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特開2024-102939電子ファイル管理装置、電子ファイル管理システム、および電子ファイル管理プログラム
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  • 特開-電子ファイル管理装置、電子ファイル管理システム、および電子ファイル管理プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024102939
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】電子ファイル管理装置、電子ファイル管理システム、および電子ファイル管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 90/00 20060101AFI20240725BHJP
【FI】
G06Q90/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007027
(22)【出願日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】前崎 寿美子
(72)【発明者】
【氏名】加納 昌幸
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049EE08
(57)【要約】
【課題】電子ファイルの種類によらず内容を閲覧させて関連情報の入力を受け付ける。
【解決手段】電子ファイル300を特定するファイル特定部113と、属性情報に基づき、電子ファイル300が少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定する判定部114と、第一種類に属する場合、電子ファイル300の内容を示す内容画面341、および関連情報を受け付け可能な受付画面342を1つのウインドウとして表示装置101に表示させ、第二種類に属する場合、内容画面341、および受付画面342を並べて配置される異なるウインドウとして表示装置101に表示させる画面表示部115と、を備える電子ファイル管理装置110。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備える電子ファイル管理装置であって、前記プロセッサにプログラムを実行させることにより実現される処理部として、
電子ファイルを特定するファイル特定部と、
特定された電子ファイルが有する属性情報に基づき、前記電子ファイルが少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定する判定部と、1前記電子ファイルが第一種類に属する場合、前記電子ファイルの内容を示す内容画面、および前記電子ファイルに関連する関連情報を受け付け可能な受付画面を1つのウインドウとして表示装置に表示させ、前記電子ファイルが第二種類に属する場合、前記内容画面、および前記受付画面を並べて配置される異なるウインドウとして前記表示装置に表示させる画面表示部と、
を備える電子ファイル管理装置。
【請求項2】
前記属性情報は、ファイル名、拡張子、電子ファイルが格納されているアドレス、電子ファイルが格納されているフォルダ名、電子ファイルのファイルパス、ファイルサイズ、およびメタデータの少なくとも一つであり、
前記判定部は、
特定された電子ファイルの前記属性情報が第一種類に属するか、第二種類に属するかを示す分類情報を取得し、前記分類情報に基づき判定する
請求項1に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項3】
前記画面表示部は、
前記内容画面と前記受付画面とを左右に並べて表示させる場合、前記内容画面と前記受付画面との上端、および下端の少なくとも一方のY座標を一致させて前記表示装置に表示させ、前記内容画面と前記受付画面とを上下に並べて表示させる場合、前記内容画面と前記受付画面との左端、および右端の少なくとも一方のX座標を一致させて前記表示装置に表示させる
請求項1または2に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項4】
前記画面表示部は、
前記内容画面、および前記受付画面が同時に開いたと看取できるように前記内容画面、および前記受付画面を前記表示装置に表示させる
請求項1または2に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項5】
前記画面表示部は、
前記内容画面を前記表示装置の1つである第一表示装置に表示させ、前記受付画面を前記表示装置の他の1つである第二表示装置に表示させる
請求項1または2に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項6】
前記画面表示部は、
前記受付画面を閉じる指示を受け付けると、前記表示装置における前記受付画面、および前記内容画面の表示を終了する
請求項1または2に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項7】
