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  • 特開-液体洗浄型空気浄化消毒器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102840
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】液体洗浄型空気浄化消毒器
(51)【国際特許分類】
   F24F 8/133 20210101AFI20240724BHJP
   F24F 8/80 20210101ALI20240724BHJP
   F24F 7/003 20210101ALI20240724BHJP
【FI】
F24F8/133
F24F8/80 216
F24F8/80 236
F24F7/003
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024005497
(22)【出願日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】202320118748.6
(32)【優先日】2023-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】524024155
【氏名又は名称】王支▲業▼
(71)【出願人】
【識別番号】524024166
【氏名又は名称】王▲業▼彬
(71)【出願人】
【識別番号】524024177
【氏名又は名称】徐州▲しん▼坤▲電▼气有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130993
【弁理士】
【氏名又は名称】小原 弘揮
(72)【発明者】
【氏名】王支▲業▼
(72)【発明者】
【氏名】王▲業▼彬
(57)【要約】      (修正有)
【課題】全体の構造がコンパクトであり、使用しやすく、かつ、ろ過効果が良い液体洗浄型空気浄化消毒器を提供する。
【解決手段】液体洗浄型空気浄化消毒器は、底部に水を入れ、その側壁の上部に第1排気口が開設されており、その側壁の中部に給気口が開設されている貯水器本体と、貯水器本体の底部の中心位置に設けられるポンプと、垂直して設置され、底部がポンプと連通し、出水口が上に向かって貯水器本体の中部に入る出水管とを含む循環水装置と、水面の上方に位置する複数の環状ろ過層を含み、給気口が環状ろ過層の下方に位置するとともに、水面の上方に位置するろ過装置と、貯水器本体の頂部に設けられ、ろ過装置の上方に位置し、その底部からガスを吸い上げ第1排気口を介して貯水器本体外に輸送する送風装置と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部に水を入れ、その側壁の上部に第1排気口が開設されており、その側壁の中部に給気口が開設されている貯水器本体と、
前記貯水器本体の底部の中心位置に設けられるポンプと、垂直して設置され、底部が前記ポンプと連通し、出水口が上に向かって前記貯水器本体の中部に入る出水管とを含む循環水装置と、
前記出水管に固定され、水平方向に配置される複数の環状ろ過層を含み、複数の前記環状ろ過層が垂直方向に間隔を置いて配置され、前記環状ろ過層が水面の上方に位置し、前記給気口が前記環状ろ過層の下方に位置するとともに、水面の上方に位置するろ過装置と、
前記貯水器本体の頂部に設けられ、前記ろ過装置の上方に位置し、その底部からガスを吸い上げ前記第1排気口を介して前記貯水器本体外に輸送するための送風装置と、を含むことを特徴とする、液体洗浄型空気浄化消毒器。
【請求項2】
前記環状ろ過層の内側と前記出水管の外壁とが係合固定され、前記環状ろ過層の外側と前記貯水器本体の内壁とが嵌合固定されることを特徴とする、請求項1に記載の液体洗浄型空気浄化消毒器。
【請求項3】
前記ろ過装置は、前記環状ろ過層の上方に設けられ、前記送風装置の下方に位置する円形ストレーナーをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の液体洗浄型空気浄化消毒器。
【請求項4】
前記ストレーナーの下方に設けられ、前記出水口の真上に位置し、前記出水口を被覆するためのカバープレートをさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載の液体洗浄型空気浄化消毒器。
