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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102845
(43)【公開日】2024-07-31
(54)【発明の名称】弁駆動装置
(51)【国際特許分類】
   F01L 13/00 20060101AFI20240724BHJP
   F01L 1/46 20060101ALI20240724BHJP
   F02D 13/02 20060101ALN20240724BHJP
【FI】
F01L13/00 301U
F01L1/46 B
F02D13/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】25
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024006255
(22)【出願日】2024-01-18
(31)【優先権主張番号】A50025/2023
(32)【優先日】2023-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(71)【出願人】
【識別番号】516256272
【氏名又は名称】ケーティーエム アーゲー
【氏名又は名称原語表記】KTM AG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】トビアス カール
【テーマコード(参考)】
3G016
3G018
3G092
【Fターム(参考)】
3G016BA25
3G016DA27
3G016GA01
3G018BA34
3G018BA36
3G018DA70
3G018DA83
3G018FA01
3G018FA07
3G018GA14
3G018GA18
3G092AA11
3G092DA04
3G092HA13Z
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、弁駆動装置によって内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段を操作するための少なくとも1つの操作輪郭の軸方向位置および/または回転位置を測定する方法に関する。
【解決手段】少なくとも1つのシャフトを備えた弁駆動装置1であって、内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段を操作するための所定数の操作輪郭4が、少なくとも1つのシャフトに相対回動不能に配置されており、所定数のセンサ6を備えたセンサユニット5が設けられており、所定数のセンサ6の各センサ6が、物理的な量を検出するための空間的な検出領域を有しており、所定数の操作輪郭4の少なくとも1つの操作輪郭4が、少なくとも1つの軸方向位置で少なくとも部分的に、所定数のセンサ6の少なくとも1つのセンサ6の空間的な検出領域内に配置されている、弁駆動装置1。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのシャフトを備えた弁駆動装置(1)であって、内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段(7)を操作するための所定数の操作輪郭(4)が、前記少なくとも1つのシャフトに相対回動不能に配置されており、所定数のセンサ(6)を備えたセンサユニット(5)が設けられており、前記所定数のセンサ(6)の各センサ(6)が、物理的な量を検出するための空間的な検出領域(8)を有する、弁駆動装置(1)において、
前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)が、少なくとも1つの軸方向位置(A1,A2)で少なくとも部分的に、前記所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)の空間的な前記検出領域(8)内に配置されていることを特徴とする、弁駆動装置(1)。
【請求項2】
前記所定数のセンサ(6)の前記少なくとも1つのセンサ(6)の空間的な前記検出領域(8)は、
-画定された軸方向の領域に配置されており、かつ/または
-少なくとも1つの操作輪郭(4)の存在が、規定された閾値を超えた物理的な量の測定を生ぜしめるような空間的な領域に相当する、
請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項3】
-前記シャフトに少なくとも1つのスライド部材(3)が、軸方向移動可能でかつ相対回動不能に支持されており、前記所定数の操作輪郭(4)が、前記少なくとも1つのスライド部材(3)に配置されており、かつ/または
-前記シャフトが、内燃機関の弁の前記操作手段(7)に対して移動可能に支持されており、前記所定数の操作輪郭(4)が、好ましくは直接に前記シャフトに配置されている、
請求項1または2記載の弁駆動装置(1)。
【請求項4】
前記所定数の操作輪郭(4)の各操作輪郭(4)が、少なくとも1つの軸方向位置(A1,A2)と、少なくとも1つの回転位置とにおいて、内燃機関の弁の前記少なくとも1つの操作手段(7)に接触している、請求項1から3までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項5】
前記センサユニット(5)が、内燃機関のシリンダヘッドに対して定位置固定に配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項6】
前記所定数のセンサ(6)が、前記センサユニット(5)に設けられた共通のプリント配線板(11)に配置されており、かつ/または前記センサユニット(5)の共通のハウジング(12)内に配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項7】
前記所定数の操作輪郭(4)の前記少なくとも1つの操作輪郭(4)が、少なくとも1つの軸方向位置(A1,A2)と、少なくとも1つの回転位置とにおいて、前記所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)から、10ミリメートルよりも小さい間隔、好ましくは5ミリメートルよりも小さい間隔、特に好適には2.5ミリメートルよりも小さな間隔を置いて配置されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項8】
前記所定数のセンサ(6)の前記少なくとも1つのセンサ(6)が、無接触式のセンサとして形成されており、かつ/または前記所定数のセンサ(6)の前記少なくとも1つのセンサ(6)が、磁界センサ、特にホールセンサとして形成されており、好ましくは、前記少なくとも1つの操作輪郭(4)により形成され、かつ/または前記少なくとも1つの操作輪郭(4)により影響を与えられた磁界が、前記少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内で検出可能である、請求項1から7までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項9】