プロセッサを備える電子ファイル管理装置と、プロセッサを備えるサーバと、記憶装置と、を備える電子ファイル管理システムであって、いずれかの前記プロセッサにプログラムを実行させることにより実現される処理部として、
電子ファイルを特定するファイル特定部と、
特定された電子ファイルが有する属性情報に基づき、前記電子ファイルが少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定する判定部と、
前記電子ファイルが第一種類に属する場合、前記電子ファイルの内容を示す内容画面、および前記電子ファイルに関連する関連情報を受け付け可能な受付画面を1つのウインドウとして表示装置に表示させ、前記電子ファイルが第二種類に属する場合、前記内容画面、および前記受付画面を並べて配置される異なるウインドウとして前記表示装置に表示させる画面表示部と、
前記受付画面に基づき入力された関連情報を前記内容画面に対応する電子ファイルと関連付けて前記記憶装置に登録する情報登録部と、
を備える電子ファイル管理システム。
【請求項8】
プロセッサに実行されることにより文書の管理を実現する電子ファイル管理プログラムであって、
所定の電子ファイルをファイル特定部が特定し、
特定された電子ファイルが有する属性情報に基づき、前記電子ファイルが少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定部が判定し、
前記電子ファイルが第一種類に属する場合、前記電子ファイルの内容を示す内容画面、および前記電子ファイルに関連する関連情報を受け付け可能な受付画面を1つのウインドウとして表示装置に画面表示部が表示し、前記電子ファイルが第二種類に属する場合、前記内容画面、および前記受付画面を並べて配置される異なるウインドウとして前記表示装置に前記画面表示部が表示する
電子ファイル管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ファイルと、電子ファイルの内容などに関連する関連情報と、を紐付けて管理する電子ファイル管理装置、電子ファイル管理システム、および電子ファイル管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子ファイル管理システムでは、電子ファイルに関連する取引日付、取引相手、取引金額などの関連情報と、電子ファイルと、を紐付けて記憶装置に登録し管理している。
【0003】
例えば、特許文献1には、電子ファイルの一つである画像ファイルを表示装置に表示しながら、画像ファイルに映し出された内容に関連する関連情報の入力を受け付け、画像ファイルに関連情報を紐付けて登録出来る技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6993032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、関連情報を入力する際において参照できる電子ファイルの種類は、関連情報を入力するためのアプリケーション(ソフトウエア)に依存し、従来技術のように画像ファイルに限定されるなど扱える電子ファイルの種類が乏しく汎用性に欠けていた。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、多種類の電子ファイルの内容を確認しつつ電子ファイルに関連する関連情報を入力することができる電子ファイル管理装置、電子ファイル管理システム、および電子ファイル管理プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の1つである電子ファイル管理装置は、プロセッサを備える電子ファイル管理装置であって、前記プロセッサにプログラムを実行させることにより実現される処理部として、電子ファイルを特定するファイル特定部と、特定された電子ファイルが有する属性情報に基づき、前記電子ファイルが少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定する判定部と、前記電子ファイルが第一種類に属する場合、前記電子ファイルの内容を示す内容画面、および前記電子ファイルに関連する関連情報を受け付け可能な受付画面を1つのウインドウとして表示装置に表示させ、前記電子ファイルが第二種類に属する場合、前記内容画面、および前記受付画面を並べて配置される異なるウインドウとして前記表示装置に表示させる画面表示部と、を備える。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の1つである電子ファイル管理システムは、プロセッサを備える電子ファイル管理装置と、プロセッサを備えるサーバと、記憶装置と、を備える電子ファイル管理システムであって、いずれかの前記プロセッサにプログラムを実行させることにより実現される処理部として、電子ファイルを特定するファイル特定部と、特定された電子ファイルが有する属性情報に基づき、前記電子ファイルが少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定する判定部と、前記電子ファイルが第一種類に属する場合、前記電子ファイルの内容を示す内容画面、および前記電子ファイルに関連する関連情報を受け付け可能な受付画面を1つのウインドウとして表示装置に表示させ、前記電子ファイルが第二種類に属する場合、前記内容画面、および前記受付画面を並べて配置される異なるウインドウとして前記表示装置に表示させる画面表示部と、前記受付画面に基づき入力された関連情報を前記内容画面に対応する電子ファイルと関連付けて前記記憶装置に登録する情報登録部と、を備える。