(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103142
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】車載報知システムおよびバス
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20240725BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
G08B25/04 C
G08B21/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007320
(22)【出願日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】523023797
【氏名又は名称】福井 ひろみ
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】弁理士法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福井 ひろみ
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086BA22
5C086FA02
5C086FA17
5C087AA10
5C087AA42
5C087DD03
5C087DD13
5C087EE08
5C087FF01
5C087FF02
5C087GG08
5C087GG09
5C087GG66
5C087GG84
(57)【要約】
【課題】バスに乗客が閉じ込められていることを簡単な構成で車外に報知できる車載報知システムおよびバスを提供する。
【解決手段】車載報知システムSは、バスから降車する乗客によって操作される降車ボタン4と、降車ボタン4が操作されたことを車内に報知する車内報知部6と、降車ボタン4が操作されたことを車外に報知する車外報知部7と、バスの運行時にオン状態をとりバスの非運行時にオフ状態をとる電源スイッチ2と、車内報知部6および車外報知部7を制御する制御部9とを備える。制御部9は、電源スイッチ2がオン状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合には、車内報知部6を動作させ、電源スイッチ2がオフ状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合には、車外報知部7を動作させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バスに設けられる車載報知システムであって、
前記バスから降車する乗客によって操作される降車ボタンと、
前記降車ボタンが操作されたことを車内に報知する車内報知部と、
前記降車ボタンが操作されたことを車外に報知する車外報知部と、
前記バスの運行時にオン状態をとり前記バスの非運行時にオフ状態をとるスイッチと、
前記車内報知部および前記車外報知部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記スイッチがオン状態をとっているときに前記降車ボタンが操作された場合には、前記車内報知部を動作させ、前記スイッチがオフ状態をとっているときに前記降車ボタンが操作された場合には、前記車外報知部を動作させる
ことを特徴とする車載報知システム。
【請求項2】
前記スイッチがオン状態をとることで通電状態をとり前記スイッチがオフ状態をとることで非通電状態をとるリレーをさらに備え、
前記リレーは、通電状態をとることで前記制御部と前記車内報知部とを接続し、非通電状態をとることで前記制御部と前記車外報知部とを接続する
ことを特徴とする請求項1に記載の車載報知システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記スイッチがオフ状態をとっているときに前記降車ボタンが操作された場合において、乗降用ドアが閉鎖されているときは前記車外報知部を動作させ、当該乗降用ドアが開放されているときは前記車内報知部を動作させる
ことを特徴とする請求項1に記載の車載報知システム。
【請求項4】
複数の前記降車ボタンと、
前記降車ボタンに付随して設けられた複数の点灯部と、
1つの前記降車ボタンが操作されたとき、複数の前記点灯部のうち操作された前記降車ボタンに付随して設けられている1つの前記点灯部のみを点灯させる点灯制御部とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の車載報知システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の車載報知システムを搭載している
ことを特徴とするバス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、降車ボタンを利用した車載報知システムおよびバスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
乗客を輸送するためのバスの運行を停止する際、乗員が車内に居る乗客の存在を見逃して乗降用ドアを閉めることで、バスに乗客が閉じ込められるということがある。このような場合に備えて、バスに乗客が閉じ込められていることを車外に報知できるシステムが求められていた。
【0003】
