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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103125
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】打ち込み工具
(51)【国際特許分類】
   B25C 1/06 20060101AFI20240725BHJP
   B25C 1/04 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
B25C1/06
B25C1/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007296
(22)【出願日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉兼 聖展
(72)【発明者】
【氏名】栗木 駿
【テーマコード(参考)】
3C068
【Fターム(参考)】
3C068AA01
3C068BB01
3C068CC02
3C068CC07
3C068EE20
3C068JJ20
(57)【要約】
【課題】ガス圧でドライバを移動させて打ち込み具を打ち込み、リフタの回転に係合させてドライバを下動端から上動端位置に戻す打ち込み工具において、リフタの回転軸線に対してマガジンの供給方向が傾斜する場合にはドライバの打撃部と係合部が相互に傾斜するため、ドライバを切削加工で製作するための素材の厚みや加工代が大きくなる。本開示では厚みの薄い素材を用いることでドライバのコスト低減とリフト機構のコンパクト化を図る。
【解決手段】ドライバ20の係合部21は、打撃部前面22Fと同一平面上の係合部前面21Fと、打撃部後面22Rと同一平面上の係合部後面21Rを有する。係合部21の係合面21aがリフタ33の回転軸線Jと略平行な面で構成される。ドライバ20の製作工程では、従来より厚みの薄い素材を係合部21から打撃部22に至って同一平面の平板形に切削加工した後、供給角度βだけ傾けて係合面21aが切削加工される。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
打ち込み工具であって、
上方から下方に移動して打ち込み具を打撃するドライバと、
前記ドライバの左右の何れかに位置し、かつ前後方向に延出する回転軸を中心に回転して前記ドライバを初期位置へ戻すリフタと、
前記ドライバに対して前記リフタと反対側に位置し、かつ前記打ち込み具を前記リフタの前記回転軸に対して左右方向に傾く供給角度で後方から前方へ供給するマガジンを備え、
前記ドライバは、前記打ち込み具の供給方向に厚み方向が配向された平板状で、かつ前記打ち込み具を打撃する打撃部と、前記打撃部から前記リフタに向けて突出して前記リフタと順次係合する複数の係合部を有し、
前記係合部は、前記打撃部の前面と同一平面上の係合部前面と、前記打撃部の後面と同一平面上の係合部後面を有し、
前記複数の係合部の係合面が前記回転軸と略平行な面で構成されている打ち込み工具。
【請求項2】
請求項1記載の打ち込み工具であって、
前記リフタの外周縁に沿って配置されて前記ドライバの前記複数の係合部に順次係合する複数の係合ピンを有する打ち込み工具。
【請求項3】
請求項2記載の打ち込み工具であって、
前記リフタは、前記複数の係合ピンの前端を支持する前フランジと、前記複数の係合ピンの後端を支持する後フランジを有する打ち込み工具。
【請求項4】
請求項3記載の打ち込み工具であって、
前記ドライバの前記係合部後面には、前記リフタの前記後フランジとの干渉を回避するために前記係合部後面に対して傾斜する逃がし面が形成されている打ち込み工具。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1つに記載の打ち込み工具であって、
ガス圧によって移動するピストンを備え、
前記ドライバは、前記ピストンに結合される板状の結合部を有し、前記結合部の前面は前記打撃部の前面と一致し、前記結合部の後面は前記打撃部の後面と一致する打ち込み工具。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1つに記載の打ち込み工具であって、
前記打撃部の先端は、前記打撃部の本体部より厚みが薄い打ち込み工具。
【請求項7】
請求項3又は4記載の打ち込み工具であって、
前記リフタの前記前フランジは、前記係合部前面との干渉を回避するために前記回転軸に直交する面に対して傾斜する逃がし面を全周に有する打ち込み工具。
【請求項8】
請求項1~7の何れか1つに記載の打ち込み工具であって、
前記マガジンの前記供給角度は、前記リフタの前記回転軸に平行な方向に対して5°~20°である打ち込み工具。
【請求項9】
打ち込み具を下方に打撃するドライバと、前記ドライバの左右の何れかに位置し、かつ前後方向に延出する回転軸を中心に回転して前記ドライバを初期位置へ戻すリフタと、前記打ち込み具を前記リフタの前記回転軸に対して左右方向に傾く供給角度で後方から前方へ供給するマガジンを有する打ち込み工具の前記ドライバの加工方法であって、