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の1つである電子ファイル管理プログラムは、プロセッサに実行されることにより文書の管理を実現する電子ファイル管理プログラムであって、所定の電子ファイルをファイル特定部が特定し、特定された電子ファイルが有する属性情報に基づき、前記電子ファイルが少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定部が判定し、前記電子ファイルが第一種類に属する場合、前記電子ファイルの内容を示す内容画面、および前記電子ファイルに関連する関連情報を受け付け可能な受付画面を1つのウインドウとして表示装置に画面表示部が表示し、前記電子ファイルが第二種類に属する場合、前記内容画面、および前記受付画面を並べて配置される異なるウインドウとして前記表示装置に前記画面表示部が表示する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電子ファイルの種類によらず、電子ファイルの内容を使用者が見ながら関連情報を入力することができるため、電子ファイルの管理の汎用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】電子ファイル管理システムの装置構成を示す図である。
図2】電子ファイル管理システムの機能構成を示す図である。
図3】電子ファイル管理装置の表示装置に表示される内容を示す図である。
図4】第一種類、第二種類を定義する分類情報を示す図である。
図5】内容画面および受付画面を1つのウインドウとして表示装置に表示させた状態を示す図である。
図6】内容画面および受付画面を表示装置に並べて表示させた状態を示す図である。
図7】電子ファイル管理システムの動作を示すフローチャートである。
図8】終了の可否を問いあわせるウインドウが表示された状態を示す図である。
図9】電子ファイルの他の特定操作を示す図である。
図10】マルチディスプレイの場合の内容画面および受付画面を二つの表示装置に並べて表示させた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る電子ファイル管理装置、電子ファイル管理システム、および電子ファイル管理プログラムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するために一例を挙示するものであり、本発明を限定する主旨ではない。例えば、以下の実施の形態において示される形状、構造、材料、構成要素、相対的位置関係、接続状態、数値、数式、方法における各段階の内容、各段階の順序などは、一例であり、以下に記載されていない内容を含む場合がある。また、平行、直交などの幾何学的な表現を用いる場合があるが、これらの表現は、数学的な厳密さを示すものではなく、実質的に許容される誤差、ずれなどが含まれる。また、同時、同一などの表現も、実質的に許容される範囲を含んでいる。
【0013】
また、図面は、本発明を説明するために適宜強調、省略、または比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状、位置関係、および比率とは異なる。また、図中に示す場合があるX軸、Y軸、Z軸は、図の説明のために任意に設定した直交座標を示している。つまりZ軸は、鉛直方向に沿う軸とは限らず、X軸、Y軸は、水平面内に存在するとは限らない。
【0014】
また、以下では複数の発明を一つの実施の形態として包括的に説明する場合がある。また、以下に記載する内容の一部は、本発明に関する任意の構成要素として説明している。
【0015】
図1は、電子ファイル管理システム100の装置構成を示す図である。図2は、電子ファイル管理システム100の機能構成を示す図である。電子ファイル管理システム100は、電子ファイル管理装置110と、サーバ120と、第二記憶装置150と、を備えている。なお、電子ファイル管理システム100は、複数台のサーバ120、複数台の電子ファイル管理装置110、複数台の第二記憶装置150を備えても良い。また、サーバ120、および電子ファイル管理装置110は、一種類のネットワークを介して接続されてもよく、アドレス変換装置230を介して接続される第一ネットワーク210、および第二ネットワーク220のように複数種類のネットワークを介して接続されてもかまわない。本実施の形態の場合、第一ネットワーク210を介して接続される一台のサーバ120、および一台の電子ファイル管理装置110に着目して説明する。
【0016】
以下に電子ファイル管理システム100の装置構成、機能構成を順に説明するが、説明の順番は、処理の順番と必ずしも一致するものではない。処理の順番については後述する。