前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)の存在、形状、回転位置および/または位相が、前記所定数のセンサ(6)の1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内で、該センサ(6)によって、特に評価ユニットと共に、検出可能である、請求項1から8までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つのセンサ(6)によって、前記検出領域(8)内に位置する前記少なくとも1つの操作輪郭(4)の存在、形状、位相および/または回転位置に関連して変化する物理的な量が測定可能である、請求項1から9までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項11】
物理的な量に関連した信号、好ましくは電気的な信号が、評価ユニットへ伝送可能であり、該評価ユニットによって、前記信号、特に前記信号の時間的な経過が評価可能である、請求項1から10までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項12】
評価ユニットが、好ましくは前記所定数のセンサ(6)の信号の強度および/またはパルス長を評価することにより、前記少なくとも1つの操作輪郭(4)の軸方向位置(A1,A2)および/または回転位置および/または位相を推測するように設定されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項13】
前記所定数のセンサ(6)の2つのセンサ(6)の間の軸方向の間隔が、前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)、特にちょうど1つの操作輪郭(4)の軸方向の幅よりも大きく、かつ/または前記所定数の操作輪郭(4)の相並んで配置された2つの操作輪郭(4)の軸方向の幅よりも小さく形成されており、特に2つの操作輪郭(4)が設けられている、請求項1から12までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項14】
少なくとも2つのセンサ(6)、好ましくは両センサ(6)が、その検出領域(8)内で、好ましくは規定の時間にわたり、1つの操作輪郭(4)の存在を検出すると、センサ信号の評価ユニットによってエラー報知が送出可能である、請求項1から13までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項15】
前記所定数の操作輪郭(4)によって、前記センサユニット(5)に対する第1の軸方向位置(A1)と第2の軸方向位置(A2)とが占められるようになっている、請求項1から14までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項16】
前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)が、前記第1の軸方向位置(A1)では前記所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内に配置されており、前記第2の軸方向位置(A2)では前記少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)外に配置されている(図4a、ならびに図5b、図6a、図6b)、請求項15記載の弁駆動装置(1)。
【請求項17】
前記所定数のセンサ(6)が、第1の検出領域(81)を有する第1のセンサ(61)と、第2の検出領域(82)を有する第2のセンサ(62)とを含み、特にこれらのセンサから成り、好ましくは前記第1のセンサ(61)と前記第2のセンサ(62)とは、前記第1の検出領域(81)と前記第2の検出領域(82)とが少なくとも部分的に互いに異なる空間的な領域を占めるように、特にオーバラップしないように配置されている、請求項1から16までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項18】
前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)が、前記第1の軸方向位置(A1)では前記第1のセンサ(61)の前記検出領域(81)内に配置されており、前記第2の軸方向位置(A2)では前記第2のセンサ(62)の前記検出領域(82)内に配置されている(図4b、ならびに図6b、迂回手段)、請求項15を引用する請求項17記載の弁駆動装置(1)。
【請求項19】
前記所定数の操作装置(4)が、第1の操作装置(41)と第2の操作装置(42)とを含み、好ましくは、前記第1の操作装置(41)の形状が、前記第2の操作装置(42)の形状とは異なっている、請求項1から18までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項20】
前記第2の操作輪郭(42)が、前記第1の軸方向位置(A1)で前記所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内に配置されており、前記第1の操作輪郭(41)が、前記第2の軸方向位置(A2)で前記少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内に配置されている(図5a、迂回手段)、請求項15を引用する請求項19記載の弁駆動装置(1)。
【請求項21】
-前記第1の操作輪郭(41)が、前記第1の軸方向位置(A1)で前記第1のセンサ(61)の前記検出領域(81)内に配置されており、かつ/または前記第2の操作輪郭(42)が、前記第1の軸方向位置(A1)で前記第2のセンサ(62)の前記検出領域(82)外に配置されており、かつ/または
-前記第2の操作輪郭(42)が、前記第2の軸方向位置(A2)で前記第2のセンサ(62)の前記検出領域(82)内にあり、かつ/または前記第1の操作輪郭(41)が、前記第2の軸方向位置(A2)で前記第1のセンサ(61)の前記検出領域(81)外にある(図6a)、
請求項15および17を引用する請求項19記載の弁駆動装置(1)。
【請求項22】
前記第1の軸方向位置(A1)では前記第2の操作輪郭(42)が、かつ/または前記第2の軸方向位置(A2)では前記第1の操作輪郭(41)が、前記少なくとも1つの操作手段(7)に少なくとも1つの回転位置で接触している、請求項15を引用する請求項19から21までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項23】
少なくとも1つの弁と、請求項1から22までのいずれか1項記載の少なくとも1つの弁駆動装置とを含む内燃機関において、前記少なくとも1つの弁が、前記少なくとも1つの弁駆動装置によって、特に前記少なくとも1つの操作手段(7)を用いて操作可能である、内燃機関。
【請求項24】
請求項23記載の内燃機関を備えた自動二輪車。
【請求項25】
特に請求項1から22までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)によって内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段(7)を操作するための少なくとも1つの操作輪郭(4)の軸方向位置および/または回転位置を測定する方法において、
以下の方法ステップ:
-所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)によって、少なくとも1つの物理的な量、特に磁界を検出し、その際、前記少なくとも1つの物理的な量に、前記少なくとも1つのセンサ(6)の空間的な検出領域(8)内に位置する前記操作輪郭(4)によって、特に前記操作輪郭(4)の存在、形状、位相および/または回転位置によって影響を与えるステップと、
-前記少なくとも1つのセンサ(6)が、検出された前記少なくとも1つの物理的な量に関連して、信号、好ましくは電気的な信号を評価ユニットへ送出するステップと、