平板形の素材を厚み方向が上下になるように切削加工機にセットして、前記素材の上面を単一の平坦面に切削加工して前記ドライバの前面を形成し、
次に前記素材を下面が上方に向くように上下反転してセットして、素材の下面を単一の平坦面に切削加工して前記ドライバの後面を形成し、
次に前記素材を加工治具を用いて前記上面が前記切削加工機のセット面に対して前記供給角度になるように前記切削加工機にセットして、前記素材の端縁に沿って回転刃具を移動させて前記端縁に前記ドライバの複数の係合部を形成し、
前記素材の前記上面が前記切削加工機のセット面に平行になるように前記切削加工機にセットして、前記上面に沿って前記回転刃具を移動させて前記素材の長手方向に延出する案内溝を形成し、
前記ドライバが前記打ち込み工具に設けられた際に、前記係合部は前記リフタに係合する前記ドライバの加工方法。
【請求項10】
請求項9記載の加工方法であって、
前記ドライバの後面を形成した後に、
前記素材の後面側角部を前記供給角度で傾斜する方向に切削加工して前記係合部の前記リフタに対する干渉を回避するための逃がし面を形成する前記ドライバの加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、打ち込み具を被打ち込み材に打ち込むための打ち込み工具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、圧縮ガスの推力を打撃力として利用するガスバネ式の打ち込み工具が開示されている。ガスバネ式の打ち込み工具は、シリンダ内を上下動するピストンと、ピストンに結合されて一体で打ち込み通路内を移動して打ち込み具を打撃するドライバを有する。ピストンとドライバは蓄圧室のガス圧で打ち込み方向に下動する。ピストンとドライバはリフト機構により反打ち込み方向に戻される。
【0003】
リフト機構は、ドライバに設けた複数の係合部に順次係合されるホイールを有する。ホイールは電動モータにより回転する。打ち込み動作後にホイールが回転してドライバの係合部に順次係合されることでドライバが反打ち込み方向に戻される。ピストンが反打ち込み方向に戻されることで、蓄圧室のガス圧が高められる。ドライバが戻されるとともに打ち込み通路に打ち込み具が供給される。反打ち込み方向の移動端付近で、ドライバに対するリフト機構の係合状態が解除される。これによりドライバがガス圧により移動して打ち込み具の打撃動作がなされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-118833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
係る打ち込み工具では、打ち込み通路に供給される多数本の打ち込み具を収容するマガジンを備える。マガジンは供給方向の前端部が打ち込み通路に結合される。大形のマガジンは、リフト機構との干渉を回避しつつコンパクトに配置するために打ち込み軸線回りの例えば左側に振られた斜め方向に沿って装備される。この場合、マガジンの供給方向がホイールの回転軸線に対して傾斜する。このため、打ち込み具は打ち込み軸線回りの一方側に振られた斜め姿勢で打ち込み通路内に供給される。
【0006】
このことから、打ち込み具を打撃する平板形状の打撃部が、リフト機構のホイールに係合される複数の係合部に対して打ち込み軸線回りに傾斜して設けられる必要がある。打撃部と係合部が打ち込み軸線回りに斜め配置されるドライバを切削加工により製作する場合、板厚の大きな素材に対して大きな加工代が必要となってコスト高を招く。これに対してマガジンがホイールの回転軸線に平行に装備される場合には、打ち込み具がその幅方向を左右に沿わせた正姿勢で供給されることから、打撃部と係合部が同一面上に設けられる安価なドライバを用いることができる。本開示では、打ち込み具が斜め姿勢で供給されるマガジンを有する打ち込み工具におけるドライバのコストダウンを図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つの局面によれば、打ち込み工具は、例えば上方から下方に移動して打ち込み具を打撃するドライバを備える。打ち込み工具は、例えばドライバの左右の何れかに位置し、かつ前後方向に延出する回転軸を中心に回転してドライバを初期位置へ戻すリフタを備える。打ち込み工具は、例えばドライバに対してリフタと反対側に位置し、かつ打ち込み具をリフタの回転軸に対して左右方向に傾く供給角度で後方から前方へ供給するマガジンを備える。例えばドライバは、打ち込み具の供給方向に厚み方向が配向された平板状で、かつ打ち込み具を打撃する打撃部と、打撃部からリフタに向けて突出してリフタと順次係合する複数の係合部を有する。例えば係合部は、打撃部の前面と同一平面上の係合部前面と、打撃部の後面と同一平面上の係合部後面を有する。例えば複数の係合部の係合面が回転軸と略平行な面で構成されている。
【0008】
