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特開2024-103035業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103035
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20240725BHJP
【FI】
G06Q40/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007164
(22)【出願日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】倉田 将行
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB63
5L055BB63
(57)【要約】
【課題】費用に対応する正しい勘定科目の入力を支援する。
【解決手段】売上が発生する直接プロジェクト又は売上が発生しない間接作業の間接プロジェクトを示す、プロジェクト情報毎のプロジェクト区分情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、使用した費用が直接原価である場合における使用目的毎の勘定科目、及び、使用した費用が間接原価である場合における使用目的毎、かつ、各ユーザのユーザ識別情報にそれぞれ関連付けされた、各ユーザの職種で発生する費用の種類を示す費用属性毎の勘定科目、が記憶された記憶部を、検出部が操作者の入力に応じて参照し、記憶部に記憶されている直接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報に対応する勘定科目を検出し、又は、記憶部に記憶されている間接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報及び費用属性に対応する勘定科目を検出する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者により入力された、費用を使用したプロジェクトを示すプロジェクト情報、ユーザ識別情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、及び、使用金額情報を取得する取得部と、
少なくとも、
売上が発生する直接プロジェクト又は売上が発生しない間接作業の間接プロジェクトを示す、前記プロジェクト情報毎のプロジェクト区分情報、
費用の使用目的を示す使用目的情報、
使用した費用が直接原価である場合における前記使用目的毎の勘定科目、及び、
使用した費用が間接原価である場合における前記使用目的毎、かつ、各ユーザのユーザ識別情報にそれぞれ関連付けされた、各ユーザの職種で発生する費用の種類を示す費用属性毎の勘定科目、
が記憶された記憶部を、前記取得部で取得された全部又は一部の前記情報に基づいて参照し、前記操作者により入力されたプロジェクト情報に対応するプロジェクト区分及び費用の使用目的に対応する勘定科目を検出する検出部と、
検出された前記勘定科目、前記プロジェクト情報、及び、前記使用金額情報を含む原価計算データを生成するデータ生成部と、を備え、
前記検出部は、
前記取得部で取得された前記プロジェクト情報が直接プロジェクトの前記プロジェクト区分である場合、前記記憶部に記憶されている直接原価の使用目的毎の前記勘定科目のうち、前記操作者により入力された前記使用目的情報に対応する勘定科目を検出し、
前記取得部で取得された前記プロジェクト情報が間接プロジェクトの前記プロジェクト区分である場合、前記記憶部に記憶されている間接原価の使用目的毎の前記勘定科目のうち、前記操作者により入力された前記使用目的情報及び前記費用属性に対応する勘定科目を検出すること、
を特徴とする業務支援装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記取得部で前記プロジェクト情報が取得されない場合、前記記憶部に記憶されている間接原価の使用目的毎の前記勘定科目のうち、前記使用目的情報及び前記費用属性に対応する勘定科目を検出すること、
を特徴とする請求項1に記載の業務支援装置。
【請求項3】
前記間接原価の使用目的毎の前記勘定科目は、間接原価の使用目的毎の勘定科目、販売費の使用目的毎の勘定科目、及び、一般管理費の使用目的毎の勘定科目を含むこと、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の業務支援装置。
【請求項4】
取得部が、操作者により入力された、費用を使用したプロジェクトを示すプロジェクト情報、ユーザ識別情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、及び、使用金額情報を取得する取得ステップと、
少なくとも、
売上が発生する直接プロジェクト又は売上が発生しない間接作業の間接プロジェクトを示す、前記プロジェクト情報毎のプロジェクト区分情報、
費用の使用目的を示す使用目的情報、
使用した費用が直接原価である場合における前記使用目的毎の勘定科目、及び、
使用した費用が間接原価である場合における前記使用目的毎、かつ、各ユーザのユーザ識別情報にそれぞれ関連付けされた、各ユーザの職種で発生する費用の種類を示す費用属性毎の勘定科目、
が記憶された記憶部を、検出部が、前記取得部で取得された全部又は一部の前記情報に基づいて参照し、前記操作者により入力されたプロジェクト情報に対応するプロジェクト区分及び費用の使用目的に対応する勘定科目を検出する検出ステップと、
