上距離と撮像光学レンズの光学長TTLとの比を規定し、条件式の範囲内では、絞りS1の近傍の2つのレンズの距離を大きくし、高画質を向上させることに役立つ。
【0034】
撮像光学レンズ10の画角をFOVとし、撮像光学レンズ10の像高をIHとし、撮像光学レンズ10の最大画角に対応する第1レンズL1の物体側面の最大クリアアパーチャをDとしたときに、0<D/IH/FOV≦0.10を満足する。条件式の範囲内では、小型化及び先端小口径を実現することに役立つ。
【0035】
撮像光学レンズ10の画角をFOVとし、撮像光学レンズ10の像高をIHとし、撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、TTL/IH/FOV≦0.06を満足する。条件式の範囲内では、小型化及び先端小口径を実現することに役立つ。
【0036】
第3レンズL3の像側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離をd6とし、第5レンズL5の像側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離をd10としたときに、d6=0、d10=0を満足する。2組の接合レンズの使用は、収差を補正して高解像を実現することに有利であるだけでなく、レンズユニットが組立過程で発生した傾斜/偏芯等の公差感度の問題を低減することができる。
【0037】
本実施形態において、第1レンズL1は、負の屈折力を有し、第1レンズL1は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面である。他の実施形態において、第1レンズL1は、正の屈折力を有してもよく、第1レンズL1の物体側面及び像側面は、近軸において他の凹・凸分布状況であってもよい。
【0038】
撮像光学レンズ10の焦点距離をfとし、第1レンズL1の焦点距離をf1としたときに、-3.09≦f1/f≦-0.60を満足する。これは、第1レンズL1の焦点距離f1と撮像光学レンズ10の焦点距離fとの比を規定し、条件式の範囲内では、第1レンズは、適切な負の屈折力を有し、システムの収差を小さくすることに役立つとともに、レンズの極薄化・広角化への発展に有利である。好ましくは、-1.93≦f1/f≦-0.75を満足する。
【0039】
第1レンズL1の物体側面の中心曲率半径をR1とし、第1レンズL1の像側面の中心曲率半径をR2としたときに、0.57≦(R1+R2)/(R1-R2)≦1.88を満足し、第1レンズL1の形状を合理的に制御することにより、第1レンズL1は撮像光学レンズ10の球面収差を効果的に補正することができる。好ましくは、0.91≦(R1+R2)/(R1-R2)≦1.51を満足する。
【0040】
撮像光学レンズ10の光学長をTTLとし、第1レンズL1の軸上厚みをd1としたときに、0.02≦d1/TTL≦0.05を満足し、条件式の範囲内では、極薄化を実現することに役立つ。好ましくは、0.03≦d1/TTL≦0.04を満足する。
【0041】
本実施形態において、第2レンズL2は、正の屈折力を有し、第2レンズL2は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凸面である。他の実施形態において、第2レンズL2は、負の屈折力を有してもよく、第2レンズL2の物体側面及び像側面は、近軸において他の凹・凸分布状況であってもよい。
【0042】
撮像光学レンズ10の焦点距離をfとし、第2レンズL2の焦点距離をf2としたときに、-10.46≦f2/f≦19.43を満足し、第2レンズL2のパワーを合理的な範囲に制御することにより、撮像光学レンズ10の収差を補正することに役立つ。好ましくは、-6.54≦f2/f≦15.54を満足する。
【0043】
第2レンズL2の物体側面の中心曲率半径をR3とし、第2レンズL2の像側面の中心曲率半径をR4としたときに、-4.44≦(R3+R4)/(R3-R4)≦22.86を満足し、第2レンズL2の形状を規定し、条件式の範囲内では、撮像光学レンズ10の極薄化・広角化への発展に伴い、軸上色収差の問題を補正することに役立つ。好ましくは、-2.78≦(R3+R4)/(R3-R4)≦18.29を満足する。
【0044】
撮像光学レンズ10の光学長をTTLとし、第2レンズL2の軸上厚みをd3としたときに、0.03≦d3/TTL≦0.09を満足する、条件式の範囲内では、極薄化を実現することに役立つ。好ましくは、0.04≦d3/TTL≦0.07を満足する。
【0045】
本実施形態において、第3レンズL3は、負の屈折力を有し、第3レンズL3は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面である。他の実施形態において、第3レンズL3は、正の屈折力を有してもよく、第3レンズL3の物体側面及び像側面は、近軸において他の凹・凸分布状況であってもよい。
【0046】
撮像光学レンズ10の焦点距離をfとし、第3レンズL3の焦点距離をf3としたときに、-9.86≦f3/f≦1.77を満足し、パワーを合理的に割り当てることにより、撮像光学レンズ10に良好な結像品質及び低い感応性を持たせる。好ましくは、-6.17≦f3/f≦1.42を満足する。
【0047】
第3レンズL3の物体側面の中心曲率半径をR5とし、第3レンズL3の像側面の中心曲率半径をR6としたときに、-1.65≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.53を満足し、第3レンズL3の形状を規定し、条件式の範囲内では、第3レンズL3の成型に役立ち、光線がレンズを経過する屈折程度を緩和し、収差を効果的に減少させることができる。好ましくは、-1.03≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.43を満足する。