従って、打撃部とラック部が同一平面上の前後面を有することから、打撃部と係合部を切削加工により形成するに足る板厚の平板形状の素材を用いて最小限の加工代でドライバを製作することができる。これにより打ち込み具がリフタの回転軸に対して左右に傾斜する方向に沿って斜め姿勢で供給されるマガジンを有する打ち込み工具におけるドライバのコストダウンを図ることができる。
【0009】
本開示の他の局面によれば、加工方法は、例えば打ち込み工具のドライバの加工方法である。打ち込み工具は、例えば打ち込み具を下方に打撃するドライバを有する。打ち込み工具は、例えばドライバの左右の何れかに位置し、かつ前後方向に延出する回転軸を中心に回転して前記ドライバを初期位置へ戻すリフタを有する。打ち込み工具は、例えば打ち込み具をリフタの回転軸に対して左右方向に傾く供給角度で後方から前方へ供給するマガジンを有する。
【0010】
本開示の他の局面によれば、例えば平板形の素材を厚み方向が上下になるように切削加工機にセットする。次に、素材の上面を単一の平坦面に切削加工してドライバの前面を形成する。次に素材を下面が上方に向くように上下反転してセットして、素材の下面を単一の平坦面に切削加工してドライバの後面を形成する。次に、素材を加工治具を用いて素材の上面が切削加工機のセット面に対して供給角度になるように切削加工機にセットする。次に、素材の端縁に沿って回転刃具を移動させて端縁にドライバの複数の係合部を形成する。次に、素材の上面が切削加工機のセット面に平行になるように切削加工機にセットする。次に、上面に沿って回転刃具を移動させて素材の長手方向に延出する案内溝を形成する。ドライバが打ち込み工具に設けられた際に、係合部はリフタに係合する。
【0011】
従って、必要十分な板厚の素材を少ない加工代で切削加工することで、供給角度がリフタの回転軸に対して傾斜する打ち込み具を打撃するためのドライバを低コストで製作できる。複数の係合部は、素材の上面が供給角度になるように傾けて再セットされた後に切削加工される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】打ち込み工具の全体斜視図である。本図は前方斜め左側から見た状態を示している。
図2】打ち込み工具の左側面図である。
図3図2中III矢視図であって、打ち込み工具の下面図である。
図4図2中IV矢視図であって、打ち込み工具の上面図である。
図5】工具本体及び打ち込みノーズ部の内部構造を図2中矢印V方向から見た前面図である。本図は、ドライバが初期位置に位置する待機状態を示している。
図6】工具本体及び打ち込みノーズ部の内部構造を図2中矢印V方向から見た前面図である。本図は、ドライバが下動端に位置する打ち込み状態を示している。
図7図2中VII-VII線断面矢視図である。
図8図7中VIII部拡大図である。
図9】ドライバを図8中矢印IX方向(マガジンの供給軸線M方向)から見た前面図である。
図10】ドライバを図9中矢印X方向から見た左側面図である。
図11】ドライバを図9中矢印XI方向から見た下面図である。
図12】ドライバの加工手順を示す図である。本図は、素材の上面を切削加工してドライバの前面を形成する工程を示している。
図13】ドライバの加工手順を示す図である。本図は、素材の下面を切削加工してドライバの後面及び逃がし面を形成する工程を示している。
図14】ドライバの加工手順を示す図である。本図は、加工治具を用いて各係合部を切削加工する工程を示している。
図15】ドライバの加工手順を示す図である。本図は、打撃部前面に案内溝を切削加工する工程を示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えばリフタの外周縁に沿って配置されてドライバの複数の係合部に順次係合する複数の係合ピンを有する。従って、複数の係合ピンが順次ドライバの係合部に係合されることでドライバが上方へ戻される。
【0014】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えばリフタは、複数の係合ピンの前端を支持する前フランジと、複数の係合ピンの後端を支持する後フランジを有する。従って、複数の係合ピンがそれぞれリフタの前フランジと後フランジにより両端支持される。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えばドライバの係合部後面には、リフタの後フランジとの干渉を回避するために係合部後面に対して傾斜する逃がし面が形成されている。従って、係合部後面の後フランジに対する干渉を回避しつつドライバがリフタに対してコンパクトに配置される。
【0016】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えば打ち込み工具は、ガス圧によって移動するピストンを備える。例えばドライバは、ピストンに結合される板状の結合部を有する。例えば結合部の前面は打撃部の前面と一致し、結合部の後面は打撃部の後面と一致する。従って、打撃部に対して面一に設けられた結合部を介してドライバがピストンに結合される。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えば打撃部の先端は、打撃部の本体部より厚みが薄い。従ってドライバが軽量化される。