特許文献1には、人感センサにより車内の人が検出されたときに、人検出通報を車外に出力するコントローラを備えた人検出通報装置が記載されている。人感センサとしては、座席上の質量分布の変化等により人を検出する質量センサや、車内を撮影するカメラ等により構成されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、人感センサにより乗客が検出されない場合は、乗客が閉じ込められていることが報知されないという問題がある。特に、身体が小さい幼児が乗客である場合は、人感センサにより乗客が検出されにくい。複数の人感センサを設けることで乗客の検出精度を高めることもできるが、車内が広いほど多くの人感センサを設ける必要があり、システムの構成が複雑化するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、バスに乗客が閉じ込められていることを簡単な構成で車外に報知できる車載報知システムおよびバスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の車載報知システムは、バスに設けられる車載報知システムであって、前記バスから降車する乗客によって操作される降車ボタンと、前記降車ボタンが操作されたことを車内に報知する車内報知部と、前記降車ボタンが操作されたことを車外に報知する車外報知部と、前記バスの運行時にオン状態をとり前記バスの非運行時にオフ状態をとるスイッチと、前記車内報知部および前記車外報知部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記スイッチがオン状態をとっているときに前記降車ボタンが操作された場合には、前記車内報知部を動作させ、前記スイッチがオフ状態をとっているときに前記降車ボタンが操作された場合には、前記車外報知部を動作させることを特徴とする。
【0008】
また、上記車載報知システムは、前記スイッチがオン状態をとることで通電状態をとり前記スイッチがオフ状態をとることで非通電状態をとるリレーをさらに備え、前記リレーは、通電状態をとることで前記制御部と前記車内報知部とを接続し、非通電状態をとることで前記制御部と前記車外報知部とを接続することが好ましい。
【0009】
また、上記車載報知システムは、前記制御部は、前記スイッチがオフ状態をとっているときに前記降車ボタンが操作された場合において、乗降用ドアが閉鎖されているときは前記車外報知部を動作させ、当該乗降用ドアが開放されているときは前記車内報知部を動作させることが好ましい。
【0010】
また、上記車載報知システムは、複数の前記降車ボタンと、前記降車ボタンに付随して設けられた複数の点灯部と、1つの前記降車ボタンが操作されたとき、複数の前記点灯部のうち操作された前記降車ボタンに付随して設けられている1つの前記点灯部のみを点灯させる点灯制御部とをさらに備えることが好ましい。
【0011】
また、本発明のバスは、上記の車載報知システムを搭載していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、バスに乗客が閉じ込められていることを簡単な構成で車外に報知できる車載報知システムおよびバスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る車載報知システムの概略構成図である。
【
図2】同実施形態に係るリレーの概略構成図である。
【
図3】本発明の第2実施形態に係る車載報知システムの概略構成図である。
【
図4】本発明の第3実施形態に係る車載報知システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施形態)
図1および
図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る車載報知システムSを説明する。車載報知システムSは、例えば、不特定多数の乗客を輸送する路線バス、または、幼児を乗客として送迎する幼児バス等のバスV(図示略)に設けられる。
【0015】
図1に示すように、車載報知システムSは、電源1と、電源スイッチ2と、リレー3と、複数の降車ボタン4と、複数の点灯部5と、車内報知部6と、車外報知部7と、リセット指令部8と、制御部9とを備えている。
【0016】
電源1は、バスVを構成する電動装置および電子部品に電力を供給するバッテリにより構成されている。電源1は、バスVの非運行時に電力を供給する必要がない電動装置および電子部品(例えば、車内報知部6、および、リセット指令部8)には、電源スイッチ2がオン状態をとっているときに電力を供給する。また、電源1は、バスVの非運行時にも電力を供給する必要がある電動装置および電子部品(例えば、降車ボタン4、点灯部5、車外報知部7、および、制御部9)には、電源スイッチ2がオン状態およびオフ状態のいずれの状態をとっているときも電力を供給する。
【0017】
電源スイッチ2は、例えば、エンジンキーにより動作するキースイッチ、または、エンジンスタートボタン(プッシュボタン)により動作する押しボタンスイッチにより構成される。バスVの運行開始時および運行終了時に電源スイッチ2が操作されることで、電源スイッチ2は、バスVの運行時にオン状態(閉状態)をとり、バスVの非運行時にオフ状態(開状態)をとるように構成されている。電源スイッチ2は、オン状態をとることでリレー3に電力を供給し、オフ状態をとることでリレー3への電力の供給を停止する。
【0018】
リレー3は、電源スイッチ2から供給される電力により動作する電磁継電器により構成されている。リレー3は、電源スイッチ2から電力が供給されることで(すなわち電源スイッチ2がオン状態をとることで)通電状態をとり、電源スイッチ2から電力の供給が停止されることで(すなわち電源スイッチ2がオフ状態をとることで)非通電状態をとる。リレー3は、通電状態をとることで、制御部9と車内報知部6とを電気的に接続し、制御部9と車外報知部7との接続を遮断する。また、リレー3は、非通電状態をとることで、制御部9と車外報知部7とを電気的に接続し、制御部9と車内報知部6との接続を遮断する。
