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特開2024-102871メンタルヘルスケア支援システム、メンタルヘルスケア支援プログラム、及びメンタルヘルスケア支援のための情報管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102871
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】メンタルヘルスケア支援システム、メンタルヘルスケア支援プログラム、及びメンタルヘルスケア支援のための情報管理方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/70 20180101AFI20240725BHJP
【FI】
G16H20/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006934
(22)【出願日】2023-01-20
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】522006605
【氏名又は名称】株式会社comatsuna
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100196313
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100228326
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 江理郁
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 鉱平
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザが、安定型の愛着スタイルを獲得することを支援するメンタルヘルスケア支援システム、プログラム及びそのための情報管理方法を提供する。
【解決手段】メンタルヘルスケア支援システムにおいて、サーバ装置は、サービス提供者情報と、サービス提供者とのセッションに関する情報と、ユーザに選択されたサービス提供者との組み合わせである組み合わせ情報を含むセッション情報と、を記憶する記憶手段、記憶手段に記憶されたサービス提供者の情報を、ユーザに複数提示する表示手段、ユーザと、サービス提供者との組み合わせ情報を受け付け、サービス提供者とのセッション日程を受け付け、組み合わせ情報と、セッション日程と、セッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供者アバター情報と、を対応付けて、セッション情報として記憶手段に登録するセッション管理手段と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段と、表示手段と、セッション管理手段と、を備える、メンタルヘルスケア支援システムであって、
前記記憶手段は、
サービス提供者に関する情報であるサービス提供者情報と、
ユーザに関する情報であるユーザ情報と、
前記ユーザに選択されたサービス提供者とのセッションに関する情報であって、前記ユーザと、前記ユーザに選択されたサービス提供者との組み合わせである組み合わせ情報を含むセッション情報と、を少なくとも記憶する手段であり、
前記表示手段は、
前記記憶手段に記憶された前記サービス提供者の情報を、前記ユーザに複数提示する手段であり、
前記セッション管理手段は、
ユーザと、前記表示手段により提示された複数のサービス提供者の中から、前記ユーザによって選択された前記サービス提供者との組み合わせ情報を受け付け、
前記ユーザと、選択された前記サービス提供者とのセッション日程を受け付け、
前記組み合わせ情報と、前記セッション日程と、セッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供時の前記サービス提供者の見た目を表す情報であるサービス提供者アバター情報とが対応付けられたセッション情報を前記記憶手段に登録する手段である、メンタルヘルスケア支援システム。
【請求項2】
前記ユーザ情報は、前記ユーザに割り当てられたメタバース空間の場所及び/又は状態を表す情報を含む、請求項1に記載のメンタルヘルスケア支援システム。
【請求項3】
前記セッション管理手段は、前記ユーザによって選択された、前記サービス提供者アバター情報を受け付け、前記セッション情報と対応づけて登録する、請求項1に記載のメンタルヘルスケア支援システム。
【請求項4】
前記セッションは、アバター画像を表示されたビデオ通話セッション、及びメタバース上におけるアバターを介するメタバースセッションを含み、
前記セッション管理手段は、ユーザ又はサービス提供者より、前記セッションの種別の指定を受け付けて、前記セッション情報として登録する、請求項1に記載のメンタルヘルスケア支援システム。
【請求項5】
さらに、サービス提供者提案手段を有し、
前記サービス提供者提案手段は、ユーザの心理状態を表す情報であるユーザ心理情報を取得し、取得した前記ユーザ心理情報に基づいて、前記ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者及び/あるいは、1又は2以上のサービス提供者アバター情報を決定する手段である、請求項1に記載のメンタルヘルスケア支援システム。
【請求項6】
前記記憶手段は、前記ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得するために、選択された前記サービス提供者との間で行われるべきセッション内容を含む、セッションカリキュラムをさらに記憶しており、
前記セッション管理手段は、前記セッションカリキュラムを参照して、前記ユーザと、選択された前記サービス提供者との間で行われるべきセッションの内容を、さらに前記セッション情報として前記記憶手段に登録する、請求項1に記載のメンタルヘルスケア支援システム。
【請求項7】
前記セッション管理手段は、前記ユーザと、選択された前記サービス提供者との間で既に行われたセッションの内容を、さらに前記セッション情報として前記記憶手段に登録する、請求項1に記載のメンタルヘルスケア支援システム。
【請求項8】
前記表示手段は、前記ユーザに割り当てられたメタバース空間の場所及び状態を表す情報を、選択された前記サービス提供者に提示する、請求項1に記載のメンタルヘルスケア支援システム。
【請求項9】
前記ユーザ情報は、ユーザの住所を含み、
前記記憶手段は、ユーザの生体情報を登録する為の登録キットの識別子を含むキット情報を格納し、
前記登録キットを、前記住所に配送する為の配送要求を受け付け、前記ユーザ情報及び前記登録キットの識別子を紐付けて格納する配送管理手段を備える、請求項1に記載のメンタルヘルスケア支援システム。
【請求項10】
前記生体情報は、前記ユーザの唾液に含まれるオキシトシンの濃度である、請求項6に記載のメンタルヘルスケア支援システム。
【請求項11】
メンタルヘルスケア支援プログラムであって、
前記メンタルヘルスケア支援プログラムは、記憶手段と、表示手段と、セッション管理手段としてコンピュータを機能させ、
前記記憶手段は、
サービス提供者に関する情報であるサービス提供者情報と、
ユーザに関する情報であるユーザ情報と、
前記ユーザに選択されたサービス提供者とのセッションに関する情報であって、前記ユーザと、前記ユーザに選択されたサービス提供者との組み合わせである組み合わせ情報を含むセッション情報と、を少なくとも記憶する手段であり、
前記表示手段は、
前記記憶手段に記憶された前記サービス提供者の情報を、前記ユーザに複数提示する手段であり、
前記セッション管理手段は、