【0018】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えばリフタの前フランジは、係合部前面との干渉を回避するために回転軸に直交する面に対して傾斜する逃がし面を全周に有する。従って、リフタの前フランジに対する係合部前面の干渉を回避しつつリフタに対してドライバがコンパクトに配置される。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えばマガジンの供給角度は、リフタの回転軸に平行な方向に対して5°~15°である。従って、打ち込み具がリフタの回転軸に直交する面に対して5°~20°傾いた斜め姿勢で打ち込み通路内に供給される。
【0020】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えばドライバの後面を形成した後に、素材の後面側角部を供給角度で傾斜する方向に切削加工して係合部のリフタに対する干渉を回避するための逃がし面を形成する。従って、例えば係合部の逃がし面を切削加工した後に、例えば加工治具を用いて素材の上面が供給角度になるようにセットして複数の係合部が切削加工される。
【実施例0021】
本開示の実施例では、打ち込み工具1の一例として、シリンダ上方の蓄圧室のガス圧を打ち込み具tを打ち込むための推力として利用するガスばね式の打ち込み工具を例示する。打ち込み具tには例えば棒状の釘が適用される。以下の説明では、打ち込み具tの打ち込み方向を下方向とし、反打ち込み方向を上方向とする。打ち込み工具1の使用者は、図1,2において打ち込み工具1の右側(グリップ3側)に位置する。使用者の手前側を後方向(使用者側)、手前側と反対側を前方向とする。左右方向についてはグリップ3を把持した使用者を基準とする。
【0022】
図1~6に示すように打ち込み工具1は、工具本体10を有する。工具本体10は、概ね円筒形の本体ハウジング11にシリンダ12を収容した構成を有する。シリンダ12内にはピストン13が上下に往復動可能に収容される。ピストン13よりも上方のシリンダ12の上部は、蓄圧室14に連通される。蓄圧室14には、例えば空気等の圧縮ガスが封入される。蓄圧室14のガス圧は、ピストン13の上面に下動させる推力として作用する。
【0023】
工具本体10の下部に打ち込みノーズ部15が設けられている。打ち込みノーズ部15はドライバガイド16とコンタクトアーム16aを備える。ドライバガイド16の内周側が打ち込み通路17となっている。打ち込み通路17はシリンダ12の内周側に連通されている。打ち込み通路17内を長尺のドライバ20が上下に往復動可能に進入される。コンタクトアーム16aを被打ち込み材Wに押し付けて相対的に上動させることでスイッチレバー4の引き操作が有効になる。
【0024】
打ち込みノーズ部15の後面側にマガジン2が結合されている。マガジン2に多数本の打ち込み具tが装填される。マガジン2内の打ち込み具tは供給軸線Mに沿って打ち込みノーズ部15側に送られる。工具本体10の打ち込み動作に連動してマガジン2内から打ち込み具tが1つずつ打ち込みノーズ部15の打ち込み通路17に供給される。打ち込み通路17内に供給された1つの打ち込み具tが下動するドライバ20で打撃される。
【0025】
図1,2に示すようにマガジン2は打ち込み方向(上下方向)に直交する基準面Sに対して後部側が上方へ変位する方向に供給角度αで傾斜する方向に延在される。また、図3,4に示すようにマガジン2は、後述するリフタ33の回転軸線Jに対して後部側が左方へ変位する方向に供給角度βで傾斜する方向に延在される。このことから、マガジン2は打ち込みノーズ部15に対して側面視で後部側が上方へ変位する前後傾斜姿勢で、かつ下面視又は上面視で後部側が左方へ変位する左右傾斜姿勢で支持されている。このためマガジン2に装填した打ち込み具tの供給方向(供給軸線M)は、打ち込み方向に直交する基準面Sに対して供給角度αで傾斜し、かつ後述するリフタ33の回転軸線Jに対して供給角度βで傾斜している。実施例では供給角度βは例えば12.5°に設定されている。マガジン2の供給角度βは例えば5°~15°の範囲で変更可能である。
【0026】
工具本体10の後面側に使用者が把持するグリップ3が設けられる。グリップ3の前部下面には、使用者が指先で引いて操作する起動用のスイッチレバー4が設けられる。グリップ3の後部にバッテリ取付部5が設けられている。バッテリ取付部5の後面に、バッテリパック6が装着される。バッテリパック6は上下にスライドさせることでバッテリ取付部5に対して着脱できる。バッテリパック6は、バッテリ取付部5から取り外して別途用意した充電器で充電することで繰り返し使用できる。バッテリパック6は、他の電動工具の電源としても利用できる汎用性を有する。バッテリパック6の電力を電源として後述するリフト機構30の電動モータ31が動作する。
【0027】