-前記信号、好ましくは前記信号の強度および/または少なくとも1つのパルス長を、前記評価ユニットによって評価するステップと、
-前記少なくとも1つの操作輪郭(4)の軸方向位置および/または回転位置を推測するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのシャフトを備えた弁駆動装置であって、内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段を操作するための所定数の操作輪郭が、少なくとも1つのシャフトに相対回動不能に配置されており、所定数のセンサを備えたセンサユニットが設けられており、所定数のセンサの各センサが、物理的な量を検出するための空間的な検出領域を有する、弁駆動装置に関する。さらに、本発明は、少なくとも1つの弁と少なくとも1つの弁駆動装置とを備えた内燃機関および内燃機関を備えた自動二輪車に関する。さらに、本発明は、弁駆動装置によって内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段を操作するための少なくとも1つの操作輪郭の軸方向位置および/または回転位置を測定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術に基づき、軸方向移動可能でかつ相対回動不能にシャフト(カムシャフト)に取り付けられている操作輪郭、特にカムを備えた弁駆動装置が知られている。典型的には、スライド部材に少なくとも2つの操作輪郭が、互いに異なる軸方向領域に配置されており、この場合、これらの操作輪郭は互いに異なっている。スライド部材と、このスライド部材に配置された操作輪郭とを軸方向に移動させることにより、少なくとも2つの操作輪郭のうちの一方の操作輪郭を、エンジン弁の操作手段と係合させることができる。種々の操作輪郭により、エンジン弁の操作手段をアクティブな操作輪郭に応じて種々様々に操作することができる。特に、位相角度に関連して互いに異なる2つの操作プロファイルを実現することができる。
【0003】
第1の操作輪郭が係合すると、エンジン弁を、第2の操作輪郭との係合時よりも大きく、または長く開放することができる。1つの操作輪郭しか設けられていなくてもよく、この場合、エンジン弁の操作手段は操作輪郭によって操作されるか、または全く操作されないかのいずれかとなる。
【0004】
独国特許出願公開第102011056833号明細書には、内燃機関用の弁駆動装置が開示されている。この弁駆動装置は、シャフトと、このシャフトに相対回動不能でかつ軸方向移動可能に配置された第1および第2のスライド部材とを有している。第1のスライド部材と第2のスライド部材とには、互いに異なる個数の舌片を備えた、それぞれ1つの発信車が配置されている。シャフトには、すき間を備えた発信車が配置されている。スライド部材の軸方向の位置に応じて、種々異なる舌片がすき間内に引き込まれている。すき間を備えた発信車の上に配置されたセンサが、すき間-/舌片パターンの評価によって無接触式に第1のスライド部材と第2のスライド部材との軸方向の位置を測定することができる。これは、有利には、唯一つのセンサを用いて実現することができる。シャフトの半径方向の位置も同じく測定することができる。
【0005】
米国特許出願公開第2014/0303873号明細書に開示されている内燃機関用の弁駆動装置は、2つの操作輪郭を備えた1つのスライド部材を有している。このスライド部材には、さらに、相並んで配置された、互いに異なる2つの発信輪郭が配置されており、これらの発信輪郭はセンサの検出領域内に配置されている。このセンサは、どちらの操作輪郭がアクティブとなっているのかを測定することができる。シャフト(カムシャフト)には別のセンサが配置されており、このセンサは、クランクシャフトに対するシャフトの位相を測定することができる。
【0006】
スライド部材に設けられた、別個の機械的な輪郭を備えたシングルチャネル式のセンサも知られており、これによってスライド部材の位置を検出することができる。
【0007】
従来技術において不都合となるのは、発信輪郭が設けられていなければならないか、またはスライド部材に設けられた別個の機械的な装置が必要となることである。これは、特に自動二輪車エンジンにおける使用時では、スペースの不足に基づき必ずしも可能であるとは限らない。さらに、多数の構成部分が必要となり、これによりコストが上昇する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段を操作するための操作輪郭の回転位置および/または軸方向位置を測定することを可能にする、スペースを節約しかつ構成部分を節約する手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1、請求項23、請求項24および請求項25によって解決される。
【0010】
本発明によれば、所定数の操作輪郭の少なくとも1つの操作輪郭が、少なくとも1つの軸方向位置で少なくとも部分的に、所定数のセンサの少なくとも1つのセンサの空間的な検出領域内に配置されていることが規定されている。
【0011】
少なくとも1つの操作輪郭が、少なくとも1つの軸方向位置で少なくとも1つのセンサの空間的な検出領域内に配置されていることに基づき、少なくとも1つのセンサの検出領域における操作輪郭の存在を検出することができる。これによって、少なくとも1つの操作輪郭の軸方向位置を推測することができる。
【0012】
さらに、操作輪郭の回転によって生じた、物理的な量の時間的な経過が分析されると、操作輪郭の形状を測定することができる。操作輪郭の種々の形状は、たとえば、物理的な量に関連付けられた信号の時間的な経過時に種々異なるパルス幅を生じさせることができる。
【0013】
また、たとえば物理的な量の振幅により、操作輪郭の回転位置も測定することができ、またはたとえばパルスの時間的な位置により、クランクシャフトに対する操作輪郭の位相を測定することができる。
【0014】
好適には、所定数のセンサの少なくとも1つのセンサの空間的な検出領域が、画定された軸方向の領域に配置されていることが規定されている。これによって、検出領域における操作輪郭の存在の検出によって、所定数の操作輪郭の軸方向位置を推測することができる。
【0015】
検出領域は、物理的に可能となる検出領域よりも限定的であってよい。好適には、所定数のセンサの少なくとも1つのセンサの空間的な検出領域は、少なくとも1つの操作輪郭の存在が、規定された閾値を超えた物理的な量の測定を生じさせるような空間的な領域に相当することが規定されていてよい。閾値を超えているかまたは越えていないかの測定は、特に評価ユニットにおいて行うことができる。
【0016】
センサおよび/または操作輪郭の数は、1つ、2つまたはそれ以上であってよい。
【0017】
好適な実施例では、シャフトに少なくとも1つのスライド部材が、軸方向移動可能でかつ相対回動不能に支持されており、この場合、所定数の操作輪郭は、この少なくとも1つのスライド部材に配置されている。特に所定数の操作輪郭の操作輪郭同士は、互いに対して移動不可能に支持されている。
【0018】
代替的には、シャフトが、内燃機関の弁の操作手段に対して移動可能に支持されており、所定数の操作輪郭が、好ましくは直接にシャフトに配置されていることが規定されていてよい。
【0019】
好適な別の実施例では、所定数の操作輪郭の各操作輪郭が、少なくとも1つの軸方向位置において、内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段に接触していてよい。互いに異なる軸方向位置を占めることにより、互いに異なる操作輪郭が操作手段を操作することができる。これによって、内燃機関の弁を、種々様々に駆動することができる。
