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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010309
(43)【公開日】2024-01-24
(54)【発明の名称】給紙装置、画像形成装置、施錠装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 1/26 20060101AFI20240117BHJP
【FI】
B65H1/26 312H
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022111573
(22)【出願日】2022-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】宮本 祐二
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA01
3F343FB02
3F343FC25
3F343HA28
3F343HB03
3F343HC18
3F343KB03
3F343LA04
3F343LC12
3F343LC13
(57)【要約】
【課題】複数の容器の引き出しを制限するために必要なスペースを低減できる給紙装置、画像形成装置、施錠装置を提供する。
【解決手段】シート部材を収納可能な複数の容器21と、複数の容器21が正面から装着される筐体22と、筐体22に装着された複数の容器21の引き出しを制限する施錠装置23と、を備え、容器21の前面26には第1開口部27が設けられ、筐体22は、第1被係合部36を有し、施錠装置23は、第1開口部27に挿し込まれて第1開口部27の奥に位置する第1被係合部36に係合する係合部39と、係合部39の係合が外れることを規制する規制部40と、複数の容器21の前面26に接触する接触部41と、を備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート部材を収納可能な複数の容器と、
複数の前記容器が正面から装着される筐体と、
前記筐体に装着された複数の前記容器の引き出しを制限する施錠装置と、
を備え、
前記容器の前面には開口部が設けられ、
前記筐体は、被係合部を有し、
前記施錠装置は、
前記開口部に挿し込まれて該開口部の奥に位置する前記被係合部に係合する係合部と、
前記係合部の係合が外れることを規制する規制部と、
複数の前記容器の前記前面に接触する接触部と、
を備えることを特徴とする給紙装置。
【請求項2】
シート部材を収納可能な複数の容器と、
複数の前記容器が正面から装着される筐体と、
前記筐体に装着された複数の前記容器の引き出しを制限する施錠装置と、
を備え、
前記筐体の側面には複数の開口部が設けられ、
複数の前記容器は、それぞれ被係合部を有し、
前記施錠装置は、
前記開口部に挿し込まれて該開口部の奥に位置する前記被係合部に係合する複数の係合部と、
複数の前記係合部の係合が外れることを規制する規制部と、
を備えることを特徴とする給紙装置。
【請求項3】
前記施錠装置は、前記規制部の移動を案内する案内部を備え、
前記規制部は、前記係合部が前記被係合部に係合した状態において、前記係合部の係合が外れることを規制する規制位置と、前記規制位置とは異なる解除位置と、の間でスライド移動可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給紙装置。
【請求項4】
前記係合部は、
挿込方向に延びるアーム部と、
前記アーム部の先端から下方に突出する突出部と、
を有し、
前記突出部は、前記被係合部に係合可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給紙装置。
【請求項5】
前記係合部は、金属製の平板であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給紙装置。
【請求項6】
前記容器は、前記シート部材を収容する収容部を備え、
前記収容部は、幅方向において前記開口部とは異なる位置に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給紙装置。
【請求項7】
前記規制部には、第1穴が設けられ、
前記案内部には、第2穴が設けられ、
前記第1穴と前記第2穴は、前記規制部が前記規制位置に位置する状態で重なることを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
【請求項8】
前記筐体は、
複数の前記容器のうち第1容器が装着される第1装着部を備える本体と、
複数の前記容器のうち第2容器が装着される第2装着部を備える付属体と、
を備え、
前記付属体は、前記本体に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給紙装置。
【請求項9】
前記容器を3つ以上備え、
隣り合う前記容器の前記開口部の間隔はそれぞれ同じであり、
前記施錠装置は、前記係合部を2つ備え、
2つの前記係合部は、隣り合う2つの前記容器をロックすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給紙装置。
【請求項10】
前記施錠装置は、前記係合部同士の間隔を変更する変更機構を備えることを特徴とする請求項9に記載の給紙装置。
【請求項11】
請求項1又は請求項2に記載の給紙装置と、
前記シート部材に画像を形成する画像形成部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
筐体に正面から装着された複数の容器の引き出しを制限する施錠装置であって、
前記筐体もしくは前記容器が備える一対の被係合部にそれぞれ係合する一対の係合部と、
一対の前記係合部の係合が外れることを規制する規制部と、
を備え、
前記容器の正面もしくは前記筐体の側面に外部から着脱可能に取り付けられることを特徴とする施錠装置。
【請求項13】
前記規制部の移動を案内する案内部を備え、