ユーザと、前記表示手段により提示された複数のサービス提供者の中から、前記ユーザによって選択された前記サービス提供者との組み合わせ情報を受け付け、
前記ユーザと、選択された前記サービス提供者とのセッション日程を受け付け、
前記組み合わせ情報と、前記セッション日程と、セッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供時の前記サービス提供者の見た目を表す情報であるサービス提供者アバター情報とが対応付けられたセッション情報を前記記憶手段に登録する手段である、メンタルヘルスケア支援プログラム。
【請求項12】
メンタルヘルスケア支援システムが実行するメンタルヘルスケア支援のための情報管理方法であって、
前記メンタルヘルスケア支援システムは、記憶手段と、表示手段と、セッション管理手段と、を備え、
前記記憶手段が、
サービス提供者に関する情報であるサービス提供者情報と、
ユーザに関する情報であるユーザ情報と、
前記ユーザと、前記ユーザに選択されたサービス提供者との組み合わせである組み合わせ情報と、
前記ユーザと、前記ユーザに選択されたサービス提供者とのセッションに関する情報と、を少なくとも記憶し、
前記表示手段が、
前記記憶手段に記憶された前記サービス提供者の情報を、前記ユーザに複数提示し、
前記セッション管理手段が、
ユーザと、前記表示手段により提示された複数のサービス提供者の中から、前記ユーザによって選択された前記サービス提供者との組み合わせ情報を受け付け、
前記ユーザと、選択された前記サービス提供者とのセッション日程を受け付け、
前記組み合わせ情報と、前記セッション日程と、セッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供時の前記サービス提供者の見た目を表す情報であるサービス提供者アバター情報とが対応付けられたセッション情報を前記記憶手段に登録する、メンタルヘルスケア支援のための情報管理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メンタルヘルスケア支援システム、メンタルヘルスケア支援プログラム、及びメンタルヘルスケア支援のための情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メンタルヘルスが重要視されており、メンタル不調を発見するシステムや装置、またカウンセリング等のメンタルヘルスケアを行うためのシステムや装置が種々開発されてきている。
例えば特許文献1には、対象者の発話に基づく音声情報から、対象者の活量値を算出し、算出した活量値が警告条件に合致する場合に警告を通知できる、情報処理装置が記載されている。特許文献1には、当該情報処理装置により、対象者のメンタルヘルスの状態を把握し、メンタルヘルスに不調が生じた場合に、これを発見することができることが記載されている。
【0003】
また特許文献2には、ロールプレイングゲームの操作履歴から、ユーザの精神状態を判断する、メンタルヘルスケアシステムが記載されている。特許文献2には、当該システムにより、メンタルヘルスケアに関するサービスをユーザが活発に利用できるようにすることができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-181704号公報
【特許文献2】特開2021-159412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、乳幼児と特定の養育者との間に形成される絆であると同時に、人の安心感の基盤となる仕組みを、医学的には愛着(attachment)という。幼少期に特定の養育者と十分な愛着形成ができた場合には、成長後は安定型の愛着スタイルになるが、十分な愛着形成ができなかった場合には、愛着スタイルは不安定型になる。
従来型うつ病とは異なる病態を示す、いわゆる新型うつ病や、非定型うつなど、一部の精神疾患は、不安定型愛着との関連が報告されている。また病的な状態でなくとも、成人の3分の1は、少なからず愛着の問題を抱えているともいわれている(愛着アプローチ 医学モデルを超える新しい回復法:岡田尊司(角川選書)より)。
【0006】
安定型の愛着スタイルは、本人を支える安全基地として機能する支援者のサポートにより、後天的に獲得することができるといわれている。そして、愛着スタイルが一部の精神疾患と関連しているという上記状況に鑑みれば、精神疾患の治療や、不安定な対人関係の改善のためには、成人であっても、後天的に、安定型の愛着スタイルを獲得することが重要である。
しかし、特許文献1に記載された装置や特許文献2に記載されたシステムは、安定型の愛着スタイルの獲得を支援可能には構成されていなかった。
【0007】
そこで本発明は、ユーザが、安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができるメンタルヘルスケア支援技術を提供することを、課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明は、記憶手段と、表示手段と、セッション管理手段と、を備える、メンタルヘルスケア支援システムであって、
前記記憶手段は、
サービス提供者に関する情報であるサービス提供者情報と、
ユーザに関する情報であるユーザ情報と、
前記ユーザに選択されたサービス提供者とのセッションに関する情報であって、前記ユーザと、前記ユーザに選択されたサービス提供者との組み合わせである組み合わせ情報を含むセッション情報と、を少なくとも記憶する手段であり、
前記表示手段は、
前記記憶手段に記憶された前記サービス提供者の情報を、前記ユーザに複数提示する手段であり、
前記セッション管理手段は、
ユーザと、前記表示手段により提示された複数のサービス提供者の中から、前記ユーザによって選択された前記サービス提供者との組み合わせ情報を受け付け、
前記ユーザと、選択された前記サービス提供者とのセッション日程を受け付け、
前記組み合わせ情報と、前記セッション日程と、セッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供時の前記サービス提供者の見た目を表す情報であるサービス提供者アバター情報とが対応づけられたセッション情報を前記記憶手段に登録する手段である、メンタルヘルスケア支援システムである。
【0009】
本発明によれば、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記ユーザ情報は、前記ユーザに割り当てられたメタバース空間の場所及び/又は状態を表す情報を含む。
本発明は、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援するとともに、ユーザに割り当てられたメタバース空間を自由に構築していくことで(空間構築)、不安軽減効果や自己効力感・自己肯定感の醸成効果等を奏することができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記セッション管理手段は、前記ユーザによって選択された、前記サービス提供者アバター情報を受け付け、前記セッション情報と対応づけて登録する。
後述する通り、カウンセリングの効果は、カウンセラーの見た目に左右される可能性があることが、先行研究で示唆されている。
したがって本発明によれば、セッションの満足度を向上させ、これによりユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記セッションは、アバター画像を表示されたビデオ通話セッション、及びメタバース上におけるアバターを介するメタバースセッションを含み、
前記セッション管理手段は、ユーザ又はサービス提供者より、前記セッションの種別の指定を受け付けて、前記セッション情報として登録する。