データ生成部が、検出された前記勘定科目、前記プロジェクト情報、及び、前記使用金額情報を含む原価計算データを生成するデータ生成ステップと、を備え、
前記検出ステップでは、前記検出部が、
前記取得ステップで取得された前記プロジェクト情報が直接プロジェクトの前記プロジェクト区分である場合、前記記憶部に記憶されている直接原価の使用目的毎の前記勘定科目のうち、前記操作者により入力された前記使用目的情報に対応する勘定科目を検出し、
前記取得ステップで取得された前記プロジェクト情報が間接プロジェクトの前記プロジェクト区分である場合、前記記憶部に記憶されている間接原価の使用目的毎の前記勘定科目のうち、前記操作者により入力された前記使用目的情報及び前記費用属性に対応する勘定科目を検出すること、
を特徴とする業務支援方法。
【請求項5】
コンピュータを、
操作者により入力された、費用を使用したプロジェクトを示すプロジェクト情報、ユーザ識別情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、及び、使用金額情報を取得する取得部と、
少なくとも、
売上が発生する直接プロジェクト又は売上が発生しない間接作業の間接プロジェクトを示す、前記プロジェクト情報毎のプロジェクト区分情報、
費用の使用目的を示す使用目的情報、
使用した費用が直接原価である場合における前記使用目的毎の勘定科目、及び、
使用した費用が間接原価である場合における前記使用目的毎、かつ、各ユーザのユーザ識別情報にそれぞれ関連付けされた、各ユーザの職種で発生する費用の種類を示す費用属性毎の勘定科目、
が記憶された記憶部を、前記取得部で取得された全部又は一部の前記情報に基づいて参照し、前記操作者により入力されたプロジェクト情報に対応するプロジェクト区分及び費用の使用目的に対応する勘定科目を検出する検出部と、
検出された前記勘定科目、前記プロジェクト情報、及び、前記使用金額情報を含む原価計算データを生成するデータ生成部として機能させ、
前記コンピュータを前記検出部として機能させる際に、
前記コンピュータを前記取得部として機能させることで取得された前記プロジェクト情報が直接プロジェクトの前記プロジェクト区分である場合、前記記憶部に記憶されている直接原価の使用目的毎の前記勘定科目のうち、前記操作者により入力された前記使用目的情報に対応する勘定科目を検出し、
前記コンピュータを前記取得部として機能させることで取得された前記プロジェクト情報が間接プロジェクトの前記プロジェクト区分である場合、前記記憶部に記憶されている間接原価の使用目的毎の前記勘定科目のうち、前記操作者により入力された前記使用目的情報及び前記費用属性に対応する勘定科目を検出すること、
を特徴とする業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2022-135330号公報)には、収支に関する会計データの生成の支援を可能としたデータ生成装置が開示されている。このデータ生成装置は、収支に関するタスクを示すタスク内容と、収支種別と、当該タスク内容の発生時期と、を少なくとも含む収支データの入力を受け付ける収支データ入力受付手段を備える。仕訳手段は、収支データ入力受付手段により入力を受け付けたタスク内容に基づいて収支データに対する仕訳処理を実行する。データ生成手段は、仕訳手段の仕訳結果に応じて会計データを生成する。出力手段は、生成された会計データを出力する。これにより、収支に関する会計データの生成を支援できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-135330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、経理担当者は、現場の担当者から申請される、外注先に対する発注、仕入、業者払の申請、個人が立て替えた旅費交通費等の精算申請等に基づいて、会計業務を行う。正しい会計業務を行うためには、現場の担当者が、正しい勘定科目を選択して申請を行い、また、経理担当者は、誤った勘定科目が選択されている場合は、正しい勘定科目に修正して会計業務を行う必要がある。このため、費用に対する正しい勘定科目を自動的に選択して、現場の担当者による申請業務、及び、経理担当者による会計業務等を支援可能な業務支援装置の開発が求められている。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、費用に対応する正しい勘定科目を自動的に選択可能として、現場の担当者による申請業務、及び、経理担当者による会計業務等を支援可能とした業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援装置は、操作者により入力された、費用を使用したプロジェクトを示すプロジェクト情報、ユーザ識別情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、及び、使用金額情報を取得する取得部と、少なくとも、売上が発生する直接プロジェクト又は売上が発生しない間接作業の間接プロジェクトを示す、プロジェクト情報毎のプロジェクト区分情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、使用した費用が直接原価である場合における使用目的毎の勘定科目、及び、使用した費用が間接原価である場合における使用目的毎、かつ、各ユーザのユーザ識別情報にそれぞれ関連付けされた、各ユーザの職種で発生する費用の種類を示す費用属性毎の勘定科目、が記憶された記憶部を、取得部で取得された全部又は一部の情報に基づいて参照し、操作者により入力されたプロジェクト情報に対応するプロジェクト区分及び費用の使用目的に対応する勘定科目を検出する検出部と、検出された勘定科目、プロジェクト情報、及び、使用金額情報を含む原価計算データを生成するデータ生成部と、を備え、検出部は、取得部で取得されたプロジェクト情報が直接プロジェクトのプロジェクト区分である場合、記憶部に記憶されている直接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報に対応する勘定科目を検出し、取得部で取得されたプロジェクト情報が間接プロジェクトのプロジェクト区分である場合、記憶部に記憶されている間接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報及び費用属性に対応する勘定科目を検出する。