【0048】
撮像光学レンズ10の光学長をTTLとし、第3レンズL3の軸上厚みをd5としたときに、0.01≦d5/TTL≦0.14を満足し、条件式の範囲内では、極薄化を実現することに役立つ。好ましくは、0.02≦d5/TTL≦0.11を満足する。
【0049】
本実施形態において、第4レンズL4は、正の屈折力を有し、第4レンズL4は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面である。他の実施形態において、第4レンズL4は、負の屈折力を有してもよく、第4レンズL4の物体側面及び像側面は、近軸において他の凹・凸分布状況であってもよい。
【0050】
撮像光学レンズ10の焦点距離をfとし、第4レンズL4の焦点距離をf4としたときに、-3.27≦f4/f≦2.38を満足し、第4レンズL4の焦点距離f4と撮像光学レンズ10の焦点距離fとの比を規定し、パワーを合理的に割り当てることにより、システムに良好な結像品質及び低い感応性を持たせる。好ましくは、-2.05≦f4/f≦1.90を満足する。
【0051】
第4レンズL4の物体側面の中心曲率半径をR7とし、第4レンズL4の像側面の中心曲率半径をR8としたときに、-0.14≦(R7+R8)/(R7-R8)≦1.27を満足し、第4レンズL4の形状を規定し、条件式の範囲内では、極薄化・広角化への発展に伴い、軸外画角の収差等の問題を補正することに役立つ。好ましくは、-0.09≦(R7+R8)/(R7-R8)≦1.01を満足する。
【0052】
撮像光学レンズ10の光学長をTTLとし、第4レンズL4の軸上厚みをd7としたときに、0.01≦d7/TTL≦0.23を満足し、条件式の範囲内では、極薄化を実現することに役立つ。好ましくは、0.02≦d7/TTL≦0.19を満足する。
【0053】
本実施形態において、第5レンズL5は、正の屈折力を有し、第5レンズL5は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面である。他の実施形態において、第5レンズL5は、負の屈折力を有してもよく、第5レンズL5の物体側面及び像側面は、近軸において他の凹・凸分布状況であってもよい。
【0054】
第5レンズL5の物体側面の中心曲率半径をR9とし、第5レンズL5の像側面の中心曲率半径をR10としたときに、-0.42≦(R9+R10)/(R9-R10)≦0.84を満足し、第5レンズL5の形状を規定し、条件式の範囲内では、極薄化・広角化への発展に伴い、軸外画角の収差等の問題を補正することに役立つ。好ましくは、-0.26≦(R9+R10)/(R9-R10)≦0.67を満足する。
【0055】
撮像光学レンズ10の光学長をTTLとし、第5レンズL5の軸上厚みをd9としたときに、0.05≦d9/TTL≦0.22であり、条件式の範囲内では、極薄化を実現することに役立つ。好ましくは、0.09≦d9/TTL≦0.17を満足する。
【0056】
本実施形態において、第6レンズL6は、負の屈折力を有し、第6レンズL6は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面である。他の実施形態において、第6レンズL6は、正の屈折力を有してもよく、第6レンズL6の物体側面及び像側面は、近軸において他の凹・凸分布状況であってもよい。
【0057】
撮像光学レンズ10の焦点距離をfとし、第6レンズL6の焦点距離をf6としたときに、-2.88≦f6/f≦-0.76を満足し、パワーを合理的に割り当てることにより、システムに良好な結像品質及び低い感応性を持たせる。好ましくは、-1.80≦f6/f≦-0.95を満足する。
【0058】
第6レンズL6の物体側面の中心曲率半径をR11とし、第6レンズL6の像側面の中心曲率半径をR12としたときに、-2.78≦(R11+R12)/(R11-R12)≦0.42を満足する。第6レンズL6の形状を規定し、条件式の範囲内では、極薄化・広角化への発展に伴い、軸外画角の収差等の問題を補正することに役立つ。好ましくは、-1.74≦(R11+R12)/(R11-R12)≦0.33を満足する。
【0059】
撮像光学レンズ10の光学長をTTLとし、第6レンズL6の軸上厚みをd11としたときに、0.01≦d11/TTL≦0.16を満足し、条件式の範囲内では、極薄化を実現することに役立つ。好ましくは、0.02≦d11/TTL≦0.12を満足する。
【0060】
本実施形態において、第7レンズL7は、正の屈折力を有し、第7レンズL7は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面である。他の実施形態において、第7レンズL7は、負の屈折力を有してもよく、第7レンズL7の物体側面及び像側面は、近軸において他の凹・凸分布状況であってもよい。
【0061】
第7レンズL7の物体側面の中心曲率半径をR13とし、第7レンズL7の像側面の中心曲率半径をR14としたときに、-0.50≦(R13+R14)/(R13-R14)≦0.28を満足し、第7レンズL7の形状を規定し、条件式の範囲内では、極薄化・広角化の発展に伴い、軸外画角の収差等の問題を補正することに役立つ。好ましくは、-0.31≦(R13+R14)/(R13-R14)≦0.23を満足する。
【0062】