前記規制部は、一対の前記係合部がそれぞれ前記被係合部に係合した状態において、前記係合部の係合が外れることを規制する規制位置と、前記規制位置とは異なる解除位置と、の間でスライド移動可能であることを特徴とする請求項12に記載の施錠装置。
【請求項14】
前記規制部には、第1穴が設けられ、
前記案内部には、第2穴が設けられ、
前記第1穴と前記第2穴は、前記規制部が前記規制位置に位置する状態で重なることを特徴とする請求項13に記載の施錠装置。
【請求項15】
一対の前記係合部がそれぞれ固定される保持部を備え、
一対の前記係合部は、形状が同じであることを特徴とする請求項12~請求項14のうち何れか一項に記載の施錠装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙装置、画像形成装置、施錠装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、筐体の一例である収容ユニットを備える画像形成装置がある。収容ユニットには、シート部材の一例である印刷用紙を蓄積しておく容器の一例である給紙カセットが複数収容される。各給紙カセットは、収容ユニットの正面から引き出される。
【0003】
画像形成装置は、施錠装置を備える。施錠装置は、固着部と、ストッパー部と、ロック部と、を備える。固着部は、収容ユニットの側面に設けられる。ストッパー部は、固着部に対して回動可能に取り付けられる。ストッパー部が側面に位置する場合、複数の給紙カセットは、引き出しが許容される。正面に位置するストッパー部は、複数の給紙カセットの取り出しを困難にさせる。ロック部は、正面に位置するストッパー部をロックする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-105874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のストッパー部は、側面から正面にかけて回動する。操作者は、ストッパー部を正面に位置させた状態で、ロック部を側面から操作してロックする。そのため、施錠装置の周囲には、ストッパー部を回動させたり、ロック部を操作したりするためのスペースが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する給紙装置は、シート部材を収納可能な複数の容器と、複数の前記容器が正面から装着される筐体と、前記筐体に装着された複数の前記容器の引き出しを制限する施錠装置と、を備え、前記容器の前面には開口部が設けられ、前記筐体は、被係合部を有し、前記施錠装置は、前記開口部に挿し込まれて該開口部の奥に位置する前記被係合部に係合する係合部と、前記係合部の係合が外れることを規制する規制部と、複数の前記容器の前記前面に接触する接触部と、を備える。
【0007】
上記課題を解決する給紙装置は、シート部材を収納可能な複数の容器と、複数の前記容器が正面から装着される筐体と、前記筐体に装着された複数の前記容器の引き出しを制限する施錠装置と、を備え、前記筐体の側面には複数の開口部が設けられ、複数の前記容器は、それぞれ被係合部を有し、前記施錠装置は、前記開口部に挿し込まれて該開口部の奥に位置する前記被係合部に係合する複数の係合部と、複数の前記係合部の係合が外れることを規制する規制部と、を備える。
【0008】
上記課題を解決する画像形成装置は、上記構成の給紙装置と、前記シート部材に画像を形成する画像形成部と、を備える。
上記課題を解決する施錠装置は、筐体に正面から装着された複数の容器の引き出しを制限する施錠装置であって、前記筐体もしくは前記容器が備える一対の被係合部にそれぞれ係合する一対の係合部と、一対の前記係合部の係合が外れることを規制する規制部と、を備え、前記容器の正面もしくは前記筐体の側面に外部から着脱可能に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】画像形成装置の第1実施形態の模式正面図である。
図2】付属体が増設された画像形成装置の斜視図である。
図3】施錠装置の模式断面図である。
図4図3における4-4線矢視断面図である。
図5】第1開口部に挿し込まれた施錠装置の模式断面図である。
図6】係合部が第1被係合部に係合する施錠装置の模式断面図である。
図7】容器をロックする施錠装置の模式断面図である。
図8】鍵が取り付けられた施錠装置の模式断面図である。
図9】画像形成装置の第2実施形態の模式正面図である。
図10】施錠装置の模式断面図である。
図11】施錠装置の収縮した状態を示す模式背面図である。
図12】施錠装置の伸長した状態を示す模式背面図である。
図13】容器をロックする施錠装置の模式断面図である。
図14】画像形成装置の第3実施形態の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
以下、給紙装置、画像形成装置、および施錠装置の第1実施形態を、図面を参照して説明する。画像形成装置は、例えば、用紙、ロール紙、感熱紙、封筒、葉書、プラスチックシートなどのシート部材にインクを噴射して印刷するインクジェット式のプリンターである。
【0011】
図面では、画像形成装置11が水平面上に置かれているものとして重力の方向をZ軸で示し、水平面に沿う方向をX軸とY軸で示す。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。操作者が画像形成装置11の正面に向き合った場合に、Y軸は画像形成装置11の奥行方向を示し、X軸は画像形成装置11の幅方向を示す。以下の説明では、X軸方向を幅方向X、Y軸方向を奥行方向Y、Z軸方向を鉛直方向Zともいう。
【0012】
<画像形成装置>
図1に示すように、画像形成装置11は、給紙装置12と、画像形成部13と、スタッカー14と、操作パネル15と、画像読取部16と、自動給送部17と、を備えてもよい。
【0013】
画像形成部13は、シート部材19に画像を形成する。画像は、文字、線、絵、写真などを含んでもよい。本実施形態の画像形成部13は、図示しない1以上のノズルからインクを噴射して画像を形成する。画像形成部13は、搬送されるシート部材19に向けてインクを噴射してもよい。
