(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103146
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】樹脂製容器
(51)【国際特許分類】
B65D 21/032 20060101AFI20240725BHJP
B65D 1/18 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
B65D21/032
B65D1/18 111
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007327
(22)【出願日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】000198802
【氏名又は名称】積水成型工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】523023801
【氏名又は名称】鈴与エコプロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】中島 淳一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 忠彦
【テーマコード(参考)】
3E006
3E033
【Fターム(参考)】
3E006AA03
3E006BA01
3E006CA02
3E006DA03
3E006DB04
3E006DB05
3E033AA06
3E033BA15
3E033CA20
3E033DA03
3E033DD13
3E033DE01
3E033EA03
3E033FA03
3E033GA02
(57)【要約】
【課題】安定した状態で積み重ね可能な樹脂製容器を提供する。
【解決手段】樹脂材で成型され天部及び底部を有する容器本体100を有する樹脂製容器190であって、天部は、天部上面110、口部120、及び取っ手130を有し、底部は、容器本体の積み重ねにおいて載置面となる底面160を有し、天部及び底部のそれぞれは、積み重ね状態において、互いに係合して幅方向及び奥行き方向への当該樹脂製容器の移動を制限する天部係合部100AE及び底部係合部100BEを有する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂材で成型された容器本体を有し、該容器本体は、鉛直方向、該鉛直方向に直交する幅方向、並びに、鉛直方向及び幅方向に直交する奥行き方向のそれぞれ沿った各寸法を有する樹脂製容器であって、
上記容器本体は、鉛直方向における両端部に天部及び底部を有し、
天部は、奥行き方向において容器本体の中央部に位置し幅方向の全幅にわたり延在する天部上面、奥行き方向において容器本体の一方側に配置され収納物出入用の口部、及び、奥行き方向において容器本体の中央部に位置し奥行き方向に沿って延在し鉛直方向において天部上面の上方に配置された取っ手を有し、
底部は、容器本体の積み重ねにおいて載置面となる底面を有し、
天部及び底部のそれぞれは、当該樹脂製容器を鉛直方向に同列状に積み重ねた状態において、互いに係合して幅方向及び奥行き方向への当該樹脂製容器の移動を制限する天部係合部及び底部係合部を備えた、
ことを特徴とする樹脂製容器。
【請求項2】
上記天部は、さらに、奥行き方向における上記容器本体の他方側で上記天部係合部を構成する他方側隆起部を有し、該他方側隆起部は、幅方向の全幅にわたり上記天部上面から隆起してかつ上記取っ手の他方端と共に一体に成型され、さらに、上記容器本体の底面を載置する他方側載置面と、該他方側載置面に対して突出した又は窪んだ他方側凸部又は他方側凹部とを有し、
ここで他方側凸部又は他方側凹部は、幅方向における容器本体の両側部分を除いた中央部分にのみ存在し、
上記底部係合部は、上記他方側凸部又は上記他方側凹部と係合する凹部又は凸部を有する他方側係止部を有する、請求項1に記載の樹脂製容器。
【請求項3】
上記他方側凸部は、奥行き方向において、他方側隆起部に1つ、又は溝部を介して2つ設けられている、請求項2に記載の樹脂製容器。
【請求項4】
上記天部は、さらに、奥行き方向における上記容器本体の一方側で上記天部係合部を構成する一方側隆起部を有し、該一方側隆起部は、上記口部に隣接して位置して幅方向の全幅にわたり上記天部上面から隆起しかつ上記取っ手の一方端と共に一体に成型され、さらに、上記容器本体の底面を載置する一方側載置面を有する、請求項2に記載の樹脂製容器。
【請求項5】
上記一方側隆起部は、一方側載置面に対して突出した又は窪んだ一方側凸部又は一方側凹部をさらに有し、
上記底部係合部は、上記一方側凸部又は上記一方側凹部と係合する凹部又は凸部を有する一方側係止部を有する、
請求項4に記載の樹脂製容器。
【請求項6】
上記天部は、さらに、奥行き方向における上記容器本体の一方側で上記天部係合部を構成する一方側隆起部を有し、該一方側隆起部は、上記口部に隣接して位置して幅方向の全幅にわたり上記天部上面から隆起してかつ上記取っ手の一方端と共に一体に成型され、さらに、上記容器本体の底面を載置する一方側載置面を有し、
上記取っ手は、その一方端にて、上記一方側載置面に対して突出した突起部を有し、
上記底部係合部は、上記突起部と係合する突起部用係止部を有する、
請求項2に記載の樹脂製容器。
【請求項7】
上記天部は、さらに、奥行き方向における上記容器本体の一方側で上記天部係合部を構成する一方側隆起部を有し、該一方側隆起部は、上記口部に隣接して位置して幅方向における容器本体の両側部分にて上記天部上面から隆起して成型され、さらに、上記容器本体の底面を載置する一方側載置面を有し、
上記取っ手の一方端は、天部上面に立設されている、
請求項2に記載の樹脂製容器。
【請求項8】
上記取っ手の一方端及び他方端は、上記天部上面から立設されており、
底部係合部は、上記口部及び上記取っ手と係合する係止部を有し、上記底部係合部では、上記容器本体の底面が天部上面に載置される、請求項1に記載の樹脂製容器。
【請求項9】
鉛直方向において上記口部を最下端にして上記容器本体を水平面に対して斜めに倒立配置した状態において、上記他方側隆起部と上記天部上面とをつなぐ連結部は、他方側隆起部における上記収納物の残留を抑制し口部から排出させる第1傾斜角度を有する、請求項2に記載の樹脂製容器。
【請求項10】
鉛直方向において上記口部を最下端にして上記容器本体を水平面に対して斜めに倒立配置した状態において、口部に近接した容器本体の幅方向における角部は、上記口部の直径を通り幅方向に沿った仮想線の位置から、もしくは該位置よりも容器本体の上記一方側の場所で上記位置に近接する場所に成型される始点を有する、請求項1又は7に記載の樹脂製容器。
【請求項11】
上記容器本体は、鉛直方向及び奥行き方向の各寸法に対して幅方向の寸法が小さい扁平容器である、請求項1に記載の樹脂製容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製容器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にポリ容器(ポリエチレン容器)と呼ばれ、例えば、容量18リットルで灯油、水等の液体を充填、保存、輸送する、JIS Z 1706に規定されるような、樹脂製の容器が存在する。該樹脂製容器は、その高さ(鉛直)方向における高さ寸法(H)、該高さ方向に直交する幅方向における幅寸法(W)、並びに、高さ方向及び幅方向に直交する奥行き方向における奥行き寸法(L)を有する。これら各寸法のうち、幅寸法(W)と奥行き寸法(L)とを変化させることで全体形状を異ならせた、幾つかのタイプの容器が存在する。例えば、高さ寸法(H)及び奥行き寸法(L)に対して幅寸法(W)が小さいタイプの容器は、扁平ポリ容器と呼ばれ、また、幅寸法(W)及び奥行き寸法(L)が同寸法タイプの容器は、角形缶と呼ばれている。