撮像光学レンズ10の光学長をTTLとし、第7レンズL7の軸上厚みをd13としたときに、0.05≦d13/TTL≦0.20を満足し、条件式の範囲内では、極薄化を実現することに役立つ。好ましくは、0.08≦d13/TTL≦0.16を満足する。
【0063】
本実施形態において、撮像光学レンズ10の絞り値をFN0としたときに、FN0≦1.75を満足し、大絞りを実現することに役立つ。好ましくは、FN0≦1.72を満足する。
【0064】
本実施形態において、撮像光学レンズ10の絞り値をFN0とし、撮像光学レンズ10の光学長をTTLとしたときに、TTL/FN0≦5.00を満足し、小型化及び先端小口径を実現する。
【0065】
上記の関係を満足する場合、撮像光学レンズ10は、良好な光学性能を有し、更に大口径・極薄化・広角化且つ小型化・小さい収差・小さい色収差・5Mに達することができる高解像の特性を有し、且つバックフォーカスが長くて組立てやすい及びコストが低いという特性を有し、前記撮像光学レンズ10の特性に基づいて、前記撮像光学レンズ10は、高画素用のCCD、CMOS等の撮像素子で構成された携帯電話撮像レンズアセンブリ及びWEB撮像レンズに特に適用される。
【0066】
以下、本発明の撮像光学レンズ10について、実施例を用いて説明する。各実施例に記載された記号は以下のことを示す。但し、焦点距離、軸上距離、中心曲率半径、軸上厚み、変曲点位置及び停留点位置の単位は、mmである。
【0067】
TTL:光学長(第1レンズL1の物体側面から像面Siまでの軸上距離)であり、単位がmmである。
絞り値FNO:撮像光学レンズの有効焦点距離と入射瞳径との比率である。
【0068】
好ましくは、高品質の結像需要が満たされるように、前記レンズの物体側面及び/又は像側面に変曲点及び/又は停留点が更に設置されてもよい。具体的な実施形態は、以下に示される。
【0069】
表1、表2は、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10の設計データを示す。
【0070】
【表1】
【0071】
各記号の意味は、下記のようになる。
S1:絞り
R:光学面の中心での曲率半径
R1:第1レンズL1の物体側面の中心曲率半径
R2:第1レンズL1の像側面の中心曲率半径
R3:第2レンズL2の物体側面の中心曲率半径
R4:第2レンズL2の像側面の中心曲率半径
R5:第3レンズL3の物体側面の中心曲率半径
R6:第3レンズL3の像側面の中心曲率半径
R7:第4レンズL4の物体側面の中心曲率半径
R8:第4レンズL4の像側面の中心曲率半径
R9:第5レンズL5の物体側面の中心曲率半径
R10:第5レンズL5の像側面の中心曲率半径
R11:第6レンズL6の物体側面の中心曲率半径
R12:第6レンズL6の像側面の中心曲率半径
R13:第7レンズL7の物体側面の中心曲率半径
R14:第7レンズL7の像側面の中心曲率半径
R15:光学フィルタGFの物体側面の中心曲率半径
R16:光学フィルタGFの像側面の中心曲率半径
d:レンズの軸上厚み、レンズの間の軸上距離
d0:絞りS1から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d1:第1レンズL1の軸上厚み
d2:第1レンズL1の像側面から第2レンズL2の物体側面までの軸上距離
d3:第2レンズL2の軸上厚み
d4:第2レンズL2の像側面から絞りS1までの軸上距離
d5:第3レンズL3の軸上厚み
d6:第3レンズL3の像側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7:第4レンズL4の軸上厚み
d8:第4レンズL4の像側面から第5レンズL5の物体側面までの軸上距離
d9:第5レンズL5の軸上厚み
:第5レンズL5の像側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離
d11:第6レンズL6の軸上厚み
d12:第6レンズL6の像側面から第7レンズL7の物体側面までの軸上距離
d13:第7レンズL7の軸上厚み
d14:第7レンズL7の像側面から光学フィルタGFの物体側面までの軸上距離
d15:光学フィルタGFの軸上厚み
d16:光学フィルタGFの像側面から像面Siまでの軸上距離
nd:d線の屈折率(d線は波長555nmの緑色光である)
nd1:第1レンズL1のd線の屈折率
nd2:第2レンズL2のd線の屈折率
nd3:第3レンズL3のd線の屈折率
nd4:第4レンズL4のd線の屈折率
nd5:第5レンズL5のd線の屈折率
nd6:第6レンズL6のd線の屈折率
nd7:第7レンズL7のd線の屈折率
ndg:光学フィルタGFのd線の屈折率
vd:アッベ数
v1:第1レンズL1のアッベ数
v2:第2レンズL2のアッベ数
v3:第3レンズL3のアッベ数
v4:第4レンズL4のアッベ数
v5:第5レンズL5のアッベ数
v6:第6レンズL6のアッベ数
v7:第7レンズL7のアッベ数
vg:光学フィルタGFのアッベ数
【0072】
表2は、本発明に係る第1実施形態の撮像光学レンズ10における第1レンズL1、第2レンズL2及び第7レンズL7の非球面データを示す。
【0073】
但し、第1実施形態から比較例1の撮像光学レンズの第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5及び第6レンズL6のそれぞれのレンズ面は、いずれも球面である。
【0074】
【表2】
【0075】
第1レンズL1、第2レンズL2及び第7レンズL7の非球面は、便宜上、下記式(33)で表される非球面を使用する。しかしながら、本発明は、特にこの式(33)に示す非球面多項式に限定されるものではない。