【0017】
第一ネットワーク210の種類は、特に限定されるものではなく、例えばプライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)に基づき通信を行うLAN(Local Area Network、構内情報通信網)を例示することができる。具体的に第一ネットワーク210は、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.3に準拠するネットワークである。この第一ネットワーク210上には、サーバ120、電子ファイル管理装置110が接続されている。なお、第一ネットワーク210に接続される装置は、これらに限定されるものではない。
【0018】
第二ネットワーク220の種類は、特に限定されるものではなく、例えばグローバルIPアドレスに基づき通信可能な通信事業者の提供するWAN(Wide Area Network、広域情報通信網)、いわゆるインターネットを例示することができる。
【0019】
アドレス変換装置230は、IPアドレスを別のIPアドレスに変換するNAT(Network Address Translation)機能を備えた装置である。本実施の形態の場合、アドレス変換装置230は、いわゆるルーターである。
【0020】
電子ファイル管理装置110は、電子ファイル300を保存できる記憶装置である第一記憶装置111と、プログラムを実行することができるプロセッサである第一プロセッサ112と、を備えている。電子ファイル管理装置110は、ネットワークを介してサーバ120と通信し、サーバ120に管理される記憶装置である第二記憶装置150に対し電子ファイル300を保存し、取り出すことができる装置である。具体的な電子ファイル管理装置110としては、特に限定されるものではなく、例えばデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータなどを挙示することができる。本実施の形態の場合、電子ファイル管理装置110は、第一記憶装置111、第二記憶装置150などから取得した電子ファイル管理プログラムをインストールすることにより、電子ファイル管理装置110において実行されているOS(Operation System)に基づき表示されるコンテキストメニューの中に電子ファイル管理プログラム独自の項目を表示させ得る状態になる。
【0021】
電子ファイル管理装置110は、インストールされた電子ファイル管理プログラムを第一プロセッサ112に実行させることにより実現される処理部として、ファイル特定部113と、判定部114と、画面表示部115と、を備えている。
【0022】
図3は、電子ファイル管理装置110の表示装置101に表示される内容を示す図である。ファイル特定部113は、使用者の電子ファイル管理装置110に対する操作に基づき所定の電子ファイル300を特定する。具体的な電子ファイル300の特定方法は、限定されるものではない。本実施の形態の場合、図3に示すように、電子ファイル管理装置110の使用者が、ファイル名301が表示されている行の一つにマウスのカーソル330を合わせ、マウスの右ボタンをクリックした場合、コンテキストメニュー320が表示される。使用者は、コンテキストメニュー320内に示された「関連情報登録」と示された機能情報303にカーソル330を合わせ、左クリックする。ファイル特定部113は、以上の使用者の操作に基づき電子ファイル300の一つであるAAA.pdfを特定する。
【0023】
判定部114は、ファイル特定部113により特定された電子ファイル300が有する属性情報に基づき、電子ファイル300が少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定する。属性情報とは、電子ファイル300の内容である本体データに付帯する情報であって、例えば、ファイル名301、拡張子302、ファイルサイズ、メタデータ、電子ファイル300が格納されているアドレス、電子ファイル300が格納されているフォルダ名、電子ファイル300のファイルパスなどである。
【0024】
図4は、第一種類、第二種類を定義する分類情報を示す図である。第一種類、および第二種類は、予め分類情報として定義される情報である。分類情報は、特定された電子ファイル300の属性情報が第一種類に属するか、第二種類に属するかを示す情報を備えている。図4に示される分類情報は、属性情報の一つである拡張子302の種類を第一種類、第二種類に分類している。拡張子302などの属性情報が第一種類に属するか、第二種類に属するかは任意に定めてもよい。また、例えば第一種類には、電子ファイル管理装置110に他のアプリケーションをインストールすることなく表示可能な電子ファイル300の拡張子302を分類し、第二種類には、他のアプリケーションをインストールしなければ表示できない電子ファイル300の拡張子302を分類しても構わない。
【0025】
本実施の形態の場合、判定部114は、分類情報を取得し、取得した分類情報に基づきファイル特定部113が特定した電子ファイル300が第一種類か第二種類かを判定している。なお、分類情報に特定された電子ファイル300の属性情報が存在しない場合、判定部114は、表示不可を示す情報を出力しても構わない。