【0020】
好適には、センサユニットが、内燃機関のシリンダヘッドに対して定位置固定に配置されていることが規定されている。したがって、所定数の操作輪郭を移動させることにより、その都度、異なる操作輪郭を操作手段と係合させることができる。
【0021】
所定数のセンサが、センサユニットに設けられた共通のプリント配線板に配置されており、かつ/またはセンサユニットの共通のハウジング内に配置されていることが規定されていてよい。これによって、特にコンパクトで、かつ廉価な構造が得られる。
【0022】
さらに別の好適な実施例では、所定数の操作輪郭の少なくとも1つの操作輪郭が、少なくとも1つの軸方向位置と、少なくとも1つの回転位置とにおいて、所定数のセンサの少なくとも1つのセンサから、10ミリメートルよりも小さい間隔、好ましくは5ミリメートルよりも小さい間隔、特に好適には2.5ミリメートルよりも小さな間隔を置いて配置されている。この位置において、操作輪郭は好適にはこのセンサの検出領域内にある。この間隔は、操作輪郭の「ノーズ」がセンサに向けられて配置されるような回転位置において取ることができる。
【0023】
さらに別の好適な実施例では、所定数のセンサの少なくとも1つのセンサが、無接触式のセンサとして形成されている。センサによって検出される物理的な量としては、たとえば電磁的な界、たとえば磁界、電界または電磁波が挙げられる。
【0024】
好適には、所定数のセンサの少なくとも1つのセンサは、磁界センサ、特にホールセンサとして形成されていてよく、好ましくはこの場合、少なくとも1つの操作輪郭により形成され、かつ/または少なくとも1つの操作輪郭により影響を与えられた磁界が、少なくとも1つのセンサの検出領域内で検出可能である。
【0025】
さらに別の好適な実施例では、所定数の操作輪郭の少なくとも1つの操作輪郭の存在および/または形状および/または回転位置および/または位相が、所定数のセンサの1つのセンサの検出領域内で、このセンサによって、特に評価ユニットと共に、検出可能であってよい。
【0026】
少なくとも1つの操作輪郭の「存在」の検出とは、操作輪郭が検出領域内に配置されているか否かを測定することを意味する。
【0027】
少なくとも1つの操作輪郭の「形状」の検出とは、どの操作輪郭が検出領域内に位置しているのかを推測することを可能にする。
【0028】
少なくとも1つの操作輪郭の「回転位置」の検出とは、特にクランクシャフトに対する操作輪郭の回転位置を推測することを可能にする。特に回転位置は、静的な回転位置であってよい。
【0029】
「位相」とは、たとえばクランクシャフトに対する(カム-)シャフトの回転の位相を意味する。
【0030】
少なくとも1つのセンサによって、検出領域内に位置する少なくとも1つの操作輪郭の存在および/または形状および/または回転位置および/または位相に関連して変化する物理的な量が測定可能であることが規定されていてよい。
【0031】
特に、物理的な量に関連した信号、好ましくは電気的な信号が、評価ユニットへ伝送可能であり、この場合、この評価ユニットによって、信号、特に信号の時間的な経過が評価可能であることが規定されている。
【0032】
評価ユニットは、好ましくは信号の強度および/またはパルス長を評価することにより、少なくとも1つの操作輪郭の軸方向位置および/または回転位置を推測するように設定されていてよい。
【0033】
たとえば、信号の規定の強度、特に平均値または最大値の存在により、検出領域における操作輪郭の存在、ひいては操作輪郭の軸方向位置を推測することができる。また、少なくとも1つの操作輪郭の回転位置も推測することができる。なぜならば、信号の強度は回転位置に応じて増減し得るからである。
【0034】
たとえば、信号のパルス長によって操作輪郭の形状を推測することができる。これによって、どの操作輪郭が検出領域内に配置されているのかを測定することができる。また、パルス長によって、たとえばクランクシャフトに対する操作輪郭の位相も推測することができる。
【0035】
特に好適な実施例では、所定数のセンサの2つのセンサの間の軸方向の間隔が、所定数の操作輪郭の少なくとも1つの操作輪郭の軸方向の幅よりも大きい。これによって、2つの検出領域の間に「デッド領域」が提供される。少なくとも1つの操作輪郭からの軸方向の間隔に基づき、2つの検出領域の間に1つの操作輪郭が、それ自体検出されることなく配置されていてよい。
【0036】
特に、このような状況では、2つの操作輪郭が設けられていてよい。これにより、第1の操作輪郭がセンサの検出領域内に配置されており、第2の操作輪郭がデッド領域内に配置されている。
【0037】
付加的にまたは代替的に、所定数のセンサの2つのセンサの間の軸方向の間隔が、所定数の操作輪郭の相並んで配置された2つの操作輪郭の軸方向の幅よりも小さいことが規定されていてよい。
【0038】
これによって、2つの検出領域の間のデッド領域において2つの操作輪郭が場所を占めることはなくなる。
【0039】
1つの操作輪郭の存在が少なくとも2つのセンサ、好ましくは両センサによって、その検出領域において検出されると、センサ信号の評価ユニットによってエラー報知が送出可能であることが規定されていてよい。
【0040】
これは、特に、相並んで配置された2つの操作輪郭が設けられており、2つのセンサの検出領域が、両操作輪郭の軸方向の幅よりも小さな間隔を有する場合に有利である。その場合には、それぞれ1つの操作輪郭が少なくとも部分的に検出領域内に配置される、エラーを含んだ中間位置が存在している。このような中間位置では、両センサが、その検出領域における操作輪郭の存在を検出する。
【0041】
特に好適には、所定数の操作輪郭によって、センサユニットに対する第1の軸方向位置と第2の軸方向位置とが占められるようになっていることが規定されている。特に、この第1の軸方向位置と第2の軸方向位置とは、標準運転中に占められるようになっている。エラーを含んだ機能様式においてのみ、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間の軸方向位置を占めることができる。
【0042】
さらに別の実施例では、所定数の操作輪郭の少なくとも1つの操作輪郭が、第1の軸方向位置では所定数のセンサの少なくとも1つのセンサの検出領域内に配置されており、第2の軸方向位置ではこの少なくとも1つのセンサの検出領域外に配置されていることが規定されている。検出領域における少なくとも1つの操作輪郭の存在を測定することにより、軸方向位置を推測することができる。
【0043】
特に好適には、所定数のセンサが、第1の検出領域を有する第1のセンサと、第2の検出領域を有する第2のセンサとを含み、特にこれらのセンサから成ることが規定されている。この場合特に、第1のセンサと第2のセンサとは、第1の検出領域と第2の検出領域とが少なくとも部分的に互いに異なる空間的な領域を占めるように配置されていることが規定されている。すなわち、たとえば複数の領域において操作輪郭の存在を検出することができる。
【0044】
考えられ得る実施例では、所定数の操作輪郭の少なくとも1つの操作輪郭が、第1の軸方向位置では第1のセンサの検出領域内に配置されており、第2の軸方向位置では第2のセンサの検出領域内に配置されている。
【0045】
さらに別の好適な実施例では、所定数の操作装置が、第1の操作装置と第2の操作装置とを含む。この場合特に好適には、第1の操作装置の形状が、第2の操作装置の形状とは異なっていることが規定されている。
【0046】