本発明によれば、セッションに満足度を向上させ、これによりユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、メンタルヘルスケア支援システムは、さらに、サービス提供者提案手段を有し、前記サービス提供者提案手段は、ユーザの心理状態を表す情報であるユーザ心理情報を取得し、取得した前記ユーザ心理情報に基づいて、前記ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者、及び/あるいは、1又は2以上のサービス提供者アバター情報を決定する手段である。
本発明によれば、セッションに満足度を向上させ、これによりユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記記憶手段は、前記ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得するために、選択された前記サービス提供者との間で行われるべきセッション内容を含む、セッションカリキュラムをさらに記憶しており、
前記セッション情報登録手段は、前記セッションカリキュラムを参照して、前記ユーザと、選択された前記サービス提供者との間で行われるべきセッションの内容を、さらに前記セッション情報として前記記憶手段に登録する。
本発明の別の好ましい形態では、前記セッション管理手段は、前記ユーザと、選択された前記サービス提供者との間で既に行われたセッションの内容を、さらに前記セッション情報として前記記憶手段に登録する。
【0015】
本発明によれば、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができる。
【0016】
本発明の好ましい形態では、前記表示手段は、前記ユーザに割り当てられたメタバース空間の場所及び状態を表す情報を、選択された前記サービス提供者に提示する。
本発明によれば、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができるとともに、ユーザが構築した空間に基づいて、ユーザの精神状態をサービス提供者が推定することを支援することができる。
【0017】
前記ユーザ情報は、ユーザの住所を含み、
前記記憶手段は、ユーザの生体情報を登録する為の登録キットの識別番号を含むキット情報を格納し、
前記登録キットを、前記住所に配送する為の配送要求を受け付け、前記ユーザ情報及び前記登録キットの識別番号を紐付けて格納する配送管理手段を備える。
本発明によれば、ウェブ上のやり取りと、ユーザの生体情報とを組み合わせて、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得状況を、サービス提供者が分析することを支援することができる。
【0018】
本発明の好ましい形態では、前記生体情報は、前記ユーザの唾液に含まれるオキシトシンの濃度である。
オキシトシンは、親子やつがいの間の絆の安定、ストレスや不安の軽減、親密さや向社会性の促進、静穏化等において決定的な役割を担うホルモンであり、愛着のメカニズムを支えていることが知られている。
よって本発明によれば、ウェブ上のやり取りと、ユーザの唾液に含まれるオキシトシンの濃度(濃度の高低及び/又は推移)とを組み合わせて、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得状況を、サービス提供者が分析することを支援することができる。
【0019】
上記課題を解決する本発明は、メンタルヘルスケア支援プログラムであって、
前記メンタルヘルスケア支援プログラムは、記憶手段と、表示手段と、セッション管理手段としてコンピュータを機能させ、
前記記憶手段は、
サービス提供者に関する情報であるサービス提供者情報と、
ユーザに関する情報であるユーザ情報と、
前記ユーザに選択されたサービス提供者とのセッションに関する情報であって、前記ユーザと、前記ユーザに選択されたサービス提供者との組み合わせである組み合わせ情報を含むセッション情報と、を少なくとも記憶する手段であり、
前記表示手段は、
前記記憶手段に記憶された前記サービス提供者の情報を、前記ユーザに複数提示する手段であり、
前記セッション管理手段は、
ユーザと、前記表示手段により提示された複数のサービス提供者の中から、前記ユーザによって選択された前記サービス提供者との組み合わせ情報を受け付け、
前記ユーザと、選択された前記サービス提供者とのセッション日程を受け付け、
前記組み合わせ情報と、前記セッション日程と、セッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供時の前記サービス提供者の見た目を表す情報であるサービス提供者アバター情報とが対応付けられたセッション情報を前記記憶手段に登録する手段である、メンタルヘルスケア支援プログラムである。
【0020】
本発明によれば、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができる。
【0021】
メンタルヘルスケア支援システムが実行するメンタルヘルスケア支援のための情報管理方法であって、
前記メンタルヘルスケア支援システムは、記憶手段と、表示手段と、セッション管理手段と、を備え、
前記記憶手段が、
サービス提供者に関する情報であるサービス提供者情報と、
ユーザに関する情報であるユーザ情報と、
前記ユーザと、前記ユーザに選択されたサービス提供者との組み合わせである組み合わせ情報と、
前記ユーザと、前記ユーザに選択されたサービス提供者とのセッションに関する情報と、を少なくとも記憶し、
前記表示手段が、
前記記憶手段に記憶された前記サービス提供者の情報を、前記ユーザに複数提示し、
前記セッション管理手段が、
ユーザと、前記表示手段により提示された複数のサービス提供者の中から、前記ユーザによって選択された前記サービス提供者との組み合わせ情報を受け付け、
前記ユーザと、選択された前記サービス提供者とのセッション日程を受け付け、
前記組み合わせ情報と、前記セッション日程と、セッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供時の前記サービス提供者の見た目を表す情報であるサービス提供者アバター情報とが対応付けられたセッション情報を前記記憶手段に登録する、メンタルヘルスケア支援のための情報管理方法である。
【0022】
本発明によれば、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1の実施形態のメンタルヘルスケア支援システムの機能ブロック図である。
図2】本発明において、ユーザ登録処理の流れを表すフローチャートである。
図3】本発明において、ユーザ登録時に利用者端末2の出力手段22に表示される画面の一例である。
図4】ユーザデータベースの一例である。
図5】本発明において、ユーザ登録完了時に利用者端末2の出力手段22に表示される画面の一例である。
図6】本発明において、サービス提供者登録処理の流れを表すフローチャートである。
図7】サービス提供者情報データベースの一例である。
図8】第1の実施形態でのセッション情報登録処理の流れを表すフローチャートである。
図9】ステップS8で利用者端末2の出力手段22に表示される画面の一例である。
図10】ステップS10で利用者端末2の出力手段22に表示される画面の一例である。
図11】ステップS11で、記憶手段11に登録されるセッション情報の一例である。
図12】セッション予約完了時利用者端末2の出力手段22に表示される画面の一例である。
図13】ユーザ専用空間の一例である。
図14】カリキュラムテンプレートの一例である。
図15】セッションテンプレートの一例である。