図5,6に示すようにシリンダ12の下部に、ピストン13の下動端での衝撃を吸収するための下動端ダンパ19が配置される。ピストン13の下面中心にドライバ20が結合されている。ドライバ20はピストン13の下面から下方へ長く延びている。ドライバ20の打ち込み方向の先端側(下部側)は下動端ダンパ19の内周側を経て打ち込み通路17内に進入している。ドライバ20は、ピストン13の上面に作用する蓄圧室14のガス圧によって打ち込み通路17内を下動する。打ち込み通路17内を下動するドライバ20の先端が打ち込み通路17内に供給された1本の打ち込み具tを打撃する。図6に示すようにピストン13が下動端に至って打撃された打ち込み具tが射出口18から射出される。射出された打ち込み具tは被打ち込み材Wに打ち込まれる。
【0028】
図1~4に示すようにグリップ3の下方にリフト機構30が設けられる。リフト機構30は工具本体10の後面とバッテリ取付部5に跨って配置されている。リフト機構30は駆動源として電動モータ31を有する。電動モータ31の前方に減速ギア列32を介して1つのリフタ33が支持されている。図6に示すように下動端に至ったドライバ20及びピストン13がリフト機構30により上方の初期位置(図5に示す位置)に戻される。
【0029】
図5,6に示すようにドライバ20の右側部に複数(図では8個)の係合部21が設けられる。各係合部21は、右方に突き出す波形のラック歯形状を有している。複数の係合部21はドライバ20の長手方向(上下方向)に一定の間隔で配置される。複数の係合部21に、リフト機構30のリフタ33が順次係合される。
【0030】
ドライバ20の右側方にリフタ33が配置されている。リフタ33は、ドライバ20の係合部21に順次係合される複数(例えば8個)の係合ピン34を有する。各係合ピン34には、円柱形の軸部材が用いられている。複数の係合ピン34は、リフタ33の外周縁に沿って一定間隔をおいて配置されている。
【0031】
図7,8に示すようにリフタ33は前側の前フランジ33aと後側の後フランジ33bと本体部33cを一体に有する。前フランジ33aと後フランジ33bは本体部33cの端縁から相互に平行に径方向に張り出している。本体部33cの内周孔33dに減速ギア列32の出力軸35が挿通されている。本体部33cの内周孔33dを介してリフタ33は出力軸35に回転について一体化されている。前フランジ33aと後フランジ33bとに跨って複数の係合ピン34が両端支持されている。
【0032】
前フランジ33aの後面側には、逃がし面33eが全周にわたって形成されている。逃がし面33eは、リフタ33の回転軸線Jに直交する基準面Sに対して一定の角度(例えばマガジン2の供給角度β)で傾斜している。これにより、リフタ33の前フランジ33aに対するドライバ20の係合部前面21Fの干渉を回避しつつリフタ33に対してドライバ20をより接近して配置できる。これによりリフト機構30及び打ち込みノーズ部15のコンパクト化が図られる。
【0033】
リフタ33の回転方向の最初の係合ピン34と最終の係合ピン34との間には回転方向の大きな間隔(係合ピン34が存在しない領域)が設けられている。この間隔がドライバ20側に向けられると、ドライバ20の係合部21に対するリフタ33の係合状態が解除される。図5は、係合状態が解除される直前の待機状態を示している。図6は係合状態が解除された打ち込み状態を示している。
【0034】
電動モータ31の起動によりリフタ33が矢印Rの方向(図5,6において反時計回り方向)に回転する。図6に示すようにドライバ20が下動端に至った後、リフタ33の矢印R方向の回転により、係合ピン34が順次ドライバ20の係合部21に下方から係合されることでドライバ20が上方へ戻される。リフト機構30によりピストン13が上方へ戻されることで、蓄圧室14のガス圧が高められる。ドライバ20が図5に示す初期位置に戻されると、電動モータ31が停止して一連の打ち込み動作が終了する。
【0035】
再度スイッチレバー4が引き操作されると、リフト機構30が再起動する。これによりリフタ33が矢印R方向に回転してドライバ20の係合部21に対するリフタ33の係合が外れる。これによりドライバ20がピストン13に作用する蓄圧室14のガス圧により下動する。ドライバ20が打ち込み通路17を下動することで、打ち込み具tが打撃されて被打ち込み材Wに打ち込まれる。
【0036】
ドライバ20の前記係合部21を除く部位が打撃部22とされる。打撃部22の右側部に沿って複数の係合部21が設けられる。打撃部22の上部に結合部23が設けられている。ピストン13の下面中央に二股状の連結部13aが設けられている。連結部13aにドライバ20の結合部23が挿入されて連結ピン13bが差し込まれることでドライバ20がピストン13の下面に結合されている。これによりピストン13の中心軸線上に沿ってドライバ20が連結される。
【0037】