【0003】
このような各タイプの樹脂製容器は、一般的に、鉛直方向に高さ寸法(H)を沿わせた直立状態において、同列状に複数段、積み重ねることを想定しておらず、したがって従前より、積み重ねを可能にする構造を有していない。
【0004】
また、樹脂製容器の中には、使用後に回収されて、少なくとも容器内側が洗浄され、例えば前回とは別用途に使用される、つまりリユース(再使用、再利用)される物もある。このようなリユースタイプの樹脂製容器、例えば扁平ポリ容器では、洗浄液の残留低減又は防止用の構造が要求されると共に、容器の輸送、保管等における利便性から、積み重ねの必要性及び要求も大きい。
【0005】
このような要求に応えるため、リユースタイプの扁平ポリ容器の中には、直立状態での積み重ねを可能するための構成を有するものも提案されている(例えば特許文献1)。
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示される構成では、容器の積み重ねを可能するために、容器に別部材を取り付ける必要があり、容器自体(容器そのもの)は、従来の他容器と同様に、積み重ねを可能にする構造を有していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【非特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のように、特に扁平ポリ容器は、高さ寸法(H)及び奥行き寸法(L)に対して幅寸法(W)が小さいため、高さ方向に扁平ポリ容器を同列に積み重ねた場合、幅方向の揺れに弱く不安定となる可能性があり、特に空の状態では、軽量で互いに滑り易く不安定になり易い。したがって扁平ポリ容器は、輸送しにくく、輸送する際には、パレット等の上に並べ重ねて結束部材等で拘束して、ズレ防止を図る必要がある。したがって、特に扁平ポリ容器では、容器自体に、積み重ね用の構造を設けることは、有益である。
【0010】
さらにまた、上述したリユースタイプの樹脂製容器においては、積み重ね用の構造に加えて、残液低減(抑制)用構造を採ることが有効になる。この場合、積み重ね用構造を採用したことが残液を生じさせる、あるいは残液量を増加させては、本末転倒となることから、積み重ね用構造と残液低減用構造とは、連携させる必要がある。
【0011】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたもので、各容器本体が安定した状態で積み重ね可能な樹脂製容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の第1態様における樹脂製容器は、樹脂材で成型された容器本体を有し、該容器本体は、鉛直方向、該鉛直方向に直交する幅方向、並びに、鉛直方向及び幅方向に直交する奥行き方向のそれぞれ沿った各寸法を有する樹脂製容器であって、
上記容器本体は、鉛直方向における両端部に天部及び底部を有し、
天部は、奥行き方向において容器本体の中央部に位置し幅方向の全幅にわたり延在する天部上面、奥行き方向において容器本体の一方側に配置され収納物出入用の口部、及び、奥行き方向において容器本体の中央部に位置し奥行き方向に沿って延在し鉛直方向において天部上面の上方に配置された取っ手を有し、
底部は、容器本体の積み重ねにおいて載置面となる底面を有し、
天部及び底部のそれぞれは、当該樹脂製容器を鉛直方向に同列状に積み重ねた状態において、互いに係合して幅方向及び奥行き方向への当該樹脂製容器の移動を制限する天部係合部及び底部係合部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上述の第1態様における樹脂製容器によれば、その天部及び底部は、天部係合部及び底部係合部をそれぞれ備えたことより、天部と底部とを当接させて当該樹脂製容器を鉛直方向に同列状に積み重ねた状態では、天部係合部及び底部係合部は、互いに係合して幅方向及び奥行き方向への当該樹脂製容器の移動を少なくとも制限することができる。よって、安定した状態での積み重ねが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】本開示の第1実施形態における樹脂製容器の正面図である。
【
図2A】本開示の第2実施形態における樹脂製容器の全体を示す斜視図である。
【
図3A】
図2Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図2Aに示すI-I部における断面に相当する図である。
【
図3B】
図2Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図3Aに示すII-II部における断面に相当する図である。
【
図3C】
図2Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図3Aに示すIII-III部における断面に相当する図である。
【
図4A】本開示の第3実施形態における樹脂製容器を上面側から見た当該樹脂製容器の斜視図である。
【
図4B】
図4Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図4Aに示すI-I部における断面に相当する図である。
【
図4C】
図4Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図4Bに示すII-II部における断面に相当する図である。
【
図4D】
図4Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図4Bに示すIII-III部における断面に相当する図である。
【
図5A】本開示の第4実施形態における樹脂製容器を上面側から見た当該樹脂製容器の斜視図である。
【
図5B】
図5Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図5Aに示すI-I部における断面に相当する図である。
【
図5C】
図5Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図5Bに示すII-II部における断面に相当する図である。
【
図5D】
図5Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図5Bに示すIII-III部における断面に相当する図である。
【
図6A】本開示の第5実施形態における樹脂製容器を上面側から見た当該樹脂製容器の斜視図である。
【
図6B】
図6Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図6Aに示すI-I部における断面に相当する図である。
【
図6C】
図6Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図6Bに示すII-II部における断面に相当する図である。
【
図6D】
図6Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図6Bに示すIII-III部における断面に相当する図である。
【
図7A】本開示の第6実施形態における樹脂製容器を上面側から見た当該樹脂製容器の斜視図である。
【
図7B】
図7Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図7Aに示すI-I部における断面に相当する図である。
【
図7C】
図7Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図7Bに示すII-II部における断面に相当する図である。
【
図7D】