図16】セッション情報の一例である。
図17】本発明の第3の実施形態のメンタルヘルスケア支援システムの機能ブロック図である。
図18】ユーザ情報と、登録キットの識別子を対応付けて記憶手段に登録する処理の流れを表すフローである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、具体的な実施形態におけるメンタルヘルスケア支援システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータプログラム等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータにプログラムをインストールすることができる。ここで、プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD-ROM等の非一過性の記録媒体であっても良い。
また、本発明の技術的範囲は、以下の具体的な実施形態に限定されない。
【0026】
<第1の実施形態>
図1図13を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、第1の実施形態におけるメンタルヘルスケア支援システムの機能ブロック図である。本実施形態のメンタルヘルスケア支援システムは、サーバ装置1と、利用者端末2とが、ネットワークNWを介して通信可能に構成される。またサーバ装置1は、複数のコンピュータを協働させることによって実現されてもよい。
なお、本発明において利用者には、メンタルヘルスケア支援サービスを提供する者(以下、サービス提供者という)及び、メンタルヘルスケア支援サービルを利用する者(以下、ユーザという)の両方が含まれる。
【0027】
サーバ装置1としては、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、ネットワークNWへの接続手段を含む種々の入出力装置等を備えた、サーバ装置等の一般的なコンピュータ装置を利用することができる。
【0028】
サーバ装置1は、記憶手段11と、表示手段12と、セッション管理手段13を備える。また図示しないが、本実施形態においてサーバ装置1は、識別子付与手段及びメタバース空間割り当て手段を備える。
記憶手段11は、サービス提供者に関する情報であるサービス提供者情報と、ユーザに関する情報であるユーザ情報と、セッション情報を少なくとも記憶する。
ここで、セッション情報は、ユーザに選択されたサービス提供者とのセッションに関する情報であって、ユーザと当該ユーザに選択された1のサービス提供者との組み合わせである組み合わせ情報と、セッション日程と、セッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供時のサービス提供者の見た目を表す情報であるサービス提供者アバター情報を含む。
【0029】
表示手段12は、上記記憶手段11に記憶されたサービス提供者の情報を、ネットワークNWを介して、ユーザの利用者端末2の出力手段22に複数提示する手段である。
【0030】
本実施形態において、セッション管理手段13は、組み合わせ情報受付手段131と、セッション日程受付手段132と、セッション情報登録手段133を備える。
組み合わせ情報受付手段131は、ユーザと、表示手段12により提示された複数のサービス提供者の中から、ユーザによって選択された1のサービス提供者との組み合わせである、組み合わせ情報を受け付ける手段である。
セッション日程受付手段132は、ユーザと、選択された1のサービス提供者とのセッション日程を受け付ける手段である。
セッション情報登録手段133は、組み合わせ情報受付手段131が受け付けた組み合わせ情報と、セッション日程受付手段132が受け付けたセッション日程と、ユーザとサービス提供者がセッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供時のサービス提供者の見た目を表す情報であるサービス提供者アバター情報とが対応付けられたセッション情報を、記憶手段11に登録する手段である。
ただし、セッション管理手段13は、組み合わせ情報を受け付け、セッション日程を受け付け、セッション情報を記憶手段11に登録することができれば、必ずしも組み合わせ情報受付手段131、セッション日程受付手段132、セッション情報登録手段133を備えていなくてもよい。
【0031】
ここで、本発明において「セッション」とは、ユーザと、ユーザによって選択されたサービス提供者との間で行われる、1対1のコミュニケーションである。セッションは、既に医学的妥当性が示されている様々な心理療法に基づいた知識の提供、実践ワークの提供が主体となり、カウンセリングやコーチングも含まれる。その他、ユーザとサービス提供者とが任意の話題でコミュニケーションを取ってもよい。またセッション情報に、メタバース上の場所を表す情報を含む場合には、メタバース空間におけるセッションにおいて、ユーザとサービス提供者が手をつなぐ、サービス提供者がユーザの頭をなでる、ユーザとサービス提供者とがハグをする等のスキンシップを行ってもよい。
【0032】
利用者端末2は、サーバ装置1にネットワークNWを介して接続され、本システムの利用者が使用する端末である。利用者端末2としては、演算装置、記憶装置、ネットワークNWへの接続手段を含む種々の入出力装置等を備えた、PC(Personal Computer)等の任意のコンピュータ装置を利用することができる。その他、スマートフォンやタブレット型端末、VR(Virtual Reality)端末(VRゴーグル等)を利用者端末2として利用してもよい。サーバ装置1との間で各種情報の入力及び送受信を行うための専用のアプリケーションや、専用のウェブページにアクセスするためのブラウザアプリケーション等が記憶装置に記憶され、演算装置が各種の処理を実行することで、任意のコンピュータ装置が本発明の利用者端末2として機能する。
利用者端末2は、タッチパネルディスプレイやマイク等の入力手段21と、ディスプレイ装置やスピーカー等の出力手段22と、を備える。
【0033】
図2図13を参照して、本実施形態に係るシステムの実施形態を説明する。
図2は、ユーザが初めて本システムを利用する際の、ユーザ登録処理の流れを表すフローチャートである。
まず、ステップS1で、ユーザに関わる情報の入力を受け付ける。当該情報の入力の際に、利用者端末2の出力手段22に表示される、ユーザ情報入力画面の一例を図3に示す。
図3に示す通り、本実施形態において、ユーザによって入力される情報は、ユーザの氏名(本名)、ニックネーム、及びユーザアバター情報であるが、これに限定されない。例えば、年齢、性別、職業、悩み事などを入力させてもよい。
ユーザの氏名(本名)及びニックネームは、ユーザに任意に入力させればよい。
またユーザにユーザアバター情報を入力させる場合、新たにアバターを作製させてもよく、ユーザが既に所有しているアバターをインポートさせたり、アバターの画像をアップロードさせたりしてもよい。また、あらかじめ記憶手段11に記憶された複数種類のアバター情報から、ユーザに任意のアバター情報を選択させてもよい。
新たなアバターの作製や、既に所有しているアバターのインポートは、適宜公知のシステムを利用することができる。
【0034】
次に、ステップS2で、サーバ装置1の識別子付与手段が、ユーザを一意に識別可能な識別子を付与する。識別子自体は、半角英数字の組み合わせ等、任意に設定することができる。本実施形態において、ユーザ識別子は、7桁の数字からなるユーザID(1234567)である。