【0076】
z=(cr2)/{1+[1-(k+1)(c22)]1/2}+A4r4+A6r6 +A8r8+A10r10+A12r12 (33)
【0077】
但し、kは円錐係数であり、A4、A6、A8、A10、A12は非球面係数であり、cは光学面中心における曲率であり、rは非球面曲線上の点と光軸との垂直距離であり、zは非球面深さ(非球面における光軸からの距離がrである点と、非球面の光軸上の頂点に接する断面との両者間の垂直距離)である。
【0078】
表3、表4は、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。但し、P1R1、P1R2は、それぞれ第1レンズL1の物体側面と像側面を示し、P2R1、P2R2は、それぞれ第2レンズL2の物体側面と像側面を示し、P3R1、P3R2は、それぞれ第3レンズL3の物体側面と像側面を示し、P4R1、P4R2は、それぞれ第4レンズL4の物体側面と像側面を示し、P5R1、P5R2は、それぞれ第5レンズL5の物体側面と像側面を示し、P6R1、P6R2は、それぞれ第6レンズL6の物体側面と像側面を示し、P7R1、P7R2は、それぞれ第7レンズL7の物体側面と像側面を示す。「変曲点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設置された変曲点から撮像光学レンズ10の光軸までの垂直距離である。「停留点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設置された停留点から撮像光学レンズ10の光軸までの垂直距離である。
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】
図2図3は、それぞれ波長650nm、610nm、555nm、510nm及び470nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通過した後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図4は、波長555nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通過した後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図であり、図4の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャルの像面湾曲である。
【0082】
後に現れる表29は、各実施形態一、二、三、四、五、六における各種数値と条件式で規定されたパラメータに対応する値を示している。
【0083】
表29に示すように、第1実施形態は、各条件式を満足する。
【0084】
本実施形態において、撮像光学レンズ10の入射瞳径ENPDは、3.950mmであり、全視野像高IHは、5.145mmであり、対角線方向の画角FOVは、102.40°であり、撮像光学レンズ10は、良好な光学性能を有し、更に大口径・極薄化・広角化且つ小型化・小さい収差・小さい色収差・5Mに達することができる高解像の特性を有し、且つバックフォーカスが長くて組立てやすい及びコストが低いという特性を有する。
【0085】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20の構成を示す模式図であり、第2実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第1実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0086】
本実施形態において、第2レンズL2は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面である。
【0087】
表5、表6は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20の設計データを示す。
【0088】
【表5】
【0089】
表6は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20における第1レンズL1、第2レンズL2及び第7レンズL7の非球面データを示す。
【0090】
【表6】
【0091】
表7、表8は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0092】
【表7】
【0093】
【表8】
【0094】
図6図7は、それぞれ波長650nm、610nm、555nm、510nm及び470nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通過した後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図8は、波長555nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通過した後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図8の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0095】
表29に示すように、第2実施形態は、各条件式を満足する。
【0096】