図7Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図7Bに示すIII-III部における断面に相当する図である。
【
図8】本開示の第7実施形態における樹脂製容器を上面側から見た当該樹脂製容器の斜視図である。
【
図9A】本開示の第8実施形態における樹脂製容器を上面側から見た当該樹脂製容器の斜視図である。
【
図9B】
図9Aに示す樹脂製容器を積み重ねた状態における天部と底部との係合を示す図で、
図9Aに示す一方側隆起部における幅方向に沿った断面(
図2A等に示すI-I部における断面)に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態である樹脂製容器について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。また、各実施形態を通して同一又は同様の構成部分については、各実施形態に対応して、百位の番号を変えて付番している。また、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け当業者の理解を容易にするため、既によく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。また、以下の説明及び添付図面の内容は、特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0016】
また、以下に説明する各実施形態におけるそれぞれの樹脂製容器は、鉛直方向に同列状に積み重ねることができ、この積み重ね状態において、幅方向及び奥行き方向への互いの樹脂製容器の移動を制限又は防止する構造を有する容器である。またさらには、当該樹脂製容器には、積み重ね用構造を有すると共に、上述したリユースタイプの樹脂製容器にも対応可能なように残液低減用構造を有する容器も含まれている。
【0017】
また、以下に説明する各実施形態では、樹脂材でブロー成型された樹脂製容器のうち、扁平容器(扁平ポリ容器)を例に採り、説明を行う。しかしながら、本明細書での開示内容は、扁平ポリ容器にのみ適用可能なものではなく、JIS Z 1706に準拠して作製される樹脂製容器に対して適用可能である。また、各実施形態における樹脂製容器は、基本的にブロー成型にて製造可能であるが、形態によっては他の成型方法及び製造方法による場合もある。
【0018】
また、このような樹脂製容器は、その内側に例えば液体等の収納物を収納可能であるが、この「収納物」は、液状態に限らず、例えば粒状態のような流動性を有する流動体であってもよい。
【0019】
第1実施形態;
図1A及び
図1B(総称して「
図1」と記す場合もある。)は、本開示の第1実施形態における樹脂製容器190を示している。該樹脂製容器190は、樹脂材でブロー成型された容器本体100を有し、該容器本体100は、鉛直方向10、該鉛直方向10に直交する幅方向20、並びに、鉛直方向10及び幅方向20に直交する奥行き方向30のそれぞれ沿った各寸法を有し、また、鉛直方向10及び奥行き方向30の各寸法に対して幅方向20の寸法が小さい扁平形状である。
【0020】
また、本第1実施形態における容器本体100は、容器本体100を鉛直方向10に同列状に積み重ね可能にする、最も簡易な構成を有している。即ち、容器本体100は、鉛直方向10における容器本体100の両端部に天部100A及び底部100Bを有し、天部100Aは、天部上面110と、口部120と、取っ手130とを備える。
【0021】
天部上面110は、容器本体100の上面に相当し、幅方向20の全幅にわたり、また奥行き方向30の全長にわたり延在する略平坦な面である。尚、幅方向20及び奥行き方向30における各両端部では、天部上面110は、容器本体100の各側面との間で円弧状の面取部を有して成型されている。ここで、容器本体100を構成する側面のうち、鉛直方向10及び幅方向20に平行な側面で、口部120側に位置する側面を側面108とし、鉛直方向10及び奥行き方向30に平行で幅方向20に直交する側面を側面109とする。
【0022】
口部120は、奥行き方向30において容器本体100の一方側101に配置され、容器本体100との収納物出入用の開口部である。尚、口部120を形成する円筒縦壁の例えば外周にはねじが成型されており、口部120には口部120を開閉するためのキャップ(蓋)が螺合可能である。
【0023】
取っ手130は、奥行き方向30及び幅方向20のそれぞれにおいて容器本体100の中央部に配置され、当該樹脂製容器190を持ち上げる、あるいは移動する際に使用される。また、取っ手130の一方端130a及び他方端130bは、本第1実施形態では、天部上面110から直接に立設、一体成型され、一方端130a及び他方端130bと一体成型される取っ手130の中央部は、奥行き方向30に沿って延在し、鉛直方向10において天部上面110の上方に位置する。
【0024】
このような容器本体100における天部100A及び底部100Bのそれぞれは、当該樹脂製容器190を鉛直方向10に同列状に積み重ねた状態において、互いに係合して幅方向20及び奥行き方向30への各樹脂製容器190の移動(ズレ)を制限あるいは防止する天部係合部100AE及び底部係合部100BEを有する。
当該容器本体100の場合、天部係合部100AEは、口部120及び取っ手130が相当し、底部係合部100BEは、口部120及び取っ手130に対応してこれらと係合するように、容器本体100の底面160において容器本体100内側へ窪んで成型された各係止部165が相当する。
【0025】
このように構成することで、樹脂製容器190を鉛直方向10に同列状に積み重ねたとき、下側に位置する容器本体100における天部上面110に、その上側に位置する容器本体100の底面160が当接し載置され、積み重ねが可能である。さらに、下側の容器本体100の口部120及び取っ手130と、これらに対応する、上側の容器本体100の各係止部165とが係合する。よって、積み重ねられた互いの樹脂製容器190の、幅方向20及び奥行き方向30における移動つまりズレは、制限さらには防止されることが可能になる。
【0026】
以下には、積み重ね用構造を有する樹脂製容器であって、さらに残液低減用構造をも併せ持った樹脂製容器の実施形態について、説明を行う。
【0027】
第2実施形態;
図2A-
図2F(総称して「
図2」と記す場合もある。)には、本開示の樹脂製容器の第2実施形態における樹脂製容器290を示している。また、
図3A-
図3C(総称して「
図3」と記す場合もある。)もまた、本第2実施形態における樹脂製容器290を示している。
該樹脂製容器290についても、樹脂材でブロー成型された容器本体200を有し、該容器本体200は、鉛直方向10、幅方向20、及び奥行き方向30のそれぞれ沿った各寸法を有し、また、鉛直方向10及び奥行き方向30の各寸法に対して幅方向20の寸法が小さい扁平形状を有する。
【0028】
容器本体200においても、上述の容器本体100と同様に、鉛直方向10における容器本体200の両端部に天部200A及び底部200Bを有し、天部200A及び底部200Bのそれぞれは、当該樹脂製容器290を鉛直方向10に同列状に積み重ねた状態において、互いに係合して幅方向20及び奥行き方向30への当該樹脂製容器290の移動(ズレ)を制限あるいは防止する天部係合部200AE及び底部係合部200BEを有する。
【0029】
まず、天部200Aについて説明する。
天部200Aは、天部上面210と、口部220と、取っ手230とを備える。
天部上面210は、容器本体200の上面の一部を構成し、奥行き方向30における容器本体200のほぼ中央部に位置し、幅方向20の全幅にわたり延在する略平坦な、例えば水平面である。尚、幅方向20の両端部では、天部上面210は、容器本体200の幅方向20における各側面との間で円弧状の面取部を有して成型されている。