【0014】
スタッカー14は、画像が形成されたシート部材19を受容する。操作パネル15は、画像形成装置11を操作するための例えばタッチパネルである。操作パネル15は、画像形成装置11の正面を向いて設けられてもよい。画像読取部16は、原稿の画像を読み取る。自動給送部17は、画像読取部16に原稿を送る。
【0015】
<給紙装置>
給紙装置12は、複数の容器21と、筐体22と、施錠装置23と、を備える。本実施形態の複数の容器21は、それぞれ構成が同じである。そのため、共通する構成については同一符号を付すことで重複した説明を省略する。
【0016】
容器21は、シート部材19を収納可能である。シート部材19が用紙である場合、容器21は、印刷前のシート部材19の束を収容してもよい。容器21は、例えば給紙カセットである。
【0017】
容器21は、収容部24と、前板25と、を有してもよい。収容部24と前板25は、一体で形成されてもよい。収容部24は、シート部材19を収容する。幅方向Xにおいて、前板25は、収容部24よりも大きい。容器21が筐体22に装着された状態で、収容部24は筐体22の中に位置するのに対し、前板25は、筐体22の外に位置する。すなわち、前板25は、筐体22の一部を正面から覆う。
【0018】
容器21の前面26には、開口部の一例である第1開口部27が設けられる。第1開口部27は、前板25を奥行方向Yに貫通する。第1開口部27は、幅方向Xにおいて収容部24とは異なる位置に設けられてもよい。前面26は、前板25が有する面であって、正面を向く面である。容器21は、前面26に設けられる把手28を備えてもよい。把手28が1つである場合は、幅方向Xにおいて収容部24と重なる位置に把手28を設けると、容器21の引き出しを容易にすることができる。
【0019】
筐体22には、複数の容器21が正面から装着される。筐体22は、装着部30と、レール31と、を備えてもよい。筐体22は、装着可能な容器21と同数の装着部30を備えてもよい。レール31は、1つの装着部30に対して1もしくは複数設けられてもよい。本実施形態のレール31は、Y軸に平行に設けられる。レール31は、正面から装着部30に押し込まれた容器21を、奥行方向Yに案内する。レール31は、装着部30から引き抜かれる容器21を奥行方向Yとは反対の方向に案内する。
【0020】
図2に示すように、給紙装置12は、容器の一例である第1容器21f及び第2容器21sを2つずつ備える。第1容器21fと第2容器21sを区別しない場合は、単に容器21ともいう。給紙装置12は、容器21を3つ以上備えてもよい。複数の容器21は、鉛直方向Zに並んで設けられてもよい。給紙装置12は、図2では図示しない複数の施錠装置23を備えてもよい。隣り合う容器21の第1開口部27の間隔Lは、それぞれ同じであってもよい。間隔Lを同じにすると、例えば、上の2つの容器21と、下の2つの容器21を、同じすなわち共通仕様の施錠装置23によってそれぞれロックすることができる。
【0021】
筐体22は、本体33と、1もしくは複数の付属体34と、を備えてもよい。付属体34は、本体33に対して着脱可能であってもよい。付属体34は、本体33に対して後付け可能であってもよい。付属体34は、本体33に対して増設される。
【0022】
複数の容器21のうち、本体33に装着されるものを第1容器21fともいい、付属体34に装着されるものを第2容器21sともいう。複数の装着部30のうち、第1容器21fが装着されるものを第1装着部30fともいい、第2容器21sが装着されるものを第2装着部30sともいう。すなわち、本体33は、第1装着部30fを備える。付属体34は、第2装着部30sを備える。本体33は、1もしくは複数の第1装着部30fを備えてもよい。付属体34は、1もしくは複数の第2装着部30sを備えてもよい。
【0023】
図3に示すように、筐体22は、被係合部の一例である第1被係合部36を有する。筐体22は、第1挿込部37を有してもよい。筐体22は、複数の第1被係合部36と、複数の第1挿込部37と、を有してもよい。第1挿込部37は、例えば筐体22に設けられる孔である。第1被係合部36と第1挿込部37は、容器21が装着部30に装着された状態において、第1開口部27より挿込方向Diの奥に位置する。第1開口部27と第1挿込部37は、挿込方向Diに並ぶ。本実施形態の第1被係合部36は、第1挿込部37の下に位置する。本実施形態の挿込方向Diは、Y軸に平行な方向である。挿込方向Diは、第1開口部27が設けられる前面26に垂直な方向である。本実施形態では、挿込方向Diとは反対の方向を抜取方向Deともいう。
【0024】
<施錠装置>
図3に示すように、施錠装置23は、係合部39と、規制部40と、接触部41と、を備える。施錠装置23は、保持部42を備えてもよい。
【0025】
本実施形態の施錠装置23は、係合部39を2つ備える。一対の係合部39は、形状が同じであってもよい。一対の係合部39は、それぞれ保持部42に固定される。保持部42は、一対の係合部39を一定の間隔に保持する。接触部41は、保持部42のうち容器21に接触可能な部分である。
【0026】
係合部39は、例えば金属製の平板である。係合部39は、一部が曲がっていてもよい。係合部39は、基部44と、アーム部45と、突出部46と、を有してもよい。係合部39は、締結部材としてのねじ47により基部44が保持部42に固定されてもよい。基部44には、第3穴48が設けられてもよい。アーム部45は、基部44から挿込方向Diに延びる。突出部46は、アーム部45の先端から下方に突出する。鉛直方向Zにおいて突出部46の大きさは、アーム部45の大きさより大きい。
【0027】
規制部40は、図7に示す規制位置Prと、規制位置Prとは異なる図3に示す解除位置Pdと、の間でスライド移動可能であってもよい。規制部40には、第1穴50が設けられる。
【0028】
図4は、図3における4-4線矢視断面図である。図4に示すように、施錠装置23は、案内部52と、止め部53と、を備えてもよい。