考えられ得る実施例では、第2の操作輪郭が、第1の軸方向位置で所定数のセンサの少なくとも1つのセンサの検出領域内に配置されており、第1の操作輪郭が、第2の軸方向位置でこの少なくとも1つのセンサの検出領域内に配置されている。
【0047】
さらに別の特に好適な実施例では、第1の操作輪郭が、第1の軸方向位置で第1のセンサの検出領域内に配置されており、かつ/または第2の操作輪郭が、第1の軸方向位置で第2のセンサの検出領域外に配置されている。
【0048】
さらに、または代替的には、第2の操作輪郭が、第2の軸方向位置で第2のセンサの検出領域内にあり、かつ/または第1の操作輪郭が、第2の軸方向位置で第1のセンサの検出領域外にあることが規定されていてよい。
【0049】
第1のセンサが1つの操作輪郭(第1の操作輪郭)の存在を検出すると、第1の軸方向位置が存在していることを推測できる。さらに、第1の軸方向位置が存在していることを測定するために、第2のセンサが操作輪郭の存在を検出しなくて済むことが規定されていてよい。
【0050】
第2のセンサが1つの操作輪郭(第2の操作輪郭)の存在を検出すると、第2の軸方向位置が存在していることを推測できる。さらに、第2の軸方向位置が存在していることを測定するために、第1のセンサが操作輪郭の存在を検出しなくて済むことが規定されていてよい。
【0051】
1つの操作輪郭(第1の操作輪郭または第2の操作輪郭)の存在が、第1のセンサによっても第2のセンサによっても検出されると、エラーを含んだ中間位置が存在しており、エラー報知を送出し、かつ/またはエンジンを停止することができる。
【0052】
特に先行した段落の文脈では、第1の軸方向位置では第2の操作輪郭が、かつ/または第2の軸方向位置では第1の操作輪郭が、少なくとも1つの操作手段に接触していてよい。
【0053】
特に、操作手段は、両センサの間の軸方向の領域に、特に両センサの検出領域の間の軸方向の領域に配置されている。これによって、操作手段を操作するアクティブな操作輪郭は、他ならぬ検出領域内には位置していない操作輪郭である。
【0054】
特に請求項1から22までのいずれか1項に記載の弁駆動装置によって内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段を操作するための少なくとも1つの操作輪郭の軸方向位置および/または回転位置を測定する本発明による方法においては、以下の方法ステップ:
-所定数のセンサの少なくとも1つのセンサによって、少なくとも1つの物理的な量、特に磁界を検出し、その際、この少なくとも1つの物理的な量に、少なくとも1つのセンサの空間的な検出領域内に位置する操作輪郭によって、特に操作輪郭の存在、形状、位相および/または回転位置によって影響を与えるステップと、
-少なくとも1つのセンサが、検出された少なくとも1つの物理的な量に関連して、信号、好ましくは電気的な信号を評価ユニットへ送出するステップと、
-信号、好ましくは信号の強度および/または少なくとも1つのパルス長を、評価ユニットによって評価するステップと、
-少なくとも1つの操作輪郭の軸方向位置および/または回転位置および/または位相を推測するステップと、
が規定されている。
【0055】
さらに別の実施例および詳細は、図面から看取することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】センサユニットとスライド部材とを備えた弁駆動装置を示す斜視図である。
図2a】2つのセンサを備えたセンサユニットと、2つの操作輪郭を備えたスライド部材とを備えた弁駆動装置を示す断面図である。
図2b図2aに示した弁駆動装置を示す代替的な別の断面図である。
図3】2つのセンサを備えたセンサユニットと、2つの操作輪郭を備えたスライド部材とを備えた弁駆動装置を、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置とで示す図である。
図4a】1つの操作輪郭と1つのセンサとを備えた弁駆動装置を示す概略図である。
図4b】1つの操作輪郭と2つのセンサとを備えた弁駆動装置を示す概略図である。
図5a】2つの操作輪郭と1つの集中型のセンサとを備えた弁駆動装置を示す概略図である。
図5b】2つの操作輪郭と1つの分散型のセンサとを備えた弁駆動装置を示す概略図である。
図6a】2つの操作輪郭と相互間隔を置いて配置された2つのセンサとを備えた弁駆動装置を示す概略図である。
図6b】2つの操作輪郭と2つの分散型のセンサとを備えた弁駆動装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図1には、センサユニット5とスライド部材3とを備えた弁駆動装置1が斜視図で図示されている。
【0058】
スライド部材3は内側にセレーション2を有しており、このセレーション2によってスライド部材3は、相対回動不能で、かつ軸方向移動可能にシャフト(またはカムシャフト、図示せず)に支持されることができる。
【0059】
スライド部材3は所定数の操作輪郭4を有しており、これらの操作輪郭4によって、内燃機関の弁の操作手段7を操作することができる。特に操作輪郭4は、突起を備えたカムとして加工成形されている。
【0060】
特に、図2a~図6bから良く判るように、2つの操作輪郭41,42がスライド部材3の第1の端部に設けられている。さらに、別のペアの操作輪郭10がスライド部材3の第2の端部に設けられている。
【0061】
操作輪郭4は、図1に示したようにスライド部材3に配置される代わりに、原理的にはシャフトに直接に配置されていてもよい。その場合には、シャフトが軸方向移動可能に支持されていてよい。
【0062】
両方の場合において、操作輪郭4は軸方向にスライド部材3と共に移動させることができ、またはシャフトと共に移動させることができる。
【0063】
スライド部材3は切換ゲート9を有しており、この切換ゲート9を用いてスライド部材3は、たとえば切換ピン(図示せず)によって2つの軸方向位置A1およびA2の間を移動可能となる。
【0064】
図1には、さらにセンサユニット5が図示されている。このセンサユニット5はスライド部材3に並設されており、センサユニット5の、スライド部材3に面した側は、所定数のセンサ6を有している。センサユニット5はハウジングを有しており、この場合、所定数のセンサ6はこのハウジング内に配置されている。相応する、好ましくは電気的な接続手段により、センサユニット5は、たとえば内燃機関を有する車両の中央の制御ユニットに接続されている。
【0065】
特に少なくとも1つのセンサ6が操作輪郭4,41,42に向けられているので、これらの操作輪郭は、少なくとも1つのセンサ6の検出領域8内に配置されていてよい。
【0066】
別の操作輪郭10は、センサ6の検出領域8内には配置されておらず、検出されない。別の操作輪郭10の検出は必ずしも必要とは限らない。なぜならば、スライド部材3の軸方向位置A1,A2は、操作輪郭4,41,42の検出だけでも行うことができるからである。
【0067】
図2aには、特に図1に示した装置の断面図が示されている。この断面図から判るように、両操作輪郭41,42は、それぞれ異なる形状を有している。したがって、操作手段7(図示せず)の操作の強さまたは位相は、どちらの操作輪郭がアクティブであるのかに応じて異なる。
【0068】
センサユニットには、2つのセンサ6、つまり第1のセンサ61と第2のセンサ62とが配置されている。センサ61,62は共通のプリント配線板11に配置されており、共通のハウジング12の内部に配置されている。
【0069】
図2bには、図2aに示した対象の代替的な別の断面図が示されている。この図面からは、操作輪郭41の形状が良く判る。
【0070】