【請求項5】
前記環状ろ過層にランダムに配列される複数のろ過孔が開設されており、複数の前記ろ過孔における少なくとも2つのろ過孔の孔径が異なることを特徴とする、請求項1に記載の液体洗浄型空気浄化消毒器。
【請求項6】
複数の前記環状ろ過層の構造は完全に同じであり、上下に隣接する前記ろ過孔が整列されていないことを特徴とする、請求項5に記載の液体洗浄型空気浄化消毒器。
【請求項7】
前記給気口と連通し、前記貯水器本体の内壁に内部及び下方へ延伸する給気管をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の液体洗浄型空気浄化消毒器。
【請求項8】
水が給気口を介して外へ逆流することを防止するために、前記給気管内にはね防止装置が設けられていることを特徴とする、請求項7に記載の液体洗浄型空気浄化消毒器。
【請求項9】
前記送風装置は、円盤形となるファンハウジングと、前記ファンハウジング内に設けられ、周辺にファン羽根が設けられている遠心ファンとを含み、
前記ファンハウジングに、前記第1排気口側に近接する第2排気口が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の液体洗浄型空気浄化消毒器。
【請求項10】
前記遠心ファンが発生したノイズを除去するために、前記ファンハウジングに消音装置が設けられていることを特徴とする、請求項9に記載の液体洗浄型空気浄化消毒器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気浄化設備製造の技術分野に関し、特に液体洗浄型空気浄化消毒器に関する。
【背景技術】
【0002】
高密度人口の経済及び社会活動は必ず大量の微小粒子状物質を排出し、排出が大気の循環力及び許容度を超えると、微小粒子状物質の濃度は集積し続ける。この場合、降温、天気等の影響を受けると、広範囲のスモッグが非常に現れやすくなり、都市の空気質に深刻に影響する。
【0003】
都市の空気質を改善するために、大量の空気浄化器が広く応用されている。従来の空気浄化器に種々の異なる技術及び媒体が用いられているので、ユーザに清潔で安全な空気を提供することができる。通常の空気浄化技術には、吸着技術、負(正)イオン技術、触媒技術、光触媒技術、超構造光鉱化技術、HEPA高効率ろ過技術、静電気集塵技術等がある。材料技術には、主として、光触媒、活性炭、合成繊維、HEAP高効率材料、負イオン発生器等がある。従来の空気浄化器は複合型のものを用いることが多く、即ち、同時に複数の浄化技術及び材料媒体を用いたものであり、全体の構造が複雑である。
【発明の概要】
【0004】
従来技術の上記問題に対して、本発明は、全体の構造がコンパクトであり、使用しやすく、かつろ過効果が良い液体洗浄型空気浄化消毒器を提出している。
【0005】
具体的には、本発明は、
底部に水を入れ、その側壁の上部に第1排気口が開設されており、その側壁の中部に給気口が開設されている貯水器本体と、
前記貯水器本体の底部の中心位置に設けられるポンプと、垂直して設置され、底部が前記ポンプと連通し、出水口が上に向かって前記貯水器本体の中部に入る出水管とを含む循環水装置と、
前記出水管に固定され、水平方向に配置される複数の環状ろ過層を含み、複数の前記環状ろ過層が垂直方向に間隔を置いて配置され、前記環状ろ過層が水面の上方に位置し、前記給気口が前記環状ろ過層の下方に位置するとともに、水面の上方に位置するろ過装置と、
前記貯水器本体の頂部に設けられ、前記ろ過装置の上方に位置し、その底部からガスを吸い上げ前記第1排気口を介して前記貯水器本体外に輸送するための送風装置と、を含む液体洗浄型空気浄化消毒器を提出している。
【0006】
本発明の一実施例によれば、前記環状ろ過層の内側と前記出水管の外壁とが係合固定され、前記環状ろ過層の外側と前記貯水器本体の内壁とが嵌合固定される。
【0007】
本発明の一実施例によれば、前記ろ過装置は、前記環状ろ過層の上方に設けられ、前記送風装置の下方に位置する円形ストレーナーをさらに含む。
【0008】
本発明の一実施例によれば、前記ストレーナーの下方に設けられ、前記出水口の真上に位置し、前記出水口を被覆するためのカバープレートをさらに含む。
【0009】