止め部53は、規制部40の抜取方向Deへの移動を止める。止め部53は、規制部40を解除位置Pdで止めることで、規制部40が外れる虞を低減する。
【0029】
案内部52は、規制部40の移動を案内する。案内部52には、第2穴54が設けられてもよい。第2穴54は、幅方向Xに案内部52を貫通する。第2穴54は、鉛直方向Z及び奥行方向Yにおいて、第3穴48と同じ位置に位置する。すなわち、幅方向Xに見て第2穴54は、第3穴48と重なる。
【0030】
<第1実施形態の作用>
本実施形態の作用について説明する。
図1に示すように、施錠装置23は、容器21の正面に外部から着脱可能に取り付けられる。
【0031】
図3に示すように、施錠装置23を取り付ける場合、操作者は、係合部39と第1開口部27との高さを合わせた状態で、施錠装置23を挿込方向Diに移動させる。係合部39は、第1開口部27に挿し込まれる。
【0032】
図5に示すように、突出部46は、第1開口部27及び第1挿込部37を通過して第1被係合部36より奥まで移動する。施錠装置23は、接触部41が複数の容器21の前面26に接触することで、挿込方向Diへの移動が止められる。
【0033】
図6に示すように、操作者が施錠装置23を下方に移動させると、係合部39が第1被係合部36に接触する。すなわち、係合部39は、第1開口部27に挿し込まれて第1開口部27の奥に位置する第1被係合部36に係合する。突出部46は、第1被係合部36に係合可能である。係合部39は、突出部46が第1被係合部36に接触することで、施錠装置23の抜取方向Deへの移動を制限する。接触部41は、容器21に接触することで、施錠装置23の挿込方向Diへの移動を制限する。したがって、施錠装置23は、係合部39と接触部41により、筐体22と容器21を奥行方向Yに挟むことで、容器21をロックする。2つの係合部39は、隣り合う2つの容器21をロックする。施錠装置23は、筐体22に装着された複数の容器21の引き出しを制限する。
【0034】
図7に示すように、操作者が規制部40を挿込方向Diに押すと、規制部40は、規制位置Prに移動する。規制部40は、一対の係合部39がそれぞれ第1被係合部36に係合した状態において、規制位置Prに移動する。規制位置Prに位置する規制部40は、係合部39の係合が外れることを規制する。具体的には、規制部40は、2つの第1開口部27のうち、上の第1開口部27の上端に接触することで、施錠装置23の上方への移動を制限する。2つの係合部39のうち、下の係合部39は、下の第1開口部27の下端に接触することで、施錠装置23の下方への移動を制限する。
【0035】
図8に示すように、第1穴50と第2穴54は、規制部40が規制位置Prに位置する状態で重なる。本実施形態では、幅方向Xに見て、規制位置Prに位置する規制部40の第1穴50が、第2穴54及び第3穴48に重なる。重なった第1穴50、第2穴54、及び第3穴48には、例えば南京錠、ワイヤーロックなどの鍵56をかけることができる。鍵56は、規制部40の移動を制限する。
【0036】
施錠装置23は、取り付ける場合とは逆の手順で取り外される。容器21は、施錠装置23が取り付けられていない状態で正面から把手28が引かれることで、筐体22から前方に引き出される。容器21を引き出すことで、シート部材19の補充、交換などが可能になる。
【0037】
<第1実施形態の効果>
本実施形態の効果について説明する。
(1)施錠装置23は、係合部39が第1被係合部36に係合することにより移動が制限される。接触部41は、複数の容器21の前面26に接触する。すなわち、施錠装置23は、接触部41により複数の容器21を押さえることで、複数の容器21の引き出しを制限することができる。係合部39は、容器21の前面26に形成された第1開口部27に挿し込まれると共に、第1開口部27の奥に位置する第1被係合部36に係合する。そのため、施錠装置23は、正面から取り付けることができる。したがって、複数の容器21の引き出しを制限するために必要なスペースを低減できる。
【0038】
(2)案内部52は、規制部40をスライド移動可能に案内する。そのため、規制部40は、規制位置Prと、解除位置Pdと、を容易に移動することができる。したがって、施錠装置23の着脱を容易に行うことができる。
【0039】
(3)例えば、突出部46が上方に突出する場合、施錠装置23は、自重で係合が外れてしまう虞がある。その点、突出部46は下方に突出するため、係合を外れにくくすることができる。
【0040】
(4)係合部39は、金属性の平板であるため、強度を容易に確保することができる。
(5)第1開口部27と収容部24は、幅方向Xに位置をずらして設けられる。第1開口部27の奥には、係合部39を挿し込むスペースが必要である。したがって、幅方向Xにおいて収容部24と第1開口部27を同じ位置に設ける場合に比べ、奥行方向Yのサイズを小さくすることができる。
【0041】
(6)第1穴50と第2穴54は、規制部40が規制位置Prに位置する状態で重なる。重なった第1穴50と第2穴54には、例えば南京錠、ワイヤーロックなどの鍵56を取り付けることができる。したがって、第1被係合部36に係合した係合部39を容易にロックすることができる。
【0042】
(7)付属体34は、本体33に対して着脱可能である。付属体34を本体33に装着することにより、容器21を増設することができる。施錠装置23は、容器21の増設が可能な場合でも、複数の容器21の引き出しを制限することができる。
【0043】
(8)3つ以上の第1開口部27は、隣り合う第1開口部27同士の間隔Lが同じである。施錠装置23は、2つの係合部39を備える。そのため、施錠装置23により、隣り合う任意の容器21をロックすることができる。
【0044】
(9)施錠装置23は、容器21の正面に取り付けられることで、一対の係合部39が一対の第1被係合部36にそれぞれ係合して複数の容器21の引き出しを制限する。したがって、複数の容器21の引き出しを制限するために必要なスペースを低減できる。
【0045】