またステップS2では、メタバース空間割り当て手段が、ユーザに対して、ユーザ専用のメタバース空間を割り当てる。メタバース空間の割り当ては、少なくとも当該メタバース空間へのアクセス情報(URLやメタバース上の住所等)を、ユーザに対して紐づけることで行うことができる。また、ユーザによる編集の有無や編集履歴等の、メタバース空間の状態を表す情報を含んでいてもよい。
ユーザ専用のメタバース空間は、ユーザのみがアクセスできてもよく、ユーザと、ユーザに選択された1のサービス提供者がアクセスできてもよい。またユーザ専用のメタバース空間は、他のユーザがアクセス可能に公開されていてもよい。ただし、ユーザは、他のユーザに割り当てられたメタバース空間の編集権限を有しないことが好ましい。
ユーザ専用のメタバース空間の詳細は、後述する。
【0035】
次に、ステップS3で、ユーザに入力させた情報と、ユーザ識別子と、ユーザ専用のメタバース空間の場所及び状態を表す情報を、ユーザ情報データベースに登録する。ユーザ情報データベースの一例を、図4に示す。
また、表示手段12は、ユーザ情報データベースに登録された情報を、ネットワークNWを介して、利用者端末2の出力手段22に表示する。利用者端末2の出力手段22に表示される画面の一例を、図5に示す。またユーザ情報データベースは、記憶手段11に記憶されている。
【0036】
ユーザ登録処理は、ユーザが初めて本システムを利用するときに行われればよいため、既にユーザ登録済みのユーザが本システムを利用する場合には、ユーザ名やユーザ識別子を入力させることで、本システムにログインさせることができる。
【0037】
図6は、サービス提供者が初めて本システムを利用する際の、サービス提供者登録処理の流れを表すフローチャートである。基本的には、ユーザ登録処理と同様である。
まずステップS4で、サービス提供者に関わる情報の入力を受け付ける。当該情報の入力の際に、利用者端末2の出力手段22には、図3と同様の入力画面が表示されてよい。サービス提供者に関わる情報としては、氏名(本名)、ニックネーム、サービス提供者アバター情報、現実の性別、年齢、サービス提供可能時間、保有資格等を例示することができるが、これに限定されない。
【0038】
次にステップS5で、識別子付与手段が、サービス提供者識別子を割り当てる。
サービス提供者識別子の割り当ては、ユーザ識別子の割り当てと同様に行われる。本実施形態において、サービス提供者識別子は、7桁の数字からなるサービス提供者ID(8901234)である。
【0039】
次にステップS6において、サービス提供者アバター情報を取得する。
サービス提供者アバター情報は、ユーザアバター情報と同様にして、新たに作成されてもよく、既にサービス提供者が保有しているアバター情報をインポートさせたり、アバターの画像をアップロードさせたり、あらかじめ記憶手段11に記憶された複数のアバター情報から、サービス提供者に任意のアバター情報をサービス提供者アバター情報として選択させたりしてもよい。
なお後述する通り、セッション情報にサービス提供者情報が含まれていればよいので、ステップS6の実行は必須ではない。
【0040】
最後に、ステップS7において、サービス提供者に入力させた情報と、サービス提供者IDを、サービス提供者情報データベースに登録する。またサービス提供者アバター情報は、他のサービス提供者アバター情報と識別可能な識別子(アバターID等)と対応づけられて、記憶手段11に記憶されてもよい。
サービス提供者情報データベースの一例を、図7に示す。またサービス提供者情報データベースは、記憶手段11に記憶されている。
【0041】
サービス提供者としての登録は、特に制限なく行ってもよいが、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得支援の観点から、当該サービス提供者の登録資格の有無によって制限することが好ましい。
ここで「登録資格の有無」とは、本システムにサービス提供者として登録可能な資格の有無を意味する。例えば医師や精神保健福祉士等の国家資格の有する者のみを登録可能としてもよく、独自の資格認定制度を設け、当該資格認定制度においてサービス提供者として登録可能と判断された者のみが登録可能としてもよい。
【0042】
図8は、セッション情報を記憶手段に登録するまでに流れを表すフローチャートである。
まずステップS8で、表示手段12が、ユーザに対して、サービス提供者情報を複数提示する。提示される画面の一例を、図9に示す。
図9に示す通り、本実施形態では、サービス提供者名と、サービス提供者アバター情報と、を含むサービス提供者一覧表31を、表示手段12が、ユーザの利用者端末2の出力手段22に表示する。またサービス提供者一覧表31は、サービス提供者選択ボタン32を含む。
なおサービス提供者一覧表31に含まれる項目は特に制限されず、サービス提供者情報データベースに登録された情報から任意の情報を選択することができる。ただし、サービス提供者一覧表31若しくは、サービス提供者一覧表31においてサービス提供者選択ボタン32を押下することで遷移する画面の少なくとも一方においては、サービス提供者アバター情報の表示を含む。
またサービス提供者一覧表31としては、記憶手段11に記憶されているサービス提供者データベースをそのまま、又は必要に応じて項目を整理したものを、表示手段12が表示することができる。
【0043】
また別の形態としては、ユーザの心理状態を表す情報であるユーザ心理情報を取得し、取得したユーザ心理情報に基づいて、ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者を決定する形態を好ましく例示することができる。
本形態の場合、サーバ装置1は、ユーザ心理情報を取得し、取得したユーザ心理情報に基づいて、ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者を決定する手段である、サービス提供者提案手段を有する(図示しない)。
また、サービス提供者提案手段が決定した、ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者は、表示手段12がユーザに提示する。
ここで、「ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者」は、ユーザ心理情報に基づいて決定された、ユーザが感じるセッションの満足度を向上させ得るサービス提供者を意味する。
ユーザに適合するサービス提供者が2以上決定された場合、表示手段12は、2以上のサービス提供者アバター情報を順不同でユーザに提示してもよく、例えばユーザへの適合度(セッションの満足度を向上させる可能性の高低)に基づいて、適合度順にユーザに提示してもよい。
【0044】
なおここにおけるサービス提供者名は、サービス提供者の本名でもよく、サービス提供者情報データベースに登録されている場合には、サービス提供者が任意に設定したニックネームでもよい。またサービス提供者名ではなく、サービス提供者識別子(サービス提供者ID)を表示してもよい。
さらにまたサービス提供者選択ボタン32は、画面のどこに表示されてもよい。また、「Aを選択する」等と表示してもよい。
ユーザは、サービス提供者一覧表31を参照し、セッションを希望する1のサービス提供者を選択するサービス提供者選択ボタン32を、入力手段21により押下することにより、1のサービス提供者を選択することができる。
ここでは仮に、サービス提供者Aを選択したとして、以下説明を続ける。
【0045】
次に、ステップS9で、組み合わせ情報受付手段131が、ユーザと、ユーザによって選択された1のサービス提供者Aとの組み合わせ情報を受け付ける。
組み合わせ情報の内容は、ユーザと、ユーザによって選択された1のサービス提供者との組み合わせを識別することができれば特に制限されない。本実施形態において、組み合わせ情報は、ユーザ情報データベースを参照して取得したユーザID(1234567)と、サービス提供者情報データベースを参照して取得した、サービス提供者Aのサービス提供者ID(8901234)の組み合わせである。