【0007】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援方法は、取得部が、操作者により入力された、費用を使用したプロジェクトを示すプロジェクト情報、ユーザ識別情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、及び、使用金額情報を取得する取得ステップと、少なくとも、売上が発生する直接プロジェクト又は売上が発生しない間接作業の間接プロジェクトを示す、プロジェクト情報毎のプロジェクト区分情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、使用した費用が直接原価である場合における使用目的毎の勘定科目、及び、使用した費用が間接原価である場合における使用目的毎、かつ、各ユーザのユーザ識別情報にそれぞれ関連付けされた、各ユーザの職種で発生する費用の種類を示す費用属性毎の勘定科目、が記憶された記憶部を、検出部が、取得部で取得された全部又は一部の情報に基づいて参照し、操作者により入力されたプロジェクト情報に対応するプロジェクト区分及び費用の使用目的に対応する勘定科目を検出する検出ステップと、データ生成部が、検出された勘定科目、プロジェクト情報、及び、使用金額情報を含む原価計算データを生成するデータ生成ステップと、を備え、検出ステップでは、検出部が、取得ステップで取得されたプロジェクト情報が直接プロジェクトのプロジェクト区分である場合、記憶部に記憶されている直接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報に対応する勘定科目を検出し、取得ステップで取得されたプロジェクト情報が間接プロジェクトのプロジェクト区分である場合、記憶部に記憶されている間接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報及び費用属性に対応する勘定科目を検出する。
【0008】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援プログラムは、コンピュータを、操作者により入力された、費用を使用したプロジェクトを示すプロジェクト情報、ユーザ識別情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、及び、使用金額情報を取得する取得部と、少なくとも、売上が発生する直接プロジェクト又は売上が発生しない間接作業の間接プロジェクトを示す、プロジェクト情報毎のプロジェクト区分情報、費用の使用目的を示す使用目的情報、使用した費用が直接原価である場合における使用目的毎の勘定科目、及び、使用した費用が間接原価である場合における使用目的毎、かつ、各ユーザのユーザ識別情報にそれぞれ関連付けされた、各ユーザの職種で発生する費用の種類を示す費用属性毎の勘定科目、が記憶された記憶部を、取得部で取得された全部又は一部の情報に基づいて参照し、操作者により入力されたプロジェクト情報に対応するプロジェクト区分及び費用の使用目的に対応する勘定科目を検出する検出部と、検出された勘定科目、プロジェクト情報、及び、使用金額情報を含む原価計算データを生成するデータ生成部として機能させ、コンピュータを検出部として機能させる際に、コンピュータを取得部として機能させることで取得されたプロジェクト情報が直接プロジェクトのプロジェクト区分である場合、記憶部に記憶されている直接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報に対応する勘定科目を検出し、コンピュータを取得部として機能させることで取得されたプロジェクト情報が間接プロジェクトのプロジェクト区分である場合、記憶部に記憶されている間接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報及び費用属性に対応する勘定科目を検出する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、費用に対応する正しい勘定科目を自動的に選択できる。このため、現場の担当者による申請業務、及び、経理担当者による会計業務等を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態の業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2図2は、プロジェクトの種類、及び、プロジェクトとジョブの関係を説明するための図である。
図3図3は、使用目的マスタの一例を示す図である。
図4図4は、費用属性区分マスタの一例を示す図である。
図5図5は、社員マスタの一例を示す図である。
図6図6は、直接ジョブテーブルの一例を示す図である。
図7図7は、間接ジョブテーブルの一例を示す図である。
図8図8は、仕入担当者の社員コードを選択することで、社員名及び費用属性区分が表示された仕入入力画面の一例を示す図である。