(10)保持部42には、一対の係合部39がそれぞれ固定される。一対の係合部39は、形状が同じである。すなわち、一対の係合部39は、共通部品で構成することができるため、コストを低減させることができる。
【0046】
(11)施錠装置23は、給紙装置12の正面に取り付けられる。そのため、容器21がロックされていることを、使用者に容易に認識させることができる。容器21がロックされていることに気付かない使用者により、容器21に大きな力が加えられる虞を低減できる。
【0047】
(第2実施形態)
次に、給紙装置、画像形成装置、および施錠装置の第2実施形態について図を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付すことによって重複した説明は省略する。
【0048】
<給紙装置>
図9に示すように、給紙装置12は、容器21を3つ備えてもよい。本実施形態では、1つの施錠装置23が3つの容器21の引き出しを制限する。
【0049】
<施錠装置>
図10に示すように、一対の係合部39は、形状が異なっていてもよい。例えば、一対の係合部39のうち、鉛直方向Zにおいて規制部40と同じ位置に位置する上方の係合部39は、第3穴48を有するのに対し、下方の係合部39は、第3穴48を有さなくてもよい。第3穴48を設けないことで係合部39のサイズを小さくすることができるため、施錠装置23を軽量化することができる。
【0050】
本実施形態の保持部42は、一方の係合部39が固定される第1保持体42fと、他方の係合部39が固定される第2保持体42sと、を有する。図4に示す案内部52は、第1保持体42fに設けられてもよい。すなわち、規制部40は、第1保持体42fに保持されてもよい。
【0051】
本実施形態では、第1保持体42fと第2保持体42sとが連続する図11に示す状態を収縮した状態ともいう。本実施形態では、第1保持体42fと第2保持体42sとが離れた図12に示す状態を伸長した状態ともいう。
【0052】
図11に示すように、施錠装置23は、変更機構57を備えてもよい。変更機構57は、係合部39同士の間隔を変更する。変更機構57は、1もしくは複数のカバー58と、骨部59と、を備えてもよい。カバー58は、保持部42と同様に接触部41を有してもよい。
【0053】
カバー58と骨部59は、保持部42が収縮された状態で、保持部42内に収容されてもよい。複数のカバー58は、大きさが異なる同様の形状をなし、入れ子状に収容されてもよい。骨部59は、曲げられた状態で収容されてもよい。骨部59は、ねじ47により、係合部39と共に保持部42に固定されてもよい。
【0054】
<第2実施形態の作用>
本実施形態の作用について説明する。
図10に示すように、施錠装置23により隣り合う2つの容器21をロックする場合、操作者は、収縮した状態の施錠装置23を容器21及び筐体22に取り付ける。この場合の施錠装置23の取り付け方、及び取り外し方は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0055】
図12に示すように、施錠装置23により鉛直方向Zに連なる3つの容器21をロックする場合、操作者は、施錠装置23を伸長した状態にする。具体的には、操作者は、収縮した状態の骨部59を外すと共に、一対の係合部39の間隔が、第1開口部27の間隔Lの2倍になるように、第1保持体42fと第2保持体42sとを離す。骨部59は、伸ばされる。骨部59の一端は、ねじ47により第1保持体42fに固定される。骨部59の他端は、ねじ47により第2保持体42sに固定される。骨部59は、第1保持体42fと第2保持体42sを伸長した状態に維持する。カバー58は、骨部59を覆うと共に、第1保持体42fと第2保持体42sとを繋いでもよい。
【0056】
図13に示すように、一対の係合部39は、鉛直方向Zに並ぶ3つの容器21のうち、両端の容器21の第1開口部27に挿入される。具体的には、上方の係合部39は、上方の第1開口部27に挿入される。下方の係合部39は、下方の第1開口部27に挿入される。中央の第1開口部27は、施錠装置23によって覆われる。伸長した状態の施錠装置23において、規制部40の操作及び鍵56の付け方は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0057】
上方の容器21は、第1保持体42fが有する接触部41に接触することで、引き出しが制限される。中央の容器21は、カバー58が有する接触部41に接触することで、引き出しが制限される。下方の容器21は、第2保持体42sが有する接触部41に接触することで、引き出しが制限される。
【0058】
<第2実施形態の効果>
本実施形態の効果について説明する。
(12)変更機構57は、係合部39同士の間隔を変更する。したがって、例えば係合部39同士の間隔を第1開口部27同士の間隔Lに合わせることで、ロックする容器21の組み合わせを変更することができる。
【0059】
(第3実施形態)
次に、給紙装置、画像形成装置、および施錠装置の第3実施形態について図を参照しながら説明する。なお、第1実施形態および第2実施形態と同一の構成については同一符号を付すことによって重複した説明は省略する。
【0060】
図14に示すように、筐体22の側面61には複数の第2開口部62が設けられる。側面61は、正面とは異なる面である。第2開口部62は、開口部の一例である。第2開口部62は、容器21と同数形成されてもよい。本実施形態の挿込方向Di及び抜取方向Deは、X軸に平行な方向である。挿込方向Diは、第2開口部62が設けられる側面61に垂直な方向である。
【0061】
複数の容器21は、それぞれ被係合部の一例である第2被係合部64を有する。複数の容器21は、それぞれ第2挿込部65を有してもよい。1つの容器21には、1つの第2被係合部64と、1つの第2挿込部65と、が設けられる。本実施形態では、2つの容器21にそれぞれ設けられる第2被係合部64を、一対の第2被係合部64ともいう。第2被係合部64は、容器21が筐体22に装着された状態において、対応する第2開口部62と挿込方向Diに並ぶ。すなわち、第2被係合部64は、挿込方向Diにおいて第2開口部62の奥に位置する。