【0030】
口部220は、奥行き方向30において容器本体200の一方側201に配置された、収納物出入用の開口部である。本第2実施形態を含め以下の各実施形態では、口部220は、例えば
図2Cに示すように、鉛直方向10において天部上面210から僅かに高位に位置する上面211に、円筒形状で立設、成型されている。口部220を形成する円筒縦壁の例えば外周にはねじが成型されており、口部220には、口部220を開閉するためのキャップ(蓋)221が螺合可能である。
【0031】
取っ手230は、奥行き方向30及び幅方向20のそれぞれにおいて容器本体200の中央部に位置し、取っ手230の一方端230aが一方側隆起部240と共に一体成型され、その中央部が奥行き方向30に沿って延在し、その他方端230bが他方側隆起部250と共に一体成型され、鉛直方向10において天部上面210の上方に配置される。尚、一方側隆起部240及び他方側隆起部250については、以下に説明する。
また、幅方向20に沿った、取っ手230の横断面は、鉛直方向10における取っ手230の下部が上部に比べて大きな円弧状をなしている。該形状とすることで、樹脂製容器290を持ち上げる際の手への負担軽減を図ることができる。
【0032】
さらに天部200Aは、奥行き方向30における容器本体200の一方側201において、天部係合部200AEの一部を構成する一方側隆起部240を有する。この一方側隆起部240は、口部220に隣接して位置し、幅方向20の全幅にわたって天部上面210から隆起して成型され(さらには上面211からも隆起して成型されたとも言える)、かつ取っ手230の一方端230aと一体成型された部分である。一方側隆起部240は、さらに、天部上面210に平行で水平な面で、積み重ねられる別の容器本体200における底面260を載置する一方側載置面241を有する。尚、一方側載置面241は、天部上面210に平行でなくてもよい。
【0033】
天部200Aは、またさらに、奥行き方向30における容器本体200の他方側202において、天部係合部200AEの主たる部分を構成する他方側隆起部250を有する。この他方側隆起部250は、幅方向20の全幅にわたり天部上面210から隆起して成型され、かつ取っ手230の他方端230bと一体成型された部分である。
【0034】
他方側隆起部250は、さらに、本実施形態では天部上面210に平行で水平な面で、積み重ねられる別の容器本体200の底面260を載置する他方側載置面251と、この他方側載置面251に対して突出した他方側凸部252とを有する。尚、他方側載置面251は、天部上面210に平行でなくてもよい。他方側凸部252は、
図2Dに示すように、幅方向20における、容器本体200の両側部分203を除いた中央部分にのみ存在する。また本第2実施形態では、他方側凸部252は、奥行き方向30において、取っ手230の他方端230bと一体成型された他方側第1凸部252aと、容器本体200における他方側202の端部を形成する他方側第2凸部252bとを有し、他方側第1凸部252a及び他方側第2凸部252bは共に、下記の下り傾斜204(
図3A)に沿った上面を有する。即ち、
図2Dに示すように、他方側第1凸部252aは、上面253を、他方側第2凸部252bは、上面254をそれぞれ有する。また、奥行き方向30において、他方側第1凸部252aと他方側第2凸部252bとは、溝部252cによって隔てられている。溝部252cは、本実施形態では、他方側載置面251と同レベルの底面を有する。また本第2実施形態では、上記下り傾斜204に応じて、他方側載置面251に対する他方側第2凸部252bの高さは、他方側載置面251に対する他方側第1凸部252aの高さよりも僅かに高くなっている。
【0035】
また本実施形態の樹脂製容器290では、一方側隆起部240における一方側載置面241と、他方側隆起部250における他方側載置面251とは、例えば水平方向に延在し、鉛直方向10において同レベルに位置するが、他方側隆起部250は、他方側凸部252を有することから、例えば
図2C及び
図3Aに示すように、取っ手230は、他方側凸部252から一方側載置面241に向かい下り傾斜204を形成している。
【0036】
以上説明した天部200Aにおいて、他方側隆起部250における他方側載置面251及び他方側凸部252が天部係合部200AEを構成する。
【0037】
次に、底部200Bについて、底部係合部200BEと併せて説明する。
底部200Bは、上述の天部係合部200AEに対応して構成されて天部係合部200AEと係合する底部係合部200BEを有する。
底部係合部200BEは、
図2B、
図3Aを参照して、本実施形態では、底面260と、傾斜底面261と、他方側底面262と、溝部用係止部263とを有する。底面260は、幅方向20において容器本体200の両側部分203に位置し、容器本体200の最下端面に相当し水平方向に延在する平面である。傾斜底面261は、他方側第1凸部252aにおける上面253が当接する面であり、容器本体200の他方側202から下り傾斜204(
図3A、
図2C)に沿って容器本体200の一方側201へ延在する面である。他方側底面262は、他方側第2凸部252bにおける上面254が当接する面である。溝部用係止部263は、容器本体200の両側部分203に位置する底面260間において幅方向20に延在し、溝部252cと係合するように傾斜底面261及び他方側底面262から突出した部分である。
【0038】
次に、当該樹脂製容器290の容器本体200における上述した構成を基に、鉛直方向10に樹脂製容器290を積み重ねたときの、天部係合部200AEと底部係合部200BEとの係合具合について、
図3も参照して説明する。尚、積み重ねは、各容器本体200を、幅方向20に一致させて、
図3Aに示すように、天部係合部200AEと底部係合部200BEとが係合するように配置する。
【0039】
天部係合部200AEと底部係合部200BEとの係合状態では、容器本体200の両側部分203に位置する底面260が、一方側隆起部240における一方側載置面241に当接し載置され(
図3B)、及び他方側隆起部250における他方側載置面251に当接し載置される(
図3C)。尚、
図3Aは、
図2Aに示すI-I部での断面を示すことから、これらの当接及び載置関係は、
図3Aでは表れていない。
また、底部係合部200BEを構成する傾斜底面261が、天部係合部200AEの他方側隆起部250における他方側第1凸部252aの上面253(
図2D)に当接し載置される。また、底部係合部200BEにおける他方側底面262(
図2B)が、他方側隆起部250における他方側第2凸部252bの上面254(
図2D)に当接し載置される。
これらの当接及び載置関係によって、鉛直方向10において、樹脂製容器290同士を積み重ねることが可能になる。
【0040】
さらに、幅方向20において、容器本体200の両側部分203に位置する2つの底面260の間に挟まれて、他方側隆起部250における他方側第1凸部252a及び他方側第2凸部252bが位置する。よって、幅方向20において、2つの底面260と、他方側第1凸部252a及び他方側第2凸部252bとが係合する。
これら2つの係合により、積み重ねた樹脂製容器290同士が幅方向20にズレる(移動する)ことは、制限、抑制され、さらには防止することが可能になる。
さらにまた、奥行き方向30において、底部200Bにおける溝部用係止部263が、他方側第1凸部252aと他方側第2凸部252bとの間の溝部252cに係合する。該係合により、積み重ねた樹脂製容器290同士が奥行き方向30にズレる(移動する)ことは、制限、抑制され、さらには防止することが可能になる。