本実施形態において、撮像光学レンズ20の入射瞳径ENPDは、3.930mmであり、全視野像高IHは、5.145mmであり、対角線方向の画角FOVは、102.10°であり、撮像光学レンズ20は、良好な光学性能を有し、更に大口径・極薄化・広角化を且つ小型化・小さい収差・小さい色収差・5Mに達することができる高解像の特性を有し、且つバックフォーカスが長くて組立てやすい及びコストが低いという特性を有する。
【0097】
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30の構成を示す模式図であり、第3実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、記号の意味は第1実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0098】
本実施形態において、第3レンズL3は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、第4レンズL4は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面であり、第6レンズL6の像側面は、近軸において凸面であり、第3レンズL3は、正の屈折力を有し、第4レンズL4は、負の屈折力を有する。
【0099】
表9、表10は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30の設計データを示す。
【0100】
【表9】
【0101】
表10は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30における第1レンズL1、第2レンズL2及び第7レンズL7の非球面データを示す。
【0102】
【表10】
【0103】
表11、表12は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0104】
【表11】
【0105】
【表12】
【0106】
図10図11は、それぞれ波長650nm、610nm、555nm、510nm及び470nmの光が第3実施形態に係る撮像光学レンズ30を通過した後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図12は、波長555nmの光が第3実施形態に係る撮像光学レンズ30を通過した後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図12の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0107】
以下、表29では、上記条件式に従って本実施形態における各条件式に対応する数値が挙げられている。明らかに、本実施形態の撮像光学レンズ30は、上記条件式を満足する。
【0108】
本実施形態において、撮像光学レンズ30の入射瞳径ENPDは、3.915mmであり、全視野像高IHは、5.145mmであり、対角線方向の画角FOVは、102.60°であり、撮像光学レンズ30は、良好な光学性能を有し、更に大口径・極薄化・広角化且つ小型化・小さい収差・小さい色収差・5Mに達することができる高解像の特性を有し、且つバックフォーカスが長くて組立てやすい及びコストが低いという特性を有する。
【0109】
(第4実施形態)
図13は、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40の構成を示す模式図であり、第4実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、記号の意味は第1実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0110】
本実施形態において、第2レンズL2の物体側面は、近軸において凸面であり、第6レンズL6の像側面は、近軸において凸面である。
【0111】
表13、表14は、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40の設計データを示す。
【0112】
【表13】
【0113】
表14は、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40における第1レンズL1、第2レンズL2及び第7レンズL7の非球面データを示す。
【0114】
【表14】
【0115】
表15、表16に、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0116】
【表15】
【0117】
【表16】
【0118】
図14図15は、それぞれ波長650nm、610nm、555nm、510nm及び470nmの光が第4実施形態に係る撮像光学レンズ40を通過した後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図16は、波長555nmの光が第4実施形態に係る撮像光学レンズ40を通過した後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図16の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0119】
以下、表29では、上記条件式に従って本実施形態における各条件式に対応する数値が挙げられている。明らかに、本実施形態の撮像光学レンズ40は、上記条件式を満足する。
【0120】
本実施形態において、撮像光学レンズ40の入射瞳径ENPDは、3.911mmであり、全視野像高IHは、5.145mmであり、対角線方向の画角FOVは、102.20°であり、撮像光学レンズ40は、良好な光学性能を有し、更に大口径・極薄化・広角化且つ小型化・小さい収差・小さい色収差・5Mに達することができる高解像の特性を有し、且つバックフォーカスが長くて組立てやすい及びコストが低いという特性を有する。