【0046】
次に、ステップS10で、セッション日程受付手段132が、セッション日程を受け付ける。
本実施形態では、図10に示す通り、表示手段12が、ユーザの利用者端末2の出力手段22に、サービス提供者Aがサービス提供可能な日程を表すカレンダー33と、セッション予約ボタン34を表示する。
ユーザ2は、表示されたカレンダー33から、希望の日程を選択し、セッション予約ボタン34を入力手段21により押下することにより、セッション予約をすることができる。本実施形態では、セッション日程受付手段132が、セッション日程として、「○月3日(水)の14:00~」というセッション日程を受け付けたとして、以下説明を続ける。
なおステップS10におけるセッション日程の受け付けは、別の形態で行ってもよい。例えばセッション日程受付手段132は、ユーザとユーザが選択したサービス提供者との間で、メールやチャットで別途日程調整をするように誘導し、サービス提供者に決定したセッション日程を入力させることにより、セッション日程を受け付けてもよい。
【0047】
最後に、ステップS11で、セッション情報登録手段133が、組み合わせ情報受付手段131が受け付けた組み合わせ情報(ユーザIDとサービス提供者IDの組み合わせ)と、セッション日程受付手段132が受け付けたセッション日程(○月3日(水)の14:00~)と、ユーザとサービス提供者がセッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と、サービス提供者アバター情報とが対応付けられたセッション情報を、記憶手段11に登録する。登録される情報の例を、図11に示す。
ユーザとサービス提供者がセッションを行うウェブ上の場所を表すアクセス情報は、ウェブ会議(オンラインビデオ通話等)に必要なURLとして、メタバース上の場所を表す情報は、例えばウェブ会議URLとして、セッション日程受付手段132が受け付けたセッション日程に基づいて、それぞれ自動的に取得することができる。
また、ウェブ上の場所を表すアクセス情報と、メタバース上の場所を表す情報は、セッションを行う場所によって、両方取得してもよく、何れか一方のみを取得してもよい。ウェブ上の場所を表すアクセス情報とメタバース上の場所を表す情報の何れか一方のみを取得する場合、セッションをウェブ上とメタバース上のどちらで行うかに係るユーザの希望をセッション管理手段13(セッション日程受付手段132でもよい)が受け付け、受け付けたユーザの希望に基づいて、何れかの情報を取得する形態とすることができる。
またサービス提供者アバター情報は、セッション情報登録手段133が、記憶手段11のサービス提供者情報データベースを参照して取得することができる。また図11では、サービス提供者アバター情報として、アバター画像自体が組み合わせ情報、セッション日程及びセッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と対応付けられているが、登録されている場合には、アバター識別子が組み合わせ情報、セッション日程及びセッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報及び/又はメタバース上の場所を表す情報と対応づけられていてもよい。
【0048】
なお、ユーザが新規ユーザの場合、図2で示したユーザ登録処理後に、続けてセッション情報の記憶処理(セッション予約)を進めてもよい。
ユーザが登録済みユーザの場合、図2で示したユーザ登録処理は省略し、セッション情報の記憶処理(セッション予約)を進めることができる。この時、セッション情報の記憶処理の開始前に、ユーザ情報を入力させ、ユーザ情報データベースを参照して、入力されたユーザ情報に紐づいたユーザを特定して、セッション情報の記憶処理をすることができる。
【0049】
また、本実施形態では、記憶手段11に記憶されたサービス提供者アバター情報を、セッション情報登録手段133が記憶手段11を参照することにより取得していたが、セッション情報にサービス提供者情報が含まれていれば、その取得形態は特に限定されない。
本発明の好ましい形態では、ステップS9で、サービス提供者情報とともに、複数のサービス提供者アバター情報をユーザに提示し、ユーザに任意のサービス提供者と、当該サービス提供者サービス提供者アバター情報を選択させてもよい。このとき、ユーザに提示される複数のサービス提供者アバター情報は、あらかじめ記憶手段11に記憶されているものでもよく、サービス提供者登録時(図6のステップS6)において、サービス提供者に複数登録させたものでもよい。
VRを用いたセルフカウンセリングの研究において、カウンセラーが被験者自身の姿をしているよりも、カウンセラーがジークムント・フロイトの姿をしているほうが、セルフカウンセリング後の被験者の気分がよく、幸福度が向上しているという報告がされている(Osimo, S. A., Pizarro, R., Spanlang, B. & Slater, M. Conversations between self and self as Sigmund Freud-A virtual body ownership paradigm for self counselling.Sci. Rep.5, 1‐14(2015))。本報告では、カウンセリングの効果は、カウンセラーの見た目に左右される可能性があることが示唆されている。
上記ユーザにサービス提供者アバター情報を選択させる形態は、上記報告を応用したものである。すなわち、ユーザにとって好ましい、又はユーザに対する影響力が強い(例えば、尊敬する歴史上の偉人や著名人等に似ている)アバターを、サービス提供者アバター情報を選択させることにより、セッションの満足度を向上させ、これによりユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することをより支援することができる。またユーザにとって好ましいサービス提供者アバター情報を選択させることにより、ユーザのセッションへの参加の心理的ハードルを下げる効果も期待できる。
【0050】
またユーザにサービス提供者アバター情報を選択させる別の形態としては、ユーザ心理情報を取得し、取得したユーザ心理情報に基づいて、ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者アバター情報を決定する形態を好ましく例示することができる。
本形態の場合、上記したサービス提供者提案手段が、あわせて、ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者アバター情報を決定する。
また、サービス提供者提案手段が決定した、ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者アバター情報は、表示手段12がユーザに提示する。
ここで、「ユーザに適合する1又は2以上のサービス提供者アバター情報」は、ユーザ心理情報に基づいて決定された、ユーザが感じるセッションの満足度を向上させ得るサービス提供者アバター情報を意味する。
ユーザに適合するサービス提供者アバター情報が2以上決定された場合、表示手段12は、2以上のサービス提供者アバター情報を順不同でユーザに提示してもよく、例えばユーザへの適合度(セッションの満足度を向上させる可能性の高低)に基づいて、適合度順にユーザに提示してもよい。
【0051】
また本実施形態では、セッション管理手段13(組み合わせ情報受付手段131及びセッション日程受付手段)は、組み合わせ情報とセッション日程を受け付けたが、別の形態としてもよい。