さらに、その背後に位置する操作輪郭10が見えている。操作輪郭10は、図面には見えていない操作輪郭42と同じ形状を有している。この操作輪郭は、断面が示された操作輪郭41とは異なる形状を有しており、特に半径方向の延在長さは、より大きく形成されている。
【0071】
操作輪郭41は、この回転位置において、センサユニット5に配置されているセンサ61から最小の間隔を有している。
【0072】
同じ軸方向の配置に基づき、操作輪郭41は、センサ61の検出領域81内に位置している。
【0073】
図3には、センサユニット5に対する所定数の操作輪郭4(およびスライド部材3)の2つの軸方向位置A1およびA2が示されている。センサユニット5は、好ましくは内燃機関のシリンダヘッドに対して定位置固定に配置されている。
【0074】
図3の上側の図は、第1の軸方向位置A1を示している。
【0075】
第1の操作輪郭41と第1のセンサ61とは、第1の軸方向領域B1に配置されている。これによって、第1の操作輪郭はセンサ61の検出領域81内に位置している。
【0076】
第2の操作輪郭42は、第2の軸方向領域B2に位置している。この軸方向領域B2には、センサが配置されていない。第2の軸方向領域B2には、内燃機関の弁を操作するための操作手段7(図3には図示せず)が配置されている。
【0077】
これによって、第2の操作輪郭42は、組み込まれた状態で、第1の軸方向位置A1では、少なくとも規定の回転位置において、操作手段7に接触している。
【0078】
所定数の操作輪郭4の第1の軸方向位置では、第3の軸方向領域B3には操作輪郭が配置されていない。したがって、この軸方向領域B3に配置されているセンサ62は、操作輪郭4を検出しない。
【0079】
第1の軸方向位置A1は、次のようにまとめられる:
-第2の操作輪郭42が、操作手段7と接触しているアクティブな操作輪郭であり、
-第1のセンサ61が、第1の操作輪郭41の存在、および場合によっては形状、位相および/または回転位置を検出し、
-第2のセンサ62は、操作輪郭4を検出しない。
【0080】
図3の下側の図は、第2の軸方向位置A2を示している。
【0081】
第1のセンサ61は、第1の軸方向領域B1に配置されており、したがって第1のセンサ61は操作輪郭4を検出しない。
【0082】
第1の操作輪郭41は、第2の軸方向領域B2に配置されている。この軸方向領域B2には、センサが配置されていない。第2の軸方向領域B2には、内燃機関の弁を操作するための操作手段7(図3には図示せず)が配置されている。
【0083】
これによって、第1の操作輪郭41は、組み込まれた状態で、第2の軸方向位置A2では、少なくとも規定の回転位置において、操作手段7に接触している。
【0084】
第2の軸方向位置A2では、第3の軸方向領域B3には、第2の操作輪郭42が配置されている。したがって、この軸方向領域B3に配置されているセンサ62は、第2の操作輪郭42を検出する。
【0085】
第2の軸方向位置A2は、次のようにまとめられる:
-第1の操作輪郭41が、操作手段7と接触しているアクティブな操作輪郭であり、
-第2のセンサ62が、第2の操作輪郭42の存在、および場合によっては形状、位相および/または回転位置を検出し、
-第1のセンサ61は操作輪郭4を検出しない。
【0086】
原理的には、軸方向位置A1,A2を測定するためには、センサ61,62のうちの一方だけで十分となる。2つのセンサを用いた構成により、冗長性が提供される。
【0087】
第1の軸方向位置A1と第2の軸方向位置A2との間の中間位置(図示せず)では、第1の操作輪郭41が、第1のセンサ61の検出領域81内に突入し、第2の操作輪郭42が、第2のセンサ62の検出領域82内に突入し得る。したがって、両センサ61,62が操作輪郭の存在を検出することができる。このような状態がとられるのが短い切換プロセスに限定されない場合には、誤位置が存在している。二重の検出信号に基づいて、エラー報知をトリガすることができ、またはエンジンを自動的に停止することができる。
【0088】
センサ61,62は、空間的な検出領域81,82が、画定された所定の軸方向の区分に配置されるように、設定されている。
【0089】
たとえば、センサ61の検出領域81またはセンサ62の検出領域82は、軸方向領域B1またはB3を含むことができる。特に、センサ61の検出領域81またはセンサ62の検出領域82は、軸方向領域B2内には突入しないことが望ましい。
【0090】
センサ61の検出領域81と、センサ62の検出領域82とは、半径方向においても同じく画定されており、この場合特に、操作輪郭41または42の少なくとも1つの「ノーズ」が検出可能になるように画定されている。
【0091】
センサ61,62の感度は、各寸法、たとえばセンサに対する操作輪郭の最小間隔に合わせて調整することができる。
【0092】
図4a~図6bには、センサ6,61,62および操作輪郭4,41,42の種々の配置形態の概略図が示されている。第1の軸方向位置A1が上側の図に、第2の軸方向位置A2が下側の図に、それぞれ示されている。一点鎖線によって、軸方向領域B1およびB2(図4aおよび図4b)または軸方向領域B1,B2およびB3(図5a~図6b)が示されている(図面を見易くするために、符号は記載していない)。内燃機関の弁を操作するための操作手段7が、五角形体として概略的に図示されている。
【0093】
図6aに示した配置形態は、図3の状況を概略的に示している。
【0094】
図4aには、1つの操作輪郭4と1つのセンサ6とが示されており、この場合、センサ6と操作手段7とは、第1の軸方向領域B1に配置されている。
【0095】
第1の軸方向位置A1では、操作輪郭4が第1の軸方向領域B1に配置されており、これによって、操作輪郭4はセンサ6の検出領域8内に配置されている。操作輪郭4はアクティブであり、すなわち操作手段7と係合している。
【0096】
第2の軸方向位置A2では、操作輪郭4が第2の軸方向領域B2に配置されている。したがって、操作輪郭4はセンサ6によって検出もされないし、アクティブでもない。
【0097】
操作輪郭4がセンサ6によって検出されると、第1の軸方向位置A1が存在している。操作輪郭4が検出されない場合は、第2の軸方向位置A2が存在している。
【0098】
操作輪郭の回転位置、位相および/または形状は、操作輪郭がアクティブである場合にしか測定され得ない。
【0099】
図4bでは、第2の軸方向領域B2に付加的なセンサ62が配置されている。これによって、両軸方向位置A1およびA2において操作輪郭4の回転位置および/または形状を測定することができる。さらに、両センサ61,62が操作輪郭4の存在を検出すると、エラーを含んだ中間位置を検出することができる。
【0100】
移動可能な1つの操作輪郭4を用いて、第1の軸方向位置A1では操作手段7を操作することができるが、第2の軸方向位置A2では操作することができない。したがって、弁は第2の軸方向位置A2では操作されず、たとえば永続的に閉弁されたままとなる。
【0101】
典型的には、弁の種々異なる操作が望まれている。このために、互いに異なる形状を有する2つの操作輪郭41,42が設けられていてよい。2つの操作輪郭41,42は、直接に相並んで配置されていてよい。これは、図5a~図6bに示した状況であるが、図1図3に示した状況でもある。
【0102】
図5a~図6bでは、第1の軸方向位置A1では、第1の操作輪郭41が第1の軸方向領域B1に配置されており、第2の操作輪郭42が第2の軸方向領域B2に配置されている。第2の軸方向位置A2では、第1の操作輪郭41が第2の軸方向領域B2に配置されており、第2の操作輪郭42が第3の軸方向領域B3に配置されている。第2の軸方向領域B2は、第1の軸方向領域B1と第3の軸方向領域B3との間に位置している。