【0019】
複数の降車ボタン4は、それぞれ、バスVから降車する意志を示す乗客によって操作されるプッシュボタンである。降車ボタン4は、複数の乗客の各々が押しやすいように、車内の各所に設けられている。降車ボタン4が操作されたとき(すなわち押されたとき)、バスVは、乗客の降車のために任意の場所で停車するように運行される。
【0020】
複数の点灯部5は、それぞれ、降車ボタン4が操作されたときに点灯する発光ダイオードにより構成されている。点灯部5は、点灯することで、乗客の意志に基づいてバスVが停車することを示す「とまります」または「STOP」等のメッセージのバックライトとして機能する。点灯部5は、複数の降車ボタン4の各々に付随して設けられており、点灯部5と降車ボタン4とが1対1の関係となるように構成されている。本実施形態では、1つの降車ボタン4が操作されたとき、全ての点灯部5が点灯するように構成されている。
【0021】
車内報知部6は、文字を表示する液晶ディスプレイ等の表示部、および、音声を発する発音部により構成されている。車内報知部6は、降車ボタン4が操作されたときに「つぎとまります」等のメッセージを文字および音声として出力することで、降車ボタン4が操作されたことを車内に報知する。
【0022】
車外報知部7は、振動板を振動させることで音を発するブザーにより構成されている。車外報知部7は、降車ボタン4が操作されたときに音を発することで、降車ボタン4が操作されたことを車外に報知する。車外報知部7が発する音の音圧レベルは、車内報知部6が発する音の音圧レベルに比べて大きいことが好ましい。
【0023】
リセット指令部8は、例えば、運転席(図示略)の近傍に設けられたリセットボタン、乗降用ドア(図示略)の開閉を検出するドアセンサ、乗降用ドアの開閉に伴って動作するドアスイッチ、または、これらの組み合わせによって構成される。リセット指令部8は、任意のタイミングで、降車ボタン4が操作されたことの報知を取り消すためのリセット信号を制御部9に出力することで、車内報知部6および車外報知部7の動作停止を指令する。具体的には、例えば、リセット指令部8は、リセットボタンが押されたとき、および、乗降用ドアが開放されたとき、リセット信号を制御部9に出力する。
【0024】
制御部9は、降車ボタン4の操作に応じて、制御対象である車内報知部6および車外報知部7を制御する。具体的には、制御部9は、電源スイッチ2がオン状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合には、車内報知部6を動作させ、電源スイッチ2がオフ状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合には、車外報知部7を動作させる。車内報知部6および車外報知部7の双方が同時に動作しないように構成されている。すなわち、制御部9は、電源スイッチ2がオン状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合には、報知部6,7のうち車内報知部6のみを動作させ、電源スイッチ2がオフ状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合には、報知部6,7のうち車外報知部7のみを動作させる。
【0025】
また、制御部9は、リセット指令部8から入力されたリセット信号に応じて、点灯部5、車内報知部6、および、車外報知部7を制御する。具体的には、制御部9は、降車ボタン4の操作後にリセット指令部8からリセット信号が入力されたとき、点灯部5を消灯させるとともに、報知部6,7の動作を停止させる。
【0026】
図2を参照して、リレー3の概略構成について説明する。
図2に示すように、リレー3は、接点部を構成するa接点3Aおよびb接点3Bと、電源スイッチ2を介して定格電圧が印加されるコイル3Cとを有している。
【0027】
a接点3Aは、ノーマリーオープンの常開接点であり、b接点3Bは、ノーマリークローズの常閉接点である。通電状態をとっているリレー3のコイル3Cは、a接点3Aを閉じるように電磁力を発生させ、
図2中の実線で示すように、制御部9と、a接点3Aに接続された車内報知部6とを接続する。一方、非通電状態をとっているリレー3のコイル3Cは、電磁力を発生させないことで、
図2中の二点鎖線で示すように、制御部9と、b接点3Bに接続された車外報知部7とを接続する。
【0028】
本実施形態では以下の効果が得られる。
(1)制御部9は、電源スイッチ2がオン状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合には、車内報知部6を動作させ、電源スイッチ2がオフ状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合には、車外報知部7を動作させる。この構成によれば、非運行時のバスVに閉じ込められている乗客が降車ボタン4を操作することで、車内報知部6に代えて車外報知部7が動作し、バスVに乗客が閉じ込められていることを車外に報知できる。したがって、バスVの運行時に車内報知部6を動作させるための降車ボタン4を利用することで、人感センサを用いることなく、バスVに乗客が閉じ込められていることを簡単な構成で車外に報知できる。
【0029】
(2)リレー3は、通電状態をとることで制御部9と車内報知部6とを接続し、非通電状態をとることで制御部9と車外報知部7とを接続する。この構成によれば、リレー3の通電状態および非通電状態が切り替わることで、制御部9の接続先(すなわち制御部9の制御対象)を自動的に切り替えることができる。