図9図9は、仕入入力画面に対するプロジェクト番号、費用の使用目的及び金額の入力例を示す図である。
図10図10は、仕入データの一例を示す図である。
図11図11は、仕入入力画面を介して入力された情報に基づいて自動的に選択された勘定科目が付加されて生成される原価計算データを示す図である。
図12図12は、仕入入力画面を介して入力された情報に基づいて自動的に選択された勘定科目に基づいて生成された仕訳データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を適用した実施の形態となる業務支援装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
(ハードウェア構成)
図1に示すように、実施の形態の業務支援装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部、印刷装置、又は、スピーカ装置等が相当する。入力装置6としては、キーボード装置、マウス装置及びマイクロホン装置等の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置等を用いることができる。通信インターフェース部4は、例えばインターネット等の広域網又はLAN(Local Area Network)等のプライベート網等のネットワークに接続される。
【0013】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、費用に対応する勘定科目の入力支援を行う業務支援プログラムが記憶されている。また、この記憶部2には、後述する使用目的マスタ12、費用属性区分マスタ13、社員マスタ14、直接ジョブテーブル15及び間接ジョブテーブル16が記憶されている。
【0014】
使用目的マスタ12には、使用目的コード、使用目的名、直接原価総勘定科目コード、間接原価総勘定科目コード、販売費総勘定科目コード及び一般管理費総勘定科目コード等が関連付けされて記憶されている。
【0015】
使用目的コードは、費用の使用目的毎に付されて固有の識別コードである。使用目的名は、例えば「外注加工費」、「旅費交通費」等の費用の使用目的名である。
【0016】
ここで、図2を用いてプロジェクトの種類、及び、プロジェクトとジョブの関係を説明する。プロジェクトの管理を行う場合、案件(プロジェクト)を階層の上から順に、「プロジェクト」、「契約明細」、「ジョブ」の3つの階層で管理する。
【0017】
このうち、「プロジェクト」は、一つ又は複数の契約で構成される概念である。この「プロジェクト」に基づいて全体の収支が管理される。「プロジェクト」には、売上又は売上原価の計上が見込まれる「直接プロジェクト」、及び、売上の計上が見込まれない間接作業の「間接プロジェクト」の2種類が存在する。
【0018】
「契約明細」は、直接プロジェクトであれば工程毎の契約内容を保持し、契約明細に関連する各ジョブの収支を管理する。間接プロジェクトであれば、2階層目に相当する。
【0019】
「ジョブ」に対しては、費用の関連付けが行われる。「ジョブ」に基づいて、具体的な作業が管理される。間接プロジェクトの場合、管理する費用の種別として「原価」、「販売費」、「一般管理費」の計3つの種別で管理する。
【0020】
このようなプロジェクトの種類、及び、プロジェクトとジョブの関係を踏まえ、図3の使用目的マスタ12の説明に戻ると、直接原価総勘定科目コードとしては、操作者により指定されたジョブが直接プロジェクトである場合における、使用目的毎の直接原価に対応する勘定科目の識別コードが記憶されている。
【0021】
また、間接原価総勘定科目コードとしては、費用の使用目的毎に間接原価の勘定科目の識別コードが記憶されている。後述するが、操作者により指定されたプロジェクトのジョブが間接プロジェクトのジョブである場合は、この間接原価総勘定科目コードのうち、費用の使用目的対応する間接原価総勘定科目コードが検出され設定される。また、詳しくは後述するが、操作者によりプロジェクトのジョブが指定されていない場合は、その操作者の費用属性区分が検出される。そして、その操作者の費用属性区分が「1:原価」の場合に、使用目的に対応する間接原価総勘定科目コードが検出され設定される。
【0022】
また、販売費総勘定科目コードとしては、費用の使用目的毎に販売費の勘定科目の識別コードが記憶されている。後述するが、操作者により指定されたプロジェクトのジョブが間接プロジェクトの販売費のジョブである場合は、この販売費総勘定科目コードのうち、費用の使用目的対応する販売費総勘定科目コードが検出され設定される。また、操作者によりプロジェクトのジョブが指定されない場合は、その操作者の費用属性区分が「2:販売費」の場合に、使用目的に対応する販売費総勘定科目コードが検出され設定される。
【0023】
また、一般管理費総勘定科目コードとしては、費用の使用目的毎に一般管理費の勘定科目の識別コードが記憶されている。後述するが、操作者により指定されたプロジェクトのジョブが間接プロジェクトの一般管理費のジョブである場合は、この一般管理費総勘定科目コードのうち、費用の使用目的対応する一般管理費総勘定科目コードが検出され設定される。また、操作者によりプロジェクトのジョブが指定されない場合は、その操作者の費用属性区分が「3:一般管理費」の場合に、使用目的に対応する販売費総勘定科目コードが検出され設定される。
【0024】