本発明の一実施例によれば、前記環状ろ過層にランダムに配列される複数のろ過孔が開設されており、複数の前記ろ過孔における少なくとも2つのろ過孔の孔径が異なる。
【0010】
本発明の一実施例によれば、複数の前記環状ろ過層の構造は完全に同じであり、上下に隣接する前記ろ過孔が整列されていない。
【0011】
本発明の一実施例によれば、前記給気口と連通し、前記貯水器本体の内壁に内部及び下方へ延伸する給気管をさらに含む。
【0012】
本発明の一実施例によれば、水が給気口を介して外へ逆流することを防止するために、前記給気管内にはね防止装置が設けられている。
【0013】
本発明の一実施例によれば、前記送風装置は、円盤形となるファンハウジングと、前記ファンハウジング内に設けられ、周辺にファン羽根が設けられている遠心ファンとを含み、
前記ファンハウジングに、前記第1排気口側に近接する第2排気口が設けられている。
【0014】
本発明の一実施例によれば、前記遠心ファンが発生したノイズを除去するために、前記ファンハウジングに消音装置が設けられている。
【0015】
本発明が提供する液体洗浄型空気浄化消毒器は、空気と水を上下に対流させ、十分に接触させて空気中の不純物を除去して、空気を効果的に浄化するものであり、全体の構造がコンパクトであり、使用しやすい。
【0016】
なお、本発明の以上の一般的な記述及び以下の詳細な記述は、全て例示的で説明的なものであり、しかも特許請求の範囲に記載される本発明に更なる説明を提供することが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
含まれる図面は、本発明をさらに理解させるためのものであり、それらが本願に収録され、その一部を構成する。図面には本発明の実施例が示されており、本明細書とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
図1図1に本発明の一実施例の液体洗浄型空気浄化消毒器の概略構成図が示されている。
図2図2に本発明の一実施例の液体洗浄型空気浄化消毒器の環状ろ過層の概略構成図が示されている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
なお、矛盾しない場合、本願中の実施例及び実施例中の特徴は互いに組合せることができる。
【0019】
以下、本願実施例中の図面に基づき、本願実施例中の技術的手段を明確で完全に説明する。明らかに、説明される実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。以下、少なくとも1つの例示的な実施例の記述は、実際に説明的なものに過ぎず、決して本願及びその応用又は使用について何の制限もしない。本願中の実施例に基づき、当業者が創造的工夫せずに得られた全ての他の実施例は、本願の保護範囲に属する。
【0020】
なお、ここで用いられる用語は具体的実施の態様を説明するために過ぎず、本願に係る例示的な実施の態様を制限することが意図されない。ここで用いられる場合、文脈で別途明示しない限り、単数形は複数形を含むことも意図する。また、本明細書において、「含める」及び/又は「含む」という用語を使用する場合、特徴、ステップ、操作、デバイス、コンポーネント及び/又はそれらの組合せが存在するのを表すことがさらに理解されるべきである。
【0021】
別途具体的な説明がない限り、これらの実施例で述べられる部材及びステップの相対的な配置、数字式及び数値は本願の範囲を制限しない。同時に、説明の便宜上、図面に示される各部の寸法は実際の比例関係に従いプロットされるものではないことを理解されたい。当業者に周知の技術、方法及び設備は詳しく検討されないことが可能であるが、場合によって、前記技術、方法及び設備は授権明細書の一部と見なすべきである。ここで例示、検討した全ての例では、いかなる具体的な値は、限定的なものではなく、単に例示的なのとして理解すべきである。このため、例示的な実施例の他の例は異なる値を有してもよい。同様な符号及び文字は以下の図面において同様な事項を表すので、ある事項が1つの図面において定義されると、それ以降の図面においてさらなる検討する必要がないことに留意されたい。
【0022】