【0103】
操作手段7は中央の第2の軸方向領域B2に配置されているので、第1の軸方向位置A1では第2の操作輪郭42がアクティブとなり、第2の軸方向位置A2では第1の操作輪郭41がアクティブとなる。
【0104】
図5aには、2つの操作輪郭41,42と1つのセンサ6とを有する状況が示されている。センサ6は、中央の第2の軸方向領域B2に配置されている。これによって、その都度アクティブとなった操作輪郭41,42がセンサ6によって検出される。
【0105】
この配置形態では、軸方向位置A1またはA2を測定するために、センサ6が両操作輪郭41,42を区別することができなければならない。これは、センサ信号を評価すること、特にセンサ信号のパルス幅を評価することによって行うことができる。原理的には、エラーを含んだ中間位置も検出できるが、しかしこのような検出は、複雑な信号処理に基づく。
【0106】
軸方向位置A1,A2の測定は、操作輪郭41,42の存在の検出に関連付けられ、たとえば操作輪郭41,42の形状とは関連付けられていないことが好ましい。
【0107】
このために、図5bでは、センサ6が第1の軸方向領域B1に配置されている。第1の軸方向位置A1では、センサ6が第1の操作輪郭41の存在を検出する。第2の軸方向位置A2では、センサは操作輪郭42を検出しない。これによって、軸方向位置A1,A2の測定は一層容易となる。
【0108】
不都合となるのは、エラーを含んだ中間位置の検出が極めて困難であり、信号の複雑な分析を必要とすることである。さらに、検出は冗長的ではない。
【0109】
そこで、図6aに示した特に好適な実施例では、2つのセンサ61,62が設けられており、この場合、これらのセンサは、一方の操作輪郭41または42の幅よりも大きく、かつ両操作輪郭41および42の幅よりも小さい相互間隔を置いて配置されている。特に、第1のセンサ61は第1の軸方向領域B1に配置されており、第2のセンサ62は第3の軸方向領域B3に配置されている。
【0110】
図3につき説明した構成が該当する。このセンサ配置を用いて、操作要素の存在測定に基づいて、軸方向位置A1,A2の冗長的な測定が可能となる。さらに、操作要素の存在測定に基づいて、エラーを含んだ中間位置の検出が可能となる。
【0111】
第1のセンサ61が操作輪郭4を検出し、かつ第2のセンサ62が操作輪郭4を検出しない場合には、第1の軸方向位置A1が存在している。第1のセンサ61が操作輪郭4を検出せず、かつ第2のセンサ62が操作輪郭4を検出する場合には、第2の軸方向位置A2が存在している。両センサ61,62が共に操作輪郭4を検出する場合には、任意選択的に、エラーを含んだ中間位置を測定することができる。
【0112】
図6bには、さらに別の実施例が示されている。この実施例では、第1のセンサ61が第1の軸方向領域B1に配置されており、第2のセンサ62が第2の軸方向領域B2に配置されている。エラーを含んだ中間位置の測定は、簡単な存在測定によって容易に可能であるとは云えない。
【符号の説明】
【0113】
1 弁駆動装置
2 セレーション
3 スライド部材
4 操作輪郭
41 第1の操作輪郭
42 第2の操作輪郭
5 センサユニット
6 センサ
61 第1のセンサ
62 第2のセンサ
7 操作手段
8 検出領域
81 第1のセンサの検出領域
82 第2のセンサの検出領域
9 切換ゲート
10 検出不可能な操作輪郭
11 プリント配線板
12 ハウジング
A1 第1の軸方向位置
A2 第2の軸方向位置
B1 第1の軸方向領域
B2 第2の軸方向領域
B3 第3の軸方向領域
図1
図2a
図2b
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図6a
図6b
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのシャフトを備えた弁駆動装置(1)であって、内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段(7)を操作するための所定数の操作輪郭(4)が、前記少なくとも1つのシャフトに相対回動不能に配置されており、所定数のセンサ(6)を備えたセンサユニット(5)が設けられており、前記所定数のセンサ(6)の各センサ(6)が、物理的な量を検出するための空間的な検出領域(8)を有する、弁駆動装置(1)において、
前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)が、少なくとも1つの軸方向位置(A1,A2)で少なくとも部分的に、前記所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)の空間的な前記検出領域(8)内に配置されていることを特徴とする、弁駆動装置(1)。
【請求項2】
前記所定数のセンサ(6)の前記少なくとも1つのセンサ(6)の空間的な前記検出領域(8)は、
-画定された軸方向の領域に配置されており、かつ/または
-少なくとも1つの操作輪郭(4)の存在が、規定された閾値を超えた物理的な量の測定を生ぜしめるような空間的な領域に相当する、
請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項3】
-前記シャフトに少なくとも1つのスライド部材(3)が、軸方向移動可能でかつ相対回動不能に支持されており、前記所定数の操作輪郭(4)が、前記少なくとも1つのスライド部材(3)に配置されており、かつ/または
-前記シャフトが、内燃機関の弁の前記操作手段(7)に対して移動可能に支持されており、前記所定数の操作輪郭(4)が、好ましくは直接に前記シャフトに配置されている、
請求項1または2記載の弁駆動装置(1)。
【請求項4】
前記所定数の操作輪郭(4)の各操作輪郭(4)が、少なくとも1つの軸方向位置(A1,A2)と、少なくとも1つの回転位置とにおいて、内燃機関の弁の前記少なくとも1つの操作手段(7)に接触している、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項5】
前記センサユニット(5)が、内燃機関のシリンダヘッドに対して定位置固定に配置されている、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項6】
前記所定数のセンサ(6)が、前記センサユニット(5)に設けられた共通のプリント配線板(11)に配置されており、かつ/または前記センサユニット(5)の共通のハウジング(12)内に配置されている、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項7】
前記所定数の操作輪郭(4)の前記少なくとも1つの操作輪郭(4)が、少なくとも1つの軸方向位置(A1,A2)と、少なくとも1つの回転位置とにおいて、前記所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)から、10ミリメートルよりも小さい間隔、好ましくは5ミリメートルよりも小さい間隔、特に好適には2.5ミリメートルよりも小さな間隔を置いて配置されている、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項8】