【0121】
(第5実施形態)
図17は、本発明の第5実施形態に係る撮像光学レンズ50の構成を示す模式図であり、第5実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、記号の意味は第1実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0122】
本実施形態において、第2レンズL2は、負の屈折力を有する。
【0123】
表17、表18は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20の設計データを示す。
【0124】
【表17】
【0125】
表18に、本発明の第5実施形態に係る撮像光学レンズ50における第1レンズL1、第2レンズL2及び第7レンズL7の非球面データを示す。
【0126】
【表18】
【0127】
表19、表20は、本発明の第5実施形態に係る撮像光学レンズ50における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0128】
【表19】
【0129】
【表20】
【0130】
図18図19は、それぞれ波長650nm、610nm、555nm、510nm及び470nmの光が第5実施形態に係る撮像光学レンズ50を通過した後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図20は、波長555nmの光が第5実施形態に係る撮像光学レンズ50を通過した後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図20の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0131】
以下、表29では、上記条件式に従って本実施形態における各条件式に対応する数値が挙げられている。明らかに、本実施形態の撮像光学レンズ50は、上記条件式を満足する。
【0132】
本実施形態において、撮像光学レンズ50の入射瞳径ENPDは、3.943mmであり、全視野像高IHは、5.145mmであり、対角線方向の画角FOVは、100.80°であり、撮像光学レンズ50は、良好な光学性能を有し、更に大口径・極薄化・広角化且つ小型化・小さい収差・小さい色収差・5Mに達することができる高解像の特性を有し、且つバックフォーカスが長くて組立てやすい及びコストが低いという特性を有する。
【0133】
(第6実施形態)
図21は、本発明の第6実施形態に係る撮像光学レンズ60の構成を示す模式図であり、第6実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、記号の意味は第1実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0134】
本実施形態において、第2レンズL2は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面である。
【0135】
表21、表22は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20の設計データを示す。
【0136】
【表21】
【0137】
表22に、本発明の第6実施形態に係る撮像光学レンズ60における第1レンズL1、第2レンズL2及び第7レンズL7の非球面データを示す。
【0138】
【表22】
【0139】
表23、表24は、本発明の第6実施形態に係る撮像光学レンズ60における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0140】
【表23】
【0141】
【表24】
【0142】
図22図23は、それぞれ波長650nm、610nm、555nm、510nm及び470nmの光が第6実施形態に係る撮像光学レンズ60を通過した後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図24は、波長555nmの光が第6実施形態に係る撮像光学レンズ60を通過した後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図24の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0143】
以下、表29では、上記条件式に従って本実施形態における各条件式に対応する数値が挙げられている。明らかに、本実施形態の撮像光学レンズ60は、上記条件式を満足する。
【0144】
本実施形態において、撮像光学レンズ60の入射瞳径ENPDは、3.586mmであり、全視野像高IHは、5.145mmであり、対角線方向の画角FOVは、102.20°であり、撮像光学レンズ60は、良好な光学性能を有し、更に大口径・極薄化・広角化且つ小型化・小さい収差・小さい色収差・5Mに達することができる高解像の特性を有し、且つバックフォーカスが長くて組立てやすい及びコストが低いという特性を有する。
【0145】
(比較例1)
図25は、本発明の比較例1に係る撮像光学レンズ70の構成を示す模式図であり、比較例1は、第1実施形態と基本的に同じであり、記号の意味は第1実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0146】