【0062】
第2挿込部65は、例えば容器21の側壁66に形成される穴である。第2挿込部65は、側壁66を挿込方向Diに貫通する。第2挿込部65は、挿込方向Diにおいて筐体22の側面61と、第2被係合部64と、の間に位置する。
【0063】
<第3実施形態の作用>
本実施形態の作用について説明する。
施錠装置23は、筐体22の側面61に外部から着脱可能に取り付けられる。具体的には、施錠装置23が取り付けられる場合、操作者は、係合部39を第2開口部62に挿し込む。突出部46は、第2開口部62及び第2挿込部65を通過して第2被係合部64より奥まで移動する。施錠装置23は、接触部41が筐体22の側面61に接触することで、挿込方向Diへの移動が止められる。
【0064】
操作者が施錠装置23を下方に移動させると、係合部39が第2被係合部64に接触する。すなわち、複数の係合部39は、それぞれ第2開口部62に挿し込まれることにより、第2被係合部64に係合する。本実施形態の一対の係合部39は、一対の第2被係合部64にそれぞれ係合する。
【0065】
係合部39は、突出部46が第2被係合部64に接触することで、施錠装置23の抜取方向Deへの移動を制限する。接触部41は、筐体22に接触することで、施錠装置23の挿込方向Diへの移動を制限する。係合部39は、アーム部45が第2開口部62の縁に接触することで、施錠装置23の奥行方向Y及び奥行方向Yとは反対の方向への移動を制限する。係合部39は、アーム部45が第2挿込部65に接触することで、容器21の引き出しを制限する。したがって、2つの係合部39は、隣り合う2つの容器21をロックする。施錠装置23は、筐体22に正面から装着された複数の容器21の引き出しを制限する。規制部40は、規制位置Prに移動することで、複数の係合部39の係合が外れることを規制する。規制部40の操作及び鍵56の付け方は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0066】
<第3実施形態の効果>
本実施形態の効果について説明する。
(13)複数の容器21は、それぞれ第2被係合部64を有する。複数の係合部39は、筐体22の側面61に形成された複数の第2開口部62にそれぞれ挿し込まれると共に、各第2開口部62の奥に位置する第2被係合部64にそれぞれ係合する。係合部39は、第2被係合部64に係合することにより、対応する容器21の引き出しを制限する。施錠装置23は、筐体22の側面61に取り付けることができる。したがって、複数の容器21の引き出しを制限するために必要なスペースを低減できる。
【0067】
(14)施錠装置23は、筐体22の側面61に取り付けられることで、一対の係合部39が一対の第2被係合部64にそれぞれ係合して複数の容器21の引き出しを制限する。したがって、複数の容器21の引き出しを制限するために必要なスペースを低減できる。
【0068】
(15)施錠装置23は、側面61に取り付けられる。したがって、施錠装置23を正面に取り付ける場合に比べ、画像形成装置11の奥行方向Yのサイズを小さくすることができる。施錠装置23を側面61に取り付けることにより、施錠装置23が給紙装置12の正面意匠に及ぼす影響を低減できる。
【0069】
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0070】
・画像形成装置11は、第1開口部27、第1被係合部36、第2開口部62、及び第2被係合部64を備えてもよい。操作者は、任意の箇所に施錠装置23を取り付けてもよい。
【0071】
・画像形成装置11は、第1開口部27もしくは第2開口部62を覆うシール、蓋などを備えてもよい。操作者は、例えばシールを剥がした後に施錠装置23を取り付けてもよい。
【0072】
・第1被係合部36と第2被係合部64は、レール31に設けられてもよい。第1被係合部36と第2被係合部64は、レール31と一体で構成されてもよい。第2被係合部64に係合する係合部39は、容器21が引き出される際の、容器21の移動経路に位置することで、容器21の引き出しを制限してもよい。
【0073】
・施錠装置23は、1つの係合部39を備える構成であってもよい。規制部40は、係合部39が第1被係合部36に係合した状態において、規制位置Prと、解除位置Pdと、の間でスライド移動可能であってもよい。例えば、施錠装置23が3つの容器21をロックする場合、例えば係合部39は、中央の容器21の第1開口部27に挿し込まれてもよい。接触部41は、上下を含む3つの容器21に接触してもよい。接触部41は、係合部39が係合していない容器21に接触して引き出しを制限してもよい。係合部39は、接触部41の中央部分に設けてもよい。係合部39を接触部41の中央に設けることにより、係合部39を接触部41の端に設ける場合に比べ、係合部39にかかる力を低減できる。
【0074】
・1つもしくは複数の係合部39は、1つの容器21に形成された1つもしくは複数の第1開口部27に挿入されてもよい。
・第1実施形態及び第2実施形態において、施錠装置23は、上下を反転させた姿勢で取り付けられてもよい。すなわち、突出部46は、アーム部45から上方に突出してもよい。第1被係合部36は、第1挿込部37より上方に位置してもよい。第2被係合部64は、第2挿込部65より上方に位置してもよい。操作者は、係合部39を第1開口部27もしくは第2開口部62に挿入させた後、施錠装置23を上方に移動させることで、係合部39を第1被係合部36もしくは第2被係合部64に係合させてもよい。
【0075】
・突出部46は、第1被係合部36もしくは第2被係合部64に接触する面が、第1被係合部36及び第2被係合部64に対して非平行であってもよい。例えば突出部46は、挿込方向Diにおいて、突出部46の先端から接触部41までの距離より、突出部46の基端から接触部41までの距離を短くしてもよい。第1開口部27もしくは第2開口部62に挿し込まれた係合部39は、アーム部45から突出部46が突出する方向に移動することで、突出部46と接触部41により容器21と筐体22を締めてもよい。これにより、例えば、突出部46がアーム部45から上方に突出する場合でも、係合部39が第1被係合部36もしくは第2被係合部64に係合する位置に、施錠装置23を維持させやすくすることができる。