【0041】
尚、本実施形態では、他方側隆起部250は、他方側載置面251に対して突出した他方側凸部252を構成しているが、該構成に限定されず、他方側隆起部250は、他方側載置面251に対して窪んだ他方側凹部を構成してもよい。この場合、底部係合部200BEは、上記他方側凹部に対応して係合する係止部を有する。
【0042】
次に、当該樹脂製容器290における残液低減用の構成について、説明する。
上で既に説明したように、例えばリユースタイプの樹脂製容器では、内部洗浄及び乾燥が行われることから、樹脂製容器において、その洗浄液の残量低減あるいは抑制さらには防止用の構造を採ることは有効になる。上で説明した積み重ね用構造を有する当該樹脂製容器290は、さらに、残液低減用構成も採用している。以下に詳しく説明する。
【0043】
一般的に、樹脂製容器において、内部洗浄液の排出及び内部乾燥を行うときには、鉛直方向において口部を最下端にして、容器本体の鉛直方向10に沿った側面208(鉛直方向10及び幅方向20に平行な側面で、口部220側に位置する側面。
図2A、
図2B)を水平面に対して斜め(例えば30-45度程度に傾斜)に倒立配置した状態に配置される(例えば
図2Bの図示を、水平面に対して傾けた状態)。
当該樹脂製容器290は、さらに残液低減用の構成として、以下の構成を有している。
即ち、容器本体200における8箇所の角部、並びに、一方側隆起部240及び他方側隆起部250等の、容器本体200の突出部分は、丸みを有した形状に成型し、かつ最下端に位置する口部220側へ液体が流れ易い形状、つまり水平方向に対して下り傾斜を有する形状に成型している。特に下記の2つの部分は、出願人による複数回の実験を基に設計されたものである。
【0044】
即ち、他方側隆起部250詳しくは他方側第1凸部252aと、天部上面210とをつなぐ連結部212(
図2C)は、天部上面210との間で第1傾斜角度214(
図2C)を有する。尚、天部上面210は、鉛直方向10において底面260を最下に配置した状態にて水平方向に沿った面であり、正確には、第1傾斜角度214は、連結部212における容器本体200の内面と水平面との間の角度に相当する。該第1傾斜角度214は、上述の倒立配置状態において、他方側隆起部250における収納物の残留を、従来に比べて低減、抑制、防止して、口部220から収納物を排出させるような角度である。具体的には、第1傾斜角度214は、上述の倒立配置状態において、水平面と、側面208とのなす角度以上で90度以下の角度であり、上述の倒立配置状態における、容器本体の側面208の水平面に対する角度が例えば40度の場合には、第1傾斜角度214は、40度以上90度以下の角度になる。
尚、倒立配置状態における容器本体の傾斜角度は、上述のように例えば30-45度程度と幅があることから、これを考慮して第1傾斜角度214は設定される。
【0045】
また、口部220に近接した、容器本体200の幅方向20における2つの角部205は、第2傾斜角度216(
図2E)を有する。該第2傾斜角度216も、倒立配置状態において、容器本体200における収納物の残留を、従来に比べて低減、抑制、防止して、口部220から収納物を排出させるような角度である。
また第2傾斜角度216を設けることで、角部205は、以下のように成型可能と定義することもできる。ここで角部205(以下の各実施形態における「角部」も含む)は、口部220を立設、成型している上面211、側面208、及び側面209の3面にまたがり成型される部分であり、また角部205は、角部205に含まれる、図示の平面部分だけでなく該平面部分の周囲に成型されている円弧状部分(上述の面取部に相当)も含んだ部分を指す。尚、上述の、角部205に含まれる平面部分は、平面に近い湾曲形状を有する場合もある。
よって角部205の定義として、角部205は、口部220が立設、成型されている上面211における、口部220の直径方向の仮想線で、幅方向20に沿った仮想線220a(
図2D、
図2A)の位置から、もしくは、該位置よりも容器本体200の一方側201の場所で、上記位置にできるだけ近い場所(近接場所)を始点220bとして角部205を成型することができる、と定義可能である。言い換えると、角部205は、上述の始点220bを有することができる。本実施形態(以下の各実施形態も含む)では図示のように、始点220bは、角部205に含まれる上述の円弧状部分の成型開始点に一致している。
このように角部205を形成することで、容器本体200における収納物の残留を、従来に比べて低減、抑制、防止して、口部220から収納物を排出させることができる。
【0046】
上述した残液低減用の構成、特に、連結部212及び角部205を構成したことで、例えばリユースタイプの樹脂製容器において、洗浄液残量の低減あるいは抑制さらには防止を図ることができる。
【0047】
第3実施形態;
図4A-
図4D(総称して「
図4」と記す場合もある。)には、本開示の樹脂製容器の第3実施形態における樹脂製容器390を示している。この樹脂製容器390は、上述した第2実施形態における樹脂製容器290の変形例に相当する。よって以下では、第2実施形態の樹脂製容器290に対する変形部分について主に説明を行い、同一あるいは類似の構成部分についてはその説明を省略する。尚、当該第3実施形態における樹脂製容器390では、参照符号として300番台を使用し、第2実施形態の樹脂製容器290における同一あるいは類似する対応の構成部分については300番台における同番号を使用する。
【0048】
第2実施形態における容器本体200の天部係合部200AE及び底部係合部200BEに対応して、第3実施形態における樹脂製容器390においても、天部係合部300AE及び底部係合部300BEを有するが、これらの形態が第2実施形態の場合と相違している。尚、第3実施形態の樹脂製容器390におけるその他の構成は、第2実施形態の樹脂製容器290における構成と変わらない。
【0049】
樹脂製容器390の天部係合部300AEは、以下の相違点を有する。
即ち、第3実施形態における樹脂製容器390では、天部係合部300AEを構成する一方側隆起部340は、一方側載置面341から突出した一方側凸部342を有する。一方側凸部342は、幅方向20において一方側隆起部340の中央部分に成型されている。尚、一方側隆起部340は、一方側凸部342に代えて、一方側載置面341から窪んだ一方側凹部(不図示)を成型することもできる。
【0050】
また、容器本体200の天部係合部200AEを構成する他方側隆起部250は、奥行き方向30において、他方側載置面251に対して2つの突出した他方側第1凸部252a及び他方側第2凸部252bを有するが、第3実施形態における樹脂製容器390では、天部係合部300AEを構成する他方側隆起部350は、奥行き方向30において、他方側載置面351から突出した1つの他方側凸部352を有する。ここで他方側凸部352は、詳細には
図4Bに示すように、他方側載置面351から階段状に2段構成で突出しており、1段目を他方側凸部352-1、2段目を他方側凸部352-2と付番する。
また、樹脂製容器390では、取っ手330は、第2実施形態の構成とは異なり
図4Bに示すように、傾斜することなく一方側載置面341及び他方側載置面351に平行に延在する。
【0051】
第3実施形態における樹脂製容器390の底部係合部300BEは、以下の相違点を有する。