打撃部22は、厚みDの帯板形状を有する。打撃部22は相互に平行な前面(打撃部前面22F)と後面(打撃部後面22R)を有する。打撃部前面22Fと打撃部後面22Rの間隔が厚みDに相当する。各係合部21の前面(係合部前面21F)は打撃部前面22Fに面一に一致している。各係合部21の後面(係合部後面21R)は打撃部後面22Rに面一に一致している。結合部23の前面(結合部前面23F)は打撃部前面22Fに面一に一致している。結合部23の後面(結合部後面23R)は打撃部後面22Rに面一に一致している。以下相互に面一に一致する係合部前面21Fと打撃部前面22Fと結合部前面23Fをまとめてドライバ20の前面20Fとも称する。また相互に面一に一致する係合部後面21Rと打撃部後面22Rと結合部後面23Rをまとめてドライバ20の後面20Rとも称する。
【0038】
打撃部22の打撃部前面22Fには、1つの案内溝22aが設けられている。案内溝22aは打撃部22の上部から下端に至る全領域に至って形成されている。打撃部22の下端面が打ち込み具tを打撃する打撃面22bとされる。打撃面22bの前後方向の厚みdは打撃部22の厚みDよりも小さくなっている。
【0039】
図8に示すようにドライバ20の各係合部21は側面に相当する係合面21aを有する。各係合面21aは先端稜線21bを含む。各係合部21は、先端稜線21bを係合ピン34の軸線に平行に位置させて各係合ピン34に係合される。各係合ピン34の軸線jは、リフタ33の回転軸線Jと平行である。前記したようにマガジン2は供給軸線Mをリフタ33の回転軸線Jに対して供給角度βだけ左方へ傾斜させて配置されている。各係合部21の先端稜線21bはマガジン2の供給軸線Mに対して供給角度βだけ傾斜させるように傾いて形成されている。従って、各係合部21の先端稜線21bは係合ピン34の軸線jに平行になっている。
【0040】
各係合部21の係合面21aは、打撃部22の打撃部前面22F及び打撃部後面22Rに直交している。これにより供給角度βだけ傾いた供給軸線Mに沿って供給される打ち込み具tの頭部に対して適切な向き(打ち込み具tの幅方向に対して打撃面22bの左右方向を平行に位置させた向き)で打ち込み具tの頭部に打撃面22bが打撃される。これにより効率のよい打ち込み動作がなされる。
【0041】
ドライバ20を切削加工により製作するには、図12に示すように厚みD+加工代(切削代)mの素材20Bが用いられる。これに対して従来のドライバは図12中二点鎖線で示すように打撃部前面に対して係合部前面が傾斜する。従って、打撃部前面と係合部前面が同一平面の関係にはない。このため従来は傾斜する係合部の分だけより厚みVの大きな(V>D+m)素材を用いてより多くの切削代に対して切削加工を施す必要があった。また、従来は打撃部前面と係合部前面が同一平面ではないため両面を連続して一度に切削加工できない。本実施例では、従来よりも小さい厚み(D+m)の素材20Bに対してより少ない切削代mで打撃部前面22Fと係合部前面21Fと結合部前面23F(ドライバ20の前面20F)を連続して一度に切削加工できる。この点でドライバ20のコスト低減と製作工程の簡略化が図られる。
【0042】
以下実施例のドライバ20の加工方法について説明する。加工方法の説明では、打ち込み工具1の上下方向に代えて切削加工機40のセット面40aを基準にして上下方向(セット面上方、セット面下方)を用いる。図12に示すように厚みD+切削代mの平板形の素材20Bが切削加工機40のセット面40a上にセットされる。この工程では厚みD方向がセット面40aに対して直交する姿勢で素材20Bがセットされる。先ず素材20Bの上面(ドライバ20の前面20F)が平坦な面一に切削加工される。この工程では回転刃具41の回転軸線41aがセット面40aに直交する直角加工位置で切削加工がなされる。これによりドライバ20の前面20F(係合部前面21Fと打撃部前面22Fと結合部前面23F)が形成される。切削加工は従来の厚みV(>D)の素材に比してより少ない切削代mで行われる。
【0043】
前面20Fの切削加工後、図13に示すように素材20Bを厚みD方向に反転させた反転姿勢にセットする。この反転姿勢では素材20Bの下面が図13において上方へ向けられた状態となる。この反転姿勢で素材20Bの下面(図13では上面)が面一に切削加工される。この工程でも回転刃具41の回転軸線41aがセット面40aに直交する直角加工位置で切削加工がなされる。これによりドライバ20の後面20R(係合部後面21Rと打撃部後面22Rと結合部後面23R)が形成される。この段階で素材20Bが厚みDに切削加工される。
【0044】
次に反転姿勢のままで素材20Bの左側の後面角部が供給角度βで斜めに欠落される。これによりリフタ33に対する干渉回避のための逃がし面21cが切削加工される。逃がし面21cは、例えば回転刃具41が供給角度βだけ傾けられて切削加工される。
【0045】
次に図14に示すように素材20Bが再び厚みD方向に反転されてセットされる。この工程では、素材20Bの上面が上方へ向けられ、かつ例えば加工治具42を用いて逃がし面21cがセット面40aに平行になる傾斜姿勢にセットされる。この傾斜姿勢では素材20Bの上面(ドライバ20の前面20F)及び下面(ドライバ20の後面20R)が切削加工機40のセット面40aに対して供給角度βで傾斜している。
【0046】