【0076】
・第1実施形態において、突出部46は、アーム部45から幅方向Xもしくは幅方向Xとは反対の方向に突出してもよい。第1開口部27に挿入された係合部39は、施錠装置23が幅方向Xもしくは幅方向Xとは反対の方向に動かされることで、第1被係合部36に係合してもよい。規制部40は、係合部39と第1開口部27との幅方向Xの隙間に入ることで、係合部39の係合が外れることを規制してもよい。
【0077】
・第1開口部27、第2開口部62、第1挿込部37、及び第2挿込部65は、切り欠きであってもよい。
・規制部40が規制位置Prに位置する状態で、第1穴50は、第3穴48と重なってもよい。案内部52は、第3穴48を覆わなくてもよい。この場合、案内部52には、第2穴54を設けなくてもよい。
【0078】
・3つ以上の第1開口部27は、間隔Lが異なっていてもよい。3つ以上の第2開口部62は、間隔Lが同じであってもよいし、異なっていてもよい。
・収容部24は、幅方向Xにおいて第1開口部27と重なる位置に設けられてもよい。
【0079】
・係合部39は、樹脂製であってもよい。
・係合部39は、棒状であってもよい。係合部39は、波板状であってもよい。
・係合部39は、例えばカシメ固定構造、接着材を用いた固定構造を採用して保持部42に固定されてもよい。
【0080】
・突出部46は、挿込方向Diにおいてアーム部45の任意の位置に設けられてもよい。例えば突出部46は、アーム部45の中央部に設けられてもよい。
・施錠装置23は、案内部52を備えない構成としてもよい。例えば、規制部40は、軸を中心に回転することで、規制位置Prと解除位置Pdに移動してもよい。規制部40は、挿込方向Diに垂直な軸を中心に回転してもよい。規制部40は、挿込方向Diに平行な軸を中心に回転することで挿込方向Diに移動するねじであってもよい。
【0081】
・規制部40は、鉛直方向Zにスライドすることで、規制位置Prと解除位置Pdに移動してもよい。案内部52は、規制部40を鉛直方向Zに案内してもよい。
・容器21は、消耗品を収容しても負い。例えば、容器21は、図示しないインクカートリッジ、インク収容袋などを収容してもよい。施錠装置23は、異なる種類の消耗品を収容する容器21をまとめてロックしてもよい。例えば施錠装置23は、インクカートリッジを収容する容器21と、シート部材19を収容する容器21と、をまとめてロックしてもよい。
【0082】
・給紙装置12は、シート部材19に形成された画像を読み取る読取部を有するスキャナーに設けられてもよい。
・画像形成部13を備える装置と、給紙装置12は、別体で構成されてもよい。
【0083】
・画像形成装置11は、シート部材19にインクなどの液体やトナーなどの流体を付着させることにより文字や絵、写真などの画像を印刷する装置であって、シリアルプリンター、ラテラル式プリンター、ラインプリンター、ページプリンターなどとしてもよい。また、画像形成装置11は、オフセット印刷装置、捺染印刷装置などとしてもよい。
【0084】
[定義]
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【0085】
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0086】
(A)給紙装置は、シート部材を収納可能な複数の容器と、複数の前記容器が正面から装着される筐体と、前記筐体に装着された複数の前記容器の引き出しを制限する施錠装置と、を備え、前記容器の前面には開口部が設けられ、前記筐体は、被係合部を有し、前記施錠装置は、前記開口部に挿し込まれて該開口部の奥に位置する前記被係合部に係合する係合部と、前記係合部の係合が外れることを規制する規制部と、複数の前記容器の前記前面に接触する接触部と、を備える。
【0087】
この構成によれば、施錠装置は、係合部が被係合部に係合することにより移動が制限される。接触部は、複数の容器の前面に接触する。すなわち、施錠装置は、接触部により複数の容器を押さえることで、複数の容器の引き出しを制限することができる。係合部は、容器の前面に形成された開口部に挿し込まれると共に、開口部の奥に位置する被係合部に係合する。そのため、施錠装置は、正面から取り付けることができる。したがって、複数の容器の引き出しを制限するために必要なスペースを低減できる。
【0088】
(B)給紙装置は、シート部材を収納可能な複数の容器と、複数の前記容器が正面から装着される筐体と、前記筐体に装着された複数の前記容器の引き出しを制限する施錠装置と、を備え、前記筐体の側面には複数の開口部が設けられ、複数の前記容器は、それぞれ被係合部を有し、前記施錠装置は、前記開口部に挿し込まれて該開口部の奥に位置する前記被係合部に係合する複数の係合部と、複数の前記係合部の係合が外れることを規制する規制部と、を備える。
【0089】
この構成によれば、複数の容器は、それぞれ被係合部を有する。複数の係合部は、筐体の側面に形成された複数の開口部にそれぞれ挿し込まれると共に、各開口部の奥に位置する被係合部にそれぞれ係合する。係合部は、被係合部に係合することにより、対応する容器の引き出しを制限する。施錠装置は、筐体の側面に取り付けることができる。したがって、複数の容器の引き出しを制限するために必要なスペースを低減できる。
【0090】
(C)給紙装置において、前記施錠装置は、前記規制部の移動を案内する案内部を備え、前記規制部は、前記係合部が前記被係合部に係合した状態において、前記係合部の係合が外れることを規制する規制位置と、前記規制位置とは異なる解除位置と、の間でスライド移動可能であってもよい。
【0091】
この構成によれば、案内部は、規制部をスライド移動可能に案内する。そのため、規制部は、規制位置と、解除位置と、を容易に移動することができる。したがって、施錠装置の着脱を容易に行うことができる。