本発明の好ましい形態では、セッションは、アバター画像を表示されたビデオ通話セッション、及びメタバース上におけるアバターを介するメタバースセッションの少なくとも2種類を含む。そして、セッション管理手段13は、ユーザ又はサービス提供者より、セッションの種別の指定を受け付けて、セッション情報として登録する。
本形態によれば、ユーザは、セッションを、アバター画像を表示されたビデオ通話で行うか、メタバース上におけるアバターを介するメタバースセッションのどちらを行うかを選択することができる。もちろん、アバター画像を表示されたビデオ通話によるセッションと、メタバース上におけるアバターを介するメタバースセッションの両方行うことを選択しても構わない。
【0052】
表示手段12は、図12に表されるように、ステップS8~ステップS11の処理後、セッションの予約内容を、ユーザの利用者端末2の出力手段22に表示してもよい。図12には、セッション日程と、セッションを行うウェブ上の場所を示すアクセス情報と、選択したサービス提供者の情報を表示しているが、表示内容は特に制限されない。
【0053】
本発明において、ユーザと、ユーザに選択されたサービス提供者のセッションは、ウェブ会議上及び/又はメタバース空間上で行われる。
サービス提供者は、あらかじめ登録されたサービス提供者アバター情報に基づいて、アバターとしてセッションに参加する。ユーザは、ユーザアバター情報が登録されていれば、アバターとしてセッションに参加してもよく、アバターではない自身の姿でセッションに参加してもよい。
セッションへの参加の心理的ハードルを下げる観点から、ユーザ情報は、ユーザアバター情報を含み、ユーザはセッションにアバターとして参加することが好ましい。ユーザとサービス提供者がともにアバターとしてセッションに参加することにより、本システムの利用に対するユーザの心理的ハードルが下がり、本システムを利用しやすくなるため、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得を促進することができる。
【0054】
図13は、図2で示されるフローチャートのステップS2において、ユーザに割り当てられるメタバース空間を表す一例である。
本実施形態では、表示手段12により、空間内に設置可能な家具等を選択できる家具ボタン35が、ユーザの利用者端末2の出力手段22に表示されている。また空間内には、家具36(本実施形態では窓及びテーブル)が設置されている。
家具ボタン35は、ドア、窓、家具、装飾品(カーテンや絵画等)を選択することができ、ユーザが家具ボタン35を押下することにより、各家具の詳細なデザインを選択し、家具36を空間内の任意の位置に設置することができる。また空間内における家具36の位置は、例えば家具36をドラッグ&ドロップすることで、移動させることができる。
【0055】
本発明において、ユーザに割り当てられたメタバース空間に、家具等を配置して、ユーザ独自の空間を作ることを、空間構築という。
空間構築は、箱庭療法と同様の効果を奏する。すなわち、ユーザが自由に空間構築をすることで、心理的安全性が保たれた場所をユーザが持つことができるので、不安軽減効果、自己効力感・自己肯定感の醸成、俯瞰的視点の獲得等の効果が期待できる。
【0056】
また、メタバース空間の状態から、箱庭療法と同様にして、ユーザの精神状態を推定することができる。
したがって、ユーザに割り当てられたメタバース空間の場所及び/又は状態の情報を、ユーザに選択されたサービス提供者に提示する形態では、メタバース空間の場所及び/又は状態の情報を加味することにより、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得状況を、サービス提供者が分析することを支援することができる。
ただし、ユーザに割り当てられたメタバース空間の場所及び/又は状態を表す情報は、サービス提供者に提示しなくてもよい。
【0057】
またメタバース空間は、1のユーザに対して、空間構築をするメタバース空間と、サービス提供者とのセッションを行うメタバース空間の、2種類が割り当てられてもよい。また、空間構築をするメタバース空間は、サービス提供者とのセッションを行うメタバース空間を兼ねてもよい。
1のユーザに対して、空間構築をするメタバース空間と、サービス提供者とのセッションを行うメタバース空間の、2種類が割り当てられる場合、ユーザ情報は、ユーザに割り当てられた2種類のメタバース空間アクセス情報を少なくとも含む。
【0058】
<第2の実施形態>
図14図16を参照して、本発明に係るシステムの第2の実施形態を説明する。
なお、第1の実施形態と共通する部分は、適宜説明を省略する。
【0059】
本実施形態では、サーバ装置1の記憶手段11は、セッションカリキュラムをさらに記憶している。
セッションカリキュラムは、ユーザと、ユーザにより選択された1のサービス提供者との間のセッションを通じて、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援するための内容を含む。
【0060】
図14は、カリキュラムテンプレートである。本実施形態において、カリキュラムテンプレートには、カリキュラムテンプレートIDと、カリキュラム名と、セッション回数が対応付けられて記憶されているが、カリキュラムテンプレートに含まれる項目はこれらに限定されない。
カリキュラムテンプレートには、安定型の愛着スタイルの獲得に必要であることが医学的に裏付けられたセッション内容及びセッションの順番が、カリキュラムとして登録されている。カリキュラムテンプレートに登録されたカリキュラムの内容は、全てのユーザに共通の内容(テンプレート)であり、個別のユーザに最適化されたものではない。
【0061】
図15は、セッションテンプレートである。本実施形態において、セッションテンプレートには、セッションテンプレートID、セッション名、セッションが含まれるカリキュラムテンプレートID、回数及び内容が対応づけられて記憶されているが、セッションテンプレートに含まれる項目はこれらに限定されない。
セッションテンプレートには、カリキュラムテンプレートに登録されたカリキュラムを実行するために一般的に必要なセッションの内容が登録されている。セッションテンプレートに登録されたセッションの内容は、全てのユーザに共通の内容(テンプレート)であり、個別のユーザに最適化されたものではない。
【0062】
図16は、セッション情報である。本実施形態において、セッション情報は、カリキュラム詳細情報と、セッション詳細情報と、からなる。
本実施形態において、カリキュラム詳細情報は、ユーザと、ユーザに選択された1のサービス提供者との間で行われるセッションを通じて、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得するために必要なカリキュラムを含む。すなわち、カリキュラム詳細情報は、少なくともユーザ情報(ユーザID)と、サービス提供者情報(サービス提供者ID)と、ユーザとサービス提供者との間で行われるセッション内容を表すカリキュラムテンプレートIDとを含む。カリキュラム詳細情報は、その他、ユーザ情報と、サービス提供者情報と、ユーザとサービス提供者との間で行われるセッション内容を表すカリキュラム詳細IDや、セッションURL(ウェブ上かメタバース上かは問わない)、カリキュラムのステータス(実施済み/実施中/未実施)等、ユーザとサービス提供者との間に必要なカリキュラムを特定する情報を含むことができる。
【0063】
本実施形態において、セッション詳細情報は、ユーザと、ユーザに選択された1のサービス提供者との間で行われるセッションを通じて、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得するために必要な、具体的なセッションの内容を含む。すなわち、セッション詳細情報は、少なくともユーザ情報(本実施形態では、ユーザID)、サービス提供者情報(本実施形態では、サービス提供者ID)、及び、ユーザとサービス提供者との間で行われるセッションテンプレートIDを少なくとも含む。