底部係合部300BEは、底面360と、中央部底面361と、他方側凸部用係止部365とを有する。底面360は、幅方向20において容器本体300の両側部分303に位置し、容器本体300の最下端面に相当し水平方向に延在する平面である。中央部底面361は、幅方向20及び奥行き方向30において容器本体300の中央部に位置し、底面360に対して窪んで水平方向に延在する平面であり、一方側隆起部340の一方側凸部342における平坦上面342a、及び他方側凸部352の1段目の他方側凸部352-1の上面と当接する。他方側凸部用係止部365は、幅方向20において容器本体300の中央部に位置し、底面360及び中央部底面361に対して容器本体300の内側へ窪み、他方側凸部352、詳しくは2段目の他方側凸部352-2と係合する部分である。
【0052】
上述のように構成された天部係合部300AE及び底部係合部300BEを有することで、樹脂製容器390同士の積み重ねが可能になり、かつ幅方向20及び奥行き方向30におけるズレの制限、抑制、防止が可能になる。
即ち、
図4Bに示すように、底部係合部300BEを構成する底面360が一方側隆起部340の一方側載置面341及び他方側隆起部350の他方側載置面351に当接し載置され、並びに、中央部底面361が一方側隆起部340の一方側凸部342における平坦上面342aに、及び他方側凸部352の1段目の他方側凸部352-1の上面に当接し載置される。これらにより、鉛直方向10における樹脂製容器390同士の積み重ねが可能になる。
【0053】
また、
図4Cに示すように、幅方向20において、天部係合部300AEを構成する一方側隆起部340の一方側凸部342と、底部係合部300BEを構成する中央部底面361とが係合し、かつ、
図4Dに示すように、幅方向20及び奥行き方向30において、天部係合部300AEを構成する他方側隆起部350の他方側凸部352と、底部係合部300BEを構成する他方側凸部用係止部365とが係合する。これらの係合動作により、積み重ねた樹脂製容器390同士が幅方向20及び奥行き方向30にズレる(移動する)ことは、制限、抑制され、さらには防止することが可能になる。
【0054】
また容器本体300の一方側301における幅方向20のズレ(移動)について、第3実施形態の樹脂製容器390では、一方側隆起部340の一方側載置面341には、一方側凸部342を成型している。よって、容器本体300の一方側301における幅方向20のズレの制限、抑制、防止作用効果は、第2実施形態の場合に比べて大きくすることができる。
【0055】
第3実施形態の樹脂製容器390におけるその他の作用効果は、第2実施形態の樹脂製容器290の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0056】
第4実施形態;
図5A-
図5D(総称して「
図5」と記す場合もある。)には、本開示の樹脂製容器の第4実施形態における樹脂製容器490を示している。この樹脂製容器490は、上述した第3実施形態における樹脂製容器390の変形例に相当する。よって以下では、第3実施形態の樹脂製容器390に対する変形部分について主に説明を行い、同一あるいは類似の構成部分についてはその説明を省略する。尚、当該第4実施形態における樹脂製容器490では、参照符号として400番台を使用し、第2実施形態の樹脂製容器290及び第3実施形態の樹脂製容器390における同一あるいは類似する対応の構成部分については400番台における同番号を使用する。
【0057】
第4実施形態における容器本体400は、第3実施形態における容器本体300の天部係合部300AE及び底部係合部300BEの形態を変形したものである。尚、第4実施形態の樹脂製容器490におけるその他の構成は、第2実施形態の樹脂製容器290及び第3実施形態の樹脂製容器390における構成と変わらない。
【0058】
容器本体400の天部係合部400AEは、第3実施形態における容器本体300の天部係合部300AEの構成と比べて以下の相違点を有する。即ち、
図5Bに示すように、一方側隆起部440は、一方側載置面441から、より高く突出させた一方側凸部442を有し、また、他方側隆起部440は、他方側載置面451から突出した1つの他方側凸部452を有するが、この他方側凸部452では、上述した1段目の他方側凸部452-1のみを有する。
【0059】
このような天部係合部400AEに対応した底部係合部400BEは、底面460と、中央部底面461と、一方側係止部465とを有する。底面460及び中央部底面461は、第3実施形態における底面360及び中央部底面361に相当する構成である。ここで中央部底面461は、
図5Dに示すように、他方側凸部452-1の上面452-1aと当接する。一方側係止部465は、
図5Cに示すように、幅方向20において容器本体400の中央部に位置し、底面460及び中央部底面461に対して容器本体400の内側へ窪み、一方側凸部442と係合する部分である。
【0060】
このように構成された天部係合部400AE及び底部係合部400BEを有することで、樹脂製容器490同士の積み重ねが可能になり、かつ幅方向20におけるズレの抑制、防止が可能になる。
即ち、底部係合部400BEの底面460が一方側隆起部440の一方側載置面441及び他方側隆起部450の他方側載置面451に当接し載置され、かつ、中央部底面461が他方側隆起部440の他方側凸部452-1の上面452-1aに当接し載置される。これにより、鉛直方向10における樹脂製容器490同士の積み重ねが可能になる。
【0061】
また、
図5Cに示すように、幅方向20において、天部係合部400AEを構成する一方側隆起部440の一方側凸部442と、底部係合部400BEを構成する一方側係止部465とが係合し、かつ、
図5Dに示すように、天部係合部400AEを構成する他方側隆起部450の他方側凸部452-1が、幅方向20において、容器本体400の両側部分403にそれぞれ位置する底面460間に位置し係合する。
これらの係合動作により、積み重ねた樹脂製容器490同士が幅方向20及び奥行き方向30においてズレる(移動する)ことは、制限、抑制され、さらには防止することが可能になる。
【0062】
また、容器本体400の一方側401における幅方向20のズレの制限、抑制、防止作用効果は、第3実施形態に比して一方側凸部442の高さが大きい分、大きくすることができる。
【0063】
第4実施形態の樹脂製容器490におけるその他の作用効果は、第3実施形態の樹脂製容器390の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0064】
第5実施形態;
図6A-
図6D(総称して「
図6」と記す場合もある。)には、本開示の樹脂製容器の第5実施形態における樹脂製容器590を示している。この樹脂製容器590は、上述した第4実施形態における樹脂製容器490の変形例に相当する。即ち、樹脂製容器590は、樹脂製容器490における他方側隆起部450での天部係合部400AE及び底部係合部400BEの構成を、第3実施形態における樹脂製容器390における他方側隆起部350での天部係合部300AE及び底部係合部300BEの構成に置き換えた形態を有する。言い換えると、樹脂製容器590は、上述した第3実施形態における樹脂製容器390と、第4実施形態における樹脂製容器490との構成を併せ持つ構成を有するものである。
尚、
図6に示す樹脂製容器590では、参照符号として500番台を使用し、第3実施形態の樹脂製容器390及び第4実施形態の樹脂製容器490における同一あるいは類似する対応の構成部分については500番台における同番号を使用している。
一方、第5実施形態における樹脂製容器590は、上述のように既に説明した構成の組み合わせになることから、ここでの説明は、省略する。
【0065】
よって、第5実施形態の樹脂製容器590における作用効果は、第3及び第4の各実施形態の樹脂製容器390、490の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0066】
第6実施形態;
図7A-
図7D(総称して「