厚みDに切削加工された素材20Bを供給角度βの傾斜姿勢にセットした状態で回転刃具41により各係合部21が切削加工される。素材20Bの右端縁に沿って回転刃具41を移動させて複数の係合部21が形成される。この工程でも回転刃具41の回転軸線41aがセット面40aに直交する直角加工位置で切削加工がなされる。複数の係合部21はドライバ20が打ち込み工具1に組み付けられた際に、リフタ33の係合ピン34に係合される。
【0047】
次に図15に示すように素材20Bの上面(ドライバ20の前面20F)が上方に向けられ、かつ下面(ドライバ20の後面20R)がセット面40aに平行になる水平姿勢にセットされる。この水平姿勢で素材20Bの上面に案内溝22aが回転刃具41により切削加工される。回転刃具41が移動されることで案内溝22aが素材20Bの長手方向に沿って長く形成される。かつ素材20Bの先端に打撃面22bが回転刃具41により切削加工される。この工程では回転刃具41の回転軸線41aがセット面40aに直交する直角加工位置で切削加工がなされる。以上の工程で製作されたドライバ20は、係合部21をリフタ33側に向けた姿勢で打ち込み工具1に組み付けられる。
【0048】
実施例によれば、打ち込み具tの供給方向がリフタ33の回転軸線Jに対して左方に供給角度βで傾くマガジン2を備える打ち込み工具1において、ドライバ20の低コスト化及び加工方法の簡略化が図られる。
【0049】
ドライバ20は、供給角度βと略直交するように厚みD方向が配向された平板状で、かつ打ち込み具tを打撃する打撃部22と、打撃部22からリフタ33に向けて突出してリフタ33と順次係合する複数の係合部21を有する。各係合部21は、打撃部22の打撃部前面22Fと同一平面上の係合部前面21Fと、打撃部22の打撃部後面22Rと同一平面上の係合部後面21Rを有する。8つの係合部21の係合面21aがリフタ33の回転軸線Jと略平行な面で構成されている。
【0050】
従って、打撃部22と係合部21が同一平面上の前後面を有することから、打撃部22と係合部21を切削加工により形成するに足る板厚(D+m)の平板形状の素材20Bを用いて最小限の加工代mでドライバ20を製作することができる。これにより打ち込み具tがリフタ33の回転軸線J対して左方に傾斜する方向の供給軸線Mに沿って斜め姿勢で供給されるマガジン2を有する打ち込み工具1におけるドライバ20の低コスト化及び製作工程の簡略化を図ることができる。
【0051】
実施例の加工方法によれば、最小限の加工代mを有する厚みDの平板形の素材20Bの上面と下面をそれぞれ1つの平坦に切削加工してドライバ20の前面20Fと後面20Rが形成される。素材20Bの端縁に沿って回転刃具41を移動させて端縁に複数の係合部21が形成される。この場合回転刃具41は素材20Bの端縁に対して供給角度βだけ傾斜させて切り込まれる。従って、必要十分な板厚の素材20Bを最小限の加工代mで切削加工することで、供給軸線Mがリフタ33の回転軸線Jに対して傾斜する打ち込み具tを打撃するためのドライバ20を低コストで製作できる。
【0052】
実施例によれば、リフタ33は、ドライバ20の係合部21に順次係合する8つの係合ピン34を有する。従って、8つの係合ピン34が順次ドライバ20の係合部21に係合されることでドライバ20が上方へ戻される。
【0053】
実施例によれば、リフタ33は、係合ピン34の前端を支持する前フランジ33aと、係合ピン34の後端を支持する後フランジ33bを有する。従って、8つの係合ピン34がそれぞれリフタ33の前フランジ33aと後フランジ33bにより両端支持される。
【0054】
実施例によれば、ドライバ20の係合部後面21Rには、リフタ33の後フランジ33bとの干渉を回避するために係合部後面21Rに対して傾斜する逃がし面21cが形成されている。従って、係合部後面21Rの後フランジ33bに対する干渉を回避しつつドライバ20がリフタ33に対してより接近して配置される。これによりリフト機構30及び打ち込みノーズ部15のコンパクト化が図られる。
【0055】
実施例によれば、ドライバ20は、ピストン13に結合される板状の結合部23を有する。結合部23の結合部前面23Fは打撃部22の打撃部前面22Fと一致し、結合部23の結合部後面23Rは打撃部22の打撃部後面22Rと一致する。従って、打撃部22に対して面一に設けられた結合部23を介してドライバ20がピストン13の下面中心に結合される。
【0056】
実施例によれば、打撃部22の打撃面22bの厚みdは、打撃部22の厚みDより薄い(d<D)。従ってドライバ20が軽量化される。
【0057】
実施例によれば、リフタ33の前フランジ33aに、係合部前面21Fとの干渉を回避するために回転軸線Jに直交する面に対して傾斜する逃がし面33eを全周に有する。従って、リフタ33の前フランジ33aに対する係合部前面21Fの干渉を回避しつつリフタ33に対してドライバ20がより接近して配置可能となる。
【0058】
実施例によれば、マガジン2の供給角度βは、リフタ33の回転軸線Jに平行な方向に対して12.5°に設定されている。従って、打ち込み具tがリフタ33の回転軸線Jに直交する基準面Sに対して12.5°傾いた傾斜姿勢で打ち込み通路17内に供給される。