なお、本願の説明では、「前、後、上、下、左、右」、「横方向、縦方向、垂直、水平」及び「頂、底」等のような方位用語により指示される方位又は位置関係は、通常図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願を説明しやすくし、説明を簡略化するために過ぎず、逆な説明がない場合、これらの方位用語は、係る装置又は素子が特定の方位を有したり、特定の方位で構成、操作されたりしなければならないことを指示又は示唆するものではないので、本願の保護範囲を制限するものとして理解できない。方位用語「内、外」とは、各部材自体の輪郭に対する内外を意味する。
【0023】
説明の便宜上、ここでは、「・・・の上」、「・・・の上方」、「・・・の上面」、「上の」等のような相対的な空間用語を用いて、図面に示す1つのデバイス又は特徴と、他のデバイス又は特徴との空間位置関係を説明することができる。なお、相対的な空間用語は図面に説明されるデバイスの方位以外の、使用又は操作中の異なる方位を含むことが意図される。例えば、図面においてデバイスが逆様にされる場合、「他のデバイス又は構造の上方」又は「他のデバイス又は構造の上」のように説明されるデバイスは、これ以降、「他のデバイス又は構造の下方」又は「他のデバイス又は構造の下」と見なされる。従って、「・・・の上方」という例示的な用語は、「・・・の上方」と「・・・の下方」との2つの方位を含むことができる。該デバイスは他の異なる方式で位置決めされてもよく(90度回転し、または他の方位にある)、しかも、ここで用いられる空間の相対的な説明に関して、対応する解釈を行う。
【0024】
なお、「第1」、「第2」等の用語で部品を限定する場合、対応する部品を区別しやすくするために過ぎず、特に断らない限り、上記用語は特別な意味を有していないので、本願の保護範囲を制限するものと理解すべきではない。また、本願で用いられる用語は公知で共通な用語から選択されるが、本願明細書で言及されている幾つかの用語は、出願者が自分自身の判断に応じて選択されるものであり、その詳細な意味は本明細書で記述される関連部分において説明される。また、用いられる実際の用語だけでなく、さらに各用語が含む意義により本願を理解することが要求される。
【0025】
常識によると、水は空気と十分に接触し、空気中の埃や不純物は自然に水滴に粘着する。そして、埃や不純物も水蒸気において凝結核として機能し、水蒸気は埃や不純物の表面に粘着して大きな水滴を形成する。このため、水と空気を十分に接触させると、自然に空気を浄化することができる。よって、通常ヒトは雨後の空気が清々しいと自然に感じるのは、実際に水が空気中のほこりを取り除いたためである。
【0026】
また、水は空気中のホルムアルデヒドをさらに除去できるのは、ホルムアルデヒドに水酸基が含有されることで、ホルムアルデヒドが水に溶けやすいためである。ホルムアルデヒドの化学式はHCOHであり、水の化学式はH2Oであり、HはH2O中のOHと反応して、新しい水を生成する。ホルムアルデヒドは極性分子であり、ホルムアルデヒドと水は極性分子に属し、類似相溶化原理からホルムアルデヒドが水に溶けることが分かっている。限定的なものではなく、例として挙げられるが、水が空気の浄化に用いられることは当業者に周知の常識であることを説明するために過ぎない。本発明では、空気を洗浄する媒体として水を使用する。さらに、他の消毒液又は水に溶ける消毒物質を水に入れて消毒液を形成できることは容易に理解される。空気を洗浄する媒体として、水の代わりに消毒液を用いると、同様に実施可能である。
【0027】
図1に本発明の一実施例の液体洗浄型空気浄化消毒器の概略構成図が示されている。図示するように、液体洗浄型空気浄化消毒器100は、主として、貯水器本体101と、循環水装置102と、ろ過装置103と、送風装置104と、含む。
【0028】
なかでも、貯水器本体101の外形は円柱状を呈する。貯水器本体101の底部に空気浄化用の水105を入れる。貯水器本体101の側壁の上部に第1排気口106が開設されており、その側壁の中部に給気口107が開設されている。
【0029】
循環水装置102は、ポンプ108と、出水管109とを含む。ポンプ108が貯水器本体101の底部の中心位置に設けられ、出水管109が垂直して設置される。出水管109の底部がポンプ108と連通する。出水管109の出水口110が上に向かって貯水器本体101の中部に入る。循環水装置102の役割としては、ポンプ108を介して貯水器本体101の底部の水105を吸い上げ、出水管109を経て上に輸送し、出水口110を経て上部及び外部に吐き出し、水105は自然に下に流れ、改めて貯水器本体101の底部に戻り、循環往復する。