図7」と記す場合もある。)には、本開示の樹脂製容器の第6実施形態における樹脂製容器690を示している。この樹脂製容器690は、上述した第2実施形態における樹脂製容器290の変形例に相当する。よって以下では、第2実施形態の樹脂製容器290に対する変形部分について主に説明を行い、同一あるいは類似の構成部分についてはその説明を省略する。尚、当該第6実施形態における樹脂製容器690では、参照符号として600番台を使用し、第2実施形態の樹脂製容器290における同一あるいは類似する対応の構成部分については600番台における同番号を使用する。
【0067】
第6実施形態における容器本体600では、天部係合部600AEは、突起部642を有し、容器本体600は、この天部係合部600AEの形態に対応した底部係合部600BEを有している。尚、第6実施形態の樹脂製容器690におけるその他の構成は、第2実施形態の樹脂製容器290における構成と変わらない。
【0068】
上述の突起部642について説明する。
突起部642は、
図7A-
図7Cに示すように、容器本体600における天部係合部600AEの一部を構成する一方側隆起部640の一方側載置面641において、幅方向20における中央部にて、一方側載置面641から突出して成型されている。尚、本実施形態では、突起部642は、円柱形状であるが、円柱形状に限定されず、例えば方形形状、多角形状等であってもよい。
このような天部係合部600AEに対応して、容器本体600における底部係合部600BEは、
図7B及び
図7Cに示すように、突起部642に対応して傾斜底面661を容器本体600の内側へ窪ませた突起部用係止部664を有している。
【0069】
このように構成された天部係合部600AE及び底部係合部600BEを有することで、第2実施形態における説明と同様に、樹脂製容器690同士の積み重ねが可能になり、かつ幅方向20及び奥行き方向30におけるズレの制限、抑制、防止が可能になる。
【0070】
容器本体600を積み重ねた状態での、容器本体600の一方側601における幅方向20のズレ(移動)について、天部係合部600AEの一部を構成する突起部642と、底部係合部600BEの一部を構成する突起部用係止部664とが係合する。第6実施形態の樹脂製容器690では、突起部642を設けたことから、容器本体600の一方側601における幅方向20のズレの制限、抑制、防止作用効果は、大きくすることができる。また、第2実施形態において、奥行き方向30におけるズレの制限、抑制、防止効果は期待薄であるが、第6実施形態では、突起部642と突起部用係止部664との係合により、奥行き方向30におけるズレの制限、抑制、防止も可能になる。
【0071】
第6実施形態の樹脂製容器690におけるその他の作用効果は、第2実施形態の樹脂製容器290の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0072】
尚、本実施形態では上述のように、突起部642は、一方側載置面641から突出した凸形状であるが、突起部642に対応した構成部分として、一方側載置面641から窪んだ凹形状とすることもできる。
【0073】
第7実施形態;
本第7実施形態、及び下記の第8実施形態は、主に、既に説明した、洗浄液等の残量低減あるいは抑制さらには防止用の構造に関する変形例を示すものである。特に、本第7実施形態における構成は、上述した第1-第6の各実施形態にも適用可能である。
【0074】
図8には、本第7実施形態における樹脂製容器790を示している。この樹脂製容器790は、上述した第2実施形態における樹脂製容器290をベースとして、該樹脂製容器290における一方側隆起部240を、第3実施形態における樹脂製容器390における一方側隆起部340の形態とした樹脂製容器790を例に採る。
以下では、上述の残量低減等の構造に対応する部分について主に説明を行い、容器本体におけるその他の同一あるいは類似の構成部分についてはその説明を省略する。尚、当該第7実施形態における樹脂製容器790では、参照符号として700番台を使用し、ベースとしている第2実施形態の樹脂製容器290における同一あるいは類似する対応の構成部分については700番台における同番号を使用する。
【0075】
口部720に近接した、容器本体700の幅方向20における角部705は、例えば第2実施形態における樹脂製容器290における角部205に比して、鉛直方向10においてより長い傾斜面(面取り)で構成されている。ここで、角部705における第2傾斜角度(
図2Eに示す第2傾斜角度216を参照)は、第2実施形態における第2傾斜角度216と同様に、樹脂製容器790の倒立配置状態において、水平面に対して下り傾斜となり容器本体700における収納物の残留を、従来に比べて低減、抑制、防止して、口部720から収納物を排出させるような角度である。但し、上述のように傾斜面の長さが大きくなることから、第2傾斜角度216と同じ、又はこれを超える傾斜角度になる。また、第2実施形態における第2傾斜角度216に関する説明と同様に、角部705についても、仮想線720a(
図8)の位置から、もしくは、該位置よりも容器本体700の一方側701の場所で、上記位置にできるだけ近い近接場所を始点720bとして角部705を成型することができる。換言すると、角部705は、このような始点720bを有することができる。本実施形態では図示のように、始点720bは、角部705に含まれる上述第2実施形態にて説明した円弧状部分の成型開始点に一致している。
また、本実施形態における角部705において、始点720bに対向する終点は、上述した円弧状部分の成型終了点に一致し、その位置は、一例として図示のように、鉛直方向10において容器本体700の半分程度の高さ位置に相当する。
【0076】
このような角部705、また連結部712(連結部212に対応)を有することで、例えばリユースタイプの樹脂製容器において、洗浄液残量の低減あるいは抑制さらには防止を図ることができる。
また、第7実施形態の樹脂製容器790におけるその他の作用効果は、例えば第2実施形態の樹脂製容器290の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0077】
第8実施形態;
図9A及び
図9B(総称して「
図9」と記す場合もある。)には、本開示の樹脂製容器の第8実施形態における樹脂製容器890を示している。この樹脂製容器890は、上述した第7実施形態における樹脂製容器790をベースとして、該樹脂製容器790における一方側隆起部240に代えて、以下に説明する一方側隆起部840を成型した構成を有する。よって以下では、この一方側隆起部840について主に説明を行い、第7実施形態の樹脂製容器790と同一あるいは類似の構成部分についてはその説明を省略する。尚、当該第8実施形態における樹脂製容器890では、参照符号として800番台を使用し、第7実施形態の樹脂製容器790における同一あるいは類似する対応の構成部分については800番台における同番号を使用する。
【0078】
容器本体800の天部800Aは、容器本体800の一方側801において、天部係合部800AEの一部を構成する一方側隆起部840を有する。この一方側隆起部840は、口部820に隣接して位置し、幅方向20において容器本体800の両側部分にて、天部上面810からそれぞれ隆起して2つ成型された構成を有する。それぞれの一方側隆起部840は、さらに、本実施形態では天部上面810に平行で水平な面で、積み重ねられる別の容器本体800における底面860を載置する一方側載置面841を有する。
また、それぞれの一方側隆起部840は、角部805の傾斜面と共有する側面を有している。また、角部805についても、仮想線820a(