【0030】
(第2実施形態)
図3を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0031】
本実施形態に係る車載報知システムSは、リレー3の通電状態と非通電状態を切り替えるためのドアスイッチ10をさらに備えている。
【0032】
ドアスイッチ10は、乗降用ドアの開閉を検知するスイッチにより構成されている。乗降用ドアが開閉することで、ドアスイッチ10は、乗降用ドアの開放時にオン状態(開状態)をとり、乗降用ドアの閉鎖時にオフ状態(閉状態)をとる。ドアスイッチ10は、オン状態をとることでリレー3に電力を供給し、オフ状態をとることでリレー3への電力の供給を停止する。
【0033】
本実施形態に係るリレー3は、スイッチ2,10の少なくとも一方から電力が供給されることで(すなわちスイッチ2,10の少なくとも一方がオン状態をとることで)通電状態をとり、スイッチ2,10の双方から電力の供給が停止されることで(すなわちスイッチ2,10の双方がオフ状態をとることで)非通電状態をとる。リレー3のコイル3Cには、スイッチ2,10の少なくとも一方を介して定格電圧が印加される。
【0034】
本実施形態に係る制御部9は、電源スイッチ2がオフ状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合において、乗降用ドアが閉鎖されているとき(すなわちドアスイッチ10がオフ状態をとっているとき)は車外報知部7を動作させ、乗降用ドアが開放されているとき(すなわちドアスイッチ10がオン状態をとっているとき)は車内報知部6を動作させる。
【0035】
本実施形態では上記(1)および(2)の効果に加えて以下の効果が得られる。
(3)制御部9は、電源スイッチ2がオフ状態をとっているときに降車ボタン4が操作された場合において、乗降用ドアが閉鎖されているときは車外報知部7を動作させ、乗降用ドアが開放されているときは車内報知部6を動作させる。この構成によれば、バスVの非運行時であっても乗降用ドアが開放されていることで乗客がバスVに閉じ込められない状況では、バスVの運行時と同様に車内報知部6を動作させることができる。したがって、乗降用ドアを開放しておくことにより、例えば幼児バスの乗客である幼児が、点灯部5を点灯させるための降車ボタン4の操作を、バスVの非運行時に車外報知部7を動作させることなく練習できる。
【0036】
(第3実施形態)
図4を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。なお、第1実施形態または第2実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0037】
本実施形態に係る車載報知システムSは、点灯部5の動作を個別に制御する複数の点灯制御部11をさらに備えている。点灯制御部11は、降車ボタン4および点灯部5と制御部9との間に接続されており、点灯制御部11と点灯部5とが1対1の関係となるように構成されている。
【0038】
点灯制御部11は、降車ボタン4が操作されたとき、複数の点灯部5のうち操作された降車ボタン4に付随して設けられている点灯部5のみを点灯させるとともに、リセット信号に基づいて制御部9が点灯部5を消灯させるまで点灯部5の点灯を維持する。すなわち、本実施形態に係る制御部9は、点灯制御部11を介して点灯部5を制御するように構成されている。
【0039】
本実施形態では上記(1)~(3)の効果に加えて以下の効果が得られる。
(4)点灯制御部11は、1つの降車ボタン4が操作されたとき、複数の点灯部5のうち操作された降車ボタン4に付随して設けられている1つの点灯部5のみを点灯させる。この構成によれば、1つの降車ボタン4が操作されたときに全ての点灯部5が点灯しない。このため、例えば幼児バスの乗客である複数の幼児が、点灯部5を点灯させるための降車ボタン4の操作を練習できる。
【0040】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記構成を変更することもできる。例えば、以下のように変更して実施することもでき、以下の変更を組み合わせて実施することもできる。
【0041】
・降車ボタン4が操作されたことを車外に報知できるのであれば、車外報知部7の構成を適宜変更してもよい。例えば、車外報知部7は、バスVが有するクラクションにより構成されていてもよい。また、例えば、車外報知部7は、ブザーやクラクション等の発音部だけでなく、バスVに乗客が閉じ込められているメッセージを文字として表示する表示部を組み合わせて構成されていてもよい。
【0042】
・バスVの運行時にオン状態をとりバスVの非運行時にオフ状態をとるのであれば、電源スイッチ2以外のスイッチを採用することもできる。また、制御部9の制御対象が切り替わるのであれば、制御部9と報知部6,7とが常時接続されていてもよい。
【0043】
・バスVに閉じ込められた乗客の確認後に車外報知部7の動作を停止させるために、リセット指令部8を構成するリセットボタンの配置を適宜変更してもよい。例えば、乗降用ドアが車内の前方側に設けられている場合、リセットボタンは車内の後方側に設けられていることが好ましい。この構成によれば、リセットボタンを押すために車内状況の確認が要求される。
【符号の説明】
【0044】
S 車載報知システム
1 電源
2 電源スイッチ
3 リレー
4 降車ボタン
5 点灯部
6 車内報知部
7 車外報知部
8 リセット指令部
9 制御部
10 ドアスイッチ
11 点灯制御部