【0030】
ろ過装置103は、循環水装置102の出水管109に固定される複数の環状ろ過層111を含む。環状ろ過層111は水平方向に配置され、複数の環状ろ過層111が垂直方向に間隔を置いて配置される。環状ろ過層111は水面121の上方に位置し、給気口107は環状ろ過層111の下方に位置するとともに、水面121の上方に位置する。出水口110から吐出される水105は下に向かって環状ろ過層111を経て貯水器本体101の底部に還流する。
【0031】
送風装置104が貯水器本体101の頂部に設けられ、ろ過装置103の上方に位置する。送風装置104はその底部からガスを吸い上げ第1排気口106を介して貯水器本体101外に輸送するために使用される。
【0032】
液体洗浄型空気浄化消毒器100が動作する場合、循環水装置102と送風装置104を始動させる。循環水装置102は貯水器本体101における底部の水105を環状ろ過層111の上方まで吸い上げ、重力作用で、水105は下方に向かって環状ろ過層111を介して貯水器本体101の底部に還流し、循環往復し、環状ろ過層111の表面に1層の水膜を形成させる。この過程で、外部空気は給気口107を介して貯水器本体101における水面121の上方に導入され、送風装置104は動作して、貯水器本体101において一定の負圧を発生することで、空気は自然に上に移動し、水105と空気は上下に対流し、空気は環状ろ過層111を経て水105と十分に接触し、水膜を介して泡が立ち、上に排出され、浄化された空気は送風装置104により第1排気口106を経て外に輸送される。本発明が提供する液体洗浄型空気浄化消毒器100は、全体の構造がコンパクトであり、空気と水105を十分に接触させて、空気を洗浄・浄化する目的を達成する。
【0033】
好ましくは、環状ろ過層111の内側と出水管109の外壁とが係合固定され、環状ろ過層111の外側と貯水器本体101の内壁とが嵌合固定される。このような構造は環状ろ過層111の組立て・固定に役立つ。
【0034】
好ましくは、ろ過装置103は、環状ろ過層111の上方に設けられ、送風装置104の下方に位置する円形ストレーナー112をさらに含む。空気は上に向かって環状ろ過層111を経た後で、円形ストレーナー112によりろ過された後送風装置104に入る。
【0035】
好ましくは、液体洗浄型空気浄化消毒器100はカバープレート113をさらに含む。カバープレート113は、ストレーナーの下方に位置するとともに、出水口110の上方に位置する。垂直方向に、カバープレート113の面積が出水口110の断面よりも大きいことで、カバープレート113は出水口110を完全に被覆できる。循環水装置102を始動させた後、水105は出水管109の出水口110から上に湧き出、カバープレート113によりブロックされた後下に反落する。ポンプ108から汲み出された水105を周りに分散させるために、該カバープレート113は中間が高く周辺が低い形状を呈する。また、カバープレート113が上に移動する空気を案内できることで、空気は周りに分散し、水105と対流し十分に接触し、ストレーナによりろ過された後、送風装置104に導入される。
【0036】
環状ろ過層111にランダムに配列される複数のろ過孔114が開設されており、複数のろ過孔114における少なくとも2つのろ過孔114の孔径が異なる。
【0037】
好ましくは、複数の環状ろ過層111は上下に等間隔で配置される。より多くの環状ろ過層111を設置することで、より良い浄化効果をもたらすことができるが、同様に送風装置104の送風効率に影響することは容易に理解される。一般的に、空気を効果的に浄化するために、2つ又は3つの環状ろ過層111を設置することができる。本実施例では、2つの環状ろ過層111を用いて空気と水105をより十分に接触させる。図2に本発明の一実施例の液体洗浄型空気浄化消毒器100の環状ろ過層111の概略構成図が示されている。図示するように、環状ろ過層111に複数のろ過孔114が開設されている。より好ましくは、環状ろ過層111におけるろ過孔114はランダムに配列され、非対称的に分布し、大きさが同様ではない。複数の環状ろ過層111の構造は同じである。ここで構造は同じであるとは、環状ろ過層111の大きさが同じであり、開設されたろ過孔114の大きさ、位置及び対応する孔径が全て同じであることを意味し、工業的生産を容易にする。取り付け位置において、各環状ろ過層111は水平方向に中心軸線がある角度を回転して、上下の環状ろ過層111におけるろ過孔114を垂直方向に互いにずらすことができる。このような設計により、下に還流する水流及び上に移動する空気はランダムで均一に分布することができ、空気と水105との垂直に上がり下がりする対流経路を変えることに相当し、空気と水105の接触時間を延長させて、さらに水105と空気の接触浄化効果をさらに向上する。