図9A)の位置から、もしくは、該位置よりも容器本体800の一方側801の場所で、上記位置にできるだけ近い近接場所を始点820bとして角部805を成型することができる。換言すると、角部805は、このような始点820bを有することができる。
【0079】
一方側隆起部840がこのような形態を有することから、
図9Aに示すように、取っ手830の一方端は、天部上面810から直接に立設されている。
【0080】
このような構成を有する第8実施形態における樹脂製容器890は、一方側隆起部840、また角部805及び連結部812を有することで、例えばリユースタイプの樹脂製容器において、洗浄液残量の低減あるいは抑制さらには防止を図ることができる。
また、第8実施形態の樹脂製容器890におけるその他の作用効果は、例えば第7実施形態の樹脂製容器790の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0081】
洗浄液等の残量低減あるいは抑制さらには防止用の構造は、上述の第7-第8の実施形態の構成に限定するものではなく、これら以外の構成で当業者が想到可能な構成は、本発明に含まれることは勿論である。
【0082】
また、以上説明した各実施形態を適宜組み合わせて樹脂製容器を構成することも可能である。
例えば、第2-第8の各実施形態において、例えば第2実施形態を例に採ると、容器本体200は、一方側隆起部240を有さず他方側隆起部250を成型した形態でもよい。この場合、容器本体200の一方側201では、取っ手230又は口部220が底部200Bと係合するように構成可能である。
【0083】
また、第2-第8の各実施形態において、他方側隆起部は、他方側載置面に対して突出した他方側凸部を有するが、他方側凸部に対応した構成部分として、他方側載置面から窪んだ凹形状の他方側凹部とすることもできる。この場合、底部係合部は、その他方側凹部に対応して係合する凸形状の係止部を有する。
また、このような他方側凸部又は他方側凹部の箇所に、さらに追加の突起又は窪みを設けてもよい。
【0084】
本開示における樹脂製容器について、以下のように構成することもできる。
<1> 樹脂材で成型された容器本体を有し、該容器本体は、鉛直方向、該鉛直方向に直交する幅方向、並びに、鉛直方向及び幅方向に直交する奥行き方向のそれぞれ沿った各寸法を有する樹脂製容器であって、上記容器本体は、鉛直方向における両端部に天部及び底部を有し、天部は、奥行き方向において容器本体の中央部に位置し幅方向の全幅にわたり延在する天部上面、奥行き方向において容器本体の一方側に配置され収納物出入用の口部、及び、奥行き方向において容器本体の中央部に位置し奥行き方向に沿って延在し鉛直方向において天部上面の上方に配置された取っ手を有し、底部は、容器本体の積み重ねにおいて載置面となる底面を有し、天部及び底部のそれぞれは、当該樹脂製容器を鉛直方向に同列状に積み重ねた状態において、互いに係合して幅方向及び奥行き方向への当該樹脂製容器の移動を制限する天部係合部及び底部係合部を備えた、ことを特徴とする樹脂製容器。
<2> 上記天部は、さらに、奥行き方向における上記容器本体の他方側で上記天部係合部を構成する他方側隆起部を有し、該他方側隆起部は、幅方向の全幅にわたり上記天部上面から隆起してかつ上記取っ手の他方端と共に一体に成型され、さらに、上記容器本体の底面を載置する他方側載置面と、該他方側載置面に対して突出した又は窪んだ他方側凸部又は他方側凹部とを有し、ここで他方側凸部又は他方側凹部は、幅方向における容器本体の両側部分を除いた中央部分にのみ存在し、上記底部係合部は、上記他方側凸部又は上記他方側凹部と係合する凹部又は凸部を有する他方側係止部を有する、<1>に記載の樹脂製容器。
<3> 上記他方側凸部は、奥行き方向において、他方側隆起部に1つ、又は溝部を介して2つ設けられている、<2>に記載の樹脂製容器。
<4> 上記天部は、さらに、奥行き方向における上記容器本体の一方側で上記天部係合部を構成する一方側隆起部を有し、該一方側隆起部は、上記口部に隣接して位置して幅方向の全幅にわたり上記天部上面から隆起しかつ上記取っ手の一方端と共に一体に成型され、さらに、上記容器本体の底面を載置する一方側載置面を有する、<2>又は<3>に記載の樹脂製容器。
<5> 上記一方側隆起部は、一方側載置面に対して突出した又は窪んだ一方側凸部又は一方側凹部をさらに有し、上記底部係合部は、上記一方側凸部又は上記一方側凹部と係合する凹部又は凸部を有する一方側係止部を有する、<4>に記載の樹脂製容器。
<6> 上記天部は、さらに、奥行き方向における上記容器本体の一方側で上記天部係合部を構成する一方側隆起部を有し、該一方側隆起部は、上記口部に隣接して位置して幅方向の全幅にわたり上記天部上面から隆起してかつ上記取っ手の一方端と共に一体に成型され、さらに、上記容器本体の底面を載置する一方側載置面を有し、上記取っ手は、その一方端にて、上記一方側載置面に対して突出した突起部を有し、上記底部係合部は、上記突起部と係合する突起部用係止部を有する、<2>に記載の樹脂製容器。
<7> 上記天部は、さらに、奥行き方向における上記容器本体の一方側で上記天部係合部を構成する一方側隆起部を有し、該一方側隆起部は、上記口部に隣接して位置して幅方向における容器本体の両側部分にて上記天部上面から隆起して成型され、さらに、上記容器本体の底面を載置する一方側載置面を有し、上記取っ手の一方端は、天部上面に立設されている、<2>から<6>のいずれか1つに記載の樹脂製容器。
<8> 上記取っ手の一方端及び他方端は、上記天部上面から立設されており、底部係合部は、上記口部及び上記取っ手と係合する係止部を有し、上記底部係合部では、上記容器本体の底面が天部上面に載置される、<1>に記載の樹脂製容器。
<9> 鉛直方向において上記口部を最下端にして上記容器本体を水平面に対して斜めに倒立配置した状態において、上記他方側隆起部と上記天部上面とをつなぐ連結部は、他方側隆起部における上記収納物の残留を抑制し口部から排出させる第1傾斜角度を有する、<2>から<7>のいずれか1つに記載の樹脂製容器。
<10> 鉛直方向において上記口部を最下端にして上記容器本体を水平面に対して斜めに倒立配置した状態において、口部に近接した容器本体の幅方向における角部は、上記口部の直径を通り幅方向に沿った仮想線の位置から、もしくは該位置よりも容器本体の上記一方側の場所で上記位置に近接する場所に成型される始点を有する、<1>から<9>のいずれか1つに記載の樹脂製容器。
<11> 上記容器本体は、鉛直方向及び奥行き方向の各寸法に対して幅方向の寸法が小さい扁平容器である、<1>から<10>のいずれか1つに記載の樹脂製容器。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、樹脂製容器に適用可能である。
【符号の説明】
【0086】
10…鉛直方向、20…幅方向、30…奥行き方向、
100、200、300、400、500、600、700、800…容器本体、
100A、200A、300A、400A、500A、600A、700A、800A…天部、
100AE、200AE、300AE、400AE、500AE、600AE、700AE、800AE…天部係合部、
100B、200B、300B、400B、500B、600B、700B、800B…底部、
100BE、200BE、300BE、400BE、500BE、600BE、700BE、800BE…底部係合部、
110、210、310、410、510、610、710、810…天部上面、
120、220、320、420、520、620、720、820…口部、
130、230、330、430、530、630、730、830…取っ手、
160、260、360、460、560、660、760、860…底面、
240、340、440、540、640、740、840…一方側隆起部、
250、350、450、550、650、750、850…他方側隆起部。