本形態によれば、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得を、あらかじめ医学的根拠に基づいて定められたセッションカリキュラムに基づいて支援することができる。
【0064】
カリキュラム詳細情報及びセッション詳細情報の設定(すなわち、セッションの計画)は、セッション予約時や、各回のセッション終了後等の任意のタイミングで、セッション管理手段13(備える場合には、セッション情報登録手段133)が、カリキュラムテンプレート及びセッションテンプレートを参照し、自動的に設定してもよい。またサービス提供者が、ユーザとのセッションに基づいて、自動的に設定されたカリキュラム詳細情報及び/又はセッション詳細情報の一部又は全部の変更を要すると判断した場合には、サービス提供者にカリキュラム詳細情報及び/又はセッション詳細情報の変更を入力させ、入力内容に基づいて、カリキュラム詳細情報及び/又はセッション詳細情報を変更してもよい。
【0065】
セッション詳細情報は、その他、セッションテンプレートIDが含まれるカリキュラムテンプレートIDや、セッション予定日、既に実施されたセッションの内容であるカルテ内容やセッション実施日等のセッション履歴、各セッションのステータス(実施済み/未実施/キャンセル等)、ユーザとサービス提供者との間に必要なセッションを特定する情報を含むことができる。
セッション予定日は、図3で示したフローのステップS10で受け付けたセッション日程が登録されている。
【0066】
本実施形態において、セッション開始時及び/又はセッション中、表示手段12は、ネットワークNWを介して、サービス提供者の利用者端末2の出力手段22に、セッション情報を提示する。このとき、当該セッション詳細IDに紐づけられたカルテ内容欄及び実施日欄は空欄であり、ステータスは未実施である。
セッション終了後、セッション情報登録手段133は、サービス提供者によるカルテ内容欄及び実施日欄の記入、及びステータス変更を受け付け、セッション情報として記憶手段11に登録する。
本実施形態によれば、サービス提供者がセッション内容を検討することを支援することができる。
セッション情報は、ユーザの利用者端末2の出力手段22には提示しないことが好ましい。
【0067】
<第3の実施形態>
以下、図17及び図18を参照して、第3の実施形態を述べる。第1の実施形態及び第2の実施形態と共通する点は、適宜説明を省略する。
本実施形態において、ユーザ情報は、ユーザの住所を含み、記憶手段11は、ユーザの生体情報を登録する為の登録キットの識別子を含むキット情報を格納している。
また図17に示す通り、サーバ装置1は、登録キットを、ユーザ住所に配送する為の配送要求を受け付け、ユーザ情報及び登録キットの識別子を紐付けて格納する配送管理手段14をさらに備える。また図示しないが、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、サーバ装置1は、識別子付与手段及びメタバース空間割り当て手段を備える。
【0068】
ユーザと選択されたサービス提供者とのセッションを通じて、サービス提供者はユーザの安全基地として機能する。安全基地としてのサービス提供者にユーザが精神的にサポートされると、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得が促される。ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得が進むと、ユーザの精神状態が変化し、生体情報に変化が生じる場合がある。
したがって本形態では、ユーザの生体情報の変化を観察することにより、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得状態をサービス提供者が推定することを支援することができる。
【0069】
ユーザの生体情報を登録するための登録キットは、調査対象の生体情報にあわせて、公知の物を適宜採用することができる。例えば唾液中の特定のホルモン量を調査したい場合には、公知の唾液採取キットを、登録キットとして採用することができる。
【0070】
登録キットの識別子は、識別子付与手段が付与する。付与される識別子は、ユーザ識別子及びサービス提供者識別子と同様に決定することができる。
【0071】
図18は、ユーザ情報と登録キットの識別子を対応付けて記憶手段に登録する処理を表すフローである。
まずステップS12において、配送管理手段14は、登録キットをユーザ住所に配送するための配送要求を受け付ける。配送要求は、例えばサービス提供者が任意のタイミングで、生体情報の登録を希望するユーザを指定することであってよい。また例えば、カリキュラムやセッションがあらかじめ定められた回数又は内容に到達したユーザを記憶手段11が抽出し、該当するユーザがいる場合に、記憶手段11が配送管理手段14に配送要求を出してもよい。
【0072】
次に、ステップS13において、配送管理手段14は、ユーザに送付される登録キットに割り当てられた識別子を取得する。
例えば、記憶手段11に登録キットの識別子を含む登録キットリストがあらかじめ登録されており、ステップS12で配送要求を受け付けた配送管理手段14が、記憶手段11の登録キットリストを参照して、配送する登録キット及びこれに対応付けられた識別子を取得することができる。
また例えば、配送管理手段14は、登録キット自体又は登録キットに貼付されたラベルに印字された識別子を、サービス提供者に手入力させたり、バーコード等を読み取らせたりすることで、ユーザに送付される登録キットに割り当てられた識別子を取得してもよい。
【0073】
最後に、ステップS14において、ユーザ情報と、登録キットの識別子を対応づけて、記憶手段に登録する。
またその後、配送管理手段14は、プリンタ等の外部出力装置に、ユーザ住所と登録キットの識別子を含む情報を印刷するよう、印刷指示を出してもよい。
【0074】
生体情報は、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得状況に応じて、数値が変動し得る情報であれば特に制限されない。
本発明の好ましい形態では、生体情報は、ユーザの唾液に含まれるオキシトシンの濃度である。
上記の通りオキシトシンは、親子やつがいの間の絆の安定、ストレスや不安の軽減、親密さや向社会性の促進、静穏化等において決定的な役割を担うホルモンであり、愛着のメカニズムを支えていることが知られている。
よって本発明によれば、ウェブ上のやり取りと、ユーザの唾液に含まれるオキシトシンの濃度(濃度の高低及び/又は推移)とを組み合わせて、ユーザの安定型の愛着スタイルの獲得状況を分析することを支援することができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明によれば、ユーザが安定型の愛着スタイルを獲得することを支援することができる。
【符号の説明】
【0076】
1 サーバ装置
11 記憶手段
12 表示手段
13 セッション管理手段
131 組み合わせ情報受付手段
132 セッション日程受付手段
133 セッション情報登録手段
14 配送管理手段
2 利用者端末
21 入力手段
22 出力手段
31 サービス提供者一覧表
32 サービス提供者選択ボタン
33 カレンダー
34 セッション予約ボタン
35 家具ボタン
36 家具

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18