前記所定数のセンサ(6)の前記少なくとも1つのセンサ(6)が、無接触式のセンサとして形成されており、かつ/または前記所定数のセンサ(6)の前記少なくとも1つのセンサ(6)が、磁界センサ、特にホールセンサとして形成されており、好ましくは、前記少なくとも1つの操作輪郭(4)により形成され、かつ/または前記少なくとも1つの操作輪郭(4)により影響を与えられた磁界が、前記少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内で検出可能である、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項9】
前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)の存在、形状、回転位置および/または位相が、前記所定数のセンサ(6)の1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内で、該センサ(6)によって、特に評価ユニットと共に、検出可能である、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つのセンサ(6)によって、前記検出領域(8)内に位置する前記少なくとも1つの操作輪郭(4)の存在、形状、位相および/または回転位置に関連して変化する物理的な量が測定可能である、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項11】
物理的な量に関連した信号、好ましくは電気的な信号が、評価ユニットへ伝送可能であり、該評価ユニットによって、前記信号、特に前記信号の時間的な経過が評価可能である、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項12】
評価ユニットが、好ましくは前記所定数のセンサ(6)の信号の強度および/またはパルス長を評価することにより、前記少なくとも1つの操作輪郭(4)の軸方向位置(A1,A2)および/または回転位置および/または位相を推測するように設定されている、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項13】
前記所定数のセンサ(6)の2つのセンサ(6)の間の軸方向の間隔が、前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)、特にちょうど1つの操作輪郭(4)の軸方向の幅よりも大きく、かつ/または前記所定数の操作輪郭(4)の相並んで配置された2つの操作輪郭(4)の軸方向の幅よりも小さく形成されており、特に2つの操作輪郭(4)が設けられている、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項14】
少なくとも2つのセンサ(6)、好ましくは両センサ(6)が、その検出領域(8)内で、好ましくは規定の時間にわたり、1つの操作輪郭(4)の存在を検出すると、センサ信号の評価ユニットによってエラー報知が送出可能である、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項15】
前記所定数の操作輪郭(4)によって、前記センサユニット(5)に対する第1の軸方向位置(A1)と第2の軸方向位置(A2)とが占められるようになっている、請求項1記載の弁駆動装置(1)。
【請求項16】
前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)が、前記第1の軸方向位置(A1)では前記所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内に配置されており、前記第2の軸方向位置(A2)では前記少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)外に配置されている、請求項15記載の弁駆動装置(1)。
【請求項17】
前記所定数のセンサ(6)が、第1の検出領域(81)を有する第1のセンサ(61)と、第2の検出領域(82)を有する第2のセンサ(62)とを含み、特にこれらのセンサから成り、好ましくは前記第1のセンサ(61)と前記第2のセンサ(62)とは、前記第1の検出領域(81)と前記第2の検出領域(82)とが少なくとも部分的に互いに異なる空間的な領域を占めるように、特にオーバラップしないように配置されている、請求項15記載の弁駆動装置(1)。
【請求項18】
前記所定数の操作輪郭(4)の少なくとも1つの操作輪郭(4)が、前記第1の軸方向位置(A1)では前記第1のセンサ(61)の前記検出領域(81)内に配置されており、前記第2の軸方向位置(A2)では前記第2のセンサ(62)の前記検出領域(82)内に配置されている、請求項17記載の弁駆動装置(1)。
【請求項19】
前記所定数の操作輪郭(4)が、第1の操作輪郭(41)と第2の操作輪郭(42)とを含み、好ましくは、前記第1の操作輪郭(41)の形状が、前記第2の操作輪郭(42)の形状とは異なっている、請求項17記載の弁駆動装置(1)。
【請求項20】
前記第2の操作輪郭(42)が、前記第1の軸方向位置(A1)で前記所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内に配置されており、前記第1の操作輪郭(41)が、前記第2の軸方向位置(A2)で前記少なくとも1つのセンサ(6)の前記検出領域(8)内に配置されている、請求項19記載の弁駆動装置(1)。
【請求項21】
-前記第1の操作輪郭(41)が、前記第1の軸方向位置(A1)で前記第1のセンサ(61)の前記検出領域(81)内に配置されており、かつ/または前記第2の操作輪郭(42)が、前記第1の軸方向位置(A1)で前記第2のセンサ(62)の前記検出領域(82)外に配置されており、かつ/または
-前記第2の操作輪郭(42)が、前記第2の軸方向位置(A2)で前記第2のセンサ(62)の前記検出領域(82)内にあり、かつ/または前記第1の操作輪郭(41)が、前記第2の軸方向位置(A2)で前記第1のセンサ(61)の前記検出領域(81)外にある、
求項19記載の弁駆動装置(1)。
【請求項22】
前記第1の軸方向位置(A1)では前記第2の操作輪郭(42)が、かつ/または前記第2の軸方向位置(A2)では前記第1の操作輪郭(41)が、前記少なくとも1つの操作手段(7)に少なくとも1つの回転位置で接触している、請求項19から21までのいずれか1項記載の弁駆動装置(1)。
【請求項23】
少なくとも1つの弁と、請求項1記載の少なくとも1つの弁駆動装置とを含む内燃機関において、前記少なくとも1つの弁が、前記少なくとも1つの弁駆動装置によって、特に前記少なくとも1つの操作手段(7)を用いて操作可能である、内燃機関。
【請求項24】
請求項23記載の内燃機関を備えた自動二輪車。
【請求項25】
求項1記載の弁駆動装置(1)によって内燃機関の弁の少なくとも1つの操作手段(7)を操作するための少なくとも1つの操作輪郭(4)の軸方向位置および/または回転位置を測定する方法において、
以下の方法ステップ:
-所定数のセンサ(6)の少なくとも1つのセンサ(6)によって、少なくとも1つの物理的な量、特に磁界を検出し、その際、前記少なくとも1つの物理的な量に、前記少なくとも1つのセンサ(6)の空間的な検出領域(8)内に位置する前記操作輪郭(4)によって、特に前記操作輪郭(4)の存在、形状、位相および/または回転位置によって影響を与えるステップと、
-前記少なくとも1つのセンサ(6)が、検出された前記少なくとも1つの物理的な量に関連して、信号、好ましくは電気的な信号を評価ユニットへ送出するステップと、
-前記信号、好ましくは前記信号の強度および/または少なくとも1つのパルス長を、前記評価ユニットによって評価するステップと、
-前記少なくとも1つの操作輪郭(4)の軸方向位置および/または回転位置を推測するステップと、
を含む、方法。
【外国語明細書】