次に、図4は、各操作者に対して設定される費用属性区分が記憶された費用属性区分マスタ13の一例を示す図である。この図4に示すように、費用属性区分としては、「1:原価」、「2:販売費」、「3:一般管理費」が存在する。このような費用属性区分が、図5に示す社員マスタ14により、各社員(各操作者)に対して設定されている。この図5の例は、社員コードが「1000000001」の「社員A」に対しては、「1:原価」の費用属性区分が設定され、社員コードが「1000000002」の「社員B」に対しては、「2:販売費」の費用属性区分が設定され、社員コードが「1000000003」の「社員C」に対しては、「3:一般管理費」の費用属性区分が設定された例である。
【0025】
次に、直接ジョブテーブル15(直接ジョブ記憶領域)には、図6に例示するように直接プロジェクトのプロジェクト番号、契約明細番号、ジョブ番号、プロジェクト区分、及び、費用種別を含む直接ジョブデータが記憶される。この図6の例は、「PJ560001」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号及び「1」のジョブ番号に対して、「0:直接プロジェクト」及び「1:原価ジョブ」が関連付けされた直接ジョブデータの例である。また、図6の例は、「PJ560002」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号及び「1」のジョブ番号に対して、「0:直接プロジェクト」及び「1:原価ジョブ」が関連付けされた直接ジョブデータの例である。
【0026】
次に、間接ジョブテーブル16(間接ジョブ記憶領域)には、図7に例示するように、間接プロジェクトのプロジェクト番号、契約明細番号、ジョブ番号、プロジェクト区分、及び、費用種別を含む直接ジョブデータが記憶される。この図7の例は、「KANSETU056」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号及び「1」のジョブ番号に対して、「1:間接プロジェクト」及び「1:原価ジョブ」が関連付けされた間接ジョブデータの例である。また、図6の例は、「KANSETU056」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号及び「2」のジョブ番号に対して、「1:間接プロジェクト」及び「2:販売費ジョブ」が関連付けされた間接ジョブデータの例である。また、図6の例は、「KANSETU056」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号及び「3」のジョブ番号に対して、「1:間接プロジェクト」及び「3:一般管理費ジョブ」が関連付けされた間接ジョブデータの例である。
【0027】
(業務支援装置の機能構成)
次に、制御部3は、記憶部2に記憶されている業務支援プログラムを実行することで、図1に示すように、取得部21、検出部22、データ生成部23、表示制御部24、出力制御部25及び記憶制御部26として機能する。
【0028】
取得部21は、操作者により入力された、費用を使用したプロジェクトを示すプロジェクト情報(プロジェクト番号、契約明細番号及びジョブ番号)、ユーザ識別情報(社員コード)、費用の使用目的を示す使用目的情報(使用目的コード)、及び、使用金額情報を取得する。
【0029】
記憶部2(図6の直接ジョブテーブル15及び図7の間接ジョブテーブル16)には、売上が発生する直接プロジェクト又は売上が発生しない間接作業の間接プロジェクトを示す、プロジェクト情報(プロジェクト番号)毎のプロジェクト区分情報(図6及び図7のプロジェクト区分を参照)が記憶されている。
【0030】
また、記憶部2(図3の使用目的マスタ12、図4の費用属性区分マスタ13、図5の社員マスタ14)には、費用の使用目的を示す使用目的情報、使用した費用が直接原価である場合における使用目的毎の勘定科目、及び、使用した費用が間接原価である場合における使用目的毎、かつ、各ユーザ(各操作者)のユーザ識別情報(社員コード)にそれぞれ関連付けされた、各ユーザの職種で発生する費用の種類を示す費用属性毎の勘定科目が記憶されている。
【0031】
検出部22は、取得部21で取得された全部又は一部の情報に基づいて記憶部2の各マスタ12~14参照し、操作者により入力されたプロジェクト情報に対応するプロジェクト区分及び費用の使用目的に対応する勘定科目を検出する。
【0032】
具体的には、検出部22は、取得部21で取得されたプロジェクト情報が直接プロジェクトのプロジェクト区分である場合、記憶部2(使用目的マスタ12)に記憶されている直接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報に対応する勘定科目を検出する。また、検出部22は、取得部21で取得されたプロジェクト情報が間接プロジェクトのプロジェクト区分である場合、記憶部2(使用目的マスタ12)に記憶されている間接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、操作者により入力された使用目的情報及び費用属性(費用属性区分マスタ13及び社員マスタ14)に対応する勘定科目を検出する。
【0033】
また、検出部22は、取得部21でプロジェクト情報が取得されない場合(プロジェクト番号、契約明細番号及びジョブ番号が未入力の場合)、記憶部2(図3の使用目的マスタ12)に記憶されている間接原価の使用目的毎の勘定科目のうち、使用目的情報及びその社員に設定されている費用属性に対応する勘定科目を検出する。
【0034】
データ生成部23は、検出された勘定科目、プロジェクト情報、及び、使用金額情報を含む原価計算データ(図12参照)を生成する。表示制御部24は、後述する仕入入力画面を、出力装置7を介して表示する。出力制御部25は、データ生成部23により生成された原価計算データを、出力装置7を介して出力(表示又は印刷等)、又は、仕訳データを通信インターフェース部4及びネットワーク50を介して会計サーバ装置51の会計システム52に出力する。なお、会計システム52は、図1に点線のブロックで示すように、記憶部2に設けてもよい。