【0026】
画面表示部115は、特定された電子ファイル300が第一種類に属すると判定部114が判定した場合、図5に示すような電子ファイル300の内容を示す内容画面341、および電子ファイル300に関連する関連情報を受け付け可能な受付画面342を1つのウインドウとして表示装置101に表示させる。また、画面表示部115は、特定された電子ファイル300が第二種類に属すると判定部114が判定した場合、内容画面341、および受付画面342を図6に示すような並べて配置される異なるウインドウとして表示装置101に表示させる。
【0027】
内容画面341とは、ファイル特定部113が特定した電子ファイル300の本体データの少なくとも一部を使用者に看取できるように可視化して表示装置101に表示された画面である。受付画面342とは、特定された電子ファイル300に関連する関連情報を使用者の入力に基づき受け付けるための画面である。本実施の形態の場合、受付画面342に基づき受け付けられた関連情報は、同一ウインドウに表示される内容画面341、または並べて表示される内容画面341に対応する電子ファイル300と紐付けられてデータベースなどの他の電子ファイルとして第二記憶装置150、第一記憶装置111などの記憶装置に保存される。
【0028】
内容画面341と受付画面342とが1つのウインドウとして表示されるとは、例えば、OSなどにより1つのウインドウとして特定されたウインドウに内容画面341と受付画面342とが含まれている状態を意味している。本実施の形態の場合、1つのウインドウとして表示された内容画面341と受付画面342とは、表示装置101の画面において個別に移動させることができない。また、内容画面341と受付画面342とは、使用者の一度の操作で、画面の最小化、最大化、および大きさの変更の少なくとも一つができる状態である。
【0029】
内容画面341と受付画面342とが並べて表示されるとは、例えば、内容画面341と受付画面342とがOSなどにより別々のウインドウとして特定されるが、使用者は、内容画面341と受付画面342とを一体に看取できる状態を意味している。本実施の形態の場合、表示装置101の画面において内容画面341と受付画面342とを個別に移動させることができる。また、内容画面341と受付画面342とを使用者の操作により、画面の最小化、最大化、および大きさの変更の少なくとも一つを個別にすることができる。なお、並べて表示とは、表示装置101の画面において、内容画面341と受付画面342とが上下に並んでもよく、左右に並んでも構わない。また、内容画面341の一部と受付画面342の一部とが重なって表示される場合も並べて表示に含まれる。また、並べて表示した内容画面341と受付画面342とを連動させて一体に移動させてもよく、内容画面341と受付画面342とを連動させて画面の最小化、最大化、大きさの変更を一度に実行させてもかまわない。
【0030】
関連情報とは、電子ファイル300に関連する情報であり、例えば、取引先名、取引年月日、取引金額など電子ファイル300の内容の一部を含んでも良く、取引先担当者、取引先電話番号、取引先メールアドレス、メモなど電子ファイル300の内容に含まれていない情報を含んでも良い。
【0031】
サーバ120は、第二プロセッサ122を備え、電子ファイル管理装置110との間でネットワークを介して電子ファイル300を送受信することができる装置である。具体的なサーバ120は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、サーバ120として、第二記憶装置150を備えたNAS(Network Attached Storage)を挙示している。なお、サーバ120は、例えばデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータなどでもかまわない。
【0032】
サーバ120は、第二プロセッサ122にプログラムを実行させることにより実現される処理部として情報登録部123を備えている。情報登録部123は、受付画面342に基づき入力された関連情報を内容画面341に対応する電子ファイル300と関連付けて第二記憶装置150に登録する。関連情報は、例えば既存データベースのレコードとして登録されてもよく、独立した電子ファイルとして登録されても構わない。
【0033】
第一記憶装置111、第二記憶装置150などの記憶装置は、電子ファイル300を長期的に保存し、保存しているデータを出力することができる装置であり、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などを例示することができる。
【0034】
次に、電子ファイル管理システム100の動作について説明する。図7は、電子ファイル管理システム100の動作を示すフローチャートである。使用者が電子ファイル管理装置110においてファイルビューア310を起動し(S101)、図3に示すように所望の電子ファイル300を表示させる。なお、表示させる電子ファイル300は、第一記憶装置111に保存されている電子ファイル300でもよく、第二記憶装置150に保存されている電子ファイル300でも構わない。