【0038】
好ましくは、液体洗浄型空気浄化消毒器100は、給気管115をさらに含む。給気管115は給気口107と連通し、貯水器本体101の内壁に内部及び下方へ延伸する。このような設計により、貯水器本体101の表面に突出部を有せず、衝突し破損するのを避け、全体の構造はよりコンパクトで実用的である。
【0039】
好ましくは、水105が給気口107を介して外へ逆流することを防止するために、給気管115内にはね防止装置116が設けられている。
【0040】
好ましくは、送風装置104は、ファンハウジング117と遠心ファン118とを含む。ファンハウジング117は円盤状となり、遠心ファン118がファンハウジング117内に設けられ、遠心ファン118の周辺にファン羽根119が設けられている。送風装置104を始動させ、ファン羽根119が遠心ファン118を動かして高速で回転させ、空気は遠心ファン118の底部から吸い込まれる。さらに、ファンハウジング117に第2排気口120が設けられている。図1に示すように、第2排気口120は第1排気口106側に近接して、浄化後の空気が速く第2排気口120から第1排気口106に入り、外に輸送されることに役立つ。
【0041】
好ましくは、遠心ファン118が発生したノイズを除去するために、ファンハウジング117に消音装置が設けられている。
【0042】
以下、図1及び図2に基づき、液体洗浄型空気浄化消毒器100の空気浄化過程を具体的に説明する。図1を参照する。図面において、実線矢印は空気の行進経路を示す。外部から導入される空気は給気口107及び給気管115を経て水面121の上方に入る。遠心ファン118の作用で、空気は上に移動し、次に上に向かって2層の環状ろ過層111のろ過孔114を貫通して、環状ろ過層111に形成される水膜と接触し、泡が立った後継続して上に移行し、中心位置の空気が上に向かってカバープレート113にぶつかって周りに拡散し、ストレーナーによりろ過された後、上に向かってファンハウジング117に入り、遠心ファン118を介して第2排気口120に入り、さらに第1排気口106を介して継続して外に送り出される。図面において、点線矢印は水105の循環経路を示す。ポンプ108は貯水器本体101の底部の水105を吸い上げ、出水管109を介して上に吐き出し、カバープレート113により遮られて、環状ろ過層111の上方に放出され、環状ろ過層111のろ過孔114を経て下に還流し、最終的に貯水器本体101の底部に戻る。水105と空気は上下に対流し、環状ろ過層111により両者を十分に接触させて空気を効果的に浄化する。
【0043】
本発明が提供する液体洗浄型空気浄化消毒器100は、空気中の油煙、スモッグ、粉塵等を洗浄浄化する役割を果たし、浄化効果が良く、特に都市の空気質の向上、生活の品質の改善に適し、全体の構造がコンパクトである。
【0044】
本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、本発明の上述した例示的な実施例に対して各種の修正及び変形を行うことができるのが、当業者には自明である。このため、本発明は、添付される特許請求の範囲及びその等価の技術的手段の範囲に入る本発明に対する修正及び変形をカバーすることが意図される。
【符号の説明】
【0045】
100 液体洗浄型空気浄化消毒器
101 貯水器本体
102 循環水装置
103 ろ過装置
104 送風装置
105 水
106 第1排気口
107 給気口
108 ポンプ
109 出水管
110 出水口
111 環状ろ過層
112 円形ストレーナー
113 カバープレート
114 ろ過孔
115 給気管
116 はね防止装置
117 ファンハウジング
118 遠心ファン
119 ファン羽根
120 第2排気口
121 水面
図1
図2