【0035】
(勘定科目の入力支援動作)
次に、このような構成を有する実施の形態の業務支援装置1における勘定科目の入力支援動作を説明する。まず、経理部の業務オペレータ又は管理者等は、図3に示した使用目的マスタ12に対して、直接原価、間接原価、販売費及び一般管理費の使用目的毎に勘定科目に対応する勘定科目コードを設定する。また、経理部の業務オペレータ又は管理者等は、図5に示した社員マスタ14に、各社員の費用属性(原価、販売費、一般管理費)を設定する。これにより、操作者により入力されて費用に対応する勘定科目の自動設定が可能となる。
【0036】
現場の担当者(経理部の業務オペレータ等でもよい)等の操作者は、仕入入力画面の表示を指定する。これにより、表示制御部24は、記憶部2に記憶されている業務支援プログラムに基づいて、図8及び図9に例示する仕入入力画面を表示する。図8及び図9は、仕入入力画面を部分的に示した図であり、このうち、図8は、仕入入力担当者の入力欄を示した図であり、図9は、プロジェクト情報(プロジェクト番号、契約明細番号及びジョブ番号)、使用目的及び費用の金額(仕入実績金額)の入力欄を示した図である。
【0037】
操作者は、発注、仕入、業者払、旅費経費精算等の各申請時に、図8に示す仕入入力担当者の入力欄に対して、社員コードを入力する。図8(a)は、「1000000001」の社員コードが入力された例、図8(b)は、「1000000002」の社員コードが入力された例、図8(c)は、「1000000003」の社員コードが入力された例である。
【0038】
仕入入力画面に対して社員コードが入力されると、制御部3は業務支援プログラムに基づいて取得部21として機能し、操作者により入力された社員コードを取得する。また、制御部3は、業務支援プログラムに基づいて検出部22として機能し、取得された社員コードに基づいて、図5に示す社員マスタ14を参照し、その操作者に対して設定されている費用属性区分を検出する。図8(a)の例の場合、社員コードが「1000000001」であるため、「1(原価)」の費用属性区分が検出され、図8(b)の例の場合、社員コードが「1000000002」であるため、「2(販売費)」の費用属性区分が検出され、図8(c)の例の場合、社員コードが「1000000003」であるため、「3(一般管理費)」の費用属性区分が検出される。
【0039】
次に、操作者は、仕入入力画面の図9に示すプロジェクト情報、使用目的及び費用の金額(仕入実績金額)の入力欄に対して、費用の申請を行うプロジェクトのプロジェクト番号、契約明細番号及びジョブ番号を入力する。また、操作者は、使用した費用の使用目的を示し費用目的コード、及び、使用した費用の金額(仕入実績金額)を入力する。
【0040】
図9(a)の例は、直接プロジェクトのプロジェクト情報の入力例であり、「PJ56001」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号、「1」のジョブ番号が入力された例である。また、図9(a)の例は、費用の使用目的を示す「S6122」の使用目的コードが入力され、「70万円」の仕入実績金額が入力された例である。
【0041】
また、図9(b)の例は、間接プロジェクトのプロジェクト情報の入力例であり、「KANSETU056」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号、「1」のジョブ番号が入力された例である(KANSETU056-1-1)。また、図9(b)の例は、費用の使用目的を示す「S6122」の使用目的コードが入力され、「6万円」の仕入実績金額が入力された例である。
【0042】
また、図9(c)の例は、プロジェクト情報が入力されずに、費用の使用目的を示す「S6122」の使用目的コード、及び、「3万円」の仕入実績金額が入力された例である。
【0043】
取得部21は、入力された社員コード(図8参照)と共に、プロジェクト情報、使用目的コード、及び、仕入実績金額を取得する。データ生成部23は、取得された社員コード、プロジェクト情報、使用目的コード、及び、仕入実績金額に基づいて、図10に例示する仕入データを生成する。この仕入データは、プロジェクト情報(プロジェクトのジョブ)に対する費用の勘定科目の検出に用いられるデータである。この仕入データは、図10に示すように、仕入番号、仕入行番号、仕入担当者コード(社員コード)、プロジェクト番号、契約明細番号、ジョブ番号、使用目的コード、及び、仕入実績金額を含んで構成される。
【0044】
次に、検出部22は、この仕入データに基づいて、プロジェクト情報の有無を判別することで、その仕入データに対するジョブが指定されているか否かを判別する。すなわち、「ジョブが指定されている場合」とは、図9(a)又は図9(b)に示したように、プロジェクト情報が入力されている場合である。これに対して、「ジョブが指定されていない場合」とは、図9(c)に示したように、プロジェクト情報が入力されていない場合である。
【0045】
(ジョブが指定された場合)
ジョブが指定された場合、検出部22は、下記のように、操作者により指定されたジョブの種別及び費用の使用目的に対応する勘定科目(直接原価、間接原価、販売費科目、一般管理費科目)を、使用目的マスタ12から検出する。
【0046】
1.指定されたジョブが直接プロジェクトの場合、直接原価に設定されている使用目的に対応する直接原価総勘定科目コードを使用目的マスタ12から検出する。