【0092】
(D)給紙装置において、前記係合部は、挿込方向に延びるアーム部と、前記アーム部の先端から下方に突出する突出部と、を有し、前記突出部は、前記被係合部に係合可能であってもよい。
【0093】
例えば、突出部が上方に突出する場合、施錠装置は、自重で係合が外れてしまう虞がある。その点、この構成によれば、突出部は下方に突出するため、係合を外れにくくすることができる。
【0094】
(E)給紙装置において、前記係合部は、金属製の平板であってもよい。
この構成によれば、係合部は、金属性の平板であるため、強度を容易に確保することができる。
【0095】
(F)給紙装置において、前記容器は、前記シート部材を収容する収容部を備え、前記収容部は、幅方向において前記開口部とは異なる位置に設けられてもよい。
この構成によれば、開口部と収容部は、幅方向に位置をずらして設けられる。開口部の奥には、係合部を挿し込むスペースが必要である。したがって、幅方向において収容部と開口部を同じ位置に設ける場合に比べ、奥行方向のサイズを小さくすることができる。
【0096】
(G)給紙装置において、前記規制部には、第1穴が設けられ、前記案内部には、第2穴が設けられ、前記第1穴と前記第2穴は、前記規制部が前記規制位置に位置する状態で重なってもよい。
【0097】
この構成によれば、第1穴と第2穴は、規制部が規制位置に位置する状態で重なる。重なった第1穴と第2穴には、例えば南京錠、ワイヤーロックなどの錠を取り付けることができる。したがって、被係合部に係合した係合部を容易にロックすることができる。
【0098】
(H)給紙装置において、前記筐体は、複数の前記容器のうち第1容器が装着される第1装着部を備える本体と、複数の前記容器のうち第2容器が装着される第2装着部を備える付属体と、を備え、前記付属体は、前記本体に対して着脱可能であってもよい。
【0099】
この構成によれば、付属体は、本体に対して着脱可能である。付属体を本体に装着することにより、容器を増設することができる。施錠装置は、容器の増設が可能な場合でも、複数の容器の引き出しを制限することができる。
【0100】
(I)給紙装置は、前記容器を3つ以上備え、隣り合う前記容器の前記開口部の間隔はそれぞれ同じであり、前記施錠装置は、前記係合部を2つ備え、2つの前記係合部は、隣り合う2つの前記容器をロックしてもよい。
【0101】
この構成によれば、3つ以上の開口部は、隣り合う開口部同士の間隔が同じである。施錠装置は、2つの係合部を備える。そのため、施錠装置により、隣り合う任意の容器をロックすることができる。
【0102】
(J)給紙装置において、前記施錠装置は、前記係合部同士の間隔を変更する変更機構を備えてもよい。
この構成によれば、変更機構は、係合部同士の間隔を変更する。したがって、例えば係合部同士の間隔を開口部同士の間隔に合わせることで、ロックする容器の組み合わせを変更することができる。
【0103】
(K)画像形成装置は、上記構成の給紙装置と、前記シート部材に画像を形成する画像形成部と、を備える。
この構成によれば、上記給紙装置と同様の効果を奏することができる。
【0104】
(L)施錠装置は、筐体に正面から装着された複数の容器の引き出しを制限する施錠装置であって、前記筐体もしくは前記容器が備える一対の被係合部にそれぞれ係合する一対の係合部と、一対の前記係合部の係合が外れることを規制する規制部と、を備え、前記容器の正面もしくは前記筐体の側面に外部から着脱可能に取り付けられる。
【0105】
この構成によれば、施錠装置は、容器の正面もしくは筐体の側面に取り付けられることで、一対の係合部が一対の被係合部にそれぞれ係合して複数の容器の引き出しを制限する。したがって、複数の容器の引き出しを制限するために必要なスペースを低減できる。
【0106】
(M)施錠装置は、前記規制部の移動を案内する案内部を備え、前記規制部は、一対の前記係合部がそれぞれ前記被係合部に係合した状態において、前記係合部の係合が外れることを規制する規制位置と、前記規制位置とは異なる解除位置と、の間でスライド移動可能であってもよい。この構成によれば、上記給紙装置と同様の効果を奏することができる。
【0107】
(N)施錠装置において、前記規制部には、第1穴が設けられ、前記案内部には、第2穴が設けられ、前記第1穴と前記第2穴は、前記規制部が前記規制位置に位置する状態で重なってもよい。この構成によれば、上記給紙装置と同様の効果を奏することができる。
【0108】
(O)施錠装置は、一対の前記係合部がそれぞれ固定される保持部を備え、一対の前記係合部は、形状が同じであってもよい。
この構成によれば、保持部には、一対の係合部がそれぞれ固定される。一対の係合部は、形状が同じである。すなわち、一対の係合部は、共通部品で構成することができるため、コストを低減させることができる。
【符号の説明】
【0109】
11…画像形成装置、12…給紙装置、13…画像形成部、14…スタッカー、15…操作パネル、16…画像読取部、17…自動給送部、19…シート部材、21…容器、21f…容器の一例である第1容器、21s…容器の一例である第2容器、22…筐体、23…施錠装置、24…収容部、25…前板、26…前面、27…開口部の一例である第1開口部、28…把手、30…装着部、30f…第1装着部、30s…第2装着部、31…レール、33…本体、34…付属体、36…被係合部の一例である第1被係合部、37…第1挿込部、39…係合部、40…規制部、41…接触部、42…保持部、42f…第1保持体、42s…第2保持体、44…基部、45…アーム部、46…突出部、47…ねじ、48…第3穴、50…第1穴、52…案内部、53…止め部、54…第2穴、56…鍵、57…変更機構、58…カバー、59…骨部、61…側面、62…開口部の一例である第2開口部、64…被係合部の一例である第2被係合部、65…第2挿込部、66…側壁、De…抜取方向、Di…挿込方向、L…間隔、Pd…解除位置、Pr…規制位置、X…幅方向、Y…奥行方向、Z…鉛直方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14