比較例1において、第2レンズL2は、負の屈折力を有し、第2レンズL2は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面である。
【0147】
表25、表26は、本発明の比較例1に係る撮像光学レンズ70の設計データを示す。
【0148】
【表25】
【0149】
表26は、本発明の比較例1に係る撮像光学レンズ70における第1レンズL1、第2レンズL2及び第7レンズL7の非球面データを示す。
【0150】
【表26】
【0151】
表27、表28は、本発明の比較例1に係る撮像光学レンズ70における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0152】
【表27】
【0153】
【表28】
【0154】
図26図27は、それぞれ波長650nm、610nm、555nm、510nm及び470nmの光が比較例1の撮像光学レンズ70を通過した後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図28は、波長555nmの光が比較例1に係る撮像光学レンズ70を通過した後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図28の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0155】
以下、表29では、上記条件式に従って本実施形態における各条件式に対応する数値が挙げられている。明らかに、比較例1の撮像光学レンズ70は、上記条件式1.30≦f7/f≦4.00を満足しない。
【0156】
比較例1において、撮像光学レンズ70の入射瞳径ENPDは、3.713mmであり、全視野像高IHは、5.145mmであり、対角線方向の画角FOVは、104.20°であり、撮像光学レンズ70は、収差が十分に補正されておらず、先端口径の減少に不利であり、光学性能が優れていない。
【0157】
【表29】
【0158】
但し、FOV:撮像光学レンズの対角線方向の画角を指す。
【0159】
上述したのは、本発明の実施形態であり、当業者にとって、本発明の創造的構想を逸脱しない前提で、種々の改良も行ってもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
【手続補正書】
【提出日】2023-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学レンズであって、
前記撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズと、正又は負の屈折力を有する第2レンズと、正又は負の屈折力を有する第3レンズと、正又は負の屈折力を有する第4レンズと、正の屈折力を有する第5レンズと、負の屈折力を有する第6レンズと、正の屈折力を有する第7レンズとによって構成され、
前記撮像光学レンズの焦点距離をfとし、前記第7レンズの焦点距離をf7とし、前記第3レンズと前記第4レンズとの合成焦点距離をf34とし、前記第1レンズの屈折率をn1とし、前記撮像光学レンズの画角をFOVとし、前記撮像光学レンズの像高をIHとし、前記第2レンズの物体側面の中心曲率半径をR3とし、前記第2レンズの像側面の中心曲率半径をR4としたときに、以下の条件式(1)~(4)及び(18’)を満足することを特徴とする撮像光学レンズ。
1.30≦f7/f≦4.00 (1)
1.70≦n1 (2)
2.00≦f34/f≦7.00 (3)
120.00≦(FOV×f)/IH (4)
-4.44≦(R3+R4)/(R3-R4)≦0.34 (18’)
【請求項2】
前記第5レンズの焦点距離をf5としたときに、以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
1.00≦f5/f≦3.00 (5)
【請求項3】
前記第5レンズの像側面から前記第6レンズの物体側面までの軸上距離をd10としたときに、前記第5レンズの焦点距離をf5とし、前記第6レンズの焦点距離をf6としたときに、以下の条件式(6)~(7)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
d10=0 (6)
0.40≦│f5/f6│≦3.00 (7)
【請求項4】
前記第7レンズの像側面から像面までの軸上距離をBFとし、前記第1レンズの物体側面から前記第7レンズの像側面までの軸上距離をTLとしたときに、以下の条件式(8)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.35≦BF/TL (8)
【請求項5】
前記第2レンズの像側面から絞りまでの軸上距離をd4とし、前記絞りから前記第3レンズの物体側面までの軸上距離をd0とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(9)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.01≦(d4+d0)/TTL≦0.10 (9)
【請求項6】
前記撮像光学レンズの最大画角に対応する前記第1レンズの物体側面の最大クリアアパーチャをDとしたときに、以下の条件式(10)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0<D/IH/FOV≦0.10 (10)
【請求項7】
前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(11)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0<TTL/IH/FOV≦0.06 (11)