【0035】
使用者は、電子ファイル管理装置110において所望の電子ファイル300を右クリックしてコンテキストメニュー320を表示させ、コンテキストメニュー320内の関連情報登録を左クリックで選択する(S102)。ファイル特定部113は、選択された電子ファイル300に関する情報を取得し、選択された電子ファイル300を特定する(S103)。
【0036】
判定部114は、事前に取得した分類情報に基づき特定された電子ファイル300が第一種類に該当するか、第二種類に該当するかを判定する(S104)。
【0037】
特定された電子ファイル300が第一種類の場合、画面表示部115は、図5に示すように、内容画面341、および受付画面342を同一ウインドウ内に表示させる(S105)。一方、特定された電子ファイル300が第二種類の場合、画面表示部115は、図6に示すように内容画面341、および受付画面342を並べて表示させる(S106)。
【0038】
本実施の形態の場合、画面表示部115は、電子ファイル300が第二種類の場合、別ウインドウとしてそれぞれ表示される内容画面341、および受付画面342の縦方向の長さを一致させた状態で並べて表示装置101に表示させている。さらに、内容画面341、および受付画面342の上端の位置が一致する様にそれぞれのY軸の位置座標を調整している。これにより、並べて表示させた内容画面341、および受付画面342を使用者が一体的に看取することができる。また、内容画面341、および受付画面342が表示装置101の画面上にて同時に開いたと使用者が看取できるように内容画面341、および受付画面342を表示装置101に表示させている。具体的には、電子ファイル管理プログラムにおいて、内容画面341を表示させる命令と受付画面342を表示させる命令とをできる限り近接して配置することにより、ほぼ同時に内容画面341、および受付画面342を表示させている。
【0039】
次に、使用者は、受付画面342に基づき内容画面341に表示された電子ファイル300の内容を参照しながら関連情報を入力する。関連情報の入力が終了し、使用者が受付画面342内の保存ボタンを左クリックすると、本実施の形態の場合、図8に示すような終了の可否を問いあわせるウインドウが表示される(S108)。使用者が「はい」のボタンをクリックすると、画面表示部115は、電子ファイル管理プログラムを終了させる(S109)。つまり受付画面342を閉じる指示を受け付けると、表示装置101における受付画面342、および内容画面341の表示を終了させる(S109)。以上により、電子ファイル管理プログラムが終了する。特定された電子ファイル300が第二種類の場合、電子ファイル管理プログラム、および電子ファイル300を表示させていたプログラムが終了する。
【0040】
以上の実施の形態に係る電子ファイル管理システム100によれば、電子ファイル300の種類によらず内容画面341、および受付画面342と、を表示装置101に表示させ、使用者に電子ファイル300の内容を確認しながら関連情報を入力する環境を使用者に意識させることなく提供することが可能となる。
【0041】
また、内容画面341、および受付画面342がほぼ同時に画面から消え、これらを表示させる電子ファイル管理プログラム、および他のプログラムが終了することで、使用者の手間を省くことが可能となる。
【0042】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
【0043】
例えば、ファイル特定部113は、図9に示すように、予め電子ファイル管理プログラムに関連付けたショートカットアイコン311に使用者がドラック・アンド・ドロップした電子ファイル300を特定しても構わない。
【0044】
また、図10に示すように、電子ファイル管理装置110が第二表示装置102を備えている場合、画面表示部115は、内容画面341を表示装置101に表示させ、受付画面342を第二表示装置102に並べて表示させても構わない。
【0045】
また、画面表示部115は、内容画面341、および受付画面342を左右に並べて表示させる場合、内容画面341と受付画面342との上端、および下端の少なくとも一方のY座標を一致させて表示装置101に表示させ、内容画面341と受付画面342とを上下に並べて表示させる場合、内容画面341と受付画面342との左端、および右端の少なくとも一方のX座標を一致させて表示装置101に表示させてもかまわない。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、電子ファイル管理装置によって表示可能な電子ファイルと関連情報との管理、例えば電子帳簿保存法により電磁的記録(電子データ)による保存が認められている国税関係帳簿や国税関係書類(決算関係書類・取引関係書類)などに関する電子ファイルと関連情報との管理に利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
100 電子ファイル管理システム
101 表示装置
110 電子ファイル管理装置
111 第一記憶装置