2.指定されたジョブが間接プロジェクト(原価ジョブ)の場合、使用目的に対応する間接原価総勘定科目コードを使用目的マスタ12から検出する。
3.指定されたジョブが間接プロジェクト(販売費ジョブ)の場合、使用目的に対応する販売費総勘定科目コードを使用目的マスタ12から検出する。
4.指定されたジョブが間接プロジェクト(一般管理費ジョブ)の場合、使用目的に対応する一般管理費総勘定科目コードを使用目的マスタ12から検出する。
【0047】
(ジョブが指定されない(未入力の)場合)
これに対して、ジョブが指定されない場合、検出部22は、下記のように、操作者の費用属性(原価、販売費、一般管理費)、及び、費用の使用目的に対応する勘定科目(直接原価、間接原価、販売費科目、一般管理費科目)を、使用目的マスタ12から検出する。
【0048】
1.操作者の費用属性区分が「1:原価」の場合(図5参照)、使用目的に対応する間接原価総勘定科目コードを使用目的マスタ12から検出する。
2.操作者の費用属性区分が「2:販売費」の場合、使用目的に対応する販売費総勘定科目コードを使用目的マスタ12から検出する。
3.操作者の費用属性区分が「3:一般管理費」の場合、費用の使用目的に対応する一般管理費総勘定科目コードを使用目的マスタ12から検出する。
【0049】
(勘定科目の具体的な検出例)
すなわち、例えば図9(a)に例示したように、直接プロジェクトのプロジェクト情報として、「PJ56001」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号、「1」のジョブ番号が入力され、費用の使用目的として「S6122」の使用目的コードが入力され、「70万円」の仕入実績金額が入力されたとする。
【0050】
この場合、検出部22は、入力されたプロジェクト情報に基づいて、図6に示す直接ジョブテーブル15を参照し、「PJ56001」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号、及び、「1」のジョブ番号に対応する「0(直接プロジェクト)」のプロジェクト区分、及び、「1(原価ジョブ)」の費用種別を検出する(PJ56001-1-1のプロジェクト区分及び費用種別を検出する)。
【0051】
また、PJ56001-1-1のプロジェクト区分は「0(直接プロジェクト)」で、費用種別「1(原価ジョブ)」であるため、検出部22は、入力された「S6122」の使用目的コードに基づいて、図3に示す直接原価総勘定科目コードを参照し、「S6122」の使用目的コードに対応する「A6122」の勘定科目コードを検出する。
【0052】
図9(b)の例は、間接プロジェクトのプロジェクト情報が入力された例であり、「KANSETU056」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号、「1」のジョブ番号が入力された例である(KANSETU056-1-1)。また、図9(b)の例は、費用の使用目的を示す「S6122」の使用目的コードが入力され、「6万円」の仕入実績金額が入力された例である。
【0053】
この場合、検出部22は、入力されたプロジェクト情報に基づいて、図7に示す間接ジョブテーブル16を参照し、「KANSETU056」のプロジェクト番号、「1」の契約明細番号、及び、「1」のジョブ番号に対応する「1(間接プロジェクト)」のプロジェクト区分、及び、「1(原価ジョブ)」の費用種別を検出する(KANSETU056-1-1のプロジェクト区分及び費用種別を検出する)。
【0054】
また、KANSETU056-1-1のプロジェクト区分は「0(直接プロジェクト)」で、費用種別「1(原価ジョブ)」であるため、検出部22は、入力された「S6122」の使用目的コードに基づいて、図3に示す間接原価総勘定科目コードを参照し、「S6122」の使用目的コードに対応する「B6122」の勘定科目コードを検出する。
【0055】
図9(c)の例は、プロジェクト情報が入力されずに、費用の使用目的を示す「S6122」の使用目的コード、及び、「3万円」の仕入実績金額が入力された例である。取得部21は、入力された社員コード(図8参照)と共に、使用目的コード、及び、仕入実績金額を取得する。プロジェクト情報が未入力の場合、検出部22は、例えば「1000000003」等の社員コードに基づいて、図5に示す社員マスタ14を参照し、その操作者(その社員)に対して設定されている費用属性区分を検出する。図5の例の場合、「1000000003」の社員コードの社員Cに対しては「3(一般管理費)」が設定されている。
【0056】
このため、検出部22は、費用の使用目的を示す「S6122」の使用目的コード、及び、「3(一般管理費)」の費用属性区分に基づいて、図3に示す使用目的マスタ12を参照し、「B7122」の一般管理費総勘定科目コードを検出する。
【0057】
このように各プロジェクト情報(各ジョブ)の費用の使用目的に対応する勘定科目コードが検出されると、データ生成部23は、図11に示すように、プロジェクト番号、契約明細番号、ジョブ番号、総勘定科目コード、補助科目コード、補助内訳科目コード、及び、金額(上述の仕入実績金額)を含む原価計算データを生成する。
【0058】
図11の例は、第1行目~第4行目のレコードは、プロジェクト番号が入力された場合(ジョブが指定された場合)に生成される原価計算データである。このうち、第1行目のレコードは、直接プロジェクトのジョブが指定された場合に生成される原価計算データである。第2行目のレコードは、間接プロジェクトのジョブが指定され、操作者の費用属性区分が「1(原価)」の場合に生成される原価計算データである。第3行目のレコードは、間接プロジェクトのジョブが指定され、操作者の費用属性区分が「2(販売費)」の場合に生成される原価計算データである。第4行目のレコードは、間接プロジェクトのジョブが指定され、操作者の費用属性区分が「3(一般管理費)」の場合に生成される原価計算データである。