【請求項8】
前記第3レンズの像側面から前記第4レンズの物体側面までの軸上距離をd6とし、前記第5レンズの像側面から前記第6レンズの物体側面までの軸上距離をd10としたときに、以下の条件式(12)~(13)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
d6=0 (12)
d10=0 (13)
【請求項9】
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり
記第1レンズの焦点距離をf1とし、前記第1レンズの物体側面の中心曲率半径をR1とし、前記第1レンズの像側面の中心曲率半径をR2とし、前記第1レンズの軸上厚みをd1とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(14)~(16)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-3.09≦f1/f≦-0.60 (14)
0.57≦(R1+R2)/(R1-R2)≦1.88 (15)
0.02≦d1/TTL≦0.05 (16)
【請求項10】
前記第2レンズの焦点距離をf2とし、前記第2レンズの軸上厚みをd3とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(17)及び(19)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-10.46≦f2/f≦19.43 (17
.03≦d3/TTL≦0.09 (19)
【請求項11】
前記第3レンズの焦点距離をf3とし、前記第3レンズの物体側面の中心曲率半径をR5とし、前記第3レンズの像側面の中心曲率半径をR6とし、前記第3レンズの軸上厚みをd5とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(20)~(22)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-9.86≦f3/f≦1.77 (20)
-1.65≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.53 (21)
0.01≦d5/TTL≦0.14 (22)
【請求項12】
前記第4レンズの焦点距離をf4とし、前記第4レンズの物体側面の中心曲率半径をR7とし、前記第4レンズの像側面の中心曲率半径をR8とし、前記第4レンズの軸上厚みをd7とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(23)~(25)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-3.27≦f4/f≦2.38 (23)
-0.14≦(R7+R8)/(R7-R8)≦1.27 (24)
0.01≦d7/TTL≦0.23 (25)
【請求項13】
前記第5レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第5レンズの像側面は、近軸において凸面であり
記第5レンズの物体側面の中心曲率半径をR9とし、前記第5レンズの像側面の中心曲率半径をR10とし、前記第5レンズの軸上厚みをd9とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(26)~(27)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-0.42≦(R9+R10)/(R9-R10)≦0.84 (26)
0.05≦d9/TTL≦0.22 (27)
【請求項14】
前記第6レンズの物体側面は、近軸において凹面であり、
記第6レンズの焦点距離をf6とし、前記第6レンズの物体側面の中心曲率半径をR11とし、前記第6レンズの像側面の中心曲率半径をR12とし、前記第6レンズの軸上厚みをd11とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(28)~(30)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-2.88≦f6/f≦-0.76 (28)
-2.78≦(R11+R12)/(R11-R12)≦0.42 (29)
0.01≦d11/TTL≦0.16 (30)
【請求項15】
前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり
記第7レンズの物体側面の中心曲率半径をR13とし、前記第7レンズの像側面の中心曲率半径をR14とし、前記第7レンズの軸上厚みをd13とし、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(31)~(32)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-0.50≦(R13+R14)/(R13-R14)≦0.28 (31)
0.05≦d13/TTL≦0.20 (32)
【請求項16】
前記第1レンズ及び/又は前記第2レンズ及び/又は前記第3レンズ及び/又は前記第4レンズ及び/又は前記第5レンズ及び/又は前記第6レンズ及び/又は前記第7レンズは、ガラス材質であることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。