112 第一プロセッサ
113 ファイル特定部
114 判定部
115 画面表示部
120 サーバ
122 第二プロセッサ
123 情報登録部
150 第二記憶装置
210 第一ネットワーク
220 第二ネットワーク
230 アドレス変換装置
300 電子ファイル
301 ファイル名
302 拡張子
303 機能情報
310 ファイルビューア
320 コンテキストメニュー
330 カーソル
341 内容画面
342 受付画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備える電子ファイル管理装置であって、前記プロセッサにプログラムを実行させることにより実現される処理部として、
電子ファイルを特定するファイル特定部と、
特定された電子ファイルが有する属性情報に基づき、前記電子ファイルが少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定する判定部と
記電子ファイルが第一種類に属する場合、前記電子ファイルの内容を示す内容画面、および前記電子ファイルに関連する関連情報を受け付け可能な受付画面を1つのウインドウとして表示装置に表示させ、前記電子ファイルが第二種類に属する場合、前記内容画面、および前記受付画面を並べて配置される異なるウインドウとして前記表示装置に表示させる画面表示部と、
を備える電子ファイル管理装置。
【請求項2】
前記属性情報は、ファイル名、拡張子、電子ファイルが格納されているアドレス、電子ファイルが格納されているフォルダ名、電子ファイルのファイルパス、ファイルサイズ、およびメタデータの少なくとも一つであり、
前記判定部は、
特定された電子ファイルの前記属性情報が第一種類に属するか、第二種類に属するかを示す分類情報を取得し、前記分類情報に基づき判定する
請求項1に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項3】
前記画面表示部は、
前記内容画面と前記受付画面とを左右に並べて表示させる場合、前記内容画面と前記受付画面との上端、および下端の少なくとも一方のY座標を一致させて前記表示装置に表示させ、前記内容画面と前記受付画面とを上下に並べて表示させる場合、前記内容画面と前記受付画面との左端、および右端の少なくとも一方のX座標を一致させて前記表示装置に表示させる
請求項1または2に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項4】
前記画面表示部は、
前記内容画面、および前記受付画面が同時に開いたと看取できるように前記内容画面、および前記受付画面を前記表示装置に表示させる
請求項1または2に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項5】
前記画面表示部は、
前記内容画面を前記表示装置の1つである第一表示装置に表示させ、前記受付画面を前記表示装置の他の1つである第二表示装置に表示させる
請求項1または2に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項6】
前記画面表示部は、
前記受付画面を閉じる指示を受け付けると、前記表示装置における前記受付画面、および前記内容画面の表示を終了する
請求項1または2に記載の電子ファイル管理装置。
【請求項7】
プロセッサを備える電子ファイル管理装置と、プロセッサを備えるサーバと、記憶装置と、を備える電子ファイル管理システムであって、いずれかの前記プロセッサにプログラムを実行させることにより実現される処理部として、
電子ファイルを特定するファイル特定部と、
特定された電子ファイルが有する属性情報に基づき、前記電子ファイルが少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定する判定部と、
前記電子ファイルが第一種類に属する場合、前記電子ファイルの内容を示す内容画面、および前記電子ファイルに関連する関連情報を受け付け可能な受付画面を1つのウインドウとして表示装置に表示させ、前記電子ファイルが第二種類に属する場合、前記内容画面、および前記受付画面を並べて配置される異なるウインドウとして前記表示装置に表示させる画面表示部と、
前記受付画面に基づき入力された関連情報を前記内容画面に対応する電子ファイルと関連付けて前記記憶装置に登録する情報登録部と、
を備える電子ファイル管理システム。
【請求項8】
プロセッサに実行されることにより文書の管理を実現する電子ファイル管理プログラムであって、
所定の電子ファイルをファイル特定部が特定し、
特定された電子ファイルが有する属性情報に基づき、前記電子ファイルが少なくとも第一種類に属するか、第二種類に属するかを判定部が判定し、
前記電子ファイルが第一種類に属する場合、前記電子ファイルの内容を示す内容画面、および前記電子ファイルに関連する関連情報を受け付け可能な受付画面を1つのウインドウとして表示装置に画面表示部が表示し、前記電子ファイルが第二種類に属する場合、前記内容画面、および前記受付画面を並べて配置される異なるウインドウとして前記表示装置に前記画面表示部が表示する
電子ファイル管理プログラム。