【0059】
第5行目~第7行目のレコードは、プロジェクト番号が入力されない場合(ジョブが指定されない場合)に生成される原価計算データである。
【0060】
記憶制御部26は、このように生成された原価計算データを記憶部2に記憶制御する。表示制御部25は、記憶部2に記憶された原価計算データを、操作者により指定されたタイミングで出力装置7を介して表示する。出力制御部25は、記憶部2に記憶された原価計算データを、入出力インターフェース部5を介して外部の記憶部等に出力制御する。
【0061】
また、データ生成部23は、このような原価計算データに基づいて、図12に例示する仕訳データを生成する。図12に示すように、仕訳データは、伝票番号、貸借区分、総勘定科目コード、補助科目コード、金額(仕入実績金額)、プロジェクト番号、解約番号及びジョブ番号を含んで構成される。記憶制御部26は、このように生成された仕訳データを記憶部2に記憶制御する。
【0062】
出力制御部25は、この仕訳データを通信インターフェース部4及びネットワーク50を介して会計サーバ装置51の会計システム52(又は記憶部2の会計システム52)に計上する。これにより、正しい勘定科目で仕訳された費用の仕訳データに基づいて、会計処理を行うことができる。
【0063】
(実施の形態の効果)
外注先に対する発注、仕入、業者払の申請又は個人が立て替えた旅費交通費の精算申請等を、現場の担当者等が行うことは多々あるが、現場の担当者等は、申請等を行う費用に対応する正しい勘定科目を選択して費用の申請等を行う必要がある。また、経理担当の業務オペレータも、申請された費用の勘定項目の正否を正確に判断して会計計上を行う必要がある。
【0064】
しかし、勘定科目としては、「原価用」、「販売費用」又は「一般管理費用」を選択して申請する必要があり、誤った勘定科目で会計計上が行われると、正しい原価の把握が困難となると共に、経理担当の業務オペレータ側で振替仕訳の計上等の面倒な手間を要する。
【0065】
実施の形態の業務支援装置1は、費用の発生内容を示す使用目的が選択されると、ジョブ又は社員の原価属性に基づいて自動的に勘定科目を選択して入力する。これにより、勘定科目の入力の誤り及び修正を大幅に軽減して現場の担当者及び業務オペレータの業務を支援でき、迅速な会計計上及び正確な原価の把握を可能とすることができる。
【0066】
また、自動的に勘定科目を選択できるため、勘定科目の選択誤りによる費用伝票の修正作業等を不要とすることができる。
【0067】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0068】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0069】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0070】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0071】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0072】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0073】
また、業務支援装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0074】
例えば、業務支援装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0075】
また、この業務支援装置1の業務支援プログラムは、業務支援装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0076】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための業務支援プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0077】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した業務支援装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0078】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0079】
また、業務支援装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0080】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、一例としてIT(Information Technology)メディア、建設工事等の業界に適用して好適である。
【符号の説明】
【0082】
1 業務支援装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
12 使用目的マスタ
13 費用属性区分マスタ
14 社員マスタ
15 直接ジョブテーブル
16 間接ジョブテーブル
21 取得部
22 検出部
23 データ生成部
24 表示制御部
25 出力制御部
26 記憶制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12