【0059】
実施例によれば、ドライバ20の製作工程において、素材20Bを下面(ドライバ20の後面20R)が上方に向くように切削加工機40にセットした後に、係合部21の上面側に逃がし面21cが切削加工される。逃がし面21cは例えば基準面Sに対して供給角度βだけ傾斜して形成される。次に素材20Bを上下反転し、かつ逃がし面21cが切削加工機40のセット面40aに平行である傾斜姿勢でセットする。この傾斜姿勢で8つの係合部21が切削加工される。
【0060】
以上説明した実施例には種々変更を加えることができる。例えば、マガジン2のリフタ33の回転軸線Jに対する供給方向(供給角度β)が12.5°である場合を例示したが、マガジンの供給方向は例えば5°~15°の範囲で変更してもよい。供給角度βが5°~15°であるマガジンに対応するドライバを例示した加工方法により製作してドライバのコストダウンとリフト機構のコンパクト化を図ることができる。
【0061】
実施例ではドライバ20が8つの係合部21を有する構成を例示したが、例えば6つの係合部あるいは10個の係合部を有するドライバについても例示した加工方法を適用することができる。
【0062】
ドライバ20の逃がし面21cは省略してもよい。リフタ33の逃がし面33eは省略してもよい。
【0063】
打撃面22bの厚みdが打撃部22の厚みDより薄い構成(d<D)を例示したが、同じ厚みに変更してもよい。
【0064】
実施例の打ち込み工具1が本開示の1つの局面及び他の局面における打ち込み工具の一例である。実施例のピストン13が本開示の1つの局面及び他の局面におけるピストンの一例である。実施例の打ち込み具tが本開示の1つの局面及び他の局面における打ち込み具の一例である。実施例のドライバ20が本開示の1つの局面及び他の局面におけるドライバの一例である。実施例のリフタ33が本開示の1つの局面及び他の局面におけるリフタの一例である。実施例の出力軸35が本開示の1つの局面及び他の局面における回転軸の一例である。
【0065】
実施例のマガジン2が本開示の1つの局面及び他の局面におけるマガジンの一例である。実施例の供給角度βが本開示の1つの局面及び他の局面における供給角度の一例である。実施例の厚みDが本開示の1つの局面及び他の局面における厚みの一例である。
【0066】
実施例の係合部21が本開示の1つの局面及び他の局面における係合部の一例である。実施例の打撃部22が本開示の1つの局面及び他の局面における打撃部の一例である。実施例の打撃部前面22Fが本開示の1つの局面における打撃部の前面の一例である。実施例の係合部前面21Fが本開示の1つの局面における係合部前面の一例である。実施例の打撃部後面22Rが本開示の1つの局面における打撃部の後面の一例である。実施例の係合部後面21Rが本開示の1つの局面における係合部後面の一例である。
【0067】
実施例の加工方法若しくは製作工程が本開示の他の局面における加工方法の一例である。実施例の素材20Bが本開示の他の局面における素材の一例である。実施例の切削加工機40が本開示の他の局面における切削加工機の一例である。実施例のドライバ20の前面20Fが本開示の他の局面におけるドライバの前面の一例である。
【0068】
実施例の加工治具42が本開示の他の局面における加工治具の一例である。実施例のセット面40aが本開示の他の局面におけるセット面の一例である。実施例の回転刃具41が本開示の他の局面における回転刃具の一例である。実施例の案内溝22aが本開示の他の局面における案内溝の一例である。
【符号の説明】
【0069】
W…被打ち込み材
t…打ち込み具
1…打ち込み工具
2…マガジン
3…グリップ
4…スイッチレバー
5…バッテリ取付部
6…バッテリパック
10…工具本体
11…本体ハウジング
12…シリンダ
13…ピストン
13a…連結部、13b…連結ピン
14…蓄圧室
15…打ち込みノーズ部
16…ドライバガイド
16a…コンタクトアーム
17…打ち込み通路
18…射出口
19…下動端ダンパ
J…リフタの回転軸線
j…係合ピンの回転軸線
S…基準面
M…マガジンの供給軸線
α…上下方向の供給角度
β…左右方向の供給角度
20…ドライバ
20F…前面、20R…後面
20B…素材
m…素材20Bの加工代(切削代)
V…従来の素材の厚み
21…係合部
21F…係合部前面、21R…係合部後面
21a…係合面、21b…先端稜線、21c…逃がし面
22…打撃部
22F…打撃部前面、22R…打撃部後面
22a…案内溝、22b…打撃面
23…結合部
23F…結合部前面、23R…結合部後面
D…打撃部の厚み
d…打撃面の厚み
30…リフト機構
31…電動モータ
32…減速ギア列
33…リフタ
33a…前フランジ、33b…後フランジ、33c…本体部、33d…内周孔
33e…逃がし面
34…係合ピン
35…出力軸
40…切削加工機
40a…セット面
41…回転刃具
41a…回転軸線
42…加工治具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15